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特開2023-114738ケーシングチューブストッパー及びケーシングチューブ並びにケーシングチューブ引抜方法
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  • 特開-ケーシングチューブストッパー及びケーシングチューブ並びにケーシングチューブ引抜方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023114738
(43)【公開日】2023-08-18
(54)【発明の名称】ケーシングチューブストッパー及びケーシングチューブ並びにケーシングチューブ引抜方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 11/00 20060101AFI20230810BHJP
【FI】
E02D11/00
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017222
(22)【出願日】2022-02-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】519320309
【氏名又は名称】株式会社タケミ企画
(74)【代理人】
【識別番号】100121658
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 昌義
(72)【発明者】
【氏名】竹之内 弘美
【テーマコード(参考)】
2D050
【Fターム(参考)】
2D050CA01
2D050DA03
2D050EE02
(57)【要約】
【課題】本発明は地中に埋設されたケーシングチューブを引き抜く際に、より安定的に引き抜くことが可能となるケーシングチューブストッパー及びケーシングチューブ並びにケーシングチューブ引抜方法を提供する。
【解決手段】本発明の一観点に係るケーシングチューブストッパーは、ケーシングチューブの円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部と、周囲固定部から突出して形成される突出部を備え、円筒本体部に対して着脱可能なケーシングチューブストッパーであり、また、本発明の他の一観点に係るケーシングチューブ引抜方法は、地中からケーシングチューブを引き抜くケーシングチューブ引抜方法であって、円筒本体部の一部を地中から露出させるステップと露出した円筒本体部の一部の周囲にケーシングチューブストッパーを固定するステップを有するものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングチューブの円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部と、
前記周囲固定部から突出して形成される突出部と、を備え、
前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に対して着脱可能なケーシングチューブストッパー。
【請求項2】
前記周囲固定部は、
前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に予め設けられた凹部に挿入可能な挿入部材を有し、
前記挿入部材は、前記凹部とかみ合わされることにより前記ケーシングチューブの前記円筒本体部の周囲に固定される請求項1記載のケーシングチューブストッパー。
【請求項3】
前記突出部には、把持部が形成されている請求項1記載のケーシングチューブストッパー。
【請求項4】
前記挿入部材は、ネジ溝が形成されたボルト部材を有する請求項2記載のケーシングチューブストッパー。
【請求項5】
円筒本体部と、
前記円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部、前記周囲固定部から突出して形成される突出部、を有するケーシングチューブストッパーと、を有するケーシングチューブ。
【請求項6】
地中からケーシングチューブを引き抜くケーシングチューブ引抜方法であって、
円筒本体部の一部を地中から露出させるステップと、
露出した前記円筒本体部の一部の周囲に、ケーシングチューブストッパーを固定するステップ、を有するケーシングチューブ引抜方法。
【請求項7】
前記ケーシングチューブストッパーを保持して前記ケーシングチューブを引き抜くステップ、を有する請求項6記載のケーシングチューブ引抜方法。






【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はケーシングチューブストッパー及びケーシングチューブ並びにケーシングチューブ引抜方法に関する。
【背景技術】
【0002】
全回転チュービング装置は、ケーシングチューブを用いて地面の切削及び排土を行うための装置であり、構造物の基礎形成や井戸の掘削等に非常に一般的に用いられている。
【0003】
一般的な全回転チュービング装置は、複数のケーシングチューブを用い、このケーシングチューブを繋ぎ合わせながら地中深く挿入し、挿入した後、この内部に残った土等をハンマーグラブ等で除去することで排土を行うことができる。
【0004】
上記全回転チュービング装置に関する公知の技術として、例えば、下記非特許文献1に、全回転チュービング装置を用いた地中障害物の除去方法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】https://www.n-sharyo.co.jp/business/kiden/casingrotator/supertop_work.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方で、この排土を行った後はケーシングチューブを引き抜く作業(引抜作業)が必要であるが、この際、繋ぎ合わせたケーシングチューブを分離する作業(分離作業)も並行して行わなければならない。
【0007】
しかしながら、この分離作業は、通常、分離する側(上側)のケーシングチューブだけでなく、分離される側(下側)のケーシングチューブが落ちないよう細心の注意を払わなければならない。具体的に説明すると、例えばケーシングチューブを地面から抜こうとする際、上側のケーシングチューブのみを引っ張り、下側のケーシングチューブを引っ張らない状態で分離作業を行おうとすると、これら繋ぎ合わせたケーシングチューブの下側のケーシングチューブは引っ張られることなく自重で地面に落ちてしまうおそれがある。そのため、上側のケーシングチューブと下側のケーシングチューブ双方に対して常に引っ張る力を付与しておかなければならない等の作業の手間が大きくなる。
【0008】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、地中に埋設されたケーシングチューブを引き抜く際に、より安定的に引き抜くことが可能となるケーシングチューブストッパー及びケーシングチューブ並びにケーシングチューブ引抜方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明の一観点に係るケーシングチューブストッパーは、ケーシングチューブの円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部と、周囲固定部から突出して形成される突出部と、を備え、ケーシングチューブの円筒本体部に対して着脱可能なものである。
【0010】
また、本観点に係るケーシングチューブストッパーにおいて、限定されるわけでは無いが、周囲固定部は、ケーシングチューブの円筒本体部に予め設けられた凹部に挿入可能な挿入部材を有し、挿入部材は、凹部とかみ合わされることによりケーシングチューブの円筒本体部の周囲に固定されることが好ましい。
【0011】
また、本観点に係るケーシングチューブストッパーにおいて、限定されるわけでは無いが、把持部が形成されていることが好ましい。
【0012】
また、本観点に係るケーシングチューブストッパーにおいて、限定されるわけでは無いが、挿入部材は、ネジ溝が形成されたボルト部材を有することが好ましい。
【0013】
また、本発明の他の一観点に係るケーシングチューブは、円筒本体部と、円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部、周囲固定部から突出して形成される突出部、を有するケーシングチューブストッパーと、を有するものである。
【0014】
また、本発明の他の一観点に係るケーシングチューブ引抜方法は、地中からケーシングチューブを引き抜くケーシングチューブ引抜方法であって、円筒本体部の一部を地中から露出させるステップと、露出した円筒本体部の一部の周囲に、ケーシングチューブストッパーを固定するステップ、を有するものである。
【0015】
また、本観点に係るケーシングチューブ引抜方法において、限定されるわけでは無いが、ケーシングチューブストッパーを保持してケーシングチューブを引き抜くステップ、を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
以上、本発明によって、地中に埋設されたケーシングチューブを引き抜く際に、より安定的に引き抜くことが可能となるケーシングチューブストッパー及びケーシングチューブ並びにケーシングチューブ引抜方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係るケーシングチューブストッパーの概略を示す図である。
図2】実施形態に係るケーシングチューブストッパーが付されたケーシングチューブの概略を示す図である。
図3】複数のケーシングチューブをつなぎ合わせて接続した状態を示す図(ケーシングチューブストッパーが付されていない状態)である。
図4】ケーシングチューブストッパーとケーシングチューブ円筒本体部との接続に関する断面図及び表面の概略斜視図である。
図5】実施形態に係るケーシングチューブ引抜方法の概略を示す図である。
図6】実施形態に係るケーシングチューブ引抜方法の概略を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例に記載の具体的な例示にのみ限定されるわけでは無い。
【0019】
(ストッパー及びケーシングチューブ)
図1は、本実施形態に係るケーシングチューブストッパー(以下「ストッパー」という。)12の概略を示す図であり、図2は、ストッパー12が付されたケーシングチューブ1の概略を示す図である。
【0020】
これらの図が示すように、ケーシングチューブ1は、円筒本体部11と、この円筒本体部11に対して着脱可能に固定されるストッパー12と、を備えたものである。
【0021】
またストッパー12は、円筒本体部11の周囲に固定するための周囲固定部121、周囲固定部121から突出して形成される突出部材122、を有するものである。
【0022】
ケーシングチューブ1において、円筒本体部11は、文字通り中空の円筒形状の部材を有する。また、円筒本体部11は、その開口部の縁部に接続部111、112が形成されており、この接続部111、112により他のケーシングチューブと接続可能となっている。この場合のイメージ図を図3に示しておく。なお、ケーシングチューブ1の接続部111の一方は、他のケーシングチューブと接続された際に、表面に凸凹をなるべく大きくしないよう、円筒本体部11の中心部分(接続部111以外の部分)の外径よりも小さくなるよう凹んでいること、又は、円筒本体部11の中心部分(接続部111以外の部分)の内径よりも少し大きくなるようになっていることが好ましい。これにより、ケーシングチューブと同様の構造を有する他のケーシングチューブであればその接続部112、111と凹凸を抑えて組み合わせることが可能となる。
【0023】
なお、接続部112、111にはねじ溝が切られた凹部、好ましくは貫通孔1111、1121をそれぞれ有しており、挿入部を有する固定部によって固定されることが好ましい。このようにすることで、一方のケーシングチューブ1と他方のケーシングチューブ1のそれぞれの接続部112、111を合わせ、この固定部によってこれらケーシングチューブ同士を固定することが可能となる。一方、作業が終わった後はこの固定部を外すことで、2つの繋ぎ合わされたケーシングチューブ1を分離することが可能となる。
【0024】
また、ケーシングチューブ1は、上記の通り、ストッパー12を有する。ストッパー12は、上記の図で示す通り、ケーシングチューブ1の円筒本体部11の周囲に固定するための周囲固定部121を有する。ケーシングチューブ1は、上記の通り円筒状であるため、この円筒状の周囲(円筒本体部の延伸軸に対して垂直な面による断面における周方向)の形状に合わせるため、周囲固定部121のケーシングチューブ1に接触させる側は、断面が円弧状の部分を有する面を備えていることが好ましい。
【0025】
また、ストッパー12において、周囲固定部121は、ケーシングチューブ1の円筒本体部11に予め設けられた凹部113に挿入可能な挿入部材1211を有し、挿入部材1211は、上記円筒本体部11の凹部113とかみ合わされることによりケーシングチューブ1の円筒本体部11の周囲に固定されるようになっていることが好ましい。図4に、ケーシングチューブ1の凹部113とストッパー12の周囲固定部121の接合部分の断面について示しておく。挿入部材1211については、ケーシングチューブ1とストッパー12を着脱可能かつ確実に固定することができる限りにおいて限定されるわけでは無いが、ネジ溝が形成されたボルト部材であることは好ましい一例である。
【0026】
なお、上記の記載から明らかな通り、円筒本体部11の凹部113はネジ溝が形成された貫通孔であることが好ましい一例である。円筒本体部11に予め内側にネジ溝が形成された貫通孔を設けて置くことで、挿入部材1211を挿入しやすくするとともに、地中に埋設した際この凹部に土等が詰まった場合でも簡単に押し出して貫通孔を復旧させることができるようになる。
【0027】
また、周囲固定部121において、挿入部材1211は複数設けられていることが好ましく、またこれに対応して円筒本体部11の凹部113も複数設けられていることが好ましい。複数設けることで、周囲固定部121や突出部122に様々な方向から力が加わったとしても回転等によってずれてしまう恐れを防止することができる。また、この場合において、挿入部材1211が複数設けられている場合、その配置方向は円筒本体部11の延伸方向に沿った方向に複数設置してもよいが、周方向(円筒本体部の延伸軸に対して垂直な面による断面における周方向)であることも好ましい。
【0028】
また、ストッパー12は、周囲固定部121から(円筒本体部の延伸軸に対して垂直な面による断面における半径方向に)突出して形成される突出部122を備えている。この突出部122は、周囲固定部121から突出する、より具体的にはケーシングチューブ1の円筒形状の表面に対して垂直な方向をもって突出している。これにより、引っ掛かり部分となり、仮にケーシングチューブ1を引っ張り上げていなくともこの部分がケーシングチューブ周囲の地面や全回転チュービング装置の支持部材等において引っ掛かることになるため、地中に埋まり戻ることを防止することができるといった利点がある。
【0029】
この突出部122の形状は、限定されるわけでは無いが、棒状部材であることが好ましい。棒状とすることで、円筒形状の表面からより効率的に長さを確保することが可能となる。またこの場合において、棒状部材の長さとしては特に限定されるわけではなく、ケーシングチューブの径等によって適宜調整可能であるが、10cm以上50cm以下であることが好ましく、より好ましくは40cm以下である。この範囲とすることで不必要に長くなり保管しづらくなるのを防ぐことができる。
【0030】
また、ストッパー12において、突出部122には、ストッパー12を保持するための把持部1221を備えていることが好ましい。把持部1221を設けることでストッパー12をケーシングチューブ1から分離した場合でも容易に保持することができるようになるとともに、ケーシングチューブ1に固定する場合でも固定する位置を確実に合わせることが可能となるといった利点がある。またこの場合において、限定されるわけでは無いが、把持部1221は貫通孔が設けられた板状部材であることが好ましい。貫通孔を設けることで持ちやすくなるといった利点がある。更に、この場合において、板状部材は、その面が円筒本体部11の延伸軸と平行になっていることが好ましい。このようにすることで、突出部122がケーシングチューブ1を支えた場合においてもこの支えを補強することができるようになるといった利点がある。
【0031】
(ケーシングチューブ引抜方法)
ここで、ストッパー12を用いたケーシングチューブ引抜方法(以下「本方法」という。)について説明する。図5は、本方法の概略を示す図である。
【0032】
本方法は、本図で示すように、地中からケーシングチューブを引き抜くケーシングチューブ引抜方法であって、(1)円筒本体部の一部を地中から露出させるステップ(図中(c))と、(2)露出した円筒本体部の一部の周囲に、ケーシングチューブストッパーを固定するステップ(図中(d))、(3)ケーシングチューブストッパーを保持してケーシングチューブを引き抜くステップ(図中(e))、を有する。
【0033】
また、本方法では、前提として、上記各ステップの前に、(A)ケーシングチューブをつなぎ合わせながら地中に埋設するステップ(図中(a))、(B)ケーシングチューブの土中埋設物を除去するステップ(図中(b))を備えている。
【0034】
まず、本方法の前提における(A)ケーシングチューブをつなぎ合わせながら地中に埋設するステップ(図中(a))では、文字通りケーシングチューブをつなぎ合わせながら地中に埋設する。なお、最初に埋設するケーシングチューブはファーストチューブであり、ファーストチューブには縁部先端にケーシングチューブビットが付されており、回転しながら深く掘り進むことが可能である。
【0035】
また、このケーシングチューブを地中に埋設するためには、ケーシングチューブを回転させる回転装置Rを用いることが好ましい。回転装置Rを地表面に設置し、その中にケーシングチューブを設置することで、ケーシングチューブを回転させながら地中に埋設し、土や地中埋設物を除去した後は逆に回転させながら地表面に露出させることが可能となる。
【0036】
また、本方法の前提における(B)ケーシングチューブの土中埋設物を除去するステップ(図中(b))では、ケーシングチューブを土中に埋設した後、この内部に残った土や土中埋設物等をハンマーグラブ等で除去することで排土を行うことができる。
【0037】
そして、本方法では、上記埋設されたケーシングチューブを土中から引き抜き、繋ぎ合わされたケーシングチューブのうちの一つについて、(1)円筒本体部の一部を地中から露出させるステップ(図中(c))を行う、なおこのステップにおいて、ケーシングチューブは複数露出させてもよく、(鉛直方向を基準に)最も上にあるケーシングチューブのみとしてもよい。本図の例では上から2つ目のケーシングチューブの一部を露出させた状態を示している。
【0038】
またこの場合において、ケーシングチューブを露出させる方法としては、実現できる限りにおいて限定されるわけでは無いが、クレーンとこれに接続されたワイヤーによりケーシングチューブを引っ張り上げることが簡便であり好ましい。
【0039】
また、本方法では、(2)露出した円筒本体部の一部の周囲に、ケーシングチューブストッパーを固定するステップ(図中(d))を行う。本ステップを行うことで、ケーシングチューブが地中に埋設されている際はストッパーが邪魔になることがない一方、ケーシングチューブを引き抜いて一部を露出させた際に固定することで引き抜きの際にのみストッパーを固定することができるようになる。
【0040】
なお、本ステップにおいて、ケーシングチューブを露出させる量は、ある程度の高さになっている方がストッパー12を固定しやすいというメリットがあるが、ストッパーの突出部が地中表面に近い位置でケーシングチューブ表面に固定できる最小の高さにしておくことが作業の無駄を防ぐとともに、この後、仮にケーシングチューブが地中に落下した場合でも、ストッパー及びケーシングチューブが受ける衝撃を少なくすることが可能となる。
【0041】
また、本方法では、(3)ケーシングチューブストッパーを保持してケーシングチューブを引き抜くステップ(図中(e))を有する。これにより、ケーシングチューブが地中に落下してしまうのを防止しつつ安定して引き抜くことが可能となる。特に、ストッパーに突出部が設けられ、この突出部に貫通孔が形成されている場合、この貫通孔にワイヤーを通すことで簡便かつ安定的にケーシングチューブを引き抜くことが可能となる。
【0042】
以上、ストッパーを用いることで、地中に埋設されたケーシングチューブを引き抜く際に、より安定的に引き抜くことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、ケーシングチューブストッパー及びケーシングチューブ並びにケーシングチューブ引抜方法として産業上の利用可能性がある。


図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-05-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングチューブの円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部と、
前記周囲固定部から突出して形成される突出部と、を備え、
前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に対して着脱可能なケーシングチューブストッパーであって、
前記周囲固定部は、前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に予め設けられた凹部に挿入可能な挿入部材を有し、
前記挿入部材は、前記凹部とかみ合わされることにより前記ケーシングチューブの前記円筒本体部の周囲に固定されるケーシングチューブストッパー。
【請求項2】
前記突出部には、把持部が形成されている請求項1記載のケーシングチューブストッパー。
【請求項3】
前記挿入部材は、ネジ溝が形成されたボルト部材を有する請求項1記載のケーシングチューブストッパー。
【請求項4】
円筒本体部と、
前記円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部、前記周囲固定部から突出して形成される突出部、を有するケーシングチューブストッパーと、を有するケーシングチューブであって、
前記ケーシングチューブストッパーの前記周囲固定部は、前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に予め設けられた凹部に挿入可能な挿入部材を有し、前記挿入部材は、前記凹部とかみ合わされることにより前記ケーシングチューブの前記円筒本体部の周囲に固定されるものである、ケーシングチューブ。
【請求項5】
ケーシングチューブの円筒本体部の一部を地中から露出させるステップと、
露出した前記円筒本体部の一部の周囲に、ケーシングチューブストッパーを固定するステップ、を有する地中からケーシングチューブを引き抜くケーシングチューブ引抜方法であって、
前記ケーシングチューブストッパーは、前記ケーシングチューブの円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部と、前記周囲固定部から突出して形成される突出部と、を備えて前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に対して着脱可能であり、前記周囲固定部は、前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に予め設けられた凹部に挿入可能な挿入部材を有し、前記挿入部材は、前記凹部とかみ合わされることにより前記ケーシングチューブの前記円筒本体部の周囲に固定されるものであるケーシングチューブ引抜方法。
【請求項6】
前記ケーシングチューブストッパーを保持して前記ケーシングチューブを引き抜くステップ、を有する請求項6記載のケーシングチューブ引抜方法。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングチューブの円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部と、
前記周囲固定部から突出して形成される突出部と、を備え、
前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に対して着脱可能なケーシングチューブストッパーであって、
前記周囲固定部は、前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に予め設けられた凹部に挿入可能な挿入部材を有し、
前記挿入部材は、前記凹部とかみ合わされることにより前記ケーシングチューブの前記円筒本体部の周囲に固定されるケーシングチューブストッパー。
【請求項2】
前記突出部には、把持部が形成されている請求項1記載のケーシングチューブストッパー。
【請求項3】
前記挿入部材は、ネジ溝が形成されたボルト部材を有する請求項1記載のケーシングチューブストッパー。
【請求項4】
円筒本体部と、
前記円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部、前記周囲固定部から突出して形成される突出部、を有するケーシングチューブストッパーと、を有するケーシングチューブであって、
前記ケーシングチューブストッパーの前記周囲固定部は、前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に予め設けられた凹部に挿入可能な挿入部材を有し、前記挿入部材は、前記凹部とかみ合わされることにより前記ケーシングチューブの前記円筒本体部の周囲に固定されるものである、ケーシングチューブ。
【請求項5】
ケーシングチューブの円筒本体部の一部を地中から露出させるステップと、
露出した前記円筒本体部の一部の周囲に、ケーシングチューブストッパーを固定するステップ、を有する地中からケーシングチューブを引き抜くケーシングチューブ引抜方法であって、
前記ケーシングチューブストッパーは、前記ケーシングチューブの円筒本体部の周囲に固定するための周囲固定部と、前記周囲固定部から突出して形成される突出部と、を備えて前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に対して着脱可能であり、前記周囲固定部は、前記ケーシングチューブの前記円筒本体部に予め設けられた凹部に挿入可能な挿入部材を有し、前記挿入部材は、前記凹部とかみ合わされることにより前記ケーシングチューブの前記円筒本体部の周囲に固定されるものであるケーシングチューブ引抜方法。
【請求項6】
前記ケーシングチューブストッパーを保持して前記ケーシングチューブを引き抜くステップ、を有する請求項記載のケーシングチューブ引抜方法。