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特開2023-115860飲食用具目印シールおよび飲食用具セット
<図1>
  • 特開-飲食用具目印シールおよび飲食用具セット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023115860
(43)【公開日】2023-08-21
(54)【発明の名称】飲食用具目印シールおよび飲食用具セット
(51)【国際特許分類】
   G09F 3/02 20060101AFI20230814BHJP
   A47G 19/22 20060101ALI20230814BHJP
   A47G 23/00 20060101ALI20230814BHJP
【FI】
G09F3/02 Q
A47G19/22 S
A47G23/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022018323
(22)【出願日】2022-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000205306
【氏名又は名称】大阪シーリング印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】田川 晶子
(72)【発明者】
【氏名】河澄 香菜子
【テーマコード(参考)】
3B001
3B115
【Fターム(参考)】
3B001AA11
3B001CC02
3B001DB20
3B115AA29
3B115BA07
3B115DA17
3B115DB13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自分が使用している食器および飲食用補助具を他人の使用していたものと区別することが可能な飲食用具目印シールおよび飲食用具セットを提供する。
【解決手段】皿101および皿101と共に使用される割箸102の組み合わせを識別可能とするための飲食用具目印シールで103であって、皿101に貼着される第1シール部10と割箸102に貼着される第2シール部20とを備え、第1シール部10および第2シール部20のそれぞれに、第1目印部M1および第2目印部M2が対をなすように貼着し、第1シール部10が皿101に残存し、第2シール部20が割箸102に残存するように分割可能であること、を特徴とする飲食用具目印シール103。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食器、および前記食器と共に使用される飲食用補助具の組み合わせを識別可能とするための飲食用具目印シールであって、
前記食器に貼着される第1シール部と、前記飲食用補助具に貼着される第2シール部とを備え、
前記第1シール部および前記第2シール部のそれぞれに、第1目印部および第2目印部が対をなすように設けられ、
前記第1シール部が前記食器に残存し、前記第2シール部が前記飲食用補助具に残存するように分割可能であること、を特徴とする飲食用具目印シール。
【請求項2】
前記第1シール部と前記第2シール部とに分割するための分割部が設けられていること、を特徴とする請求項1に記載の飲食用具目印シール。
【請求項3】
前記分割部が、脆弱部からなること、を特徴とする請求項2に記載の飲食用具目印シール。
【請求項4】
前記脆弱部が、ミシン目からなること、を特徴とする請求項3に記載の飲食用具目印シール。
【請求項5】
前記第1目印部および前記第2目印部は、同一または類似の内容を含むように対をなすこと、を特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の飲食用具セット。
【請求項6】
前記食器は、少なくとも皿を含み、
前記飲食用補助具は、少なくとも割箸を含み、
前記第1シール部が前記皿に貼着され、前記第2シール部が前記割箸に貼着されること、を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の飲食用具目印シール。
【請求項7】
食器と、
前記食器と共に使用される飲食用補助具と、
前記食器および前記飲食用補助具の組み合わせを識別可能とするための飲食用具目印シールとを備え、
前記飲食用具目印シールは、前記食器に貼着される第1シール部と、前記飲食用補助具に貼着される第2シール部とを備え、
前記第1シール部及び前記第2シール部のそれぞれに、第1目印部および第2目印部が対をなすように設けられており、
前記第1シール部が前記食器に残存し、前記第2シール部が前記飲食用補助具に残存するように分割可能であること、を特徴とする飲食用具セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食用具目印シールおよび飲食用具セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ホテル、旅館、住宅などでのパーティや宴会などの大勢の人が集まる場所で、各自が使用しているコップ(グラス、カップ、缶、瓶、ぐい呑み、茶碗、皿などの食器を含む)を取り違えることを防止することが可能な食器用目印用具が提案されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、食器用目印用具について、コップをはじめとする各自の食器と組み合わせて、材質、色、形、模様、図形、記号、文字、番号などによって、各自の食器を識別するためにコップに貼るラベル状のものやコップに巻くバンド状のものなど種々のものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3026983号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、食器の他に箸、スプーンおよびフォークといった飲食用補助具が同時に使用されるケースが多いため、自分が使用している食器のみならず、飲食用補助具に関しても他人の使用していたものと容易に区別することが可能な飲食用具目印シールおよび飲食用具セットが望まれている。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消すべくなされたものであって、自分が使用している食器および飲食用補助具を他人の使用していたものと区別することが可能な飲食用具目印シールおよび飲食用具セットを供給することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、次のように構成されている。
【0008】
(1)本発明の飲食用具目印シールは、食器、および前記食器と共に使用される飲食用補助具の組み合わせを識別可能とするための飲食用具目印シールであって、前記食器に貼着される第1シール部と、前記飲食用補助具に貼着される第2シール部とを備え、前記第1シール部および前記第2シール部のそれぞれに、第1目印部および第2目印部が対をなすように設けられ、前記第1シール部が前記食器に残存し、前記第2シール部が前記飲食用補助具に残存するように分割可能であること、を特徴とする。
【0009】
上記構成によると、食器および飲食用補助具に残存した第1目印部および第2目印部を視認しただけで、自分が使用している食器および飲食用補助具を直感的に識別することができる。すなわち、第1目印部および第2目印部は対をなしているため、食器および飲食用補助具の組み合わせを容易に判別することができる。また、上記構成によると、自分が使用している食器および飲食用補助具を、他人が使用している食器および飲食用補助具と区別することができるため、他人が間違えて使用することによる不快感をなくすことができる。さらには、病気感染の恐れも低下させることができる。
【0010】
(2)本発明の飲食用具目印シールにおいて、前記第1シール部と前記第2シール部とに分割するための分割部が設けられているとよい。このように構成すれば、飲食用具目印シールを第1シール部と第2シール部とに容易に分割することができるため、食器と飲食用補助具とを速やかに分割させて使用することができる。
【0011】
(3)本発明の飲食用具目印シールにおいて、前記分割部が、脆弱部からなるとよい。このように構成すれば、比較的小さな力で脆弱部から容易に分割することができる。
【0012】
(4)本発明の飲食用具目印シールにおいて、前記脆弱部が、ミシン目からなるとよい。このように構成すれば、ミシン目に沿って容易に分割することができる。
【0013】
(5)本発明の飲食用具目印シールにおいて、前記第1目印部および前記第2目印部は、同一または類似の内容を含むように対をなすとよい。このように構成すれば、第1目印部および第2目印部に統一感または関連性のある内容を持たせることができるため、第1目印部および第2目印部を視認しただけで、一組の飲食用具セットとなっている食器および飲食用補助具を識別することができる。
【0014】
(6)本発明の飲食用具目印シールにおいて、前記食器は、少なくとも皿を含み、前記飲食用補助具は、少なくとも割箸を含み、前記第1シール部が前記皿に貼着され、前記第2シール部が前記割箸に貼着されるとよい。このように構成すれば、皿および割箸を使用する際に飲食用具目印シールを分割することによって、第1シール部が皿に残存するとともに第2シール部が割箸に残存するため、残存したシール部の第1目印部および第2目印部が互いにリンクすることによって、自分が使用している皿および割箸の組み合わせを識別することができる。
【0015】
(7)本発明の飲食用具セットは、食器と、前記食器と共に使用される飲食用補助具と、前記食器および前記飲食用補助具の組み合わせを識別可能とするための飲食用具目印シールとを備え、前記飲食用具目印シールは、前記食器に貼着される第1シール部と、前記飲食用補助具に貼着される第2シール部とを備え、前記第1シール部及び前記第2シール部のそれぞれに、第1目印部および第2目印部が対をなすように設けられており、前記第1シール部が前記食器に残存し、前記第2シール部が前記飲食用補助具に残存するように分割可能であること、を特徴とする。
【0016】
上記構成によると、食器および飲食用補助具に残存した第1目印部および第2目印部を視認しただけで、自分が使用している食器および飲食用補助具を直感的に識別することができる。すなわち、第1目印部および第2目印部は対をなしているため、食器および飲食用補助具の組み合わせを容易に判別することができる。また、上記構成によると、自分が使用している食器および飲食用補助具を、他人が使用している食器および飲食用補助具と区別することができるため、他人が間違えて使用することによる不快感をなくすことができる。さらには、病気感染の恐れも低下させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る態様によれば、自分が使用している食器および飲食用補助具を他人の使用していたものと区別することが可能な飲食用具目印シールおよび飲食用具セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】(a)は本実施形態による飲食用具セットを示す図であり、(b)は飲食用具セットにおいて飲食用具目印シールを分割した状態を示す図である。
図2】飲食用具目印シールが割箸に貼着された状態で、割箸を使用する例を示す図である。
図3】(a)は飲食用具目印シールを印刷層側から見た図であり、(b)は飲食用具目印シールを剥離紙側から見た図である。
図4】(a)は図3(a)のA-A線に沿った断面図であり、(b)は図3(a)のB-B線に沿った断面図である。
図5】(a)は第1シール部における剥離紙を剥離する様子を示す図であり、(b)は第2シール部における剥離紙を剥離する様子を示す図である。
図6】(a)は第1シール部および第1シール部を粘着させた状態を示す図であり、(b)は第2シール部を第2シール部に対して粘着させた状態を示す図である。
図7】(a)は第1シール部を皿に粘着させた状態を示す図であり、(b)は図1(a)のC-C線に沿った断面図である。
図8】(a)は分割部の第1変形例を示す図であり、(b)は分割部の第2変形例を示す図であり、
図9】(a)は分割部の第3変形例を示す図であり、(b)は分割部の第4変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る飲食用具セットおよび飲食用具目印シールの実施形態を説明する。これらの図は模式図であって、必ずしも大きさを正確な比率で記したものではない。また、図中、同様の構成部品は、同様の符号を付して示す。
【0020】
(飲食用具セット)
本発明の一実施形態による飲食用具セット100は、図1(a)に示すように、皿101と、割箸102と、飲食用具目印シール103とを備えている。なお、皿101は、本発明の「食器」の一例であり、割箸102は、本発明の「飲食用補助具」の一例である。皿101は、円形状の紙製の皿である。割箸102は、皿101と共に使用されるものである。飲食用具目印シール103は、皿101と割箸102とが接続(連結)された状態から分割された際に、皿101および割箸102の組み合わせを識別可能とするものである。
【0021】
(飲食用具目印シール)
飲食用具目印シール103は、平面視において、短辺および長辺を有する帯状に形成されている。この飲食用具目印シール103は、長辺方向に沿って、第1シール部10および第2シール部20を備えている。第1シール部10が皿101に貼着されているとともに、第2シール部20が割箸102に貼着されている。
【0022】
飲食用具目印シール103の第1シール部10と第2シール部20との境界部分には、分割部および脆弱部としてのミシン目D2およびミシン目D5が形成されている。ミシン目D2およびミシン目D5は、それぞれ、第1シール部10および第2シール部20の短辺方向に沿って形成されている。また、ミシン目D2およびミシン目D5は、平面視において、V字形状を有している。ミシン目D2およびミシン目D5は、使用者の手作業により飲食用具目印シール103における第1シール部10と第2シール部20とを2つに分割し易く(ちぎり易く)するために形成されている。図1(b)に示すように、飲食用具目印シール103が長辺方向に対して2つに分割されることによって、飲食用具目印シール103における第1シール部10が皿101に貼着された状態で残存するとともに、飲食用具目印シール103における第2シール部20が割箸102に貼着された状態で残存する。また、図2に示すように、割箸102は、第2シール部20が貼着された状態で使用することが可能である。
【0023】
図1(a)および(b)に示すように、飲食用具目印シール103における第1シール部10および第2シール部20のそれぞれに、第1目印部M1および第2目印部M2が対をなすように設けられている。第1目印部M1および第2目印部M2は、飲食用具目印シール103が第1シール部10および第2シール部20の2つに分割された状態において、皿101と割箸102とを一組の飲食用具セット100としての組み合わせを識別可能とするための目印である。なお、一組の飲食用具セット100とは、たとえば、自分が使用している皿101および割箸102のセット(組み合わせ)のことを示す概念である。
【0024】
第1目印部M1および第2目印部M2は、より具体的には、同一または類似の内容を含む目印である。「同一の内容を含む」とは、本実施形態では、図1(a)および図1(b)に示すように、第1目印部M1として長辺方向に対して「No.1」という文字が示されているとともに、第2目印部M2として短辺方向に対して「No.1」という文字が示されているため、第1目印部M1および第2目印部M2において「No.1」という文字が同一の内容であるといえる。上記のような目印部を設けることによって、皿101および割箸102の組み合わせを容易に判断することが可能である。
【0025】
また、「類似の内容を含む」とは、図示していないが、たとえば、第1目印部M1としてアラビア数字で「1」という文字を示すとともに、第2目印部M2として漢数字で「一」という文字を示すことによって、第1目印部M1および第2目印部M2において「一」および「1」という概念が共通しており、類似の内容であるといえる。
【0026】
図3(a)および図3(b)に示すように、飲食用具目印シール103の皿101および割箸102への取付前においては、飲食用具目印シール103は、長辺方向に沿って、第1シール部11と、第1シール部12と、第2シール部21と、第2シール部22と、第2シール部23と、第1シール部13とが、この順で隣接して配置されている。さらに、第2シール部23における短辺方向の両側に、それぞれ第2シール部24が隣接して配置されている。
【0027】
ここで、飲食用具目印シール103の層構成について、図4(a)および図4(b)を参照して、説明する。図4(a)および図4(b)に示すように、飲食用具目印シール103は、一方面側から他方面側に沿って、剥離紙30、シリコン層40、粘着剤層50、基材層60、印刷層70がこの順に積層されたものである。
【0028】
基材層60は、シート状の紙またはフィルムなどからなる層である。印刷層70は、基材層60の一方面に設けられ、絵柄等(本実施形態では「No.1」という文字等)が印刷された層である。粘着剤層50は、基材層60の他方面に設けられ、粘着剤により形成された層である。剥離紙30の粘着剤層50側の表面に、シリコン層40が形成されている。これにより、剥離紙30を粘着剤層50から剥離することができる。
【0029】
図3(b)に示すように、剥離紙30側から見て、第1シール部11と第1シール部12との間には、短辺方向に延びる直線状の切込みD1が形成されている。切込みD1は、図4(a)に示すように、剥離紙30およびシリコン層40を貫通している。これにより、第1シール部11における剥離紙30aを粘着剤層50から剥離することができる。
【0030】
図3(b)に示すように、剥離紙30側から見て、第1シール部12と第2シール部21との間に、上述したミシン目D2が形成されている。ミシン目D2は、図4(a)に示すように、剥離紙30、シリコン層40、粘着剤層50、基材層60および印刷層70の全てを貫通している。これにより、第1シール部12と第2シール部21とを手作業により容易に分割することができる。
【0031】
図3(b)に示すように、ミシン目D2における短辺方向の両側には、それぞれノッチN1が形成されている。ノッチN1は、飲食用具目印シール103における短辺方向の端部から内側に向かって先細りするようなV字形状に形成されている。このノッチN1が形成されていることにより、ミシン目D2を切り易くすることができる。
【0032】
図3(b)に示すように、剥離紙30側から見て、第2シール部21と第2シール部22との間には、短辺方向に延びる直線状のミシン目D3が形成されている。ミシン目D3は、図4(a)に示すように、剥離紙30、シリコン層40、粘着剤層50、基材層60および印刷層70の全てを貫通している。これにより、第2シール部21と第2シール部22とを互いに折り曲げ易くすることが可能である。
【0033】
図3(b)に示すように、剥離紙30側から見て、第2シール部22と第2シール部23との間に、短辺方向に延びる直線状のミシン目D4が形成されている。ミシン目D4は、図4(a)に示すように、剥離紙30、シリコン層40、粘着剤層50、基材層60および印刷層70の全てを貫通している。これにより、第2シール部22と第2シール部23とを互いに折り曲げ易くすることが可能である。また、ミシン目D4は、上述したミシン目D3に対して平行になるように形成されている。
【0034】
図3(b)に示すように、剥離紙側から見て、第2シール部23と第1シール部13との間に、上述したミシン目D5が形成されている。ミシン目D5は、図4(a)に示すように、剥離紙30、シリコン層40、粘着剤層50、基材層60および印刷層70の全てを貫通している。これにより、第2シール部23と第1シール部13とを手作業により容易に分割することができる。また、ミシン目D5の短辺方向の両側には、それぞれノッチN2が形成されている。ノッチN2は、飲食用具目印シール103における短辺方向の端部から内側に向かって先細りするV字形状に形成されている。このノッチN2が形成されていることにより、ミシン目D5を切り易くすることができる。
【0035】
図3(b)に示すように、剥離紙30側から見て、第2シール部23と第2シール部24との間に、長辺方向に延びる切込みD6が形成されている。切込みD6は、図4(b)に示すように、剥離紙30およびシリコン層40を貫通している。これにより、第2シール部24における剥離紙30bを粘着剤層50から剥離することができる。
【0036】
(取付手順)
次に、図5図7を参照して、皿および割箸に対する飲食用具目印シールの取付手順について説明する。なお、下記に示す取付手順は一例であるため、下記以外の取付手順であっても取り付けは可能である。
【0037】
最初に、図5(a)に示すように、飲食用具目印シール103の第1シール部11における剥離紙30aを剥離して、粘着剤層50を露出させる。そして、図5(b)に示すように、飲食用具目印シール103の第2シール部24における剥離紙30bを剥離して、粘着剤層50を露出させる。
【0038】
次に、図6(a)に示すように、第1シール部13および第2シール部23を、ミシン目D3およびミシン目D4に対して、第1シール部11、第1シール部12および第2シール部21側に折り曲げる。このとき、ミシン目D2とミシン目D5と重ね合わせるとともに、ノッチN1とノッチN2とを重ね合わせる。これにより、第1シール部13が第1シール部11における粘着剤層50に対して粘着される。このとき、第1シール部11における粘着剤層50に、部分的に露出した状態の露出部50aが得られる。この露出部50aは、後の手順で皿101に貼着される部分である。
【0039】
また、図7(b)に示すように、第1シール部13と第1シール部11とを貼着させることによって、第2シール部21と第2シール部22と第2シール部23とにより、短辺方向から見て、三角形状の空間Sが形成される。続いて、図6(b)に示すように、第2シール部24における粘着剤層50を、第2シール部21における印刷層70の表面に折り曲げて粘着させる。
【0040】
次に、図7(a)に示すように、第1シール部11における粘着剤層50の露出部50aを皿101の縁部の裏面に粘着させる。さらに、図7(b)に示すように、空間Sの第2シール部22を挟むように割箸102を貼着させる。
【0041】
皿101および割箸102を使用する際には、ミシン目D2およびミシン目D5に沿って、第1シール部11、第1シール部12および第1シール部13と、第2シール部21、第2シール部22、第2シール部23とを分割することにより、皿101および割箸102を使用することができる。分割された第1シール部10の第1目印部M1および第2シール部20の第2目印部M2を目視して、皿101と割箸102との組み合わせを識別することが可能である。
【0042】
上記説明した本実施形態によれば、以下の効果(1)~(4)を得ることができる。
【0043】
(1)本実施形態による飲食用具セット100の飲食用具目印シール103において、第1シール部10および第2シール部20のそれぞれに第1目印部M1および第2目印部M2を対をなすように貼着し、第1シール部10が皿101に残存し、第2シール部20が割箸102に残存するように分割可能とした。上記実施形態によれば、皿101および割箸102に残存した第1目印部M1および第2目印部M2を視認しただけで、自分が使用している皿101および割箸102を直感的に識別することができる。すなわち、第1目印部M1および第2目印部M2は対をなしているため、皿101および割箸102の組み合わせを容易に判別することができる。また、上記実施形態によれば、自分が使用している皿101および割箸102を、他人が使用している皿101および割箸102と区別することができるため、他人が間違えて使用することによる不快感をなくすことができる。さらには、病気感染の恐れも低下させることができる。
【0044】
(2)本実施形態による飲食用具目印シール103では、第1シール部10と第2シール部20とに分割するための分割部(脆弱部)としてミシン目D2およびミシン目D5を設けた。これにより、ミシン目D2およびミシン目D5に沿って、比較的小さな力で飲食用具目印シール103を第1シール部10と第2シール部20とに容易に分割することができるため、皿101と割箸102とを速やかに分割させて使用することができる。
【0045】
(3)本実施形態による飲食用具目印シール103において、第1目印部M1および第2目印部M2は、同一または類似の内容を含むように対をなすようにした。これにより、第1目印部M1および第2目印部M2に統一感または関連性のある内容を持たせることができるため、第1目印部M1および第2目印部M2を視認しただけで、一組の飲食用具セット100となっている皿101および割箸102を識別することができる。
【0046】
(4)本実施形態による飲食用具目印シール103において、第1シール部10が皿101に貼着され、第2シール部20が割箸102に貼着されるようにした。これにより、皿101および割箸102を使用する際に飲食用具目印シール103を分割することによって、第1シール部10が皿101に残存するとともに第2シール部20が割箸102に残存するため、第1シール部10の第1目印部M1と第2シール部20の第2目印部M2とが互いにリンクすることによって、自分が使用している皿101および割箸102の組み合わせを識別することができる。
【0047】
上記実施形態は、以下のように変更した構成とすることもできる。
【0048】
・上記実施形態では、飲食用具目印シールを第1シール部と第2シール部とに分割するための分割部(脆弱部)としてミシン目を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、手作業やハサミ等で飲食用具目印シールを分割することが可能であれば、必ずしも分割部を設ける必要はない。
【0049】
・上記実施形態では、飲食用具目印シールを第1シール部と第2シール部とに分割するための分割部(脆弱部)としてミシン目を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、分割部(脆弱部)としてスリットなどの溝を形成してもよい。
【0050】
・上記実施形態では、第1シール部および第2シール部のそれぞれに第1目印部および第2目印部として「1」に関連する数字を示すことにより、皿と割箸との組み合わせを識別可能とする例を示したが、本発明ではこれに限られない。たとえば、第1目印部および第2目印部として数字の「1」以外に「2」や「3」等の数字を示すことにより、皿と割箸との組み合わせを識別可能としてもよいし、第1目印部および第2目印部として数字以外に文字や図形等を組み合わせてもよい。
【0051】
・上記実施形態では、第1シール部および第2シール部のそれぞれに第1目印部および第2目印部を印刷により表示する例を示したが、本発明ではこれに限られない。たとえば、図8(a)、図8(b)、図9(a)、及び図9(b)に示すように、第1シール部と第2シール部とを分割する分割部を特徴的な形状に形成してもよい。たとえば、図8(a)に示すように、ミシン目D21およびミシン目D51を飲食用具目印シールの短辺方向に沿って直線状に形成してもよい。また、図8(b)に示すように、ミシン目D22およびミシン目D52を飲食用具目印シールの短辺方向に沿って鋸状(ギザギザ状)に形成してもよい。また、図9(a)に示すように、ミシン目D23およびミシン目D53を飲食用具目印シールの短辺方向に沿って波状に形成してもよい。図9(b)に示すように、ミシン目D24およびミシン目D54を飲食用具目印シールの短辺方向に沿って傾斜した状態に形成してもよい。
【0052】
・上記実施形態では、食器の一例として皿を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、椀や鉢などの飲食物を盛り付けるための器であれば適用可能である。
【0053】
・上記実施形態では、飲食用補助具の一例として割箸を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、スプーン、フォークおよびナイフなどの飲食物を食べるための道具であれば適用可能である。
【0054】
・上記実施形態では、飲食用具目印シールにおける第2シール部に形成された空間に割箸を貼着する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第2シール部の粘着部を割箸に対して直接貼着させてもよい。
【0055】
・上記実施形態は、いずれも本発明の適応の例示であり、特許請求の範囲に記載の範囲内におけるその他いかなる実施形態も、発明の技術的範囲に含まれることは当然のことである。
【符号の説明】
【0056】
10、11、12、13 :第1シール部
20、21、22、23、24 :第2シール部
100 :飲食用具セット
101 :皿(食器)
102 :割箸(飲食用補助具)
103 :飲食用具目印シール
D2 :ミシン目(分割部、脆弱部)
D5 :ミシン目(分割部、脆弱部)
M1 :第1目印部
M2 :第2目印部
図1
図2
図3
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図5
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図7
図8
図9