IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インターナショナル・ペーパー・カンパニーの特許一覧

特開2023-116602吸収性製品用のケミルミネッセンス濡れインジケータ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023116602
(43)【公開日】2023-08-22
(54)【発明の名称】吸収性製品用のケミルミネッセンス濡れインジケータ
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/42 20060101AFI20230815BHJP
   A61F 13/53 20060101ALI20230815BHJP
   A61F 13/511 20060101ALI20230815BHJP
   A61F 13/514 20060101ALI20230815BHJP
   B41M 5/00 20060101ALI20230815BHJP
   G01N 21/76 20060101ALI20230815BHJP
   C09D 11/32 20140101ALI20230815BHJP
【FI】
A61F13/42 Z
A61F13/53 300
A61F13/42 B
A61F13/511 200
A61F13/514 120
B41M5/00 120
G01N21/76
C09D11/32
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023093064
(22)【出願日】2023-06-06
(62)【分割の表示】P 2021500039の分割
【原出願日】2019-06-28
(31)【優先権主張番号】62/753,024
(32)【優先日】2018-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/457,732
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/692,502
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504293447
【氏名又は名称】インターナショナル・ペーパー・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100104374
【弁理士】
【氏名又は名称】野矢 宏彰
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,ジョンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ピーターセン,ブレント・エイ
(72)【発明者】
【氏名】マーティン,デニス
(72)【発明者】
【氏名】ニックレット,ゲイリー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】水性系と接触すると光を生成するように構成されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分を組み込んだ吸収性物品のための材料および構造要素を提供する。
【解決手段】吸収性物品への組込みのための構造要素900であって、処理区域904を有する第1の表面902であり、処理区域が、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されている、第1の表面を含み、少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、処理区域が、第1の表面の面積よりも小さい。
【選択図】図9A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品への組込みのための構造要素であって、
処理区域を有する第1の表面であり、前記処理区域が、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されている、第1の表面を含み、
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
前記処理区域が、前記第1の表面の面積よりも小さい、構造要素。
【請求項2】
前記第1の表面が、前記構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に1回または複数回の流体排泄が予想される領域に相当する標的領域を含み、
前記処理区域が、前記標的領域に少なくとも部分的に重なる、請求項1に記載の構造要素。
【請求項3】
前記標的領域が、前記吸収性物品の使用中にそれぞれの順次の流体排泄が予想される領域に相当する2つ以上の領域を含み、
前記処理区域が、前記2つ以上の領域にそれぞれ少なくとも部分的に重なる2つ以上の離散した部分を含む、請求項2に記載の構造要素。
【請求項4】
前記2つ以上の離散した部分の第1の部分が、前記2つ以上の離散した部分の第2の部分とは少なくとも1つの視覚的観点が異なる可視光を生成するように構成されている、請求項3に記載の構造要素。
【請求項5】
前記第1の部分が、前記第2の部分とは異なる強度の可視光を与えるように構成されている、請求項4に記載の構造要素。
【請求項6】
前記第1の部分が、前記第2の部分とは異なる色の可視光を与えるように構成されている、請求項4に記載の構造要素。
【請求項7】
前記処理区域の前記第1の部分が、前記第2の部分とは異なる持続時間の可視光を与えるように構成されている、請求項4に記載の構造要素。
【請求項8】
前記処理区域の前記2つ以上の部分のそれぞれが、前記2つ以上の領域のそれぞれの相当する領域にのみ重なる、請求項3~7のいずれかに記載の構造要素。
【請求項9】
前記2つ以上の離散した部分の前記第1および第2の部分が、前記それぞれの相当する領域に異なる程度に重なる、請求項4に記載の構造要素。
【請求項10】
前記2つ以上の領域のうちの少なくとも2つが実質的に同心である、請求項3~9のいずれかに記載の構造要素。
【請求項11】
前記標的領域が、前記吸収性物品の使用中にそれぞれの順次の流体排泄が予想される領域に相当する2つ以上の領域を含み、
前記処理区域が、前記2つ以上の領域の1つの領域に少なくとも部分的に重なるが、前記2つ以上の領域の別の領域に重ならない、請求項2に記載の構造要素。
【請求項12】
前記処理区域が、連続的な形状の形態である、請求項1~10のいずれかに記載の構造要素。
【請求項13】
前記処理区域が、長手ストリップの形態である、請求項12に記載の構造要素。
【請求項14】
前記第1の表面が、ある長さを有し、前記長手ストリップが、前記第1の表面の前記長さよりも短い長さを有する、請求項12または13に記載の構造要素。
【請求項15】
前記処理区域が、2つ以上の離散した部分を含むパターンの形態である、請求項1~10のいずれかに記載の構造要素。
【請求項16】
前記パターンが、非連続的な長手ストリップの形態である、請求項15に記載の構造要素。
【請求項17】
前記第1の表面が、ある長さを有し、前記長手ストリップが、前記第1の表面の前記長さよりも短い長さを有する、請求項15または16に記載の構造要素。
【請求項18】
前記パターンが、形状の配列の形態である、請求項15に記載の構造要素。
【請求項19】
前記パターンが、前記第1の表面の総面積よりも小さい面積にわたって広がる、請求項15または18に記載の構造要素。
【請求項20】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、請求項1~19のいずれかに記載の構造要素。
【請求項21】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項20に記載の構造要素。
【請求項22】
前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、請求項1~19のいずれかに記載の構造要素。
【請求項23】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項22に記載の構造要素。
【請求項24】
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、請求項1~19のいずれかに記載の構造要素。
【請求項25】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項24に記載の構造要素。
【請求項26】
前記処理区域が、ある区域がルシフェリンでそれぞれ処理されており、かつ別の区域がルシフェラーゼで処理されている別個の区域を含む、請求項24または25に記載の構造要素。
【請求項27】
前記別個の区域が互いに隣接している、請求項26に記載の構造要素。
【請求項28】
前記別個の区域が重なっている、請求項26に記載の構造要素。
【請求項29】
前記処理区域が第1の処理区域であり、前記第1の表面が、非ケミルミネッセンス濡れインジケータで処理された第2の処理区域をさらに含む、請求項1~28のいずれかに記載の構造要素。
【請求項30】
前記第1および第2の処理区域が重なっていない、請求項29に記載の構造要素。
【請求項31】
前記処理区域が、前記第1の表面の面積の約1~99%、またはそのうちの任意の範囲である、請求項1~30のいずれかに記載の構造要素。
【請求項32】
吸収性コア、吸収性コア内で使用される材料の層、液体透過性シート、液体不透過性シート、ティッシュシート、およびバックシートからなる群から選択される形態である、請求項1~31のいずれかに記載の構造要素。
【請求項33】
請求項1~32のいずれかに記載の構造要素を組み込んだ吸収性物品であって、乳幼児用おむつ、着用可能な成人用失禁製品、女性用衛生用品、ペット用パッド、およびベッドパッドからなる群から選択される形態である、吸収性物品。
【請求項34】
請求項1~32のいずれかに記載の構造要素を生産する方法であって、前記処理区域を形成するために前記構造要素の前記第1の表面に配合物を塗布するステップを含み、前記配合物が、前記ケミルミネッセンス系の前記少なくとも1つの成分を含む、方法。
【請求項35】
前記配合物がインク配合物であり、前記配合物を塗布するステップが、印刷により前記インク配合物を塗布するステップを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
印刷がインクジェット印刷を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
インクジェット印刷が、連続的なインクジェット印刷を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための構造要素を生産する方法であって、
構造要素の第1の表面の所定の区域に配合物を塗布するステップであり、前記配合物が、前記少なくとも1つの成分を含み、前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、ステップを含む、方法。
【請求項39】
前記構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に1回または複数回の流体排泄が予想される領域に前記所定の区域が少なくとも部分的に重なる、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記所定の区域が、連続的な形状の形態である、請求項38または39に記載の方法。
【請求項41】
前記所定の区域が、2つ以上の離散した部分を含む、請求項38~40のいずれかに記載の方法。
【請求項42】
前記所定の区域が、2つ以上の離散した部分を含むパターンの形態である、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、請求項37~42のいずれかに記載
の方法。
【請求項44】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、請求項38~42のいずれかに記載の方法。
【請求項46】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、請求項38~42のいずれかに記載の方法。
【請求項48】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、かつ/または前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
配合物を塗布するステップが、少なくとも2つの配合物を塗布するステップであって、前記少なくとも2つの配合物のうちの1つが前記ルシフェリンを含み、前記少なくとも2つの配合物のうちのもう1つが前記ルシフェラーゼを含む、ステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも2つの配合物を塗布するステップが、前記少なくとも2つの配合物を別個に塗布するステップを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも2つの配合物が、前記所定の区域の重なっていない部分にそれぞれ塗布される、請求項49または50に記載の方法。
【請求項52】
前記配合物がインク配合物であり、前記配合物を塗布するステップが、印刷により前記インク配合物を塗布するステップを含む、請求項38~51のいずれかに記載の方法。
【請求項53】
印刷がインクジェット印刷を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記インクジェット印刷が、連続的なインクジェット印刷を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
非ケミルミネッセンス濡れインジケータを前記第1の表面に塗布するステップをさらに含む、請求項38~54のいずれかに記載の方法。
【請求項56】
前記所定の区域に少なくとも部分的に重なるように前記非ケミルミネッセンス濡れインジケータが塗布される、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記所定の区域に重ならないように前記非ケミルミネッセンス濡れインジケータが塗布される、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
セルロース系繊維を含み、かつ2つの互いに反対側にある表面を有する液体透過性ティッシュシート
を含む処理ティッシュ組成物であって、
前記2つの互いに反対側にある表面の少なくとも1つの表面が、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されており、
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
前記少なくとも1つの成分が、前記少なくとも1つの表面上に保持されている、処理ティッシュ組成物。
【請求項59】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、請求項58に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項60】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項59に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項61】
前記ルシフェリンがセレンテラジンである、請求項59に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項62】
約0.00002~約20重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項61に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項63】
約0.00002~約0.01重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項61に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項64】
約0.01~約2重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項61に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項65】
約2~約10重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項61に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項66】
約1~約6重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項61に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項67】
約10~約20重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項61に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項68】
前記液体透過性ティッシュシートが約0.1~235mm幅であり、かつ30.48cm(12インチ)長当たりのセレンテラジンの重量が30.48cm(12インチ)長の未処理ティッシュシートの重量以下である30.48cm(12インチ)長当たり約0.01mg~25gの前記セレンテラジンを含む、請求項61に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項69】
前記液体透過性ティッシュシートが約0.1~235mm幅であり、かつ30.48cm(12インチ)長当たりのセレンテラジンの重量が30.48cm(12インチ)長の未処理ティッシュシートの重量以下である30.48cm(12インチ)長当たり約0.
1~100mgの前記セレンテラジンを含む、請求項61に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項70】
前記少なくとも1つの成分が、バインダーにより前記少なくとも1つの表面上に保持されている、請求項58~69のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項71】
前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、請求項70に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項72】
前記ティッシュシートが、約10~1500g/mの目付を有する、請求項58~71のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項73】
前記ティッシュシートが合成繊維をさらに含む、請求項58~72のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項74】
前記少なくとも1つの成分で処理された前記少なくとも1つの表面の処理区域が、前記液体透過性ティッシュシートの幅以下の幅を有する、請求項58~73のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項75】
前記処理区域が、長手ストリップの形態である、請求項74に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項76】
前記長手ストリップが、連続的な長手ストリップである、請求項75に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項77】
前記長手ストリップが、非連続的な長手ストリップである、請求項75に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項78】
前記長手ストリップが、点線の長手ストリップおよび破線の長手ストリップのうちの1つまたは複数である、請求項77に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項79】
前記長手ストリップが、直線の長手ストリップである、請求項75~78のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項80】
前記長手ストリップが、1つまたは複数の曲線部分を含む、請求項75~78のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項81】
前記長手ストリップが、1つまたは複数の直線部分を含む、請求項75~78のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項82】
前記処理区域が、1つまたは複数の形状の形態である、請求項74に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項83】
処理区域が全体で、前記液体透過性ティッシュシートの面積の約0.003~100%である、請求項74に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項84】
前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、請求項58に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項85】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項84に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項86】
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、請求項58~85のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項87】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項86に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項88】
前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項86または87に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項89】
水性系の存在下で前記少なくとも1つの表面からの前記少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、請求項58~88のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項90】
少なくとも2つの液体透過性層を含み、そのうちの1つが前記液体透過性ティッシュシートである、請求項58~89のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項91】
第1および第2の液体透過性ティッシュシートを含み、各ティッシュシートの少なくとも1つの表面が、前記ケミルミネッセンス系の異なる成分で処理されている、請求項90に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項92】
前記液体透過性ティッシュシートが、2つの液体透過性層の間に挟まれている、請求項90または91に記載の処理ティッシュ組成物。
【請求項93】
請求項58~92のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物を含む、吸収性物品のための吸収性コア。
【請求項94】
請求項58~92のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物により少なくとも部分的に包囲されている吸収性構造体を含む、請求項93に記載の吸収性コア。
【請求項95】
前記吸収性構造体が吸収性パッドである、請求項94に記載の吸収性コア。
【請求項96】
請求項94または95に記載の吸収性コアを含む吸収性物品。
【請求項97】
請求項58~92のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物により少なくとも部分的に包囲されている吸収性構造体を含み、前記処理ティッシュ組成物がルシフェリンを含み、前記吸収性構造体がルシフェラーゼを含む、吸収性物品のための吸収性コア。
【請求項98】
水素結合セルロースパルプ繊維と、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分とを含むインジケータ粒子であって

前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
前記少なくとも1つの成分が、前記水素結合セルロースパルプ繊維上に保持されている、インジケータ粒子。
【請求項99】
前記少なくとも1つの成分が、前記インジケータ粒子の少なくとも1つの表面の前記水素結合セルロース繊維上に配置されている、請求項98に記載のインジケータ粒子。
【請求項100】
前記少なくとも1つの成分が、前記インジケータ粒子全体にわたる前記水素結合セルロースパルプ繊維上に配置されている、請求項98に記載のインジケータ粒子。
【請求項101】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、請求項98に記載のインジケータ粒子。
【請求項102】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項101に記載のインジケータ粒子。
【請求項103】
前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、請求項98に記載のインジケータ粒子。
【請求項104】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項103に記載のインジケータ粒子。
【請求項105】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項103に記載のインジケータ粒子。
【請求項106】
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含み、
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項98に記載のインジケータ粒子。
【請求項107】
前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項106に記載のインジケータ粒子。
【請求項108】
約0.00002~20.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項107に記載のインジケータ粒子。
【請求項109】
約0.00002~0.01重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項107に記載のインジケータ粒子。
【請求項110】
約0.01~0.20重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項107に記載の
インジケータ粒子。
【請求項111】
約0.2~5.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項107に記載のインジケータ粒子。
【請求項112】
約5.0~20.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項107に記載のインジケータ粒子。
【請求項113】
約0.0003~10.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項98~112のいずれかに記載のインジケータ粒子。
【請求項114】
約0.001~0.10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項113に記載のインジケータ粒子。
【請求項115】
約0.10~2.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項113に記載のインジケータ粒子。
【請求項116】
約2.0~10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項113に記載のインジケータ粒子。
【請求項117】
約0.00002~20.0重量パーセントのセレンテラジンおよび約0.0003~10.0重量パーセントのルシフェラーゼを含み、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項106に記載のインジケータ粒子。
【請求項118】
ある長さと、ある幅と、ある厚さとを有し、
前記長さが前記幅以上であり、
前記幅が前記厚さ以上である、請求項98~117のいずれかに記載のインジケータ粒子。
【請求項119】
前記幅に対する前記長さの比が約1.5未満である、請求項118に記載のインジケータ粒子。
【請求項120】
前記長さと前記幅の積が約0.1~300mmの間である、請求項118に記載のインジケータ粒子。
【請求項121】
前記長さと前記幅の積が約8~30mmの間である、請求項118に記載のインジケータ粒子。
【請求項122】
前記幅に対する前記長さの比が約1.5以上である、請求項118に記載のインジケータ粒子。
【請求項123】
前記インジケータ粒子の断面積が約0.01~200mmの範囲内である、請求項122に記載のインジケータ粒子。
【請求項124】
前記長さが約1~800mmの範囲内である、請求項122または123に記載のインジケータ粒子。
【請求項125】
前記長さが約1~350mmの範囲内である、請求項122または123に記載のインジケータ粒子。
【請求項126】
前記幅が約0.5~2.5mmの範囲内であり、前記厚さが約0.05~2.0mmの範囲内である、請求項121~125のいずれかに記載のインジケータ粒子。
【請求項127】
合成繊維をさらに含む、請求項98~126のいずれかに記載のインジケータ粒子。
【請求項128】
前記合成繊維の繊維径が約1~100ミクロンの範囲内である、請求項127に記載のインジケータ粒子。
【請求項129】
前記インジケータ粒子が、約10~850g/mの範囲内の目付を有する、請求項98~128のいずれかに記載のインジケータ粒子。
【請求項130】
バインダーをさらに含み、前記バインダーが、前記水素結合セルロースパルプ繊維上に前記少なくとも1つの成分を保持するように構成されている、請求項98~129のいずれかに記載のインジケータ粒子。
【請求項131】
前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、請求項130に記載のインジケータ粒子。
【請求項132】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、請求項131に記載のインジケータ粒子。
【請求項133】
前記インジケータ粒子が水性系と接触すると、前記インジケータ粒子と比べて、前記少なくとも1つの成分、および/または前記水性系の移送を促進するように適合された多孔質移送剤をさらに含む、請求項98~132のいずれかに記載のインジケータ粒子。
【請求項134】
前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、請求項133に記載のインジケータ粒子。
【請求項135】
水性系の存在下で前記水素結合セルロースパルプ繊維からの前記少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、請求項98~134のいずれかに記載のインジケータ粒子。
【請求項136】
請求項98~135のいずれかに記載の複数のインジケータ粒子を含む吸収性物品。
【請求項137】
液体透過性であるトップシートと、液体不透過性であるバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収性材料とをさらに含み、
前記インジケータ粒子が、前記トップシートと前記バックシートの間に配置されている、請求項136に記載の吸収性物品。
【請求項138】
前記インジケータ粒子が、前記吸収性材料と前記バックシートの間に配置されている、請求項136または137に記載の吸収性物品。
【請求項139】
前記複数のインジケータ粒子のそれぞれが、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含む、請求項136~138のいずれかに記載の吸収性物品。
【請求項140】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフ
リマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項139に記載の吸収性物品。
【請求項141】
前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数であり、
前記複数のインジケータ粒子がまとめて、約0.0001~20.0mgのセレンテラジンと、合計約0.00003~20.0mgのルシフェラーゼとを含有する、請求項140に記載の吸収性物品。
【請求項142】
合成繊維と、
水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分と
を含み、前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、物品。
【請求項143】
前記合成繊維が吸収性マトリックスを形成する、請求項142に記載の物品。
【請求項144】
前記吸収性マトリックスが合成繊維を含む、請求項143に記載の物品。
【請求項145】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、請求項142~144のいずれかに記載の物品。
【請求項146】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項145に記載の物品。
【請求項147】
前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、請求項142~146のいずれかに記載の物品。
【請求項148】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項147に記載の物品。
【請求項149】
前記ルシフェラーゼがGaussiaルシフェラーゼである、請求項148に記載の物品。
【請求項150】
前記ルシフェラーゼがRenillaルシフェラーゼである、請求項148に記載の物品。
【請求項151】
前記ルシフェラーゼがMetridiaルシフェラーゼである、請求項148に記載の物品。
【請求項152】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される2つ以上のルシフェラーゼを含む、請求項148に記載の物品。
【請求項153】
前記ケミルミネッセンス系が、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含み、
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項142~144のいずれかに記載の物品。
【請求項154】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項153に記載の物品。
【請求項155】
吸収性物品における使用のための吸収性コアとして構成されている、請求項142~154のいずれかに記載の物品。
【請求項156】
前記合成繊維が、液体透過性材料により少なくとも部分的に包囲されている、請求項155に記載の物品。
【請求項157】
前記液体透過性材料がティッシュシートである、請求項156に記載の物品。
【請求項158】
前記ティッシュシートが、セルロース繊維、合成繊維、およびそれらの組合せからなる群から選択される繊維を含む、請求項157に記載の物品。
【請求項159】
前記少なくとも1つの成分が、前記合成繊維上に保持されている、請求項142~157のいずれかに記載の物品。
【請求項160】
バインダーをさらに含み、前記バインダーが、前記合成繊維上に前記少なくとも1つの成分を保持するように構成されている、請求項159に記載の物品。
【請求項161】
前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、請求項160に記載の物品。
【請求項162】
水性系の存在下で前記合成繊維からの前記少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、請求項159~161のいずれかに記載の物品。
【請求項163】
請求項142~162のいずれかに記載の物品を組み込んだ吸収性物品。
【請求項164】
吸収性物品であって、
液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収性材料と、
液体透過性ティッシュシートおよび水素結合セルロースパルプ繊維を含む粒子からなる群から選択される少なくとも1つの構造要素と、
水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系と
を含み、前記吸収性物品を通じて移動する前記水性系により前記ケミルミネッセンス系の第1の成分が前記ケミルミネッセンス系の第2の成分に移送される構成で、前記ケミルミネッセンス系の成分が、前記吸収性材料、前記トップシート、前記バックシート、およ
び前記少なくとも1つの構造要素からなる群のうちの2つ以上の中または上に別個に配置されている、吸収性物品。
【請求項165】
前記第1の成分が、前記吸収性材料内に配置されている、請求項164に記載の吸収性物品。
【請求項166】
前記吸収性材料を少なくとも部分的に包囲する液体透過性ティッシュシートをさらに含み、前記第2の成分が、前記液体透過性ティッシュシートの少なくとも1つの表面上に配置されている、請求項165に記載の吸収性物品。
【請求項167】
前記ケミルミネッセンス系が、ルシフェリンとルシフェラーゼとを含み、
前記ルシフェラーゼが、前記吸収性材料内に配置されており、
前記ルシフェリンが、前記液体透過性ティッシュシート上に配置されている、請求項166に記載の吸収性物品。
【請求項168】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項167に記載の吸収性物品。
【請求項169】
前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項167または168に記載の吸収性物品。
【請求項170】
前記吸収性材料が、前記ケミルミネッセンス系の前記第1の成分で処理された繊維を含む、請求項165に記載の吸収性物品。
【請求項171】
前記処理された繊維がセルロース系繊維を含む、請求項170に記載の吸収性物品。
【請求項172】
吸収性物品であって、
液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
ルシフェラーゼで処理された繊維を含む繊維性の吸収性材料と、
ルシフェリンで処理された少なくとも1つの表面を含むティッシュシートと
を含み、前記吸収性物品を通じて移動する水性系により前記ルシフェリンおよび前記ルシフェラーゼの一方が他方に移送される構成で、前記ティッシュシートおよび前記吸収性材料が、前記トップシートと前記バックシートの間に配置されている、吸収性物品。
【請求項173】
前記ティッシュシートが前記吸収性材料を少なくとも部分的に包囲して吸収性コアを形成する、請求項172に記載の吸収性物品。
【請求項174】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群
から選択される、請求項172または173に記載の吸収性物品。
【請求項175】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼからなる群から選択され、前記ルシフェリンがセレンテラジンである、請求項172~174のいずれかに記載の吸収性物品。
【請求項176】
セレンテラジン約0.00001~100.0mgと、全ルシフェラーゼ約0.00001~100.0mgとを含む、請求項175に記載の吸収性物品。
【請求項177】
セレンテラジン約0.0001~20.0mgと、全ルシフェラーゼ約0.00003~20.0mgとを含む、請求項175に記載の吸収性物品。
【請求項178】
セレンテラジン約0.01~100.0mgと、全ルシフェラーゼ約0.2~40mgとを含む、請求項175に記載の吸収性物品。
【請求項179】
水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分であって、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、少なくとも1つの成分と、
液体担体と
を含む配合物。
【請求項180】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、請求項179に記載の配合物。
【請求項181】
前記液体担体が、前記ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含み、
前記配合物が、約40~99重量パーセントの溶媒と、約0.01~20重量パーセントのルシフェリンとを含む、請求項180に記載の配合物。
【請求項182】
前記溶媒が、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、ペンタノン、メチルエチルケトン、酢酸n-ブチル、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項181に記載の配合物。
【請求項183】
前記溶媒がエタノールを含む、請求項181または182に記載の配合物。
【請求項184】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項181または182に記載の配合物。
【請求項185】
前記ルシフェリンがセレンテラジンである、請求項180~184のいずれかに記載の配合物。
【請求項186】
約0.1~0.3重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項185に記載の配合物。
【請求項187】
約0.2~0.5重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項185に記載の配合物。
【請求項188】
約0.5~0.9重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項185に記載の配合物。
【請求項189】
約0.9~2.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項185に記載の配合物。
【請求項190】
約2.0~10重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項185に記載の配合物。
【請求項191】
約10~20重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項185に記載の配合物。
【請求項192】
前記液体担体が非水性であり、前記配合物が約0.01~20重量パーセントのルシフェラーゼをさらに含む、請求項180~185のいずれかに記載の配合物。
【請求項193】
前記配合物が塗布される基材材料上に前記少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダーをさらに含む、請求項179~192のいずれかに記載の配合物。
【請求項194】
約0.1~30重量パーセントの前記バインダーを含む、請求項192に記載の配合物。
【請求項195】
前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、請求項192または193に記載の配合物。
【請求項196】
前記配合物に所望の粘度を与えるのに十分な量の粘度調整剤をさらに含む、請求項179~195のいずれかに記載の配合物。
【請求項197】
約0.1~15重量パーセントの前記粘度調整剤を含む、請求項196に記載の配合物。
【請求項198】
前記所望の粘度が、ストリーミングによる前記配合物の塗布に適した粘度である、請求項196または197に記載の配合物。
【請求項199】
前記所望の粘度が、印刷による前記配合物の塗布に適した粘度である、請求項196または197に記載の配合物。
【請求項200】
前記所望の粘度が、コーティングによる前記配合物の塗布に適している、請求項196または197に記載の配合物。
【請求項201】
前記粘度調整剤が、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、請求項196~200のいずれかに記載の配合物。
【請求項202】
前記配合物で処理された基材材料が水性系と接触すると、前記基材材料と比べて、前記少なくとも1つの成分、および/または前記水性系の移送を促進するように適合された多孔質移送剤をさらに含む、請求項180~201のいずれかに記載の配合物。
【請求項203】
0.01~52重量パーセントの多孔質移送剤を含む、請求項202に記載の配合物。
【請求項204】
前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、請求項202または203に記載の配合物。
【請求項205】
前記ケミルミネッセンス系が、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含む、請求項1
79に記載の配合物。
【請求項206】
前記液体担体が、前記ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含み、前記ルシフェラーゼが前記液体担体中に分散されている、請求項205に記載の配合物。
【請求項207】
約40~99重量パーセントの溶媒と、約0.01~20重量パーセントのルシフェリンと、約0.01~20重量パーセントのルシフェラーゼとを含む、請求項206に記載の配合物。
【請求項208】
前記ルシフェリンがセレンテラジンを含み、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項206に記載の配合物。
【請求項209】
約0.05~約0.2重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項206に記載の配合物。
【請求項210】
約0.2~0.6重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項208に記載の配合物。
【請求項211】
約0.1~1.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項208に記載の配合物。
【請求項212】
約1.0~10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項208に記載の配合物。
【請求項213】
約10~20重量パーセントのルシフェラーゼを含む、請求項208に記載の配合物。
【請求項214】
前記ルシフェリンがセレンテラジンを含み、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択され、前記溶媒がエタノールを含み、前記配合物が、
約50~99重量パーセントのエタノールと、
約0.1~5.0重量パーセントのセレンテラジンと、
約0.1~5.0全重量パーセントのルシフェラーゼと、
任意選択で、約0.01~30全重量パーセントの、
前記配合物が塗布される基材材料上に前記少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダー、および
粘度調整剤
のうちの1つまたは複数と、
任意選択で、約0.1~10重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、請求項205または206に記載の配合物。
【請求項215】
前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、請求項214に記載の配合物。
【請求項216】
前記粘度調整剤が、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、請求項214に記載の配合物。
【請求項217】
多孔質移送剤をさらに含み、前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、請求項205~216のいずれかに記載の配合物。
【請求項218】
前記成分がルシフェリンであり、前記ルシフェリンがセレンテラジンを含み、前記液体担体が、前記セレンテラジンが中に溶解されておりかつエタノールを含む溶媒を含み、前記配合物が、
約40~90重量パーセントのエタノールと、
約0.1~5.0重量パーセントのセレンテラジンと、
約0.01~15重量パーセントのバインダーと、
約9~52重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、請求項179に記載の配合物。
【請求項219】
ルシフェラーゼをさらに含む、請求項218に記載の配合物。
【請求項220】
前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、請求項218または219に記載の配合物。
【請求項221】
前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、請求項218~220のいずれかに記載の配合物。
【請求項222】
ルシフェリンを基材材料に塗布するための部分的に水性の配合物であって、ルシフェリンと、約40~99重量パーセントの水および水中の前記ルシフェリンの溶解性を促進するように適合された約1~60重量パーセントの賦形剤を含む、前記ルシフェリンを溶解するように構成された溶媒と、任意選択で、ルシフェリンを前記基材材料に結合するように適合されたバインダーとを含む、部分的に水性の配合物。
【請求項223】
前記賦形剤が、水以外の極性プロトン性溶媒を含む、請求項222に記載の部分的に水性の配合物。
【請求項224】
前記賦形剤が、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール、ペンタノン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項222または223に記載の部分的に水性の配合物。
【請求項225】
バインダーをさらに含み、前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、最大15重量パーセントのバインダーを含む、請求項222~224のいずれかに記載の部分的に水性の配合物。
【請求項226】
約0.01~約1.2重量パーセントのバインダーを含む、請求項225に記載の部分的に水性の配合物。
【請求項227】
約1.2~約8.0重量パーセントのバインダーを含む、請求項225に記載の部分的に水性の配合物。
【請求項228】
約8.0~約12.5重量パーセントのバインダーを含む、請求項225に記載の部分的に水性の配合物。
【請求項229】
多孔質移送剤をさらに含む、請求項222~225のいずれかに記載の部分的に水性の配合物。
【請求項230】
前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、請求項229に記載の部分的
に水性の配合物。
【請求項231】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項222~230のいずれかに記載の部分的に水性の配合物。
【請求項232】
前記ルシフェリンがセレンテラジンである、請求項231に記載の部分的に水性の配合物。
【請求項233】
前記賦形剤が約45~50mMの濃度のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを含む、最大約3.7mMの濃度の前記ルシフェリンを含む、請求項232に記載の部分的に水性の配合物。
【請求項234】
溶液中の最大11重量パーセントのセレンテラジンを含む、請求項232に記載の部分的に水性の配合物。
【請求項235】
自由水が除去された後に最大閾値レベルまでの水分を保持することができる基材材料にルシフェラーゼを塗布する方法であって、
基材材料1グラム当たり約0.01~20mgの前記基材のルシフェラーゼ濃度を実現するために、水性液体中に分散されたルシフェラーゼを含む配合物を前記基材材料の表面に塗布するステップ
を含み、前記塗布ステップが、水分の前記閾値レベルよりも高く前記基材材料の水分レベルを上昇させない、方法。
【請求項236】
前記基材材料が、少なくとも約15重量パーセントの水分の閾値レベルを有するフラッフパルプシートである、請求項235に記載の方法。
【請求項237】
前記フラッフパルプシートの水分レベルを約10重量パーセント未満上昇させる割合で前記配合物が前記表面に塗布される、請求項236に記載の方法。
【請求項238】
前記基材材料が、最大約25重量パーセントの水分の閾値レベルを有する、請求項235に記載の方法。
【請求項239】
前記ルシフェラーゼ配合物が、約5.0~30重量パーセントのルシフェラーゼ濃度を有する、請求項235~238のいずれかに記載の方法。
【請求項240】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項235~239のいずれかに記載の方法。
【請求項241】
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項240に記載の方法。
【請求項242】
自由水が除去された後に最大閾値レベルまでの水分を保持することができる基材材料に、自由水の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系を塗布する方法であって、
水性液体中のルシフェラーゼを含むルシフェラーゼ配合物で前記基材の表面上の区域が
処理されるルシフェラーゼ処理ステップと、
非水性溶媒中に溶解されたルシフェリンを含むルシフェリン配合物で前記区域が処理されるルシフェリン処理ステップと
を含み、前記ルシフェラーゼ処理ステップが、水分の前記閾値レベルよりも高く前記基材材料の水分含有量を上昇させない、方法。
【請求項243】
前記基材が、少なくとも約15重量パーセントの水分の閾値レベルを有するフラッフパルプシートである、請求項242に記載の方法。
【請求項244】
前記フラッフパルプシートの水分レベルを約10重量パーセント未満上昇させる割合で前記ルシフェラーゼ配合物が前記表面に塗布される、請求項243に記載の方法。
【請求項245】
水分の前記閾値レベルが最大約25重量パーセントである、請求項242に記載の方法。
【請求項246】
前記ルシフェラーゼ配合物が、約5.0~30重量パーセントのルシフェラーゼ濃度を有する、請求項242~245のいずれかに記載の方法。
【請求項247】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、請求項243~246のいずれかに記載の方法。
【請求項248】
吸収性物品への組込みのための処理ティッシュ組成物を生産する方法であって、
液体透過性ティッシュシートの表面に配合物を塗布するステップであり、前記配合物が、ルシフェリンと、前記ルシフェリンが中に溶解されている溶媒とを含み、前記配合物を塗布すると前記ルシフェリンが前記液体透過性ティッシュシート上に保持される、ステップと、
続いて前記液体透過性ティッシュシートから前記溶媒を除去するステップとを含む、方法。
【請求項249】
塗布するステップが、前記配合物を前記表面にストリーミングするステップを含む、請求項248に記載の方法。
【請求項250】
前記配合物がストリーミング装置によりストリーミングされ、
塗布するステップが、前記ストリーミング装置に対して前記液体透過性ティッシュシートを移動させるステップをさらに含む、請求項249に記載の方法。
【請求項251】
前記配合物が内部を通ってストリーミングされる1つまたは複数のノズルを前記ストリーミング装置が含み、前記表面と接触するように前記1つまたは複数のノズルが位置する、請求項250に記載の方法。
【請求項252】
前記配合物がストリーミングされる前記ティッシュシートの前記表面が、2つの固定点の間に吊される、請求項250または251に記載の方法。
【請求項253】
前記液体透過性ティッシュシートが連続的なシートである、請求項248~251のいずれかに記載の方法。
【請求項254】
前記溶媒を除去するステップが、前記配合物で処理された前記液体透過性ティッシュシートの前記表面を加熱するステップを含む、請求項248~253のいずれかに記載の方法。
【請求項255】
前記液体透過性ティッシュシートがセルロース系繊維を含み、前記配合物が、前記セルロース系繊維上に前記ルシフェリンを保持するように適合されたバインダーをさらに含む、請求項248~254のいずれかに記載の方法。
【請求項256】
前記液体透過性ティッシュシートが合成繊維をさらに含む、請求項255に記載の方法。
【請求項257】
前記配合物が、約40~99重量パーセントの溶媒と、約0.01~20重量パーセントのルシフェリンとを含む、請求項248~256のいずれかに記載の方法。
【請求項258】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項257に記載の方法。
【請求項259】
前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、約0.00002~約20重量パーセントのセレンテラジン濃度を有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、請求項258に記載の方法。
【請求項260】
約0.001~10重量パーセントのルシフェリン濃度を有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、請求項257または258に記載の方法。
【請求項261】
前記溶媒がエタノールを含む、請求項257~260のいずれかに記載の方法。
【請求項262】
前記溶媒が、約40~99重量パーセントの水と、水中の前記ルシフェリンの溶解性を促進するように構成された約1~60重量パーセントの賦形剤とを含む、請求項257~261のいずれかに記載の方法。
【請求項263】
前記配合物が、前記セルロース系繊維上に前記ルシフェリンを保持するように適合された約0.01~30重量パーセントのバインダーをさらに含む、請求項257~262のいずれかに記載の方法。
【請求項264】
前記バインダーの量が、前記配合物に所望の粘度を与えるように選択される、請求項263に記載の方法。
【請求項265】
前記ティッシュシートの幅以下である幅を有する長手ストリップの形態で前記表面に前記配合物が塗布される、請求項248~264のいずれかに記載の方法。
【請求項266】
前記長手ストリップが、連続的な長手ストリップである、請求項265に記載の方法。
【請求項267】
前記長手ストリップが、非連続的な長手ストリップである、請求項266に記載の方法。
【請求項268】
前記長手ストリップが、点線の長手ストリップおよび破線の長手ストリップのうちの1つまたは複数である、請求項267に記載の方法。
【請求項269】
前記長手ストリップが直線である、請求項265~268のいずれかに記載の方法。
【請求項270】
前記長手ストリップが、1つまたは複数の曲線部分を含む、請求項265~268のいずれかに記載の方法。
【請求項271】
前記長手ストリップが、1つまたは複数の直線部分を含む、請求項265~268のいずれかに記載の方法。
【請求項272】
1つまたは複数の形状の形態で前記表面に前記配合物が塗布される、請求項248~264のいずれかに記載の方法。
【請求項273】
前記配合物がルシフェラーゼをさらに含む、請求項248~272のいずれかに記載の方法。
【請求項274】
ティッシュ印刷機上で少なくとも部分的に実施される、請求項248~273のいずれかに記載の方法。
【請求項275】
前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン約0.01mg~25gを有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、請求項248~274のいずれかに記載の方法。
【請求項276】
ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン約0.01~100mgを有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、請求項275に記載の方法。
【請求項277】
ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン約0.01~1.0gを有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、請求項272に記載の方法。
【請求項278】
前記配合物が塗布される前記液体透過性ティッシュシートが連続的である、前記配合物を塗布するステップに続いて離散した長さに前記液体透過性ティッシュシートを分割するステップをさらに含む、請求項275~277のいずれかに記載の方法。
【請求項279】
吸収性物品への組込みのための吸収性コアを生産する方法であって、
請求項248~275のいずれかに記載の方法にしたがって処理ティッシュ組成物を生産するステップと、
前記処理ティッシュ組成物で吸収性材料を少なくとも部分的に包囲するステップと
を含む、方法。
【請求項280】
前記処理ティッシュ組成物が、セルロース繊維、合成繊維、およびそれらの組合せから選択される繊維を含む、請求項279に記載の方法。
【請求項281】
水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための液体不透過性バックシート構造体を生産する方法であって、
前記液体不透過性バックシートの表面に配合物を塗布するステップであり、前記配合物が、
ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される前記少なくとも1つの成分と、
液体担体と、
前記液体不透過性バックシート上に前記少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダーと
を含む、ステップと、
続いて前記液体不透過性バックシートから前記液体担体の少なくとも一部を除去するステップと
を含む、方法。
【請求項282】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンであり、前記液体担体が、前記ルシフェリンが中に溶解されておりかつエタノールを含む溶媒を含み、
前記配合物が、
約40~90重量パーセントのエタノールと、
約0.1~5.0重量パーセントのルシフェリンと、
約0.01~15重量パーセントのバインダーと、
約9~52重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、請求項281に記載の方法。
【請求項283】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項281または282に記載の方法。
【請求項284】
前記ルシフェリンがセレンテラジンを含む、請求項283に記載の方法。
【請求項285】
前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、請求項282~284のいずれかに記載の方法。
【請求項286】
前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、請求項282~285のいずれかに記載の方法。
【請求項287】
前記バインダーおよび前記多孔質移送剤のうちの1つまたは複数の量が、前記配合物に所望の粘度を与えるように構成される、請求項282~286のいずれかに記載の方法。
【請求項288】
前記配合物を前記表面に塗布するステップが、前記配合物を前記表面にストリーミングするステップを含む、請求項282~287のいずれかに記載の方法。
【請求項289】
前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面にわたってコーティングを塗布するステップであって、前記コーティングが、水溶性コーティングまたは水透過性コーティングのうちの1つまたは複数である、ステップをさらに含む、請求項282~288のいずれかに記載の方法。
【請求項290】
前記液体担体を除去するステップが、前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面を加熱するステップを含む、請求項282~289のいずれかに記載の方法。
【請求項291】
前記液体担体を除去するステップが、前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面を、前記液体不透過性バックシートの前記表面から前記液体担体をウィックするように適合された吸収性材料と接触させるステップを含む、請求項282~290のいずれかに記載の方法。
【請求項292】
前記配合物中の前記少なくとも1つの成分がルシフェリンであり、前記吸収性材料がルシフェラーゼで処理される、請求項291に記載の方法。
【請求項293】
前記吸収性材料が、吸収性繊維および超吸収性ポリマーのうちの1つまたは複数を含む吸収性コアの形態である、請求項292に記載の方法。
【請求項294】
ケミルミネッセンス系の第1の成分を含む粒子からなるカプセル化材料であって、前記粒子がそれぞれ、前記粒子の全表面を覆うコーティングを有し、前記コーティングが、水透過性および水溶性のうちの1つまたは複数である材料を含み、前記粒子が、所定量の前記第1の成分を含む、カプセル化材料と、
前記ケミルミネッセンス系の所定量の第2の成分と
を含み、前記所定量の前記第1および第2の成分が、水性系の存在下で所望の強度の光を生成するのに十分である、組成物。
【請求項295】
液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収性材料と、
請求項294に記載の組成物と
を含む吸収性物品。
【請求項296】
水性排泄物の検出のための吸収性物品を生産する方法であって、
水透過性材料および水溶性材料のうちの1つまたは複数である材料と共に、水性系と接触すると光を生成するように構成されているケミルミネッセンス系の2つの反応性成分のうちの1つを含む粒子からなるカプセル化材料を生産するステップと、
吸収性物品を生産するステップであり、
液体透過性であるトップシートと液体不透過性であるバックシートの間に前記カプセル化材料を配置するステップと、
前記吸収性物品の構造要素の中に前記ケミルミネッセンス系の前記2つの反応性成分の別の反応性成分を配置するステップとを含む、ステップと
を含む、方法。
【請求項297】
ケミルミネッセンス系で処理されたフラッフパルプを生産する方法であって、フラッフパルプシートの部分に、ルシフェリンを含む非水性溶液と、ルシフェラーゼを含む水性溶液とを別個に塗布するステップを含む、方法。
【請求項298】
前記ルシフェリンおよび前記ルシフェラーゼが塗布されるそれぞれの部分が重なっていない、請求項297に記載の方法。
【請求項299】
前記それぞれの部分が、前記フラッフパルプシートの互いに反対側にある表面上に配置される、請求項298に記載の方法。
【請求項300】
前記それぞれの部分が、前記フラッフパルプシートの1つの表面上に配置される、請求項298に記載の方法。
【請求項301】
フラッフパルプ組成物を生産する方法であって、
空気中で個別化フラッフパルプ繊維の分散物を生産するために、フラッフパルプ繊維のシートを繊維化するステップと、
ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分の配合物を前記分散物中に噴霧するステップと
を含み、前記ケミルミネッセンス系が、水性系の存在下で反応して光を生成するように構成されており、
前記個別化フラッフパルプ繊維上に保持された前記少なくとも1つの成分の濃度が、前記個別化フラッフパルプ繊維の約0.0003~10.0重量パーセントである、方法。
【請求項302】
前記繊維化するステップが、ハンマーミルのチャンバー内で実施され、
前記配合物が、前記チャンバー内に噴霧される、請求項301に記載の方法。
【請求項303】
前記繊維化するステップが、ハンマーミルのチャンバー内で実施され、
前記分散物が、前記チャンバーから空気輸送され、
前記配合物が、前記チャンバーから空気輸送された後、前記分散物中に噴霧される、請求項301に記載の方法。
【請求項304】
液体透過性であるトップシートと、液体不透過性であるバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収性材料と、前記トップシートと前記バックシートの間に配置されたケミルミネッセンス系の第1の成分とを含み、前記第1の成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼのうちの1つである、吸収性物品と、
前記ケミルミネッセンス系のある量の第2の成分であって、前記量が、水性系の存在下で前記第1の成分と反応して所定の持続時間および/または強度の光を生成するのに適している、第2の成分と
を含むキット。
【請求項305】
前記第2の成分が、液体配合物、ゲル、および粉末からなる群から選択される形態である、請求項304に記載のキット。
【請求項306】
前記吸収性物品の少なくとも一部が、それに前記第2の成分を塗布できるように構成されている、請求項304または305に記載のキット。
【請求項307】
前記トップシートおよび前記バックシートのうちの1つまたは複数が、選択的に開くことができかつ再び閉じることができる、請求項306に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年10月30日に出願された米国仮特許出願第62/753,024号、および2018年6月29日に出願された米国仮特許出願第62/692,502号、および2019年6月28日に出願された米国特許出願第16/457,732号の利益を主張し、それらのそれぞれの全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
いくつかのケミルミネッセンス系は、水性系の存在下で反応して光を生成する。そのようなケミルミネッセンス系のいくつかは、ルシフェリンとルシフェラーゼとを含むバイオルミネッセンス系など、水性系の存在下で反応して光を生成する成分を含む。本開示は、吸収性物品のための材料、または構造要素に関し、これらは、そのようなケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されており、あるいはそのようなケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分を取り込んでいる。本開示は、そのようなケミルミネッセンス系を例えば前述の材料または構造要素に組み込んだ吸収性物品にも関する。本開示は、そのようなケミルミネッセンス系の1つまたは複数の成分で材料または構造要素を処理するための配合物および方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
乳幼児用おむつ、成人用失禁パッド、および女性用ケア製品などのパーソナルケア吸収性製品、ならびに吸収性ベッドパッド、吸収性ペット用パッドおよび同種のものなど、一般に着用されない関連する吸収性物品は典型的には、1つまたは複数の吸収性材料を含む流体吸収性コアを含有する。多くの構成が存在するが、多くの吸収性物品は、トップシートとバックシートの間に配置された流体吸収性コアを含む。トップシートは、液体排泄時などに吸収性コア内への流体移送を促すように適合された流体透過性材料から典型的に形成されており、通常、トップシートによる流体保持は最小限である。吸収性コア内で一般に使用される1つの吸収性材料は、一般に繊維性マトリックスの形態の米国サザンパインフラッフパルプであり、時には、繊維性マトリックス全体にわたり分散された超吸収性ポリマー(SAP)と併用される。このフラッフパルプは、フラッフパルプの長い繊維長、繊維の粗さ、およびウェットレイド・乾燥パルプシート(wet-laid and dried pulp sheet)からエアレイドウェブへのその相対的な加工の容易さなどの要因に基づいて、吸収性製品に好ましい繊維として世界的に認識されている。このタイプのセルロース系フラッフパルプの原料はサザンパイン(例えば、テーダマツ、Pinus taeda L.)である。この原料は再生可能であり、このパルプは容易に生分解可能である。SAPと比べて、これらの繊維は、質量当たりでは安価であるが、保持される液体の単位当たりではより高価になる傾向がある。これらのフラッフパルプ繊維は繊維間の隙間内に大部分を吸収する。この理由により、繊維性マトリックスは、圧力を適用すると捕捉された液体を容易に放出する。捕捉された液体を放出する傾向は、セルロース系繊維のみから形成されたコアを含む吸収性製品の使用中に皮膚の著しい濡れを招く恐れがある。そのような製品は、液体がそのような繊維性吸収性コア内に効果的に保持されないため、捕捉された液体を漏出させる傾向もある。
【0004】
SAPは水膨潤性であり、一般に、流体に対して高い吸収能力を有する非水溶性の吸収性材料である。SAPは、体液を吸収および保持するために赤ちゃん用おむつまたは成人用失禁製品のような吸収性物品において使用される。SAPは、流体を吸収すると膨潤して、その重量を超えるそのような流体を保持するゲルになる。一般に使用されるSAPは、大部分がアクリル酸から誘導される。アクリル酸ベースのポリマーも、おむつおよび失禁パッドのコスト構造の意味のある部分を構成する。SAPは、(高い荷重下吸収度また
はAULにより示される)高いゲル強度を有するように設計される。現在使用されるSAP粒子の(膨張時の)高いゲル強度は、SAP粒子が粒子間に著しいボイド空間を保持するのを助け、これは迅速な流体取込みに役立つ。しかし、この大きい「ボイド体積」は同時に、飽和状態の製品内に著しい間隙(粒子間)液をもたらす。間隙液が存在するとき、吸収性製品の「再濡れ」値または「濡れ感」が損なわれる。
【0005】
SAP技術の進歩は、フラッフパルプがコアの吸収能により小さく寄与し、SAPが安定して保持されるマトリックス構造の提供により大きく寄与する吸収性コア構成の設計を可能にした。フラッフパルプ繊維は、流体をSAPに導く流体分配機能も提供する。しかし、これらの構造的な流体分配機能は、いくつかの構成において、合成繊維により提供されて、フラッフパルプ繊維と合成繊維の両方を含有する吸収性コア、さらにはフラッフパルプ繊維を含有しない「フラッフレス(fluff-less)」吸収性コアの開発につながり得ることが見出されている。これらの構成は、吸収度を犠牲にせずに物理的にあまりかさばらないという利点を提供し得る。
【0006】
どのような構成であっても、吸収性コアは、流体排泄物を吸収するように適合された1つまたは複数の材料を含む吸収性構造体である。いくつかの構成において、吸収性コアは、生産中に吸収性物品内に置かれる内蔵部品である。そのような構成において、吸収性コアの吸収性材料(例えば、フラッフパルプ、合成繊維、SAPなど)は、ティッシュシートなどの流体透過性材料内に包まれてよく、または少なくとも部分的に包囲されてよい。
【0007】
おむつまたは成人用失禁パッドなどのいくつかの吸収性物品は、流体排泄物からの流体を捕集すると共に、均一かつ適時に吸収性コアに分配するための捕捉分配層(acquisition and distribution layer、ADL)も含む。ADLは、通常、トップシートと吸収性コアの間に置かれ、通常、複合ファブリックの形態を取る。ある例の構成において、そのようなファブリックの上部3分の1は、比較的大きいボイドおよびより大きいボイド体積を伴う低密度(より高デニールの繊維)を有し、比較的より高い排出速度であっても、示された流体を効果的に捕捉する。ADLの複合ファブリックの中部3分の1は、通常、より小さいボイドを伴うより高密度(低デニール)の繊維で作られており、一方、このファブリックの下部3分の1は、さらに高密度(より低く、より小さいデニール)の繊維で作られており、しかもより微細なボイドを伴う。複合ファブリックのより高密度の部分は、より多くのより微細な毛管を有し、したがって、より大きい毛管圧を発生させ、したがって、より多くの量の流体を構造体の外の領域に移動させ、したがって、流体の適切な導流および分配を一様に可能にし、吸収性コアが限られた時間で液体排泄物をすべて取り込むことを可能にして、吸収性コア内のSAPが排泄物を遅すぎることも速すぎることもなく保持およびゲル化することを可能にする。ADLは、(標的ゾーン内の溢れを最小限にする)より迅速な液体捕捉を実現し、吸収性コア内への流体のより迅速な輸送および完全な分配を確実にする。
【0008】
上述の通り、どのような構成であっても、吸収性コアは、流体を保持するように機能し、それ自体、流体を捕捉、分配、および/または貯蔵する層など、1つまたは複数の層からなっていてよい。多くの場合、エアレイドパッドおよび/または不織ウェブの形態などのセルロース繊維のマトリックスが、吸収性物品の吸収性コア内で(または吸収性コアとして)使用される。いくつかの場合において、異なる層は、架橋セルロース繊維などの1つまたは複数の異なるタイプのセルロース繊維からなっていてよい。いくつかの場合において、合成繊維が、セルロース繊維あり、またはなしで使用されてよい。吸収性コアは、繊維マトリックス全体にわたり通常は粒子として分配された1つもしくは複数のSAPなどの1つもしくは複数の流体保持剤または他の吸収性材料を含んでもよい。
【0009】
バックシートは、典型的には流体不透過性材料から形成されて、保持された流体が漏れ
るのを防ぐ障壁を形成する。
どのような構造であっても、吸収性物品が1回または複数回の液体排泄によって濡れたとき、流体が皮膚と接触する機会が大いに増し、長時間取り替えずに放置されると、乳幼児にはおむつかぶれを、成人においては皮膚炎の問題を招き、それによって皮膚の健康被害をもたらす恐れがある。しかし、一般に、吸収性物品が乾いているか濡れているかを知る唯一の方法は、吸収性物品を物理的に検査することである。日中は、これは重大な問題にならないかもしれない。なぜなら、介護者は、おむつもしくは成人用失禁製品などの着用された物品、またはベッドパッドなどの他の物品を所望の回数点検できるからである。これに対して、夜間の検査は、成人だけでなく赤ちゃんも不快にさせ、その睡眠を妨げる恐れがある。さらに、一晩に数回など、夜間の頻繁な検査は、着用者の睡眠パターンを乱す恐れがあり、これは乳幼児ならびに成人の使用者に健康被害をもたらす。加えて、おむつまたは失禁パッドなどの着用された物品に対しては、パンツ、パジャマ、および/または下着などの衣料品が吸収性物品の上に着用されるのが典型的である。ベッドパッドまたはペット用パッドなどの品物に対しては、パッド上の使用者(ヒトまたは動物)の位置が、パッドを見る介護者の視界を遮ることがある。したがって、異なるタイプの濡れおよび/または水分インジケータを組み込んだ吸収性物品でさえ、排泄物を適時に発見するのは困難である。
【0010】
その結果、排泄とその発見の間には典型的に時間差がある。この時間が長くなると、おむつかぶれ、皮膚刺激、および/または皮膚剥離が起こる可能性がある。これらの状態は、罹患者にとって非常に苦痛であり得る。これは、赤ちゃんおよび介護施設内の成人に特に当てはまり、吸収性物品を取り替えるまでの時間がより長くなり得る夜間の排泄に特に当てはまる。
【0011】
これらは、吸収性ベッドパッドなど一般に身体に着用されない吸収性製品に対しては当面の懸念ではないかもしれないが、使用者の衛生および快適さを維持することは依然として重要な目標である。
【0012】
吸収性物品に組み込まれた以前の水分インジケータは、濡れ検出の視覚的表示として変色を利用する。液体との接触に基づいて現れるインクまたは消えるインクが、濡れ検出の一般的な機構である。液体の存在下で蛍光を発する化合物を組み込むことによるなど、蛍光も濡れ検出に使用されてきた。そのようなインジケータの機構は一般に、次の3つの大まかな分類に分けられる:(1)吸収性物品のプライのうちの1つの上に水分表示パターンをインプリントすること、(2)吸収性物品の層間に組み込まれている離散した水分表示ストリップまたは層、および(3)使用直前に吸収性物品の内部に固定される離散した(すなわち、吸収性物品の構造の一部ではない)表示ストリップ。
【0013】
どのような機構であっても、これらの視覚的インジケータは、低照度(例えば、夜間)の状況においてはすべて不十分である。現れるインクまたは消えるインクは直接視覚的に検出されなければならず、介護者が吸収性製品を直接観察する必要がある。低照度の状況においては、これには、覆っている衣類(例えば、パジャマまたは下着)を取り除くだけでなく、光源(例えば、頭上照明または懐中電灯)も必要となり得る。蛍光インジケータには蛍光化合物を励起する外部光源が必要であるので、同様の問題がある。そのような励起は、典型的には、(着用者および介護者に健康上の懸念をもたらす)紫外光にインジケータを曝露することにより実現され、蛍光化合物と光学的に直接連通していなければならず、これには、その時、覆っている衣類、ブランケットなどを取り除くことが必要となる。したがって、吸収性衣類における濡れを検出するために以前に使用された視覚的インジケータの使用には、低照度の状況においては多くの不利な点があり、これは、その表示機構の有用性を大きく低下させる。
【0014】
吸収性物品のための濡れ検出に対するこれらの解決策はいずれも、夜の排泄検出のニーズには不十分である。専ら、どの技術も確実にはトリガーとならず、トリガーとなるときでさえも、検出するために直接的な、照明された視覚的検査を必要とする。
【0015】
したがって、夜に、かつ/または衣類下で起こる排泄を介護者に知らせる場合には、従来の吸収性物品は不十分である。
米国特許出願第14/516,255号は、その完全な開示が参照により本明細書に組み込まれ、水性系と接触すると可視光を生成するように構成されたケミルミネッセンス系で処理されたフラッフパルプ組成物、およびそのような処理フラッフパルプ組成物を組み込んだ吸収性物品を開示している。
【発明の概要】
【0016】
本概要は、発明を実施するための形態において以下でさらに説明される概念を選択して簡略化された形で導入するために記載される。本概要は、特許請求される主題の重要な特徴を特定することは意図されず、特許請求される主題の範囲を決定する助けとして使用されることも意図されない。
【0017】
本開示の1つの態様において、ケミルミネッセンス系の1つまたは複数の反応性成分で処理された材料が提供される。概して、バイオルミネッセンス系などの二成分系が議論され、これは、ルシフェリンとルシフェラーゼとを含む。そのような実施形態において、処理材料は、そのようなケミルミネッセンス系の少なくとも1つの反応性成分を含む。しかし、これらの成分は、水性系の存在下で反応して光を生成する。したがって、課題は、光生成反応を生産中または保管中になど早まって開始せず、吸収性物品の使用中-具体的には、吸収性物品が流体排泄を受けるときにのみ開始するように材料および/または吸収性物品に反応性成分を組み込むことである。
【0018】
したがって、いくつかの材料は、ただ1つの反応性成分で処理されている。使用中、ただ1つの反応性成分を処理材料が含む実施形態は、典型的には、排泄物の水性流体がトップシートから(例えば)バックシートに向かって移動し、それによって反応して光生成反応を開始するときなど、吸収性物品による流体排泄物の受入れ時に一方の反応性成分が他方の反応性成分に移送されるであろう配列で吸収性物品の中-別の処理材料または層の中など-の他の場所に配置された他の反応性成分と一緒に吸収性物品に組み込まれるであろう。しかし、いくつかの実施形態において、処理材料は、互いに反応して光を生成する2つの成分を含む。使用中、反応は、典型的には、水性系が処理材料に接触したとき開始されるであろう。
【0019】
材料は、吸収性物品に典型的に組み込まれている材料である。材料は、吸収性または非吸収性材料であり得る。
いくつかの実施形態において、処理材料は処理ティッシュ組成物であり、ここで液体透過性ティッシュシートは、少なくとも1つの表面上でルシフェリンおよびルシフェラーゼのうちの片方または両方で、成分が表面上に保持されるように処理される。処理ティッシュ組成物は、吸収性物品に、例えば吸収性コアが内部に包まれる材料として組み込まれてよい。いくつかの実施形態において、材料は、水素結合セルロースパルプ繊維で形成されたインジケータ粒子であり、これは、粒子表面上、および/または粒子全体にわたる繊維上に保持されたルシフェリンおよびルシフェラーゼのうちの1つまたは複数で処理されている。そのような実施形態において、インジケータ粒子は、様々な物理的形態を取ってよい。例えば、インジケータ粒子は、2つの互いに反対側にある面および1.5未満のアスペクト比(幅に対する長さの比)を有し、片方または両方の表面の面積が0.1~300mmあるフレークの形態でよい。別の例として、インジケータ粒子は、1.5以上のアスペクト比を有し、断面積が0.01~200mmあり、1~800mmの長さを有す
る細長いストリップの形態でよい。使用中、1つまたは複数のインジケータ粒子が、吸収性コア内に、もしくは吸収性コアとバックシートの間に置かれた、または分配されたような吸収性物品に組み込まれてよい。粒子の物理的形態は、吸収性コアもしくは吸収性物品の特定の構成および/またはサイズのために様々であってよい。
【0020】
本開示の別の態様において、物品は、合成繊維と、ルシフェリンおよびルシフェラーゼのうちの少なくとも1つとを含む。いくつかの実施形態において、合成繊維は不織吸収性マトリックスを形成し、したがって物品は、吸収性物品のための吸収性コア(フラッフレス吸収性コアなど)における使用またはそれとしての使用に適していてよい。
【0021】
本開示の別の態様において、水性系と接触すると可視光を生成するように構成されているケミルミネッセンス系を含む吸収性物品が提供される。いくつかの実施形態において、吸収性物品は、液体透過性トップシートと、液体不透過性バックシートと、それらの間に配置された吸収性材料と、ケミルミネッセンス系とを、吸収性物品を通じて移動する水性系により1つの反応性成分が別の反応性成分に移送される構成で吸収性物品内に別個に配置されたケミルミネッセンス系の反応性成分と共に含む。そのような実施形態において、反応性成分は、吸収性物品の異なる構造要素、例えば吸収性材料、トップシート、バックシート、液体透過性ティッシュシート、処理インジケータ粒子などの中または上に配置されている。そのような実施形態のある例示的かつ非限定的な例において、ケミルミネッセンス系は、ティッシュシート上に配置されたルシフェリンと、繊維性吸収性材料内に配置されたルシフェラーゼとを含み、このティッシュシートは、吸収性材料とティッシュシートが吸収性コアを一緒に形成するように吸収性材料のためのラップを形成してよい。この例において、吸収性物品が流体排泄を受けるとき、吸収性物品を通じて吸収性コアに向かって移動する流体は、ティッシュシート上のルシフェリンと出会い、これを吸収性材料内のルシフェラーゼに移送し(かつ/またはその逆)、それによって光生成反応を開始するであろう。フラッフレス吸収性コアを組み込んだいくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス系は、ティッシュシート上に配置されたルシフェリンと、超吸収性材料を含有する吸収性材料内に配置されたルシフェラーゼとを含み、このティッシュシートは、吸収性材料のためのラップを形成してよい。フラッフレス吸収性コアを組み込んでいるいくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス系は、ティッシュラッピングのないコア材料内または(1つまたは複数の)他の構造体内に配置されている。いくつかの実施形態において、吸収性物品への組込みのための構造要素は、処理区域を有する第1の表面であって、処理区域が、ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されている、第1の表面を含み、処理区域は全体で、第1の表面の面積よりも小さい。
【0022】
本開示のさらに別の態様において、ケミルミネッセンス系の1つまたは複数の反応性成分-特に、ルシフェリンおよびルシフェラーゼ-で基材材料を処理するための配合物が提供される。いくつかの実施形態において、配合物は、少なくとも1つの反応性成分(例えば、ルシフェリン)と、(例えば、ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含んでよい)液体担体とを含む。そのような実施形態のいくつかは、基材材料上に(1つまたは複数の)反応性成分を保持するように適合されたバインダーを含む。そのような実施形態のいくつかは、所望の粘度、例えばストリーミング、印刷、コーティングなどの塗布プロセスに適した粘度を配合物に与える粘度調整剤を含む。そのような実施形態のいくつかは多孔質移送剤(porous transfer agent)を含む。配合物で処理された基材材料が水性系により接触されると、多孔質移送剤は、基材材料と比べて、(1つまたは複数の)反応性成分、および/または水性系の移送を促進するように適合されている。他の実施形態において、ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分が、乾燥担体材料内の乾燥配合物として1つまたは複数の基材に塗布される。乾燥担体材料は、限定されないが、糖、鉱物またはその塩、デンプン、シリカ、粘土、タルク、微粉木材または他のセルロース、ゼラチン、寒天、およびSAPなど、塗布機内で流動可能または分散可能な配
合物を可能にする任意の不活性材料を含んでよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、配合物は、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含み、液体担体は溶媒であり、または溶媒を含む。そのような実施形態において、ルシフェリンは溶媒中に溶解されており、ルシフェラーゼは、液体担体中に分散されている。
【0024】
特にルシフェリンを基材材料に塗布するためのいくつかの実施形態において、部分的に水性の配合物が使用される。そのような実施形態は、ルシフェリンと、水、および水中のルシフェリンの溶解性を促進するように適合された賦形剤(例えば、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、エタノール、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、部分的に加水分解されたポリ(ビニルアルコール)、ポリビニルピロリドン、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-2-ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート)、およびそれらの組合せなどの水溶性ポリマー;糖(単糖、多糖、および分岐多糖);セルロースおよびセルロース誘導体;鉱物およびその塩;など)を含む、ルシフェリンを溶解する溶媒とを含む。そのような実施形態のいくつかは、ルシフェリンを基材材料に結合するように適合されたバインダーを含む。いくつかの賦形剤は、ケミルミネッセンス反応において不活性であるが、追加の利益を提供する。そのような追加の利益は、例えば、様々な水性および非水性溶媒系におけるケミルミネッセンス系の所与の成分の溶解性に対する効果、吸収性物品における水の利用可能性に対する効果、ケミルミネッセンス系の片方または両方の成分のための様々な基材に対する保持効果(例えば、バインダー)、ケミルミネッセンス系の片方または両方の成分のための放出効果(例えば、多孔質移送剤)などを含む。いくつかのそのような賦形剤は、これらまたは他の複数の機能を有してよい。したがって、本教示における賦形剤の使用は、部分的に水性の配合物に限定されない。
【0025】
これらの幅広いパラメータ内で、本開示による配合物は、幅広い種類の塗布に適した成分、およびその相対量を含んでよい。そのような実施形態のある例示的かつ非限定的な例において、合成材料から典型的に形成される、液体不透過性バックシートへのセレンテラジン(ルシフェリン)の塗布に適した配合物は、エタノールと、セレンテラジンと、バインダーと、多孔質移送剤とを含む。別の例示的かつ非限定的な例において、セルロース系基材材料へのセレンテラジンおよびルシフェラーゼの塗布に適した配合物は、エタノールと、セレンテラジンと、ルシフェラーゼ(Gaussia、Renilla、および/またはMetridiaルシフェラーゼなど)と、バインダーおよび/または粘度調整剤と、多孔質移送剤とを含む。本明細書においてより詳細に説明される通り、配合物が塗布されている基材材料の性質は、バインダーが適しているかどうかを決定する要因である。例えば、バインダーは、合成繊維を含む基材材料に塗布される配合物に利益を与えることができるのに対し、セルロース繊維で作られた基材材料に塗布される配合物においてはバインダーは必要とされないこともある。
【0026】
本開示のさらに別の態様において、ケミルミネッセンス系の1つまたは複数の反応性成分で基材材料を処理するための方法が提供される。上述の通り、これらの成分は、水性系の存在下で反応して光を生成する。したがって、材料および/または吸収性物品への反応性成分の組込みにおける1つの課題は、光生成反応を早まって開始しないように組込みを行うことである。いくつかの実施形態において、ある方法は、基材材料上で所望のルシフェラーゼ濃度を実現するのに十分であるが、水分の閾値レベルよりも高く基材材料の水分含有量を上昇させることのない、水性液体中に分散されたルシフェラーゼの配合物を基材材料に塗布するステップを含む。そのような方法は、ルシフェリンも基材材料に塗布される場合など、その後の乾燥ステップの必要性を低減する利点を提供し得る。いくつかの実施形態において、ある方法は、基材材料の表面上の区域が、水性液体中に分散されたルシフェラーゼを含むルシフェラーゼ配合物で処理され、かつ非水性溶媒中に溶解されたルシ
フェリンを含むルシフェリン配合物で別個に処理される、別個のルシフェラーゼ処理ステップおよびルシフェリン処理ステップを含む。
【0027】
さらに別の態様において、吸収性物品、または吸収性物品への組込みのための構造要素を生産するための、例えば前述の処理材料のうちの1つまたは複数を利用する方法が提供される。いくつかの実施形態において、処理ティッシュ組成物は、溶媒中に溶解されたルシフェリンを含む配合物を液体透過性ティッシュシートに塗布することにより、例えば配合物を表面にストリーミングし、続いてティッシュシートから溶媒を除去することにより生産されてよい。そのような実施形態のいくつかにおいて、ティッシュシートは、配合物をストリーミングする1つまたは複数のノズルに対して移動される連続的なシートでよく、配合物が塗布されるティッシュシートの表面は、2つの固定点の間に吊される。そのような実施形態において、溶媒は、処理表面のその後の熱処理により、例えば加熱ゾーン内を処理表面を移動することにより除去されてよい。
【0028】
さらに別の態様において、あるケミルミネッセンス系が、吸収性物品における使用、またはその1つもしくは複数の材料および/もしくは構造要素における使用に適した形態で提供される。いくつかの実施形態において、ある組成物は、ケミルミネッセンス系の所定量の第1の成分を含む粒子からなるカプセル化材料であって、粒子が、粒子の全表面を覆う水透過性または水溶性コーティングを有する、カプセル化材料と、ケミルミネッセンス系の所定量の第2の成分とを含む。そのような組成物は、吸収性物品、またはその成分への、例えば生産中の、または吸収性物品の使用前のエンドユーザーによる組込みに適していてよい。いくつかの実施形態は、ケミルミネッセンス系の第1の成分が組み込まれている吸収性物品と、第1の成分と反応して所定の持続時間および/または強度の光を生成するのに適した、ケミルミネッセンス系の測定量の第2の成分とを含むキットの形態でよい。そのような実施形態のいくつかにおいて、測定量は、例えば吸収性物品のエンドユーザーが吸収性物品にその使用前に塗布するために、液体配合物、ゲル、粉末などの形態でよい。
【0029】
代表的な吸収性物品は、使い捨ておむつおよび成人用失禁製品を含む。
本発明の前述の態様および付随する多くの利点は、添付図面と併せて解釈される場合、以下の詳細な説明を参照することによってよりよく理解されるにつれて、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】ケミルミネッセンスフラッフパルプ組成物を組み込んだある例の吸収性物品を示す写真である。
図2A】本明細書に開示の実施形態によるケミルミネッセンス系において有用な代表的なルシフェリン化合物の化学構造を示す図である。
図2B】本明細書に開示の実施形態によるケミルミネッセンス系において有用な代表的なルシフェリン化合物の化学構造を示す図である。
図2C】本明細書に開示の実施形態によるケミルミネッセンス系において有用な別の代表的なルシフェリン化合物の化学構造を示す図である。
図2D】本明細書に開示の実施形態によるケミルミネッセンス系において有用な別の代表的なルシフェリン化合物の化学構造を示す図である。
図2E】本明細書に開示の実施形態によるケミルミネッセンス系において有用な別の代表的なルシフェリン化合物の化学構造を示す図である。
図2F】本明細書に開示の実施形態によるケミルミネッセンス系において有用な別の代表的なルシフェリン化合物の化学構造を示す図である。
図2G】本明細書に開示の実施形態によるケミルミネッセンス系において有用な別の代表的なルシフェリン化合物の化学構造を示す図である。
図2H】本明細書に開示の実施形態によるケミルミネッセンス系において有用な別の代表的なルシフェリン化合物の化学構造を示す図である。
図3】本明細書に開示の実施形態による代表的なルシフェリンのスペクトル特性を示すグラフである。
図4A】本明細書に開示の実施形態による(おむつの形態の)吸収性物品の非限定的な代表例の斜視図である。
図4B図4Aの吸収性物品を上から見た平面図である。
図4C】本開示のある実施形態による図4Aの吸収性物品のある例の断面を示す図である。
図4D】本開示のある実施形態による図4Aの吸収性物品のある例の断面を示す図である。
図4E】本開示のある実施形態による図4Aの吸収性物品のある例の断面を示す図である。
図4F】本開示のある実施形態による図4Aの吸収性物品のある例の断面を示す図である。
図5A】本明細書に開示の実施形態による処理ティッシュ組成物の非限定的な代表例の斜視図である。
図5B】本明細書に開示の実施形態による別の処理ティッシュ組成物の非限定的な代表例の斜視図である。
図5C】本明細書に開示の実施形態による別の処理ティッシュ組成物の非限定的な代表例の斜視図である。
図5D】本開示のある実施形態による処理ティッシュ組成物の非限定的な代表例の断面図である。
図5E】本開示のある実施形態による別の処理ティッシュ組成物の非限定的な代表例の断面図である。
図5F】本開示のある実施形態による別の処理ティッシュ組成物の非限定的な代表例の断面図である。
図5G】本開示のある実施形態による別の処理ティッシュ組成物の非限定的な代表例の断面図である。
図6図6Aは、本明細書に開示の実施形態によるインジケータ粒子の非限定的な代表例を示す図である。図6Bは、本明細書に開示の実施形態による別のインジケータ粒子の非限定的な代表例を示す図である。
図7】本明細書に開示の実施形態による吸収性コアの形態の物品の非限定的な代表例を示す図である。
図8図8Aは、本明細書に開示の実施形態による処理ティッシュ組成物の生産における使用に適したストリーミング装置の非限定的な代表例の概略図である。図8Bは、本明細書に開示の実施形態による処理ティッシュ組成物の生産における使用に適したストリーミング装置の非限定的な代表例の概略図である。
図9A】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9B】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9C】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9D】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9E】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9F】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9G】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9H】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9I】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図9J】本明細書に開示の実施形態による、吸収性物品への組込みのための別の構造要素の非限定的な代表例を示す図である。
図10】本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。
図11】本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。
図12】本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。
図13】本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。
図14図14Aは、本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。図14Bは、本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。
図15図15Aは、本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。図15Bは、本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。
図16】本明細書に開示の実施形態による代表例の処理材料によって示された、時間の関数としてのケミルミネッセンス強度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
例示的な実施形態を例示し説明してきたが、その中で、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変更がなされ得ることが理解されるであろう。
ケミルミネッセンス系の1つまたは複数の反応性成分で処理された材料、これらの材料、配合物、組成物を組み込んだ吸収性物品および吸収性物品のための構造要素、ならびにケミルミネッセンス系および吸収性物品におけるその使用に関する処理方法および生産方法が、本明細書に開示される。ケミルミネッセンス系は、水性系と接触すると光を生成するように構成されている。ケミルミネッセンス系の反応性成分は、一般に、吸収性物品に組み込まれた1つまたは複数の処理材料および/または組成物の中に配置されている。代表的な吸収性物品は、使い捨ておむつおよび成人用失禁製品を含む。代表的なケミルミネッセンス系はバイオルミネッセンス系を含む。
【0032】
ケミルミネッセンスは、光を生成する化学反応の結果起こり、したがって、低照度および/または光の不在下で衣料を通して見られ得る光る水分表示を実現する。さらに、ケミルミネッセンスは、フォトルミネッセンス(例えば、蛍光)インジケータに必要とされるような外部励起光を必要としない。したがって、水性系(例えば、尿)と接触すると光を発生することにより、ケミルミネッセンス系の組込みは、暗い条件下で(例えば、夜に)排泄の発生を表示する吸収性物品の能力を大きく向上させる。さらに、衣料を通して検出され得る光を発生することにより、介護者は、睡眠中などに、そのような吸収性物品の乳幼児または成人の着用者を動かしたり、起こしたりする必要もなく排泄の発生を確認することができてもよい。したがって、本明細書において提供される様々な組成物および物品は、衣料を通した夜の排泄表示の明確な利点を提供することができ、これは、排泄がないか介護者が調べるために、そのような吸収性物品を着用している者の睡眠を(例えば、衣
料を引き下ろし、かつ/もしくは光を当てることにより)妨げる必要性を低減し、またはさらには排除することができる。さらに、本明細書に開示のケミルミネッセンス系によって可視光(すなわち、可視スペクトル中の光)が生成されるため、排泄が発生したかどうかを判断するために、この系が組み込まれている吸収性物品および/または着用者を紫外光に曝露する必要がなく、紫外線に関連する健康上の懸念を回避することが可能になる。
【0033】
ケミルミネッセンス系により、特に、そのような系を組み込んだ吸収性物品の特定の実施形態により実現される低照度の検出は、出願人の前述の同時係属中の米国特許出願第14/516,255号において議論されており、その中の図面のいくつかに例示されている。例えば、出願第’255号から転載された図1は、ケミルミネッセンスフラッフパルプ組成物(ルシフェラーゼとルシフェリンの両方で処理されたフラッフパルプ)を含む吸収性コアを組み込んだ吸収性物品(おむつ)の写真である。図1では、模擬排泄物(生理食塩水)が塗布され、低照度条件における容易な視覚的検出のための、おむつバックシートと軽量綿ファブリックを通して光っているケミルミネッセンスを示す画像が取り込まれた。ケミルミネッセンスフラッフの代わりに蛍光フラッフを使用して形成された比較の吸収性物品は、外部光源による励起が妨げられるため、おむつ材料を通して機能しない(例えば、出願第’255号の図9A参照)。蛍光性濡れインジケータの活性化は、排泄を視覚的に検出するために衣料を取り除くことなど、および励起光(例えば、紫外光)の適用を必要とする。ケミルミネッセンスは、衣料を取り除くことも励起光も必要としない。
【0034】
本明細書に開示の吸収性物品により排泄が検出され得る改善された容易さは、必要とされる中断が減るため、介護者が必要に応じて(例えば、より頻繁に)排泄を点検することを可能にする。より頻繁な点検は、排泄をより早く検出すること、および排泄後すぐに吸収性物品を取り替えることを可能にし、それによって排泄物が着用者の皮膚に接触する時間を短縮すると共に、複数回の排泄による流体が着用者の皮膚に接触する可能性を低減することを可能にし得る。流体が皮膚と接触する時間が短縮されると、着用者の皮膚の健康および全体的な快適さが改善される。
【0035】
一態様において、水性系の存在下で反応して可視光を生成するケミルミネッセンス系の1つまたは複数の反応性成分で処理された材料が提供される。本明細書における「可視光」という用語は、可視スペクトル中の光を指す。材料は、吸収性物品に典型的に組み込まれる材料である。材料は、吸収性または非吸収性材料であり得る。
ケミルミネッセンス系
ケミルミネッセンス系は、水性系の存在下で反応して可視光を生成するように構成された少なくとも2つの反応性成分を含む。言い換えれば、水性系は、光を生成するために反応性成分間のケミルミネッセンス反応を開始する。ケミルミネッセンス系は、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されている。好ましい実施形態において、生成された光は、ヒトによって観察され得る可視光である。いくつかの実施形態において、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される単一の反応性成分のみが、本明細書に記載の物品内の所与の構造要素の中に存在する。そのような実施形態において、ケミルミネッセンス系は、水性系と反応性成分のうちの他方の存在下の場合に光を生成するように構成されている。好ましい実施形態において、生成された光は、ヒトによって観察され得る可視光である。いくつかの実施形態において、水性系は、一方の反応性成分を他方の反応性成分に移送し、それによって光生成反応を開始するように機能する。本明細書において使用されるとき、「水性系」という用語は、水または水含有組成物を指す。本開示の文脈において、そのような水含有組成物は、一般に体液、例えば尿、月経分泌物、糞便などの形態である。体液の放出の発生(または体液自体)は、本明細書において「排泄(物)」、「液体排泄(物)」、または「流体排泄(物)」と呼ばれる。したがって、本開示のケミルミネッセンス系は、ケミルミネッセンス系の反応性成分が組み込まれている物品への排泄時に光を生成する。
【0036】
水性系と接触すると可視光を生成するように構成されることにおいて、ケミルミネッセンス系の反応性成分のうちの1つは、反応性成分が水性系の存在下で反応するときルミネッセンスを示す。いくつかの実施形態において、水が、光生成反応を開始する水性系の成分である。これらの実施形態において、反応性成分は、水性系が存在しないと反応しない。これらの実施形態において、反応性成分は単独でルミネッセンスを示さない。
【0037】
2つ以上の反応性成分を含む代表的なケミルミネッセンス系は、ルシフェリンとルシフェラーゼとを含む系などのバイオルミネッセンス系を含む。
バイオルミネッセンスは、特定のタイプの生物の体内または分泌物中で起こる化学反応によって生成される光である。バイオルミネッセンスは、光生成反応において2つのタイプの物質の組合せ:ルシフェリンおよびルシフェラーゼを必要とする。ルシフェリンは、実際にルミネッセンスを示す-すなわち、光を生成する化合物である。ルシフェラーゼは、反応を触媒する酵素である。いくつかの場合において、ルシフェラーゼは、発光タンパク質として既知のタンパク質であり、光生成過程は、反応を活性化する荷電イオン(例えば、カルシウムなどのカチオン)を必要とする。多くの場合、バイオルミネッセンス過程は、酸化反応を開始する酸素またはアデノシン三リン酸(ATP)などの物質の存在を必要とする。ルシフェリンの反応速度は、しばしばルシフェラーゼにより制御される。ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応は、不活性なオキシルシフェリンおよび水などの副生成物を生成することもある。
【0038】
ルシフェリンおよびルシフェラーゼは、特定の材料というよりはむしろ一般名である。例えば、ルシフェリンであるセレンテラジン(自然型)は海洋バイオルミネッセンスにおいて一般的であるが、変異型が化学合成され得、これらの様々な型がまとめてルシフェリンと呼ばれる。セレンテラジンのいくつかの合成方法が米国仮特許出願第62/692,485号に開示されており、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
化学反応による光生成の機構は、バイオルミネッセンスを蛍光または燐光などの他の光学現象と区別する。
例えば、蛍光分子は、それ自体の光を発しない。蛍光分子は、その電子をより高いエネルギー状態に励起する外部光子源を必要とする。高エネルギー状態からその自然な基底状態への緩和時、蛍光分子は、その獲得したエネルギーを光源として放出するが、通常は波長はより長い。励起と緩和は同時に起こるため、蛍光は、照射(励起)されたときのみ見られる。
【0040】
燐光という用語は技術的に、励起状態から基底状態への緩和が蛍光とは異なり即時ではなく、光子放射が最初の励起後数秒間~数分間持続する光励起光放射の特殊な場合を指す。
【0041】
バイオルミネッセンスと蛍光の間の技術的な区別は、実際の文脈では曖昧なことがあるが、技術的にはそれらは区別できる2つの現象である。ほとんどの場合、バイオルミネッセンスは自己蛍光であることがあるが、その逆は蛍光には当てはまらない。後者は、励起して光を発するための光子をなお必要とする。いくつかの場合において、生物発光性の刺胞動物、甲殻類、または魚類は、緑色蛍光タンパク質(GFP)のような蛍光タンパク質を含有することがあり、バイオルミネッセンスにより発せられた光は、GFPを励起する光子として働くであろう。ひいては、GFPは緩和状態下で、光子として受けたバイオルミネッセンス光の波長とは異なる波長(可能性が最も高いのは、より長い波長)の光を発するであろう。この例において、GFPは、バイオルミネッセンスにより発せられた青色光(波長470nm)により励起され得るが、その緩和状態下で緑色光(510nm~520nmの波長)を発するであろう。
【0042】
バイオルミネッセンス系は、所望のケミルミネッセンスを生じる任意の様式で吸収性物品に組み込まれ得る。いくつかは本明細書に開示されている。
いくつかの実施形態において、ルシフェリンは、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される。セレンテラジンに関して、天然型ならびに多くの類似体、または変異体が存在し、そのいずれも本明細書に開示の実施形態および方法において使用され得る。明確にするために、「セレンテラジン類似体」という用語は、メチルセレンテラジン、セレンテラジン400a、(2-2’(4-デヒドロキシ))セレンテラジン、セレンテラジンe、セレンテラジンf、セレンテラジンh、セレンテラジンi、セレンテラジンn、セレンテラジンcp、セレンテラジンip、セレンテラジンfcp、およびセレンテラジンhcpなどの物質を指すのに対し、「セレンテラジン」は天然セレンテラジンを指す。したがって、いくつかの実施形態において、セレンテラジンは、天然セレンテラジンおよびセレンテラジン類似体のうちの1つまたは複数でよい。一例として、セレンテラジンは、天然セレンテラジン、セレンテラジン400a、メチルセレンテラジン、セレンテラジンf、セレンテラジンcp、セレンテラジンfcp、およびセレンテラジンhcpのうちの1つまたは複数でよい。さらなる別の例として、セレンテラジンは、セレンテラジン400a、メチルセレンテラジンおよびセレンテラジンfcpのうちの1つまたは複数でよい。さらなる別の例として、セレンテラジンは、セレンテラジン400a、メチルセレンテラジン、およびセレンテラジンhcpのうちの1つまたは複数でよい。さらに別の例において、セレンテラジンは、セレンテラジン400aおよびセレンテラジンhcpのうちの1つまたは複数でよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ(GLuc)、Renillaルシフェラーゼ(RLuc)、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、ホタルルシフェラーゼ、真菌ルシフェラーゼ、細菌ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびウミホタルルシフェラーゼ(vargula luciferase)からなる群から選択される。本開示と一致するルシフェラーゼの特定の実施形態は、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼのうちの1つまたは複数を含む。さらなる例として、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼのうちの1つまたは複数でよい。さらなる別の例において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数でよい。
【0044】
いくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス系は、ルシフェリンとしてのセレンテラジンならびに/またはGaussia、Renilla、およびMetridiaルシフェラーゼ、もしくはそれらの組合せを含む。
【0045】
セレンテラジンは、その天然型およびその類似体において、それらの構造部分の多様性のために様々なルミネッセンス特性を有する。セレンテラジンファミリー内の構造多様性を考えると、一部はルシフェラーゼの良好な基質であるが、一部はそうでない。以下は、天然セレンテラジンおよび代表的な類似体の簡単な説明である。
【0046】
図2Aに示されたセレンテラジン(天然型)は、Renilla(reniformis)ルシフェラーゼ(RLuc)のルミネッセンス酵素基質である。Renillaルシフェラーゼ/セレンテラジンは、バイオルミネッセンス共鳴移動(BRET)研究においてバイオルミネッセンスドナーとしても使用されてきた。特に指定されない限り、修飾されていない「セレンテラジン」という用語は、その天然型のセレンテラジンを指す。
【0047】
図2Bに示されたセレンテラジン400aは、セレンテラジンの誘導体であり、Renillaルシフェラーゼ(RLuc)の良好な基質であるが、Gaussiaルシフェラーゼ(GLuc)では十分に酸化しない。このセレンテラジンは、BRET(バイオルミネッセンス共鳴エネルギー移動)に好ましい基質である。なぜなら、400nmのその放射極大はGFP放射との干渉が最小限であるからである。
【0048】
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)、BRET、共鳴エネルギー移動(RET)、および電子エネルギー移動(EET)は、2つの光感受性分子(発色団)間のエネルギー移動を説明する機構であり、通常、別のルミネッセンス化学のエネルギー移動によるルミネッセンス化学の干渉を定義し、したがって、この別のルミネッセンス化学が遷移され得るエネルギー状態を下げ、これは、基底状態に戻るときに放出される緩和エネルギーの点から極めて重要である。ドナー発色団は、初めにその電子励起状態にあり、無放射の双極子-双極子カップリングを通じてエネルギーをアクセプター発色団に移動させることができる。このエネルギー移動の効率は、ドナーとアクセプターの間の距離の6乗に反比例し、距離の小さい変化に対してFRETを極めて高感度にする。FRET効率の測定は、2つの発蛍光団が互いにある一定の距離内にあるか判断するために使用され得る。そのような測定は、生物学および化学を含む分野において研究ツールとして使用される。
【0049】
例えば、セレンテラジン400aによるRenillaルシフェラーゼ(RLuc)の存在下のBRETがセレンテラジン(天然型)と比べられ、このBRETは、図2Aおよび図2Bに示された通りGFP放射との最小限の干渉を明確に示し、図中、「hRluc」はRenillaルシフェラーゼとセレンテラジンhのバイオルミネッセンス系であり、「FLuc」は天然セレンテラジンとのRenillaルシフェラーゼの系であり、「lucroron」は、hRLucバイオルミネッセンスによる放射の結果蛍光を発する光子アクセプターとしてGFP2を含む、ルシフェラーゼとルシフェリンの系であり、「GFP2」は緑色蛍光タンパク質(第二世代)である。
【0050】
図2Cに示されたセレンテラジンcpは、セレンテラジン(天然型)よりも15倍高いルミネッセンス強度を発生するセレンテラジン-エクオリン複合体である。
図2Dに示されたセレンテラジンfは、天然型セレンテラジンよりも20倍高いルミネッセンス強度(セレンテラジン-アポエクオリン複合体)を有する一方、その放射極大は天然型のものよりも約8nm長い。
【0051】
図2Eに示されたセレンテラジンfcpは、セレンテラジンf構造のエレンテラジン(elenterazine)部分内のo-ベンゼン構造が環状ペンタンで置き換えられた(セレンテラジンcpと類似している)類似体である。セレンテラジンfcpは、セレンテラジン(天然型)のものよりも135倍高いルミネッセンス強度を有する。
【0052】
セレンテラジンfcpは、エクオリンと複合してセレンテラジンfcp-アポエクオリン複合体を形成し、エクオリンの基質として、天然型セレンテラジンと比べて135倍の相対ルミネッセンス強度を有する。しかし、セレンテラジンfcpは、Renillaルシフェラーゼにとっては劣る基質である。
【0053】
Renillaルシフェラーゼ酵素の基質としてセレンテラジンの他の代表的な類似体は、図2F図2G、および図2Hにそれぞれ示されたセレンテラジンe、hおよびnである。これらの3つの類似体は、Renillaルシフェラーゼの良好な基質~優れた基質であるが、アポエクオリンにとっては劣る基質である。
【0054】
セレンテラジン類似体のルミネッセンス特性は様々である。例えば、特定の類似体は、
(ルーメンとして測定される)より暗い光を発するが、より高いルミネッセンス強度(ルーメン/ステラジアン)を有する。表1は、セレンテラジン(天然型)およびその類似体ならびにRenillaルシフェラーゼのルミネッセンス特性を一覧で示す。ルミネッセンス強度は%初期強度として報告されている。例えば、900%の初期強度を有する類似体は、45%の初期強度を有する天然セレンテラジンと比べて20倍強い。
【0055】
【表1】
【0056】
(天然セレンテラジンのものよりも20倍高いルミネッセンス強度を有する)セレンテラジンeおよび天然セレンテラジンの(規格化された)放射スペクトルが図3に示されている。図3において、セレンテラジンe(実線)および天然セレンテラジン(点線)は、組換えRenillaルシフェラーゼ(RLuc)の存在下で測定されている。一方が418nm、他方が475nmの波長(λem)のセレンテラジンeの2つの強度ピークが存在することに留意されたい。
【0057】
可視光-すなわち、可視スペクトル中の光-がケミルミネッセンス系によって生成される。この光は、暗所で衣料および/またはカバーを通して介護者によって視覚的に検出可能であり、したがって、必要な表示を与えるのに十分な波長、強度、および持続時間を有する。ケミルミネッセンス系のこれらのスペクトル特性は、1つまたは複数のケミルミネッセンス化合物に基づいて調整され得る。例えば、バイオルミネッセンス系において、ルシフェリンおよびルシフェラーゼが、所望の光特性を生じるように選択され得る。使用されるバイオルミネッセンス系に応じて、様々なスペクトル特性が生じ得る。スーパーオキシドアニオンおよび/またはペルオキシニトリル化合物の存在下で、セレンテラジンは酵素(ルシフェラーゼ)酸化とは無関係に光を発することもでき、これは自己ルミネセンスとして既知の過程である。
【0058】
ケミルミネッセンス系は、可視光の特定の色を生じるように調整され得る。表1で上述の通り、セレンテラジンファミリー内でさえ、放射波長は約400nm(青紫色)~約475nm(緑色がかった青色)の範囲であり得る。
【0059】
持続時間に関して、発せられた光の持続時間は、天然型かその類似体かのセレンテラジン(ルシフェリン)の選択、および酵素(ルシフェラーゼ)、例えばGaussiaかRenillaかの選択により制御され得る。使用されるルシフェリンおよびルシフェラーゼの比および濃度も光放射の持続時間を変更することができる。ある例示的かつ非限定的な例を挙げると、ルシフェリン類似体であるセレンテラジンeは、天然セレンテラジンと
比べて130%の全光および900%の初期強度(図3参照)を有する。セレンテラジンeおよびRenillaルシフェラーゼの濃度を賢明に選択することにより、発せられた可視光の持続時間は8~10時間も継続することができる。
【0060】
いくつかの実施形態において、可視光は0.5~6時間の持続時間を有する。いくつかの実施形態において、可視光は1~4時間の持続時間を有する。いくつかの実施形態において、可視光は2~3時間の持続時間を有する。例えば、可視光は、1~2時間、1~3時間、1~4時間、1~5時間、1~6時間の間、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内の持続時間を有することができる。
【0061】
強度に関して、ケミルミネッセンスの量子効率が、放射の色の強度、深さ、および色相に寄与する。
量子効率(QE)は、ルミネッセンス化学を励起して、より高いエネルギー状態に上げるために使用される光子束の割合である。量子効率は、検出器の品質を評価するために使用される最も重要なパラメータのうちの1つであり、その波長依存性を反映して「分光感度」と呼ばれることが多い。これは、入射光子1個当たり生成された信号電子の数と定義される。いくつかの場合において、これは100%を超えることがある(すなわち、入射光子1個当たり1個を超える電子が生成されるとき)。分光感度が100%を超える場合は、発せられる色の強度および深さは鮮明であるが、一次電子の励起状態の状態に応じて、放射の持続時間が決まるであろう(すなわち、高い励起状態ほど、基底(正常)状態に戻るのにかかる時間が長くなる)。
【0062】
分光応答度は類似の測定値であるが異なる単位を有し、この計量値はアンペアまたはワット(すなわち、所与のエネルギーおよび波長の入射光子1個当たり、どのくらいの電流が装置から出てくるか)である。
【0063】
量子効率および分光応答度はいずれも光子の波長の関数である。例えば、ルシフェリンであるセレンテラジンの場合、天然型とその類似体のうちの1つであるセレンテラジンeの間では、後者は高い光強度を有するだけでなく、前者よりも30%多い光エネルギーを発する。なぜなら、後者は、所与の量子(hν)の入射光子により励起されると2個の電子を生成し、波長475の一次電子は、天然セレンテラジンと同じ放射強度を有するが、天然物のものよりも20倍高いルーメン強度を有するからである。したがって、励起されたセレンテラジン類似体により発せられる光は天然型よりも20倍明るくなるであろうが、130%の全光エネルギーは天然型よりも長く継続することになる。
【0064】
波長は、発せられる可視光の色を決定する。
本開示のケミルミネッセンス系は通常、時には本明細書においてそれぞれ「ルシフェリン成分」および「ルシフェラーゼ成分」と呼ばれるルシフェリンおよびルシフェラーゼなどの2つの反応性成分を含む。本開示のある態様による処理材料は、反応性成分のうちの少なくとも1つ、いくつかの実施形態において反応性成分のうちの2つを含む。本開示の別の態様による吸収性物品は一般に、反応性成分で処理されている1つまたは複数の材料を含むことによるなど、前述の反応性成分の両方を組み込んでいる。「組み込む」という用語は、反応性成分を参照するとき、この成分が何らかの様式で吸収性物品の中に含まれることを示す。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の成分は、例えばバインダーにより、あるいは化学的または機械的相互作用を通じて、処理材料のセルロース上および/または他の繊維上など、吸収性物品の特定の材料もしくは構造要素の表面上または内部に保持されている。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の成分は、セルロース内および/または合成繊維マトリックス内など、特定の材料上、または全体にわたり、(顆粒形態、粉末形態、または他の粒子形態でなど)分配されている。いくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分が、乾燥担体材料内の乾燥配
合物として1つまたは複数の基材に塗布される。乾燥担体材料は、限定されないが、糖、鉱物またはその塩、デンプン、シリカ、粘土、タルク、微粉木材または他のセルロース、ゼラチン、寒天、およびSAPなど、塗布機内で流動可能または分散可能な配合物を可能にする任意の不活性材料を含んでよい。一実施形態において、吸収性物品は、液体透過性トップシートと、液体不透過性バックシートと、ルシフェラーゼで処理された繊維を含む繊維性吸収性材料と、ルシフェリンで処理されたティッシュシートとを含み、ここで吸収性材料およびティッシュシートは、トップシートからバックシートに向かって移動する水性系によりケミルミネッセンス成分の一方が他方に移送される構成で、トップシートとバックシートの間に配置されている。例えば、処理ティッシュシートは、処理吸収性材料を含む吸収性コアのためのラッピングを形成してよい。
フォトルミネッセンス化合物
ケミルミネッセンス系は、ケミルミネッセンス系のケミルミネッセンス放射波長範囲と重なるフォトルミネッセンス吸収波長範囲を有し、ケミルミネッセンス放射波長範囲とは異なるフォトルミネッセンス放射波長範囲を有するフォトルミネッセンス(例えば、蛍光および/または燐光)化合物と相互作用することができる。したがって、フォトルミネッセンス化合物は、ケミルミネッセンス系の放射波長を「シフト」させるために使用され得る。例えば、フォトルミネッセンスは、生成された光の色(または他のスペクトル品質)を変更あるいは調整するために使用され得る。
【0065】
ケミルミネッセンス系は光を生成するが、ケミルミネッセンス自体は必ずしも可視スペクトル中であるとは限らない。ケミルミネッセンスは、何らかの波長範囲で電磁放射線を生じるが、開示された実施形態は、可視範囲内のケミルミネッセンス放射に限定されない。したがって、特定の実施形態において、ケミルミネッセンス系は、可視波長範囲内にないケミルミネッセンス放射を生じることができる。そのような実施形態において、放射スペクトルを可視範囲内にシフトさせるためにフォトルミネッセンス化合物が使用されてよい。
【0066】
フォトルミネッセンス化合物は、蛍光化合物および燐光化合物からなる群から選択されてよい。蛍光化合物は、限定されないが、フルオレセイン、ローダミン、Oregon green、エオシンおよびTexas redなどのキサンテン誘導体;インドカルボシアニンなどのシアニン誘導体;ナフテン誘導体;クマリン誘導体;ピリジルオキサゾールなどのオキサジアゾール誘導体;アントラキノンなどのアントラセン誘導体;Cascade blueなどのピレン誘導体;プロフラビン、アクリジンオレンジ、およびアクリジンイエローなどのアクリジン誘導体;オーラミン、クリスタルバイオレット、およびマラカイトグリーンなどのアリールメチン誘導体;ポルフィンなどのテトラピロール誘導体;ビリルビン;銀活性化硫化亜鉛およびドープされたアルミン酸ストロンチウムなどの燐光化合物などを含むことができる。
【0067】
フォトルミネッセンス化合物は、吸収性物品のための任意の適した材料(例えば、吸収性材料)もしくは成分(例えば、トップシート)の中に、または吸収性物品に組み込まれる場合、隣接する層(例えば、トップシート)の中に配置され得る。重要なのは、フォトルミネッセンス化合物がケミルミネッセンスと(放射波長および励起波長において)光学的に連通しているということである。例えば、フォトルミネッセンス化合物は、吸収性物品のバックシート上に配置され得る。
pH緩衝剤
pH緩衝剤が、材料および/または吸収性物品の中に存在してよい。pH緩衝剤は、ケミルミネッセンス系の強度などのスペクトル特性を変更するように構成され得る。例えば、ケミルミネッセンスの効率を改善するためにpH制御が使用され得る。
【0068】
ケミルミネッセンスの効率の例示的な改善は、排泄を検出するための所望の時間を介護
者に与えるように放射の持続時間を延長あるいは変更することを含む。したがって、pH緩衝剤は、水性系と接触するとケミルミネッセンス系からの可視光の効率を高めるように構成されてよい。
【0069】
pH緩衝剤は、重炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、乳酸クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、臭化カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、乳酸リンゴ酸カルシウム、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、およびリン酸二水素カリウムからなる群から選択されてよい。カルシウム塩は、ケミルミネッセンス反応の効率を高めるのに特に効果的である。
【0070】
pH緩衝剤は、吸収性物品のための任意の適した材料(例えば、吸収性材料)もしくは成分(例えば、トップシート)の中に、または吸収性物品に組み込まれる場合、隣接する層(例えば、トップシート)の中に配置され得る。重要なのは、排泄時にpH緩衝剤がケミルミネッセンス系に接触するということである。したがって、pH緩衝剤は、排泄時にケミルミネッセンス系と接触するように運ばれるよう吸収性物品の中に配置されるべきである。
処理材料および構造要素
本開示の一態様において、ケミルミネッセンス系の1つまたは複数の反応性成分で処理された材料および構造要素が提供される。そのような実施形態において、処理材料または構造要素は、バイオルミネッセンス系の片方または両方の反応性成分-すなわち、ルシフェリンおよびルシフェラーゼを含む。
【0071】
材料は、吸収性物品に典型的に組み込まれている材料である。材料は、吸収性または非吸収性材料であり得る。代表的な吸収性物品は、子供用または赤ちゃん用おむつ、成人用おむつおよび失禁製品、女性用衛生用品、吸収性アンダーパッド、包帯および他の創傷ケアドレッシング物品、吸収性ベッドパッド、ならびに吸収性ペット用パッドを含む。
【0072】
例の材料を示すために、代表的な吸収性物品が図4Aおよび図4Bにおむつ100として示されており、図4Bは、平らにされた形態のおむつの簡略化された幾分概略的な上面図を示す。しかし、以下の説明は、すべてのタイプの吸収性物品に当てはまる。おむつは、102に概して示されたトップシートと、104にあるバックシートとを含む。トップシート102は、おむつの内部への流体移送を促すように適合された流体透過性材料から形成されており、通常、トップシートによる流体保持は最小限である。例の材料は、合成繊維および/またはセルロース系繊維を組み込んだ不織繊維性シートを含む。対照的に、バックシート104は、おむつの内部からのいかなる流体漏出も防ぐために流体不透過性材料から形成されている。時には「ポリシート」と呼ばれることもある例のバックシートは、ポリエチレンシートまたはフィルムを含む。トップシートおよびバックシートのそれぞれは、一緒にまたは単独で機能して、このシートの流体透過特性または流体不透過特性を与える1つもしくは複数の材料または層からの複合材でよく、かつ/あるいはそれらから形成されてよい。
【0073】
おむつの内部は、吸収性領域106と、排泄が予想される区域を概して示す標的領域108とを含む。領域106および108の厳密な境界は、おむつまたは吸収性物品の設計により変わる。
【0074】
図4Cは、標的領域108を通る断面200を示す。断面200において、トップシート102およびバックシート104に加えて、110に概して示された、トップシートとバックシートの間に配置された吸収性材料をおむつが含むことが見られ得る。吸収性材料は、流体排泄物を吸収するのに適した任意の材料または材料の組合せでよい。例えば、吸
収性材料は、セルロース系繊維および/または合成繊維、SAPなどから形成された繊維性マトリックスを含んでよい。
【0075】
あるケミルミネッセンス系もおむつ100の中に配置されている。
いくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス系は、ルシフェリン成分とルシフェラーゼ成分とを含み、これらは、水性系の存在下で互いに反応して光を生成するように適合されている。そのような実施形態のいくつかにおいて、成分は、流体排泄物、例えばトップシートからバックシートに向かって移動する流体排泄物などの水性系により一方の成分が他方の成分に移送される構成で、おむつ内に別個に配置されている。成分は、おむつ構造体に組み込まれた2つ以上の材料の上に、その中に、かつ/またはその全体にわたり配置されてよい。
【0076】
例の材料は、吸収性材料(例えば、吸収性コアに典型的に組み込まれている材料)と非吸収性材料(例えば、吸収性物品の構造内の他の場所に典型的に組み込まれている材料)の両方、およびそれらの組合せを含む。吸収性材料の例は、フラッフパルプ、SAP、合成繊維などを含む。非吸収性材料の例は、トップシート102、バックシート104、ティッシュシートまたは組成物、捕捉分配層(ADL)において使用される材料の1つまたは複数の層などを含む。
【0077】
上述の通り、出願人の同時係属中の米国特許出願第14/516,255号は、水性系と接触すると可視光を生成するように構成されたケミルミネッセンス系で処理されたフラッフパルプ組成物を開示しており、これは、吸収性物品に、例えば吸収性材料として組み込まれてよい。
処理ティッシュ組成物
本開示による処理材料の一実施形態において、処理ティッシュ組成物が提供される。図5Aは、そのようなティッシュ組成物300の一例を示し、これは液体透過性ティッシュシート302を含む。このティッシュシートは、セルロース系繊維、合成繊維、およびそれらの組合せから選択される繊維などの繊維を含み、吸収性物品への組込みに適した、例えば吸収性コアのためのラッピング材料としての任意の構造および構成のものでよい。
【0078】
ティッシュシート302は、少なくとも2つの互いに反対側にある表面を有する。ティッシュシート302は、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択されるケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されている少なくとも1つの表面304を有し、成分は、処理表面上に保持されている。いくつかの実施形態において、成分は、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、フリマジン、およびそれらの組合せから選択されるルシフェリンである。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、成分はセレンテラジンである。いくつかの実施形態において、成分は、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼから選択されるルシフェラーゼである。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、成分は、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼである。いくつかの実施形態において、処理ティッシュ組成物が液体排泄物により接触されると光生成反応が開始されるように、処理ティッシュ組成物は、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を組み込んでいる。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンはセレンテラジンであり、ルシフェラーゼはGaussiaルシフェラーゼである。別の例において、そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンはセレンテラジンであり、ルシフェラーゼはRenillaルシフェラーゼである。さらに別の例において、そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンはセレンテラジンであり、ルシフェラーゼはM
etridiaルシフェラーゼである。
【0079】
必要ではないが、ティッシュシートの繊維上など、ティッシュシート上のケミルミネッセンス成分の保持を助けるために、バインダーが任意選択で使用されてよい。一般的に言えば、バインダーは、機械的に、化学的に、接着または粘着により他の材料を結び付け、またはまとめて、粘着性のある全体を形成する任意の材料または物質である。セルロース繊維は、主に分子相互作用を介してそれらの表面に塗布されたルシフェリンを保持することができるが、いくつかの合成繊維および/または表面はそうすることがあまりできず、またはさらにはそうすることができないことが見出された。そのような場合、1つまたは複数のバインダーが、そのような材料上のルシフェリンの保持を促進することができること、およびバインダーが、ルシフェリンを保持することができる基材材料上でさえも同様の利益を提供することができることも見出された。成分がルシフェリンであるとき、適したバインダーは、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、ポリウレタンなど、およびそれらの様々な組合せを含んでよい。したがって、いくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス系の成分は、適したバインダーによりティッシュシートの表面上に保持される。
【0080】
いくつかのバインダーは、基材材料の表面にわたってコーティングまたはフィルムを形成し、ケミルミネッセンス成分をこの材料に保持し、しかしさらにケミルミネッセンスの部位への移送のためにケミルミネッセンス成分を可溶化および/または放出する水性系による浸透に耐えることにより機能する。これは、例えば、吸収性物品に排泄された後、ケミルミネッセンスが目に見えるまでの遅延、第1の排泄などの排泄時のより低いケミルミネッセンス強度などに現れ得る。そのような遅延は、いくつかの実施形態において持続放出機構として有用であり得る。しかし、多くの用途では排泄後にケミルミネッセンスが実行可能な限り早く目に見えることが好ましいであろう。そのような実施形態のいくつかにおいて、放出剤の存在は、バインダーにより保持されたケミルミネッセンス成分の放出を早める、あるいは促進することができる。適した放出剤は、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート(PVPA)、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBC)などを含む。したがって、1つまたは複数のバインダーを含むいくつかの実施形態は、1つまたは複数の放出剤も含む。
【0081】
いくつかの実施形態は、ルシフェリンと、ルシフェリンを溶解する水性または非水性溶媒と、水中のルシフェリンの溶解性を促進するように適合された賦形剤(例えば、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン;エタノール;ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、部分的に加水分解されたポリ(ビニルアルコール)、ポリビニルピロリドン、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-2-ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート)、およびそれらの組合せからなる群から選択される水溶性ポリマー;糖(単糖、多糖、および分岐多糖);セルロースおよびセルロース誘導体;鉱物およびその塩;など)とを含む。そのような実施形態のいくつかは、ルシフェリンを基材材料に結合するように適合されたバインダーを含む。いくつかの賦形剤は、ケミルミネッセンス反応において不活性であるが、追加の利益を提供する。そのような追加の利益は、例えば、様々な水性および非水性溶媒系におけるケミルミネッセンス系の所与の成分の溶解性に対する効果、吸収性物品における水の利用可能性に対する効果、ケミルミネッセンス系の片方または両方の成分のための様々な基材に対する保持効果(例えば、バインダー)、ケミルミネッセンス系の片方または両方の成分のための放出効果(例えば、多孔質移送剤)などを含む。いくつかのそのような賦形剤は、これらまたは他の複数の機能を有してよい。
【0082】
ここに記載されるのは、本開示の範囲内のいくつかの非限定的な例である。第1の例において、賦形剤が、吸収性物品内の水の利用可能性に影響を及ぼすその能力のために選択
されてよい。おむつ構造体内の超吸収性材料(例えば、SAP)の相対量の変化は、2つの成分(すなわち、ルシフェラーゼおよびルシフェリン)を合わせることによりケミルミネッセンス系を活性化するのに、あるいは水性の環境中で反応を開始させるのに利用可能な自由水の量に影響を及ぼす。SAPは水に結合し、より少ないSAPは、SAPを含まない吸収性物品においてはより多くの自由水およびより早いピーク光子生成を、12~24重量%SAPでは時間差のあるピーク光子生成(staggered peak photon production)を、または36重量%SAPではより遅いピーク光子生成を可能にする(図14Aおよび図14B参照;ケミルミネッセンス系成分およびすべての他の変数は不変であることに留意されたい)。第2の例において、賦形剤が、水性系に曝露され、それによって吸収性物品内の反応のためのケミルミネッセンス系の1つまたは複数の成分を放出するときのバインダー賦形剤の効果を調節するその能力のために選択されてよい。おむつ構造体内のそのような多孔質移送剤賦形剤の量またはタイプの変化は、(1つまたは複数の)結合された成分の利用可能性に影響を及ぼす。ルシフェリン(セレンテラジン)が吸収性コアティッシュラップ上に配置されているおむつにおいて、塗布配合物中のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンの含有(図15Aおよび図15B参照;「HPBC」)は、コアのフラッフパルプの中に配置されたルシフェラーゼ(Gaussia)と反応するルシフェリンの利用可能性を抑え、それによってピーク生成を遅らせ、より長く持続する光子生成(プロット上の右肩)を可能にする。ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンはまた、ティッシュコアラップ構造体に塗布するための水性溶液中のセレンテラジンの溶解性を助ける。しかし、塗布配合物中のポリ(1-ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート)の含有(図15A参照;「PVPA」)は、ルシフェリンの堅牢な利用可能性を提供し、これは、水性系による排泄後の明るい初期反応に示されており、これは、反応物の減少のために、その後の各排泄と共に弱くなる。第3の例において、賦形剤が、ケミルミネッセンス系の反応条件を抑制するその能力のために選択されてよい。吸収性材料の塩処理の量およびタイプの変化は、吸収性物品への排泄後に生じる水性系のpHに影響を及ぼし得る。多価の鉱物および/またはその塩(図16参照;アルミニウム塩およびマグネシウム塩)の添加時に好ましくない反応環境を提供することにより、pH条件が経時的に変更されなければ、またはされるまで(例えば、緩衝剤成分または(1回または複数回の)尿排泄物の添加により上昇されるまで)反応が抑制される。
【0083】
処理されている表面304の区域は、任意の所望のサイズまたは形状を有してよい。例えば、図5Aにおいて、表面304は、本明細書に開示の方法により、例えば、ティッシュ印刷および/または生産装置内の固定ノズルにより、ティッシュの連続的な移動するシート上に配合物をストリーミングすることにより塗布され得るような、ティッシュシートの幅の約1/3の幅を有する長手ストリップの形態の処理区域306を有することが示されている。
【0084】
処理ティッシュ組成物のいくつかの態様は、その使用に、具体的には処理ティッシュ組成物が吸収性物品に組み込まれている様式(または複数の様式)に合わせてカスタマイズされ得る。上述の通り、処理ティッシュ組成物が一方の反応性成分を含む実施形態は、典型的には、排泄物の水性流体がトップシートから(例えば)バックシートに向かって移動し、それによって反応して光生成反応を開始するときなど、吸収性物品による流体排泄物の受入れ時に一方の反応性成分が他方の反応性成分に移送されるであろう配列で吸収性物品の中-別の処理材料または層の中など-の他の場所に配置された他の反応性成分と一緒に吸収性物品に組み込まれるであろう。
【0085】
そのような吸収性物品の一例として、他の反応性成分が吸収性物品の吸収性材料の中に配置されてよい。
上述の通り、いくつかのおむつ構成において、吸収性コアは、生産中におむつ内に置か
れた内蔵部品である。したがって、処理ティッシュ組成物の一例の使用、吸収性コアの吸収性材料(例えば、フラッフパルプ、合成繊維、SAPなど)は、処理ティッシュ組成物内に包まれてよく、または少なくとも部分的に包囲されてよい。そのような構成において、流体排泄物は、第1の反応性成分を吸収性コアから第2の反応性成分に、例えば処理ティッシュ組成物の中に置かれた第2の反応性成分に(または別の場所から処理ティッシュ組成物もしくは第2の反応性成分の他の配置に)移送して、ケミルミネッセンスを開始するであろう。
【0086】
したがって、図4Dは、図4Cに示されたものと類似しているが、トップシート102とバックシート104の間に配置された吸収性コア112を特徴とするおむつ100のある例の断面200’を示す。吸収性コア112において、吸収性材料110を包む処理ティッシュ組成物300が示されている。
【0087】
処理ティッシュ組成物は、示されている以外の様々な様式で吸収性物品に組み込まれてよい。例えば、吸収性コアのためのラッピング材料として使用される代わりに(またはそれに加えて)、緩んだSAP粒子が吸収性コアから移動する傾向を低減するなどのために、吸収性コアに隣接する、または吸収性コアを少なくとも部分的に包囲するおむつ構造体の中に処理ティッシュ組成物の層が置かれてよい。本開示による吸収性コアのいくつかの実施形態において、吸収性構造体は、ルシフェリンを組み込んだ処理ティッシュ組成物により少なくとも部分的に包囲されており、吸収性構造体はルシフェラーゼを組み込んでいる。他の構成において、おむつを通じて移動する流体排泄物が処理ティッシュ組成物と出会い、ティッシュシートの反応性成分を他方の成分に移送し、そこでこれらの成分が反応してケミルミネッセンスを示すように、ケミルミネッセンス系の別の成分が配置されている場所の上流のおむつの中に処理ティッシュ組成物(例えば、1つの層、または複数の層、または離散した片)が所望の通り置かれてよい。さらに他の変種において、他方の成分が流体排泄物により処理ティッシュ組成物に移送されるように、別の成分の下流のおむつの中に処理ティッシュ組成物が置かれてよい。いくつかの変種において、処理ティッシュ組成物は、ケミルミネッセンスの可視性を最適化するなどのために、バックシートに隣接または近接して置かれている。吸収性物品の中の流体排泄物の通常の経路はトップシートからバックシートに向かっているが、必ずしもそうとは限らない(例えば、流体排泄物は、おむつ構造体を通じて側方に進んでよい)。したがって、「上流」および「下流」という用語は、本明細書において便宜上使用され、吸収性物品に対する流動の特定の方向を必要とせず、または意味しない。
【0088】
したがって、処理ティッシュシート302は、任意の適した寸法を有してよい。サイズの有用な基準として本明細書において議論される標準的な赤ちゃん用おむつは約235mm幅および約350mm長である。しかし、本明細書に開示の材料および構造要素の寸法態様のいくつかが標準的な赤ちゃん用おむつを参照して議論されるが、そのような参照は、そのような寸法態様への限定としてではなく、吸収性物品のある例示的かつ非排他的な例としてのみ提供されることが理解されるであろう。さらに、標準的な赤ちゃん用おむつのサイズが参照されるが、赤ちゃん用おむつのサイズおよび寸法はかなりの範囲に及び、そのような範囲は、異なる製造者間である程度異なる。また、本開示の範囲内の他の吸収性物品は赤ちゃん用おむつよりも大きくてよく(例えば、成人用失禁製品、ペット用パッド、ベッドパッド)、赤ちゃん用おむつよりも小さくてよく(例えば、女性用衛生用品)、異なる寸法態様などを有してよい。したがって、処理ティッシュシート302(および他の処理材料)のいくつかの実施形態は特定の寸法範囲を有するものとして議論されるが、そのような範囲は非限定的な例としてのみ提供される。
【0089】
したがって、標準サイズのおむつとの使用に適したいくつかの実施形態において、処理ティッシュシートの幅は0.1mm~約235mmの範囲でよい。ある実施形態において
、処理ティッシュシートの幅は、約0.1mm~約2mm、約1mm~約10mm、約1mm~約25mm、約5mm~約50mm、5mm~約100mm、約25mm~約150mm、約50mm~約200mm、約50mm~約235mm、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内の範囲である。もちろん、これは、おむつ、またはラッピングに使用される場合はティッシュシートの構成に応じて、さらに広くても、さらに狭くてもよい。長さも所望の通りでよく、例えば、吸収性コアのためのラッピングを形成するのに必要な長さ、または処理ティッシュ組成物の層が使用される場合は吸収性物品の長さまででよい。
【0090】
また、典型的には薄く柔軟であるが、処理ティッシュシート302は、任意の適した厚さまたは目付のものでよい。例えば、いくつかの実施形態において、ティッシュシートの目付は10~1500g/m(「gsm」とも表される)の範囲でよい。ある実施形態において、ティッシュシートの目付は、約10g/m~約50g/m、約25g/m~約100g/m、約50g/m~約250g/m、約100g/m~約500g/m、約250g/m~約1000g/m、約500g/m~約1500g/mの範囲内、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内である。
【0091】
処理ティッシュ組成物300は、反応性成分で処理されているティッシュシートの表面積、流体排泄物に曝露されると予想される処理表面積の部分、光の所望の強度および/または持続時間、おむつに組み込まれている、または組み込まれるケミルミネッセンス系の(1つまたは複数の)他の反応性成分の性質などのような要因により決定された適した濃度を有する、ケミルミネッセンス組成物の広い濃度範囲の(1つまたは複数の)成分を組み込んでいてよい。本明細書に開示の原理および概念にしたがって、当業者は、合理的な実験のみで吸収性物品の任意の構成に適切な要因の組合せを決定することができるであろう。反応性成分がルシフェリンであるセレンテラジンであるいくつかの実施形態において、処理ティッシュ組成物は、ティッシュシートが1.32グラムの質量を有するコアラッピングとして235mm幅のティッシュシートを有する標準的なおむつのサイズに基づいて0.00002~20重量パーセントのセレンテラジンを含んでよい。例えば、そのような一実施形態において、処理ティッシュ組成物は、1~6重量パーセントのセレンテラジンを含む。一実施形態において、処理ティッシュ組成物は、0.00002~0.01重量パーセントのセレンテラジンを含む。一実施形態において、処理ティッシュ組成物は、10~20重量パーセントのセレンテラジンを含む。一実施形態において、処理ティッシュ組成物は、0.01~2重量パーセントのセレンテラジンを含む。一実施形態において、処理ティッシュ組成物は、2~10重量パーセントのセレンテラジンを含む。
【0092】
処理ティッシュ組成物300中の(1つまたは複数の)成分の濃度は、ティッシュシートの容量による以外は特に限定されない。一般に、ケミルミネッセンスの所望の強度または持続時間を発生するのに必要とされるだけの量の成分のみを使用することが通常は経済的に好ましい。しかし、長期保管後でさえも確実に十分な量が反応するなどのために、より多くの量の1つまたは複数の成分を組み込むことが望ましい場合があるため、本開示はそのように限定されない。ティッシュシート上のケミルミネッセンス系の(1つまたは複数の)反応性成分の濃度範囲を表す別の方法は、ティッシュシートの表面積当たりの成分の重量または質量による。典型的には、ティッシュシートは、30.48cm(12インチ)長などの標準的な長さに切断される、通常は約0.1mmから標準的なおむつの幅(約235mm)までの範囲の幅、またはさらに大きいおむつおよび失禁製品についてはさらに大きい幅を有する連続ロールとして生産される。反応性成分がルシフェリンであるセレンテラジンである実施形態において、処理ティッシュ組成物は、30.48cm(12インチ)長当たりのセレンテラジンの重量が30.48cm(12インチ)長の未処理ティッシュシートの重量以下である30.48cm(12インチ)長当たり0.01mg~
25gのセレンテラジンを含んでよい。反応性成分がルシフェリンであるセレンテラジンである別の実施形態において、処理ティッシュ組成物は、30.48cm(12インチ)長当たりのセレンテラジンの重量が30.48cm(12インチ)長の未処理ティッシュシートの重量以下である30.48cm(12インチ)長当たり最大0.1~100mgのセレンテラジンを含んでよい。
【0093】
このティッシュシート302は、任意の適した構成または組成のものでよい。1つの変種において、ティッシュシートは完全にセルロース系繊維からなる。別の変種において、ティッシュシートは合成繊維を含む。
【0094】
さらに、表面304の処理区域306は長手ストリップとして示されているが、処理区域(または複数の処理区域)は、所望のパターンなど、任意の所望の形態および寸法を有してよく、したがってケミルミネッセンスは、そのようなパターンの形態を取る。例えば、処理区域は、ティッシュシートの長手方向に対して垂直あるいは直角に走るストリップの形態でよい。ストリップは、連続的もしくは非連続的(点線もしくは破線など)、直線もしくは曲線でよく、または曲線部分および/もしくは直線部分を含んでいてよい。処理区域は、1つもしくは複数の形状の形態または他の形態などでよい。
【0095】
また、全処理表面積は、下限は、反応して光を生成するのに十分な濃度の単一のドットになり、上限は、ティッシュシート表面を完全に覆うことになるティッシュシートの面積の約0.003~100%の範囲など、ティッシュシートの表面積と比べて任意のサイズのものでよい。この点に関して、処理区域は全体で、表面の面積の1~99%のうちいずれか、例えば1~2%、1~10%、5~20%、1~25%、10~50%、20~90%、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内でよい。
【0096】
処理ティッシュシート302は、図5Aにおいてただ1つの処理表面304を有することが示されているが、反対側にある表面も同じまたは異なる成分でなど処理され得るため、本開示はそのように限定されない。さらに、表面304は、いくつかの実施形態において重なっていない区域内など、両方の成分で処理されてよい。
【0097】
処理ティッシュ組成物300は、図5Aにおいて処理ティッシュシート302の単一のプライとして示されているが、処理ティッシュ組成物は、複数の層、例えば1つの層が処理ティッシュシートである多層構造体を組み込んでいてよいため、本開示はそのように限定されない。図5Bは、処理ティッシュ組成物が液体排泄物により接触されると光生成反応が開始されるようにケミルミネッセンス系の異なる成分で処理されている2つのティッシュシート302a、302bを含むことが示されている処理ティッシュ組成物300’の例の実施形態を示す(単一のティッシュシートが1つを超える反応性成分で処理されている実施形態と同様の効果)。この構成の変形において、ティッシュシートの複数のプライは、それぞれケミルミネッセンス系の同じかまたは異なる成分で処理されてよい。図5Cは、ティッシュシートの未処理プライなどの液体透過性材料の2層308、310の間に処理ティッシュシート302が挟まれている、処理ティッシュ組成物300”の別の例の実施形態を示す。上記で議論された原理にしたがって多層の実施形態が吸収性物品に組み込まれてよい。
【0098】
いくつかの実施形態において、表面302上の重なっている区域は、実質的に非水性である組合せ条件で片方または両方の成分を塗布することにより処理されてよい。そのような実施形態の非限定的な例は以下を含む。
【0099】
水性ベースの溶液中の成分のうちの一方を表面302上に塗布して第1の処理区域30
6aを生成し、その溶液を実質的に乾燥させ(すなわち、ケミルミネッセンス反応において水をさらに加えずに処理区域内の5%を超える片方または両方の成分を消費させる不十分な水)、水を用いない任意の様式で成分のうちの他方を表面302上に塗布して第2の処理区域306b(図5D参照)を生成すること;
非水性溶媒ベースの溶液中の成分のうちの一方を表面302上に塗布して第1の処理区域306cを生成し、その溶液を実質的に乾燥させ、水の利用可能性を制限する様式で(すなわち、速やかな乾燥または非水性溶媒系により)成分のうちの他方を表面302上に塗布して第2の処理区域306d(図5E参照)を生成すること;および
非水性溶媒ベースの溶液中の成分の両方を表面302上に塗布して単一の処理区域306e(図5F参照)を生成すること。
【0100】
処理区域306a~dは任意の所望の寸法のものでよく、寸法は(図5Dおよび図5Eに示された通り)一致する必要はない。むしろ、いくつかの実施形態において、第1の処理区域306fは、第2の処理区域306g(図5G参照)よりも大きい寸法を有してよい。ケミルミネッセンス系の一方および/または他方の成分は、第1の処理区域306fおよび第2の処理区域306gを形成する塗布材料を含んでよい。第1の処理区域306fおよび第2の処理区域306gは、(第2の処理区域306gに関して図5Gに示された通り)完全に重なっていてよく、部分的に重なっていてよく(図示されず)、またはその他の任意のパターンでよい。さらに、いくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス系の一方および/または他方の成分が異なる吸収性物品構造要素300’’’の中に含まれてよい(例えば構造要素300’’’がフラッフパルプコアであり、構造要素300がティッシュシートである場合)。(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分を処理するための塗布方法に応じて、吸収性物品内の任意の構造要素が構造要素300および構造要素300’’’として実現されてよい。図5D~5Gは二次元の断面概略図で示されていることに留意されたい。
【0101】
任意選択で、本開示による処理ティッシュ組成物は、本明細書の他の場所に記載の他の添加材料、例えばフォトルミネッセンス化合物、pH緩衝剤、多孔質移送剤などを含んでよい。
インジケータ粒子
本開示による処理材料の別の実施形態において、インジケータ粒子が提供される。図6Aは、そのような粒子400の一例を示し、これは、水素結合セルロースパルプ繊維から形成されており、ならびに繊維上に保持されている、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択されるケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分を組み込んでいる。成分は、粒子の1つもしくは複数の表面402上、および/または粒子全体にわたる繊維上に配置されてよい。いくつかの実施形態において、成分は、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、フリマジン、およびそれらの組合せから選択されるルシフェリンである。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、成分はセレンテラジンである。いくつかの実施形態において、成分は、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼから選択されるルシフェラーゼである。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、成分は、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼである。いくつかの実施形態において、インジケータ粒子が液体排泄物により接触されると光生成反応が開始されるように、インジケータ粒子は、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を組み込んでいる。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンはセレンテラジンであり、ルシフェラーゼはGaussiaルシフェラーゼである。別の例として、そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンはセレンテラジンであり、ルシフェラーゼはRenillaルシフェ
ラーゼである。さらに別の例として、そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンはセレンテラジンであり、ルシフェラーゼはMetridiaルシフェラーゼである。
【0102】
必要ではないが、インジケータ粒子の繊維上など、インジケータ粒子上のケミルミネッセンス成分の保持を助けるために、バインダーが任意選択で使用されてよい。上述の通り、成分がルシフェリンであるとき、適したバインダーは、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、ポリウレタンなど、およびそれらの様々な組合せを含んでよい。したがって、いくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス系の成分は、適したバインダーによりティッシュシートの表面上に保持される。
【0103】
必要ではないが、多孔質移送剤がインジケータ粒子に組み込まれてよい。いくつかの多孔質媒体は、インジケータ粒子上、他の処理材料上、あるいは吸収性物品の中のいずれかの別個の場所に反応性成分が配置されている用途など、いくつかの用途において(1つまたは複数の)反応性成分および/または水性系の物質移送を助けるように機能することが見出された。例えば、低い水溶性を示し得るルシフェリンであるセレンテラジンの場合、セレンテラジンで処理された表面積が大きいほど、反応物がルシフェラーゼにとってより利用可能になる。多孔質媒体は、非多孔質および低多孔質材料と比べて、より大きい表面積を与えることができる。さらに、親水性多孔質材料は、光生成反応のための反応部位への水移送を促進することもできる。
【0104】
予想外にも、多孔質移送剤は、バインダーが使用されるいくつかの実施形態において利益を与えることが見出された。上述の通り、いくつかのバインダーは、基材材料の表面にわたってコーティングまたはフィルムを形成し、ケミルミネッセンス成分をこの材料に保持し、しかしさらにケミルミネッセンスの部位への移送のためにケミルミネッセンス成分を可溶化および/または放出する水性系による浸透に耐えることにより機能する。これは、例えば、吸収性物品に排泄された後、ケミルミネッセンスが目に見えるまでの遅延、第1の排泄などの排泄時のより低いケミルミネッセンス強度などに現れ得る。しかし、そのような実施形態のいくつかにおいて、多孔質移送剤の存在は、いくつかのバインダーの前述の効果を改善することにより物質移送を早める、あるいは促進することが見出された。つまり、機能的に言えば、多孔質移送剤は、いくつかの実施形態において、PVPAおよびHPBCなどの放出剤と同様の利益を与えることが見出された。
【0105】
多孔質かつ親水性の媒体は、多孔質移送剤としての使用に概して適していることが見出された。そのような使用に適した多孔質移送剤の非排他的なリストは、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維を含む。物質移送を促進するそれらの能力のために、いくつかの実施形態は、バインダーの不在下でさえも多孔質移送剤を含んでよい。
【0106】
前述のパラメータ内で、インジケータ粒子は、任意の所望のサイズ、形状、および/または形態を有してよい。粒子は、セルロースパルプのシートを切断あるいは分割することにより生産されてよく、この場合、粒子の厚さおよび目付は、粒子が切断されるシートの厚さおよび目付でよい。例えば、2つの互いに反対側にある表面402と、約1mmの厚さと、長さが約2mmである4つの側部404と、長さが約3mmである2つの側部406とを有する図6Aに示されたもののような概して六角形の粒子にセルロースパルプのシートをダイスカットするためにHenion dicerが使用されてよい。使用される分割方法のために、形状および/または寸法に何らかの相違が存在してよい。
【0107】
図6Bは、1mm厚、約2mm幅、および長さが約350mmである細長いストリップの形態の別の例のインジケータ粒子400’を示す。以下で説明される通り、インジケー
タ粒子の様々な形態は、吸収性物品におけるそれらの予想される使用ならびに所望の長さ(および他の物理的寸法)に合わせてカスタマイズされ得る。
【0108】
図6Aおよび図6Bは例示的な性質のものである。したがって、粒子400、400’は、例えば平坦で平面状の側部および直線状の縁部を有するものとして示されている。これらの形態を有する粒子は、粒子が生産される材料、生産方法などの結果、様々な不規則性を含み、かつ示すことになる可能性がある。例えば、粒子400および400’は、いくつかのねじれおよび/もしくはよじれを示すことがあり、かつ/またはそれらの縁部に沿って摩減して見えるなどすることがある。
【0109】
便宜上、本明細書において議論されるインジケータ粒子の2つの主な形態は、それらのアスペクト比、すなわち粒子の幅に対するその長さの比により区別され得る。図6Aのインジケータ粒子400など、約1.5未満のアスペクト比を有する粒子は本明細書において「フレーク」と呼ばれる一方、図6Bのインジケータ粒子400’など、約1.5以上のアスペクト比を有する粒子は本明細書において「ストリップ」と呼ばれる。この区別は、いくつかの用途において、例えば使用の原理は概して他の点では同じであるが粒子の特定の形状が別の形状よりも好ましい場合、有用であり得る。いくつかの実施形態において、フレークは、粒子400におけるように、その厚さよりも大きい幅、およびその幅よりも長い長さを有することになる。粒子400は2つの互いに反対側にある面を有し、そのそれぞれの面積(例えば、長さと幅の積)は、示された例において約14mmであるが、かなりの範囲に及び得る。例えば、いくつかの実施形態において、そのような粒子の面積は、0.1mm~300mmの間の範囲である。いくつかの実施形態において、そのような粒子の面積は、1mm~10mmの間の範囲である。いくつかの実施形態において、そのような粒子の面積は、8mm~30mmの間の範囲である。いくつかの実施形態において、そのような粒子の面積は、30mm~150mmの間の範囲である。いくつかの実施形態において、そのような粒子の面積は、50mm~150mmの間の範囲である。いくつかの実施形態において、そのような粒子の面積は、100mm~300mmの間の範囲である。同様に、フレークの形状は、図6Aに示された形状とは異なり得る。例えば、形状は、正方形、円形、規則的または変則的な多角形などであり得る。ストリップの寸法および形状も同様に異なり得る。例えば、粒子400’(ストリップ)の幅は、示された例において2mmであるが、いくつかの実施形態において約0.5mm~2.5mmで変わる。厚さは1mmであるが、いくつかの実施形態において約0.05mm~2.0mmで変わる。断面は約2mmであるが、いくつかの実施形態において約0.01mm~200mmで変わる。長さも約1mm~約800mmで変わり得る。350mmはおおよそ標準的なおむつの長さであるが、より長い長さ(例えば、さらに大きいおむつおよび成人用失禁製品向けなど)が800mmまで、さらには800mmを超えて使用されてよい。また、断面寸法は、ストリップ400’の長さに沿って一定であることが示されているが、ストリップは、その長さに沿って一定でない断面、およびよじれまたはねじれを含んでよい。
【0110】
任意の適した分割方法が所望のサイズおよび形状に応じて使用されてよい。水素結合セルロースパルプ繊維を組み込んだ任意の適した材料が使用されてよい。例えば、10~850gsmの範囲の目付を有するパルプシートが使用されてよい。いくつかの実施形態において、材料は、1ミクロン~100ミクロンの範囲の繊維径を有する合成繊維も組み込んでいる。
【0111】
本開示による処理ティッシュ組成物に幾分類似して、インジケータ粒子のいくつかの態様は、それらの使用、具体的にはそれらが吸収性物品に組み込まれる(1つまたは複数の)様式に合わせてカスタマイズされ得る。粒子400(フレーク)の一例の使用が図4Eに示されており、この図は、図4Cおよび図4Dに示されたものと類似しているが、吸収
性材料110とバックシート104の間の単層の中に配列された複数のフレーク400を特徴とするおむつ100のある例の断面200”を示し、ここでバックシート104とトップシート102の間に配置された吸収性材料110が示されている。同様の例の実施形態(図示されず)は、吸収性材料110とバックシート104の間の単層の中におむつの長さに平行に置かれた粒子400’(ストリップ)のうちの1つまたは複数を使用する。さらに別の例の実施形態において、複数のフレーク400は、吸収性材料110全体にわたり均一に分配されている。
【0112】
処理ティッシュ組成物のように、インジケータ粒子(または複数のインジケータ粒子)は、示されている以外の様々な様式で吸収性物品に組み込まれてよい。例えば、インジケータ粒子は、例えば、粒子がルシフェリン、ルシフェラーゼ、またはその両方を組み込んでいるか;排泄時にケミルミネッセンス反応が起こるのに望ましいおむつ内の場所(例えば、粒子に組み込まれた(1つもしくは複数の)ケミルミネッセンス成分が流体排泄物により異なる場所に移送されるかを問わない、または別のケミルミネッセンス成分が粒子に移送されるかを問わない);ケミルミネッセンスの所望の強度;ケミルミネッセンス区域の所望の形状(例えば、1つのストリップ、または複数のストリップは、対応する発光ストライプ(glowing stripe)としてケミルミネッセンスを示し得る)などによって、トップシートとバックシートの間の別の層または場所の中など、おむつの中の他の場所に配置されてよい。粒子のフレーク形態は、ケミルミネッセンス成分のための基材材料としてだけでなく、吸収機能の点からも有用であり得る。米国特許第9,617,687号に開示の通り、例えば、擬角柱パルプ粒子は、おむつのためのADLとして、またはその中で使用され得る。特許第’687号は、そのような粒子がADL内の層として分配されているとき、粒子は、ADLのトップシートとその貯蔵層の間の空間を維持することができ、隣接する粒子間の間隙およびボイド空間は、内部を通って流体が貯蔵層まで流動することができるチャネルを形成することを説明している。幾分類似している様式において、フレーク400は、ケミルミネッセンス系の1つまたは複数の成分も提供しながら、吸収性物品のためのADLに組み込まれてよい。
【0113】
インジケータ粒子400は、処理ティッシュ組成物300に関して上記で議論された要因により決定された適した濃度を有する、ケミルミネッセンス組成物の広い濃度範囲の(1つまたは複数の)成分を組み込んでいてよい。
【0114】
粒子400(フレーク)の一実施形態において、反応性成分は、ルシフェリンであるセレンテラジンであり、粒子は、0.50重量パーセント未満の濃度の成分を含む。粒子400の一実施形態において、反応性成分は、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼであり、粒子は、0.01全重量パーセント未満の濃度の成分を含む。粒子400’(ストリップ)の一実施形態において、反応性成分は、ルシフェリンであるセレンテラジンであり、粒子は、0.50重量パーセント未満の濃度の成分を含む。粒子400’の一実施形態において、反応性成分は、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼであり、粒子は、0.01全重量パーセント未満の濃度の成分を含む。しかし、いずれかの(またはその他の任意の)形態において、インジケータ粒子は、0.00002~20.0重量パーセントのセレンテラジンおよび/もしくは0.003~10.0重量パーセントのGaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/もしくはMetridiaルシフェラーゼ、ならびに/または適した量の1つもしくは複数のルシフェリンおよび/もしくはルシフェラーゼを含んでよい。そのような粒子中のセレンテラジンのいくつかのサンプル重量パーセント範囲は、0.00002~0.01、0.01~0.20、0.20~5.0、および5.0~20、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内を含む。そのような粒子中のGaussiaルシフェラーゼ、Renillaル
シフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼの総量のいくつかのサンプル重量パーセントは、0.0003~0.001、0.001~0.1、0.1~2.0、および2.0~10、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内を含む。
【0115】
インジケータ粒子中の(1つまたは複数の)成分の濃度または量は、粒子自体の容量による以外は特に限定されない。一般に、ケミルミネッセンスの所望の強度または持続時間を発生するのに必要とされるだけの量の成分のみを使用することが通常は経済的に好ましい。しかし、長期保管後でさえも確実に十分な量が反応するなどのために、より多くの量の1つまたは複数の成分を組み込むことが望ましい場合があるため、本開示はそのように限定されない。インジケータ粒子上のケミルミネッセンス系の(1つまたは複数の)反応性成分の濃度または量の範囲を表す別の方法は、吸収性物品において使用された成分の総量による。粒子400と同様のサイズおよび寸法の複数の約65個の粒子、または全重量約0.7gの粒子を含み、まとめて、約1.0mgのセレンテラジンと、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼ約0.25mgとを含有する(おむつの形態の)吸収性物品の一実施形態において。他の変種において、吸収性物品において使用された複数のインジケータ粒子はまとめて、0.0001~20.0mgの範囲の総量のセレンテラジンならびに/または0.00003~20.0mgの範囲の総量のGaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/もしくはMetridiaルシフェラーゼを含有してよい。他の変種において、吸収性物品において使用された複数のインジケータ粒子はまとめて、0.0001~20.0mg、0.001~20.0mg、0.01~20.0mg、0.1~20.0mg、もしくは1~20.0mgの範囲の総量のセレンテラジンならびに/または0.00003~20.0mg、0.0003~20.0mg、0.003~20.0mg、0.03~20.0mg、もしくは0.3~20.0mgの範囲の総量のGaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/もしくはMetridiaルシフェラーゼを含有してよい。
【0116】
上記で議論された吸収性物品は、複数の同様に構成されたインジケータ粒子を組み込んでいるが、本開示による吸収性物品の変形は、2つ以上の異なる形態、サイズ、もしくは形状の粒子、および/または例えばルシフェリンを組み込んだ第1の複数の粒子とルシフェラーゼを組み込んだ第2の複数など、ケミルミネッセンス系の異なる成分を別個に組み込んだ粒子を含む吸収性物品など、すべて同様に構成されていない複数の粒子を含んでよいため、本開示はそのように限定されない。
【0117】
前述の処理ティッシュ組成物およびインジケータ粒子など、複数の処理材料、および/または複数のタイプの処理材料が吸収性物品に組み込まれてよいことが明らかになるであろう。例えば、水性系によるおむつへの排泄時に一方の成分が他方の成分に移送されて、成分間のケミルミネッセンス生成反応を開始するように、ケミルミネッセンス系の1つの成分が処理ティッシュ組成物により提供されてよく、別の成分がインジケータ粒子により提供され、かつおむつの中に配置されてよい。
【0118】
そのような構成のある例示的な例が図4Fに示されており、この図は、図4C~4Eに示されたものと類似しているが、トップシート102とバックシート104の間に配置された吸収性コア112を特徴とし、処理ティッシュ組成物300により包まれた吸収性材料110から形成された吸収性コアを有するおむつ100の断面200’’’を示す。この例は、吸収性コア112とバックシート104の間の単層の中に配列された粒子400(フレーク)の層も示す。使用中、概してトップシート102からバックシート104に向かって移動する流体排泄物は、処理ティッシュ組成物300と出会い、バックシートに向かって移動し続けながら処理ティッシュ組成物上に配置されたケミルミネッセンス成分
を移送して、粒子400に達したときケミルミネッセンス反応を開始する。そのような構成の変形において、構造要素(すなわち、ティッシュシートおよびインジケータ粒子)のうちの1つまたは複数は、より確実に一方の反応性成分の他方の反応性成分への移送が様々な条件下で起こり、ケミルミネッセンスを開始するなどのために、1つを超える反応性成分を含んでよい。
【0119】
任意選択で、本開示によるインジケータ粒子は、本明細書の他の場所に記載の他の添加材料、例えば放出剤、フォトルミネッセンス化合物、pH緩衝剤などを含んでよい。
処理吸収性コア
上述の通り、SAP技術の進歩は、フラッフパルプがコアの吸収能により小さく寄与し、流体分配のための、かつ/またはSAPを安定して保持するための繊維性構造の提供により大きく寄与する吸収性コア構成の設計を可能にした。これらの機能は、いくつかの場合において、合成繊維により提供されて、歴史的に使用された天然(例えば、セルロース)繊維を合成繊維に部分的またはさらには完全に置き換える吸収性コアの開発につながり得る。したがって、本開示による処理材料の別の実施形態において、合成繊維と、ルシフェリンおよびルシフェラーゼのうちの少なくとも1つとを含む物品が提供される。いくつかの実施形態において、合成繊維は不織吸収性マトリックスを形成し、したがって物品は、吸収性物品のための吸収性コア(フラッフレス吸収性コアなど)における使用またはそれとしての使用に適しているであろう。
【0120】
図7は、吸収性コア502の形態のそのような物品500の例の実施形態を示す。部分破断図に示された通り、吸収性マトリックスを形成するように配列され、かつ材料の2つのシート506、508の間に挟まれ、それによって吸収性物品への組込みに適した内蔵部品を形成する合成繊維504を吸収性コア502は含む。2つのシートは同じ材料または異なる材料のものでよいが、典型的には、ティッシュシートなど、不織ウェブまたはシートなどの流体透過性材料であるであろう。いくつかの実施形態において、シート506、508のうちの一方は液体透過性トップシートであり、他方は液体不透過性バックシートなどであるであろう。
【0121】
幅広い種類の合成繊維が使用されてよい。例えば、合成繊維は、ポリプロピレンまたは他の熱可塑性ポリマーのうちの1つまたは複数から構成される繊維、二成分繊維、エラストマーポリマー繊維、およびそれらの混合物を含んでよい。使用に適したいくつかの例の合成繊維材料は、Soerensらの米国特許出願公開第2007/0142803号に開示されており、その完全な開示が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態は追加的に、天然繊維(例えば、セルロース繊維)を合成繊維と一緒に含み、例えば、同じ繊維性マトリックス中の、または離散した層もしくは部分などの中に別個に配置された2つのタイプの繊維のブレンドで含む。フラッフレスコア内など、いくつかの実施形態において、繊維は完全に合成繊維である。
【0122】
物品500は、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択されるケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分を組み込んでいる。吸収性コア502の形態において、ケミルミネッセンス成分は、合成繊維の上および/もしくは間に、片方もしくは両方のシート506、508の表面上に配置されたり、または片方もしくは両方のシート506、508に取り込まれたり、合成繊維の全体にわたり分配されてよいSAP粒子上に配置されたりなどしてよい。吸収性コア502は、追加の構造要素、例えばシート506、508のうちの1つと合成繊維504の間に配置された分配層であって、そのような層の上または内部に配置されたケミルミネッセンス成分を含む分配層などを含んでよい。物品500のいくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス成分は、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、フリマジン、およびそれらの組合せから選択されるルシフェリン
である。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、成分はセレンテラジンである。いくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス成分は、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼから選択されるルシフェラーゼである。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、成分はGaussiaルシフェラーゼである。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、成分はRenillaルシフェラーゼである。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、成分はMetridiaルシフェラーゼである。いくつかの実施形態において、物品が液体排泄物により接触されると光生成反応が開始されるように、物品は、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を組み込んでいる。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンはセレンテラジンであり、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、またはMetridiaルシフェラーゼおよびそれらの組合せである。図7に示されたような吸収性コアの形態を取るある実施形態において、合成繊維の表面上に配置されたルシフェリンと、合成繊維全体にわたり分配されたルシフェラーゼとを含むなど、ルシフェリンおよびルシフェラーゼは、吸収性コアの異なる場所に、または吸収性コアの異なる材料の中に配置されている。別のそのような実施形態において、ルシフェラーゼは、合成繊維全体にわたり分配されており、ルシフェリンは、シート506、508のうちの片方または両方の上に配置されており、またはその内部に取り込まれている。物品500に組み込まれた(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分の濃度および/または量は特に限定されず、おむつ当たりなど、本明細書の他の処理材料に関して記載のものと一致してよい。
【0123】
任意選択で、本開示による物品(吸収性コアなど)は、本明細書の他の場所に記載の他の添加材料、例えばフォトルミネッセンス化合物、pH緩衝剤、バインダー、多孔質移送剤、放出剤などを含んでよい。
カプセル化化学
上記で議論された処理材料のいくつかの実施形態の変種において、ある組成物は、カプセル化粒子としてケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分を含む。つまり、そのような実施形態において、ケミルミネッセンス系の1つの成分を含む粒子(ケミルミネッセンス成分で処理された1つもしくは複数の材料の粒子、および/または粒子形態のケミルミネッセンス成分自体など)がそれぞれ、粒子の全表面を覆うコーティングを有し、コーティングは水溶性および/または水透過性である。非限定的な例示的な例において、粒子形態(粉末形態または他の粉砕形態など)のルシフェラーゼは、例えば水溶性カプセルおよび/またはマイクロカプセルとして、コーティング材料、例えば糖および多糖(例えば、デンプン、デキストリンなど)、ガム、水溶性ポリマー(例えば、PVOH)、ゼラチンならびに他のアミノ酸またはタンパク質ベースの材料、超吸収性材料、多孔質媒体などの中にカプセル化される。別の非限定的な例示的な例において、前述のコーティング材料のうちの1つまたは複数を使用するなどして、前述のダイスなどのルシフェリン処理粒子、または処理基材材料のさらに小さい粒子がカプセル化される。本開示による組成物において、所定量のそれぞれの成分が、水性系の存在下で所望の強度の光を生成するのに十分なものであるように、カプセル化粒子はまとめて、所定量の第1のケミルミネッセンス成分を含み、所定量の第2のケミルミネッセンス成分をさらに含む。そのような組成物のいくつかにおいて、第1と第2のケミルミネッセンス成分の両方が、別個にカプセル化されているなど、カプセル化されている。片方または両方のケミルミネッセンス成分のカプセル化は、いくつかの用途において化学の安定性および/もしくは長寿命を実現することができ、かつ/または(1つまたは複数の)成分を吸収性物品などに組み込むときの取扱いの容易さを提供することができる。そのような組成物は、いくつかの実施形態において、エンドユーザーがケミルミネッセンス系を標準的な吸収性物品などに組み込むことを可能にしてよい。
【0124】
部分的または全体的にカプセル化されたケミルミネッセンス系のそのような組成物は、本明細書において議論される他の実施形態にしたがって、処理材料またはは構造要素の中または上など吸収性物品の中の他の場所に配置された他のケミルミネッセンス成分と共に、繊維性マトリックスなどの吸収性材料の中にカプセル化成分を分散させるなどの様々な様式で、例えば粒子状SAPが繊維性マトリックス中に分散される類似している様式で吸収性物品に組み込まれてよい。両方の成分がカプセル化されている二成分ケミルミネッセンス系において、両方が同じ繊維性マトリックスなどの全体にわたり分散されてよい。
他の処理材料
上記および本明細書の他の場所で議論された概念および原理と一致して、他の処理材料および構造要素は本開示の範囲内である。例えば、いくつかの実施形態において、ポリバックシートは、上記で議論された処理ティッシュ組成物と概念的に類似している様式で1つまたは複数のケミルミネッセンス成分で処理されている。いくつかの実施形態において、吸収性物品のための標準的な生産プロセスへの処理担体基材の含有を取り込んだ様式でなど、生産中の吸収性物品への含有のための(1つまたは複数の)成分の担体基材を生産するために、流体透過性材料が1つまたは複数のケミルミネッセンス成分で処理されてよい。
【0125】
ケミルミネッセンス系がそのような処理材料および/または構造要素の中または上に配置される様式は、例えば処理材料または要素を組み込んだ吸収性物品の所期の使用の性質、使用される塗布技術、使用者の安全、効率的および/または経済的な製造の原理などの要因を考慮し得る。
【0126】
例示するために、図9A~9Jは、吸収性物品への組込みに適した代表的な構造要素の異なる例の実施形態を示す(全体の輪郭は図示されず)。それぞれが、構造要素900のある実施形態の簡略化された幾分概略的な上面図を示す。構造要素900自体は長方形として示されており、適したサイズおよび寸法の吸収性コアの形態で記載されているが、以下の説明は、吸収性物品に組み込まれてよい材料および/または他の構造要素、例えばトップシート、バックシート、ティッシュシート、液体透過性材料の処理層などに当てはまり、これらは他の形状/寸法を有してよく、または示されたものと類似してよい。
【0127】
構造要素900は第1の表面902を含み、第1の表面902は処理区域904を含み、処理区域は、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されている。処理区域は必ずしも第1の表面の(1つまたは複数の)残りの未処理部分から視覚的に識別可能でなくてもよいが、説明のためにそのように示されている。処理区域は、印刷、ストリーミングなどによる表面への少なくとも1つの成分の塗布によるなど、本明細書に開示の任意の様式で生成されてよい。
【0128】
処理区域は、任意の所望の構成を有してよい。例えば、処理区域は、表面のすべて、または一部、または部分を覆ってよい。しかし、多くの用途において、表面の特定の区域は、流体排泄が予想される標的領域に相当しない場合があるので、表面のかなりの部分が利用されない場合がある。また、多くの吸収性物品が、排泄により受けた流体を移送するため、光生成反応をトリガーするために標的領域に相当する区域の全体を処理する必要がない場合がある。なぜなら、排泄による流体前面は、処理区域に向かってウィックし、次いで処理区域と出会うことができることが予想され得るからである。
【0129】
したがって、使用される(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス材料の量を低減しながら、使用中に所望の効果を与えるように処理区域がサイズ変更および成形されてよい。図9Aに示された例の実施形態は、連続的な形状としての、具体的には要素900の長さにわたるストリップ906の形態の処理区域904を示す。ストリップの幅が表面902の幅よりもかなり狭いため、そのような構成は、全表面902が処理される構成と比べて
、相当するコスト削減となり得る。この構成の例の変形において、第1のケミルミネッセンス材料(すなわち、ルシフェリンおよび/またはルシフェラーゼのいずれかなどの成分)は、ストリップ906内の表面902に塗布され、第2のケミルミネッセンス材料(すなわち、ルシフェリンまたはルシフェラーゼの他方または両方などの成分)は、全表面902に、表面902の別の区域(図示されず)に、構造要素900を構成する材料、または別の構造要素(図示されず)に塗布される。図9Bは、離散した部分のパターンとして、具体的には要素900の長さの一部にわたる非連続的なストリップ908として処理区域904が示されている別の例の実施形態を示す。連続的なストリップと同じ幅を有する非連続的なストリップは、比較的より少ないケミルミネッセンス材料を必要とする可能性があり、ストリップの全体の長さがより短い場合、さらに少ないケミルミネッセンス材料を必要とする可能性がある。そのような例における第1のケミルミネッセンス材料(すなわち、ルシフェリンおよび/またはルシフェラーゼのいずれかなどの成分)の配置は、非連続的なストリップ908内の表面902に適用され得、第2のケミルミネッセンス材料(すなわち、ルシフェリンまたはルシフェラーゼの他方または両方などの成分)は、全表面902に、表面902の別の区域(図示されず)に、構造要素900を構成する材料、別の構造要素(図示されず)に塗布される。図9Bに示されたもののようないくつかの実施形態において、非連続的なストリップ908の同一の離散した部分と同じ処理区域904内に一緒にもしくは別個にルシフェリン成分およびルシフェラーゼ成分が塗布されてよく、あるいは少なくとも1つのケミルミネッセンス材料(すなわち、ルシフェリンおよび/もしくはルシフェラーゼのいずれかなどの成分)で処理されている表面902もしくは別の構造体の材料のすべてを含んで、または含まずに、近隣の離散した部分が異なる成分を持つように個々にルシフェリン成分およびルシフェラーゼ成分が塗布されてよい。
【0130】
図9Aおよび図9Bにおいて、処理区域は、表面の面積よりもはるかに小さい。さらに、図9Bにおいて、処理区域は、図9Aの処理区域よりも比例して小さい。これらおよび以下の実施形態において、処理区域は所望により、第1の表面の面積よりも小さい総面積を覆うように構成されてよい。例えば、処理区域は、表面の面積の1~99%のうちいずれか、例えば1~2%、1~10%、5~20%、1~25%、10~50%、20~90%、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内でよい。
【0131】
離散した部分のパターンからなる処理区域は、同じサイズの区域の完全な連続的な処理よりも少ないケミルミネッセンス材料を使用しながら表面902の大きい部分を覆うことを可能にし得る。そのような構成の一例が、図9Cに示された例の実施形態において示されており、図中、処理区域904は、(図示された)表面902の区域の大部分、または(図示されていない)構造要素900の標的区域のみにわたって延びる形状の配列-具体的には、星形状910の配列-の形態である。異なる形状および/または変則的なパターンの混合を含む他の形状またはパターンは処理区域904内で利用され得る。個々の形状の数は、例えば光生成をトリガーするのに適した流体の量に対応するように、所望の通りでよい。個々のケミルミネッセンス成分は、図9Bの離散した部分に関して上記の通り、あるいは上記の通り、形状910の中に配置され得る。
【0132】
処理区域の構成は、構造要素900が使用される吸収性物品の性質および予想される使用を考慮し得る。例えばおむつまたは成人用失禁パッドの場合、これらの物品は一般に着用者に対して動きが制限されるため、使用中に流体排泄が予想され得る局所領域が典型的に存在する。図4Bに示されたおむつ100は、これを標的領域108と共に概略的に示す。したがって、(例えば、図9Aまたは図9Bに示されるような)おむつ100に適した構造要素900の処理区域は、標的領域108、またはその一部、または標的領域108に重なる、もしくは標的領域108の近くに配置されている1つもしくは複数の構造要素の一部のサイズおよび/または形状に対応し得る。
【0133】
いくつかの実施形態において、適切な構造の吸収性コアを組み込むことによるなど、取替えが必要とされるまでに複数回の排泄(例えば、2回もしくは3回の順次の排泄、または3回を超える順次の排泄)を扱うようにおむつまたは同様の吸収性物品が構成されてよい。一般に、排泄物からの流体は、貯蔵される前に、吸収性コア内で使用される材料のウィッキング能のために初期の排泄点から吸収性コアを通じて外に向かって側方に広がる。次いで、その後の排泄による流体前面は、吸収性コア内の未使用のSAPに達するまで初期の排泄点からさらに離れてウィックする。したがって、そのような複数使用構成における標的領域は、複数の概して環状の同心の領域を含むと考えられ得る。
【0134】
したがって、処理区域の配列は、吸収性物品が使用されたことだけでなく、吸収性物品が使用された範囲、またはその不使用も表示するように構成されてよい。
そのような構成の一例が図9Dに示されており、図中、構造要素900のある実施形態の表面902は標的領域912を含み、これは、構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に1回または複数回の流体排泄が予想される領域に相当する。簡潔にするために、標的領域912は、3回の順次の排泄による流体前面がウィックすると予想される範囲にそれぞれ対応する3つの同心の領域(914、916、918)からなることが示されている。非連続的なストリップの形態の処理区域904は、標的領域に部分的に重なることが示されており、さらに、3つの同心の領域のそれぞれに対応する離散した部分またはセグメント920を含む。
【0135】
同心の領域の境界は、吸収性物品の設計、所期の使用者などにより変わるが、処理区域は、順次の排泄による流体前面がまず処理区域のセグメント920の内側の対と出会い、その後、セグメントの外側の対と出会うように構成される。したがって、それによって生じたケミルミネッセンスのパターンは、おむつが1回、2回、3回、またはさらに多くの排泄を受けたかどうかを視覚的に表示することができる。
【0136】
処理区域の部分のそれぞれが、標的領域の相当する部分にのみ重なる、図9Dに示されたものと同様の構成において、処理区域904の異なる部分は、少なくとも1つの視覚的観点において互いに異なる視覚的な光を生成するように構成されてよい。例えば、外側のセグメントは、本明細書に開示の方法にしたがって処理区域904の異なる部分に塗布された化学を変化させることによる(例えば、フォトルミネッセンス化合物、異なる濃度の少なくとも1つのケミルミネッセンス成分、処理コート重量、またはケミルミネッセンス反応の効率に影響を及ぼす緩衝剤の使用による)など、内側のセグメントと比べて異なる(例えば、より高い)強度の光および/または異なる色、持続時間などの光を生成するように構成されてよい。例えば、処理区域904内で、または同心の領域を進みながら処理区域904から処理区域904へとルシフェラーゼまたはルシフェリンなどの少なくとも1つのケミルミネッセンス成分の濃度を変化させることにより、ケミルミネッセンス反応の速度および/または強度が操作され得る。この配列は、例えば、早い/速い発光(即時の交換が必要な物品)、遅い/後の発光(より長い着用期間のために設計された物品)、より短い持続時間(介護者により検出される可能性が高い物品)、およびより長い持続時間(介護者により検出される、または全容量に達したことを知らせる可能性が高い物品)など、介護者に見える光生成の量および/または持続時間の高い精度を可能にする。処理区域毎の少なくとも1つのケミルミネッセンス成分の相違は、限定されないが、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:20、1:30、1:40、1:50、1:60、1:70、1:80、1:90、および1:99、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内を含む1:1~1:100およびその間のすべての範囲であり得る。そのような変形は、ルミネッセンスインジケータの性質を向上させ得、これ
は、介護者が吸収性物品の状態をより容易に判断することを可能にし得る。あるいは、いくつかの実施形態において、セグメント920は、排泄/濡れ表示の所望のパターンに応じて1つまたは2つのみの同心の領域の中(例えば、領域918(セグメント934を含む図9H参照)の中のみ、または領域916(セグメント936を含む図9I参照)の中のみ、もしくは領域916および918の両方の中)に配置されてよい。同じく、個々のケミルミネッセンス成分は、図9Bの離散した部分、図9Cの形状に関して上記の通り、あるいは上記の通り、セグメント920、934、および936の中に配置され得る。
【0137】
複数使用吸収性物品に適した別の構成が図9Eに示されており、図中、構造要素900のある実施形態の表面902も、複数の同心の領域を有する標的領域912を含むが、複数回の排泄による流体前面の予想ウィッキング距離と共に増加する表面積を有するようにそれぞれ成形されている2つの離散した部分922の処理区域904を含み、したがって、これは、吸収性物品が順次の排泄を受けるにつれてルミネッセンスのますます大きい区域を生じることができる。図9D図9H、および図9Iに示された構成とは異なり、部分922は、複数の同心の領域のすべてに重なることが示されており、したがって、領域の境界が確定的および/または予測可能ではない場合の実施形態において適しているであろう。個々のケミルミネッセンス成分は、図9Bの離散した部分、図9Cの形状に関して上記の通り、あるいは上記の通り、離散した部分922の中に配置され得る。
【0138】
いくつかの用途では、1回または複数回の流体排泄が予想される標的領域から離して処理区域(またはその部分)を置くことが好ましいであろう。例えば、ベッドパッドなどの吸収性物品は、着用された品物であるよりはむしろ大きい区域を覆うように設計される。標的領域から離して処理区域を置くことは、排泄の結果生じたケミルミネッセンス信号を使用者の身体が遮る可能性を低減し得る。さらに、吸収性物品の端の近くに処理区域を置くことは、例えば、ベッドカバーの端または隅を持ち上げて処理区域を点検することによりベッドパッドに排泄されたかどうかを介護者がより容易に確認することも可能にし得る。そのような状況に適した構成が図9Fに示されており、図中、構造要素900のある実施形態は、標的領域926に重ならず、むしろ標的領域926から離して置かれている複数の離散した部分924を含む表面902上の処理区域904を含む。個々のケミルミネッセンス成分は、図9Bの離散した部分、図9Cの形状に関して上記の通り、あるいは上記の通り、離散した部分924の中に配置され得る。
【0139】
いくつかの用途では、流体排泄が予想され得る標的領域を予測することが困難である可能性がある。ベッドパッドまたはペット用パッドの場合、流体排泄の場所は、睡眠中またはベッド休養中または吸収性物品の他の使用中に変わる可能性がある使用者の相対位置により異なり得、したがって、流体排泄は、吸収性物品に対して任意の場所で起こり得る。したがって、例えば図9Cに示された通り、構造要素900の表面の大きい区域にわたって延びる複数の離散した処理部分からなるパターンを特徴とする構成が適切であり得る。
【0140】
前述の例の実施形態のいずれかにおいて、少なくとも1つの成分(ケミルミネッセンス材料、第1の成分、成分などとしても本明細書に記載)は、本明細書に詳述の様々な種および濃度範囲にしたがって、ルシフェリンまたはルシフェラーゼでよい。
【0141】
あるいは、少なくとも1つの成分は、基材材料の同じまたは重なっている(1つまたは複数の)部分/(1つまたは複数の)表面(例えば、図5D図5E、および図5G参照)など、代替の実施形態において上記の同じ基材材料にケミルミネッセンス系の2つの反応性成分を塗布するための本明細書に開示の塗布技法にしたがって、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方でよい。
【0142】
しかし、いくつかの用途では、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を構造要素に、た
だし、基材材料の同じまたは重なっている部分への塗布の課題を回避するように組み込むことが好ましい場合がある。
【0143】
以下でより詳細に説明される通り、様々な塗布技法が、本明細書において議論される構造要素900の様々な例の実施形態の生産に適してよい。例えば、水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための構造要素を生産する方法は、構造要素の第1の表面の所定の区域に配合物を塗布するステップであって、配合物が、少なくとも1つの成分を含み、少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、ステップを含んでよい。上述の通り、所定の区域は、上記で説明された通り構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に流体排泄が予想され得る1つまたは複数の標的領域に少なくとも部分的に重なってよく、かつ任意の形態を取ってよい。特定の塗布技法、例えば、連続的なインクジェット印刷などのインクジェット印刷技法は、塗布の速度および/または正確さの向上を可能にし得、これは、重なっているパターンを含め2つ以上の反応性成分が互いに接近して塗布されている処理区域の構成を可能にし得る。したがって、いくつかの用途において、処理区域の重なっていない部分にそれぞれ塗布された成分を含む構成でなど、処理区域は、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を組み込んでいてよい。そのような配列を例示する構成が図9Gに示されており、図中、構造要素900のある実施形態は、図9Eに示されたものと類似している表面902上の処理区域904を含むが、離散した部分928はそれぞれ、2つの成分が別個に塗布されている重なっていないセグメントからなる。「重なっていない」とは、それぞれの中に配置されたケミルミネッセンス成分が塗布後かつ少なくとも第1の流体排泄前に流体連通していないように、少なくとも最短距離が2つのセグメントを分離することを意味する。さらに具体的には、離散した部分928はそれぞれ、成分のうちの一方で処理されてよい2つのセグメント930を含み、これらは、成分のうちの他方で処理されてよいセグメント932の両側にある。そのような構成において、処理区域は標的領域に重なってよい(見やすくするために図示されず)。使用中、流体排泄物が存在すると、反応性成分のうちの片方または両方は、他方または両方と「流体連通」しているとき、流体がウィックするにつれて他方に移送されて光生成反応を開始することができる。
【0144】
所与の時間に流体排泄物と出会うと予想される表面902の区域に図9Gの処理区域928(例として、ただし限定的ではない)を限定することに加えて、個々の成分のいずれかで隣接する区域930および932を処理することは、成分のうちの少なくとも1つで広く処理される区域(構造要素900の表面902、吸収性コア内の材料、または物品の中の他の構造体など)を縮小または排除することにより、本明細書に記載の実施形態の多くにおいて原料の大幅な節減を可能にし得る。隣接する処理区域のパターンおよび/または形状は限定されない。非限定的な例が図9Jに構造要素900の表面902上の2つの形状、2つの隣接する重なっていない星と月の形状で示されている。内側の星940は、ケミルミネッセンス系の一方の成分(例えば、ルシフェリンまたはルシフェラーゼ)を含む処理区域を含む。外側の星942は、他方の成分を含む。内側の月941は、ケミルミネッセンス系の一方の成分(例えば、ルシフェリンまたはルシフェラーゼ)を含む処理区域を含む。外側の月943は、他方の成分を含む。この例示的な例において、外側の星942および外側の月943は非連続的な線(すなわち、破線)である一方、内側の星940および内側の月941は連続的な線でパターン化されている。さらなる重なっていない形状および/またはパターンがこれらの形状の内部または外側に組み込まれてよい(図示されず)。また、照明された条件における着色効果および/またはケミルミネッセンス反応により発せられた観察される色の改変(図示されず)を、例えば不透過性ポリバックシート900上に印刷されたときに実現するために、着色インクまたは顔料が形状のいずれかまたはすべてに組み込まれてよい。
【0145】
さらに、ケミルミネッセンス反応の観察される光放射の強度および持続時間を操作するために、コート重量、(1つもしくは複数の)使用された成分の濃度、および/または内側の形状940、941と外側の形状942、943の間の距離は構造要素内で変更され得る(重なっているパターンを含む)。例えば、星形状940と942のように互いに比較的近い一定距離は、すべての他の変数が等しいと仮定すると、各成分のより速い移送および利用可能性をもたらすことになる。それに比べて、月形状941と943は、その間に近い寸法と遠い寸法の両方を有し、これは、より持続する反応および光放射特性を可能にすることになる。光放射特性は、星形状940および942が排泄の予想区域からより遠く置かれたときは互いにより近く、排泄の予想区域により近く置かれたときはさらに離れているなど、形状間の距離を変更することにより、さらに改変され得る。代わりに、または共同で、内側および外側の形状処理区域内の成分のうちの片方または両方のコート重量または濃度は、表面902上の全体にわたり、または有利なゾーン(例えば、同心の領域)内で変更され得る。反応向上活性または反応抑制活性を有する賦形剤の不変または可変の利用可能性(例えば、空間的または濃度)は同様に、ケミルミネッセンス反応からの光放射の持続時間および/または強度を制御することができる(図示されず)。ケミルミネッセンス系の成分の遅延反応のための空間的分離はまた、区別できる別個の構造要素900の中に個々に成分を配置することにより(例えば、ポリバックシート上の星形状940の中に印刷されたルシフェリンおよび吸収性コアフラッフパルプ全体にわたり散在するルシフェラーゼ)、または図9Hおよび図9Iに示された通り実現され得る。
【0146】
上述の通り、片方または両方のケミルミネッセンス成分の塗布は、未処理区域から視覚的に区別できない処理区域を生成することができる。いくつかの実施形態において、例えば塗布プロセスを品質検査するため、ケミルミネッセンス以外の視覚的濡れインジケータを提供するためなど、視覚的に区別できる処理区域を有することが望ましい場合がある。これは様々な手段により達成されてよく、その一例は、第1の表面に非ケミルミネッセンス濡れインジケータも塗布するものである。非ケミルミネッセンス濡れインジケータは、標的領域に少なくとも部分的に重なるが処理区域に重ならないようになど、所望の通り塗布されてよい。非ケミルミネッセンス濡れインジケータも組み込んだ実施形態を生産するために、連続的なインクジェット印刷が、任意選択で他の塗布技法と協調して使用されてよい。
【0147】
本開示による処理材料または構造要素のさらに他の実施形態において、あらかじめ作られた吸収性物品(例えば、ケミルミネッセンス系を組み込んだものにそのような吸収性物品を変換するため)またはそのためのあらかじめ作られた構造要素に組み込まれるなどのために、1つまたは複数のケミルミネッセンス成分が流体、ゲル、粉末などの形態の離散量として提供されてよい。そのような実施形態のいくつかにおいて、エンドユーザーは、あらかじめ作られた吸収性物品などに1つまたは複数のケミルミネッセンス成分を組み込んでいてよい。
吸収性物品
上述の通り、本開示による複数のタイプの処理材料が吸収性物品に組み込まれてよいことが明らかになるであろう。ある例示的な例が図4Fに示されており、これは、処理ティッシュ組成物300とインジケータ粒子400の層とを組み込んでおり、そのそれぞれが異なるケミルミネッセンス成分を組み込んでおり、したがって、吸収性物品を通じて移動する流体排泄物の形態の水性系により第1のケミルミネッセンス成分が、光生成反応を開始するなどのために第2のケミルミネッセンス成分に移送される。
【0148】
別の例示的な例として、吸収性物品のある実施形態は、図7に関して本明細書においてさらに議論された吸収性コア502を、図4Fに示された構成と構造的に類似している様式でおむつの吸収性コアとバックシートの間に配列されたインジケータ粒子400の層と一緒に組み込んでいる。吸収性コア502が第1のケミルミネッセンス成分を組み込んで
おり、粒子400が第2のケミルミネッセンス成分で処理されているような実施形態では、おむつを通じて移動する流体排泄物が一方のケミルミネッセンス成分を他方のケミルミネッセンス成分に移送するであろう。
【0149】
しかし、より一般的な意味で、本開示にしたがって生産された吸収性物品は、本明細書に記載の様々な処理材料を組み込んでいてよいが、組み込んでいる必要はない。むしろ、本開示にしたがって生産された吸収性物品は、(前述の処理材料のうちの1つまたは複数を含んでよい)吸収性物品において使用された様々な構造要素の中(または上)に別個に配置されたケミルミネッセンス系のケミルミネッセンス成分を有することによりケミルミネッセンス系を組み込んでいてよい。
【0150】
つまり、本開示にしたがって構築された吸収性物品は、液体透過性トップシートと、液体不透過性バックシートと、トップシートとバックシートの間に配置された吸収性材料(フラッフパルプおよび/または合成繊維など)と、液体透過性ティッシュシート、および水素結合セルロースパルプ繊維から形成されている粒子あるいは水素結合セルロースパルプ繊維を含む粒子を含む群から選択される1つまたは複数の構造要素と、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系とを含む。ある実施形態において、液体透過性ティッシュシートは、セルロース繊維、合成繊維、およびそれらの組合せから選択される繊維を含む。そのような吸収性物品の中のケミルミネッセンス系の成分は、吸収性物品を通じて移動する水性系により第1のケミルミネッセンス成分が第2のケミルミネッセンス成分に移送される構成で、トップシート、バックシート、吸収性材料、および(1つもしくは複数の)構造要素の中(または上)に別個に配置されている。
【0151】
したがって、図4D図4E、および図4Fに示された例示的な構成はすべて、そのような吸収性物品の例の実施形態である。
いくつかの実施形態において、ケミルミネッセンス成分のうちの1つが吸収性材料(例えば、フラッフパルプ、合成繊維、SAPなど)内に配置されている。そのような実施形態のいくつかにおいて、別のケミルミネッセンス成分が、上記で議論された処理ティッシュ組成物など、例えば図4Dに示されているような液体透過性ティッシュシートの中に配置されている。この構成のいくつかの例では、ケミルミネッセンス系は、ティッシュシート上に配置されたルシフェリンと、吸収性材料内に配置されたルシフェラーゼとを含む。特定の実施形態において、ルシフェラーゼはGaussiaルシフェラーゼであり、ルシフェリンはセレンテラジンである。特定の実施形態において、ルシフェラーゼはRenillaルシフェラーゼであり、ルシフェリンはセレンテラジンである。特定の実施形態において、ルシフェラーゼはMetridiaルシフェラーゼであり、ルシフェリンはセレンテラジンである。特定の実施形態において、ケミルミネッセンス成分で処理された吸収性材料はセルロース繊維を含む。
【0152】
本明細書において議論される吸収性物品へのケミルミネッセンス系の組込みは、一般に、吸収性物品の生産者、および/あるいは吸収性物品に取り込まれた(1つもしくは複数の)処理材料または(1つもしくは複数の)構造要素の(1つまたは複数の)製造者により行われる。しかし、エンドユーザー(または例えば別の個人)が1つまたは複数のケミルミネッセンス成分を吸収性物品の中に塗布してよいことは本開示の範囲内である。例えば、本開示のこの態様によるいくつかの実施形態において、吸収性物品は、液体透過性トップシートと、液体不透過性バックシートと、トップシートとバックシートの間に配置された吸収性材料と、トップシートとバックシートの間に配置された第1のケミルミネッセンス成分とを含む。そのような実施形態は、水性系の存在下で第1のケミルミネッセンス成分と反応して所定の持続時間および/または強度の光を生成するのに適した測定量の第2のケミルミネッセンス成分も含む。例えばエンドユーザー向けのキットとして提供され得るそのような実施形態において、吸収性物品に塗布するなどのために、液体配合物、ゲ
ル、粉末などの任意の適した形態で、粒子形態、例えば本明細書に開示の処理ダイスまたはストリップ、カプセル化粒子などで測定量が提供され得る。そのような実施形態において、選択的に開くことができかつ再び閉じることができる部分を組み込むことによるなど、測定量の塗布を可能にするように吸収性物品が構成されてよい。1つの例示的な実施形態において、バックシートは、吸収性物品の内部構造への第2のケミルミネッセンス成分の測定量の塗布を可能にするために選択的にめくられ、次いで交換され得るフラップを含む。さらに、エンドユーザーまたは第三者の製造者によるなど、測定量のケミルミネッセンス成分を吸収性物品に塗布することによるなど、ケミルミネッセンス系を含むように既存の(例えば、あらかじめ作られた)吸収性物品が変更されることを可能にするようにいくつかの実施形態が構成されてよい。
【0153】
ケミルミネッセンス系、またはその成分を吸収性物品に組み込む形態または方法に関わらず、総量は、例えば吸収性物品の構成および使用に応じて、かなり異なり得る。ある例示的かつ非限定的な例として、例えば標準的な赤ちゃん用おむつなどの実施形態は、0.00001~100.0mgのルシフェリンと、ルシフェラーゼ0.00001~100.0mgとを含んでよい。ある実施形態において、吸収性物品は、0.00001~100.0mg、0.0001~100mg、0.001~100mg、0.01mg~100mg、0.1~100mg、もしくは1~100mgのルシフェリンと、0.00001~100.0mg、0.0001~100mg、0.001~100mg、0.01mg~100mg、0.1~100mg、もしくは1~100mgのルシフェラーゼと、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内を含む。
【0154】
そのような実施形態のいくつかは、0.0001~20.0mgの範囲の総量のセレンテラジンと、0.00003~20.0mgの範囲の総量のルシフェラーゼ(Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、またはそれらの組合せ)とを含む。そのような実施形態のいくつかは、0.01~100.0mgの範囲の総量のセレンテラジンと、0.2~40.0mgの範囲の総量のルシフェラーゼ(Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、またはそれらの組合せ)とを含む。もちろん、赤ちゃん用おむつが、より少ない量およびより多くの量を含んでよく、他の吸収性物品が、異なる量および/または範囲のそれぞれの成分を含んでもよい。
処理配合物
例えば本明細書に開示の処理材料および/または吸収性物品の生産における、基材材料へのケミルミネッセンス系の塗布に有用な配合物は、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択されるケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分を液体担体中に含む。液体担体中のその溶解性などの要因に応じて、反応性成分が液体担体中に分散される、かつ/または溶解されるなどしてよい。したがって、「配合物」という用語は、本明細書において使用されるとき、混合物(例えば、分散液、懸濁液など)ならびに溶液を包囲する。例えば、ある例示的な実施形態において、液体担体は、ルシフェリンが中に溶解されている適した溶媒(例えば、エタノール)である。ある例示的な実施形態において、液体担体は、ルシフェラーゼが中に溶解されている水であるが、溶媒がエタノール(粉砕粉末の形態など)である場合、ルシフェラーゼは分散されている。
【0155】
本開示による配合物は、一成分配合物-すなわち、ルシフェリンまたはルシフェラーゼのいずれかを組み込んでいる-および二成分配合物-すなわち、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を組み込んでいる-を含む。
【0156】
上述の通り、ケミルミネッセンス系、および具体的にはその成分は、水の存在下で反応して光を生成する。吸収性物品、および/または吸収性物品のための材料もしくは構造要
素への反応性成分の組込みにおける1つの課題は、反応を生産中になど早まって開始しないように組込みを行うことである。この課題に対処する1つの様式は、吸収性物品の中の別個の材料もしくは構造要素の中に、かつ/または異なる場所に成分を提供することによるが、いくつかの用途では、同じ基材材料に両方の成分を組み込むことが適していてよい。したがって、そのような用途では、課題は、ケミルミネッセンスを早まって開始しないように基材材料を生産する課題になり得る。この課題に対処する1つの方法は、成分が互いに反応しない二成分配合物を提供することにある。例えば、二成分配合物のある例示的な実施形態において、液体担体は、ルシフェリンが中に溶解されておりかつルシフェラーゼが中に分散されている適した非水性溶媒(例えば、エタノール)である。
【0157】
様々な溶媒が、一成分または二成分配合物のいずれかのための液体担体における使用またはそれとしての使用に適している。ルシフェリンに適した溶媒は、例えば、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、ペンタノン、メチルエチルケトン、酢酸n-ブチルを含む。前述の溶媒の組合せも使用されてよく、その例示的な例は、エタノールと酢酸イソプロピル、エタノールとアセトン、ペンタノンとエタノールなどを含む。前述の溶媒および組合せは、ルシフェラーゼが中に分散されてよい適した媒体でもある。溶媒の選択は、溶媒中の(1つまたは複数の)特定のルシフェリンの溶解性、他の物質(例えば、ルシフェラーゼ、バインダー、多孔質移送剤、粘度調整剤、フォトルミネッセンス化合物、pH緩衝剤など)が配合物中に含まれることになるかどうか、配合物の塗布方法などのプロセス考慮、配合物が塗布されることになる(1つまたは複数の)基材材料などを含むいくつかの要因により決定され得る。
【0158】
配合物中の(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分の濃度は、液体担体の溶媒の溶解限度による以外は一般的な意味で特に限定されず、特定の塗布に適している可能性がある。
【0159】
しかし、ケミルミネッセンス成分が溶媒に特に可溶でないいくつかの状況においてでさえ、賦形剤-すなわち、溶媒中のケミルミネッセンス成分の溶解性を促進するように機能する化合物-の使用を通じてその溶解性が促進され得ることが見出された。これの一例は、水にあまり溶けないセレンテラジンなどのいくつかのルシフェリンの場合である。しかし、様々な理由(例えば、取扱い要件、再生/回収/廃棄コスト、原料コスト、既存の製造設備の能力など)で、水が、例えば前述の有機溶媒よりも望ましい溶媒であり得る。セレンテラジンに適した賦形剤は一般に、ルシフェリンに適した前述の有機溶媒のいくつか(例えば、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール、ペンタノン)、ならびに他の材料、例えばヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBC)など、およびそれらの組合せを含む水以外の極性プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態において、部分的に水性の配合物中の賦形剤としての溶媒の使用は、配合物中で使用されたはずの量を低減するのに適したアプローチであり得る。
【0160】
したがって、いくつかの実施形態において、部分的に水性の配合物は、ルシフェリンと、水および水中のルシフェリンの溶解性を促進する賦形剤を含む、ルシフェリンを溶解する溶媒とを含む。ある実施形態において、部分的に水性の配合物は、ルシフェリンと、40~99重量パーセントの水および水中のルシフェリンの溶解性を促進するように適合された1~60重量パーセントの賦形剤を含む、ルシフェリンを溶解する溶媒と、任意選択で、ルシフェリンを基材材料に結合するように適合されたバインダーとを含む。ある実施形態において、部分的に水性の配合物は、40~99、50~99、60~99、70~99、80~99、90~99、もしくは95~99重量パーセントの水、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内を含む溶媒を含む。ある実施形態において、部分的に水性の配合物は、1~60、5~60、10~6
0、20~60、30~60、40~60、50~60重量パーセント、もしくはさらに多くの賦形剤、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内を含む。
【0161】
そのような実施形態のいくつかにおいて、賦形剤は、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール、およびペンタノンのうちの1つまたは複数である。いくつかの賦形剤の効果は、ルシフェリンの溶解性に対する寄与に関して付加的であり得る。そのような実施形態において、溶媒は一般に少なくとも40重量パーセントの水であり、賦形剤の濃度は、溶媒中に溶解されるルシフェリンの所望の濃度により決定され得る。例えば、HPBCが賦形剤として使用される実施形態において、HPBCの約45~50mMの濃度は、最大約3.7mMの濃度(これは水1リットル当たりセレンテラジン約1.57gに対応する)まで水中のセレンテラジンの溶解を促進することができる。
【0162】
したがって、本開示による配合物のいくつかの実施形態において、液体担体は、ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含み、配合物の組成は、40~99重量パーセントの間の溶媒、および0.01~20重量パーセントのルシフェリンの範囲である。ある実施形態において、配合物は、40~80重量パーセント、45~85重量パーセント、50~90重量、60~95重量パーセント、もしくは70~99重量の溶媒、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内を含む。ある実施形態において、配合物は、0.01~20、0.1~10、0.1~15、1~15、5~15、もしくは5~20重量パーセントのルシフェリン、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内を含む。そのような実施形態のいくつかにおいて、溶媒は、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、ペンタノン、メチルエチルケトン、酢酸n-ブチル、およびそれらの組合せから選択される。そのような実施形態の例において、溶媒はエタノールを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、溶媒はエタノールであり、配合物は、80~99重量パーセントの間のエタノールを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、溶媒はエタノールであり、配合物は、45~50重量パーセントの間のエタノールを含む。前述の実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンは、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、フリマジン、およびそれらの組合せから選択される。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェリンはセレンテラジンであり、配合物は、0.1~0.3重量パーセントのルシフェリンを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェリンはセレンテラジンであり、配合物は、0.2~0.5重量パーセントのルシフェリンを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェリンはセレンテラジンであり、配合物は、0.5~0.9重量パーセントのルシフェリンを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェリンはセレンテラジンであり、配合物は、0.9~2.0重量パーセントのルシフェリンを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェリンはセレンテラジンであり、配合物は、2.0~10重量パーセントのルシフェリンを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェリンはセレンテラジンであり、配合物は、10~20重量パーセントのルシフェリンを含む。
【0163】
ルシフェリン含有配合物は、液体担体が非水性である(したがってケミルミネッセンス成分が反応しない)実施形態において、ルシフェラーゼをさらに含んでよい。したがって、本開示による配合物のいくつかの実施形態において、非水性液体担体は、ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含み、配合物の組成は、40~99重量パーセントの間の溶媒、0.01~20重量パーセントの間のルシフェリン、および0.01~20重量パー
セントの間のルシフェラーゼの範囲である。そのような実施形態において、溶媒およびルシフェリンは上記で示された通りでよい。そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼから選択される。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、およびそれらの組合せであり、配合物は、0.05~0.2重量パーセントのルシフェラーゼを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、および/またはそれらの組合せであり、配合物は、0.2~0.6重量パーセントのルシフェラーゼを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、および/またはそれらの組合せであり、配合物は、0.1~1.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、および/またはそれらの組合せであり、配合物は、1.0~10.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む。そのような実施形態のいくつかの非限定的な例において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、および/またはそれらの組合せであり、配合物は、10.0~20.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む。
【0164】
液体担体/溶媒が水性または部分的に水性である実施形態は、ケミルミネッセンス成分が水の存在下で反応して光を生成するため、一般に一成分配合物である。
上記で議論された配合物のいずれかなど、本開示による配合物は、液体担体/溶媒および(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分に加えて様々な他の物質のうちの1つまたは複数を含んでよい。上述の通り、一例は、本開示にしたがって生産された処理材料に関して上記の通り、例えば配合物が塗布されることになる基材材料上の(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分の保持を助けるためのバインダーである。適したバインダーは上記で議論されており、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンを含む。すべての実施形態に必要ではないが、バインダーは、上記で議論された通り防水壁および/または持続放出剤として働き得る。別の例は、処理材料の様々な実施形態に関して同じく上記の通り、多孔質移送剤である。本明細書に開示の配合物に組み込まれた多孔質移送剤は、基材材料への配合物の塗布後に利益を提供することができる。特に、処理基材材料が水性系と後で接触すると、多孔質移送剤は、配合物が塗布されている基材材料と比べて、(1つもしくは複数の)ケミルミネッセンス成分、および/または水性系の移送を促進することができる。したがって、上述の通り、水性系が存在するときケミルミネッセンス成分の利用可能性を低下させるいくつかのバインダーの傾向を多孔質移送剤は改善することができる。適した多孔質移送剤は上記でも議論されており、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維を含む。ある実施形態において、配合物は、約0.01重量パーセント~約52重量パーセントの範囲内の多孔質移送剤を含む。ある実施形態において、配合物は、約0.01~約5重量パーセント、約0.1~約10重量パーセント、約1~約20重量パーセント、約5~約40重量パーセント、もしくは約10~約52重量パーセントの範囲内、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内の多孔質移送剤を含む。
【0165】
任意選択の添加物質のさらに別の例は粘度調整剤であり、これは、様々な方法(例えば、ストリーミング、印刷、コーティングなど)のいずれかによる基材材料への配合物の塗
布に適した粘度など、所望のレベルに配合物の粘度を調整するために使用されてよい。技術的に言えば、溶媒に可溶性または不溶性のいかなる添加剤も溶媒の流体力学的特性を変えるように機能し得るが、「粘度調整剤」という用語は本明細書において、配合物の粘度に無視できない変化を与える物質を指す。したがって、適した粘度調整剤は、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンなどの適したバインダーでもあり得る物質、適した多孔質媒体でもあり得る物質などを含む。
【0166】
前述の添加剤のうちの1つまたは複数の含有、それらの選択、それらの濃度などは、いくつかの要因、例えば配合物のための所期の塗布方法、配合物が塗布されることになる(1つまたは複数の)基材材料、配合物中の他の物質間の相互作用などにより決定され得る。
【0167】
例えば、バインダーを含む配合物は、例えばそれ以外の方法では基材材料が(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分をよく、または全く保持しないはずの場合に、高レベルのバインダーを含んでよい。これに対して、たとえ低レベルのバインダーでさえいくつかの用途において保持を向上させることが見出された。これは限定的であることは意図されないが、概して、本開示による配合物中のバインダーに適した濃度は、配合物の0.01~15重量パーセントの間の範囲であることが見出された。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、バインダー濃度は、約8.0~約12.5重量パーセントの間の範囲である。そのような実施形態のいくつかにおいて、バインダー濃度は、約0.01~1.2重量パーセントの間の範囲である。そのような実施形態のいくつかにおいて、バインダー濃度は、約1.2~8.0重量パーセントの間の範囲である。ある実施形態において、バインダー濃度は、約0.01~約1重量パーセント、約0.1~約5重量パーセント、約1~約10重量パーセント、もしくは約1~約15重量パーセントの範囲内、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内である。
【0168】
同様に、粘度調整剤を含む配合物は、使用されている薬剤の量において特に限定されないが、概して、本開示による配合物中の粘度調整剤に適した濃度は、配合物の0.01~30重量パーセントの間の範囲であることが見出された。ある実施形態において、粘度調整剤は、配合物の0.01~30、0.1~10、1~15、5~30重量パーセントの範囲の、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内の濃度を有する。適合性を決定し得る1つの要因は、(以下で議論される)配合物のための塗布方法である。
【0169】
上述の通り、多孔質移送剤は、水性系と接触すると、ケミルミネッセンス成分が組み込まれている基材材料からのケミルミネッセンス成分の放出に抵抗するいくつかのバインダーの傾向を改善することができる。しかし、そのようなバインダーの不在下でも、水性系が存在するときケミルミネッセンス成分の利用可能性を多孔質移送剤は促進することができる。そのような状況では、少量でも有益であり得る。一方、多くの多孔質移送剤が溶解されるのではなく配合物中に懸濁または分散されるので、より濃い、粘性のある配合物を生成するために、例えば配合物が塗布された後の基材材料に対する配合物の可動化または流動を制限するために多量の多孔質移送剤が使用され得る。これは、例えば、基材材料上の1つまたは複数の特定の区域に局在化またはさらには限定された(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分を有することが望まれる用途、塗布されたら配合物の自由流動を制限する基材材料の能力がより低くなり得る用途(例えば、ポリバックシート)などにおいて有用であり得る。これは、塗布後乾燥時間の短縮にも有用であり得る。概して、本開示による配合物中の多孔質移送剤に適した濃度は、塗布に応じて配合物の0.01~52重量パーセントの間の範囲であることが見出された。例えば、そのような実施形態のいくつかにおいて、多孔質移送剤濃度は、約3.0~約6.0重量パーセントの間の範囲であ
る。そのような実施形態のいくつかにおいて、多孔質移送剤濃度は、約10~約25重量パーセントの間の範囲である。そのような実施形態のいくつかにおいて、多孔質移送剤濃度は、約40~約52重量パーセントの間の範囲である。
【0170】
いくつかの特定の実施形態が本明細書の「実施例」の部においてさらに徹底的に議論されるが、以下は、本開示による様々な例示的かつ非排他的な例の配合物を要約する。
非限定的な例において、成分はルシフェリンであり、ここでルシフェリンはセレンテラジンを含み、セレンテラジンが中に溶解されておりかつエタノールを含む溶媒を液体担体は含み、ここで配合物は、40~90重量パーセントのエタノールと、0.1~5.0重量パーセントのセレンテラジンと、0.01~15重量パーセントのバインダーと、9~52重量パーセントの多孔質移送剤とを含む。
【0171】
第1の単純な例の「一成分」配合物において、セレンテラジン(「CTZ」)がエタノール中に溶解されている。そのような配合物のサンプル組成は、89重量パーセントのエタノール、および11.0重量パーセントの(純度約50%の)粗製CTZである。この配合物は、セルロース系ティッシュシートへのCTZの効果的な塗布に適していることが見出された。ルシフェラーゼ処理フラッフパルプと共に吸収性物品に組み込まれたとき、構造体の試験時に発生されたケミルミネッセンスが光のない暗室内で目に見えた。これは、比較的低純度のCTZはそのような用途において使用され得ることを示す。
【0172】
前述の配合物の変種は、溶液中に溶解された1つまたは複数のバインダーも含んでいた。純度約50%の粗製CTZを同じく使用するサンプル組成物は、87.39重量パーセントのエタノールと、0.88重量パーセントのエチルセルロース(バインダー)と、0.33重量パーセントのポリウレタン(同じくバインダー)と、0.40重量パーセントのコーンスターチと、11.0重量パーセントの粗製CTZとを含んでいた。この配合物もCTZをティッシュシートに効果的に塗布した。吸収性物品に組み込まれ、上記の通り試験されたとき、連続した排泄後の強度の観察された点でいくつかの違いがあるものの、ケミルミネッセンスが同様に目に見えた。具体的には、この塗布では、配合物中のバインダーおよびデンプン放出剤の存在は、より少ない回数の排泄後のより強い光生成およびより多くの回数の排泄後のより暗い光生成に関係があった。放出剤としての、またはバインダーの代わりのPVPAの添加は、より少ない回数の排泄後のより強い光生成およびより多くの回数の排泄後のより暗い光生成につながる(図15A参照)。対照的に、2%アルミニウムを含有する処理フラッフパルプの利用(図16参照)またはルシフェリン塗布配合物中のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンの添加は、バインダーとしてルシフェリンの利用可能性を制限するように作用する。いずれもより多くの回数の排泄後まで光生成を遅延させる。
【0173】
非限定的な例において、配合物は二成分配合物であって、ルシフェリンがセレンテラジンを含み、ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼを含み、溶媒がエタノールを含み、配合物が、50~99重量パーセントのエタノールと、0.1~5.0重量パーセントのセレンテラジンと、0.1~5.0全重量パーセントのルシフェラーゼと、任意選択で、0.01~30全重量パーセントの、配合物が塗布される基材材料上に少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダー、および粘度調整剤のうちの1つまたは複数と、任意選択で、0.1~10重量パーセントの多孔質移送剤とを含む、二成分配合物である。
【0174】
第1の単純な例の「二成分」配合物において、CTZおよびエチルセルロースがエタノール中に溶解されており、Gaussiaルシフェラーゼ(「GLuc」)が溶液中に分散されている。そのような配合物のサンプル組成は、89.8重量パーセントのエタノー
ル、8.6重量パーセントのエチルセルロース、2.0重量パーセント未満の濃度のCTZ、および2.0重量パーセント未満の濃度のGLucである。この配合物は、おむつに適したポリバックシートへの両方のケミルミネッセンス成分の効果的な塗布に適していることが見出された。この配合物は、ライン・ストリーミングによる塗布に適した粘度のものである。
【0175】
前述の配合物の変種は、溶液中に分散された多孔質移送剤を含んでいた。多孔質移送媒体としてコーンスターチを使用するサンプル組成は、82.5重量パーセントのエタノール、8.8重量パーセントのエチルセルロース、3.3重量パーセントのポリウレタン(別のバインダー)、1.0重量パーセント未満の濃度のCTZ、2.0重量パーセント未満の濃度のGLuc、および4.0重量パーセントのコーンスターチである。別のサンプル組成はコーンスターチを合成非晶質シリカに置き換えるが、その他の点では同じである。これらの配合物のいずれも、おむつに適したポリバックシートへの両方のケミルミネッセンス成分の効果的な塗布に同じく適していることが見出された。しかし、試験されたとき、多孔質媒体を含んでいた配合物で処理されたバックシートによって示されたケミルミネッセンスは、多孔質媒体を含んでいなかった配合物で処理されたバックシートによって示されたケミルミネッセンスよりもはるかに強かった。そのような配合物も、ライン・ストリーミングによる塗布に適した粘度のものである。
【0176】
とりわけ、本明細書に要約された配合物中の組成上の変形(例えば、バインダー、放出剤、多孔質媒体、または他の添加材料の含有、およびそれらの濃度範囲)は、「二成分」配合物がその代わりに、例えば、ケミルミネッセンス成分が吸収性物品の構造内に別個に配置されている吸収性物品構成においてなど(吸収性物品の異なる材料および/または構造要素の中など)、ただ1つのケミルミネッセンス成分で処理された材料または物品を生産することが望まれる用途において、ただ1つのケミルミネッセンス成分を含んでよいということである。その逆-ルシフェリンとルシフェラーゼの両方など、1つを超えるケミルミネッセンス成分を含むように、本開示と一致して、一成分配合物が変更されてよいということ-もまた、少なくともケミルミネッセンス成分間または乾燥配合物塗布において溶媒または液体担体が反応を早まって開始しない実施形態において、真である。例えば、上述のエタノール中CTZ配合物はルシフェラーゼも同様に含み得る。
【0177】
配合物中の添加材料の範囲の幅を示す例の配合物は、47.10重量パーセントのエタノール、1.49重量パーセントのエチルセルロース、1.0重量パーセント未満の濃度のポリウレタン、0.50重量パーセント未満の濃度のCTZ、および50.67重量パーセントのコーンスターチの組成を有する、上記のものと比べて比較的高い含有量の多孔質移送剤を含む配合物である。配合物は、多孔質媒体の高い含有量にも関わらず流動可能であることが見出され、おむつ用ポリバックシートへのCTZの効果的な塗布に適していることも見出された。塗布されたら、配合物は、基材材料上の所定の位置に実質的に残ることが見出され、他の区域への移動/流動に抵抗し、ルシフェラーゼを含んだ吸収性材料を含むおむつ様構造体に組み立てられると、排泄試験に供されたとき効果的なバイオルミネッセンスを示すことが見出された。この例の配合物は「一成分」配合物であるが、溶媒は2つのケミルミネッセンス成分間の光生成反応をトリガーしないであろうから、変種はルシフェラーゼも同様に含み得る。
【0178】
ある例の「一成分」配合物において、最大3.7mMの濃度(1リットル当たり約1.57g)のセレンテラジンが45~50mMヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンの水性溶液中に溶解されている。別の例において、最大約11重量パーセントの所望の濃度のセレンテラジンが1~30%エタノールまたはイソプロパノール(またはそれらの組合せ)中に溶解されている。これらの例の変種は、最大15重量パーセントのバインダー、および/または多孔質移送剤も含む。したがって、そのような部分的に水性のルシフ
ェリン配合物は、本明細書において議論される様々な基材材料、例えばフラッフパルプ、合成繊維、またはそれらの組合せなどの吸収性材料のためのルシフェリンの塗布に適しているであろう。別の例において、溶媒可溶性賦形剤、例えばポリ(1-ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート(PVPA))などが1~30%エタノールまたはイソプロパノールの部分的な溶媒系に加えられ得る。溶媒可溶性PVPAは、例えば、部分的な溶媒系において0.2%の濃度を有する。0.2% PVPAの添加は、より少ない回数の水性溶液の排泄後のルシフェリンの利用可能性に対して劇的な効果を有する(図15A参照)。
【0179】
上記の「一成分」配合物において、本明細書に開示の原理および概念にしたがって、当業者は、合理的な実験のみで吸収性物品の任意の構成に適切な要因の組合せを決定することができるであろう。反応性成分がルシフェリンであるセレンテラジンである実施形態において、処理ティッシュ組成物は、0.00002~20重量パーセントのセレンテラジンを含んでよい。例えば、そのような一実施形態において、処理ティッシュ組成物は、1~6重量パーセントのセレンテラジンを含む。
処理方法
概して、本開示の一態様による配合物およびその変種は、前述の米国特許出願第14/516,255号に開示されている方法など、様々な方法を使用して基材材料に塗布または組み込まれてよく、この文献は、エアレイドプロセスの前にフラッフパルプシート上に(1つまたは複数の)それぞれのケミルミネッセンス成分の1つまたは複数の非水性溶液をコーティング、すすぎ、ディッピング、または噴霧するなど、ケミルミネッセンス系をフラッフパルプに組み込むためのいくつかの方法を記載している。
【0180】
本開示の一態様において、ケミルミネッセンス系の1つまたは複数の反応性成分による基材材料の処理に関連する追加の方法および技法が提供される。そのような実施形態において、基材材料は、バイオルミネッセンス系の片方または両方の反応性成分-すなわち、ルシフェリンおよびルシフェラーゼで処理される。吸収性物品における使用に適したものなど、フラッフパルプに、かつ/または他の基材材料および/もしくは構造要素に対して、標準的な方法および/または前述の出願第’255号に記載された方法に加えて、またはその代わりにそのような方法が使用されてよい。
【0181】
本開示によるそのような方法の1つの例示的かつ非排他的な例として、フラッフパルプシートがハンマーミル内で繊維化されるときなど、エアレイドプロセスの間にフラッフパルプ組成物を生産する方法が実施されてよい。そのような方法は、空気中で個別化フラッフパルプ(individualized fluff pulp)繊維の分散物を生産するために、フラッフパルプ繊維のシートを繊維化するステップと、ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分の配合物を分散物中に噴霧するステップとを含む。そのような方法において、噴霧ステップは、0.0003~10重量パーセントの成分の濃度に対応して、ある量の(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分を個別化フラッフパルプ繊維上に堆積させるように構成されている。そのような方法における配合物は特に限定されず、例えば本明細書に記載の形態のいずれかの形態を取ってよい。噴霧ステップは、プロセス内の様々な場所で行われてよい。例えば、いくつかの実施形態において、繊維化するステップが、ハンマーミルのチャンバー内で実施され、配合物が、ハンマーミルのチャンバー内に噴霧される。繊維化するステップが、ハンマーミルのチャンバー内で実施されるいくつかの実施形態において、次いで、繊維の分散物が、ハンマーミルから空気輸送され、配合物が、チャンバーから空気輸送される間および/または空気輸送された後、分散物中に噴霧される。
【0182】
処理フラッフパルプ組成物を生産する方法の別の例示的かつ非排他的な例は、フラッフパルプシートの部分に、ルシフェリンを含む非水性溶液と、ルシフェラーゼを含む水性溶
液とを別個に塗布するステップを含む。この方法のいくつかの実施形態において、この部分は、フラッフパルプシートの互いに反対側にある表面上などにあり、重なっていない。任意選択で、重なっていない部分は、フラッフパルプシートの同じ表面上にあってよい。一例では、ルシフェリン成分の塗布の前または後にルシフェラーゼ成分の水性塗布を実質的に乾燥することにより、別個に塗布された成分が重なっていてよい(ここで実質的に乾燥するとは、ケミルミネッセンス反応において水をさらに加えずに処理区域内の5%を超える片方または両方の成分を消費させるには不十分な水が存在することを意味する)。
【0183】
もちろん、処理フラッフパルプに加えていくつかの処理材料および構造要素は上述されており、その例は、処理ティッシュ組成物、様々なサイズおよび形状のインジケータ粒子、SAPならびに合成繊維および/またはセルロース(例えば、フラッフパルプ)繊維などの吸収性材料を含む吸収性コアおよび同様の物品、他の構造要素(液体透過性トップシート、液体透過性バックシートなど)ならびにそれらの部分などを含む。
【0184】
処理材料を生産するための、あるいは1つまたは複数のケミルミネッセンス成分を基材材料に塗布するためのいくつかの配合物も上述されている。
基材材料または構造要素への処理配合物の適した塗布方法の開発は、いくつかの課題に直面し得、そのいくつかは上述されている。例えば、1つの課題は、光生成反応を生産中または保管中になど早まって開始せず、吸収性物品の使用中にのみ開始するように材料および/または吸収性物品に反応性成分を組み込むことであり得る。1つの課題は、塗布後の基材材料上の(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分の保持を確実にすることであり得る。関連する課題は、塗布後の基材材料に対する(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分の可動性を制限することであり得る。
【0185】
上記で説明された通り、例えば、例えば保持を向上させるためのバインダー、および/または例えば可動性を制限するための多孔質媒体など、1つまたは複数の添加剤の配合物中への含有により、いくつかの課題が対処され得る。吸収性物品を通じて移動する水性系によるなど、使用中に一方の反応性成分が他方の反応性成分に移送されるように、吸収性物品の中に-吸収性物品の2つ以上の別個の材料または構造要素の上などに-反応性成分を別個に配置することにより、いくつかの課題が対処され得る。
【0186】
実験室および/またはパイロット規模から商業規模への塗布方法のスケールアップなどにおいて、追加の課題が存在し得る。いくつかの課題は、既存の設備構成により、例えばティッシュコーティング機または印刷機などの既存の機械への塗布方法の取込みにおいて提示されている。いくつかの課題は、様々な異なる基材材料または構造要素に対して単一の塗布方法を使用したいという欲求により提示されている。より良いプロセス効率を達成するという継続的な目標も存在する。これらおよび他の課題は、塗布方法または技法によって(代替的または追加的に)対処され得る。
【0187】
一例として、生産方法の全体の速度を増加させることがしばしば望まれる。しかし、基材材料への配合物の塗布は一般に、材料からの液体担体(例えば、水、有機溶媒など)のその後の除去の考慮を必要とし、これは、加熱または乾燥ステップによりしばしば行われる。
【0188】
吸収性物品への組込みに適した多くの材料は、自由水が除去された後に閾値レベルの結合水を保持する容量を有する。この容量は、セルロース系材料において、「繊維飽和点」と呼ばれ、細胞壁内に結合された水のみ残っている点を表す(「自由水」は、そのように結合されていないその他のすべての水分である)。フラッフパルプの繊維飽和点は、要因、例えば組成、種などに応じてかなり異なり得るが、一般には約15~25重量パーセントの間の範囲である。合成材料の水分の閾値レベルは一般により低く、例えばポリシート
は一般におよそ5重量パーセントの水分の閾値レベルを有することになるが、これは10重量パーセントもの高さになることもある。
【0189】
ケミルミネッセンス成分を基材材料に塗布する1つの方法において、塗布後の乾燥ステップの必要性を低減または排除するためにこの特性も利用され得ることが見出された。したがって、いくつかの実施形態において、ルシフェラーゼを基材材料に塗布する方法は、基材材料の水分レベルが水分のその閾値レベルを上回って上昇されないように、水性液体中に分散されたルシフェラーゼを含む配合物を基材材料の表面に塗布するステップを含む。
【0190】
特定の実施形態において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される。
【0191】
ルシフェラーゼ配合物は、適した範囲内の任意の所望の濃度を有してよく、これは、要因、例えば基材材料の初期水分含有量、基材材料の閾水分含有量、基材材料に塗布された配合物の量、基材材料上のルシフェラーゼの所望の濃度などを考慮する。そのような方法のための基材材料上のルシフェラーゼの代表的な濃度範囲は、基材材料1グラム当たり0.01~20mgの間である。これを実現するために、配合物中のルシフェラーゼの濃度範囲は、いくつかの実施形態において、約5.0~30重量パーセントの間である。
【0192】
いくつかの実施形態において、基材材料は、最大25重量パーセントの水分の閾値レベルを有する。いくつかの実施形態において、基材材料は、少なくとも15重量パーセントの水分の閾値レベル(または繊維飽和点)を有するフラッフパルプシートである。そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェラーゼ配合物は、フラッフパルプシートの水分レベルを10重量パーセント未満上昇させる割合で表面に塗布される。いくつかの実施形態において、基材材料は、最大10重量パーセントの水分の閾値レベルを有するポリシートである。
【0193】
以下の例示的な例は、周囲条件における7.5%の水分含有量と、約15%の繊維飽和点とを有するフラッフパルプのシートを考慮する。以下の表は、繊維飽和点未満の最終パルプ水分含有量を実現するためのある例示的な範囲の塗布レベルの15重量パーセントの水性のルシフェラーゼ配合物を示す。このように処理されたフラッフパルプシートは、処理材料中に自由水がないために、塗布後乾燥ステップの必要性を低減または排除することができる。
【0194】
【表2】
【0195】
材料の水分の閾値レベルを超えずに基材材料中のルシフェラーゼの所望の濃度を実現するなどのために、他の濃度のルシフェラーゼ配合物について同様の計算が実施され得る。
本開示による他の塗布方法は、基材材料の同じまたは重なっている(1つまたは複数の)部分/(1つまたは複数の)表面などの同じ基材材料にケミルミネッセンス系の2つの反応性成分を塗布する。上述の通り、多くの用途において、吸収性物品の異なるもしくは別個の材料または構造要素の中にケミルミネッセンス系の反応性成分-吸収性材料(例えば、フラッフパルプ、合成繊維、SAPなど)の中にルシフェラーゼおよび別の構造要素(例えば、処理ティッシュ組成物、ポリバックシート、フレーク、ストリップなど)の中にルシフェリンなどを配置することが好ましい。そのような構成は、生産中、輸送中、または保管中など、使用前に周囲の水分または湿度によるなどしてケミルミネッセンス成分が意図せずに反応しないことをより確実にすることができる。
【0196】
とにかく、いくつかの状況においては1つを超える反応性成分(例えば、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方)を同じ材料または構造要素に組み込むことが望まれ得る。上記の通り、これは、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を組み込んだ非水性の配合物の使用を通じて行われてよい。しかし、これはルシフェラーゼとルシフェリンが同じ基材材料に-特に、基材材料の同じ区域または表面に-別個に塗布される塗布方法を使用して行われてもよいことが見出された。そのような方法は、光生成反応を開始するのに利用可能な自由水が存在しない、または不十分なように最大閾値レベルまで水分を結合する基材材料の容量も利用する。
【0197】
したがって、いくつかの実施形態において、基材材料にケミルミネッセンス系を塗布する方法は、水性液体中に溶解されたルシフェラーゼを含むルシフェラーゼ配合物で基材の表面上の区域が処理されるルシフェラーゼ処理ステップと、非水性溶媒中に溶解されたルシフェリンを含むルシフェリン配合物で前記区域が処理されるルシフェリン処理ステップとを含む。そのような方法において、ルシフェラーゼ処理ステップは、水分の閾値レベルよりも高く基材材料の水分含有量を上昇させない。したがって、水分含有量は基材材料の水分の閾値レベルを超えないであろうから、ケミルミネッセンス成分の反応を開始するのに利用可能な自由水はないであろう。
【0198】
特定の実施形態において、ルシフェリンは、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される。特定の実施形態において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフ
ェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される。
【0199】
そのような方法において、ルシフェリン配合物は非水性溶媒を含み、これはケミルミネッセンス成分間の反応を開始することはない-むしろ、水性のルシフェラーゼ配合物は、水分レベルの点でより重要な考慮である。上述の通り、ルシフェラーゼ配合物は、基材材料の初期水分含有量、基材材料の閾水分含有量、基材材料に塗布された配合物の量、基材材料上のルシフェリンの濃度などのような要因を考慮しながら、適した範囲内の任意の所望の濃度を有してよい。そのような範囲は一般に約5.0~30重量パーセントの間である。表2に示された15重量パーセントのルシフェラーゼ配合物についての例示的な例の配合物塗布レベルがこの方法にも当てはまり、材料の水分の閾値レベルを超えずに基材材料中のルシフェラーゼの所望の濃度を実現するなどのために、他の濃度のルシフェラーゼ配合物について同様の計算が実施され得る。
【0200】
ある一定量の水を結合する基材材料の能力を利用する前述の塗布方法は、液体担体を除去するその後のステップ(乾燥ステップなど)の必要性を低減または回避する1つのアプローチを提供する。しかし、本開示による代替の塗布方法は、ポリバックシート、または合成材料を組み込んだ同様の構造要素など、より低い閾水分レベルを有する基材材料に適していてよい。
【0201】
そのような方法は、ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されている液体不透過性バックシート構造体を生産する。そのような方法のある例示的な実施形態において、ある配合物が液体不透過性バックシートの表面に塗布され、この配合物は、ルシフェリンおよび/またはルシフェラーゼと、液体担体と、バックシートに(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分を保持するように適合されたバインダーとを含む。次いで、液体担体の少なくとも一部がバックシートから除去される。
【0202】
そのような方法における配合物は、本明細書に記載の配合物の中にあり得る。上述の一例の配合物は、エタノール中に溶解されたケミルミネッセンス成分としてルシフェリンを含み、この組成物は、40~90重量パーセントのエタノールと、0.1~5.0重量パーセントのルシフェリンと、0.01~15重量パーセントのバインダーと、9~52重量パーセントの多孔質移送剤とを含む。上述の通り、合成材料など、液体不透過性バックシートの中で、または液体不透過性バックシートとして使用される材料は、特定の課題、例えば、それに塗布されたケミルミネッセンス成分の比較的低い保持率、配合物が塗布された後の材料に対する配合物の移動または流動などをもたらし得る。バインダーの組込みは保持の問題に対処することができ、上記の通り、配合物中のより多くの量の多孔質媒体は移動の問題に対処することができる。したがって、そのような方法のいくつかの実施形態において、配合物は、減量した液体担体と増量した多孔質媒体を含む。そのような配合物のある特定の非限定的な例は、47.10重量パーセントのエタノールと、1.49重量パーセントのエチルセルロースと、1.0重量パーセント未満の濃度のポリウレタンと、0.5重量パーセント未満の濃度のCTZと、50.67重量パーセントのコーンスターチとを含むと上述されている。しかし、この方法の変種は、配合物に所望の粘度を与えるためにバインダーおよび/または多孔質媒体の量の変化を含む、上記で議論された原理にしたがう配合物の変形のすべての様式を含んでよく、これらはすべて本開示の範囲内と見なされる。本方法のいくつかの実施形態において、配合物の粘度は、配合物の流れがノズルにより表面に塗布されるプロセスを指すストリーミングによるバックシートへの塗布に適している。ストリーミング塗布に適した粘度は、ノズルの設計および構成(例えば、表面までのノズルの近さなど)に応じて異なり得る。いくつかの実施形態において、配合物が流動可能なままである任意の粘度が適している。
【0203】
上述の通り、本方法は、バックシートからの液体担体の少なくとも一部のその後の除去を含む。本方法のいくつかの実施形態において、この除去ステップは、配合物で処理されたバックシートの表面の熱処理を含む。しかし、いくつかの実施形態において、除去ステップは、バックシートの表面から液体担体をウィックするように適合された吸収性材料とバックシートを接触させるステップを含む。そのような実施形態のいくつかにおいて、吸収性材料は、吸収性繊維および/またはSAPを含む吸収性コアの形態である。そのような実施形態のいくつかにおいて、吸収性材料はルシフェラーゼで処理されている。
【0204】
液体担体を除去するためにウィッキング技法を使用するそのような塗布方法の非限定的な例において、上述の例のエタノール中ルシフェリン配合物がまずポリバックシートの表面上にストリーミングされた。塗布直後に、ルシフェラーゼ処理パルプ中に分散されたSAPから形成されたおむつコアアセンブリが処理区域の上に置かれた。おむつコアアセンブリは、空気乾燥よりも速やかに過剰な溶媒(この場合はエタノール)をウィックした。
【0205】
したがって、上記のウィッキング技法がおむつ製造プロセスに取り込まれてよく、いくつかの場合においては、処理バックシートを使用しておむつ構造体を組み立てる前の塗布後乾燥ステップの必要性を低減またはさらに排除する。さらに、上述の通り、ウィッキング材料(おむつコアアセンブリなど)の中またはおむつ構造体の中の他の場所に別のケミルミネッセンス成分が配置されている場合、その結果は、液体排泄を受けると一方の反応性ケミルミネッセンス成分が他方の反応性ケミルミネッセンス成分に移送されるようにおむつ構造体内に別個に配置された2つの反応性ケミルミネッセンス成分を組み込んだおむつである。
【0206】
この方法の変形は、前述の課題のうちの1つまたは複数に対する代替または追加のアプローチを含んでよい。例えば、本方法のいくつかの実施形態は、バックシートの表面に配合物を塗布するステップに続いて、処理表面にわたってコーティングを塗布するステップであって、コーティングが水溶性または水透過性である、ステップを含んでよい。一例では、エチルセルロースの薄い水透過性コーティングを形成するために、エチルセルロースなどの溶媒可溶性コーティング剤が、バックシート上に既に堆積された配合物層の上で噴霧および乾燥されてよい。別の例では、カルボキシメチルセルロース(CMC)の水溶性フィルムを形成するために、CMCなどの水性の可溶性コーティング剤が、バックシート上に既に堆積された配合物層の上で噴霧および乾燥されてよい。他の例のコーティング(すなわち、カプセル化)材料は、糖および多糖(例えば、デンプン、デキストリンなど)、ガム、水溶性ポリマー(例えば、PVOH)、ゼラチンならびに他のアミノ酸および/またはタンパク質ベースの材料、超吸収性材料、ならびに多孔質媒体を含む。そのようなコーティングは、バックシート上のケミルミネッセンス成分の保持を助けることができ、かつ/または移動もしくは流動する配合物の傾向を低減することができる。コーティングの水溶性/水透過性の性質は、処理バックシートを含む吸収性物品の使用中などに、水性系による(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分の移送を著しく妨げないであろう。
【0207】
処理ティッシュ組成物などの本明細書に記載の処理材料、およびインジケータ粒子などを生産するために、本開示による他の塗布/生産方法が使用されてよい。
例えば、図6Aおよび図6Bに示されたものなどのインジケータ粒子を生産するための例示的な方法は、所望の形状およびサイズを有する粒子にフラッフパルプシートを分割するステップ、適したケミルミネッセンス成分配合物を粒子に塗布するステップ(例えば噴霧、ソーキングなどによる)、ならびに溶媒および/または液体担体を除去するステップ(例えば乾燥による)など、本明細書の他の場所に記載の技法および他の概念の組合せを含んでよい。これらの操作の順序は変更されてよく、例えば、そのような方法の変形は、ケミルミネッセンス成分配合物の塗布ならびに溶媒および/または液体担体の除去の後、
フラッフパルプシートを粒子に分割するステップを含んでよい。粒子がルシフェリンとルシフェラーゼの両方で処理される実施形態において、配合物は、両方の成分を含んでよく、または本方法の変形は、それぞれの成分の2つの異なる配合物などによるフラッフパルプシートおよび/または粒子の順次の処理を含んでよい。そのような方法が、インジケータ粒子を吸収性材料(例えば、フラッフパルプ、合成繊維、SAPなど)と混合することによるなど、吸収性物品の生産に取り込まれてよい。この方法のいくつかの実施形態において、両方のケミルミネッセンス成分が吸収性物品に取り込まれるように、ルシフェリン処理粒子がルシフェラーゼ処理粒子と混合されてよく、またはインジケータ粒子のすべてが、同じケミルミネッセンス成分、別のケミルミネッセンス成分で処理された吸収性材料などで処理されてよい。
【0208】
インジケータ粒子を使用して吸収性物品を生産する方法の変種は、おむつ構造体が生産されているときのおむつ構造体へのインジケータ粒子の送達、例えば、インジケータ粒子が吸収性コアとバックシートの間でおむつの中に配置されるように、バックシートに面することが意図された吸収性コアの表面への粒子の送達;またはおむつの最終組立ての前のバックシートの内面への粒子の送達;またはSAPのために実施されるような吸収性コア内の送達などを含む。したがって、ある実施形態において、吸収性物品を生産する方法は、水透過性および水溶性のうちの1つまたは複数である材料と共に、水性系と接触すると光を生成するように構成されているケミルミネッセンス系の2つの反応性成分のうちの1つを含む粒子からなるカプセル化材料を生産するステップと、吸収性物品を生産するステップであって、液体透過性であるトップシートと液体不透過性であるバックシートの間にカプセル化材料を配置するステップと、吸収性物品の構造要素の中にケミルミネッセンス系の他の反応性成分を配置するステップとを含む、ステップとを含む。
【0209】
別の例として、処理ティッシュ組成物を生産するある例示的な方法において、ある配合物が液体透過性ティッシュシートの表面に塗布され、この配合物は、ルシフェリンと、ルシフェリンが中に溶解されている溶媒とを含む。次いで、溶媒の少なくとも一部がティッシュシートから除去され、ルシフェリンはティッシュシート上に保持される。
【0210】
処理バックシートを生産する例示的な方法に幾分類似して、処理ティッシュ組成物を生産するための例示的な方法の実施形態は、広範囲の塗布技法に及ぶ1つまたは複数の様々な態様およびその変形を含む。例えば、ティッシュ印刷は、ティッシュコーター(そのような機械の一例はMirWec μCoater(商標)350である)内などでインクおよび同様の配合物が連続的なティッシュシートに塗布され得る1つの技法であり、ティッシュコーターによる送達によるティッシュシートへの塗布に適した配合物は本開示の範囲内である。適するために、そのような配合物は、機械の能力に合わせてカスタマイズされるであろう。これは、配合物の粘度を適切なレベルに調整すること、適した添加剤を組み込むことなどを含み得る。典型的には、ティッシュコーターは、ティッシュシートがその上を運ばれる1つまたは複数のシリンダを使用してインクまたは配合物を塗布し、その後、液体担体が除去される加熱および/または乾燥ステップが続く。典型的には、配合物が塗布されるティッシュシートは連続的なティッシュシートである。
【0211】
代替として、いくつかの実施形態において、配合物は、ティッシュシートがストリーミング装置に対して移動するストリーミング装置によるなど、配合物をティッシュシート表面にストリーミングすることにより塗布される。そのような実施形態のいくつかにおいて、ストリーミング装置は、移動する表面と近接および/または接触するように位置する1つまたは複数のノズルを含む。ティッシュシートは、そのような実施形態において、連続的なティッシュシートでよい。
【0212】
本開示の一態様にしたがって、そのような実施形態における使用に適した一例のストリ
ーミング装置の概略図が図8Aおよび図8Bに示されている。図8Aにおいて、ストリーミング装置600は、ローラー602、604の形態の2つのピボット点を含むことが示されており、この上を連続的なティッシュシート606が矢印Aで示された方向に移動される。それによってティッシュシート606は、ティッシュフローティングゾーン608として図8Aに示された、ローラーにより画定されたゾーンの上に吊され、または浮かされる。ストリーミング装置600は、ティッシュシートが移動するときティッシュシート表面に貯槽612から供給された配合物をストリーミングすることによるなど、ティッシュシート606の上面に配合物を送達するために配置されたノズル610を含む。ストリーミング装置600は、614にある加熱要素を含むことも示されており、これは、熱処理により溶媒を蒸発させるためにその中を処理ティッシュシートが運ばれる熱風ゾーン616を提供する。図8Bは、ストリーミング装置600’のある例示的な代替の構成を示し、ここでローラー602、604は、異なる配列を有する。長手ストリップが非連続的、点線、破線、直線、曲線、1つまたは複数の形状による、などであるような、図5Aにティッシュ組成物300として示されたもののような処理ティッシュ組成物を生産するために、図8Aおよび図8Bに示された構成と類似している構成を有するストリーミング装置が使用された。いくつかの実施形態において、塗布環境の周囲温度は、配合物の液体担体の乾燥に十分な熱エネルギーを供給する。
【0213】
ストリーミング装置の構成のいくつかの他の変形は本開示の範囲内である。例えば、複数のノズルが固定保持され、時限間隔で各ノズルを起動および停止することにより所定のパターンまたは形状を生成するように選択的に起動されてよい。ローラーは回転していない円柱でよい。配合物は、複数のノズルの配列により送達されてよい。所望の形状またはパターンの形態を取る処理区域を生成するなどのために、ティッシュシートが移動される方向に対して横方向になど、1つまたは複数のノズルがティッシュシートに対して移動してよい。この能力をさらに促進するために、ティッシュシート上に連続的または非連続的な処理区域を生成するなどのために、配合物を断続的かつ/または連続的にストリーミングするように1つまたは複数のノズルが構成されてよい。したがって、本方法の様々な実施形態は、処理区域が任意の所望の幅であるように、例えば任意の所望の配列またはパターンの0.1mmからティッシュシートの幅(例えば、約235mm、標準的なおむつの幅)の範囲の長手ストリップであるように、ティッシュシートに配合物を塗布するステップを含む(例えば、処理区域は、ティッシュシートの長手方向に対して垂直あるいは直角に走るストリップの形態、連続的もしくは非連続的(点線もしくは破線など)、直線もしくは曲線でよく、または曲線部分および/もしくは直線部分を含んでいてよく、形状または他の形態などを含んでいてよい)。処理区域は、ティッシュシートの総面積の0.003~100%の範囲でよい。上記の通り、処理区域は全体で、表面の面積の1~99%のうちいずれか、例えば1~2%、1~10%、5~20%、1~25%、10~50%、20~90%、またはこれらのいずれかの範囲内の任意の範囲内、およびすべての他の可能な部分範囲内でよい。
【0214】
そのようなストリーミング装置を組み込んだ方法の実施形態は、ティッシュ印刷機の使用と比べて、いくつかの潜在的な利点を提供し得る。例えば、ティッシュフローティングゾーンは、配合物がティッシュシートを通ってティッシュ印刷機の(1つまたは複数の)シリンダまで裏抜けする可能性を低減し得る。また、ティッシュのフローティングは、周囲空気とより多く接触させてティッシュを乾燥し、溶媒を除去するのに必要とされる熱処理の程度を軽減し得る。
【0215】
本方法の実施形態により塗布された配合物は特に限定されず、セルロース系ティッシュシートへのセレンテラジンの効果的な塗布に適しているとして記載されたサンプル組成物を含むいくつかの成分および例は上記で議論されている。したがって、いくつかの実施形態において、配合物は、40~99重量パーセントの溶媒と、0.01~20重量パーセ
ントのルシフェリンとを含む。そのような実施形態のいくつかにおいて、ルシフェリンはセレンテラジンである。そのような実施形態のいくつかにおいて、溶媒はエタノールであり、またはエタノールを含む。そのような実施形態のいくつかにおいて、溶媒はエタノールであり、またはエタノールを含み、かつ排泄時のケミルミネッセンス光生成反応のために処理ティッシュまたはバックシート表面上の堆積されたルシフェリンの溶解を促進する賦形剤であり、またはそれを含む。そのような実施形態のいくつかにおいて、溶媒は、水と、水中のルシフェリンの溶解性を促進する賦形剤とを含む。いくつかの実施形態において、配合物は、粘度を所望のレベルに調整するなどのために、バインダーおよび/または粘度調整剤を含む。ある実施形態において、配合物は、0.01~30重量パーセントのバインダーを含む。前述のサンプル配合物のうちの1つは、87.39重量パーセントのエタノールと、0.88重量パーセントのエチルセルロース(バインダー)と、0.33重量パーセントのポリウレタン(同じくバインダー)と、0.40重量パーセントのコーンスターチと、11.0重量パーセントの(純度約50%の)粗製CTZとを含んでいた。
【0216】
本方法の実施形態は、ティッシュシート上の(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分の所望の濃度を実現する割合でティッシュシートに配合物を塗布するステップを含む。上述の通り、濃度は特に限定されず、様々な様式、例えばティッシュシートの重量パーセント、ティッシュシートの単位長さ当たりの質量などで表され得る。例えば、配合物がルシフェリンを含むいくつかの実施形態において、配合物は、0.00002~20重量パーセントのティッシュシート上のルシフェリン濃度を実現する割合で塗布される。配合物がセレンテラジンを含むいくつかの実施形態において、配合物は、ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たり0.01mg~25グラムのセレンテラジンのティッシュシート上のセレンテラジン濃度を実現する割合で塗布される。配合物がセレンテラジンを含むいくつかの実施形態において、配合物は、ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たり0.01~1.0グラムのセレンテラジンのティッシュシート上のセレンテラジン濃度を実現する割合で塗布される。配合物がセレンテラジンを含むいくつかの実施形態において、配合物は、ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たり0.1~100mgのセレンテラジンのティッシュシート上のセレンテラジン濃度を実現する割合で塗布される。
【0217】
本開示による方法のいくつかの実施形態は、配合物の塗布に続いて離散した長さに処理ティッシュシートを分割するステップなど、追加のステップを含む。吸収性物品への組込みのための吸収性コアを生産する関連する方法は、上記にしたがって処理ティッシュ組成物を生産するステップと、吸収性材料のためのラッパーとして処理ティッシュ組成物を使用することによる-すなわち、処理ティッシュ組成物で吸収性材料を部分的または完全に包囲することによるなど、処理ティッシュ組成物を吸収性コアに組み込むステップとを含む。本明細書においてさらに議論される通り、ある実施形態において、そのような処理ティッシュ組成物は、セルロース繊維、合成繊維、およびそれらの組合せからなる群から選択される繊維などの繊維を含むことができる。上述の通り、様々な基材材料への本明細書に開示の配合物の塗布は、ストリーミング、印刷、コーティング、噴霧、すすぎ、ソーキング、ディッピングなどを含む様々な方法のいずれかにより行われてよい。上記の議論は、そのような塗布のために配合物をカスタマイズする原理、および例示的な塗布のための例の組成範囲を記載する。上述の通り、特定の塗布方法に対する適合性を決定し得る1つの要因は配合物の粘度であり、これは、例えば、本明細書において議論される添加材料(例えば、バインダー、多孔質媒体、放出剤、他の粘度調整剤など)のうちの1つまたは複数を組み込むことにより調整され得る。特定の塗布に適切な粘度範囲は、異なることも、重なることもある。
【0218】
インク塗布の様々な方法、例えばストリーミング、印刷、コーティングなどに適したイ
ンクとして本開示による配合物が構成されてよい。以下の簡略化された説明は、いくつかの塗布方法の間の違いを示す。ストリーミングは、例えば、配合物の流れが1つまたは複数のノズル(移動または固定)により表面に塗布されるプロセスを指す。印刷は一般に、インク配合物が基材材料上に堆積されるプロセスを指す。
【0219】
例えば、グラビア印刷および輪転グラビア印刷などの凹版印刷技法では、印刷される画像が画像担体に彫刻され、次いでこれにインク配合物が供給される。画像を形成する(1つまたは複数の)凹部内のインクは、インクが付いた画像担体に押し付けられた基材材料に転写される。活版印刷およびフレキソ印刷などの凸版印刷技法では、印刷される画像が(凹ではなく)凸であり、これにインクが供給され、次いでインクは、凸版に押し付けられた基材材料に転写される。スクリーン印刷では、ブロッキングステンシルによるなどインクに対して不透過性に作られた区域内を除いて基材上にインクを転写するためにメッシュが使用される。スロットダイコーティングおよびウルトラ・ストランド(ultra-strand)コーティングなどの様々なコーティング方法は、通常は溶融材料を含む配合物を基材材料上に塗布する。
【0220】
インクジェット印刷技法では、インクの液滴が基材材料に向かって噴射される。大部分の民生用および商業用/工業用インクジェットプリンタはドロップオンデマンド(「DOD」)技法を使用し、ここで、液滴は、電流のパルスに応答して1つまたは複数のインク室から吐出される。しかし、インクジェット印刷における進歩は、本明細書において議論されるインク配合物など本開示による基材材料および/または構造要素への様々なインク配合物の非常に速い塗布を可能にし得るいくつかの技法を生み出した。連続的なインクジェット(「CIJ」)印刷のいくつかの方法では、例えば、プリンタが、連続的に生成された流れの個々のインク液滴に、制御された可変静電荷(variable electrostatic charge)を与える。したがって、CIJ印刷は、液滴が連続的に吐出されるという点でDOD印刷とは異なり、これは、DOD技法と比べて印刷においてより大きい速度を与え得る。次いで、CIJ液滴は、プリントヘッド内で発生された磁場の中を進む。液滴は、その静電荷により決定される偏向の程度で基材材料に向かって偏向され、無電荷の液滴は(例えば、プリントヘッド内に)集められ、循環されてインク供給部内に戻り、このように文字または他の画像もしくはパターンが基材材料上に印刷される。
【0221】
上記で議論された通り、図9A~9Iに示されたものなど、ケミルミネッセンス系の1つまたは複数の成分で処理された構造要素を生産する例示的な方法は、構造要素の第1の表面の所定の区域に配合物を塗布するステップであって、配合物が、1つまたは複数の成分を含む、ステップを含む。したがって、ある実施形態において、そのような方法は、水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための構造要素を生産する方法であって、構造要素の第1の表面の所定の区域に配合物を塗布するステップであり、配合物が、少なくとも1つの成分を含み、少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、ステップを含む、方法を含む。
【0222】
ある実施形態において、所定の区域は、図9A~9Jに関して本明細書においてさらに議論される通り、構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に1回または複数回の流体排泄が予想される領域に少なくとも部分的に重なる。そのような所定の区域は、連続的な形状を画定することができる。それに応じて、所定の区域は、2つ以上の離散した部分を含むことができる。
【0223】
構造要素に塗布された配合物は、本開示の配合物を含むことができ、これは、ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分を含む。ある実施形態において、少なくとも1つの
成分はルシフェラーゼである。ある実施形態において、ルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される。ある実施形態において、少なくとも1つの成分は、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである。ある実施形態において、ルシフェリンは、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、かつ/またはルシフェラーゼは、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される。
【0224】
そのような方法のいくつかにおいて、配合物はインク配合物であり、塗布は、印刷、例えばCIJ印刷などのインクジェット印刷を含む。そのような方法のいくつかにおいて、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方が、CIJまたは他のインクジェット印刷によるなど、例えば別個の配合物中、かつ/または所定の区域の異なる部分に塗布される。上記の通り、1つまたは複数の成分のうちの他方(すなわち、ルシフェリンまたはルシフェラーゼのうちの他方)は、別個の塗布方法により構造要素の材料に塗布されてもよい。インク配合物の静電荷は、ルシフェリンの塩を含む有機塩または無機塩の添加により調整され得る。
【0225】
さらに、CIJ印刷などの多用途の塗布技法が、基材材料へのインク配合物などの複数の配合物の塗布に使用されてよい。ある実施形態において、配合物を塗布するステップは、少なくとも2つの配合物を塗布するステップであって、少なくとも2つの配合物のうちの1つがルシフェリンを含み、少なくとも2つの配合物のうちのもう1つがルシフェラーゼを含む、ステップを含む。少なくとも2つの配合物のそのような塗布は、少なくとも2つの配合物を別個に塗布するステップを含む、配合物を塗布するステップを含むことができる。この点に関して、少なくとも2つの配合物が、所定の区域の重なっていない部分にそれぞれ塗布され得る。全体にわたって記載の通り、水の外部源(すなわち、流体排泄物)の付加の前に5%を超えてケミルミネッセンス系の2つの成分を反応させることを最小限にする、または回避するように、所定の区域の重なっている部分が2つの配合物で処理されてよい。
【0226】
上述の通り、ケミルミネッセンス材料に加えて他の材料、例えば非ケミルミネッセンス濡れインジケータを基材材料または構造要素に塗布することがいくつかの用途では望ましい場合がある。そのような変形は本開示の範囲内と見なされる。
【0227】
本開示のある実施形態による、構造要素を生産する方法は、例えば、非ケミルミネッセンス濡れインジケータを第1の表面に塗布するステップを含むことができる。そのような非ケミルミネッセンス濡れインジケータは、所定の区域に少なくとも部分的に重なるように塗布され得る。同じく、所定の区域に重ならないように非ケミルミネッセンス濡れインジケータが塗布される。
【0228】
したがって、これらの例の塗布方法は、適した配合物に関する異なる要件を有し得ることが明らかである。しかし、本開示による配合物は、依然として配合物の(1つまたは複数の)ケミルミネッセンス成分を基材材料に効果的に運びながら、(例えば、所望の粘度、組成、熱安定性、レオロジー挙動などを実現するための)適した添加剤を組み込むことによるなど、特定の塗布方法に合わせてカスタマイズされ得る。
【実施例0229】
以下の段落は、組み込まれたケミルミネッセンス系を有する処理材料が製造および試験される例示的な様式の説明を記載する。その結果は、暗所での濡れ検出にとってのケミルミネッセンス系の利益を示す。ケミルミネッセンス系が組み込まれている吸収性物品、ならびに衣料を通してケミルミネッセンスが見られ得る。例は例示的であり、限定的ではない。
【0230】
例の多くにおけるケミルミネッセンス強度は、低照度または暗室内での人間の目に対する可視性により評価されるが、例のいくつかは、概して比較する目的で、ルミノメーターにより実施された相対光単位(RLU)分析を議論する。そのようなRLU分析では、いかなる光フィルターも使用せずにケミルミネッセンスが測定される。大まかに言えば、10,000,000~15,000,000RLUの値は、暗室内での人間の目による可視性のより低い閾値に対応する。しかし、一部の個人による可視性には、より高いRLUレベルが必要とされたり、より低いRLUレベルが許容されたりすることもある。
多孔質移送剤の例1:二成分配合物の調製および試験
エタノール中のバインダー(エチルセルロース(E-C 4 cP、Sigma製))を使用して、セレンテラジン(「CTZ」)とGaussiaルシフェラーゼ(GLuc)とを含有する溶媒溶液を調製した。サンプル配合物が以下の表に示されている。
【0231】
【表3】
【0232】
20μlの上記の溶媒溶液をピペットで取り、ポリバックシート上に丸みを帯びたドットとして描き、ポリシートを80℃で30秒間乾燥した。
乾燥したら、処理区域に0.2mlのリン酸緩衝食塩水(「PBS」)(pH7.5)を排泄した。PBSは、吸収性物品試験において尿をシミュレートするために使用され得る水ベースの緩衝溶液である。本明細書の実施例において使用されたPBSの配合物は、137mM塩化ナトリウム、2.7mM塩化カリウム、10mM二塩基性リン酸ナトリウム、1.8mM一塩基性リン酸カリウム、1.0mM塩化カルシウム、および0.5mM塩化マグネシウムを含む。ポリシートからのCTZおよび/またはGLucの遅い放出または放出の減少と一致した非常に弱いバイオルミネッセンスが観察された。
多孔質移送剤の例2:多孔質媒体を含む二成分配合物の調製および試験
エタノール中で様々なバインダー、例えばエチルセルロース(E-C 4 cP、Sigma製)およびポリウレタン(Versamid PUR 1120、BASF製)を使用して、CTZとGLucとを含有する溶媒溶液を調製した。多孔質媒体、例えばコーンスターチ(Sigma Cat.No.S4180)および合成非晶質シリカ(SAS)も加えた。使用された多孔質媒体を除いて同一である2つのサンプル配合物が以下の表に示されている。サンプル配合物「A」はコーンスターチを含有していた。サンプル配合物「B」はSASを含有していた。
【0233】
【表4】
【0234】
20μlの溶媒溶液をピペットで取り、ポリバックシート上に溶媒溶液を落として丸みを帯びたドットとして描くことにより、溶媒溶液をそれぞれ試験した。次いで、ポリシートを80℃で30秒間乾燥した。
【0235】
乾燥したら、各処理区域に0.2mlのpH7.5 PBSをそれぞれ排泄した。いずれの場合も、ポリシートからのCTZおよび/またはGLucの抑制されていない、または助けられた放出と一致した極めて強いバイオルミネッセンスが観察された。
ティッシュの例1:処理ティッシュシートの調製
図8Aおよび図8Bに概略的に示されたフローティングティッシュストリーミング設計の実験室規模の実施態様を用いて、2つのピボット点の間に浮かされた連続的な移動するティッシュシート上にセレンテラジン(「CTZ」)の配合物をノズルによりストリーミングして、長手ストリップの形態の処理区域を生成した。2つのサンプル配合物が以下の表に示されている。サンプル配合物「A」はバインダーを含有していなかった。バインダーであるエチルセルロース(E-C 4 cP、Sigma製)およびポリウレタン(Versamid PUR 1120、BASF製)、およびコーンスターチを使用してサンプル配合物「B」を調製した。
【0236】
【表5】
【0237】
30.48cm(12インチ)長当たり1.0mgのCTZ(純度100%相当)を塗布する割合で配合物をストリーミングした。
熱風ゾーンをシミュレートするために、ストリーミングされたティッシュを80℃のインキュベーター内で15秒間乾燥した。より高い温度は、乾燥時間を大幅に短縮することができる。
【0238】
MirWec μCoater(商標)350上で同様の配合物を使用して、図8Aおよび図8Bに概略的に示された構成の試行に成功した。他のティッシュコーティング/印刷装置も適しているであろう。
ティッシュの例2:処理ティッシュシートを含むおむつアセンブリおよび排泄試験
サイズ4赤ちゃん用おむつを切開し、SAPとルシフェラーゼ処理フラッフパルプとを含有するおむつコアを含むように変更した。ティッシュの例1において調製されたストリーミングされたティッシュサンプルをバックシートと変更されたおむつコアの間に置いた。おむつを再び組み立てて、おむつに45mlのpH7.5 PBSを排泄した。T=0時間において、おむつによって排泄物が完全に吸収された後、変更されたおむつの中の化学により発生されたケミルミネッセンスを光のない暗室内で観察および画像化した。排泄後にケミルミネッセンスが目に見えた。T=2、4、6、および8時間において、同じ投与量のPBS緩衝食塩水を、変更されたおむつに引き続き排泄した。各排泄後にケミルミネッセンスが目に見えた。
ティッシュの例3:相対光単位(RLU)分析
例1からの両方のサンプル配合物を使用して調製されたストリーミングされたティッシュサンプルを含むように変更した再び組み立てられたおむつを直径2.54cm(1インチ)のダイで切断してミニおむつを生産し、これに、完全なおむつ排泄投与量の場合に45mlのpH7.5 PBSに相当する量である投与量0.63mlのpH7.5 PBSを1.5時間間隔で連続して4回排泄した。バイオルミネッセンス相対光単位(RLU)をGloMax(登録商標)Discover System Luminometer(Promega、Madison、WI)内で測定した。図10に示された分析のためのRLUプロットは、各排泄時および各排泄後のケミルミネッセンスのレベルを示す。プロットは、三つ組の試験の平均に基づく。サンプルA配合物サンプルは、第2の排泄時により弱い光生成を示すが、第4の排泄時にはるかに強い光生成を示し、一方、サンプルB配合物サンプルは、第2の排泄時により明るい光を示すが、第4の排泄時により暗い光を示す。
ティッシュの例4:処理ティッシュシートによる段階的バイオルミネッセンス発光設計
ティッシュの例1において行われたようなフローティングティッシュストリーミング設計の実験室規模の実施態様を用いて、セレンテラジン(「CTZ」)の2つの配合物を、2つのピボット点の間に浮かされた連続的な移動するティッシュシート上にノズルにより塗布して、2つの固い長手ストリップの形態の処理区域を生成した。2つのサンプル配合物はバインダーを含有し、CTZの濃度および溶媒の残部を除いて同一であった(サンプル配合物「C」は、約0.9重量%の純度約50%のCTZを有していた;サンプル配合物「D」は、配合物Cの約2倍のCTZ濃度を有していた)。サンプル配合物Cをサンプル配合物Dの線のおよそ3倍の幅の線でティッシュシートに塗布し、同じ体積量のそれぞれを塗布した。ティッシュサンプルを十分な量のルシフェラーゼ含有溶液(1mg/mLのGLuc濃度を有する約2mL)で濡らして排泄を模倣した。T=0において、「C」ストリームは明るく光ったが、「D」ストリームは明るく光らなかった(図示されず)。T=2時間において、「C」ストリームは、最小限の強度損失で光り続けたが、「D」ストリームは、線の周辺に拡散発光のみ有していた(図示されず)。T=4時間において、「C」ストリームは、顕著な強度損失で光り続けたが、「D」ストリームは、線の区域内で強度が増加した(図示されず)。
フレーク粒子の例1:インジケータフレークの調製
六角形形状を有するパルプフレークが、パルプベースのインジケータフレークの調製に使用される。六角形パルプフレークは、1mm厚ならびに2mmの4つの側部および3mmの2つの側部を有する。各フレークは約11mgであり、約7%の水分含有量を有する。International Paper製750g/m CF416パルプボードからフレークを調製した。
【0239】
様々なバインダー、例えばエチルセルロース(E-C 4 cP、Sigma製)およ
びポリウレタン(Versamid PUR 1120、BASF製)を使用して、セレンテラジン(「CTZ」)とGaussiaルシフェラーゼ(GLuc)とを含有する溶媒溶液を調製した。分散を促進するために、溶液に加える前にGLucを微粉砕した。サンプル配合物が以下の表に示されている。
【0240】
【表6】
【0241】
溶液は黄色であった。よく混合されたら、溶液を各フレークに加えた。合計で0.7gのパルプ六角形フレーク(約65個のフレーク)を処理し、各おむつ塗布のために使用した。処理後、パルプフレークを80℃のオーブン内で熱風で2分間乾燥した。
【0242】
この例において、乾燥フレークは、0.50重量%未満の濃度のCTZと、0.01重量%未満の濃度のGLucとを含んでいた。0.7gの乾燥フレークは、合計で1.0mgのCTZと、0.025mgのGLucとを含んでいた。
フレーク粒子の例2:インジケータフレークを含むおむつアセンブリ
おむつコア構造体を断続することなくサイズ4赤ちゃん用おむつのバックシートの長手の長方形の区画を切開し、めくった。バックシート区画の内面上の単一の不連続層内にフレークを均一に分配した。次いで、切断端上に置かれた透明テープでバックシートの区画をシールしておむつに戻した。
フレーク粒子の例3:PBSによる繰返しおむつ排泄
例2のおむつに60mlのpH7.5 PBSを排泄した。
【0243】
T=0時間において、おむつによって排泄物が完全に吸収された後、処理パルプフレーク上の化学により発生されたケミルミネッセンスを光のない暗室内で観察および画像化した。ケミルミネッセンスが排泄後に極めてよく目に見えた。T=1.5時間までに、ケミルミネッセンスはもはや目に見えなかった。第2の排泄物をT=1.5時間において塗布し、ケミルミネッセンスが再び非常によく目に見えた。T=2.0時間までに、ケミルミネッセンスはもはや目に見えなかった。第3の排泄物をT=3.0時間において塗布し、ケミルミネッセンスが再び目に見えたが、第1および第2の排泄後ほど目に見えなかった。T=4.0時間までに、ケミルミネッセンスはもはや目に見えなかった。
フレーク粒子の例4:相対光単位(RLU)分析
直径2.54cm(1インチ)の円盤をおむつから打ち抜いた。バックシートを取り外し、例1にしたがって処理された5つの処理六角形パルプフレークをバックシートとおむつコアの間に一列に置いた。pH7.5 PBSの連続した4回の排泄を1.5時間間隔で実施した。ケミルミネッセンスをGloMax(登録商標)Discover System Luminometer(Promega、Madison、WI)により監視した。図11として示された分析のためのRLUプロットは、各排泄時および各排泄後のケミルミネッセンスのレベルを示す。この結果は、発光強度(RLU)が第1の排泄の後
に急上昇し、次いで徐々に低下することを示す。第2の排泄時、急上昇ははるかに高く、次いで低下し、第4の排泄の後に強度が徐々に低下するまで強度を第1の排泄の急上昇より高く維持する。
ストリップ粒子の例1:インジケータストリップの調製
1mm×2mm×350mmのパルプストリップが切断され、パルプベースのインジケータストリップの調製のために使用される。各ストリップの重量は約0.7gである。International Paper製750g/m CF416パルプボードを使用してストリップを調製した。
【0244】
様々なバインダー、例えばエチルセルロース(E-C 4 cP、Sigma製)およびポリウレタン(Versamid PUR 1120、BASF製)を使用して、セレンテラジン(「CTZ」)と懸濁Gaussiaルシフェラーゼ(GLuc)とを含有する溶媒溶液を調製した。分散を促進するために、溶液に加える前にGLucを微粉砕した。サンプル配合物が以下の表に示されている。
【0245】
【表7】
【0246】
溶液は黄色であった。よく混合されたら、溶液を各ストリップに加えた。処理後、パルプストリップを80℃のオーブン内で熱風で2分間乾燥した。
この例において、乾燥ストリップはそれぞれ、0.50重量%未満の濃度のCTZと、0.10重量%未満の濃度のGLucとを含んでいた。各乾燥ストリップは、合計で1.0mgのCTZと、0.025mgのGLucとを含んでいた。
ストリップ粒子の例2:インジケータストリップを含むおむつアセンブリ
おむつコア構造体を断続することなくサイズ4赤ちゃん用おむつのバックシートの長手の長方形の区画を切開し、めくった。バックシート区画の内面の中央に単一のストリップを長手方向に置いた。次いで、切断端上に置かれた透明テープでバックシートの区画をシールしておむつに戻した。
ストリップ粒子の例3:PBSによる繰返しおむつ排泄
例2のおむつに60mlのpH7.5 PBSを排泄した。
【0247】
T=0時間において、おむつによって排泄物が完全に吸収された後、処理パルプフレーク上の化学により発生されたケミルミネッセンスを光のない暗室内で観察および画像化した。ケミルミネッセンスが排泄後に極めてよく目に見えた。T=1.5時間までに、ケミルミネッセンスがかすかに目に見えた。第2の排泄物をT=1.5時間において塗布し、ケミルミネッセンスが再び非常によく目に見えた。T=2.0時間までに、ケミルミネッセンスがかすかに目に見えた。第3の排泄物をT=3.0時間において塗布し、ケミルミネッセンスが再び目に見えたが、第2の排泄の後よりも顕著に弱かった。T=4.0時間までに、ケミルミネッセンスはもはや目に見えなかった。
ストリップ粒子の例4:相対光単位(RLU)分析
直径2.54cm(1インチ)の円盤をおむつから打ち抜いた。バックシートを取り外し、例1にしたがって処理された2.54cm(1インチ)の処理パルプストリップをバックシートとおむつコアの間に置いた。pH7.5 PBSの連続した4回の排泄を1.5時間間隔で実施した。ケミルミネッセンスをGloMax(登録商標)Discover System Luminometer(Promega、Madison、WI)により監視した。図12として示されたRLUプロットは、各排泄時および各排泄後のケミルミネッセンスのレベルを示す。この結果は、発光強度(RLU)が第1の排泄の後に上昇し、次いで徐々に低下することを示す。第2の排泄時、急上昇ははるかに高く、次いで低下し、第4の排泄の後に強度が徐々に低下するまで強度を第1の排泄の急上昇より高く維持する。T=2.0時間(第2の排泄の後の急上昇の後)からT=4.0時間まで、ケミルミネッセンスはかなり安定しており、暗室内で人間の目に見えた。
ストリップ粒子の例5:様々な寸法のCTZ処理インジケータストリップの生産
CF416パルプボード(目付750g/m、International Paper)を1.8mmブレードカッターおよび0.8mmブレードカッターを備えたCrumbler(登録商標)回転剪断システム(Forest Concepts,LLC)内で加工し、それぞれの幅を有するパルプのストリップを生産した。ストリップを長さで長いストリップ(例えば、20mmよりも長い)および短いストリップ(10~20mm)に整理した。1.8mmストリップの見掛け密度または嵩は0.0886cc/gであり、0.8mmストリップの見掛け密度または嵩は0.145cc/gであった。速度および効率などの生産プロセスの態様を試験するために、ならびにより小さいストリップも効率的に生産され得るのかを判断するために、様々な寸法のストリップを使用した。より小さいストリップはより空気輸送しやすいであろうから、標準的なおむつフラッフコア形成装置における使用により適しているであろう。
【0248】
様々なバインダー、例えばエチルセルロース(E-C 4 cP、Sigma製)およびポリウレタン(Versamid PUR 1120、BASF製)を使用して、セレンテラジン(「CTZ」)を含有する溶媒溶液を調製した。コーンスターチも加えた(Sigma カタログ番号S4180)。サンプル配合物が以下の表に示されている。1グラムのサンプル組成物はCTZ 2.0mgを含有する。
【0249】
【表8】
【0250】
よく混合されたら、小さいビーカー内で溶液を2.0gずつ2.0gの様々なパルプストリップと混合することにより、溶液をストリップに塗布した。処理後、パルプストリップを80℃のオーブン内で熱風で2分間乾燥した。
ストリップ粒子の例6:CTZ処理インジケータストリップを含むおむつコアアセンブリおよび排泄試験
ルシフェラーゼ処理フラッフパルプを含有したおむつコアの背面上に前述のサイズ(1グラム当たり合計でCTZ 2.0mgを含有する)の1グラムのCTZ処理ストリップ
を(フラッフ1グラム当たりルシフェラーゼおよそ0.56mg、またはおむつコア1個当たりおよそ5.6mgのルシフェラーゼの濃度で)散布した。次いで、液体不透過性ポリバックシートに隣接して配置されたCTZ処理ストリップと共に、おむつコアアセンブリをこのバックシートと液体透過性トップシートの間に挟んだ。
【0251】
60mlのpH7.5 PBSの排泄物をおむつコアに加えた。ケミルミネッセンスを観察および画像化した。ケミルミネッセンスは、暗室内および薄暗い光の下でバックシートを通してかなりよく目に見えた。
バックシートの例1:バックシート塗布のためのCTZ配合物
様々なバインダー、例えばエチルセルロース(E-C 4 cP、Sigma製)およびポリウレタン(Versamid PUR 1120、BASF製)を使用して、セレンテラジン(「CTZ」)を含有する溶媒溶液を調製した。バインダーをエタノール中に希釈し、次いで、CTZを加えた。溶解したら、コーンスターチを加えた。ボルテックスすることにより混合物を混合した。サンプル配合物が以下の表に示されている。
【0252】
【表9】
【0253】
コーンスターチは、エタノール中で凝集を示さず、デンプン最大52重量パーセントの同様の配合物は流動可能なままであることが見出された。
バックシートの例2:塗布およびウィッキング促進乾燥
小さいシリンジ(1ml)を使用して、例1からの配合物をポリバックシート(XP-1943SXポリフィルム、Berry Global Inc.、Evansville、IN)にわたって15.24cm(6インチ)の線でストリーミングし、したがって、バックシート2.54cm(1インチ)当たり64mgの配合物(2.54cm(1インチ)当たりCTZ約0.05~0.30mg)を塗布した。
【0254】
塗布直後に、1.0重量パーセント未満の濃度のルシフェラーゼで処理されたフラッフパルプとSAPとで作られたおむつコアをバックシート上のストリーミングされた線の上に置いた。
【0255】
フラッフコアは、空気乾燥よりも速やかに溶媒(この場合はエタノール)をウィックした。
バックシートの例3:ケミルミネッセンス試験
(1)処理バックシートとおむつコアのアセンブリ、および(2)おむつコアのみのサンプルにpH7.5 PBSを投与した。処理バックシートとおむつコアのアセンブリのサンプルは、強いバイオルミネッセンスを示した。おむつコアのみのサンプルもいくらかのバイオルミネッセンスを示し、溶媒をウィックするために使用されたときにCTZの一部がおむつコア内に拡散したことを示した。
バックシートの例4:相対光単位(RLU)分析
捕捉分配層(acquisition distribution layer、ADL)を含む標準的なおむつトップシートを、例3からのアセンブリのおむつコアの露出した側部に適用して、トップシート/ADLと処理バックシートの間におむつコアを挟んだ。直径2.54cm(1インチ)の円盤6枚をこのアセンブリから打ち抜いて、6つの「ミニおむつ」アセンブリを生産した。これらをGloMax(登録商標)Discover System Luminometer(Promega、Madison、WI)内のバイオルミネッセンス試験のために設計された6サンプル試験カセット内に置いた。各ミニおむつに投与量0.84mlのpH7.5 PBS緩衝溶液(中サイズのおむつに送達される60mlの排泄物に比例する量)を排泄した。連続した排泄を1.5時間間隔で実施した。図13として示された分析のためのRLUプロットは、各排泄時および各排泄後のケミルミネッセンスのレベルを示す。この結果は、発光強度(RLU)が(T=0における)第1の排泄の後に上昇し、次いで徐々に低下することを示す。連続する各排泄の後に急上昇があり、次いで連続的により遅い低下がある。この結果は、この塗布では、より多くの液体の存在が、より強い光に関係することを示す。
【0256】
加えて、完全に処理された赤ちゃん用おむつコアと比べて比較的小さい処理区域(2.54cm(1インチ)の線、各ミニおむつ内)にも関わらず、第4の排泄の後のケミルミネッセンスが暗室内で目に見えることが観察された。
SAPレベルの例:超吸収性ポリマーの量の変化は、水性系における水の利用可能性に影響を及ぼす
異なる含有量の超吸収性ポリマー(SAP):コア内の全セルロース繊維(フラッフ)に基づいて0、6、12、18、24および36重量パーセントでおむつコアを作った。セルロース繊維はルシフェラーゼ(GLuc)で処理した。1.0mg未満の純粋なセレンテラジン(「CTZ」)の濃度を有するように、エチルセルロース(E-C 4 cP)0.88wt%と、ポリウレタン(PUR)0.33wt%と、コーンスターチ0.40wt%とを含む、エタノール中のCTZ(純度約50%)の配合物でティッシュをストリーミングした。
【0257】
ルシフェラーゼ(GLuc)含有セルロース繊維と異なるSAP含有量とを有するおむつコアを、CTZ配合物で処理されたティッシュを含むように変更した。それぞれの場合において、処理ティッシュは、おむつコアとおむつバックシートの間にあった。変更されたおむつを直径2.54cm(1インチ)のダイで切断してミニおむつを生産し、これに、完全なおむつ排泄投与量の場合に45mlのpH7.5 PBSに相当する量である投与量0.63mlのpH7.5 PBSを2時間間隔で連続して4回排泄した。バイオルミネッセンス相対光単位(RLU)をGloMax(登録商標)Discover System Luminometer(Promega、Madison、WI)内で測定した。RLUプロットは、0、6および12重量パーセントのSAP含有量については図14Aに、18、24および36重量パーセントのSAP含有量については図14Bに示されている。
無機塩塗布の例
パルプストリップを塩化アルミニウムで処理するための担体溶液としてPBS緩衝液を使用した。パルプの各ストリップを、その重量の塩化アルミニウム含有PBS緩衝液で処理した。例えば、1%塩化アルミニウムで処理されたパルプを有することが望まれる場合、1%塩化アルミニウム含有PBS緩衝液を使用した。2%塩化アルミニウムで処理されたパルプを有することが望まれる場合、2%塩化アルミニウム含有PBS緩衝液を使用した、などである。
【0258】
処理後、パルプストリップを乾燥させ、次いでKamasハンマーミル内で繊維化した。
15.24cm(6インチ)パッド成形機内で繊維7.4gを4.2gのBASF T
9400 SAPと混合することによりパッドを形成した。次いで、パッドを0.34MPa(50psi)で20秒間プレスした。
【0259】
アルミニウムおよびマグネシウムの無機塩添加は、初期の排泄の後に(好ましくない)pHの低下のために反応条件を抑制することが見出された。さらに排泄するとpHが緩衝され、または上昇し、次いで反応条件に有利になり、数回の排泄の後により強い光生成ピークが生じる(図16参照)。
【0260】
pHを低下させない他の無機塩の添加は、例えばフラッフパルプ内の浸透圧を上昇させることにより、SAPの効果を打ち消すことになる。したがって、水性系がケミルミネッセンス系の反応を開始するために、より多くの自由水が利用可能になる。
結論および例示的な実施形態
本明細書において議論された成分および材料について記載された様々な例示的な範囲は、所与の範囲の例の上限および/または下限ならびに所与の範囲内のすべての部分範囲を、そのような部分範囲を明示的に記載することなく包囲することがそれぞれ意図される。同じく、上記で議論された成分、ステップ、プロセス、材料、概念、および原理の、例えば様々な処理材料、吸収性物品、配合物、処理方法、生産方法などにおける、様々な例示的な組合せは、本開示を考慮すれば当業者には明らかであろうそれらのすべての組合せを、そのような組合せを明示的に記載することなく包囲することが意図される。したがって、例示的な実施形態が例示および説明されてきたが、その中で、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変更が加えられ得ることが理解されるであろう。
【0261】
本明細書において使用されるとき、「約」という語は、量に関係するとき、記載された参照数字の上下のわずかな変動の範囲内の数字を示す。例えば、「約」は、示された参照数字の上下10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%の範囲内の数字を指し得る。いくつかの実施形態において、「約」は、示された参照数字の上下5%の範囲内の数字を指す。いくつかの実施形態において、「約」は、示された参照数字の上下10%の範囲内の数字を指す。いくつかの実施形態において、「約」は、示された参照数字の上下1%の範囲内の数字を指す。
【0262】
本開示による発明の主題の例示的、非排他的な例が、以下の列挙した項に記載される。1. セルロース系繊維を含み、かつ2つの互いに反対側にある表面を有する液体透過性ティッシュシート
を含む処理ティッシュ組成物であって、
少なくとも1つの表面が、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されており、
少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
少なくとも1つの成分が、少なくとも1つの表面上に保持されている、処理ティッシュ組成物。
1.1. 少なくとも1つの成分がルシフェリンである、項1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.1.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項1.1に記載の処理ティッシュ組成物。1.1.2. ルシフェリンがセレンテラジンである、項1.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.1.2.1. 0.00002~20重量パーセントのセレンテラジンを含む、項1.1.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.1.2.1.1. 0.00002~0.01重量パーセントのセレンテラジンを含む、項1.1.2.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.1.2.1.2. 0.01~2重量パーセントのセレンテラジンを含む、項1.1.2.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.1.2.1.3. 2~10重量パーセントのセレンテラジンを含む、項1.1.2.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.1.2.1.3.1. 1~6重量パーセントのセレンテラジンを含む、項1.1.2.1.3に記載の処理ティッシュ組成物。
1.1.2.1.4. 10~20重量パーセントのセレンテラジンを含む、項1.1.2.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.1.2.2. ティッシュシートが0.1~235mm幅であり、かつ30.48cm(12インチ)長当たりのセレンテラジンの重量が30.48cm(12インチ)長の未処理ティッシュシートの重量以下である30.48cm(12インチ)長当たり0.01mg~25gのセレンテラジンを含む、項1.1.1に記載の処理ティッシュ組成物。1.1.2.3. ティッシュシートが0.1~235mm幅であり、かつ30.48cm(12インチ)長当たりのセレンテラジンの重量が30.48cm(12インチ)長の未処理ティッシュシートの重量以下である30.48cm(12インチ)長当たり0.1~100mgのセレンテラジンを含む、項1.1.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.2. 少なくとも1つの成分が、バインダーにより少なくとも1つの表面上に保持されている、項1~1.1.1.2のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.2.1. バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、項1.2に記載の処理ティッシュ組成物。
1.3. ティッシュシートが、10~1500g/mの目付を有する、項1~1.2のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.4. ティッシュシートが合成繊維をさらに含む、項1~1.3のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.5. 成分で処理された少なくとも1つの表面の区域が、ティッシュシートの幅以下の幅を有する、項1~1.4のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.1. 処理区域が、長手ストリップの形態である、項1.5に記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.1.1. 長手ストリップが連続的である、項1.5.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.1.2. 長手ストリップが非連続的である、項1.5.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.1.2.1. 長手ストリップが、点線および破線のうちの1つまたは複数である、項1.5.1.2に記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.1.3. 長手ストリップが直線である、項1.5.1~1.5.1.2.1のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.1.4. 長手ストリップが、1つまたは複数の曲線部分を含む、項1.5.1~1.5.1.2.1のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.1.5. 長手ストリップが、1つまたは複数の直線部分を含む、項1.5.1~1.5.1.2.1のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.2. 処理区域が、1つまたは複数の形状の形態である、項1.5に記載の処理ティッシュ組成物。
1.5.3. 処理区域が全体で、ティッシュシートの面積の0.003~100%である、項1.5に記載の処理ティッシュ組成物。
1.6. 少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、項1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.6.1. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼか
らなる群から選択される、項1.6に記載の処理ティッシュ組成物。
1.7. 少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、項1~1.6のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.7.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、かつ/またはルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項1.7に記載の処理ティッシュ組成物。
1.7.2. ルシフェリンがセレンテラジンであり、ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数である、項1.7または1.7.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.8. 水性系の存在下で少なくとも1つの表面からの少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、項1~1.7.2のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.9. 少なくとも2つの液体透過性層を含み、そのうちの1つがティッシュシートである、項1~1.8のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
1.9.1. 第1および第2の液体透過性ティッシュシートを含み、各ティッシュシートの少なくとも1つの表面が、ケミルミネッセンス系の異なる成分で処理されている、項1.9に記載の処理ティッシュ組成物。
1.9.2. ティッシュシートが、2つの液体透過性層の間に挟まれている、項1.9または1.9.1に記載の処理ティッシュ組成物。
1.10. 項1~1.9.2のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物を含む、吸収性物品のための吸収性コア。
1.10.1. 項1~1.9.2のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物により少なくとも部分的に包囲されている吸収性構造体を含む、項1.10に記載の吸収性コア。
1.10.2. 項1.10または1.10.1に記載の吸収性コアを含む吸収性物品。1.11. 項1~1.1.1.2のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物により少なくとも部分的に包囲されている吸収性構造体を含み、処理ティッシュ組成物がルシフェリンを含み、吸収性構造体がルシフェラーゼを含む、吸収性物品のための吸収性コア。
2. 水素結合セルロースパルプ繊維と、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分とを含むインジケータ粒子であって、
少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
少なくとも1つの成分が、セルロースパルプ繊維上に保持されている、インジケータ粒子。
2.1. 少なくとも1つの成分が、粒子の少なくとも1つの表面のセルロース繊維上に配置されている、項2に記載のインジケータ粒子。
2.2. 少なくとも1つの成分が、粒子全体にわたるセルロースパルプ繊維上に配置されている、項2に記載のインジケータ粒子。
2.3. 少なくとも1つの成分がルシフェリンである、項2に記載のインジケータ粒子。
2.3.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項2.3に記載のインジケータ粒子。
2.4. 少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、項2に記載のインジケータ粒子。
2.4.1. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシ
フェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項2.4に記載のインジケータ粒子。
2.4.2. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数である、項2.4に記載のインジケータ粒子。
2.5. ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含み、
ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項2に記載のインジケータ粒子。
2.5.1. ルシフェリンがセレンテラジンであり、ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数である、項2.5に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.1. 0.00002~20.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、項2.5.1に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.1.1. 0.00002~0.01重量パーセントのセレンテラジンを含む、項2.5.1.1に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.1.2. 0.01~0.20重量パーセントのセレンテラジンを含む、項2.5.1.1に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.1.2. 0.2~5.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、項2.5.1.1に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.1.3. 5.0~20.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、項2.5.1.1に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.2. 0.0003~10.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項2.5.1~2.5.1.1.3のいずれかに記載のインジケータ粒子。
2.5.1.2.1. 0.001~0.10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項2.5.1.2に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.2.2. 0.001~0.10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項2.5.1.2に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.2.3. 0.10~2.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項2.5.1.2に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.2.4. 2.0~10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項2.5.1.2に記載のインジケータ粒子。
2.5.1.3. 0.00002~20.0重量パーセントのセレンテラジンならびに0.0003~10.0重量パーセントのGaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼを含む、項2.5.1に記載のインジケータ粒子。
2.6. ある長さと、ある幅と、ある厚さとを有し、
長さが幅以上であり、
幅が厚さ以上である、項2~2.5.1.3のいずれかに記載のインジケータ粒子。
2.6.1. 幅に対する長さの比が1.5未満である、項2.6に記載のインジケータ粒子。
2.6.1.1. 長さと幅の積が0.1~300mmの間である、項2.6.1に記載のインジケータ粒子。
2.6.1.2. 長さと幅の積が8~30mmの間である、項2.6.1に記載のインジケータ粒子。
2.6.2. 幅に対する長さの比が1.5以上である、項2.6に記載のインジケータ粒子。
2.6.2.1. インジケータ粒子の断面積が0.01~200mmである、項2.6.2に記載のインジケータ粒子。
2.6.2.2. 1~800mmの長さを有する、項2.6.2または2.6.2.1に記載のインジケータ粒子。
2.6.2.3. 1~350mmの長さを有する、項2.6.2または2.6.2.1に記載のインジケータ粒子。
2.6.2.4. 0.5~2.5mmの幅および0.05~2.0mmの厚さを有する、項2.6.2~2.6.2.3のいずれかに記載のインジケータ粒子。
2.7. 合成繊維をさらに含む、項2~2.6.2.4のいずれかに記載のインジケータ粒子。
2.7.1. 合成繊維の繊維径が1~100ミクロンである、項2.7に記載のインジケータ粒子。
2.8. 10~850g/mの目付を有する、項2~2.7.1のいずれかに記載のインジケータ粒子。
2.9. バインダーをさらに含み、バインダーが、セルロースパルプ繊維上に少なくとも1つの成分を保持する、項2~2.8のいずれかに記載のインジケータ粒子。
2.9.1. バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、項2.9に記載のインジケータ粒子。
2.9.1.1. 少なくとも1つの成分がルシフェリンである、項2.9.1に記載のインジケータ粒子。
2.10. インジケータ粒子が水性系と接触すると、インジケータ粒子と比べて、少なくとも1つの成分、および/または水性系の移送を促進するように適合された多孔質移送剤をさらに含む、項2~2.9.1.1のいずれかに記載のインジケータ粒子。
2.10.1. 多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、項2.10に記載のインジケータ粒子。
2.11. 水性系の存在下でセルロースパルプ繊維からの少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、項2~2.10.1のいずれかに記載のインジケータ粒子。
2.12. 項2~2.11のいずれかに記載の複数のインジケータ粒子を含む吸収性物品。
2.12.1. 液体透過性であるトップシートと、液体不透過性であるバックシートと、トップシートとバックシートの間に配置された吸収性材料とをさらに含み、
インジケータ粒子が、トップシートとバックシートの間に配置されている、項2.12に記載の吸収性物品。
2.12.2. インジケータ粒子が、吸収性材料とバックシートの間に配置されている、項2.12または2.12.1に記載の吸収性物品。
2.12.3. 複数のインジケータ粒子のそれぞれが、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含む、項2.12~2.12.2のいずれかに記載の吸収性物品。
2.12.3.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項2.12.3に記載の吸収性物品。
2.12.3.1.1. ルシフェリンがセレンテラジンであり、ルシフェラーゼが、G
aussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数であり、
複数のインジケータ粒子がまとめて、0.0001~20.0mgのセレンテラジンと、合計0.00003~20.0mgのルシフェラーゼとを含有する、項2.12.3.1に記載の吸収性物品。
3. 合成繊維と、
水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分と
を含み、少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、物品。
3.1. 合成繊維が吸収性マトリックスを形成する、項3に記載の物品。
3.2. 吸収性マトリックスが合成繊維を含む、項3.1に記載の物品。
3.3. 少なくとも1つの成分がルシフェリンである、項3~3.2のいずれかに記載の物品。
3.3.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項3.3に記載の物品。
3.4. 少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、項3~3.2のいずれかに記載の物品。
3.4.1. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項3.4に記載の物品。
3.4.1.1. ルシフェラーゼがGaussiaルシフェラーゼである、項3.4.1に記載の物品。
3.4.1.2. ルシフェラーゼがRenillaルシフェラーゼである、項3.4.1に記載の物品。
3.4.1.3. ルシフェラーゼがMetridiaルシフェラーゼである、項3.4.1に記載の物品。
3.4.1.4. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの2つ以上である、項3.4.1に記載の物品。
3.5. ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含み、
ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項3~3.2のいずれかに記載の物品。
3.5.1. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数である、項3.5.1に記載の物品。
3.6. 吸収性物品における使用のための吸収性コアとして構成されている、項3~3.5.1のいずれかに記載の物品。
3.6.1. 合成繊維が、液体透過性材料により少なくとも部分的に包囲されている、項3.6に記載の物品。
3.6.1.1. 液体透過性材料がティッシュシートである、項3.6.1に記載の物品。
3.7. 少なくとも1つの成分が、合成繊維上に保持されている、項3~3.6.1.
1のいずれかに記載の物品。
3.7.1. バインダーをさらに含み、バインダーが、合成繊維上に少なくとも1つの成分を保持する、項3.7に記載の物品。
3.7.1.1. バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、項3.7.1に記載の物品。
3.8. 水性系の存在下で合成繊維からの少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、項3.7~3.7.1.1のいずれかに記載の物品。3.9. 項3~3.8のいずれかに記載の物品を組み込んだ吸収性物品。
4. 吸収性物品であって、
液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
トップシートとバックシートの間に配置された吸収性材料と、
液体透過性ティッシュシート、および水素結合セルロースパルプ繊維を含む粒子からなる群から選択される少なくとも1つの構造要素と、
水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系と
を含み、吸収性物品を通じて移動する水性系により第1の成分が第2の成分に移送される構成で、前記ケミルミネッセンス系の成分が、吸収性材料、トップシート、および少なくとも1つの構造要素からなる群のうちの2つ以上の中または上に別個に配置されている、吸収性物品。
4.1. 前記成分の1つ目が、吸収性材料内に配置されている、項4に記載の吸収性物品。
4.1.1. 吸収性材料を少なくとも部分的に包囲する液体透過性ティッシュシートをさらに含み、前記成分の2つ目が、ティッシュシートの少なくとも1つの表面上に配置されている、項4.1に記載の吸収性物品。
4.1.1.1. ケミルミネッセンス系が、ルシフェリンとルシフェラーゼとを含み、
ルシフェラーゼが、吸収性材料内に配置されており、
ルシフェリンが、ティッシュシート上に配置されている、項4.1.1に記載の吸収性物品。
4.1.1.1.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項4.1.1.1に記載の吸収性物品。
4.1.1.1.2. ルシフェリンがセレンテラジンであり、ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数である、項4.1.1.1または4.1.1.1.1に記載の吸収性物品。
4.1.2. 吸収性材料が、前記成分で処理された繊維を含む、項4.1に記載の吸収性物品。
4.1.2.1. 処理された繊維がセルロース系繊維を含む、項4.1.2に記載の吸収性物品。
5. 吸収性物品であって、
液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
ルシフェラーゼで処理された繊維を含む繊維性の吸収性材料と、
ルシフェリンで処理された少なくとも1つの表面を含むティッシュシートと
を含み、吸収性物品を通じて移動する水性系によりルシフェリンおよびルシフェラーゼ
の一方が他方に移送される構成で、ティッシュシートおよび吸収性材料が、トップシートとバックシートの間に配置されている、吸収性物品。
5.1. ティッシュシートが吸収性材料を少なくとも部分的に包囲して吸収性コアを形成する、項5に記載の吸収性物品。
5.2. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項5または5.1のいずれかに記載の吸収性物品。
5.3. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数であり、ルシフェリンがセレンテラジンである、項5~5.2のいずれかに記載の吸収性物品。
5.3.1. セレンテラジン0.00001~100.0mgと、全ルシフェラーゼ0.00001~100.0mgとを含む、項5.3に記載の吸収性物品。
5.3.2. セレンテラジン0.0001~20.0mgと、全ルシフェラーゼ0.00003~20.0mgとを含む、項5.3に記載の吸収性物品。
5.3.3. セレンテラジン0.01~100.0mgと、全ルシフェラーゼ0.2~40mgとを含む、項5.3に記載の吸収性物品。
6. 水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分であって、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、少なくとも1つの成分と、
液体担体と
を含む配合物。
6.1. 少なくとも1つの成分がルシフェリンである、項6に記載の配合物。
6.1.1. 液体担体が、ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含み、
配合物が、40~99重量パーセントの溶媒と、0.01~20重量パーセントのルシフェリンとを含む、項6.1に記載の配合物。
6.1.1.1. 溶媒が、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、ペンタノン、メチルエチルケトン、酢酸n-ブチル、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項6.1.1に記載の配合物。
6.1.1.2. 溶媒がエタノールを含む、項6.1.1または6.1.1.1に記載の配合物。
6.1.2. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項6.1または6.1.1に記載の配合物。
6.1.2.1. ルシフェリンがセレンテラジンである、項6.1~6.1.2のいずれかに記載の配合物。
6.1.2.1.1. 0.1~0.3重量パーセントのセレンテラジンを含む、項6.1.2.1に記載の配合物。
6.1.2.1.2. 0.2~0.5重量パーセントのセレンテラジンを含む、項6.1.2.1に記載の配合物。
6.1.2.1.3. 0.5~0.9重量パーセントのセレンテラジンを含む、項6.1.2.1に記載の配合物。
6.1.2.1.4. 0.9~2.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、項6.1.2.1に記載の配合物。
6.1.2.1.5. 2.0~10重量パーセントのセレンテラジンを含む、項6.1
.2.1に記載の配合物。
6.1.2.1.6. 10~20重量パーセントのセレンテラジンを含む、項6.1.2.1に記載の配合物。
6.1.3. 液体担体が非水性であり、配合物が0.01~20重量パーセントのルシフェラーゼをさらに含む、項6.1~6.1.2.1のいずれかに記載の配合物。
6.2. 配合物が塗布される基材材料上に少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダーをさらに含む、項6~6.1.3のいずれかに記載の配合物。
6.2.1. 0.1~30重量パーセントのバインダーを含む、項6.2に記載の配合物。
6.2.2. バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、項6.2または6.2.1に記載の配合物。
6.3. 配合物に所望の粘度を与えるのに十分な量の粘度調整剤をさらに含む、項6~6.1.3のいずれかに記載の配合物。
6.3.1. 0.1~15重量パーセントの粘度調整剤を含む、項6.3に記載の配合物。
6.3.1.1. 所望の粘度が、ストリーミングによる配合物の塗布に適した粘度である、項6.3または6.3.1に記載の配合物。
6.3.1.2. 所望の粘度が、印刷による配合物の塗布に適した粘度である、項6.3または6.3.1に記載の配合物。
6.3.1.3. 粘度が、コーティングによる配合物の塗布に適している、項6.3または6.3.1に記載の配合物。
6.3.2. 粘度調整剤が、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、項6.3~6.3.1.3のいずれかに記載の配合物。
6.4. 配合物で処理された基材材料が水性系と接触すると、基材材料と比べて、成分、および/または水性系の移送を促進するように適合された多孔質移送剤をさらに含む、項6.1~6.3.2のいずれかに記載の配合物。
6.4.1. 0.01~52重量パーセントの多孔質移送剤を含む、項6.4に記載の配合物。
6.4.2. 多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、項6.4または6.4.1に記載の配合物。
6.5. ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含む、項6に記載の配合物。
6.5.1. 液体担体が、ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含み、ルシフェラーゼが液体担体中に分散されている、項6.5に記載の配合物。
6.5.1.1 40~99重量パーセントの溶媒と、0.01~20重量パーセントのルシフェリンと、0.01~20重量パーセントのルシフェラーゼとを含む、項6.5.1に記載の配合物。
6.5.1.1.1. ルシフェリンがセレンテラジンを含み、ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼを含む、項6.5.1.1に記載の配合物。
6.5.1.1.1.1. 0.05~0.2全重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項6.5.1.1.1に記載の配合物。
6.5.1.1.1.2. 0.2~0.6全重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項6.5.1.1.1に記載の配合物。
6.5.1.1.1.3. 0.1~1.0全重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項6.5.1.1.1に記載の配合物。
6.5.1.1.1.4. 1.0~10全重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項6.5.1.1.1に記載の配合物。
6.5.1.1.1.5. 10~20全重量パーセントのルシフェラーゼを含む、項6.5.1.1.1に記載の配合物。
6.5.2. ルシフェリンがセレンテラジンを含み、ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、および/またはMetridiaルシフェラーゼを含み、溶媒がエタノールを含み、配合物が、
50~99重量パーセントのエタノールと、
0.1~5.0重量パーセントのセレンテラジンと、
0.1~5.0全重量パーセントのルシフェラーゼと、
任意選択で、0.01~30全重量パーセントの、
配合物が塗布される基材材料上に少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダー、および
粘度調整剤
のうちの1つまたは複数と、
任意選択で、0.1~10重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、項6.5または6.5.1に記載の配合物。
6.5.3. バインダーをさらに含み、バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、項6.5~6.5.2のいずれかに記載の配合物。
6.5.4. エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される粘度調整剤をさらに含む、項6.5~6.5.3のいずれかに記載の配合物。
6.5.5. 多孔質移送剤をさらに含み、多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、項6.5~6.5.4のいずれかに記載の配合物。
6.6. 成分がルシフェリンであり、ルシフェリンがセレンテラジンを含み、液体担体が、セレンテラジンが中に溶解されておりかつエタノールを含む溶媒を含み、配合物が、
40~90重量パーセントのエタノールと、
0.1~5.0重量パーセントのセレンテラジンと、
0.01~15重量パーセントのバインダーと、
9~52重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、項6に記載の配合物。
6.6.1 ルシフェラーゼをさらに含む、項6.6に記載の配合物。
6.6.2. バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、項6.6または6.6.1に記載の配合物。
6.6.3. 多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、項6.6~6.6.2のいずれかに記載の配合物。
7. ルシフェリンを基材材料に塗布するための部分的に水性の配合物であって、ルシフェリンと、40~99重量パーセントの水および水中のルシフェリンの溶解性を促進するように適合された1~60重量パーセントの賦形剤を含む、ルシフェリンを溶解する溶媒と、任意選択で、ルシフェリンを基材材料に結合するように適合されたバインダーとを含む、配合物。
7.1. 賦形剤が、水以外の極性プロトン性溶媒を含む、項7に記載の配合物。
7.2. 賦形剤が、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール、ペンタノン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項7または7.1に記載の配合物。
7.3. バインダーをさらに含み、バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、最大15重量パーセントのバインダーを含む、項7~7.2のいずれかに記載の配合物。
7.3.1. 0.01~1.2重量パーセントのバインダーを含む、項7.3に記載の配合物。
7.3.2. 8.0~12.5重量パーセントのバインダーを含む、項7.3に記載の配合物。
7.4. 多孔質移送剤をさらに含む、項7~7.3のいずれかに記載の配合物。
7.4.1. 多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、項7.4に記載の配合物。
7.5. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項7~7.4.1のいずれかに記載の配合物。7.5.1. ルシフェリンがセレンテラジンである、項7.5に記載の配合物。
7.5.1.1. 賦形剤が45~50mMの濃度のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを含む、最大3.7mMの濃度のルシフェリンを含む、項7.5.1に記載の配合物。
7.5.1.2. 溶液中の最大11重量パーセントのセレンテラジンを含む、項7に記載の配合物。
8. 自由水が除去された後に最大閾値レベルまでの水分を保持することができる基材材料にルシフェラーゼを塗布する方法であって、
基材材料1グラム当たり0.01~20mgの基材のルシフェラーゼ濃度を実現するために、水性液体中に分散されたルシフェラーゼを含む配合物を基材材料の表面に塗布するステップ
を含み、塗布ステップが、水分の閾値レベルよりも高く基材材料の水分レベルを上昇させない、方法。
8.1. 基材材料が、少なくとも15重量パーセントの水分の閾値レベルを有するフラッフパルプシートである、項8に記載の方法。
8.1.1. フラッフパルプシートの水分レベルを10重量パーセント未満上昇させる割合でルシフェラーゼ配合物が表面に塗布される、項8.1に記載の方法。
8.2. 基材材料が、最大25重量パーセントの水分の閾値レベルを有する、項8に記載の方法。
8.3. ルシフェラーゼ配合物が、5.0~30重量パーセントのルシフェラーゼ濃度を有する、項8~8.2のいずれかに記載の方法。
8.4. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項8~8.3のいずれかに記載の方法。
8.4.1. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数である、項8.4に記載の方法。
9. 自由水が除去された後に最大閾値レベルまでの水分を保持することができる基材材料に、自由水の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系を塗布する方法であって、
水性液体中のルシフェラーゼを含むルシフェラーゼ配合物で基材の表面上の区域が処理されるルシフェラーゼ処理ステップと、
非水性溶媒中に溶解されたルシフェリンを含むルシフェリン配合物で前記区域が処理されるルシフェリン処理ステップと
を含み、ルシフェラーゼ処理ステップが、水分の閾値レベルよりも高く基材材料の水分含有量を上昇させない、方法。
9.1. 基材が、少なくとも15重量パーセントの水分の閾値レベルを有するフラッフパルプシートである、項9に記載の方法。
9.1.1. フラッフパルプシートの水分レベルを10重量パーセント未満上昇させる割合でルシフェラーゼ配合物が表面に塗布される、項9.1に記載の方法。
9.2. 基材材料が、最大25重量パーセントの水分の閾値レベルを有する、項9に記載の方法。
9.3. ルシフェラーゼ配合物が、5.0~30重量パーセントのルシフェラーゼ濃度を有する、項9~9.2のいずれかに記載の方法。
9.4. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項9~9.3のいずれかに記載の方法。
10. 吸収性物品への組込みのための処理ティッシュ組成物を生産する方法であって、
液体透過性ティッシュシートの表面に配合物を塗布するステップであり、配合物が、ルシフェリンと、ルシフェリンが中に溶解されている溶媒とを含み、配合物を塗布するとルシフェリンがティッシュシート上に保持される、ステップと、
続いてティッシュシートから溶媒を除去するステップとを含む、方法。
10.1. 塗布するステップが、配合物を表面にストリーミングするステップを含む、項10に記載の方法。
10.1.1. 配合物がストリーミング装置によりストリーミングされ、塗布するステップが、ストリーミング装置に対してティッシュシートを移動させるステップをさらに含む、項10.1に記載の方法。
10.1.1.1. 配合物が内部を通ってストリーミングされる1つまたは複数のノズルをストリーミング装置が含み、移動する表面と接触するように1つまたは複数のノズルが位置する、項10.1.1に記載の方法。
10.1.1.2. 配合物がストリーミングされるティッシュシートの表面が、2つの固定点の間に吊される、項10.1.1または10.1.1.1に記載の方法。
10.2. ティッシュシートが連続的である、項10~10.1.2のいずれかに記載の方法。
10.3. 溶媒を除去するステップが、配合物で処理されたティッシュシートの表面の熱処理を含む、項10~10.2のいずれかに記載の方法。
10.4. ティッシュシートがセルロース系繊維を含み、配合物が、セルロース系繊維上にルシフェリンを保持するように適合されたバインダーをさらに含む、項10~10.3のいずれかに記載の方法。
10.4.1. ティッシュシートが合成繊維をさらに含む、項10.4に記載の方法。10.5. 配合物が、40~99重量パーセントの溶媒と、0.01~20重量パーセントのルシフェリンとを含む、項10~10.4.1のいずれかに記載の方法。
10.5.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項10.5に記載の方法。
10.5.1.1. ルシフェリンがセレンテラジンであり、0.00002~20重量パーセントのセレンテラジン濃度を有する処理ティッシュ組成物を生産する割合で配合物が塗布される、項10.5.1に記載の方法。
10.5.2. 0.001~10重量パーセントのルシフェリン濃度を有する処理ティッシュ組成物を生産する割合で配合物が塗布される、項10.5または10.5.1に記載の方法。
10.5.3. 溶媒がエタノールを含む、項10.5~10.5.2のいずれかに記載の方法。
10.5.4. 溶媒が、40~99重量パーセントの水と、水中のルシフェリンの溶解
性を促進するように構成された1~60重量パーセントの賦形剤とを含む、項10.5~10.5.3のいずれかに記載の方法。
10.5.5. 配合物が、セルロース系繊維上にルシフェリンを保持するように適合された0.01~30重量パーセントのバインダーをさらに含む、項10.5~10.5.4のいずれかに記載の方法。
10.5.5.1 バインダーの量が、配合物に所望の粘度を与えるように選択される、項10.5.5に記載の方法。
10.6. ティッシュシートの幅以下である幅を有する長手ストリップの形態で表面に配合物が塗布される、項10~10.5.4.1のいずれかに記載の方法。
10.6.1. 長手ストリップが連続的である、項10.6に記載の方法。
10.6.2. 長手ストリップが非連続的である、項10.6に記載の方法。
10.6.2.1. 長手ストリップが、点線および破線のうちの1つまたは複数である、項10.6.2に記載の方法。
10.6.3. 長手ストリップが直線である、項10.6~10.6.2.1のいずれかに記載の方法。
10.6.4. 長手ストリップが、1つまたは複数の曲線部分を含む、項10.6~10.6.2.1のいずれかに記載の方法。
10.6.5. 長手ストリップが、1つまたは複数の直線部分を含む、項10.6~10.6.2.1のいずれかに記載の方法。
10.7. 1つまたは複数の形状の形態で表面に配合物が塗布される、項10~10.5.4.1のいずれかに記載の方法。
10.8. 配合物がルシフェラーゼをさらに含む、項10~10.7のいずれかに記載の方法。
10.9. ティッシュ印刷機上で少なくとも部分的に実施される、項10~10.8のいずれかに記載の方法。
10.10. ルシフェリンがセレンテラジンであり、ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン0.01mg~25gを有する処理ティッシュ組成物を生産する割合で配合物が塗布される、項10~10.9のいずれかに記載の方法。10.10.1. ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン0.01~100mgを有する処理ティッシュ組成物を生産する割合で配合物が塗布される、項10.10に記載の方法。
10.10.2. ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン0.01~1.0gを有する処理ティッシュ組成物を生産する割合で配合物が塗布される、項10.10に記載の方法。
10.10.3. 配合物が塗布されるティッシュシートが連続的である、配合物を塗布するステップに続いて離散した長さにティッシュシートを分割するステップをさらに含む、項10.10~10.10.2のいずれかに記載の方法。
10.11. 吸収性物品への組込みのための吸収性コアを生産する方法であって、
項10~10.10のいずれかに記載の方法にしたがって処理ティッシュ組成物を生産するステップと、
処理組成物で吸収性材料を少なくとも部分的に包囲するステップと
を含む、方法。
11. 水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための液体不透過性バックシート構造体を生産する方法であって、
液体不透過性バックシートの表面に配合物を塗布するステップであり、配合物が、
ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される少なくとも1つの成分と、
液体担体と、
バックシート上に成分を保持するように適合されたバインダーと
を含む、ステップと、
続いてバックシートから液体担体の少なくとも一部を除去するステップと
を含む、方法。
11.1. 成分がルシフェリンであり、液体担体が、ルシフェリンが中に溶解されておりかつエタノールを含む溶媒を含み、
配合物が、
40~90重量パーセントのエタノールと、
0.1~5.0重量パーセントのルシフェリンと、
0.01~15重量パーセントのバインダーと、
9~52重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、項11に記載の方法。
11.2. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項11または11.1に記載の方法。
11.2.1. ルシフェリンがセレンテラジンを含む、項11.2に記載の方法。
11.3. バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、項11~11.2のいずれかに記載の方法。
11.4. 多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、項11~11.3のいずれかに記載の方法。
11.5. バインダーおよび多孔質移送剤のうちの1つまたは複数の量が、配合物に所望の粘度を与えるように選択される、項11~11.4のいずれかに記載の方法。
11.6. 塗布するステップが、配合物を表面にストリーミングするステップを含む、項11~11.5のいずれかに記載の方法。
11.7. 配合物で処理されたバックシートの表面にわたってコーティングを塗布するステップであって、コーティングが、水溶性または水透過性のうちの1つまたは複数である、ステップをさらに含む、項11~11.6のいずれかに記載の方法。
11.8. 液体担体を除去するステップが、配合物で処理されたバックシートの表面の熱処理を含む、項11~11.7のいずれかに記載の方法。
11.9. 液体担体を除去するステップが、配合物で処理されたバックシートの表面を、バックシートの表面から液体担体をウィックするように適合された吸収性材料と接触させるステップを含む、項11~11.8のいずれかに記載の方法。
11.9.1. 配合物中の少なくとも1つの成分がルシフェリンであり、吸収性材料がルシフェラーゼで処理される、項11.9に記載の方法。
11.9.1.1. 吸収性材料が、吸収性繊維および超吸収性ポリマーのうちの1つまたは複数を含む吸収性コアの形態である、項11.9.1に記載の方法。
12. ケミルミネッセンス系の第1の成分を含む粒子からなるカプセル化材料であって、粒子がそれぞれ、粒子の全表面を覆うコーティングを有し、コーティングが、水透過性および水溶性のうちの1つまたは複数である材料を含み、粒子が、所定量の成分を含む、カプセル化材料と、
ケミルミネッセンス系の所定量の第2の成分と
を含み、所定量のそれぞれの成分が、水性系の存在下で所望の強度の光を生成するのに十分なものである、組成物。
12.1. 液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
トップシートとバックシートの間に配置された吸収性材料と、
項12に記載の組成物と
を含む吸収性物品。
13. 水性排泄物の検出のための吸収性物品を生産する方法であって、
水透過性および水溶性のうちの1つまたは複数である材料と共に、水性系と接触すると
光を生成するように構成されているケミルミネッセンス系の2つの反応性成分のうちの1つを含む粒子からなるカプセル化材料を生産するステップと、
吸収性物品を生産するステップであり、
液体透過性であるトップシートと液体不透過性であるバックシートの間にカプセル化材料を配置するステップと、
吸収性物品の構造要素の中にケミルミネッセンス系の他の反応性成分を配置するステップとを含む、ステップと
を含む、方法。
14. ケミルミネッセンス系で処理されたフラッフパルプを生産する方法であって、フラッフパルプシートの部分に、ルシフェリンを含む非水性溶液と、ルシフェラーゼを含む水性溶液とを別個に塗布するステップを含む、方法。
14.1. ルシフェリンおよびルシフェラーゼが塗布されるそれぞれの部分が重なっていない、項14に記載の方法。
14.2. 部分が、フラッフパルプシートの反対側にある表面上にある、項14または14.1に記載の方法。
14.3. 部分が、フラッフパルプシートの同じ表面上にある、項14または14.1に記載の方法。
15. フラッフパルプ組成物を生産する方法であって、
空気中で個別化フラッフパルプ繊維の分散物を生産するために、フラッフパルプ繊維のシートを繊維化するステップと、
水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分の配合物を分散物中に噴霧するステップと
を含み、個別化フラッフパルプ繊維上に保持された少なくとも1つの成分の濃度が、個別化フラッフパルプ繊維の0.0003~10.0重量パーセントである、方法。
15.1. 繊維化するステップが、ハンマーミルのチャンバー内で実施され、
配合物が、ハンマーミルのチャンバー内に噴霧される、項15に記載の方法。
15.2. 繊維化するステップが、ハンマーミルのチャンバー内で実施され、
分散物が、チャンバーから空気輸送され、
配合物が、チャンバーから空気輸送された後、分散物中に噴霧される、項15に記載の方法。
16. 液体透過性であるトップシートと、液体不透過性であるバックシートと、トップシートとバックシートの間に配置された吸収性材料と、トップシートとバックシートの間に配置されたケミルミネッセンス系の第1の成分とを含み、第1の成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼのうちの1つである、吸収性物品と、
ケミルミネッセンス系の測定量の第2の成分であって、量が、水性系の存在下で第1の成分と反応して所定の持続時間および/または強度の光を生成するのに適している、第2の成分と
を含むキット。
16.1. 第2の成分が、液体配合物、ゲル、または粉末の形態である、項16に記載のキット。
16.2. 吸収性物品の少なくとも一部が、それに第2の成分を塗布できるように構成されている、項16または16.1に記載のキット。
16.2.1. トップシートおよびバックシートのうちの1つまたは複数が、選択的に開くことができかつ再び閉じることができる、項16.2に記載のキット。
17. 吸収性物品への組込みのための構造要素であって、
処理区域を有する第1の表面であり、処理区域が、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されている、第1の表面を含み、
少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
処理区域が全体で、第1の表面の面積よりも小さい、構造要素。
17.1. 第1の表面が、構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に1回または複数回の流体排泄が予想される領域に相当する標的領域を含み、
処理区域が、標的領域に少なくとも部分的に重なる、項17に記載の構造要素。
17.1.1. 標的領域が、吸収性物品の使用中にそれぞれの順次の流体排泄が予想される領域に相当する2つ以上の領域を含み、
処理区域が、2つ以上の相当する領域にそれぞれ少なくとも部分的に重なる2つ以上の離散した部分を含む、項17.1に記載の構造要素。
17.1.1.1. 処理区域の第1の部分が、第2の部分とは少なくとも1つの視覚的観点が異なる可視光を生成するように構成されている、項17.1.1に記載の構造要素。
17.1.1.1.1. 処理区域の第1の部分が、第2の部分とは異なる強度の可視光を与えるように構成されている、項17.1.1.1に記載の構造要素。
17.1.1.1.2. 処理区域の第1の部分が、第2の部分とは異なる色の可視光を与えるように構成されている、項17.1.1.1に記載の構造要素。
17.1.1.1.3. 処理区域の第1の部分が、第2の部分とは異なる持続時間の可視光を与えるように構成されている、項17.1.1.1に記載の構造要素。
17.1.1.2. 処理区域の2つ以上の離散した部分のそれぞれが、それぞれの相当する領域にのみ重なる、項17.1.1.~17.1.1.1.3のいずれかに記載の構造要素。
17.1.1.3. 処理区域の第1および第2の部分が、それぞれの相当する部分に異なる程度に重なる、項17.1.1.~17.1.1.2のいずれかに記載の構造要素。17.1.1.4. 相当する領域のうちの少なくとも2つが実質的に同心である、項17.1.1.~17.1.1.3のいずれかに記載の構造要素。
17.1.2. 標的領域が、吸収性物品の使用中にそれぞれの順次の流体排泄が予想される領域に相当する2つ以上の領域を含み、
処理区域が、2つ以上の相当する領域の1つの領域に少なくとも部分的に重なるが、2つ以上の相当する領域の別の領域に重ならない、項17.1に記載の構造要素。
17.2. 処理区域が、連続的な形状の形態である、項17~17.1.1.4のいずれかに記載の構造要素。
17.2.1. 処理区域が、長手ストリップの形態である、項17.2に記載の構造要素。
17.2.1.1. 第1の表面が、ある長さを有し、長手ストリップが、第1の表面の長さよりも短い長さを有する、項17.2または17.2.1に記載の構造要素。
17.3. 処理区域が、2つ以上の離散した部分を含むパターンの形態である、項17~17.1.1.4のいずれかに記載の構造要素。
17.3.1. パターンが、非連続的な長手ストリップの形態である、項17.3に記載の構造要素。
17.3.1.1. 第1の表面が、ある長さを有し、長手ストリップが、第1の表面の長さよりも短い長さを有する、項17.3または17.3.1に記載の構造要素。
17.3.2. パターンが、形状の配列の形態である、項17.3に記載の構造要素。17.3.3. パターンが、第1の表面の面積よりも小さい面積にわたって広がる、項17.3または17.3.2に記載の構造要素。
17.4. 少なくとも1つの成分がルシフェリンである、項17~17.3.1.1のいずれかに記載の構造要素。
17.4.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項17.4に記載の構造要素。
17.5. 少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、項17~17.3.1.1のいずれかに記載の構造要素。
17.5.1. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaル
シフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項17.5に記載の構造要素。
17.6. 少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、項17~17.3.1.1のいずれかに記載の構造要素。
17.6.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、かつ/またはルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項17.6に記載の構造要素。
17.6.2. 処理区域が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼでそれぞれ処理されている別個の区域を含む、項17.6または17.6.1に記載の構造要素。
17.6.2.1. 少なくとも2つの別個の区域が互いに隣接している、項17.6.2に記載の構造要素。
17.7. 処理区域が第1の処理区域であり、第1の表面が、非ケミルミネッセンス濡れインジケータで処理された第2の処理区域をさらに含む、項17~17.6.2.1のいずれかに記載の構造要素。
17.7.1. 第1および第2の処理区域が重なっていない、項17.7に記載の構造要素。
17.8. 処理区域が、表面の面積の1~99%、またはそのうちの任意の範囲である、項17~17.7.1のいずれかに記載の構造要素。
17.9. 吸収性コア、吸収性コア内で使用される材料の層、液体透過性シート、液体不透過性シート、ティッシュシート、およびバックシートからなる群から選択される形態である、項17~17.8のいずれかに記載の構造要素。
17.10. 項17~17.9のいずれかに記載の構造要素を組み込んだ吸収性物品であって、乳幼児用おむつ、着用可能な成人用失禁製品、女性用衛生用品、ペット用パッド、およびベッドパッドからなる群から選択される形態である、吸収性物品。
17.11. 項17~17.9のいずれかに記載の構造要素を生産する方法であって、処理区域を形成するために構造要素の第1の表面に配合物を塗布するステップを含み、配合物が、ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分を含む、方法。
17.11.1. 配合物がインク配合物であり、配合物を塗布するステップが、印刷によりインク配合物を塗布するステップを含む、項17.11に記載の方法。
17.11.1.1. 印刷がインクジェット印刷を含む、項17.11.1に記載の方法。
17.11.1.1.1. インクジェット印刷が、連続的なインクジェット印刷を含む、項17.11.1.1に記載の方法。
18. 水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための構造要素を生産する方法であって、
構造要素の第1の表面の所定の区域に配合物を塗布するステップであり、配合物が、少なくとも1つの成分を含み、少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、ステップを含む、方法。
18.1. 構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に1回または複数回の流体排泄が予想される領域に所定の区域が少なくとも部分的に重なる、項18に記載の方法。
18.2. 所定の区域が、連続的な形状の形態である、項18または18.1に記載の方法。
18.3. 所定の区域が、2つ以上の離散した部分を含む、項18~18.2のいずれかに記載の方法。
18.3.1. 所定の区域が、2つ以上の離散した部分を含むパターンの形態である、項18.3に記載の方法。
18.4. 少なくとも1つの成分がルシフェリンである、項18~18.3.1のいずれかに記載の方法。
18.4.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、項18.4に記載の方法。
18.5. 少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、項18~18.3.1のいずれかに記載の方法。
18.5.1. ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項18.5に記載の方法。
18.6. 少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、項18~18.3.1のいずれかに記載の方法。
18.6.1. ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、かつ/またはルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、項18.6に記載の方法。
18.6.2. 配合物を塗布するステップが、少なくとも2つの配合物を塗布するステップであって、少なくとも2つの配合物のうちの1つがルシフェリンを含み、少なくとも2つの配合物のうちのもう1つがルシフェラーゼを含む、ステップを含む、項18.6に記載の方法。
18.6.2.1. 配合物を塗布するステップが、少なくとも2つの配合物を別個に塗布するステップを含む、項18.6.2に記載の方法。
18.6.2.2. 少なくとも2つの配合物が、所定の区域の重なっていない部分にそれぞれ塗布される、項18.6.2.または18.6.2.1に記載の方法。
18.7. 配合物がインク配合物であり、配合物を塗布するステップが、印刷によりインク配合物を塗布するステップを含む、項18~18.6.2.2のいずれかに記載の方法。
18.7.1. 印刷がインクジェット印刷を含む、項18.7に記載の方法。
18.7.1.1. インクジェット印刷が、連続的なインクジェット印刷を含む、項18.7.1に記載の方法。
18.8. 非ケミルミネッセンス濡れインジケータを第1の表面に塗布するステップをさらに含む、項18~18.7.1.1のいずれかに記載の方法。
18.8.1. 所定の区域に少なくとも部分的に重なるように非ケミルミネッセンス濡れインジケータが塗布される、項18.8に記載の方法。
18.8.2. 所定の区域に重ならないように非ケミルミネッセンス濡れインジケータが塗布される、項18.8に記載の方法。
【0263】
独占的な権利または特権が特許請求される本発明の実施形態は以下の通り定義される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図9H
図9I
図9J
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2023-07-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための液体不透過性バックシート構造体を生産する方法であって、
前記液体不透過性バックシートの表面に配合物を塗布するステップであり、前記配合物が、
ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される前記少なくとも1つの成分と、
液体担体と、
前記液体不透過性バックシート上に前記少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダーと
を含む、ステップと、
続いて前記液体不透過性バックシートから前記液体担体の少なくとも一部を除去するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの成分がルシフェリンであり、前記液体担体が、前記ルシフェリンが中に溶解されておりかつエタノールを含む溶媒を含み、
前記配合物が、
約40~90重量パーセントのエタノールと、
約0.1~5.0重量パーセントのルシフェリンと、
約0.01~15重量パーセントのバインダーと、
約9~52重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ルシフェリンがセレンテラジンを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、請求項2~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、請求項2~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記バインダーおよび前記多孔質移送剤のうちの1つまたは複数の量が、前記配合物に所望の粘度を与えるように構成される、請求項2~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記配合物を前記表面に塗布するステップが、前記配合物を前記表面にストリーミングするステップを含む、請求項2~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面にわたってコーティングを塗布するステップであって、前記コーティングが、水溶性コーティングまたは水透過性コーティングのうちの1つまたは複数である、ステップをさらに含む、請求項2~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記液体担体を除去するステップが、前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面を加熱するステップを含む、請求項2~9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記液体担体を除去するステップが、前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面を、前記液体不透過性バックシートの前記表面から前記液体担体をウィックするように適合された吸収性材料と接触させるステップを含む、請求項2~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記配合物中の前記少なくとも1つの成分がルシフェリンであり、前記吸収性材料がルシフェラーゼで処理される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記吸収性材料が、吸収性繊維および超吸収性ポリマーのうちの1つまたは複数を含む吸収性コアの形態である、請求項12に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0261
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0261】
本明細書において使用されるとき、「約」という語は、量に関係するとき、記載された参照数字の上下のわずかな変動の範囲内の数字を示す。例えば、「約」は、示された参照数字の上下10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%の範囲内の数字を指し得る。いくつかの実施形態において、「約」は、示された参照数字の上下5%の範囲内の数字を指す。いくつかの実施形態において、「約」は、示された参照数字の上下10%の範囲内の数字を指す。いくつかの実施形態において、「約」は、示された参照数字の上下1%の範囲内の数字を指す。
本明細書は以下の発明の態様を包含する。
[1] 吸収性物品への組込みのための構造要素であって、
処理区域を有する第1の表面であり、前記処理区域が、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理されている、第1の表面を含み、
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
前記処理区域が、前記第1の表面の面積よりも小さい、構造要素。
[2] 前記第1の表面が、前記構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に1回または複数回の流体排泄が予想される領域に相当する標的領域を含み、
前記処理区域が、前記標的領域に少なくとも部分的に重なる、[1]に記載の構造要素。
[3] 前記標的領域が、前記吸収性物品の使用中にそれぞれの順次の流体排泄が予想される領域に相当する2つ以上の領域を含み、
前記処理区域が、前記2つ以上の領域にそれぞれ少なくとも部分的に重なる2つ以上の離散した部分を含む、[2]に記載の構造要素。
[4] 前記2つ以上の離散した部分の第1の部分が、前記2つ以上の離散した部分の第2の部分とは少なくとも1つの視覚的観点が異なる可視光を生成するように構成されている、[3]に記載の構造要素。
[5] 前記第1の部分が、前記第2の部分とは異なる強度の可視光を与えるように構成されている、[4]に記載の構造要素。
[6] 前記第1の部分が、前記第2の部分とは異なる色の可視光を与えるように構成されている、[4]に記載の構造要素。
[7] 前記処理区域の前記第1の部分が、前記第2の部分とは異なる持続時間の可視光を与えるように構成されている、[4]に記載の構造要素。
[8] 前記処理区域の前記2つ以上の部分のそれぞれが、前記2つ以上の領域のそれぞれの相当する領域にのみ重なる、[3]~[7]のいずれかに記載の構造要素。
[9] 前記2つ以上の離散した部分の前記第1および第2の部分が、前記それぞれの相当する領域に異なる程度に重なる、[4]に記載の構造要素。
[10] 前記2つ以上の領域のうちの少なくとも2つが実質的に同心である、[3]~[9]のいずれかに記載の構造要素。
[11] 前記標的領域が、前記吸収性物品の使用中にそれぞれの順次の流体排泄が予想される領域に相当する2つ以上の領域を含み、
前記処理区域が、前記2つ以上の領域の1つの領域に少なくとも部分的に重なるが、前記2つ以上の領域の別の領域に重ならない、[2]に記載の構造要素。
[12] 前記処理区域が、連続的な形状の形態である、[1]~[10]のいずれかに記載の構造要素。
[13] 前記処理区域が、長手ストリップの形態である、[12]に記載の構造要素。
[14] 前記第1の表面が、ある長さを有し、前記長手ストリップが、前記第1の表面の前記長さよりも短い長さを有する、[12]または[13]に記載の構造要素。
[15] 前記処理区域が、2つ以上の離散した部分を含むパターンの形態である、[1]~[10]のいずれかに記載の構造要素。
[16] 前記パターンが、非連続的な長手ストリップの形態である、[15]に記載の構造要素。
[17] 前記第1の表面が、ある長さを有し、前記長手ストリップが、前記第1の表面の前記長さよりも短い長さを有する、[15]または[16]に記載の構造要素。
[18] 前記パターンが、形状の配列の形態である、[15]に記載の構造要素。
[19] 前記パターンが、前記第1の表面の総面積よりも小さい面積にわたって広がる、[15]または[18]に記載の構造要素。
[20] 前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、[1]~[19]のいずれかに記載の構造要素。
[21] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[20]に記載の構造要素。
[22] 前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、[1]~[19]のいずれかに記載の構造要素。
[23] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[22]に記載の構造要素。
[24] 前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、[1]~[19]のいずれかに記載の構造要素。
[25] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[24]に記載の構造要素。
[26] 前記処理区域が、ある区域がルシフェリンでそれぞれ処理されており、かつ別の区域がルシフェラーゼで処理されている別個の区域を含む、[24]または[25]に記載の構造要素。
[27] 前記別個の区域が互いに隣接している、[26]に記載の構造要素。
[28] 前記別個の区域が重なっている、[26]に記載の構造要素。
[29] 前記処理区域が第1の処理区域であり、前記第1の表面が、非ケミルミネッセンス濡れインジケータで処理された第2の処理区域をさらに含む、[1]~[28]のいずれかに記載の構造要素。
[30] 前記第1および第2の処理区域が重なっていない、[29]に記載の構造要素。
[31] 前記処理区域が、前記第1の表面の面積の約1~99%、またはそのうちの任意の範囲である、[1]~[30]のいずれかに記載の構造要素。
[32] 吸収性コア、吸収性コア内で使用される材料の層、液体透過性シート、液体不透過性シート、ティッシュシート、およびバックシートからなる群から選択される形態である、[1]~[31]のいずれかに記載の構造要素。
[33] [1]~[32]のいずれかに記載の構造要素を組み込んだ吸収性物品であって、乳幼児用おむつ、着用可能な成人用失禁製品、女性用衛生用品、ペット用パッド、およびベッドパッドからなる群から選択される形態である、吸収性物品。
[34] [1]~[32]のいずれかに記載の構造要素を生産する方法であって、前記処理区域を形成するために前記構造要素の前記第1の表面に配合物を塗布するステップを含み、前記配合物が、前記ケミルミネッセンス系の前記少なくとも1つの成分を含む、方法。
[35] 前記配合物がインク配合物であり、前記配合物を塗布するステップが、印刷により前記インク配合物を塗布するステップを含む、[34]に記載の方法。
[36] 印刷がインクジェット印刷を含む、[35]に記載の方法。
[37] インクジェット印刷が、連続的なインクジェット印刷を含む、[36]に記載の方法。
[38] 水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための構造要素を生産する方法であって、
構造要素の第1の表面の所定の区域に配合物を塗布するステップであり、前記配合物が、前記少なくとも1つの成分を含み、前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、ステップを含む、方法。
[39] 前記構造要素が内部に組み込まれている吸収性物品の使用中に1回または複数回の流体排泄が予想される領域に前記所定の区域が少なくとも部分的に重なる、[38]に記載の方法。
[40] 前記所定の区域が、連続的な形状の形態である、[38]または[39]に
記載の方法。
[41] 前記所定の区域が、2つ以上の離散した部分を含む、[38]~[40]のいずれかに記載の方法。
[42] 前記所定の区域が、2つ以上の離散した部分を含むパターンの形態である、[41]に記載の方法。
[43] 前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、[37]~[42]のいずれかに記載の方法。
[44] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[43]に記載の方法。
[45] 前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、[38]~[42]のいずれかに記載の方法。
[46] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[45]に記載の方法。
[47] 前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、[38]~[42]のいずれかに記載の方法。
[48] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、かつ/または前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[47]に記載の方法。
[49] 配合物を塗布するステップが、少なくとも2つの配合物を塗布するステップであって、前記少なくとも2つの配合物のうちの1つが前記ルシフェリンを含み、前記少なくとも2つの配合物のうちのもう1つが前記ルシフェラーゼを含む、ステップを含む、[47]に記載の方法。
[50] 前記少なくとも2つの配合物を塗布するステップが、前記少なくとも2つの配合物を別個に塗布するステップを含む、[49]に記載の方法。
[51] 前記少なくとも2つの配合物が、前記所定の区域の重なっていない部分にそれぞれ塗布される、[49]または[50]に記載の方法。
[52] 前記配合物がインク配合物であり、前記配合物を塗布するステップが、印刷により前記インク配合物を塗布するステップを含む、[38]~[51]のいずれかに記載の方法。
[53] 印刷がインクジェット印刷を含む、[52]に記載の方法。
[54] 前記インクジェット印刷が、連続的なインクジェット印刷を含む、[53]に記載の方法。
[55] 非ケミルミネッセンス濡れインジケータを前記第1の表面に塗布するステップをさらに含む、[38]~[54]のいずれかに記載の方法。
[56] 前記所定の区域に少なくとも部分的に重なるように前記非ケミルミネッセンス濡れインジケータが塗布される、[55]に記載の方法。
[57] 前記所定の区域に重ならないように前記非ケミルミネッセンス濡れインジケータが塗布される、[55]に記載の方法。
[58] セルロース系繊維を含み、かつ2つの互いに反対側にある表面を有する液体透過性ティッシュシート
を含む処理ティッシュ組成物であって、
前記2つの互いに反対側にある表面の少なくとも1つの表面が、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分で処理
されており、
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
前記少なくとも1つの成分が、前記少なくとも1つの表面上に保持されている、処理ティッシュ組成物。
[59] 前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、[58]に記載の処理ティッシュ組成物。
[60] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[59]に記載の処理ティッシュ組成物。
[61] 前記ルシフェリンがセレンテラジンである、[59]に記載の処理ティッシュ組成物。
[62] 約0.00002~約20重量パーセントのセレンテラジンを含む、[61]に記載の処理ティッシュ組成物。
[63] 約0.00002~約0.01重量パーセントのセレンテラジンを含む、[61]に記載の処理ティッシュ組成物。
[64] 約0.01~約2重量パーセントのセレンテラジンを含む、[61]に記載の処理ティッシュ組成物。
[65] 約2~約10重量パーセントのセレンテラジンを含む、[61]に記載の処理ティッシュ組成物。
[66] 約1~約6重量パーセントのセレンテラジンを含む、[61]に記載の処理ティッシュ組成物。
[67] 約10~約20重量パーセントのセレンテラジンを含む、[61]に記載の処理ティッシュ組成物。
[68] 前記液体透過性ティッシュシートが約0.1~235mm幅であり、かつ30.48cm(12インチ)長当たりのセレンテラジンの重量が30.48cm(12インチ)長の未処理ティッシュシートの重量以下である30.48cm(12インチ)長当たり約0.01mg~25gの前記セレンテラジンを含む、[61]に記載の処理ティッシュ組成物。
[69] 前記液体透過性ティッシュシートが約0.1~235mm幅であり、かつ30.48cm(12インチ)長当たりのセレンテラジンの重量が30.48cm(12インチ)長の未処理ティッシュシートの重量以下である30.48cm(12インチ)長当たり約0.1~100mgの前記セレンテラジンを含む、[61]に記載の処理ティッシュ組成物。
[70] 前記少なくとも1つの成分が、バインダーにより前記少なくとも1つの表面上に保持されている、[58]~[69]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[71] 前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、[70]に記載の処理ティッシュ組成物。
[72] 前記ティッシュシートが、約10~1500g/m の目付を有する、[58]~[71]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[73] 前記ティッシュシートが合成繊維をさらに含む、[58]~[72]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[74] 前記少なくとも1つの成分で処理された前記少なくとも1つの表面の処理区域が、前記液体透過性ティッシュシートの幅以下の幅を有する、[58]~[73]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[75] 前記処理区域が、長手ストリップの形態である、[74]に記載の処理ティッシュ組成物。
[76] 前記長手ストリップが、連続的な長手ストリップである、[75]に記載の処理ティッシュ組成物。
[77] 前記長手ストリップが、非連続的な長手ストリップである、[75]に記載の処理ティッシュ組成物。
[78] 前記長手ストリップが、点線の長手ストリップおよび破線の長手ストリップのうちの1つまたは複数である、[77]に記載の処理ティッシュ組成物。
[79] 前記長手ストリップが、直線の長手ストリップである、[75]~[78]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[80] 前記長手ストリップが、1つまたは複数の曲線部分を含む、[75]~[78]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[81] 前記長手ストリップが、1つまたは複数の直線部分を含む、[75]~[78]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[82] 前記処理区域が、1つまたは複数の形状の形態である、[74]に記載の処理ティッシュ組成物。
[83] 処理区域が全体で、前記液体透過性ティッシュシートの面積の約0.003~100%である、[74]に記載の処理ティッシュ組成物。
[84] 前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、[58]に記載の処理ティッシュ組成物。
[85] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[84]に記載の処理ティッシュ組成物。
[86] 前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼである、[58]~[85]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[87] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[86]に記載の処理ティッシュ組成物。
[88] 前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、[86]または[87]に記載の処理ティッシュ組成物。
[89] 水性系の存在下で前記少なくとも1つの表面からの前記少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、[58]~[88]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[90] 少なくとも2つの液体透過性層を含み、そのうちの1つが前記液体透過性ティッシュシートである、[58]~[89]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物。
[91] 第1および第2の液体透過性ティッシュシートを含み、各ティッシュシートの少なくとも1つの表面が、前記ケミルミネッセンス系の異なる成分で処理されている、[90]に記載の処理ティッシュ組成物。
[92] 前記液体透過性ティッシュシートが、2つの液体透過性層の間に挟まれている、[90]または[91]に記載の処理ティッシュ組成物。
[93] [58]~[92]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物を含む、吸収性物品のための吸収性コア。
[94] [58]~[92]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物により少なくとも部分的に包囲されている吸収性構造体を含む、[93]に記載の吸収性コア。
[95] 前記吸収性構造体が吸収性パッドである、[94]に記載の吸収性コア。
[96] [94]または[95]に記載の吸収性コアを含む吸収性物品。
[97] [58]~[92]のいずれかに記載の処理ティッシュ組成物により少なく
とも部分的に包囲されている吸収性構造体を含み、前記処理ティッシュ組成物がルシフェリンを含み、前記吸収性構造体がルシフェラーゼを含む、吸収性物品のための吸収性コア。
[98] 水素結合セルロースパルプ繊維と、水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分とを含むインジケータ粒子であって、
前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択され、
前記少なくとも1つの成分が、前記水素結合セルロースパルプ繊維上に保持されている、インジケータ粒子。
[99] 前記少なくとも1つの成分が、前記インジケータ粒子の少なくとも1つの表面の前記水素結合セルロース繊維上に配置されている、[98]に記載のインジケータ粒子。
[100] 前記少なくとも1つの成分が、前記インジケータ粒子全体にわたる前記水素結合セルロースパルプ繊維上に配置されている、[98]に記載のインジケータ粒子。
[101] 前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、[98]に記載のインジケータ粒子。
[102] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[101]に記載のインジケータ粒子。
[103] 前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、[98]に記載のインジケータ粒子。
[104] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[103]に記載のインジケータ粒子。
[105] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、[103]に記載のインジケータ粒子。
[106] 前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含み、
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[98]に記載のインジケータ粒子。
[107] 前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、[106]に記載のインジケータ粒子。
[108] 約0.00002~20.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、[107]に記載のインジケータ粒子。
[109] 約0.00002~0.01重量パーセントのセレンテラジンを含む、[107]に記載のインジケータ粒子。
[110] 約0.01~0.20重量パーセントのセレンテラジンを含む、[107]に記載のインジケータ粒子。
[111] 約0.2~5.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、[107]に記載のインジケータ粒子。
[112] 約5.0~20.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、[107]
に記載のインジケータ粒子。
[113] 約0.0003~10.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[98]~[112]のいずれかに記載のインジケータ粒子。
[114] 約0.001~0.10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[113]に記載のインジケータ粒子。
[115] 約0.10~2.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[113]に記載のインジケータ粒子。
[116] 約2.0~10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[113]に記載のインジケータ粒子。
[117] 約0.00002~20.0重量パーセントのセレンテラジンおよび約0.0003~10.0重量パーセントのルシフェラーゼを含み、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、[106]に記載のインジケータ粒子。
[118] ある長さと、ある幅と、ある厚さとを有し、
前記長さが前記幅以上であり、
前記幅が前記厚さ以上である、[98]~[117]のいずれかに記載のインジケータ粒子。
[119] 前記幅に対する前記長さの比が約1.5未満である、[118]に記載のインジケータ粒子。
[120] 前記長さと前記幅の積が約0.1~300mm の間である、[118]に記載のインジケータ粒子。
[121] 前記長さと前記幅の積が約8~30mm の間である、[118]に記載のインジケータ粒子。
[122] 前記幅に対する前記長さの比が約1.5以上である、[118]に記載のインジケータ粒子。
[123] 前記インジケータ粒子の断面積が約0.01~200mm の範囲内である、[122]に記載のインジケータ粒子。
[124] 前記長さが約1~800mmの範囲内である、[122]または[123]に記載のインジケータ粒子。
[125] 前記長さが約1~350mmの範囲内である、[122]または[123]に記載のインジケータ粒子。
[126] 前記幅が約0.5~2.5mmの範囲内であり、前記厚さが約0.05~2.0mmの範囲内である、[121]~[125]のいずれかに記載のインジケータ粒子。
[127] 合成繊維をさらに含む、[98]~[126]のいずれかに記載のインジケータ粒子。
[128] 前記合成繊維の繊維径が約1~100ミクロンの範囲内である、[127]に記載のインジケータ粒子。
[129] 前記インジケータ粒子が、約10~850g/m の範囲内の目付を有する、[98]~[128]のいずれかに記載のインジケータ粒子。
[130] バインダーをさらに含み、前記バインダーが、前記水素結合セルロースパルプ繊維上に前記少なくとも1つの成分を保持するように構成されている、[98]~[129]のいずれかに記載のインジケータ粒子。
[131] 前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、[130]に記載のインジケータ粒子。
[132] 前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、[131]に記載のインジケータ粒子。
[133] 前記インジケータ粒子が水性系と接触すると、前記インジケータ粒子と比べて、前記少なくとも1つの成分、および/または前記水性系の移送を促進するように適
合された多孔質移送剤をさらに含む、[98]~[132]のいずれかに記載のインジケータ粒子。
[134] 前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、[133]に記載のインジケータ粒子。
[135] 水性系の存在下で前記水素結合セルロースパルプ繊維からの前記少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、[98]~[134]のいずれかに記載のインジケータ粒子。
[136] [98]~[135]のいずれかに記載の複数のインジケータ粒子を含む吸収性物品。
[137] 液体透過性であるトップシートと、液体不透過性であるバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収性材料とをさらに含み、
前記インジケータ粒子が、前記トップシートと前記バックシートの間に配置されている、[136]に記載の吸収性物品。
[138] 前記インジケータ粒子が、前記吸収性材料と前記バックシートの間に配置されている、[136]または[137]に記載の吸収性物品。
[139] 前記複数のインジケータ粒子のそれぞれが、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含む、[136]~[138]のいずれかに記載の吸収性物品。
[140] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[139]に記載の吸収性物品。
[141] 前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼのうちの1つまたは複数であり、
前記複数のインジケータ粒子がまとめて、約0.0001~20.0mgのセレンテラジンと、合計約0.00003~20.0mgのルシフェラーゼとを含有する、[140]に記載の吸収性物品。
[142] 合成繊維と、
水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分と
を含み、前記少なくとも1つの成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、物品。
[143] 前記合成繊維が吸収性マトリックスを形成する、[142]に記載の物品。
[144] 前記吸収性マトリックスが合成繊維を含む、[143]に記載の物品。
[145] 前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、[142]~[144]のいずれかに記載の物品。
[146] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[145]に記載の物品。
[147] 前記少なくとも1つの成分がルシフェラーゼである、[142]~[146]のいずれかに記載の物品。
[148] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[147]に記載の物品。
[149] 前記ルシフェラーゼがGaussiaルシフェラーゼである、[148]に記載の物品。
[150] 前記ルシフェラーゼがRenillaルシフェラーゼである、[148]に記載の物品。
[151] 前記ルシフェラーゼがMetridiaルシフェラーゼである、[148]に記載の物品。
[152] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される2つ以上のルシフェラーゼを含む、[148]に記載の物品。
[153] 前記ケミルミネッセンス系が、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含み、
前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[142]~[144]のいずれかに記載の物品。
[154] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、[153]に記載の物品。
[155] 吸収性物品における使用のための吸収性コアとして構成されている、[142]~[154]のいずれかに記載の物品。
[156] 前記合成繊維が、液体透過性材料により少なくとも部分的に包囲されている、[155]に記載の物品。
[157] 前記液体透過性材料がティッシュシートである、[156]に記載の物品。
[158] 前記ティッシュシートが、セルロース繊維、合成繊維、およびそれらの組合せからなる群から選択される繊維を含む、[157]に記載の物品。
[159] 前記少なくとも1つの成分が、前記合成繊維上に保持されている、[142]~[157]のいずれかに記載の物品。
[160] バインダーをさらに含み、前記バインダーが、前記合成繊維上に前記少なくとも1つの成分を保持するように構成されている、[159]に記載の物品。
[161] 前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される1つまたは複数のバインダーを含む、[160]に記載の物品。
[162] 水性系の存在下で前記合成繊維からの前記少なくとも1つの成分の放出を促進するように適合された放出剤をさらに含む、[159]~[161]のいずれかに記載の物品。
[163] [142]~[162]のいずれかに記載の物品を組み込んだ吸収性物品。
[164] 吸収性物品であって、
液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収性材料と、
液体透過性ティッシュシートおよび水素結合セルロースパルプ繊維を含む粒子からなる群から選択される少なくとも1つの構造要素と、
水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系と
を含み、前記吸収性物品を通じて移動する前記水性系により前記ケミルミネッセンス系の第1の成分が前記ケミルミネッセンス系の第2の成分に移送される構成で、前記ケミル
ミネッセンス系の成分が、前記吸収性材料、前記トップシート、前記バックシート、および前記少なくとも1つの構造要素からなる群のうちの2つ以上の中または上に別個に配置されている、吸収性物品。
[165] 前記第1の成分が、前記吸収性材料内に配置されている、[164]に記載の吸収性物品。
[166] 前記吸収性材料を少なくとも部分的に包囲する液体透過性ティッシュシートをさらに含み、前記第2の成分が、前記液体透過性ティッシュシートの少なくとも1つの表面上に配置されている、[165]に記載の吸収性物品。
[167] 前記ケミルミネッセンス系が、ルシフェリンとルシフェラーゼとを含み、
前記ルシフェラーゼが、前記吸収性材料内に配置されており、
前記ルシフェリンが、前記液体透過性ティッシュシート上に配置されている、[166]に記載の吸収性物品。
[168] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[167]に記載の吸収性物品。
[169] 前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、[167]または[168]に記載の吸収性物品。
[170] 前記吸収性材料が、前記ケミルミネッセンス系の前記第1の成分で処理された繊維を含む、[165]に記載の吸収性物品。
[171] 前記処理された繊維がセルロース系繊維を含む、[170]に記載の吸収性物品。
[172] 吸収性物品であって、
液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
ルシフェラーゼで処理された繊維を含む繊維性の吸収性材料と、
ルシフェリンで処理された少なくとも1つの表面を含むティッシュシートと
を含み、前記吸収性物品を通じて移動する水性系により前記ルシフェリンおよび前記ルシフェラーゼの一方が他方に移送される構成で、前記ティッシュシートおよび前記吸収性材料が、前記トップシートと前記バックシートの間に配置されている、吸収性物品。
[173] 前記ティッシュシートが前記吸収性材料を少なくとも部分的に包囲して吸収性コアを形成する、[172]に記載の吸収性物品。
[174] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[172]または[173]に記載の吸収性物品。
[175] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼからなる群から選択され、前記ルシフェリンがセレンテラジンである、[172]~[174]のいずれかに記載の吸収性物品。
[176] セレンテラジン約0.00001~100.0mgと、全ルシフェラーゼ約0.00001~100.0mgとを含む、[175]に記載の吸収性物品。
[177] セレンテラジン約0.0001~20.0mgと、全ルシフェラーゼ約0.00003~20.0mgとを含む、[175]に記載の吸収性物品。
[178] セレンテラジン約0.01~100.0mgと、全ルシフェラーゼ約0.2~40mgとを含む、[175]に記載の吸収性物品。
[179] 水性系の存在下で反応して光を生成するように適合されたケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分であって、ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される、少なくとも1つの成分と、
液体担体と
を含む配合物。
[180] 前記少なくとも1つの成分がルシフェリンである、[179]に記載の配合物。
[181] 前記液体担体が、前記ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含み、
前記配合物が、約40~99重量パーセントの溶媒と、約0.01~20重量パーセントのルシフェリンとを含む、[180]に記載の配合物。
[182] 前記溶媒が、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、ペンタノン、メチルエチルケトン、酢酸n-ブチル、およびそれらの組合せからなる群から選択される、[181]に記載の配合物。
[183] 前記溶媒がエタノールを含む、[181]または[182]に記載の配合物。
[184] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[181]または[182]に記載の配合物。
[185] 前記ルシフェリンがセレンテラジンである、[180]~[184]のいずれかに記載の配合物。
[186] 約0.1~0.3重量パーセントのセレンテラジンを含む、[185]に記載の配合物。
[187] 約0.2~0.5重量パーセントのセレンテラジンを含む、[185]に記載の配合物。
[188] 約0.5~0.9重量パーセントのセレンテラジンを含む、[185]に記載の配合物。
[189] 約0.9~2.0重量パーセントのセレンテラジンを含む、[185]に記載の配合物。
[190] 約2.0~10重量パーセントのセレンテラジンを含む、[185]に記載の配合物。
[191] 約10~20重量パーセントのセレンテラジンを含む、[185]に記載の配合物。
[192] 前記液体担体が非水性であり、前記配合物が約0.01~20重量パーセントのルシフェラーゼをさらに含む、[180]~[185]のいずれかに記載の配合物。
[193] 前記配合物が塗布される基材材料上に前記少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダーをさらに含む、[179]~[192]のいずれかに記載の配合物。
[194] 約0.1~30重量パーセントの前記バインダーを含む、[192]に記載の配合物。
[195] 前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、[192]または[193]に記載の配合物。
[196] 前記配合物に所望の粘度を与えるのに十分な量の粘度調整剤をさらに含む
、[179]~[195]のいずれかに記載の配合物。
[197] 約0.1~15重量パーセントの前記粘度調整剤を含む、[196]に記載の配合物。
[198] 前記所望の粘度が、ストリーミングによる前記配合物の塗布に適した粘度である、[196]または[197]に記載の配合物。
[199] 前記所望の粘度が、印刷による前記配合物の塗布に適した粘度である、[196]または[197]に記載の配合物。
[200] 前記所望の粘度が、コーティングによる前記配合物の塗布に適している、[196]または[197]に記載の配合物。
[201] 前記粘度調整剤が、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、[196]~[200]のいずれかに記載の配合物。
[202] 前記配合物で処理された基材材料が水性系と接触すると、前記基材材料と比べて、前記少なくとも1つの成分、および/または前記水性系の移送を促進するように適合された多孔質移送剤をさらに含む、[180]~[201]のいずれかに記載の配合物。
[203] 0.01~52重量パーセントの多孔質移送剤を含む、[202]に記載の配合物。
[204] 前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、[202]または[203]に記載の配合物。
[205] 前記ケミルミネッセンス系が、ルシフェリンとルシフェラーゼの両方を含む、[179]に記載の配合物。
[206] 前記液体担体が、前記ルシフェリンが中に溶解されている溶媒を含み、前記ルシフェラーゼが前記液体担体中に分散されている、[205]に記載の配合物。
[207] 約40~99重量パーセントの溶媒と、約0.01~20重量パーセントのルシフェリンと、約0.01~20重量パーセントのルシフェラーゼとを含む、[206]に記載の配合物。
[208] 前記ルシフェリンがセレンテラジンを含み、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、[206]に記載の配合物。
[209] 約0.05~約0.2重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[206]に記載の配合物。
[210] 約0.2~0.6重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[208]に記載の配合物。
[211] 約0.1~1.0重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[208]に記載の配合物。
[212] 約1.0~10重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[208]に記載の配合物。
[213] 約10~20重量パーセントのルシフェラーゼを含む、[208]に記載の配合物。
[214] 前記ルシフェリンがセレンテラジンを含み、前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択され、前記溶媒がエタノールを含み、前記配合物が、
約50~99重量パーセントのエタノールと、
約0.1~5.0重量パーセントのセレンテラジンと、
約0.1~5.0全重量パーセントのルシフェラーゼと、
任意選択で、約0.01~30全重量パーセントの、
前記配合物が塗布される基材材料上に前記少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダー、および
粘度調整剤
のうちの1つまたは複数と、
任意選択で、約0.1~10重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、[205]または[206]に記載の配合物。
[215] 前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、[214]に記載の配合物。
[216] 前記粘度調整剤が、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、[214]に記載の配合物。
[217] 多孔質移送剤をさらに含み、前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、[205]~[216]のいずれかに記載の配合物。
[218] 前記成分がルシフェリンであり、前記ルシフェリンがセレンテラジンを含み、前記液体担体が、前記セレンテラジンが中に溶解されておりかつエタノールを含む溶媒を含み、前記配合物が、
約40~90重量パーセントのエタノールと、
約0.1~5.0重量パーセントのセレンテラジンと、
約0.01~15重量パーセントのバインダーと、
約9~52重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、[179]に記載の配合物。
[219] ルシフェラーゼをさらに含む、[218]に記載の配合物。
[220] 前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、[218]または[219]に記載の配合物。
[221] 前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、[218]~[220]のいずれかに記載の配合物。
[222] ルシフェリンを基材材料に塗布するための部分的に水性の配合物であって、ルシフェリンと、約40~99重量パーセントの水および水中の前記ルシフェリンの溶解性を促進するように適合された約1~60重量パーセントの賦形剤を含む、前記ルシフェリンを溶解するように構成された溶媒と、任意選択で、ルシフェリンを前記基材材料に結合するように適合されたバインダーとを含む、部分的に水性の配合物。
[223] 前記賦形剤が、水以外の極性プロトン性溶媒を含む、[222]に記載の部分的に水性の配合物。
[224] 前記賦形剤が、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール、ペンタノン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、[222]または[223]に記載の部分的に水性の配合物。
[225] バインダーをさらに含み、前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、最大15重量パーセントのバインダーを含む、[222]~[224]のいずれかに記載の部分的に水性の配合物。
[226] 約0.01~約1.2重量パーセントのバインダーを含む、[225]に記載の部分的に水性の配合物。
[227] 約1.2~約8.0重量パーセントのバインダーを含む、[225]に記載の部分的に水性の配合物。
[228] 約8.0~約12.5重量パーセントのバインダーを含む、[225]に記載の部分的に水性の配合物。
[229] 多孔質移送剤をさらに含む、[222]~[225]のいずれかに記載の部分的に水性の配合物。
[230] 前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、[229]に記
載の部分的に水性の配合物。
[231] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[222]~[230]のいずれかに記載の部分的に水性の配合物。
[232] 前記ルシフェリンがセレンテラジンである、[231]に記載の部分的に水性の配合物。
[233] 前記賦形剤が約45~50mMの濃度のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを含む、最大約3.7mMの濃度の前記ルシフェリンを含む、[232]に記載の部分的に水性の配合物。
[234] 溶液中の最大11重量パーセントのセレンテラジンを含む、[232]に記載の部分的に水性の配合物。
[235] 自由水が除去された後に最大閾値レベルまでの水分を保持することができる基材材料にルシフェラーゼを塗布する方法であって、
基材材料1グラム当たり約0.01~20mgの前記基材のルシフェラーゼ濃度を実現するために、水性液体中に分散されたルシフェラーゼを含む配合物を前記基材材料の表面に塗布するステップ
を含み、前記塗布ステップが、水分の前記閾値レベルよりも高く前記基材材料の水分レベルを上昇させない、方法。
[236] 前記基材材料が、少なくとも約15重量パーセントの水分の閾値レベルを有するフラッフパルプシートである、[235]に記載の方法。
[237] 前記フラッフパルプシートの水分レベルを約10重量パーセント未満上昇させる割合で前記配合物が前記表面に塗布される、[236]に記載の方法。
[238] 前記基材材料が、最大約25重量パーセントの水分の閾値レベルを有する、[235]に記載の方法。
[239] 前記ルシフェラーゼ配合物が、約5.0~30重量パーセントのルシフェラーゼ濃度を有する、[235]~[238]のいずれかに記載の方法。
[240] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[235]~[239]のいずれかに記載の方法。
[241] 前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、およびMetridiaルシフェラーゼからなる群から選択される、[240]に記載の方法。
[242] 自由水が除去された後に最大閾値レベルまでの水分を保持することができる基材材料に、自由水の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系を塗布する方法であって、
水性液体中のルシフェラーゼを含むルシフェラーゼ配合物で前記基材の表面上の区域が処理されるルシフェラーゼ処理ステップと、
非水性溶媒中に溶解されたルシフェリンを含むルシフェリン配合物で前記区域が処理されるルシフェリン処理ステップと
を含み、前記ルシフェラーゼ処理ステップが、水分の前記閾値レベルよりも高く前記基材材料の水分含有量を上昇させない、方法。
[243] 前記基材が、少なくとも約15重量パーセントの水分の閾値レベルを有するフラッフパルプシートである、[242]に記載の方法。
[244] 前記フラッフパルプシートの水分レベルを約10重量パーセント未満上昇させる割合で前記ルシフェラーゼ配合物が前記表面に塗布される、[243]に記載の方法。
[245] 水分の前記閾値レベルが最大約25重量パーセントである、[242]に記載の方法。
[246] 前記ルシフェラーゼ配合物が、約5.0~30重量パーセントのルシフェラーゼ濃度を有する、[242]~[245]のいずれかに記載の方法。
[247] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択され、
前記ルシフェラーゼが、Gaussiaルシフェラーゼ、Renillaルシフェラーゼ、Metridiaルシフェラーゼ、Oplophorusルシフェラーゼ、渦鞭毛藻類ルシフェラーゼ、カイアシ類ルシフェラーゼ、およびホタルルシフェラーゼからなる群から選択される、[243]~[246]のいずれかに記載の方法。
[248] 吸収性物品への組込みのための処理ティッシュ組成物を生産する方法であって、
液体透過性ティッシュシートの表面に配合物を塗布するステップであり、前記配合物が、ルシフェリンと、前記ルシフェリンが中に溶解されている溶媒とを含み、前記配合物を塗布すると前記ルシフェリンが前記液体透過性ティッシュシート上に保持される、ステップと、
続いて前記液体透過性ティッシュシートから前記溶媒を除去するステップとを含む、方法。
[249] 塗布するステップが、前記配合物を前記表面にストリーミングするステップを含む、[248]に記載の方法。
[250] 前記配合物がストリーミング装置によりストリーミングされ、
塗布するステップが、前記ストリーミング装置に対して前記液体透過性ティッシュシートを移動させるステップをさらに含む、[249]に記載の方法。
[251] 前記配合物が内部を通ってストリーミングされる1つまたは複数のノズルを前記ストリーミング装置が含み、前記表面と接触するように前記1つまたは複数のノズルが位置する、[250]に記載の方法。
[252] 前記配合物がストリーミングされる前記ティッシュシートの前記表面が、2つの固定点の間に吊される、[250]または[251]に記載の方法。
[253] 前記液体透過性ティッシュシートが連続的なシートである、[248]~[251]のいずれかに記載の方法。
[254] 前記溶媒を除去するステップが、前記配合物で処理された前記液体透過性ティッシュシートの前記表面を加熱するステップを含む、[248]~[253]のいずれかに記載の方法。
[255] 前記液体透過性ティッシュシートがセルロース系繊維を含み、前記配合物が、前記セルロース系繊維上に前記ルシフェリンを保持するように適合されたバインダーをさらに含む、[248]~[254]のいずれかに記載の方法。
[256] 前記液体透過性ティッシュシートが合成繊維をさらに含む、[255]に記載の方法。
[257] 前記配合物が、約40~99重量パーセントの溶媒と、約0.01~20重量パーセントのルシフェリンとを含む、[248]~[256]のいずれかに記載の方法。
[258] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[257]に記載の方法。
[259] 前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、約0.00002~約20重量パーセントのセレンテラジン濃度を有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、[258]に記載の方法。
[260] 約0.001~10重量パーセントのルシフェリン濃度を有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、[257]または[258]に記載の方法。
[261] 前記溶媒がエタノールを含む、[257]~[260]のいずれかに記載
の方法。
[262] 前記溶媒が、約40~99重量パーセントの水と、水中の前記ルシフェリンの溶解性を促進するように構成された約1~60重量パーセントの賦形剤とを含む、[257]~[261]のいずれかに記載の方法。
[263] 前記配合物が、前記セルロース系繊維上に前記ルシフェリンを保持するように適合された約0.01~30重量パーセントのバインダーをさらに含む、[257]~[262]のいずれかに記載の方法。
[264] 前記バインダーの量が、前記配合物に所望の粘度を与えるように選択される、[263]に記載の方法。
[265] 前記ティッシュシートの幅以下である幅を有する長手ストリップの形態で前記表面に前記配合物が塗布される、[248]~[264]のいずれかに記載の方法。
[266] 前記長手ストリップが、連続的な長手ストリップである、[265]に記載の方法。
[267] 前記長手ストリップが、非連続的な長手ストリップである、[266]に記載の方法。
[268] 前記長手ストリップが、点線の長手ストリップおよび破線の長手ストリップのうちの1つまたは複数である、[267]に記載の方法。
[269] 前記長手ストリップが直線である、[265]~[268]のいずれかに記載の方法。
[270] 前記長手ストリップが、1つまたは複数の曲線部分を含む、[265]~[268]のいずれかに記載の方法。
[271] 前記長手ストリップが、1つまたは複数の直線部分を含む、[265]~[268]のいずれかに記載の方法。
[272] 1つまたは複数の形状の形態で前記表面に前記配合物が塗布される、[248]~[264]のいずれかに記載の方法。
[273] 前記配合物がルシフェラーゼをさらに含む、[248]~[272]のいずれかに記載の方法。
[274] ティッシュ印刷機上で少なくとも部分的に実施される、[248]~[273]のいずれかに記載の方法。
[275] 前記ルシフェリンがセレンテラジンであり、ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン約0.01mg~25gを有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、[248]~[274]のいずれかに記載の方法。
[276] ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン約0.01~100mgを有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、[275]に記載の方法。
[277] ティッシュシート30.48cm(12インチ)長当たりセレンテラジン約0.01~1.0gを有する前記処理ティッシュ組成物を生産する割合で前記配合物が塗布される、[272]に記載の方法。
[278] 前記配合物が塗布される前記液体透過性ティッシュシートが連続的である、前記配合物を塗布するステップに続いて離散した長さに前記液体透過性ティッシュシートを分割するステップをさらに含む、[275]~[277]のいずれかに記載の方法。
[279] 吸収性物品への組込みのための吸収性コアを生産する方法であって、
[248]~[275]のいずれかに記載の方法にしたがって処理ティッシュ組成物を生産するステップと、
前記処理ティッシュ組成物で吸収性材料を少なくとも部分的に包囲するステップと
を含む、方法。
[280] 前記処理ティッシュ組成物が、セルロース繊維、合成繊維、およびそれらの組合せから選択される繊維を含む、[279]に記載の方法。
[281] 水性系の存在下で反応して光を生成するケミルミネッセンス系の少なくと
も1つの成分で処理された、吸収性物品への組込みのための液体不透過性バックシート構造体を生産する方法であって、
前記液体不透過性バックシートの表面に配合物を塗布するステップであり、前記配合物が、
ルシフェリンおよびルシフェラーゼから選択される前記少なくとも1つの成分と、
液体担体と、
前記液体不透過性バックシート上に前記少なくとも1つの成分を保持するように適合されたバインダーと
を含む、ステップと、
続いて前記液体不透過性バックシートから前記液体担体の少なくとも一部を除去するステップと
を含む、方法。
[282] 前記少なくとも1つの成分がルシフェリンであり、前記液体担体が、前記ルシフェリンが中に溶解されておりかつエタノールを含む溶媒を含み、
前記配合物が、
約40~90重量パーセントのエタノールと、
約0.1~5.0重量パーセントのルシフェリンと、
約0.01~15重量パーセントのバインダーと、
約9~52重量パーセントの多孔質移送剤と
を含む、[281]に記載の方法。
[283] 前記ルシフェリンが、セレンテラジン、セレンテラジン類似体、渦鞭毛藻類ルシフェリン、細菌ルシフェリン、真菌ルシフェリン、ホタルルシフェリン、バルグリン、およびフリマジンからなる群から選択される、[281]または[282]に記載の方法。
[284] 前記ルシフェリンがセレンテラジンを含む、[283]に記載の方法。
[285] 前記バインダーが、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、およびポリウレタンからなる群から選択される、[282]~[284]のいずれかに記載の方法。
[286] 前記多孔質移送剤が、デンプン、非晶質シリカ、粘土鉱物、セルロースパルプ繊維、綿繊維、および合成ポリマー繊維からなる群から選択される、[282]~[285]のいずれかに記載の方法。
[287] 前記バインダーおよび前記多孔質移送剤のうちの1つまたは複数の量が、前記配合物に所望の粘度を与えるように構成される、[282]~[286]のいずれかに記載の方法。
[288] 前記配合物を前記表面に塗布するステップが、前記配合物を前記表面にストリーミングするステップを含む、[282]~[287]のいずれかに記載の方法。
[289] 前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面にわたってコーティングを塗布するステップであって、前記コーティングが、水溶性コーティングまたは水透過性コーティングのうちの1つまたは複数である、ステップをさらに含む、[282]~[288]のいずれかに記載の方法。
[290] 前記液体担体を除去するステップが、前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面を加熱するステップを含む、[282]~[289]のいずれかに記載の方法。
[291] 前記液体担体を除去するステップが、前記配合物で処理された前記液体不透過性バックシートの前記表面を、前記液体不透過性バックシートの前記表面から前記液体担体をウィックするように適合された吸収性材料と接触させるステップを含む、[282]~[290]のいずれかに記載の方法。
[292] 前記配合物中の前記少なくとも1つの成分がルシフェリンであり、前記吸収性材料がルシフェラーゼで処理される、[291]に記載の方法。
[293] 前記吸収性材料が、吸収性繊維および超吸収性ポリマーのうちの1つまた
は複数を含む吸収性コアの形態である、[292]に記載の方法。
[294] ケミルミネッセンス系の第1の成分を含む粒子からなるカプセル化材料であって、前記粒子がそれぞれ、前記粒子の全表面を覆うコーティングを有し、前記コーティングが、水透過性および水溶性のうちの1つまたは複数である材料を含み、前記粒子が、所定量の前記第1の成分を含む、カプセル化材料と、
前記ケミルミネッセンス系の所定量の第2の成分と
を含み、前記所定量の前記第1および第2の成分が、水性系の存在下で所望の強度の光を生成するのに十分である、組成物。
[295] 液体透過性であるトップシートと、
液体不透過性であるバックシートと、
前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収性材料と、
[294]に記載の組成物と
を含む吸収性物品。
[296] 水性排泄物の検出のための吸収性物品を生産する方法であって、
水透過性材料および水溶性材料のうちの1つまたは複数である材料と共に、水性系と接触すると光を生成するように構成されているケミルミネッセンス系の2つの反応性成分のうちの1つを含む粒子からなるカプセル化材料を生産するステップと、
吸収性物品を生産するステップであり、
液体透過性であるトップシートと液体不透過性であるバックシートの間に前記カプセル化材料を配置するステップと、
前記吸収性物品の構造要素の中に前記ケミルミネッセンス系の前記2つの反応性成分の別の反応性成分を配置するステップとを含む、ステップと
を含む、方法。
[297] ケミルミネッセンス系で処理されたフラッフパルプを生産する方法であって、フラッフパルプシートの部分に、ルシフェリンを含む非水性溶液と、ルシフェラーゼを含む水性溶液とを別個に塗布するステップを含む、方法。
[298] 前記ルシフェリンおよび前記ルシフェラーゼが塗布されるそれぞれの部分が重なっていない、[297]に記載の方法。
[299] 前記それぞれの部分が、前記フラッフパルプシートの互いに反対側にある表面上に配置される、[298]に記載の方法。
[300] 前記それぞれの部分が、前記フラッフパルプシートの1つの表面上に配置される、[298]に記載の方法。
[301] フラッフパルプ組成物を生産する方法であって、
空気中で個別化フラッフパルプ繊維の分散物を生産するために、フラッフパルプ繊維のシートを繊維化するステップと、
ケミルミネッセンス系の少なくとも1つの成分の配合物を前記分散物中に噴霧するステップと
を含み、前記ケミルミネッセンス系が、水性系の存在下で反応して光を生成するように構成されており、
前記個別化フラッフパルプ繊維上に保持された前記少なくとも1つの成分の濃度が、前記個別化フラッフパルプ繊維の約0.0003~10.0重量パーセントである、方法。
[302] 前記繊維化するステップが、ハンマーミルのチャンバー内で実施され、
前記配合物が、前記チャンバー内に噴霧される、[301]に記載の方法。
[303] 前記繊維化するステップが、ハンマーミルのチャンバー内で実施され、
前記分散物が、前記チャンバーから空気輸送され、
前記配合物が、前記チャンバーから空気輸送された後、前記分散物中に噴霧される、[301]に記載の方法。
[304] 液体透過性であるトップシートと、液体不透過性であるバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収性材料と、前記トップシートと前記バックシートの間に配置されたケミルミネッセンス系の第1の成分とを含み、前記
第1の成分が、ルシフェリンおよびルシフェラーゼのうちの1つである、吸収性物品と、
前記ケミルミネッセンス系のある量の第2の成分であって、前記量が、水性系の存在下で前記第1の成分と反応して所定の持続時間および/または強度の光を生成するのに適している、第2の成分と
を含むキット。
[305] 前記第2の成分が、液体配合物、ゲル、および粉末からなる群から選択される形態である、[304]に記載のキット。
[306] 前記吸収性物品の少なくとも一部が、それに前記第2の成分を塗布できるように構成されている、[304]または[305]に記載のキット。
[307] 前記トップシートおよび前記バックシートのうちの1つまたは複数が、選択的に開くことができかつ再び閉じることができる、[306]に記載のキット。
【外国語明細書】