(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023116389
(43)【公開日】2023-08-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
A63F5/04 653
A63F5/04 620
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022184168
(22)【出願日】2022-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】加賀谷 卓宏
(72)【発明者】
【氏名】水戸川 彰
(72)【発明者】
【氏名】平田 亘祐
(72)【発明者】
【氏名】手塚 忠義
【テーマコード(参考)】
2C518
【Fターム(参考)】
2C518AC09
2C518AC12
2C518AD09
2C518CA03
2C518EA03
2C518EA12
2C518EB03
2C518FA06
(57)【要約】
【課題】興趣の向上を図ることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】所定条件が成立した特定停止回数が特定回数に達した場合には、チャレンジ演出が実行されることがある。そして、チャレンジ演出の種類によって、その後が有利に展開される期待度が異なる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定条件が成立した所定回数を計数する計数手段と、
演出実行手段と、
前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、
前記演出実行手段が実行可能な演出には、前記所定回数が特定回数に達したことを契機に実行可能な特定演出があり、
前記特定演出は、複数種類あり、
前記特定演出の種類によって、その後が有利に展開される期待度が異なることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記所定条件は、所定図柄が停止したことに基づいて成立可能である請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
状態を制御可能な状態制御手段を備え、
前記状態には、第1状態と、前記第1状態に比して有利な第2状態と、があり、
前記特定演出は、前記第2状態であるときに実行可能であり、
前記特定演出の実行が開始された後に導出される結果には、第1結果と、第2結果と、があり、
前記第2状態であるときに前記特定演出の実行が開始された後に前記第1結果が導出されるときには、その後が有利に展開され、
前記第2状態であるときに前記特定演出の実行が開始された後に前記第2結果が導出されるときには、前記第2状態が終了する請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機には、パチンコ遊技機やスロットマシン(所謂、回胴式遊技機)がある。スロットマシンの中には、有利な状態として、例えば、特許文献1に記載されたスロットマシンのように、ART(アシストリプレイタイム)などの状態に制御し、有利に展開するものがある。また、スロットマシンでは、全てのリールの回転が停止して図柄が停止されると、賞が付与されるなどして、興趣の向上が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日においては、遊技機において、更なる興趣の向上が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、所定条件が成立した所定回数を計数する計数手段と、演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段が実行可能な演出には、前記所定回数が特定回数に達したことを契機に実行可能な特定演出があり、前記特定演出は、複数種類あり、前記特定演出の種類によって、その後が有利に展開される期待度が異なることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、電力供給が開始されたことに伴って、適切に復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図5】スロットマシンの電気的構成を示す図である。
【
図7】(a)は特殊残回数演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、(b)はチャレンジ演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、(c)は課題を達成できなかったときのその後の展開を示す図であり、(d)は課題を達成できたときのその後の展開を示す図である。
【
図9】(a)は失敗演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、(b)は成功演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図10】(a)~(c)は、停滞演出が実行されるときのリールの動作の一例を示す図である。
【
図11】停滞演出が実行される場合におけるときにおけるリールの動作を示す図である。
【
図12】(a)~(h)は、有利演出状態であるときにおける演出の流れの一例を示す図である。
【
図13】(a)~(d)は、有利演出状態であるときにおける演出の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、遊技機の一種であるスロットマシン(所謂、回胴式遊技機)の実施形態について説明する。本明細書において、上、下、左、右、前(正面)、後の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を指すものとする。
【0009】
図1に示すように、遊技機としてのスロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備える。本体キャビネット11は、前面に、図示しない開口部を備える。スロットマシン10は、本体キャビネット11の開口部を覆っている前面扉12を備える。扉部材としての前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。スロットマシン10は、施錠部SJを備える。スロットマシン10では、施錠部SJによって前面扉12の開放が規制されている。スロットマシン10では、例えば、遊技場の管理者が管理する鍵を用いて施錠部SJを操作することで解錠され、前面扉12を開放させることができる。
【0010】
スロットマシン10は、前面扉12に、発光可能な発光手段としての装飾ランプ13を備える。スロットマシン10は、前面扉12に、例えば、効果音や楽曲などの音を出力可能な音出力手段としてのスピーカ14を備える。スロットマシン10は、前面扉12に、例えば、キャラクタや文字などを模した画像を表示可能な表示手段としての演出表示装置15を備える。演出表示装置15としては、例えば、液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイなどを採用できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面であって且つ演出表示装置15の下方に、略四角形の表示窓12aを備える。表示窓12aは、例えば、無色透明の樹脂材料製である。本実施形態では、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置が演出実行手段に相当する。
【0011】
スロットマシン10は、リールユニット16を備える。リールユニット16は、表示窓12aを介して(通じて)遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。リールユニット16は、左リール16a(第1リール)、中リール16b(第2リール)及び右リール16c(第3リール)を備える。リール16a~16cは、ドラムとも称される回胴である。このように、スロットマシン10は、複数のリールを備える。リール16a~16cには、その外周面に沿って、複数の図柄が識別可能に配列されている。具体的に、リール16a~16cには、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムが外側に巻き付けられている。各リール16a~16cは、それぞれ21個の図柄を備えている。図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、チェリーを模したチェリー図柄、スイカを模したスイカ図柄、ベルを模したベル図柄、赤色の「7」を模した赤セブン図柄、白色の「7」を模した白セブン図柄及び「REPLAY」の文字を模したリプレイ図柄が含まれる。このように、リール16a~16cは、複数の図柄をそれぞれ有している。これにより、本実施形態では、図柄列が形成される。本実施形態では、各リール16a~16cが、それぞれ図柄列としての機能を有する。
【0012】
リールユニット16は、左リール16aを駆動させるアクチュエータ、中リール16bを駆動させるアクチュエータ、及び、右リール16cを駆動させるアクチュエータを備える。リール16a~16c駆動させるアクチュエータとしては、例えば、ステッピングモータを採用できる。リール16a~16cは、それぞれに対応して設けられたアクチュエータによって、相互に独立して、縦方向に回転及び停止が可能である。スロットマシン10では、リール16a~16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な複数種類の図柄が変動され、変動ゲームが実行される。例えば、図柄の変動は、図柄列が上方から下方に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。つまり、リール16a~16cは、変動ゲームにおいて、上方から下方に向かう方向に回転(以下、正回転という)する。このように、スロットマシン10は、複数のリール16a~16cが回転する変動ゲームを実行可能に構成されている。即ち、スロットマシン10は、複数の図柄列を用いて図柄変動ゲームを実行可能である。また、リールユニット16は、左リール16aの回転位置を検出するための左リールセンサSE1、中リール16bの回転位置を検出するための中リールセンサSE2、及び、右リール16cの回転位置を検出するための右リールセンサSE3を備える(
図5に示す)。
【0013】
表示窓12aは、リール16a~16cにおいて周方向に連続している3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール16a~16c毎に、上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置が設定されている。リールの回転が停止した場合に上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置の各停止位置には、1つの図柄が停止して表示される。そして、表示窓12aを介して各停止位置に停止された図柄を視認することができ、表示窓12aに図柄が表示されることとなる。つまり、リール16a~16cのうち一部又は全部のリールの回転が停止している場合には、回転が停止しているリールが有する複数の図柄のうち少なくとも上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置に停止される計3つの図柄を、表示窓12aを介して視認することが可能である。
【0014】
スロットマシン10では、リール16a~16c毎に設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組み合わせによって、停止された図柄組み合わせを入賞と判定し得る有効な停止位置の組み合わせが設定されている。以下の説明では、有効な停止位置の組み合わせを構成する複数の停止位置を結んだラインを、単に「有効ラインYL」と示す。本実施形態では、リール16a~16cの各中段停止位置によって、有効ラインYL(有効な停止位置の組み合わせ)が構成されている。有効ラインYLは、入賞ラインともいわれる。このように、有効ラインYLを構成する停止位置は、一直線上に配置されている。
【0015】
ここで、図柄について「停止」とは、図柄が表示窓12a内、即ち上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置の何れかに停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味する。また、「入賞」とは、賞が定められた図柄組み合わせが有効ラインYL上に表示されることを意味している。スロットマシン10では、入賞が発生すると、当該入賞した図柄組み合わせに定められた賞が付与される。なお、有効な停止位置の組み合わせ以外の組み合わせは、表示された図柄組み合わせを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組み合わせ(所謂、無効ライン)となる。以下、「変動ゲームにて導出されるゲーム結果」とは、変動ゲームにおいて有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせに相当する。
【0016】
なお、表示窓12aを介して視認可能な図柄の停止位置のうち、一直線上に配置されているリール16a~16cの各上段停止位置の組み合わせは、有効ラインYLではないため、無効ライン(以下、上段無効ラインと示す)ともいえる。また、表示窓12aを介して視認可能な図柄の停止位置のうち、一直線上に配置されているリール16a~16cの各下段停止位置の組み合わせは、有効ラインYLではないため、無効ライン(以下、下段無効ラインと示す)ともいえる。その他、表示窓12aを介して視認可能な図柄の停止位置のうち、一直線上に配置されている左リール16aの上段停止位置、中リール16bの中段停止位置及び右リール16cの下段停止位置の組み合わせは、有効ラインYLではないため、無効ライン(以下、右下がり無効ラインと示す)ともいえる。また、表示窓12aを介して視認可能な図柄の停止位置のうち、一直線上に配置されている左リール16aの下段停止位置、中リール16bの中段停止位置及び右リール16cの上段停止位置の組み合わせは、有効ラインYLではないため、無効ライン(以下、右上がり無効ラインと示す)ともいえる。
【0017】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、メダルを投入可能なメダル投入口17を備える。スロットマシン10は、機内部に、メダルセレクタを備える。メダルセレクタは、メダル投入口17から投入されたメダルを検出する投入センサSE4を備える(
図5に示す)。
【0018】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、BETボタン18を備える。BETボタン18は、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットからメダルを掛ける掛け数設定操作手段である。クレジットは、内部的に記憶されているメダルに相当する。スロットマシン10は、クレジットとしてメダルを記憶することで、遊技価値をデータとして記憶可能である。また、メダルを掛けることは、メダルをベットすることに相当する。BETボタン18を操作することは、メダルを消費するための操作を行うことに相当する。このように、スロットマシン10では、BETボタン18を操作することが、所持している遊技媒体を消費するための設定操作に相当する。BETボタン18は、遊技者が操作することができる。なお、スロットマシン10では、メダル投入口17からメダルを投入することでメダルを掛けることも可能である。スロットマシン10では、メダルを掛けることで、メダルを消費し、変動ゲームを実行可能に構成されている。
【0019】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、操作可能な精算操作手段としての精算ボタン19を備える。精算ボタン19は、掛け数として設定されたメダル、及び、内部的に記憶しているクレジットを払い戻すときに操作する手段である。即ち、精算ボタン19は、掛け数として設定されたメダルやクレジットを精算するときに操作する操作手段である。精算ボタン19は、遊技者が操作することができる。
【0020】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、開始操作部としてのスタートレバー20を備える。スタートレバー20は、リール16a~16cの回転を開始させる開始操作をするための手段である。即ち、開始操作の受付は、変動ゲームを開始させる契機となる。このように、スタートレバー20は、変動ゲームを開始させるときに操作する操作手段である。スタートレバー20は、遊技者が操作することができる。変動ゲームを開始させるスタートレバー20の操作は、開始操作といえる。スロットマシン10では、開始操作に基づき変動ゲームが開始される。
【0021】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、左ストップボタン21(第1ストップボタン)を備える。左ストップボタン21は、左リール16aと対応しており、左リール16aの回転を停止させる停止操作をするための操作手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、中ストップボタン22(第2ストップボタン)を備える。中ストップボタン22は、中リール16bと対応しており、中リール16bの回転を停止させる停止操作をするための操作手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、右ストップボタン23(第3ストップボタン)を備える。右ストップボタン23は、右リール16cと対応しており、右リール16cの回転を停止させる停止操作をするための操作手段である。ストップボタン21~23は、遊技者が操作することができる。
【0022】
ストップボタン21~23は、複数の図柄列と各別に対応している。ストップボタン21~23は、それぞれ停止操作部に相当する。このように、スロットマシン10は、ストップボタンが操作されたことを契機としてリールの回転を停止させることが可能に構成されている。また、回転中のリールを停止させるストップボタンの操作は、停止操作といえる。スロットマシン10では、停止操作に基づきリールの回転が停止する。以上のように、スロットマシン10は、複数のリール16a~16cにそれぞれ対応する複数の停止操作手段としてのストップボタン21~23を備える。以下の説明では、ストップボタン21~23のうち最初の停止操作を第1停止操作と示し、2番目の停止操作を第2停止操作と示し、3番目の停止操作を第3停止操作と示す場合がある。
【0023】
ストップボタン21~23の操作順序(以下、押し順と示す)には、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作を行うストップボタンを異ならせた押し順として、第1押し順~第6押し順の全6通りがある(
図3に示す)。第1押し順は、左リール16a→中リール16b→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第2押し順は、左リール16a→右リール16c→中リール16bの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第3押し順は、中リール16b→左リール16a→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第4押し順は、中リール16b→右リール16c→左リール16aの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第5押し順は、右リール16c→左リール16a→中リール16bの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第6押し順は、右リール16c→中リール16b→左リール16aの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。
【0024】
スロットマシン10は、前面扉12の前面における下部に、払出口26を備える。スロットマシン10は、機内部に、払出口26からメダルを払出す払出動作が可能なホッパーユニットHUを備える(
図5に示す)。スロットマシン10は、払出口26から払出されたメダルを受ける受皿27を備える。
【0025】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、予め定めた情報を表示できる情報パネル30を備える。
図2に示すように、情報パネル30は、投入可能ランプ31を備える。投入可能ランプ31は、点灯又は消灯することが可能である。投入可能ランプ31は、点灯有無によって、スロットマシン10がメダルを投入可能な状態であるか否かを示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10において、投入可能ランプ31は、点灯することでメダルを投入可能であること、つまり、クレジットとして記憶されるメダルの数を追加可能であることを示唆又は報知することが可能である。また、情報パネル30は、リプレイランプ32を備える。リプレイランプ32は、点灯又は消灯することが可能である。リプレイランプ32は、点灯有無によって、再遊技(リプレイ)であるか否か、つまり、再遊技(リプレイ)が作動したか否かを示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10において、リプレイランプ32は、点灯することで再遊技が作動したことを示唆又は報知することが可能である。また、情報パネル30は、スタートランプ33を備える。スタートランプ33は、点灯又は消灯することが可能である。スタートランプ33は、点灯有無によって、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームの実行を開始可能であるか否かを示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10において、スタートランプ33は、点灯することでスタートレバー20を操作すれば変動ゲームの実行を開始させることが可能であることを示唆又は報知することが可能である。また、情報パネル30は、有利区間ランプ34を備える。有利区間ランプ34は、点灯又は消灯することが可能である。有利区間ランプ34は、点灯有無によって、有利区間であるか否かを示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10において、有利区間ランプ34は、点灯することで有利区間であることを示唆又は報知することが可能である。
【0026】
情報パネル30は、掛け数表示部35を備える。掛け数表示部35は、1BET発光部35a、2BET発光部35b及び3BET発光部35cによって構成されている。掛け数表示部35は、各発光部35a~35cの点灯有無によって、掛け数として設定されているメダルの数、つまり、設定されている掛け数を示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10では、設定されている掛け数が「1枚」である場合、1BET発光部35aが点灯する一方、発光部35b,35cが消灯する。スロットマシン10では、設定されている掛け数が「2枚」である場合、発光部35a,35bが点灯する一方、3BET発光部35cが消灯する。スロットマシン10では、設定されている掛け数が「3枚」である場合、全ての発光部35a~35cが点灯する。因みに、スロットマシン10では、設定されている掛け数が「0枚」である場合、全ての発光部35a~35cが消灯する。このように、掛け数表示部35は、掛け数表示部35を構成する各発光部35a~35cの点灯有無、つまり、掛け数表示部35の内容によって、設定されている掛け数を示唆又は報知する。なお、「掛け数(BET数)」は、「賭数」ともいわれることがある。スロットマシン10では、少なくとも掛け数として1以上が設定されているときに変動ゲームを実行可能である。したがって、全ての発光部35a~35cが消灯しているときは、掛け数を新たに設定することで変動ゲームを実行可能な状況(状態)であることを特定することができる。即ち、発光部35a~35cでは、BETボタン18を操作することで変動ゲームを実行可能であることが報知される。スロットマシン10では、発光部35a~35cのうち少なくとも一部が点灯しているときは、掛け数が1以上であるときである。
【0027】
情報パネル30は、クレジット表示部36を備える。クレジット表示部36は、例えば、2つの7セグメント表示器によって構成されている。クレジット表示部36は、機内部においてクレジットとして記憶されているメダルの数を表示する。
【0028】
情報パネル30は、払出表示部37を備える。払出表示部37は、例えば、2つの7セグメント表示器によって構成されている。払出表示部37は、変動ゲームにおける入賞の発生によって払出されるメダルの枚数に関する情報の表示を行う。更に、払出表示部37は、実行中である変動ゲームにおいて所定の図柄組み合わせ(ゲーム結果)を導出させるために推奨されているストップボタン21~23の操作態様に関する情報である指示情報を表示する。「ストップボタン21~23の操作態様に関する情報」とは、例えば、ストップボタン21~23の操作順序(押し順)に関する情報と、変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタン21~23を操作することが推奨されている図柄に関する情報と、が含まれる。変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタン21~23を操作することが推奨されている図柄に関する情報は、目押し位置に関する情報ともいえる。
【0029】
次に、賞が定められた図柄組み合わせについて説明する。
賞が定められた図柄組み合わせとは、「役」ともいわれる。賞が定められた図柄組み合わせ(役)には、賞としてメダルの払出しを定めた図柄組み合わせ(払出役)及び賞として再遊技を定めた図柄組み合わせ(再遊技役)がある。再遊技は、メダルを掛ける必要がなく次の変動ゲームを開始できることである。再遊技役は、リプレイ役ともいわれる。払出役には、例えば、チェリー役、スイカ役、ベル役、一枚役及び特殊役がある。
【0030】
チェリー役には、賞として所定枚数(例えば、3枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、チェリー役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「チェリー停止目」と示す。本実施形態において、チェリー停止目は、[チェリー・チェリー・チェリー]であり、3つのチェリー図柄によって構成されている。チェリー停止目は、同一種のチェリー図柄が有効ラインYL上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。つまり、チェリー停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。因みに、スロットマシン10では、チェリー停止目が有効ラインYL上に停止した場合、上段無効ライン、下段無効ライン、右下がり無効ライン、右上がり無効ラインの何れにおいても、同一種の図柄(チェリー図柄に限らない)が一直線上に停止しない。なお、払出されるメダルの枚数とは、払出口26から実際に払出されたメダルの数ではなく、クレジットとして追加(加算)されたメダルの数を含み、遊技者に付与されたメダルの数に相当する。
【0031】
スイカ役には、賞として所定枚数(例えば、5枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、スイカ役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「スイカ停止目」と示す。本実施形態において、スイカ停止目は、[スイカ・スイカ・スイカ]であり、3つのスイカ図柄によって構成されている。スイカ停止目は、同一種のスイカ図柄が有効ラインYL上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。つまり、スイカ停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。因みに、スロットマシン10では、スイカ停止目が有効ラインYL上に停止した場合、上段無効ライン、下段無効ライン、右下がり無効ライン、右上がり無効ラインの何れにおいても、同一種の図柄(スイカ図柄に限らない)が一直線上に停止しない。
【0032】
ベル役には、賞として所定枚数(例えば、15枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、ベル役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「ベル停止目」と示す。本実施形態において、ベル停止目は、[ベル・ベル・ベル]であり、3つのベル図柄によって構成されている。ベル停止目は、同一種のベル図柄が有効ラインYL上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。つまり、ベル停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。因みに、スロットマシン10では、ベル停止目が有効ラインYL上に停止した場合、上段無効ライン、下段無効ライン、右下がり無効ライン、右上がり無効ラインの何れにおいても、同一種の図柄(ベル図柄に限らない)が一直線上に停止しない。
【0033】
一枚役には、賞として所定枚数(例えば、1枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、一枚役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「ベルこぼし停止目」と示す。本実施形態において、ベルこぼし停止目は、例えば、[ベル・リプレイ・スイカ]などであり、少なくとも一部の図柄が他の図柄と異なる図柄によって構成されている。ベルこぼし停止目は、同一種の図柄が有効ラインYL上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである。因みに、スロットマシン10では、ベルこぼし停止目が有効ラインYL上に停止した場合、上段無効ライン、下段無効ライン、右下がり無効ライン、右上がり無効ラインの何れにおいても、同一種の図柄が一直線上に停止しない。
【0034】
特殊役には、賞として所定枚数(例えば、2枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、特殊役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「特殊停止目」と示す。本実施形態において、特殊停止目は、2つのベル図柄と、1つのリプレイ図柄と、によって構成される。スロットマシン10において、特殊停止目は、ストップボタン21~23の操作順序によって、2つのベル図柄と、1つのリプレイ図柄と、の並び順が異なる。なお、ベルこぼし停止目には、特殊停止目は含まれない。
【0035】
図3に示すように、第1押し順でストップボタン21~23を操作した場合には、左リール16a及び中リール16bの図柄としてベル図柄、右リール16cの図柄としてリプレイ図柄が停止され、[ベル・ベル・リプレイ]の特殊停止目が有効ラインYL上に停止される。このため、第1押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、1回目に停止する左リール16aの図柄としてベル図柄が停止され、2回目に停止する中リール16bの図柄としてベル図柄が停止されることとなる。この結果、第1押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、3つのリール16a~16cのうち右リール16cを除くリール16a,16bの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。そして、リール16a,16bの図柄としてベル図柄が停止するテンパイ状態を経た後、右リール16cの図柄としてリプレイ図柄が停止し、特殊停止目が停止する。
【0036】
第2押し順でストップボタン21~23を操作した場合には、左リール16a及び右リール16cの図柄としてベル図柄、中リール16bの図柄としてリプレイ図柄が停止され、[ベル・リプレイ・ベル]の特殊停止目が有効ラインYL上に停止される。このため、第2押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、1回目に停止する左リール16aの図柄としてベル図柄が停止され、2回目に停止する右リール16cの図柄としてベル図柄が停止されることとなる。この結果、第2押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、3つのリール16a~16cのうち中リール16bを除くリール16a,16cの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。そして、リール16a,16cの図柄としてベル図柄が停止するテンパイ状態を経た後、中リール16bの図柄としてリプレイ図柄が停止し、特殊停止目が停止する。
【0037】
第3押し順でストップボタン21~23を操作した場合には、左リール16a及び中リール16bの図柄としてベル図柄、右リール16cの図柄としてリプレイ図柄が停止され、[ベル・ベル・リプレイ]の特殊停止目が有効ラインYL上に停止される。このため、第3押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、1回目に停止する中リール16bの図柄としてベル図柄が停止され、2回目に停止する左リール16aの図柄としてベル図柄が停止されることとなる。この結果、第3押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、3つのリール16a~16cのうち右リール16cを除くリール16a,16bの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。そして、リール16a,16bの図柄としてベル図柄が停止するテンパイ状態を経た後、右リール16cの図柄としてリプレイ図柄が停止し、特殊停止目が停止する。
【0038】
第4押し順でストップボタン21~23を操作した場合には、中リール16b及び右リール16cの図柄としてベル図柄、左リール16aの図柄としてリプレイ図柄が停止され、[リプレイ・ベル・ベル]の特殊停止目が有効ラインYL上に停止される。このため、第4押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、1回目に停止する中リール16bの図柄としてベル図柄が停止され、2回目に停止する右リール16cの図柄としてベル図柄が停止されることとなる。この結果、第4押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、3つのリール16a~16cのうち左リール16aを除くリール16b,16cの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。そして、リール16b,16cの図柄としてベル図柄が停止するテンパイ状態を経た後、左リール16aの図柄としてリプレイ図柄が停止し、特殊停止目が停止する。
【0039】
第5押し順でストップボタン21~23を操作した場合には、左リール16a及び右リール16cの図柄としてベル図柄、中リール16bの図柄としてリプレイ図柄が停止され、[ベル・リプレイ・ベル]の特殊停止目が有効ラインYL上に停止される。このため、第5押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、1回目に停止する右リール16cの図柄としてベル図柄が停止され、2回目に停止する左リール16aの図柄としてベル図柄が停止されることとなる。この結果、第5押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、3つのリール16a~16cのうち中リール16bを除くリール16a,16cの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。そして、リール16a,16cの図柄としてベル図柄が停止するテンパイ状態を経た後、中リール16bの図柄としてリプレイ図柄が停止し、特殊停止目が停止する。
【0040】
第6押し順でストップボタン21~23を操作した場合には、中リール16b及び右リール16cの図柄としてベル図柄、左リール16aの図柄としてリプレイ図柄が停止され、[リプレイ・ベル・ベル]の特殊停止目が有効ラインYL上に停止される。このため、第6押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、1回目に停止する右リール16cの図柄としてベル図柄が停止され、2回目に停止する中リール16bの図柄としてベル図柄が停止されることとなる。この結果、第6押し順でストップボタン21~23を操作して特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合には、3つのリール16a~16cのうち左リール16aを除くリール16b,16cの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。そして、リール16b,16cの図柄としてベル図柄が停止するテンパイ状態を経た後、左リール16aの図柄としてリプレイ図柄が停止し、特殊停止目が停止する。
【0041】
以上のように、スロットマシン10では、特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合、どのような押し順でストップボタン21~23を操作したとしても、有効ラインYL上において、リール16a~16cのうち1つのリールを除く残りの2つのリールの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。因みに、スロットマシン10では、[ベル・ベル・ベル]のベル停止目が有効ラインYL上に停止される場合、どのような押し順でストップボタン21~23を操作したとしても、有効ラインYL上において、リール16a~16cのうち1つのリールを除く残りの2つのリールの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。そして、スロットマシン10では、リール16a~16cのうち1つのリールを除く残りの2つのリールの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となった後、残り1つのリールの図柄として、リプレイ図柄が停止されることで特殊停止目が停止される場合と、ベル図柄が停止されることでベル停止目が停止される場合と、がある。
【0042】
また、特殊停止目は、同一種の図柄が有効ラインYL上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである。因みに、スロットマシン10では、特殊停止目が有効ラインYL上に停止した場合、上段無効ライン、下段無効ライン、右下がり無効ライン、右上がり無効ラインの何れにおいても、同一種の図柄が一直線上に停止しない。
【0043】
再遊技役には、賞として再遊技が定められている。以下の説明において、再遊技役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「再遊技停止目」と示す。本実施形態において、再遊技停止目は、[リプレイ・リプレイ・リプレイ]であり、3つのリプレイ図柄によって構成されている。再遊技停止目は、同一種のリプレイ図柄が有効ラインYL上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。つまり、再遊技停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。因みに、スロットマシン10では、再遊技停止目が有効ラインYL上に停止した場合、上段無効ライン、下段無効ライン、右下がり無効ライン、右上がり無効ラインの何れにおいても、同一種の図柄(リプレイ図柄に限らない)が一直線上に停止しない。
【0044】
スロットマシン10は、遊技状態を制御可能に構成されている。
図4に示すように、スロットマシン10における遊技状態は、複数種類ある。具体的に、スロットマシン10における遊技状態には、第1通常状態、第2通常状態、第1有利状態及び第2有利状態がある。以下の説明では、第1通常状態及び第2通常状態を纏めて通常状態という場合があり、第1有利状態及び第2有利状態を纏めて有利状態という場合がある。具体的には後述するが、有利状態は、通常状態に比して、有利な遊技状態である。
【0045】
スロットマシン10では、第1通常状態であるときに、有利区間への移行が決定されると、第2通常状態へ移行する。スロットマシン10では、第2通常状態であるときに、第1有利状態への移行が決定されると、第1有利状態へ移行する。そして、スロットマシン10では、第1有利状態の終了条件が成立するときにおいて、移行条件が成立しない場合(
図4では、不成立と示す)、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。一方、スロットマシン10では、第1有利状態の終了条件が成立するときにおいて、移行条件が成立する場合、第2通常状態へ移行する。なお、スロットマシン10では、第1有利状態において実行された変動ゲームの回数が規定回数に相当する「30回」に達した場合、第1有利状態の終了条件が成立する。また、スロットマシン10では、第2有利状態から第1有利状態へ移行している場合、又は、第2通常状態から第1有利状態へ移行した場合において第2有利状態へ移行することが抽選によって決定された場合、移行条件が成立し、第1有利状態の終了後に第2有利状態へ移行する。スロットマシン10では、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する滞在残回数が0に達した場合、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。その他、スロットマシン10では、有利区間であるときに、有利区間の終了条件が成立した場合、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。スロットマシン10では、有利区間における変動ゲームの実行回数が上限滞在回数に相当する「1500回」に達した場合、又は、有利区間において付与された遊技媒体の枚数が上限付与枚数に相当する「2400枚」に達した場合、有利区間の終了条件が成立する。
【0046】
スロットマシン10は、演出状態(演出モード)を制御可能に構成されている。
スロットマシン10における演出状態は、複数種類ある。具体的に、スロットマシン10における演出状態には、通常演出状態、擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態がある。通常演出状態は、主に、通常状態であるときに滞在する演出状態である。擬似ボーナス演出状態は、主に、第1有利状態であるときに滞在する演出状態である。有利演出状態は、主に、第2有利状態であるときに滞在する演出状態である。各演出状態では、滞在中の演出状態を識別可能な演出状態識別情報が報知される。滞在中の演出状態とは、制御されている演出状態に相当する。スロットマシン10では、例えば、演出状態の種類毎に異なる背景画像を演出表示装置15に表示させたり、演出状態の種類毎に異なる発光色で装飾ランプ13を発光させたり、演出状態の種類毎に異なる背景音(所謂、BGM)をスピーカ14から出力させたりして、演出状態識別情報を報知する。演出状態識別情報を報知することで、遊技者は、滞在中の演出状態の種類を認識することができる。
【0047】
スロットマシン10では、例えば、賞が定められた図柄組み合わせを有効ラインYL上に停止させるためのストップボタンの操作態様を示唆又は報知する操作関連演出(以下、ナビ演出と示す)が実行される。ナビ演出において示唆又は報知されるストップボタンの操作態様には、ストップボタンの押し順及びストップボタンの操作タイミングが含まれる。ストップボタンの操作タイミングは、所謂、目押し位置を意味する。ナビ演出は、ストップボタン21~23の操作を促す演出と捉えることもできる。本実施形態では、ナビ演出が、操作手段の操作を促す操作促進演出に相当する。そして、スロットマシン10では、演出表示装置15においてナビ演出が実行される。したがって、本実施形態において、演出実行手段としての演出表示装置15が実行可能な演出には、遊技者が操作可能な操作手段としてのストップボタン21~23の操作を促す操作促進演出がある。ナビ演出は、操作ナビゲーション演出や、押し順ナビゲーション演出(押し順ナビ)ともいわれる。
【0048】
スロットマシン10では、通常演出状態であるとき、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行されない。一方、スロットマシン10では、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるとき、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行される。即ち、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるときは、通常演出状態であるときに比して、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行される割合が高い。なお、スロットマシン10では、通常演出状態であるときにナビ演出は実行されず、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるときにナビ演出が実行される。即ち、スロットマシン10では、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるとき、通常演出状態であるときに比して、ナビ演出が実行される割合が高い。このため、有利状態において制御される擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、通常状態において制御される通常演出状態よりも有利な演出状態といえる。擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、通常演出状態よりも有利な演出状態といえる。擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、所謂、「アシストタイム(AT)」となる。したがって、有利状態は、通常状態に比して、有利である。
【0049】
本実施形態では、通常演出状態が第1状態に相当し、有利演出状態が第2状態に相当する。また、本実施形態において、通常演出状態は第1通常状態において制御されることから、第1通常状態を第1状態と捉えることもできる。同様に、本実施形態において、有利演出状態は第2有利状態において制御されることから、第2有利状態を第2状態と捉えることができる。本実施形態において、第2状態は、第1状態に比して有利である。以上のように、本実施形態において、状態には、第1状態と、第1状態に比して有利な第2状態と、がある。
【0050】
次に、スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、スロットマシン10は、主制御部としての主基板40を備える。主基板40は、変動ゲームに係る処理を行うとともに、該処理の結果に応じて制御情報を出力する。制御情報は、制御信号又は制御コマンドともいわれる。スロットマシン10は、副制御部としての副基板50を備える。副基板50は、主基板40から入力する制御情報に基づいて処理を行う。
【0051】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、を備える。主CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主ROM42は、主制御プログラム、及び、所定の抽選に用いられる判定値などを記憶している。主RWM43は、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0052】
主基板40には、リール16a~16cの各アクチュエータが接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、リール16a~16cの各アクチュエータの動作を制御可能に構成されている。主基板40には、リールセンサSE1~SE3及び投入センサSE4が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE4が出力する検知信号を入力可能に構成されている。
【0053】
主基板40には、BETボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20及びストップボタン21~23が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、BETボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20及びストップボタン21~23が出力する検知信号を入力可能に構成されている。
【0054】
主基板40には、情報パネル30が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、情報パネル30の表示内容を制御可能に構成されている。主基板40には、ホッパーユニットHUが接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、ホッパーユニットHUを制御可能に構成されている。
【0055】
ここで、主ROM42に記憶されている抽選テーブルのうち、複数ある当選番号の中から当選番号を決定するための内部抽選に用いられる役抽選テーブルと上記当選番号について説明する。なお、当選番号を決定するための内部抽選は、「役抽選」である。役抽選において決定される当選番号は、条件装置組み合わせともいわれる。このため、役抽選は、「条件装置組み合わせ抽選」ともいえる。以下の説明では、「役抽選にて所定の当選番号が決定される」ことを「役抽選にて所定の当選番号に当選する」と示したり、「役抽選にて決定される当選番号」を「当選した当選番号」と示したりする場合がある。
【0056】
当選番号は、変動ゲームにおいて導出(表示)可能な図柄組み合わせとして、1つ又は複数の図柄組み合わせが定められた制御情報である。即ち、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞が可能な役として、1つ又は複数の役が定められた条件装置識別子である。当選番号には、例えば、チェリー役の入賞を許容する当選番号、スイカ役の入賞を許容する当選番号、ベル役の入賞を許容する当選番号、特殊役の入賞を許容する当選番号及び再遊技役の入賞を許容する当選番号が含まれている。ベル役の入賞を許容する当選番号の中には、ベル役に加えて一枚役の入賞を許容する当選番号がある。ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号には、ベル役を入賞させるためのストップボタンの操作順序と、一枚役を入賞させるためのストップボタンの操作順序と、が異なる当選番号が含まれている。例えば、ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号には、所定の操作順序でストップボタンが操作された場合にはベル役が入賞する一方、所定の操作順序とは異なる操作順序でストップボタンが操作された場合には一枚役が入賞する当選番号が含まれている。
【0057】
以下の説明において、役抽選にてチェリー役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「チェリー役の入賞が許容された場合」と示す。チェリー役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「チェリー役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。以下の説明において、役抽選にてスイカ役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「スイカ役の入賞が許容された場合」と示す。スイカ役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「スイカ役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。同様に、以下の説明において、役抽選にてベル役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「ベル役の入賞が許容された場合」と示す。ベル役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「ベル役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。ここでいうベル役の入賞を許容する当選番号には、ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号も含まれる。以下の説明において、役抽選にて特殊役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「特殊役の入賞が許容された場合」と示す。特殊役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「特殊役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。以下の説明において、役抽選にて再遊技役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「再遊技役の入賞が許容された場合」と示す。再遊技役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「再遊技役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。
【0058】
主ROM42には、設定値毎に参照される役抽選テーブルが記憶されている。例えば、掛け数毎に参照される役抽選テーブルを異ならせるにあたって、主ROM42には、掛け数毎に参照される役抽選テーブルが記憶されるようにしてもよい。役抽選テーブルには、決定可能とする当選番号に対して、役抽選に用いられる乱数(以下、役抽選用乱数と示す)の値が、当該乱数の値として取り得る範囲内の数値の中から所定個数ずつ振り分けられている。スロットマシン10では、役抽選において何れの当選番号にも当選しなかった場合、つまり、役の入賞が許容されなかった場合、役抽選の抽選結果が「はずれ」となる。そして、役抽選の抽選結果が「はずれ」の場合には、役抽選の抽選結果に基づいて、賞が定められた図柄組み合わせが有効ラインYL上に導出されることはない。
【0059】
次に、副基板50について詳しく説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備える。例えば、副CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラム、及び、各種の抽選に用いられる判定値などを記憶している。副ROM52は、装飾ランプ13における発光演出に関する発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ14における音演出に関する音演出データを記憶している。副ROM52は、演出表示装置15における表示演出に関する表示演出データを記憶している。副RWM53は、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0060】
副基板50には、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15が接続されている。副CPU51は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15を制御可能に構成されている。本実施形態では、副CPU51が演出実行手段に相当し得る装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15を制御することにより、演出実行手段を制御可能な演出制御手段としての機能が実現される。
【0061】
次に、主CPU41が実行する遊技進行処理について説明する。
図6に示すように、遊技進行処理において主CPU41は、遊技開始セット処理を行う(ステップS101)。遊技開始セット処理において主CPU41は、スロットマシン10の遊技状態に関する情報の記憶を行ったり、主RWM43における所定の記憶領域の情報を消去又は更新したりする。次に、主CPU41は、メダルの受付を開始する(ステップS102)。次に、主CPU41は、遊技状態をチェックする(ステップS103)。続いて、主CPU41は、再遊技作動時であるかを判定する(ステップS104)。再遊技作動時とは、再遊技が付与されているときに相当する。再遊技作動時ではない場合(ステップS104;NO)、主CPU41は、今回の変動ゲームにおける掛け数を設定するメダル管理処理を行う(ステップS105)。ステップS105において掛け数を設定した場合、主CPU41は、掛け数が設定されたことを特定可能な制御情報(以下、掛け数設定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、掛け数設定コマンドからは、設定されている掛け数を特定することも可能に構成されている。主CPU41によって出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、次回以降の割込処理において副基板50へと出力される。
【0062】
ステップS105において主CPU41は、BETボタン18からの検知信号を入力すると、掛け数情報から掛け数と特定し、当該掛け数が規定BET数Xに達しておらず、且つ、クレジット情報から特定可能なクレジットが掛け数を規定BET数Xとするために必要な遊技媒体数以上であれば、掛け数を上限数まで増加させる制御を実行する。掛け数を規定BET数Xまで増加させる制御として、主CPU41は、掛け数情報から特定可能な掛け数が規定BET数Xとなるように掛け数に加算し、掛け数情報を更新する。更に、主CPU41は、掛け数に加算した分、クレジット情報から特定可能なクレジットから減算して、クレジット情報を更新する。
【0063】
ステップS105において主CPU41は、投入センサSE4からの検知信号を入力した場合、掛け数情報から特定可能な掛け数が規定BET数Xに達していなければ、掛け数情報から特定可能な掛け数に1加算して、掛け数情報を更新する。但し、このとき、掛け数が規定BET数Xに達している場合、主CPU41は、クレジット情報から特定可能なクレジットが上限数に達していなければ、クレジット情報から特定可能なクレジットに1加算して、クレジット情報を更新する。そして、このとき、クレジットが上限数に達している場合、主CPU41は、ホッパーユニットHUを駆動させ、メダルを1枚払出す。
【0064】
主CPU41は、再遊技作動時である場合(ステップS104;YES)、又は、ステップS105の処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおける掛け数が規定BET数Xに達しているかを判定する(ステップS106)。具体的に、ステップS106において主CPU41は、掛け数が規定BET数Xであるかを判定する。規定BET数Xは、例えば、遊技状態によって異ならせてもよい。なお、主CPU41は、再遊技作動時である場合(ステップS104;YES)、前回の変動ゲームにおける掛け数を、今回の変動ゲームにおける掛け数として再び設定する。掛け数が設定されている場合であっても、再遊技作動時であるかを特定可能な情報が主RWM43に記憶されることから、当該情報を参照することで主CPU41は再遊技作動時であるかを特定することができる。
【0065】
掛け数が規定BET数Xでない場合(ステップS106;NO)、主CPU41は、ステップS103の処理に移行する。即ち、ステップS106において主CPU41は、変動ゲームの実行を開始可能な状態となったかを判定している。一方、掛け数が規定BET数Xである場合(ステップS106;YES)、主CPU41は、スタートレバー20による開始操作を受付けたかを判定する(ステップS107)。スロットマシン10では、ステップS102の処理を終えてからステップS106の処理において肯定判定されるまでの間において、再遊技が作動していない場合(ステップS104;NO)の状況が、掛け数を設定可能な状況に相当する。
【0066】
ステップS107において主CPU41は、スタートレバー20からの検知信号を入力した場合には肯定判定する一方、スタートレバー20からの検知信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS107;NO)、主CPU41は、ステップS103の処理へ移行する。一方、開始操作を受付けた場合(ステップS107;YES)、主CPU41は、ゲーム数減算処理を行う(ステップS108)。なお、開始操作を受付けた場合(ステップS107;YES)、主CPU41は、変動ゲームの開始を特定可能な制御情報(以下、変動ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0067】
ゲーム数減算処理において主CPU41は、第1ゲーム数減算処理と、第2ゲーム数減算処理と、第3ゲーム数減算処理と、を行う。ゲーム数減算処理において主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を行い、当該第1ゲーム数減算処理を終了した後に第2ゲーム数減算処理を行い、当該第2ゲーム数減算処理を終了した後に第3ゲーム数減算処理を行う。そして、ゲーム数減算処理において主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了した後、遊技進行処理に戻る。
【0068】
第1ゲーム数減算処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1有利状態であるかを判定する。第1有利状態でない場合、主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を終了する。一方、第1有利状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数を1減算して更新する。擬似ボーナス滞在残回数は、第1有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する。その後、主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を終了する。
【0069】
第2ゲーム数減算処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2有利状態であるかを判定する。第2有利状態でない場合、主CPU41は、第2ゲーム数減算処理を終了する。一方、第2有利状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている滞在残回数を1減算して更新する。滞在残回数は、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する。その後、主CPU41は、第2ゲーム数減算処理を終了する。
【0070】
第3ゲーム数減算処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態及び有利状態の何れかであるかを判定する。第2通常状態及び有利状態の何れでもない場合、主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了する。一方、第2通常状態及び有利状態の何れかである場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている有利上限値を1減算して更新する。有利上限値は、有利区間の終了条件が成立するまでの値であって、有利上限値が0に達した場合に有利区間の終了条件が成立する。その後、主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了する。
【0071】
ゲーム数減算処理を終えると、主CPU41は、役抽選として、当選番号を決定するための役抽選処理を行う(ステップS109)。役抽選処理において主CPU41は、役抽選用乱数の値を取得する。主CPU41は、設定されている設定値を特定可能な情報(以下、設定値情報と示す)を参照し、設定されている設定値を特定する。設定値情報は、主RWM43に記憶される。そして、主CPU41は、特定した設定値及び掛け数に対応する役抽選テーブルを選択する。主CPU41は、取得した役抽選用乱数の値を基に、選択した役抽選テーブルを参照することによって、役抽選を行う。具体的に、主CPU41は、取得した役抽選用乱数の値が振り分けられている当選番号を決定する。なお、役抽選用乱数の値が、賞が定められた図柄組み合わせの入賞を許容する当選番号に振り分けられていない場合、役抽選の抽選結果は「はずれ」となる。本実施形態では、主CPU41が役抽選処理を行うことで、役抽選を行う役抽選手段としての機能が実現される。
【0072】
役抽選処理において主CPU41は、役抽選の抽選結果を特定可能な情報(以下、当選情報と示す)を、主RWM43に記憶する。また、主CPU41は、役抽選の抽選結果を特定可能な制御情報(以下、当選情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。当選情報コマンドを出力バッファに格納した後、主CPU41は、役抽選処理を終了するとともに、遊技進行処理に戻る。
【0073】
役抽選処理を終えると、主CPU41は、有利抽選処理を行う(ステップS110)。有利抽選処理において主CPU41は、有利区間移行抽選処理と、第1有利移行抽選処理と、第2有利移行抽選処理と、天井判定処理と、第1上乗せ抽選処理と、第2上乗せ抽選処理と、を行う。有利抽選処理において主CPU41は、有利区間移行抽選処理を行い、当該有利区間移行抽選処理を終了した後に第1有利移行抽選処理を行い、当該第1有利移行抽選処理を終了した後に第2有利移行抽選処理を行う。更に、有利抽選処理において主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了した後に天井判定処理を行い、当該天井判定処理を終了した後に第1上乗せ抽選処理を行い、当該第1上乗せ抽選処理を終了した後に第2上乗せ抽選処理を行う。そして、有利抽選処理において主CPU41は、第2上乗せ抽選処理を終了した後、遊技進行処理に戻る。
【0074】
有利区間移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1通常状態であるかを判定する。第1通常状態でない場合、主CPU41は、有利区間移行抽選処理を終了する。一方、第1通常状態である場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、有利区間移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、有利区間への移行を決定可能な有利区間移行抽選を行う。例えば、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定される確率は、役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、特殊役の入賞が許容された場合<ベル役の入賞が許容された場合<再遊技役の入賞が許容された場合<スイカ役の入賞が許容された場合<チェリー役の入賞が許容された場合の順で、有利区間への移行が決定される確率が高い。なお、設定値を設定可能な遊技機において、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定される確率は、設定値に応じて異なるように構成してもよい。有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、有利区間移行抽選処理を終了する。一方、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定された場合、主CPU41は、有利移行許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、有利演出状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、有利移行抽選処理を終了する。
【0075】
第1有利移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態又は第2有利状態であるかを判定する。第2通常状態又は第2有利状態でない場合、主CPU41は、第1有利移行抽選処理を終了する。一方、第2通常状態又は第2有利状態である場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、第1有利移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、第1有利状態への移行を決定可能な第1有利移行抽選を行う。第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、特殊役の入賞が許容された場合<ベル役の入賞が許容された場合<再遊技役の入賞が許容された場合<スイカ役の入賞が許容された場合<チェリー役の入賞が許容された場合の順で、第1有利状態への移行が決定される確率が高い。なお、設定値を設定可能な遊技機において、第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値に応じて異なるように構成してもよい。第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、第2通常状態であるときと、第2有利状態であるときと、で異なる。具体的に、第2有利状態であるときに第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、第2通常状態であるときに第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率よりも高い。第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、第1有利移行抽選処理を終了する。一方、第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定された場合、主CPU41は、第1有利状態への移行が決定されていることを特定可能な第1有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第1有利状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、第1有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第1有利移行抽選処理を終了する。
【0076】
第2有利移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1有利状態であるかを判定する。第1有利状態でない場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第1有利状態である場合、主CPU41は、第2有利状態への移行が決定されていることを特定可能な第2有利許容情報が主RWM43に記憶されているかを判定する。そして、第2有利許容情報が記憶されている場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第2有利許容情報が記憶されていない場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、第2有利移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、第2有利状態への移行を決定可能な第2有利移行抽選を行う。第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定される確率は、役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、特殊役の入賞が許容された場合<ベル役の入賞が許容された場合<再遊技役の入賞が許容された場合<スイカ役の入賞が許容された場合<チェリー役の入賞が許容された場合の順で、第2有利状態への移行が決定される確率が高い。なお、設定値を設定可能な遊技機において、第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値に応じて異なるように構成してもよい。第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定された場合、主CPU41は、第2有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第2有利状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、第2有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第2有利移行抽選処理を終了する。
【0077】
天井判定処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態であるかを判定する。第2通常状態でない場合、主CPU41は、天井判定処理を終了する。一方、第2通常状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている通常実行回数に1加算し、通常実行回数を更新する。通常実行回数は、有利状態に制御されることなく第2通常状態において実行された変動ゲームの回数に相当する。主CPU41は、更新後の通常実行回数が、主RWM43に記憶されている天井回数に達したかを判定する。通常実行回数が天井回数に達していない場合、主CPU41は、天井判定処理を終了する。一方、通常実行回数が天井回数に達した場合、主CPU41は、第1有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第1有利許容コマンドを出力バッファに格納し、天井判定処理を終了する。
【0078】
第1上乗せ抽選処理において主CPU41は、上乗せすることを決定する場合がある。本実施形態では、上乗せすることが決定される場合、上乗せする回数(所謂、上乗せ回数)も決定される。ここでいう「上乗せ」は、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する滞在残回数を増加させること、つまり、第2有利状態に制御される期間を延長することに相当する。「上乗せ回数」は、滞在残回数を増加させる回数、つまり、滞在残回数に加算される回数に相当する。なお、第1上乗せ抽選処理における具体的な制御については、後述する。
【0079】
第2上乗せ抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2有利状態であるかを判定する。第2有利状態でない場合、主CPU41は、第2上乗せ抽選処理を終了する。一方、第2有利状態である場合、主CPU41は、直前の第1上乗せ抽選処理において上乗せすることを決定したかを判定する。第1上乗せ抽選処理において上乗せ回数を決定している場合、主CPU41は、第2上乗せ抽選処理を終了する。第1上乗せ抽選処理において上乗せ回数を決定していない場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、通常上乗せ抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成している乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、取得した乱数の値に応じて、上乗せすること、又は、上乗せしないことを決定する通常上乗せ抽選を行う。但し、主RWM43に記憶されている滞在残回数が、主RWM43に記憶されている有利上限値を超えている場合、主CPU41は、第2上乗せ抽選処理において通常上乗せ抽選を行わず、第2上乗せ抽選処理を終了する。前述したように、本実施形態では、上乗せすることが決定される場合、上乗せ回数も決定される。通常上乗せ抽選において上乗せすることを決定した場合、主CPU41は、決定した上乗せ回数を滞在残回数に加算し、滞在残回数を更新する。更に、主CPU41は、上乗せ回数を特定可能な制御情報(以下、上乗せ回数コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第2上乗せ抽選処理を終了する。
【0080】
有利抽選処理を終えると、主CPU41は、停滞演出処理を行う(ステップS111)。停滞演出処理では、リール16a~16cが回転した後に当該リール16a~16cの回転が停止するリール演出を実行させる処理が実行される場合がある。なお、停滞演出処理における具体的な制御については後述する。
【0081】
停滞演出処理を終えると、主CPU41は、指示情報決定処理を行う(ステップS112)。指示情報決定処理において主CPU41は、有利状態であって、役抽選においてベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号に当選した場合、ベル役を入賞させるための操作順序に対応する指示情報を決定する。また、主CPU41は、決定した指示情報を特定可能な制御情報(以下、指示情報コマンドと示す)を出力バッファに格納し、指示情報決定処理を終了するとともに、遊技進行処理に戻る。本実施形態における払出表示部37で表示される指示情報には、ストップボタンの操作順序(押し順)毎に対応する指示情報がそれぞれある。なお、指示情報決定処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態を特定する。
【0082】
指示情報決定処理を終えると、主CPU41は、指示情報表示処理を行う(ステップS113)。指示情報決定処理において指示情報を決定した場合、主CPU41は、決定した指示情報が表示されるように、払出表示部37を制御する。主CPU41は、変動ゲームが終了するまで、指示情報が表示されるように払出表示部37を制御する。なお、指示情報決定処理において指示情報を決定していない場合、主CPU41は、指示情報表示処理を終了し、遊技進行処理に戻る。
【0083】
指示情報表示処理を終えると、主CPU41は、ウェイトタイムが経過したかを判定する(ステップS114)。ウェイトタイムが経過していない場合(ステップS114;NO)、主CPU41は、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過している場合(ステップS114;YES)、主CPU41は、ウェイトタイムを設定し、ステップS115の処理へと進む。
【0084】
ステップS115において主CPU41は、リール16a~16cの回転が開始されるように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する。このとき、主CPU41は、リール16a~16cの正回転するように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する。スロットマシン10では、ステップS115においてリール16a~16cの回転が開始されることにより変動ゲームが開始される。因みに、スロットマシン10では、割込処理においてリール16a~16cの回転を加速及び維持する回転制御が行われる。リール16a~16cが回転する速度が定速に達した場合には、リール16a~16cの回転する速度が定速のまま維持される。ステップS115において主CPU41は、原則として、全てのリール16a~16cの回転を同時又は略同時に開始させる。
【0085】
続いて、主CPU41は、リール16a~16cが回転する速度が定速に達しているかを判定する(ステップS116)。リール16a~16cが回転する速度が定速に達していない場合(ステップS116;NO)、主CPU41は、リール16a~16cが回転する速度が定速に達するまで待機する。リール16a~16cが回転する速度が定速に達している場合(ステップS116;YES)、主CPU41は、ストップボタン21~23の何れかによる停止操作を受付けたかを判定する(ステップS117)。ステップS117において主CPU41は、ストップボタン21~23の何れかからの検知信号を入力している場合には肯定判定する一方、ストップボタン21~23の何れからも検知信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS117;NO)、主CPU41は、ステップS116の処理に移行する。これにより、主CPU41は、リール16a~16cの回転が定速であるときにおいて停止操作を受付けるまで待機することとなる。
【0086】
一方、停止操作を受付けた場合(ステップS117;YES)、主CPU41は、検知信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS118)。即ち、主CPU41は、停止操作を契機としてアクチュエータを制御し、停止操作に対応するリールにおいて図柄を停止させる。詳しく説明すると、主CPU41は、役抽選の抽選結果及びストップボタン21~23の操作態様(操作順序及び操作タイミング)に基づいて、予め定められた引込み範囲(例えば、4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインYL上に停止可能な図柄を検索する。そして、主CPU41は、検索された図柄が有効ラインYL上に停止されるようにアクチュエータを制御する。主CPU41は、リール16a~16cの停止操作に関してこのようなリール停止制御を行うことにより、当選番号及びストップボタンの操作態様に応じた図柄組み合わせを有効ラインYL上に停止させる。ステップS118において主CPU41は、ストップボタン21~23から検知信号を入力すると、当該検知信号を入力したストップボタンを特定可能な制御情報(以下、操作コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0087】
続いて、主CPU41は、リール16a~16cの全てが停止したかを判定する(ステップS119)。リール16a~16cのうち一部のリールが停止していない場合(ステップS119;NO)、主CPU41は、ステップS116の処理へ移行する。一方、リール16a~16cの全てが停止している場合(ステップS119;YES)、主CPU41は、有効ラインYL上に停止されている図柄組み合わせを判定する表示図柄判定処理を行う(ステップS120)。表示図柄判定処理において主CPU41は、有効ラインYL上に賞が定められた図柄組み合わせ(役)が停止されているか、及び、有効ラインYL上に賞を定めた図柄組み合わせ(役)が停止されている場合にその図柄組み合わせの種類を判定する。そして、賞が定められた図柄組み合わせが停止されている場合、つまり、役が入賞した場合、主CPU41は、入賞した役を特定可能な制御情報(以下、入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。ステップS120において、有効ラインYL上に賞として再遊技が定められた図柄組み合わせが停止されている場合、主CPU41は、今回の変動ゲームで設定された掛け数を再び掛け数として設定し、再遊技を作動させる。これにより、再遊技が賞として付与される。
【0088】
表示図柄判定処理を終えると、主CPU41は、特殊計数処理を行う(ステップS121)。特殊計数処理は、後述するステップS124における終了処理が行われるよりも前に行われることから、変動ゲームが終了するよりも前に行われることとなる。なお、特殊計数処理における具体的な制御については後述する。
【0089】
特殊計数処理を終えると、主CPU41は、遊技者にメダルの払出しを行うかを判定する(ステップS122)。ステップS122において主CPU41は、払出役が入賞している場合には肯定判定する一方、払出役が入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップS122;YES)、主CPU41は、メダル払出処理を実行する(ステップS123)。メダル払出処理において主CPU41は、払出すメダルの枚数だけ主RWM43に記憶されているクレジットを増加させる。このとき、クレジットが上限数を超える場合、主CPU41は、上限数を超える枚数のメダルが払出されるように、ホッパーユニットHUを制御する。メダル払出処理において主CPU41は、入賞の発生によって払出すメダルの枚数が表示されるように、払出表示部37を制御する。因みに、賞が定められていない図柄組み合わせ(例えば、はずれ停止目)が有効ラインYL上に停止されている場合には、賞は付与されない。
【0090】
メダルの払出しを行わない場合(ステップS122;NO)、及び、メダル払出処理を終了した場合、主CPU41は、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップS124)。終了処理の処理において主CPU41は、変動ゲームの終了を特定可能な制御情報(以下、変動ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態における変動ゲーム終了コマンドは、入賞の有無や、入賞した役についても特定可能な制御情報である。終了処理において主CPU41は、特殊判定処理と、遊技状態移行処理と、演出状態移行処理と、を行う。終了処理において主CPU41は、特殊判定処理を行った後、遊技状態移行処理及び演出状態移行処理を行う。なお、特殊判定処理における具体的な制御については後述する。
【0091】
まず、遊技状態移行処理について説明する。
遊技状態移行処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を更新し、遊技状態を移行させる。なお、主CPU41は、遊技状態フラグを参照し、現在の遊技状態を特定する。主CPU41は、表示図柄判定処理(ステップS120)の結果に基づき、入賞した役を特定する。主CPU41は、遊技状態フラグの値を更新した場合、更新後の値から特定可能な遊技状態を指示する制御情報(以下、遊技状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0092】
具体的に、遊技状態移行処理において主CPU41は、第1通常状態であるときに主RWM43に有利移行許容情報が記憶されている場合、つまり、有利区間への移行が決定された場合、第2通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、主CPU41は、天井回数を決定し、当該決定した天井回数を主RWM43に記憶する。例えば、主CPU41は、設定値に応じた抽選確率の下、上限滞在回数に相当する「1500回」未満の回数の中から天井回数を決定する。更に、主CPU41は、主RWM43に記憶されている有利移行許容情報を消去する。
【0093】
また、主CPU41は、第2通常状態又は第2有利状態であるときに主RWM43に第1有利許容情報が記憶されている場合、つまり、第1有利状態への移行が決定された場合、第1有利状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、主CPU41は、擬似ボーナス滞在残回数として「30回」を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1有利許容情報を消去する。
【0094】
また、主CPU41は、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合、つまり、第1有利状態が終了する場合、第2有利許容情報が記憶されているとき、又は、滞在残回数が1以上であるとき、第2有利状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。ここでいう、第2有利許容情報が記憶されているときとは、第2通常状態から第1有利状態へ移行した場合において第2有利状態へ移行することが抽選によって決定された場合に相当する。また、ここでいう、滞在残回数が1以上であるときとは、第2有利状態から第1有利状態へ移行している場合に相当する。また、主CPU41は、主RWM43に記憶されている滞在残回数に「50回」を加算し、滞在残回数を更新する。このため、第2有利状態から第1有利状態へ移行し、当該第1有利状態が終了して再び第2有利状態へ移行する場合には、「50回」の上乗せが行われることとなる。更に、第2有利許容情報が記憶されている場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2有利許容情報を消去する。一方、主CPU41は、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合、第2有利許容情報が記憶されておらず、且つ、滞在残回数が1以上でないとき、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。このように、本実施形態では、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合において、第2有利許容情報が記憶されているとき、又は、滞在残回数が1以上であるときであれば、移行条件が成立する。一方、本実施形態では、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合において、第2有利許容情報が記憶されておらず、且つ、滞在残回数が1以上でなければ、移行条件が成立しない。
【0095】
また、主CPU41は、第2有利状態であるときに主RWM43に記憶されている滞在残回数が0に達した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。その他、主CPU41は、第2通常状態及び有利状態であるときに主RWM43に記憶されている有利上限値が0に達した場合、つまり、有利区間の終了条件が成立した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。同様に、主CPU41は、第2通常状態及び有利状態であるときに主RWM43に記憶されている有利区間獲得情報が2400に達した場合、つまり、有利区間の終了条件が成立した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、有利区間の終了条件が成立した場合において、有利移行許容情報、第1有利許容情報及び第2有利許容情報のうち何れかが主RWM43に記憶されているとき、主CPU41は、それらの情報を消去する。このように、本実施形態では、主CPU41が遊技状態移行処理を行うことにより、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0096】
次に、演出状態移行処理について説明する。
演出状態移行処理において主CPU41は、演出状態フラグの値を更新し、演出状態を移行させる。主CPU41は、演出状態フラグの値を更新した場合、更新後の値から特定可能な演出状態を指示する制御情報(以下、演出状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、演出状態フラグを参照し、現在の演出状態を特定する。演出状態移行処理において主CPU41は、遊技状態フラグに第1通常状態又は第2通常状態を特定可能な値が設定されている場合、通常演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。また、主CPU41は、遊技状態フラグに第1有利状態を特定可能な値が設定されている場合、擬似ボーナス演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。主CPU41は、遊技状態フラグに第2有利状態を特定可能な値が設定されている場合、有利演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。このように、本実施形態では、主CPU41が演出状態移行処理を行うことにより、演出状態を制御する演出状態制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、第1状態としての通常演出状態及び第2状態としての有利演出状態を含む状態を主CPU41が演出状態移行処理を行うことにより制御することで、状態を制御可能な状態制御手段としての機能が実現される。因みに、第1通常状態を第1状態及び第2有利状態を第2状態と捉える場合、主CPU41が遊技状態移行処理を行うことにより、状態制御手段としての機能が実現される。
【0097】
また、遊技進行処理において終了処理を終えると、主CPU41は、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行処理を終了し、再びステップS101の処理へ戻る。以上のように、スロットマシン10では、開始操作を契機として全リールの回転が開始されるとともに、停止操作を契機としてリールの回転が停止される。
【0098】
次に、精算処理について説明する。精算処理は、割込処理の1つである。例えば、遊技進行処理が行われている期間のうち精算処理の割込が許容される期間は、ステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間がある。
【0099】
精算処理において主CPU41は、精算条件が成立したかを判定する。精算条件は、精算ボタン19が操作され、且つ、クレジットが1以上である場合に成立する。その他、精算条件は、クレジットが0であったとしても、精算ボタン19が操作され、且つ、再遊技が作動していないときであって掛け数が設定されている場合に成立する。以上のように、精算条件には、精算ボタン19が操作されたことが含まれる。因みに、主CPU41は、精算ボタン19からの検知信号を入力することで、精算ボタン19が操作されたことを特定することができる。
【0100】
精算条件が成立していない場合、主CPU41は、精算処理を終了する。一方、精算条件が成立した場合、主CPU41は、遊技媒体の精算に係る精算制御を実行する。例えば、主CPU41は、クレジット情報から特定可能なクレジットが1以上である場合、当該クレジットとして記憶されている枚数のメダルを払出す(精算する)ようにホッパーユニットHUを制御し、精算制御を実行する。例えば、主CPU41は、再遊技が作動していないときであって、掛け数情報から特定可能な掛け数が1以上である場合、当該掛け数として設定されている枚数のメダルを払出すようにホッパーユニットHUを制御し、精算制御を実行する。但し、再遊技が作動している場合、主CPU41は、掛け数として設定されている枚数のメダルを払出すようにホッパーユニットHUを制御することはなく、クレジット情報から特定可能なクレジットが1以上であれば当該クレジットとして記憶されている枚数のメダルが払出されるようにホッパーユニットHUを制御し、精算制御を実行する。このように、再遊技が作動しているときは、掛け数として設定されている枚数のメダルの精算は行われない。主CPU41は、精算制御を開始した場合、精算制御が開始されたことを特定可能な制御情報(以下、精算開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。精算制御が終了した場合、所定の待機時間が経過した後、主CPU41は、精算処理を終了する。主CPU41は、精算制御を終了した場合、精算制御が終了されたことを特定可能な制御情報(以下、精算終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態では、精算制御を主CPU41が実行することにより、遊技媒体の精算に係る精算制御を実行可能な精算制御手段としての機能が実現される。
【0101】
次に、投入可能ランプ31、リプレイランプ32、スタートランプ33及び有利区間ランプ34の発光態様に係る制御について説明する。
まず、投入可能ランプ31の発光態様に係る制御について説明する。
【0102】
主CPU41は、クレジットが上限数に達していない場合であって、且つ、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内において、投入可能ランプ31が点灯するように制御する。但し、主CPU41は、クレジットが上限数に達している場合、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内であっても、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。主CPU41は、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内でない場合、クレジットに関係なく、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。例えば、投入可能ランプ31を点灯させているときにおいて、ステップS107の判定結果が肯定となった場合、主CPU41は、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。因みに、再遊技が作動しているときであって、投入可能ランプ31を点灯させているときにおいて、主CPU41は、遊技媒体の精算に係る精算制御を実行する場合、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。なお、再遊技が作動しているときであって投入可能ランプ31を点灯させているときに精算制御を実行した場合、主CPU41は、遊技進行処理に戻ると、投入可能ランプ31が点灯するように制御する。同様に、再遊技が作動していないときであって、投入可能ランプ31を点灯させているときにおいて、主CPU41は、精算制御を実行する場合、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。なお、再遊技が作動していないときであって投入可能ランプ31を点灯させているときに精算制御を実行した場合、主CPU41は、遊技進行処理に戻ると、投入可能ランプ31が点灯するように制御する。
【0103】
次に、リプレイランプ32の発光態様に係る制御について説明する。
主CPU41は、再遊技が作動しているとき、リプレイランプ32が点灯するように制御する。なお、主CPU41は、再遊技が作動した場合であって、当該再遊技が作動しているときに開始された変動ゲームの実行中においても、リプレイランプ32が点灯するように制御する。一方、主CPU41は、再遊技が作動しているときに開始された変動ゲームにおいて再遊技役が入賞しなかった場合、当該変動ゲームの終了に伴って、リプレイランプ32が消灯するように制御する。また、主CPU41は、再遊技が作動しているときに開始された変動ゲームにおいて再遊技役が入賞した場合、引き続きリプレイランプ32が点灯するように制御する。このような再遊技役が連続して入賞する場合には、一時的にリプレイランプ32を消灯させた後に再びリプレイランプ32を点灯させることで、引き続きリプレイランプ32が点灯するようにしてもよい。また、再遊技役が連続して入賞する場合には、一時的にリプレイランプ32が消灯することなく、リプレイランプ32が点灯し続けることで、引き続きリプレイランプ32が点灯するようにしてもよい。因みに、再遊技が作動しているときにおいて、精算制御を実行する場合、主CPU41は、リプレイランプ32が点灯し続けるように制御する。即ち、精算制御を実行する場合であっても、主CPU41は、点灯しているリプレイランプ32を消灯させない。
【0104】
次に、スタートランプ33の発光態様に係る制御について説明する。
主CPU41は、設定されている掛け数が最低掛け数以上である場合であって、且つ、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内において、スタートランプ33が点灯するように制御する。主CPU41は、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内でない場合、スタートランプ33が消灯するように制御する。例えば、スタートランプ33を点灯させているときにおいて、ステップS107の判定結果が肯定となった場合、主CPU41は、スタートランプ33が消灯するように制御する。因みに、再遊技が作動しているときであって、スタートランプ33を点灯させているときにおいて、主CPU41は、精算処理を実行する場合、スタートランプ33が消灯するように制御する。なお、再遊技が作動しているときであってスタートランプ33を点灯させているときに精算制御を実行した場合、主CPU41は、遊技進行処理に戻ると、スタートランプ33が点灯するように制御する。同様に、再遊技が作動していないときであって、スタートランプ33を点灯させているときにおいて、主CPU41は、精算制御を実行する場合、スタートランプ33が消灯するように制御する。なお、再遊技が作動していないときであってスタートランプ33を点灯させているときに精算制御を実行した場合、主CPU41は、遊技進行処理に戻ると、スタートランプ33が点灯するように制御する。
【0105】
次に、有利区間ランプ34の発光態様に係る制御について説明する。
主CPU41は、有利区間であるとき、有利区間ランプ34が点灯するように制御する。一方、主CPU41は、有利区間でないとき、有利区間ランプ34が消灯するように制御する。なお、有利区間であるときにおいて、精算制御を実行する場合、主CPU41は、有利区間ランプ34が点灯し続けるように制御する。
【0106】
次に、副CPU51が行う処理について説明する。
副CPU51は、遊技状態コマンドを入力した場合、副RWM53に記憶されている遊技状態情報を更新する。このとき、副CPU51は、遊技状態コマンドから特定可能な遊技状態を示す遊技状態情報に更新する。また、副CPU51は、演出状態コマンドを入力した場合、副RWM53に記憶されている演出状態情報を更新する。このとき、副CPU51は、演出状態コマンドから特定可能な演出状態を示す演出状態情報に更新する。
【0107】
副CPU51は、掛け数設定コマンドを入力した場合、演出状態情報から特定可能な演出状態に制御する。因みに、再遊技役が入賞した後において、副CPU51は、変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、演出状態情報から特定可能な演出状態に制御する。具体的に、副CPU51は、演出状態情報から特定可能な演出状態の種類が変更された場合、変更後の演出状態に制御する。一方、副CPU51は、演出状態情報から特定可能な演出状態の種類が変更されていない場合、制御中の演出状態に制御し続ける。
【0108】
副CPU51は、指示情報コマンドを入力した場合、押し順を示唆又は報知するナビ演出を実行させる押し順ナビ演出処理を行う。副CPU51は、当選情報コマンドから特定可能な当選番号と、指示情報コマンドから特定可能な指示情報と、に基づき、押し順ナビ演出処理を行う。押し順ナビ演出処理において副CPU51は、指示情報コマンドから特定可能な指示情報に基づくナビ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。例えば、第4押し順を示唆又は報知するナビ演出を実行させる場合、副CPU51は、演出表示装置15におけるストップボタン21~23の上方の領域に、左から「3」を含むナビ画像、「1」を含むナビ画像、「2」を含むナビ画像が表示されるナビ演出を実行させるようにしてもよい。副CPU51は、全てのリール16a~16cの回転が停止するまで、ナビ演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。
【0109】
因みに、副CPU51は、指示情報コマンドから特定可能な指示情報に基づくナビ演出を実行させているときにおいて、ナビ演出において示唆又は報知している押し順とは異なる押し順でストップボタンが操作された場合、ナビ演出を終了させ、ナビ演出の実行を中止する。このため、スロットマシン10では、例えば、第4押し順を示唆又は報知するナビ演出が実行されているときにおいて、1回目にストップボタン22が操作されたとしても2回目にストップボタン21が操作された場合、ナビ演出が終了する。なお、スロットマシン10では、演出表示装置15におけるナビ演出の実行が中止した場合であっても、払出表示部37における指示情報の表示は継続して行われる。
【0110】
副CPU51は、上乗せ回数コマンドを入力した場合、上乗せ演出処理を行う。一方、上乗せ回数コマンドを入力していない場合、副CPU51は、上乗せ演出処理を行わない。上乗せ演出処理において副CPU51は、入力している上乗せ回数コマンドから上乗せ回数を特定し、当該上乗せ回数を報知する内容の上乗せ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。
【0111】
副CPU51は、入賞コマンドを入力した場合、当該入賞コマンドから特定可能な入賞した役に応じた演出を実行させる場合がある。例えば、副CPU51は、ベル役が入賞したことを特定可能な入賞コマンドを入力した場合、黄色に発光するように装飾ランプ13を制御し、ベルを模した画像を表示するように演出表示装置15を制御する。例えば、副CPU51は、再遊技役が入賞したことを特定可能な入賞コマンドを入力した場合、青色に発光するように装飾ランプ13を制御し、再遊技役が入賞したことを特定可能な画像を表示するように演出表示装置15を制御する。例えば、掛け数が3枚でなくても変動ゲームを実行可能に構成する場合には、掛け数によって、演出表示装置15に表示される再遊技役が入賞したことを特定可能な画像を異ならせてもよい。
【0112】
スロットマシン10は、特定演出としてのチャレンジ演出を実行可能に構成されている。チャレンジ演出は、演出表示装置15において実行可能である。チャレンジ演出は、所定条件が成立した所定回数が特定回数に達したことを契機に実行可能である。即ち、演出実行手段が実行可能な演出には、所定回数が特定回数に達したことを契機に実行可能な特定演出がある。このように、スロットマシン10では、所定図柄としての特殊停止目が停止したことに基づいて所定条件が成立可能である。つまり、所定条件は、所定図柄が停止したことに基づいて成立可能である。因みに、本実施形態では、特定回数を「5回」としている。
【0113】
以上のように、スロットマシン10において、演出表示装置15では、特殊停止目が停止したことに基づいて、特殊停止目が停止した回数(以下、特定停止回数と示す)が特定回数に達したことを契機にチャレンジ演出が実行される。即ち、特殊停止目を第1図柄とする場合、本実施形態において、演出実行手段では、第1図柄が停止したことに基づいて特定停止回数が特定回数に達したことを契機に特定演出が実行される。
【0114】
前述したように、スロットマシン10では、特殊停止目が有効ラインYL上に停止される場合、有効ラインYL上において、リール16a~16cのうち1つのリールを除く残りの2つのリールの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。スロットマシン10では、ベル停止目が有効ラインYL上に停止される場合、有効ラインYL上において、リール16a~16cのうち1つのリールを除く残りの2つのリールの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となる。このため、スロットマシン10では、リール16a~16cのうち1つのリールを除く残りの2つのリールの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となった後には、演出表示装置15にてチャレンジ演出が実行される場合がある。即ち、本実施形態では、全ての図柄列のうち1列を除く残りの図柄列の図柄に同じ特定図柄が停止するテンパイ状態となった後には、演出実行手段において特定演出が実行される場合がある。本実施形態では、ベル図柄が特定図柄に相当する。
【0115】
スロットマシン10では、有利演出状態であるときに、チャレンジ演出を実行可能に構成されている。このように、チャレンジ演出は、有利演出状態であるとき(つまり、第2有利状態であるとき)に実行可能である。即ち、本実施形態において、特定演出は、第2状態であるときに実行可能である。
【0116】
また、スロットマシン10では、チャレンジ演出が実行される前において、特殊残回数演出が実行される場合がある。具体的に、スロットマシン10は、有利演出状態であるときにおいて、特殊残回数演出を実行可能に構成されている。特殊残回数演出は、特殊停止目が停止した回数に相当する特定停止回数が特定回数に達するまでの残り回数が報知される。特殊残回数演出は、特定停止回数が特定回数に達したことを契機に終了する。特殊残回数演出は、複数回の変動ゲームにわたって実行可能である。
【0117】
図7(a)に示すように、特殊残回数演出が実行される場合、演出表示装置15には、残回数画像ZGが演出表示装置15に表示され、特定停止回数が特定回数に達するまでの残り回数が報知される。
図7(a)に示す「チャレンジまで残り3回」という文字情報を含む残回数画像ZGは、特定停止回数が特定回数に達するまでの残り回数が「3回」であることを報知する残回数画像ZGに相当する。
【0118】
そして、前述したように、スロットマシン10では、特定停止回数が特定回数に達したことを契機に、チャレンジ演出が実行される。
図7(b)に示すように、スロットマシン10では、課題画像MGが演出表示装置15に表示され、チャレンジ演出が実行される。このように、演出表示装置15では、特殊停止目が停止したことに基づいて、特定停止回数が特定回数に達したことを契機に、チャレンジ演出が実行される。チャレンジ演出では、課題が提示される。即ち、特定演出では、課題が提示される。
【0119】
図8に示すように、チャレンジ演出は、複数種類ある。具体的に、チャレンジ演出には、第1チャレンジ演出と、第2チャレンジ演出と、がある。このように、特定演出は、複数種類ある。そして、スロットマシン10では、チャレンジ演出の種類によって、課題の内容が異なる。具体的に、第1チャレンジ演出では、「再遊技役を入賞させる」という課題が提示される。第1チャレンジ演出は、「再遊技役を入賞させてくれ!」という文字情報を含む課題画像MGが演出表示装置15に表示されることで実行される。一方、第2チャレンジ演出では、「ベル役を入賞させる」という課題が提示される。第2チャレンジ演出は、「ベル役を入賞させてくれ!」という文字情報を含む課題画像MGが演出表示装置15に表示されることで実行される。本実施形態において、チャレンジ演出の種類が異なることは、チャレンジ演出において提示される課題の種類が異なることに相当する。つまり、特定演出の種類は、特定演出において提示される課題の種類に相当する。
【0120】
スロットマシン10では、有利演出状態であるとき、変動ゲームにおいて再遊技役の入賞が許容される確率は、「1/7」となっている。このため、第1チャレンジ演出が実行された場合において、当該第1チャレンジ演出において提示された課題が達成できる確率は、「1/7」である。また、スロットマシン10では、有利演出状態であるとき、変動ゲームにおいてベル役の入賞が許容される確率は、「1/2」となっている。更に、スロットマシン10では、有利演出状態であるとき、ベル役を入賞させるための操作順序がナビ演出において示唆又は報知される。このため、第2チャレンジ演出が実行された場合において、当該第2チャレンジ演出において提示された課題が達成できる確率は、「1/2」である。このように、スロットマシン10では、チャレンジ演出の種類によって、チャレンジ演出において提示された課題を達成できる期待度が異なる。即ち、本実施形態では、特定演出において提示される課題の種類によって、提示された課題を達成できる期待度が異なる。
【0121】
図7(c)に示すように、スロットマシン10では、チャレンジ演出において提示された課題を達成できなかった場合(
図7(c)では、「失敗」と示す)、有利演出状態が終了する。このとき、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する滞在残回数が1以上であったとしても、チャレンジ演出において提示された課題を達成できなかった場合には、第2有利状態が終了して、有利演出状態が終了する。このように、スロットマシン10では、チャレンジ演出において提示された課題を達成できなかった場合、強制的に有利演出状態が終了することとなる。
【0122】
図7(d)に示すように、スロットマシン10では、チャレンジ演出において提示された課題を達成できた場合(
図7(d)では、「成功」と示す)、上乗せが行われる。そして、スロットマシン10では、チャレンジ演出において提示された課題を達成できた場合、有利演出状態が継続する。
【0123】
このように、スロットマシン10では、チャレンジ演出において提示された課題が達成された場合には、上乗せが行われるとともに、有利演出状態が継続し、その後が有利に展開される。即ち、特定演出において提示された課題が達成された場合には、その後が有利に展開される。また、前述したように、スロットマシン10では、チャレンジ演出の種類によって、チャレンジ演出において提示された課題を達成できる期待度が異なる。つまり、スロットマシン10では、チャレンジ演出の種類によって、その後が有利に展開される期待度が異なる。即ち、本実施形態では、特定演出の種類によって、その後が有利に展開される期待度が異なる。
【0124】
スロットマシン10では、チャレンジ演出の実行が開始された後、結果が導出される場合がある。スロットマシン10において、チャレンジ演出の実行が開始された後に導出される結果には、失敗結果と、成功結果と、がある。本実施形態では、特定演出の実行が開始された後に導出される結果のうち、成功結果が第1結果に相当し、失敗結果が第2結果に相当する。
【0125】
図9(a)に示すように、チャレンジ演出の実行が開始された後に導出される失敗結果は、演出表示装置15において失敗演出が実行されることによって導出される。失敗演出は、課題を達成できずにキャラクタが悔しがる内容で実行される。このように構成されていることから、スロットマシン10では、有利演出状態であるときにチャレンジ演出の実行が開始された後に失敗結果が導出されるときには、有利演出状態が終了することとなる。即ち、本実施形態では、第2状態であるときに特定演出の実行が開始された後に第2結果が導出されるときには、第2状態が終了する。
【0126】
図9(b)に示すように、チャレンジ演出の実行が開始された後に導出される成功結果は、演出表示装置15において成功演出が実行されることによって導出される。成功演出は、課題を達成してキャラクタが喜ぶ内容で実行される。このように構成されていることから、スロットマシン10では、有利演出状態であるときにチャレンジ演出の実行が開始された後に成功結果が導出されるときには、有利演出状態が継続し、その後が有利に展開される。即ち、本実施形態では、第2状態であるときに特定演出の実行が開始された後に第1結果が導出されるときには、その後が有利に展開される。
【0127】
スロットマシン10では、チャレンジ演出において提示された課題が達成された場合、停滞演出が実行される。停滞演出は、フリーズ演出といわれることがある。停滞演出では、リール16a~16cが回転する。このとき、リール16a~16cは、変動ゲーム中とは異なり、下方から上方に向かう方向に回転(以下、逆回転という)する。
【0128】
図10(a)に示すように、例えば、第2チャレンジ演出が実行されたときにおいて、ベル役が入賞し、課題が達成されたとする。その後、スロットマシン10では、次の変動ゲームを開始させるためにスタートレバー20を操作すると、停滞演出の実行が開始される。
図10(b)に示すように、停滞演出では、リール16a~16cが逆回転する。そして、所定の停滞時間が経過すると、
図10(c)に示すように、スロットマシン10では、有効ラインYL上にチェリー停止目が停止される。このとき、全てのリール16a~16cの回転は、同時又は略同時に停止する。ここでいう「略同時」とは、最初にリールが停止したタイミングから最後にリールが停止するまでの期間が、停滞演出においてリール16a~16cが逆回転しているときに当該リール16a~16cが1回転するために要する時間以内であることを意味する。また、停滞演出においてチェリー停止目が停止されたとき、リール16a~16cは、小刻みに上下に揺れ動作する。具体的に、リール16a~16cは、表示窓12aを介して中段停止位置に停止したチェリー図柄を視認可能な範囲内で、小刻みに上下に揺れ動作する。「上下に揺れ動作する」とは、正回転する動作と、逆回転する動作と、が交互に行われることに相当する。
【0129】
また、停滞演出においてチェリー停止目が停止されると、演出表示装置15では、上乗せが行われることが報知されるとともに、上乗せ回数が報知される。スロットマシン10において、停滞演出が実行されることに伴う上乗せ回数は、第2上乗せ抽選処理において上乗せすることが決定されたときに決定される上乗せ回数よりも多くなり易い。即ち、スロットマシン10において、停滞演出においてチェリー停止目が停止して上乗せされるときは、停滞演出が実行されずに上乗せされるときに比して、上乗せ回数が多くなり易い。
【0130】
なお、スロットマシン10では、特定停止回数として計数される停止目となる特殊停止目が第1図柄に相当する。前述したように、特殊停止目は、同一種の図柄が有効ラインYL上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである。したがって、本実施形態において、第1図柄は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである。また、スロットマシン10では、チャレンジ演出にて提示された課題を達成するための停止目が第2図柄に相当する。例えば、第1チャレンジ演出が実行された場合には再遊技停止目が第2図柄に相当し、第2チャレンジ演出が実行された場合にはベル停止目が第2図柄に相当する。前述したように、再遊技停止目及びベル停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。したがって、本実施形態において、第2図柄は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。更に、スロットマシン10では、停滞演出において停止されるチェリー停止目が第3図柄に相当する。前述したように、チェリー停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。したがって、本実施形態において、第3図柄は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。即ち、第2図柄及び第3図柄は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。
【0131】
また、前述したように、スロットマシン10では、特殊役の入賞が許容された場合<ベル役の入賞が許容された場合<再遊技役の入賞が許容された場合<スイカ役の入賞が許容された場合<チェリー役の入賞が許容された場合の順で、有利区間への移行が決定される確率が高い。同様に、スロットマシン10では、特殊役の入賞が許容された場合<ベル役の入賞が許容された場合<再遊技役の入賞が許容された場合<スイカ役の入賞が許容された場合<チェリー役の入賞が許容された場合の順で、第1有利状態への移行が決定される確率が高い。また、スロットマシン10では、特殊役の入賞が許容された場合<ベル役の入賞が許容された場合<再遊技役の入賞が許容された場合<スイカ役の入賞が許容された場合<チェリー役の入賞が許容された場合の順で、第2有利状態への移行が決定される確率が高い。
【0132】
したがって、スロットマシン10では、変動ゲームにおいてチェリー停止目が停止するときの有利度は、変動ゲームにおいてベル停止目が停止するときの有利度よりも高い。つまり、スロットマシン10では、変動ゲームにおいてチェリー停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいてベル停止目が停止したときの有利度よりも高い。同様に、スロットマシン10では、変動ゲームにおいてチェリー停止目が停止するときの有利度は、変動ゲームにおいて再遊技停止目が停止するときの有利度よりも高い。つまり、スロットマシン10では、変動ゲームにおいてチェリー停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて再遊技停止目が停止したときの有利度よりも高い。即ち、本実施形態において、変動ゲームにおいて第3図柄が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて第2図柄が停止したときの有利度に比して、高い。
【0133】
また、スロットマシン10では、変動ゲームにおいてベル停止目が停止するときの有利度は、変動ゲームにおいて特殊停止目が停止するときの有利度よりも高い。つまり、スロットマシン10では、変動ゲームにおいてベル停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて特殊停止目が停止したときの有利度よりも高い。同様に、スロットマシン10では、変動ゲームにおいて再遊技停止目が停止するときの有利度は、変動ゲームにおいて特殊停止目が停止するときの有利度よりも高い。つまり、スロットマシン10では、変動ゲームにおいて再遊技停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて特殊停止目が停止したときの有利度よりも高い。即ち、本実施形態において、変動ゲームにおいて第2図柄が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて第1図柄が停止したときの有利度に比して、高い。また、本実施形態において、変動ゲームにおいて第3図柄が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて第1図柄が停止したときの有利度に比して、高い。
【0134】
ここで、
図11に基づき、チャレンジ演出の実行された後、当該チャレンジ演出において提示された課題が達成され、停滞演出が実行されるときにおけるリール16a~16cの動作について、説明する。
【0135】
チャレンジ演出にて課題が提示されてから当該課題が達成されるまでの期間(
図11では、「課題提示から課題達成まで」と示す)内において、リール16a~16cが回転しているとき、当該リール16a~16cは、正回転する。つまり、チャレンジ演出の実行が開始されてから課題を達成する停止目が停止されるまでにおける図柄変動の態様は、リール16a~16cが正回転する態様となる。これに対して、停滞演出が実行される期間(
図11では、「課題達成後の停滞演出中」と示す)内において、リール16a~16cが回転しているとき、当該リール16a~16cは、逆回転する。つまり、チャレンジ演出にて提示された課題を達成する停止目が停止されてから停滞演出においてチェリー停止目が停止されるまでにおける図柄変動の態様は、リール16a~16cが逆回転する態様となる。このように、チャレンジ演出の実行が開始されてから課題を達成する停止目が停止されるまでにおける図柄変動の態様は、チャレンジ演出にて提示された課題を達成する停止目が停止されてから停滞演出においてチェリー停止目が停止されるまでにおける図柄変動の態様と異なる。即ち、本実施形態では、特定演出の実行が開始されてから第2図柄が停止されるまでにおける図柄変動の態様と、第2図柄が停止されてから第3図柄が停止されるまでにおける図柄変動の態様と、が異なる。
【0136】
チャレンジ演出にて課題が提示されてから当該課題が達成されるまでの期間内では、ストップボタン21~23を操作したことを契機として、リール16a~16cの回転が停止し、図柄が停止する。つまり、チャレンジ演出の実行が開始されてから課題を達成する停止目が停止する際に契機となる事象は、ストップボタン21~23の操作となる。これに対して、停滞演出が実行される期間内では、ストップボタン21~23を操作したとしてもリール16a~16cの回転は停止せず、所定の停滞時間の経過を契機として、リール16a~16cの回転が停止し、図柄が停止する。つまり、停滞演出の実行が開始されてからチェリー停止目が停止する際に契機となる事象は、時間経過となる。このように、チャレンジ演出の実行が開始されてから課題を達成する停止目が停止する際に契機となる事象は、停滞演出の実行が開始されてからチェリー停止目が停止する際に契機となる事象と異なる。
【0137】
チャレンジ演出にて課題が提示されてから当該課題が達成されるまでの期間内では、ストップボタン21~23を操作する毎に対応する1つのリールの回転が停止し、図柄が停止する。即ち、チャレンジ演出にて課題が提示されてから当該課題が達成されるまでの期間内では、ストップボタン21~23を操作した順序で1つずつリールが停止し、ストップボタン21~23を操作した順序で1列ずつ図柄が停止する。つまり、チャレンジ演出の実行が開始された後において課題を達成する停止目が停止するときの停止態様は、1列ずつ図柄が停止する態様となる。これに対して、停滞演出が実行される期間内では、全てのリール16a~16cの回転が同時又は略同時に停止し、全列の図柄が同時又は略同時に停止する。つまり、課題を達成する停止目が停止された後において停滞演出にてチェリー停止目が停止するときの停止態様は、全列の図柄が同時又は略同時に停止する態様となる。このように、チャレンジ演出の実行が開始された後において課題を達成する停止目が停止するときの停止態様は、課題を達成する停止目が停止された後において停滞演出にてチェリー停止目が停止するときの停止態様と異なる。即ち、本実施形態では、特定演出の実行が開始された後において第2図柄が停止するときの停止態様と、第2図柄が停止された後において第3図柄が停止するときの停止態様と、が異なる。
【0138】
チャレンジ演出にて課題が提示されてから当該課題を達成する停止目が停止されているとき、リール16a~16cは、小刻みに上下に揺れ動作しない。したがって、チャレンジ演出において提示された課題を達成する停止目が停止されているとき、当該停止目は、揺れ動作を伴わず(
図11では、「揺れ動作なし」と示す)、停止する。つまり、課題を達成する停止目が停止されているときの停止中態様は、揺れ動作を伴わない態様となる。これに対して、停滞演出においてチェリー停止目が停止されているとき、リール16a~16cは、小刻みに上下に揺れ動作する。したがって、停滞演出においてチェリー停止目が停止されているとき、当該停止目は、揺れ動作を伴って(
図11では、「揺れ動作あり」と示す)、停止する。つまり、停滞演出においてチェリー停止目が停止されているときの停止中態様は、揺れ動作を伴う態様となる。このように、課題を達成する停止目が停止されているときの停止中態様は、停滞演出においてチェリー停止目が停止されているときの停止中態様と異なる。即ち、本実施形態では、第2図柄が停止されているときの停止中態様と、第3図柄が停止されているときの停止中態様と、が異なる。
【0139】
以下、特殊残回数演出、チャレンジ演出及び停滞演出の実行に係る制御について説明する。
まず、主CPU41によって行われる制御について説明する。
【0140】
最初に、遊技進行処理における特殊計数処理(ステップS121)について説明する。特殊計数処理において、主CPU41は、特定停止回数を計数する。本実施形態では、主CPU41が特殊計数処理を行うことにより、第1図柄が停止した特定停止回数を計数する計数手段としての機能が実現される。
【0141】
特殊計数処理において主CPU41は、有利演出状態であるかを判定する。そして、有利演出状態でない場合、主CPU41は、特殊計数処理を終了する。有利演出状態である場合、主CPU41は、チャレンジ演出の実行中であるかを判定する。チャレンジ演出の実行中である場合、主CPU41は、特殊計数処理を終了する。チャレンジ演出の実行中でない場合、主CPU41は、特殊停止目が停止したかを判定する。このとき、主CPU41は、表示図柄判定処理(ステップS120)の結果に基づき、特殊停止目が停止したかを判定する。そして、特殊停止目が停止していない場合、主CPU41は、特殊計数処理を終了する。
【0142】
特殊停止目が停止した場合、主CPU41は、特定停止回数を特定可能な情報(以下、特定停止回数情報という)に1加算し、更新する。主CPU41は、特定停止回数情報を更新した場合、更新後の特定停止回数を特定可能な制御情報(以下、特定停止回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、更新後の特定停止回数情報から特定可能な特定停止回数が特定回数に達したかを判定する。特定停止回数が特定回数に達していない場合、主CPU41は、特殊計数処理を終了する。一方、特定停止回数が特定回数に達した場合、主CPU41は、チャレンジ演出の種類を決定する。つまり、主CPU41は、チャレンジ演出において提示する課題を決定する。そして、チャレンジ演出の種類を決定した場合、主CPU41は、チャレンジ演出の種類を特定可能な情報(以下、特殊情報と示す)を主RWM43に記憶する。更に、チャレンジ演出の種類を決定した場合、主CPU41は、チャレンジ演出の種類を特定可能な制御情報(以下、特殊開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、主CPU41は、特定停止回数情報を初期化し、特殊計数処理を終了する。主CPU41は、特定停止回数が「0回」であることを特定可能な特定停止回数情報に更新することで、特定停止回数情報を初期化する。
【0143】
以上のように、特殊計数処理において主CPU41は、特殊停止目が停止したことに基づいて、特定停止回数を計数する。本実施形態では、このような特殊計数処理を主CPU41が行うことにより、所定条件が成立した所定回数を計数する計数手段としての機能が実現される。
【0144】
次に、主RWM43に特殊情報が記憶されているときにおける指示情報決定処理(ステップS112)の制御について説明する。
指示情報決定処理において主CPU41は、主RWM43に特殊情報が記憶されているとき、役抽選においてベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号に当選していないときであっても、指示情報を決定する。役抽選においてベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号に当選していないとき、主CPU41は、第1押し順~第6押し順のうち何れかに対応する指示情報を抽選で決定する。そして、主CPU41は、決定した指示情報を特定可能な指示情報コマンドを出力バッファに格納し、指示情報決定処理を終了する。なお、主RWM43に特殊情報が記憶されているとき、指示情報表示処理(ステップS113)において主CPU41は、指示情報決定処理において決定した指示情報が表示されるように、払出表示部37を制御する。
【0145】
次に、遊技進行処理における終了処理(ステップS124)にて行われる特殊判定処理について説明する。特殊判定処理において主CPU41は、チャレンジ演出において提示された課題を達成したかを判定する。
【0146】
特殊判定処理において主CPU41は、主RWM43に特殊情報が記憶されているかを判定する。この判定処理により、主CPU41は、チャレンジ演出の実行中であったかを判定する。そして、主RWM43に特殊情報が記憶されていない場合、主CPU41は、特殊判定処理を終了する。
【0147】
一方、主RWM43に特殊情報が記憶されている場合、主CPU41は、チャレンジ演出において提示された課題を達成したか判定する。具体的に、第1チャレンジ演出を特定可能な特殊情報が記憶されている場合、主CPU41は、再遊技停止目が停止したかを判定する。一方、第2チャレンジ演出を特定可能な特殊情報が記憶されている場合、主CPU41は、ベル停止目が停止したかを判定する。このとき、主CPU41は、表示図柄判定処理(ステップS120)の結果に基づき、停止した停止目を特定することができる。
【0148】
そして、チャレンジ演出において提示された課題を達成したと判定した場合、主CPU41は、課題を達成したことを特定可能な情報(以下、成功情報と示す)を主RWM43に記憶する。更に、チャレンジ演出において提示された課題を達成したと判定した場合、主CPU41は、課題を達成したことを特定可能な制御情報(以下、成功コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0149】
一方、チャレンジ演出において提示された課題を達成しなかったと判定した場合、主CPU41は、課題を達成していないことを特定可能な情報(以下、失敗情報と示す)を主RWM43に記憶する。更に、チャレンジ演出において提示された課題を達成しなかったと判定した場合、主CPU41は、課題を達成していないことを特定可能な制御情報(以下、失敗コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0150】
そして、特殊判定処理の後に行われる遊技状態移行処理において主CPU41は、主RWM43に失敗情報が記憶されている場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。このとき、第2有利状態であるときに主RWM43に記憶されている滞在残回数が1以上であっても、主CPU41は、主RWM43に失敗情報が記憶されている場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。これらの制御を主CPU41が行うことにより、第2有利状態が終了し、強制的に有利演出状態が終了することとなる。その後、主CPU41は、主RWM43に記憶されている失敗情報を消去する。
【0151】
次に、遊技進行処理における有利抽選処理(ステップS110)にて行われる第1上乗せ抽選処理について説明する。第1上乗せ抽選処理において主CPU41は、チャレンジ演出において提示された課題を達成したことに伴って付与される特典、つまり、上乗せ回数を決定する。
【0152】
第1上乗せ抽選処理において主CPU41は、主RWM43に成功情報が記憶されているか判定する。主RWM43に成功情報が記憶されていない場合、主CPU41は、第1上乗せ抽選処理を終了する。一方、主RWM43に成功情報が記憶されている場合、主CPU41は、特殊上乗せ抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成している乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、取得した乱数の値に応じて、上乗せ回数を決定する。特殊上乗せ抽選において上乗せ回数を決定した場合、主CPU41は、決定した上乗せ回数を滞在残回数に加算し、滞在残回数を更新する。更に、主CPU41は、第1上乗せ抽選処理において決定した上乗せ回数を特定可能な制御情報(以下、特殊上乗せ回数コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第1上乗せ抽選処理を終了する。
【0153】
次に、遊技進行処理における停滞演出処理(ステップS111)について説明する。本実施形態では、主CPU41が停滞演出処理を行うことにより、停滞演出の実行を制御する停滞演出制御手段としての機能が実現される。
【0154】
停滞演出処理において主CPU41は、主RWM43に成功情報が記憶されているか判定する。主RWM43に成功情報が記憶されていない場合、主CPU41は、停滞演出処理を終了する。一方、主RWM43に成功情報が記憶されている場合、主CPU41は、停滞演出を実行させる制御を行う。
【0155】
停滞演出を実行させる制御において主CPU41は、停滞演出が開始したことを特定可能な制御情報(以下、停滞演出開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、停滞演出を実行させる制御において主CPU41は、リール16a~16cの回転が開始されるように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する。このとき、主CPU41は、リール16a~16cの逆回転するように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する。そして、リール16a~16cの逆回転を開始させてから所定の停滞時間が経過すると、主CPU41は、リール16a~16cの回転を停止させる。このとき、主CPU41は、有効ラインYL上にチェリー停止目が停止されるように、リール16a~16cの回転を停止させる。また、停滞演出処理においてチェリー停止目を停止させているとき、主CPU41は、リール16a~16cが小刻みに上下に揺れ動作するように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する。主CPU41は、所定の停止時間が経過するまで、リール16a~16cが小刻みに上下に揺れ動作するように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する。
【0156】
停滞演出を実行させる制御においてチェリー停止目を停止させた場合、主CPU41は、停滞演出においてチェリー停止目が停止したことを特定可能な制御情報(以下、停滞チェリー停止コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、所定の停止時間が経過すると、主CPU41は、停滞演出が終了したことを特定可能な制御情報(以下、停滞演出終了コマンドと示す)を出力バッファに格納し、停滞演出を実行させる制御を終える。また、停滞演出を実行させる制御を終えると主CPU41は、停滞演出処理を終了する。因みに、第2上乗せ抽選処理と同様、主RWM43に記憶されている滞在残回数が主RWM43に記憶されている有利上限値を超えている場合、主CPU41は、第1上乗せ抽選処理において特殊上乗せ抽選を行わず、第1上乗せ抽選処理を終了してもよい。
【0157】
また、遊技進行処理のステップS115の処理において、主RWM43に成功情報が記憶されている場合、主CPU41は、リール16a~16cの回転を開始させる順序を決定し、決定した順序でリール16a~16cの回転を開始させる。このとき、主CPU41は、リール16a~16cの回転を開始させる順序は、複数通りの順序の中から決定する。なお、リール16a~16cの回転を開始させる順序は、予め決められた1つの順序であってもよい。そして、ステップS115の処理を終えると、主CPU41は、主RWM43に記憶されている成功情報を消去する。
【0158】
因みに、本実施形態では、主RWM43に成功情報が記憶されていないとき、ステップS115において主CPU41は、原則として、全てのリール16a~16cの回転を同時又は略同時に開始させるが、リール16a~16cの回転を開始させる順序を決定し、決定した順序でリール16a~16cの回転を開始させてもよい。即ち、成功情報が記憶されているかにかかわらず、ステップS115において主CPU41は、リール16a~16cの回転を開始させる順序を決定し、決定した順序でリール16a~16cの回転を開始させるように構成してもよい。
【0159】
次に、副CPU51によって行われる制御について説明する。
副CPU51は、特定停止回数コマンドを入力した場合、特定停止回数を特定可能な情報(以下、副用特定停止回数情報と示す)を更新する。このとき、副CPU51は、特定停止回数コマンドから特定停止回数を特定し、当該特定した特定停止回数を特定可能な副用特定停止回数情報に更新する。なお、副用特定停止回数情報は、副RWM53に記憶されている。
【0160】
そして、有利演出状態であるときであって、且つ、副用特定停止回数情報から特定可能な特定停止回数が特定回数に達していない場合、副CPU51は、特殊残回数演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。このとき、副CPU51は、特定停止回数が特定回数に達するまでの残り回数を報知する文字方法を含む残回数画像ZGが表示されるように、演出表示装置15を制御する。
【0161】
副CPU51は、特殊開始コマンドを入力した場合、チャレンジ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。このとき、副CPU51は、特殊開始コマンドからチャレンジ演出の種類を特定し、特定した種類のチャレンジ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。具体的に、第1チャレンジ演出を実行させる場合、副CPU51は、「再遊技役を入賞させてくれ!」という文字情報を含む課題画像MGが表示されるように、演出表示装置15を制御する。また、第2チャレンジ演出を実行させる場合、副CPU51は、「ベル役を入賞させてくれ!」という文字情報を含む課題画像MGが表示されるように、演出表示装置15を制御する。
【0162】
特殊開始コマンドは、遊技進行処理の終了処理(ステップS124)が行われるよりも前の特殊計数処理において出力される。つまり、特殊開始コマンドは、特殊停止目が停止して特定停止回数が特定回数に達する変動ゲームが終了するよりも前に出力される。この結果、スロットマシン10では、特殊停止目が停止して特定停止回数が特定回数に達する変動ゲームが終了するよりも前のタイミングでチャレンジ演出の実行が開始される。
【0163】
因みに、チャレンジ演出を実行させているときにおいて、副CPU51は、指示情報コマンドを入力した場合、チャレンジ演出を実行させていないときと同様、押し順ナビ演出処理を行う。そして、副CPU51は、ナビ演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。なお、このとき、副CPU51は、役抽選の抽選結果によってナビ演出の態様を異ならせず、役抽選の抽選結果が異なる場合であったとしても同じ態様でナビ演出を実行させる。このため、チャレンジ演出が実行されているときにナビ演出が実行されたとしても、当該ナビ演出の態様から、チャレンジ演出において提示された課題が達成されるかを特定することができない。
【0164】
チャレンジ演出を実行させた後、副CPU51は、成功コマンドを入力した場合、成功演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。これにより、スロットマシン10では、チャレンジ演出の実行が開始された後、成功結果が導出されることとなる。一方、チャレンジ演出を実行させた後、副CPU51は、失敗コマンドを入力した場合、失敗演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。これにより、スロットマシン10では、チャレンジ演出の実行が開始された後、失敗結果が導出されることとなる。
【0165】
副CPU51は、特殊上乗せ回数コマンドを入力した場合、第1上乗せ抽選処理において決定した上乗せ回数を特定する。そして、副CPU51は、停滞チェリー停止コマンドを入力した場合、入力した特殊上乗せ回数コマンドから特定した上乗せ回数を報知する内容の上乗せ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。
【0166】
また、副CPU51は、停滞演出開始コマンドを入力した場合、停滞演出の実行に伴う表示演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。また、副CPU51は、停滞演出終了コマンドを入力した場合、停滞演出の実行に伴う表示演出が終了されるように、演出表示装置15を制御する。
【0167】
ここで、
図12(a)~
図12(h)及び
図13(a)~
図13(d)に基づき、有利演出状態であるときにおける演出の流れの一例について、説明する。なお、
図12(a)の時点において、特定停止回数は「4回」であり、特定停止回数が特定回数に達するまでの残り回数が「1回」であることを前提とする。
【0168】
図12(a)に示すように、有利演出状態であるときにおいて、ストップボタン21,22を操作し、リール16a,16bの図柄としてベル図柄が停止するテンパイ状態となったとする。このとき、
図12(b)に示すように、ベル役が入賞する場合には、有効ラインYL上に[ベル・ベル・ベル]のベル停止目が停止される。この場合、特定停止回数は、「4回」のままとなり、特定回数に達しない。
【0169】
一方、
図12(c)に示すように、特殊役が入賞する場合には、有効ラインYL上に[ベル・ベル・リプレイ]の特殊停止目が停止される。この場合、特定停止回数は、「5回」となり、特定回数に達する。このとき、
図12(d)に示すように、演出表示装置15では、チャレンジ演出が実行される。このチャレンジ演出は、
図12(c)において特殊停止目が停止した変動ゲームが終了するよりも前のタイミングにおいて、実行が開始される。つまり、スロットマシン10では、ベル図柄がテンパイ状態となった後に特定演出が実行される場合において、テンパイ状態となってから変動ゲームが終了するよりも前のタイミングでチャレンジ演出の実行が開始される。即ち、本実施形態では、テンパイ状態となった後に特定演出が実行される場合において、テンパイ状態となってから変動ゲームが終了するよりも前のタイミングで特定演出の実行が開始される。
【0170】
なお、ここでは、チャレンジ演出として、第2特殊チャンレジ演出が実行されたものとする。このため、
図12(d)に示すように、演出表示装置15では、「ベル役を入賞させてくれ!」という文字情報を含む課題画像MGが表示され、第2特殊チャンレジ演出が実行される。
【0171】
図12(a)~
図12(c)に示すように、スロットマシン10において、ベル図柄がテンパイ状態となった後は、残り1つのリールの図柄としてベル図柄が停止される場合と、残り1つのリールの図柄としてベル図柄とは異なる図柄(
図12(c)では、リプレイ図柄)が停止される場合と、がある。なお、
図12(c)においては残り1つのリールの図柄としてリプレイ図柄が停止されることを例示しているが、スロットマシン10では、残り1つのリールの図柄として、リプレイ図柄及びベル図柄の何れとも異なる図柄(例えば、チェリー図柄)が停止されることもある。以上のように、本実施形態において、テンパイ状態となった後は、残り1列の図柄列に特定図柄が停止される場合と、残り1列の図柄列に特定図柄と異なる図柄が停止される場合と、がある。
【0172】
第2チャレンジ演出の実行が開始された後、変動ゲームが開始されると、演出表示装置15では、ナビ演出の実行が開始される。スロットマシン10では、第2チャレンジ演出の実行が開始された後の変動ゲームを実行するにあたって行われた役抽選の抽選結果が何れの抽選結果であったとしても、演出表示装置15においてナビ演出の実行が開始される。第2チャレンジ演出が実行されてから変動ゲームの実行が開始されたときにおいて、当該変動ゲームの実行中、リール16a~16cは、正回転する。
【0173】
そして、
図12(e)に示すように、第2チャレンジ演出の実行が開始された後の変動ゲームにおいて、ナビ演出が実行され、ナビ演出にしたがってストップボタン21~23を操作した結果、有効ラインYL上には、特殊停止目が停止したとする。このとき、ストップボタン21~23を操作する毎に、対応するリールの回転が1つずつ停止する。更に、このとき、特殊停止目は、揺れ動作を伴うことなく停止する。そして、
図12(f)に示すように、第2チャレンジ演出において提示された課題が達成できなかったため、演出表示装置15では、失敗演出が実行され、失敗結果が導出される。図示していないが、課題を達成できなかった場合には、有利演出状態が終了して、通常演出状態へと移行する。
【0174】
一方、
図12(g)に示すように、第2チャレンジ演出の実行が開始された後の変動ゲームにおいて、ナビ演出が実行され、ナビ演出にしたがってストップボタン21~23を操作した結果、有効ラインYL上には、ベル停止目が停止したとする。このとき、ストップボタン21~23を操作する毎に、対応するリールの回転が1つずつ停止する。更に、このとき、ベル停止目は、揺れ動作を伴うことなく停止する。そして、
図12(h)に示すように、第2チャレンジ演出において提示された課題が達成できたため、演出表示装置15では、成功演出が実行され、成功結果が導出される。課題を達成できた場合には、通常演出状態へ移行せず、有利演出状態が継続する。
【0175】
図12(f)及び
図12(h)に示すように、スロットマシン10において、演出表示装置15では、チャレンジ演出の実行が開始された後であって、且つ、ナビ演出の実行が開始された後において、ストップボタン21~23を操作することによって課題が達成されたかについて報知される。即ち、本実施形態において、演出実行手段では、特定演出の実行が開始された後であって、且つ、操作促進演出の実行が開始された後において、操作手段を操作することによって課題が達成されたかについて報知される。
【0176】
チャレンジ演出において提示された課題が達成された場合、次の変動ゲームを開始させるためにスタートレバー20が操作されると、停滞演出が実行される。
図13(a)に示すように、停滞演出が実行されると、リール16a~16cは、逆回転する。その後、
図13(b)に示すように、所定の停滞時間が経過すると、有効ラインYL上には、チェリー停止目が停止する。このとき、全てのリール16a~16cは、同時又は略同時に停止する。更に、このとき、チェリー停止目は、揺れ動作を伴って停止する。更に、
図13(c)に示すように、停滞演出において有効ラインYL上にチェリー停止目が停止されると、演出表示装置15では、上乗せ演出が実行される。
【0177】
図13(d)に示すように、停滞演出が終了すると、全てのリール16a~16cが正回転し、変動ゲームにおけるリール16a~16cの回転が開始される。このとき、リール16a~16cの回転は、内部的に決定された順序で開始される。
【0178】
図12(c)~
図12(h)、
図13(a)及び
図13(b)に示すように、スロットマシン10では、チャレンジ演出の実行が開始された後に、当該チャレンジ演出において提示された課題を達成する停止目が停止されると、更にその後、チェリー停止目が停止される場合がある。例えば、スロットマシン10では、特殊停止目が停止されてチャレンジ演出の実行が開始された後、当該チャレンジ演出において提示された課題を達成する停止目としてベル停止目又は再遊技停止目が停止されると、更にその後、チェリー停止目が停止される場合がある。即ち、本実施形態では、特定演出の実行が開始された後に第1図柄とは異なる第2図柄が停止されると、更にその後、第2図柄とは異なる第3図柄が停止される場合がある。
【0179】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)所定条件が成立した特定停止回数が特定回数に達した場合には、チャレンジ演出が実行されることがある。そして、チャレンジ演出の種類によって、その後が有利に展開される期待度が異なるように構成した。これにより、特定停止回数が特定回数に達するかについて注目させて興趣の向上を図りつつ、チャレンジ演出が実行されたときには当該チャレンジ演出の種類について注目させて有利に展開される期待度が高いかについて注目する楽しみを提供し、興趣の向上を図ることができる。
【0180】
(2)特殊停止目が停止することに基づいて特定停止回数が計数され得るため、特殊停止目が停止するかについて注目する楽しみを提供し、興趣の向上を図ることができる。
(3)有利演出状態であるときにチャレンジ演出の実行が開始された後に成功演出が実行されて成功結果が導出されるときには、その後が有利に展開される。一方、有利演出状態であるときにチャレンジ演出の実行が開始された後に失敗結果が導出されるときには、有利演出状態が終了する。これにより、有利演出状態であるときにチャレンジ演出の実行が開始された後、成功結果と失敗結果の何れが導出されるかについて注目する楽しみを提供し、興趣の向上を図ることができる。
【0181】
(4)特殊停止目が停止したことに基づいて特定停止回数が特定回数に達したことを契機に、チャレンジ演出が実行される。そして、チャレンジ演出の実行が開始された後に特殊停止目とは異なる再遊技停止目又はベル停止目が停止されると、更にその後、ベル停止目及び再遊技停止目の何れとも異なるチェリー停止目が停止される場合がある。このように、チャレンジ演出の実行契機となる特殊停止目が停止され、実際にチャレンジ演出の実行が開始された後、チャレンジ演出における課題を達成する停止目となる再遊技停止目又はベル停止目が停止されて、更にその後、停滞演出が実行されているときにチェリー停止目が停止されるなどの変化を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
【0182】
(5)特殊停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである。このように、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである特殊停止目が停止したことに基づいて特定停止回数が特定回数に達することでチャレンジ演出が実行されるため、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせに対する注目度を高めて、興趣の向上を図ることができる。一方、再遊技停止目及びベル停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。更に、チェリー停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである。したがって、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである特殊停止目から、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである再遊技停止目又はベル停止目へ変化した後、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせであるチェリー停止目へと変化する。このように、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである特殊停止目が停止した後は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである再遊技停止目、ベル停止目及びチェリー停止目へと変化することで、より図柄の変化を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
【0183】
(6)変動ゲームにおいて再遊技停止目又はベル停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて特殊停止目が停止したときの有利度に比して、高い。このため、特殊停止目が停止した後に再遊技停止目又はベル停止目へ変化する場合には、変動ゲームにおいて停止したときの有利度が高い図柄へと昇格したかのようにみせることができ、図柄が変化することへの楽しさを高め、興趣の向上を図ることができる。
【0184】
(7)変動ゲームにおいてチェリー停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて再遊技停止目又はベル停止目が停止したときの有利度に比して、高い。このため、再遊技停止目又はベル停止目が停止した後にチェリー停止目へ変化する場合には、変動ゲームにおいて停止したときの有利度が高い図柄へと昇格したかのようにみせることができ、図柄が変化することへの楽しさを高め、興趣の向上を図ることができる。
【0185】
(8)チャレンジ演出の実行が開始されてからチャレンジ演出における課題を達成する停止目となる再遊技停止目又はベル停止目が停止されるまでにおける図柄変動の態様と、再遊技停止目又はベル停止目が停止されてから停滞演出が実行されているときにチェリー停止目が停止されるまでにおける図柄変動の態様と、が異なる。このように、図柄が変化するにあたって、図柄変動の態様を異ならせることで、より面白味を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0186】
(9)チャレンジ演出の実行が開始された後においてチャレンジ演出における課題を達成する停止目となる再遊技停止目又はベル停止目が停止するときの停止態様と、再遊技停止目又はベル停止目が停止された後において停滞演出が実行されているときにチェリー停止目が停止するときの停止態様と、が異なる。このように、再遊技停止目又はベル停止目が停止するときと、チェリー停止目が停止するときと、の停止態様を異ならせることで、より面白味を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0187】
(10)チャレンジ演出における課題を達成する停止目となる再遊技停止目又はベル停止目が停止されているときの停止中態様と、停滞演出が実行されているときにチェリー停止目が停止されているときの停止中態様と、が異なる。このように、チャレンジ演出における課題を達成する停止目となる再遊技停止目又はベル停止目が停止されているときと、停滞演出が実行されているときにチェリー停止目が停止されているときと、の停止中態様を異ならせることで、より面白味を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0188】
(11)全てのリール16a~16cのうち1つのリールを除く残りのリールの図柄として同じベル図柄が停止するテンパイ状態となった後には、チャレンジ演出が実行される場合がある。チャレンジ演出では、課題が提示される。そして、チャレンジ演出において提示された課題が達成された場合には、その後が有利に展開される。このため、テンパイ状態となった場合には、チャレンジ演出が実行されるかについて注目させ、興趣の向上を図ることができる。更に、チャレンジ演出が実行された場合には、当該チャレンジ演出において提示される課題が達成されるかについて注目する楽しみを提供し、興趣の向上を図ることができる。
【0189】
(12)チャレンジ演出において提示される課題の種類によって、提示された課題を達成できる期待度が異なる。このため、提示される課題の種類に注目する楽しみを提供でき、興趣の向上を図ることができる。
【0190】
(13)テンパイ状態となった後は、残り1つのリールの図柄としてベル図柄が停止される場合と、残り1つのリールの図柄としてベル図柄とは異なる図柄が停止される場合と、がある。このため、テンパイ状態となった場合であっても、残り1つのリールの図柄としてどのような図柄が停止されるかについて注目する楽しみを提供し、興趣の向上を図ることができる。
【0191】
(14)テンパイ状態となった後にチャレンジ演出が実行される場合において、テンパイ状態となってから変動ゲームが終了するよりも前のタイミングでチャレンジ演出の実行が開始される。このため、テンパイ状態となった変動ゲームが実行されているときから、チャレンジ演出の実行による興趣の向上を図ることができる。
【0192】
(15)演出表示装置15では、チャレンジ演出の実行が開始された後であって、且つ、ナビ演出の実行が開始された後において、ストップボタン21~23を操作することによって課題が達成されたかについて報知される。このため、ストップボタン21~23を操作することへの意欲を高めるとともに、ストップボタン21~23を操作する楽しみを提供し、興趣の向上を図ることができる。
【0193】
(16)チャレンジ演出が実行されているときにナビ演出が実行されたとしても、当該ナビ演出の態様から、チャレンジ演出において提示された課題が達成されるかを特定することができない。したがって、チャレンジ演出の実行が開始された場合には、図柄が停止するまで、チャレンジ演出において提示された課題が達成されるかについて注目させ、興趣の向上を図ることができる。
【0194】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・通常演出状態であるときにチャレンジ演出を実行可能に構成してもよい。例えば、通常演出状態であるときにチャレンジ演出において実行可能に構成した場合において、チャレンジ演出において提示された課題を達成した場合には、その後、擬似ボーナス演出状態に制御され、有利に展開されるように構成してもよい。例えば、通常演出状態であるときにチャレンジ演出において実行可能に構成した場合において、チャレンジ演出において提示された課題を達成した場合には、その後、有利演出状態に制御され、有利に展開されるように構成してもよい。以上のように、通常演出状態であるときにチャレンジ演出において実行可能に構成した場合において、チャレンジ演出において提示された課題を達成した場合には、有利な状態に制御されるように構成してもよい。このように構成する場合、主CPU41が有利な状態に制御することにより、有利な有利状態に制御可能な有利状態制御手段としての機能が実現される。なお、通常演出状態であるときにチャレンジ演出において実行可能に構成した場合において、チャレンジ演出において提示された課題を達成しなかった場合には、擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態の何れにも制御されず、通常演出状態に継続して制御されるように構成してもよい。通常演出状態及び有利演出状態の何れにおいてもチャレンジ演出を実行可能に構成してもよいし、通常演出状態及び有利演出状態のうち何れか一方においてチャレンジ演出を実行可能に構成してもよい。例えば、通常演出状態及び有利演出状態の何れにおいてもチャレンジ演出を実行可能に構成する場合、通常演出状態が終了した後に有利演出状態に制御される場合、当該有利演出状態では、通常演出状態が終了するときの特定停止回数が引き継がれるように構成してもよいし、特定停止回数は初期化されるように構成してもよい。なお、通常演出状態においてチャレンジ演出を実行する場合には、これに伴い、特殊残回数演出、成功演出及び失敗演出のうち一部又は全部を通常演出状態において実行可能に構成してもよい。
【0195】
・変動ゲームにおいて第2図柄としての停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて第1図柄としての停止目が停止したときの有利度と同じであってもよいし、変動ゲームにおいて第1図柄としての停止目が停止したときの有利度に比して低くしてもよい。変動ゲームにおいて第2図柄としての停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて第3図柄としての停止目が停止したときの有利度と同じであってもよいし、変動ゲームにおいて第3図柄としての停止目が停止したときの有利度に比して高くしてもよい。変動ゲームにおいて第3図柄としての停止目が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて第1図柄としての停止目が停止したときの有利度と同じであってもよいし、変動ゲームにおいて第1図柄としての停止目が停止したときの有利度に比して低くしてもよい。
【0196】
・第1図柄としての停止目は、特殊停止目とは異なる図柄組み合わせであってもよい。また、第1図柄としての停止目は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。第1図柄としての停止目は、例えば、賞が定められた図柄組み合わせのうち一部又は全部の図柄組み合わせであってもよいし、賞が定められていない図柄組み合わせのうち一部又は全部の図柄組み合わせであってもよい。また、第1図柄としての停止目には、賞が定められた図柄組み合わせと、賞が定められていない図柄組み合わせと、の両方が含まれるように構成してもよい。例えば、第1図柄としての停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせであってもよいし、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせであってもよい。第1図柄としての停止目が複数種類であるときにおいて、第1図柄としての停止目は、全てが第2図柄としての停止目と同じであってもよいし、一部が第2図柄としての停止目と同じであってもよい。また、第1図柄としての停止目が1種類であるとき、当該第1図柄としての停止目は、第2図柄としての停止目と同じであってもよいし、第2図柄としての複数種類の停止目に含まれる停止目であってもよい。同様に、第1図柄としての停止目が複数種類であるときにおいて、第1図柄としての停止目は、全てが第3図柄としての停止目と同じであってもよいし、一部が第3図柄としての停止目と同じであってもよい。また、第1図柄としての停止目が1種類であるとき、当該第1図柄としての停止目は、第3図柄としての停止目と同じであってもよいし、第3図柄としての複数種類の停止目に含まれる停止目であってもよい。
【0197】
・第2図柄としての停止目は、特殊停止目とは異なる図柄組み合わせであってもよい。また、第2図柄としての停止目は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。第2図柄としての停止目は、例えば、賞が定められた図柄組み合わせのうち一部又は全部の図柄組み合わせであってもよいし、賞が定められていない図柄組み合わせのうち一部又は全部の図柄組み合わせであってもよい。また、第2図柄としての停止目には、賞が定められた図柄組み合わせと、賞が定められていない図柄組み合わせと、の両方が含まれるように構成してもよい。例えば、第2図柄としての停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせであってもよいし、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせであってもよい。第2図柄としての停止目が複数種類であるときにおいて、第2図柄としての停止目は、全てが第1図柄としての停止目と同じであってもよいし、一部が第1図柄としての停止目と同じであってもよい。また、第2図柄としての停止目が1種類であるとき、当該第2図柄としての停止目は、第1図柄としての停止目と同じであってもよいし、第1図柄としての複数種類の停止目に含まれる停止目であってもよい。同様に、第2図柄としての停止目が複数種類であるときにおいて、第2図柄としての停止目は、全てが第3図柄としての停止目と同じであってもよいし、一部が第3図柄としての停止目と同じであってもよい。また、第2図柄としての停止目が1種類であるとき、当該第2図柄としての停止目は、第3図柄としての停止目と同じであってもよいし、第3図柄としての複数種類の停止目に含まれる停止目であってもよい。
【0198】
・第3図柄としての停止目は、特殊停止目とは異なる図柄組み合わせであってもよい。また、第3図柄としての停止目は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。第3図柄としての停止目は、例えば、賞が定められた図柄組み合わせのうち一部又は全部の図柄組み合わせであってもよいし、賞が定められていない図柄組み合わせのうち一部又は全部の図柄組み合わせであってもよい。また、第3図柄としての停止目には、賞が定められた図柄組み合わせと、賞が定められていない図柄組み合わせと、の両方が含まれるように構成してもよい。例えば、第3図柄としての停止目は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせであってもよいし、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせであってもよい。第3図柄としての停止目が複数種類であるときにおいて、第3図柄としての停止目は、全てが第1図柄としての停止目と同じであってもよいし、一部が第1図柄としての停止目と同じであってもよい。また、第3図柄としての停止目が1種類であるとき、当該第3図柄としての停止目は、第1図柄としての停止目と同じであってもよいし、第1図柄としての複数種類の停止目に含まれる停止目であってもよい。同様に、第3図柄としての停止目が複数種類であるときにおいて、第3図柄としての停止目は、全てが第2図柄としての停止目と同じであってもよいし、一部が第2図柄としての停止目と同じであってもよい。また、第3図柄としての停止目が1種類であるとき、当該第3図柄としての停止目は、第2図柄としての停止目と同じであってもよいし、第2図柄としての複数種類の停止目に含まれる停止目であってもよい。
【0199】
・所定条件が成立する事象を変更してもよい。例えば、上記実施形態では、特殊停止目が停止することに基づいて特定停止回数が計数され得るように構成したが、特殊停止目と異なる停止目(例えば、再遊技停止目)が停止することに基づいて特定停止回数が計数され得るように構成してもよい。例えば、第1図柄に相当する停止目(上記実施形態では、特殊停止目)は、第2図柄に相当する停止目(上記実施形態では、再遊技停止目又はベル停止目)と同じであってもよい。例えば、第1図柄に相当する停止目は、第2図柄に相当する停止目のうち一部の図柄であってもよい。つまり、第1図柄に相当する停止目は、第2図柄に相当する停止目に含まれる停止目であってもよい。なお、第1図柄に相当する停止目は、賞が定められた停止目(賞が定められた図柄組み合わせ)でなくてもよい。つまり、賞が定められていない図柄組み合わせのうち少なくとも一部の特定の図柄組み合わせが停止することで、所定条件が成立するように構成してもよい。ここでいう「賞が定められていない図柄組み合わせ」は、「はずれのときに有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせ(停止目)」ともいえる。また、所定条件は、有効ラインYL上に停止した図柄によって成立するものでなくてもよい。例えば、所定条件は、役抽選の抽選結果に応じて成立するように構成してもよい。例えば、特定停止回数(所定回数)は、役抽選の抽選結果が特定の抽選結果となった回数であってもよい。例えば、所定条件は、複数種類の遊技状態のうち特定遊技状態に相当する遊技状態に制御されることで成立するように構成してもよい。例えば、特定停止回数は、特定遊技状態に制御された回数であってもよい。例えば、所定条件は、複数種類の演出状態(演出モード)のうち特定演出状態に相当する演出状態に制御されることで成立するように構成してもよい。例えば、特定停止回数は、特定演出状態に制御された回数であってもよい。
【0200】
・上記実施形態における特定停止回数(所定回数)は、特殊停止目が停止した回数と捉えることができ、特殊役が入賞した回数として捉えることができる。つまり、所定条件は、特殊役が入賞することで成立可能であると捉えることができる。また、所定条件は、特殊役の入賞が許容されたことによって成立可能であると捉えることができる。
【0201】
・特定回数を変更してもよい。例えば、特定回数は、1~4回のうち何れかであってもよいし、6回以上であってもよい。特定回数を1回とする場合、特殊停止目が停止したことに基づいてチャレンジ演出が実行されることとなる。つまり、特殊停止目が停止したこと、つまり、所定条件が成立したことを契機に、チャレンジ演出が実行されるように構成してもよい。また、特定回数は、一義的に決められた1つの回数に限られない。例えば、特定停止回数の計数を開始する度に、特定回数が抽選で決定されるように構成してもよい。即ち、特定回数は、1回の場合もあれば、3回の場合があってもよい。このように構成する場合、特定回数が何回であるかについて注目する楽しみを提供でき、興趣の向上を図ることができる。例えば、主CPU41が特定回数を決定することによって、特定回数を決定する特定回数決定手段としての機能が実現されるように構成してもよい。
【0202】
・チャレンジ演出の実行が開始されてからチャレンジ演出における課題を達成する停止目に相当する第2図柄が停止されるまでにおける図柄変動の態様と、第2図柄が停止されてから停滞演出が実行されているときに停止する停止目に相当する第3図柄が停止されるまでにおける図柄変動の態様と、が同じであってもよい。図柄変動の態様を異ならせるにあたっては、リール16a~16cが回転する方向を異ならせることに限られるものではない。つまり、図柄変動の態様は、リール16a~16cが回転する方向に限らない。図柄変動の態様は、例えば、リール16a~16cが回転する速度であってもよい。図柄変動の態様は、例えば、回転しているリールの数、つまり、図柄が回転している図柄列の数であってもよい。図柄変動の態様は、図柄が変動しているときの態様である。
【0203】
・チャレンジ演出の実行が開始されてから課題を達成する停止目に相当する第2図柄が停止する際に契機となる事象と、停滞演出の実行が開始されてから当該停滞演出において停止する停止目に相当する第3図柄が停止する際に契機となる事象と、が同じであってもよい。リールの回転を停止させる契機としては、ストップボタンの操作と、時間経過と、に限られない。例えば、ストップボタン以外の操作手段(例えば、BETボタン18)が操作されたことを契機に、リールの回転を停止させてもよい。また、所定の事象を契機としてリールの回転を停止させるにあたっては、その停止するリールの数は、全てのリールでなくてもよく、1つなど、一部のリールであってもよい。
【0204】
・チャレンジ演出の実行が開始された後においてチャレンジ演出における課題を達成する停止目に相当する第2図柄が停止するときの停止態様と、第2図柄が停止された後において停滞演出が実行されているときに停止する停止目に相当する第3図柄が停止するときの停止態様と、が同じであってもよい。停止態様を異ならせるにあたっては、1つずつリールが停止するか、全てのリールが同時又は略同時に停止するか、を異ならせることに限らない。つまり、停止態様は、1つずつリールが停止するか、全てのリールが同時又は略同時に停止するか、に限らない。停止態様は、リールが回転する速度が減速してから停止するまでの時間であってもよい。停止態様は、同時又は略同時に停止するリールの数であってもよい。停止態様は、図柄が停止するときの態様である。
【0205】
・チャレンジ演出における課題を達成する停止目に相当する第2図柄が停止されているときの停止中態様と、停滞演出が実行されているときに停止する停止目に相当する第3図柄が停止されているときの停止中態様と、が同じであってもよい。停止中態様を異ならせるにあたっては、揺れ動作を伴うかを異ならせることに限らない。つまり、停止中態様は、揺れ動作に限らない。停止中態様は、例えば、図柄が停止している時間であってもよい。停止中態様は、例えば、次にリールが動作する契機であってもよい。停止中態様は、例えば、揺れ動作の幅、つまり、揺れの大きさであってもよい。停止中態様は、図柄が停止しているときの態様である。
【0206】
・チャレンジ演出の種類を変更してもよい。チャレンジ演出の種類は、1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。また、チャレンジ演出の種類は同じであっても、チャレンジ演出において提示される課題が異なる場合があってもよい。例えば、チャレンジ演出では、払出役が入賞させることが課題として提示される構成してもよい。その上で、例えば、チャレンジ演出では、ベル役を入賞させることが課題として提示される場合もあれば、スイカ役を入賞させることが課題として提示される場合があってもよい。チャレンジ演出の種類によって、その後が有利に展開される期待度を異ならせなくてもよい。例えば、チャレンジ演出の種類が異なる場合であっても、その後が有利に展開される期待度が同じであってもよい。
【0207】
・チャレンジ演出の実行が開始された後に導出される結果は、成功結果及び失敗結果のうち何れか一方のみが導出されるように構成してもよい。例えば、チャレンジ演出において提示された課題を達成した場合には、成功結果が導出される一方、チャレンジ演出において提示された課題を達成しなかった場合には、成功結果及び失敗結果が導出されないように構成してもよい。
【0208】
・チャレンジ演出において提示された課題が達成できなったとしても、有利演出状態が終了せず、有利演出状態に継続して制御されるように構成してもよい。つまり、有利演出状態であるときにチャレンジ演出の実行が開始された後に失敗結果が導出されるときには、上乗せが行われず、有利演出状態に継続して制御されるように構成してもよい。このとき、チャレンジ演出において提示された課題が達成できた場合には、上乗せが行われ、有利演出状態に継続して制御されるように構成してもよい。つまり、例えば、有利演出状態であるときにチャレンジ演出の実行が開始された後に成功結果が導出されるときには、上乗せが行われ、有利演出状態に継続して制御されるように構成してもよい。
【0209】
・チャレンジ演出において提示された課題を達成できたかによって、その後に遊技者が獲得できる利益に影響がないように構成してもよい。例えば、チャレンジ演出において提示される課題が達成できた場合には、課題を達成できなかった場合には得られない特典を得られる一方で、課題が達成できたかによってその後に遊技者が獲得できる遊技媒体の量に変化がないように構成してもよい。ここでいう特典は、例えば、プレミアム画像などの表示上の演出であってもよい。
【0210】
・チャレンジ演出において提示される課題の種類によらず、提示された課題を達成できる期待度が同じであってもよい。例えば、チャレンジ演出において提示される課題の中には、課題を達成できる期待度が他の課題と同じ課題と、課題を達成できる期待度が他の課題と異なる課題と、があってもよい。そして、チャレンジ演出において提示される課題には、この2つの何れにも該当する課題があってもよい。
【0211】
・チャレンジ演出において提示される課題は、停止させる図柄でなくてもよい。例えば、上記実施形態において第1チャレンジ演出が実行されるとき、内部的には、再遊技役の入賞が許容された場合には課題が達成される一方、再遊技役の入賞が許容されなかった場合には課題が達成されないように構成してもよい。一方、演出表示装置15では、例えば、第1キャラクタと第2キャラクタが対決する演出が実行され、「第2キャラクタに勝利しろ」という課題が提示されるように構成してもよい。そして、課題が達成される状況では、第1キャラクタが第2キャラクタに勝利する内容の演出が演出表示装置15で実行されるように構成してもよい。これに対して、課題が達成されない状況では、第1キャラクタが第2キャラクタに敗北する内容の演出が演出表示装置15で実行されるように構成してもよい。以上のように、課題は、図柄の停止によって達成されるものに限らず、例えば、演出表示装置15において実行される演出によって達成されるものであってもよい。
【0212】
・全てのリール16a~16cのうち1つのリールを除く残りのリールの図柄として同じ図柄が停止するテンパイ状態は、ベル図柄によって創出されるものに限らない。つまり、特定図柄は、ベル図柄でなくてもよい。例えば、特定図柄は、数字を模した図柄であってもよい。例えば、テンパイ状態は、全てのリール16a~16cのうち1つのリールを除く残りのリールの図柄として同じ数字図柄が停止する状態であってもよい。例えば、全ての図柄列のうち1列を除く残りの図柄列の図柄に同じ数字図柄が停止するテンパイ状態となった後には、演出実行手段において特定演出が実行される場合があるように構成してもよい。ここでいう「数字図柄」は、例えば、赤セブン図柄と白セブン図柄のうち何れか一方であってもよい。
【0213】
・全てのリール16a~16cのうち1つのリールを除く残りのリールの図柄として同じ図柄が停止するテンパイ状態となった後、必ず、チャレンジ演出が実行されるように構成してもよい。例えば、テンパイ状態となった後は、必ず、残り1つのリールの図柄としてベル図柄とは異なる図柄が停止されるように構成してもよい。このように、テンパイ状態となった後は、残り1つのリールの図柄としてベル図柄が停止される場合と、残り1つのリールの図柄としてベル図柄とは異なる図柄が停止される場合と、のうち何れか一方のみとなるように構成してもよい。
【0214】
・テンパイ状態となった後にチャレンジ演出が実行される場合において、テンパイ状態となった後であって、変動ゲームが終了した後のタイミングにおいて、チャレンジ演出の実行が開始されるようにしてもよい。例えば、テンパイ状態となった変動ゲームの次の変動ゲームを開始させるためのスタートレバー20の操作が行われたことを契機に、チャレンジ演出の実行が開始されるように構成してもよい。また、テンパイ状態となった後にチャレンジ演出が実行される場合において、テンパイ状態となった後であって、変動ゲームが終了したことに伴って、チャレンジ演出の実行が開始されるようにしてもよい。
【0215】
・チャレンジ演出の実行が開始された後である一方、ナビ演出の実行が開始されるよりも前のタイミングにおいて、課題が達成されたかについて演出表示装置15において報知されるように構成してもよい。また、チャレンジ演出の実行が開始された後であって、且つ、ナビ演出の実行が開始された後において、ストップボタン21~23の操作に関係なく、課題が達成されたかについて演出表示装置15において報知されるように構成してもよい。例えば、時間経過に伴って、課題が達成されたかについて演出表示装置15において報知されるように構成してもよい。
【0216】
・チャレンジ演出が実行されているときのナビ演出に基づいて、チャレンジ演出において提示された課題が達成されるかを特定であってもよい。また、チャレンジ演出が実行されているときのナビ演出の実行有無に基づいて、チャレンジ演出において提示された課題が達成されるかを特定であってもよい。また、チャレンジ演出が実行されたときには、ベル役の入賞が許容された場合であっても、演出表示装置15においてナビ演出が実行されないように構成してもよい。
【0217】
・チャレンジ演出は、課題が提示される演出でなくてもよい。チャレンジ演出の演出態様を変更してもよい。その他、チャレンジ演出を実行しなくてもよい。
・特殊残回数演出の演出態様を変更してもよい。例えば、特殊残回数演出に代えて、または、特殊残回数演出に加えて、特定停止回数を報知する演出を実行可能に構成してもよい。特殊残回数演出を実行可能でなくてもよい。
【0218】
・上記実施形態は、ボーナス役に相当する図柄組み合わせ(ボーナス停止目)が変動ゲームにて導出されたことを契機に、ボーナス遊技が生起(付与)されるスロットマシンに適用してもよい。そして、ボーナス遊技が生起されている期間は、有利区間に含まれるように構成してもよい。因みに、ボーナス遊技を生起可能なスロットマシンにおいて、ボーナス役の入賞が許容されている状態は、「持越状態」や「内部中」ともいわれる。
【0219】
・スロットマシン10は、メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる遊技機として具体化してもよい。その他、遊技媒体は、データ(情報)で管理されるものであってもよい。即ち、スロットマシン10は、所謂、管理遊技機であってもよい。つまり、スロットマシン10は、メダルレス遊技機であってもよい。メダルレス遊技機では、クレジットに代えて、又は、クレジットに加えて、サンドユニットから貸し受けたメダルを含む所持しているメダルの数をデータ(情報)として記憶可能に構成してもよい。所持しているメダルの数は、持ち球や持ちメダルともいわれる。また、メダルレス遊技機において、サンドユニットに対して持ち球を払い戻す(転送する)制御において、本実施形態における精算制御を適用してもよい。また、掛け数として設定されているメダルの数を、データとして記憶されている持ち球に戻す制御において、本実施形態における精算制御を適用してもよい。メダルレス遊技機におけるメダルは、仮想媒体ともいえる。仮想媒体は、遊技価値に相当する。
【0220】
・投入可能ランプ31、リプレイランプ32、スタートランプ33,有利区間ランプ34、掛け数表示部35、クレジット表示部36及び払出表示部37のうち一部又は全部を備えない遊技機であってもよい。例えば、投入可能ランプ31を備えない遊技機であってもよい。その他、例えば、クレジット表示部36を備えない遊技機であってもよい。また、情報パネル30が有する各種の発光部(ランプや表示部)は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報パネル30)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の発光部が他の発光部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0221】
・有効ラインの数は、複数であってもよい。例えば、上段無効ライン、下段無効ライン、右下がり無効ライン及び右上がり無効ラインのうち一部又は全部を有効ラインとしてもよい。例えば、上記実施形態における有効ラインYLは有効ラインとせず、上記実施形態における右下がり無効ライン及び右上がり無効ラインを有効ラインとしてもよい。なお、有効ラインの数を複数とする場合、複数の有効ラインのうち1つの有効ライン上に賞が定められた図柄組み合わせが導出された場合に、賞が付与されるように構成するとよい。複数の有効ライン上に賞が定められた図柄組み合わせが導出された場合には、導出された図柄組み合わせに定められた賞がそれぞれ付与されるように構成してもよいし、導出された図柄組み合わせに定められた賞のうち1つの賞が付与されるように構成してもよい。
【0222】
・BETボタン18として、1回操作することによって掛け数を1増加させることが可能なBETボタン(所謂、1BETボタン)と、1回操作することによって掛け数を上限数まで増加させることが可能なBETボタン(所謂、MAXBETボタン)と、のうち何れか一方を備えてもよいし、両方を備えてもよい。
【0223】
・スロットマシン10は、複数の設定値の中から何れか1つの設定値を設定可能なスロットマシンに具体化してもよい。例えば、設定値に応じて、役抽選テーブルを異ならせてもよい。例えば、役抽選において各当選番号に当選する確率を、設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。例えば、設定されている設定値によって、役抽選とは異なる抽選の当選確率を異ならせてもよい。
【0224】
・スロットマシン10は、パチンコ遊技機として具体化してもよい。パチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した後、大当り遊技が生起される。パチンコ遊技機では、小当り抽選に当選した後、小当り遊技が生起される。ここでは、大当り抽選と小当り抽選を例示したが、パチンコ遊技機には、大当り抽選及び小当り抽選の何れか一方のみを行うものがある。当り抽選として行われる抽選は、大当り抽選及び小当り抽選のうち何れか一方であってもよいし、両方であってもよい。
【0225】
パチンコ遊技機は、遊技球の数をデータとして記憶可能であって、データとして記憶された遊技球を発射することによって消費して変動ゲームを実行可能なパチンコ遊技機であってもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。データとして記憶された遊技球は、仮想媒体ともいえる。管理遊技機としてのパチンコ遊技機では、持ち球としての遊技球をサンドユニットに対して払い戻す制御において、本実施形態における精算制御を適用してもよい。パチンコ遊技機では、特別図柄を用いた変動ゲームの他、演出図柄を用いた変動ゲームを実行するものがある。大当り抽選に当選した場合、演出図柄を用いた変動ゲームでは、一直線上に同じ図柄が停止する大当り図柄組み合わせが停止されることがある。これに対して、大当りに当選していない場合、演出図柄を用いた変動ゲームでは、一直線上に同じ図柄が停止しないはずれ図柄組み合わせが停止されることがある。
【0226】
パチンコ遊技機には、大当り抽選の当選確率が向上する確率変動状態(所謂、確変状態)に制御可能な遊技機がある。例えば、パチンコ遊技機は、確変状態であるときに限って特定の演出モードに制御可能に構成されていることがある。確変状態は、変動ゲームの実行回数が予め決められた回数に達したことを契機に終了する場合がある。また、パチンコ遊技機には、始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い高ベース状態(時短状態や入球率向上状態ともいわれる)に制御可能な遊技機がある。例えば、パチンコ遊技機は、高ベース状態であるときに限って特定の演出モードに制御可能に構成されていることがある。高ベース状態は、変動ゲームの実行回数が予め決められた回数に達したことを契機に終了する場合がある。そして、このようなパチンコ遊技機においては、特定の演出モードが終了に伴い、特定の演出モードにおける最終回の変動ゲームの実行中にリザルト演出が演出表示装置において実行される場合がある。特定の演出モードにおける最終回の変動ゲームでは、大当りの場合にリザルト演出とは別の演出が実行される一方、はずれの場合にリザルト演出とは別の演出が実行されないように構成されていることがある。リザルト演出とは別の演出としては、遊技者が操作可能な演出ボタンの操作を契機として大当りとなることを報知する演出が実行されるボタン演出を実行してもよい。このように、特定の演出モードにおける最終回の変動ゲームにおいて実行される演出の種類によって、それ以降が有利に展開されることへの期待値の高さを異ならせてもよい。なお、確変状態や高ベース状態が終了するまでの変動ゲームの回数は、大当りとならなかった変動ゲーム(例えば、はずれの変動ゲーム)の回数に相当し、大当り図柄とは異なる図柄(例えば、はずれ図柄)が停止した回数と捉えることもできる。前述したように、特定の演出モードにおける最終回の変動ゲームにおいて、大当りの場合にリザルト演出とは別の演出が実行される一方、はずれの場合にリザルト演出とは別の演出が実行されないように構成したとする。この場合、リザルト演出及びリザルト演出とは別の演出が実行されれば、その後、大当り遊技が付与されることとなる。一方、リザルト演出及びリザルト演出とは別の演出のうちリザルト演出のみが実行されれば、その後、大当り遊技が付与されず、確変状態や高ベース状態が終了することとなる。
【0227】
パチンコ遊技機は、予告演出を実行可能に構成されている。パチンコ遊技機には、例えば、擬似連続演出(擬似連ともいわれる)を実行可能なものがある。擬似連続演出では、複数回の図柄の変動が行われ、最終回の図柄の変動が終了するにあたって大当りか否かを示す図柄が停止されることになる。擬似連続演出では、例えば、途中の図柄の変動では擬似連図柄が停止される。擬似連図柄は、大当り図柄組み合わせとは異なる図柄である。大当り図柄組み合わせは、同一種の数字図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせであるのに対して、擬似連図柄は、同一種の数字図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせであってもよい。図柄の変動が開始されてから最初に擬似連図柄が停止して、図柄の変動が再び行われた場合には、擬似連続演出が実行されたことを認識することができる。このように構成されていることから、図柄の変動が開始されてから最初に擬似連図柄が停止して、図柄の変動が再び行われた場合には、擬似連続演出が実行されていることを特定可能な演出(例えば、エフェクト演出や擬似回数を報知する演出)を実行するように構成してもよい。
【0228】
パチンコ遊技機では、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、演出図柄を用いた変動ゲームにおいて大当り図柄組み合わせが停止した後、一直線上に同一の図柄が揃った状態で全ての図柄列の図柄が同期して変動表示され、最終的に、異なる大当り図柄組み合わせが停止される場合がある。このとき、全列の図柄が同時又は略同時に停止する。再抽選演出が実行されることによって、再抽選演出の実行前とは異なる大当り図柄組み合わせが停止されるときは、再抽選演出の実行前の大当り図柄組み合わせよりも有利度が高い大当り図柄組み合わせが停止されるように構成してもよい。大当り図柄組み合わせには、確変状態に制御されることが確定しない大当り図柄組み合わせと、確変状態に制御されることが確定する大当り図柄組み合わせと、があってもよい。例えば、大当り抽選に当選した変動ゲームの実行中、擬似連続演出が実行された後、再抽選演出が実行されたとする。この場合、演出図柄を用いた変動ゲームでは、擬似連図柄が1回停止して、擬似連続演出が実行されていることを特定可能な演出の実行が開始された後に大当り図柄組み合わせが停止され、再抽選演出が行われた後に異なる大当り図柄組み合わせが停止されることがある。このように、擬似連図柄が1回停止されると、擬似連続演出が実行されていることを特定可能な演出の実行が開始され、その後、擬似連図柄とは異なる大当り図柄組み合わせが停止されると、更にその後、再抽選演出が実行されて異なる大当り図柄組み合わせが停止される場合があってもよい。
【0229】
パチンコ遊技機では、リーチ演出が実行される場合がある。リーチ演出は、例えば、演出図柄を用いた変動ゲームにおいて、数字図柄がリーチ状態(所謂、聴牌状態)となった場合、実行される。つまり、リーチ状態となった変動ゲームの実行中に、リーチ演出が実行される。リーチ演出としては、例えば、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出から発展するスーパーリーチ演出と、がある。リーチ演出では、3列のうち2列に同じ数字図柄が停止して、残り1列で図柄が変動している状況で実行される。このため、リーチ演出の実行中は、全列の数字図柄が同期して変動表示される再抽選演出とは、図柄の変動態様が異なる。リーチ演出では、最終的に図柄が変動表示している残り1列の図柄が停止する。しかし、再抽選演出では、全列の図柄が同時又は略同時に停止する。このため、リーチ演出の実行が開始された後における図柄の停止態様は、再抽選演出の実行が開始された後における図柄の停止態様と異なる。また、例えば、再抽選演出において大当り図柄組み合わせが停止したときに当該図柄組み合わせが停止しているときの態様と、リーチ演出において大当り図柄組み合わせが停止したときに当該図柄組み合わせが停止しているときの態様と、を異ならせてもよい。
【0230】
スーパーリーチ演出では、例えば、複数種類のキャラクタが対決する演出内容で実行される演出であってもよい。例えば、大当りに当選しているときには、スーパーリーチ演出において、複数種類のキャラクタのうち特定のキャラクタが勝利するように演出が展開されるように構成してもよい。これに対して、例えば、大当りに当選しているときには、スーパーリーチ演出において、複数種類のキャラクタのうち特定のキャラクタとは異なるキャラクタが勝利するように演出が展開されるように構成してもよい。なお、このようにスーパーリーチ演出が実行される場合、スーパーリーチ演出において登場する複数のキャラクタのうち何れのキャラクタが対決に勝利すればよいか分からなくなる虞がある。これに鑑み、例えば、スーパーリーチ演出の実行中は、「特定のキャラクタが勝利すれば、大当り!」などの文字情報を含む画像を演出表示装置に表示してもよい。この画像を表示することは、スーパーリーチ演出を解説する演出を実行することに相当するものとして捉えることができる。また、この画像を表示することは、スーパーリーチ演出において「特定のキャラクタが勝利する」というミッションを提示するものとして捉えることができる。また、例えば、7の数字図柄でのリーチ状態であるとき、リーチ演出では、「7を止めろ」というミッションを提示するようにしてもよい。
【0231】
なお、パチンコ遊技機では、リーチ演出が実行されたからといって、必ずしも大当り図柄組み合わせが停止されるものでない。つまり、リーチ演出の実行が開始された後、残り1列の図柄としてリーチ状態を形成する数字図柄と同じ数字図柄が停止されることで大当り図柄組み合わせが停止されることもあれば、残り1列の図柄としてリーチ状態を形成する数字図柄と異なる数字図柄が停止されることではずれ図柄組み合わせが停止されることがあってもよい。スーパーリーチ演出の種類を複数種類としてもよい。そして、スーパーリーチ演出の種類によって、大当り期待度を異ならせてもよい。このとき、スーパーリーチ演出において提示されるミッションが異なる場合には、スーパーリーチ演出の種類によってその以降が有利に展開されることへの期待値が異なると捉えることができ、課題の種類によってその以降が有利に展開されることへの期待値が異なると捉えることもできる。
【0232】
その他、パチンコ遊技機には、遊技者が操作可能な演出ボタンを備えたものがある。例えば、パチンコ遊技機には、演出ボタンを操作したことを契機に演出が進行されるボタン演出を実行可能なものがある。ボタン演出が実行される場合、演出ボタンの操作を促す演出が実行されることがある。例えば、スーパーリーチ演出の実行中、演出ボタンの操作を促す演出が実行されるように構成してもよい。このとき、演出ボタンが操作されたことを契機に、大当りに当選している場合には大当りとなって有利に展開されることが報知される一方、はずれの場合には大当りとならずに有利に展開されないことが報知されるように構成してもよい。
【0233】
確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)や、次回の大当り遊技状態へ移行するまで確変状態が継続する仕様がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御するパチンコ遊技機は、遊技球が特定領域を通過しないと確変状態に制御されない。パチンコ遊技機は、転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。パチンコ遊技機は、通常状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能な仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、パチンコ遊技機には、1種2種混合機がある。
【0234】
・上記実施形態を、遊技者に不利益を生じさせるペナルティを付与し得る遊技機に適用してもよい。なお、ペナルティの付与は、1回の変動ゲームを対象としてもよいし、複数回の変動ゲームを対象としてもよい。
【0235】
・上記実施形態における主基板40の機能は、複数の基板に分割してもよい。主CPU41は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。例えば、上記実施形態における主基板40の機能を、主基板と、メダル数制御基板と、に分割してもよい。例えば、上記実施形態における主CPU41の機能を、主制御CPUと、メダル数制御CPUと、に分割してもよい。上記実施形態における主ROM42の機能を、主制御ROMと、メダル数制御ROMと、に分割してもよい。例えば、上記実施形態における主RWM43の機能を、主制御RWMと、メダル数制御RWMと、に分割してもよい。
【0236】
・上記実施形態における副基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置15を専門に制御する表示基板、スピーカ14を専門に制御する音基板及び装飾ランプ13を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、副CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0237】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(A-1)所定条件が成立した所定回数を計数する計数手段と、演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段が実行可能な演出には、前記所定回数が特定回数に達したことを契機に実行可能な特定演出があり、前記特定演出は、複数種類あり、前記特定演出の種類によって、その後が有利に展開される期待度が異なることを特徴とする遊技機。
【0238】
(A-2)前記所定条件は、所定図柄が停止したことに基づいて成立可能である技術的思想(A-1)に記載の遊技機。
(A-3)状態を制御可能な状態制御手段を備え、前記状態には、第1状態と、前記第1状態に比して有利な第2状態と、があり、前記特定演出は、前記第2状態であるときに実行可能であり、前記特定演出の実行が開始された後に導出される結果には、第1結果と、第2結果と、があり、前記第2状態であるときに前記特定演出の実行が開始された後に前記第1結果が導出されるときには、その後が有利に展開され、前記第2状態であるときに前記特定演出の実行が開始された後に前記第2結果が導出されるときには、前記第2状態が終了する技術的思想(A-1)又は技術的思想(A-2)に記載の遊技機。
【0239】
(B-1)第1図柄が停止した特定停止回数を計数する計数手段と、演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段では、前記第1図柄が停止したことに基づいて前記特定停止回数が特定回数に達したことを契機に特定演出が実行され、前記特定演出の実行が開始された後に前記第1図柄とは異なる第2図柄が停止されると、更にその後、前記第2図柄とは異なる第3図柄が停止される場合があることを特徴とする遊技機。
【0240】
(B-2)前記第2図柄及び前記第3図柄は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含む図柄組み合わせである一方、前記第1図柄は、同一種の図柄が一直線上に停止する図柄揃いを含まない図柄組み合わせである技術的思想(B-1)に記載の遊技機。
【0241】
(B-3)変動ゲームにおいて前記第3図柄が停止したときの有利度は、変動ゲームにおいて前記第2図柄が停止したときの有利度に比して、高い技術的思想(B-1)又は技術的思想(B-2)に記載の遊技機。
【0242】
(C-1)第1図柄が停止した特定停止回数を計数する計数手段と、演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段では、前記第1図柄が停止したことに基づいて前記特定停止回数が特定回数に達したことを契機に特定演出が実行され、前記特定演出の実行が開始された後に前記第1図柄とは異なる第2図柄が停止されると、更にその後、前記第2図柄とは異なる第3図柄が停止される場合があり、前記特定演出の実行が開始されてから前記第2図柄が停止されるまでにおける図柄変動の態様と、前記第2図柄が停止されてから前記第3図柄が停止されるまでにおける図柄変動の態様と、が異なることを特徴とする遊技機。
【0243】
(C-2)前記特定演出の実行が開始された後において前記第2図柄が停止するときの停止態様と、前記第2図柄が停止された後において前記第3図柄が停止するときの停止態様と、が異なる技術的思想(C-1)に記載の遊技機。
【0244】
(C-3)前記第2図柄が停止されているときの停止中態様と、前記第3図柄が停止されているときの停止中態様と、が異なる技術的思想(C-1)又は技術的思想(C-2)に記載の遊技機。
【0245】
(D-1)複数の図柄列を用いて変動ゲームを実行可能な遊技機において、演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、全ての図柄列のうち1列を除く残りの図柄列の図柄に同じ特定図柄が停止するテンパイ状態となった後には、前記演出実行手段において特定演出が実行される場合があり、前記特定演出では、課題が提示され、前記特定演出において提示された課題が達成された場合には、その後が有利に展開されることを特徴とする遊技機。
【0246】
(D-2)前記テンパイ状態となった後は、残り1列の図柄列に前記特定図柄が停止される場合と、残り1列の図柄列に前記特定図柄と異なる図柄が停止される場合と、がある技術的思想(D-1)に記載の遊技機。
【0247】
(D-3)遊技者が操作可能な操作手段を備え、前記演出実行手段が実行可能な演出には、前記操作手段の操作を促す操作促進演出があり、前記演出実行手段では、前記特定演出の実行が開始された後であって、且つ、前記操作促進演出の実行が開始された後において、前記操作手段を操作することによって課題が達成されたかについて報知される技術的思想(D-1)又は技術的思想(D-2)に記載の遊技機。
【0248】
(E-1)複数の図柄列を用いて変動ゲームを実行可能な遊技機において、演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、全ての図柄列のうち1列を除く残りの図柄列の図柄に同じ特定図柄が停止するテンパイ状態となった後には、前記演出実行手段において特定演出が実行される場合があり、前記特定演出では、課題が提示され、前記特定演出において提示された課題が達成された場合には、その後が有利に展開され、前記特定演出において提示される課題の種類によって、提示された課題を達成できる期待度が異なることを特徴とする遊技機。
【0249】
(E-2)前記テンパイ状態となった後に前記特定演出が実行される場合において、前記テンパイ状態となってから変動ゲームが終了するよりも前のタイミングで前記特定演出の実行が開始される技術的思想(E-1)に記載の遊技機。
【0250】
(E-3)遊技者が操作可能な操作手段を備え、前記演出実行手段が実行可能な演出には、前記操作手段の操作を促す操作促進演出があり、前記演出実行手段では、前記特定演出の実行が開始された後であって、且つ、前記操作促進演出の実行が開始された後において、前記操作手段を操作することによって課題が達成されたかについて報知される技術的思想(E-1)又は技術的思想(E-2)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0251】
10…スロットマシン 12…前面扉 12a…表示窓 13…装飾ランプ 14…スピーカ 15…演出表示装置 16a~16c…リール 17…メダル投入口 18…BETボタン 19…精算ボタン 20…スタートレバー 21~23…ストップボタン 30…情報パネル 36…クレジット表示部 37…払出表示部 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM HU…ホッパーユニット SE1~SE3…リールセンサ