(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011459
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】覚醒促進プログラム及び行動検知装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230117BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021115336
(22)【出願日】2021-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】521308296
【氏名又は名称】矢部 秀一
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(74)【代理人】
【識別番号】100220582
【弁理士】
【氏名又は名称】秋元 達也
(72)【発明者】
【氏名】矢部 秀一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させる。
【解決手段】覚醒促進プログラムPRGは、ユーザの覚醒を促進させるための覚醒促進処理をコンピュータに実行させるプログラムである。覚醒促進プログラムPRGは、コンピュータを、ユーザが目覚めた後にユーザが実行すべき行動を含む覚醒行動を設定する行動設定部と、行動設定部により設定された覚醒行動をユーザに指示する行動指示部と、として機能させる。覚醒促進プログラムPRGによれば、設定された覚醒行動をユーザに指示することにより、ユーザが覚醒行動を実行する過程でユーザの意識の清明度が向上する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの覚醒を促進させるための覚醒促進処理をコンピュータに実行させる覚醒促進プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ユーザが目覚めた後に前記ユーザが実行すべき行動を含む覚醒行動を設定する行動設定部と、
前記行動設定部により設定された前記覚醒行動を前記ユーザに指示する行動指示部と、として機能させる、覚醒促進プログラム。
【請求項2】
前記覚醒行動は、前記ユーザが外部装置に対して行う動作である対外部装置動作を含み、
前記コンピュータを、
前記ユーザにより前記対外部装置動作が行われたことが前記外部装置により検知されたことを示す動作検知情報を取得する動作検知情報取得部として機能させる、請求項1に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項3】
前記外部装置は、アラーム情報に基づいてアラームを発報し、
前記行動設定部は、前記外部装置により発報される前記アラームを停止させる前記対外部装置動作を含む前記覚醒行動を設定し、
前記行動指示部は、前記アラーム情報を前記外部装置に送信して前記外部装置に前記アラームを発報させることにより、前記アラームを停止させる前記対外部装置動作を含む前記覚醒行動を前記ユーザに指示する、請求項2に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項4】
前記外部装置は、前記アラームを発報している場合において、前記ユーザにより前記アラームを停止させる前記対外部装置動作が行われたことを検知したときに、前記アラームを停止する、請求項3に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項5】
前記覚醒行動は、ユーザ端末により対象情報を読み取る動作である情報読取動作を含み、
前記コンピュータを、
前記情報読取動作において前記ユーザ端末により読み取られた前記対象情報を取得する読取情報取得部として機能させる、請求項1~4のいずれか一項に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記覚醒行動に対応する時刻情報を設定する行動時刻情報設定部として機能させる、請求項1~5のいずれか一項に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項7】
前記行動指示部は、前記行動時刻情報設定部により設定された前記時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、前記覚醒行動を前記ユーザに指示する、請求項6に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項8】
前記行動設定部は、複数の前記覚醒行動を設定し、
前記行動時刻情報設定部は、前記行動設定部により設定された複数の前記覚醒行動のそれぞれに対応する前記時刻情報を設定し、
前記行動指示部は、前記行動設定部により設定された複数の前記覚醒行動のそれぞれに対応する前記時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、複数の当該覚醒行動のそれぞれを前記ユーザに指示する、請求項7に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項9】
前記コンピュータを、
前記行動指示部により前記ユーザに指示された前記覚醒行動が前記ユーザにより実行されたことを認識する実行認識部として機能させる、請求項1~8のいずれか一項に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項10】
前記コンピュータを、
前記行動指示部により前記ユーザに指示された前記覚醒行動が前記ユーザにより実行されたことを所定期間内に前記実行認識部により認識されない場合に警告を発する警告部として機能させる、請求項9に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータを、
前記行動指示部により前記ユーザに指示された前記覚醒行動が前記ユーザにより実行されたことを前記実行認識部により認識されたか否かに関する実行認識情報を記憶する実行認識情報記憶部と、
前記実行認識情報記憶部により記憶される前記実行認識情報をディスプレイに表示させる実行認識情報表示部と、として機能させる、請求項9又は10に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項12】
前記コンピュータを、
前記ユーザの前記覚醒行動に関する情報である行動情報を前記ユーザとは別の他ユーザに共有させる行動情報共有部として機能させる、請求項1~11のいずれか一項に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項13】
前記コンピュータを、
前記行動情報共有部により共有される前記行動情報を前記他ユーザが取得する場合に前記他ユーザに対する課金処理を実行する課金処理部として機能させる、請求項12に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項14】
前記コンピュータを、
前記行動情報共有部により共有された前記行動情報に対する前記他ユーザの反応を受け付ける反応受付部として機能させる、請求項12又は13に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項15】
前記覚醒行動は、前記ユーザが屋内から屋外に出る動作である外出動作を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の覚醒促進プログラム。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載の覚醒促進プログラムを前記コンピュータに実行させることにより実現される覚醒促進装置に、前記行動指示部により前記ユーザに指示された前記覚醒行動が前記ユーザにより実行されたことに関する実行情報を送信する、行動検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、覚醒促進プログラム及び行動検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠状態にあるユーザを覚醒状態にさせるための技術が知られている。例えば、特許文献1には、予め設定された時刻に芳香を生じさせる装置が開示されている。この装置では、生じさせる芳香を刺激の弱い芳香から次第に刺激の強い芳香へと変化させていくことにより、ユーザに与えるストレスを抑制しつつ当該ユーザを覚醒状態にさせることが図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、睡眠状態にあるユーザが覚醒状態となる際には、はじめに睡眠状態にあるユーザが目覚め、その後にユーザの意識の清明度が向上していく(すなわち、覚醒していく)、という少なくとも2段階のプロセスを辿る。
【0005】
しかし、上述したような技術は、睡眠状態にあるユーザに対して刺激を与えてユーザを目覚めさせようとするものであり、その後にユーザの意識の清明度を向上させる(すなわち、覚醒させる)ことについては考慮していない。このため、ユーザは、睡眠状態から目覚めたとしても、意識の清明度が低い場合には、十分な覚醒状態に至るまでに多大な時間を要したり再び睡眠状態に戻ってしまったりする場合がある。
【0006】
そこで、本開示に係る覚醒促進プログラム及び行動検知装置は、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)は、ユーザの覚醒を促進させるための覚醒促進処理をコンピュータ(C)に実行させる覚醒促進プログラム(PRG)であって、コンピュータ(C)を、ユーザが目覚めた後にユーザが実行すべき行動を含む覚醒行動を設定する行動設定部(10)と、行動設定部(10)により設定された覚醒行動をユーザに指示する行動指示部(11)と、として機能させる。
【0008】
この覚醒促進プログラム(PRG)によれば、設定された覚醒行動をユーザに指示することにより、ユーザが覚醒行動を実行する過程でユーザの意識の清明度が向上する。したがって、この覚醒促進プログラム(PRG)は、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0009】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)では、覚醒行動は、ユーザが外部装置に対して行う動作である対外部装置動作を含み、コンピュータ(C)を、ユーザにより対外部装置動作が行われたことが外部装置により検知されたことを示す動作検知情報を取得する動作検知情報取得部(12)として機能させてもよい。これによれば、種々の外部装置を活用して、例えばユーザの思考、移動、運動等を伴う行動を、ユーザの意識の清明度を向上させるための覚醒行動として設定することが可能となる。したがって、この覚醒促進プログラム(PRG)は、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0010】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)では、外部装置は、アラーム情報に基づいてアラームを発報し、行動設定部(10)は、外部装置により発報されるアラームを停止させる対外部装置動作を含む覚醒行動を設定し、行動指示部(11)は、アラーム情報を外部装置に送信して外部装置にアラームを発報させることにより、アラームを停止させる対外部装置動作を含む覚醒行動をユーザに指示してもよい。これによれば、上述した作用及び効果を奏する覚醒促進プログラム(PRG)を具体的に実現することができる。特に、この覚醒促進プログラム(PRG)によれば、例えばユーザが睡眠状態にある時点(すなわち、ユーザが目覚める前の時点)においてアラームを発報することにより、睡眠状態にあるユーザを目覚めさせるとともに、それに引き続いてユーザの意識の清明度を向上させることができる。
【0011】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)では、外部装置は、アラームを発報している場合において、ユーザによりアラームを停止させる対外部装置動作が行われたことを検知したときに、アラームを停止してもよい。これによれば、アラームを停止させることを覚醒行動とすることが具体的に実現される。
【0012】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)では、覚醒行動は、ユーザ端末により対象情報を読み取る動作である情報読取動作を含み、コンピュータ(C)を、情報読取動作においてユーザ端末により読み取られた対象情報を取得する読取情報取得部(13)として機能させてもよい。これによれば、ユーザ端末による対象情報の読み取りを伴う行動を、ユーザの意識の清明度を向上させるための覚醒行動として設定することが可能となる。したがって、この覚醒促進プログラム(PRG)は、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。また、この覚醒促進プログラム(PRG)によれば、例えばユーザ端末により読み取った対象情報に基づいてユーザ端末に画像の表示等を行うことにより、ユーザの意識の清明度を向上させることに関する情報を当該ユーザに対して提供することが可能となる。
【0013】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)は、コンピュータ(C)を、覚醒行動に対応する時刻情報を設定する行動時刻情報設定部(14)として機能させてもよい。これによれば、覚醒行動を、ユーザが覚醒状態になることを所望する時刻と対応づけて管理することができる。
【0014】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)では、行動指示部(11)は、行動時刻情報設定部(14)により設定された時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、覚醒行動をユーザに指示してもよい。これによれば、所望の時刻を目標としてユーザを覚醒状態にさせることが可能となる。
【0015】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)では、行動設定部(10)は、複数の覚醒行動を設定し、行動時刻情報設定部(14)は、行動設定部(10)により設定された複数の覚醒行動のそれぞれに対応する時刻情報を設定し、行動指示部(11)は、行動設定部(10)により設定された複数の覚醒行動のそれぞれに対応する時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、複数の当該覚醒行動のそれぞれをユーザに指示してもよい。これによれば、複数の覚醒行動を好適なタイミングでユーザに順次指示することができるため、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0016】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)は、コンピュータ(C)を、行動指示部(11)によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識する実行認識部(15)として機能させてもよい。これによれば、ユーザにより覚醒行動が実行されたことを確認することができる。
【0017】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)は、コンピュータ(C)を、行動指示部(11)によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを所定期間内に実行認識部(15)により認識されない場合に警告を発する警告部(16)として機能させてもよい。これによれば、ユーザにより覚醒行動が実行されない場合に、覚醒行動を実行することを促すことができる。
【0018】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)は、コンピュータ(C)を、行動指示部(11)によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを実行認識部(15)により認識されたか否かに関する実行認識情報を記憶する実行認識情報記憶部(17)と、実行認識情報記憶部(17)により記憶される実行認識情報をディスプレイに表示させる実行認識情報表示部(18)と、として機能させてもよい。これによれば、ユーザが覚醒行動を実行することができたか否かに関する過去のデータを参照することが可能となる。
【0019】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)は、コンピュータ(C)を、ユーザの覚醒行動に関する情報である行動情報をユーザとは別の他ユーザに共有させる行動情報共有部(19)として機能させてもよい。これによれば、設定している覚醒行動を別のユーザに知得させたり、別のユーザが設定している覚醒行動を知得したりすることが可能となる。これにより、覚醒行動に関する情報の流動性が向上する。
【0020】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)は、コンピュータ(C)を、行動情報共有部(19)により共有される行動情報を他ユーザが取得する場合に他ユーザに対する課金処理を実行する課金処理部(20)として機能させてもよい。これによれば、覚醒行動に関する情報を取引の対象とすることができる。
【0021】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)は、コンピュータ(C)を、行動情報共有部(19)により共有された行動情報に対する他ユーザの反応を受け付ける反応受付部(21)として機能させてもよい。これによれば、覚醒行動に対する他ユーザの評価を知得可能となる。
【0022】
本開示の一態様に係る覚醒促進プログラム(PRG)では、覚醒行動は、ユーザが屋内から屋外に出る動作である外出動作を含んでもよい。これによれば、例えばユーザの屋外への移動を伴う行動を、ユーザの意識の清明度を向上させるための覚醒行動として設定することが可能となる。したがって、この覚醒促進プログラム(PRG)は、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0023】
本開示の一態様に係る行動検知装置(200)は、上述した少なくともいずれかの覚醒促進プログラム(PRG)をコンピュータ(C)に実行させることにより実現される覚醒促進装置(100)に、行動指示部(11)によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことに関する実行情報を送信する。
【0024】
この行動検知装置(200)によれば、上述した作用及び効果を奏する覚醒促進プログラム(PRG)を具体的に実現することができる。したがって、この行動検知装置(200)は、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0025】
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本開示の一例として示したものであって、本開示を実施形態の態様に限定するものではない。
【発明の効果】
【0026】
このように、本開示に係る覚醒促進プログラム及び行動検知装置は、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る覚醒促進プログラムをコンピュータに実行させることにより実現される覚醒促進装置を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、複数の覚醒行動が設定される場合の覚醒行動パターンを例示する図である。
【
図3】
図3は、覚醒促進プログラムを示すブロック図である。
【
図4】
図4は、覚醒促進プログラムに基づいてコンピュータにより実行される覚醒促進処理を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、覚醒促進プログラムに基づいてコンピュータにより実行される行動情報共有処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して例示的な実施形態について説明する。なお、各図における同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0029】
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る覚醒促進プログラムPRGをコンピュータCに実行させることにより実現される覚醒促進装置100を示すブロック図である。
図1に示される覚醒促進装置100は、睡眠状態にあるユーザを覚醒状態にさせるための装置であり、より詳細には、睡眠状態にあるユーザを目覚めさせるとともに、それに引き続いてユーザの意識の清明度を速やかに向上させるための装置である。覚醒促進プログラムPRGは、ユーザの覚醒を促進させるための覚醒促進処理をコンピュータCに実行させるプログラムである(
図3参照)。なお、覚醒促進装置100は、睡眠状態にあるユーザを目覚めさせる機能を備えていなくてもよい。
【0030】
「覚醒」とは、睡眠状態から目覚めたユーザが覚醒状態に移行することを意味している。「睡眠状態」とは、ユーザが眠っている状態であり、例えば意識がない状態である。一方、「覚醒状態」とは、ユーザが起きており、且つ、意識が明瞭な状態である。ユーザは、睡眠状態から覚醒状態に移行するプロセスにおいて、「睡眠状態」から目覚め、それに引き続いて意識の清明度を向上させていき、最終的に「覚醒状態」に達する。「目覚め」とは、睡眠状態にあって意識のない状態から、意識が戻ることを意味している。一般に、ユーザは、睡眠状態から目覚めた直後には意識の清明度が低く、いわゆる寝惚けた状態となる。「意識の清明度」とは、意識が明瞭である程度を意味している。意識の清明度が低い場合には、ユーザの意識が明瞭ではない。「意識が明瞭でない」とは、覚醒状態と比較して、例えば判断力が鈍い状態であったり視覚等の各種感覚のはたらきが不十分な状態であったりすることを意味する。その後、「意識の清明度」が向上するにつれて、ユーザの意識が次第に明瞭となり、十分な清明度に到達した段階でユーザは覚醒状態に移行したと判断され得る。
【0031】
「ユーザ」とは、例えば覚醒促進装置100を使用する使用者である。ユーザは複数存在しており、各ユーザは各自の覚醒促進装置100をそれぞれ保有していてもよい。以下では、特定のユーザに着目して説明を行い、当該特定のユーザを単に「ユーザ」と称するとともに当該特定のユーザとは別のユーザを「他ユーザ」と称する。
【0032】
覚醒促進装置100は、ネットワークを介して例えば行動検知装置200等といった外部装置と通信可能な端末(ユーザ端末)として構成されている。具体的には、覚醒促進装置100は、物理的な構成として制御演算装置1、記憶装置2、及び入出力装置3を備えるコンピュータCとして構成される。覚醒促進装置100は、例えばスマートフォン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン等であってもよく、ここでは覚醒促進装置100としてスマートフォンが例示されている。
【0033】
制御演算装置1は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のコントローラにより構成されており、演算処理を実行するとともに記憶装置2及び入出力装置3の制御を行う。記憶装置2は、例えば主記憶装置及び補助記憶装置を有している。主記憶装置は、例えばRAM(Random Access Memory)により構成されている。また、補助記憶装置は、例えばROM(Read Only Memory)により構成されている。入出力装置3は、例えば外部装置等といった外部からデータを入力されて記憶装置2に送信する入力装置、及び、例えば制御演算装置1により演算されて記憶装置2に記憶された演算結果を外部に出力する出力装置を有している。入出力装置3は、入力装置として、例えば各種情報の入力を実行するためのボタン、タッチパネル、キーボード、撮像装置(カメラ)、収音装置(マイク)、赤外線センサ、圧力センサ、加速度センサ等の各種センサを有していてもよい。また、入出力装置3は、出力装置として、各種情報の出力を実行するための画像表示装置(ディスプレイ)、音声出力装置(スピーカ)等を有していてもよい。あるいは、入出力装置3は、外部機器との間で情報を送受信する送受信装置等を有していてもよい。
【0034】
覚醒促進装置100は、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMに読み込み、RAMに読み込まれたプログラムをCPUにより実行することにより、所定の処理を実行する。具体的には、覚醒促進装置100は、ROMに記憶されている覚醒促進プログラムPRGをRAMに読み込み、RAMに読み込まれた覚醒促進プログラムPRGをCPUにより実行することにより、後述する覚醒促進処理及び行動情報共有処理を実行する。なお、覚醒促進装置100を構成するコンピュータCは、物理的に、上述した構成とは異なる構成を備えていてもよい。
【0035】
行動検知装置200は、覚醒促進プログラムPRGをコンピュータCに実行させることにより実現される覚醒促進装置100に、当該覚醒促進装置100によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことに関する実行情報を送信する装置である(覚醒行動について、詳しくは後述する。)。行動検知装置200は、入出力装置4及び送受信装置5を備える端末(外部装置)として構成されている。また、行動検知装置200は、制御演算装置、記憶装置、及び入出力装置を有するコンピュータを備えていてもよい。行動検知装置200は、屋内に設置されるものであってもよい。
【0036】
入出力装置4は、各種情報の入力及び出力の少なくともいずれかを実行可能な装置である。入出力装置4は、例えば各種情報の入力を実行するためのボタン、タッチパネル、キーボード、撮像装置(カメラ)、収音装置(マイク)、赤外線センサ、圧力センサ、加速度センサ等の各種センサを有していてもよく、また、各種情報の出力を実行するための画像表示装置(ディスプレイ)、音声出力装置(スピーカ)等を有していてもよい。
【0037】
また、送受信装置5は、覚醒促進装置100に対して各種情報の送信及び受信の少なくともいずれかを実行可能な装置である。送受信装置5は、例えば実行情報を覚醒促進装置100に送信する。送受信装置5を備える行動検知装置200は、いわゆるIoT(Internet of Things)デバイスであってもよい。具体的には、行動検知装置200は、通信機能を備えた体重計、電動歯ブラシ、テレビ、パソコン等であってもよく、タンス等の家具又は壁等にセンサ機能及び通信機能を組み込んだデバイス等であってもよい。
【0038】
次に、覚醒促進装置100の機能について説明する。覚醒促進装置100の制御演算装置1は、機能的には、行動設定部10、行動指示部11、動作検知情報取得部12、読取情報取得部13、行動時刻情報設定部14、実行認識部15、警告部16、実行認識情報記憶部17、実行認識情報表示部18、行動情報共有部19、課金処理部20、及び反応受付部21を備えている。
【0039】
行動設定部10は、覚醒行動を設定する。「覚醒行動」とは、ユーザが目覚めた後にユーザが実行すべき行動を含む各種行動である。覚醒促進装置100においては、ユーザに覚醒行動を実行させることによりユーザの意識の清明度を向上させることが図られている。覚醒行動は、例えばユーザの思考、移動、運動等を伴う行動であってもよい。特に、覚醒行動は、ユーザが実行(完了)するために複雑な思考又は操作を行うことが要求される行動であってもよい。なお、覚醒行動には、ユーザの意識の清明度を向上させることに寄与する行動に加えて、ユーザの意識の清明度を向上させることに寄与しない行動が含まれていてもよい。
【0040】
例えば、覚醒行動は、以下の行動のうち少なくともいずれかを含んでいてもよい。すなわち、覚醒行動には、「お茶を飲む」「コーヒーを飲む」「シャワーを浴びる」「顔を洗う」「歯を磨く」「体重計に乗る」「写真を撮る」「動画を撮る」「トイレに座る」「タンスを開ける」「外部装置のアラームを止める」「スクワットをする」「腕立て伏せをする」「ジャンプをする」「家から出る」「コンビニに行く」「QRコード(登録商標)を読み取る」といった行動が含まれていてもよい。
【0041】
覚醒行動は、対外部装置動作を含んでいてもよい。「対外部装置動作」とは、ユーザが行動検知装置200等の外部装置に対して行う動作である。具体的には、対外部装置動作は、ユーザが行動検知装置200等の外部装置の上に乗る動作であってもよく、ユーザが行動検知装置200等の外部装置を動かす動作であってもよく、ユーザが行動検知装置200等の外部装置に対して声を発する動作であってもよい。これらに対して、行動検知装置200等の外部装置は、入出力装置4を介して、ユーザにより対外部装置動作が行われたことを検出する。
【0042】
行動検知装置200等の外部装置は、アラーム情報に基づいてアラームを発報する装置であってもよい。「アラーム情報」とは、例えば予め設定されたアラームの発報時刻及び発報内容等を示す情報である。「アラーム」とは、睡眠状態にあるユーザを目覚めさせるような装置の動作であり、特に、ユーザの操作を受けて発報を停止するような装置の動作であってもよい。例えば、アラームは、音、光、映像、香り、風、振動等の刺激をユーザに与えるものであってもよい。「アラームを発報する」とは、行動検知装置200等の外部装置がアラームに係る刺激をユーザに与えることを広く意味している。つまり、アラームを発報するとは、例えばアラームが音によるものである場合には、アラームの音を出力することを意味する。あるいは、アラームを発報するとは、例えばアラームが光によるものである場合には、アラームの光を発光させることを意味する。行動検知装置200等の外部装置は、アラーム情報を覚醒促進装置100等から受信したタイミングでアラームを発報してもよく、アラーム情報を覚醒促進装置100等から受信したタイミングから所定時間の経過後にアラームを発報してもよい。
【0043】
このように行動検知装置200等の外部装置がアラームを発報する装置である場合には、行動設定部10は、行動検知装置200等の外部装置により発報されるアラームを停止させる動作を対外部装置動作として含む覚醒行動を設定してもよい。この場合、アラームによってユーザが睡眠状態から目覚めるとともに、アラームを停止させる動作を覚醒行動として行うことでユーザは意識の清明度を向上させることとなる。行動検知装置200等の外部装置は、アラームを発報している場合において、ユーザによりアラームを停止させる対外部装置動作が行われたことを検知したときに、アラームを停止する。これにより、対外部装置動作を実行することで、アラームが発報され続けることが回避される。
【0044】
アラームを停止させる際には、ユーザは、例えば横たわった状態から上体を起こしたり立ち上がったりした上でアラームを停止させてもよい。このとき、アラームを発報する行動検知装置200等の外部装置は、ユーザが横たわっていた位置(例えば寝床)から1m以上離間した位置にあることが好ましく、2m以上離間した位置にあることがより好ましい。
【0045】
覚醒行動は、情報読取動作を含んでいてもよい。「情報読取動作」とは、ユーザが覚醒促進装置100等のユーザ端末により対象情報を読み取る動作である。「対象情報」とは、情報読取動作において覚醒促進装置100等のユーザ端末により読み取られる対象となる情報である。例えば、対象情報は、文字、図形、又はQRコード(登録商標)等の二次元コードであってもよい。また、対象情報は、印刷されたもの(印刷物)であってもよく、行動検知装置200等の外部装置のディスプレイに表示された画像であってもよい。なお、覚醒促進装置100等のユーザ端末は、対象情報を読み取った場合に、読み取りの完了を示す読取完了表示を入出力装置3のディスプレイ等に表示してもよい。あるいは、覚醒促進装置100等のユーザ端末は、対象情報として二次元コードを読み取った場合に、当該二次元コードに紐づけられたwebサイトを入出力装置3のディスプレイ等に表示してもよい。このとき、当該webサイトは、覚醒に関する情報が掲載されたwebサイトであってもよい。
【0046】
覚醒行動は、外出動作を含んでいてもよい。「外出動作」とは、ユーザが屋内から屋外に出る動作である。例えば、覚醒促進装置100等のユーザ端末は、当該ユーザ端末に搭載されたGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機の測位データに基づいて、ユーザが屋内から屋外に出たことを認識してもよい。GNSS受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機であってもよい。「屋内から屋外に出る」とは、建物の中から外に出ることを直接的に意味していてもよく、あるいは、登録地点(例えば、自宅等)から所定の距離(例えば、500m)以上離間した位置に到達することを意味していてもよい。
【0047】
行動設定部10は、予め用意されている覚醒行動の選択肢から選択された覚醒行動を設定してもよい。また、行動設定部10は、入出力装置3を介してユーザにより任意に入力(例えば、文字入力)された情報に基づいて覚醒行動を設定してもよい。
【0048】
また、行動設定部10は、複数の覚醒行動を設定してもよい。ここで、
図2は、複数の覚醒行動が設定される場合のパターンを例示する図である。
図2に示されるように、行動設定部10は、複数の覚醒行動を含むパターン(覚醒行動パターン)の選択肢から選択されたパターンを設定してもよい。この場合、覚醒行動パターンは、睡眠状態にあるユーザを目覚めさせつつ意識の清明度を向上させる覚醒行動(例えば、アラームを停止させる対外部装置動作を含む覚醒行動)を最初に含み、それに引き続いてユーザの意識の清明度を向上させるための種々の覚醒行動を含んでいてもよい。
図2の各パターンの詳細については後述する。
【0049】
図1に戻り、行動設定部10は、覚醒促進装置100等のユーザ端末自体において選択された覚醒行動(例えば、ユーザの操作により選択等された覚醒行動)を設定してもよく、あるいは、外部装置又は外部サーバ等において選択された覚醒行動を受信して設定してもよい。また、行動設定部10は、ユーザの操作に応じて覚醒行動を設定してもよく、あるいは、ユーザの操作にかかわらず自動で覚醒行動を設定してもよい。例えば、行動設定部10は、バイオセンサにより取得されるユーザの生体情報に基づいて選択される覚醒行動を設定してもよい。また、行動設定部10は、ユーザの特徴又は行動等に関する種々の情報に基づいて構築されたAI(artificial intelligence)によりレコメンドされた覚醒行動を設定してもよい。
【0050】
行動指示部11は、行動設定部10により設定された覚醒行動をユーザに指示する。行動指示部11は、例えば入出力装置3の画像表示装置(ディスプレイ)に覚醒行動に関する情報を表示させることにより、覚醒行動をユーザに指示してもよい。また、行動指示部11は、例えば入出力装置3の音声出力装置(スピーカ)から覚醒行動に関する情報を出力させることにより、覚醒行動をユーザに指示してもよい。また、行動指示部11は、例えば入出力装置3の送受信装置を介してユーザが使用する端末にメール等を送信することにより、覚醒行動をユーザに指示してもよい。
【0051】
例えば、覚醒行動が、行動検知装置200等の外部装置により発報されるアラームを停止させる動作を対外部装置動作として含んでいる場合には、行動指示部11は、アラーム情報を行動検知装置200等の外部装置に送信して当該外部装置にアラームを発報させることにより、アラームを停止させる対外部装置動作を含む覚醒行動をユーザに指示してもよい。アラーム情報には、後述する行動時刻情報設定部14により設定された時刻情報が含まれていてもよい。
【0052】
行動指示部11は、後述する行動時刻情報設定部14により設定された時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、覚醒行動をユーザに指示する。「時刻情報」とは、覚醒行動をユーザに指示することを開始する時刻に関する情報である。つまり、時刻情報は、ユーザを覚醒状態にさせるべき所望の時刻に関する情報であってもよい。したがって、時刻情報に基づいて決定されるタイミングとは、例えば、時刻情報により指定される時刻であってもよく、時刻情報により指定される時刻よりも所定時間前の時刻であってもよい。具体的には、行動指示部11は、7時10分になったタイミングで、入出力装置3の音声出力装置(スピーカ)から「体重計に乗ってください。」という音声を出力させてもよい。あるいは、行動指示部11は、7時になったタイミングで、入出力装置3の音声出力装置(スピーカ)から「7時10分になったら体重計に乗ってください。」という音声を事前に出力させてもよい。
【0053】
なお、時刻情報は、朝の時間帯の時刻に関する情報でなくてもよく、例えば昼の時間帯の時刻に関する情報であってもよく、夜の時間帯の時刻に関する情報であってもよい。また、時刻情報には、曜日情報が含まれていてもよい。「曜日情報」とは、曜日に関する情報である。例えば、「月曜日、火曜日、及び水曜日のみ」との曜日情報が時刻情報に含まれている場合には、当該時刻情報は、月曜日、火曜日、及び水曜日において指定された、覚醒行動をユーザに指示することを開始する時刻に関する情報である。また、時刻情報には、日情報が含まれていてもよい。「日情報」とは、日に関する情報である。例えば、「1日おき」との日情報が時刻情報に含まれている場合には、当該時刻情報は、1日おきに指定された、覚醒行動をユーザに指示することを開始する時刻に関する情報である。あるいは、「具体的な日にち」としての日情報が時刻情報に含まれている場合には、当該時刻情報は、当該具体的な日にちに指定された、覚醒行動をユーザに指示することを開始する時刻に関する情報である。具体的な日にちとは、毎月の指定日(例えば、毎月5日、15日、及び25日等)であってもよい。あるいは、「休日のみ(又は、休日以外)」との日情報が時刻情報に含まれている場合には、当該時刻情報は、休日のみ(又は、休日以外)に指定された、覚醒行動をユーザに指示することを開始する時刻に関する情報である。
【0054】
覚醒行動が行動設定部10により複数設定されており、且つ、後述する行動時刻情報設定部14により各覚醒行動に対応する時刻情報がそれぞれ設定されている場合には、行動指示部11は、各覚醒行動に対応する時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、各覚醒行動をユーザに指示してもよい。これにより、行動指示部11は、覚醒行動パターンをユーザに指示することができる。
【0055】
行動指示部11は、時刻情報に基づいて決定される時刻から所定の時間にわたって(例えば、7時から7時10分までの10分間にわたって)、覚醒行動をユーザに指示してもよい。あるいは、行動指示部11は、時刻情報に基づいて決定されるタイミングから、ユーザが覚醒行動を実行(完了)するまで継続して、覚醒行動をユーザに指示してもよい(例えば、入出力装置3の画像表示装置(ディスプレイ)に覚醒行動に関する情報を表示させ続けてもよい。)。この場合、行動指示部11は、後述する実行認識部15からユーザが覚醒行動を実行したか否かに関する情報を取得してもよい。行動指示部11は、ユーザが覚醒行動を実行したことが確認されるまでの間、覚醒行動をユーザに繰り返し指示してもよい(例えば、入出力装置3の音声出力装置(スピーカ)から覚醒行動に関する情報を繰り返し出力させてもよい。)。
【0056】
動作検知情報取得部12は、動作検知情報を取得する。「動作検知情報」とは、ユーザにより対外部装置動作が行われたことが行動検知装置200等の外部装置により検知されたことを示す情報である。動作検知情報取得部12は、行動検知装置200との間で情報を送信及び受信することにより、行動検知装置200等の外部装置から動作検知情報を取得してもよい。あるいは、覚醒促進装置100等のユーザ端末から行動検知装置200等の外部装置へは情報が送信されず、行動検知装置200等の外部装置から覚醒促進装置100等のユーザ端末へと一方的に情報が送信されてもよい。
【0057】
読取情報取得部13は、覚醒行動が情報読取動作を含んでいる場合に、情報読取動作において覚醒促進装置100等のユーザ端末により読み取られた対象情報を取得する。読取情報取得部13は、取得した対象情報から当該対象情報により表される情報を導出してもよい。例えば、読取情報取得部13は、対象情報が文字である場合には、当該文字の画像を画像処理等することによりテキストに変換してもよい。あるいは、読取情報取得部13は、対象情報が図形又は二次元コードである場合には、当該図形又は二次元コードの画像を画像処理等することにより当該図形又は二次元コードに紐づけられた情報に変換してもよい。これらの対象情報に例えばwebサイトのURL等が紐づけられている場合には、読取情報取得部13は、当該URLに基づいてwebサイトを入出力装置3のディスプレイ等に表示させてもよい。
【0058】
行動時刻情報設定部14は、行動設定部10により設定された覚醒行動に対応する時刻情報を設定する。行動設定部10により複数の覚醒行動が設定されている場合には、行動時刻情報設定部14は、行動設定部10により設定された複数の覚醒行動のそれぞれに対応する時刻情報を設定する。つまり、行動時刻情報設定部14は、複数の覚醒行動ごとに個別の時刻情報を設定する。
【0059】
具体的な例として、行動時刻情報設定部14は、行動検知装置200の一つである体重計に乗るという覚醒行動に対して7時10分という時刻情報を設定し、電動歯ブラシで歯を磨くという覚醒行動に対して7時30分という時刻情報を設定してもよい。行動時刻情報設定部14は、覚醒促進装置100等のユーザ端末自体において設定された時刻情報(例えば、ユーザの操作により設定等された時刻情報)を設定してもよく、あるいは、外部装置又は外部サーバ等において設定された時刻情報を受信して設定してもよい。また、行動時刻情報設定部14は、ユーザの操作に応じて時刻情報を設定してもよく、あるいは、ユーザの操作にかかわらず自動で時刻情報を設定してもよい。
【0060】
実行認識部15は、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識する。実行認識部15は、覚醒行動がユーザにより実行されたことに関する実行情報を行動検知装置200から受信することにより、覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識してもよい。あるいは、実行認識部15は、ユーザが覚醒行動を実行した後に手動で完了ボタンを押したことを検知することにより、覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識してもよい。あるいは、実行認識部15は、行動検知装置200等の外部装置から動作検知情報を取得することにより、覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識してもよい。あるいは、実行認識部15は、読取情報取得部13により読取情報を取得したことに基づいて、覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識してもよい。
【0061】
警告部16は、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを所定期間内に実行認識部15により認識されない場合に警告を発する。警告部16は、入出力装置3の出力装置から警告音を鳴らしてもよく、送受信装置5から携帯端末等にメール又はプッシュ通知等を送信してもよい。例えば、警告部16は、行動時刻情報設定部14により体重計に乗るという覚醒行動に対して7時10分という時刻情報を設定されている場合において、7時10分までに実行認識部15により当該覚醒行動がユーザにより実行されたことが認識されないときに、警告を発してもよい。
【0062】
実行認識情報記憶部17は、実行認識情報を記憶する。「実行認識情報」とは、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを実行認識部15により認識されたか否かに関する情報である。つまり、実行認識情報記憶部17は、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを実行認識部15により認識されたか否かの履歴を記憶する。
【0063】
実行認識情報表示部18は、実行認識情報記憶部17により記憶されている実行認識情報をディスプレイに表示させる。例えば、実行認識情報表示部18は、実行認識情報記憶部17により記憶されている実行認識情報を入出力装置3の出力装置であるディスプレイに表示させてもよい。実行認識情報表示部18は、実行認識情報記憶部17により記憶されている実行認識情報を、日ごとに集計してディスプレイに表示させてもよく、週又は月といった所定期間ごとの統計データとしてディスプレイに表示させてもよい。実行認識情報表示部18は、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを実行認識部15により認識されたか否かを表にまとめてディスプレイに表示させてもよく、この場合、マル又はバツ等の記号で表示させてもよい。これにより、各覚醒行動を実行(完了)することができたか否かについて過去のデータを参照することが可能となる。
【0064】
行動情報共有部19は、行動情報を他ユーザに共有させる。「行動情報」とは、ユーザの覚醒行動に関する情報である。より詳細には、行動情報とは、特定のユーザが行動設定部10により設定した覚醒行動に関する情報である。行動情報は、覚醒行動に関する情報に加えて、当該覚醒行動に対応させて行動時刻情報設定部14により設定された時刻情報を含んでいてもよい。また、行動情報は、写真、動画、音声、又はテキスト等の情報を含んでいてもよい。
【0065】
「共有」とは、情報を他人に知得させることを目的として当該情報を移動又は複製等することを意味する。例えば、共有には、情報を他人(他人の所有する端末等)に直接的に送信することが含まれ得る。この場合、情報は、インターネット等のネットワーク経由でメール等により送信されてもよく、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信により送信されてもよい。また、共有には、情報をインターネット等のネットワーク経由でサーバ等にアップロードすることにより、当該サーバにアクセスした他人(他人の所有する端末等)に間接的に取得させることが含まれ得る。
【0066】
課金処理部20は、行動情報共有部19により共有される行動情報をユーザが取得する場合に他ユーザに対する課金処理を実行する。「課金処理」とは、課金を行うための処理であり、例えば予め登録された銀行口座からの引落としの処理であってもよく、当該銀行口座からの引落としを指示する情報を外部のサーバ(例えば銀行のサーバ)に送信する処理であってもよく、課金を行うことを指示する情報をクレジットカード会社(課金を代行する業者)等のサーバに送信する処理であってもよい。したがって、上述した課金の処理が実行されるタイミングは、実際に支払いが行われるタイミングと一致していてもよく、一致していなくてもよい。
【0067】
反応受付部21は、行動情報共有部19により共有された行動情報に対する他ユーザの反応を受け付ける。「反応」とは、覚醒行動に対する他ユーザの評価又は感想等であり、例えば高評価又は低評価の判定であってもよく、他ユーザの意見又はコメントであってもよい。反応受付部21は、受け付けた他ユーザの反応を入出力装置3の出力装置であるディスプレイに表示させてもよい。
【0068】
再び
図2を参照して、覚醒行動パターンについて具体例を挙げて説明する。
図2に示される覚醒行動パターンのパターン1では、7時に覚醒促進装置100であるスマートフォンのアラーム音が鳴る(アラームが発報する)ことでユーザを目覚めさせる。続いて、7時5分に行動検知装置200である体重計に乗るという覚醒行動によりアラーム音が停止される。続いて、7時10分にスクワットを20回行うという覚醒行動が実行される。続いて、7時20分にシャワーを浴びるという覚醒行動が実行される。続いて、7時45分に家から500m以上離れるという覚醒行動が実行される。これらの覚醒行動は実行認識部15により認識される。
【0069】
覚醒行動パターンのパターン2では、6時に覚醒促進装置100であるスマートフォンのアラーム音が鳴る(アラームが発報する)ことでユーザを目覚めさせる。続いて、6時5分に行動検知装置200である電動歯ブラシで歯を磨くという覚醒行動が実行される。続いて、6時15分に顔を洗うという覚醒行動が実行される。続いて、6時25分にお茶を飲むという覚醒行動が実行される。これらの覚醒行動は実行認識部15により認識される。
【0070】
覚醒行動パターンのパターン3では、14時に覚醒促進装置100であるスマートフォンのアラーム音が鳴る(アラームが発報する)ことでユーザを目覚めさせる。続いて、14時5分に行動検知装置200であるトイレに座るという覚醒行動が実行される。続いて、7時15分に20秒以上の動画を撮影するという覚醒行動が実行される。続いて、14時20分に腕立て伏せを30回行うという覚醒行動が実行される。続いて、14時30分にコンビニエンスストアに行くという覚醒行動が実行される。これらの覚醒行動は実行認識部15により認識される。
【0071】
覚醒行動パターンのパターン4では、20時に行動検知装置200である体重計のアラーム音が鳴る(アラームが発報する)ことでユーザを目覚めさせる。続いて、20時5分に行動検知装置200である体重計に乗るという覚醒行動によりアラーム音が停止される。続いて、20時15分に10回ジャンプをするという覚醒行動が実行される。続いて、20時20分にタンスを空けるという覚醒行動が実行される。続いて、20時30分にコーヒーを飲むという覚醒行動が実行される。これらの覚醒行動は実行認識部15により認識される。
【0072】
[覚醒促進プログラム]
コンピュータCを覚醒促進装置100として機能させるための覚醒促進プログラムPRGについて説明する。
図3は、覚醒促進プログラムPRGを示すブロック図である。
図3に示される覚醒促進プログラムPRGは、ユーザの覚醒を促進させるための覚醒促進処理をコンピュータCに実行させるプログラムである。また、覚醒促進プログラムPRGは、行動情報を他ユーザに共有させるための行動情報共有処理をコンピュータCに実行させることもできる。
【0073】
覚醒促進プログラムPRGは、メインモジュールMM、行動設定モジュールM10、行動指示モジュールM11、動作検知情報取得モジュールM12、読取情報取得モジュールM13、行動時刻情報設定モジュールM14、実行認識モジュールM15、警告モジュールM16、実行認識情報記憶モジュールM17、実行認識情報表示モジュールM18、行動情報共有モジュールM19、課金処理モジュールM20、及び反応受付モジュールM21を備えている。メインモジュールMMは、コンピュータCを統括的に制御する部分である。行動設定モジュールM10、行動指示モジュールM11、動作検知情報取得モジュールM12、読取情報取得モジュールM13、行動時刻情報設定モジュールM14、実行認識モジュールM15、警告モジュールM16、実行認識情報記憶モジュールM17、実行認識情報表示モジュールM18、行動情報共有モジュールM19、課金処理モジュールM20、及び反応受付モジュールM21のそれぞれを実行させることにより実現される機能は、行動設定部10、行動指示部11、動作検知情報取得部12、読取情報取得部13、行動時刻情報設定部14、実行認識部15、警告部16、実行認識情報記憶部17、実行認識情報表示部18、行動情報共有部19、課金処理部20、及び反応受付部21のそれぞれの機能と同様である。なお、覚醒促進プログラムPRGは、上述した各モジュールのうち、メインモジュールMM以外の一部のモジュールを備えていなくてもよい。
【0074】
[覚醒促進処理]
ユーザの覚醒を促進させるための処理である覚醒促進処理について説明する。
図4は、覚醒促進プログラムPRGに基づいてコンピュータCにより実行される覚醒促進処理を示すフローチャートである。
【0075】
図4に示される覚醒促進処理のステップS10において、覚醒促進装置100の行動設定部10は、覚醒行動を設定する。このとき、行動設定部10は、複数の覚醒行動を設定してもよい。その後、覚醒促進処理はステップS12に移行する。
【0076】
ステップS12において、覚醒促進装置100の行動時刻情報設定部14は、行動設定部10により設定された覚醒行動に対応する時刻情報を設定する。行動設定部10により複数の覚醒行動が設定されている場合には、行動時刻情報設定部14は、行動設定部10により設定された複数の覚醒行動のそれぞれに対応する時刻情報を設定する。その後、覚醒促進処理はステップS14に移行する。
【0077】
ステップS14において、覚醒促進装置100の行動指示部11は、行動設定部10により設定された覚醒行動をユーザに指示する。行動指示部11は、行動時刻情報設定部14により設定された時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、覚醒行動をユーザに指示する。覚醒行動が行動設定部10により複数設定されており、且つ、行動時刻情報設定部14により各覚醒行動に対応する時刻情報がそれぞれ設定されている場合には、行動指示部11は、各覚醒行動に対応する時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、各覚醒行動をユーザに指示する。その後、覚醒促進処理はステップS16に移行する。
【0078】
ステップS16において、覚醒促進装置100の実行認識部15は、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたか否かを判定する。実行認識部15は、覚醒行動がユーザにより実行されたことに関する実行情報を行動検知装置200から受信することにより、覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識してもよい。あるいは、実行認識部15は、ユーザが覚醒行動を実行した後に手動で完了ボタンを押したことを検知することにより、覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識してもよい。あるいは、実行認識部15は、行動検知装置200等の外部装置から動作検知情報を取得することにより、覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識してもよい。あるいは、実行認識部15は、読取情報取得部13により読取情報を取得したことに基づいて、覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識してもよい。覚醒行動がユーザにより実行されたことが実行認識部15により認識された場合には(ステップS16:YES)、覚醒促進処理はステップS20に移行する。一方、覚醒行動がユーザにより実行されたことが実行認識部15により認識されない場合には(ステップS16:NO)、覚醒促進処理はステップS18に移行する。
【0079】
ステップS18において、覚醒促進装置100の警告部16は、警告を発する。例えば、警告部16は、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを所定期間内に実行認識部15により認識されない場合に警告を発する。なお、警告部16により警告が発せられた後に覚醒行動がユーザにより実行された場合には、実行認識部15は覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識する。その後、覚醒促進処理はステップS20に移行する。
【0080】
ステップS20において、制御演算装置1の実行認識情報記憶部17は、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを実行認識部15により認識されたか否かに関する実行認識情報を記憶する。続くステップS22において、実行認識情報表示部18は、実行認識情報記憶部17により記憶されている実行認識情報をディスプレイに表示させる。例えば、実行認識情報表示部18は、実行認識情報記憶部17により記憶されている実行認識情報を入出力装置3の出力装置であるディスプレイに表示させてもよい。実行認識情報表示部18は、例えばユーザからの要求に応じて、実行認識情報をディスプレイに表示させてもよい。以上により、覚醒促進処理は終了する。
【0081】
[行動情報共有処理]
ユーザの覚醒行動に関する情報である行動情報を他ユーザに共有する行動情報共有処理について説明する。
図5は、覚醒促進プログラムPRGに基づいてコンピュータCにより実行される行動情報共有処理を示すフローチャートである。
【0082】
図5に示される行動情報共有処理のステップS30において、覚醒促進装置100の行動設定部10は、覚醒行動を設定する。このとき、行動設定部10は、複数の覚醒行動(すなわち、覚醒行動パターン)を設定してもよい。この際、行動時刻情報設定部14は、行動設定部10により設定される覚醒行動に対応する時刻情報を設定してもよい。その後、覚醒促進処理はステップS32に移行する。
【0083】
ステップS32において、覚醒促進装置100の行動情報共有部19は、ユーザの覚醒行動(覚醒行動パターン)に関する行動情報を他ユーザに共有させる。例えば、行動情報共有部19は、情報を他人(他人の所有する端末等)に直接的に送信してもよく、情報をインターネット等のネットワーク経由でサーバ等にアップロードすることにより、当該サーバにアクセスした他人(他人の所有する端末等)に間接的に取得させてもよい(あるいは、取得可能な状態としてもよい)。その後、覚醒促進処理はステップS34に移行する。
【0084】
ステップS34において、覚醒促進装置100の課金処理部20は、行動情報共有部19により共有される行動情報をユーザが取得する場合に他ユーザに対する課金処理を実行する。課金の処理が実行されるタイミングは、実際に支払いが行われるタイミングと一致していてもよく、一致していなくてもよい。つまり、実際に支払いが行われるタイミングは、例えば今回の行動情報共有処理が終了した後であってもよい。その後、覚醒促進処理はステップS36に移行する。
【0085】
ステップS36において、覚醒促進装置100の反応受付部21は、行動情報共有部19により共有された行動情報に対する他ユーザの反応を受け付ける。反応受付部21は、受け付けた他ユーザの反応を入出力装置3の出力装置であるディスプレイに表示させてもよい。以上により、行動情報共有処理は終了する。
【0086】
[作用及び効果]
以上説明したように、覚醒促進プログラムPRGは、ユーザの覚醒を促進させるための覚醒促進処理をコンピュータCに実行させる覚醒促進プログラムPRGであって、コンピュータCを、ユーザが目覚めた後にユーザが実行すべき行動を含む覚醒行動を設定する行動設定部10と、行動設定部により設定された覚醒行動をユーザに指示する行動指示部11と、として機能させる。
【0087】
覚醒促進プログラムPRGによれば、設定された覚醒行動をユーザに指示することにより、ユーザが覚醒行動を実行する過程でユーザの意識の清明度が向上する。したがって、この覚醒促進プログラムPRGは、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0088】
覚醒促進プログラムPRGでは、覚醒行動は、ユーザが外部装置に対して行う動作である対外部装置動作を含み、コンピュータCを、ユーザにより対外部装置動作が行われたことが外部装置により検知されたことを示す動作検知情報を取得する動作検知情報取得部12として機能させる。これによれば、種々の外部装置を活用して、例えばユーザの思考、移動、運動等を伴う行動を、ユーザの意識の清明度を向上させるための覚醒行動として設定することが可能となる。したがって、この覚醒促進プログラムPRGは、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0089】
覚醒促進プログラムPRGでは、外部装置は、アラーム情報に基づいてアラームを発報し、行動設定部10は、外部装置により発報されるアラームを停止させる対外部装置動作を含む覚醒行動を設定し、行動指示部11は、アラーム情報を外部装置に送信して外部装置にアラームを発報させることにより、アラームを停止させる対外部装置動作を含む覚醒行動をユーザに指示する。これによれば、上述した作用及び効果を奏する覚醒促進プログラムPRGを具体的に実現することができる。特に、この覚醒促進プログラムPRGによれば、例えばユーザが睡眠状態にある時点(すなわち、ユーザが目覚める前の時点)においてアラームを発報することにより、睡眠状態にあるユーザを目覚めさせるとともに、それに引き続いてユーザの意識の清明度を向上させることができる。
【0090】
覚醒促進プログラムPRGでは、外部装置は、アラームを発報している場合において、ユーザによりアラームを停止させる対外部装置動作が行われたことを検知したときに、アラームを停止する。これによれば、アラームを停止させることを覚醒行動とすることが具体的に実現される。
【0091】
覚醒促進プログラムPRGでは、覚醒行動は、ユーザ端末により対象情報を読み取る動作である情報読取動作を含み、コンピュータCを、情報読取動作においてユーザ端末により読み取られた対象情報を取得する読取情報取得部13として機能させる。これによれば、ユーザ端末による対象情報の読み取りを伴う行動を、ユーザの意識の清明度を向上させるための覚醒行動として設定することが可能となる。したがって、この覚醒促進プログラムPRGは、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。また、この覚醒促進プログラムPRGによれば、例えばユーザ端末により読み取った対象情報に基づいてユーザ端末に画像の表示等を行うことにより、ユーザの意識の清明度を向上させることに関する情報を当該ユーザに対して提供することが可能となる。
【0092】
覚醒促進プログラムPRGは、コンピュータCを、覚醒行動に対応する時刻情報を設定する行動時刻情報設定部14として機能させる。これによれば、覚醒行動を、ユーザが覚醒状態になることを所望する時刻と対応づけて管理することができる。
【0093】
覚醒促進プログラムPRGでは、行動指示部11は、行動時刻情報設定部14により設定された時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、覚醒行動をユーザに指示する。これによれば、所望の時刻を目標としてユーザを覚醒状態にさせることが可能となる。
【0094】
覚醒促進プログラムPRGでは、行動設定部10は、複数の覚醒行動を設定し、行動時刻情報設定部14は、行動設定部10により設定された複数の覚醒行動のそれぞれに対応する時刻情報を設定し、行動指示部11は、行動設定部10により設定された複数の覚醒行動のそれぞれに対応する時刻情報に基づいて決定されるタイミングで、複数の当該覚醒行動のそれぞれをユーザに指示する。これによれば、複数の覚醒行動を好適なタイミングでユーザに順次指示することができるため、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0095】
覚醒促進プログラムPRGは、コンピュータCを、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを認識する実行認識部15として機能させる。これによれば、ユーザにより覚醒行動が実行されたことを確認することができる。
【0096】
覚醒促進プログラムPRGは、コンピュータCを、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを所定期間内に実行認識部15により認識されない場合に警告を発する警告部16として機能させる。これによれば、ユーザにより覚醒行動が実行されない場合に、覚醒行動を実行することを促すことができる。
【0097】
覚醒促進プログラムPRGは、コンピュータCを、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことを実行認識部15により認識されたか否かに関する実行認識情報を記憶する実行認識情報記憶部17と、実行認識情報記憶部17により記憶される実行認識情報をディスプレイに表示させる実行認識情報表示部18と、として機能させる。これによれば、ユーザが覚醒行動を実行することができたか否かに関する過去のデータを参照することが可能となる。
【0098】
覚醒促進プログラムPRGは、コンピュータCを、ユーザの覚醒行動に関する情報である行動情報をユーザとは別の他ユーザに共有させる行動情報共有部19として機能させる。これによれば、設定している覚醒行動を別のユーザに知得させたり、別のユーザが設定している覚醒行動を知得したりすることが可能となる。これにより、覚醒行動に関する情報の流動性が向上する。
【0099】
覚醒促進プログラムPRGは、コンピュータCを、行動情報共有部19により共有される行動情報を他ユーザが取得する場合に他ユーザに対する課金処理を実行する課金処理部20として機能させる。これによれば、覚醒行動に関する情報を取引の対象とすることができる。
【0100】
覚醒促進プログラムPRGは、コンピュータCを、行動情報共有部19により共有された行動情報に対する他ユーザの反応を受け付ける反応受付部21として機能させる。これによれば、覚醒行動に対する他ユーザの評価を知得可能となる。
【0101】
覚醒促進プログラムPRGでは、覚醒行動は、ユーザが屋内から屋外に出る動作である外出動作を含んでいる。これによれば、例えばユーザの屋外への移動を伴う行動を、ユーザの意識の清明度を向上させるための覚醒行動として設定することが可能となる。したがって、この覚醒促進プログラムPRGは、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0102】
行動検知装置200は、覚醒促進プログラムPRGをコンピュータCに実行させることにより実現される覚醒促進装置100に、行動指示部11によりユーザに指示された覚醒行動がユーザにより実行されたことに関する実行情報を送信する。
【0103】
この行動検知装置200によれば、上述した作用及び効果を奏する覚醒促進プログラムPRGを具体的に実現することができる。したがって、この行動検知装置200は、目覚めたユーザの意識の清明度を速やかに向上させることができる。
【0104】
[変形形態]
上述した実施形態は、当業者の知識に基づいて変更又は改良が施された様々な形態により実施可能である。
【0105】
例えば、上述した各実施形態に記載されている個々の構成の一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
【0106】
また、行動検知装置200等の外部装置は、複数用いられてもよい。行動検知装置200等の外部装置は、覚醒促進装置100等のユーザ端末との間で有線接続されていてもよく、覚醒促進装置100等のユーザ端末と一体構造とされていてもよい。
【符号の説明】
【0107】
10 行動設定部
11 行動指示部
12 動作検知情報取得部
13 読取情報取得部
14 行動時刻情報設定部
15 実行認識部
16 警告部
17 実行認識情報記憶部
18 実行認識情報表示部
19 行動情報共有部
20 課金処理部
21 反応受付部
100 覚醒促進装置
200 行動検知装置
C コンピュータ
PRG 覚醒促進プログラム