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  • 特開-紙パック開封用把手 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011475
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】紙パック開封用把手
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/06 20060101AFI20230117BHJP
   B65D 5/44 20060101ALI20230117BHJP
【FI】
B65D5/06 300
B65D5/44 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021135212
(22)【出願日】2021-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】515125883
【氏名又は名称】峰原 政幸
(72)【発明者】
【氏名】峰原 政幸
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA05
3E060AB15
3E060BA12
3E060CF02
3E060DA14
3E060EA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本考案は、紙パックの開封を容易にする把手を備えた紙パックを提供する。
【解決手段】紙パックを開封する際に、当該紙パック頂部の接着部を剥がした時に現れる注ぎ口となる面の頂部に凸部形状を有する把手G1を備えたことを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙パックを開封する際に、当該紙パック頂部の接着部を剥がした時に現れる注ぎ口となる面の頂部に凸部形状を有する把手を備えた紙パック。
【請求項2】
紙パックを開封する際に、当該紙パック頂部の接着部を剥がした時に現れる注ぎ口となる面内に把手を備えた紙パック。
【請求項3】
前記注ぎ口となる面の縦方向の中心線上に前記凸部形状を有する把手を配置、若しくは前記中心線に対して対象となる位置に前記凸部形状を有する把手を配置した請求項1記載の紙パック。
【請求項4】
前記注ぎ口となる面に対して同一面方向に前記凸部形状を有する把手を備えた請求項1記載の紙パック。
【請求項4】
前記注ぎ口となる面頂部の接着面に該当する領域、前記接着面の直下領域、又は両方の領域に跨るように把手を配置した請求項2記載の紙パック。
【請求項5】
注ぎ口となる面の上部両サイドに位置する逆三角形に挟まれた三角形の頂部に位置し、一端に指先が挿入できるほどの開口部を備えた把手であり、前記把手は前記三角形の底辺方向に前記開口部が向くように配置した紙パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙パック開封を容易にするための把手に関する。
【背景技術】
【0002】
紙パックを開封する手順として、最初に紙パック上部の注ぎ口となる部分の溶着部を剥がし、次に前記溶着部を剥がすことで現れる面の中央上部を手前に引っ張り粘着部を剥がすことで注ぎ口が出来る構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-016054号
【特許文献2】特開2007-326603号
【特許文献3】特許公報第4195494号
【特許文献4】実用新案登録第3177072号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した紙パックの開封手順に於いて、紙パック上部の注ぎ口となる部分の溶着部を剥がすことで現れる面の中央上部を手前に引っ張っても粘着部を剥がすことが困難な場合が多く、注ぎ口となる領域に指先を押し入れて無理やり開封することも多々見かける。このような作業は衛生上の問題にも繋がる。
【0005】
特許文献1は、紙パックに着脱自在に装着されるホルダーに紙パックの開封口開口手段と開封口閉鎖手段とを設けてなり、前記紙パックの開封口開口手段は前記ホルダーの前方に紙パックの開封口左右端部を保持する保持部材を配設し、前記ホルダーの後部に前記保持部材を前後に移動させるための操作を行う第一操作部を取付け、前記保持部材と第一操作部の間に前記第一操作部の作動を前記保持部材に伝導して前記保持部材を前後に移動させる第一伝導部を介在させて構成し、前記紙パックの開封口閉鎖手段は、前記ホルダーの前方に開口している紙パック開封口前方から開封口を押し込み部材を配設し、前記ホルダーの後部に前記押し込み部材を前後に移動させるための操作を行う第二操作部を取付け、前記押し込み部材と第二操作部との間に前記第二宗田部の作動を前記押し込み部材に伝導して前記押し込み部材を前後に移動させる第二伝導部を介在させて構成した紙パック開封口閉鎖具が提案されている。
【0006】
特許文献2は、屋根型斜面、該屋根型斜面から続く合掌部を有する紙パックを開封する紙パック開封装置に於いて、前記合掌部が挿入される合掌部挿入溝を有するレール部を備えた紙パック保持部と、前記屋根型斜面の前記合掌部の近傍に係合して前記屋根型斜面を切断可能な刀部材を保持し、前記レール部上を走行可能なカッター部とを有する紙パック開封装置が提案されている。
【0007】
特許文献3は、帯板状の把手と、該把手の下方に連結される一対の板状体を左右対称に対向して配設してなる開封クリップと、を有する紙パック容器の開封器具であって、該開封クリップの該板状体は、該把手の下方に延設される狭着部を挟持し、紙パック容器の封緘部の略後半部を嵌め入れることができる第一スペースを形成する胴部と、該胴部下方に連結される末広がり形状をなすとともに、後方の屈曲部を介して前方に折り返された形状の折り返し部が設けられ、該折り返し部との間に紙パック容器の屋根状部の略後半部を嵌め入れることができる第二スペースを形成する傾斜部とを備え、該傾斜部の前端縁には紙パック容器の前半部側に形成される開閉部を外側折り合わせ部が後方の屋根形状部に当接するように折り曲げた状態にて該閉鎖部の接着部に後方から差し込んで切り込みを形成するための挿入部が設けられ、該把手の前方への傾動に伴って該挟着部の下端前部が該封緘部の中央頂部近傍を押し下げるとともに該挿入部が該開閉部の該外側折り合わせ部を押し下げて該切込みを押し広げるようになされた紙パップ容器の開閉器具が提案されている。
【0008】
特許文献4は、紙片を折り畳むことにより形成した箱本体の側面に突き刺される紙パック開け具であって、先端部が鋭角に形成された面状突起体と、前記面状突起体の基端部から略直角方向に延出された棒状部と、前記棒状部を保持するとともに操作力が加えられる把持部とを備えた紙パック開け具が提案されている。
【0009】
上記いずれの提案も紙パック開封部に何某かの挿入部材を紙パック内に挿入することで開封するものであり、開封用の専用装置を導入する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題に鑑み、発明者は誠意工夫の結果、第一の実施形態として紙パックを開封する際に、当該紙パック頂部の接着部を剥がした時に現れる注ぎ口となる面の頂部に凸部形状を有する把手が備わった紙パックを提案する。
【0012】
把手の位置については紙パック頂部の接着部を剥がした時に現れる注ぎ口となる面の頂部の接着面に具備することで容易に紙パックの開封を可能となる。また、その位置については、前記注ぎ口となる面の縦方向の中心線に対して一か所若しくは当該中心線を挟んで対象となる位置に複数具備する。
【0013】
凸部形状を有する把手は、注ぎ口となる面に対して同一面方向に備わっており、紙パックの型抜きの際に注ぎ口となる面の頂部に把手形状となるように型抜きする方法と、別途把手を接着する方法もある。
【0014】
紙パックを型抜きする方法について、図1に一般的な紙パックの展開図を示しているが把手の長さは当該紙パックの頂部の接着する部分の長さLと同一若しくは同一以下とすることで従来の型抜きされていた紙パックサイズを使用できるため無駄な紙を使用することもなくなる。
【0015】
把手は、紙パックの型抜きの際に注ぎ口となる面の頂部に把手形状となるように型抜きする。把手長さについては、図1に一般的な紙パックの展開図を示しているが紙パックの頂部領域を接着する部分の最上部の位置と同一以下とすることで従来の型抜きされていた紙パックを使用できるため無駄な紙を使用することもない。上記以外の方法として紙パックの上部を接着する部分の最上部に把手を接着することも可能である。
【0016】
第二の実施形態として、紙パックを開封する際に、当該紙パック頂部の接着部を剥がした時に現れる注ぎ口となる面内に把手が備わった紙パックを提案する。
【0017】
把手は、紙パック頂部の接着部を剥がした時に現れる注ぎ口となる面に於いて頂部の接着面に該当する領域、前記接着面直下の領域、又は両領域に跨り、その位置については前記注ぎ口となる面の縦方向の中心線上に配置することで紙パックの開封が容易となる。
【0018】
注ぎ口となる面の上部両サイドに位置する逆三角形に挟まれた三角形の頂部に位置し、一端に指先が挿入できるほどの開口部を備えた把手であり、前記把手は前記三角形の底辺方向に前記開口部が向くように配置した紙パックである。前記把手は包形状として前記三角形の頂部に接着してもよく、又は逆三角形上に接着できるように糊代を具備して筒形状とすることも可能である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡易に紙パックの開封が可能となるばかりでなく衛生上の観点からも優位となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一般的な紙パックの展開図
図2】紙パックの斜視図
図3】紙パックの頂部の接着部を剥がし左右方向に押し広げた後に注ぎ口となる面を露出させた状態での紙パックの斜視図
図4】本発明の第一実施形態である把手を備えた紙パックの展開図
図5】一般的な紙パックの頂部の接着部を剥がし左右方向に押し広げた時の注ぎ口となる面を示す平面図
図6】紙パックの頂部の接着部を剥がし左右方向に押し広げた時の注ぎ口となる面に本発明の第一の実施形態である把手が備わった平面図
図7】本発明の第二実施形態である把手の斜視図
図8図7に示す把手を注ぎ口となる面の接着部に該当する領域に配置した時の平面図
図9】本発明の第二実施形態の他の実施例である把手の斜視図
図10図9に示す把手を注ぎ口となる面内に於いて中央部に位置する三角形の領域の頂部に配置した時の平面図
図11】本発明の第二実施形態の別実施例である開口部を備えた把手の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る実施の形態を図面により説明する。尚、本実施例は一実施例に過ぎず、本発明を逸脱しない範囲での変更は可能である。
【実施例0021】
図1は、一般的な紙パックの展開図を示すが底面と側面となる部分に具備された糊代領域を接着することで上部が開口した容器形状となり、注ぎ口となる面の接着部10と注ぎ口でない面の接着部15は各々中心部で重ねて接着し、紙パック頂部の接着面20と他方の紙パック頂部の接着面25とを接着し合うことで紙パックの組み立てが完成する。完成した紙パック100の斜視図を図2に示す。
【0022】
図3は、紙パックの頂部の接着部を剥がし左右方向に押し広げた時に注ぎ口となる面を露出させた状態での紙パック100の斜視図を示す。
【0023】
図4は、本発明の第一実施形態である把手G1を備えた紙パックの展開図を示しているが予め注ぎ口となる面に把手G1を残すように凸部を型抜きする。図5は一般の紙パックの頂部の接着部を剥がし左右方向に押し広げた時の注ぎ口となる面を示す平面図、紙パックの頂部の接着部を剥がし左右方向に押し広げた時の注ぎ口となる面に本発明の第一の実施形態である把手G1が備わった平面図を図6に示す。図5および図6の破線は折り込み位置を意味しているが、把手G1部に対して注ぎ口となる面の接着部側に折り重ねて紙パックを組み立てることも可能である。
【0024】
図7は、本発明の第二実施形態である把手G2の斜視図を示す。把手G2の形状は、紙パック本体に接着する長方形の面と前記面に対して直角方向に突出する長方形の取手にて構成されている。
【0025】
図8は、図7に示す把手G2を注ぎ口となる面の接着部に該当する領域に配置した時の平面図を示しており、注ぎ口となる面の接着部に該当する領域の中央部に接着する。
【0026】
図9は、本発明の第二実施形態の他の実施例である把手G2-1の斜視図を示す。把手G2-2の形状は、紙パック本体に接着する三角形の面と前記面に対して直角方向に突出する三角形の取手にて構成されている。
【0027】
図10は、図9に示す把手G2-1を注ぎ口となる面内に於いて中央部に位置する三角形の領域の頂部に配置した時の平面図を示している。この場合に於いては把手自体が紙パックの頂部の接着領域および注ぎ口となる面の接着部に干渉することはない。
【0028】
図11は、本発明の第二実施形態の別実施例である開口部を備えた把手G2-3の斜視図を示す。把手G2-2の形状は、三角錐の形状であり一面のみが開口しており図10のように前記開口部が注ぎ口となる面に対して下側となるように把手G2-3を接着すればよい。
【符号の説明】
【0029】
10 注ぎ口となる面の接着部
15 注ぎ口でない面の接着部
20 紙パック頂部の接着部
25 紙パック頂部の接着部
100 紙パック
G1 本発明の第一実施形態である把手
G2 本発明の第二実施形態である把手
G2-1 本発明の第二実施形態の他の実施例である把手
G2-2 本発明の第二実施形態の別実施例である開口部を備えた把手
L 紙パックの頂部の接着する部分の長さL
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11