(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023114875
(43)【公開日】2023-08-18
(54)【発明の名称】エネルギー付与装置およびエネルギー付与方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20230810BHJP
【FI】
H01L21/68 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017443
(22)【出願日】2022-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】橘田 馨
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA12
5F131AA13
5F131AA21
5F131AA22
5F131AA23
5F131BA53
5F131CA02
5F131CA06
5F131CA09
5F131DA13
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA07
5F131EB01
5F131EB11
5F131EB31
5F131EB42
5F131EB46
5F131EB55
5F131EB81
5F131EB82
5F131EC32
5F131EC33
5F131EC34
5F131EC35
5F131EC52
5F131EC55
5F131EC62
5F131EC63
5F131EC64
5F131KA14
5F131KA15
5F131KA23
5F131KB30
5F131KB45
(57)【要約】
【課題】不要エネルギーをエネルギー付与対象物に付与して当該エネルギー付与対象物に悪影響を及ぼすことを防止する。
【解決手段】エネルギー付与装置EAは、エネルギー付与対象物ASにエネルギーを付与する付与手段10と、付与手段10で付与するエネルギーのうち、エネルギー付与対象物ASに付与する必要がない不要エネルギーを検知する検知手段20とを備え、検知手段20は、エネルギー付与対象物ASにエネルギーが付与される前に、不要エネルギーを検知する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー付与対象物にエネルギーを付与する付与手段と、
前記付与手段で付与する前記エネルギーのうち、前記エネルギー付与対象物に付与する必要がない不要エネルギーを検知する検知手段とを備え、
前記検知手段は、前記エネルギー付与対象物に前記エネルギーが付与される前に、前記不要エネルギーを検知することを特徴とするエネルギー付与装置。
【請求項2】
前記不要エネルギーには熱エネルギーが含まれ、
前記検知手段を冷却する冷却手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー付与装置。
【請求項3】
エネルギー付与対象物にエネルギーを付与する付与工程と、
前記付与工程で付与する前記エネルギーのうち、前記エネルギー付与対象物に付与する必要がない不要エネルギーを検知する検知工程とを実施し、
前記検知工程では、前記エネルギー付与対象物に前記エネルギーが付与される前に、前記不要エネルギーを検知することを特徴とするエネルギー付与方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー付与装置およびエネルギー付与方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギー付与対象物にエネルギーを付与するエネルギー付与装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された紫外線照射装置1(エネルギー付与装置)では、粘着テープ14(エネルギー付与対象物)に紫外線(エネルギー)を付与する前に、当該エネルギーを検知する構成とはなっていないため、付与する必要がない不要エネルギーをエネルギー付与対象物に付与して当該エネルギー付与対象物に悪影響を及ぼすといった不都合を発生する。
【0005】
本発明の目的は、不要エネルギーをエネルギー付与対象物に付与して当該エネルギー付与対象物に悪影響を及ぼすことを防止することができるエネルギー付与装置およびエネルギー付与方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、エネルギー付与対象物にエネルギーが付与される前に、不要エネルギーを検知するため、不要エネルギーをエネルギー付与対象物に付与して当該エネルギー付与対象物に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
また、冷却手段を設ければ、熱エネルギーによって加熱された検知手段を速やかに冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るエネルギー付与装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を
図1に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な
図1の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な
図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
【0010】
エネルギー付与装置EAは、エネルギー付与対象物としての接着シートASにエネルギーを付与する付与工程を実施する付与手段10と、付与手段10で付与するエネルギーのうち、接着シートASに付与する必要がない不要エネルギーとしての熱エネルギーを検知する検知工程を実施する検知手段20と、検知手段20を冷却する冷却工程を実施する冷却手段30とを備えている。
【0011】
付与手段10は、駆動機器としての直動モータ11と、直動モータ11の出力軸11Aに支持され、上面に凹部12Aが形成された蓋部材12と、筐体13と、接着シートASにエネルギーを照射するエネルギー照射手段14と、エネルギー照射手段14の上方に配置され、筐体13に支持されたテーブル15とを備えている。
エネルギー照射手段14は、筐体13の底面13Aに支持された駆動機器としてのリニアモータ14Aと、リニアモータ14Aのスライダ14Bに支持されたカバー14Cと、カバー14Cの内部に収容され、高圧水銀ランプやLED(発光ダイオード、Light Emitting Diode)ランプ等で構成された発光手段14Dと、発光手段14Dが発したエネルギーを集める反射板やレンズ等の集光手段14Eとを備えている。
発光手段14Dは、接着シートASの接着力を低下させる紫外線を含むエネルギーを生成するが、当該発光手段14Dによって生成されるエネルギーには、不要エネルギーが含まれている。そして、その不要エネルギーには、接着シートASや被着体WKを加熱してそれらに悪影響を与える熱エネルギーが含まれている。
テーブル15には、第1貫通孔15Cが形成された底面が支持面15Bとされた凹部15Aと、第2貫通孔15Dとが形成されている。
【0012】
検知手段20は、凹部12Aの底面に支持され、付与手段10が発したエネルギーを受ける受け部21Aを有する検知機器としての温度センサ21を備え、接着シートASにエネルギーが付与される前に、熱エネルギーを検知する構成となっている。なお、検知手段20は、付与手段10が発したエネルギーのうち、熱エネルギーによって受け部21Aが加熱されるため、加熱によって変温する受け部21Aの温度の値を検知することで、熱エネルギーを検知するようになっている。
【0013】
冷却手段30は、噴出口31Aから大気や単体ガス等の気体ARを吹き付ける気体吹付機器31を備え、受け部21Aを冷却するようになっている。
【0014】
以上のエネルギー付与装置EAの動作を説明する。
先ず、
図1中実線で示す初期位置に各部材が配置されたエネルギー付与装置EAに対し、当該エネルギー付与装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。次いで、使用者または、多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が、
図1に示すように、接着シートASを介してフレーム部材としてのリングフレームRFと被着体WKとが一体化された一体物UPを、支持面15B上の所定の位置に載置すると、付与手段10が直動モータ11を駆動し、
図1中二点鎖線で示すように、蓋部材12を下降させて筐体13およびテーブル15に当接させる。
【0015】
その後、付与手段10が発光手段14Dを駆動し、エネルギーを生成すると、当該エネルギーは、集光手段14Eによって受け部21Aに付与される。この際、検知手段20が温度センサ21を駆動し、受け部21Aの温度を検知することで熱エネルギーを検知する。次に、検知手段20で検知した受け部21Aの温度が所定値以下であれば、付与手段10がリニアモータ14Aを駆動し、発光手段14Dを左右に往復移動させ、接着シートASに紫外線を照射してエネルギーを付与する。そして、発光手段14Dが初期位置に復帰すると、付与手段10が発光手段14Dの駆動を停止した後、冷却手段30が直動モータ11を駆動し、蓋部材12を期位置に復帰させる。次いで、冷却手段30が気体吹付機器31を駆動し、受け部21Aに気体ARを吹付けて当該受け部21Aを冷却する。その後、使用者または図示しない搬送手段が一体物UPを次工程に搬送し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0016】
ここで、検知手段20による検知の結果、受け部21Aの温度が所定値を超え、接着シートASに付与する必要がない不要な熱エネルギーが検知されると、検知手段20は、付与手段10および表示器やスピーカ等の図示しない警告機器に所定の信号を出力する。所定の信号を受けて、警告機器は、表示器やスピーカ等を介して画面表示や音等の警告シグナルを発し、不要な熱エネルギーが検知されたことを使用者に伝える。一方、付与手段10は、発光手段14Dの駆動を停止した後、直動モータ11を駆動し、蓋部材12を初期位置に復帰させる。その後、使用者は、発光手段14Dの交換や修理等を行った後、図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を再度入力し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0017】
以上のような実施形態によれば、接着シートASにエネルギーが付与される前に、熱エネルギーを検知するため、熱エネルギーを接着シートASに付与して当該接着シートASに悪影響を及ぼすことを防止することができる。
【0018】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
【0019】
例えば、付与手段10は、
図1中二点鎖線で示すように、第1貫通孔15Cを開閉するシャッタ16を備え、発光手段14Dを駆動して発光させたままで、シャッタ16を所定時間開くことで、受け部21Aにエネルギーを所定時間付与してもよいし、
図1中二点鎖線で示すように、配管17Aを介して凹部15A内に連通する加圧ポンプやタービン等の気体供給手段17を備え、蓋部材12、凹部15Aおよび接着シートASで形成される空間内に、気体供給手段17で窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを供給してもよいし、蓋部材12に凹部12Aが形成されなくてもよいし、蓋部材12の下面に凹部12Aを形成し、当該凹部12Aの上面部で温度センサ21を支持してもよいし、筐体13が備わっていなくてもよいし、発光手段14Dとして、例えば、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ等を採用したり、それらを適宜に組み合わせたものを採用したりしてもよいし、発光手段14Dを移動させずにまたは移動させつつ、テーブル15を移動させて接着シートASにエネルギーを付与してもよい。
付与手段10は、例えば、接着シートASを加熱または冷却する必要がある場合、コイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段で接着シートASを加熱したり、ペルチェ素子やヒートパイプの冷却側等の冷却手段で接着シートASを冷却したり、加熱手段で加熱した気体や冷却手段で冷却した気体を接着シートASに吹き付けたりして、接着シートASにエネルギーを付与してもよいし、超音波振動子やバイブレータ等の振動手段で接着シートASを振動させて接着シートASにエネルギーを付与してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や、ばねや樹脂等の付勢手段で接着シートASを付勢して接着シートASにエネルギーを付与してもよいし、紫外線、赤外線、可視光線、音波、マイクロ波、X線またはガンマ線等の電磁波や光のエネルギーを接着シートASに付与してもよく、電磁波や光のエネルギーとしては、接着シートASにエネルギーを付与することができるものであれば、どんな波長のものを採用してもよいし、単波長のものでもよいし複波長のものでもよいし、接着シートASの性質、材質、素質、組成等に応じて適宜なエネルギーを採用してもよい。
付与手段10が付与するエネルギーや不要エネルギーは、電磁波や光のエネルギー、熱エネルギー、運動エネルギー、弾性エネルギー、音エネルギー、電気エネルギー、化学エネルギー、またはこれらを組み合わせたエネルギー等、どのようなエネルギーでもよく、エネルギー付与対象物の特性、特質、性質、材質、組成および構成等を考慮して任意に決定することができるし、付与手段10が付与するエネルギーのうち、エネルギー付与対象物に付与する必要がある必要エネルギーと、不要エネルギーとが同一種類のエネルギーであってもよく、例えば、必要エネルギーと不要エネルギーとがともに熱エネルギーの場合、受け部21Aの温度が所定温度までは必要エネルギーとし、所定温度よりも高い温度では不要エネルギーとしてもよい。
【0020】
検知手段20は、複数の検知機器を備えていてもよいし、検知機器が温度センサ以外に、赤外線カメラ等の温度検知機器であってもよいし、紫外線や赤外線等の他の不要エネルギーを検知するものでもよく、例えば、紫外線センサや赤外線センサ等の電磁波検知機器、熱量計や赤外線カメラ等の熱量検知機器、振動計やドップラーレーダー等の振動検知機器等、エネルギー付与対象物に付与する必要がない不要エネルギーを検知できるものであればどのようなものでもよいし、検知機器と受け部とが一体でもよいし、別体でもよいし、付与手段10が生成する不要エネルギーを温度以外の物理的または化学的な状態を表す状態量を介して検知してもよいし、状態量を介さずにそのまま検知してもよい。
検知手段20による不要エネルギーの検知は、不要エネルギーの種類を検知してもよいし、不要エネルギーの量、強さおよび種類等それらの内の少なくとも1つを検知してもよいし、照度や光度、温度等の状態量を基にエネルギーの種類や強さを検知してもよく、例えば、受け部21Aに第1強さの紫外線、第1強さの赤外線、第2強さの紫外線、第2強さの赤外線を所定時間照射し、温度センサ21で検知した受け部21Aの温度からエネルギーが紫外線および赤外線のどちらであるかを判別して検知してもよいし、それらエネルギーの強さを検知してもよい。
温度センサ21は、蓋部材12に設けなくてもよいし、蓋部材12の下面や上面に設けてもよいし、筐体13やテーブル15に設けてもよく、例えば、第1貫通孔15Cの上方の位置に設けてもよいし、第2貫通孔15D内に設けてもよいし、支持面15Bに一体物UPを載置する前に、熱エネルギーを検知してもよい。
受け部21Aは、蓋部材12の一部であってもよいし、筐体13やテーブル15に設けてもよく、蓋部材12の一部である場合、蓋部材12の他の部分の材質よりも熱伝導率が高い材質で形成されてもよいし、他の部分の材質と熱伝導率が同じ材質で形成されてもよい。
接着シートASに付与する必要のない不要エネルギーの量や強さ等の値は、使用者が任意に決定することができる。
【0021】
冷却手段30は、蓋部材12を昇降させることで受け部21Aを冷却する構成としてもよいし、例えば、
図1中二点鎖線で示すように、ペルチェ素子やヒートパイプの冷却側等の冷却機器32を蓋部材12の内部に設けて受け部21Aを冷却してもよいし、気体吹付機器31が冷却機器32で冷却した気体を噴出口31Aから受け部21Aに吹き付けて当該受け部21Aを冷却してもよいし、本発明のエネルギー付与装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0022】
エネルギー付与対象物は、被着体WKであってもよいし、リングフレームRFであってもよいし、被着体WKやリングフレームRF等に接着していなくてもよい。
一体物UPは、リングフレームRFがなくてもよい。
フレーム部材は、リングフレームRF以外に、環状でない(外周が繋がっていない)ものや、円形、楕円形、多角形、その他の形状であってもよい。
【0023】
エネルギー付与対象物、接着シートAS、被着体WKおよびフレーム部材の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、エネルギー付与対象物、接着シートAS、被着体WKおよびフレーム部材は、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層とが積層された2層のもの、基材と接着剤層との間に1または複数の中間層が積層された3層または3層以上のもの、基材の上面に1または複数のカバー層が積層された3層または3層以上のもの、基材、中間層またはカバー層が剥離可能に設けられたもの、接着剤層のみからなる単層の両面接着シート、1または複数の中間層の両最外面に接着剤層が積層された両面接着シート等、どのようなものでもよい。さらに、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0024】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、付与手段は、エネルギー付与対象物にエネルギーを付与するものであればどんなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0025】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材の他、大気やガス等の気体の吹き付けによるものを採用してもよいし、押圧するものをゴム、樹脂、スポンジ等の変形可能な部材で構成してもよいし、金属や樹脂等の変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、付勢手段が採用されている場合、ばね、ゴム、樹脂または駆動機器等で構成してもよい。
【符号の説明】
【0026】
EA…エネルギー付与装置
10…付与手段
20…検知手段
30…冷却手段
AS…接着シート(エネルギー付与対象物)