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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023115004
(43)【公開日】2023-08-18
(54)【発明の名称】寛骨臼カップ取り外し器アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/46 20060101AFI20230810BHJP
   A61B 17/88 20060101ALI20230810BHJP
   A61F 2/34 20060101ALI20230810BHJP
【FI】
A61F2/46
A61B17/88
A61F2/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023016643
(22)【出願日】2023-02-07
(31)【優先権主張番号】63/267,618
(32)【優先日】2022-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/153,127
(32)【優先日】2023-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522226683
【氏名又は名称】マイクロポート オーソペディックス ホールディングス インク
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ、バーフィールド
【テーマコード(参考)】
4C097
4C160
【Fターム(参考)】
4C097AA06
4C097BB04
4C097BB05
4C097CC13
4C097CC16
4C160LL26
4C160LL27
4C160LL70
(57)【要約】      (修正有)
【課題】修正寛骨部手技において寛骨臼カップを取り外すためのカップ取り外し器具アセンブリを提供する。
【解決手段】切断ブレード380を有する切断アセンブリ350を支持する位置決め部材100と、切断アセンブリを選択的に回転させ、カップの周辺を切断して、患者の天然寛骨臼からそのカップを取り外すための取り外し可能な駆動部材200と、を備える。いくつかの実施形態では、位置決め部材は、主切開部内で動作するように、サイズ決定及び構成され、これに対し、駆動部材は、入口切開部内で動作するように、サイズ決定及び構成される。いくつかの実施形態では、切断ブレードは、カップサイズのためのブレードを選択する際に使用するように、取り外し可能である。いくつかの実施形態では、切断ブレードは、切断アセンブリから選択的に延伸可能である。他の実施形態では、切断ブレードは、半球状であり、動力ドライバによって回転する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスアセンブリであって、
孔を画定する内面を有する配向軸受と、
前記配向軸受に係合された位置決め部材であって、前記位置決め部材が、先端と終端との間に延伸する長手方向本体を有する、位置決め部材と、
前記配向軸受の前記孔内に回転可能に配設されるように構成された嵌合部分を有する切断アセンブリであって、前記切断アセンブリが、切断ブレードを含む、切断アセンブリと、
駆動部材先端と駆動部材終端との間に延伸する駆動部材本体を有する駆動部材であって、前記駆動部材先端が、前記切断アセンブリに係合して、前記切断アセンブリを回転可能に駆動するように構成されている、駆動部材と、を備える、医療デバイスアセンブリ。
【請求項2】
ブレード支持体部分の下方に配設されている大腿骨頭軸受を更に備える、請求項1に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項3】
前記切断アセンブリが、前記切断アセンブリ支持体に回転可能に接続されているブレード支持体部分を更に含む、請求項1~2のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項4】
前記ブレード支持体部分が、前記切断ブレードと連通するように構成されている駆動台座を有し、前記切断ブレードが、前記ブレード支持体部分から遠位に延伸し、前記駆動部材が、前記駆動台座に係合するように構成されている、請求項3に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項5】
前記切断ブレードが、半球状切断ブレードである、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項6】
前記半球状切断ブレードが、前記半球状切断ブレードの周縁部から延伸する鋸歯状歯を更に含む、請求項5に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項7】
前記鋸歯状歯が、前記半球状切断ブレードの前記周縁部に対する法線と、前記鋸歯状歯のうちの鋸歯状単体歯の外面との間の角度によって画定される外面角度を有する、請求項5~6のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項8】
前記外面角度が、10度未満である、請求項5~7のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項9】
前記半球状切断ブレードが、前記半球状切断ブレードのブレード本体を通って延伸する排出孔を更に画定する、請求項5に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項10】
前記切断アセンブリが、切断アセンブリ支持体を更に備え、前記切断アセンブリ支持体が、前記配向軸受の前記孔内に回転可能に配設されるように構成されている前記嵌合部分を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項11】
組み立てられた構成内に、前記切断アセンブリ支持体と前記駆動部材との間に配設されている駆動台座部材を更に備える、請求項10に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項12】
前記切断アセンブリ支持体が、前記切断ブレードと連通するように構成されている駆動台座部材を有し、前記切断ブレードが、前記切断アセンブリ支持体から遠位に延伸し、前記駆動部材が、前記駆動台座に係合するように構成されている、請求項10~11のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項13】
前記駆動台座部材が、前記駆動部材先端の相補的なキー付き内面と嵌合するように構成されたキー付きインターフェースを有する近位端を含む、請求項12に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項14】
前記切断ブレードが、湾曲した切断ブレードであり、スプラインシャフトが、前記キー付きインターフェースから遠位に延伸し、前記スプラインシャフトの遠位端上のギヤ付き歯は、前記スプラインシャフトの回転運動が前記湾曲した切断ブレードの弓形運動に変換するように、前記切断アセンブリ支持体内に配設された前記湾曲した切断ブレードの相補的なギヤ付き歯に係合する、請求項12~13のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項15】
前記位置決め部材が、前記先端において関節運動クランプを更に備え、前記関節運動クランプが、第1のアーム及び第2のアームを備え、ピンが、前記配向軸受、並びに前記第1のアーム及び前記第2のアーム内の位置合わせされたピン孔を通って延伸して、前記配向軸受を前記位置決め部材に間接的に係合させる、請求項1~14のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項16】
前記位置決め部材の前記終端に配設されているハンドルを更に備える、請求項1~15のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項17】
前記駆動部材終端に係合し、それによって前記駆動部材本体及び前記駆動部材先端を回転させるように構成されている駆動ハンドルを更に備える、請求項1~16のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【請求項18】
カニューレを更に備え、前記駆動部材が、前記カニューレ内に配設されている、請求項1~17のいずれか一項に記載の医療デバイスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2022年2月7日に出願された米国仮特許出願第63/267,618号の利益を主張する。この関連出願の開示は、その全体が本開示に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、整形外科手術のための器具及び方法に関し、より詳細には、完全股関節形成術において、寛骨臼股関節カップインプラントを取り外すための器具及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
完全股関節形成術(total hip arthroplasty、「THA」)において、寛骨臼内で劣化した軟骨は、人工股関節カップと交換される。この人工股関節カップは、人工股関節ステムのボール頭と相互作用して、人工股関節継手を提供する。いくつかの股関節インプラント設計では、このカップは、骨内植、骨セメント、又はねじなどによって、寛骨臼内に固定される単殻カップからなる。他の股関節インプラント設計では、このカップは、前述の方法で寛骨臼内に固定される外殻、及び、その外殻と、人工股関節ステムのボール頭との間の殻内に挿入される別個のカップライナを備える。
【0004】
初期又は「プライマリ」股関節インプラントは、典型的には、約10~20年間、患者の中で存続する。プライマリ股関節インプラントが摩耗すると、多くの場合、それを新しい構成要素に交換することによって、プライマリ股関節インプラントを「修正」することが有用である。修正は、典型的には、プライマリ寛骨臼カップの取り外し及び交換を含む。更に、修正カップが摩耗すると、典型的には、それを取り外して交換することが望ましい。
【0005】
切断ブレードを使用して寛骨臼から股関節カップを緩める、従来のカップ取り外し器の例としては、国際公開第2015/155657号(Giardielloらによる)及び米国特許第6,565,575号(Lewisによる)に開示されたカップ取り外し器が挙げられる。しかしながら、これらの設計は、伝統的なTHAでの使用が意図されている。THAは、典型的には、関節への十分なアクセスを提供するための相対的に大きい切開部(例えば、8~12インチ)を介して行われる。この大きい切開部はまた、関節内での器具の導入及び操作も可能にする。大きい切開部は、手術時間を増加させ、患者に実質的な量の血液を失わせ、周辺組織(例えば、神経及び筋肉)に著しい外傷を負わせ、感染のリスクを増加させ、より長い回復期間を必要とする場合がある。
【0006】
更に、Giardiello及びLewisのデバイスは、異なる長さ及び曲率のモジュール式切断ブレードを有する。短くて厚いブレードを使用して、股関節カップと寛骨臼との間の開口部から開始する場合があり、これに対して、より長く次第に湾曲するブレードを使用して、開口部を延伸し、股関節カップを取り外す場合がある。これらのデバイスは、モジュール式切断ブレードを交換する前に、カップ取り外し器を部分的に分解する必要がある。この実践は、手技持続時間を増加させ、したがって、麻酔下での時間の増加から生じる感染リスク、及び合併症の可能性を含む、外科手術の副次的なリスクを必然的に増加させる。
【0007】
近年に至って、THAの場合に必要とされる切開部の長さを低減する「低侵襲性」手技を開発する努力が行われており、失血、外傷、感染リスク、及び回復時間の低減を目的としている。米国特許第6,905,502号(Brad Penenberg、M.D.による)及びそのファミリ文献(例えば、米国特許第6,997,928号、同第7,833,229号、及び同第6,997,928号)を参照し、それらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの特許は、後方のアプローチを使用して、寛骨臼を調製し股関節インプラントを受容するために、より大きい主切開部と併せて小さい入口切開部を使用する、最も初期の成果について記載している。これらの器具及び方法の改良については、米国特許第7,651,501号(Brad Penenberg、M.D.による)及びその関連特許(例えば、米国特許第8,439,928号、同第9,180,023号、及び同第9,539,113号)に記載されており、それらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの方法では、特別に構成されたガイドが、主切開部中に配置される。そのガイドの一部は、寛骨臼内に配置されて、基準点を提供する。張り出し支柱構造が、主切開部の外側のガイドから延伸する。この張り出し支柱の外側部分は、トロカール及びカニューレなどの器具を寛骨臼と位置合わせさせるように導くためのガイドを含む。このガイドを使用して、寛骨臼と位置合わせする小さい後部入口切開部を形成し、並びに寛骨臼の調製中にカニューレを保持して器具をガイドする。主切開部と併せて後部入口切開部を使用することによって、主切開部の長さを、ほぼ寛骨臼カップのサイズ、例えば、2~3インチに低減することができる。
【0008】
しかしながら、修正手技のこととなると、カップ取り外し器具は、単なる切開部概念に固執したままとなっている。低侵襲性の2箇所切開部技術において使用することができるカップ取り外し器の必要性が存在する。したがって、本明細書の以下に記載される技術の必要性が存在し、この技術は、切開部の低減、良好な視覚化、及び伝統的な修正手技では得られなかった他の利益を可能にする。
【発明の概要】
【0009】
修正股関節形成術における長い手技持続時間、及び大きい切開部に関連する問題としては、必ずしも以下に限定されないが、患者の感染リスクの増加、著しい失血、周辺組織への外傷、治癒時間の増加、及び麻酔下での長時間から生じる合併症が挙げられ、これらの問題は、この開示によるアセンブリ若しくは方法、又はアセンブリ及び方法の組み合わせによって軽減することができる。そのような1つの例示的な医療デバイスアセンブリは、孔を画定する内面を有する配向軸受と、配向軸受に係合された位置決め部材であって、その位置決め部材は、先端と終端との間に延伸する長手方向本体を有する、位置決め部材と、配向軸受の孔内に回転可能に配設されるように構成された嵌合部分を有する切断アセンブリであって、その切断アセンブリは、切断ブレードを含む、切断アセンブリと、駆動部材先端と駆動部材終端との間に延伸する駆動部材本体を有する駆動部材であって、その駆動部材終端は、切断アセンブリに係合して、切断アセンブリを回転可能に駆動するように構成されている、駆動部材と、を備えることができる。
【0010】
本開示による特定の例示的な実施形態は、股関節形成術の修正手技において使用するための寛骨臼カップ取り外し器具アセンブリを提供することができると考えられる。
【0011】
本開示による特定の例示的な実施形態は、プライマリ切開部及び入口切開部を通して実行される低侵襲性股関節手技において使用するように構成されているカップ取り外し器アセンブリを提供することができると考えられる。
【0012】
本開示による特定の例示的な実施形態は、股関節形成術手技においてカニューレとともに使用するように構成されている寛骨臼カップ取り外し器アセンブリを提供することができると更に考えられる。
【0013】
器具アセンブリを使用し、キット内の例示的なアセンブリの部品を提示する方法もまた、記載される。
【0014】
本発明の前述の、並びに他の特徴、態様、及び利点は、添付図面と併せて考察されるときに、本発明の以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】単独の固定された切断ブレードを特徴とする組立構成における、寛骨臼カップ取り外し器アセンブリの1つの例示的な実施形態の正面側斜視図である。
図2A】延伸可能な切断ブレードを特徴とする組立構成における、寛骨臼カップ取り外し器アセンブリの1つの例示的な実施形態の正面斜視図である。
図2B】分解構成における、図2Aの例示的な寛骨臼カップ取り外し器アセンブリの分解斜視図である。
図2C図2A及び図2Bの例示的な切断アセンブリ及び例示的な切断アセンブリ支持体、並びに寛骨臼殻インプラントの詳細斜視図である。
図3】延伸可能な切断ブレードを特徴とする組立構成における、寛骨臼カップ取り外し器アセンブリの例示的な実施形態の正面側斜視図であり、切断ブレードの延伸は、ハンドルの回転とタイミングが合わせられている。
図4A】半球状切断ブレードを特徴とする部分的組立構成における、カップ取り外し器アセンブリの例示的な実施形態の側面斜視図である。
図4B】寛骨臼殻インプラント(すなわち、股関節カップ)の上部の上に位置合わせされた半球状切断ブレードを示す、図4Aの半球状切断ブレードの側面斜視図である。
図4C】寛骨臼殻インプラントの側面の周りで切断するように位置合わせされた半球状切断ブレードを示す、図4Aの半球状切断ブレードの斜視側面図である。
図4D図4Aの半球状切断ブレードの拡大斜視図であり、半球状切断ブレードの周縁部から延伸する鋸歯状の歯を更に詳述する。
図4E】外面角度を更に例解するために、鋸歯状の単体歯の断面を更に詳述する、図4Aの半球状切断ブレードの拡大側断面図である。
図5】半球状切断ブレードと、位置決め部材の先端に一体的に係合される配向軸受と、自在継手を介して駆動部材に回転可能に係合される切断アセンブリ支持体と、を特徴とする組立構成における、カップ取り外し器アセンブリの別の例示的な実施形態の斜視側面図である。
図6】位置決め部材が、配向軸受に間接的に係合するように構成された第1のアーム及び第2のアームを含む関節運動クランプを更に備える組立構成における、カップ取り外し器アセンブリの例示的な実施形態の側面斜視図である。
図7図6の実施形態と同様であるが、より人間工学的なハンドルを有する組立構成における、カップ取り外し器アセンブリの例示的な実施形態の側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、かつ本発明を実施することができる特定の実施形態が例解として示される添付図面が参照される。他の実施形態が利用され得、構造的変更が、本発明の範囲から逸脱することなく、行われ得ることが理解されるべきである。
【0017】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明は、理解を助ける例解目的でのみ提示されており、網羅的であること、又は本発明の範囲及び趣旨を限定することを意図するものではない。実施形態は、本発明の原理及びその実用的な用途を最もよく説明するために選択及び記載されている。当業者は、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本明細書に開示される本発明に多くの変形がなされ得ることを認識するであろう。
【0018】
特に明記しない限り、同様の参照符号は、いくつかの図を通して対応する部分を示す。図面は、本開示による様々な特徴及び構成要素の実施形態を表すが、図面は必ずしも縮尺どおりではなく、特定の特徴は、本開示の実施形態をより良好に例解するために誇張されている場合があり、そのような例示は、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0019】
本明細書で別途明示的に述べられたものを除いて、以下の解釈の規則が本明細書に適用される。(a)本明細書で使用される全ての語は、かかる状況で必要とされるかかる性別又は数(単数又は複数)であると解釈されるものとする。(b)本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「a」、「an」、及び「the」という単数形の用語は、文脈上明らかにそうでない場合を除き、複数形の参照を含む。(c)列挙された範囲又は値に適用される「約」という先行詞は、当該技術分野において既知である、又は測定から予想される、範囲又は値の偏差を有する近似値を示す。(d)特に明記しない限り、「本明細書に(herein、hereby、hereto)」、「前述の(hereinbefore)」、及び「後述の(hereinafter)」という語、及び類似する意味の語は、何らかの特定の段落、請求項、又は他の細目を指すのではなく、本明細書全体を指すものである。(e)説明見出しはあくまでも便宜上のものであり、本明細書の一部の構成の意味を制御するものでも影響を与えるものでもない。(f)「又は」及び「任意の」は排他的ではなく、「含む(include、including)」は限定的ではない。更に、「備える、含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、及び「収容する、含む(containing)」は、制限のない用語(すなわち、「...を含むが、これに限定されない」を意味する)として解釈されるべきである。
【0020】
本明細書における「一実施形態(one embodiment、an embodiment)」、「例示的な実施形態」、などの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含み得るものではないことを示している。更に、そのような句は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。更に、実施形態に関連して特定の特徴、構造、又は特性が記載される場合、明示的に記載されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、又は特性に影響を及ぼすことは当業者の知識の範囲内であることが示唆される。
【0021】
記述的な支持を提供するのに必要な範囲で、添付の特許請求の範囲の主題及び/又はテキストは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において別途明確に示されない限り、その間の任意の部分範囲の範囲内にある各別個の値を個々に参照する簡単な方法としての役割を果たすことを単に意図する。列挙された範囲内の各別個の値は、各別個の値が本明細書に個々に列挙されているかのように、本明細書又は特許請求の範囲に組み込まれる。特定の範囲の値が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の下限の単位の10分の1以下までの各介在値と、その部分範囲の記載された範囲内の任意の他の記載値又は介在値とは、文脈が別段明確に指示しない限り、本明細書に含まれることが理解される。全ての部分範囲も含まれる。これらのより小さい範囲の上限及び下限も、記載された範囲内の任意の具体的かつ明示的に除外された制限に従うことを条件として、そこに含まれる。
【0023】
本明細書で使用される用語のいくつかは相対的な用語であることに留意されたい。例えば、「上部」及び「下部」、「上」及び「下」という用語は、場所的に互いに相対的であり、すなわち、上部構成要素は、示される又は描写される配向で下部構成要素よりも高位に位置するが、これらの用語は、その配向が反転される場合には、変わり得る。
【0024】
「水平」及び「垂直」という用語は、絶対基準、すなわち、地上に対する方向を示すために使用される。しかしながら、これらの用語は、互いに絶対的に平行又は絶対的に垂直である構造を必要とすると解釈されるべきではない。例えば、第1の垂直構造及び第2の垂直構造は、必ずしも互いに平行ではない。
【0025】
図1図7に示されるように、取り外し可能な寛骨臼カップ取り外し器具アセンブリ1の例示的な実施形態は、修正股関節手技において、プライマリ寛骨臼カップ又はカップ、及び殻400(図2A)(集合的に、「プライマリカップ」)を取り外す際に使用するように構成されている。器具1は、本明細書において、プライマリカップを取り外すために説明されているが、修正カップが存在する場合には、この器具を使用して修正カップを取り外すことができる。
【0026】
本明細書に説明される例示的なカップ取り外し器具アセンブリ1は、組立構成(例えば、図2A)、分解構成(図2B)、及び部分的組立構成を有する。
【0027】
例示的なカップ取り外し器具アセンブリ1は、概して、長手方向本体110、先端111、及び終端112を備える、位置決め部材100を含む。長手方向本体110は、先端111と終端112との間に延伸する。位置決め部材は、貫通孔145(図2B)を画定する内面143(図2B)を有する配向軸受115に係合する。嵌合部分363(図2B)を有する切断アセンブリ350は、配向軸受115の貫通孔145内に回転可能に配設されるように構成されている。図2Cを簡単に参照すると、嵌合部分363は、外周面を備えることができる。図2A及び図2Bを簡単に参照すると、配向の内面143は、カップ取り外し器具1が組立構成中にある場合、嵌合部分363の外周面の周りに同心円状に、かつ接近して配設されている。このように、嵌合部分363は、「配向軸受115の貫通孔145内に回転可能に配設されるように構成されている」と言うことができる。
【0028】
切断アセンブリ350は、切断ブレード380を備える。駆動部材本体210(図2B)を有する駆動部材200は、駆動部材先端211と駆動部材後端212との間に延伸する。駆動部材200の先端211は、切断アセンブリ350に係合して、切断アセンブリ350を回転可能に駆動し、寛骨臼カップインプラント400の周りを切断し、したがって、寛骨臼カップインプラント400を患者の天然寛骨臼から取り外す。位置決め部材100、駆動部材200、配向軸受115、及び切断アセンブリ350は、医療グレードのステンレス鋼、チタン、又は同様の強度及び耐久性特性を有する任意の他の生体適合性材料で作製され得ることが考えられる。
【0029】
切断装置、及び様々な切断装置を動作させるための駆動機構、の様々な構成が、本明細書で説明されるであろう。特定の例示的な実施形態では、位置決め部材100は、主切開部内で、又は主切開部を通して動作するようにサイズ決定及び構成されており、これに対して、駆動部材200は、入口切開部内、又は入口切開部を通して動作するようにサイズ決定及び構成されている。
【0030】
固定ブレード
図1の実施形態では、例示的なカップ取り外し器アセンブリ1は、寛骨臼カップインプラント400の外側縁端部の周りに回転することができる単独の固定された切断ブレード380を含む(図2Aを参照)。位置決め部材100は、先端又は下端111と、終端又は上端112との間に延伸する主シャフト又は延伸部分などの長手方向本体110を含む。配向軸受115は、先端111に取り付けられるか、又はその先端と一体的であり得る。例示的な実施形態では、配向軸受115は、切断アセンブリ350を回転可能に受容及び支持するように構成されているリング部材である。いくつかの実施形態では、ハンドグリップ120が、長手方向本体110の終端112の上に、又はそれに隣接して提供されている。ハンドグリップ120は、図1に示すように、Tハンドルの形態であり得る。ハンドグリップ120は、位置決め部材100及び切断アセンブリ350を、患者の股関節に位置合わせされている主切開部中に挿入する際に使用するように構成されている。位置決め部材100が切断アセンブリ350に係合する部分係合構成を使用して、切断アセンブリ350を患者の寛骨臼の上に位置決めし、大腿骨頭軸受330を、取り外される予定の寛骨臼カップインプラント400中に着座させることができる。
【0031】
切断アセンブリ350は、配向軸受115を介して、位置決め部材100の先端111に隣接して回転可能に取り付けられている。描写されている実施形態では、切断アセンブリ350は、組立構成又は部分的組立構成における、配向軸受115に回転可能に接続されたブレード支持体部分360、そのブレード支持体部分360から遠位に延伸する切断ブレード380、及び大腿骨頭軸受330を備える。この大腿骨頭軸受330は、ブレード支持体部分360の下方に位置決めされている。大腿骨頭軸受330は、通常、概ね半球状であり、通常、プライマリ寛骨臼カップ400内でカップ取り外し器アセンブリ1を配向する際に使用するようにサイズ決定される(図2Aを参照)。大腿骨頭軸受330は、ブレード支持体部分360の下方に回転可能に接続することができ、その結果、ブレード支持体部分360は、大腿骨頭軸受330の周りを単独で回転する。図1に示すように、切断ブレード380は、例示的には、ブレード支持体部分360から遠位に延伸し、取り外される予定の寛骨臼カップインプラント400の外径と概ね合致する湾曲又は弓形断面を有する。切断ブレード380は、大腿骨頭軸受330の外径から選択された距離に位置決めされて、切断ブレード380は、取り外される予定の寛骨臼カップインプラント400の外径に隣接する骨又は骨セメントを切断する。ブレード支持体部分360のドライバ台座361(図2C)延伸部は、本明細書に説明されているように、ブレード支持体部分360及び切断ブレード380を回転させる際に使用するように、配向軸受115内に回転可能に位置決めすることができる。
【0032】
別個の駆動部材200が、切断アセンブリ350を回転させる際に使用するように提供されている。駆動部材200(図2Bも参照)は、駆動部材先端又は下端211と、駆動部材終端又は上端212との間に延伸する駆動部材本体210を有する。図1の実施形態では、駆動部材本体210は、入口ガイドアセンブリ250を通して挿入されている。入口ガイドアセンブリ250は、所望される場合、患者の脚部内の入口切開部を通して挿入することができる入口ガイド235を備えることができる。他の例示的な実施形態では、入口ガイドアセンブリ250は、カニューレ500を通して挿入することができる(図4A)。入口ガイドアセンブリ250は、組立構成内の駆動部材終端212に隣接する入口ガイド235から延伸する駆動ハンドル230を任意選択的に含むことができる。この駆動ハンドル230は、望ましくは、係合時に駆動台座161を介して、ブレード支持体部分360及び取り付けられた切断ブレード380を回転させるための駆動部材200を回転させる際に使用するように、位置決め及び構成されている。駆動ハンドル230は、当業者によって認識可能な任意の方法で駆動部材後端212に係合するが、望ましくは、駆動部材200の先端211を参照して以下に説明されるように、機械的な突起-受容部係合機構によって係合する。このようにして、駆動ハンドル230は、駆動部材終端212に係合し、それによって、駆動部材本体210及び駆動部材先端211を回転させるように「構成されている」と言うことができる。
【0033】
駆動部材200の先端211は、その先端211上の雄型六角部、及び駆動台座361上の雌型六角部、又はその逆も同様のものなどを介して、ブレード支持体部材360の駆動台座361に係合するように構成されている。当業者にとって既知である、全ての突起及び密接に嵌合する受容部係合機構は、本開示の範囲内であると見なされる。このようにして、駆動部材先端211は、「切断アセンブリ350に係合して、その切断アセンブリ350を回転可能に駆動するように構成されている」と言うことができる。入口ガイドアセンブリ250内で駆動部材200を保持し、挿入し、取り外し、かつ操作して、位置決め部材100の配向軸受115内に配設された駆動台座361に係合させる際に使用するためのハンドル220が、駆動部材200の終端212の上又はそこに提供されている。
【0034】
本明細書に説明されている構成を使用して、外科医は、位置決め部材100を主切開部に、駆動部材200を入口切開部に選択的に位置決めし、駆動部材200を選択的に回転させて、取り外される予定の寛骨臼カップインプラント400の周りで切断ブレード380を回転させることができる。
【0035】
様々なサイズの寛骨臼カップインプラント(すなわち、股関節カップ)を収容し、取り外すために、固定切断ブレード380は、異なってサイズ決定された切断ブレード380が、異なるサイズのカップを取り外す際に使用するために選択することができるように、取り外し可能であるように構成されている。例示的な実施形態では、複数のサイズのブレード支持体部分360、切断ブレード380、及び大腿骨頭軸受330が、外科手術トレイ内に配置された器具キットの形態などで提供され得る。
【0036】
例えば、ブレード支持体部分360は、取り外される予定の寛骨臼カップインプラント400の外径のすぐ外側に切断ブレード380を配置するように、切断ブレード380と協同してサイズ決定することができる長さ寸法を有することが考えられる。寛骨臼カップインプラント400は、望ましくは、手術前に(例えば、患者記録又は術前放射線写真を通して)既知であることにより、ブレード支持体部分360及び切断ブレード380をサイズ決定して、寛骨臼カップインプラント400の取り外しに適応させることができる。しかしながら、異なるサイズ寸法を有する、1つを上回る数のブレード支持体部分360又は切断ブレード380が、手術時に提供されて、外科医が手技中に実際の寛骨臼カップインプラント400に直面したときに、外科医に選択肢を提供することができることもまた考えられる。
【0037】
異なるブレード長さを有する固定切断ブレード380が提供され得ることも、更に考えられる。外科医は、より短い切断ブレード380を使用して、寛骨臼カップインプラント400の取り外しを開始することができる。例えば、より短いカッターブレード380は、寛骨臼カップインプラント400の外側周縁部の周りに、天然寛骨臼と寛骨臼カップインプラント400との間に有用な開口部を作り出すことができる。初期開口部内に配置されたより長い切断ブレード380を使用して、寛骨臼カップインプラント400と、天然寛骨臼との間の開口部を延伸し、それによって、天然寛骨臼から寛骨臼カップインプラント400を分離することができる。
【0038】
様々にサイズ決定された大腿骨頭軸受330を使用して、様々なサイズ決定された寛骨臼カップインプラント400を着座させることができる。例示的な実施形態では、様々なサイズが、それぞれの位置決め部材100と一体的である。他の実施形態では、構成要素は、位置決め部材100から取り外し可能、かつ脱着可能であり得、その結果、器具の在庫を低減させることができる。
【0039】
延伸可能なブレード
図2A~Cの実施形態では、カップ取り外し器アセンブリ1は、図1を参照して説明された例示的な実施形態と同様である。しかしながら、切断ブレード380は、ブレード支持体部分360から選択的に延伸可能である(図2Cを参照)。図2A~Cの実施形態では、これは、駆動部材本体210を収容する中空入口ガイド235を提供することによって達成される。調節ハンドル220Aは、図1の実施形態の固定ハンドル220ではなく、終端212の上に提供されている。選択的に延伸可能な切断ブレード380Aは、駆動部材200(図2B)に動作可能に接続され、その結果、調節ハンドル220Aの回転は、例えば、時計回り方向のように、切断ブレード380Aを選択的に延伸させる。所望の切断ブレード長さが設定されると、外科医は、駆動部材200を切断アセンブリ350から係合解除して、部分的に係合された位置を画定することができる(すなわち、位置決め部材100の配向軸受115は、切断アセンブリ350の嵌合部分363の周りに、依然として配設されている)。次いで、外科医は、位置決め部材100のハンドル120を使用して、切断アセンブリを選択的に移動させ、延伸によって、寛骨臼カップインプラント400の外面の周りに選択的に延伸可能な切断ブレード380Aを移動させ、それによって、寛骨臼カップインプラント400を患者の天然寛骨臼から取り外すことができる。選択的に延伸可能な切断ブレード380Aの長さは、手技中に切断アセンブリ支持体360の底部351に対して、必要に応じて、調節することができる。
【0040】
図2Cは、駆動部材200への、切断ブレード380の例示的な動作可能な接続の拡大図を提供している。その組立構成では、駆動部材200の先端211は、六角形状などの雄型キー付き形状を含む。雄型キー付き形状は、駆動台座361上の雌型六角形状などの相補的なキー付き形状の側部に配設され、かつその側部に係合する。このようにして、駆動台座部材361は、駆動部材先端211の相補的なキー付き内面と「嵌合するように構成されている」キー付きインターフェースを備える近位端を有すると言うことができる。
【0041】
駆動台座361は、切断アセンブリ350の嵌合部分363内に配設されている。組立構成において、嵌合部分363は、配向軸受115の、好ましくは環状内面143の孔145内に配設されている。このようにして、嵌合部分363は、配向軸受115の孔145内に「回転可能に配置されるように構成されている」と言うことができる。環状内面143は、好ましい実施形態を含むが、係合された位置決め部材100の運動に対して嵌合部分363が位置決めされることを可能にする任意の機械的係合は、本開示の範囲内であると見なされる。
【0042】
駆動台座361は、遠位スプライン歯348を備えるスプラインシャフト347に係合され、回転軸をそのスプラインシャフトと共有する。次に、遠位スプライン歯348は、延伸可能な切断ブレード380のギヤ付き歯349に選択的に係合する。ギヤ付き歯349は、非ギヤ付きブレード支持体側面346から反対側に配設することができる。このようにして、調節ハンドル220Aの回転は、例えば、時計回り方向のように、ブレード支持体部分360の底部351に対して切断ブレード380Aを選択的に延伸させる。前述の説明は、ブレード支持体部分360が、切断ブレード380と「連通するように構成されている」駆動台座をどのように有し得るかについての一例である。
【0043】
特定の例示的な実施形態では、スリーブが、スプラインシャフト347と、駆動台座361の内壁との間に近接して配設され得る。そのようなスリーブは、摩擦力を提供して、当該摩擦力が、係合された駆動部材200の回転運動に打ち勝てないときに、その摩擦力は、スプラインシャフト347の回転を防止することができる。このようにして、スリーブは、スプラインシャフト347、及び、延伸によって、選択的に延伸可能な切断ブレード380Aを所望の場所でロックすることができ、その所望の場所は、切断アセンブリ支持体360の底部351に対して選択的に延伸可能な切断ブレード380Aの所望の長さに対応することができる。
【0044】
係合された駆動部材200が回転していないときに、スプラインシャフト347の回転運動を防止する、軽く触れる程度の突出部及び受容部ロック機構、又は同様の機械的若しくは電気機械的ロック構造は、本開示の範囲内にあることが理解されるであろう。例示的な実施形態では、スプラインシャフト347は、固定された大腿骨頭軸受支持体331の周りに概ね円筒状かつ環状に配設され得る。固定大腿骨頭軸受支持体331は、スプラインシャフト347を越えて延伸し、望ましくは大腿骨頭係合機構332を支持する。この大腿骨頭係合機構は、大腿骨頭軸受330に取り外し可能に係合するように構成されている。例示的な大腿骨頭係合機構332は、ねじ山、相補的なソケット内のボール軸受、クランプ、突出部、凹部、及び1つの構成要素を別の構成要素から選択的に機械的に係合及び係合解除するための他の既知の手段を含むことができる。
【0045】
図3は、選択的に延伸可能な切断ブレード380Aの代替的な実施形態を示しており、ブレード380の延伸は、駆動ハンドル230の回転とタイミングが合わせられている。この実施形態では、ブレード380は、駆動ハンドル230の回転毎に切断アセンブリ支持体360の底部351に対してわずかな量だけ延伸する。このようにして、切断ブレード380は、回転毎に、より深く切断する。図3の実施形態では、これは、入口ガイドアセンブリ250の入口ガイド235を介して駆動部材200を提供することによって達成される(図2Bを参照)。入口ガイドアセンブリ250は、任意選択的に、ダイビング部材200を保持及び操作する際に使用するための、入口ガイド235の上側部分に固定されたハンドル240を更に備えることができる。図1及び図2A~Cに描写されている実施形態と同様に、入口ガイドアセンブリ250は、所望される場合、患者の脚の入口切開部を通して挿入することができる。他の例示的な実施形態では、入口ガイドアセンブリ250は、カニューレ500を通して挿入することができる(図4A)。切断ブレード380は、内部駆動部材200に動作可能に接続され、その結果、駆動ハンドル230の回転は、例えば、時計回り方向のように、切断ブレード380を選択的に延伸させる。描写されている実施形態では、切断ブレード380は、駆動部材200に動作可能に接続されており、上記図2Cを参照して説明したのと同じ方法で、選択的にロック可能とすることができる。
【0046】
動力式ブレード
図4Aの実施形態では、本開示の取り外し可能なカップ取り外し器アセンブリ1は、動力式半球状切断ブレード380Bを含む。図4Aの実施形態では、半球状切断ブレード380Bは、中空半球状内部、及びその下端上の環状リムを有する。半球状切断ブレード380Bには、鋸歯状縁端部、又は鋸ブレードのような鋸歯状部などの、環状底部リムに沿った切断縁端部(383を参照)が提供されている。半球状切断ブレード380Bは、望ましくは、半球状切断ブレード380Bのブレード本体を通って延伸する1つ以上の排出孔385を備える。排出孔385は、除去された骨セメント、骨、骨髄、又は他の組織が、切断プロセスと必要以上に干渉することなく、掘削領域を出ていくことを可能にする。
【0047】
いくつかの実施形態では、半球状ブレード380Bの様々なサイズが提供され、その結果、ブレード380Bは、取り外される予定のプライマリ又は修正寛骨臼カップインプラント400のサイズに選択的に適合することができる。環状リムは、選択的にサイズ決定されて、固定されたプライマリ又は修正寛骨臼カップインプラント400の周りに半球状切断ブレード380Bの切断端部を延伸させる。半球状切断ブレード380Bは、駆動部材200によって動力駆動され得、この実施形態では、入口駆動シャフト200Aの形態を採る。入口駆動シャフト200Aの終端212は、電気ドリル又は他の動力駆動機構による係合のための標準的な構成、例えば係合平坦部又は平坦部を備える。
【0048】
図4B及び図4Cに示されているように(図4Aも参照)、位置決め部材100のTハンドル120を使用して、切断中にプライマリ又は修正寛骨臼カップインプラント400の外径の周りに半球状ブレード380Bを移動させることができる。図4Bは、開始位置において、寛骨臼カップインプラント400の上に直接配向された半球状切断ブレード380Bを示している。図4Cは、寛骨臼カップインプラント400の側面の周りを回転して、隣接する骨又は骨セメントのより深い領域を切断する際に支援するための半球状切断ブレード380Bを示している。
【0049】
動力式半球状切断ブレード380Bは、強力であるが、いくつかの設計制限を提示する。寛骨臼カップインプラント400の内径のサイズに応じて、ライナ挿入物401は、半球状切断ブレード380Bをプライマリ又は修正寛骨臼カップインプラント400の外径と同心上の配向を維持するために、必要とされ得る。ライナ挿入物401を提供して、様々なサイズの寛骨臼カップインプラント400及び半球状切断ブレード380Bを収容することができる。更に、ボールエンド、自在継手(209、図5を参照)、又はジンバル式接続(図示せず)を有する入口駆動シャフト200Aの使用により、切断中の寛骨臼カップ挿入物400の周辺での、本開示の範囲内であると見なされるブレード380のいずれかの操縦性が改善されるであろうと考えられる。
【0050】
図4D及び図4Eにおいてより明確にわかるように、鋸歯状縁端部は、半球状切断ブレード380Bの周縁部Cから延伸する鋸歯状歯383を含む。描写されている実施形態では、鋸歯状歯383は、半球状切断ブレード380Bの周縁部Cに対する法線Nと、鋸歯状歯383の鋸歯状単体歯383Aの外面Sによって画定される平面との間の交点によって画定された外面角度θを有する。特定の例示的な実施形態では、外面角度θは、望ましくは10度未満である。他の例示的な実施形態では、外面角度θは、例えば、外面角度と法線角度との組み合わせを含む、複数の角度の合計を含む合成角度であり得る。更に他の例示的な実施形態では、鋸歯状単体歯383Aの外面Sは、複数の外面角度θを含むことができ、周縁部Cに最も接近して配設された初期の角度の下方に配設された第2の角度及び任意の後続の角度は、法線Nに対して直前の外面角度θより大きい。更に他の例示的な実施形態では、鋸歯状歯383は、法線Nと同一の空間を有し、かつ法線角度を画定するための法平面と同一平面上にある線に対して傾斜している場合がある。更に他の例示的な実施形態では、鋸歯状単体歯383Aの外面Sは、複数の法線角度を含むことができ、第2の角度及び任意の後続の角度は、法平面と同一平面上にある線に対して直前の法線角度よりも大きい。法線角度と外面角度θとの組み合わせは、本開示の範囲内であると見なされる。手術中に寛骨臼カップインプラント400を切断アセンブリ支持体360に向かって引っ張るような方法で、寛骨臼カップインプラント400の外側の湾曲部に密接に適合する歯383の任意の構成は、本開示の範囲内であると見なされる。
【0051】
理論に束縛されるものではないが、望ましくは10度未満の外面角度θを備える鋸歯状歯383を有する半球状切断ブレード380Bは、アクティブ状態で使用する中で、寛骨臼カップインプラント400に引張力を加えることが考えられる。すなわち、本明細書に記載される鋸歯状歯383を有する半球状切断ブレード380Bは、通常の使用中に切断アセンブリ支持体360の底部351に向かって寛骨臼カップインプラント400を引き寄せることによって、寛骨臼カップインプラント400の取り外しを容易にすることができる。結果として、外科医は、以前に埋め込まれた寛骨臼カップインプラント400の取り外しに費やす時間をより短縮することができ、それによって、手技時間及びその副次的なリスクを低減することができる可能性があると考えられる。
【0052】
構成要素の異なるサイズを含む、カップ取り外し器具アセンブリ1の構成要素は、典型的には、キットの様式で、手術用トレイ又はケースなどの便利な形態で配置されるであろう。しかしながら、キット構成要素が手術時に使用するために手術室内でともに組み立てられるか、又は集約される前提では、それらの構成要素は、ともにパッケージ化されるか、又はともに送り届けられる必要はない。
【0053】
図5は、本開示の別の例示的な実施形態の側面斜視図であり、そこでは、配向軸受115は、位置決め部材100の先端111に直接一体的に係合されており、配向軸受115の環状内面143は、配向軸受115内に配設され、かつ配向軸受115の孔145の中に延伸するボール軸受118を更に含む。組立構成では、又は切断アセンブリ360が配向軸受115の孔145内に回転可能に配設されている部分的組立構成では、ボール軸受118は、切断アセンブリ支持体360内のトラックに密接に隣接して配設されて、配向軸受115に対する切断アセンブリ支持体360の回転運動を容易にすることができる。
【0054】
描写されている実施形態では、駆動部材200は、駆動部材先端211において、自在継手209を備える。実際には、描写されている実施形態にあるように、入口駆動シャフトである駆動部材200は、露出した手術領域と位置合わせする、患者の脚内の入口切開部を通して挿入されることができると考えられる。この露出した手術領域は、主手術切開部が外科医の視点に対して患者の関節包の上に位置決めされることによって画定することができる。外科医は、切断アセンブリ支持体360及び半球状切断ブレード380を備える切断アセンブリ350を主切開部中に配置することができる。切断アセンブリ350は、配向軸受115に回転可能に係合され得、その配向軸受は、次に、主切開部中に挿入されている間、位置決め部材100に直接又は間接的に係合される。駆動部材200は、入口切開部中に挿入することができる。カニューレ500又は他のチューブは、駆動部材200の挿入前に、入口切開部を通して挿入され得る。カニューレ500又は他のライナは、駆動部材200の回転運動の観点から、入口切開部を取り囲む患者組織を保護することが望ましくあり得る。切断アセンブリ350及び駆動部材先端211の両方が主手術領域内に存在すると、次いで外科医は、駆動部材先端211を切断アセンブリ350の駆動台座361に係合させる。描写されている実施形態では、切断アセンブリ350の駆動台座361は、自在継手209(図6を参照)の終端(111を参照)上に配設されている。描写されている自在継手209は、切断アセンブリ支持体360の一部であり得る。次に、切断アセンブリ支持体360は、切断ブレード380を支持し、これは、描写されている実施形態では、半球状切断ブレード380Bである。
【0055】
理論に束縛されるものではないが、自在継手209又は同様の全方向継手の存在により、外科医は、位置決め部材100を使用して、駆動部材200を介して中心回転軸Rを中心とした半球状切断ブレード380Bの回転運動を維持しながら、寛骨臼カップインプラント400(図4B及び図4Cを参照)に対して弓形に半球状切断ブレード280Bの位置を調節することが可能になると考えられる。そのような実施形態は、修正股関節形成術手技において、外科医が入口切開部及び主切開部の低侵襲性技術を使用して、以前に設置された寛骨臼カップインプラント400を取り外すことを可能し得る。これが達成され得る速度は、低侵襲性手技に関連する強化された回復期間を維持しつつ、患者が麻酔下にある全体的な時間を低減し、手技時間、及び、したがって、感染リスクを低減し得ると考えられる。
【0056】
自在継手209が描写されているが、駆動部材200と切断アセンブリ支持体360との間の位置合わせ又は距離の変動を許容する全ての継手は、本開示の範囲内であると見なされ、例えば、顎連結器、ラグ継手、スプライン継手、ボールエンド及びジンバル式接続、並びにプリズム継手が含まれる。
【0057】
図6は、位置決め部材100が先端111において関節運動クランプ119を更に備えることを除いて、図5を参照して説明された実施形態と同様である、例示的なカップ取り外し器具アセンブリ1の側面斜視図である。この関節運動クランプ119は、第1のアーム117a、及び第1のアーム117aに対して反対かつ遠位に配設された第2のアーム117bを備える。ピン113a、113bは、配向軸受115内、並びに第1のアーム117a及び第2のアーム117b内の位置合わせされたピン孔を通って延伸して、配向軸受115を位置決め部材100の先端111に間接的に係合させる。このようにして、位置決め部材100は、配向軸受115に「間接的に係合する」と言うことができる。描写されている実施形態では、位置決め部材100のTハンドル120は、従動部106の終端に係合する。外科医は、Tハンドル120及び従動部106を位置決め部材100の先端111に向かって押すときに、反力を加えることができる。従動部106は、従動部106が関節運動クランプ119に到達するまで、位置決め部材100の長さに沿って、概ね位置決め部材100内で延伸する。外科医は、従動部106を先端111に向かって押して、第1のアーム117a及び第2のアーム117bを互いから離れるように延伸させ、配向軸受115を解放することができる。
【0058】
図7の例示的な実施形態は、位置決め部材100の本体110が、位置決め部材100の本体110の長さに沿って概ね長さ方向に延伸するグリップ121を備えることを除いて、図6の例示的な実施形態と同様である。従動部106は、図6に示されるようなTハンドル120、異なるタイプのハンドルに係合してもよく、又はハンドルに全く係合しなくてもよい。
【0059】
例示的なカップ取り外し器具アセンブリ1を備える器具は、キットの形態で提供することができる。キットの構成要素は、手術用トレイ又はケースなどの便利な形態で配置されることが好ましい。しかしながら、キット構成要素が手術時に使用するために手術室内でともに組み立てられるか、又は集約される前提では、それらの構成要素は、ともにパッケージ化されるか、又はともに送り届けられる必要はない。例示的なキットは、カップ取り外し器具アセンブリ1、本明細書に説明されているカップ取り外し器具アセンブリ1の変形例、及びある実施形態による任意の他のカップ取り外し器具アセンブリ1、のうちの任意の好適な実施形態を含むことができる。例示的なキットは、1つ以上の切断アセンブリ350、1つ以上の切断ブレード380、1つ以上のタイプの切断ブレード380、(例えば、選択的に延伸可能な切断ブレード380A、又は半球状切断ブレード380B、1つ以上の駆動部材200、1つ以上の切断アセンブリ支持体360、1つ以上の配向軸受115、及び1つ以上の位置決め部材100を更に含み得ることが考えられるが、特定のキットは、これらの要素のうちのいくつか又は全てを欠き得ることが理解されるであろう。切断アセンブリ350、本明細書に説明されている切断アセンブリ350の変形例、及びある実施形態による任意の他の切断アセンブリ350のうちの任意の好適な実施形態は、本開示の範囲内であると見なされる。切断ブレード380、本明細書に記載されている切断ブレード380の変形例、及びある実施形態による任意の他の切断ブレード380のうちの任意の好適な実施形態は、本開示の範囲内であると見なされる。駆動部材200、本明細書に説明されている駆動部材200の変形例、及びある実施形態による任意の他の駆動部材200のうちの任意の好適な実施形態は、本開示の範囲内であると見なされる。切断アセンブリ支持体360、本明細書に記載されている切断アセンブリ支持体360の変形例、及びある実施形態による任意の他の切断アセンブリ支持体360のうちの任意の好適な実施形態は、本開示の範囲内であると見なされる。配向軸受115、本明細書に説明されている配向軸受115の変形例、及びある実施形態による任意の他の配向軸受115のうちの任意の好適な実施形態は、本開示の範囲内であると見なされる。位置決め部材100、本明細書に説明されている位置決め部材100の変形例、及びある実施形態による任意の他の位置決め部材100のうちの任意の好適な実施形態は、本開示の範囲内であると見なされる。
【0060】
特定の実施形態によるキットに含まれるカップ取り外し器具アセンブリ1、切断アセンブリ350、切断ブレード380、駆動部材200、切断アセンブリ支持体360、配向軸受115、及び位置決め部材100の好適な数又はタイプの選択は、そのキットに含まれる構成要素を使用して実行されることが意図される手技などの様々な考慮事項に基づき得る。
【0061】
使用方法
手術中、カップ取り外し器1は、背景技術の項目で説明されたものなどの、2箇所切開部股関節手技で使用するように構成されており、これらは、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。2箇所切開部股関節手技では、主切開部は、股関節へのアクセスを提供し、これに対して、近傍の入口切開部は、股関節と連通する。相対的に大きい器具が、主切開部を通して股関節中に挿入され、これに対して、入口切開部は、股関節内に配置された器具を駆動するか、又は他の方法で動作させるために使用される。2箇所切開部股関節手技は、従来から、プライマリ股関節手技のために使用されてきた。しかしながら、本発明のカップ取り外し器1は、2箇所切開部修正手技において使用するように設計されている。上で説明したように、位置決め部材100は、主切開部内において又は主切開部を通して動作するようにサイズ決定及び構成され、これに対して、駆動部材200は、入口切開部内において又は入口切開部を通して操作するようにサイズ決定及び構成されている。位置決め部材は、ハンドグリップ120、及び延伸部分120の上側部分を介して、主切開部内で操作することができる。駆動部材200の構成により、その駆動部材が入口切開部を通して挿入され、ハンドル220及び駆動ハンドル230部分を介して動作されることが可能になる。カニューレ500が入口切開部内において使用される場合、入口駆動シャフト200は、カニューレ500中に挿入され、また切断ブレード380を駆動するために使用することができる。
【0062】
例示的な医療デバイスアセンブリは、孔を画定する内面を有する配向軸受と、配向軸受に係合された位置決め部材であって、先端と終端との間に延伸する長手方向を有する、位置決め部材と、配向軸受の孔内に回転可能に配設されるように構成された嵌合部分を有する切断アセンブリであって、切断ブレードを含む、切断アセンブリと、駆動部材先端と駆動部材終端との間に延伸する駆動部材本体を有する駆動部材であって、その駆動部材先端は、切断アセンブリに係合して、切断アセンブリを回転可能に駆動するように構成されている、駆動部材と、を備える。
【0063】
例示的な実施形態では、医療デバイスアセンブリは、ブレード支持体部分の下方に配設されている大腿骨頭軸受を更に備えることができる。
【0064】
例示的な実施形態では、切断アセンブリは、切断アセンブリ支持体に回転可能に接続されているブレード支持体部分を更に備えることができる。また更に例示的な実施形態では、ブレード支持体部分は、切断ブレードと連通するように構成されている駆動台座であり、その切断ブレードは、ブレード支持体部分から遠位に延伸し、駆動部材の先端は、駆動台座に係合するように構成されている。
【0065】
例示的な実施形態では、配向軸受は、位置決め部材の先端に一体的に係合されている。別の例示的な実施形態では、配向軸受は、位置決め部材の先端に間接的に係合されている。
【0066】
例示的な実施形態では、切断ブレードは、半球状切断ブレードである。そのような実施形態では、半球状切断ブレードは、半球状切断ブレードの遠位周縁部から延伸する鋸歯状歯を更に含み得る。そのような実施形態では、鋸歯状歯は、半球状切断ブレードの遠位周縁部に対する法線と、鋸歯状歯の鋸歯状単体歯の外面との間の角度によって画定されている外面角度を更に有し得る。そのような実施形態では、外面角度は、10度未満であり得る。
【0067】
半球状切断ブレードを含む例示的な実施形態では、半球状切断ブレードは、半球状切断ブレードのブレード本体を通って延伸する排出孔を更に画定する。そのような例示的な実施形態では、半球状切断ブレードは、半球状切断ブレードのブレード本体を通って延伸する複数の排出孔を更に画定することができる。
【0068】
例示的な実施形態では、切断アセンブリは、切断アセンブリ支持体を更に備え、その切断アセンブリ支持体は、配向軸受の孔内に回転可能に配設されるように構成されている嵌合部分を有する。切断アセンブリ支持体を含む、そのような例示的な実施形態では、医療デバイスアセンブリは、組立構成において切断アセンブリ支持体と駆動部材との間に配設されている駆動台座部材を更に含み得る。切断アセンブリ支持体を含む、そのような例示的な実施形態では、切断アセンブリ支持体は、切断ブレードと連通するように構成されている駆動台座部材有し得、その切断ブレードは、切断アセンブリ支持体から遠位に延伸することができ、駆動部材の先端は、駆動台座に係合するように構成することができる。
【0069】
駆動台座部材を含む例示的な実施形態では、駆動台座部材は、駆動部材先端の相補的なキー付き内面と嵌合するように構成されたキー付きインターフェースを有する近位端を含み得る。
【0070】
キー付きインターフェースを有する例示的な実施形態では、切断ブレードは、湾曲した切断ブレードであり、スプラインシャフトは、キー付きインターフェースから遠位に延伸しており、スプラインシャフトの遠位端上のギヤ付き歯は、切断アセンブリ支持体内に配設された湾曲した切断ブレードの相補的なギヤ付き歯に係合し、その結果、スプラインシャフトの回転運動は、湾曲した切断ブレードの弓形運動に変換される。
【0071】
例示的な実施形態では、位置決め部材は、先端において関節運動クランプを更に含み得、その関節運動クランプは、第1のアーム及び第2のアームを含み得、ピンは、配向軸受内、並びに第1のアーム内及び第2のアーム内の位置合わせされたピン孔を通って延伸して、配向軸受を位置決め部材に間接的に係合させ得る。
【0072】
例示的な実施形態では、医療デバイスアセンブリは、位置決め部材の終端に配設されているハンドルを更に備え得る。
【0073】
例示的な実施形態では、医療デバイスアセンブリは、駆動部材終端に係合し、それによって、駆動部材本体及び駆動部材先端を回転させるように構成されている駆動ハンドルを更に備え得る。
【0074】
例示的な実施形態では、切断アセンブリは、切断アセンブリ支持体に回転可能に係合されている。
【0075】
例示的な実施形態では、医療デバイスアセンブリは、カニューレを更に備えることができ、駆動部材は、そのカニューレ内に配設されている。
【0076】
例示的な医療デバイスアセンブリは、湾曲した切断ブレードと連通するように構成された駆動台座を有する切断アセンブリ支持体であって、湾曲した切断ブレードがその切断アセンブリ支持体から遠位に延伸する、切断アセンブリ支持体と、駆動部材先端と駆動部材終端との間に延伸する駆動部材本体を有する駆動部材と、を備えることができ、その駆動部材は、駆動台座に係合して、湾曲した切断ブレードを弓状に延伸させるように構成されている。
【0077】
例示的な医療デバイスアセンブリは、孔を画定する内面を有する配向軸受と、配向軸受に係合された位置決め部材であって、先端と終端との間に延伸する長手方向本体を有する、位置決め部材と、配向軸受の孔内に回転可能に配設されるように構成された嵌合部分を有する切断アセンブリ支持体と、その切断アセンブリ支持体に係合された切断アセンブリであって、切断ブレードを含む、切断アセンブリと、駆動部材先端と駆動部材終端との間に延伸する駆動部材本体を有する駆動部材であって、その駆動部材終端は、切断アセンブリ支持体に係合して、その切断アセンブリを回転可能に駆動するように構成されている、駆動部材と、を備えることができる。
【0078】
本発明は、特定の実施形態に関して説明されてきたが、それらの代替例及び修正例が当業者にとって疑いなく明らかになることが期待される。したがって、以下の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨及び範囲内に含まれる全ての代替例及び修正例をカバーするものとして解釈されるべきであることが意図されている。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
図7
【外国語明細書】