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特開2023-114423ドローンがドッキングされる貨物車両、及びこれを用いた物流システムの制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023114423
(43)【公開日】2023-08-17
(54)【発明の名称】ドローンがドッキングされる貨物車両、及びこれを用いた物流システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 61/00 20060101AFI20230809BHJP
   B64F 1/12 20060101ALI20230809BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20230809BHJP
   B65G 1/14 20060101ALI20230809BHJP
【FI】
B65G61/00 550
B64F1/12
B64C39/02
B65G1/14 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178195
(22)【出願日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0015121
(32)【優先日】2022-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】522435285
【氏名又は名称】ヨンサン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ジン ホ
(72)【発明者】
【氏名】イ,サン ホン
(72)【発明者】
【氏名】チャ, ドン ウン
(72)【発明者】
【氏名】キム,チュン テク
(72)【発明者】
【氏名】イ,サン フン
(72)【発明者】
【氏名】ムン,ホン クォン
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022FF22
3F022JJ20
3F022LL02
3F022MM11
(57)【要約】
【課題】ドローンを利用して貨物車両の貨物を配送するために設けられた、ドローンがドッキングされる貨物車両、及びこれを用いた物流システムの制御方法を提供する。
【解決手段】本発明によれば、車両の室内空間とルーフとの間で昇降することにより、車両のルーフを介してドローンから手荷物を受け取るか、或いはドローンに手荷物を伝達する移送装置と、車両の室内空間の一部であって、移送装置が設けられた空間と区画され、開放部が車両の側面又は後面に形成され、貨物が積載される積載空間と、を含む、ドローンがドッキングされる貨物車両が提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の室内空間とルーフとの間で昇降することにより、前記車両のルーフを介してドローンから手荷物を受け取るか或いは前記ドローンに手荷物を伝達する移送装置と、
前記車両の室内空間の一部であって、前記移送装置が設けられた空間と区画され、開放部が前記車両の側面又は後面に形成され、貨物が積載される積載空間と、を含むことを特徴とする、ドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項2】
前記積載空間は、隔壁部によって複数の空間に区画され、それぞれの空間には、前記開放部が前記車両の側面又は後面に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項3】
前記隔壁部には、前記移送装置が設けられた空間を区画し、前記車両の横方向に延びた第1隔壁、及び前記第1隔壁から前記車両の前後方向に離隔して前記車両の横方向に延びた第2隔壁が含まれ、
前記積載空間には、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間に区画されて前記車両の側面に前記開放部が形成された第1空間、及び前記第2隔壁によって区画され、前記車両の後方に延びて前記車両の後面に前記開放部が形成された第2空間が含まれたことを特徴とする、請求項2に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項4】
前記積載空間の内側に下面にスライド可能に設けられた移送パネル、前記開放部側の下面に設けられた固定パネル、及び前記移送パネルを前記固定パネルの上部に重畳するようにスライドさせる第1アクチュエータが含まれたスライディングパネルをさらに含むことができることを特徴とする、請求項1に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項5】
前記移送パネルには、内側端部に上方に延びた支持壁が設けられ、前記移送パネルのスライディングの際に前記支持壁が共に移動して前記移送パネルの上部の前記貨物を一緒に移動させることを特徴とする、請求項4に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項6】
前記第1アクチュエータには、前記移送パネルのスライド方向に延びた第1ベルト、前記第1ベルトの両端部に結合された第1プーリー、前記第1プーリーを回転させる第1駆動モーター、及び前記第1ベルトと前記移送パネルとを連結する連結部が含まれたことを特徴とする、請求項4に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項7】
前記スライディングパネルには、前記移送パネルの下部に設けられ、前記開放部側に延びたガイドレール、及び前記ガイドレールにスライド可能に連結され、上側が前記移送パネルと結合されるガイド部が含まれ、
前記ガイド部は、前記第1アクチュエータと連結されて前記移送パネルをスライドさせることを特徴とする、請求項4に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項8】
前記移送パネルは、複数個が並んで配置され、前記ガイド部は、前記移送パネルの個数に対応するように複数個が設けられ、前記開放部からさらに遠い側のガイド部の高さが前記移送パネルの厚さ分だけさらに大きく形成され、前記第1アクチュエータが複数設けられ、前記ガイド部がそれぞれ連結されることにより独立して移動して互いに重畳することを特徴とする、請求項7に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項9】
前記移送装置には、上下方向に延びた駆動レール、前記駆動レールにスライド可能に連結され、前記貨物が支持されて上下方向に移動する支持パネル、及び前記支持パネルを前記駆動レールに沿って移動させる第2アクチュエータが含まれたことを特徴とする、請求項1に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項10】
前記第2アクチュエータには、第2レールの延在方向に延びた第2ベルト、前記第2ベルトの両端に結合された第2プーリー、前記第2プーリーを回転させる第2駆動モーター、及び前記第2ベルトと前記支持パネルとを連結する第2連結部が含まれたことを特徴とする、請求項9に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項11】
移送パネルの上端部と連結され、前記車両のルーフに取り付けられて上部に前記ドローンが装着され、前記移送装置を囲む複数のパネルで形成され、外側にスライド可能に且つ中央部を基準に回転可能に設けられたドローンドッキングステーションをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項12】
前記ドローンドッキングステーションには、中央部が前記移送装置と連結され、前記車両のルーフパネルに前記移送装置を基準に回転可能に連結されたベースパネル、及び複数のパネルで形成され、前記ベースパネルの上部に外側にスライド可能に連結され、前記ドローンが装着されるガイドパネルが含まれたことを特徴とする、請求項11に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項13】
前記ドローンドッキングステーションには、前記ベースパネルを回転させる第1駆動装置、及び前記ガイドパネルをスライドさせる第2駆動装置が含まれたことを特徴とする、請求項12に記載のドローンがドッキングされる貨物車両。
【請求項14】
請求項1に記載の前記ドローンがドッキングされる貨物車両を用いた物流システムの制御方法であって、
サーバーから前記ドローンに配送車両情報又は貨物情報又は前記車両のドッキング位置を伝送する段階と、
前記ドローンと前記車両が相互間の整合性を確認する段階と、
前記ドローンが前記車両のルーフの移送装置側にドッキングされる段階と、
前記ドローンと前記車両との整合性が確認された場合、前記車両の前記移送装置を前記車両のルーフ側に上昇させる段階と、を含むことを特徴とする、ドローンがドッキングされる貨物車両を用いた物流システムの制御方法。
【請求項15】
前記ドッキングされる段階の後、前記ドローンと前記移送装置で移送される前記貨物の位置が対応するようにドローンドッキングステーションを制御して前記ドローンを整列する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載のドローンがドッキングされる貨物車両を用いた物流システムの制御方法。
【請求項16】
前記ドッキングされる段階の後、前記ドローンから受信された前記貨物の情報と前記貨物の情報とをマッチングさせて確認する段階と、
前記貨物の情報をマッチングさせて確認する段階で、前記貨物の情報がマッチングする場合に前記貨物が前記ドローンに積載される段階と、をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載のドローンがドッキングされる貨物車両を用いた物流システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドローンを利用して貨物車両の貨物を配送するために設けられた、ドローンがドッキングされる貨物車両、及びこれを用いた物流システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、宅配便配送やピザ配達などの、様々な種類の物品配送サービスが行われており、その中でも、宅配便配送サービスが物品配送サービスの最も代表的な例であるといえる。
従来の宅配便システムは、宅配便配達員が宅配車に宅配物品をのせ、宅配物品の受領地を一々訪問して宅配物品を伝達する方式で運営されている。
しかしながら、従来の宅配便配送方式の場合、宅配便配達員が宅配車から離れて宅配物品を配達する間に宅配車からの盗難事故がしばしば発生している。
【0003】
また、農漁村地域の場合は、世帯が広い地域に個別に離れて位置しているため、宅配車が一々当該世帯を訪問しなければならないので、一つの建物に多数の世帯が位置するアパート団地に比べて宅配便配達の効率が著しく低下するという問題点があった。
【0004】
かかる問題点を解消するための方式として、最近では、ドローンを利用して物品を配送するサービスの導入が議論されている。しかし、このようなドローンを利用した物品配送サービスの場合には、空中を飛行するドローンが墜落した場合に発生する安全問題に対する対策がまだ準備されていない状態である。
【0005】
特に、ドローンの場合は、外部との通信を通じて目的地を設定したり、自分の状態を伝送したりするなど、外部との通信を頻繁に行わなければならないが、外部から受信される無線信号によってドローンがハッキングされたら、ドローン自体の経路が任意に設定されて配送物品又はドローン自体が紛失したり、ドローンを任意のターゲットに衝突させたりするなどの違法な意図にドローンが悪用されるおそれも高いのが現実だ。
【0006】
したがって、ドローンに対するセキュリティ問題は、ドローンの墜落に備えた安全問題と同じくらい重要な問題として台頭している。
かかる問題点を補完するために、既設の地域まで貨物車両で貨物を移送した後、貨物をドローンで配送するための貨物車両が求められてきた。
上記の背景技術として説明された事項は、本発明の背景に対する理解を増進するためのものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者に既に知られている従来技術に該当することを認めるものと受け入れられてはならないだろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2017-0074369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、かかる問題点を解決するために提案されたもので、その目的は、貨物車両に貨物を積載する積載空間のフロアパネルをスライドさせて内側の貨物を入口側へ移動させることにより、配達員が容易に貨物を引き出したり積載させたりすることができ、引き出した貨物をルーフ側に移送し、ルーフ側にドッキングされたドローンへ移送してドローンを利用して貨物を配送することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるドローンがドッキングされる貨物車両は、車両の室内空間とルーフとの間で昇降することにより、前記車両のルーフを介してドローンから手荷物を受け取るか、或いは前記ドローンに手荷物を伝達する移送装置と、前記車両の室内空間の一部であって、前記移送装置が設けられた空間と区画され、開放部が前記車両の側面又は後面に形成され、貨物が積載される積載空間と、を含む。
【0010】
前記積載空間は、隔壁部によって複数の空間に区画され、それぞれの空間には、前記開放部が前記車両の側面又は後面に形成されることができる。
【0011】
前記隔壁部には、前記移送装置が設けられた空間を区画し、前記車両の横方向に延びた第1隔壁、及び前記第1隔壁から前記車両の前後方向に離隔して前記車両の横方向に延びた第2隔壁が含まれ、前記積載空間には、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間に区画されて前記車両の側面に前記開放部が形成された第1空間、及び前記第2隔壁によって区画され、前記車両の後方に延びて前記車両の後面に前記開放部が形成された第2空間が含まれることができる。
【0012】
前記積載空間の内側に下面にスライド可能に設けられた移送パネルと、前記開放部側の下面に設けられた固定パネルと、前記移送パネルを前記固定パネルの上部に重畳するようにスライドさせる第1アクチュエータと、が含まれたスライディングパネルをさらに含むことができる。
【0013】
前記移送パネルには、内側端部に上方に延びた支持壁が設けられ、前記移送パネルのスライディングの際に前記支持壁が共に移動して前記移送パネルの上部の前記貨物を一緒に移動させることができる。
【0014】
前記第1アクチュエータには、前記移送パネルがスライドする方向に延びた第1ベルト、前記第1ベルトの両端部に結合された第1プーリー、前記第1プーリーを回転させる第1駆動モーター、及び前記第1ベルトと前記移送パネルとを連結する連結部が含まれることができる。
【0015】
前記スライディングパネルには、前記移送パネルの下部に設けられ、前記開放部側に延びたガイドレールと、前記ガイドレールにスライド可能に連結され、上側が前記移送パネルと結合されるガイド部とが含まれ、前記ガイド部は、前記第1アクチュエータに連結されて前記移送パネルをスライドさせることができる。
【0016】
前記移送パネルは、複数個が並んで配置され、前記ガイド部は、前記移送パネルの個数に対応するように複数個が設けられ、前記開放部からさらに遠い側のガイド部の高さが前記移送パネルの厚さ分だけさらに大きく形成され、前記第1アクチュエータが複数設けられ、前記ガイド部がそれぞれ連結されることにより独立して移動して互いに重畳することができる。
【0017】
前記移送装置には、上下方向に延びた駆動レール、前記駆動レールにスライド可能に連結され、前記貨物が支持されて上下方向に移動する支持パネル、及び前記支持パネルを前記駆動レールに沿って移動させる第2アクチュエータが含まれることができる。
【0018】
前記第2アクチュエータには、第2レールの延在方向に延びた第2ベルト、前記第2ベルトの両端部に結合された第2プーリー前記、第2プーリーを回転させる第2駆動モーター、及び前記第2ベルトと前記支持パネルとを連結する第2連結部が含まれることができる。
【0019】
移送パネルの上端部と連結され、前記車両のルーフに取り付けられて上部に前記ドローンが装着され、前記移送装置を囲む複数のパネルで形成され、外側にスライド可能に且つ中央部を基準に回転可能に設けられたドローンドッキングステーション;をさらに含むことができる。
【0020】
前記ドローンドッキングステーションには、中央部が前記移送装置と連結され、前記車両のルーフパネルに前記移送装置を基準に回転可能に連結されたベースパネル、及び複数のパネルで形成され、前記ベースパネルの上部に外側にスライド可能に連結され、前記ドローンが装着されるガイドパネルが含まれることができる。
【0021】
前記ドローンドッキングステーションには、前記ベースパネルを回転させる第1駆動装置、及び前記ガイドパネルをスライドさせる第2駆動装置が含まれることができる。
【0022】
本発明によるドローンがドッキングされる貨物車両を用いた物流システムの制御方法は、サーバーから前記ドローンに配送車両情報又は貨物情報又は前記車両のドッキング位置を伝送する段階と、前記ドローンと前記車両が相互間の整合性を確認する段階と、前記ドローンが前記車両のルーフの移送装置側にドッキングされる段階と、前記ドローンと前記車両との整合性が確認された場合、前記車両の前記移送装置を前記車両のルーフ側に上昇させる段階と、を含む。
【0023】
前記ドッキングされる段階の後、前記ドローンと前記移送装置で移送される前記貨物の位置が対応するようにドローンドッキングステーションを制御して前記ドローンを整列する段階をさらに含むことができる。
【0024】
前記ドッキングされた段階の後、前記ドローンから受信された前記貨物の情報と前記貨物の情報とをマッチングさせて確認する段階と、前記貨物の情報をマッチングさせて確認する段階で、前記貨物の情報がマッチングする場合に前記貨物が前記ドローンに積載される段階と、をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によるドローンがドッキングされる貨物車両は、貨物が積載される積載空間のフロアに設けられたスライディングパネルを介して積載空間の内側の貨物を入口側へ移動させることにより、配達員が積載空間の内部に進入せず、積載空間の内部まで貨物を積載させることにより、配達員の負傷を防止し且つ貨物の積載及び引き出し時間を減少させることができるという効果がある。
また、車両のルーフ側に設けられたドローンドッキングステーション、及びドローンドッキングステーションに連結されて貨物をルーフ側へ移送する移送装置を介して、配達員が積載空間から引き出した貨物を容易に、ルーフ側に設けられたドローンドッキングステーションへ移送してドローンを利用して貨物を迅速に配送させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両の積載空間に設けられたスライディングパネルの作動を示す平面図である。
図3】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両の積載空間に設けられたスライディングパネルの作動を示す斜視図である。
図4】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両のスライディングパネルの第1アクチュエータの分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両のスライディングパネルのガイドレール及びガイド部の斜視図である。
図6】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両のスライディングパネルのガイドレール及びガイド部の断面図である。
図7】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両の積載空間に設けられたスライディングパネルの移送パネルが複数形成されて作動する側面図である。
図8】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両のドローンステーション及び移送装置の斜視図である。
図9】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両のドローンステーションの作動を示す図である。
図10】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両の移送装置の分解斜視図である。
図11】本発明の一実施形態によるドローンがドッキングされる貨物車両を用いた物流システムの制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本明細書に開示する本発明の実施形態に対して、特定の構造的又は機能的説明は単に本発明による実施形態を説明するために例示されたものに過ぎず、本発明による実施形態は、様々な形態で実施でき、本明細書に説明された実施形態に限定されるものではない。
【0028】
本発明による実施形態は、多様な変更を加えることができ、種々の形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示して本明細書に詳細に説明する。しかし、これは、本発明の概念による実施形態を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物又は代替物を含むと理解されるべきである。
【0029】
「第1」、「第2」等の用語は多様な構成要素の説明に使用できるが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されてはならない。これらの用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使われる。例えば、本発明の概念による権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名でき、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名できる。
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いる或いは「接続されて」いるとしたときには、該他の構成要素に直接連結又は接続されている場合もあるが、それらの間に別の構成要素が介在する場合もあると理解されるべきである。これに対し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いる或いは「直接接続されて」いるとしたときには、それらの間に別の構成要素が介在しないと理解されるべきである。構成要素間の関係を説明する他の表現、すなわち「~間に」と「すぐに~間に」又は「~に隣り合う」と「~に直接隣り合う」等も同様に解釈されるべきである。
【0030】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたもので、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」などの用語は、実施された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
別に定義されない限り、技術的或いは科学的用語を含んで、ここで使用される全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば一般的に理解されるのと同一の意味を有する。一般に使用される辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上において有する意味と一致する意味であると解釈されるべきであり、本明細書において明白に定義しない限りは、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明することにより、本発明を詳細に説明する。各図面に提示された同一の参照符号は、同一の部材を示す。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000の斜視図、図2は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000の積載空間300に設けられたスライディングパネルの作動を示す平面図、図3は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000の積載空間300に設けられたスライディングパネルの作動を示す斜視図、図8は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000のドローンステーション及び移送装置400の斜視図である。
【0033】
以下、図1図3及び図8を参照して、本発明によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000の好適な実施形態について考察する。
最近、車両の目的に応じて製造されるPBV(Purpose Built Vehicle)が製造されている。
これにより、車両の目的のうち、貨物を運送する目的の貨物車両1000が製造でき、本発明は、貨物車両1000に積載された貨物をドローン100を利用して顧客に配送するために、車両にドローン100がドッキングされるための装置が車両に設けられ、ドローン100がドッキングされるための装置と貨物を積載する空間が互いに区画され、ドローン100をドッキングさせるように移送する装置を介して、積載空間の貨物を、ドローン100がドッキングする装置へ移動させることにより、貨物を顧客に配送させるための技術に関する。
【0034】
本発明によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000は、具体的には、車両の室内空間とルーフとの間で昇降することにより、車両のルーフを介してドローン100から手荷物を受け取るか、或いはドローン100へ手荷物を伝達する移送装置400と、車両の室内空間の一部であって、移送装置400が設けられた空間と区画され、開放部310が車両の側面又は後面に形成され、貨物が積載される積載空間300と、を含む。
【0035】
図1図3に示すように、貨物車両1000には、貨物が上下方向に昇降可能な移送装置400を介して貨物を車両の下部からルーフ側へ移送するか、或いは車両のルーフから下部へ貨物を移送させることができる。このとき、移送装置400の上端部は車両のルーフと連結され、移送装置400の上端部にはドローン100がドッキングされることができる。
【0036】
これにより、車両の積載空間300に積載された貨物を配達員が移送装置400を介して移動させて車両のルーフ部へ移送させることにより、車両のルーフにドッキングされたドローン100に貨物を積載させるか、或いはドローン100から貨物の移送を受けて車両のルーフ側から下部へ貨物を移送させることができる。
【0037】
また、移送装置400が設けられた空間と区画されて、車両に貨物を積載することが可能な積載空間300が設けられることができ、積載空間300は、開放部310が車両の側面に配置されるか或いは車両の後面に配置されるように形成されることにより、貨物車両1000の配達員は、車両の貨物を開放部310を介して搬出させた後、移送装置400を介して車両のルーフ側へ貨物を移送させてドローン100に貨物を積載させることができる。
【0038】
これにより、車両に貨物が積載される積載空間300が設けられた車両に、ルーフ側へ貨物を移送させる移送装置400が設けられ、移送装置400の上端部にドローン100がドッキングされることができ、このような構造によって車両の貨物をドローン100を介して乗客に迅速に配送させることができるという効果がある。
【0039】
積載空間300は、隔壁部320によって複数の空間に区画され、それぞれの空間には、開放部310が車両の側面又は後面に形成されることができる。
積載空間300は、移送装置400が設置された空間と分離されるために隔壁部320が設けられることができる。隔壁部320は、複数形成され、車両の積載空間300を複数個に区画することができ、これにより車両に積載する貨物を効率よく積載することができる。
【0040】
以下、隔壁部320の一実施形態として、図1及び図2に示されている車両の構造について説明する。ここで、隔壁部320は様々に配置されることができる。
隔壁部320には、移送装置400が設けられた空間を区画し、車両の横方向に延びた第1隔壁321、及び第1隔壁321から車両の前後方向に離隔して車両の横方向に延びた第2隔壁322が含まれ、積載空間300には、第1隔壁321と第2隔壁322との間に区画されて車両の側面に開放部310が形成された第1空間330、及び第2隔壁322によって区画され、車両の後方に延びて車両の後面に開放部310が形成された第2空間340が含まれることができる。
【0041】
図1及び図2に示すように、第1隔壁321は、移送装置400が設けられた空間と積載空間300を区画することができ、第2隔壁322は、第1隔壁321が設けられた位置から車両の後方側に離隔して設けられることにより、第1隔壁321と第2隔壁322との間には、車両の横方向に延びて開放部310が車両の側方に形成された第1空間330が設けられることができ、第2隔壁322から後方に延びて開放部310が後方に形成された第2空間340が設けられることができる。
【0042】
第1空間330と第2空間340は、隔壁部320が積載空間300を区画した一実施形態であり、隔壁部320は、様々に形成されて様々な形状に積載空間300を形成することができる。
【0043】
第1空間330と第2空間340に区画された車両の積載空間300は、配達員の裁量によって貨物を区分して積載することができ、一実施形態として、配送される貨物の順序又は貨物の大きさによって第1空間330と第2空間340に区分して貨物を積載することができる。
【0044】
積載空間300の内側に下面にスライド可能に設けられた移送パネル352と、開放部310側の下面に設けられた固定パネル351と、移送パネル352を固定パネル351の上部へ重畳するようにスライドさせる第1アクチュエータ360と、が含まれたスライディングパネル350をさらに含むことができる。
【0045】
移送装置400が設けられた空間と区画されて貨物が積載される積載空間300には、フロアパネルが積載空間300の内部側から開放部310側へスライドするスライディングパネル350が設けられることができる。
【0046】
スライディングパネル350には、複数のパネルに区分されて開放部310側に固定された固定パネル351、積載空間300の内側に設けられて固定パネル351の上部にスライドする移送パネル352、及び移送パネル352をスライドさせる第1アクチュエータ360が設けられることにより、積載空間300の内部側のフロアパネルが開放部310側へスライドすることができる。
固定パネル351の下部は、ボールローラー357を介して支持されることができる。
【0047】
これにより、貨物車両1000の配達員が、積載空間300に貨物を全て積載し、積載された貨物を引き出して移送装置400を介してドローン100へ配送する際に、固定パネル351に位置した貨物を全て引き出し、移送パネル352をスラッディングさせて開放部310側へ移送することにより、配達員は、積載空間300の内部に入らなくてもよいので、貨物を速やかに積載空間300から引き出して移送装置400へ移動させることができ、また、配達員が積載空間300へ入る際に腰を曲げるなど、腰に負担がかかる動作をしなくてもよいので配達員の怪我を防止することができるという効果がある。
【0048】
移送パネル352には、上方に延びた支持壁353が内側端部に設けられ、移送パネル352のスライディングの際に支持壁353が共に移動して移送パネル352の上部の貨物を一緒に移動させることができる。
【0049】
図2及び図3に示すように、移送パネル352の内側端部には、上方に延びた支持壁353が設けられ、移送パネル352と共に開放部310側にスライドすることができる。
支持壁353は、移送パネル352のスライディングの際に、移送パネル352の上部に積載された貨物が移送パネル352と共にスライドしないことを防止するように設けられることができる。
【0050】
移送パネル352が開放部310側にスライドするとき、支持壁353が、移送パネル352が移動する方向の後方で貨物を支持して、貨物が安定的に開放部310側へ移動することができるという効果がある。
【0051】
図4は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000のスライディングパネル350の第1アクチュエータ360の分解斜視図である。
【0052】
第1アクチュエータ360には、移送パネル352がスライドする方向に延びた第1ベルト361、第1ベルト361の両端部に結合された第1プーリー362、第1プーリー362を回転させる第1駆動モーター363、及び第1ベルト361と移送パネル352とを連結する連結部が含まれることができる。
図4に示すように、第1アクチュエータ360は、移送パネル352の下部に移送パネル352のスライド方向に延びた第1ベルト361が設けられる、第1ベルト361の両端部に第1プーリー362が連結され、第1プーリー362を回転させる第1駆動モーター363が含まれることができる。
【0053】
第1駆動モーター363は、車両に設けられた電源から電力の印加を受けて作動することができ、回転することにより第1プーリー362を回転させ、第1プーリー362が回転することによりベルトを移動させることができる。
このとき、第1ベルト361は、第1連結部364によって移送パネル352と連結されることができ、第1ベルト361の移動に伴って第1連結部364が移動し、第1連結部364に連結された移送パネル352が一緒にスライドすることができる。
【0054】
上述したのは第1アクチュエータ360の一実施形態であって、ベルト-プーリーの駆動方式の他にも、ラック-ピニオンのように回転運動が直線運動に変更される駆動方式で設置されることにより、移送パネル352をスライドさせることができる。
【0055】
図5は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000のスライディングパネル350のガイドレール354及びガイド部355の斜視図である。
【0056】
スライディングパネル350には、移送パネル352の下部に設けられ、開放部310側に延びたガイドレール354、及びガイドレール354にスライド可能に連結され、上側が移送パネル352と結合されるガイド部355が含まれ、ガイド部355は、第1アクチュエータ360と連結されて移送パネル352をスライドさせることができる。
図5に示すように、移送パネル352の下部には、移送パネル352のスライド方向に延びたガイドレール354が設けられることができ、ガイドレール354にスライド可能に連結されたガイド部355が設けられ、ガイド部355の上面が移送パネル352と連結されることにより、移送パネル352のスライドが安定的にガイドされることができる。
【0057】
ガイドレールには、内側に湾入し、長手方向に延びた湾入部354aが設けられることができ、ガイド部355には、湾入部354aの内側に挿入されて長手方向にスライド可能に連結されたローラー356が設けられ、ローラー356及び湾入部354aはガイドレールの上部及び両側面部に設けられることにより、ガイド部355がガイドレール上でスライドすることができる。
【0058】
このとき、ガイド部355は、第1アクチュエータ360と連結されて第1アクチュエータ360の作動に伴って移動し、かつ移送パネル352をスライドさせることができる。ガイド部355は、実質的に第1アクチュエータ360の第1連結部364と連結されることができる。
【0059】
ガイド部355及びガイドレール354は、移送パネル352の大きさに応じて複数形成されることができ、本発明では一対が示されているが、移送パネル352に積載可能な貨物の最大重量又は移送パネル352のサイズに応じてさらに追加できるか、或いは1つとして設置できる。
【0060】
図6は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000のスライディングパネル350のガイドレール354及びガイド部355の断面図であり、図7は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000の積載空間300に設けられたスライディングパネルの移送パネル352が複数形成されて作動する側面図である。
【0061】
移送パネル352は、複数個が並んで配置され、ガイド部355は、移送パネル352の個数に対応するように複数個が設けられ、開放部310からさらに遠い側のガイド部355の高さが移送パネル352の厚さ分だけさらに大きく形成され、第1アクチュエータ360が複数設けられてガイド部355がそれぞれ連結されることにより、独立して移動して互いに重畳することができる。
【0062】
積載空間300の大きさに応じて、移送パネル352は複数形成されることができ、移送パネル352の一実施形態として、移送パネル352が2つ設けられたことを図7に示した。
積載空間300の深さに応じて移送パネル352の個数が設定されることができ、移送パネル352が複数設けられると、安定的にスライドして、移送パネル352に積載された貨物が開放部310側に移動することができるという効果がある。
【0063】
図7に示すように移送パネル352が2つ形成される場合、固定パネル351に隣接した移送パネル352がまず固定パネル351に重畳するようにスライドし、その後、積載空間300の内側に位置した移送パネル352がさらに重畳するようにスライドすることができる。
このとき、このような構造のためにガイドレール354にスライド可能に設けられて上面が移送パネル352と結合されたガイド部355は、それぞれ高さが互いに異なるように形成されることができる。
【0064】
図6に示すように、(A)のガイド部355と(B)のガイド部355とは、互いに長さLだけ異なるように形成され、(A)のガイド部355は、固定パネル351に隣接した移送パネル352に結合され、(B)のガイド部355は、積載空間300の内側の移送パネル352と連結されることができる。
積載空間300の内側の移送パネル352が、固定パネル351に隣接した移送パネル352の上部に重畳するように、(A)のガイド部355と(B)のガイド部355とは互いに長さLだけ異なることができ、長さLは移送パネル352の厚さになることができる。
このような構造によって、移送パネル352は、複数の多段構造で形成されることができ、様々な種類の車種に適用されることができる。
【0065】
図9は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000のドローンステーションの作動を示す図であり、図10は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000の移送装置400の分解斜視図である。
【0066】
移送装置400には、上下方向に延びた駆動レール420、駆動レール420にスライド可能に連結され、貨物が支持されて上下方向に移動する支持パネル410、及び支持パネル410を駆動レール420に沿って移動させる第2アクチュエータ430が含まれることができる。
【0067】
図10をさらに参照すると、移送装置400は、貨物を車両の下部側からルーフ側へ移送させるように貨物を支持する支持パネル410が設けられ、配達員が、積載空間300に位置した貨物を支持パネル410へ移動させ、支持パネル410にのせられた貨物をルーフ側へ移動させることができる。
【0068】
このとき、支持パネル410は、車両に結合されて上下方向に延びた駆動レール420にスライド可能に連結され、支持パネル410及び駆動レール420に同時に結合されて支持パネル410を駆動レール420の延在方向にスライドさせる第2アクチュエータ430が設けられることにより、第2アクチュエータ430の作動の際に支持パネル410がスライドして貨物を上下方向に移動させることができる。
【0069】
第2アクチュエータ430には、第2レールの延在方向に延びた第2ベルト431、第2ベルト431の両端部に結合された第2プーリー432、第2プーリー432を回転させる第2駆動モーター433、及び第2ベルト431と支持パネル410とを連結する第2連結部434が含まれることができる。
【0070】
図10に示すように、第2アクチュエータ430の一実施形態として、駆動レール420の側方に駆動レール420と並んで延びた第2ベルト431、及び第2ベルト431の両端部に連結されて回転することにより第2ベルト431を移動させる第2プーリー432が設けられ、第2プーリー432に回転軸が連結された第2駆動モーター433が作動することにより第2プーリー432が回転し、第2ベルト431が移動することができる。
【0071】
第2ベルト431は、第2連結部434を介して支持パネル410と連結されて第2駆動モーター433が作動することにより上下方向に移動し、これにより貨物を車両の下部から上方に移動させてドローン100に積載させることができる。
上述したのは第2アクチュエータ430の一実施形態であって、第2アクチュエータ430は、支持パネル410を上下方向に移動させる様々な駆動装置の形態で形成されることができる。
【0072】
移送パネル352の上端部と連結され、車両のルーフに取り付けられて上部にドローン100が装着され、移送装置400を囲む複数のパネルで形成され、外側にスライド可能に且つ中央部を基準に回転可能に設けられたドローンドッキングステーション500をさらに含むことができる。
【0073】
図8に示すように、移送装置400の上端部には、ドローン100が装着できるドローンドッキングステーション500が設けられ、移送装置400は、ドローンドッキングステーション500の中央部を貫通し、支持パネル410を上下方向にスライドさせることができる。
【0074】
ドローンドッキングステーション500は、複数のパネルで形成されることにより、ドローン100がドローンドッキングステーション500に装着される際に複数のパネルが外側に拡張されて装着空間を拡大することができ、装着後に回転可能であるため、支持パネル410に積載された貨物とドローン100とがマッチングしてドローン100に容易に貨物が積載されることができる。
【0075】
ドローンドッキングステーション500には、中央部が移送装置400と連結され且つ車両のルーフパネルに移送装置400を基準に回転可能に連結されたベースパネル520、及び複数のパネルで形成され、ベースパネル520の上部に外側へスライド可能に連結され、ドローン100が装着されるガイドパネル510が含まれることができる。
【0076】
図9に示すように、ドローンドッキングテーション500は、ルーフパネルと回転可能に連結されたベースパネル520が設けられ、ベースパネル520の上側には、中心を基準に外側へスライド可能に連結されたガイドパネル510が設けられることができる。
ベースパネル520の中央部は、移送装置400で上下方向にスライドする支持パネル410、及び支持パネル410に支持される貨物が通過するために貫通することができる。ベースパネル520の上部に外側へスライド可能に連結されたガイドパネル510は、ベースパネル520の中央部に貫通した領域の外側を囲むように複数のパネルで形成されることができる。
【0077】
複数形成されたガイドパネル510を外側へスライド可能にベースパネル520と連結して、ドローン100が装着される前にベースパネル520の中央部を中心に外側へスライドしてドローン100の装着される装着領域を拡大することにより、ドローン100の装着の際に、外部要因により装着位置の誤差が発生しても安定的にガイドパネル510の上部に装着させることができ、ドローン100の装着後に元の位置にスライドしてドローン100の中央部をベースパネル520の中央部にマッチングさせることができる。
【0078】
その後、ベースパネル520は、中央部を中心に回転して、ドローン100と中央部に位置した貨物の方向をマッチングさせることができる。
このとき、ドローンドッキングステーション500には、ベースパネル520を回転させる第1駆動装置530、及びガイドパネル510をスライドさせる第2駆動装置540が含まれることができる。
【0079】
第1駆動装置530は、ベースパネル520とガイドパネル510との間を連結させ、ガイドパネル510をベースパネル520の中心を基準に外側へスライドすることができるようにガイドパネル510にそれぞれ対応して設けられ、一実施形態として、ガイドパネル510に連結されたスクリューナットがリードスクリューの回転に伴ってスライドし、リードスクリューは円形のラックギアによって互いに連結され、円形のラックギアは駆動モーターの回転に伴って回転することにより、ガイドパネル510が1つの駆動モーターの作動によってスライドすることができる。
【0080】
また、第2駆動装置540は、ルーフパネル側に設けられ、ベースパネル520を回転させる駆動モーター、及びラックギアが互いに噛み合って駆動モーターの回転に伴ってベースパネル520を回転させることができる。このとき、ベースパネル520の回転角度は、ドローンドッキングステーション500の側方に設けられた複数の感知センサー550がドローン100の装着位置を感知し、これに基づいて回転角度を演算して駆動モーターの作動を制御することができる。
【0081】
図11は、本発明の一実施形態によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000を用いた物流システムの制御方法のフローチャートである。
図11を参照して、本発明によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000の好適な実施形態について説明する。
【0082】
本発明によるドローン100がドッキングされる貨物車両1000を用いた物流システムの制御方法は、サーバーからドローン100へ配送車両情報又は貨物情報又は車両のドッキング位置を伝送する段階(S10)と、ドローン100と車両とが相互間の整合性を確認する段階(S11)と、ドローン100が車両のルーフの移送装置400側にドッキングされる段階(S12)と、ドローン100と車両の整合性が確認された場合、車両の移送装置400を車両のルーフ側へ上昇させる段階(S22)と、を含む。
【0083】
整合性を確認する段階(S11)では、ドローン100がドローンドッキングステーション500にドッキングされる際に、ドローン100に積載される貨物の大きさを考慮して、ドローン100のドッキング位置をドローンへ送信することができる。
伝送する段階(S10)は、物流システムを管理する外部のサーバーからドローン100にドッキングされるべき配送車両の情報を送信し、配送車両とドッキングする位置及びドッキング後に積載される貨物の情報をID化してドローン100へ送信することができる。
【0084】
その後、整合性を確認する段階(S11)で、貨物車両1000とドローン100とが互いに無線通信することにより、ドローン100から受信された情報と貨物車両1000で持っている情報とを互いにマッチングさせ、マッチングする場合には、ドローン100が貨物車両1000に設けられたドローンドッキングステーション500にドッキングされることができる(S12)。
また、整合性を確認する段階(S11)では、ドローン100と貨物車両1000との整合性を確認すると、外部のサーバーにドローンの情報を更新することができる。
【0085】
その後、配達員は、貨物車両1000の積載空間300に積載された貨物を移送装置400へ移動させることができ(S13)、ドローン100は、ドッキング後に、ドローンドッキングステーション500で停止した状態で待機することができる(S14)。
【0086】
貨物が移送装置400に積載された後、貨物情報と、ドローン100から受信された貨物情報と、をマッチングさせる段階(S20)が実行され、マッチングする場合には、ドッキングされる段階後にドローン100及び移送装置400で移送される貨物の位置が対応するようにドローンドッキングステーション500を制御してドローン100を整列し(S21)、貨物をドローンドッキング位置へ移動する(S22)ことをさらに含むことができる。
【0087】
貨物情報とドローン100から受信された貨物情報とをマッチングさせる段階(S20)でマッチングしない場合には、配達員に警告信号を発生させる段階(S15)、及び手荷物を元の位置に移動させるように移送装置400を制御する段階(S16)が追加されることができる。
【0088】
ドッキングする段階(S12)の後、ドローン100から受信された貨物の情報と貨物の情報とをマッチングさせて確認する段階(S20)、及び貨物の情報をマッチングさせて確認する段階で貨物の情報がマッチングする場合には、貨物がドローン100に積載される段階(S23)をさらに含むことができる。
【0089】
マッチングさせて確認する段階(S20)の後に、貨物が移送装置400を介してルーフ側へ移送される段階が実行できる。
ドローン100に積載される段階(S23)の後に、ドローン100が貨物(BOX)を配送する段階(S40)と、配達員が貨物車両1000を移動させる段階(S30)がさらに含まれることができる。
【0090】
貨物の配送を完了したドローン100は、残りのバッテリー量をチェックして残りのバッテリー量情報を外部サーバーへ送信し、残りのバッテリー量に応じて以後の制御信号を外部サーバーから受信することができる。
【0091】
外部サーバーから制御信号を受信したドローン100は、残りのバッテリー量に応じて、他の貨物車両1000’(図示せず)の情報の受信を受け、他の貨物車両1000’(図示せず)の貨物を配送するか、或いはドローン100を充電及び管理する管理拠点に復帰して充電されることが可能である。
【0092】
さらに、ドローン100を介して貨物を移動させた貨物車両1000は、移動して貨物車両1000内の残された他の貨物を他のドローン100’(図示せず)を介して配送するか、或いは別のドローン100’(図示せず)を介して、収去された貨物を収集して物流センターへ移動させることができる。
【0093】
本発明は、特定の実施形態に関連して図示及び説明したが、以下の特許請求の範囲によって提供される本発明の技術的思想から逸脱することなく、本発明に様々な改良及び変更を加え得ることは、当業分野における通常の知識を有する者にとって自明であろう。
【符号の説明】
【0094】
300 積載空間
310 開放部
320 隔壁部
321 第1隔壁
322 第2隔壁
330 第1空間
340 第2空間
350 スライディングパネル
351 固定パネル
352 移送パネル
353 支持壁
354 ガイドレール
354a 湾入部
355 ガイド部
356 ローラー
357 ボールローラー
360 第1アクチュエータ
361 第1ベルト
362 第1プーリー
363 第1駆動モーター
364 第1連結部
400 移送装置
410 支持パネル
420 駆動レール
430 第2アクチュエータ
431 第2ベルト
432 第2プーリー
433 第2駆動モーター
434 第2連結部
500 ドローンドッキングステーション
510 ガイドパネル
520 ベースパネル
530 第1駆動装置
540 第2駆動装置
550 感知センサー
1000 貨物車両
BOX 貨物

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11