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特開2023-114703車両用外装部品及び車両用外装部品製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023114703
(43)【公開日】2023-08-18
(54)【発明の名称】車両用外装部品及び車両用外装部品製造方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 19/52 20060101AFI20230810BHJP
   B29C 45/00 20060101ALI20230810BHJP
   B29C 45/26 20060101ALI20230810BHJP
   B29C 33/42 20060101ALI20230810BHJP
   B29C 33/44 20060101ALI20230810BHJP
【FI】
B60R19/52 K
B29C45/00
B29C45/26
B29C33/42
B29C33/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017165
(22)【出願日】2022-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】504136889
【氏名又は名称】株式会社ファルテック
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】福井 陽一
【テーマコード(参考)】
4F202
4F206
【Fターム(参考)】
4F202AH17
4F202CA11
4F202CB01
4F202CK32
4F202CK53
4F206AH17
4F206JA07
4F206JL02
4F206JQ81
(57)【要約】
【課題】樹脂製の車両用外装部品において、横桟部の上面に、車両周囲の者から視認可能な歪みが生じることを抑制する。
【解決手段】樹脂によって形成されたラジエータグリル1であって、各々が左右方向に延伸すると共に、上下方向に離間して平行に配置された複数の横桟部3と、各々が鉛直方向に延伸すると共に、上方の横桟部3と下方の横桟部3とに接続された縦桟部4とを備え、縦桟部4は、上方の横桟部3に下方から接続された上横桟部接続部5を有し、上横桟部接続部5は、左右方向の左側を向く左側面部5aと、左右方向の右側を向く右側面部5bとを有し、鉛直方向から見て、左側面部5aと右側面部5bとが平行である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂によって形成された車両用外装部品であって、
各々が左右方向に延伸すると共に、上下方向に離間して平行に配置された複数の横桟部と、
鉛直方向に延伸すると共に、上方の前記横桟部と下方の前記横桟部とに接続された縦桟部と
を備え、
前記縦桟部は、上方の前記横桟部に下方から接続された上横桟部接続部を有し、
前記上横桟部接続部は、前記左右方向の左側を向く第1側面部と、前記左右方向の右側を向く第2側面部とを有し、
前記鉛直方向から見て、前記第1側面部と前記第2側面部とが平行である
ことを特徴とする車両用外装部品。
【請求項2】
前記縦桟部は、下方の前記横桟部に上方から接続された下横桟部接続部を有し、
前記下横桟部接続部は、前記左右方向の左側の向く第3側面部と、前記左右方向の右側を向く第4側面部とを有し、
前記第3側面部は、前記鉛直方向から見て、前記左右方向と前記鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、前記前後方向に対して傾斜し、
前記第4側面部は、前記鉛直方向から見て、前記前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、前記前後方向に対して傾斜している
ことを特徴とする請求項1記載の車両用外装部品。
【請求項3】
前記第1側面部は、前記鉛直方向から見て、前記左右方向と前記鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、前記前後方向に対して傾斜し、
前記第2側面部と上方の前記横桟部の下面とに接続されると共に前記鉛直方向から見て前記第2側面部から右側に向けて突出する補強リブを備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用外装部品。
【請求項4】
前記第2側面部は、前記鉛直方向から見て、前記左右方向と前記鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、前記前後方向に対して傾斜し、
前記第1側面部と上方の前記横桟部の下面とに接続されると共に前記鉛直方向から見て前記第1側面部から右側に向けて突出する補強リブを備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用外装部品。
【請求項5】
金型を用いた樹脂の射出成形によって樹脂製の車両用外装部品を製造する車両用外装部品製造方法であって、
前記車両用外装部品は、
各々が左右方向に延伸すると共に、上下方向に離間して平行に配置された複数の横桟部と、
鉛直方向に延伸すると共に、上方の前記横桟部と下方の前記横桟部とに接続された縦桟部と
を備え、
前記縦桟部は、上方の前記横桟部に下方から接続された上横桟部接続部を有し、
前記上横桟部接続部は、前記左右方向の左側を向く第1側面部と、前記左右方向の右側を向く第2側面部とを有し、
前記鉛直方向から見て、前記第1側面部と前記第2側面部とが平行であり、
前記第1側面部及び前記第2側面部の一方を前記左右方向と前記鉛直方向と直交する前後方向に移動されるコア型で成形し、
前記第1側面部及び前記第2側面部の他方を前記左右方向に移動可能なスライド型で成形する
ことを特徴とする車両用外装部品製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用外装部品及び車両用外装部品製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、車両に設けられるラジエータグリルが開示されている。ラジエータグリルは、エンジンルームの内部に配置されたラジエータの前方に配置されている。ラジエータグリルは、エンジンルーム内部への異物の侵入を防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭62-30961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたラジエータグリルに限られず、車両には様々な車両用外装部品が設けられている。これらの車両用外装部品の多くは樹脂によって形成されており、例えば金型を用いた射出成形によって形成される。車両用外装部品は、通気や意匠性の向上のために、各々が水平方向に延伸すると共に上下方向に配列された複数の横桟部と、横桟部同士を接続する縦桟部とを備えることが考えられる。
【0005】
ところで、上述のような横桟部と縦桟部とを有する車両用外装部品を射出成形で形成する場合には、横桟部が延伸する水平方向と縦桟部が延伸する鉛直方向と直交する前後方向にコア型を移動させる。ここで、樹脂の成形後にコア型を成形体から良好に離型させるためには、コア型に対して抜き勾配をつける必要がある。したがって、コア型を離型させるために後方に移動させる場合には、縦桟部は、鉛直方向から見て前方から後方に向かうに連れて水平方向の厚さ寸法が小さくなる。つまり、縦桟部の前端部の厚さ寸法は、縦桟部の前後寸法が長くなるに連れて大きくなる。このため、縦桟部の鉛直方向から見た前後寸法が大きい場合には、縦桟部の前端部の厚さ寸法を大きくせざるを得ない。この結果、縦桟部の体積が増大し、冷却時の熱収縮によって、横桟部の上面に僅かな歪みが生じる可能性がある。車両用外装部品は、車両の外観印象の形成に大きく寄与するため、横桟部の上面に上述のような歪みが生じることを抑止する必要がある。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、樹脂製の車両用外装部品において、横桟部の上面に、車両周囲の者から視認可能な歪みが生じることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0008】
本発明の第1の態様は、樹脂によって形成された車両用外装部品であって、各々が左右方向に延伸すると共に、上下方向に離間して平行に配置された複数の横桟部と、各々が鉛直方向に延伸すると共に、上方の上記横桟部と下方の上記横桟部とに接続された縦桟部とを備え、上記縦桟部は、上方の上記横桟部に下方から接続された上横桟部接続部を有し、上記上横桟部接続部は、上記左右方向の左側を向く第1側面部と、上記左右方向の右側を向く第2側面部とを有し、上記鉛直方向から見て、上記左側面部と上記右側面部とが平行であるという構成を採用する。
【0009】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、上記縦桟部が、下方の上記横桟部に上方から接続された下横桟部接続部を有し、上記下横桟部接続部が、上記左右方向の左側の向く第3側面部と、上記左右方向の右側を向く第4側面部とを有し、上記第3側面部が、上記鉛直方向から見て、上記左右方向と上記鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、上記前後方向に対して傾斜し、上記第4側面部が、上記鉛直方向から見て、上記前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、上記前後方向に対して傾斜しているという構成を採用する。
【0010】
本発明の第3の態様は、上記第1または第2の態様において、上記第1側面部が、上記鉛直方向から見て、上記左右方向と上記鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、上記前後方向に対して傾斜し、上記第2側面部と上方の上記横桟部の下面とに接続されると共に上記鉛直方向から見て上記第2側面部から右側に向けて突出する補強リブを備えるという構成を採用する。
【0011】
本発明の第4の態様は、上記第1または第2の態様において、上記第2側面部が、上記鉛直方向から見て、上記左右方向と上記鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、上記前後方向に対して傾斜し、上記第1側面部と上方の上記横桟部の下面とに接続されると共に上記鉛直方向から見て上記第1側面部から右側に向けて突出する補強リブを備えるという構成を採用する。
【0012】
本発明の第5の態様は、金型を用いた樹脂の射出成形によって樹脂製の車両用外装部品を製造する車両用外装部品製造方法であって、上記車両用外装部品が、各々が左右方向に延伸すると共に、上下方向に離間して平行に配置された複数の横桟部と、各々が鉛直方向に延伸すると共に、上方の上記横桟部と下方の上記横桟部とに接続された縦桟部とを備え、上記縦桟部が、上方の上記横桟部に下方から接続された上横桟部接続部を有し、上記上横桟部接続部が、上記左右方向の左側を向く第1側面部と、上記左右方向の右側を向く第2側面部とを有し、上記鉛直方向から見て、上記左側面部と上記右側面部とが平行であり、上記第1側面部及び上記第2側面部の一方を上記左右方向と上記鉛直方向と直交する前後方向に移動されるコア型で成形し、上記第1側面部及び上記第2側面部の他方を上記左右方向に移動可能なスライド型で成形するという構成を採用する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、縦桟部が上方の横桟部に下方から接続された上横桟部接続部を有している。上横桟部接続部は、左側を向く第1側面部と右側を向く第2側面部とが鉛直方向から見て平行になるように形成される。したがって、本発明によれば、上方の横桟部に接続される縦桟部の部位の体積を減少させることができ、横桟部の上面に歪みが生じることを抑制することができる。つまり、本発明によれば、樹脂製の車両用外装部品において、横桟部の上面に、車両周囲の者から視認可能な歪みが生じることを抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態のラジエータグリルを備える車両の模式的な正面図である。
図2】本発明の第1実施形態のラジエータグリルの横桟部と縦桟部とを含む後方側から見た模式図である。
図3図2のA-A断面図である。
図4図2のB-B断面図である。
図5図2のC-C断面図である。
図6】本発明の第1実施形態のラジエータグリルの製造方法を説明するための模式図である。
図7】本発明の第1実施形態のラジエータグリルの製造方法を説明するための模式図である。
図8】本発明の第1実施形態のラジエータグリルの製造方法を説明するための模式図である。
図9】本発明の第1実施形態のラジエータグリルの製造方法を説明するための模式図である。
図10】本発明の第1実施形態のラジエータグリルの製造方法を説明するための模式図である。
図11】本発明の第2実施形態のラジエータグリルの横桟部と縦桟部とを含む後方側から見た模式図である。
図12図11のD-D断面図である。
図13図11のE-E断面図である。
図14】本発明の第2実施形態のラジエータグリルの製造方法を説明するための模式図である。
図15】本発明の第2実施形態のラジエータグリルの製造方法を説明するための模式図である。
図16】本発明の第2実施形態のラジエータグリルの製造方法を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明に係る車両用外装部品及び車両用外装部品製造方法の一実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、車両用外装部品がラジエータグリルである例について説明する。しかしながら、本発明の車両外装部品は、ラジエータグリルに限定されるものではない。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のラジエータグリル1(車両用外装部品)を備える車両の模式的な正面図である。ラジエータグリル1は、車両の前面の中央部に設置されており、エンジンルームの内部に設けられたラジエータの前方に配置されている。ラジエータグリル1は、本実施形態において樹脂によって形成されている。なお、ラジエータグリル1は、表面にめっき処理が施されていてもよい。このようなラジエータグリル1は、不図示の車体フレームに対して固定されている。
【0017】
ラジエータグリル1は、図1に示すように、枠部2と、複数の横桟部3と、複数の縦桟部4とを備えている。なお、枠部2の形状、横桟部3の数、縦桟部4の数は、一例であり、変更可能である。
【0018】
また、以下の説明では、図1に示すように、ラジエータグリル1を中心とし、横桟部3が延伸する方向を左右方向とする。また、左右方向と鉛直方向と直交する方向を前後方向とし、ラジエータグリル1の外部から視認される側を前側とし、ラジエータグリル1の車両内側に向く側を後側とする。本実施形態において車両用外装部品(ラジエータグリル1)の左右方向及び前後方向は、車両の左右方向と前後方向と一致する。ただし、車両用外装部品の左右方向及び前後方向は、車両の左右方向及び前後方向と必ずしも一致するものではない。つまり、車両用外装部品がラジエータグリルと異なる車両用外装部品である場合には、車両用外装部品の左右方向及び前後方向が車両の左右方向及び前後方向と一致しない場合もある。
【0019】
枠部2は、前方から見て、横桟部3及び縦桟部4を囲む枠状体の部位である。この枠部2は、前方から見て、ラジエータグリル1の外縁部を形成する。なお、図1においては、枠部2は、前方から見て環状に連続して形成されている。しかしながら、枠部2の一部が切り掛かくことも可能である。
【0020】
横桟部3は、前方から見て、枠部2に囲まれた領域に配置されている。各々の横桟部3は、左右方向に延伸し、右側の端部と左側の端部との各々が枠部2に接続されている。これらの横桟部3は、上下方向に配列されており、互いに平行に配置されている。つまり、図1に示すように、上下方向において横桟部3同士が離間しており、これらの横桟部3の間には空間が設けられている。
【0021】
図2は、横桟部3と縦桟部4とを含む後方側から見た模式図である。図2に示すように、本実施形態において、各々の横桟部3は、上方に向けられた上面3aと下方に向けられた下面3bとを有する板状に形成されている。つまり、上方に位置する横桟部3の下面3bと、下方に位置する横桟部3の上面3aとが対向配置されている。
【0022】
また、本実施形態においては、縦桟部4の右側にて、横桟部3の下面3bは、右側に向かうに連れて上方に変位するように傾斜している。つまり、横桟部3の下面3bには、縦桟部4に対して右側から接続する傾斜面3b1が設けられている。この傾斜面3b1は、ラジエータグリル1を射出成形によって形成する場合に、後述するスライド型12に対して当接する部位である。
【0023】
縦桟部4は、上方に位置する横桟部3と下方に位置する横桟部3との間に配置されている。縦桟部4は、鉛直方向に延伸すると共に、上方の横桟部3と下方の横桟部3とに接続されている。図1に示すように、本実施形態では、3つの縦桟部4が設けられている。本実施形態では、図2に示すように、各々の縦桟部4は、上横桟部接続部5と、下横桟部接続部6とを有している。上横桟部接続部5は、縦桟部4の上部を形成する。下横桟部接続部6は、縦桟部4の下部を形成する。上横桟部接続部5と下横桟部接続部6とは、鉛直方向に直列して接続されている。
【0024】
上横桟部接続部5は、上方に位置する横桟部3に下方から接続されている。上横桟部接続部5は、板状に形成されている。この上横桟部接続部5は、左右方向の左側を向く左側面部5a(第1側面部)と、左右方向の右側を向く右側面部5b(第2側面部)とを有している。
【0025】
図3は、図2のA-A断面図である。図4は、図2のB-B断面図である。これらの図に示すように、本実施形態において左側面部5aは、鉛直方向から見て、前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。なお、図3及び図4等においては、左側面部5aの前後方向に対する傾斜が視認可能なように、実際よりも左側面部5aの前後方向に対する傾斜角度を大きくして図示している。左側面部5aの前後方向に対する傾斜角度は、例えば1~2°でよい。
【0026】
また、本実施形態において右側面部5bは、鉛直方向から見て、前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。なお、図3及び図4等においては、右側面部5bの前後方向に対する傾斜が視認可能なように、実際よりも右側面部5bの前後方向に対する傾斜角度を大きくして図示している。右側面部5bの前後方向に対する傾斜角度は、例えば1~2°でよい。
【0027】
本実施形態において、左側面部5aと右側面部5bとは、図3及び図4に示すように、鉛直方向から見て平行である。このため、上横桟部接続部5の後側端の左右方向の厚さ寸法D1は、上横桟部接続部5の前側端の左右方向の厚さ寸法D2と同一である。本実施形態では、左側面部5aは、後述するコア型11によって成形される面である。また、右側面部5bは、後述するスライド型12によって形成される面である。
【0028】
下横桟部接続部6は、下方に位置する横桟部3に上方から接続されている。下横桟部接続部6は、板状に形成されている。この下横桟部接続部6は、左右方向の左側を向く左側面部6a(第3側面部)と、左右方向の右側を向く右側面部6b(第4側面部)とを有している。
【0029】
図5は、図2のC-C断面図である。この図に示すように、本実施形態において左側面部6aは、鉛直方向から見て、前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。なお、図5等においては、左側面部6aの前後方向に対する傾斜が視認可能なように、実際よりも左側面部6aの前後方向に対する傾斜角度を大きくして図示している。左側面部6aの前後方向に対する傾斜角度は、例えば1~2°でよい。また、本実施形態において、下横桟部接続部6の左側面部6aは、上横桟部接続部5の左側面部5aと同一平面に含まれている。つまり、下横桟部接続部6の左側面部6aは、上横桟部接続部5の左側面部5aと面一である。
【0030】
また、本実施形態において、右側面部6bは、鉛直方向から見て、前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。なお、図5等においては、右側面部6bの前後方向に対する傾斜が視認可能なように、実際よりも右側面部6bの前後方向に対する傾斜角度を大きくして図示している。右側面部6bの前後方向に対する傾斜角度は、例えば1~2°でよい。
【0031】
本実施形態において、左側面部6aと右側面部6bとは、図5に示すように、鉛直方向から見て、前方から後方に向かうに連れて、互いに離間する。このため、下横桟部接続部6の後側端の左右方向の厚さ寸法D3は、下横桟部接続部6の前側端の左右方向の厚さ寸法D4よりも小さい。本実施形態では、左側面部6a及び右側面部6bは、いずれも後述するコア型11によって成形される面である。なお、下横桟部接続部6の後側端の左右方向の厚さ寸法D3は、上横桟部接続部5の後端側の左右方向の厚さ寸法D1と同一である。
【0032】
また、本実施形態のラジエータグリル1は、図3及び図6に示すように補強リブ7を備えている。図3に示すように、本実施形態のラジエータグリル1において補強リブ7は、2つ設けられている。ただし、補強リブ7の数は変更可能である。
【0033】
各々の補強リブ7は、上横桟部接続部5の右側面部5bと、上方の横桟部3の下面3bとに接続されている。各々の補強リブ7は、鉛直方向から見て右側面部5bから右側に向けて突出している。これらの補強リブ7は、縦桟部4と上方の横桟部3との接合強度を向上させる。本実施形態においては、上述のように、上横桟部接続部5の左側面部5aと右側面部5bとが上方から見て平行であるため、上横桟部接続部5の前側端の厚さ寸法D2が後側端の厚さ寸法D1と同一である。このため、上横桟部接続部5の前側端の厚さ寸法D2が後側端の厚さ寸法D1よりも大きい場合と比較すると、縦桟部4と上方の横桟部3との接合強度が低下する。これに対して、補強リブ7を設けることで、縦桟部4と上方の横桟部3との接合強度を維持あるいは向上させることができる。
【0034】
続いて、図6図10を参照して、ラジエータグリル1の製造方法(車両用外装部品製造方法)について説明する。
【0035】
ラジエータグリル1は、金型10を用いた樹脂の射出成形によって形成される。なお、金型10は、固定型であるキャビティ型と、可動型であるコア型と、コア型と異なる方向に移動されるスライド型とを有している。ただし、図6図10においては、キャビティ型の図示は省略する。また、図6は、図2と同一位置を示す図である。また、図7は、図3と同一位置を示す図である。また、図8は、図4と同一位置を示す図である。また、図9は、図5と同一位置を示す図である。
【0036】
縦桟部4は、コア型11、スライド型12及び不図示のキャビティ型によって成形される。コア型11は、ラジエータグリル1の前後方向に移動可能である。このコア型11は、離型の際には、前方から後方に移動される。また、スライド型12は、ラジエータグリル1の左右方向に移動可能である。このスライド型12は、離型の際には、左側から右側に移動される。
【0037】
図6に示すように、縦桟部4の上横桟部接続部5の右側面部5bは、後方から見てアンダー形状である。この右側面部5bは、図6に示すように、スライド型12によって成形される。また、上横桟部接続部5の左側面部5a、下横桟部接続部6の左側面部6a、及び下横桟部接続部6の右側面部6bは、コア型11によって成形される。
【0038】
金型10の内部に溶融樹脂を供給し、さらに冷却した後に、図7図9に示すように、コア型11を後側に移動させる。その結果、コア型11が成形体から剥離し、上横桟部接続部5の左側面部5a、下横桟部接続部6の左側面部6a、及び下横桟部接続部6の右側面部6bからコア型11が離れる。また、図7図9に示すように、スライド型12を右側に移動させる。その結果、スライド型12が成形体から剥離し、上横桟部接続部5の右側面部5bからスライド型12が離れる。
【0039】
さらに、図7に示すように、スライド型12には、補強リブ7を形成するための凹部12aが設けられている。凹部12aは、スライド型12の左側面から右側に向けて窪むように形成されている。スライド型12が成形体から剥離すると、補強リブ7からスライド型12が離れる。
【0040】
なお、上方の横桟部3の下面3bには、縦桟部4に接続された傾斜面3b1が設けられている。この傾斜面3b1は、右側に向かうに連れて上方に変位するように傾斜している。このため、図10に示すように、スライド型12を右側に移動させた場合に、スライド型12を横桟部3の下面3bに摺動させることなくスライド型12を横桟部3の下面3bから離すことができる。
【0041】
以上のような本実施形態のラジエータグリル1は、樹脂によって形成されている。本実施形態のラジエータグリル1は、複数の横桟部3と、縦桟部4とを備えている。横桟部3は、各々が左右方向に延伸すると共に、上下方向に離間して平行に配置されている。縦桟部4は、鉛直方向に延伸すると共に、上方の横桟部3と下方の横桟部3とに接続されている。さらに、縦桟部4は、上横桟部接続部5を有している。上横桟部接続部5は、上方の横桟部3に下方から接続されたている。また、上横桟部接続部5は、左右方向の左側を向く左側面部5aと、左右方向の右側を向く右側面部5bとを有している。また、鉛直方向から見て、左側面部5aと右側面部5bとが平行である。
【0042】
本実施形態のラジエータグリル1によれば、縦桟部4が上方の横桟部3に下方から接続された上横桟部接続部5を有している。上横桟部接続部5は、左側を向く左側面部5aと右側を向く右側面部5bとが鉛直方向から見て平行になるように形成される。したがって、本実施形態のラジエータグリル1によれば、上方の横桟部3に接続される縦桟部4の部位の体積を減少させることができ、横桟部3の上面3aに歪みが生じることを抑制することができる。つまり、本実施形態のラジエータグリル1によれば、樹脂製のラジエータグリル1において、横桟部3の上面3aに、車両周囲の者から視認可能な歪みが生じることを抑制することが可能である。
【0043】
また、本実施形態のラジエータグリル1において、縦桟部4は、下方の横桟部3に上方から接続された下横桟部接続部6を有している。下横桟部接続部6は、左右方向の左側の向く左側面部6aと、左右方向の右側を向く右側面部6bとを有している。左側面部6aは、鉛直方向から見て、左右方向と鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。また、右側面部6bは、鉛直方向から見て、前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。
【0044】
このような本実施形態のラジエータグリル1によれば、下横桟部接続部6の左側面部6aと右側面部6bとをコア型11によって成形することができる。このため、縦桟部4の下部は、スライド型12を用いることなく成形することができる。したがって、縦桟部4の下部までスライド型を用いて成形する場合よりも、スライド型12を小さくすることが可能となる。
【0045】
また、このような本実施形態のラジエータグリル1によれば、下横桟部接続部6の前側端の左右方向の厚さ寸法D4が大きくなり、下方の横桟部3の下面3bに僅かな歪みが生じる場合がある。ただし、下方の横桟部3の下面3bは、車両周囲の者から視認可能な範囲でないため、僅かな歪みが視認されることを防止できる。
【0046】
また、本実施形態のラジエータグリル1において、上横桟部接続部5の左側面部5aが、鉛直方向から見て、左右方向と鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて左側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。また、本実施形態のラジエータグリル1は、補強リブ7を備えている。補強リブ7は、上横桟部接続部5の右側面部5bと上方の横桟部3の下面3bとに接続されると共に鉛直方向から見て右側面部5bから右側に向けて突出する。
【0047】
このような本実施形態のラジエータグリル1によれば、補強リブ7によって縦桟部4と上方の横桟部3との接合強度を向上させることができる。さらに、補強リブ7が、右側面部5bから右側に向けて突出しているため、右側面部5bを成形するスライド型12によって補強リブ7を形成することができる。このため、補強リブ7を容易に形成することができる。
【0048】
また、本実施形態のラジエータグリル1の製造方法は、金型10を用いた樹脂の射出成形によって樹脂製のラジエータグリル1を製造する。上述のように、ラジエータグリル1は、複数の横桟部3と、縦桟部4とを備えている。横桟部3は、各々が左右方向に延伸すると共に、上下方向に離間して平行に配置されている。縦桟部4は、鉛直方向に延伸すると共に、上方の横桟部3と下方の横桟部3とに接続されている。さらに、縦桟部4は、上横桟部接続部5を有している。上横桟部接続部5は、上方の横桟部3に下方から接続されたている。また、上横桟部接続部5は、左右方向の左側を向く左側面部5aと、左右方向の右側を向く右側面部5bとを有している。また、鉛直方向から見て、左側面部5aと右側面部5bとが平行である。本実施形態のラジエータグリル1の製造方法においては、上横桟部接続部5の左側面部5a及び右側面部5bの一方である左側面部5aを前後方向に移動されるコア型11で成形する。また、左側面部5a及び右側面部5bの他方である右側面部5bを左右方向に移動可能なスライド型12で成形する。
【0049】
このような本実施形態のラジエータグリル1の製造方法によれば、上横桟部接続部5が、左側を向く左側面部5aと右側を向く右側面部5bとが鉛直方向から見て平行になるように形成される。したがって、本実施形態のラジエータグリル1の製造方法によれば、上方の横桟部3に接続される縦桟部4の部位の体積を減少させることができ、横桟部3の上面3aに歪みが生じることを抑制することができる。つまり、本実施形態のラジエータグリル1の製造方法によれば、樹脂製のラジエータグリル1において、横桟部3の上面3aに、車両周囲の者から視認可能な歪みが生じることを抑制することが可能である。
【0050】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0051】
図11は、本実施形態のラジエータグリル1A、横桟部3と縦桟部4とを含む前方側から見た模式図である。また、図12は、図11のD-D断面図である。また、図13は、図11のE-E断面図である。図2に示すように、本実施形態において、各々の横桟部3は、上方に向けられた上面3aと下方に向けられた下面3bとを有する板状に形成されている。つまり、上方に位置する横桟部3の下面3bと、下方に位置する横桟部3の上面3aとが対向配置されている。
【0052】
また、本実施形態においては、縦桟部4の左側にて、横桟部3の下面3bは、左側に向かうに連れて上方に変位するように傾斜している。つまり、横桟部3の下面3bには、縦桟部4に対して左側から接続する傾斜面3b2が設けられている。この傾斜面3b2は、ラジエータグリル1Aを射出成形によって形成する場合に、後述するスライド型22に対して当接する部位である。
【0053】
図11図13に示すように、本実施形態において上横桟部接続部5の左側面部5aは、鉛直方向から見て、前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。また、本実施形態において上横桟部接続部5の右側面部5bは、鉛直方向から見て、前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。
【0054】
本実施形態において、左側面部5aと右側面部5bとは、図12及び図13に示すように、鉛直方向から見て平行である。このため、上記第1実施形態と同様に、上横桟部接続部5の後側端の左右方向の厚さ寸法D1は、上横桟部接続部5の前側端の左右方向の厚さ寸法D2と同一である。本実施形態では、右側面部5bは、後述するコア型21によって成形される面である。また、左側面部5aは、後述するスライド型22によって形成される面である。
【0055】
各々の補強リブ7は、上横桟部接続部5の左側面部5aと、上方の横桟部3の下面3bとに接続されている。各々の補強リブ7は、鉛直方向から見て左側面部5aから左側に向けて突出している。
【0056】
続いて、図14図16を参照して、ラジエータグリル1Aの製造方法(車両用外装部品製造方法)について説明する。
【0057】
ラジエータグリル1Aは、金型20を用いた樹脂の射出成形によって形成される。なお、金型20は、固定型であるキャビティ型と、可動型であるコア型と、コア型と異なる方向に移動されるスライド型とを有している。ただし、図14図16においては、キャビティ型の図示は省略する。また、図14は、図11と同一位置を示す図である。また、図15は、図12と同一位置を示す図である。また、図16は、図15と同一位置を示す図である。
【0058】
縦桟部4は、コア型21、スライド型22及び不図示のキャビティ型によって成形される。コア型21は、ラジエータグリル1の前後方向に移動可能である。このコア型21は、離型の際には、前方から後方に移動される。また、スライド型22は、ラジエータグリル1の左右方向に移動可能である。このスライド型12は、離型の際には、右側から左側に移動される。
【0059】
図14に示すように、縦桟部4の上横桟部接続部5の左側面部5aは、後方から見てアンダー形状である。この左側面部5aは、図14に示すように、スライド型22によって成形される。また、上横桟部接続部5の右側面部5b、下横桟部接続部6の左側面部6a、及び下横桟部接続部6の右側面部6bは、コア型21によって成形される。
【0060】
金型20の内部に溶融樹脂を供給し、さらに冷却した後に、図15及び図16に示すように、コア型21を後側に移動させる。その結果、コア型21が成形体から剥離し、上横桟部接続部5の右側面部5b、下横桟部接続部6の左側面部6a、及び下横桟部接続部6の右側面部6bからコア型21が離れる。また、図15及び図16に示すように、スライド型22を左側に移動させる。その結果、スライド型22が成形体から剥離し、上横桟部接続部5の左側面部5aからスライド型12が離れる。
【0061】
さらに、図16に示すように、スライド型22には、補強リブ7を形成するための凹部22aが設けられている。凹部22aは、スライド型22の左側面から右側に向けて窪むように形成されている。スライド型22が成形体から剥離すると、補強リブ7からスライド型22が離れる。
【0062】
なお、上方の横桟部3の下面3bには、縦桟部4に接続された傾斜面3b1が設けられている。この傾斜面3b1は、左側に向かうに連れて上方に変位するように傾斜している。このため、スライド型22を左側に移動させた場合に、スライド型22を横桟部3の下面3bに摺動させることなくスライド型22を横桟部3の下面3bから離すことができる。
【0063】
以上のような本実施形態のラジエータグリル1Aでは、上横桟部接続部5の左側面部5aと、右側面部5bとが、鉛直方向から見て平行である。このため、上方の横桟部3に接続される縦桟部4の部位の体積を減少させることができ、横桟部3の上面3aに歪みが生じることを抑制することができる。つまり、本実施形態のラジエータグリル1によれば、樹脂製のラジエータグリル1Aにおいて、横桟部3の上面3aに、車両周囲の者から視認可能な歪みが生じることを抑制することが可能である。
【0064】
また、本実施形態のラジエータグリル1Aにおいて、上横桟部接続部5の右側面部5bが、鉛直方向から見て、左右方向と鉛直方向と直交する前後方向の後側から前側に向かうに連れて右側に変位するように、前後方向に対して傾斜している。また、本実施形態のラジエータグリル1は、補強リブ7を備えている。補強リブ7は、上横桟部接続部5の左側面部5aと上方の横桟部3の下面3bとに接続されると共に鉛直方向から見て左側面部5aから左側に向けて突出する。
【0065】
このような本実施形態のラジエータグリル1Aによれば、補強リブ7によって縦桟部4と上方の横桟部3との接合強度を向上させることができる。さらに、補強リブ7が、左側面部5aから左側に向けて突出しているため、左側面部5aを成形するスライド型22によって補強リブ7を形成することができる。このため、補強リブ7を容易に形成することができる。
【0066】
また、本実施形態のラジエータグリル1Aの製造方法は、金型20を用いた樹脂の射出成形によって樹脂製のラジエータグリル1Aを製造する。本実施形態のラジエータグリル1Aの製造方法においては、上横桟部接続部5の左側面部5a及び右側面部5bの一方である右側面部5bを前後方向に移動されるコア型21で成形する。また、左側面部5a及び右側面部5bの他方である左側面部5aを左右方向に移動可能なスライド型22で成形する。
【0067】
このような本実施形態のラジエータグリル1Aの製造方法によれば、上横桟部接続部5が、左側を向く左側面部5aと右側を向く右側面部5bとが鉛直方向から見て平行になるように形成される。したがって、本実施形態のラジエータグリル1Aの製造方法によれば、上方の横桟部3に接続される縦桟部4の部位の体積を減少させることができ、横桟部3の上面3aに歪みが生じることを抑制することができる。つまり、本実施形態のラジエータグリル1Aの製造方法によれば、樹脂製のラジエータグリル1Aにおいて、横桟部3の上面3aに、車両周囲の者から視認可能な歪みが生じることを抑制することが可能である。
【0068】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0069】
例えば、上記実施形態において、下横桟部接続部6の左側面部6aと右側面部6bとを上方から見て平行とすることも可能である。このような場合には、上横桟部接続部5の左側面部5aと下横桟部接続部6の左側面部6aとを面一とし、上横桟部接続部5の右側面部5bと下横桟部接続部6の右側面部6bとを面一とすることが可能となる。
【0070】
また、上述のように、上記実施形態においては車両用外装部品がラジエータグリルである例について説明した。しかしながら、本発明の車両外装部品は、ラジエータグリルに限定されるものではない。例えば、本発明をロアバンパーグリルや、車両の後部あるいは側部に設置される車両用外装部品に適用することも可能である。
【符号の説明】
【0071】
1……ラジエータグリル(車両用外装部品)、1A……ラジエータグリル(車両用外装部品)、2……枠部、3……横桟部、3a……上面、3b……下面、3b1……傾斜面、3b2……傾斜面、4……縦桟部、5……上横桟部接続部、5a……左側面部、5b……右側面部、6……下横桟部接続部、6a……左側面部、6b……右側面部、7……補強リブ、10……金型、11……コア型、12……スライド型、12a……凹部、20……金型、21……コア型、22……スライド型、22a……凹部
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
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図16