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特開2023-113953データ連携システム、方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113953
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】データ連携システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230808BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALN20230808BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06Q30/0241 446
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098703
(22)【出願日】2023-06-15
(62)【分割の表示】P 2019532617の分割
【原出願日】2018-07-23
(31)【優先権主張番号】P 2017142359
(32)【優先日】2017-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】596165947
【氏名又は名称】鍵和田 芳光
(71)【出願人】
【識別番号】501045881
【氏名又は名称】株式会社キーソフト
(74)【代理人】
【識別番号】100110652
【弁理士】
【氏名又は名称】塩野谷 英城
(72)【発明者】
【氏名】鍵和田 芳光
(57)【要約】
【課題】一のシステムが扱うデータを他のシステムで扱えるデータに変換し、システム間でのデータの連携を実現すること
【解決手段】一のシステムAが扱うデータを他のシステムBで扱えるようにするデータ連携システムであって、一のシステムAから第1の個別仕様のデータを取得する取得部71と、個別仕様のデータを標準仕様のデータに変換する順変換規則を記憶する記憶部72とを備える。また、当該順変換規則を参照し第1の個別仕様のデータを標準仕様のデータに変換する変換部73を備え、記憶部72が、変換した標準仕様のデータを記憶する、という構成をとる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一のシステムが扱うデータを他のシステムで扱えるようにするデータ連携システムであって、
前記一のシステムから第1の個別仕様のデータを取得する取得部と、
個別仕様のデータを標準仕様のデータに変換する順変換規則を記憶する記憶部と、
当該規則を参照し前記第1の個別仕様のデータを前記標準仕様のデータに変換する変換部とを備え、
前記記憶部は、前記変換した標準仕様のデータを記憶する、データ連携システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ連携システムに係り、特に、仕様の異なるデータを扱う複数のシステム間でデータを連携させるデータ連携システム等に関する。異なる販売サイトで販売されている商品を統合して需要者に提示し、需要者が統合された複数の販売サイトの商品を比較して選択できるようにする商品購入支援システムにも好適である。
【背景技術】
【0002】
インターネット上で商品を販売する販売サイトの形態には、複数のオンラインショップが軒を連ねるオンラインモールの形態と、主に自社の商品を独自運営のウェブサイトで販売するECサイトとがある。ECサイトが販売する商品には、地場産品など魅力的な商品もある。しかし、ECサイトの商品は、大手のオンラインモール(例えば、非特許文献1)に比べると、需要者の目に止まる機会が少なく、売上が伸びないという課題がある。一方、ECサイトの運営者が、売上機会を増やそうと大手のオンラインモールに出展すると、逆に手数料等の負担が増え、赤字になってしまう場合もある。
【0003】
また、需要者は、ある商品を購入するために複数のオンラインモールやECサイトを見比べる場合がある。しかし、目的の商品を見つけるためのインターフェースは、各オンラインモールやECサイトによって異なる。このため、需要者は、複数のショップから目的の商品を見つけて比べるまでに、大変な手間を要する。
【0004】
例えば、本願発明者は、出張先のホテルを予約するために10もの予約サイトを見比べたことがあり、とても大変な思いをした。特に中小規模のホテルの多くは大手の予約サイトなどには含まれておらず、中小規模のホテルの予約サイトに辿り着くこと自体難しい。また、大手の商品販売サイトの商品をまとめた販売サイトも存在しない。
【0005】
また、一のサイトAのデータをデータ仕様が異なる他のサイトBで扱えるようにするためには、従来は、ABサイト間のデータを連携させる一つの連携システムが必要である。更にサイトを増やし、データ仕様が異なる3つのサイトABCを連携させるためには、ABサイト間の連携システムと、BCサイト間の連携システムと、ACサイト間の連携システムとの3つが必要になる。仕様が異なるX個のサイトをそれぞれ連携させるためには、X・(X-1)/2個の連携システムが必要となり、多数のサイトを連携させることは困難である。
【0006】
なお、オンラインモールの多くは、アフィリエイトサービスを提供している。アフィリエイトサービスは、自社運営により提供される場合と、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)により提供される場合とがある。
【0007】
ここで、本願において「商品」の語には、サービスを含むものとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【非特許文献1】楽天株式会社、"楽天市場"、[online]、[平成27年2月21日検索]、インターネット〈URL:http://www.rakuten.co.jp〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、特に、一のシステムが扱うデータを他のシステムで扱えるデータに変換し、システム間でのデータの連携を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は、一のシステムが扱うデータを他のシステムで扱えるようにするデータ連携システムであって、一のシステムから第1の個別仕様のデータを取得する取得部と、個別仕様のデータを標準仕様のデータに変換する順変換規則を記憶する記憶部とを備える。また、当該順変換規則を参照し第1の個別仕様のデータを標準仕様のデータに変換する変換部を備え、記憶部が、変換した標準仕様のデータを記憶する、という構成をとっている。
【0011】
これによると、個々のシステムから取得する様々な個別仕様のデータが標準仕様のデータに統一的に変換される。。
【発明の効果】
【0012】
よって、本発明によれば、一のシステムが扱うデータを他のシステムで扱えるデータに変換し、システム間でのデータの連携を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の一実施形態を示す全体構成図。
図2図2は、横断検索機能の構成図。
図3図3は、アフィリエイトサービスの対象である商品の商品関連情報のデータ構造図。
図4図4は、アフィリエイトサービスの対象ではない商品の商品関連情報のデータ構造図。
図5図5は、アフィリエイトサービスの対象である商品を追加する商品追加機能の構成図。
図6図6は、アフィリエイトサービスの対象ではない商品を追加する商品追加機能の構成図。
図7図7は、個人情報提供機能の構成図。
図8図8は、ランク付け機能の構成図。
図9図9は、データ連携システムの発明の実施形態を示すブロック構成図。
図10図10は、データ連携システムを利用した商品購入システムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のデータ連携システムは、以下に説明する商品購入支援システムにも組み込まれている。ただし、本発明のデータ連携システムは、以下に説明する商品購入支援システムだけに適用されるものではなく、様々なシステム間のデータ連携を実現するものである。以下では先ず商品購入支援システムを説明し、その後に、そこに組み込まれているデータ連携システムの構成について説明する。
[商品購入支援システム]
以下、商品購入支援システムの実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、インターネット上に、複数のオンラインモールシステム200,300と、複数のECサイトシステム400,500とが接続されている。また、インターネット上に、商品統合サイトシステム100と、購入者インターフェースシステム600とが接続されている。以下の説明では「システム」の語を省略する。
【0015】
オンラインモール200,300、ECサイト400,500及び商品統合サイト100は、それぞれウェブサーバを備えている。購入者インターフェース600は、ウェブブラウザを実行し、商品統合サイト100のウェブサーバから受信したプログラムに応じて表示装置にウェブページを表示する。また、購入者インターフェース600は、必要に応じて、オンラインモール200,300又はECサイト400,500のウェブサーバから受信したプログラムに応じて表示装置にウェブページを表示する。また、購入者インターフェース600は、利用者による入力操作に基づいて所定の情報を所定のウェブサーバに送信する。
【0016】
オンラインモール200,300は、アフィリエイトサービスを提供している。商品統合サイト100は、オンラインモール200,300が提供するアフィリエイトサービスを利用し、各オンラインモール200,300で販売されている商品をウェブページに掲載する。また、商品統合サイト100は、ECサイト400,500が販売する商品の情報を記憶し、ECサイトが販売する商品をウェブページに掲載する。
【0017】
購入者インターフェース600は、商品統合サイト100のウェブサーバから取得したウェブページを表示することにより、オンラインモール200,300で販売されている商品と、ECサイト400,500が販売する商品とを単一のウェブページに統合して表示する。これにより、購入者インターフェース600の利用者は、販売元の異なる商品を容易に見比べることができる。商品統合サイト100は、購入者インターフェース600から送られた条件に応じて、オンラインモール200,300の商品とECサイト400,500の商品とを横断的に検索し、各オンラインモールの商品と各ECサイトの商品との中から選択した複数の商品を単一のウェブページに統合する機能を備えている。
【0018】
ここで、アフィリエイトサービスを伴わない複数のECサイトの商品を単一のウェブページに統合しようということは通常行われない。複数のサイトの商品を単一のウェブページ(以下、統合ページという)に統合しようとするのは、統合ページの提供者に、アフィリエイトサービスによって報酬を得ようとするインセンティブが働くからである。一方、アフィリエイトサービスを伴わない複数のECサイトの商品を統合してもアフィリエイト報酬を期待できないため、上記の通り、アフィリエイトサービスを伴わない複数のECサイトの商品を単一のウェブページに統合し検索させるサービスは、通常行われない。
【0019】
[各システムのハードウェア]
各システム100-600は、それぞれ処理装置、記憶装置、入力装置、表示装置及び通信装置を備えている。各システムの動作及び機能は、処理装置がプログラムを実行することにより実現される。処理装置が処理に用いる情報は、記憶装置から読み出される。処理装置が処理した情報は、記憶装置に格納される。システム利用者による情報の入力は、入力装置を介して行われる。システム利用者への情報の提示は、表示装置を介して行われる。各システム間の情報の送受は、通信装置を介して行われる。処理装置、記憶装置、入力装置及び表示装置は、ネットワーク環境下に分散された状態で協働してもよい。処理装置及び記憶装置は、複数設けられていてもよい。複数の処理装置又は複数の記憶装置が、ネットワーク環境下に分散された状態で協働してもよい。
【0020】
[横断検索機能]
商品統合サイト100は、横断検索機能を実行する。図2は、横断検索機能の構成図である。検索条件取得部11は、購入者インターフェース600から検索条件を取得し、検索部12に渡す。検索部12は、検索条件取得部11から渡された検索条件に適合する商品関連情報を商品統合DB(データベース)13から検索し、検索した商品関連情報を検索結果生成部14に渡す。
【0021】
図3及び図4は、商品統合DB13に格納されている商品関連情報のデータ構造図である。図3は、アフィリエイトサービスを実施しているサイトで販売されている商品の商品関連情報のデータ構造を示している。本実施形態では、オンラインモール200,300が販売する商品が該当し、商品ごとに、図3に示すデータの関連付けが記憶されている。即ち、商品ごとに、商品に関するキーワード、カテゴリ、商品名、価格、商品説明、アフィリエイトタグ、商品の検索回数、クリック回数及び選別フラグが関連付けられている。選別フラグとは、共通のフラグが立っている商品だけを単一のウェブページに統合するための目印となるフラグである。
【0022】
図4は、アフィリエイトサービスを実施していないサイトが販売する商品の商品関連情報のデータ構造を示している。本実施形態では、ECサイト400,500が販売する商品が該当し、商品ごとに、図4のデータの関連付けが記憶されている。即ち、商品ごとに、商品URL(商品販売ページのURL)、商品名、価格、店舗名、商品説明、キーワード、カテゴリ、商品画像URL、店舗URL、販売サイト名、販売サイトURL、産地(都道府県)、産地(市町村)、商品に関する歴史情報、商品に関するお祭り情報、商品に関する観光情報、商品の検索回数、クリック回数及び選別フラグが関連付けられている。
【0023】
検索部12は、検索条件取得部11から検索条件として検索ワード又は検索画像を受け取った場合、当該検索ワードに一致するワード又は検索画像に一致する画像を含む商品関連情報を商品統合DB13から検索する。即ち、図3及び図4のデータ構造をとる各商品の商品関連情報から検索ワードに一致するワードまたは検索画像に一致する画像を含む商品関連情報を検索する。画像は、図3のアフィリエイトタグに含まれる画像URL又は図4の商品画像URLから取得する。
【0024】
また、検索部12は、検索条件取得部11から検索条件として選別フラグの指定を受けた場合、当該選別フラグに一致する選別フラグを関連付けられた商品関連情報を商品統合DB13から検索する。即ち、図3及び図4のデータ構造をとる各商品の商品関連情報から選別フラグが一致する商品関連情報を検索する。選別フラグは、例えば、「おすすめ品」、「キャンペーン品」等のグループを表す。
【0025】
また、検索部12は、検索条件取得部11から検索条件として価格範囲の指定を受けた場合、当該価格の範囲に価格が含まれる商品関連情報だけに検索結果を絞り込む。
【0026】
検索部12は、検索の結果としてヒットした商品関連情報がアフィリエイトサービスに対応する図3の商品関連情報である場合、当該商品関連情報からアフィリエイトタグを抽出し、検索結果生成部14に渡す。
【0027】
また、検索部12は、ヒットした商品関連情報がアフィリエイトサービスに対応していない図4の商品関連情報である場合、当該商品関連情報から、商品URL、商品名、価格、商品説明及び商品画像URLを読み出して検索結果生成部14に渡す。
【0028】
検索結果生成部14は、検索部12からアフィリエイトタグを取得した場合、当該アフィリエイトタグ(アフィリエイトパーツ)を検索結果表示ウェブページに挿入する。検索部12から複数のアフィリエイトタグを取得した場合、各アフィリエイトタグを検索結果表示ウェブページに挿入し、複数の商品をリスト化する。
【0029】
また、検索結果生成部14は、検索部12から商品URL、商品名、価格、商品説明及び商品画像URL(以下「商品掲載素材」という)を取得した場合、これらの商品掲載素材を用いてアフィリエイトタグ相当の商品掲載タグ(商品掲載パーツ)を生成し、上記の検索結果表示ウェブページに挿入する。商品掲載パーツの一例としては、商品名、価格及び商品説明を表示すると共に、商品画像URLから読み込んだ商品画像を表示し、商品掲載パーツがクリックされると、ブラウザの別フレームに商品URLに対応する商品販売ページを表示するように構成したものである。検索結果生成部14は、検索部12から複数の商品に対応する商品掲載素材を取得した場合、商品ごとに複数の商品掲載パーツを生成して上記の検索結果表示ウェブページに挿入し、複数の商品をリスト化する。
【0030】
ソート条件取得部15は、購入者インターフェース600から検索結果をソートする条件を受け付け、検索結果生成部14に渡す。検索結果生成部14は、ソート条件取得部15から受けたソート条件に基づき、上記のリスト化するアフィリエイトパーツ及び商品掲載パーツを価格順、検索回数順又はクリック回数順にソートする。
【0031】
以上により、検索結果生成部14は、アフィリエイトサービスを実施しているオンラインモール200,300の商品と、アフィリエイトサービスを実施していないECサイト400,500の商品とを単一のウェブページ上に混在させた検索結果表示ウェブページを生成する。検索結果表示ウェブページは、複数のページに亘ってもよい。
【0032】
そして、検索結果生成部14は、生成した検索結果表示ウェブページをウェブサーバを通じて購入者インターフェース600に送信する。これにより、購入者インターフェース600の利用者は、アフィリエイトサービスを実施しているオンラインモール200,300の商品と、アフィリエイトサービスを実施していないECサイト400,500の商品とを単一のウェブページに混在させた検索結果表示ウェブページを閲覧することができ、そこに表示された複数の商品を容易に比較することができる。更に、表示されているアフィリエイトパーツ又は商品掲載パーツに貼られたリンクから商品販売ページに遷移して、商品を購入することができる。
【0033】
検索条件取得部11、検索部12、検索結果生成部14及びソート条件取得部15の動作は、商品統合サイト100の処理装置がプログラムを実行することにより実現される。商品統合DB13は、商品統合サイト100の記憶装置に格納される。
【0034】
[オンラインモール商品追加機能]
次に、アフィリエイトサービスを実施しているオンラインモール200,300の商品を商品統合DB13に登録する機能を説明する。図5は、当該商品追加機能の構成図である。
【0035】
(第1の動作)
商品統合サイト100のアフィリエイトタグ取得部21は、商品を追加する権限を有する任意のシステムから商品追加指示を受ける。商品追加指示には、予め取得されたアフィリエイトタグが付加される。アフィリエイトタグ取得部21は、商品追加指示に付加されたアフィリエイトタグを取得し、タグ解析部22に渡す。タグ解析部22は、アフィリエイトタグの記述からアフィリエイトサービスの識別子(例えばドメイン)を取得する。このために、複数のアフィリエイトサービスの識別子を予め辞書に登録しておき、タグ解析部22が辞書に登録されている識別子と一致する識別子をアフィリエイトタグ内に発見した場合、その識別子をアフィリエイトサービスの識別子として取得することが考えられる。
【0036】
タグ解析部22は、アフィリエイトタグ構造辞書23を参照し、アフィリエイトタグから、商品名と、価格と、商品説明とを抽出する。このために、アフィリエイトタグ構造辞書23には、アフィリエイトサービスの識別子と、アフィリエイトタグの構造(商品名、価格及び商品説明がタグ内のどこに記述されているかという情報)とを関連付けて、アフィリエイトサービスごとに予め登録しておく。
【0037】
タグ解析部22は、商品追加指示に付加されたアフィリエイトタグと、当該アフィリエイトタグから抽出した商品名、価格及び商品説明とを関連付けて、商品統合DB13に登録する。これにより、図3に示した商品関連情報のレコードが商品統合DB13に追加される。追加した商品関連情報のうち検索回数及びクリック回数の初期値は0とする。商品追加指示にキーワード、カテゴリや選別フラグが付加されている場合、当該キーワード、カテゴリや選別フラグをアフィリエイトタグに関連付けて商品統合DB13に登録してもよい。
【0038】
以上のアフィリエイトタグ取得部21及びタグ解析部22の動作は、商品統合サイト100の処理装置がプログラムを実行することにより実現される。また、各辞書は記憶装置に格納される。
【0039】
(第2の動作)
商品統合サイト100のアフィリエイトタグ取得部21は、商品を追加する権限を有する任意のシステムから商品追加指示を受ける。商品追加指示には、アフィリエイトサービスから商品を検索するための検索ワードが付加される。アフィリエイトタグ取得部21は、商品追加指示に付加された検索ワードに該当する商品のアフィリエイトタグをアフィリエイトサービスからクローラやオートパイロット等の自動取得プロセスにより取得する。アフィリエイトタグ取得部21は、自動取得プロセスにより取得したアフィリエイトタグと当該タグを生成したアフィリエイトサービスの識別子とをタグ解析部22に渡す。
【0040】
タグ解析部22は、アフィリエイトタグ構造辞書23を参照し、アフィリエイトタグから、商品名と、価格と、商品説明とを抽出する。アフィリエイトタグ構造辞書23には、アフィリエイトサービスの識別子と、アフィリエイトタグの構造(商品名、価格及び商品説明がタグ内のどこに記述されているかという情報)とを関連付けて、アフィリエイトサービスごとに予め登録しておく。
【0041】
タグ解析部22は、アフィリエイトサービスから取得したアフィリエイトタグと、当該アフィリエイトタグから抽出した商品名、価格及び商品説明とを関連付けて、商品統合DB13に登録する。これにより、図3に示した商品関連情報のレコードが商品統合DB13に自動的に追加される。追加した商品関連情報のうち検索回数及びクリック回数の初期値は0とする。商品追加指示にキーワードや選別フラグが付加されている場合、当該キーワードや選別フラグをアフィリエイトタグに関連付けて商品統合DB13に登録してもよい。
【0042】
以上のアフィリエイトタグ取得部21及びタグ解析部22の動作は、商品統合サイト100の処理装置がプログラムを実行することにより実現される。また、辞書は記憶装置に格納される。また、商品追加指示に付加された検索ワードを記憶装置に記憶しておき、処理装置が、この検索ワードに基づく上記第2の動作を定期的に繰り返すことにより、商品関連情報のレコードを定期的に最新のデータに更新することが可能である。このレコード更新の際は、検索回数、クリック回数の値をリセットせず、更新前の値を維持する。
【0043】
(第3の動作)
オンラインモール200,300は、WebAPIを提供する場合がある。この場合、商品統合サイトシステム100の処理装置は、商品を追加する権限を有する任意のシステムから商品追加指示を受ける。商品追加指示には、WebAPIの識別子と当該WebAPIに渡すべき入力パラメータとが付加される。当該処理装置は、WebAPIの識別子に対応するWebAPIに対して入力パラメータを送信し、その応答としてWebAPIからアフィリエイトデータを含む出力パラメータを受信する。本実施形態では、WebAPIの仕様により図3に示す各データを関連付けた商品関連情報を出力パラメータとして受信できるものとする。当該処理装置は、WebAPIから取得した商品関連情報を商品統合DB13に登録する。
【0044】
これにより、図3に示した商品関連情報のレコードが商品統合DB13に自動的に追加される。追加した商品関連情報のうち検索回数及びクリック回数の初期値は0とする。商品追加指示にキーワードや選別フラグが付加されている場合、当該キーワードや選別フラグをアフィリエイトタグ(アフィリエイトデータ)に関連付けて商品統合DB13に登録してもよい。
【0045】
以上の動作は、商品統合サイト100の処理装置がプログラムを実行することにより実現される。また、商品追加指示に付加されたWebAPIの識別子と当該WebAPIに与える入力パラメータとの関連付けを記憶装置に記憶しておき、処理装置が、このWebAPIの識別子及びWebAPIに与える入力パラメータに基づいて上記第3の動作を定期的に繰り返すことにより、商品関連情報のレコードを定期的に最新のデータに更新することが可能である。このレコード更新の際は、検索回数、クリック回数の値をリセットせず、更新前の値を維持する。
【0046】
[ECサイト商品追加機能]
次に、アフィリエイトサービスを実施していないECサイト400,500の商品を商品統合DB13に登録する機能を説明する。図6は、当該商品追加機能の構成図である。
【0047】
(第1の動作)
商品統合サイト100の商品関連情報取得部31は、商品を追加する権限を有する任意のシステムから商品追加指示を受ける。商品追加指示には、図4で説明した商品関連情報が付加される。商品関連情報取得部31は、商品追加指示に付加された商品関連情報を取得し、商品統合DB13に登録する。これにより、図4に示した商品関連情報のレコードが商品統合DB13に追加される。追加した商品関連情報のうち検索回数及びクリック回数の初期値は0とする。ここで、商品追加指示を出すシステムはECサイトの運営者が操作するコンピュータでもよい。商品関連情報取得部31の機能は、統合サイト100が提供する「取り込みWebAPI」により提供されてもよい。即ち、「取り込みWebAPI」とは、商品を追加する権限を有する任意のシステムから商品関連情報を取得し、当該取得した商品関連情報を商品統合DB13に登録するWebAPI(Web Application Programming Interface)をいう。今までは技術的にも中小サイトの内容を取り込む仕組みが無く、取り込むことが難しかったが、こうした新たな仕組みを用いることによりアフィリエイトを実施していない中小サイト(ECサイト)などの情報を取り込むことが可能になる。商品追加指示を送出するコンピュータは、当該コンピュータのユーザがGUIを介して画面に入力した情報を取り込むことにより商品関連情報を取得してもよい。
【0048】
以上の商品関連情報取得部31の動作は、商品統合サイト100の処理装置がプログラムを実行することにより実現される。
【0049】
(第2の動作)
商品統合サイト100の商品関連情報取得部31は、商品を追加する権限を有する任意のシステムから商品追加指示を受ける。商品追加指示には、追加対象のECサイトのURLが付加される。商品関連情報取得部31は、クローラやオートパイロット等の自動取得プロセスにより、追加対象のECサイトで販売されている各商品の販売ページを取得し、ページ解析部32に渡す。ここで、商品追加指示を出すシステムはECサイトの運営者が操作するコンピュータでもよい。商品関連情報取得部31の機能は、統合サイト100が提供する「取り込みWebAPI」により提供されてもよい。ページ解析部32は、各商品の販売ページのソースコードを解析し、当該ページから図4に示した商品関連情報を抽出する。
【0050】
ページ解析部32は、販売ページのソースコードから商品関連情報を抽出する際、ページ構造辞書33を参照する。ページ構造辞書33には、ECサイトの識別子と、そのECサイトの販売ページの構造(図4の各商品関連情報がページ内のどこに記述されているかという情報)とを関連付けて、ECサイトごとに予め登録しておく。ページ解析部32は、追加対象のECサイトの識別子に関連付けられた販売ページの構造をページ構造辞書33から読み出して参照する。ページ解析部32は、販売ページ内に商品関連情報ごとに記述されているメタデータ、タグ又はタグ内の識別子を参照することにより、各商品関連情報を抽出してもよい。また、販売ページが、セマンティックウェブ技術を使用している場合、即ち、RDF等を用いて記述された販売ページや、データの意味を記述したタグ(バックデータ)を伴う販売ページから商品関連情報を抽出する場合、ページ構造辞書33は無くてもよい。この場合、ページ解析部は、セマンティックウェブ技術によりデータの意味を解釈して商品関連情報を抽出することが可能となる。
【0051】
ページ解析部32は、抽出した商品関連情報を商品ごとに商品統合DB13に登録する。これにより、図4に示した商品関連情報のレコードが自動的に追加される。追加した商品関連情報のうち検索回数及びクリック回数の初期値は0とする。
【0052】
以上の商品関連情報取得部31及びページ解析部32の動作は、商品統合サイト100の処理装置がプログラムを実行することにより実現される。また、ページ構造辞書33は、記憶装置に格納される。また、商品追加指示に付加されたECサイトのURL(識別子)を記憶装置に記憶しておき、処理装置が、このECサイトのURLに基づく上記第2の動作を定期的に繰り返すことにより、商品関連情報のレコードを定期的に最新のデータに更新することが可能である。このレコード更新の際は、検索回数、クリック回数の値をリセットせず、更新前の値を維持する。
【0053】
ここで、上述した第2の動作において、各商品の販売ページから図4に示した商品関連情報を抽出する際、商品統合サイト100の処理装置は、セマンティックWeb技術を利用してもよい。セマンティックWeb技術とは、Webページおよびその中に記述された内容について、それが何を意味するかを表す情報(メタデータ)を一定の規則に従って付加することで、コンピュータが効率よく情報を収集・解釈できるようにする技術である。この場合、商品の販売ページから自動的に抽出した商品関連情報が誤っていることも考えられる。そこで、この場合、商品統合サイト100の処理装置は、セマンティックWeb技術により抽出した商品関連情報を、前述の商品追加指示を送信した端末のユーザインターフェースに表示させ、この表示を確認した端末ユーザから商品関連情報の修正指示を受け付け、受け付けた修正指示に応じて修正した商品関連情報を商品統合DB13に登録する校閲機能を備えるとよい。
【0054】
[個人情報提供機能]
購入者インターフェース600の利用者は、商品の検索結果表示ウェブページを閲覧した後、当該ページに掲載された商品のアフィリエイトパーツ又は商品掲載パーツをクリックし、当該商品の販売ページに遷移する。更に、購入者インターフェース600の利用者は、当該商品の購入を決めた場合、当該商品の販売ページから当該商品の購入手続を進める。購入手続では、購入した商品の配送先となる住所及び氏名の入力が必要である。また、電子決済を利用する場合、決済情報の入力が必要となる。商品統合サイト100は、購入者インターフェース600に対し、商品配送先の住所、氏名及び決済情報等の個人情報と、当該個人情報を販売サイトの注文フォームに自動的に入力させる自動入力プログラムとを提供する。ウェブフォームに情報を自動入力するソフトウェアは、例えば懸賞応募フォームへの入力用等が知られている。この個人情報提供機能について、以下に説明する。
【0055】
図7は、個人情報提供機能の構成図である。以下では購入手続を進めるオンラインモール200,300及びECサイト400,500を「販売サイト」と総称する。図7において、購入者インターフェース600は、閲覧処理部41と、自動入力処理部42とを備えている。閲覧処理部41及び自動入力処理部42の動作は、購入者インターフェース600の処理装置が、商品統合サイト100から提供されたプログラムを実行することにより実現する。自動入力プログラムは、購入者インターフェース600に予めインストールされていてもよい。
【0056】
商品統合サイト100は、個人情報提供部43と、個人情報DB44とを備えている。個人情報提供部43の動作は、商品統合サイト100の処理装置がプログラムを実行することにより実現する。個人情報DB44は記憶装置に格納される。個人情報DBは、個人の識別子と、当該個人の住所、氏名、電話番号及び決済情報等の商品の購入時に入力を求められる個人情報とを関連付けて記憶する。個人情報は、団体が商品を購入する場合の当該団体の担当者の情報でもよい。
【0057】
ここで、商品統合サイト100を利用する購入者インターフェース600の利用者は、個人の識別子により予め商品統合サイト100にログインしているものとし、これにより、商品統合サイト100は、購入者インターフェース600の利用者である個人の識別子を特定しているものとする。
【0058】
購入者インターフェース600において、閲覧処理部41は、検索結果表示ウェブページを表示装置に表示する。閲覧処理部41は、検索結果表示ウェブページに表示したアフィリエイトパーツ又は商品掲載パーツが入力装置によりクリックされるイベントを検知すると、当該パーツに貼られたリンク先から商品の販売ページを取得し、検索結果表示ウェブページを開いている表示領域とは別のフレームに販売ページを表示する。
【0059】
購入者インターフェース600の利用者は、オンラインモール200,300又はECサイト400,500の販売ページが開かれたフレーム内で販売ページから注文ページ(個人情報入力ページ)へ、そして決済ページ(決済情報入力ページ)へとページを遷移する。この際、閲覧処理部41は、入力装置から自動入力を要求するイベントを検知すると、商品統合サイト100に対し、購入者インターフェース600の利用者の個人情報の提供を要求する。自動入力を要求するイベントとは、例えば、ユーザインターフェースに表示した「自動入力しますか?」の問いに対してユーザが入力装置から行った同意を表す操作である。要求する個人情報は、住所だけ、氏名だけ、のように登録されている個人情報の一部だけでもよい。ここで、閲覧処理部41は、自動入力を要求するイベントを検知するか否かに関わらず、商品統合サイト10に対し上記個人情報の提供を要求する仕様にしてもよい。
【0060】
商品統合サイト100の個人情報提供部43は、この要求を受けて、購入者インターフェース600の利用者の識別子に関連付けられた個人情報を個人情報DB44から読み出し、購入者インターフェース600に送信する。購入者インターフェース600の閲覧処理部41は、商品統合サイト100から送信された個人情報を取得し、自動入力処理部42に渡す。
【0061】
個人情報を取得した自動入力処理部42は、フレーム内に表示されている注文ページ又は決済ページのフォームに該当する個人情報を自動入力する。利用者は、自動入力された個人情報を確認し、必要に応じて加筆修正し、購入手続を進める。この個人情報提供機能によれば、販売サイトの外部で一元管理されている個人情報を販売サイトに提供することができ、購入者インターフェース600の利用者は、商品を購入する際に個人情報を入力する手間を省くことができる。
【0062】
[ランク付け機能]
次に、ランク付け機能について説明する。上述した横断検索機能の説明において、検索結果を検索回数又はクリック回数によりソートできることを説明した。ここでは、商品統合DB13に格納された各商品関連情報の検索回数及びクリック回数のパラメータを更新する機能について説明する。
【0063】
図8は、ランク付け機能の構成図である。商品統合サイト100は、上述の検索部11及び商品統合DB13に加え、カウント処理部51を備えている。カウント処理部51の動作は、商品統合サイト100の処理装置がプログラムを実行することにより実現する。
【0064】
商品統合サイト100において、カウント処理部51は、上述した横断検索機能により検索部11が検索した各商品について、商品関連情報のうちの検索回数の値を1加算し、商品統合DB13に更新する。
【0065】
また、購入者インターフェース600において、利用者がアフィリエイトパーツ又は商品掲載パーツをクリックすると、閲覧処理部41は、当該クリックイベントを検知し、クリックされたアフィリエイトパーツ又は商品掲載パーツの識別子を商品統合サイト100に送信する。商品統合サイト100では、当該クリックされたパーツの識別子をカウント処理部51が取得し、パーツの識別子に対応する商品関連情報のうち、クリック回数の値を1加算し、商品統合DB13に更新する。このために、商品統合DB13内の各商品関連情報にパーツの識別子を予め関連付けると共に、横断検索の検索結果表示ウェブページ内で各アフィリエイトパーツ又は商品掲載パーツにパーツの識別子を予め関連付けておく。
前述のとおり、検索結果生成部14は、ソート条件取得部15から受けたソート条件に基づき、リスト化するアフィリエイトパーツ及び商品掲載パーツを価格順、検索回数順又はクリック回数順にソートする。この際、検索回数及びクリック回数は、上記処理により加算された検索回数又はクリック回数が参照される。
また、アフィリエイトパーツおよび商品掲載パーツの各商品関連情報には、それぞれキーワード及びカテゴリを紐付けているので、商品統合サイト100は、検索回数又はクリック回数が多いキーワード又はカテゴリのランキングを各商品関連情報に基づいて集計し、購入者インターフェース600に提供してもよい。これによると、アフィリエイトサービスを実施しているオンラインモール200,300のサイトと、アフィリエイトサービスを実施していないECサイト400,500とを横断的に集計したキーワード又はカテゴリのランキングを、商品の購入者に提供することができる。
【0066】
[取引管理システムとの連携]
本願発明者は、特開2012-178147号公報に開示する取引管理システムを発明した。ECサイト400,500等の販売サイトにおける取引を、この取引管理システムによって管理するとよい。
【0067】
[ASP機能の搭載]
商品統合サイト100は、以下の構成によるアフィリエイト・サービス・プロバイダとしての機能を搭載してもよい。
【0068】
即ち、複数のパートナーのIDと各パートナーのIDに対応するアフィリエイト報酬とを記憶する記憶部と、パートナーが要求した商品関連情報と当該パートナーのIDとを紐づけたリンクコードを生成し当該パートナーに送信する送信部と、当該リンクコードへのアクセスにより当該リンクコードに対応する商品が購入された場合に当該リンクコードに紐づけられたパートナーIDに関連付けてアフィリエイト成果報酬を前記記憶部に登録する実行部とを備える。
【0069】
商品統合サイト100が、アフィリエイト・サービス・プロバイダの機能を備えることにより、特に、アフィリエイトサービスを導入していないECサイトの商品について、アフィリエイトサービスを利用した売り上げの向上を図ることができる。
【0070】
[IoT(Internet of Things)との親和性]
インターネットに接続された装置(例えば冷蔵庫)が、消費者に代わって商品の購入を行う場合、商品の購入先は、その装置の仕様と、購入先の販売サイトの仕様との適否により、購入先が限られてしまう。通常は、冷蔵庫メーカーと有名な販売サイト(例えば楽天市場やAmazonなど)との提携により、特定の大手ショッピングモールが購入先となり、その他の中小サイトが購入先になることは考えにくい。一方、本発明の商品統合サイトが購入先になると、商品統合サイトには、大手ショッピングモールで販売されている商品も、中小サイトの商品も含まれており、かつ、新規の中小サイトが商品統合サイトに商品を登録することも容易であるため、インターネットに接続された装置は、中小サイトを含む幅広い購入先の選択肢の中から商品を自動購入することが可能となる。
【0071】
同様に、駅などに設置される自動販売機をインターネットに接続することにより、当該自動販売機は、本発明の商品統合サイトを購入先にすることができる(この場合の自動販売機は、機内に在庫していない商品を販売する)。このようにすると、自動販売機は、地元のサイトが販売する商品や、商工会議所のサイトが販売する商品などを横断的に販売することが可能になる。
【0072】
[データ連携システム]
次に、上記の商品購入支援システムにも利用されているデータ連携システムの実施形態を説明する。図9において、データ連携システム700は、取得部71、記憶部72、変換部73及び出力部74を備えている。取得部71、変換部73及び出力部74は、プロセッサがプログラムを実行することにより実現される。記憶部72は、ハードディスクドライブ等の記憶装置の記憶領域に設けられる。データ連携システム700は、複数のプロセッサの共働により実現されてもよい。システムA,Bは、それぞれ仕様が異なるデータを処理している。各システムA,Bが扱う仕様の異なるデータを「個別仕様」のデータという。また、データ連携システム700が管理するデータの統一的な仕様を「標準仕様」という。システムA,Bとなるシステムは、インターネット上に複数存在する。あるシステムは、システムAになる場合もあれば、システムBになる場合もある。
【0073】
取得部71は、通信装置(図示略)及びインターネット(I-NET)を通じて、システムAから、第1の個別仕様のデータと、当該データの取得元であるシステムAのシステム識別子Aと、当該データの変換後の出力先となるシステムBのシステム識別子Bとを取得し、これらを紐付けて記憶部72に格納する。システム識別子とは、システムA又はBとなる各システムに固有の識別子である。取得部71は、最適化された人工知能(AI)のプロセスにより、システムAのウェブページから個別仕様データを自動的に抽出し取得してもよい。
【0074】
出力先となるシステムが複数ある場合、システム識別子Bは複数を紐付けてもよい。出力先が常に1つのシステムに限られる場合、出力部74は常に特定のシステムBにデータを送出すればよいので、必ずしもデータごとにシステム識別子Bを紐付ける必要はない。また、取得元と出力先のシステムのペアが予め決まっている場合、システム識別子AとBの組み合わせが予め記憶部72に登録されていれば足り、この組み合わせを必ずしもデータごとに紐付けておく必要はない。
【0075】
また、記憶部72は、システム識別子とデータ変換規則を紐付けて記憶している。データ変換規則は、順変換規則と逆変換規則とを含む。順変換規則は、個別仕様データを標準仕様データに変換する規則である。逆変換規則は、標準仕様データを個別仕様データに変換する規則である。システムAの個別仕様データを標準仕様データに変換する順変換規則はシステムAのシステム識別子に紐付けられている。標準仕様データをシステムBの個別仕様データに変換する逆変換規則はシステムBのシステム識別子に紐付けられている。
【0076】
変換部73は、記憶部72からシステム識別子A及びBに紐付けられた第1の個別仕様データを読み出し、システムAに紐付けられた順変換規則を参照して、第1の個別仕様データを標準仕様データに変換し、出力先となるシステムBのシステム識別子Bに紐付けて、記憶部72に格納する。
【0077】
また、変換部73は、記憶部72から標準仕様データ及びこれに紐付けられたシステム識別子Bを読み出し、システム識別子Bに紐付けられた逆変換規則を参照して、標準仕様データを第2の個別仕様データに変換し、システム識別子Bに紐付けて記憶部72に格納する。
【0078】
変換とは、データの意味内容を変えずに、データの型、データの桁数やデータの表現等を変更することをいう。
【0079】
また、記憶部72には、システムBのシステム識別子とシステムBにデータを出力するタイミング(出力タイミング)とが紐付けて登録されている。出力タイミングは、リアルタイムや一定周期等である。リアルタイムとは、第2の個別仕様データが記憶部72に格納されたら直ちに出力部74からシステムBに出力することを意味する。一定周期とは、毎日所定時刻や毎週所定曜日等に定期的にシステム識別子Bに紐付けられた第2の個別仕様データを出力部74からシステムBに出力することを意味する。
【0080】
出力部74は、出力タイミングを監視し、システムBにデータを出力するタイミングが到来すると、システム識別子Bに紐付けられた第2の個別仕様データを記憶部72から読み出し、システムBに出力する。システムBがインターネット上の遠隔にある場合、出力部74は、通信装置及びインターネットを通じて第2の個別仕様データをシステムBに送信する。一方、システムBがデータ連携システム700を実行するコンピュータと同じコンピュータ内にある場合、出力部74のプロセスは、システムBのプロセスに第2の個別仕様データを渡す。また、システムBがデータ連携システム700を実行するコンピュータと同じローカルエリアネットワークにある場合、出力部74は、通信装置及びローカルエリアネットワークを通じてシステムBに第2の個別仕様データを送信する。
【0081】
これにより、システムAにおける個別仕様のデータがデータの意味内容を変えずにシステムBで扱える個別仕様のデータに変換されて伝達されるので、システムA,B間でデータを連携して処理を進めることができる。従来例えば、医療機関のカルテデータは一方の医療機関のシステムと他方の医療機関のシステムとでデータの仕様が異なるために共用できない場合があった。データを共用するためには、どちらかの医療機関の既存システムを変更し、データの仕様を合せる必要があった。しかし、既存システムの変更には高額のコストを要した。また、複数のシステム間でデータの共用システムを構築しても、そこに新たに参加するシステムは、データの仕様が異なる既存システムのままでは参加することができず、データの仕様が適合するシステムやそこと連携するシステムを新たに用意しなければ参加することができなかった。一方、本発明のデータ連携システムを利用すると、このデータ連携システムとさえ連携すれば、複数の既存のシステムがデータ連携システムを介してデータを共用できるようになる。この仕組みを用いれば、相手ごとに連携を構築する必要が無く、標準システムへの連携さえ構築すれば、連携システムを通じてあらゆるシステムと自由に連携することが可能となる。既存システムのままデータを共用できるので、構築済みのデータ共用システムに対し既存システムのまま新たに加わることができ、規模の大きなデータ共用システムも比較的容易に実現することができる。
【0082】
出力部74は、標準仕様データを記憶部72から読み出して、システムBに出力してもよい。この場合、標準仕様データから第2の個別仕様データへの変換は必ずしも必要ではない。例えば、前述した商品購入支援システムにおいて、システムAとしてのアフィリエイトサービスから取得した個別仕様データを商品統合DB13に適合する標準仕様のデータに変換してもよい。かつ、システムAとしてのECサイト400,500から取得した個別仕様データを商品統合DB13に適合する標準仕様のデータに変換してもよい。図5において、アフィリエイトタグ取得部21は、取得部71に相当する。アフィリエイトタグ構造辞書23は、順変換規則を記憶した記憶部72に相当する。タグ解析部22は、順変換規則を参照し個別仕様データを標準仕様データに変換する変換部73に相当する。また、図6において、商品関連情報取得部31は、取得部71に相当する。ページ構造辞書33は、順変換規則を記憶した記憶部72に相当する。ページ解析部32は、順変換規則を参照し個別仕様データを標準仕様データに変換する変換部73に相当する。
【0083】
[データ連携システムの応用]
図10において、データ連携システム700は、ショップシステム710、販売代行システム720、コンテンツ配信システム730及び視聴端末740とデータ通信路を介して有線又は無線により接続されている。
【0084】
ショップシステム710は、インターネット上で又は実店舗で商品を販売する店舗のシステムであって、販売する商品の商品情報をインターネット及びデータ連携システム700を通じて、販売代行システム720に提供する。
【0085】
販売代行システム720は、商品情報記憶部721、プロセッサ722及び通信部723を備えている。
【0086】
商品情報記憶部721は、ハードディスクドライブ等の記憶装置の記憶領域であり、商品識別子、商品情報、商品紹介者の識別子、販売ショップの識別子及び販売代金の分配比を紐付けて記憶する。
【0087】
商品識別子は、商品を一意に特定可能な識別子である。商品情報は、データ連携システム700及びインターネットを通じてショップシステム710から取得した商品情報であり、商品名、商品画像、商品説明及び商品価格等を含む。商品紹介者の識別子は、この商品を需要者に紹介する業者の識別子である。販売ショップの識別子は、この商品を販売するショップシステム710又はそのシステム運営者の識別子である。分配比は、この商品が売れた場合の商品代金を商品紹介者Pと、ショップシステム710の運営者Qと、販売代行システム720の運営者Rとに分配する比率P:Q:Rを示す。
【0088】
プロセッサ722は、プログラムを実行することにより、各種の処理を実行し、商品情報提供部、購入処理部及び代金処理部の動作を実現する。プロセッサ722は複数のプロセッサの共働により実現されてもよい。
【0089】
商品情報提供部は、商品情報記憶部721に格納されている商品情報を商品紹介者のためにインターネット及びデータ連携システム700を通じてコンテンツ配信システム730又は視聴端末740に取得させる。購入処理部は、視聴端末740から行われた商品購入要求に応じて当該商品の購入処理を完了する。代金処理部は、購入された商品の代金が決済されたことを検知すると、その商品代金を分配比に応じて商品紹介者、ショップシステム710の運営者及び販売代行システム720の運営者に分配して支払うための処理を実行する。
【0090】
通信部723は、インターネット等のコンピュータネットワークを通じてデータ連携システム700と通信するための通信装置であり、このデータ連携システム700を介してショップシステム710、コンテンツ配信システム730及び必要に応じて視聴端末740とデータ送受信を行う。ここで、販売代行システム720は、前述した商品統合サイト100のシステムに搭載されていてもよい。この場合、商品情報として、前述した商品統合サイト100の商品関連情報を用いてもよい。また、コンテンツ配信システム730から検査条件取得部11に与えられた検索条件に基づいて検索された商品情報を当該コンテンツ配信システム730に取得させてもよい。
【0091】
コンテンツ配信システム730は、視聴端末740に直接に又はデータ連携システム700を介して視聴コンテンツを配信する。コンテンツ配信システム730は、例えば、視聴装置740としてのテレビ受像機、セットトップボックス又はタクシーサイネージ等である。コンテンツ配信システム730と視聴端末740との間の通信は、両者の装置の特質に応じた伝送路とプロトコルにより行われる。以下の説明では視聴端末740は地上デジタル放送に対応したテレビ受像機とし、コンテンツ配信システム730は、データ放送用のコンテンツサーバを含むものとする。
【0092】
コンテンツ配信システム730は、インターネット及びデータ連携システム700を介して販売代行システム720から商品情報を受信し、当該商品情報をデータ放送により視聴端末740に送信する。
【0093】
視聴端末740は、視聴者が選択した番組の放送中にその番組に関連する商品の商品情報をコンテンツ配信システム730からデータ放送により受信し、データ放送コンテンツの表示欄に表示する。更に、視聴端末740は、表示した商品の購入操作をリモコンから受け付けるようになっている。
【0094】
これを更に詳述すると、本実施形態において、販売代行システム720は、放送される番組に関連する商品の商品情報を商品識別子に紐付けて予めコンテンツ配信システム730に提供する。コンテンツ配信システム730は、販売代行システム720から受信した商品情報をその商品識別子に紐付けて記憶装置に記憶する。また、コンテンツ配信システム730は、受信した商品識別子を放送番組に予め紐付けて記憶装置に記憶する。コンテンツ配信システム730は、放送中の番組に対応する商品情報を商品識別子に紐付けてデータ放送により視聴端末740に送信する。視聴端末740は、番組の放送中にその番組に関係する商品の商品情報をデータ放送欄に表示すると共に、その商品の購入操作をリモコンから受け付ける。
【0095】
例えば、箱根を紹介する番組中に箱根のグッズをデータ放送で販売する。視聴端末740は、その商品を販売するために視聴者をインターネット検索に誘導するのではなく、データ放送の通信により商品の購入を確定する。
【0096】
コンテンツ配信システム730は、視聴端末740の操作により購入が確定した商品の商品識別子を視聴端末740から取得する。ここで、コンテンツ配信システム730の中には複数のコンピュータが存在してもよく、データ放送用のコンピュータと、購入を受け付けるコンピュータとが異なっていてもよいし、購入を受け付けるコンピュータと視聴端末740との間の通信はインターネット経由でもよい。また、視聴端末740への商品情報の送信はハイブリッドキャスト等の方法により販売代行システム720からインターネット及びデータ連携システム700を介して直接行われてもよいし、購入された商品の識別子は、同様に視聴端末740から販売代行システム720に直接送信されてもよい。購入された商品の識別子がコンテンツ配信システム730に通知される場合、コンテンツ配信システム730は、その商品識別子をデータ連携システム700を介して販売代行システム720に送信する。
【0097】
販売代行システム720は、視聴装置740又はコンテンツ配信システム730から購入された商品の識別子を受信する。購入処理部は、商品の購入を受け付けた旨の通知を視聴端末740に直接に又はコンテンツ配信システム730を通じて視聴端末740に通知する。また、購入処理部は、購入された商品に対応するショップシステム710に商品の購入明細を通知する。ここで、購入処理部は、視聴端末740又はコンテンツ配信システム730を経由して視聴端末740の識別子を取得し、当該端末識別子に予め紐付けられた納品先の住所及び氏名をデータベースから取得して購入明細に表示してもよい。
【0098】
代金処理部は、視聴端末740の視聴者が行った所定の決済を検知すると、購入された商品に対応する分配比に応じて、商品紹介者(コンテンツ配信システム730の運営者、放送局)への紹介料と、ショップシステム710の運営者の売上と、販売代行システム720の運営者の手数料とに商品代金を分配して支払うための処理を実行する。ただし、販売代行システム720とデータ連携システム700とが一体的に運営されている場合、販売代行システム720の運営者の手数料は、データ連携システムの運営者の手数料と捉えてもよい。ここで、視聴者が行う決済は、テレビ画面に表示された振込先に商品代金を振り込む手続により行われてもよい。データ連携システム700は、以上のシステム間の通信をリアルタイムにデータ変換し、システム間を連携させる。
【0099】
以上の本システムによれば、放送番組等の視聴中のコンテンツに関連する商品をその場で直ぐに購入することができるので、視聴者をインターネット検索に誘導してから販売する場合に比べ商品の購入率を上げることができる。また、この仕組みにより、テレビ、冷蔵庫、自動販売機等IoT端末と各販売サイトとをデータ連携すれば、各サイトの商品、サービスを広く容易に他者が販売することができる。他者とは、テレビ局や自販機ベンダー、タクシー会社、駅、空港、その他の企業や個人などである。さらにサイト運営者と販売者、連携システム運営者それぞれの利益の分配を行なうことができる。ただし、連携システムと利益分配システムとは一体であっても良いし、別システムで連携して動いてもよく、2つのシステムを別の業者が運営していてもよい。
【0100】
[むすび]
本発明の範囲は、上記実施形態に限られず、特許請求の範囲に記載した発明の範囲である。各システム上での具体的な情報処理技術及び各システム間における情報通信技術は、当業者に知られた技術によって代替することができる。例えば、システムは、サーバレスアーキテクチャにより構成されていてもよい。また、プロセスの処理順序を一部変更しても同じ処理結果を得られる場合がある。また、前述の商品購入支援システムでは、アフィリエイトサービスを提供している複数の販売サイトの商品と、アフィリエイトサービスを提供していない複数の販売サイトの商品とを統合サイトに統合し、各販売サイト間の商品の横断検索を実現し、検索した商品の購入をできるようにした。しかし、商品購入支援システムの発明については、これに限らず、少なくとも、アフィリエイトサービスを提供していない各販売サイト間の商品を統合サイトに統合し、当該各販売サイト間の商品の横断検索を実現するものであればよい。また、データ連携システムは、統合サイトという形を取らず、単独の連携システムとしてシステムAのデータを標準データに変換し、それをシステムBの個別仕様データに変換する仕組みとしてもよい。
【符号の説明】
【0101】
11 検索条件取得部
12 検索部
13 商品統合DB
14 検索結果生成部
15 ソート条件取得部
21 アフィリエイトタグ取得部
22 タグ解析部
23 アフィリエイトタグ構造辞書
31 商品関連情報取得部31
32 ページ解析部
33 ページ構造辞書
41 閲覧処理部
42 自動入力処理部
43 個人情報提供部
44 個人情報DB
71 取得部
72 記憶部
73 変換部
74 出力部
100 商品統合サイトシステム
200,300 オンラインモールシステム
400,500 ECサイトシステム
600 購入者インターフェースシステム
700 データ連携システム
710 ショップシステム
720 販売代行システム
721 商品情報記憶部
722 プロセッサ
723 通信部
730 コンテンツ配信システム
740 視聴端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10