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特開2023-11469数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011469
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造
(51)【国際特許分類】
   F03D 1/02 20060101AFI20230117BHJP
   F03D 1/06 20060101ALI20230117BHJP
   F16H 7/02 20060101ALI20230117BHJP
   F16H 7/06 20060101ALI20230117BHJP
【FI】
F03D1/02
F03D1/06 A
F16H7/02 Z
F16H7/06
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021130317
(22)【出願日】2021-07-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-06
(71)【出願人】
【識別番号】000203896
【氏名又は名称】太田 良三
(72)【発明者】
【氏名】太田 良三
【テーマコード(参考)】
3H178
3J049
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA22
3H178AA24
3H178AA43
3H178AA53
3H178BB31
3H178BB33
3H178CC01
3H178DD04Z
3H178DD12X
3J049AA01
3J049AA08
3J049BH07
3J049CA10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】中型で受風面積の大きい羽根車を数台並列し、さらに風向に合せて方向を調整できるようにすることにより、大型の風力発電以上の効率のよい発電を行うことのできる羽根車合成型風力発電用風車を提供する。
【解決手段】複数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造に於いて、羽根車が回転するとき、風により生じる右羽根車11の回転力は右羽根車11のプーリー12と中央羽根車8の右側用プーリー9との間に掛けられた右側ベルト15により中央羽根車8に合算される。そして左羽根車13の回転力も左側ベルト16により中央羽根車8に合算される、そしてこの強い回転力は中央羽根車8の大径の中央チェインホイール17よりチェイン18を通じて増速機の小径チェインホイール20に伝えられて増速され、更に増速機により発電機を増速されることにより発電機を強い回転力で高速発電を可能する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造に於いて、3~6枚の広幅の羽根をもつ風車の羽根車(1)の外径の約半分の直径の補強用円環(5)を羽根車の後方に設置し、これより突出した支持腕(6)により羽根車の補強を行うとともに、この補強用円環に重ねてプーリー(7)を取付けておく、この構造の羽根車を3台並べて連結し、風を受けて中央羽根車(8)は右回転、右羽根車(11)は左回転とするように設置することにより、この隣り合った羽根車の隙間に吹寄せられた風は下方に押流される、又左羽根車(13)を、左回転するように設置したときは隣り合った中央羽根車(8)との隙間に吹寄せられた風は上方に押流され隣り合う羽根車間の回転は妨害されることはなくなる、このように羽根車が回転するとき、風により生じる右羽根車(11)の回転力は右羽根車のプーリー(12)と中央羽根車の右側用プーリー(9)との間に掛けられた8字形の右側ベルト(15)により中央羽根車(8)に合算される、そして同様に左羽根車(13)の回転力も8字形の左側ベルト(16)により左羽根車のプーリー(14)と中央羽根車の左側用プーリー(10)を介して、中央羽根車(8)に合算される、そしてこの強い回転力は中央羽根車の大径の中央チェインホール(17)よりチェイン(18)を通じて増速機の小径チェインホイール(20)に伝えられ増速され、更に増速機(19)により増速されることにより発電機(21)を強い回転力で高速発電を可能にした風力発電用風車の構造。
【請求項2】
請求項1の数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造において、右羽根車のプーリー(12)と中央羽根車の右側用プーリー(9)との間に掛けられた8字形の右側ベルト(15)はその両プーリーの向き合う中央空間において上下反転してX字形に交わる、このとき生じるベルト同志の接触を防ぐため、手前のベルト用溝(24)と奥のベルト用溝(25)を設けた上、その間に高い隔壁用鍔(23)を設けた空転可能の小型補助プーリー(22)をX字形交差点に差込み、中央羽根車の右側用プーリー(9)より下りてきた8字形の右側ベルト(15)を手前のベルト用溝(24)に又、右羽根車のプーリー(12)より下りてきた右側ベルト(15)を奥のベルト用溝(25)に落込ませて隔壁用鍔(23)により引離すことにより、8字形ベルトの正常な運行を保持できるようにした羽根車合成型風力発電用風車の構造
【請求項3】
請求項1の数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造において、3台の羽根車より構成された風力発電用風車を風に向けて洋上のプラットホーム(27)に設置した後、プラットホームの左右両端(28)より同じ長さの2本のワイヤー(29)を海中に設置した杭(30)に結びつけることにより、プラットホームは風に流され、その上の3台の風車はその正面に風をうけるようにした風力発電用風車の構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は大型発電用風車の改良の分野である。
【背景技術】
【0002】
北欧では高所の風を大径の風車により受けて風力発電を行い、洋上では海底よりの土台の上に建設されている。我国の周辺では海は深いため、同上の大径の風車を洋上に浮べた台場の上に設置しなければならない、不安定であり、又多大の建設費を必要とし事業化は困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多大の建設費を必要とする、洋上の大型風力発電の代りに中型で受風面積の大きい羽根車を数台並列して、その回転力を合算し大型の風力発電以上の効率のよい発電を行なう、この設備を洋上の長いプラットホーム上に安定させ、そして風向に合わせて方向を調整できるようにする。又同様に数台の羽根車を並列した風力発電設備を陸の、丘上に設置し効率のよい発電を行うことができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造に於いて、3~6枚の広幅の羽根をもつ風車の羽根車1の外径の約半分の直径の補強用円環5を羽根車の後方に設置し、これより突出した支持腕6により羽根車の補強を行うとともに、この補強用円環に重ねてプーリー7を取付けておく、この構造の羽根車を3台並べて連結し、風を受けて中央羽根車8は右回転、右羽根車11は左回転とするように設置することにより、この隣り合った羽根車の隙間に吹寄せられた風は下方に押流される、又左羽根車13を、左回転するように設置したときは隣り合った中央羽根車8との隙間に吹寄せられた風は上方に押流され隣り合う羽根車間の回転は妨害されることはなくなる、このように羽根車が回転するとき、風により生じる右羽根車11の回転力は右羽根車のプーリー12と中央羽根車の右側用プーリー9との間に掛けられた8字形の右側ベルト15により中央羽根車8に合算される、そして同様に左羽根車13の回転力も8字形の左側ベルト16により左羽根車のプーリー14と中央羽根車の左側用プーリー10を介して、中央羽根車8に合算される、そしてこの強い回転力は中央羽根車の大径の中央チェインホイール17よりチェイン18を通じて増速機19の小径チェインホイール20に伝えられて増速され、更に増速機19により増速されることにより発電機21を強い回転力で高速発電を可能にした風力発電用風車の構造
【0005】
3台の羽根車より構成された風力発電用風車を風に向けて洋上のプラットホーム(27)に設置した後、プラットホームの左右両端(28)より同じ長さの2本のワイヤー(29)を海中に設置した杭(30)に結びつけることにより、プラットホームは風に流され、その上の3台の風車はその正面に風をうけるようにする。
【発明の効果】
【0006】
数台の羽根車に用いられる発電機を1台の大型発電機に集約することにより、発電機の製作費の節約、その発電の回転力及び高速発電による発電の効率の改善は大きい。
又、大径で背丈の高い発電用風車設備を単独で洋上に浮べる方法は海底が深い場合、技術的に不安定である。これに対し本案の数台の羽根車合成型風力発電設備で安定した発電を行う方法に変えることは発電のコストを引下げるためにも必要であり、又異常に広い海面を占拠する必要もなくなり漁業への懸念を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施の一例として、3台の羽根車合成型風車の正面図
図2図1の平面図
図3図1の側面図
図4】8字形ベルトの運行を示す説明図
図5】3台の羽根車より構成された風力発電用風車を洋上のプラットホームに設置した状態を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造に於いて、3~6枚の広幅の羽根をもつ風車の羽根車1の外径の約半分の直径の補強用円環5を羽根車の後方に設置し、これより突出した支持腕6により羽根車の補強を行うとともに、この補強用円環に重ねてプーリー7を取付けておく、この構造の羽根車を3台並べて連結し、風を受けて中央羽根車8は右回転、右羽根車11は左回転とするように設置することにより、この隣り合った羽根車の隙間に吹寄せられた風は下方に押流される、又左羽根車13を、左回転するように設置したときは隣り合った中央羽根車8との隙間に吹寄せられた風は上方に押流され隣り合う羽根車間の回転は妨害されることはなくなる、このように羽根車が回転するとき、風により生じる右羽根車11の回転力は右羽根車のプーリー12と中央羽根車の右側用プーリー9との間に掛けられた8字形の右側ベルト15により中央羽根車8に合算される、そして同様に左羽根車13の回転力も8字形の左側ベルト16により左羽根車のプーリー14と中央羽根車の左側用プーリー10を介して、中央羽根車8に合算される、そしてこの強い回転力は中央羽根車の大径の中央チェインホイール17よりチェイン18を通じて増速機の小径チェインホイール20に伝えられて増速され、更に増速機19により増速されることにより発電機21を強い回転力で高速発電を可能にした風力発電用風車の構造。
【0009】
数台の羽根車合成型風力発電用風車の構造において、右羽根車のプーリー12と中央羽根車の右側用プーリー9との間に掛けられた8字形の右側ベルト15はその両プーリーの向き合う中央空間において上下反転してX字形に交わる、このとき生じるベルト同志の接触を防ぐため、手前のベルト用溝24と奥のベルト用溝25を設けた上、その間に高い隔壁用鍔23を設けた空転可能の小型補助プーリー22をX字形交差点に差込み、中央羽根車の右側用プーリー9より下りてきた8字形の右側ベルト15を、手前のベルト用溝(24)に又、右羽根車のプーリー12より下りてきた右側ベルト15を奥のベルト用溝(25)に落込ませて隔壁用鍔(23)により引離すことにより8字形ベルトの正常な運行を保持できるようにする。
【0010】
3台の羽根車より構成された風力発電用風車を風に向けて洋上のプラットホーム27に設置した後、プラットホームの左右両端28より同じ長さの2本のワイヤー29を海中に設置した杭30に結びつけることにより、プラットホームは風に流され、その上の3台の風車はその正面に風を受けるようにした風力発電用風車の構造
【符号の説明】
【0011】
1・・・羽根車 2・・・羽根可変ピッチ機構
3・・・広幅羽根 4・・・羽根軸部
5・・・補強用円環 6・・・支持腕
7・・・プーリー 8・・・中央羽根車
9・・・中央羽根車の右側用プーリー 10・・・中央羽根車の左側用プーリー
11・・・右羽根車 12・・・右羽根車のプーリー
13・・・左羽根車 14・・・左羽根車のプーリー
15・・・8字形の右側ベルト 16・・・8字形の左側ベルト
17・・・中央チェインホイール 18・・・チェイン
19・・・増速機 20・・・増速機の小径のチェインホイール
21・・・発電機 22・・・小型補助プーリー
23・・・小型補助プーリーの隔壁用鍔 24・・・小型補助プーリーの手前のベルト溝
25・・・小型補助プーリーの奥のベルト用溝
26・・・小型補助プーリーの支持架台
27・・・洋上のプラットホーム 28・・・プラットホームの左右両端
29・・・ワイヤー 30・・・杭
図1
図2
図3
図4
図5