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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023116511
(43)【公開日】2023-08-22
(54)【発明の名称】フットウェア製品用のソール構造体
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/20 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
A43B13/20 A
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023085295
(22)【出願日】2023-05-24
(62)【分割の表示】P 2020198725の分割
【原出願日】2017-03-15
(31)【優先権主張番号】62/308,819
(32)【優先日】2016-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/459,118
(32)【優先日】2017-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー・エル・コンネル
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・ジェイ・ドジャン
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ・ヘンリチョット
(72)【発明者】
【氏名】トロイ・シー・リンドナー
(72)【発明者】
【氏名】リー・ディー・ペイトン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の流体充填セグメントを有する流体充填チャンバを組み込んだソール構造体に関する。
【解決手段】ソール構造体(200)は、ヒール領域(16)と、フォアフット領域(12)と、ミッドフット領域(14)とを備える。ソール構造体(200)は、フォアフット領域(12)内に配設された第1の流体充填セグメント(310)と、ヒール領域(16)と第1の流体充填セグメント(310)との間に配設された第2の流体充填セグメント(320)と、第1の流体充填セグメント(310)と第2の流体充填セグメント(320)との間に配設された第3の流体充填セグメント(330)とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体であって、
ヒール領域と、
フォアフット領域と、
前記ヒール領域と前記フォアフット領域との間に配設されたミッドフット領域と、
前記フォアフット領域内に配設された第1の流体充填セグメントであって、前記ソール
構造体の内側部から前記ソール構造体の外側部まで連続的に延在する第1の部分を備える
第1の流体充填セグメントと、
前記ヒール領域と前記第1の流体充填セグメントとの間に配設された第2の流体充填セグ
メントであって、前記ソール構造体の前記内側部と前記ソール構造体の前記外側部との間
で連続的に延在する第1の部分を備える第2の流体充填セグメントと、
前記第1の流体充填セグメントと前記第2の流体充填セグメントとの間に配設された第3
の流体充填セグメントであって、前記ソール構造体の前記内側部および前記ソール構造体
の前記外側部の一方に沿って延在する第1の部分、および前記第1の部分から前記内側部お
よび前記外側部の他方に向かって延在し前記内側部と前記外側部との間の第1の位置にて
終端する遠位端を有する第2の部分を備える、第3の流体充填セグメントと
を備える、ソール構造体。
【請求項2】
前記第3の流体充填セグメントは、前記第3の流体充填セグメントの前記第1の部分から
前記内側部および前記外側部の前記他方に向かって延在する第3の部分を備える、請求項1
に記載のソール構造体。
【請求項3】
前記第3の部分は、前記第2の部分と共に収束形状を作る、請求項2に記載のソール構造
体。
【請求項4】
前記第3の部分は、前内側部と前記外側部との間の第2の位置にて終端する遠位端を備え
る、請求項2に記載のソール構造体。
【請求項5】
前記第1の位置は、前記第2の位置とは異なる、請求項4に記載のソール構造体。
【請求項6】
前記第2の部分および前記第3の部分の一方が、前記第2の部分および前記第3の部分の他
方よりも大きな度合いで前記内側部および前記外側部の前記他方に向かって延在する、請
求項1から5のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項7】
前記第2の部分および前記第3の部分は、それぞれ異なる長さを備える、請求項1から6の
いずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項8】
前記第2の部分および前記第3の部分の少なくとも一方の前記遠位端が、前記アッパーに
向かう方向にテーパ状をなす、請求項1から7のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項9】
前記第1の流体充填セグメントの前記第1の部分は、前記第2の流体充填セグメントの前
記第1の部分と共に収束形状を作る、請求項1から8のいずれか一項に記載のソール構造体
【請求項10】
前記第1の流体充填セグメントは、前記内側部および前記外側部の前記一方に沿って延
在する第2の部分と、前記第1の流体充填セグメントの前記第2の部分から前記内側部およ
び前記外側部の前記他方に向かって延在する第3の部分とを備える、請求項1から9のいず
れか一項に記載のソール構造体。
【請求項11】
前記第1の流体充填セグメントの前記第3の部分は、前記内側部と前記外側部との間にて
終端する遠位端を備える、請求項10に記載のソール構造体。
【請求項12】
前記第1の流体充填セグメントの前記第3の部分の前記遠位端は、前記アッパーに向かう
方向にテーパ状をなす、請求項11に記載のソール構造体。
【請求項13】
前記第1の流体充填セグメントは、前記内側部および前記外側部の前記他方に沿って延
在する第4の部分と、前記第1の流体充填セグメントの前記第4の部分から前記内側部およ
び前記外側部の前記一方に向かって延在する第5の部分とを備える、請求項10から12のい
ずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項14】
前記第1の流体充填セグメントの前記第5の部分は、前記内側部と前記外側部との間の位
置にて終端する遠位端を備える、請求項13に記載のソール構造体。
【請求項15】
前記第1の流体充填セグメントの前記第5の部分の前記遠位端は、前記アッパーに向かう
方向にテーパ状をなす、請求項14に記載のソール構造体。
【請求項16】
前記第1の流体充填セグメントの前記第3の部分および前記第1の流体充填セグメントの
前記第5の部分は、相互に対して実質的に平行である、請求項13から15のいずれか一項に
記載のソール構造体。
【請求項17】
前記第2の流体充填セグメントは、前記内側部および前記外側部の前記他方に沿って前
記第2の流体充填セグメントの前記第1の部分から延在する第2の部分を備える、請求項1か
ら16のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項18】
前記第2の流体充填セグメントは、前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分から
前記内側部および前記外側部の前記一方に向かって延在する第3の部分を備える、請求項1
7に記載のソール構造体。
【請求項19】
前記第2の流体充填セグメントの前記第3の部分は、前記内側部と前記外側部との間の位
置にて終端する遠位端を備える、請求項18に記載のソール構造体。
【請求項20】
前記第2の流体充填セグメントの前記第3の部分の前記遠位端は、前記アッパーに向かう
方向にテーパ状をなす、請求項19に記載のソール構造体。
【請求項21】
前記第2の流体充填セグメントは、前記内側部および前記外側部の前記一方に沿って前
記第2の流体充填セグメントの前記第1の部分から延在する第4の部分を備える、請求項17
から20のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項22】
前記第1の流体充填セグメント、前記第2の流体充填セグメント、および前記第3の流体
充填セグメントは、相互に流体連通状態にある、請求項1から21のいずれか一項に記載の
ソール構造体。
【請求項23】
前記第1の流体充填セグメント、前記第2の流体充填セグメント、および前記第3の流体
充填セグメントの中の少なくとも1つにそれぞれ装着された複数の別個のセグメントを備
えるアウトソールをさらに備える、請求項1から22のいずれか一項に記載のソール構造体
【請求項24】
前記アウトソールの各セグメントが、前記第1の流体充填セグメント、前記第2の流体充
填セグメント、および前記第3の流体充填セグメントの中のそれぞれの形状に合致するよ
うに輪郭設定された形状を備え、前記アウトソールの前記セグメントは、前記第1の流体
充填セグメント、前記第2の流体充填セグメント、および前記第3の流体充填セグメントの
それぞれの長手方向軸に沿って実質的に平行に延在する一連の溝を画定する地面係合表面
を備える、請求項23に記載のソール構造体。
【請求項25】
前記第1の流体充填セグメント、前記第2の流体充填セグメント、および前記第3の流体
充填セグメントの中の少なくとも1つが、装着された前記アウトソールの前記各セグメン
トを支持するリニアリッジを備える、請求項23に記載のソール構造体。
【請求項26】
請求項1から25のいずれか一項に記載の前記ソール構造体を組み込んだフットウェア製
品。
【請求項27】
アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体であって、
ヒール領域と、
フォアフット領域と、
前記ヒール領域と前記フォアフット領域との間に配設されたミッドフット領域と、
前記ヒール領域と前記フォアフット領域との間でおよび前記ソール構造体の内側部から
前記ソール構造体の外側部まで延在する第1の流体充填セグメントと、
前記ヒール領域と前記フォアフット領域との間でおよび前記ソール構造体の前記外側部
から前記ソール構造体の前記内側部まで延在する第2の流体充填セグメントであって、前
記ミッドフット領域にて前記第1の流体充填セグメントと交差する、第2の流体充填セグメ
ントと
を備える、ソール構造体。
【請求項28】
前記第2の流体充填セグメントは、前記外側部から前記内側部まで前記ミッドフット領
域にわたり連続的に延在する、請求項27に記載のソール構造体。
【請求項29】
前記第1の流体充填セグメントは、前記第2の流体充填セグメントの第1の側部上に配設
された第1の部分と、前記第2の流体充填セグメントの反対側の第2の側部上に配設された
第2の部分とを備える、請求項1から25、27、及び28のいずれか一項に記載のソール構造体
【請求項30】
前記第2の流体充填セグメントは、前記第1の部分と前記第2の部分との間の位置にて前
記第1の流体充填セグメントと交差する、請求項29に記載のソール構造体。
【請求項31】
前記第1の部分の長手方向軸が、前記第2の部分の長手方向軸と位置合わせされる、請求
項29または30に記載のソール構造体。
【請求項32】
前記第1の流体充填セグメントは、前記第1の流体充填セグメントの前記第2の部分から
前記ソール構造体の前記内側部に向かって延在する第3の部分を備える、請求項29から31
のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項33】
前記第1の流体充填セグメントの前記第3の部分は、前記外側部から前記内側部まで連続
的に延在する、請求項32に記載のソール構造体。
【請求項34】
前記第1の流体充填セグメントは、前記第1の流体充填セグメントの前記第3の部分から
前記ソール構造体の前記内側部に沿って延在する第4の部分を備える、請求項32または33
に記載のソール構造体。
【請求項35】
前記第1の流体充填セグメントは、前記第1の流体充填セグメントの前記第4の部分から
前記ソール構造体の前記外側部に向かって延在する第5の部分を備える、請求項34に記載
のソール構造体。
【請求項36】
前記第1の流体充填セグメントの前記第5の部分は、前記内側部と前記外側部との間の位
置にて終端する遠位端を備える、請求項35に記載のソール構造体。
【請求項37】
前記遠位端は、前記アッパーに向かう方向にテーパ状をなす、請求項36に記載のソール
構造体。
【請求項38】
前記第2の流体充填セグメントは、前記ヒール領域と前記フォアフット領域との間でお
よび前記ソール構造体の前記外側部から前記ソール構造体の前記内側部まで延在する第1
の部分と、前記第2の流体充填セグメントの前記第1の部分から前記外側部に向かって延在
する第2の部分とを備える、請求項1から25及び27から37のいずれか一項に記載のソール構
造体。
【請求項39】
前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分は、前記内側部と前記外側部との間の位
置にて終端する遠位端を備える、請求項38に記載のソール構造体。
【請求項40】
前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分の前記遠位端は、アッパーに向かう方向
にテーパ状をなす、請求項39に記載のソール構造体。
【請求項41】
前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分は、前記第1の流体充填セグメントの前
記第5の部分に対して実質的に平行である、請求項38から40のいずれか一項に記載のソー
ル構造体。
【請求項42】
前記第1の流体充填セグメントおよび前記第2の流体充填セグメントに装着されたオーバ
ーモールド成形部分をさらに備える、請求項1から25及び27から41のいずれか一項に記載
のソール構造体。
【請求項43】
前記オーバーモールド成形部分は、前記第1の流体充填セグメントを形成する材料およ
び前記第2の流体充填セグメントを形成する材料よりも大きな厚さおよび高い剛性の少な
くとも一方を備える、請求項42に記載のソール構造体。
【請求項44】
前記オーバーモールド成形部分は、前記第2の流体充填セグメントが前記第1の流体充填
セグメントと交差する位置にて前記第1の流体充填セグメントおよび前記第2の流体充填セ
グメントに装着される、請求項42または43に記載のソール構造体。
【請求項45】
前記第1の流体充填セグメントおよび前記第2の流体充填セグメントとは反対側の前記オ
ーバーモールド成形部分上で前記オーバーモールド成形部分に装着されたアウトソールを
さらに備える、請求項42から44のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項46】
前記第1の流体充填セグメントは、前記第2の流体充填セグメントと流体連通状態にある
、請求項1から25及び27から45のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項47】
前記第2の流体充填セグメントは、前記第1の流体充填セグメントよりも大きな度合いで
前記アッパーから離れる方向に延在する、請求項1から25及び27から46のいずれか一項に
記載のソール構造体。
【請求項48】
前記第1の流体充填セグメントおよび前記第2の流体充填セグメントの少なくとも一方に
それぞれ装着された複数の別個のセグメントを備えるアウトソールをさらに備える、請求
項27から41、46、及び47のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項49】
前記アウトソールの各セグメントが、前記第1の流体充填セグメントおよび前記第2の流
体充填セグメントのそれぞれの形状に合致するように輪郭設定された形状を備え、前記ア
ウトソールの前記セグメントは、前記第1の流体充填セグメントおよび前記第2の流体充填
セグメントのそれぞれの長手方向軸に沿って実質的に平行に延在する一連の溝を画定する
地面係合表面を備える、請求項48に記載のソール構造体。
【請求項50】
前記第1の流体充填セグメントおよび前記第2の流体充填セグメントの少なくとも一方が
、装着された前記アウトソールの各セグメントを支持するリニアリッジを備える、請求項
49に記載のソール構造体。
【請求項51】
請求項1から50のいずれか一項に記載の前記ソール構造体を組み込んだフットウェア製
品。
【請求項52】
アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体であって、
第1の流体充填セグメントであって、前記ソール構造体の内側部および前記ソール構造
体の外側部の一方に沿って延在する第1の部分と、前記第1の流体充填セグメントの前記第
1の部分から前記内側部および前記外側部の他方に向かって延在する第2の部分とを備え、
前記第2の部分は、前記内側部と前記外側部との間の第1の位置にて終端し前記アッパーに
向かう方向にテーパ状をなす遠位端を備える、第1の流体充填セグメント
を備える、ソール構造体。
【請求項53】
前記第1の流体充填セグメントは、前記第1の流体充填セグメントの前記第1の部分から
前記内側部および前記外側部の前記他方に向かって延在する第3の部分を備える、請求項5
2に記載のソール構造体。
【請求項54】
前記第3の部分は、前記第2の部分と共に収束形状を作る、請求項53に記載のソール構造
体。
【請求項55】
前記第3の部分は、前記内側部と前記外側部との間の第2の位置にて終端する遠位端を備
える、請求項53に記載のソール構造体。
【請求項56】
前記第1の位置は、前記第2の位置とは異なる、請求項55に記載のソール構造体。
【請求項57】
前記第2の部分および前記第3の部分の一方が、前記第2の部分および前記第3の部分の他
方よりも大きな度合いで前記内側部および前記外側部の前記他方に向かって延在する、請
求項1から25、27から50、及び52から56のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項58】
前記第2の部分および前記第3の部分は、それぞれ異なる長さを備える、請求項1から25
、27から50、及び52から57のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項59】
前記第1の流体充填セグメントに隣接して配設され、前記ソール構造体の前記内側部と
前記ソール構造体の前記外側部との間で延在する第1の部分を備える、第2の流体充填セグ
メントをさらに備える、請求項1から25、27から50、及び52から58のいずれか一項に記載
のソール構造体。
【請求項60】
前記第2の流体充填セグメントの前記第1の部分は、前記ソール構造体の前記内側部と前
記ソール構造体の前記外側部との間で連続的に延在する、請求項59に記載のソール構造体
【請求項61】
前記第2の流体充填セグメントの前記第1の部分は、前記第1の流体充填セグメントの前
記第2の部分に対して実質的に平行である、請求項59または60に記載のソール構造体。
【請求項62】
前記第2の流体充填セグメントは、前記内側部および前記外側部の前記他方に沿って延
在する第2の部分と、前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分から前記内側部およ
び前記外側部の前記一方に向かって延在する第3の部分とを備える、請求項59から61のい
ずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項63】
前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分は、前記内側部と前記外側部との間の位
置にて終端する遠位端を備える、請求項62に記載のソール構造体。
【請求項64】
前記遠位端は、前記アッパーに向かう方向にテーパ状をなす、請求項63に記載のソール
構造体。
【請求項65】
前記第1の流体充填セグメントは、前記第2の流体充填セグメントと流体連通状態にある
、請求項1から25、27から50、及び52から64のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項66】
請求項1から25、27から50、及び52から65のいずれか一項に記載の前記ソール構造体を
組み込んだフットウェア製品。
【請求項67】
アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体であって、
第1の流体充填セグメントであって、前記ソール構造体の内側部および前記ソール構造
体の外側部の一方に沿って延在する第1の部分と、前記第1の流体充填セグメントの前記第
1の部分から前記内側部および前記外側部の他方に向かって延在する第2の部分と、前記第
1の流体充填セグメントの前記第1の部分から前記内側部および前記外側部の前記他方に向
かって延在し前記第2の部分と共に収束形状を作る第3の部分とを備える、第1の流体充填
セグメント
を備える、ソール構造体。
【請求項68】
前記第2の部分は、前記内側部と前記外側部との間の第1の位置にて終端し前記アッパー
に向かう方向にテーパ状をなす遠位端を備える、請求項67に記載のソール構造体。
【請求項69】
前記第3の部分は、前記内側部と前記外側部との間の第2の位置にて終端する遠位端を備
える、請求項1から25、27から50、52から65、67、及び68のいずれか一項に記載のソール
構造体。
【請求項70】
前記第1の位置は、前記第2の位置とは異なる、請求項69に記載のソール構造体。
【請求項71】
前記第2の部分および前記第3の部分の一方が、前記第2の部分および前記第3の部分の他
方よりも大きな度合いで前記内側部および前記外側部の前記他方に向かって延在する、請
求項1から25、27から50、52から65、及び67から70のいずれか一項に記載のソール構造体
【請求項72】
前記第2の部分および前記第3の部分は、それぞれ異なる長さを備える、請求項1から25
、27から50、52から65、及び67から71のいずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項73】
前記第1の流体充填セグメントに隣接して配設され、前記ソール構造体の前記内側部と
前記ソール構造体の前記外側部との間で延在する第1の部分を備える第2の流体充填セグメ
ントをさらに備える、請求項1から25、27から50、52から65、及び67から72のいずれか一
項に記載のソール構造体。
【請求項74】
前記第2の流体充填セグメントの前記第1の部分は、前記ソール構造体の前記内側部と前
記ソール構造体の前記外側部との間で連続的に延在する、請求項73に記載のソール構造体
【請求項75】
前記第2の流体充填セグメントの前記第1の部分は、前記第1の流体充填セグメントの前
記第2の部分に対して実質的に平行である、請求項73または74に記載のソール構造体。
【請求項76】
前記第2の流体充填セグメントは、前記内側部および前記外側部の前記他方に沿って延
在する第2の部分と、前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分から前記内側部およ
び前記外側部の前記一方に向かって延在する第3の部分とを備える、請求項73から75のい
ずれか一項に記載のソール構造体。
【請求項77】
前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分は、前記内側部と前記外側部との間の位
置にて終端する遠位端を備える、請求項76に記載のソール構造体。
【請求項78】
前記第2の流体充填セグメントの前記第2の部分の前記遠位端は、前記アッパーに向かう
方向にテーパ状をなす、請求項77に記載のソール構造体。
【請求項79】
前記第1の流体充填セグメントは、前記第2の流体充填セグメントと流体連通状態にある
、請求項1から25、27から50、52から65、及び67から78のいずれか一項に記載のソール構
造体。
【請求項80】
請求項1から25、27から50、52から65、及び67から79のいずれか一項に記載の前記ソー
ル構造体を組み込んだフットウェア製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2016年3月15日に出願された米国特許仮出願第62/308,819号、および2017年3月
15日に出願された米国特許出願第15/459,118号に基づく優先権を主張するものであり、こ
れらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般的にはフットウェア製品用のソール構造体に関し、より詳細には複数の
流体充填セグメントを有する流体充填チャンバを組み込んだソール構造体に関する。
【背景技術】
【0003】
本章は、必ずしも先行技術であるとは限らない、本開示に関する背景情報を提示する。
【0004】
フットウェア製品は、従来、アッパーおよびソール構造体を備える。アッパーは、ソー
ル構造体の上に足を受け、固定し、および支持するために、任意の適切な材料から形成さ
れ得る。アッパーは、足の周囲におけるアッパーのフィット性を調節するために紐、スト
ラップ、または他の留め具と協働し得る。足の底面の近傍に位置するアッパーの底部部分
が、ソール構造体に装着される。
【0005】
ソール構造体は、地面とアッパーとの間に延在する層状構成を一般的に備える。ソール
構造体の中の1つの層が、耐摩耗性と地面に対する静止摩擦とを与えるアウトソールを備
える。アウトソールは、ゴム、または耐久性および耐摩耗性を与え地面に対する静止摩擦
を強化する他の材料から形成され得る。ソール構造体の別の層は、アウトソールとアッパ
ーとの間に配設されたミッドソールを備える。ミッドソールは、足に対して緩衝を与え、
地面反力を減衰することにより足に緩衝を与えるように荷重印加下において弾性的に圧縮
されるポリマー発泡体材料から部分的に形成され得る。ミッドソールは、ソール構造体の
耐久性を上昇させ、地面反力を減衰するように荷重印加下において弾性的に圧縮されるこ
とによって足に対して緩衝を与えるために、流体充填チャンバを追加的にまたは代替的に
組み込み得る。また、ソール構造体は、アッパーの底部部分の近傍の空部内に位置する快
適性強化インソールまたはソックライナと、アッパーに装着されミッドソールとインソー
ルまたはソックライナとの間に配設されたストローブルとを備えてもよい。
【0006】
流体充填チャンバを使用するミッドソールは、共に封着または結合され、空気などの流
体で加圧された、ポリマー材料の2つのバリア層から形成されたチャンバとして一般的に
構成され、チャンバが運動動作中などに荷重印加下において弾性的に圧縮される場合にチ
ャンバの形状を保持するためにチャンバ内に引張部材を組み込み得る。一般的には、流体
充填チャンバは、足に対するバランス支援と、流体充填チャンバが荷重印加下において弾
性的に圧縮されることによる応答性に関係する緩衝特徴とに重点をおいて設計される。し
かし、流体充填チャンバは、運動動作中の一連の地面反力間における方向シフトの最中に
、足に対する支持と、アウトソールと地面との間における許容レベルの静止摩擦とを十分
に与えることが概してできず、それにより結果として、足は、次の運動動作に対する準備
において不安定になる。したがって、種々の方向に印加される地面反力を減衰しつつ、ア
ウトソールと地面との間における許容可能な静止摩擦と足に対する十分な支持とを与える
流体充填チャンバからミッドソールを作製することは、実現が困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書において説明される図面は、選択された構成を例示することを専ら目的とする
ものであり、本開示の範囲を限定するように意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の原理によるフットウェア製品の側方斜視図である。
図2】層状構成で構成されたヒールカップ、流体充填チャンバ、およびアウトソー ルを有するソール構造体を示す、図1のフットウェア製品の分解図である。
図3】ソール構造体のヒール領域内における、流体充填チャンバの流体充填セグメ ント間に装着されたオーバーモールド成形部分とアウトソールとを示す、図1の線3-3 に沿った断面図である。
図4】ソール構造体の外側部からソール構造体の内側部まで連続的に延在し、流体 充填チャンバの上方バリア層と下方バリア層との間の接合により形成されたウェブエ リアを示す、図1の線4-4に沿った断面図である。
図5】本開示の原理によるフットウェア製品の側方斜視図である。
図6】層状構成で構成されたミッドソール、流体充填チャンバ、およびアウトソー ルを有するソール構造体を示す、図5のフットウェア製品の分解図である。
図7】ソール構造体のヒール領域内における、流体充填チャンバの流体充填セグメ ント間に装着されたオーバーモールド成形部分とアウトソールとを示す、図5の線7-7 に沿った断面図である。
図8】ソール構造体の外側部からソール構造体の内側部まで連続的に延在し、流体 充填チャンバの上方バリア層と下方バリア層との間の接合により形成されたウェブエ リアを示す、図5の線8-8に沿った断面図である。
図9】ソール構造体の複数の流体充填セグメントのジオメトリおよび構成を示す、 図5のフットウェア製品の下方斜視図である。
図10】ソール構造体のフォアフット領域内に配設された流体充填セグメントを示 す、図9の線10-10に沿った断面図である。
図11】ソール構造体のミッドフット領域内に配設された流体充填セグメントを示 す、図9の線11-11に沿った断面図である。
図12】ソール構造体のヒール領域に隣接したミッドフット領域内に配設された流 体充填セグメントを示す、図9の線12-12に沿った断面図である。
図13】ソール構造体のフォアフット領域およびミッドフット領域を通り、ソール 構造体の外側部とソール構造体の内側部との間に延在する流体充填セグメントを示す 、図9の線13-13に沿った断面図である。
図14】アウトソールセグメントが装着された流体充填セグメントの斜視図である 。
図15】流体充填チャンバの流体充填セグメントにオーバーモールド成形部分が装 着された、流体充填チャンバの底面図である。
図16】ソール構造体の流体充填セグメントにより規定された緩衝および支持ベク トルを示す、図5のフットウェア製品の下方斜視図である。
図17】流体充填チャンバの下方層に装着されたオーバーモールド成形部分を示す 、図5のフットウェア製品の後方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
対応する参照数字は、図面全体を通じて対応するパーツを示す。
【0010】
以下、添付の図面を参照して構成例をより十分に説明する。構成例は、本開示が完全な
ものとなり、本開示により当業者に対して開示範囲を十分に伝えるために提示される。具
体な構成要素、デバイス、および方法の例などの具体的詳細は、本開示の構成の完全な理
解を促すために示される。これらの具体的詳細は採用される必要はないこと、これらの構
成例は多数の異なる形態で具現化され得ること、ならびに具体的詳細および構成例は本開
示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが、当業者には明らかであろ
う。
【0011】
本明細書において使用される術語は、単に特定の例示の構成を説明するためのものであ
り、限定するようには意図されない。本明細書において、単数冠詞「a、an」および「the
」は、文脈において別様のことが明示されない限り、複数形をさらに含むように意図され
得る。「備える(comprises)」、「備えた(comprising)」、「含んだ(including)」、およ
び「有した(having)」という用語は、包括的であり、したがって特徴、ステップ、動作、
要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ
、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を排除しない。本
明細書において説明される方法ステップ、プロセス、および動作は、実施順序として具体
的に特定されない限りは、論じられるまたは説明される特定の順序でのそれらの実施を必
須とするものとして解釈されるべきではない。追加のまたは代替のステップが利用され得
る。
【0012】
要素または層が、別の要素または層「の上に位置する」、「に係合されている」、「に
連結されている」、「に装着されている」、または「に結合されている」として言及され
る場合には、前述の要素または層は、他方の要素または層の上に直接位置しても、直接係
合されても、直接連結されても、直接装着されても、または直接結合されてもよく、ある
いは介在要素または介在層が存在してもよい。対照的に、要素が、別の要素または層「の
上に直接位置する」、「に直接係合されている」、「に直接連結されている」、「に直接
装着されている」、または「に直接結合されている」として言及される場合には、介在要
素または介在層は存在しなくてもよい。要素間の関係を説明するために使用される他の語
は、同様に解釈されるべきである(例えば「の間に」と「の間において直接」、「に隣接
して」と「に直接隣接して」、等)。本明細書において、「および/または」という用語は
、関連する列挙された項目の中の1つまたは複数のあらゆる組合せを含む。
【0013】
本明細書において、第1の、第2の、第3の、等の用語は、様々な要素、構成要素、領域
、層、および/またはセクションを説明するために使用され得る。これらの要素、構成要
素、領域、層、および/またはセクションは、これらの用語によって限定されるべきでは
ない。これらの用語は、ある要素、構成要素、領域、層、またはセクションを別の領域、
層、またはセクションから識別するために使用されるに過ぎない場合がある。「第1の」
、「第2の」、および他の数字用語などの用語は、文脈により明確に指定されない限りは
、順列または順序を示さない。したがって、以下で論じる第1の要素、第1の構成要素、第
1の領域、第1の層、または第1のセクションは、構成例の教示から逸脱することなく第2の
要素、第2の構成要素、第2の領域、第2の層、または第2のセクションと呼ぶことが可能で
ある。
【0014】
本開示の一態様は、フットウェア製品用のソール構造体を提供する。このソール構造体
は、ヒール領域と、フォアフット領域と、ヒール領域とフォアフット領域との間に配設さ
れたミッドフット領域と、第1の流体充填セグメントと、第2の流体充填セグメントと、第
3の流体充填セグメントとを備える。第1の流体充填セグメントは、フォアフット領域内に
配設され、ソール構造体の内側部からソール構造体の外側部まで連続的に延在する第1の
部分を備える。第2の流体充填セグメントは、ヒール領域と第1の流体充填セグメントとの
間に配設され、ソール構造体の内側部とソール構造体の外側部との間で連続的に延在する
第1の部分を備える。第3の流体充填セグメントは、第1の流体充填セグメントと第2の流体
充填セグメントとの間に配設され、ソール構造体の内側部およびソール構造体の外側部の
一方に沿って延在する第1の部分と、この第1の部分から内側部および外側部の他方に向か
って延在し、内側部と外側部との間の第1の位置にて終端する遠位端を有する第2の部分と
を備える。
【0015】
本開示の実装形態は、以下の任意選択の特徴の中の1つまたは複数を含み得る。いくつ
かの実装形態では、第3の流体充填セグメントは、第3の流体充填セグメントの第1の部分
から内側部および外側部の他方に向かって延在する第3の部分を備える。この第3の部分は
、第2の部分と共に収束形状を作ってもよい。第3の部分は、内側部と外側部との間の第2
の位置にて終端する遠位端を備え得る。第1の位置は、第2の位置とは異なり得る。第2の
部分および第3の部分の一方が、第2の部分および第3の部分の他方よりも大きな度合いで
内側部および外側部の他方に向かって延在し得る。いくつかの例では、第2の部分および
第3の部分は、それぞれ異なる長さを備える。第2の部分および第3の部分の少なくとも一
方の遠位端は、アッパーに向かう方向にテーパ状をなし得る。
【0016】
いくつかの実装形態では、第1の流体充填セグメントの第1の部分は、第2の流体充填セ
グメントの第1の部分と共に収束形状を作る。第1の流体充填セグメントは、内側部および
外側部の一方に沿って延在する第2の部分と、第1の流体充填セグメントの第2の部分から
内側部および外側部の他方に向かって延在する第3の部分とを備え得る。第1の流体充填セ
グメントの第3の部分は、内側部と外側部との間で終端する遠位端を備え得る。第1の流体
充填セグメントの第3の部分の遠位端は、アッパーに向かう方向にテーパ状をなし得る。
【0017】
第1の流体充填セグメントは、内側部および外側部の他方に沿って延在する第4の部分と
、第1の流体充填セグメントの第4の部分から内側部および外側部の一方に向かって延在す
る第5の部分とを備え得る。第1の流体充填セグメントの第5の部分は、内側部と外側部と
の間の位置にて終端する遠位端を備え得る。第1の流体充填セグメントの第5の部分の遠位
端は、アッパーに向かう方向にテーパ状をなし得る。いくつかの例では、第1の流体充填
セグメントの第3の部分および第1の流体充填セグメントの第5の部分は、実質的に相互に
平行である。
【0018】
いくつかの実装形態では、第2の流体充填セグメントは、第2の流体充填セグメントの第
1の部分から内側部および外側部の他方に沿って延在する第2の部分を備える。第2の流体
充填セグメントは、第2の流体充填セグメントの第2の部分から内側部および外側部の一方
に向かって延在する第3の部分を備え得る。第2の流体充填セグメントの第3の部分は、内
側部と外側部との間の位置にて終端する遠位端を備え得る。第2の流体充填セグメントの
第3の部分の遠位端は、アッパーに向かう方向にテーパ状をなし得る。また、第2の流体充
填セグメントは、第2の流体充填セグメントの第1の部分から内側部および外側部の一方に
沿って延在する第4の部分を備え得る。いくつかの例では、第1の流体充填セグメント、第
2の流体充填セグメント、および第3の流体充填セグメントは、相互に流体連通状態にある
【0019】
ソール構造体は、第1の流体充填セグメント、第2の流体充填セグメント、および第3の
流体充填セグメントの中の少なくとも1つにそれぞれ装着された複数の別個のセグメント
を備えるアウトソールを備えてもよい。アウトソールの各セグメントが、第1の流体充填
セグメント、第2の流体充填セグメント、および第3の流体充填セグメントのそれぞれの形
状に合致するように輪郭設定された形状を備えてもよい。アウトソールのセグメントは、
第1の流体充填セグメント、第2の流体充填セグメント、および第3の流体充填セグメント
のそれぞれの長手方向軸に沿って実質的に平行に延在する一連の溝を画定する地面係合表
面を備え得る。第1の流体充填セグメント、第2の流体充填セグメント、および第3の流体
充填セグメントの中の少なくとも1つが、装着されたアウトソールの各セグメントを支持
するリニアリッジを備えてもよい。
【0020】
本開示の別の態様は、ヒール領域と、フォアフット領域と、ヒール領域とフォアフット
領域との間に配設されたミッドフット領域と、第1の流体充填セグメントと、第2の流体充
填セグメントとを備えるフットウェア製品用のソール構造体を提供する。第1の流体充填
セグメントは、ヒール領域とフォアフット領域との間においてソール構造体の内側部から
ソール構造体の外側部まで延在する。第2の流体充填セグメントは、ヒール領域とフォア
フット領域との間においてソール構造体の外側部からソール構造体の内側部まで延在する
。第2の流体充填セグメントは、ミッドフット領域にて第1の流体充填セグメントと交差す
る。
【0021】
本態様は、以下の任意選択の特徴の中の1つまたは複数を備えてもよい。第2の流体充填
セグメントは、ミッドフット領域にわたり外側部から内側部まで連続的に延在してもよい
。第1の流体充填セグメントは、第2の流体充填セグメントの第1の側部上に配設された第1
の部分と、第2の流体充填セグメントの反対側の第2の側部上に配設された第2の部分とを
備えてもよい。第2の流体充填セグメントは、第1の部分と第2の部分との間の位置にて第1
の流体充填セグメントと交差してもよい。第1の部分の長手方向軸は、第2の部分の長手方
向軸に整列されてもよい。
【0022】
いくつかの例では、第1の流体充填セグメントは、第1の流体充填セグメントの第2の部
分からソール構造体の内側部に向かって延在する第3の部分を備える。第1の流体充填セグ
メントの第3の部分は、外側部から内側部まで連続的に延在し得る。第1の流体充填セグメ
ントは、第1の流体充填セグメントの第3の部分からソール構造体の内側部に沿って延在す
る第4の部分を備え得る。第1の流体充填セグメントは、第1の流体充填セグメントの第4の
部分からソール構造体の外側部に向かって延在する第5の部分をさらに備え得る。第1の流
体充填セグメントの第5の部分は、内側部と外側部との間の位置にて終端する遠位端を備
え得る。遠位端は、アッパーに向かう方向にテーパ状をなし得る。
【0023】
いくつかの例では、第2の流体充填セグメントは、ヒール領域とフォアフット領域との
間においてソール構造体の外側部からソール構造体の内側部まで延在する第1の部分と、
第2の流体充填セグメントの第1の部分から外側部に向かって延在する第2の部分とを備え
る。第2の流体充填セグメントの第2の部分は、内側部と外側部との間の位置にて終端する
遠位端を備え得る。第2の流体充填セグメントの第2の部分の遠位端は、アッパーに向かう
方向にテーパ状をなし得る。第2の流体充填セグメントの第2の部分は、第1の流体充填セ
グメントの第5の部分に対して実質的に平行であってもよい。
【0024】
いくつかの実装形態では、オーバーモールド成形部分が、第1の流体充填セグメントお
よび第2の流体充填セグメントに装着される。オーバーモールド成形部分は、第1の流体充
填セグメントを形成する材料および第2の流体充填セグメントを形成する材料よりも大き
な厚さおよび高い剛性の少なくとも一方を備え得る。オーバーモールド成形部分は、第2
の流体充填セグメントが第1の流体充填セグメントと交差する位置にて第1の流体充填セグ
メントおよび第2の流体充填セグメントに装着され得る。ソール構造体は、第1の流体充填
セグメントおよび第2の流体充填セグメントとは反対側のオーバーモールド成形部分の側
部にてオーバーモールド成形部分に装着されたアウトソールをさらに備え得る。
【0025】
いくつかの構成では、第1の流体充填セグメントは、第2の流体充填セグメントと流体連
通状態にある。第2の流体充填セグメントは、第1の流体充填セグメントよりも大きな度合
いでアッパーから離れる方向に延在し得る。いくつかの例では、ソール構造体は、第1の
流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントの少なくとも一方にそれぞれ装着さ
れた複数の別個のセグメントを備えるアウトソールを備える。例えば、アウトソールの各
セグメントが、第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントのそれぞれの形
状に合致するように輪郭設定された形状を備えてもよい。アウトソールのセグメントは、
第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントのそれぞれの長手方向軸に沿っ
て実質的に平行に延在する一連の溝を画定する地面係合表面を備え得る。いくつかの構成
では、第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントの少なくとも一方が、装
着されたアウトソールの各セグメントを支持するリニアリッジを備える。
【0026】
本開示のさらに別の態様では、アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体が
、第1の部分および第2の部分を有する第1の流体充填セグメントを備える。第1の部分は、
ソール構造体の内側部およびソール構造体の外側部の一方に沿って延在し、第2の部分は
、第1の部分から内側部および外側部の他方に向かって延在する。第2の部分は、内側部と
外側部との間の第1の位置にて終端しアッパーに向かう方向にテーパ状をなす遠位端を備
える。
【0027】
いくつかの構成では、第1の流体充填セグメントは、第1の部分から内側部および外側部
の他方に向かって延在する第3の部分をさらに備える。第3の部分は、第2の部分と共に収
束形状を作ってもよく、内側部と外側部との間の第2の位置にて終端する遠位端を備え得
る。第1の位置は、第2の位置とは異なってもよい。いくつかの例では、第2の部分および
第3の部分の一方が、第2の部分および第3の部分の他方よりも大きな度合いで内側部およ
び外側部の他方に向かって延在する。この場合に、第2の部分および第3の部分は、それぞ
れ異なる長さを備える。
【0028】
いくつかの実装形態では、ソール構造体は、第1の流体充填セグメントに隣接して配設
された第2の流体充填セグメントをさらに備え、内側部と外側部との間で延在する第1の部
分を備える。これらの実装形態では、第2の流体充填セグメントの第1の部分は、ソール構
造体の内側部とソール構造体の外側部との間で連続的に延在し得る。第2の流体充填セグ
メントの第1の部分および第1の流体充填セグメントの第2の部分は、実質的に相互に平行
であり得る。
【0029】
いくつかの例では、第2の流体充填セグメントは、内側部および外側部の他方に沿って
延在する第2の部分と、第2の流体充填セグメントの第2の部分から内側部および外側部の
一方に向かって延在する第3の部分とをさらに備える。第2の流体充填セグメントの第2の
部分は、内側部と外側部との間の位置にて終端する遠位端を備え得る。遠位端は、アッパ
ーに向かう方向にテーパ状をなし得る。
【0030】
第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントは、相互に流体連通状態にあ
ってもよく、フットウェア製品が、このソール構造体を組み込み得る。
【0031】
本開示のさらに別の態様では、アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体が
、第1の部分、第2の部分、および第3の部分を有する第1の流体充填セグメントを備える。
第1の部分は、ソール構造体の内側部およびソール構造体の外側部の一方に沿って延在し
、第2の部分は、第1の部分から内側部および外側部の他方に向かって延在する。第3の部
分は、第1の流体充填セグメントの第1の部分から内側部および外側部の他方に向かって延
在し、第2の部分と共に収束形状を作る。
【0032】
いくつかの実装形態では、第2の部分は、内側部と外側部との間の第1の位置にて終端し
アッパーに向かう方向にテーパ状をなす遠位端を備える。追加的にはまたは代替的には、
第3の部分は、内側部と外側部との間の第2の位置にて終端する遠位端を備え得る。第1の
位置および第2の位置は、それぞれ異なってもよく、第2の部分および第3の部分の一方が
、第2の部分および第3の部分の他方よりも大きな度合いで内側部および外側部の他方に向
かって延在し得る。また、第2の部分および第3の部分は、それぞれ異なる長さを備え得る
【0033】
いくつかの構成では、ソール構造体は、第1の流体充填セグメントに隣接して配設され
、ソール構造体の内側部とソール構造体の外側部との間で延在する第1の部分を有する第2
の流体充填セグメントをさらに備える。これらの構成では、第2の流体充填セグメントの
第1の部分は、ソール構造体の内側部とソール構造体の外側部との間で連続的に延在し得
る。また、第2の流体充填セグメントの第1の部分は、第1の流体充填セグメントの第2の部
分に対して実質的に平行であってもよい。いくつかの例では、第2の流体充填セグメント
は、内側部および外側部の他方に沿って延在する第2の部分と、第2の流体充填セグメント
の第2の部分から内側部および外側部の一方に向かって延在する第3の部分とを備える。こ
の場合に、第2の流体充填セグメントの第2の部分は、内側部と外側部との間の位置にて終
端する遠位端を備え得る。任意には、第2の部分の遠位端は、アッパーに向かう方向にテ
ーパ状となっていてもよい。
【0034】
第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントは、相互に流体連通状態にあ
ってもよい。フットウェア製品が、このソール構造体を組み込み得る。
【0035】
図1図4を参照すると、いくつかの実装形態では、フットウェア製品10が、アッパー10
0と、アッパー100に装着されたソール構造体200とを備える。フットウェア製品10は、1つ
または複数の領域に区分され得る。これらの領域としては、フォアフット領域12、ミッド
フット領域14、およびヒール領域16が含まれ得る。フォアフット領域12は、足指と、足の
趾骨に中足骨を連結する関節とに対応し得る。ミッドフット領域14は、足のアーチエリア
に対応し、ヒール領域16は、踵骨を含む足の後方部分に対応し得る。フットウェア10は、
それぞれフットウェア10の両側部に対応し領域12、14、16を通り延在する外側部18および
内側部20を備え得る。
【0036】
アッパー100は、ソール構造体200上に支持するために足を受け固定するように構成され
た内空部102を画定する内部表面を備える。ヒール領域16中の足首開口104が、内空部102
へのアクセスを与え得る。例えば、足首開口104は、内空部102内に足を固定するように足
を受け、内空部102への足の出し入れを容易にし得る。いくつかの例では、1つまたは複数
の留め具106が、足の周囲における内空部102のフィット性を調節し内空部102への出し入
れに対応するように、アッパー100に沿って延在する。アッパー100は、紐穴などのアパー
チャ、および/または留め具106を受ける繊維ループもしくはメッシュループなどの他の係
合特徴部を備え得る。留め具106としては、紐、ストラップ、コード、面ファスナー、ま
たは任意の他の適切なタイプの留め具が含まれ得る。
【0037】
アッパー100は、内空部102と留め具106との間で延在する舌状部分(図示せず)を備え得
る。アッパー100は、共に縫い付けられてまたは共に接着結合されて内空部102を形成する
1つまたは複数の材料から形成され得る。アッパーの適切な材料としては、繊維、発泡体
、皮革、および合成皮革が含まれ得るが、これらに限定されない。これらの材料は、耐久
性、通気性、耐摩耗性、可撓性、および快適性の特性を与えるように選択および配置され
得る。
【0038】
いくつかの実装形態では、ソール構造体200は、層状構成で構成された、アウトソール2
10、流体充填チャンバ300、およびストローブル220(図2図4)を備える。ソール構造体20
0(例えばアウトソール210、流体充填チャンバ300、およびストローブル220)は、長手方向
軸Lを規定する。例えば、アウトソール210は、フットウェア製品10の使用中に地面に係合
し、流体充填チャンバ300は、アウトソール210とアッパー100に装着されるストローブル2
20との間に配設される。流体充填チャンバ300は、アウトソール210に装着される部分と、
ストローブル220に装着される部分と、アッパー100の外辺部に沿って外部表面上において
延在する部分とを備え得る。いくつかの例では、ソール構造体200は、ストローブル220の
上に配設されアッパー100の内空部102内に位置して足の足裏表面を受けてフットウェア10
の快適性を向上させ得る、インソール216(図3および図4)またはソックライナなどの追加
層をさらに組み込んでもよい。いくつかの例では、ソール構造体200のヒール部分16およ
びミッドフット部分14を通り延在するヒールカップ230が、地面反力の最中に足の踵骨を
位置合わせし足の踵骨に対して追加的な支持を与えるために、流体充填チャンバ300とス
トローブル220との間に配設される。
【0039】
流体充填チャンバ300は、成形プロセスまたは熱成形プロセスの最中に上方バリア層301
(以降では「上方層301」)および下方バリア層302(以降では「下方層302」)から形成され
る。いくつかの例では、上方層301および下方層302は、1つまたは複数のポリマー材料か
ら形成される。上方層301および下方層302は、ソール構造体200の周縁部の周囲にて共に
接合されて、フランジ306(図3および図4)を画定する。さらに、上方層301および下方層30
2は、ソール構造体200の外側部18とソール構造体200の内側部20との間の様々な位置にて
共に接合されて、ウェブエリア308(図3および図4)を画定する。
【0040】
いくつかの実装形態では、流体充填チャンバ300は、フットウェア10の使用中に足に対
する緩衝および安定性を与えるために加圧流体(例えば空気)をそれぞれ収容した複数の流
体充填セグメント310、320、330、340、350、360、370を備える。流体充填セグメント310
~370は、上方層301および下方層302が相互に分離および離間されるソール構造体200のエ
リアにおいて形成されて、加圧流体(例えば空気)を封入するためのそれぞれの空部を画定
する。そのため、フランジ306およびウェブエリア308は、上方層301および下方層302が接
合および結合される流体充填チャンバ300のエリアに対応し、協働して各流体充填セグメ
ント310~370の外辺部を境界設定および画定する。したがって、流体充填セグメント310
~370は、ソール構造体200の領域12、14、16の中の対応するものの中に配設され、ウェブ
エリア308により相互に離間され得るが、チャンバ300内に配設された加圧流体が流体充填
セグメント310~370間を流れることが可能になるように相互に流体連通状態にあってもよ
い。流体充填セグメント310~370のジオメトリおよび構成は、図9のフットウェア製品10a
を参照して示される。他の実装形態では、ポリマー発泡体および/または粒子状物質など
の1つまたは複数の緩衝材料が、足に対して緩衝を与えるために加圧流体の代わりにまた
は加圧流体に加えて流体充填セグメント310~370の中の1つまたは複数に封入される。こ
れらの実装形態では、緩衝材料は、荷重印加下において圧縮された場合に軟性タイプの緩
衝を与え得る。
【0041】
各流体充填セグメント310~370は、チャンバ300の上方層301とチャンバ300の下方層302
との間にてソール構造体200の長手方向軸Lに対して実質的に垂直に延在する厚さを規定し
得る。換言すれば、各流体充填セグメント310~370の厚さは、下方層302がアッパー100か
ら離れる方向において上方層301から離れるように突出する距離によって規定される。
【0042】
流体充填セグメント310~370の中の少なくとも2つが、異なる厚さを規定し得る。例え
ば、ヒール領域16内に配設された1つまたは複数の流体充填セグメント310~370が、フォ
アフット領域12内に配設された1つまたは複数の流体充填セグメント310~370に伴う厚さ
よりも大きな厚さを伴ってもよい。いくつかの実装形態では、流体充填セグメント310~3
70の中の1つまたは複数が、それぞれ異なる長さを伴い相互に異なる方向に延在する少な
くとも2つの部分を備える。例えば、流体充填セグメント310~370の中の少なくとも1つが
、ソール構造体200の内側部20とソール構造体200の外側部18との間で連続的に延在する部
分と、内側部20および外側部18の一方から内側部20と外側部18との間の位置にて終端する
遠位端5まで延在する別の部分とを備える。さらに、流体充填セグメント310~370の中の
少なくとも1つが、ソール構造体200の外側部18およびソール構造体200の内側部20の一方
に沿って延在する部分と、内側部20および外側部18の一方から内側部20と外側部18との間
の位置にて終端する遠位端5まで延在する別の部分とを備えてもよい。これらの部分の遠
位端5は、ソール構造体200の外側部18とソール構造体200の内側部20との間のそれぞれ異
なる位置にて終端し得る。これらの部分の遠位端5の中の少なくとも1つが、アッパー100
の方向にテーパ状をなす厚さを伴い得る。さらに、流体充填セグメント310~370の中の少
なくとも2つについて内側部20と外側部18との間の各位置にて終端する部分は、相互に平
行であってもまたは収束形状を作ってもよい。いくつかの実装形態では、流体充填セグメ
ント310~370の中の少なくとも1つが、3つ以上の部分を備え、それらの部分の中の2つが
それぞれ、内側部20および外側部18の一方から、内側部20と外側部18との間にてそれぞれ
の異なる位置にて終端する各遠位端5まで延在する。これらの実装形態では、内側部20と
外側部18との間の各位置にて終端する流体充填セグメント310~370の部分が、相互に平行
であってもまたは収束形状を作ってもよい。
【0043】
いくつかの実装形態では、流体充填セグメント310~370の中の1つまたは複数が、内側
方向への少なくとも1つの屈曲部3(図9)および/または外側方向への少なくとも1つの屈曲
部3を備える。さらに、流体充填セグメントの中の1つまたは複数が、ヒール領域16から離
れる第1の方向におよびソール構造体200の長手方向軸Lに沿って少なくとも1つの屈曲部3
ならびに/またはソール構造体200のヒール領域16に向かう第2の対向方向に少なくとも1つ
の屈曲部3を備える。
【0044】
流体充填セグメント310~370は、協働することにより従来のミッドソールが実現する機
能および緩衝特徴を強化する一方で、同時にフットウェア10の使用中のソール構造体200
に対する各荷重印加間の方向シフトの最中に足に対する安定性および支持の向上をもたら
し得る。例えば、歩行動作または走行動作などの前方移動中にソール構造体200に対して
印加される荷重の方向は、シフト動作またはカッティング動作などの側方移動中にソール
構造体200に対して印加される荷重の方向とは異なる。ソール構造体200に対して現時点に
おいて印加されている荷重の所与の方向について、流体充填セグメント310~370の中のい
くつかは、圧縮することにより足に対して応答タイプの緩衝を与えて地面反力を減衰し得
る一方で、他の流体充填セグメント310~370は、それらの形状を保持することによりソー
ル構造体200に対する足の移動を防止する安定性および支持特徴をもたらし、それにより
後の前方移動または側方移動の実行のために最適位置に足を保持し得る。さらに、ソール
構造体200に沿った流体充填セグメント310~370(図9)のジオメトリおよび位置は、前方移
動中にはアウトソール210がヒール領域16からフォアフット領域12にかけて地面と係合す
るためにローリングすることにより、および側方移動中にはアウトソール210が外側部18
および内側部20の一方から外側部18および内側部20の他方にかけて地面と係合するために
ローリングすることにより、アウトソール210と地面との間の静止摩擦を強化し得る。
【0045】
図2は、図1のフットウェア製品10の分解図を示す。ストローブル220は、底部表面222と
、底部表面222とは反対側のストローブル220上に配設されたフットベッド224とを備え得
る。ステッチ226または接着剤が、アッパー100に対してストローブル220を固定し得る。
フットベッド224は、足の底面(例えば足裏)のプロファイルに形状合致するように輪郭設
定され得る。いくつかの例では、インソール216またはソックライナ(図3および図4に図示
)が、アッパー100の内空部102の少なくとも一部分内において足の下方のフットベッド224
上に配設され得る。底部表面222は、ソール構造体200のヒール領域16およびミッドフット
領域14においてヒールカップ230に対向し、ソール構造体200のフォアフット領域12におい
て流体充填チャンバ300の上方層301に対向し得る。
【0046】
いくつかの実装形態では、ヒールカップ230は、ストローブル220の底部表面222と流体
充填チャンバ300の上方層301との間に配設され、ソール構造体200のヒール領域16および
ミッドフット領域14を通り延在する。ヒールカップ230は、アッパー100の外方周縁部上お
よびその周囲に延在する外部表面を備え得る。ヒールカップ230は、足の踵骨のプロファ
イルに形状合致するように輪郭設定され、ソール構造体200のヒール領域16が最初に地面
に衝突し、アウトソール210が足尖離地前に領域16、14、12を介した地面との係合のため
にローリングする際に、中立的な足の歩行周期を助長する。
【0047】
流体充填チャンバ300の上方層301は、ヒール領域16およびミッドフット領域14において
ヒールカップ230に対向し装着され、フォアフット領域12においてストローブル220の底部
表面222に対向し装着される。上方層301は、成形プロセスまたは熱成形プロセスの最中に
1つまたは複数のポリマー材料から形成され、ヒールカップ230および/またはアッパー100
の外方周縁部上において上方に延在する外方周縁エッジを備え得る。
【0048】
流体充填チャンバ300の下方層302は、アッパー100とは反対側の流体充填チャンバ300の
上方層301上に配設される。上方層301と同様に、下方層302は、成形プロセスまたは熱成
形プロセスの最中に同一のまたは異なる1つまたは複数のポリマー材料から形成され得る
。下方層302は、アッパー100に向かって上方に延在し上方層301の外方周縁エッジに接合
してフランジ306を形成する、外方周縁エッジを備え得る。いくつかの実装形態では、下
方層302は、複数の流体充填セグメント310~370のジオメトリ(例えば厚さ、幅、および長
さ)を規定する。下方層302および上方層301は、流体充填チャンバ300の外側部18と内側部
20との間の複数の個別のエリアにて共に接合して、各流体充填セグメント310~370を境界
設定し分離させるウェブエリア308の部分を形成する。したがって、各流体充填セグメン
ト310~370は、上方層301および下方層302が共に接合されずしたがって相互に分離されて
各流体充填セグメント310~370に関連付けられた各空部を形成する流体充填チャンバ300
のエリアに関連付けられる。いくつかの実装形態では、接着剤結合により、上方層301お
よび下方層302が接合されて、フランジ306およびウェブエリア308を形成する。他の実装
形態では、上方層301および下方層302は、熱的接着により接合されてフランジ306および
ウェブエリア308を形成する。
【0049】
いくつかの実装形態では、上方層301および下方層302は、それぞれの成形部分により形
成され、これらの成形部分はそれぞれ、様々な表面を画定し、それにより流体充填セグメ
ント310~370に関連付けられたくぼみを画定し、導管が流体充填セグメント310~370を流
体結合する。また、これらの成形部分はそれぞれ、ピンチ加工表面を画定し、それにより
下方層302および上方層301が共に接合および結合されるときにフランジ306が形成される
位置を画定する。いくつかの例では、上方層301および下方層302の一方または両方が、形
状設定および結合を助長する温度まで加熱される。いくつかの例では、層301および/また
は302は、それらの各型間に配置される前に加熱される。他の例では、型が、層301および
/または302の温度を上昇させるために加熱され得る。いくつかの実装形態では、流体充填
チャンバ300を形成するために利用される成形プロセスは、上方層301および下方層302が
それぞれの型部分と接触状態へと引っ張られるように空気を除去するために、型部分内に
真空ポートを組み込む。他の実装形態では、空気などの流体が、圧力上昇により層301お
よび302がそれぞれの型部分の表面と係合されるように、上方層301と下方層302との間の
エリアに注入され得る。
【0050】
ヒール領域16およびミッドフット領域14における流体充填セグメント330、340、350、3
60、370の厚さは、アウトソール210が地面と係合するためにローリングする際に、最初は
ヒール領域16において発生し徐々に低下するより大きな地面反力を吸収するためにより高
い緩衝度を実現すべく、フォアフット領域12における流体充填セグメント310、320、330
、340の厚さよりも大きくてもよい。図9のフットウェア製品10aを参照すると、いくつか
の例では、流体充填セグメント340は、ヒール領域16とフォアフット領域12との間で、ソ
ール構造体200の外側部18からソール構造体200の内側部20まで延在し、流体充填セグメン
ト330は、ヒール領域16とフォアフット領域12との間で、ソール構造体200の内側部20から
ソール構造体200の外側部18まで延在する。これらの例では、流体充填セグメント340は、
ミッドフット領域14にわたり外側部18から内側部20まで連続的に延在し、ミッドフット領
域14においては流体充填セグメント330と交差する。いくつかの実装形態では、オーバー
モールド成形部分304が、ヒール領域16およびミッドフット領域14内に位置する流体充填
セグメント330~370を部分的に画定する下方層302のエリアに装着されて、荷重印加下に
ある場合に流体充填チャンバ300に高い耐久性および弾性を与える。したがって、オーバ
ーモールド成形部分304は、それぞれの流体充填セグメント330~370の形状に合致する形
状をそれぞれが画定した複数の個別のセグメントを備えてもよく、それによりオーバーモ
ールド成形部分304は、下方層302が上方層301に接合するフランジ306およびウェブエリア
308には存在しない。流体充填セグメント330および340が、ミッドフット領域14を通りフ
ォアフット領域12中へと延在し得ることにより、オーバーモールド成形部分304は、ミッ
ドフット領域14内に位置する流体充填セグメント330および340のエリアのみに装着され得
る一方で、オーバーモールド成形部分304は、フォアフット領域12中に延在する残りのエ
リアには存在しない。いくつかの例では、オーバーモールド成形部分304は、下方層302よ
りも大きな厚さを備える。オーバーモールド成形部分304は、流体充填チャンバ300の上方
層301および下方層302のそれぞれを形成する1つまたは複数のポリマー材料と同一であり
得るまたは異なり得る1つまたは複数のポリマー材料から形成される。追加的にはまたは
代替的には、オーバーモールド成形部分304は、下方層302および/または上方層301を形成
する1つまたは複数の材料よりも高い剛性を備え得る。オーバーモールド成形部分304は、
成形プロセスまたは熱成形プロセスの最中に形成され、下方層302および上方層301が(例
えばフランジ306およびウェブエリア308にて)共に接合されるときに下方層302のそれぞれ
の部分に接合されて、流体充填セグメント310~370を形成し得る。
【0051】
いくつかの例では、アウトソール210は、地面係合表面212と、反対側の内方表面214と
を備え、この内方表面214は、オーバーモールド成形部分304と、オーバーモールド成形部
分304が存在しない、流体充填セグメント310~340を画定する下方層302のエリアとに装着
される。したがって、オーバーモールド成形部分304と同様に、アウトソール210は、各流
体充填セグメント310~370の形状に合致する形状をそれぞれが画定する複数の別個のセグ
メントを備えてもよく、それによりアウトソール210は、流体充填セグメント310~370間
の領域には存在せず、それによって流体充填チャンバ300のフランジ306およびウェブエリ
ア308を露出させる。アウトソール210は、一般的には耐摩耗性および地面との静止摩擦を
もたらし、耐久性および耐摩耗性を与え地面との静止摩擦を強化する1つまたは複数の材
料から形成され得る。例えば、ゴムが、アウトソール210の少なくとも一部分を形成して
もよい。地面係合表面212は、流体充填セグメント310~370の長さ方向に沿って平行に延
在する複数の溝を画定してもよい。例えば、図14は、流体充填セグメント320に装着され
たアウトソール210と、流体充填セグメント320の各部分321、322、323の長手方向軸に対
して平行におよび沿って延在する、地面係合表面212上に形成された複数の溝215とを示す
【0052】
図3は、上方層301と協働して流体充填セグメント360および350を画定する下方層302の
エリアに装着されたオーバーモールド成形部分304を示す、図1の線3-3に沿った断面図を
示す。ストローブル220は、ステッチ226または他の固定技術を介してアッパー100に固定
される一方で、インソール216またはソックライナは、内空部102内でストローブル220の
フットベッド224上に載置され、ヒールカップ230は、ストローブル220の底部表面222と流
体充填チャンバ300の上方層301との間に配設される。いくつかの例では、ヒールカップ23
0は、ストローブル220の底部表面222に接着結合され、アッパー100の周縁部表面上に延在
する周縁エッジを備える。図3は、ヒールカップ230に装着され、アッパー100に向かって
延在する周縁エッジを有し、下方層302の周縁エッジに接合して流体充填チャンバ300の外
辺部の周囲にフランジ306を形成する上方層301を示す。
【0053】
また、下方層302は、アッパー100に向かって延在し、上方層301と接合して外側部18と
内側部20との間にウェブエリア308の2つの領域を形成することにより、内側部20に沿った
流体充填セグメント350の部分が、内側部20およびウェブエリア308の領域の中の一方にて
フランジ306により境界設定され、外側部18に沿った流体充填セグメント350の別の部分が
、外側部18およびウェブエリア308の領域の中の他方にてフランジ306により境界設定され
る。さらに、外側部18と内側部20との間で延在する流体充填セグメント360が、ウェブエ
リア308のこれらの2つの領域により境界設定される。いくつかの例では、流体充填セグメ
ント350は、外側部18および内側部20に沿ってアッパー100から外方に突出する。上方層30
1は、フットウェア10の使用中に足の形状に対して合致するようにほぼ凹状であり丸みを
つけられるが、下方層302は、フランジ306およびウェブエリア308から離れるように延在
または突出する流体充填セグメント350および360を有してより輪郭設定される。したがっ
て、流体充填セグメント350および360ならびに他の流体充填セグメント310~340および37
0は、アッパー100から離れるようにおよびアウトソール210に向かって突出して、ソール
構造体200に独立した支持部および緩衝要素を形成する。いくつかの実装形態では、全体
として流体充填チャンバ300に関連付けられる流体充填セグメント310~370の全てが相互
に流体連通状態になるように、隣接し合う流体充填セグメント310~370が相互に流体連通
状態にある。
【0054】
さらに、オーバーモールド成形部分304は、流体充填セグメント350および360が、ソー
ル構造体200のヒール領域16におけるより大きな厚さを伴う流体充填セグメント350および
360に対して高い耐久性および弾性を与えるために形成される領域において、下方層302の
一部分に対して装着される。より具体的には、オーバーモールド成形部分304は、流体充
填セグメント310~370の丸み表面に合わせて輪郭設定される。いくつかの例では、流体充
填チャンバ300の下方層302は、オーバーモールド成形部分304が装着される部分に沿って
薄い厚さを備えるように形成される。アウトソール210の内方表面214は、オーバーモール
ド成形部分304に装着される。いくつかの実装形態では、外側部18に沿って延在する流体
充填セグメント350の部分と、内側部20に沿って延在する流体充填セグメント350の他の部
分とがそれぞれ、図3の図面に関して半チューブ状断面形状を備え、それにより側方移動
中におけるソール構造体200の内方および/または外方へのローリングを助長する。
【0055】
いくつかの例では、外側部18および内側部20のそれぞれに沿って延在する流体充填セグ
メント350の各部分が、上方層301と下方層302との間の流体充填セグメント360に伴う厚さ
よりも大きな厚さ(例えば上方層301と下方層302との間の離間距離)を伴う。外側部18およ
び内側部20に沿ったより大きな厚さの流体充填セグメント350を組み込むことにより、流
体充填セグメント350は、地面反力の初期衝撃を吸収し、それにより地面反力が外側部18
と内側部20との間でヒール領域16の中心にて流体充填セグメント360に印加される前に圧
縮されることが可能となり、それにより流体充填セグメント350および360が連続的に圧縮
されるとトランポリン効果が生じ、それによってヒール領域16において勾配的応答タイプ
緩衝がもたらされる。
【0056】
流体充填セグメント350および360はそれぞれ、内部に加圧流体(例えば空気)を収容する
。いくつかの実装形態では、導管が、流体充填セグメント350と360との間に流体連通を与
える。他の導管が、他の流体充填セグメント310~340および370の中の1つまたは複数の間
に流体連通を与えてもよい。いくつかの例では、1つまたは複数の導管が、流体充填セグ
メント310~370の中の1つの中の加圧流体を流体充填セグメントの中の他の1つから隔離す
るために存在せず、それによって流体が別様に加圧され得るようにしてもよい。
【0057】
図4は、図3の層状構成で構成されたストローブル220、アッパー100、ヒールカップ230
、および上方層301を示す、図1の線4-4に沿った断面図を示す。しかし、図4は、フランジ
306およびウェブエリア308がソール構造体200の外側部18から内側部20まで均一にかつ連
続的に延在するソール構造体200の領域を示す。いくつかの例では、図3の流体充填セグメ
ント350は、外側部18に沿って流体充填セグメント340と流体連通状態にある。追加的には
または代替的には、図3の流体充填セグメント350は、内側部20に沿って流体充填セグメン
ト330と流体連通状態にあってもよい。さらに、流体充填セグメント370は、流体充填セグ
メント330および340の一方または両方と流体連通状態にあってもよい。
【0058】
いくつかの例では、内側部20および外側部18のそれぞれに沿って延在する流体充填セグ
メント330および340は、上方層301と下方層302との間の流体充填セグメント370に伴う厚
さよりも大きな厚さ(例えば上方層301と下方層302との間の離間距離)を伴う。図3の流体
充填セグメント350と同様に、外側部18および内側部20におけるより大きな厚さにより、
流体充填セグメント330および340は、地面反力の初期衝撃を吸収し、それにより地面反力
が外側部18と内側部20との間で流体充填セグメント370に印加される前に圧縮されること
が可能となり、それにより流体充填セグメント370が流体充填セグメント330および340に
続いて圧縮されるとトランポリン効果が生じ、それによって勾配的応答タイプ緩衝がもた
らされる。いくつかの例では、流体充填セグメント340は、外側部18から内側部20まで延
在し、流体充填セグメント330の厚さよりも大きな厚さを伴うことにより、足のアーチの
湾曲状プロファイルに対応する。このようにすることで、流体充填セグメント340のこの
大きな厚さは、アウトソール210が地面に係合するためにローリングする際に足の過剰な
回内または回外を防止することにより足の自然な歩行周期を助長するために、足のアーチ
の湾曲に倣ったものであってもよい。
【0059】
アウトソール210は、流体充填セグメント310~370の中の1つまたは複数に装着され、そ
れらと形状的に合致する。いくつかの例では、流体充填セグメント310~370の中の少なく
とも1つが、その長さ方向に沿って延在するリニアリッジを画定し、このリニアリッジは
、アウトソール210の各セグメントを受け支持するように構成される。また、図4は、各セ
グメント310~370の長さ方向に沿って平行に延在して地面との静止摩擦を強化する一連の
溝215(図14を参照)を備えるアウトソール210の地面係合表面212を示す。流体充填セグメ
ント330、340、370のそれぞれに装着された(オーバーモールド成形部分304を介して)アウ
トソール210の各セグメントは、対応する流体充填セグメント330、340、370の長さ方向に
沿って平行に延在するそれぞれの一連の溝を備える。したがって、流体充填セグメント37
0が、その長さ方向において、図4の断面図に関して流体充填セグメント330および340のそ
れぞれの長さ方向に沿ったそれぞれに対して実質的に垂直であることにより、流体充填セ
グメント370に装着されたアウトソール210のセグメントの地面係合表面212上に形成され
た一連の溝は、流体充填セグメント330および340のそれぞれに装着されたアウトソール21
0のセグメントの地面係合表面212上に形成された一連の溝と共に収束形状を作る。いくつ
かの実装形態では、外側部18における流体充填セグメント340および内側部20における流
体充填セグメント330がそれぞれ、図4の図面に関して半チューブ状断面形状を備え、それ
により側方移動中におけるソール構造体200の内方および/または外方へのローリングを助
長する。
【0060】
図5図17を参照すると、フットウェア製品10aが提示され、このフットウェア製品10a
は、アッパー100aと、アッパー100aに装着されたソール構造体200aとを備える。フットウ
ェア製品10aに対する、フットウェア製品10の構成要素の構造および機能における実質的
類似性を鑑みて、以降ではおよび図面においては、同様の参照数字が、同様の構成要素を
特定するために使用され、一方で接尾文字を含む同様の参照数字が、修正がなされた構成
要素を特定するために使用される。
【0061】
アッパー100aは、内空部102を画定し、耐久性、通気性、耐摩耗性、可撓性、および快
適性の特性を与えるために、1つまたは複数の材料から形成され得る。いくつかの実装形
態では、ソール構造体200aは、層状構成で構成されたならびフォアフット領域12、ミッド
フット領域14、およびヒール領域16を通り延在する長手方向軸Lを規定する、ストローブ
ル220a、ミッドソール240、流体充填チャンバ300a、およびアウトソール210を備える。ス
トローブル220aは、内空部102に対向しインソール216またはソックライナを受けるフット
ベッド224と、フットベッド224とは反対側のストローブル220a上に配設されミッドソール
240に対向する底部表面222aとを備える。
【0062】
いくつかの実装形態では、ミッドソール240は、ストローブル220aの底部表面222aと流
体充填チャンバ300aの上方層301aとの間に配設される。より具体的には、ミッドソール24
0は、底部表面242と、底部表面242とは反対側のミッドソール240上に配設された頂部表面
244とを備える。ミッドソールの頂部表面244は、ストローブル220aの底部表面222aに接合
され、またアッパー100の周縁部表面の周囲に延在しこの周縁部表面に接合する。ミッド
ソール240の底部表面242は、流体充填チャンバ300aの上方表面301aに接合する。図1図4
のフットウェア10の流体充填チャンバ300の上方層301は、フォアフット領域12においてア
ッパー100にならびにミッドフット領域14およびヒール領域16においてヒールカップ230に
直接接合するが、ミッドソール240は、ストローブル220aのアッパー100aおよび/または底
部表面222aにミッドソール240の頂部表面244を接合し、流体充填チャンバ300の上方層301
aに対して底部表面242を接合することにより、アッパー100aに対して流体充填チャンバ30
0の上方層301aを間接的に装着するための中間層として動作することによって、アッパー1
00aにソール構造体200a(例えばアウトソール210、流体充填チャンバ300、およびミッドソ
ール240)を固定する。また、図1図4の上方層301とは対照的に、フットウェア10aのミッ
ドソール240は、上方層301aがアッパー100aの周縁部表面上に延在する度合いを低下させ
、したがってフットウェア10aの長期使用にわたりアッパー100aから上方層301aが外れて
しまう可能性を低減させることによりフットウェア10aの耐久性を上昇させる。
【0063】
さらに、ミッドソール240は、足に対して緩衝および支持を与えるために、足の底面の
プロファイルに合致するように輪郭設定され得る。いくつかの例では、ミッドソール240
は、地面反力を減衰することにより足に緩衝を与えるために、荷重印加下において弾性的
に圧縮される1つまたは複数のポリマー発泡体材料のスラブから形成される。いくつかの
実装形態では、荷重印加下における流体充填チャンバ300aの複数の流体充填セグメント31
0~370の圧縮性により、応答タイプの緩衝が実現され、荷重印加下におけるミッドソール
240の圧縮性により、軟性タイプの緩衝が実現される。したがって、流体充填セグメント3
10~370およびミッドソール240は、協働することにより、印加荷重が変化するにつれて変
化する勾配的緩衝をフットウェア製品10aに対して与え得る(すなわち荷重がより高くなる
と、流体充填セグメント310~370がより圧縮され、したがってフットウェア10aがより応
答的に機能する)。
【0064】
流体充填チャンバ300は、成形または熱成形の最中に上方層301aおよび下方層302から形
成される。上方層301aおよび下方層302は、同一のまたは異なる1つまたは複数のポリマー
材料から形成され、ソール構造体200aの外主部の周囲にて共に接合されてフランジ306を
画定し得る。さらに、上方層301aおよび下方層302は、ソール構造体200aの外側部18とソ
ール構造体200aの内側部との間の様々な位置にて共に接合されてウェブエリア308を画定
する。図1図4のフットウェア10と同様にして、ウェブエリア308は、複数の流体充填セ
グメント310~370間において延在し、流体充填セグメント310~370はそれぞれ、加圧流体
(例えば空気)を収容し、上方層301aおよび下方層302が相互に分離および離間されて加圧
流体(例えば空気)を封入するための各空部を画定するソール構造体200aのエリア内に形成
される。そのため、フランジ306およびウェブエリア308は、上方層301aおよび下方層302
が接合され協働することにより各流体充填セグメント310~370の外辺部を境界設定および
画定することによって内部に加圧流体を封止する、流体充填チャンバ300aのエリアに対応
する。
【0065】
図1図4のフットウェア10を参照して上述したように、および図9を参照して以下でさ
らに詳細に説明するように、流体充填セグメント310~370の中の1つまたは複数が、内方
に、外方に、ソール構造体200aの長手方向軸Lに沿ってヒール領域16から離れる第1の方向
に、または構造体200aのヒール領域16から離れるように反対側の第2の方向に延在し得る
、少なくとも1つの屈曲部3を備える。流体充填セグメント310~370の圧縮性により、荷重
印加下にある場合に応答タイプの緩衝が実現され、一方でセグメント310~370に対して作
用するせん断力により、セグメント310~370はそれらの形状を保持して足に高い安定性お
よび支持を与える。したがって、現時点において所与方向の荷重がソール構造体200aに対
して印加されている場合には、流体充填セグメント310~370の中のいくつかは、圧縮され
ることにより地面反力を減衰するように足に応答タイプの緩衝を与え得る一方で、せん断
力が、他の流体充填セグメント310~370に対して印加されることにより、これらのセグメ
ントは、その形状を保持して足がソール構造体200aに対して移動するのを防止することに
よって安定性特徴を与え、それにより後の前方移動または側方移動の実行のために最適位
置に足を維持する。さらに、ソール構造体200aに沿った流体充填セグメント310~370のジ
オメトリおよび位置は、アウトソール210が地面との係合のためにローリングする際に、
前方移動および側方移動の両方の最中におけるアウトソール210と地面との間の静止摩擦
を強化し得る。
【0066】
図6は、図5のフットウェア製品10aの分解図を示す。ストローブル220aは、ステッチ226
または接着剤によりアッパー100aに固定され、内空部102の反対側のフットベッド224と、
フットベッド224とは反対側のストローブル220a上に配設されミッドソール240の頂部表面
244に対向する底部表面222aとを備える。ミッドソール240は、フォアフット領域12、ミッ
ドフット領域14、およびヒール領域16を通りソール構造体200aの長手方向軸Lに沿って延
在する長さと、ソール構造体200aの外側部18とソール構造体200aの内側部20との間で延在
する幅と規定し得る。
【0067】
ミッドソール240の頂部表面244は、ストローブル220aの底部表面222aと接合し、アッパ
ー100aの周縁部表面上に延在する一方で、ミッドソール240の底部表面242は、流体充填チ
ャンバ300aの上方層301aに接合する。接着剤または他の結合技術が、アッパー100aおよび
上方層301aにミッドソール240を接合して、それによりアッパー100aに対して流体充填チ
ャンバ300aを装着および固定するために使用されてもよい。
【0068】
流体充填チャンバ300aの上方層301aは、ミッドソール240の底部表面242に対向し装着さ
れる(例えば接合される)。図1図4の上方層301と同様に、上方層301aは、成形プロセス
または熱成形プロセスの最中に1つまたは複数のポリマー材料から形成され、ミッドソー
ル240の外方周縁部上において上方に延在する外方周縁エッジを備え得る。いくつかの例
では、フォアフット領域12における上方層301aの外方周縁エッジのいくつかの部分が、ミ
ッドソール240を越えてアッパー100aの周縁部表面上まで延在する。
【0069】
流体充填チャンバ300aの下方層302は、ミッドソール240とは反対側の上方層301a上に配
設され、アッパー100aに向かって上方に延在し上方層301aの外方周縁エッジと接合してフ
ランジ306を形成する外方周縁エッジを備える。いくつかの実装形態では、下方層302は、
複数の流体充填セグメント310~370のジオメトリ(例えば厚さ/長さ/幅)を規定する。下方
層302および上方層301aは、流体充填チャンバ300aの外側部18と内側部20との間の複数の
別個のエリアにて共に接合して、各流体充填セグメント310~370を境界設定し分離させる
ウェブエリア308のいくつかの部分を形成し得る。したがって、各流体充填セグメント310
~370は、上方層301aおよび下方層302が共に接合されない流体充填チャンバ300aのエリア
に関連付けられ、およびしたがって相互に分離されて各流体充填セグメント310~370に関
連付けられた各空部を上方層301aと下方層302との間に形成する。いくつかの実装形態で
は、接着剤結合により、上方層301aおよび下方層302が接合されて、フランジ306およびウ
ェブエリア308を形成する。他の実装形態では、上方層301aおよび下方層302は、熱結合に
より接合されてフランジ306およびウェブエリア308を形成する。
【0070】
図1図4のフットウェア10を参照して上述したように、流体充填チャンバ300により画
定される流体充填セグメント310~370は、フォアフット領域12における厚さよりも大きな
厚さ(例えば上方層301aと下方層302との間の分離距離)をヒール領域16およびミッドフッ
ト領域14において伴う。そのため、オーバーモールド成形部分304は、ソール構造体200a
のヒール領域16およびミッドフット領域14を通り延在する流体充填セグメントを部分的に
画定する下方層302のエリアに装着されて、荷重印加下において流体充填チャンバ300が圧
縮されることにより高い耐久性および弾性をもたらす。オーバーモールド成形部分304は
、ヒール領域16およびミッドフット領域14においてそれぞれの流体充填セグメント330~3
70に形状合致する形状をそれぞれが画定する複数の別個のセグメントを備え、そのため、
オーバーモールド成形部分304は、下方層302が上方層301aに接合するフランジ306および
ウェブエリア308には存在しない。いくつかの例では、オーバーモールド成形部分304は、
流体充填チャンバの下方層302および上方層301aよりも大きな厚さを備え、任意には下方
層302および/または上方層301aを形成する1つまたは複数の材料よりも高い剛性を備え得
る。オーバーモールド成形部分304は、成形プロセスまたは熱成形プロセスの最中に形成
され、下方層302および上方層301aが共に接合される(例えばフランジ306およびウェブエ
リア308にて)場合に下方層302のそれぞれの部分に接合されて流体充填セグメント310~37
0を形成し得る。
【0071】
アウトソール210は、地面係合表面212と、オーバーモールド成形部分304およびオーバ
ーモールド成形部分304が存在しない流体充填セグメント310~340を画定する下方層302の
エリアに装着される反対側内方表面214とを備え得る。したがって、アウトソール210は、
それぞれの流体充填セグメント310~370の形状に合致する形状をそれぞれが画定する複数
の別個のセグメントを備えてもよく、そのため、アウトソール210は、流体充填セグメン
ト310~370間の領域には存在せず、それにより流体充填チャンバ300のフランジ306および
ウェブエリア308を露出させる。アウトソール210は、一般的には耐摩耗性および地面との
静止摩擦をもたらし、耐久性および耐摩耗性を与え地面との静止摩擦を強化する1つまた
は複数の材料から形成され得る。例えば、ゴムが、アウトソール210の少なくとも一部分
を形成してもよい。図9図14、および図16に示すように、地面係合表面212は、流体充填
セグメント310~370の長さ方向に沿って相互に平行に延在する複数の溝215を画定し得る
【0072】
図7は、上方層301aと協働して流体充填セグメント330および350を画定する下方層302の
エリアに装着されたオーバーモールド成形部分304を示す、図5の線7-7に沿った断面図を
示す。ストローブル220aは、ステッチ226または他の固定技術によりアッパー100に固定さ
れ、一方でインソール216またはソックライナは、内空部102内においてストローブル220a
のフットベッド224上に載置される。図3および図4に示すフットウェア10のヒールカップ2
30に装着されたストローブル220の底部表面222とは対照的に、ストローブル220aの底部表
面222aは、ミッドソール240の頂部表面244に装着され、さらに一方でミッドソール240の
周縁エッジが、アッパー100aの周縁部表面上に延在しそれに装着される。図7は、ミッド
ソール240の底部表面242に装着され、アッパー100aに向かって延在し下方層302の周縁エ
ッジに接合して流体充填チャンバ300の外辺部の周囲にフランジ306を形成する周縁エッジ
を有する、上方層301aを示す。図3のフットウェア10を参照して上述したように、下方層3
02は、アッパー100aに向かって延在し、上方層301aに接合して外側部18のフランジ306と
内側部20との間にウェブエリア308の2つの領域を形成することにより、上方層301aと下方
層302との間に配設された流体充填セグメント350および流体充填セグメント360の部分を
画定および境界設定し得る。
【0073】
図3のフットウェア10を参照して上述したように、オーバーモールド成形部分304は、流
体充填セグメント350および360がアッパー100aから離れるようにおよびアウトソール210
に向かって突出する領域において下方層302のいくつかの部分に装着されて、より大きな
厚さを伴うヒール領域16における流体充填セグメント350および360に高い耐久性および弾
性を与える。いくつかの例では、流体充填チャンバ300aの下方層302は、オーバーモール
ド成形部分304が装着される部分に沿って薄い厚さを備えるように形成される。アウトソ
ール210の内方表面214は、オーバーモールド成形部分304に装着される。いくつかの実装
形態では、外側部18に沿って延在する流体充填セグメント350の部分と内側部20に沿って
延在する流体充填セグメント350の他の部分とがそれぞれ、側方移動中におけるソール構
造体200の内方および/または外方へのローリングを助長するように、図7の図面に関して
半チューブ状断面形状を備える一方で、外側部18と内側部20との間に配設された流体充填
セグメント350は、薄い厚さを備えてもよく、それにより流体充填セグメント350は、地面
反力の初期衝撃を吸収し、それにより地面反力がヒール領域16の中心において流体充填セ
グメント360に対して印加される前に圧縮されることが可能となり、それによって流体充
填セグメント350、360が連続的に圧縮されるとトランポリン効果が生じ、それによってヒ
ール領域16に勾配的応答タイプ緩衝がもたらされる。加圧流体(例えば空気)をそれぞれ収
容する流体充填セグメント350および360は、1つまたは複数の導管を介して流体連通状態
にあってもよい。任意には、1つまたは複数の導管が、流体充填セグメント350および360
の一方または両方において加圧流体を隔離するために存在しなくてもよい。
【0074】
図8は、図7を参照して上述したような層状構成で構成されたストローブル220a、アッパ
ー100a、ミッドソール240、および上方層301aを示す、図5の線8-8に沿った断面図を示す
。しかし、ウェブエリア308およびフランジ306は、図8の図面に関してソール構造体200a
の外側部18から内側部まで均一におよび連続的に延在する。図4を参照して上述したよう
に、流体充填セグメント310~370の中のいくつかまたは全てが、1つまたは複数の導管を
介して相互に流体連通状態にあってもよい。いくつかの構成では、隣接し合う流体充填セ
グメント310~370は、相互に直接流体連通状態にある。
【0075】
図7の流体充填セグメント350と同様に、外側部18および内側部20におけるより大きな厚
さにより、流体充填セグメント330および340は、地面反力の初期衝撃を吸収し、それによ
り地面反力が外側部18と内側部20との間にて中心に位置する流体充填セグメント370に対
して印加される前に圧縮されることが可能となり、それによって流体充填セグメント370
が流体充填セグメント330および340に続いて圧縮されるとトランポリン効果が生じ、それ
によって勾配的応答タイプ緩衝がもたらされる。
【0076】
アウトソール210は、流体充填セグメント310~370の中の1つまたは複数に装着され、そ
れらと形状的に合致する。いくつかの例では、流体充填セグメント310~370の中の少なく
とも1つが、アウトソール210のそれぞれのセグメントを受けるように構成された、長さ方
向に延在するリニアリッジを画定する。また、図8は、流体充填セグメント310~370のそ
れぞれの長さ方向に沿って平行に延在する一連の溝215(図14を参照)を備えることにより
地面との静止摩擦を強化する、アウトソール210の地面係合表面212を示す。いくつかの実
装形態では、外側部18の流体充填セグメント340および内側部20の流体充填セグメント330
はそれぞれ、図8の図面に関して半チューブ状断面形状を備え、それにより側方移動中に
おけるソール構造体200の内方および/または外方へのローリングを助長する。
【0077】
図9は、ソール構造体200a内に配設された複数の流体充填セグメント310~370のそれぞ
れのジオメトリおよび位置を示す、図5のフットウェア製品10aの下方斜視図を示す。図9
は、図1図4のフットウェア製品10により組み込まれた流体充填セグメント310~370のジ
オメトリおよび位置を同様に示し、同様の数字は同様の特徴を示す。下方層302および上
方層301aは、共に接合され、複数の別個の位置にて結合して、ソール構造体200aの周縁部
の周囲に延在するフランジ306と、ソール構造体200aの外側部18と内側部20との間で延在
するウェブエリア308とを形成する。フランジ306およびウェブエリア308は、協働して各
流体充填セグメント310~370を境界設定し各流体充填セグメント310~370の周囲に延在す
ることにより、セグメント310~370内に流体(例えば空気)を封止する。したがって、ウェ
ブエリア308は、各流体充填セグメント310~370を相互に分離させるおよび各流体充填セ
グメントの各部分を他の部分から分離させる、分離距離を規定する。いくつかの例では、
この分離距離は、少なくとも6ミリメートル(mm)である。いくつかの構成では、ウェブエ
リア308の領域は、アウトソール210が地面と係合するためにローリングする際のフットウ
ェア10aの撓曲を助長するための撓曲ゾーンを画定する。
【0078】
いくつかの例では、流体充填セグメント310~370は、ある流体充填セグメントを別の流
体充填セグメントにそれぞれ流体連通する導管9を介して相互に流体連通状態にある。任
意には、1つまたは複数の導管9が、セグメント310~370の中の少なくとも1つの中の流体
をセグメント310~370の中の別の1つの中の流体から隔離するために省かれてもよく、そ
れによりセグメント310~370の中の少なくとも1つが、別個に加圧され得る。いくつかの
構成では、流体充填セグメント310~370のジオメトリおよび位置が協働することにより、
荷重印加下にある場合にセグメント310~370内に流体を送る圧力システムを流体充填チャ
ンバ300aに対して与え、この圧力システムは、セグメント310~370が圧縮または拡張され
てフットウェア10、10aの前方移動および/または側方移動の最中に地面反力を減衰するこ
とにより緩衝と安定性および支持とをもたらす。
【0079】
ソール構造体200aのヒール領域16内にまたはヒール領域16に隣接して配設された流体充
填セグメント350、360、370を例外として、各流体充填セグメント310~340は、各流体充
填セグメント310~340の2つの部分をそれぞれ連結する1つまたは複数の屈曲部3または屈
折部を備え、それにより、対応する屈曲部3により連結される部分のそれぞれが、相互に
異なる方向に延在し、任意には相互に異なる長さを備え得る。そのため、各セグメント31
0~340は、一対の端部間にわたり延在し、それらの端部間に1つまたは複数の屈曲部3また
は角部を有する形状を画定する。例えば、セグメント310~340は、S字形状、7字形状、C
字形状、U字形状、および/または蛇行形状を画定し得る。各屈曲部3は、ソール構造体200
aの周縁部に向かって延在する内径部を伴う。いくつかの例では、各屈曲部3の内径は、少
なくとも3mmである。さらに、各屈曲部3は、フランジ306とは反対側の各流体充填セグメ
ント310~340上においてソール構造体200aの周縁部の近傍に配設される。フランジ306と
は反対側の流体充填セグメント上に屈曲部3を位置決めすることにより、ソール構造体200
aに対する荷重印加間の方向シフト中における流体充填セグメント310~340の収縮が防止
される。
【0080】
流体充填セグメント310は、フォアフット領域12内に配設され、流体充填セグメント330
は、ヒール領域16と流体充填セグメント310との間に配設され、流体充填セグメント320は
、流体充填セグメント310と330との間に配設される。流体充填セグメント310は、蛇行形
状を画定し、内側部20から外側部18まで連続的に延在する第1の部分311と、ヒール領域16
から離れるように前方に第1の部分311の内側端部から内側部20に沿って延在する第2の部
分312とを備える。流体充填セグメント310の第3の部分313が、第2の部分312から外側部18
に向かう方向に、外側部18と内側部20との間にて終端する遠位端5まで延在する。さらに
、流体充填セグメント310は、ヒール領域16から離れるように前方へと第1の部分311の外
側端部から外側部18に沿って延在する第4の部分314と、第4の部分314から外側部18に向か
う方向に、外側部18と内側部20との間にて終端する遠位端5まで延在する第5の部分315と
を備える。いくつかの例では、第3の部分313および第5の部分315の両遠位端5は、第3の部
分313および第5の部分315により規定される厚さがソール構造体200aの中心に向かってそ
れらの長さ方向に沿って低減するように、アッパー100aに向かう方向にテーパ状をなす。
そのようにする場合に、遠位端5は、せん断力が印加される場合に各部分313および315の
形状を保持するための、各部分313および315用のアンカー点として動作可能である。いく
つかの構成では、流体充填セグメント310の第3の部分313および第5の部分315は、相互に
対して実質的に平行であり、第1の部分311と共に収束形状を作る。いくつかの例では、第
3の部分313の遠位端5は、第5の部分315の遠位端5よりも内側部20のより近くに配設される
【0081】
いくつかの実装形態では、流体充填セグメント310と330との間に配設された流体充填セ
グメント320は、7字形状を画定し、ソール構造体200aの外側部18に沿って延在する第1の
部分321と、第1の部分321の一方の端部からソール構造体200aの内側部20に向かって、外
側部18と内側部20との間で終端する遠位端5まで延在する第2の部分322と、第1の部分321
の反対側端部から内側部20に向かって、外側部18と内側部20との間で終端する遠位端5ま
で延在する第3の部分323とを備える。いくつかの実装形態では、流体充填セグメント320
の第1の部分321は、流体充填セグメント310の第1の部分311と共に収束形状を作る。第2の
部分322および第3の部分323は、それぞれ異なる長さを備え得る。いくつかの例では、第2
の部分の遠位端5は、外側部18と内側部20との間の第1の位置にて終端し、第3の部分323は
、第1の位置とは異なる外側部18と内側部20との間の第2の位置にて終端する。いくつかの
構成では、流体充填セグメント320の第2の部分322は、流体充填セグメント320の第3の部
分323と共に収束形状を作り、流体充填セグメント310の第1の部分311と平行である。さら
に、流体充填セグメント320の第2の部分322は、流体充填セグメント320の第3の部分323よ
りも大きな度合いで内側部20に向かって延在し得る。流体充填セグメント310の第3の部分
313および第5の部分315の両遠位端5と同様に、流体充填セグメント320の第2の部分322お
よび第3の部分323の遠位端5の少なくとも一方は、アッパー100aに向かう方向にテーパ状
をなして、せん断力が印加される場合に各部分322および323の形状を保持するための、遠
位端5が各部分322および323用のアンカー点として動作するのを可能にし得る。
【0082】
いくつかの実装形態では、流体充填セグメント330は、ソール構造体200aの外側部18と
ソール構造体200aの内側部20との間で連続的に延在する第1の部分331を備える。いくつか
の実装形態では、流体充填セグメント320の第1の部分331は、流体充填セグメント320の第
3の部分323と平行であり、流体充填セグメント320の第1の部分321および第2の部分322と
共に収束形状を作り、また流体充填セグメント310の第1の部分311および第2の部分312と
共に収束形状を作る。また、流体充填セグメント330は、ヒール領域16に向かって後方に
第1の部分331の内側端部から内側部20に沿って延在する第2の部分332と、第2の部分332か
ら外側部18に向かって、外側部18と内側部20との間で終端する遠位端5まで延在する第3の
部分333とを備える。第3の部分333の遠位端5は、せん断力が印加される場合に第3の部分3
33用のアンカー点としての役割を果たすようにアッパー100aに向かう方向にテーパ状をな
し得る。いくつかの例では、流体充填セグメント330の第3の部分333および第1の部分331
は、収束形状を作る。さらに、流体充填セグメント330は、ヒール領域16に向かって後方
に第1の部分331の外側端部から外側部18に沿って部分的に延在し、徐々に湾曲して外側部
18と内側部20との間の位置にてミッドフット領域14まで内側部20に向かう方向に延在する
第4の部分334を備える一方で、流体充填セグメント330の第5の部分335は、内側部20から
外側部18に向かってミッドフット領域14まで外側部18と内側部20との間の位置にて延在す
る。いくつかの例では、流体充填セグメント330が、ヒール領域16とフォアフット領域12
との間にておよびソール構造体200aの内側部20からすなわち第5の部分335に沿ってソール
構造体200aの外側部まですなわち第4の部分334に沿って延在するように、流体充填セグメ
ント330の第4の部分334の長手方向軸(例えば図16のベクトル142を参照)が、第5の部分335
の長手方向軸(例えば図16のベクトル142を参照)と位置合わせされる。
【0083】
流体充填セグメント330の第4の部分334および第5の部分335は、協働してヒール領域16
とフォアフット領域12との間でおよび内側部20から外側部18まで延在するが、流体充填セ
グメント340は、ヒール領域16とフォアフット領域12との間でしかし外側部18から内側部2
0まで延在する第1の部分341を備える。いくつかの構成では、流体充填セグメント340の第
1の部分341は、外側部18から内側部20まで連続的に延在し、流体充填セグメント330の第4
の部分334と第5の部分335との間の位置にてミッドフット領域14内で流体充填セグメント3
30と交差する。したがって、流体充填セグメント330の第4の部分334は、フォアフット領
域12に対向する流体充填セグメント340の第1の部分341の第1の側部上に配設される一方で
、流体充填セグメント330の第5の部分335は、ヒール領域16に対向する流体充填セグメン
ト340の第1の部分341の反対側の第2の側部上に配設される。
【0084】
また、いくつかの実装形態では、流体充填セグメント340は、第1の部分341の内側端部
から外側部18に向かって、外側部18と内側部20との間の位置にて終端する遠位端5まで延
在する第2の部分342を備える。いくつかの実装形態では、流体充填セグメント340の第2の
部分342は、流体充填セグメント330の第3の部分333に対して実質的に平行である。流体充
填セグメント330の第3の部分333の遠位端5と同様に、流体充填セグメント340の第2の部分
342の遠位端5は、アッパー100aに向かう方向にテーパ状をなして、流体充填セグメント34
0の第3の部分342用のアンカー点を形成し得る。いくつかの例では、流体充填セグメント3
40の第2の部分342は、流体充填セグメント330の第3の部分333よりも大きな度合いで外側
部18に向かって延在する。
【0085】
いくつかの実装形態では、流体充填セグメント340は、流体充填セグメント330よりもさ
らなる距離にわたりアッパー100aから離れるように延在する。換言すれば、流体充填セグ
メント340は、足のアーチの湾曲に対応し、それによりアウトソール210が地面と係合する
ためにローリングする際の足の過剰な回内または回外を防止することによって足の自然な
歩行周期を助長するために、流体充填セグメント330の厚さよりも大きな厚さを伴っても
よい。
【0086】
流体充填セグメント350は、ソール構造体200aのヒール領域16の周囲に延在するC字形状
または馬蹄形状の構成を画定し得る。図3および図7を参照して上述するように、流体充填
セグメント350は、例えば各導管を介して、流体充填セグメント340の第1の部分341とおよ
び/または流体充填セグメント330の第5の部分335と流体連通状態にあってもよい。流体充
填セグメント360は、外側部18と内側部20との間に配設され、外側部18および内側部20の
それぞれにて流体充填セグメント350の端部により囲まれる一方で、流体充填セグメント3
70は、外側部18と内側部20との間に配設され、外側部18にて流体充填セグメント340の第1
の部分341によりおよび内側部20にて流体充填セグメント330の第5の部分335により囲まれ
る。いくつかの例では、流体充填セグメント360の長手方向軸が、流体充填セグメント370
の長手方向軸に対して実質的に平行であり、ソール構造体200aの長手方向軸Lに対して実
質的に垂直である。流体充填セグメント360および370は、荷重印加下にある場合に圧縮さ
れて、地面反力を減衰することにより踵骨(例えば踵の骨)に対して高い緩衝を与え得る。
【0087】
図10は、図7を参照して上述するような層状構成で構成されたストローブル220a、アッ
パー100a、ミッドソール240、および上方層301aを有するフォアフット領域12内のソール
構造体200aを示す、図9の線10-10に沿った断面図を示す。流体充填セグメント310の第1の
部分311、第2の部分312、および第3の部分313はそれぞれ、流体充填チャンバ300の下方層
302および上方層301aが、加圧流体(例えば空気)をそれぞれ収容する各空部を画定するよ
うに分離された領域においてチューブ形状断面を画定する。流体充填セグメント310の第3
の部分313は、流体充填セグメント310の第2の部分312から外側部18に沿って内側部20に向
かって、外側部18と内側部20との間の位置にて終端する遠位端5まで延在する。いくつか
の例では、遠位端5は、アッパー100aに向かう方向にテーパ状をなす。流体充填セグメン
トの第1の部分311は、フォアフット領域12にわたりおよび内側部20から外側部18まで連続
的に延在し、図10の図に関して外側部18と内側部20との間に配設される。
【0088】
また、図10は、流体充填チャンバ300の下方層302および上方層301aが加圧流体(例えば
空気)をそれぞれ収容する各空部を画定するように分離された領域においてチューブ形状
断面をそれぞれ画定する流体充填セグメント320の第1の部分321および第2の部分322を示
す。チューブ形状断面は、チューブ形状断面は、前方移動および/または側方移動の実施
時にフットウェア10aの使用中において地面とのローリング係合を助長するために地面と
の間に円形接触表面をもたらす。流体充填セグメント320の第1の部分321は、内側部20に
沿って延在し、流体充填セグメント320の第2の部分322は、第1の部分321から外側部18に
向かって延在する。
【0089】
アウトソール210は、流体充填セグメント310および320のそれぞれに装着され、流体充
填セグメント310および320のそれぞれと形状的に合致し、セグメント310および320のそれ
ぞれの間にわたり延在するウェブエリア308には存在せず、それにより上方層301aと接合
してウェブエリア308を形成する流体充填チャンバの下方層302の領域を露出させる。いく
つかの例では、流体充填セグメント310および320の少なくとも一方が、アウトソール210
の各セグメントに装着するためにそれらのセグメントを受けるように構成された、長さ方
向に沿って延在するリニアリッジを画定する。
【0090】
図11は、図7を参照して上述したような層状構成で構成されたストローブル220a、アッ
パー100a、ミッドソール240、および上方層301aを有するミッドフット領域14におけるソ
ール構造体200aを示す、図9の線11-11に沿った断面図を示す。流体充填セグメント340の
第1の部分341および第2の部分342はそれぞれ、流体充填チャンバ300の下方層302および上
方層301aが加圧流体(例えば空気)をそれぞれ収容する各空部を画定するように分離された
領域においてチューブ形状断面を画定する。このチューブ形状断面は、前方移動および/
または側方移動の実施時にフットウェア10aの使用中において地面とのローリング係合を
助長するために地面との間に円形接触表面をもたらす。流体充填セグメント340の第1の部
分341は、ヒール領域16とフォアフット領域12との間におよび内側部20から外側部18まで
連続的に延在し、それにより第1の部分341は、図11の図面に関して外側部18の近傍に配設
される。流体充填セグメント340の第2の部分342は、第1の部分341から外側部18において
内側部20に向かって、外側部18と内側部20との間の位置にて終端する遠位端5まで延在す
る。いくつかの例では、遠位端5は、アッパー100aに向かう方向にテーパ状をなす。
【0091】
さらに、流体充填セグメント330の第4の部分334は、内側部20から外側部18に向かって
延在し、図11の図面に関して内側部20と外側部18との間に配設される。図11は、流体充填
セグメント330の第4の部分334に伴う厚さよりも大きな流体充填セグメント340の第1の部
分341を伴う厚さを示す。また、流体充填セグメント330の第4の部分334は、流体充填チャ
ンバ300aの下方層302および上方層301aが加圧流体(例えば空気)をそれぞれ収容する各空
部を画定するように分離された領域においてチューブ形状断面を画定する。このチューブ
形状断面は、前方移動および/または側方移動の実施時にフットウェア10aの使用中におい
て地面とのローリング係合を助長するために地面との間に円形接触表面をもたらす。
【0092】
アウトソール210は、流体充填セグメント330および340のそれぞれに装着され、流体充
填セグメント330および340のそれぞれと形状的に合致し、セグメント330および340のそれ
ぞれの間にわたり延在するウェブエリア308には存在せず、それにより上方層301aと接合
してウェブエリア308を形成する流体充填チャンバの下方層302の領域を露出させる。いく
つかの例では、流体充填セグメント330および340の少なくとも一方が、アウトソール210
の各セグメントを受けるように構成された、長さ方向に沿って延在するリニアリッジを画
定する。
【0093】
図12は、図7を参照して上述したように層状構成で構成されたストローブル220a、アッ
パー100a、ミッドソール240、および上方層301aを有するミッドフット領域14におけるソ
ール構造体200aを示す、図9の線12-12に沿った断面図を示す。図12は、アッパー100aに向
かって延在し、上方層301aと接合して外側部18のフランジ306と内側部20との間にウェブ
エリア308の2つの領域を形成することにより、外側部18および内側部20のそれぞれに位置
する流体充填セグメント340および330の、ならびに外側部18と内側部20との間に配設され
た流体充填セグメント370の部分を画定および境界設定する、下方層302を示す。図7の流
体充填セグメント350および360と同様に、オーバーモールド成形部分304は、流体充填セ
グメント330、340、370がアッパー100aから離れるようにおよびアウトソール210に向かっ
て突出して、フォアフット領域12に比べてより大きな厚さを画定するヒール領域16の近傍
のミッドフット領域14のエリア内の流体充填セグメント330、340、370に高い耐久性およ
び弾性を与える領域において、下方層302のいくつかの部分に装着される。いくつかの例
では、流体充填チャンバ300aの下方層302は、オーバーモールド成形部分304が装着される
部分に沿って薄い厚さを備えるように形成される。アウトソール210の内方表面214は、オ
ーバーモールド成形部分304に装着される。
【0094】
いくつかの実装形態では、図12の図面に関して外側部18および内側部20のそれぞれに沿
って延在する流体充填セグメント340および330はそれぞれ、側方移動の最中におけるソー
ル構造体200aの内方および/または外方へのローリングを助長するために半チューブ状断
面形状を画定する一方で、外側部18と内側部20との間に配設された流体充填セグメント37
0は、流体充填セグメント330および340が、地面反力の初期衝撃を吸収し、それにより地
面反力が流体充填セグメント370に対して印加される前に圧縮されることが可能となり、
それによって流体充填セグメント340、330、370が連続的に圧縮されるとトランポリン効
果が生じ、それによってヒール領域16の近傍のミッドフット領域14のエリアに勾配的応答
タイプ緩衝がもたらされるように、低減された厚さを備え得る。加圧流体(例えば空気)を
それぞれ収容する流体充填セグメント350および360は、例えば導管を介して流体連通状態
にあってもよい。任意には、1つまたは複数の導管が、流体充填セグメント350および360
の一方または両方において加圧流体を隔離するために存在しなくてもよい。いくつかの実
装形態では、全体として流体充填チャンバ300に関連付けられる流体充填セグメント310~
370の全てが相互に流体連通状態になるように、隣接し合う流体充填セグメント310~370
が相互に流体連通状態にある。
【0095】
図13は、ソール構造体200aの外側部18と内側部20との間に延在する流体充填セグメント
310、320、330、340の部分を示す、図9の線13-13に沿った部分断面図を示す。図13は、図
7を参照して上述したように層状構成で構成されたストローブル220a、アッパー100a、ミ
ッドソール240、および上方層301aを示す。流体充填セグメント310は、内側部20から外側
部18まで連続的に延在する第1の部分311の外側端部から外側部18に沿って延在する第4の
部分314を備える。流体充填セグメント320の第2の部分322は、外側部18から内側部20に向
かって延在し、流体充填セグメント310の第1の部分311の長手方向軸に対して実質的に平
行である長手方向軸を規定する。ウェブエリア308は、流体充填セグメント320の第2の部
分322から流体充填セグメント310の第1の部分311を離間させる離間距離を規定し、またフ
ォアフット領域12内においてソール構造体200aに撓曲領域を与え得る。また、流体充填セ
グメント320の第3の部分323は、外側部18から内側部20に向かって延在するが、流体充填
セグメント320の第2の部分322よりも小さな度合いで内側部20に向かって延在する。いく
つかの実装形態では、流体充填セグメント320の第2の部分322は、流体充填セグメント320
の第3の部分323と共に収束形状を作り、また内側部20から外側部まで連続的に延在する流
体充填セグメント330の第1の部分331と共に収束形状を作る。流体充填セグメント330の第
1の部分331は、部分331および323を分離させ、ミッドフット領域14とフォアフット領域12
との間においてソール構造体200aの撓曲領域を画定するウェブエリア308を有する、流体
充填セグメント320の第3の部分323と実質的に平行であり得る。アウトソール210は、流体
充填セグメント310~340のそれぞれに装着され、流体充填セグメント310~340のそれぞれ
に形状的に合致し、セグメント310~340のそれぞれの間にわたり延在するウェブエリア30
8には存在せず、それにより上方層301aと接合してウェブエリア308を形成する流体充填チ
ャンバ300aの下方層302の領域を露出させる。いくつかの例では、流体充填セグメント310
~340の少なくとも1つが、装着されるアウトソール210の各セグメントを受け支持するよ
うに構成された、長さ方向に沿って延在するリニアリッジを画定する。
【0096】
図14は、流体充填セグメント310と流体充填セグメント330との間のフォアフット領域12
に配設された図9の流体充填セグメント320の下方斜視図を示す。いくつかの例では、第3
の部分323は、外側部18と内側部20との間の位置にて終端する遠位端5まで内側部20に向か
って延在する。遠位端5は、アッパー100aに向かう方向にテーパ状をなし得る。第3の部分
323の遠位端5がテーパ状であることは、荷重印加下にある場合に第3の部分323用のアンカ
ー点として動作可能であり得る。いくつかの例では、アウトソール210の各セグメントが
、流体充填セグメント320の形状および輪郭に合致する形状を備え、接着剤または他の装
着技術により流体充填セグメント310に装着される。いくつかの構成では、流体充填セグ
メント320の部分321、322、323はそれぞれ、装着されるアウトソール210のセグメントを
受け支持するように構成された、それぞれの長さ方向に沿って延在するリニアリッジを画
定する。アウトソール210は、アッパー100aから離れるように突出する下方表面302の領域
に対向し装着された内方表面214と、内方表面214とは反対側のアウトソール210上に配設
された地面係合表面212とを備える。いくつかの実装形態では、地面係合表面212は、相互
に対して平行におよび流体充填セグメント320の各部分321、322、323の長さ方向に沿って
延在する一連の溝215を画定する。したがって、一連の溝215は、一連の溝215が部分321、
322、323のそれぞれの長手方向軸に対して平行に延在するように、第2の部分322に第1の
部分321をおよび第3の部分323に第1の部分321を相互連結する各屈曲部3にて屈曲および屈
折する。アウトソール210の他のセグメントは、同様にして他の流体充填セグメント310、
330~370に装着され得る。
【0097】
図15を参照すると、いくつかの実装形態では、オーバーモールド成形部分304は、ソー
ル構造体200aのミッドフット領域14およびヒール領域16内に配設された流体充填セグメン
ト330~370の各部分に装着された複数の別個のセグメントを備える。図15は、アウトソー
ル210が除去され、オーバーモールド成形部分304に装着された流体充填セグメント330~3
70の部分のみを示す。例えば、オーバーモールド成形部分304は、流体充填セグメント330
の第4の部分334のセクションにのみ装着される一方で、オーバーモールド成形部分は、ほ
ぼフォアフット領域12に向かって延在する第4の部分334の残りのセクションには存在しな
い。さらに、図15は、第1の部分341が流体充填セグメント330に交差する位置にて流体充
填セグメント340の第1の部分341に装着されたオーバーモールド成形部分304を示す。いく
つかの例では、オーバーモールド成形部分304は、流体充填セグメント330~370を形成す
る材料よりも大きな厚さおよび高い剛性の少なくとも一方を備えることにより、流体充填
セグメント330~370が印加荷重方向にしたがって圧縮または膨張されることによって高い
弾性および耐久性を実現し、それによって地面反力を減衰し足に対して安定性および支持
を与える。図7図8、および図10図14を参照して説明するように、下方層302は、上方
層301aと接合および結合してフランジ306およびウェブエリア308を形成し、これらのフラ
ンジ306およびウェブエリア308は、協働して流体充填セグメント330~370内に流体(例え
ば空気)を境界設定および封止する。
【0098】
図16は、流体充填セグメント310~370により規定された複数の緩衝および支持ベクトル
120、122、140、141、142、160を示す、図5のフットウェア製品10aの下方斜視図を示す。
ベクトル120、122、140、141、142、160は、図1図4のフットウェア製品10に対して同等
に適用される。さらに具体的には、ソール構造体200aの外側部18と内側部20との間で延在
する流体充填セグメント310~370の各部分の長手方向軸が、緩衝および支持ベクトル120
、122、140、141、142、160のそれぞれを規定する。緩衝ベクトルに対して平行な方向を
伴う印加荷重により、流体充填セグメントの1つまたは複数の対応する部分が、収縮する
ことなくその形状を保持して、それらの領域において足に支持を与える。他方では、緩衝
ベクトルに対して横方向の方向を伴う印加荷重により、流体充填セグメントの1つまたは
複数の対応する部分が、圧縮され収縮して、印加荷重を伴う地面反力を減衰することによ
ってそれらの領域において足に緩衝を与える。
【0099】
いくつかの実装形態では、第1の一連の緩衝および支持ベクトル120が、フォアフット領
域12内に配設され、ソール構造体200aの長手方向軸Lに対して実質的に垂直である方向へ
と相互に平行に延在する。歩行運動または走行運動などの前方移動中には、ソール構造体
200aに対して印加される荷重は、第1の一連のベクトル120に対して横方向およびほぼ垂直
な方向を伴う。したがって、図9を参照すると、ベクトル120を規定する各部分332、323、
313、315は、地面からの踏切りを通して足の中足骨領域に対して緩衝を与えるように連続
的に圧縮され収縮する。同様に、印加荷重は、フットウェア10aの急停止の実施に応答し
てベクトル120に対して横方向/垂直な方向を伴い得る。この場合に、各部分332、323、31
3、315は、圧縮され収縮することにより、足の中足骨領域を緩衝し、フットウェア10aが
急停止に応答して急激に減速する際に印加荷重の衝撃を緩和するように足に対して制動を
与える。シフト動作またはカッティング動作などの側方移動中には、ソール構造体200aに
対して印加される荷重は、第1の一連のベクトル120に対してほぼ平行な方向を伴い、それ
により各部分332、323、313、315はせん断力下におかれ、それによってそれらの形状を保
持し(例えば圧縮されない)、側方移動を実施するフットウェア10aに応答して足の中足骨
領域に対して支持を与える。
【0100】
いくつかの実装形態では、第2の一連の緩衝および支持ベクトル122は、フォアフット領
域12内に配設され、ソール構造体200aが荷重下にある場合に第1の一連のベクトル120と相
互作用する。第2の一連のベクトル122が、第1の一連のベクトル120に対して横方向であり
共に収束形状を作るため、フットウェア10aが前方移動または急停止を実施した場合には
、せん断力が、第2の一連のベクトル122を伴う部分322および311に対して印加されて足に
支持を与える一方で、第1の一連のベクトル120を伴う部分331、323、313、および315は、
地面反力を減衰することにより足に対して緩衝を与えるように圧縮下にある。対照的に、
フットウェア10aが側方移動を実施した場合には、第2の一連のベクトル122を伴う部分322
および311は、地面反力を減衰することにより足に対して緩衝を与えるように圧縮下にあ
る一方で、せん断力が、足に対して支持を与えるように第1の一連のベクトル120を伴う部
分331、323、313、および315に対して印加される。図9を参照すると、第1の一連のベクト
ル120に対応する部分323、313、315の遠位端5と同様に、外側部18と内側部20との間の位
置にてフォアフット領域12内に配設された流体充填セグメント320の第2の部分322の遠位
端5は、アッパー100aに向かう方向にテーパ状をなし、それによりせん断力が印加された
場合に部分322の収縮を防止することにより第2の部分322の形状を保持するためのアンカ
ー点としての役割を果たし得る。
【0101】
いくつかの実装形態では、第3の一連の緩衝および支持ベクトル140、第4の緩衝および
支持ベクトル141、ならびに第5の緩衝および支持ベクトル142は、ミッドフット領域14内
に配設され、ソール構造体が前方移動および/または側方移動の最中に荷重印加下にある
場合に、足に対して支持および緩衝を与えるように相互に作用する。例えば、図9を参照
すると、フットウェア10aが前方移動を実施する場合に、第3の一連のベクトル140を伴う
部分333および342は、アウトソール210がミッドフット領域14を介して地面と係合するた
めにローリングする際に、地面反力を減衰することにより足に対して緩衝を与えるように
圧縮される。この場合には、せん断力が、第4のベクトル141を伴う部分341に対して印加
され、それにより部分341はその形状を保持して足に対して支持を与える。さらに、第5の
ベクトル142を伴う部分344および345は、第4のベクトル141の両側で圧縮されて、地面反
力を減衰することにより足に対して緩衝を与え得る。対照的に、せん断力は、フットウェ
ア10aが側方移動を実施する場合に、第3の一連のベクトル140を伴う部分333および342お
よび/または第5のベクトル142を伴う部分344および345に対して印加されることにより足
に対して支持を与え得る一方で、第4のベクトル141を伴う部分341は、側方移動中には地
面反力を減衰することにより足に対して緩衝を与えるように圧縮され得る。いくつかの例
では、部分333および342の遠位端5は、外側部18と内側部20との間のそれぞれ異なる位置
にて終端し、それらの一方または両方が、アッパー100aに向かう方向にテーパ状をなして
もよく、それにより、せん断力が印加された場合に各部分333および342の収縮を防止する
ために部分333および342に対するアンカー点としての役割を果たし得る。
【0102】
さらに、第6の一連の緩衝および支持ベクトル160が、ヒール領域16内に配設され、アウ
トソール210と地面との間の初期衝撃により引き起こされる荷重の印加中に踵骨(例えば踵
の骨)に対して緩衝を与え得る。この第6の一連のベクトル160は、ソール構造体200aの長
手方向軸Lに対して横方向およびほぼ垂直な方向に延在し得る。例えば、ヒール領域16が
地面との衝突に応答して荷重印加下にある場合に、流体充填セグメント360および370は、
外側部18および内側部20のそれぞれに沿って配設された部分341、355の端部および流体充
填セグメント350の端部が、圧縮され地面反力の初期衝撃を吸収させられることにより、
流体充填セグメント360および370の形状をほぼ保持することによって支持および勾配的緩
衝をもたらす。
【0103】
図17は、流体充填チャンバ300aの下方表面302に装着されたオーバーモールド成形部分3
04と、オーバーモールド成形部分304と下方表面302が上方表面301aに接合および結合する
位置とを分離させる間隙部188とを示す、図5のフットウェア製品10aの後方斜視図を示す
。いくつかの実装形態では、オーバーモールド成形部分304は、オーバーモールド成形部
分304を形成する材料の透明性を低減させる粗くつや無しの表面を備え、それにより流体
充填チャンバ300aの透視性を防止する。上方表面301aおよび下方表面302は、透明ポリマ
ー材料から形成されてもよいため、間隙部188は、流体充填チャンバ300aにわたり透明領
域を与えて、フットウェア10aの美観性を高める。
【0104】
以下の項は、上述のフットウェア製品用の例示の構成を示す。
【0105】
項1:アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体であって、ヒール領域と、フ
ォアフット領域と、ヒール領域とフォアフット領域との間に配設されたミッドフット領域
とを備える、ソール構造体。フォアフット領域内に配設された第1の流体充填セグメント
であって、ソール構造体の内側部からソール構造体の外側部まで連続的に延在する第1の
部分を備える第1の流体充填セグメント、ならびにヒール領域と第1の流体充填セグメント
との間に配設された第2の流体充填セグメントであって、ソール構造体の内側部とソール
構造体の外側部との間で連続的に延在する第1の部分を備える第2の流体充填セグメント。
第1の流体充填セグメントと第2の流体充填セグメントとの間に配設された第3の流体充填
セグメントであって、ソール構造体の内側部およびソール構造体の外側部の一方に沿って
延在する第1の部分と、第1の部分から内側部および外側部の他方に向かって延在し内側部
と外側部との間の第1の位置にて終端する遠位端を有する第2の部分とを備える、第3の流
体充填セグメント。
【0106】
項2:第3の流体充填セグメントが、第3の流体充填セグメントの第1の部分から内側部お
よび外側部の他方に向かって延在する第3の部分を備える、項1に記載のソール構造体。
【0107】
項3:第3の部分が、第2の部分と共に収束形状を作る、項2に記載のソール構造体。
【0108】
項4:第3の部分が、内側部と外側部との間の第2の位置にて終端する遠位端を備える、項
2に記載のソール構造体。
【0109】
項5:第1の位置が、第2の位置とは異なる、項4に記載のソール構造体。
【0110】
項6:第2の部分および第3の部分の一方が、第2の部分および第3の部分の他方よりも大き
な度合いで内側部および外側部の他方に向かって延在する、項1から項5のいずれか一項に
記載のソール構造体。
【0111】
項7:第2の部分および第3の部分が、それぞれ異なる長さを備える、項1から項6のいずれ
か一項に記載のソール構造体。
【0112】
項8:第2の部分および第3の部分の少なくとも一方の遠位端が、アッパーに向かう方向に
テーパ状をなす、項1から項7のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0113】
項9:第1の流体充填セグメントの第1の部分が、第2の流体充填セグメントの第1の部分と
共に収束形状を作る、項1から項8のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0114】
項10:第1の流体充填セグメントが、内側部および外側部の一方に沿って延在する第2の
部分と、第1の流体充填セグメントの第2の部分から内側部および外側部の他方に向かって
延在する第3の部分とを備える、項1から項9のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0115】
項11:第1の流体充填セグメントの第3の部分が、内側部と外側部との間にて終端する遠
位端を備える、項10に記載のソール構造体。
【0116】
項12:第1の流体充填セグメントの第3の部分の遠位端が、アッパーに向かう方向にテー
パ状をなす、項11に記載のソール構造体。
【0117】
項13:第1の流体充填セグメントが、内側部および外側部の他方に沿って延在する第4の
部分と、第1の流体充填セグメントの第4の部分から内側部および外側部の一方に向かって
延在する第5の部分とを備える、項10から項12のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0118】
項14:第1の流体充填セグメントの第5の部分が、内側部と外側部との間の位置にて終端
する遠位端を備える、項13に記載のソール構造体。
【0119】
項15:第1の流体充填セグメントの第5の部分の遠位端が、アッパーに向かう方向にテー
パ状をなす、項14に記載のソール構造体。
【0120】
項16:第1の流体充填セグメントの第3の部分および第1の流体充填セグメントの第5の部
分が、相互に対して実質的に平行である、項13から項15のいずれか一項に記載のソール構
造体。
【0121】
項17:第2の流体充填セグメントが、内側部および外側部の他方に沿って第2の流体充填
セグメントの第1の部分から延在する第2の部分を備える、項1から項16のいずれか一項に
記載のソール構造体。
【0122】
項18:第2の流体充填セグメントが、第2の流体充填セグメントの第2の部分から内側部お
よび外側部の一方に向かって延在する第3の部分を備える、項17に記載のソール構造体。
【0123】
項19:第2の流体充填セグメントの第3の部分が、内側部と外側部との間の位置にて終端
する遠位端を備える、項18に記載のソール構造体。
【0124】
項20:第2の流体充填セグメントの第3の部分の遠位端が、アッパーに向かう方向にテー
パ状をなす、項19に記載のソール構造体。
【0125】
項21:第2の流体充填セグメントが、内側部および外側部の一方に沿って第2の流体充填
セグメントの第1の部分から延在する第4の部分を備える、項17から項20のいずれか一項に
記載のソール構造体。
【0126】
項22:第1の流体充填セグメント、第2の流体充填セグメント、および第3の流体充填セグ
メントが、相互に流体連通状態にある、項1から項21のいずれか一項に記載のソール構造
体。
【0127】
項23:第1の流体充填セグメント、第2の流体充填セグメント、および第3の流体充填セグ
メントの中の少なくとも1つにそれぞれ装着された複数の別個のセグメントを備えるアウ
トソールをさらに備える、項1から項22のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0128】
項24:アウトソールの各セグメントが、第1の流体充填セグメント、第2の流体充填セグ
メント、および第3の流体充填セグメントの中のそれぞれの形状に合致するように輪郭設
定された形状を備え、アウトソールのセグメントが、第1の流体充填セグメント、第2の流
体充填セグメント、および第3の流体充填セグメントのそれぞれの長手方向軸に沿って実
質的に平行に延在する一連の溝を画定する地面係合表面を備える、項23に記載のソール構
造体。
【0129】
項25:第1の流体充填セグメント、第2の流体充填セグメント、および第3の流体充填セグ
メントの中の少なくとも1つが、装着されたアウトソールの各セグメントを支持するリニ
アリッジを備える、項23に記載のソール構造体。
【0130】
項26:項1から項25のいずれか一項に記載のソール構造体を組み込んだフットウェア製品
【0131】
項27:アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体であって、ヒール領域と、
フォアフット領域と、ヒール領域とフォアフット領域との間に配設されたミッドフット領
域とを備える、ソール構造体。ヒール領域とフォアフット領域との間でおよびソール構造
体の内側部からソール構造体の外側部まで延在する第1の流体充填セグメント、ならびに
ヒール領域とフォアフット領域との間でおよびソール構造体の外側部からソール構造体の
内側部まで延在する第2の流体充填セグメント。第2の流体充填セグメントは、ミッドフッ
ト領域にて第1の流体充填セグメントと交差する。
【0132】
項28:第2の流体充填セグメントが、外側部から内側部までミッドフット領域にわたり連
続的に延在する、項27に記載のソール構造体。
【0133】
項29:第1の流体充填セグメントが、第2の流体充填セグメントの第1の側部上に配設され
た第1の部分と、第2の流体充填セグメントの反対側の第2の側部上に配設された第2の部分
とを備える、項1から項28のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0134】
項30:第2の流体充填セグメントが、第1の部分と第2の部分との間の位置にて第1の流体
充填セグメントと交差する、項29に記載のソール構造体。
【0135】
項31:第1の部分の長手方向軸が、第2の部分の長手方向軸と位置合わせされる、項29か
ら項31のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0136】
項32:第1の流体充填セグメントが、第1の流体充填セグメントの第2の部分からソール構
造体の内側部に向かって延在する第3の部分を備える、項29から項31のいずれか一項に記
載のソール構造体。
【0137】
項33:第1の流体充填セグメントの第3の部分が、外側部から内側部まで連続的に延在す
る、項32に記載のソール構造体。
【0138】
項34:第1の流体充填セグメントが、第1の流体充填セグメントの第3の部分からソール構
造体の内側部に沿って延在する第4の部分を備える、項32または項33に記載のソール構造
体。
【0139】
項35:第1の流体充填セグメントが、第1の流体充填セグメントの第4の部分からソール構
造体の外側部に向かって延在する第5の部分を備える、項34に記載のソール構造体。
【0140】
項36:第1の流体充填セグメントの第5の部分が、内側部と外側部との間の位置にて終端
する遠位端を備える、項35に記載のソール構造体。
【0141】
項37:遠位端が、アッパーに向かう方向にテーパ状をなす、項36に記載のソール構造体
【0142】
項38:第2の流体充填セグメントが、ヒール領域とフォアフット領域との間でおよびソー
ル構造体の外側部からソール構造体の内側部まで延在する第1の部分と、第2の流体充填セ
グメントの第1の部分から外側部に向かって延在する第2の部分とを備える、項1から項37
のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0143】
項39:第2の流体充填セグメントの第2の部分が、内側部と外側部との間の位置にて終端
する遠位端を備える、項38に記載のソール構造体。
【0144】
項40:第2の流体充填セグメントの第2の部分の遠位端が、アッパーに向かう方向にテー
パ状をなす、項39に記載のソール構造体。
【0145】
項41:第2の流体充填セグメントの第2の部分が、第1の流体充填セグメントの第5の部分
に対して実質的に平行である、項38から項40のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0146】
項42:第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントに装着されたオーバー
モールド成形部分をさらに備える、項1から項41のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0147】
項43:オーバーモールド成形部分が、第1の流体充填セグメントを形成する材料および第
2の流体充填セグメントを形成する材料よりも大きな厚さおよび高い剛性の少なくとも一
方を備える、項42に記載のソール構造体。
【0148】
項44:オーバーモールド成形部分が、第2の流体充填セグメントが第1の流体充填セグメ
ントと交差する位置にて第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントに装着
される、項42または項43に記載のソール構造体。
【0149】
項45:第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントとは反対側のオーバー
モールド成形部分上でオーバーモールド成形部分に装着されたアウトソールをさらに備え
る、項42から項44のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0150】
項46:第1の流体充填セグメントが、第2の流体充填セグメントと流体連通状態にある、
項1から項45のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0151】
項47:第2の流体充填セグメントは、第1の流体充填セグメントよりも大きな度合いでア
ッパーから離れる方向に延在する、項1から項46のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0152】
項48:第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントの少なくとも一方にそ
れぞれ装着された複数の別個のセグメントを備えるアウトソールをさらに備える、項27か
ら項41ならびに項46および項47のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0153】
項49:アウトソールの各セグメントが、第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填
セグメントのそれぞれの形状に合致するように輪郭設定された形状を備え、アウトソール
のセグメントが、第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントのそれぞれの
長手方向軸に沿って実質的に平行に延在する一連の溝を画定する地面係合表面を備える、
項48に記載のソール構造体。
【0154】
項50:第1の流体充填セグメントおよび第2の流体充填セグメントの少なくとも一方が、
装着されたアウトソールの各セグメントを支持するリニアリッジを備える、項49に記載の
ソール構造体。
【0155】
項51:項1から項50のいずれか一項に記載のソール構造体を組み込んだフットウェア製品
【0156】
項52:アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体であって、第1の流体充填セ
グメントを備え、第1の流体充填セグメントが、ソール構造体の内側部およびソール構造
体の外側部の一方に沿って延在する第1の部分と、第1の流体充填セグメントの第1の部分
から内側部および外側部の他方に向かって延在する第2の部分とを備え、第2の部分が、内
側部と外側部との間の第1の位置にて終端しアッパーに向かう方向にテーパ状をなす遠位
端を備える、ソール構造体。
【0157】
項53:第1の流体充填セグメントは、第1の流体充填セグメントの第1の部分から内側部お
よび外側部の他方に向かって延在する第3の部分を備える、項52に記載のソール構造体。
【0158】
項54:第3の部分が、第2の部分と共に収束形状を作る、項53に記載のソール構造体。
【0159】
項55:第3の部分が、内側部と外側部との間の第2の位置にて終端する遠位端を備える、
項53に記載のソール構造体。
【0160】
項56:第1の位置が、第2の位置とは異なる、項55に記載のソール構造体。
【0161】
項57:第2の部分および第3の部分の一方が、第2の部分および第3の部分の他方よりも大
きな度合いで内側部および外側部の他方に向かって延在する、項1から項56のいずれか一
項に記載のソール構造体。
【0162】
項58:第2の部分および第3の部分が、それぞれ異なる長さを備える、項1から項57のいず
れか一項に記載のソール構造体。
【0163】
項59:第1の流体充填セグメントに隣接して配設され、ソール構造体の内側部とソール構
造体の外側部との間で延在する第1の部分を備える、第2の流体充填セグメントをさらに備
える、項1から項58のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0164】
項60:第2の流体充填セグメントの第1の部分が、ソール構造体の内側部とソール構造体
の外側部との間で連続的に延在する、項59に記載のソール構造体。
【0165】
項61:第2の流体充填セグメントの第1の部分が、第1の流体充填セグメントの第2の部分
に対して実質的に平行である、項59または項60に記載のソール構造体。
【0166】
項62:第2の流体充填セグメントが、内側部および外側部の他方に沿って延在する第2の
部分と、第2の流体充填セグメントの第2の部分から内側部および外側部の一方に向かって
延在する第3の部分とを備える、項59から項61のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0167】
項63:第2の流体充填セグメントの第2の部分が、内側部と外側部との間の位置にて終端
する遠位端を備える、項62に記載のソール構造体。
【0168】
項64:遠位端が、アッパーに向かう方向にテーパ状をなす、項63に記載のソール構造体
【0169】
項65:第1の流体充填セグメントが、第2の流体充填セグメントと流体連通状態にある、
項1から項64のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0170】
項66:項1から項65のいずれか一項に記載のソール構造体を組み込んだフットウェア製品
【0171】
項67:アッパーを有するフットウェア製品用のソール構造体であって、第1の流体充填セ
グメントを備え、第1の流体充填セグメントが、ソール構造体の内側部およびソール構造
体の外側部の一方に沿って延在する第1の部分と、第1の流体充填セグメントの第1の部分
から内側部および外側部の他方に向かって延在する第2の部分と、第1の流体充填セグメン
トの第1の部分から内側部および外側部の他方に向かって延在し第2の部分と共に収束形状
を作る第3の部分とを備える、ソール構造体。
【0172】
項68:第2の部分が、内側部と外側部との間の第1の位置にて終端しアッパーに向かう方
向にテーパ状をなす遠位端を備える、項67に記載のソール構造体。
【0173】
項69:第3の部分が、内側部と外側部との間の第2の位置にて終端する遠位端を備える、
項1または項68のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0174】
項70:第1の位置が、第2の位置とは異なる、項69に記載のソール構造体。
【0175】
項71:第2の部分および第3の部分の一方が、第2の部分および第3の部分の他方よりも大
きな度合いで内側部および外側部の他方に向かって延在する、項1から項70のいずれか一
項に記載のソール構造体。
【0176】
項72:第2の部分および第3の部分が、それぞれ異なる長さを備える、項1から項71のいず
れか一項に記載のソール構造体。
【0177】
項73:第1の流体充填セグメントに隣接して配設され、ソール構造体の内側部とソール構
造体の外側部との間で延在する第1の部分を備える第2の流体充填セグメントをさらに備え
る、項1から項72のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0178】
項74:第2の流体充填セグメントの第1の部分が、ソール構造体の内側部とソール構造体
の外側部との間で連続的に延在する、項73に記載のソール構造体。
【0179】
項75:第2の流体充填セグメントの第1の部分が、第1の流体充填セグメントの第2の部分
に対して実質的に平行である、項73または項74に記載のソール構造体。
【0180】
項76:第2の流体充填セグメントが、内側部および外側部の他方に沿って延在する第2の
部分と、第2の流体充填セグメントの第2の部分から内側部および外側部の一方に向かって
延在する第3の部分とを備える、項73から項75のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0181】
項77:第2の流体充填セグメントの第2の部分が、内側部と外側部との間の位置にて終端
する遠位端を備える、項76に記載のソール構造体。
【0182】
項78:第2の流体充填セグメントの第2の部分の遠位端が、アッパーに向かう方向にテー
パ状をなす、項77に記載のソール構造体。
【0183】
項79:第1の流体充填セグメントが、第2の流体充填セグメントと流体連通状態にある、
項1から項78のいずれか一項に記載のソール構造体。
【0184】
項80:項1から項79のいずれか一項に記載のソール構造体を組み込んだフットウェア製品
【0185】
前述の説明は、例示および説明を目的として提示される。これは、網羅的になるように
または本開示を限定するようには意図されない。特定の構成の個々の要素または特徴は、
概してその特定の構成に限定されず、適用可能である場合には、具体的に図示または説明
されない場合でも互換的であり、選択された構成において使用され得る。また、特定の構
成の個々の要素または特徴は、多数の様式で変更され得る。かかる変更は、本開示からの
逸脱とはみなされるべきでなく、あらゆるかかる修正が、本開示の範囲内に含まれるよう
に意図される。
【符号の説明】
【0186】
3 屈曲部
5 遠位端
9 導管
10 フットウェア製品、フットウェア
12 フォアフット領域
14 ミッドフット領域、ミッドフット部分
16 ヒール領域、ヒール部分
18 外側部
20 内側部
100 アッパー
102 内空部、空部
104 足首開口
106 留め具
120 第1の一連の緩衝および支持ベクトル
122 第2の一連の緩衝および支持ベクトル
140 第3の一連の緩衝および支持ベクトル
141 第4の緩衝および支持ベクトル
142 第5の緩衝および支持ベクトル
160 第6の一連の緩衝および支持ベクトル
188 間隙部
200 ソール構造体
210 アウトソール
212 地面係合表面
214 内方表面
215 溝
216 インソール
220 ストローブル
222 底部表面
224 フットベッド
226 ステッチ
230 ヒールカップ
240 ミッドソール
242 底部表面
244 頂部表面
300 流体充填チャンバ
301 上方バリア層、上方層
302 下方バリア層、下方層、下方表面
304 オーバーモールド成形部分
306 フランジ
308 ウェブエリア
310 流体充填セグメント
311 第1の部分
312 第2の部分
313 第3の部分
314 第4の部分
315 第5の部分
320 流体充填セグメント
321 第1の部分
322 第2の部分
323 第3の部分
330 流体充填セグメント
331 第1の部分
332 第2の部分
333 第3の部分
334 第4の部分
335 第5の部分
340 流体充填セグメント
341 第1の部分
342 第2の部分
342 第3の部分
350 流体充填セグメント
360 流体充填セグメント
370 流体充填セグメント
100a アッパー
10a フットウェア、フットウェア製品
200a ソール構造体
220a ストローブル
222a 底部表面
300a 流体充填チャンバ
301a 上方層、上方表面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2023-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フットウェア製品用のソール構造体であって、
第1の流体充填セグメントを含み、前記第1の流体充填セグメントは、
前記ソール構造体の内側部から前記ソール構造体の外側部まで延在する第1の部分と、(i)第1の接合点にて前記第1の流体充填セグメントの前記第1の部分から、(ii)前記ソール構造体の前記外側部に沿って、(iii)前記ソール構造体の前端の方向へ、延在する第2の部分と、第2の接合点にて、前記第2の部分に対する前記第1の部分の反対端にて前記第1の部分から前記ソール構造体の前記前端の方向へ延在する第3の部分であって、前記第2の接合点は、前記第1の接合点よりも、前記前端から遠くに配置される、第3の部分と、
を含む、ソール構造体。
【請求項2】
請求項1に記載のソール構造体において、
前記第2の部分は、前記第3の部分と収束形状を作る、ソール構造体。
【請求項3】
請求項1に記載のソール構造体において、
前記第3の部分は、前記ソール構造体の内側部に沿って延在する、ソール構造体。
【請求項4】
請求項1に記載のソール構造体において、
前記第2の部分は、弓形状を含む、ソール構造体。
【請求項5】
請求項4に記載のソール構造体において、
前記第2の部分は、前記ソール構造体の前記前端の周囲に少なくとも部分的に延在する、ソール構造体。
【請求項6】
請求項1に記載のソール構造体において、
前記第1の流体充填セグメントは、前記第3の部分から、前記ソール構造体の前記外側部の方向へ延在する第4の部分を含む、ソール構造体。
【請求項7】
請求項6に記載のソール構造体において、
前記第4の部分は、前記ソール構造体の前記内側部と前記ソール構造体の前記外側部との間で終端する、ソール構造体。
【請求項8】
請求項1に記載の前記ソール構造体を組み込むフットウェア製品。
【請求項9】
フットウェア製品用のソール構造体であって、
第1の流体充填セグメントを含み、前記第1の流体充填セグメントは、
前記ソール構造体の内側部から前記ソール構造体の外側部まで延在する第1の部分と、(i)第1の接合点にて前記第1の流体充填セグメントの前記第1の部分から、(ii)前記ソール構造体の前記外側部に沿って、(iii)前記ソール構造体の前端の方向へ、延在する第2の部分と、第2の接合点にて、前記第2の部分に対する前記第1の部分の反対端にて前記第1の部分から前記ソール構造体の前記前端の方向へ延在する第3の部分であって、前記第1の接合点は、前記第2の接合点よりも、前記前端の近くに配置される、第3の部分と、
を含む、ソール構造体。
【請求項10】
請求項9に記載のソール構造体において、
前記第2の部分は、前記第3の部分と収束形状を作る、ソール構造体。
【請求項11】
請求項9に記載のソール構造体において、
前記第3の部分は、前記ソール構造体の内側部に沿って延在する、ソール構造体。
【請求項12】
請求項9に記載のソール構造体において、
前記第2の部分は、弓形状を含む、ソール構造体。
【請求項13】
請求項12に記載のソール構造体において、
前記第2の部分は、前記ソール構造体の前記前端の周囲に少なくとも部分的に延在する、ソール構造体。
【請求項14】
請求項9に記載のソール構造体において、
前記第1の流体充填セグメントは、前記第3の部分から、前記ソール構造体の前記外側部の方向へ延在する第4の部分を含む、ソール構造体。
【請求項15】
請求項14に記載のソール構造体において、
前記第4の部分は、前記ソール構造体の前記内側部と前記ソール構造体の前記外側部との間で終端する、ソール構造体。
【請求項16】
請求項9に記載の前記ソール構造体を組み込むフットウェア製品。
【外国語明細書】