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特開2023-115862コンロバーナ、およびコンロバーナを搭載したガス加熱調理器
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  • 特開-コンロバーナ、およびコンロバーナを搭載したガス加熱調理器 図1
  • 特開-コンロバーナ、およびコンロバーナを搭載したガス加熱調理器 図2
  • 特開-コンロバーナ、およびコンロバーナを搭載したガス加熱調理器 図3
  • 特開-コンロバーナ、およびコンロバーナを搭載したガス加熱調理器 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023115862
(43)【公開日】2023-08-21
(54)【発明の名称】コンロバーナ、およびコンロバーナを搭載したガス加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/06 20060101AFI20230814BHJP
   F23D 14/76 20060101ALI20230814BHJP
   F24C 3/02 20210101ALI20230814BHJP
   F24C 3/08 20060101ALI20230814BHJP
【FI】
F23D14/06 L
F23D14/76
F23D14/06 M
F24C3/02 H
F24C3/08 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022018325
(22)【出願日】2022-02-08
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111970
【弁理士】
【氏名又は名称】三林 大介
(72)【発明者】
【氏名】浅井 一浩
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 駿
【テーマコード(参考)】
3K017
【Fターム(参考)】
3K017AA09
3K017AB04
3K017AD12
3K017AF01
(57)【要約】
【課題】コンロバーナ(10)のバーナヘッド(12)に煮零れ汁などの焦げ付きや固着が生じることを防止する。
【解決手段】バーナボディ(11)に供給した燃料ガスを、バーナヘッドの外周側面(12b)に開口した複数の炎口(15a,15b)の外側で燃焼させるようになっており、バーナヘッドには、上面(12a)と外周側面とで異なる表面処理が施されている。こうすれば、煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止する観点から、バーナヘッドの上面および外周側面のそれぞれに適した表面処理を施すことができるので、煮零れ汁などの焦げ付きや固着が生じることを防止することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周側面に複数の炎口が開口した円環形状または円形状のバーナヘッドをバーナボディの上に載置して、前記バーナボディに供給した燃料ガスを前記バーナヘッドの前記炎口から噴出させることにより、前記炎口の外側で前記燃料ガスを燃焼させるコンロバーナにおいて、
前記バーナヘッドは、前記外周側面と上面とで異なる表面処理が施されている
ことを特徴とするコンロバーナ。
【請求項2】
請求項1に記載のコンロバーナにおいて、
前記バーナヘッドの前記上面は、中央から半径方向外側に向かって低くなる方向に傾斜した形状となっている
ことを特徴とするコンロバーナ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のコンロバーナにおいて、
前記バーナヘッドの前記上面は、前記外周側面よりも熱放射性に優れる前記表面処理が施されており、
前記バーナヘッドの前記外周側面は、前記上面よりも断熱性に優れる前記表面処理が施されている
ことを特徴とするコンロバーナ。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のコンロバーナにおいて、
前記バーナヘッドの前記上面は、前記外周側面よりも撥水性に優れる前記表面処理が施されており、
前記バーナヘッドの前記外周側面は、前記上面よりも断熱性に優れる前記表面処理が施されている
ことを特徴とするコンロバーナ。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載のコンロバーナを搭載したガス加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーナボディに載置されたバーナヘッドの外周側面に複数の炎口が開口したコンロバーナ、およびコンロバーナを搭載したガス加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
コンロバーナを搭載したガス加熱調理器では、コンロバーナで燃料ガスを燃焼させることによって調理物を加熱調理している。ここで、コンロバーナは、バーナボディの上に円環形状のバーナヘッドが載置されて、そのバーナヘッドの外周側面に複数の炎口が開口した構造となっており、バーナボディに供給された燃料ガスが、バーナヘッドの炎口から噴出して燃焼するようになっている。
【0003】
また、近年では、コンロバーナが高火力化する傾向にあり、それに伴って、調理中にバーナヘッドが高温になって、バーナヘッドの上面で煮零れ汁などの焦げ付きや、水分の蒸発による固着が発生し易くなっている。そして、バーナヘッドに焦げ付きや固着が生じると、掃除に多くの手間が必要となる。
【0004】
そこで、バーナヘッドの上面を、内側から外側に向かって低くなるように傾斜した形状としておき、バーナヘッドの上面に煮零れ汁などが掛かった場合でも、煮零れ汁などを速やかにバーナヘッドの外側に排出させることによって、焦げ付きや固着を防止しようとするコンロバーナが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-153538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した提案されているコンロバーナでは、焦げ付きや固着の発生を十分に防止することができないという問題があった。この理由は、コンロバーナの主に意匠上の制約から、バーナヘッドの上面の傾斜角度をあまり大きくできないため、煮零れ汁などの粘度が高くなると、煮零れ汁などをバーナヘッドの外側に速やかに排出させることができないためである。
【0007】
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、バーナヘッドに煮零れ汁などの焦げ付きや固着が生じることを防止することが可能なコンロバーナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明のコンロバーナは次の構成を採用した。すなわち、
外周側面に複数の炎口が開口した円環形状または円形状のバーナヘッドをバーナボディの上に載置して、前記バーナボディに供給した燃料ガスを前記バーナヘッドの前記炎口から噴出させることにより、前記炎口の外側で前記燃料ガスを燃焼させるコンロバーナにおいて、
前記バーナヘッドは、前記外周側面と上面とで異なる表面処理が施されている
ことを特徴とする。
【0009】
上述した本発明のコンロバーナでは、バーナボディに供給した燃料ガスを、バーナヘッドの外周側面に開口した複数の炎口の外側で燃焼させるようになっており、バーナヘッドには、外周側面と上面とで異なる表面処理が施されている。煮零れ汁などがバーナヘッドに焦げ付いたり固着したりすることを防止する観点からすると、バーナヘッドの外周側面と上面とでは、望ましい特性が異なっている。従って、バーナヘッドの外周側面と上面とで異なる表面処理を施してやれば、煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止する観点からそれぞれに適した表面処理を施すことができ、バーナヘッドに煮零れ汁などの焦げ付きや固着が生じることを防止することが可能となる。
【0010】
また、上述した本発明のコンロバーナでは、バーナヘッドの上面を、中央から半径方向外側に向かって低くなる方向に傾斜した形状としてもよい。
【0011】
こうすれば、バーナヘッドの上面に掛かった煮零れ汁などを、煮零れ汁などの自重で速やかにバーナヘッドの外側に排出させることができるので、煮零れ汁などの焦げ付きや固着の発生を防止することができる。
【0012】
また、上述した本発明のコンロバーナでは、バーナヘッドの上面には、外周側面よりも熱放射性に優れた表面処理を施すと共に、バーナヘッドの外周側面には、上面よりも断熱性に優れた表面処理を施すようにしても良い。
【0013】
こうすれば、燃料ガスの燃焼による火炎でバーナヘッドの外周側面が炙られても、バーナヘッドが高温となることを抑制することができる。加えて、バーナヘッドの温度が高くなってもバーナヘッドの上面から熱線が放射されるため、上面の温度が高温となることを防止することができる。その結果、バーナヘッドの上面に煮零れ汁などが掛かった場合でも、煮零れ汁などが焦げ付いたり固着したりする前に、バーナヘッドの上面から煮零れ汁などを排出させることができるので、焦げ付きや固着が生じることを防止することが可能となる。
【0014】
また、上述した本発明のコンロバーナでは、バーナヘッドの上面には、外周側面よりも撥水性に優れた表面処理を施すと共に、バーナヘッドの外周側面には、上面よりも断熱性に優れた表面処理を施すようにしてもよい。
【0015】
こうすれば、燃料ガスの燃焼による火炎でバーナヘッドの外周側面が炙られても、バーナヘッドが高温となることを抑制することができる。加えて、煮零れ汁などがバーナヘッドの上面に掛かっても、煮零れ汁などが上面ではじかれて速やかに排出される。このため、煮零れ汁などがバーナヘッドの上面に焦げ付いたり固着したりすることを防止することが可能となる。
【0016】
また、上述した本発明のコンロバーナをガス加熱調理器に搭載することとしてもよい。
【0017】
このようなガス加熱調理器では、コンロバーナのバーナヘッドに煮零れ汁などが掛かっても、煮零れ汁などがバーナヘッドに焦げ付いたり固着したりすることを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施例のコンロバーナ10を搭載したガスコンロ1の外観形状を示した斜視図である。
図2】本実施例のコンロバーナ10が天板3から上部を突出した状態を示した説明図である。
図3】本実施例のコンロバーナ10が煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止可能な理由を示した説明図である。
図4】変形例のコンロバーナ10が煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止可能な理由を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本実施例のコンロバーナ10を搭載したガスコンロ1の外観形状を示した斜視図である。尚、本実施例のガスコンロ1は、本発明における「ガス加熱調理器」に対応する。図1に示したガスコンロ1は、図示しないシステムキッチンのカウンタートップに開口した収容空間に嵌め込んで設置されるビルトインタイプのガスコンロ1であり、収容空間に収容される箱形状のコンロ本体2と、コンロ本体2の開口した上面を覆って設置された天板3とを備えている。
【0020】
コンロ本体2には、燃料ガスを燃焼させる2つのコンロバーナ10が左右に並べて設置されている。コンロバーナ10は天板3に形成された図示しない挿通孔から上部が突出した状態で設置されており、コンロバーナ10と挿通孔との間の隙間は円環形状のバーナリング3aで塞がれている。また、天板3上には、コンロバーナ10の上方に鍋などの調理容器を置くための五徳4がコンロバーナ10を囲んで設置されている。また、コンロバーナ10の上面からは、温度センサ5の上部が突出している。温度センサ5は、図示しない付勢バネによって上方に付勢されており、五徳4に置かれた調理容器の下面に温度センサ5の上端が当接して、調理容器の温度を検出する。更に、バーナリング3aからは、コンロバーナ10に点火するための点火プラグ6が突設されている。
【0021】
ガスコンロ1の前面には、グリル扉7が設けられており、グリル扉7の奥側には図示しないグリル庫が搭載されている。ガスコンロ1のユーザは、グリル扉7を手前に引き出すことによってグリル庫に調理物を収納して加熱調理することが可能となっている。グリル扉7の右方には、2つのコンロ操作ボタン8が設けられている。ユーザは、左側のコンロ操作ボタン8を操作することによって、左側のコンロバーナ10に点火して燃焼を開始させたり、火力を調節したり、燃焼を終了させたりすることができる。同様に、右側のコンロ操作ボタン8を操作すれば、右側のコンロバーナ10の燃焼開始や、火力調節や、燃焼終了を行うことができる。また、グリル扉7の左方には、ユーザがグリルの燃焼開始や、火力調節や、燃焼終了を行うグリル操作ボタン9が設けられている。
【0022】
図2は、本実施例のコンロバーナ10がバーナリング3aから突出した部分を拡大して示した説明図である。図示されるようにコンロバーナ10は、バーナリング3aから上部が突出した略円筒形状のバーナボディ11の上に、円環形状のバーナヘッド12が載置された構造になっている。バーナヘッド12は、アルミニウム合金や真鍮などを用いて鋳造あるいはダイカストで形成されており、バーナヘッド12の中央には、前述した温度センサ5を挿通する挿通孔13が開口している。
【0023】
バーナヘッド12の上面12aは、挿通孔13が開口した中央部分から外側に向かって低くなるように緩く傾斜した形状となっており、また、バーナヘッド12の外周側面12bには、複数の主炎口15aと、主炎口15aよりも小さな複数の補助炎口15bとが形成されている。更に、外周側面12bの一箇所からは半径方向外側に向かって庇部12cが突設されており、庇部12cの下面には点火ターゲットと呼ばれる図示しない凸部が形成されている。点火プラグ6は、点火ターゲットに向かって火花を飛ばすことによって燃料ガスに点火するようになっている。尚、本実施例の主炎口15aや補助炎口15bは、本発明における「炎口」に対応する。
【0024】
本実施例のコンロバーナ10は、バーナヘッド12の上面12aに表面処理が施されており、更に外周側面12bにも、上面12aとは異なる種類の表面処理が施されている。このように、上面12aと外周側面12bとで異なる種類の表面処理が施される理由は、煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止する観点から見ると、上面12aと外周側面12bとで求められる特性が異なるためである。本実施例のコンロバーナ10では、上面12aには熱放射性の高い表面処理(例えば、アルミナ-チタニア系セラミックコーティング)が施されており、外周側面12bには断熱性の高い表面処理(例えば、マイクロポーラスセラミックコーティング)が施されている。こうすれば、以下のような理由から、バーナヘッド12に煮零れ汁などの焦げ付きや固着が生じることを防止することができる。
【0025】
図3は、本実施例のバーナヘッド12の断面形状を示した拡大図である。図中には、主炎口15aや補助炎口15bに形成された火炎が破線で示されている。このように、主炎口15aや補助炎口15bのすぐ外側に火炎が形成されるので、バーナヘッド12の外周側面12bが火炎からの輻射熱を受けてバーナヘッド12の温度が上昇する。図中に示した太い直線の矢印は、火炎からの輻射熱によってバーナヘッド12の外周側面12bが炙られる様子を表している。しかし、本実施例のバーナヘッド12の外周側面12bには、マイクロポーラスセラミックコーティングなどの断熱性の高い表面処理が施されているので、火炎からの輻射熱でバーナヘッド12の温度が上昇することを抑制することができる。
【0026】
もちろん、バーナヘッド12の外周側面12bに断熱性の高い表面処理を施しても、バーナヘッド12の温度上昇を完全に抑制することはできないが、本実施例のバーナヘッド12の上面12aには、アルミナ-チタニア系セラミックコーティングなどの熱放射性の高い表面処理が施されている。このため、バーナヘッド12の温度が上昇すると、バーナヘッド12の上面12aから熱線(赤外線や遠赤外線など)が放射される。図中に示した太い波線の矢印は、バーナヘッド12の上面12aから熱線が放射される様子を表している。そして、熱線の放射量は温度が高くなるほど大きくなる。このため、バーナヘッド12の上面12aの温度が高温となることを効果的に防止することができる。
【0027】
このように、本実施例のコンロバーナ10では、バーナヘッド12の外周側面12bが火炎の輻射熱で加熱されることが抑制されており、それと同時に、バーナヘッド12の上面12aから熱線が放射され易くなっているので、上面12aの温度が高温になり難くなっている。このため、粘度の高い煮零れ汁などがバーナヘッド12の上面12aに掛かっても、煮零れ汁などが短い時間で焦げ付いたり固着したりすることがないので、煮零れ汁などが焦げ付いたり固着したりする前に、上面12aの傾斜によって煮零れ汁をバーナヘッド12の外側に排出することが可能となる。
【0028】
また、煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止する観点からすると、火炎の輻射熱に晒される外周側面12bが高い断熱性を有することは望ましいが、高い熱放射性を有する必要はない。また、煮零れ汁などが掛かるバーナヘッド12の上面12aが高い熱放射性を有することは望ましいが、高い断熱性を有する必要はない。従って、バーナヘッド12の外周側面12bには、断熱性を重視した表面処理を施し、上面12aには熱放射性を重視した表面処理を施すことで、煮零れ汁などの焦げ付きや固着を確実に防止することが可能となる。
【0029】
更に、本実施例のコンロバーナ10では、燃料ガスを燃焼させると、バーナヘッド12の上面12aから上方に向かって熱線が放射されて、五徳4(図1参照)の上に置かれた調理容器の底部が加熱されることになる。このため、コンロバーナ10の熱効率を向上させることも可能となる。
【0030】
上述した本実施例のコンロバーナ10では、バーナヘッド12の外周側面12bには断熱性の高い表面処理を施し、バーナヘッド12の上面12aには熱放射性の高い表面処理を施すものとして説明した。しかし、バーナヘッド12の上面12aに施す表面処理を、撥水性の高い表面処理に変更しても良い。このような変形例のコンロバーナ10でも、煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止することができる。
【0031】
図4は、変形例のコンロバーナ10が煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止することが可能な理由を示した説明図である。図4に破線で示したように、変形例のコンロバーナ10でも、主炎口15aや補助炎口15bの外側に火炎が形成されるので、図中に太い直線の矢印で示したように、バーナヘッド12の外周側面12bは火炎からの輻射熱を受けることになる。しかし、変形例のバーナヘッド12の外周側面12bにも、マイクロポーラスセラミックコーティングなどの断熱性の高い表面処理が施されているので、バーナヘッド12やバーナヘッド12の上面12aの温度が上昇することを抑制することができる。
【0032】
そして、変形例のコンロバーナ10では、バーナヘッド12の上面12aに、フッ素コーティングなどの撥水性の高い表面処理が施されている。加えて、バーナヘッド12の上面12aは、外側が低くなるように傾斜している。このため、バーナヘッド12の上面12aに粘度の高い煮零れ汁などが掛かっても、煮零れ汁などが焦げ付いたり固着したりする前にバーナヘッド12の外側に排出することができる。その結果、バーナヘッド12の上面12aに、煮零れ汁などが焦げ付いたり固着したりすることを防止することが可能となる。
【0033】
また、煮零れ汁などの焦げ付きや固着を防止する観点からすると、火炎の輻射熱に晒される外周側面12bが高い断熱性を有することは望ましいが、高い撥水性を有する必要はない。また、煮零れ汁などが掛かるバーナヘッド12の上面12aが高い撥水性を有することは望ましいが、高い断熱性を有する必要はない。従って、バーナヘッド12の外周側面12bには、断熱性を重視した表面処理を施し、上面12aには撥水性を重視した表面処理を施すことで、煮零れ汁などの焦げ付きや固着を確実に防止することが可能となる。
【0034】
以上、本実施例および変形例のコンロバーナ10について説明したが、本発明は上記の実施例および変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
【0035】
例えば、上述した本実施例および変形例では、表面処理が被膜を形成する処理(いわゆるコーティング)であるものとして説明したが、機械的な加工を施す処理としても良い。例えば、上述した変形例では、バーナヘッド12の上面12aに高い撥水性を付与するためにフッ素コーティングを施すものとしたが、ロータス加工を施すことによって、ロータス効果による撥水性を付与してもよい。
【0036】
また、上述した本実施例および変形例のガスコンロ1は、バーナヘッド12の中央に形成された挿通孔13から突出させて、温度センサ5が搭載されているものとして説明した。しかし、必ずしも温度センサ5を搭載する必要はなく、その場合は、バーナヘッド12の中央にある挿通孔13の上部が閉塞されていてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1…ガスコンロ、 2…コンロ本体、 3…天板、 3a…バーナリング、
4…五徳、 5…温度センサ、 6…点火プラグ、 7…グリル扉、
8…コンロ操作ボタン、 9…グリル操作ボタン、 10…コンロバーナ、
11…バーナボディ、 12…バーナヘッド、 12a…上面、
12b…外周側面、 12c…庇部、 13…挿通孔、 15a…主炎口、
15b…補助炎口。
図1
図2
図3
図4