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特開2023-114847在/不在情報提示システム、在/不在情報提示装置および在/不在情報提示方法
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  • 特開-在/不在情報提示システム、在/不在情報提示装置および在/不在情報提示方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023114847
(43)【公開日】2023-08-18
(54)【発明の名称】在/不在情報提示システム、在/不在情報提示装置および在/不在情報提示方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20230101AFI20230810BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20230810BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20230810BHJP
【FI】
G06Q10/08
G06Q30/06
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017395
(22)【出願日】2022-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】田中 亮磨
(72)【発明者】
【氏名】武田 真一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049BB65
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】在/不在情報の提示を安全かつ簡便に行えるシステムおよび方法を提供すること。
【解決手段】本開示にかかる在/不在情報提示システム1は、確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示するためのシステムであって、センサ部11、データ変換部12、通信部13を含む提示装置10と、通信端末20とを備える。提示装置10は、確認対象エリアに設置される。センサ部11は、提示装置10の置かれ方を示す設置状態を検出する。データ変換部12は、センサ部11が検出した設置状態に応じて、在/不在情報に変換する。通信部13は、在/不在情報を示すデータを通信端末20に送信する。通信端末20は、データを受信し、在/不在情報を取得する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示するためのシステムであって、
センサ部、データ変換部および通信部を含む提示装置と、通信端末と、を備え、
前記提示装置は、前記確認対象エリアに設置され、
前記センサ部は、前記提示装置の置かれ方を示す設置状態を検出し、
前記データ変換部は、前記センサ部が検出した設置状態に応じて、前記在/不在情報に変換し、
前記通信部は、前記在/不在情報を示すデータを前記通信端末に送信し、
前記通信端末は、前記データを受信し、前記在/不在情報を取得する
在/不在情報提示システム。
【請求項2】
前記提示装置は、少なくとも第1の面と第2の面とを有し、
前記設置状態は、当該提示装置が設置場所に対して前記第1の面が視認できるように置かれているか、前記第2の面が視認できるように置かれているかを示す
請求項1に記載の在/不在情報提示システム。
【請求項3】
前記提示装置は、平板状の形状を有し、
前記第1の面は、前記第2の面を前記設置場所に接するよう置いたときに視認可能となる、当該第2の面の反対面であり、
前記第2の面は、前記第1の面を前記設置場所に接するよう置いたときに視認可能となる、当該第1の面の反対面である、
請求項2に記載の在/不在情報提示システム。
【請求項4】
前記センサ部は、前記提示装置の重力方向の加速度に基づき前記設置状態を検出する加速度センサを有する、
請求項1~3いずれかに記載の在/不在情報提示システム。
【請求項5】
前記センサ部は、前記提示装置の置かれ方によって生じる照度変化に基づいて前記設置状態を検出する照度センサを有する、
請求項1~3いずれかに記載の在/不在情報提示システム。
【請求項6】
前記確認対象エリアは、配達先の住居であり、
前記通信端末は、配達人が保持する、
請求項1~5いずれかに記載の在/不在情報提示システム。
【請求項7】
前記確認対象エリアは、店であり、
前記確認対象者は、前記店の利用客であり、
前記在/不在情報は、満席か空席ありかを示す情報であり、
前記通信端末は、前記店を利用しようとするユーザが保持する、
請求項1~5いずれかに記載の在/不在情報提示システム。
【請求項8】
確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示するための提示装置であって、
センサ部、データ変換部および通信部を備え、
前記提示装置は、前記確認対象エリアに設置され、
前記センサ部は、前記提示装置の置かれ方を示す設置状態を検出し、
前記データ変換部は、前記センサ部が検出した設置状態に応じて、前記在/不在情報に変換し、
前記通信部は、前記在/不在情報を示すデータを、在/不在情報をユーザに提示する通信端末に送信する
在/不在情報提示装置。
【請求項9】
前記提示装置は、少なくとも第1の面と第2の面とを有し、
前記設置状態は、当該提示装置が設置場所に対して前記第1の面が視認できるように置かれているか、前記第2の面が視認できるように置かれているかを示す
請求項8記載の在/不在情報提示装置。
【請求項10】
確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示する方法であって、
前記確認対象エリアに設置された提示装置の置かれ方を示す設置状態を当該提示装置により検出するステップと、
前記提示装置において、検出された設置状態を前記在/不在情報に変換するステップと、
前記提示装置から、在/不在情報をユーザに提示する通信端末に対して、前記在/不在情報を示すデータを送信するステップを備えた、
在/不在情報提示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、在/不在情報提示システム、在/不在情報提示装置、在/不在情報提示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
宅配業界において、配達先の受取人の不在による再配達件数が増えている。宅配業者各社にとって、再配達にともなうコストの抑制は大きな課題である。配達人が配達先に荷物を配達する際、配達先の受取人が不在であれば荷物の取り出しから訪問までの一連の作業が無駄となり、配達人の作業工数を増加させる要因となる。
【0003】
特許文献1では、配達人が保持する配達人端末が、配達先に設置されたIoT機器から受取人の不在を示す情報を受信することにより、受取人の不在を検知するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-154801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたシステムは、配達先に設置されたIoT(Internet of Things)機器によって受取人が不在かどうかを検知する精度は必ずしも高いとはいえないため、配達人は正しく不在かどうかを示す情報を取得できない。このとき、受取人自身がスマートフォン等の端末を操作して不在かどうかを示す情報をサーバ等に登録することで、配達人に対して伝えることも考えられるが、情報機器の操作に疎い受取人だと、このような情報登録操作は容易とは言えず、やはり、正しく不在かどうかを示す情報を配達人に対して示すことはできない。
【0006】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、在/不在情報を簡便かつ確実に行うことができる在/不在情報提示システム、在/不在情報提示装置、在/不在情報提示方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示にかかる在/不在情報提示システムは、確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示するためのシステムであって、センサ部、データ変換部および通信部を含む提示装置と、通信端末とを備える。前記提示装置は、前記確認対象エリアに設置される。前記センサ部は、前記提示装置の置かれ方を示す設置状態を検出する。前記データ変換部は、前記センサ部が検出した設置状態に応じて、前記在/不在情報に変換する。前記通信部は、前記在/不在情報を示すデータを前記通信端末に送信する。前記通信端末は、前記データを受信し、前記在/不在情報を取得する。
【0008】
本開示にかかる在/不在情報提示装置は、確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示するための提示装置であって、センサ部、データ変換部および通信部を備える。前記提示装置は、前記確認対象エリアに設置される。前記センサ部は、前記提示装置の置かれ方を示す設置状態を検出する。前記データ変換部は、前記センサ部が検出した設置状態に応じて、前記在/不在情報に変換する。前記通信部は、前記在/不在情報を示すデータを、在/不在情報をユーザに提示する通信端末に送信する。
【0009】
本開示にかかる在/不在情報提示方法は、確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示する方法であって、以下のステップを含む。前記確認対象エリアに設置された提示装置の置かれ方を示す設置状態を当該提示装置により検出する。前記提示装置において、検出された設置状態を前記在/不在情報に変換する。前記提示装置から、在/不在情報をユーザに提示する通信端末に対して、前記在/不在情報を示すデータを送信する。
【0010】
本開示にかかるプログラムは、確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示するためのプログラムであって、提示装置が備えるコンピュータに対して以下のステップを実行させるものである。前記確認対象エリアに設置された提示装置の置かれ方を示す設置状態をセンサ部から取得する。検出された設置状態を前記在/不在情報に変換する。在/不在情報をユーザに提示する通信端末に対して、前記在/不在情報を示すデータを送信させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、在/不在情報の提示を安全かつ簡便に行えるシステムおよび方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態1にかかる在/不在情報提示システムの構成図である。
図2】実施の形態1にかかる提示装置の処理を示すフローチャートである。
図3】実施の形態1にかかる通信端末の処理を示すフローチャートである。
図4】実施の形態2にかかる在/不在情報提示システムの説明図である。
図5】実施の形態2にかかる在/不在情報提示システムの構成図である。
図6】実施の形態3にかかる在/不在情報提示システムの構成図である。
図7】実施の形態3にかかる通信端末の処理を示すフローチャートである。
図8】実施の形態3にかかるサーバの処理を示すフローチャートである。
図9】実施の形態4にかかる満席/空席あり情報提示システムの構成図である。
図10】実施の形態4にかかる提示装置の処理を示すフローチャートである。
図11】実施の形態4にかかるユーザ端末の処理を示すフローチャートである。
図12】実施の形態5にかかる多状態情報提示システムの構成図である。
図13】実施の形態5にかかる提示装置の説明図である。
図14】実施の形態5にかかる提示装置の処理を示すフローチャートである。
図15】実施の形態5にかかる通信端末の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施の形態1>
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる在/不在情報提示システムの構成を示している。本実施の形態にかかる在/不在情報提示システム1は、提示装置10、通信端末20を備えている。提示装置10は、センサ部11、データ変換部12、通信部13を備えている。
【0014】
図2は、提示装置10が行う処理を示している。まず、センサ部11が、確認対象エリアに設置された提示装置10の置かれ方を示す設置状態を検出する(S101)。次に、データ変換部12が、センサ部11で検出した設置状態に応じて、在/不在情報に変換する(S102)。その後、通信部13が、在/不在情報を示すデータを通信端末20に送信する(S103)。
【0015】
図3は、通信端末20が行う処理を示している。まず、通信端末20が、提示装置10が送信したデータを受信する(S201)。その後、通信端末20が、在/不在情報を提示する(S202)。
【0016】
このように、本実施の形態にかかる在/不在情報提示システムは、在/不在情報の提示を簡便かつ確実に行うことができる。
【0017】
<実施の形態2>
本実施の形態では、実施の形態1にかかる在/不在情報提示システムを具体化したシステムについて説明する。図4は、本実施の形態にかかる在/不在情報提示システムを説明している。まず、この図4を用いて、簡単に在/不在情報提示システムの処理について説明する。
【0018】
本実施の形態において、実施の形態1にかかる確認対象エリアは配達先の住居であり、確認対象者はその住人である。提示装置10は住人101が保持し、通信端末20は配達人102が保持する。したがって、本実施の形態にかかる在/不在情報提示システムは、住人101が提示装置10を用いて、自身の状況に応じて不在かどうかの情報を提示し、配達人102が通信端末20を用いて、住人101が不在かどうかの情報を取得するシステムである。
【0019】
提示装置10は、少なくとも第1の面103と第2の面104とを有している。また、提示装置10の設置状態は、提示装置10が、設置場所に対して第1の面103が視認できるように置かれているか、第2の面104が視認できるように置かれているかを示している。
【0020】
本実施の形態において、提示装置10は平板状の形状を有しており、第1の面103と第2の面104は、提示装置10の表面/裏面にそれぞれ対応する。したがって、第1の面103は、第2の面104を設置場所に接するよう置いたときに視認可能となる、第2の面104の反対面である。また、第2の面104は、前記第1の面103を設置場所に接するよう置いたときに視認可能となる、第1の面103の反対面である。
【0021】
第1の面103と第2の面104は、表面/裏面が分かるようなラベル105がそれぞれ付けられている。この時、ラベルに「在宅」、「不在」と表記されていると、提示装置10を見た第三者に在/不在情報が知られてしまうので、ラベルは住人自身が分かるような符牒であるとよい。具体的には、動物などの絵、任意の数字または記号などが挙げられる。また、ラベルは変更できる仕様としてもよい。
【0022】
住人101は、自身の状況に応じて、提示装置10の第1の面103と第2の面104のどちらかを上、すなわち表にして、水平な上面を有する台や机などの設置場所の上に置く。例えば、在宅中であれば第1の面103を、外出するため不在になるのであれば第2の面104を上にして、玄関先などに置いてもよい。また、配達人102が保持する通信端末20と通信ができる程度の距離であれば、提示装置10を住居の中に置いてもよい。
【0023】
図5は、本実施の形態にかかる在/不在情報提示システムの構成を示している。本実施の形態の在/不在情報提示システム1は、提示装置10、通信端末20を備えている。提示装置10は、センサ部11、データ変換部12、通信部13、暗号化部14を備えている。通信端末20は、アプリ部21を備えている。
【0024】
センサ部11は、提示装置10を玄関先に置いた状態における、提示装置10の置かれ方を示す設置状態を検出する。例えば、センサ部11として加速度センサを用いる場合には、センサ部11は、提示装置10を置く動作中に発生する重力方向の加速度によって、表にした面が表面か裏面のどちらであるかを検出する。センサ部11は、例えば、加速度を示す値をデータ変換部12に対して出力する。
【0025】
データ変換部12は、センサ部11から例えば加速度を示す数値を入力する。データ変換部12は、加速度の値から、表にした面が表面か裏面かを判定する。さらに、データ変換部12は、予め表面および裏面と関連付けられた在/不在の状態のいずれかを判別し、在/不在の状態を示す情報を生成する。
【0026】
別の様態として、センサ部11として、照度センサを用いてもよい。この場合に、照度センサは、提示装置10の表面/裏面の面の照度の違いを検出し、これにより、表にした面が表面か裏面かを検出してもよい。この場合も、データ変換部12は、照度センサから得られた表面および裏面の照度を、在/不在の状態のいずれかの情報に変換する。
【0027】
上記に限らず、提示装置10の表面か裏面かを検出できる手段、方法であれば代用可能である。例えば、センサ部11の一部にタッチセンサを設け、住人が触れた面を検出することで表面か裏面かを判定してもよい。
【0028】
また、提示装置10の設置状態を検出できるのであれば、センサ部11を設ける箇所に制限はない。例えば、図4において、センサ部11を、第1の面103に接するように設けているが、第2の面104に接するように設けてもよいし、提示装置10の内部に設けてもよい。さらに、提示装置10に複数のセンサ部11を設けてもよい。
【0029】
変換された情報は、通信端末20にて提示するデータである。暗号化部14は、データ変換部12によって変換された情報を暗号化する。これにより、配達人が持つ通信端末20以外の通信端末から、在/不在の状態を示す情報が不正に傍受されることを防止できる。
【0030】
通信部13は、暗号化済みの情報を通信端末20に送信する。通信は、ネットワークを介さない近距離通信が好ましい。例えば、ブルートゥース(登録商標)による無線通信方式が挙げられる。
【0031】
通信端末20が暗号化済みの情報を受信したら、アプリ部21にて暗号化済みの情報を復号化する。復号化後、情報を通信端末20に提示することによって、配達人は配達先の住人が不在かどうかの情報を取得することができる。
【0032】
このようにして、配達先の住人は在/不在情報の提示を簡便かつ確実に行うことができ、配達人は配達先に訪問する前に容易に配達先の正確な在/不在情報を取得することができる。住人が不在の場合は、荷物を車両から取り出して配達先を訪問する必要がなくなるため、配達人の作業工数を減らすことが可能となる。
【0033】
<実施の形態3>
本実施の形態は、実施の形態1および実施の形態2に加え、在/不在情報提示システムを使用することで荷物の配達を効率よく行えた場合において、配達先の住人に報酬としてポイントを付与するシステムについて説明する。なお、実施の形態1および実施の形態2と同様の構成要素については、説明を省略する場合がある。
【0034】
図6は、本実施の形態にかかる在/不在情報提示システムの構成を示している。本実施の形態の在/不在情報提示システム1は、提示装置10、通信端末20、サーバ30を備えている。提示装置10は、センサ部11、データ変換部12、通信部13を備えている。サーバ30は、顧客情報を保存する保存部31を備えている。
【0035】
提示装置10が行う処理は、実施の形態1の提示装置10と同様であるため、説明を省略する。
【0036】
図7は、通信端末20が行う処理を示している。まず、通信端末20が、提示装置10が送信したデータを受信する(S301)。次に、通信端末20が、在/不在情報を提示する(S302)。その後、荷物を受け取った配達先に、通信端末20からポイント付与処理を行い、サーバ30にポイント付与情報を送信する(S303)。
【0037】
図8は、サーバ30が行う処理を示している。通信端末20から受信したポイント付与情報を元に、保存部31に保存されている顧客情報のポイント数を更新する処理を行う(S401)。
【0038】
付与されたポイントは、荷物の発送、着払いの支払い、など料金の一部を割引するサービスに使用することができる。または、貯めたポイントを景品と交換するサービスに使用することができる。これらのサービスによって、再配達件数の減少が期待される。
【0039】
なお、本実施の形態では説明を省略しているが、セキュリティ面を鑑み、実施の形態2に記載の在/不在情報を示すデータの暗号化および復号化を行う構成要素および処理を追加してもよい。
【0040】
<実施の形態4>
本実施の形態は、実施の形態1および実施の形態2の在/不在情報を、例えば店が満席か空席ありかを示す情報として使用する満席/空席あり情報提示システムとして具体化したシステムについて説明する。なお、実施の形態1および実施の形態2と同様の構成要素については、説明を省略する場合がある。
【0041】
本実施の形態において、確認対象エリアは店であり、確認対象者は店の利用客である。提示装置40は店が保持し、ユーザ端末50は店を利用しようとするユーザが保持する。したがって、本実施の形態にかかる満席/空席あり情報提示システムは、店が提示装置40を用いて、客の入りの状況に応じて満席か空席ありかの情報を提示し、ユーザがユーザ端末50を用いて、店が満席か空席ありかの情報を取得するシステムである。
【0042】
提示装置40は、実施の形態1および実施の形態2の提示装置10と同様に、少なくとも第1の面と第2の面とを有している。提示装置10は、例えば平板状の形状を有しており、第1の面と第2の面は、提示装置40の表面/裏面にそれぞれ対応する。
【0043】
第1の面と第2の面は、表面/裏面が分かるようなラベルがそれぞれ付けられている。この時、ラベルに「満席」、「空席あり」と表記されていてもよいし、店の店員が分かるような符牒でもよい。また、ラベルは変更できる仕様としてもよい。
【0044】
店は、客の入りの状況に応じて、提示装置40の第1の面と第2の面のどちらかを上、すなわち表にして、水平な上面を有する台や机などの設置場所の上に置く。例えば、満席であれば第1の面を、空席ありであれば第2の面を上にして、店先などに置いてもよい。また、店を利用しようとするユーザが保持するユーザ端末50と通信ができる程度の距離であれば、提示装置40を店の中に置いてもよい。
【0045】
図9は、本実施の形態にかかる満席/空席提示システムの構成を示している。本実施の形態の満席/空席提示システム2は、提示装置40、ユーザ端末50を備えている。提示装置40は、センサ部41、データ変換部42、通信部43を備えている。
【0046】
センサ部41は、提示装置40を店先に置いた状態における、提示装置40の置かれ方を示す設置状態を検出する。データ変換部42は、センサ部41が検出した情報を基に、表にした面が表面か裏面かを判定する。さらに、データ変換部42は、予め表面および裏面と関連付けられた満席/空席ありの状態のいずれかを判別し、満席/空席ありの状態を示す情報を生成する。
【0047】
センサ部41は、提示装置40の設置状態を検出できる手段、方法であれば様々なセンサが使用可能である。例えば、加速度センサ、照度センサ、タッチセンサなどが挙げられる。
【0048】
また、提示装置40の設置状態を検出できるのであれば、センサ部41を設ける箇所に制限はない。例えば、センサ部41を、第1の面または第2の面に接するように設けてもよいし、提示装置40の内部に設けてもよい。さらに、提示装置40に複数のセンサ部41を設けてもよい。
【0049】
通信部43は、データ変換部42によって変換された情報をユーザ端末50に送信する。ユーザ端末50は、通信部43によって送信された情報を受信し、提示する。これにより、ユーザは店が満席か空席ありかの情報を取得することができる。
【0050】
図10は、提示装置40が行う処理を示している。まず、センサ部41が、店先に設置された提示装置40の置かれ方を示す設置状態を検出する(S501)。次に、データ変換部42が、センサ部41で検出した設置状態に応じて、店の満席/空席ありの情報に変換する(S502)。その後、通信部43が、満席/空席ありの情報を示すデータをユーザ端末50に送信する(S503)。
【0051】
図11は、ユーザ端末50が行う処理を示している。まず、ユーザ端末50が、提示装置40が送信したデータを受信する(S601)。その後、ユーザ端末50が、満席/空席ありの情報を提示する(S602)。
【0052】
このようにして、店は満席/空席ありの情報の提示を簡便かつ確実に行うことができ、ユーザは来店前に容易に店の正確な満席/空席ありの情報を取得することができる。空席ありの場合は、席が空くまで待つ時間や他の店を探す手間などが必要なくなるため、ユーザの負担を減らすことが可能となる。
【0053】
<実施の形態5>
本実施の形態は、実施の形態1および実施の形態2に記載の在/不在情報提示装置を、表面/裏面の2面を有する平板状の形状から、複数の面を有する多面体の形状にして、配達先の状況をより詳細に提示する多状態情報提示システムについて説明する。なお、実施の形態1および実施の形態2と同様の構成要素については、説明を省略する場合がある。
【0054】
本実施の形態において、実施の形態1および実施の形態2と同様に、確認対象エリアは配達先の住居であり、確認対象者はその住人である。
【0055】
図12は、本実施の形態にかかる多状態情報提示システムの構成を示している。本実施の形態の多状態情報提示システム3は、提示装置60、通信端末20を備えている。提示装置60は、センサ部61、データ変換部62、通信部63を備えている。
【0056】
図13は、本実施の形態にかかる提示装置60を説明している。提示装置60は、例えば六面体の形状を有している。また、提示装置60の設置状態は、提示装置60が設置場所に対して六面のうち少なくとも一つの面が視認できるように置かれていることを示している。
【0057】
提示装置60の各面は、ラベル105がそれぞれ付けられている。この時、ラベルに「在宅」、「不在」などと表記されていると、提示装置60を見た第三者に在/不在情報が知られてしまうので、ラベルは住人自身が分かるような符牒であるとよい。具体的には、動物などの絵、任意の数字または記号などが挙げられる。また、ラベルは変更できる仕様としてもよい。
【0058】
配達先の住人は、自身の状況に応じて、提示装置60の六面のうち一つの面を上にして、水平な上面を有する台や机などの設置場所の上に置く。これにより、例えば在宅中、外出するため不在、外出するが5分以内に戻る、今日は受け取ることができない、その他の状況や理由、など多状態情報を提示することが可能である。
【0059】
センサ部61は、提示装置60を玄関先に置いた状態における、提示装置60の置かれ方を示す設置状態を検出する。データ変換部62は、センサ部61が検出した情報を基に、上にした面が六面のうちのどの面かを判定する。さらに、データ変換部62は、予め六面と関連付けられた多状態のいずれかを判別し、一つの状態を示す情報を生成する。
【0060】
センサ部61は、提示装置60の設置状態を検出できる手段、方法であれば様々なセンサが使用可能である。例えば、加速度センサ、照度センサ、タッチセンサなどが挙げられる。
【0061】
また、提示装置60の設置状態を検出できるのであれば、センサ部61を設ける箇所に制限はない。例えば、図13において、センサ部61を、六面のうち一つの面に接するように設けているが、それ以外の面に接するように設けてもよいし、提示装置60の内部に設けてもよい。さらに、提示装置60に複数のセンサ部61を設けてもよい。
【0062】
図14は、提示装置60が行う処理を示している。まず、センサ部61が、配達先に設置された提示装置60の置かれ方を示す設置状態を検出する(S701)。次に、データ変換部62が、センサで検出した設置状態に応じて、配達先の多状態情報のデータに変換する(S702)。その後、通信部63が、多状態情報を示すデータを通信端末20に送信する(S703)。
【0063】
図15は、通信端末20が行う処理を示している。まず、通信端末20が、提示装置60が送信したデータを受信する(S801)。その後、通信端末20が、多状態情報を提示する(S802)。
【0064】
このようにして、配達先の住人は在/不在情報だけでなく、詳細な状況の提示を簡便かつ確実に行うことができる。配達人は、配達先の情報を元に配達のスケジュールを決められるため、配達作業の効率を上げることが可能となる。
【0065】
なお、本実施の形態では説明を省略しているが、セキュリティ面を鑑み、実施の形態2に記載の多状態情報を示すデータの暗号化および復号化を行う構成要素および処理を追加してもよい。
【0066】
また、本実施の形態にかかる多状態提示システムを、実施の形態4に記載の満席/空席あり提示システムと組み合わせてもよい。多状態を提示できる提示装置60を使用することで、満席/空席あり情報だけでなく、待ち時間10分程度、待ち時間30分程度、などの待ち時間の情報を提示することが可能となる。また、例えば、飲食店であれば、満席/空席あり情報だけでなく、A定食売り切れ、持ち帰り可、などの状況を提示することが可能となる。
【0067】
本実施の形態では、主に一般的な住宅が配達先である場合について説明したが、例えば、個人商店や農家のように住居を不在になる機会が多い場合や、住人が病気のため配達人と接触を避けたい場合など、様々な状況に対して適用してもよい。
【0068】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示はそれぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0069】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示するためのシステムであって、
センサ部、データ変換部および通信部を含む提示装置と、通信端末と、を備え、
前記提示装置は、前記確認対象エリアに設置され、
前記センサ部は、前記提示装置の置かれ方を示す設置状態を検出し、
前記データ変換部は、前記センサ部が検出した設置状態に応じて、前記在/不在情報に変換し、
前記通信部は、前記在/不在情報を示すデータを前記通信端末に送信し、
前記通信端末は、前記データを受信し、前記在/不在情報を取得する
在/不在情報提示システム。
(付記2)
前記通信端末は、前記提示装置とブルートゥースを介して通信する
付記1に記載の在/不在情報提示システム。
(付記3)
確認対象エリアにおける確認対象者の在/不在を示す在/不在情報を提示するためのプログラムであって、
前記確認対象エリアに設置された提示装置の置かれ方を示す設置状態をセンサ部から取得するステップと、
検出された設置状態を前記在/不在情報に変換するステップと、
在/不在情報をユーザに提示する通信端末に対して、前記在/不在情報を示すデータを送信させるステップと、を前記提示装置が備えるコンピュータに対して実行させる
プログラム。
(付記4)
確認対象エリアにおける確認対象者の状況を示す多状態情報を提示するためのシステムであって、
センサ部、データ変換部および通信部を含む提示装置と、通信端末と、を備え、
前記提示装置は、前記確認対象エリアに設置され、
前記センサ部は、前記提示装置の置かれ方を示す設置状態を検出し、
前記データ変換部は、前記設置状態に応じて、前記多状態情報に変換し、
前記通信部は、前記多状態情報を示すデータを前記通信端末に送信し、
前記通信端末は、前記データを受信し、前記多状態情報を取得する
多状態情報提示システム。
(付記5)
前記提示装置は、少なくとも第1の面、第2の面および第3の面を有する多面体の形状を有し、
前記設置状態は、当該提示装置が設置場所に対して、前記第1の面が視認できるように置かれているか、前記第2の面が視認できるように置かれているか、前記第3の面が視認できるように置かれているか、を示す
付記4に記載の多状態情報提示システム。
(付記6)
前記センサ部は、前記提示装置の重力方向の加速度に基づき前記設置状態を検出する加速度センサを有する、
付記4または5に記載の多状態情報提示システム。
(付記7)
前記センサ部は、前記提示装置の置かれ方によって生じる照度変化に基づいて前記設置状態を検出する照度センサを有する、
付記4または5に記載の多状態情報提示システム。
(付記8)
前記確認対象エリアは、配達先の住居であり、
前記通信端末は、配達人が保持する、
付記4~7いずれかに記載の多状態情報提示システム。
【符号の説明】
【0070】
1 在/不在情報提示システム
2 満席/空席あり情報提示システム
3 多状態情報提示システム
10 提示装置
11 センサ部
12 データ変換部
13 通信部
14 暗号化部
20 通信端末
21 アプリ部
30 サーバ
31 保存部
40 提示装置
41 センサ部
42 データ変換部
43 通信部
50 ユーザ端末
60 提示装置
61 センサ部
62 データ変換部
63 通信部
101 住人
102 配達人
103 第1の面
104 第2の面
105 ラベル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15