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特開2023-114705無人航空機を用いた下水道点検システム、方法、およびプログラム、無人航空機のための充電装置および通信装置、ならびにマンホール蓋
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  • 特開-無人航空機を用いた下水道点検システム、方法、およびプログラム、無人航空機のための充電装置および通信装置、ならびにマンホール蓋 図1
  • 特開-無人航空機を用いた下水道点検システム、方法、およびプログラム、無人航空機のための充電装置および通信装置、ならびにマンホール蓋 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023114705
(43)【公開日】2023-08-18
(54)【発明の名称】無人航空機を用いた下水道点検システム、方法、およびプログラム、無人航空機のための充電装置および通信装置、ならびにマンホール蓋
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/00 20060101AFI20230810BHJP
   B64C 27/08 20230101ALI20230810BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20230810BHJP
   B64D 47/08 20060101ALI20230810BHJP
   B64D 27/24 20060101ALI20230810BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20230810BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20230810BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20230810BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20230810BHJP
【FI】
G08G5/00 A
B64C27/08
B64C39/02
B64D47/08
B64D27/24
G01C21/34
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017167
(22)【出願日】2022-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 慎太朗
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA11
2F129DD13
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD53
2F129DD58
2F129DD65
2F129EE65
2F129EE67
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE81
2F129EE95
2F129FF02
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF65
2F129FF72
2F129FF73
2F129FF75
2F129GG17
2F129HH04
2F129HH12
2F129HH20
2F129HH22
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB08
5H181BB12
5H181BB13
5H181CC04
5H181FF14
5H181FF33
5H181MC19
(57)【要約】
【課題】 無人航空機を用いた下水道点検システム、方法、およびプログラム、無人航空機のための充電装置および通信装置、ならびにマンホール蓋を提供すること。
【解決手段】 実施形態によれば、下水道点検システムは、飛行ルート決定部と、水位情報収集部と、飛行ルート変更部とを具備する。飛行ルート決定部は、下水道の点検のために下水道の管内を飛行する無人航空機の飛行ルートを決定する。水位情報収集部は、管内における所定の箇所において、水位センサによって測定された水位を示す水位情報を収集する。飛行ルート変更部は、水位情報に基づいて、飛行ルートの中に、水位が所定値を超える箇所がある場合には、この箇所を回避するように、飛行ルートを変更する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下水道の点検のために前記下水道の管内を飛行する無人航空機の飛行ルートを決定する飛行ルート決定部と、
前記管内における所定の箇所において、水位センサによって測定された水位を示す水位情報を収集する水位情報収集部と、
前記水位情報に基づいて、前記飛行ルートの中に、前記水位が所定値を超える箇所がある場合には、この箇所を回避するように、前記飛行ルートを変更する飛行ルート変更部と
を具備する、下水道点検システム。
【請求項2】
前記飛行ルート変更部は、前記飛行ルートを変更した後、前記回避した箇所の水位が、前記所定値以下になった場合、前記回避を解除して、前記飛行ルートを再変更する、請求項1に記載の下水道点検システム。
【請求項3】
前記無人航空機によって取得された前記下水道に関する情報を取得する情報取得部と、
前記取得した情報に基づいて、前記下水道の状態を解析する状態解析部と
をさらに具備する、請求項1または2に記載の下水道点検システム。
【請求項4】
前記情報は、前記無人航空機に備えられたカメラによって撮像された画像データを含む、請求項3に記載の下水道点検システム。
【請求項5】
前記情報取得部によって取得される情報は、充電中の前記無人航空機から出力される、請求項3または4に記載の下水道点検システム。
【請求項6】
所定のタイミングで、前記無人航空機に対して所定場所に飛行するように指示する指示部をさらに具備する、請求項1乃至5のうち何れか1項に記載の下水道点検システム。
【請求項7】
前記所定のタイミングは、前記無人航空機の保守点検のためのタイミングであり、前記所定場所は、前記保守点検のための場所である、請求項6に記載の下水道点検システム。
【請求項8】
前記所定のタイミングは、前記無人航空機の充電のためのタイミングであり、前記所定場所は、前記充電のための場所である、請求項6に記載の下水道点検システム。
【請求項9】
下水道点検システムが、
下水道の点検のために前記下水道の管内を飛行する無人航空機の飛行ルートを決定し、
前記下水道における所定の箇所において、水位センサによって測定された水位を示す水位情報を収集し、
前記水位情報に基づいて、前記飛行ルートの中に、前記水位が所定値を超える箇所がある場合には、この箇所を回避するように、前記飛行ルートを変更する、下水道点検方法。
【請求項10】
下水道の点検のために前記下水道の管内を飛行する無人航空機の飛行ルートを決定する機能、
前記下水道における所定の箇所において、水位センサによって測定された水位を示す水位情報を収集する機能、
前記水位情報に基づいて、前記飛行ルートの中に、前記水位が所定値を超える箇所がある場合には、この箇所を回避するように、前記飛行ルートを変更する機能を、プロセッサに実現させるためのプログラム。
【請求項11】
下水道に設けられた、無人航空機用の充電装置。
【請求項12】
下水道の管内を飛行する無人航空機と、前記無人航空機を制御する制御装置との間でなされる通信を中継する、通信装置。
【請求項13】
請求項11に記載の充電装置と、請求項12に記載の通信装置とのうちの少なくとも何れかを備えた、マンホール蓋。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、無人航空機を用いた下水道点検システム、方法、およびプログラム、無人航空機のための充電装置および通信装置、ならびにマンホール蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下水道の管内点検にはビデオカメラを用いることが多い。この種の点検のために、近年では、作業効率の向上を目的として、種々の自動点検方法が開発されている。
【0003】
一般的な自動点検技術の例として、特許文献1には、ドローンを用いた技術が開示されている。
【0004】
特許文献1で開示された技術では、点検を要する設備が収納された施設内を、予め定められた飛行ルートに沿って、検査機能を有するドローンが飛行する。
【0005】
これにより、作業員が現場に赴かなくても施設内の設備の点検を、ドローンを用いて自動的に実施することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018-1967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、下水道の管内水位は、常時一定である訳ではなく、大雨などの場合には、管内水位が上昇するという特有の事情がある。
【0008】
しかしながら、特許文献1で開示されている技術は、このような下水道特有の事情を考慮していない。このため、下水道の管内の自動点検のために、特許文献1で開示されている技術を適用し、下水道の管内にドローンを飛行させる場合、管内水位が低い場合であれば、ドローンは、問題なく管内を飛行できるであろうが、大雨などによって、管内水位が上昇している箇所がある場合、ドローンは、その箇所に達した際に、水に浸かり、水没等により故障するなどのトラブルに至る恐れがある。
【0009】
また、一般的なことであるが、ドローンを使って自動点検を行った場合、ドローンによって収集されたデータを、作業員が確認する時間も必要となる。
【0010】
さらには、一般に、ドローンは、一回の充電による飛行時間が短い。このため、ドローンは、一度に長距離を飛行することができず、充電がなくなる度に、オペレータが、ドローンを、下水道側、すなわち地下から地上に搬出し、充電する必要がある。そして、充電完了後には、逆に、ドローンを下水道内に搬入する必要がある。このように、ドローンの利用には、手間がかかる。
【0011】
したがって、ドローンのような無人航空機を用いて、下水道管内の自動点検を効率良くかつ安全に行うために、ドローンからのデータ収集操作が容易で、ドローンの充電に手間がかからず、管内水位が上昇した箇所にはドローンを飛行させないように制御できる技術に対するニーズがある。
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、このようなニーズを解決できる、無人航空機を用いた下水道点検システム、方法、およびプログラム、無人航空機のための充電装置および通信装置、ならびにマンホール蓋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
実施形態の下水道点検システムは、飛行ルート決定部と、水位情報収集部と、飛行ルート変更部とを具備する。飛行ルート決定部は、下水道の点検のために下水道の管内を飛行する無人航空機の飛行ルートを決定する。水位情報収集部は、管内における所定の箇所において、水位センサによって測定された水位を示す水位情報を収集する。飛行ルート変更部は、水位情報に基づいて、飛行ルートの中に、水位が所定値を超える箇所がある場合には、この箇所を回避するように、飛行ルートを変更する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の実施形態の下水道点検システムが適用されるネットワーク環境の一例を示す構成図である。
図2図2は、道路の路面側から見た多機能マンホール蓋の表面構成を示す概念図である。
図3図3は、多機能マンホール蓋の裏面構成の一例を概念図である。
図4図4は、下水道の管内をドローンが飛行する様子を示す模式図である。
図5図5は、本発明の実施形態の下水道点検方法が適用される下水道点検システムの電子回路構成例を示すブロック図である。
図6A図6Aは、飛行ルート決定プログラム21によって決定された飛行ルートαの一例を示す2次元マップである。
図6B図6Bは、飛行ルート変更プログラム23によって決定された飛行ルートβの一例を示す2次元マップである。
図7図7は、本発明の実施形態の下水道点検方法が適用される下水道点検システムの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施形態の下水道点検方法が適用される下水道点検システムを、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態の下水道点検システムが適用されるネットワーク環境の一例を示す構成図である。
【0017】
下水道点検システム10は、例えばドローン40のような無人航空機を用いて下水道の管内を点検するためのシステムであって、例えば固定サーバまたはクラウドサーバによって実現することができる。
【0018】
図1に例示するように、下水道点検システム10は、例えばインターネットのような通信ネットワーク100を介して、通信機能を有する複数の多機能マンホール蓋60(60-1、60-2、60-3、・・・60-n)(nは、4以上の整数)と通信することができる。なお、図1では、複数の多機能マンホール蓋60として、多機能マンホール蓋60-1、60-2、60-3、・・・60-n(nは、4以上の整数)が例示されているが、多機能マンホール蓋60の数は、最低2つであれば本発明は成立する。
【0019】
また、図1に例示するネットワーク環境には、イーサネット(登録商標)等のLAN、あるいは公衆回線や専用回線を介して複数のLANが接続されるWAN等を含み得る。LANの場合には、必要に応じてルータを介した多数のサブネットから構成される。また、WANの場合には、公衆回線に接続するためのファイアウォール等を適宜備えているが、ここではその図示及び詳細説明を省略する。
【0020】
また、以下の説明では、無人航空機として、ドローン40を例に用いて説明するが、本実施形態の下水道点検システムで利用される無人航空機は、ドローン40に限定されない。
【0021】
図2は、道路の路面側から見た多機能マンホール蓋の表面構成を示す概念図である。
【0022】
図3は、多機能マンホール蓋の裏面構成の一例を概念図である。
【0023】
図4は、下水道の管内をドローンが飛行する様子を示す模式図である。
【0024】
一般に、マンホール蓋は、道路80のマンホール穴52を塞ぐために使用される。多機能マンホール蓋60も同様に、図2に例示されるように、道路80のマンホール穴52を塞ぐために使用されるが、図3に例示されるように、裏面に、バッテリ61、充電装置62、および通信装置63が設けられている。
【0025】
充電装置62は、下水道の管内50を飛行するドローン40の充電用である。ドローン40は、充電を受ける場合、充電装置62にドッキングする。図示しないが、多機能マンホール蓋60の裏面には、ドッキング時にドローン40を保持する保持部も設けられている。
【0026】
通信装置63は、通信ネットワーク100を介して、下水道点検システム10と通信できる。また、例えば、下水道内に設けられたWiFiのような通信ネットワーク(図示せず)を介して、下水道内のドローン40と通信できる。したがって、通信装置63は、下水道内のドローン40と、下水道点検システム10との間でなされる通信を中継する。
【0027】
また、下水道の管内50における所定の各箇所には、水位を測定し、測定された水位を示す水位情報を送信する水位センサ70(70-1、70-2、70-3、・・・70-n(nは、4以上の整数))が配置されているが、通信装置63は、これら水位センサ70から送信された水位情報を受信し、通信ネットワーク100を介して、下水道点検システム10へ送信することもできる。なお、水位センサ70の数は、最低2つであれば、本発明は成立する。
【0028】
バッテリ61は、充電装置62および通信装置63に必要な電力を供給する。バッテリ61は、必要に応じて交換または充電される。また、多機能マンホール蓋60は、バッテリ61の他に、例えば、付近の排水ポンプ用の電源等から分岐された電源のような、バッテリ61とは別の電源を備えていても良い。
【0029】
図5は、本発明の実施形態の下水道点検方法が適用される下水道点検システムの電子回路構成例を示すブロック図である。
【0030】
下水道点検システム10は、ドローン40を用いた下水道点検を実施するために、その電子回路は、バス11によって互いに接続されたCPU12、記録媒体読取部14、通信部15、入力部17、表示画面18、メモリ20、および記憶装置30を備えている。
【0031】
メモリ20は、飛行ルート決定プログラム21と、水位情報収集プログラム22と、飛行ルート変更プログラム23と、情報取得プログラム24と、状態解析プログラム25と、指示プログラム26を記憶している。これらプログラム21~26は、メモリ20に予め記憶されていてもよいし、あるいはメモリカード等の外部記録媒体13から記録媒体読取部14を介してメモリ20に読み込まれ記憶されたものであってもよい。これらプログラム21~26は、書き換えできないようになっている。
【0032】
メモリ20は、このようなユーザ書き換え不可能なエリアの他に、書き換え可能なデータを記憶するエリアとして、書込可能データエリア29も確保している。
【0033】
CPU12は、コンピュータであって、ソフトウェアとハードウェアとが協働するように、メモリ20に記憶されている各プログラム21~26に従い回路各部の動作を制御する。
【0034】
通信部15は、通信ネットワーク100を介して、各多機能マンホール蓋60(60-1、60-2、60-3、・・・60-n)との通信を行う。すなわち、通信部15は、各多機能マンホール蓋60(60-1、60-2、60-3、・・・60-n)から送信された情報を受信して、メモリ20に出力する。また、プログラム21~26からの情報を、メモリ20から受け取り、送信先として指定された多機能マンホール蓋60へ送信する。
【0035】
入力部17は、例えば、マウス、キーボード、スキャナ、マイクロフォン等であり、下水道点検システム10のオペレータは、入力部17を操作することによって、必要な操作を行ったり、必要なデータを作成することができる。
【0036】
表示画面18は、限定される訳ではないが、例えば、液晶ディスプレイのような公知のディスプレイとすることができる。
【0037】
記憶装置30は、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等からなり、プログラム21~26によって指定された情報を記憶する。
【0038】
飛行ルート決定プログラム21は、下水道の点検のために管内50を飛行するドローン40の飛行ルートαと、飛行開始の日時である飛行日時tαとを決定する。この飛行ルートαは、通常時、すなわち、管内50の水位が、所定値(例えば、下水道の管路口径の70%)以上に上昇していない場合のためのものである。
【0039】
図6Aは、飛行ルート決定プログラム21によって決定された飛行ルートαの一例を示す2次元マップである。
【0040】
図6Aに示す例の飛行ルートαでは、1つのドローン40が、下水道の管内50内を、図中矢印に示すように、地点A→地点B→地点C→地点D→地点C→地点B→地点E→地点Fの順に飛行しながら点検するように計画されている。図4に例示するように、地点Aの直上には多機能マンホール蓋60-1が、地点Bの直上には多機能マンホール蓋60-2が、地点Cの直上には多機能マンホール蓋60-3が配置されている。なお、図示していないが、地点Dの直上には多機能マンホール蓋60-4が、地点Eの直上には多機能マンホール蓋60-5が、地点Fの直上には多機能マンホール蓋60-6が配置されているものとする。
【0041】
飛行ルート決定プログラム21は、このような飛行ルートαおよび飛行日時tαを決定すると、記憶装置30に記憶させるとともに、通信部15から、通信ネットワーク100を介して、各多機能マンホール蓋60-1~60-6へ送信する。多機能マンホール蓋60-1~60-6では、通信部15から送信された飛行ルートαおよび飛行日時tαを、通信装置63が中継して、ドローン40へ送信する。このようにして、ドローン40に、飛行ルートαおよび飛行日時tαが送信される。
【0042】
ドローン40にはカメラが搭載されている。また、ドローン40は、飛行していないときには、何れかの多機能マンホール蓋60(例えば、飛行ルートαで指定された開始地点Aの直上の多機能マンホール蓋60-1)の充電装置62にドッキングして、充電を受けている。
【0043】
ドローン40の充電容量は、隣接する多機能マンホール蓋60間の距離が最も長い距離(例えば、1km)であっても、途中で充電することなく飛行できる容量とされる。
【0044】
したがって、ドローン40は、一度の充電で、どの多機能マンホール蓋60から飛行を開始した場合であっても、隣接する多機能マンホール蓋60まで、途中で充電を要することなく飛行することができる。
【0045】
通信装置63によって中継された飛行ルートαおよび飛行日時tαを受信したドローン40は、以下のように動作するように制御される。
【0046】
すなわち、飛行日時tαになると、ドローン40は、飛行ルートαに従って、多機能マンホール蓋60(例えば、地点Aの直上の多機能マンホール蓋60-1)へのドッキングを解除して、マンホール穴52内を、管内50まで降下し、開始地点である地点Aから、次の地点である地点Bに向かって、管内50の飛行を開始する。飛行中は、カメラによって管内50の画像を撮像し、地点Bに達したら、地点Bの直上の多機能マンホール蓋60-2まで上昇し、多機能マンホール蓋60-2の充電装置62にドッキングして、充電を受け、充電中に、未送信の画像データ(この場合、地点Aから地点Bまでの区間において撮像された画像データ)を送信する。
【0047】
そして、充電が完了すると、前述同様に、多機能マンホール蓋60-2へのドッキングを解除して、マンホール穴52内を、管内50まで降下し、飛行ルートαに従って、地点Bから、次の地点である地点Cに向かって、管内50の飛行を再開し、飛行中、カメラによって管内50の画像を撮像し、地点Cに達したら、地点Cの直上の多機能マンホール蓋60-3まで上昇し、多機能マンホール蓋60-3の充電装置62にドッキングして、充電を受け、充電中に、未送信の画像データ(この場合、地点Bから地点Cまでの区間において撮像された画像データ)を送信する。
【0048】
多機能マンホール蓋60-3の充電装置62での充電が完了すると、地点Cから、次の地点である地点Dまでの区間を飛行しながら管内50の画像を撮像し、地点Dに達したら、多機能マンホール蓋60-4の充電装置62から充電を受けながら、充電中に、未送信の画像データ(この場合、地点Cから地点Dまでの区間において撮像された画像データ)を送信する。
【0049】
このような、充電完了、次の地点までの飛行開始、撮像、次の地点への到着、充電、画像データの送信からなる一連の動作を、ドローン40が、飛行ルートαで定められた最終地点である地点Fに到達し、多機能マンホール蓋60-6の充電装置62から充電を受けながら、充電中に、未送信の画像データ(この場合、地点Eから地点Fまでの区間において撮像された画像データ)を送信するまで行う。
【0050】
なお、ドローン40が、飛行ルートαに従って、管内50をある地点に向かって飛行している最中に、その地点の水位が所定値よりも高くなった場合、ドローン40は、一番近くの多機能マンホール蓋60に避難するようにも制御される。
【0051】
なお、ドローン40によって撮像される画像は、飛行中に連続して撮影された動画であっても、あるいは、任意の時点において撮像された静止画であってもよい。
【0052】
図4に戻って示すように、下水道の管内50の所定の各箇所には、水位を測定する水位センサ70が設けられており、各水位センサ70は、測定した水位を示す水位情報を、例えば、最寄りの多機能マンホール蓋60のような、指定された多機能マンホール蓋60へ送信する。水位情報は、水位の他に、測定時刻と、水位センサ70の識別情報(ID)をも含む。
【0053】
多機能マンホール蓋60-1~60-6は、それぞれの通信装置63において、対応する水位センサ70から送信された水位情報を受信し、受信した水位情報を、通信ネットワーク100を介して、下水道点検システム10へ送信する。
【0054】
このように送信された水位情報は、下水道点検システム10の通信部15によって受信され、通信部15からメモリ20へ出力される。
【0055】
水位情報収集プログラム22は、メモリ20に出力された水位情報を収集する。そして、収集した水位情報を、記憶装置30に記憶させる。また、収集した水位情報によって示される水位、測定時刻、水位センサのIDに基づいて、測定時刻における管内50の各箇所における水位を把握する。
【0056】
飛行ルート変更プログラム23は、水位情報収集プログラム22によって収集された水位情報に基づいて、飛行ルートαの中に、水位が所定値(例えば、下水道の管路口径の70%)を超える箇所があるか否かを判定し、水位が所定値を超えている箇所があると判定した場合には、この箇所を回避するように、飛行ルートαを変更して、変更後の飛行ルートβを決定する。また、変更後の飛行ルートβのための飛行日時tβも決定する。
【0057】
図6Bは、飛行ルート変更プログラム23によって決定された飛行ルートβの一例を示す2次元マップである。
【0058】
図6Bに示す例は、地点Cおよび地点Dに設けられた水位センサ70-3、70-4によって測定された水位が、所定値を超えているために、飛行ルート変更プログラム23が、C地点およびD地点への飛行を回避するように、飛行ルートαを変更することによって決定された飛行ルートβを示している。
【0059】
すなわち、当所の飛行ルートαによれば、管内50内を、地点A→地点B→地点C→地点D→地点C→地点B→地点E→地点Fの順に飛行すべきところ、地点Cおよび地点Dへの飛行を回避するために、地点Aから地点Bに飛行した後は、地点Cおよび地点Dへは飛行せず、水位が所定値を超えていない地点Eおよび地点Fへ飛行し、その後は、地点Fから、地点Eを経由して、地点Bへ戻る経路となるように、飛行ルートβが決定される。
【0060】
飛行ルート変更プログラム23は、このような変更後の飛行ルートβと、飛行開始の日時である飛行日時tβとを決定すると、記憶装置30に記憶させるとともに、通信部15から、通信ネットワーク100を介して、各多機能マンホール蓋60-1~60-6へ送信する。多機能マンホール蓋60-1~60-6では、通信部15から送信された飛行ルートβおよび飛行日時tβを、通信装置63が中継して、ドローン40へ送信する。このようにして、ドローン40に、変更後の飛行ルートβおよび飛行日時tβが送信される。
【0061】
通信装置63によって中継された飛行ルートβおよび飛行日時tβを受信したドローン40は、飛行ルートαの説明で述べたような、充電完了、次の地点までの飛行開始、撮像、次の地点への到着、充電、画像データの送信からなる一連の動作を、ドローン40が、飛行ルートβで定められた最終地点である地点Bに到達し、多機能マンホール蓋60-2の充電装置62から充電を受けながら、充電中に、未送信の画像データ(図6Bに示す飛行ルートβの場合、地点Eから地点Bまでの区間において撮像された画像データ)を送信するまで行う。
【0062】
なお、ドローン40が、飛行ルートβに従って、管内50をある地点に向かって飛行している最中に、その地点の水位が所定値よりも高くなった場合もまた、飛行ルートαのときと同様に、ドローン40は、一番近くの多機能マンホール蓋60に避難するようにも指示される。
【0063】
このように飛行ルートαを飛行ルートβへ変更することによって、ドローン40が、水位の高い箇所(図6Bの場合、地点Cおよび地点D)への飛行を回避するように制御することができる。
【0064】
水位が所定値を超えておりドローン40の飛行が回避された箇所(図6Bの場合、地点Cおよび地点D)に対しては、飛行ルート変更プログラム23は、水位が所定値以下に下がった場合に飛行するように、飛行ルートを再変更する。例えば、図6Bに示す例の場合、地点Cおよび地点Dの水位が所定値以下に下がった場合、地点Bから、地点C→地点Dへと飛行するように飛行ルートγを決定する。
【0065】
前述したように、ドローン40は、各多機能マンホール蓋60における充電中、画像データを、ドッキングしている多機能マンホール蓋60の通信装置63へ送信する。画像データは、撮像時刻、ドローン40に固有のドローン識別情報(ドローンID)を含んでいる。
【0066】
このように、下水道点検システム10は、飛行ルートおよび飛行日時をドローン40へ送信し、ドローン40の動作を制御する制御装置でもある。
【0067】
通信装置63は、ドローン40から送信された画像データを受信すると、通信装置63が設けられている多機能マンホール蓋60の識別情報(多機能マンホール蓋ID)を付加して下水道点検システム10へ送信する。
【0068】
下水道点検システム10では、通信装置63から送信された多機能マンホール蓋IDを付加された画像データを、通信ネットワーク100を介して、通信部15において受信し、通信部15は、多機能マンホール蓋IDを付加された画像データをメモリ20へ出力する。
【0069】
情報取得プログラム24は、メモリ20へ出力された、多機能マンホール蓋IDおよび画像データを取得して、記憶装置30に記憶させる。
【0070】
このようにして、情報取得プログラム24は、ドローン40が各多機能マンホール蓋60に到着する毎に、充電中のドローン40から出力された画像データを、多機能マンホール蓋60を経由して、取得する。
【0071】
この画像データには、飛行ルートαに従う1つ前の地点から現地点までの管内50の様子が撮像されている。例えば、ドローン40が、飛行ルートαに従って、地点Eから地点Fまで飛行し、多機能マンホール蓋60-6で充電されている場合、充電中のドローン40から、多機能マンホール蓋60-6の通信装置63を経由して、下水道点検システム10へ送信される画像データは、管内50における地点Eから地点Fまでの区間で撮像されたものである。
【0072】
状態解析プログラム25は、情報取得プログラム24によって取得された画像データに基づいて、下水道の管内50の状態を判定する。
【0073】
この種の判定には、例えば、管内50の内壁の異常有無判定がある。管内50の内壁の異常有無判定は、限定される訳ではないが、例えば、情報取得プログラム24によって取得された下水道の管内50の画像データと、予め撮像されている同一場所の内壁の正常時の画像である比較用データとを、画像解析により比較し、両データの間に、有意な差異がある場合には、異常があると判定することによって行うことができる。
【0074】
あるいは、オペレータが、画像データを見て、内壁の異常有無を判断してもよい。
【0075】
画像データは、どの区間、すなわちどの地点間で撮像されたものであるのかが分かっているので、異常があると判定された場合には、その区間であるかを特定できる。状態解析プログラム25は、異常有無の判定結果と、異常有の場合には、異常発生を特定された区間を、通信ネットワーク100を介して、図示しない作業員端末へ送信してもよい。これに応じて、異常発生を特定された区間に、作業員が赴き、必要な対策を講じることができる。
【0076】
指示プログラム26は、所定のタイミングで、ドローン40に対して所定場所に飛行するように指示する。この指示は、通信部15から、通信ネットワーク100を介して、各多機能マンホール蓋60の通信装置63に対してなされ、通信装置63を中継して、ドローン40へ送信されることによってなされる。
【0077】
所定のタイミングとは、例えば、ドローン40の保守点検のためのタイミングとすることができ、この場合、所定場所は、例えば、中継ポンプ場や下水処理センターのような、ドローン40の保守点検のための場所とすることができる。これによって、ドローン40の点検周期がきたら、ドローン40は、自動で中継ポンプ場もしくは下水処理センターへ飛行し、そこで、作業員が確実にドローン40の点検を行うことが可能となる。
【0078】
また、所定のタイミングとして、ドローン40の充電のためのタイミングとすることもできる。この場合、所定場所は、例えば最寄りの多機能マンホール蓋60のような、充電のための場所とする。これによって、ドローン40の充電を、確実かつ自動的に行うことができる。
【0079】
次に、以上のように構成した本発明の実施形態の下水道点検方法が適用される下水道点検システムの動作例について説明する。
【0080】
図7は、本発明の実施形態の下水道点検方法が適用される下水道点検システムの動作例を示すフローチャートである。
【0081】
先ず、点検対象とする下水道を塞いでいるマンホール蓋を、図3に示すように充電装置62および通信装置63を備えた多機能マンホール蓋60に交換する(S1)。
【0082】
次に、多機能マンホール蓋60の充電装置62によってドローン40の充電を行うために、多機能マンホール蓋60にドローン40をドッキングさせる。これによって、ドローン40の充電を行う(S2)。この充電によって、ドローン40は、現在ドッキングしている多機能マンホール蓋60から、隣接する多機能マンホール蓋60まで、途中で充電を要することなく飛行できるようになる。
【0083】
また、下水道の管内50の所定の各箇所には水位センサ70が設けられており、各水位センサ70からの水位情報が、多機能マンホール蓋60の通信装置63を経由して、下水道点検システム10へ送信される。(S3)。これによって、水位情報収集プログラム22によって、管内50の各箇所における水位が把握される。
【0084】
水位が所定値を超えている箇所がない場合(S4:Yes)、飛行ルート決定プログラム21によって決定された飛行ルートαおよび飛行日時tαが、下水道点検システム10から、多機能マンホール蓋60の通信装置63を中継して、ドローン40へ送信される(S5)。
【0085】
ドローン40は、飛行日時tαになると、飛行ルートαに従って、下水道の管内50の点検のために、多機能マンホール蓋60(例えば、地点Aの直上の多機能マンホール蓋60-1)へのドッキングを解除して、マンホール穴52内を、管内50まで降下し、開始地点である地点Aから、次の地点である地点Bに向かって飛行しながら、カメラによって、管内50の画像を撮像する(S6)。
【0086】
ドローン40は、次の地点である地点Bに達したら、地点Bの直上の多機能マンホール蓋60-2まで上昇し、多機能マンホール蓋60-2の充電装置62にドッキングする(S7)。これによって、充電装置62によるドローン40の充電が開始される(S8)。
【0087】
また、この充電中(S9)、ドローン40は、ステップS6において得られた画像データを、多機能マンホール蓋60-2の通信装置63へ出力する。出力された画像データは、通信装置63によって、通信ネットワーク100を介して、下水道点検システム10へ送信される(S10)。
【0088】
ステップS10において送信された画像データは、下水道点検システム10によって受信されると、状態解析プログラム25によって画像解析され(S11)、この画像解析の結果に基づいて、管内50の内壁の状態判定がなされ、判定結果が、図示しない作業員端末へ送信される(S12)。これに応じて、作業員は、異常有りとの判定結果が送信された場合には、異常有りと判定された区間に赴き、必要な対策を講じることができる。
【0089】
ステップS9およびステップS12の後、ドローン40が、飛行ルートαで定められた終了地点までの飛行を終えていない場合(S13:No)には、処理はステップS4へ戻る。その後は、飛行ルートαの中に、水位が所定値を超えている箇所がなければ(S4:Yes)、ドローンが、飛行ルートαの終了地点まで飛行するまで、ステップS5~S13が繰り返される。
【0090】
ステップS13において、ドローン40が、飛行ルートαで定められた終了地点までの飛行を終えている場合(S13:Yes)には、処理を終了する。
【0091】
一方、ステップS4において、水位が所定値を超えている箇所がある場合(S4:No)、飛行ルート変更プログラム23によって、その箇所を回避するように飛行ルートαの変更がなされ、変更後の飛行ルートβが決定される。飛行ルートαの変更方法としては、限定されないが、下水道の管路に分岐があるか否かを考慮する方法がある。例えば、図6Aおよび図2Bにおける2次元マップは、管路が地点Bにおいて分岐していることを示している。以下では、ステップS14以降において、管路に分岐があるか否かに基づいて、飛行ルートαの変更時の動作について説明する。
【0092】
まず、管路に分岐がない場合、つまり管路が一直線である場合(S14:No)、水位が所定値以下に下がらないと、これ以上ドローン40を飛行させることはできないので、飛行ルート変更プログラム23によって、管内50の水位が所定値以下に下がるまで待機するような飛行ルートとされる(S15)。
【0093】
その後、水位が所定値以下に下がる(S15:Yes)と、前述したステップS5へ移行する。
【0094】
一方、図6Bに示す2次元マップにおける地点Bのように、管路に分岐がある場合(S14:Yes)、分岐地点よりも先側(例えば、図6Bにおける地点Bよりも地点Cおよび地点D側)に設けられたすべての水位センサ70による水位測定結果(S16)が対象とされ、ステップS16による水位測定の結果、分岐地点よりも先側のすべての水位センサ70によって測定された水位が、所定値を超えていることを示す(S17:No)のであれば、これ以上ドローン40を飛行させることはできないので、飛行ルート変更プログラム23によって、水位が所定値以下に下がるまで待機するような飛行ルートとされる(S18)。
【0095】
水位が所定値以下に下がる(S18:Yes)と、その後は、前述したステップS5へ移行する。
【0096】
一方、ステップS17において、分岐地点よりも先側の水位センサ70によって測定された水位のうち、所定値以下を示すものがある場合(S17:Yes)、飛行ルート変更プログラム23によって、水位が所定値を超えている箇所を回避し、水位が所定値を超えていない箇所を飛行するような飛行ルートとされ(S19)、前述したステップS6へ移行する。
【0097】
このようにして、水位が所定値を超える箇所がある場合には、ドローン40の飛行ルートは、水位情報に基づいて、水位が所定値を超える箇所を回避するように変更される。
【0098】
上述したように、本発明の実施形態の下水道点検方法が適用される下水道点検システム10によれば、ドローン40のような無人航空機を、下水道の管内50を飛行させながら、画像データのような、管内点検のためのデータを取得し、取得したデータに基づいて、例えば管路の内壁の損傷のような異常有無の解析を行う一連の処理を自動的に行うことができる。
【0099】
これによって、作業員の手間を省くことができ、人件費を削減することができる。
【0100】
またこのような自動化により、点検頻度を高めることも可能となるので、大雨などの災害時であっても、下水道の管内50の異常確認を、迅速に実施することができる。
【0101】
なお、大雨などによって管内50の水位が上昇し、所定値を超えた場合には、その箇所をドローン40が飛行しないように、飛行ルートを自動的に変更することもできる。これによって、ドローン40の水没等を避けることができる。
【0102】
また、多機能マンホール蓋60において、ドローン40を自動的に充電できるので、ドローン40は、飛行先の多機能マンホール蓋60において充電を繰り返しながら飛行を続けることができる。したがって、点検区間の長さに関係なく、適用可能である。また、ドローン40を、充電のために地下から地上に取り出す必要も無く、ドローン40の運用はすべて、下水道内で完結するので、ドローン40の地下から地上へ取り出しや、地上から地下への搬入といった手間も不要となる。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0104】
例えば、多機能マンホール蓋60の使用は必ずしも必須ではなく、充電装置62および通信装置63を、マンホール穴52の側面や、下水道の管内50に設けるようにすれば、多機能マンホール蓋60ではない通常のマンホールを使用したであっても、本発明を実現することが可能である。
【符号の説明】
【0105】
10・・下水道点検システム、11・・バス、12・・CPU、13・・外部記録媒体、14・・記録媒体読取部、15・・通信部、17・・入力部、18・・表示画面、20・・メモリ、21・・飛行ルート決定プログラム、22・・水位情報収集プログラム、23・・飛行ルート変更プログラム、24・・情報取得プログラム、25・・状態解析プログラム、26・・指示プログラム、29・・書込可能データエリア、30・・記憶装置、40・・ドローン、50・・管内、52・・マンホール穴、60・・多機能マンホール蓋、61・・バッテリ、62・・充電装置、63・・通信装置、70・・水位センサ、80・・道路、100・・通信ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7