(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023116336
(43)【公開日】2023-08-22
(54)【発明の名称】支持がいし押え金具
(51)【国際特許分類】
H02G 7/00 20060101AFI20230815BHJP
H02G 1/02 20060101ALI20230815BHJP
【FI】
H02G7/00
H02G1/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022019078
(22)【出願日】2022-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111132
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 浩
(72)【発明者】
【氏名】山本 淳一郎
(72)【発明者】
【氏名】楢原 栄作
(72)【発明者】
【氏名】灰戸 亮太
(72)【発明者】
【氏名】河井 一稀
【テーマコード(参考)】
5G352
5G367
【Fターム(参考)】
5G352AC02
5G367BB10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】支持がいしの下端側に電線を長期にわたり固定し続けた場合でも電線の表面を損傷する可能性が低く、かつ、電線の径に対する汎用性が高い支持がいし押え金具を提供する。
【解決手段】支持がいし押え金具1Aは、支持がいしに取設した際に、電線の中心軸方向における長さL
1が、電線の中心軸に直交する方向の長さL
2よりも長い厚板状の本体部2と、本体部2のそれぞれの長辺2aに突設される一対の固定部3と、本体部2の表面2c、かつ、本体部2の長手方向に沿って凹設される第1のガイド溝5と、本体部2の裏面2d、かつ、本体部2の長手方向に沿って凹設される第2のガイド溝6と、を備える。第1のガイド溝5の幅W
1と第2のガイド溝6の幅W
2は異なる。本体部2の長手方向における断面において、第1のガイド溝5の底5aは、表面2cから離れる方向に凸状に湾曲し、第2のガイド溝6の底6aは裏面2dから離れる方向に凸状に湾曲している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持がいしの下端側に配されて、前記支持がいしに電線を押さえつけて固定するのに用
いられる押え金具であって、
前記支持がいしに取設した際に、前記電線の中心軸方向における長さが、前記電線の中
心軸に直交する方向の長さよりも長い厚板状の本体部と、
前記本体部のそれぞれの長辺に突設される一対の固定部と、
前記本体部の表面でかつ前記本体部の長手方向に沿って凹設される第1のガイド溝と、
を備え、
前記本体部の前記長手方向における断面において、
前記第1のガイド溝の底は、前記表面から離れる方向に凸状に湾曲し、
裏面は、この裏面から離れる方向に凸状に湾曲している、
ことを特徴とする支持がいし押え金具。
【請求項2】
前記本体部の前記裏面は、前記本体部の前記長手方向に沿って凹設される第2のガイド
溝を備え、
前記第1のガイド溝の幅と前記第2のガイド溝の幅は異なり、
前記第2のガイド溝の底は、前記裏面から離れる方向に凸状に湾曲している、
ことを特徴とする請求項1に記載の支持がいし押え金具。
【請求項3】
前記表面又は前記裏面、あるいはこれらの両方は、
それぞれの面上に載置可能な前記電線の線径に関する情報が印字又は刻印されている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の支持がいし押え金具。
【請求項4】
前記本体部の前記表面と前記本体部の前記長手方向端面の境界、及び前記本体部の前記
裏面と前記本体部の前記長手方向端面の境界、は面取りされている、ことを特徴とする請
求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の支持がいし押え金具。
【請求項5】
前記本体部の前記表面及び前記裏面に形成される突条の頂部は、面取りされている、こ
とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の支持がいし押え金具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持がいしの下端側に配されて、支持がいしに電線を押さえつけて固定する
際に用いられる押え金具に関する。
【0002】
はじめに、
図9乃至
図11を参照しながら、従来の支持がいし押え金具を用いる場合の
課題について説明する。
図9(a)は従来の支持がいし押え金具を用いて小さい径の電線を保持する様子を示す
正面図であり、(b)は
図9(a)に示す支持がいし押え金具の斜視図である。(c)は
従来の支持がいし押え金具を用いて大きい径の電線を保持する様子を示す正面図であり、
(d)は
図9(c)に示す支持がいし押え金具の斜視図である。また、
図10は従来の支
持がいし押え金具を用いて小さい径の電線を固定する様子を示す画像である。さらに、図
11(a)は従来の支持がいし押え金具を用いた場合の電線の損傷状態を示す画像であり
、(b)は従来の支持がいし押え金具を用いた場合の他の電線の損傷状態を示す画像であ
る。
まず、従来の支持がいし押え金具12の構造について
図9を参照しながら説明する。
従来の支持がいし押え金具12は、例えば
図9(b),(d)に示すように、金属製で
厚板状の本体部13の側縁13aのそれぞれに、ボルト挿通孔15を備えた固定部14が
突設されてなるものである。
また、このような従来の支持がいし押え金具12では、本体部13の水平面の一方が凸
状に突出しているとともに、この面と反対側の面が凹状に窪んでいる。
さらに、本体部13において、凸状に突出している部分の最上部は、小さい径の電線1
1aを収容するためのガイド溝16を備えるとともに(
図9(a)を参照)、反対側の面
の凹状部分は大きい径の電線11bを収容するためのガイド溝17である(
図9(b)を
参照)。
【0003】
そして、上述のような従来の支持がいし押え金具12を用いて小さい径の電線11aを
支持がいし7に固定する際の手順は下記の通りである。
まず、支持がいし7の下端側に設けられる電線クランプ8の下側に電線11aを配し、
この電線11aのさらに下側に従来の支持がいし押え金具12を配設する。
より具体的には、従来の支持がいし押え金具12におけるガイド溝16に電線11aを
収容するようにして、電線11aに従来の支持がいし押え金具12の本体部13を接触さ
せる。
この時、従来の支持がいし押え金具12の固定部14に設けられるボルト挿通孔15に
、支持がいし7の電線クランプ8から導出されるボルト9を挿通させる。この後、従来の
支持がいし押え金具12の固定部14から導出されるボルト9にナット10を螺着する。
そして、このナット10を締め付けながらボルト9の中心軸方向でかつ電線クランプ8側
に移動させて、従来の支持がいし押え金具12により電線11aを電線クランプ8側に押
圧して固定する。
なお、上述のような手順にて支持がいし7に小さい径の電線11aを固定した状態を従
来の支持がいし押え金具12の鉛直下方側から見上げた様子を示した画像が
図10である
。
【0004】
さらに、上述のような従来の支持がいし押え金具12を用いて大きい径の電線11bを
支持がいし7に固定するには、先の
図9(b)に示す従来の支持がいし押え金具12を上
下反転させた状態にして、つまり
図9(d)に示す状態にして、上記手順と同じ手順を行
えばよい。
この場合は、
図9(c)に示すような状態で大きい径の電線11bが、支持がいし7の
電線クランプ8に固定される。
【0005】
そして、上述のような従来の支持がいし押え金具12は、支持がいし7に取設した際の
電線11a又は電線11bの中心軸方向における長さL
1’(
図9(b)を参照)が、電
線11a又は電線11bの中心軸方向に直交する方向における長さL
2’ (
図9(b)
を参照)よりも短いため、
図9(a),(c)に示すように、長期にわたり従来の支持が
いし押え金具12により電線11a又は電線11bが押圧され続けると、本体部13が押
圧対象である電線11a又は電線11bに食い込んでしまう。
この場合、例えば
図11(a)に示すように電線11a又は電線11bの表面が擦れる
などして損傷したり、最悪の場合例えば
図11(b)に示すように、電線11a又は電線
11bを構成する素線が切断されてしまったりする、という不具合が生じていた。
上述のような不具合に対処できる先行技術としては、例えば特許文献1に開示される「
ジャンパ装置」におけるクランプ20a~20dや、特許文献2に開示される「送電線用
避雷碍子装置」における電線クランプ10が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003-264926号公報
【特許文献2】特開昭63-108620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の特許文献1に開示されるクランプ20a~20dや、特許文献2に開示される電
線クランプ10を用いる場合で、かつ挟持対象の電線の径が異なる場合は、それぞれの電
線の径に応じたクランプ20a~20dや電線クランプ10を予め準備しておく必要があ
った。
この場合、鉄塔上に持参したクランプ20a~20dや電線クランプ10が、挟持対象
の電線の径に適さない場合は、再度地上に戻って適切な電線径を有するクランプ20a~
20dや電線クランプ10に交換する必要があり、作業性を向上し難いという課題があっ
た。
【0008】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものでありその目的は、支持がいしの下
端側に電線を長期にわたり固定し続けた場合でも電線の表面を損傷する可能性が低く、か
つ電線の径に対する汎用性が高い支持がいし押え金具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための第1の発明である支持がいし押え金具は、支持がいしの下端
側に配されて、支持がいしに電線を押さえつけて固定するのに用いられる押え金具であっ
て、支持がいしに取設した際に、電線の中心軸方向における長さが、電線の中心軸に直交
する方向の長さよりも長い厚板状の本体部と、この本体部のそれぞれの長辺に突設される
一対の固定部と、本体部の表面でかつ本体部の長手方向に沿って凹設される第1のガイド
溝と、を備え、本体部の長手方向における断面において、第1のガイド溝の底は、表面か
ら離れる方向に凸状に湾曲し、裏面は、この裏面から離れる方向に凸状に湾曲している、
ことを特徴とするものである。
上記構成の第1の発明において、本体部は、保持対象である電線を支持がいし側に押圧
して固定するという作用を有する。このとき、本体部における電線の中心軸方向における
長さが、電線の中心軸に直交する方向の長さよりも長くなるよう設定されるとともに、本
体部の長手方向断面において本体部の表面又は裏面が凸状に湾曲していることで、つまり
本体部において電線と接触する面が緩やかな突状の反りを有していることで、本体部の表
面又は裏面が電線に強く押し当てられた際に、本体部が電線の表面に食い込んで電線の表
面を傷つけるのを防ぐという作用を有する。
また、第1の発明において、本体部の表面が第1のガイド溝を備えていることで、この
第1のガイド溝に電線の一部を収容しながら本体部を用いて支持がいしに電線を固定する
際に、電線の表面の局所に、この電線を押し潰すような力が作用するのを防ぐという作用
を有する。
その一方で、本体部の裏面、すなわち本体部においてガイド溝を備えていない面を、電
線の表面に押し当てて電線を保持する場合は、第1のガイド溝に収容できないより大きな
径を有する電線を支持がいしに固定することが可能になる。
つまり、第1の発明によれば、本体部の表面では第1のガイド溝に収容可能な線径を有
する電線が保持されるのに対して、本体部の裏面では第1のガイド溝に収容することがで
きないより大きな線径を有する電線を保持することができる。
よって、第1の発明によれば、1つの支持がいし押え金具を用いて、異なる線径を有す
る電線を、その表面の損傷を防ぎながら支持がいしに固定することができる。
【0010】
第2の発明は、上述の第1の発明であって、本体部の裏面は、本体部の長手方向に沿っ
て凹設される第2のガイド溝を備え、第1のガイド溝の幅と第2のガイド溝の幅は異なり
、第2のガイド溝の底は、裏面から離れる方向に凸状に湾曲している、ことを特徴とする
ものである。
上記構成の第2の発明は、上述の第1の発明による作用と同じ作用を有する。さらに、
第2の発明において本体部の裏面に凹設される第2のガイド溝は、第1のガイド溝に収容
できない線径を有する電線を保持するという作用を有する。
さらに、第2の発明において、本体部の裏面が第2のガイド溝を備えていることで、こ
の第2のガイド溝に保持対象である電線の一部を収容しながら支持がいしに電線を固定し
た際に、電線の表面の局所にこの電線を押し潰すような力が作用するのを防ぐという作用
を有する。
さらに、第2の発明において、第2のガイド溝の底が、本体部の裏面から離れる方向に
凸状に湾曲していることで、つまり本体部において電線と接触する面が緩やかな突状の反
りを有していることで、本体部の裏面が電線に強く押し当てられた際に、本体部が電線の
表面に食い込んで電線の表面を傷つけるのを防ぐという作用を有する。
つまり、第2の発明によれば、本体部の表面側では第1のガイド溝に収容可能な線径を
有する電線を保持するとともに、本体部の裏面側では第1のガイド溝に収容できない線径
を有しかつ第2のガイド溝に収容可能な線径を有する電線を保持することができる。
よって、第2の発明によっても、1つの支持がいし押え金具を用いて、異なる線径を有
する電線を、その表面の損傷を防ぎながら支持がいしに固定することができる。
【0011】
第3の発明は、上述の第1又は第2の発明であって、本体部の表面又は裏面、あるいは
これらの両方は、それぞれの面上に載置可能な電線の線径に関する情報が印字又は刻印さ
れている、ことを特徴とするものである。
上記構成の第3の発明は、上述の第1又は第2の発明による作用と同じ作用を有する。
また、第3の発明における本体部は、支持がいしに取設した際に、電線の中心軸方向にお
ける長さが、電線の中心軸に直交する方向の長さよりも長くなるよう設定されている。こ
のことは第3の発明における本体部の表面又は裏面が、それぞれの面上に載置可能な電線
の線径に関する情報を印字又は刻印可能な程度の十分な領域を有していることを意味して
いる。
そして、第3の発明における本体部の表面又は裏面、あるいはこれらの両方に、それぞ
れの面上に載置可能な電線の線径に関する情報が印字又は刻印されていることで、作業者
は作業前に現場に持参しようとしている支持がいし押え金具が、固定対象である電線の線
径に適しているか否かを容易に確認することができる。
この結果、作業者が鉄塔上等の作業場所に、固定対象である電線の線径に適さない支持
がいし押え金具を、誤って持参してしまうリスクを低減することができる。
【0012】
第4の発明は、上述の第1乃至第3のいずれかの発明であって、本体部の表面と本体部
の長手方向端面の境界、及び本体部の裏面と本体部の長手方向端面の境界、は面取りされ
ている、ことを特徴とするものである。
上記構成の第4の発明は、上述の第1乃至第3のそれぞれの発明による作用と同じ作用
を有する。また、上述の第4の発明において、本体部の表面と本体部の長手方向端面の境
界、及び本体部の裏面と本体部の長手方向端面の境界、が面取りされていることで、この
部分が面取りされていない場合に比べて、本体部を電線に強く押し当てた際に、電線の表
面が本体部との接触により傷つくのを防ぐという作用を有する。
【0013】
第5の発明は、上述の第1乃至第4のいずれかの発明であって、本体部の表面及び裏面
に形成される突条の頂部は、面取りされている、ことを特徴とするものである。
上記構成の第5の発明は、上述の第1乃至第4のそれぞれの発明による作用と同じ作用
を有する。さらに、第5の発明では、本体部の表面及び裏面に形成される突条の頂部が面
取りされていることで、電線の表面に本体部が長期にわたり押し当てられることで、電線
の中心軸方向に対する垂直断面が押し潰されて楕円状に変形した場合でも、本体部の表面
及び裏面に形成される突条の頂部が、電線の表面に強く押し当てられるのを防ぐという作
用を有する。
この結果、第5の発明を用いることで、支持がいし押え金具の使用時に電線の表面が傷
つくリスクを一層低減することができる。
【発明の効果】
【0014】
上述のような第1又は第2の発明によれば、本体部の表裏を反転させることで、異なる
線径を有する電線を、1つの支持がいし押え金具を用いて支持がいしに固定することがで
きる。
また、第1又は第2の発明によれば、本体部の表面と裏面のどちらを用いても、電線の
表面において本体部と接触する部分が傷つくのを好適に防ぐことができる。
よって、第1又は第2の発明によれば、電線の径に対する汎用性が高く、しかも電線の
表面が傷つきにくい支持がいし押え金具を提供することができる。
したがって第1又は第2の発明によれば、電線の線径に対応させながら複数種類の支持
がいし押え金具を予め準備しておく必要がないので経済的である。
また、第1又は第2の発明によれば、例えば鉄塔上での作業時に、作業者は複数種類の
支持がいし押え金具を持参する必要がないので、作業性の向上効果も期待できる。
つまり、第1又は第2の発明において、例えば本体部の表面側で電線を支持できない場
合は、本体部を反転させて裏面側で電線を支持できる可能性があるので、支持がいし押え
金具を交換するために鉄塔等の高所から地上までの道程を行き来する必要がなくなる。
よって、第1又は第2の発明によれば、支持がいし押え金具を用いる鉄塔上等における
作業を効率的に行うことができる。
また、第1又は第2の発明を用いて支持がいしに電線を固定する際に、支持がいし押え
金具により電線の損傷を防ぐことができる場合は、電線の損傷に起因する電線の張替え作
業の頻度を相対的に減らすことができる。
よって、第1及び第2の発明によれば、電線の保守に要する費用を節減できる。
【0015】
第3の発明は、上述の第1又は第2の発明による効果と同じ効果を有する。さらに、第
3の発明によれば、作業者は本体部を目視により確認するだけで、その本体部の表面又は
裏面で保持可能な電線の径を理解することができるので、事前に適切な支持がいし押え金
具を選んで作業現場に持参することができる。
よって、第3の発明によれば、支持がいし押え金具を用いて電線を支持がいしに固定す
る作業を一層効率的に行うことができる。
【0016】
第4の発明は、上述の第1乃至第3のそれぞれの発明による効果と同じ効果を有する。
さらに、第4の発明によれば、支持がいし押え金具が特に強く電線に押し当てられた場合
や、支持がいし押え金具により固定される電線が、本体部の表面又は裏面の長手方向に沿
って弓なり状に湾曲する場合に、本体部の表面又は裏面と本体部の長手方向端面との境界
が、電線の表面に食い込んで電線を傷つけるのを防ぐことができる。
よって、第4の発明によれば、本体部の表面又は裏面と本体部の長手方向端面との境界
が曲面状に面取りされていない場合に比べて、電線の表面を傷つけるリスクがより小さい
支持がいし押え金具を提供することができる。
【0017】
第5の発明は、上述の第1乃至第4のそれぞれの発明による効果と同じ効果を有する。
さらに、第5の発明によれば、支持がいし押え金具により押圧されることで、電線の中心
軸に対する垂直断面が楕円形状に押し潰された場合でも、電線の表面が本体部の表面又は
裏面に形成される突条によって傷つくのを防ぐことができる。
よって、第5の発明によれば、本体部の表面及び裏面に形成される突条の頂部が曲面状
に面取りされていない場合に比べて、電線を損傷するリスクがより小さい支持がいし押え
金具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施例1に係る支持がいし押え金具の斜視図である。
【
図2】(a)
図1中の符号Aで示す方向から見た矢視図であり、(b)
図1中のB-B線断面図である。
【
図3】(a)
図1中の符号Cで示す方向から見た矢視図であり、(b)
図1中のD-D線断面図である。
【
図4】(a)本発明の実施例1に係る支持がいし押え金具の使用状態を示す正面図であり、(b)同支持がいし押え金具の使用状態を示す側面図である。
【
図5】(a)本発明の実施例1に係る支持がいし押え金具の別の使用状態を示す正面図であり、(b)同支持がいし押え金具の別の使用状態を示す側面図である。
【
図6】(a)実施例1の第1の変形例に係る支持がいし押え金具の側面図であり、(b)同支持がいし押え金具の長手方向断面図である。
【
図7】(a)実施例1の第2の変形例に係る支持がいし押え金具の端面図であり、(b)同支持がいし押え金具の長手方向に直交する方向における断面図である。
【
図8】本発明の実施例2に係る支持がいし押え金具の斜視図である。
【
図9】(a)従来の支持がいし押え金具を用いて小さい径の電線を保持する様子を示す正面図であり、(b)
図9(a)に示す支持がいし押え金具の斜視図である。(c)従来の支持がいし押え金具を用いて大きい径の電線を保持する様子を示す正面図であり、(d)
図9(c)に示す支持がいし押え金具の斜視図である。
【
図10】従来の支持がいし押え金具を用いて小さい径の電線を固定する様子を示す画像である。
【
図11】(a)従来の支持がいし押え金具を用いた場合の電線の損傷状態を示す画像であり、(b)従来の支持がいし押え金具を用いた場合の他の電線の損傷状態を示す画像である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態に係る支持がいし押え金具及びその使用方法について
図1乃至
図8を
参照しながら詳細に説明する。
【0020】
[1-1;本発明の基本構成について]
はじめに、
図1乃至
図3を参照しながら、本発明の実施例1に係る支持がいし押え金具
の構造について説明する。
図1は本発明の実施例1に係る支持がいし押え金具の斜視図である。また、
図2(a)
は
図1中の符号Aで示す方向から見た矢視図であり、(b)は
図1中のB-B線断面図で
ある。さらに、
図3(a)は
図1中の符号Cで示す方向から見た矢視図であり、(b)は
図1中のD-D線断面図である。なお、先の
図9乃至
図11に記載されたものと同一部分
については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
実施例1に係る支持がいし押え金具1Aは、例えば先の
図9及び
図10に示すような支
持がいし7の下端側に配設されて、この支持がいし7に電線11a又は電線11bを押さ
えつけて固定するのに用いられる金属製の押え金具である。
実施例1に係る支持がいし押え金具1Aは、例えば先の
図9及び
図10に示すような支
持がいし7に取設した際に、電線11a又は電線11bの中心軸方向における長さL
1(
図1を参照)が、電線11a又は電線11bの中心軸に直交する方向の長さL
2(
図1を
参照)よりも長い厚板状の本体部2と、この本体部2のそれぞれの長辺2a,2aに個別
に突設される一対の固定部3,3を備えてなるものである。
【0021】
さらに、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aは、
図1乃至
図3に示すように、本体
部2の表面2cでかつ本体部2の長手方向(長辺2a方向)に沿って凹設される第1のガ
イド溝5と、本体部2の裏面2dでかつ本体部2の長手方向(長辺2a方向)に沿って凹
設される第2のガイド溝6を備えている。
また、
図1乃至
図3に示すように、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aにおいて、
本体部2の表面2cに形成される第1のガイド溝5の幅W
1と、本体部2の裏面2dに形
成される第2のガイド溝6の幅W
2は異なっている。
より詳細には、
図1乃至
図3に示すように、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aで
は、第2のガイド溝6の幅W
2が、第1のガイド溝5の幅W
1よりも大きく設定されてい
る。
【0022】
加えて、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aは、
図1及び
図2(a),(b) に
示すように、本体部2の長手方向(長辺2a方向)における断面において、第1のガイド
溝5の底5aは、本体部2の表面2cから離れる方向に凸状に湾曲するとともに、第2の
ガイド溝6の底6aも、本体部2の裏面2dから離れる方向に凸状に湾曲している。
【0023】
[1-2;本発明の使用方法について]
次に、
図4及び
図5を参照しながら実施例1に係る支持がいし押え金具1Aの使用方法
について説明する。
図4(a)は本発明の実施例1に係る支持がいし押え金具の使用状態を示す正面図であ
り、(b)は同支持がいし押え金具の使用状態を示す側面図である。また、
図5(a)は
本発明の実施例1に係る支持がいし押え金具の別の使用状態を示す正面図であり、(b)
は同支持がいし押え金具の別の使用状態を示す側面図である。なお、
図1乃至
図3、並び
に
図9乃至
図11に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成につ
いての説明は省略する。
実施例1に係る支持がいし押え金具1Aの使用方法は、本明細書の冒頭部分において説
明した従来の支持がいし押え金具12の使用方法と基本的に同じである。
つまり、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aを用いて、支持がいし7の電線クラン
プ8に例えば相対的に小さい線径を有する電線11aを固定するには、まず支持がいし7
の下端側に設けられる電線クランプ8の下側に電線11aを配設する(
図4(a),(b
)を参照)。
【0024】
次に、この電線11aの下側に、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aを配置する。
この時、支持がいし押え金具1Aの固定部3に穿設されているボルト挿通孔4に、支持が
いし7の電線クランプ8から導出されているボルト9を挿通させるとともに、本体部2の
表面2c側に形成されている第1のガイド溝5内に電線11aの下面側を収容する(
図4
(a),(b)を参照)。
この後、支持がいし押え金具1Aの固定部3から導出されるボルト9の端部にナット1
0を螺着して、このナット10により実施例1に係る支持がいし押え金具1Aとともに電
線11aを電線クランプ8側に押し付けて電線11aを固定する(
図4(a),(b)を
参照)。
【0025】
また、上述のような実施例1に係る支持がいし押え金具1Aを用いて先の電線11aよ
りも大きい径を有する電線11bを支持がいし7に固定するには、先の
図1乃至
図3に示
す支持がいし押え金具1Aの上下を反転させて、つまり本体部2の裏面2dを紙面上方側
に向けた状態で、上述の手順と同じ手順を行えばよい。
より具体的には、まず支持がいし7の下端側に設けられる電線クランプ8の下側に電線
11bを配設する(
図5(a),(b)を参照)。
次に、この電線11bの下側に、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aを配置する。
この時、支持がいし押え金具1Aの固定部3に穿設されているボルト挿通孔4に、支持が
いし7の電線クランプ8から導出されるボルト9を挿通させるとともに、本体部2の裏面
2d側に形成されている第2のガイド溝6内に電線11bの下面側を収容する(
図5(a
),(b)を参照)。
この後、支持がいし押え金具1Aの固定部3から導出されるボルト9の端部にナット1
0を螺着して、このナット10により実施例1に係る支持がいし押え金具1Aとともに電
線11aを電線クランプ8側に押し付けて電線11bを固定する(
図5(a),(b)を
参照)。
【0026】
[1-3;本発明の作用・効果について]
上述のような実施例1に係る支持がいし押え金具1Aによれば、本体部2の表裏を反転
させるだけで、異なる線径を有する電線11aや電線11bを、1種類の支持がいし押え
金具1Aを用いて支持がいし7に固定することができる。
【0027】
また、
図4(b)及び
図5(b)に示すように、実施例1に係る支持がいし押え金具1
Aにおいて電線11aや電線11bと接触する部分、すなわち第1のガイド溝5の底5a
や第2のガイド溝6の底6aは、電線11aや電線11bの下面側に向かって突状にかつ
緩やかに湾曲している(反っている)。
このため、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aを用いる場合は、電線11aや電線
11bを支持がいし7の電線クランプ8側に押し付ける力が、電線11aや電線11bの
下面側の局所に集中しない。
つまり、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aを用いる場合は、電線11aや電線1
1bを支持がいし7の電線クランプ8に長期にわたり固定し続けた場合でも、電線11a
や電線11bの表面に支持がいし押え金具1Aの本体部2が食い込み難い。
【0028】
よって、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aを用いることで、電線11aや電線1
1bを支持がいし7に固定する際に、電線11aや電線11bの表面に先の
図11(a)
に示すような擦れが生じたり、先の
図11(b)に示すような素線切れ等の損傷が生じた
りするのを防ぐことができる。
つまり、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aによれば、本体部2の表面2cと裏面
2dのどちらを用いても、電線(例えば電線11aや電線11b)が損傷するリスクを確
実に低減することができる。
この場合は、電線11aや電線11bの損傷に起因する張替え作業の頻度を相対的に減
らすことができる。
よって、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aによれば、送電設備の保守に必要な費
用を節減できる。
【0029】
さらに、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aによれば、1つの本体部2を用いて少
なくとも2種類の異なる線径を有する電線(例えば電線11aや電線11b)を保持する
ことができる。つまり、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aによれば、電線の線径に
対する汎用性が高い支持がいし押え金具を提供することができる。
この場合、電線のそれぞれの線径に対応させた複数種類の支持がいし押え金具を別々に
準備しておく必要がないので経済的である。
つまり、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aは少なくとも2種類の異なる線径を有
する電線に使用できるので、作業対象の電線の径に関する情報確認が容易に行えない場合
(例えば緊急な事故対応時等)でも、作業者はそれぞれ異なる線径の電線に対応した複数
種類の支持がいし押え金具を鉄塔上に持参する必要がないので、作業者側の負荷も軽減す
ることができる。
【0030】
より具体的には、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aを用いる場合で、かつ本体部
2の表面2c側に形成される第1のガイド溝5に固定対象である電線を収容することがで
きない場合は、第1のガイド溝5の幅W1よりも大きい幅W2を有する本体部2の裏面2
dの第2のガイド溝6を用いて、支持がいし押え金具1Aにより支持がいし7に電線を固
定することができる。
つまり、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aによれば、作業現場において作業者が
支持がいし押え金具1Aの適切な使用面を選択すればよいので、電線の線径に応じた支持
がいし押え金具を別々に準備して使い分ける場合に比べて便利である。
よって、実施例1に係る支持がいし押え金具1Aによれば、鉄塔上等における作業を効
率的に行うことができる。
【0031】
[1-4;本発明の変形例について]
<1-4-1;実施例1の第1の変形例について>
続いて、
図6を参照しながら実施例1の第1の変形例に係る支持がいし押え金具につい
て説明する。
図6(a)は実施例1の第1の変形例に係る支持がいし押え金具の側面図であり、(b
)は同支持がいし押え金具の長手方向断面図である。なお、
図1乃至
図5、並びに
図9乃
至
図11に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説
明は省略する。
実施例1の第1の変形例に係る支持がいし押え金具1A
1は、
図6(a),(b)に示
すように、本体部2における表面2cと本体部2の長手方向(長辺2a方向)端面2bと
の境界、及び本体部2における裏面2dと本体部2の長手方向(長辺2a方向)端面2b
との境界、が曲面状に面取り(
図6(a),(b)中において符号Rで示す部分を参照)
されていてもよい(任意選択構成要素)。
【0032】
この場合、変形例に係る支持がいし押え金具1A
1の本体部2が、電線11aや電線1
1bの表面に強く押し付けられた場合や、支持がいし押え金具1A
1を用いて支持がいし
7に固定される電線11aや電線11bが、本体部2の表面2cや裏面2dに沿って弓な
り状に湾曲する(反る)場合に、本体部2の表面2c又は裏面2dと本体部2の長手方向
端面2bとの境界が、電線の表面に食い込んで電線を傷つけてしまうのを好適に防ぐこと
ができる。
よって、上述のような変形例に係る支持がいし押え金具1A
1によれば、本体部2の表
面2c又は裏面2dと、本体部2の長手方向端面2bとの境界が曲面状に面取りされてい
ない場合に比べて、電線(例えば電線11aや電線11b)の表面を損傷するリスクがよ
り小さい支持がいし押え金具を提供することができる。
したがって、変形例に係る支持がいし押え金具1A
1を用いる場合は、
図1乃至
図3に
示すような支持がいし押え金具1Aを用いる場合に比べて、電線11aや電線11bの損
傷に起因する張替え作業の頻度を一層減らすことができる。
よって、変形例に係る支持がいし押え金具1A
1によれば、送電設備の保守に必要な費
用を一層節減できる。
【0033】
<1-4-2;実施例1の第2の変形例について>
さらに、
図7を参照しながら実施例1の第2の変形例に係る支持がいし押え金具につい
て説明する。
図7(a)は実施例1の第2の変形例に係る支持がいし押え金具の端面図であり、(b
)は同支持がいし押え金具の長手方向に直交する方向における断面図である。なお、
図1
乃至
図6、並びに
図9乃至
図11に記載されたものと同一部分については同一符号を付し
、その構成についての説明は省略する。
実施例1の第2の変形例に係る支持がいし押え金具1A
2は、
図7(a),(b)に示
すように、本体部2の表面2c及び裏面2dに形成される突条18の頂部は、曲面状に面
取り(
図7(a),(b)中において符号R’で示す部分を参照)されていてもよい(任
意選択構成要素)。
【0034】
この場合、変形例に係る支持がいし押え金具1A2の本体部2により、電線11aや電
線11bが支持がいし7の電線クランプ8に強く押し付けられて、電線11aや電線11
bの中心軸に対する垂直断面が楕円状に変形して、本体部2の表面2cや裏面2dに形成
される突条18に接触しても、この突条18に触れる部分の電線11aや電線11bが傷
つくのを防ぐことができる。
よって、上述のような変形例に係る支持がいし押え金具1A2によれば、本体部2の表
面2c及び裏面2dに形成される突条18の頂部が、曲面状に面取りされていない状態の
ものを用いる場合に比べて、電線11aや電線11bの損傷に起因する張替え作業の頻度
を一層減らすことができる。
よって、変形例に係る支持がいし押え金具1A2によれば、送電設備の保守に必要な費
用を一層節減できる。
【0035】
<1-4-3;実施例1の他の変形例について>
さらに、上述のような実施例1に係る支持がいし押え金具1A~1A
2は、例えば
図1
に示すように、本体部2の表面2c、裏面2dのいずれか、あるいはこれらの両方に、そ
れぞれの面上に載置可能な電線(例えば電線11aや電線11b)の線径に関する情報が
刻印19又は印字(図示せず)されていてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、作業者は作業前に現場に持参しようとしている支持がいし押え金具1A~1
A
2が、その固定対象である電線(例えば電線11aや電線11b)の線径に適している
か否かを確認することができる。
この場合、作業者が鉄塔上等の作業場所に、固定対象である電線(例えば電線11aや
電線11b)の線径に適さない支持がいし押え金具を誤って持参してしまうリスクを低減
することができる。
よって、本体部2の表面2c、裏面2dのいずれか、あるいはこれらの両方に、電線の
線径に関する情報が刻印19又は印字(図示せず)された実施例1に支持がいし押え金具
1A~1A
2を用いる場合は、線径に関する情報が刻印19又は印字されていない支持が
いし押え金具を用いる場合に比べて、電線(例えば電線11aや電線11b)を支持がい
し7に固定する作業の作業効率を向上させることができる。
【0036】
[2;本発明の基本構成の変形例について]
最後に、
図8を参照しながら、本発明の実施例2に係る支持がいし押え金具について説
明する。
図8は本発明の実施例2に係る支持がいし押え金具の斜視図である。なお、
図1乃至図
7、並びに
図9乃至
図11に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その
構成についての説明は省略する。
実施例2に係る支持がいし押え金具1Bは、先の
図1に示す実施例1に係る支持がいし
押え金具1A~1A
2における本体部2の裏面2dが、第2のガイド溝6を備えていない
形態である。
【0037】
先の実施例1に係る支持がいし押え金具1A~1A
2は、第2のガイド溝6に収容する
ことができない線径を有する電線に対しては使用することができない。
これに対して、実施例2に係る支持がいし押え金具1Bによれば、本体部2の裏面2d
が第2のガイド溝6を備えていないことで、第2のガイド溝6に収容することができない
線径を有する電線についても支持がいし押え金具1Bを用いて支持がいし7の電線クラン
プ8に固定することができる。
より具体的には、例えば先の
図4及び
図5に示すような支持がいし7において、電線ク
ランプ8から導出される一対のボルト9,9間に収容できる線径を有する電線であれば、
実施例2に係る支持がいし押え金具1Bの裏面2dを用いて支持がいし7に固定すること
ができる。
【0038】
したがって、
図8に示すような本体部2の裏面2dに第2のガイド溝6を備えていない
実施例2に係る支持がいし押え金具1Bによれば、本体部2の裏面2dに第2のガイド溝
6を備える実施例1に係る支持がいし押え金具1A~1A
2と比較して、線径が異なる電
線への汎用性がより優れた支持がいし押え金具を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上説明したように本発明は、支持がいしの下端側に電線を長期にわたり固定し続けた
場合でも電線の表面を損傷する可能性が低く、かつ電線の径に対する汎用性が高い支持が
いし押え金具であり、送電設備に関する技術分野において利用可能である。
【符号の説明】
【0040】
1A,1A1,1A2,1B…支持がいし押え金具 2…本体部 2a…長辺 2b…
端面 2c…表面 2d…裏面 3…固定部 4…ボルト挿通孔 5…第1のガイド溝
5a…底 6…第2のガイド溝 6a…底 7…支持がいし 8…電線クランプ 9…ボ
ルト 10…ナット 11a,11b…電線 12…従来の支持がいし押え金具 13…
本体部 13a…側縁 14…固定部 15…ボルト挿通孔 16…ガイド溝 17…ガ
イド溝 18…突条 19…刻印