IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジャポックス株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図1
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図2
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図3
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図4
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図5
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図6
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図7
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図8
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図9
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図10
  • 特開-販売支援システム及び販売支援方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023114967
(43)【公開日】2023-08-18
(54)【発明の名称】販売支援システム及び販売支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230810BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125871
(22)【出願日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】P 2022017553
(32)【優先日】2022-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】522051384
【氏名又は名称】ジャポックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平山 郁夫
(72)【発明者】
【氏名】柿木田 隆充
(72)【発明者】
【氏名】平山 仁美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】
本発明は、簡便に商品についての情報を、商品の購入を希望する購入者へ伝えることのできる販売支援システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムであって、販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と、購入者端末にて、属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段とを備える、販売支援システム。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムであって、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、
入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と、
購入者端末にて、属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段と
を備える、販売支援システム。
【請求項2】
購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付手段と
販売者端末へ、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報を送信する第1情報送信手段と
を備える、請求項1に記載の販売支援システム。
【請求項3】
販売者端末にて、前記商品に関する追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段と、
購入者端末へ、追加情報の入力を受け付けた旨の情報を送信する第2情報送信手段と
を備える、請求項1又は2に記載の販売支援システム。
【請求項4】
第1情報送信手段が、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報とともに、前記商品に関する追加情報の入力のための情報を送信する、請求項3に記載の販売支援システム。
【請求項5】
販売者端末にて、前記商品に関する追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段と、
入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする閲覧可能化手段と
を備える、請求項1又は2に記載の販売支援システム。
【請求項6】
第1表示手段が、商品の価格に関する価格情報を表示する、請求項1又は2に記載の販売支援システム。
【請求項7】
商品が車両であり、
識別情報が、車検証及び/又は車両識別番号に関する情報である、請求項1又は2に記載の販売支援システム。
【請求項8】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおけるサーバ装置であって、
販売者端末から、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受信する第1入力受信手段と、
入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と、
属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を、購入者端末に送信する第1送信手段と
を備える、サーバ装置。
【請求項9】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおける販売者端末であって、
商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段を備え、
販売支援システムが、
入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と、
購入者端末にて、属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段と
を備える、販売者端末。
【請求項10】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおける購入者端末であって、
商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段を備え、
販売支援システムが、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、
入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と
を備え、
第1表示手段において表示される属性情報が、属性特定手段により特定したものである、購入者端末。
【請求項11】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付ステップと、
入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定ステップと、
購入者端末にて、属性特定ステップにより特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示ステップと
を有する、販売支援方法。
【請求項12】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末及び商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備える販売支援システムであって、
販売者端末にて、商品に関する情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、
入力を受け付けた商品に関する情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第1閲覧可能化手段と、
購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付手段と、
販売者端末にて、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を受信する追加情報送信要求受信手段と、
販売者端末にて、追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段と、
前記商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶する追加情報記憶手段と
入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第2閲覧可能化手段と
を備え、
追加情報送信要求受信手段により追加情報送信要求を受信した後に、第3入力受付手段により、追加情報の入力を受け付ける、販売支援システム。
【請求項13】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末及び商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備える販売支援システムにおけるサーバ装置であって、
販売者端末から、商品に関する情報の入力を受信する第1入力受信手段と、
入力を受け付けた商品に関する情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第1閲覧可能化手段と、
購入者端末から、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受信する、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受信する第2入力受信手段と、
販売者端末に、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を送信する追加情報送信要求送信手段と、
販売者端末から、追加情報の入力を受信する第3入力受信手段と、
前記商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶する追加情報記憶手段と
入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第2閲覧可能化手段と
を備え、
追加情報送信要求送信手段により追加情報送信要求を送信した後に、第3入力受信手段により、追加情報の入力を受信する、サーバ装置。
【請求項14】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末及び商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備える販売支援システムにおける販売者端末であって、
商品に関する情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、
意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を受信する追加情報送信要求受信手段と、
追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段と
を備え、
販売支援システムが、
入力を受け付けた商品に関する情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第1閲覧可能化手段と、
購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付手段と、
前記商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶する追加情報記憶手段と
入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第2閲覧可能化手段と
を備え、
追加情報送信要求受信手段により追加情報送信要求を受信した後に、第3入力受付手段により、追加情報の入力を受け付ける、販売者端末。
【請求項15】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末及び商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、
販売者端末にて、商品に関する情報の入力を受け付ける第1入力受付ステップと、
入力を受け付けた商品に関する情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第1閲覧可能化ステップと、
購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付ステップと、
販売者端末にて、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を受信する追加情報送信要求受信ステップと、
販売者端末にて、追加情報の入力を受け付ける第3入力受付ステップと、
前記商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶する追加情報記憶ステップと
入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第2閲覧可能化ステップと
を有し、
追加情報送信要求受信ステップにより追加情報送信要求を受信した後に、第3入力受付ステップにより、追加情報の入力を受け付ける、販売支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売活動を支援する販売支援システム及び販売支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネット上で中古品販売の取引が行われている。中古品の取引では、購入者に商品に関する情報を提供するため、販売する商品に関する写真や動画などを用意する必要があり、出品に際する負担が大きい。例えば、中古車を販売する車販売業者が利用しやすい中古車販売支援システムとして、特許文献1が開示されている。また、例えば、自動車の管理履歴を一元管理し、簡便に自動車の売買を実行することができる自動車売買支援システムとして、特許文献2が開示されている。しかしながら、いずれも出品に際して、販売業者が販売する中古車の情報を全て入力するものであり、販売業者の登録に際する負担について何ら考慮されたものではなかった。販売業者は売買が成立しない可能性のある商品も、売買が成立する可能性のある商品も、出品に際して同様の準備が必要であるため、簡便に商品を出品できるシステムが求められている。また、販売者及び購入者にとって、利用しやすい販売支援システムが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-18375号公報
【特許文献2】特開2021-177384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明の第一の目的は、簡便に商品についての情報を、商品の購入を希望する購入者へ伝えることのできる販売支援システムを提供することである。本発明の第二の目的は、販売者にとって、利用しやすい販売支援システムを提供することである。本発明の第三の目的は、購入者にとって、利用しやすい販売支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の課題は、
[1]商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムであって、販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と、購入者端末にて、属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段とを備える、販売支援システム;
[2]購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付手段と販売者端末へ、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報を送信する第1情報送信手段とを備える、前記[1]に記載の販売支援システム;
[3]販売者端末にて、前記商品に関する追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段と、購入者端末へ、追加情報の入力を受け付けた旨の情報を送信する第2情報送信手段と
を備える、前記[1]又は[2]に記載の販売支援システム;
[4]第1情報送信手段が、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報とともに、前記商品に関する追加情報の入力のための情報を送信する、前記[3]に記載の販売支援システム;
[5]販売者端末にて、前記商品に関する追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段と、入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする閲覧可能化手段とを備える、前記[1]~[4]のいずれかに記載の販売支援システム。
[6]第1表示手段が、商品の価格に関する価格情報を表示する、前記[1]~[5]のいずれかに記載の販売支援システム;
[7]商品が車両であり、識別情報が、車検証及び/又は車両識別番号に関する情報である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の販売支援システム;
[8]商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおけるサーバ装置であって、販売者端末から、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受信する第1入力受信手段と、入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と、属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を、購入者端末に送信する第1送信手段とを備える、サーバ装置;
[9]商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおける販売者端末であって、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段を備え、販売支援システムが、入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と、購入者端末にて、属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段とを備える、販売者端末;
[10]商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおける購入者端末であって、商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段を備え、販売支援システムが、販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段とを備え、第1表示手段において表示される属性情報が、属性特定手段により特定したものである、購入者端末;
[11]商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付ステップと、入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定ステップと、購入者端末にて、属性特定ステップにより特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示ステップとを有する、販売支援方法;
[12]商品を販売する販売者が操作する販売者端末及び商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備える販売支援システムであって、販売者端末にて、商品に関する情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、入力を受け付けた商品に関する情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第1閲覧可能化手段と、購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、前記商品に関する情報と異なる商品に関する追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付手段と、販売者端末にて、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を受信する追加情報送信要求受信手段と、販売者端末にて、追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段と、前記商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶する追加情報記憶手段と入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第2閲覧可能化手段とを備え、追加情報送信要求受信手段により追加情報送信要求を受信した後に、第3入力受付手段により、追加情報の入力を受け付ける、販売支援システム;
[13]
商品を販売する販売者が操作する販売者端末及び商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備える販売支援システムにおけるサーバ装置であって、販売者端末から、商品に関する情報の入力を受信する第1入力受信手段と、入力を受け付けた商品に関する情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第1閲覧可能化手段と、購入者端末から、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受信する、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受信する第2入力受信手段と、販売者端末に、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を送信する追加情報送信要求送信手段と、販売者端末から、追加情報の入力を受信する第3入力受信手段と、前記商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶する追加情報記憶手段と入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第2閲覧可能化手段とを備え、追加情報送信要求送信手段により追加情報送信要求を送信した後に、第3入力受信手段により、追加情報の入力を受信する、サーバ装置;
[14]商品を販売する販売者が操作する販売者端末及び商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備える販売支援システムにおける販売者端末であって、商品に関する情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を受信する追加情報送信要求受信手段と、追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段とを備え、販売支援システムが、入力を受け付けた商品に関する情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第1閲覧可能化手段と、購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付手段と、前記商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶する追加情報記憶手段と入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第2閲覧可能化手段とを備え、追加情報送信要求受信手段により追加情報送信要求を受信した後に、第3入力受付手段により、追加情報の入力を受け付ける、販売者端末;
[15]商品を販売する販売者が操作する販売者端末及び商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、販売者端末にて、商品に関する情報の入力を受け付ける第1入力受付ステップと、入力を受け付けた商品に関する情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第1閲覧可能化ステップと、購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付ステップと、販売者端末にて、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を受信する追加情報送信要求受信ステップと、販売者端末にて、追加情報の入力を受け付ける第3入力受付ステップと、前記商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶する追加情報記憶ステップと入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする第2閲覧可能化ステップとを有し、追加情報送信要求受信ステップにより追加情報送信要求を受信した後に、第3入力受付ステップにより、追加情報の入力を受け付ける、販売支援方法;
[16]少なくとも1のコンピュータ装置を備える販売支援システムであって、販売予定の商品の販売者による仕入時及び仕入価格の入力を受け付ける第4入力受付手段と、商品の仕入時及び仕入価格をもとに、商品の価格を決定するための参考となる価格を算定する価格算定手段とを備える、販売支援システム;
[17]商品の仕入時及び仕入価格の入力を受け付けた後、時間の経過により価格算定手段により算定される価格に変化があった場合に、変化があったことをコンピュータ装置へ通知する変化通知手段とを備える、前記[16]に記載の販売支援システム;
[18]少なくとも1のコンピュータ装置を備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、販売予定の商品の仕入時及び仕入価格の入力を受け付ける第4入力受付ステップと、商品の仕入時及び仕入価格をもとに、商品の価格を決定するための参考となる価格を算定する価格算定ステップとを有する、販売支援方法;
[19]少なくとも1のコンピュータ装置を備える販売支援システムであって、商品の販売をする販売者が、商品の基準となる価格よりも低い価格で、商品の購入を希望する購入者に、商品を販売した場合に、販売者に特典を付与するための特典情報を記憶する特典情報記憶手段を備える、販売支援システム;
[20]少なくとも1のコンピュータ装置を備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、商品の販売をする販売者が、商品の仕入価格よりも低い価格で、商品の購入を希望する購入者に、商品を販売した場合に、販売者に特典を付与するための特典情報を記憶する特典情報記憶ステップを有する、販売支援方法;
[21]少なくとも1のコンピュータ装置を備える販売支援システムであって、車両の車検証及び/又は車両識別番号に関する情報の入力を受け付ける第5入力受付手段と、車検証及び/又は車両識別番号に関する情報をもとに輸送費を算定する輸送費算定手段とを備える、販売支援システム;
[22]車両の販売をする販売者が操作する販売者端末を備え、輸送費算定手段が、販売者が負担すべき輸送費を算定することができるものであり、販売者端末にて、算定された販売者が負担すべき輸送費を表示する第2表示手段を備える、前記[21]に記載の販売支援システム;
[23]販売予定の車両の販売者による仕入時及び仕入価格の入力を受け付ける第6入力受付手段と、車両の仕入時及び仕入価格をもとに、車両の価格を決定するための参考となる価格を算定する価格算定手段と、販売者端末にて、算定された参考となる価格を表示する第3表示手段とを備える、前記[21]又は[22]に記載の販売支援システム;
[24]車両の購入を希望する購入者が操作する購入者端末を備え、輸送費算定手段が、購入者が負担すべき輸送費を算定することができるものであり、車検証及び/又は車台番号に関する情報をもとに車両の属性を特定する属性特定手段と、購入者端末にて、特定した車両の属性に関する属性情報、及び、算定された購入者が負担すべき輸送費を表示する第4表示手段とを備える、前記[21]~[23]のいずれかに記載の販売支援システム;
[25]少なくとも1のコンピュータ装置を備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、車両の車検証及び/又は車両識別番号に関する情報の入力を受け付ける第5入力受付ステップと、車検証及び/又は車両識別番号に関する情報をもとに輸送費を算定する輸送費算定ステップとを有する、販売支援方法;
により達成することができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、簡便に商品についての情報を、商品の購入を希望する購入者へ伝えることのできる販売支援システムを提供することができる。また、本発明によれば、販売者にとって、利用しやすい販売支援システムを提供することができる。また、本発明によれば、購入者にとって、利用しやすい販売支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施の形態に係る販売支援システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態に係る販売者端末の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態に係る販売支援処理のフローチャートを示す図である。
図5】本発明の実施の形態に係る簡易登録処理のフローチャートを示す図である。
図6】本発明の実施の形態に係る第1算定処理のフローチャートを示す図である。
図7】本発明の実施の形態に係る第2算定処理のフローチャートを示す図である。
図8】本発明の実施の形態に係る通知処理のフローチャートを示す図である。
図9】本発明の実施の形態に係る第3算定処理のフローチャートを示す図である。
図10】本発明の実施の形態に係る追加登録処理のフローチャートを示す図である。
図11】本発明の実施の形態に係る購入処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発明は以下の実施の形態に限定されない。以下、効果に関する記載は、本発明の実施の形態の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。
【0009】
本発明の販売支援システムは、中古車等の移動体や中古物品等の動産の取引をはじめ、中古マンション等の不動産の取引や、サービス自体の取引等に活用できる。中古物品としては、例えば、工業用製品、ジェネレーター(発電機)、書籍、家電、被服、家具、コスメ、貴金属、文房具、パソコン周辺機器、ゲームソフト、DVD等があげられる。以下では、主に、販売者が中古車販売サービスを利用する場合について説明をするが、例えば、自動車などの車両だけでなく、自転車等の軽車両、フォークリフト、ユンボ、ホイールローダー等の建設機械、トラクター等の農耕作業機械、フェリー、貨物船などの船舶などに適用することができる。取引の対象となる物品を総じて商品と呼ぶ。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムの構成を示すブロック図である。図示するように、販売支援システムは、販売者端末1と、サーバ装置2と、購入者端末3と、通信ネットワーク4とから構成されている。中古車等の販売店などの販売者により操作される販売者端末1は、通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信接続が可能である。また、販売支援システムは、複数の異なる販売者により操作される複数の販売者端末から構成されていてもよい。なお、ここでいう販売者は、商品を販売する意思を有する者のことを指し、実際の商品の販売実績は問わない。
【0011】
また、購入者により操作される購入者端末3は、通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信接続が可能である。また、販売支援システムは、複数の異なる購入者により操作される複数の購入者端末3から構成されていてもよい。なお、ここでいう購入者は、商品を購入する意思を有する者のことを指し、実際の商品の購入実績は問わない。
【0012】
販売者端末1及び購入者端末3は、表示画面と入力部を有するコンピュータ装置であれば特に限定されない。販売者端末1及び購入者端末3は、据え置き型で会社のオフィス等に設置されたものでもよく、携帯型で使用者が移動する際に携帯することができるものであってもよい。販売者端末1及び購入者端末3としては、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、デスクトップ型・ノート型のパーソナルコンピュータなどが挙げられる。また、図示しないが、販売支援システムは、販売者と購入者を仲介する仲介者が操作する管理者端末を有していてもよい。管理者は、販売支援システムの運営や売買された中古車の輸送に係る業務等を請け負う。
【0013】
図2は、本発明の実施の形態に係る販売者端末の構成を示すブロック図である。販売者端末1は、制御部11、メインメモリ12、ストレージ部13、入力装置14、表示装置15及び通信インタフェース16を備え、それぞれバスにより接続されている。
【0014】
制御部11は、CPUやROMから構成される。制御部11は、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、販売者端末1の制御を行なう。メインメモリ12としては、例えばRAMが用いられる。メインメモリ12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部11は、メインメモリ12から読みだしたプログラム及びデータ、並びに、入力装置14にて入力されたデータをもとに、演算処理を行なう。
【0015】
表示装置15は表示画面を有している。制御部11は、演算処理の結果に応じて、表示画面に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示画面はタッチセンサを備えるタッチパネルであってもよい。この場合、タッチパネルが入力装置14として機能する。また、販売者端末1は、カメラを備え、カメラを入力装置14として機能させることができる。
【0016】
通信インタフェース16は無線又は有線により通信ネットワーク4に接続が可能であり、通信ネットワーク4を介して、サーバ装置2又は購入者端末3とデータを送受信することが可能である。通信インタフェース16を介して受信したデータは、メインメモリ12にロードされ、制御部11により演算処理が行われる。
【0017】
購入者端末3は、販売者端末1と同様の構成を有するものであり、例えば、制御部、メインメモリ、ストレージ部、入力装置、表示装置、通信インタフェースを備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0018】
図3は、本発明の実施の形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、制御部21、メインメモリ22、ストレージ部23及び通信インタフェース24を備え、それぞれバスにより接続されている。
【0019】
制御部21は、CPUやROMから構成され、ストレージ部23に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置2の制御を行う。また、制御部21は時間を計時する内部タイマを備えている。メインメモリ22は、制御部21のワークエリアである。ストレージ部23は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部21は、プログラム及びデータをメインメモリ22から読み出し、販売者端末1又は購入者端末3から受信した情報等をもとに、演算処理を行う。
【0020】
また、本発明の実施の形態では、サーバ装置2に代えて、ブロックチェーンによる分散型台帳技術を採用してもよい。つまり、本発明の販売支援システムにおける各種情報を、分散型台帳技術を用いて管理してもよい。ブロックチェーンネットワークはプライベートネットワークとして構築してもよいし、パブリックネットワークとして構築してもよい。分散台帳技術による情報管理により、情報の信頼性を保持し、商品のトレーサビリティを確保することができる。
【0021】
[販売支援処理]
まず、販売支援システムにおける販売支援処理について、説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムにおける販売支援処理のフローチャートを示す図である。なお、フローチャートに含まれる各処理の詳細については後述する。また、以下のフローチャートを構成する各処理の順序は、特に限定されず、適宜設計可能であり、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同である。また、フローチャートを構成する各処理の一部が実行されなくともよい。
【0022】
まず、販売者は、Webブラウザを経由してサーバ装置2にアクセスすることで、販売支援システムにログインをする。販売者は、販売者端末1にダウンロードされたアプリケーションプログラム(以下、専用アプリという)を起動し、サーバ装置2へアクセスすることで、販売支援システムにログインしてもよい。そして、販売に係る車両の簡易登録情報を登録する簡易登録処理を行う(ステップS1)。簡易登録情報を登録することを、簡易登録ともいう。簡易登録がなされると、商品の出品が完了し、販売支援システムを利用する販売者端末1、購入者端末3、及び管理者端末にて、簡易登録情報を閲覧することができる。つまり、管理者が運営する販売支援システムのWebサイトへのアクセスにより、複数の販売者、複数の購入者、又は複数の管理者が操作する端末にて簡易登録情報を閲覧できる。簡易登録処理では、販売者が、車検証に記載される車台番号を、識別番号として入力する。販売者は販売に係る車両の販売予定価格を入力してもよい。また、簡易登録処理において、販売に係る車両の帳簿価額を算定する第1算定処理、及び/又は、販売者が負担する輸送費を算定する第2算定処理を行ってもよい。本発明の実施の形態において、「簡易登録情報」とは、商品の出品における簡易登録において必要な情報、及び簡易登録において登録された情報をいう。簡易登録情報は、車両情報及び価格情報を含む。簡易登録において必要な情報は、管理者によって設定されることが好ましい。「価格情報」とは、販売者が車両の販売予定価格として入力した情報である。
【0023】
ここで、本発明の実施の形態において、販売に係る車両の価格を決定するための参考となる価格を「第1価格」という。車両の価格を決定するための参考となる価格は、帳簿に計上された資産の価額であり、帳簿上価格、又は資産計上価格のことを指す。また、帳簿上価格、又は資産計上価格は、車両の帳簿価額、帳簿価格、又は簿価ともいう。仕入れ価格から減価償却等を計上することで、計算時点における車両の価値を評価することができる。また、販売者が負担する輸送費を「第2価格」という。また、購入者が負担する輸送費を「第3価格」という。一般的に、販売者が販売する中古車を海外へ輸送するとき、中古車を自国の港湾まで輸送する輸送費は販売者が負担し、自国の港湾から海外の購入者の引き取り場所までの輸送費は購入者が負担する。そのため、本実施の形態において、中古車を自国の港湾まで輸送する輸送費を「第2価格」、自国の港湾から海外の購入者の引き取り場所までの輸送費を「第3価格」としているが、「第2価格」及び「第3価格」はこれに限らず、適宜変更してもよい。輸送費を購入者が負担するときは、「第3価格」のみが発生する。また、契約に応じて、輸送費を販売者が負担するときは「第2価格」が発生する。
【0024】
ステップS1の処理が行われると、通知処理が実行される(ステップS2)。簡易登録処理が実行されると、購入者が購入者端末3にて、車両の簡易登録情報を表示する。このとき、第3算定処理を行い、購入者端末3に第3価格を表示させてもよい。購入者が該車両の購入を希望する場合、又は、該車両の追加情報の閲覧を希望する場合、その旨を購入者端末3にて入力する。その旨をサーバ装置2にて受信すると、サーバ装置2から販売者端末1に通知が送信され、販売者端末1にて、購入者から、該車両の購入を希望する旨、又は、該車両の追加情報の閲覧を希望する旨が入力されたことが通知される。なお、該車両の購入を希望する旨を商品の購入の意思に関する意思情報といい、該車両の購入を希望する旨を商品に関する追加情報の表示要求という。また、以下では、該車両の購入を希望する旨、及び/又は、該車両の追加情報の閲覧を希望する旨を、追加情報送信要求という。追加情報送信要求は、商品である車両の購入の意思決定に必要な情報を送信するように販売者に対して要求するものともいえる。追加情報送信要求は、いわゆる「いいね!」、「お気に入り」、「登録通知を受け取る」、「あとで見る」、「保存」といったボタンを押下することで送信するとしてもよい。これらのボタンを押下した車両について、サーバ装置2又は購入者端末3に保存され、該購入者端末3において、同じ種類のボタンを押下した車両ごとに一覧して表示できるようにしてもよい。
【0025】
なお、本発明の実施の形態において、通知とは、例えば、販売支援システムに登録されたメールアドレス宛に送信することや、販売支援システムのメッセンジャー機能に通知することである。専用アプリがダウンロードされている場合、専用アプリ内のメッセンジャー機能に通知されると、販売者端末1又は購入者端末3にインストールされた専用アプリのアイコンに、通知を受信したことがわかる表示をしてもよい。
【0026】
ステップS2にて、通知を受け取った販売者は、該車両について、追加情報の入力を行うことで、追加登録処理を行う(ステップS3)。販売者端末1にて、該車両についての追加情報の入力を受付け、サーバ装置2に送信されると、サーバ装置2にて追加情報が登録される。追加情報を登録することを、追加登録ともいう。そして、サーバ装置2から追加情報送信要求を送信した購入者端末3に、追加情報が登録された旨の通知を送信する。通知を受けた購入者端末3から、登録された追加情報を閲覧することができる。また、販売支援システムを利用する販売者端末1、購入者端末3、及び管理者端末にて、追加情報を閲覧することができる。つまり、管理者が運営する販売支援システムのWebサイトへのアクセスにより、複数の販売者、複数の購入者、又は複数の管理者が操作する端末にて追加情報を閲覧できる。「追加情報」とは、簡易登録された商品に関する簡易登録情報とは異なる情報であり、商品の出品における追加登録において必要な情報、及び追加登録において登録された情報をいう。また、追加情報は、例えば、商品に関する情報であって、後述の識別情報から特定される商品の属性情報とは異なる属性情報ともいえる。追加情報は、商品の詳細な情報ともいえる。追加登録において必要な情報は、管理者によって設定されることが好ましい。なお、簡易登録された商品を、仮の状態で出品された商品として扱い、追加登録がされた商品を正式に出品された商品としてもよい。
【0027】
購入者が所定の車両を購入する場合、購入処理が実行される(ステップS4)。購入者端末3にて、購入する車両の選択を受け付けると、サーバ装置2へ購入要求が送信される。サーバ装置2より、販売者端末1及び管理者端末へ購入通知が送信され、また、請求情報を購入者端末3へ送信する。購入者が支払いを実行すると、その旨が、販売者端末1及び管理者端末に通知され、車両の購入に関する手続きが進められる。
【0028】
これら、ステップS1~S4により、販売支援処理は終了する。なお、販売者は、ステップS2の通知処理を省略して、ステップS3以降の処理を実行してもよい。また、ステップS1の処理の後、直ちにステップS3の処理を実行してもよい。また、購入者は、ステップS3の処理、ステップS1及びステップS2の処理、又は、ステップS2及びS3の処理を省略して、ステップS4の購入処理を実行してもよい。また、ステップS2の処理は、ステップS3の後にさらに実行してもよいし、ステップS2とS3の順番を入れ替えて実行してもよい。
【0029】
[簡易登録処理]
次に、販売支援システムにおける簡易登録処理(ステップS1)について、説明する。図5は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムにおける簡易登録処理のフローチャートを示す図である。まず、販売支援システムに中古車の出品を希望する販売者は、販売者端末1より、Webブラウザを経由してサーバ装置2にアクセスすることで、販売支援システムにログインをする。販売支援システムは、販売者端末1にダウンロードされた専用アプリを起動させ、サーバ装置2にアクセスすることで、販売支援システムにログインしてもよい。
【0030】
次に、販売者は、出品する中古車の車検証に記載された車台番号(車体番号、フレームナンバーともいう)を識別番号として販売者端末1に入力する(ステップS11)。車台番号とは、原動機付自転車及び自動車の車台部分に打刻される、車両に固有の識別番号である。車台番号は、車検証に記載される。販売者は、車検証に記載された車台番号を販売者端末1のカメラより撮影し、OCR(Optical Character Recognition)により、車台番号を文字及び数字として取り込むことができる。また、販売者は、車両のフレームに打刻してある車台番号を、カメラより撮影し、OCRにより、識別番号を表す文字及び数字として取り込むことができる。また、販売者は、販売者端末1に車台番号を直接入力してもよい。例えば、キーボード又はソフトウェアキーボードにより直接入力できる。また、車検証がICカードであれば、カードリーダーを用いて、車台番号を読み取ってもよい。ここで、本実施の形態においては車台番号を具体例として説明をしたが、車台番号に限られるものではなく、ある車両に固有の識別番号であって、車両を特定する機能を有するものであれば足りる。例えば、VIN(Vehicle Identification Number、シリアルナンバーともいう)を識別番号として用いることができる。本実施の形態において、車台番号やVINのように、車両の属性を特定可能な機能を有する識別番号のことを、識別情報、車両識別番号又は移動体識別番号という。車両識別番号又は移動体識別番号は、移動体に固有の識別番号で、移動体のいずれかの部分に記録されている。例えば、移動体のフレームへの打刻や、エンジンコントロールユニット(ECU)等の移動体内のコンピュータ装置への記憶処理により、記録されている。
【0031】
次に、第1算定処理及び/又は第2算定処理を行い(ステップS12)、販売者端末1にて、第1価格及び/又は第2価格を表示する(ステップS13)。ここで、第1価格は、販売に係る車両の帳簿価額であり、第2価格は、販売者が負担する輸送費であるので、販売者はそれらの価格をもとに、出品する車両の販売予定価格を決定することができる。販売者が、販売者端末1に、該車両の販売予定価格を入力すると(ステップS14)、販売者端末1からサーバ装置2に車両の識別番号と販売予定価格が送信される(ステップS15)。サーバ装置2にて、車両の識別番号と販売予定価格が受信される(ステップS16)。
【0032】
サーバ装置2にて、ステップS16にて受信した識別番号をもとに、車両情報を特定する(ステップS17)。特定された車両情報及び販売予定価格を簡易登録情報として、登録する(ステップS18)。ステップS11~S18の処理をとおして、簡易登録処理は終了する。なお、簡易登録処理は、ステップS12~14の処理を省略してもよい。
【0033】
簡易登録情報が登録されると、該車両は、販売支援システムにおいて、出品された商品として扱われる。つまり、登録された簡易登録情報は、出品された商品情報として扱われる。出品された商品情報は、販売支援システムを利用する販売者、購入者、又は管理者が操作する全ての端末にて閲覧できる。つまり、管理者が運営する販売支援システムのWebサイトへのアクセスにより、複数の販売者、複数の購入者、又は複数の管理者が操作する端末にて商品情報を閲覧できる。「商品情報」とは、出品された商品に関する情報であり、簡易登録情報及び/又は追加情報を有する。販売者、購入者、及び管理者は、登録された該車両の簡易登録情報を閲覧することができる。なお、ステップS14で入力した販売予定価格は、販売を予定する価格であり、実際に販売する価格と異なるものでもよい。また、簡易登録処理を実行した後に、編集や修正をしてもよい。簡易登録情報も同様に、簡易登録処理を実行した後に、編集や修正をできるような構成としてもよいし、識別番号により特定された情報は変更不可としてもよい。
【0034】
ステップS17の車両情報の特定では、車両の車台番号を用いて、車両情報として車両の属性情報を特定する。車両の属性情報とは、例えば、車種、グレード、車両の全長、全幅、全高、最低地上高、製造年、生産国、製造メーカ、ハンドルの位置、外装色、エンジンの排気量等の車両に関する情報をいう。車台番号は、一定の規則に則って定められており、上述の車両の属性情報を含む。そのため、サーバ装置2に、予め車台番号から車両の属性情報を特定させるためのデータベースを記憶させておく。例えば、車台番号の1桁目は生産国を示し、2桁目は製造メーカを示す。よって、データベースには、1桁目が「1」であれば「アメリカ」、「2」であれば「カナダ」といった、車台番号と車台番号により特定される車両の属性情報との関係を関連付けて記憶させる。車台番号と車台番号に含まれる車両の属性情報とを関連付けて記憶させるともいう。
【0035】
したがって、車台番号から車種、グレード、車両の全長、全幅、全高、最低地上高、製造年、生産国、製造メーカ、ハンドルの位置、外装色、エンジンの排気量等の車両の属性情報が特定でき、これらの情報をステップS18において、簡易登録情報として登録する。なお、算定された第1価格及び/又は第2価格は、車両情報として関連付けて記憶されてもよいが、簡易登録情報として、一般に公開されないことが好ましい。
【0036】
なお、「属性情報」とは、商品の属性を示す情報である。属性情報は、識別番号に関連付けて記憶されていてもよい。「車両情報」とは、車両に関する情報のことをいう。車両情報は、車両の属性情報を含み、車両の画像を含んでいてもよい。なお、車両の画像は、販売支援システムにおいて出品された商品のサムネイル画像として表示することができる。また、車両の属性情報のうち、簡易登録に必要な属性情報としては、例えば、車種、グレード、製造年、ハンドルの位置、及び外装色等が挙げられる。また、後述の第2算定処理、第3算定処理の価格算定に必要な属性情報としては、例えば、車両の全長、全高、及び最低地上高等が挙げられる。
【0037】
なお、ステップS11において、実際の車両のフレームに打刻してある車台番号を、カメラより撮影した場合、ステップS18において、車両の所有者の本人確認を完了することとしてもよい。車台番号は、車両の外から見えにくい位置に打刻されている。そのため、車台番号を撮影するためには、ボンネットを開けたり、キーでドアを開けてシートの下をめくったりする必要がある。このことから、車台番号を撮影できるのは、車両の所有者と判断できるからである。また、ステップS11において、車検証から車台番号を入力した場合、ステップS18において、車検証に記録されている車両の所有者の情報等を、サーバ装置2に記憶してもよい。
【0038】
上述のように、販売者は、車両の識別番号や販売予定価格の入力をするだけで、出品する車両の具体的な属性情報を入力することを省略して、販売支援システムに該車両を商品として出品ができるため、販売に際して、商品の出品のハードルが下がる。なお、識別番号による車両の属性情報の特定は、販売者端末、購入者端末、サーバ装置のいずれでも実行できる。
【0039】
[第1算定処理]
次に、販売支援システムにおける第1算定処理(ステップS12)について、説明する。図6は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムにおける第1算定処理のフローチャートを示す図である。
【0040】
販売者は、簡易登録処理を行っている車両について、仕入れをした年(仕入時ともいう)及び仕入れ価格を、販売者端末1に入力する(ステップS21)。このとき、耐用年数を入力することが好ましい。販売者端末1より、サーバ装置2に仕入時及び仕入れ価格が送信され(ステップS22)、サーバ装置2にて仕入時及び仕入れ価格を受信する(ステップS23)。サーバ装置2において、第1価格が算定される(ステップS24)。算定された第1価格は、サーバ装置2から販売者端末1に送信され(ステップS25)、販売者端末1にて第1価格を受信する(ステップS26)。ステップS21~S26の処理をとおして、第1算定処理は終了する。
【0041】
ステップS24の第1価格の算定は、一般的な減価償却の費用算定にて用いられる定額法又は定率法の計算式を予めサーバ装置2に記憶させておき、算定を行う。具体的には、定額法は、毎年の償却費の額が原則として毎年同額として第1価格の算定を行う。仕入れ価格と定額法の償却率を乗算することで第1価格を求められる。定額法は、未償却残高に定率法の償却率を乗算することで第1価格を求められる。ステップS21の入力の際に、定額法又は定率法のいずれかを選択してもよいし、いずれかの計算を行うかを予めサーバ装置2に登録しておいてもよい。また、車両に係る税金について、算定するための計算式をサーバ装置2に記憶させておき、定額法又は定率法により算定された価格に、税金を加算又は減算した価格を第1価格とする構成としてもよい。
【0042】
算定された第1価格は、サーバ装置2に記憶されることが好ましい。また、時間の経過により、第1算定処理にて算定される価格に変化があった場合に、変化があったことを第1価格の算定を行った販売者端末1に通知する構成としてもよい。通知を受けた販売者端末1を操作する販売者は、再度第1算定処理を実行し、第1価格を参考にして販売予定価格を編集できる。また、該通知において、変化した第1価格を表示できるとしてもよい。
【0043】
ステップS13において、算定した第1価格を表示することで、販売者は仕入価格よりも低い価格であっても納得して販売予定価格の値決めをすることができる。また、減価償却を反映した帳簿価額である第1価格を容易に確認することができ、適正な販売予定価格を入力することができる。
【0044】
なお、識別番号により特定された車両の属性情報から、販売支援システムに簡易登録及び/又は追加登録されている、同じ又は類似の属性情報を有する車両の価格を複数抽出し、それらの平均価格を参考価格として表示してもよい。また、販売支援システムに簡易登録及び/又は追加登録されている、同じ又は類似の属性情報を有する車両の取引実績を抽出し、それらの平均価格を売買が成立する可能性の高い販売価格として表示してもよい。さらに、表示された参考価格等から、販売者が入力した販売予定価格が所定の金額よりも高い又は低い場合、ステップ15の送信の前に、販売者に金額の確認を促す表示を販売者端末1に表示してもよい。参考価格等は、購入者端末3にて表示するとしてもよい。簡易登録情報や追加情報を閲覧している車両について、上述のように参考価格等を表示できる。
【0045】
[第2算定処理]
次に、販売支援システムにおける第2算定処理(ステップS12)について、説明する。図7は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムにおける第2算定処理のフローチャートを示す図である。なお、上述の処理と同様の処理は適宜省略する場合がある。以下では、主に日本国内の販売者が、車両を販売する形態を説明する。
【0046】
販売者は、簡易登録処理を行っている車両について、出発地及び到着地を、販売者端末1に入力する(ステップS31)。出発地は、中古車を販売したときに、車両を発送する発送地である。都道府県名や地方名を入力してもよいし、具体的な店舗の住所を入力してもよい。到着地は、中古車を販売したときに、車両が納品される到着地である。第2価格は、販売者が負担する輸送費であるので、到着地として海外が想定される場合、到着地については日本国内の港湾を選択すればよい。つまり、第2算定処理における到着地は、出発地から最も近い港湾が自動的に入力されてもよいし、購入者が任意の港湾を選択してもよい。また、出発地及び到着地のほかに、経由地点を選択してもよい。なお、到着地として国内が想定される場合、第2算定処理は省略してもよいし、任意の到着地を入力して第2価格の算定をしてもよいし、出発地から最も遠い国内の到着地が入力され、輸送に係る最大の費用を算定するとしてもよい。
【0047】
販売者端末1より、サーバ装置2に出発地及び到着地が送信され(ステップS32)、サーバ装置2にて出発地及び到着地を受信する(ステップS33)。サーバ装置2において、簡易登録処理にて入力された識別番号から、車両情報の特定がなされ(ステップS34)、第2価格が算定される(ステップS35)。算定された第2価格は、サーバ装置2から販売者端末1に送信され(ステップS36)、販売者端末1にて第2価格を受信する(ステップS37)。ステップS31~S37の処理をとおして、第2算定処理は終了する。
【0048】
ステップS35は、特定された車両情報から求められる車両の大きさと出発地から到着地までの距離から、第2価格の算定を行う。車両の大きさとしては、例えば、車両の全長、全高、最低地上高等があげられる。車両の大きさと距離による輸送費を関連付けて予めサーバ装置2に記憶させておくことで、第2価格を算定することができる。なお、第2価格の算定に用いられる車両の大きさは、追加登録処理において登録した情報を用いてもよい。つまり、第2価格は、属性情報及び/又は追加情報から特定される車両の大きさと、販売者及び/又は購入者の出発地及び到着地の入力から特定される輸送距離に基づいて、算出される。
【0049】
具体的には、車両の全長が4.50mの場合、10kmあたり1600円の輸送費として記憶させておく。識別番号から特定された車両の全長が4.50mであり、出発地が東京で到着地が大阪のとき、算定される第2価格は、64000円となる。出発地から到着地までの距離は、サーバ装置2に記憶させたデータベースから特定できる。他の地図アプリケーションと連動させて、距離を特定してもよい。出発地から到着地までの距離は、出発地から到着地までの直線距離でもよいし、実際の輸送ルートを考慮するものであってもよい。また、海路を用いる場合、出発する港湾から到着する港湾までのルートを考慮して距離を算出するのが好ましい。
【0050】
また、車両の大きさと距離による輸送費は、さらに、輸送方法に関連付けてサーバ装置2に記憶させてもよい。輸送方法としては、例えば、陸路、海路、又は空路があげられる。入力された出発地から到着地までの輸送方法が、陸路、海路、若しくは、空路であるか、又は、これらの組み合わせであるか特定されることが好ましい。入力された出発地から到着地までの経路について、出発地からA地点までは陸路、A地点からB地点までは海路、B地点から到着地までは陸路といったように、経路によって輸送方法を特定し、それぞれの経路の距離に応じて、第2価格を算定できる。輸送方法の特定は、例えば、経路中に海が存在する場合、海路を選択し、それ以外の場合は陸路を選択するとして、サーバ装置2に記憶させることができる。また、経路中に海が存在する場合、海路又は空路を選択するか、ステップS31において、販売者に入力させてもよい。出発地、到着地、経由地点の2以上に港湾が入力された場合、港湾から港湾までの輸送方法は海路として特定できる。
【0051】
なお、実際の輸送費は、販売される車両のオプションによって変動するため、第2価格は、目安の金額として、販売者に対して表示されるのが好ましい。また、ステップS31で中古車のオプションについて入力を促すような表示がなされ、オプションについて入力をしてもよい。
【0052】
ステップS13において、算定した第2価格を表示することで、販売者は第2価格を参考にして販売予定価格の値決めをすることができる。これにより、予想外の出費を抑えることができる。
【0053】
[通知処理]
次に、販売支援システムにおける通知処理(ステップS2)について、説明する。図8は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムにおける通知処理のフローチャートを示す図である。
【0054】
車両の購入を希望する購入者は、購入者端末3より、Webブラウザを経由してサーバ装置2にアクセスすることで、販売支援システムにログインをする。上述のとおり、販売支援システムは、購入者端末3にダウンロードされた専用アプリを起動させ、サーバ装置2にアクセスすることで、販売支援システムにログインしてもよい。
【0055】
簡易登録されている車両の簡易登録情報の閲覧を希望する場合、購入者は購入者端末3を操作し、該中古車の簡易登録情報の送信要求を購入者端末3からサーバ装置2に送信する(ステップS41)。サーバ装置2にて、簡易登録情報の送信要求を受信すると(ステップS42)、該車両の簡易登録情報を特定し(ステップS43)、購入者端末3に該車両の簡易登録情報を送信する(ステップS44)。購入者端末3にて、簡易登録情報を受信すると(ステップS45)、簡易登録情報が表示される(ステップS46)。
【0056】
次に、第3算定処理を行い(ステップS47)、購入者端末3にて、第3価格を表示する(ステップS48)。購入者が、表示された車両について、該車両の購入を希望する場合や該車両の追加情報の閲覧を希望する場合、購入者端末3にて、追加情報送信要求の入力を受け付ける(ステップS49)。購入者端末3からサーバ装置2に追加情報送信要求が送信され(ステップS50)、サーバ装置2にて、追加情報送信要求が受信される(ステップS51)。ステップS51が行われると、サーバ装置2より販売者端末1に追加情報送信要求の通知が送信され(ステップS52)、販売者端末1にて追加情報送信要求の通知が受信される(ステップS53)。これら、ステップS41~S53により、通知処理は終了する。なお、購入者が、表示された車両について購入を希望する場合、上述の処理を省略して、後述のステップS82の処理を実行してもよい。
【0057】
販売者端末1にて追加情報送信要求の通知が受信されると、販売者は、購入者から追加情報送信要求があった旨を把握できる。ここで、ステップS52のサーバ装置2から販売者端末1への追加情報送信要求の通知の送信は、購入者端末3から追加情報送信要求をサーバ装置2にて受信する都度、実行されてもよいし、複数の購入者端末3から追加情報送信要求をサーバ装置2にて受信したときに実行されてもよい。つまり、サーバ装置2にて、追加情報送信要求を所定の回数受信したときに、サーバ装置2より販売者端末1への追加情報送信要求の通知を送信するとしてもよい。所定の回数は、販売者端末の操作によって適宜設定することができる。また、出品する車両毎に所定の回数を設定してもよい。また、管理者端末の操作によって設定可能としてもよい。また、さらに、サーバ装置2にて、追加情報送信要求を所定の回数受信したときに、後述の追加登録処理を行うように、販売者端末1に通知するとしてもよい。つまり、所定の条件を満たすことで、ステップS52のサーバ装置2から販売者端末1への追加情報送信要求の通知が送信されるとすることができる。
【0058】
なお、通知処理は、ステップS47~48の処理を省略してもよい。また、購入者は、ステップS49の追加情報送信要求の入力の際に、購入者への質問や後述の追加登録処理において登録してほしい写真の内容、販売価格の値下げなどのリクエストを併せて入力してもよい。また、車両の購入を強く希望する旨や、購入可能性の度合いを記載できるようにしてもよい。該質問やリクエストは、該車両の販売者端末1にのみ通知されるものでもよいし、販売支援システムにおいて、他の販売者、購入者、又は管理者が自由に閲覧できるものとしてもよい。該質問やリクエストは、販売者と購入者が相互にメッセージが送信できるようにチャット形式で表示されてもよい。また、該車両の簡易登録情報又は追加情報が表示されるWebページにおいて、該車両について、追加情報送信要求が送信された回数を表示してもよい。また、販売者端末1にて、通知を受けた追加情報送信要求を送信した購入者に関して、購入履歴や追加情報送信要求の履歴を閲覧できるようにしてもよい。
【0059】
購入者は、ステップS53の通知を受信した回数、追加情報送信要求が送信された回数、及び/又は、顧客からのリクエスト等を知ることができるので、出品した車両を販売できる可能性を予測することができる。また、上述の回数、及び/又は顧客からのリクエストに応じて、車両の販売価格を変化させることができる。また、購入者からの要望を知ることができるので、需要の有る写真等の追加情報を効果的に登録することができる。さらに、販売の可能性が低いと判断した車両について、追加情報登録処理(ステップS3)を実行しないという判断をすることができる。販売される可能性があるか否かに関わらず、出品する全ての車両について同じ量の情報を登録することは販売者にとっては大きな負担になる。本実施の形態の一態様においては、所有する車両について、一旦簡易登録処理を行い、販売可能性のある車両についてのみ追加情報登録処理を実行できることから、販売者が、より多くの車両を出品するモチベーションにつながる。
【0060】
[第3算定処理]
次に、販売支援システムにおける第3算定処理(ステップS47)について、説明する。図9は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムにおける第3算定処理のフローチャートを示す図である。なお、上述の処理と同様の処理は適宜省略する場合がある。
【0061】
購入者は、販売支援システムにて閲覧している車両について、購入するときの到着地を購入者端末3に入力する(ステップS61)。到着地は、購入者が購入した車両を最終的に届けてほしい場所を入力する。到着地としては、国名や地方名が入力されるのが好ましい。購入者端末3より、サーバ装置2に到着地が送信され(ステップS62)、サーバ装置2にて到着地を受信する(ステップS63)。サーバ装置2において、販売支援システムから、車両情報の特定がなされ(ステップS64)、第3価格が算定される(ステップS65)。算定された第3価格は、サーバ装置2から購入者端末3に送信され(ステップS66)、購入者端末3にて第3価格を受信する(ステップS67)。ステップS61~S67の処理をとおして、第3算定処理は終了する。
【0062】
ステップS65では、第2価格の算定と同様に、特定された車両情報から求められる車両の大きさと出発地から到着地までの距離から、第3価格の算定を行う。なお、実際の輸送費は、販売される中古車のオプションによって変動するため、第3価格は、目安の金額として、購入者に対して表示されるのが好ましい。なお、第3価格の算定に用いられる車両の大きさは、追加登録処理において登録した情報を用いてもよい。つまり、第3価格は、属性情報及び/又は追加情報から特定される車両の大きさと、販売者及び/又は購入者の出発地及び到着地の入力から特定される輸送距離に基づいて、算出される。
【0063】
ステップS48において、算定した第3価格を表示することで、購入者は第3価格を参考にして車両の購入の意思決定を行うことができる。
【0064】
[追加登録処理]
次に、販売支援システムにおける追加登録処理(ステップS3)について、説明する。図10は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムにおける追加登録処理のフローチャートを示す図である。販売者が追加情報を入力する追加登録処理は、販売者端末から意思情報又は追加情報の表示要求の入力を受け付けたことを示す通知があった後に、実行されることが好ましい。
【0065】
ステップS53で、追加情報送信要求の通知を受信した販売者は、販売支援システムにログインし、追加情報を入力する車両を選択のうえ、販売者端末1に、出品した車両の追加情報を入力する(ステップS71)。販売者端末1よりサーバ装置2に、追加情報の送信し(ステップS72)、サーバ装置2にて、追加情報を受信する(ステップS73)。サーバ装置2にて、追加情報が登録される(ステップS74)。サーバ装置2より購入者端末3に、追加情報が登録された登録通知が送信され(ステップS75)、購入者端末3にて、追加通知が受信される(ステップS76)。ステップS71~S76の処理をとおして、追加登録処理は終了する。
【0066】
ステップS71において入力される追加情報は、簡易登録情報に入力されていない情報であり、車両の購入の意思決定に必要な情報である。例えば、出品した車両の内装の写真、外装の写真、動画、走行距離、修復歴、キズ、車検時期等である。また、例えば、ECU等の車両内のコンピュータ装置に記憶された情報を、追加情報として入力してもよい。車両内のコンピュータ装置に記憶された情報には、例えば、ドアの開閉情報が記憶されており、それらの情報から、修理履歴等を予測することができる。販売者は、上述の通知処理にて、購入者よりリクエストがあった情報を登録することもできる。また、販売者は、車両の販売価格を入力することができる。車両の販売価格は、販売予定価格と同じでもよいし、変更してもよい。このとき、第1算定処理を実行し、第1価格を表示させて、値決めの参考にしてもよい。
【0067】
なお、ステップS53の追加情報送信要求の通知には、該車両の追加情報を入力するためのWebページに関連付けられたリンクが表示されていてもよい。つまり、通知には、追加情報送信要求を示す情報とともに、商品に関する追加情報の入力のための情報が含まれていてもよい。販売者は該リンクより、S71の処理を行う販売支援システムのWebページにアクセスすることができる。
【0068】
ステップS74の追加情報の登録では、サーバ装置2において、簡易登録処理において登録した簡易登録情報と、追加情報とを関連付けて記憶する。また、追加情報が登録されると、販売者、購入者、及び管理者は、管理者が運営する販売支援システムのWebサイトへのアクセスにより、該車両の簡易登録情報及び追加情報を閲覧できるようになる。つまり、ステップS50にて、追加情報送信要求の送信を行った購入者端末だけでなく、販売支援システムを利用する全ての端末である、複数の販売者、複数の購入者、又は複数の管理者が操作する端末にて、該車両の簡易登録情報及び追加情報を閲覧できる。
【0069】
ステップS74にて、追加情報が登録された後、購入者は販売支援システムにおいて車両の追加情報を閲覧することができるが、このとき、ステップS47及びS48の処理を実行し、第3価格を購入者端末3にて表示させてもよい。
【0070】
ここで、登録された車両の追加情報を購入者端末等にて表示させることができるが、販売者が登録した車両の写真とは別に、販売当初の車両の形状、及び/又は色味を示す画像を、サーバ装置2に記憶させた画像やインターネット等から抽出し、表示させてもよい。販売当初の車両の形状、及び/又は色味を示す画像は、実際の車両の色味を示す画像ともいえる。実際の車両の色味を示す画像とは、例えば、製造メーカが提供する該車両の画像や、色見本の画像である。該画像は、車両全体が表示される画像でもよいし、車両の一部が表示される画像でもよいし、車両の色味のみが表示される画像でもよい。
【0071】
実際の車両の色味を示す画像は、簡易登録処理において、車両識別番号から特定した車種及び/又は車両の色味から、特定される。又は、追加登録処理において、販売者端末により入力された車種及び/又は車両の色味から、特定される。車両の色味の入力では、例えば、販売者が、車種を選択すると、その車種に存在する色味の情報が表示され、その色味の中から、車両に係る色味の系統を選択する。さらに、選択した色味の系統から、より具体的な車両に係る色味を選択するとしてもよい。具体的には、車種を選択すると、色味の系統として赤系、青系、黄系、グレー系、臙脂系、白系、黒系等の選択肢が表示され、そこから色味の系統として赤系を選択できる。さらに、その後、チャイニーズレッド、ルビーレッド、コーラルレッド、ローズレッド等、より具体的な色味が表示され、その中から車両に係る色味を選択することで色味の入力ができる。車両の色味の入力は、車両のカラーコード(カラーナンバーともいう)を入力するとしてもよい。また、入力する色味は、販売する車両に応じて、1種類を選択してもよいし、複数種類を選択してもよい。入力された色味から、実際の車両の色味を示す画像を特定できる。これにより、追加登録処理にて登録した写真の写りによっては、実際の車両の色味と異なって見える場合もあるが、購入者は、実際に販売される車両の色味を確認することができる。なお、車両識別番号から、車両の車種や車両の色味が特定できるときは、ステップS46の簡易登録情報の表示の際に、車両の画像や車両の色味が表示された画像を表示させることができる。
【0072】
ステップS75において登録通知を送信される購入者端末3は、追加情報送信要求を送信した全ての購入者端末3でもよいし、該車両の購入を希望する旨、又は該車両の追加情報の閲覧を希望する旨を送信した購入者端末3のみでもよい。また、追加情報送信要求を送信するときに、登録通知が必要と入力した購入者端末3のみに通知を送信する構成としてもよい。
【0073】
[購入処理]
次に、販売支援システムにおける購入処理(ステップS4)について、説明する。図11は、本発明の実施の形態に係る販売支援システムにおける購入処理のフローチャートを示す図である。
【0074】
購入者は、車両の購入を希望する場合、購入者端末3にて、購入する車両を選択する(ステップS81)。購入者端末3より、サーバ装置2に、購入要求が送信され(ステップS82)、サーバ装置2にて、購入要求を受信する(ステップS83)。次に、サーバ装置2より、販売者端末1に購入通知が送信され(ステップS84)、販売者端末1にて購入通知を受信する(ステップS85)。このとき、サーバ装置2より管理者端末に購入通知を送信するとしてもよい。次に、サーバ装置2より購入者端末3に請求情報が送信され(ステップS87)、購入者端末3にて請求情報を受信する(ステップS87)。購入者端末3にて、受信した請求情報に基づいて支払いを実行して(ステップS88)、購入処理は終了する。
【0075】
ステップS82の購入要求では、購入する車両の到着地を入力する。車両の希望納期を入力してもよい。また、購入要求を送信する前に、購入者が負担する輸送費を含めた購入する車両に係る費用の見積もりを表示するとしてもよい。
【0076】
ステップS88の処理が実行されると、支払いが実行された旨が販売者端末1及び管理者端末に通知される。この通知をもって、販売者及び管理者は、購入された車両の発送の準備を進めることができる。具体的には、管理者は、購入者が入力した到着地まで車両を輸送するための手配を進める。
【0077】
ここで、本発明の一態様において、販売する車両について、販売者が該車両の基準価格よりも低い価格で購入者に販売した場合に、販売者に対して特典を付与する構成を採用することができる。「基準価格」とは、販売する商品の基準となる価格である。例えば、車両の仕入れ価格としてもよいし、販売する車両について、識別番号により特定された車両の属性情報から、販売支援システムに簡易登録及び/又は追加登録されている、同じ又は類似の属性情報を有する車両の価格を複数抽出し、それらの平均価格としてもよいし、販売支援システムに簡易登録及び/又は追加登録されている、同じ又は類似の属性情報を有する車両の取引実績を抽出し、それらの平均価格としてもよい。また、販売する車両について、一般的なオークション相場の価格を用いてもよい。なお、不正防止の観点から基準価格は、販売者から入力される価格ではなく、システムから抽出された平均価格やオークション相場の価格等を用いることが好ましい。
【0078】
販売者に対する特典の付与は、所定の物品やサービスの譲渡、貸与、又は、交換の意味を有する。具体的な特典としては、例えば、販売支援システムにおいて利用することができるポイント又は仮ポイントの付与や、販売支援システムの利用料・仲介手数料の割引、販売者が負担する輸送費の割引、該販売者が販売する他の車両について、他の販売者の車両よりも購入者に閲覧されやすいような表示の提供、所定の物品の貸与、景品の交換等があげられる。また、販売者に対する特典の付与は、販売者が該車両の帳簿価額に所定の金額以内を加算して購入者に販売した場合に実行されてもよい。所定の金額としては、仕入れ価格から帳簿価額を減算した金額から、所定の割合を乗じた金額を設定できる。所定の割合は、仕入時からの経過年数により変化させてもよい。
【0079】
これにより、販売者は仕入れ価格よりも低い価格であっても、特典を受けられるため、車両を出品する動機づけになる。また、帳簿価額よりも高い価格で売買が成立したとき、実質の販売利益を得ながら、特典を受けることができる。
【0080】
上述した実施の形態では、主に販売支援システムを中古車販売に適用し、車台番号を識別番号として利用する構成について説明したが、これに限らない。例えば、中古物品等の商品の販売に販売支援システムを適用する場合、車台番号に代えて、商品のバーコード、製造番号、及び、シリアルコードを識別番号(識別情報)として利用できる。商品のバーコード、製造番号、及び、シリアルコードは、一定の規則に則って定められているため、サーバ装置2に、予めこれらの識別番号から商品の属性情報を特定させるためのデータベースを記憶させておく。データベースには、商品のバーコード、製造番号、及び、シリアルコードとこれらにより特定される商品の属性情報との関係を関連付けて記憶させる。また、商品の画像を販売者端末1から入力し、画像認識を行うことで、商品の属性を特定する構成を採用してもよい。
【0081】
[その他の実施の形態]
上述した実施の形態では、簡易登録処理にて、主に、識別番号の入力と、販売予定価格の入力とにより、簡易登録情報の登録を行う構成について説明したが、販売者端末1にて、商品の属性を特定可能な情報の入力を受け付け、受け付けた情報をもとに商品の出品を完了するという構成に、本発明に係る販売支援システムを応用してもよい。さらに、販売者端末1にて、簡易登録処理において入力を受け付けた情報とは異なる情報であって、商品に関する情報(追加情報ともいう)の入力を受け付け、受け付けた追加情報を出品が完了した商品に関連付けて記憶する構成を採用できる。なお、以下の説明において、上述の処理を実行する場合は、説明を適宜省略することがある。
【0082】
このとき、簡易登録処理(ステップS1)において、販売者は、販売者端末1に商品の属性を特定可能な情報(商品に関する情報ともいう。)を入力する(ステップS11)。商品の属性を特定可能な情報とは、出品する商品について、属性を示す属性情報であり、上述の識別番号も含まれる。商品の属性情報とは、例えば、商品の名称、商品のカテゴリ、商品の状態、グレード、大きさ、製造年、生産国、製造メーカ、色等の商品に関する情報をいう。なお、ステップS11において、販売者端末1にて入力を受け付けた商品に関する情報は、識別番号を含まないものであってもよい。ステップ11にて入力される商品に関する情報は、少なくとも1の、商品の属性を特定できるものであればよい。販売者端末1にて入力を受け付けた商品に関する情報は、販売者端末1からサーバ装置2に送信され(ステップS15)、サーバ装置2にて、該情報を受信する(ステップS16)。該情報は、サーバ装置2にて、簡易登録情報として、登録される(ステップS18)。
【0083】
簡易登録情報が登録されると、該商品は、販売支援システムにおいて、出品された商品として扱われる。つまり、登録された簡易登録情報は、出品された商品情報として扱われる。出品された商品情報は、販売支援システムを利用する販売者、購入者、又は管理者が操作する全ての端末にて閲覧できる。つまり、管理者が運営する販売支援システムのWebサイトへのアクセスにより、複数の販売者、複数の購入者、又は複数の管理者が操作する端末にて商品情報を閲覧できる。
【0084】
なお、本実施の形態において、ステップS11にて識別番号を入力したか否かに関わらず、ステップS12~14の処理、及びステップS17の識別番号をもとに、商品情報を特定する処理を適宜省略してもよい。このとき、ステップS11にて識別番号を入力していた場合は、識別番号が商品の属性情報として簡易登録情報に登録される。また、ステップS11にて識別番号を入力した場合、ステップS12~14の処理、及びステップS17の処理を実行してもよい。このとき、識別番号から特定された商品の属性情報と、販売者端末にて入力を受け付けた商品に関する情報とが、簡易登録情報として、登録される。
【0085】
なお、販売者は、商品の属性情報と共に、販売予定価格を入力し、サーバ装置2にて簡易登録情報として登録してもよい。また、簡易登録処理において、販売者が販売者端末1に入力することを求められる必要最低限の情報は、管理者によって設定されることが好ましい。例えば、商品の名称を必須の入力事項としてもよい。このとき、商品の名称を販売者端末1に入力すれば、簡易登録情報として登録され、出品した商品として扱われる。
【0086】
これにより、販売者は、商品に関する必要最低限の情報を入力して、商品の出品を完了できるので、商品の出品のハードルを下げることができる。
【0087】
簡易登録処理(ステップS1)が行われると、上述の通知処理(ステップS2)、追加登録処理(ステップS3)、及び購入処理(ステップS4)が実行される。上述のとおり、追加情報が登録されると(ステップS74)、販売者、購入者、及び管理者は、管理者が運営する販売支援システムのWebサイトへのアクセスにより、該商品の追加情報を閲覧できるようになる。つまり、ステップS50にて、追加情報送信要求の送信を行った購入者端末だけでなく、販売支援システムを利用する全ての端末である、複数の販売者、複数の購入者、又は複数の管理者が操作する端末にて追加情報を閲覧できる。
【0088】
販売者は、ステップS53にて、追加情報送信要求の通知を受信した回数や内容に応じて、ステップS3の処理を行うか否かを判断できる。なお、ステップS53の追加情報送信要求の通知は、上述の所定の条件を満たすことで、実行するとしてもよい。これにより、販売者は、簡易に出品を完了した商品のうち、販売の可能性がある商品について、追加情報の登録を実行するという判断ができるので、販売可能性の低い商品に充てる手間を減らすことができる。また、所有する商品について、一旦簡易登録処理を行い、販売可能性のある商品についてのみ追加情報登録処理を実行できることから、より多くの商品を出品するモチベーションにつながる。
【0089】
なお、「追加情報」とは、商品に関する情報であって、簡易登録処理にて入力を受け付けた商品に関する情報とは異なる属性情報であり、商品の出品における追加登録において必要な情報、追加登録において登録された情報、又はその他の情報をいう。追加情報は、商品の購入の意思決定に必要な情報であり、商品の詳細な情報ともいえる。簡易登録情報にて入力を受け付けていない商品の属性情報としては、例えば、出品した商品の他の角度からの写真、動画、さらに詳しい商品の説明等である。販売者は、通知処理にて、購入者よりリクエストがあった情報を追加情報として登録することもできる。また、販売者は、商品の販売価格を入力することができるし、販売予定価格から変更した販売価格を入力してもよい。
【0090】
なお、ステップS11にて商品の属性情報を特定する識別情報を含まない場合、通知処理における第3算定処理と第3価格の表示(ステップS47及び48)はなされないことが好ましい。また、ステップS1の処理の後、直ちにステップS3の処理を実行してもよい。また、購入者は、ステップS3の処理、ステップS1及びステップS2の処理、又は、ステップS2及びS3の処理を省略して、ステップS4の購入処理を実行してもよい。また、ステップS2の処理は、ステップS3の後にさらに実行してもよいし、ステップS2とS3の順番を入れ替えて実行してもよい。
【0091】
また、販売支援システムを、サービスの販売に適用してもよい。この場合、簡易登録処理において、サービスの属性を特定可能な情報を入力する。また、サービス名、及び販売予定価格を入力し、簡易登録情報として登録するとしてもよい。簡易登録処理(ステップS1)が行われると、上述の通知処理(ステップS2)、追加登録処理(ステップS3)、及び購入処理(ステップS4)が実行されることが好ましい。追加登録処理では、販売者端末1にて、簡易登録情報として入力した情報とは異なるサービスの情報の入力を受け付け、受け付けた該情報を出品が完了したサービスに関連付けて記憶する構成を採用できる。
【0092】
本発明によれば、識別情報をもとに商品の属性を特定するため、販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付けることで、販売支援システムに出品する商品の登録ができるので、出品のハードルを下げることができる。また、本発明によれば、購入者端末にて、特定した商品の属性に関する属性情報を表示し、購入者端末にて、商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、属性情報とは異なる商品に関する追加情報の表示要求を受け付け、販売者端末へ、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報を送信するため、販売者は、出品した商品について、購入者からの反響を知ることができる。また、販売者は購入者の所在地が国内海外であるかを問わず、商品を出品し販売することができるので、販路の拡大が期待できる。
【0093】
本発明によれば、販売者端末にて、追加情報の入力を受け付け、購入者端末へ、追加情報の入力を受け付けた旨の情報を送信するため、購入者は興味のある商品について追加情報が登録されたことを知ることができる。また、本発明によれば、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報とともに、前記商品に関する追加情報の入力のための情報を送信するため、販売者が、追加情報の入力をスムーズに実行できる。また、本発明によれば、購入者端末にて、特定した商品の属性に関する属性情報及び商品の価格に関する価格情報を表示するため、購入者は商品の価格を知ることができる。
【0094】
本発明によれば、商品の仕入時及び仕入価格を入力することで、商品の仕入時及び仕入価格をもとに、商品の価格を決定するための参考となる価格を算定できる。また、本発明によれば、時間の経過により価格算定手段により算定される価格に変化があった場合に、変化があったことをコンピュータ装置へ通知することができる。商品の価格の設定において、仕入れ値による値付けだけでなく、減価償却を含めた価格により値付けをすることができるので、正確な利益を算定することができる。また、煩雑な計算や計算を外注することで余計な費用をかけることなく、帳簿価額を算定することができる。
【0095】
本発明によれば、商品の販売をする販売者が、商品の仕入価格よりも低い価格で、商品の購入を希望する購入者に、商品を販売した場合に、販売者に特典を付与するための特典情報を記憶するため、販売者が、仕入れ価格よりも低い価格で商品を販売する動機づけとなる。また、本発明によれば、車検証及び/又は車両識別番号に関する情報をもとに輸送費を算定するため、商品の売買に際し、輸送に係る費用を簡便に把握できる。
【0096】
本発明によれば、販売者端末にて、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすことを示す追加情報送信要求を受信した後に、販売者端末にて、追加情報の入力を受け付け、入力を受け付けた商品に関する情報と、入力を受け付けた追加情報を関連付けて記憶し、入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とするため、簡便に商品についての情報を、商品の購入を希望する購入者へ伝えることができる。また、購入者は、購入したい商品について知りたい情報や購入したい旨を伝えることができる。また、販売者は、出品した商品について、反響を把握し、販売価格や出品を継続するか等の判断に活かすことができる。また、商品に関する情報の入力を受け付けたことで商品の出品が完了し、さらに、入力を受け付けた情報とは異なる情報を出品が完了した商品に関連付けて記憶できるため、販売者が、簡易に商品を出品することができる。また、より多くの商品を出品するモチベーションにつながる。
【符号の説明】
【0097】
1:販売者端末 2:サーバ装置 3:購入者端末
4:通信ネットワーク
11:制御部 12:メインメモリ
13:ストレージ部 14:入力装置 15:表示装置
16:通信インタフェース
21:制御部 22:メインメモリ
23:ストレージ部 23:通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムであって、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、
第1入力受付手段による入力を受け付けると、前記識別情報をもとに前記商品の属性に関する属性情報を特定する属性特定手段と、
属性特定手段により特定した属性情報を記憶する属性記憶手段と、
購入者端末から商品の属性に関する属性情報の送信要求がなされると、購入者端末にて前記属性記憶手段に記憶された属性情報を表示する第1表示手段と
を備える、販売支援システム。
【請求項2】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムであって、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、
販売者端末にて入力を受け付けた識別情報をもとに、購入者端末又は販売者端末にて商品の属性を特定する属性特定手段と、
購入者端末にて、属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段と
を備える、販売支援システム。
【請求項3】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末と、サーバ装置とを備える販売支援システムであって、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、
販売者端末にて入力を受け付けた識別情報をもとに、サーバ装置にて商品の属性を特定する属性特定手段と、
購入者端末にて、属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示手段と
を備える、販売支援システム。
【請求項4】
購入者端末にて、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付ける、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付ける第2入力受付手段と
販売者端末へ、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報を送信する第1情報送信手段と
を備える、請求項1~3のいずれかに記載の販売支援システム。
【請求項5】
販売者端末にて、前記商品に関する追加情報の入力を受け付ける第3入力受付手段と、
購入者端末へ、追加情報の入力を受け付けた旨の情報を送信する第2情報送信手段と
入力を受け付けた追加情報を、複数の購入者端末において閲覧できる状態とする閲覧可能化手段と
を備える、請求項に記載の販売支援システム。
【請求項6】
第1情報送信手段が、意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報とともに、前記商品に関する追加情報の入力のための情報を送信する、請求項に記載の販売支援システム。
【請求項7】
第1表示手段が、商品の価格に関する価格情報を表示する、請求項1又は2に記載の販売支援システム。
【請求項8】
商品が車両であり、
識別情報が、車検証及び/又は車両識別番号に関する情報である、請求項1又は2に記載の販売支援システム。
【請求項9】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末から、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受信する第1入力受信手段と、
第1入力受付手段による入力を受け付けると、前記識別情報をもとに前記商品の属性に関する属性情報を特定する属性特定手段と、
属性特定手段により特定した属性情報を記憶する属性記憶手段と、
商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末から商品の属性に関する属性情報の送信要求がなされると、前記属性記憶手段に記憶された属性情報を、購入者端末に送信する第1送信手段と
を備える、サーバ装置。
【請求項10】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末から、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受信する第1入力受信手段と、
販売者端末にて入力を受け付けた識別情報をもとに商品の属性を特定する属性特定手段と、
属性特定手段により特定した商品の属性に関する属性情報を、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末に送信する第1送信手段と
を備える、サーバ装置。
【請求項11】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおける販売者端末であって、
商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付手段と、
入力を受け付けた識別情報をもとに特定された商品の属性に関する属性情報が表示された購入者端末から、前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報とともに、前記商品に関する追加情報の入力のための情報を表示する情報表示手段と、
前記商品に関する追加情報の入力を受け付ける第2入力受付手段と
を備える、販売者端末。
【請求項12】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおける購入者端末であって、
商品の属性に関する属性情報を表示する表示手段と、
前記商品の購入の意思に関する意思情報又は前記商品に関する追加情報の表示要求の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記商品の購入の意思に関する意思情報の入力を受け付けたこと、若しくは、意思情報の入力の受け付けが所定の条件を満たすこと、又は、前記商品に関する追加情報の表示要求を受け付けたこと、若しくは、追加情報の表示要求の受け付けが所定の条件を満たすこと、を示す情報を受信した販売者端末から、販売支援システムにて前記商品に関する追加情報の入力を受け付けると、追加情報の入力を受け付けた旨の情報を受信する情報受信手段と、
入力を受け付けた追加情報を閲覧する閲覧手段と
を備える、購入者端末。
【請求項13】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付ステップと、
第1入力受付ステップにて入力を受け付けると、前記識別情報をもとに前記商品の属性に関する属性情報を特定する属性特定ステップと、
属性特定ステップにより特定した属性情報を記憶する属性記憶ステップと、
購入者端末から商品の属性に関する属性情報の送信要求がなされると、購入者端末にて前記属性記憶ステップにて記憶された属性情報を表示する第1表示ステップと
を有する、販売支援方法。
【請求項14】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末とを備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付ステップと、
販売者端末にて入力を受け付けた識別情報をもとに、購入者端末又は販売者端末にて商品の属性を特定する属性特定ステップと、
購入者端末にて、属性特定ステップにより特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示ステップと
を有する、販売支援方法。
【請求項15】
商品を販売する販売者が操作する販売者端末と、商品の購入を希望する購入者が操作する購入者端末と、サーバ装置とを備える販売支援システムにおいて実行される販売支援方法であって、
販売者端末にて、商品の属性を特定可能な識別情報の入力を受け付ける第1入力受付ステップと、
販売者端末にて入力を受け付けた識別情報をもとに、サーバ装置にて商品の属性を特定する属性特定ステップと、
購入者端末にて、属性特定ステップにより特定した商品の属性に関する属性情報を表示する第1表示ステップと
を有する、販売支援方法。