(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023116628
(43)【公開日】2023-08-22
(54)【発明の名称】付加的構造構築技術のシステムと方法
(51)【国際特許分類】
B23K 9/04 20060101AFI20230815BHJP
B23K 26/21 20140101ALI20230815BHJP
B23K 15/00 20060101ALI20230815BHJP
B23K 11/00 20060101ALI20230815BHJP
B23K 9/173 20060101ALI20230815BHJP
B23K 9/167 20060101ALI20230815BHJP
B23K 26/34 20140101ALI20230815BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20230815BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20230815BHJP
B33Y 40/20 20200101ALI20230815BHJP
【FI】
B23K9/04 G
B23K9/04 Z
B23K26/21 Z
B23K15/00 501A
B23K11/00 510
B23K9/173 E
B23K9/167 A
B23K26/34
B33Y30/00
B33Y50/02
B33Y40/20
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023094481
(22)【出願日】2023-06-08
(62)【分割の表示】P 2018222368の分割
【原出願日】2018-11-28
(31)【優先権主張番号】62/592,045
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/052,816
(32)【優先日】2018-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510202156
【氏名又は名称】リンカーン グローバル,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン アール. ピーターズ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー アール. ピーターズ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ティー. マシューズ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】付加的構造構築技術のシステムと方法を提供する。
【解決手段】金属溶着デバイス(MDD)は、付加的製造プロセス中に金属材料を溶着するように構成される。コントローラはMDDに動作的に連結され、MDDに対し、部品の輪郭を形成するために金属材料を母材に溶着することを命令するように構成される。コントローラは、MDDに対し、輪郭により外形が定められる領域内に充填パターンを形成するために、母材に金属材料を溶着することを命令するように構成される。充填パターンは、ある波長を有する波形である。コントローラは、金属溶着デバイスに対し、充填パターンが輪郭に出会う交差点において、交差点にエネルギーを印加し、輪郭の歪曲を防止するために交差点での金属材料の溶着速度を下げることによって、充填パターンを金属輪郭に融合させることを命令するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加的製造システムにおいて、
部品を形成するために、付加的製造プロセス中に金属材料を溶着するように構成された金属溶着デバイスと、
前記部品の少なくとも一部を支持するために、前記付加的製造プロセス中に、金属支持ワイヤを位置付けるように構成された支持ワイヤ位置決めデバイスと、
前記金属溶着デバイスと前記支持ワイヤ位置決めデバイスに動作的に連結されたコントローラと、
を含み、前記コントローラは、
前記支持ワイヤ位置決めデバイスに対し、
前記金属支持ワイヤの第一の端を、その上に前記部品が付加的製造されるべき母材上の第一の位置に溶接し、
前記金属支持ワイヤの第二の端を空間内の指定された支持点に位置付けること、
を命令し、
前記金属溶着デバイスに対し、前記金属支持ワイヤにより支持される前記部品の少なくとも前記一部を形成するために、前記付加的製造プロセス中に、前記金属支持ワイヤの前記第二の端の上に前記金属材料を溶着することを命令する
ように構成されるシステム。
【請求項2】
前記支持ワイヤ位置決めデバイスは、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスの少なくとも1つを使って前記金属支持ワイヤの前記第一の端を前記母材上の前記第一の位置に溶接する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記支持ワイヤ位置決めデバイスは、電源と、前記金属支持ワイヤの前記第二の端を前記指定された支持点に位置決めするためのワイヤ伸長デバイスと、を含み、
前記電源は、電流を前記金属支持ワイヤに通すことにより、前記金属支持ワイヤを押出温度又は延伸温度まで加熱するように構成され、
前記ワイヤ伸長デバイスは、前記金属支持ワイヤを前記指定された支持点に向かう方向に押し出し、又は延伸するように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記支持ワイヤ位置決めデバイスは、ワイヤフィーダと、前記金属支持ワイヤの前記第二の端を前記指定された支持点に位置決めするためのワイヤカッタと、を含み、
前記ワイヤフィーダは、前記金属支持ワイヤを前記母材上の前記第一の位置から前記少なくとも指定された支持点へと逆送給するように構成され、
前記ワイヤカッタは、前記金属支持ワイヤを前記指定された支持点で切断して、前記金属支持ワイヤの前記第二の端を形成するように構成される
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記金属溶着デバイスは、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスの少なくとも1つを使って、前記部品を形成するために、前記付加的製造プロセス中に前記金属材料を溶着する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記付加的製造プロセス中に前記コントローラによって制御されて、前記金属溶着デバイスと前記支持ワイヤ位置決めデバイスを前記母材に関して移動させるように構成される少なくとも1つのロボットをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記付加的製造プロセス中に前記コントローラによって制御されて、前記母材を前記金属溶着デバイスと前記支持ワイヤ位置決めデバイスに関して移動させるように構成されるロボットをさらに含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
付加的製造システムにおいて、
付加的製造プロセス中にセラミック材料を溶着するように構成されたセラミック溶着デバイスと、
前記付加的製造プロセス中に金属材料を溶着するように構成された金属溶着デバイスと、
前記セラミック溶着デバイス及び前記金属溶着デバイスに動作的に連結されたコントローラと、
を含み、前記コントローラは、
前記セラミック溶着デバイスに対し、部品のセラミック充填部分を形成するために、前記付加的製造プロセスの充填溶着段階中に母材上に前記セラミック材料を溶着することを命令し、
前記金属溶着デバイスに対し、前記部品の金属シェル部分を形成するために、前記付加的製造プロセスの金属シェル溶着段階中に前記部品の前記セラミック充填部分の少なくとも1つの面の上に前記金属材料を溶着することを命令する
ように構成され、
前記部品の前記セラミック充填部分は、前記部品の前記セラミック充填部分が、前記部品の前記セラミック充填部分を損傷し、又は歪めないように前記金属シェル溶着段階中に生成される温度に耐えることができるようにする熱特性を有するシステム。
【請求項9】
前記部品の前記セラミック充填部分と前記部品の前記金属シェル部分は、前記部品の永久的部分である、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記部品の前記金属シェル部分は前記部品の永久的部分であり、前記部品の前記セラミック充填部分は、前記付加的製造プロセス中に前記部品の前記金属シェル部分のための支持構造として機能する、前記部品の一時的部分であり、前記セラミック充填部分は、前記部品の最終版を形成するために前記部品から取り除かれるように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記金属溶着デバイスは、前記付加的製造プロセスの前記金属シェル溶着段階中に、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスのうちの少なくとも1つを使って前記金属材料を溶着する、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記付加的製造プロセス中に前記コントローラによって制御されて、前記セラミック溶着デバイスと前記金属溶着デバイスを前記母材に関して移動させるように構成される少なくとも1つのロボットをさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記付加的製造プロセス中に前記コントローラによって制御されて、前記母材を前記セラミック溶着デバイスと前記金属溶着デバイスに関して移動させるように構成されるロボットをさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照/参照による援用
本米国特許出願は、2017年11月29日に出願された米国仮特許出願第62/592,045号の優先権と利益を主張するものであり、その開示の全体を参照によって本願に援用する。
【0002】
本発明の実施形態は、付加的製造に関し、より詳しくは、付加的製造構造構築技術に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、付加的製造プロセスは、ニアネットシェイプ部品を比較的低い溶着速度で製作することができ、各部品が1層ずつ構築される。しかしながら、構築時間は長くなる可能性があり、現在の構築技術は特定の種類の部品(例えば、ツール)の付加的製造には不十分でありうる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、3次元(3D)部品の付加的製造の時間と効率を改善するため、及びその結果としての部品の性能と品質を改善するための構造構築技術を可能にする付加的製造に関するシステムと方法を含む。1つの実施形態において、付加的製造システムが提供される。付加的製造の対象となる3D部品の複数の層のパターンは、1つの実施形態によれば、システムの中でデジタルデータとして表現され、記憶される。デジタルデータは、例えばCADモデルからのものでも、スキャンされた部品からのものでもよい。システムは、部品を形成するために、付加的製造プロセス中に金属材料を溶着するように構成された金属溶着デバイスを含む。システムはまた、金属溶着デバイスに動作的に連結されたコントローラも含む。コントローラは、金属溶着デバイスに対し、部品の輪郭を形成するために、付加的製造プロセスの輪郭溶着段階中に母材に金属材料を溶着することを命令するように構成される。コントローラはまた、金属溶着デバイスに対し、部品の輪郭により外形が定められる領域内の充填パターンを形成するために、付加的製造プロセスの充填パターン溶着段階中に母材上に金属材料を溶着することを命令するように構成される。1つの実施形態において、輪郭溶着段階の溶着速度は、充填パターン溶着段階の溶着速度より低い。充填パターンは、ある波長を有する波形である。波形は、例えば実質的な正弦波形状、実質的な三角形状、又は実質的な矩形形状の1つであってもよい。1つの実施形態において、コントローラは、波形の波長を調節して、部品の充填パーセンテージを調節するように構成される。さらに、充填パターン溶着段階中に、コントローラは、金属溶着デバイスに対し、充填パターンが輪郭と出会う交差点において、交差点にエネルギーを印加し、交差点での金属材料の溶着速度を下げて輪郭の歪曲を防止することによって、充填パターンの金属材料を輪郭の金属材料に融合させることを命令するように構成される。1つの実施形態において、システムはロボットを含み、これは、付加的製造プロセス中にコントローラによって制御されて、金属溶着デバイスを母材に関して移動させるように構成される。1つの実施形態において、システムはロボットを含み、これは、付加的製造プロセス中にコントローラによって制御されて、母材を金属溶着デバイスに関して移動させるように構成される。1つの実施形態において、金属溶着デバイスは、金属材料のフィラワイヤを母材に向かって送給するように構成されたワイヤフィーダと、電源と、電源に動作的に接続されたレーザと、を含む。電源とレーザは、付加的製造プロセス中に少なくともフィラワイヤを溶融するためのエネルギーを供給するように構成される。コントローラは、ワイヤフィーダに動作的に接続され、交差点においてフィラワイヤの送給速度を下げるか、交差点においてフィラワイヤの送給を停止するように構成される。1つの実施形態において、金属溶着デバイスは、金属材料のフィラワイヤを母材に向かって送給するように構成されたワイヤフィーダと、電源と、電源に動作的に接続された非消耗電極と、を含む。電源と非消耗電極は、付加的製造プロセス中に、非消耗電極と母材との間にアークを形成することによって少なくともフィラワイヤを溶融するためのエネルギーを供給するように構成される。コントローラは、ワイヤフィーダに動作的に接続され、交差点においてフィラワイヤの送給速度を下げるか、交差点においてフィラワイヤの送給を停止するように構成される。1つの実施形態において、金属溶着デバイスは、金属材料のフィラワイヤを母材に向かって送給するように構成された第一のワイヤフィーダと、電源と、電源に動作的に接続されて、金属材料の消耗ワイヤ電極を母材に向かって送給するように構成された第二のワイヤフィーダと、を含む。電源は、付加的製造プロセス中に、消耗ワイヤ電極と母材との間にアークを形成することによって少なくとも消耗ワイヤ電極とフィラワイヤを溶融するためのエネルギーを供給するように構成される。コントローラは、第一のワイヤフィーダに動作的に接続され、交差点においてフィラワイヤの送給速度を下げるか、交差点においてフィラワイヤの送給を停止するように構成される。1つの実施形態において、金属溶着デバイスは、金属材料の消耗ワイヤ電極を母材に向かって送給するように構成されたワイヤフィーダと、ワイヤフィーダに動作的に接続された電源と、を含む。電源は、付加的製造プロセス中に、消耗ワイヤ電極と母材との間にアークを形成することによって少なくとも消耗ワイヤ電極を溶融するためのエネルギーを供給するように構成される。コントローラは、ワイヤフィーダと電源に動作的に接続され、交差点において消耗ワイヤ電極の送給速度を下げ、及び/又は交差点において電源によって消耗ワイヤ電極に供給されるエネルギーを減らすように構成される。
【0005】
1つの実施形態は、付加的製造システムを含む。システムは、部品を形成するために、付加的製造プロセス中に金属材料を溶着するように構成された金属溶着デバイスを含む。システムはまた、部品の少なくとも一部を支持するために、付加的製造プロセス中に、金属支持ワイヤを位置付けるように構成された支持ワイヤ位置決めデバイスも含む。システムは、金属溶着デバイスと支持ワイヤ位置決めデバイスに動作的に連結されたコントローラをさらに含む。コントローラは、支持ワイヤ位置決めデバイスに対し、金属支持ワイヤの第一の端を、その上に部品が付加的製造されるべき母材の第一の位置に溶接し、金属支持ワイヤの第二の端を空間内の指定された支持点に位置付けることを命令するように構成される。コントローラはまた、金属溶着デバイスに対し、金属支持ワイヤにより支持される部品の少なくとも一部を形成するために、付加的製造プロセス中に、金属支持ワイヤの第二の端の上に金属材料を溶着することを命令するように構成される。1つの実施形態において、支持ワイヤ位置決めデバイスは、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスの少なくとも1つを使って金属支持ワイヤの第一の端を母材上の第一の位置に溶接する。1つの実施形態において、支持ワイヤ位置決めデバイスは、電源と、金属支持ワイヤの第二の端を指定された支持点に位置決めするためのワイヤ伸長デバイスと、を含む。電源は、電流を金属支持ワイヤに通すことにより、金属支持ワイヤを押出温度又は延伸温度まで加熱するように構成される。ワイヤ伸長デバイスは、金属支持ワイヤを指定された支持点に向かう方向に押し出し、又は延伸するように構成される。1つの実施形態において、支持ワイヤ位置決めデバイスは、ワイヤフィーダと、金属支持ワイヤの第二の端を指定された支持点に位置決めするためのワイヤカッタと、を含む。ワイヤフィーダは、金属支持ワイヤを母材上の第一の位置から少なくとも指定された支持点へと逆送給するように構成される。ワイヤカッタは、金属支持ワイヤを指定された支持点で切断して、金属支持ワイヤの第二の端を形成するように構成される。1つの実施形態において、金属溶着デバイスは、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスの少なくとも1つを使って、部品を形成するために、付加的製造プロセス中に金属材料を溶着する。1つの実施形態において、システムは少なくとも1つのロボットを含み、これは、付加的製造プロセス中にコントローラによって制御されて、金属溶着デバイスと支持ワイヤ位置決めデバイスを母材に関して移動させるように構成される。1つの実施形態において、システムは少なくとも1つのロボットを含み、これは、付加的製造プロセス中にコントローラによって制御されて、母材を金属溶着デバイスと支持ワイヤ位置決めデバイスに関して移動させるように構成される。
【0006】
1つの実施形態は、付加的製造システムを含む。システムは、付加的製造プロセス中にセラミック材料を溶着するように構成されたセラミック溶着デバイスを含む。システムはまた、付加的製造プロセス中に金属材料を溶着するように構成された金属溶着デバイスも含む。システムは、セラミック溶着デバイス及び金属溶着デバイスに動作的に連結されたコントローラをさらに含む。コントローラは、セラミック溶着デバイスに対し、部品のセラミック充填部分を形成するために、付加的製造プロセスの充填溶着段階中に母材上にセラミック材料を溶着することを命令するように構成される。コントローラはまた、金属溶着デバイスに対し、部品の金属シェル部分を形成するために、付加的製造プロセスの金属シェル溶着段階中に部品のセラミック充填部分の少なくとも1つの面の上に金属材料を溶着することを命令するように構成される。部品のセラミック充填部分は、1つの実施形態において導電性を有し、部品のセラミック充填部分が、部品のセラミック充填部分を損傷し、又は歪めないように金属シェル溶着段階中に生成される温度に耐えることができるようにする熱特性を有する。1つの実施形態において、部品のセラミック充填部分と部品の金属シェル部分は、部品の永久的部分である。1つの実施形態において、部品の金属シェル部分は部品の永久的部分であり、部品のセラミック充填部分は、付加的製造プロセス中に部品の金属シェル部分のための支持構造として機能する、部品の一時的部分である。部品のセラミック充填部分は、部品の最終版を形成するために部品から除去されるように構成される。1つの実施形態において、金属溶着デバイスは、付加的製造プロセスの金属シェル溶着段階中に、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスのうちの少なくとも1つを使って金属材料を溶着する。1つの実施形態において、システムは少なくとも1つのロボットを含み、これは、付加的製造プロセス中にコントローラによって制御されて、セラミック溶着デバイスと金属溶着デバイスを母材に関して移動させるように構成される。1つの実施形態において、システムは少なくとも1つのロボットを含み、これは、付加的製造プロセス中にコントローラによって制御されて、母材をセラミック溶着デバイスと金属溶着デバイスに関して移動させるように構成される。
【0007】
全体的な発明的コンセプトの多数の態様は、例示的実施形態の以下の詳細な説明から、特許請求の範囲から、及び添付の図面から容易に明らかとなるであろう。
【0008】
添付の図面は、本明細書の中に組み込まれ、その一部を構成し、本開示の各種の実施形態を示している。図面中に示されている要素の境界線(例えば、ボックス、ボックス群、又はその他の形状)は、境界線の1つの実施形態を表していることがわかるであろう。幾つかの実施形態において、1つの要素は複数の要素として設計されてもよく、複数の要素は1つの要素として設計されてもよい。幾つかの実施形態において、他の要素の内部構成要素として示されている要素は外部構成要素として実装されてもよく、その逆でもある。さらに要素は正しい縮尺で描かれていない可能性もある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】付加的製造プロセス中に金属ワイヤを溶着するように構成された、付加的製造システムの金属溶着デバイスの第一の実施形態を示す。
【
図2】工作物の母材又は部品に材料を溶着するように構成された、列状の複数の電極を有する電極ヘッドのある実施形態を示す。
【
図3】レーザホットワイヤ(LHW)装置として構成された、付加的製造システムの金属溶着デバイスの第二の実施形態を示す。
【
図4】金属溶着デバイスを有する付加的製造システムの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図5A-5C】交差点において部品の輪郭に出会う部品の充填パターンの波形の実施形態を図式的に示す。
【
図6】部品の付加的製造を行う方法の1つの実施形態のフローチャートを示す。
【
図7】レーザを利用し、
図4のコントローラによって制御されるワイヤフィーダを含む、
図4の金属溶着デバイスの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図8】非消耗電極を利用し、
図4のコントローラによって制御されるワイヤフィーダを含む、
図4の金属溶着デバイスの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図9】消耗電極を利用し、
図4のコントローラによって制御されるワイヤフィーダを含む、
図4の金属溶着デバイスの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図10】消耗電極を利用し、
図4のコントローラによって制御される電源とワイヤフィーダを含む、
図4の金属溶着デバイスの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図11】金属溶着デバイスと支持ワイヤ位置決めデバイスを有する付加的製造システムの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図12】母材と空間内の指定された点との間に
図11の付加的製造システムの支持ワイヤ位置決めデバイスにより位置決めされた支持ワイヤの1つの実施形態を図式的に示す。
【
図13】支持ワイヤを使用することにより、部品の一部の付加的製造を行うための方法の1つの実施形態のフローチャートを示す。
【
図14】電源とワイヤ伸長デバイスを有する、
図11のコントローラによって制御される
図11の支持ワイヤ位置決めデバイスの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図15】ワイヤフィーダとワイヤカッタを有する、
図11のコントローラによって制御される
図11の支持ワイヤ位置決めデバイスの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図16】部品の一部を母材の上に付加的製造することができるように、母材に位置決めされ、溶接される列状の複数の金属支持ワイヤの1つの実施形態を示す。
【
図17】部品の輪郭部分を母材の上に付加的製造するために、母材の上に複数の金属支持ワイヤ/ロッドを保持する、輪郭の定められた支持フレームの1つの実施形態を示す。
【
図18】金属溶着デバイスとセラミック溶着デバイスを有する付加的製造システムの1つの実施形態のシステムブロック図を示す。
【
図19A-19B】
図18のシステムを使った付加的製造プロセスにより製作される部品のセラミック充填部分と部品の金属シェル部分とを図式的に示す。
【
図20】
図18のシステムを使ってセラミック充填部分と金属シェル部分を有する部品を付加的製造する方法の1つの実施形態のフローチャートを示す。
【
図21】
図1、3、4、7~11、14~15、及び
図18の付加的製造システムの例示的なコントローラのある実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一般的に知られているように、付加的製造は、材料を母材/基板又は部品に(例えば層状に)溶着して所望の製造品を製作するプロセスである。付加的製造されることになる3次元(3D)部品の複数の層のパターンは、1つの実施形態によれば、デジタルデータとして表現され、記憶される。デジタルデータは、例えばCADモデルからのものでも、スキャニングされた部品からのものでもよい。幾つかの応用分野において、製造品はかなり複雑でありうる。しかしながら、付加的製造に使用される既知の方法とシステムは、低速であり、限定的な性能しか持たない傾向がある。本発明の実施形態は、これらの問題に対処するために、3次元(3D)部品の付加的製造の時間と効率を改善するため、及びその結果として得られる部品の性能と品質を改善するための構造構築技術を可能にするシステムと方法を提供する。
【0011】
付加的製造システム及び方法の実施形態が開示される。1つの実施形態において、付加的製造システムは、付加的製造プロセス中に金属材料を溶着するように構成された金属溶着デバイス(MDD)を含む。コントローラはMDDに動作的に連結され、MDDに対し、部品の輪郭を形成するために母材に金属材料を溶着することを命令するように構成される。コントローラは、MDDに対し、輪郭により外形が定められた領域内に充填パターンを形成するために母材に金属材料を溶着することを命令するように構成される。充填パターンは、ある波長を有する波形である。コントローラは、金属溶着デバイスに対し、充填パターンが輪郭と出会う交差点において、交差点にエネルギーを供給し、輪郭を歪めることになるような量の金属材料を溶着しないようにすることによって、金属輪郭に充填パターンを融合させることを命令するように構成される。
【0012】
金属溶着デバイスの実施形態は、例えば金属ワイヤを溶融させることによって金属材料を溶着するために、例えばレーザ利用サブシステム、プラズマ利用サブシステム、アーク利用サブシステム、電子ビーム利用サブシステム、又は電気抵抗利用サブシステムの少なくとも1つを含んでいてもよい。さらに、金属溶着デバイスの幾つかの実施形態は例えば、母材の上に3D部品の付加的製造を行うために消耗金属ワイヤを送給/送達するワイヤ送達又は送給システムを含んでいてもよい。また、金属溶着デバイスの幾つかの実施形態は例えば、レーザビーム、プラズマビーム、電気アーク、電子ビーム、又は消耗金属ワイヤを、母材又は基板の上に付加的製造されている3D部品に関して移動させるための運動制御要素(例えば、ロボティクス)又はその他のタイプの制御要素(例えば、光制御要素)を含んでいてもよい。
【0013】
付加的製造システムの実施形態は、付加的製造方法を実行するように構成される。付加的製造方法は、本明細書において後で詳しく説明するように、金属材料及び/又はセラミック材料の溶着を制御すること、及び/又は金属支持ワイヤを、例えば輪郭と充填パターンを形成するために金属支持ワイヤの位置決めを制御することによって、付加的製造されるべき3D部品の層の製作を提供する。金属材料、セラミック材料を溶着し、及び/又は金属支持ワイヤを位置決めするプロセスは、独立して制御することが可能であり、幾つかの実施形態によれば、相互に動作的に切り離して(例えば、空間的及び/又は時間的に切り離して)もよく、3D部品の付加的製造において柔軟性と効率が提供される。
【0014】
本明細書中の例と図面は例示にすぎず、特許請求の範囲の範囲と主旨により画定される本発明を限定しようとするものではない。ここで、図示は単に本発明の例示的な実施形態を示すことを目的としており、これを限定するためではない図面を参照すると、
図1は付加的製造プロセス中に金属ワイヤを溶着するように構成された、付加的製造システムの第一のタイプの金属溶着デバイスの実施形態を示している。金属溶着デバイスは典型的に、例えばガスメタルアーク溶接(GMAW)、フラックスコアアーク溶接(FCAW)、又はガスタングステンアーク溶接(GTAW)等の溶接プロセスによって、部品を1層ずつ付加的製造するのを助けるのに使用されてもよいことが想定される。他の実施形態によれば、その他の金属溶着プロセスも可能である。
【0015】
図1に示されるように、金属溶着デバイス10は電極ヘッド20を含み、電極ヘッド20は複数の電極32(例えば、消耗溶接電極/ワイヤ)の列30を同時に格納する。複数の電極32は、連続的に送給することも、周期的に送給することも、又は所定の順序に基づいて送給することも可能であると認識すべきである。電極32は、ガスシールド型でも、セルフシールド型でも、又は金属コア入りでもよい。これらの電極は、ガスシールド下で使用されるソリッドコア、メタルコア、又はフラックスコアワイヤであってもよい。コア入り電極の場合、電極シースは、例えばカーボンスチール、ステンレススチール、又はニッケル合金であってもよいことが想定される。電極ヘッド20は、電極32が3D部品の層を形成する一環として材料を制御可能に溶着するために(例えば、関連する工作物の母材表面上、又は製造中の3D部品の前の層の上に溶融金属ワイヤ材料を溶着することによる)空間的に離間された構成であるように列30を格納する。電極ヘッド20は、電極32を搬送するために列30を格納する何れの適当な電極ヘッドとすることもできる点を認識、理解すべきである。例えば、電極ヘッド20は、列30のための個別のコンタクトチップを利用するアセンブリ又は、電極列30を全体として格納し、取り囲むコンタクトアセンブリとすることができる。コイル70は複数の個別のコイルを含んでいてもよく、各コイルは1つの電極(例えば、溶接ワイヤ)を含み、これらは共通の回転軸に沿って配置される。フィラワイヤ又は付加材料を送達するさらに何れの方法を選択してもよく、それも本開示の実施形態の所期の適用範囲から逸脱しない。例えば、1つの実施形態において、電極ヘッド20は、列状のワイヤの代わりに1つの消耗金属ワイヤを提供するように構成される。
【0016】
1つの実施形態において、
図1に示されるように、電極ヘッド20は、関連する複数の送給電極32の列30を受けるようになされる。金属溶着デバイス10は、電極32の列30を、電極ヘッド20を通じて駆動するための手段を含む。駆動手段は複数の駆動ロール50又はその他のワイヤフィーダデバイスを含むことが想定される。複数の駆動ロール50の各々は、電極32の1つ又は複数に関連付けられてもよい。1つの態様において、2つの電極32が駆動ロール50の1つの群に関連付けられてもよいが、電極の数とワイヤフィーダの数との間の関係は、付加的製造プロセスにおいて適当な何れの数の電極でも駆動ロールの1つの群に関連付けられうるように構成されてよいことが想定される。他の実施形態において、各電極はそれぞれの駆動ロール50により駆動可能である。さらに、駆動ロール50と1つ又は複数の電極との間の他の関係も、適正な技術的判断により利用されてもよい。
【0017】
1つの例示的な実施形態において、駆動ロール50は、電極ヘッド20を通じて電極32をある速度(例えば、ワイヤ送給速度)で駆動するように構成されてもよい。1つの実施形態において、電極32は実質的に同じ速度で駆動できる。他の実施形態において、各電極32はそれぞれの速度で駆動でき、これは事前に決定しておくことも、付加的製造プロセス中にダイナミックに特定することもできる。例えば、1つ又は複数の電極32の速度(例えば、ワイヤ送給速度)は、材料の組成、溶接のタイプ、溶接パラメータ、工作物/基板、その他に基づいて事前に決定できる。他の実施形態において、1つ又は複数の電極の速度は、付加的製造プロセス中に、ユーザの入力、フィードバック、電圧、電流、及び温度、その他等であるがこれらに限定されない基準に基づいてダイナミックに特定することができる。
【0018】
本発明の実施形態の1つの態様において、電極32の各々は溶接電源40に接続されるように構成される。すなわち、付加的製造プロセス中に、例えば、溶接電源を列30の電極32の各々を通じて供給できる。前述のように、電源は、溶接電源40から、スタッド(図示せず)の一端に取り付けられた溶接ケーブル(図示せず)を通じて供給されてもよい。先端部において、溶接ケーブルは電極ヘッドコネクタを通じて電極ヘッド20に接続されてもよい。1つの溶接電源40の例示的なケースでは、1つの電極ヘッドコネクタは電源を溶接ケーブルから電極ヘッド20に共通して搬送してもよい。さらに、適正な技術的判断により、溶接ケーブルから電極ヘッド20に電源を搬送するためのその他の手段が利用されてもよい。電源40は、関連する複数の供給電源の各々と関連する母材/基板又は部品51との間に溶接アークを確立するための電力を供給する(
図2参照)。特に、1つ又は複数の電源40は、例えば所定の順序に基づいて、列30の1つ又は複数の電極32に電源を供給できる。
【0019】
さらに、電極32と母材/基板又は部品51との間の溶接アークの確立は、電気源40の少なくとも1つによって(例えば、電力を供給する、電力を供給しない、電力供給を停止する、及びその他)、又は駆動ロール50によって(例えば、電極を駆動する、電極を駆動しない、電極の駆動を停止する、及びその他)提供できる。それゆえ、列30の中の電極32は、所定の順序に基づいて作動させ、又は動作無効化でき、作動及び/又は動作無効化は、電源40及び/又は駆動ロール50に基づいて行うことができる。1つの実施形態において、電極32への溶接アークの制御された確立及び/又は電極32の制御された駆動が、付加的製造プロセスのために提供される。そのため、個々の電極は、3D部品の1層の中の輪郭の画定された2D形状の創出を可能にするために、事実上「オン」又は「オフ」にすることができる。
【0020】
特定の実施形態において、センサ60は、母材/基板又は部品51上の電極ヘッド20の位置、母材/基板又は部品51と比較した列30の少なくとも1つの電極32の整列、又は母材/基板又は部品51と比較した列30の少なくとも1つの電極32の位置ずれのうち少なくとも1つを検出するように構成される。センサ60は、母材/基板又は部品51に関する少なくとも1つの電極32の位置を検出するために、ある位置で電極ヘッド20に連結し、又は固定することができる。他の実施形態において、複数のセンサ60を使用できる。例えば、1つのセンサを各電極32に使用できる。例えば、限定ではないが、センサ60は赤外線(IR)センサ又は近接性センサ、その他とすることができる。センサ60は、母材/基板又は部品51の少なくとも一部に関する少なくとも1つの電極32の整列及び/又は位置ずれを検出する。
【0021】
1つの実施形態によれば、金属溶着デバイス10はコントローラ80を含み、これは電源40、駆動ロール50、及び電極ヘッド20を制御する。例えば、コントローラ80は、電源40の電力の動作特性(出力電圧、出力電流、出力波形等)を制御する。コントローラ80はまた、駆動ロール50の動作特性(例えば、列30の各電極32に関するワイヤ送給速度及びアーク確立)を制御する。さらに、コントローラ80は、電極ヘッド20の動作特性(例えば、位置、移動速度等)を制御する。1つの実施形態によれば、コントローラ80は、電源40に組み込まれてもよい。付加的製造される3D部品の複数の層のパターンは、1つの実施形態によれば、コントローラ80の中でデジタルデータとして表現され、記憶される。デジタルデータは、例えばCADモデルからのものでも、スキャニングされた部品からのものでもよい。
【0022】
図2を参照すると、列30の中に5つの電極32を有する電極ヘッド20は、材料を母材/基板又は部品51の上に制御された移動方向に溶着できる。1つの実施形態によれば、付加的製造システムの中で、コントローラ80の制御下で母材/基板又は部品51を回転及び/又は並進移動させるために、プラットフォーム93とロボット90が使用されてもよい。代替的な実施形態において、電極ヘッド20の動きは、電極ヘッド20を回転及び/又は並進移動させるようにコントローラ80により同様に制御されてもよい。
【0023】
図3は、レーザ及びフィラワイヤを使用する別のタイプの金属溶着デバイスの例を示す。特に、
図3は、付加的製造システムのレーザホットワイヤ(LHW)金属溶着デバイス100(すなわち、付加的製造を実行するための金属溶着デバイス)の実施形態の機能的概略ブロック図を示す。
図3の金属溶着デバイス100は、フィラワイヤフィーダとエネルギー源の組合せの例示的な実施形態を含む。特に、金属溶着デバイス100は、レーザビーム110を母材/基板又は部品115の上に集束させて、母材/基板又は部品115を加熱することのできるレーザサブシステムを含む。1つの実施形態において、レーザサブシステムは高強度エネルギー源である。レーザサブシステムは、何れのタイプの高エネルギーレーザ源とすることもでき、これには炭酸ガス、Nd:YAG、Yb-ディスク、YB-ファイバ、ファイバ送達型、又は直接ダイオードレーザシステムが含まれるがこれらに限定されない。他の実施形態において、レーザサブシステムは低強度エネルギー源(例えば、金属材料を柔らかくする、又は最小限に溶融するため)である。金属溶着デバイスの他の実施形態は、エネルギー源として機能する、例えば電子ビームサブシステム、プラズマアーク溶接サブシステム、ガスタングステンアーク溶接サブシステム、ガスメタルアーク溶接サブシステム、フラックスコアアーク溶接サブシステム、又はサブマージアーク溶接サブシステムのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0024】
以下は、レーザシステム、ビーム、及び電源に繰り返し言及する。しかしながら、理解すべき点として、何れのエネルギー源でも使用してよいため、この言及は例示的である。例えば、高強度エネルギー源は、少なくとも500W/cm2を供給できる。レーザサブシステムは、相互に動作的に接続されたレーザデバイス120とレーザ電源130を含む。レーザ電源130は、レーザデバイス120を動作させるための電源を供給する。
【0025】
1つの実施形態において、金属溶着デバイス100はまた、レーザビーム110の付近で母材/基板又は部品115と接触するように少なくとも1つの抵抗フィラワイヤ140を送給できるホットフィラワイヤフィーダサブシステムも含む。ワイヤフィーダサブシステムは、フィラワイヤフィーダ150、コンタクトチューブ160、及び電源170を含む。動作中、フィラワイヤ140は、コンタクトチューブ160と母材/基板又は部品115との間に動作的に接続される電源170からの電流により抵抗加熱される。1つの実施形態によれば、電源170はパルス式直流電源であるが、交流(AC)又はその他のタイプの電力供給もまた可能である。ワイヤ140は、フィラワイヤフィーダ150からコンタクトチューブ160を通じて母材/基板又は部品115に向かって送給され、チューブ160より先まで延びる。ワイヤ140の延長部分は抵抗加熱され、それによって延長部分は母材/基板又は部品115に接触する前に溶融点に近付くか、到達する。レーザビーム110は、母材/基板又は部品115の基本金属の一部を溶融させて、溶融池を形成する役割を果たしてもよく、及び/又はワイヤ140を母材/基板又は部品115の上に溶融させるためにも使用できる。電源170はフィラワイヤ140を抵抗加熱するために必要なエネルギーを提供する。幾つかの実施形態において、電源170は必要なエネルギーの全部を供給し、他の実施形態では、レーザ又は他のエネルギー熱源がエネルギーの一部を供給できる。本発明の特定の他の実施形態によれば、フィーダサブシステムは1つ又は複数のワイヤに同時に供給できてもよい。
【0026】
金属溶着デバイス100は、レーザビーム110(エネルギー源)と抵抗フィラワイヤ140を、母材/基板又は部品115に沿って(少なくとも相対的な意味で)制御された同じ方向125に移動させて、レーザビーム110と抵抗フィラワイヤ140が相互に固定された関係のままとなるようにすることのできる動き制御サブシステムをさらに含む。各種の実施形態によれば、母材/基板又は部品115とレーザ/ワイヤの組合せとの間の相対的動きは、母材/基板又は部品115を実際に移動させることによって、又はレーザデバイス120とワイヤフィーダサブシステムを移動させることによって達成されてもよい。
【0027】
図3において、動き制御サブシステムは、プラットフォーム193(例えば、回転可能なプラットフォーム及び/又は並進移動可能なプラットフォーム)を有するロボットに動作的に接続された動きコントローラ180を含む。動きコントローラ180は、ロボット190の動きを制御する。ロボット190は、母材/基板又は部品115に、プラットフォーム193を介して動作的に接続され(例えば、機械的に固定され)、母材/基板又は部品115を、例えば現在の移動方向125に移動させ、それによってレーザビーム110とワイヤ140を母材/基板又は部品115に沿って事実上移動させる。本発明の代替的な実施形態によれば、レーザデバイス120とコンタクトチューブ160は、1つのヘッドに組み込まれてもよい。ヘッドは、母材/基板又は部品115に沿って、ヘッドに動作的に接続された動き制御サブシステムを通じて移動されてもよい。1つの実施形態によれば、動きコントローラ180とロボット190を含む動き制御サブシステムは、付加的製造サブシステムの別の部品であり、金属溶着デバイスの一部ではない。
【0028】
一般に、金属溶着デバイスのエネルギー源/ワイヤが母材/基板又は部品に関して移動される方法はいくつかある。例えば、母材/基板又は部品が丸い場合、エネルギー源/ワイヤは静止していてもよく、母材/基板又は部品がエネルギー源/ワイヤの下で回転させられてもよい。代替的に、ロボットアーム又はリニアトラクタは、丸い母材/基板又は部品に平行に移動してもよく、母材/基板又は部品が回転させられている間に、エネルギー源/ワイヤを連続的に、又は1回転に1度の割出しで移動されて、例えば丸い母材/基板又は部品の表面に積層してもよい。母材/基板又は部品が平坦であるか、少なくとも丸くない場合、母材/基板又は部品は、
図3に示されるように、エネルギー源/ワイヤの下で移動されてもよい。しかしながら、ロボットアーム又はリニアトラクタ、さらにはビーム取付キャリッジを使って、エネルギー源/ワイヤヘッドを母材/基板又は部品に関して移動させてもよい。各種の実施形態によれば、プラットフォーム193を駆動するロボット190は、電気、空気圧、又は油圧により駆動されてもよい。
【0029】
金属溶着デバイス100は、感知及び電流制御サブシステム195をさらに含み、これは母材/基板又は部品115及びコンタクトチューブ160に動作的に接続され(すなわち、電源170の出力に事実上接続され)、母材/基板又は部品115とワイヤ140との間の電位差(すなわち、電圧V)及びそれを通る電流(I)を測定できる。感知及び電流制御サブシステム195はさらに、測定された電圧と電流から抵抗値(R=V/I)及び/又は電力値(P=V*I)を計算することができてもよい。一般に、ワイヤ140が母材/基板又は部品115と接触しているとき、ワイヤ140と母材/基板又は部品115との間の電位差はゼロボルトであるか、又はゼロボルトに非常に近い。その結果、感知及び電流制御サブシステム195は、抵抗フィラワイヤ140が母材/基板又は部品115と接触したことを感知でき、電源170と動作的に接続されることにより、さらに感知に応答して抵抗フィラワイヤ140を通る電流の流れを制御できる。他の実施形態において、感知及び電流コントローラ195は、電源170の一体部分であってもよい。
【0030】
このように、金属溶着デバイス10と第二の金属溶着デバイス100とを本明細書で説明した。金属溶着デバイス10及び100は、本明細書に記載されているように付加的製造作業を実行するために、別々に使用されても、組み合わせて(例えば、より大きい付加的製造システムを形成するサブシステムとして)使用されてもよい。本明細書に記載されている付加的製造プロセスの要求事項に基づいて、その他のタイプの金属溶着デバイスが付加的製造システムの中で使用されてよい。例えば、各種の金属溶着デバイスは、例えばレーザ利用、プラズマ利用、アーク利用、電子ビーム利用、ジュール加熱利用、又はそれらの何れの組合せであってもよい。このような金属溶着デバイスは本明細書中、次に説明するように金属材料を溶着するための付加的製造方法を実行するために使用されてもよい。
【0031】
図4は、金属溶着デバイス410を有する付加的製造システム400の1つの実施形態のシステムブロック図を示す。システム400はまた、コントローラ420と、ロボットアーム435を有するロボット430と、を含む。金属溶着デバイス410は、部品を形成するために、付加的製造プロセス中に溶融金属材料を溶着するように構成される。コントローラ420は、金属溶着デバイス410とロボット430に動作的に連結される。すなわち、
図4の実施形態において、コントローラ420は、金属溶着デバイス410の各種の面(例えば、ワイヤ送給、出力電力又はエネルギー)を制御し、ロボット430のための動きコントローラとして機能するように構成される。他の実施形態によれば、コントローラ420は2つ又はそれ以上のコントローラ(例えば、金属溶着デバイス410を制御するための第一のコントローラとロボット430を制御するための第二のコントローラ)を含んでいてもよい。1つの実施形態において、ロボットアーム435は金属溶着デバイス410に(又は溶着ヘッド等、金属溶着デバイス410の少なくとも一部に)連結され、それによってロボット430は、コントローラ420の制御下でアーム435を介して金属溶着デバイス410を母材又は基板に関して空間内で移動させることができる。他の実施形態において、ロボットアーム435は母材又は基板に連結され、それによってロボット430はアーム435を介して母材又は基板を金属溶着デバイス410に関して移動させることができる。金属溶着デバイス410とロボット430は、特定の実施形態によれば、例えば
図1~2又は
図3に示されるタイプのものであってもよい。他の様々な実施形態によれば、他のタイプのロボット及び金属溶着デバイスもまた可能である。
【0032】
1つの実施形態によれば、コントローラ420は金属溶着デバイス410に対し、部品の輪郭を形成するために、付加的製造プロセスの輪郭溶着段階中に母材(基板)上に溶融金属材料を溶着することを命令する。次に、コントローラは金属溶着デバイス410に対し、部品の輪郭により外形が定められる領域内に充填パターンを形成するために、付加的製造プロセスの充填パターン溶着段階中に母材上に金属材料を溶着することを命令する。1つの実施形態によれば、輪郭溶着段階の溶着速度は、充填パターン溶着段階の溶着速度より低く、それによって輪郭を充填パターンより正確に、より精密に溶着することができる。付加的製造プロセスが継続して部品の続きの層を構築する際、金属材料は例えば、輪郭及び充填パターンの前の層の上に溶着される。
【0033】
1つの実施形態によれば、充填パターンはある波長を有する波形である。
図5A~5Cは、交差点において部品の輪郭と出会う部品の充填パターンの波形の例示的な実施形態を図式的に示す。交差点は、例えば定義された負荷を処理するために最適な負荷点に対応してもよい。
図5Aは2つの輪郭壁515と516との間に溶着される正弦波充填パターン510を示し、
図5Bは2つの輪郭壁525と526との間に溶着される三角形の充填パターン520を示し、
図5Cは2つの輪郭壁535と536との間に溶着される矩形充填パターン530(例えば、方形波の充填パターン)を示す。コントローラ420は、1つの実施形態によれば、波形の波長を調節して、部品の充填パーセンテージを調節するように構成される。したがって、充填パターンの波長が短くなると、充填される部品のパーセンテージは増加する。このような波形充填パターンにより、強力で軽量な部品(例えば、ハンドツール)の製造が可能となる。
【0034】
充填パターン溶着段階中に、コントローラ420は金属溶着デバイス410に対し、交差点において充填パターンの金属材料を輪郭の金属材料に融合することを命令する。交差点は、
図5A~5Cに示されるように、充填パターンが輪郭と出会う位置である。輪郭は、例えば部品の外形を形成してもよく、輪郭の寸法は溶着時に精密であり、付加的製造プロセス全体を通じてその精度が保持されることが望ましいかもしれない。したがって、充填パターンを輪郭に融合させるために、金属溶着デバイス410は交差点にエネルギーを印加し、交差点では輪郭を歪めることになるような過剰な量の金属材料を溶着しない。例えば、最小量の金属材料が交差点に溶着されてもよい。幾つかの例において、交差点で追加の金属材料が溶着されなくてもよい。その代わりに、充填パターンを輪郭に融合させるのに十分なエネルギーだけが印加される。このようにして、交差点において、輪郭は歪められず、金属材料の望ましくない「バンプ」が溶着されない。
【0035】
図6は、例えば
図4のシステム400を使った部品の付加的製造を行う方法600の1つの実施形態のフローチャートを示す。ブロック610で、金属材料は、部品の輪郭を形成するために、付加的製造プロセスの輪郭溶着段階中に母材の上に溶着される。ブロック620で、金属材料は、部品の輪郭により境界又は外形が定められる領域内に充填パターンを形成するために、付加的製造プロセスの充填パターン溶着段階中に母材上に溶着される。充填パターンは、ある波長を有する波形である。ブロック630で、充填パターンの金属材料は、充填パターンが輪郭と出会う交差点において、交差点にエネルギーを印加し、輪郭を歪めることがないように交差点での金属材料の溶着速度を下げることによって(すなわち、輪郭を歪めることになるような量の金属材料を交差点に溶着しない)、輪郭の金属材料に融合される。1つの実施形態によれば、ブロック630は、ブロック620の充填溶着段階の一環として充填パターンが溶着されているときに実行される。例えば、システム400は、充填パターン溶着段階中に、金属溶着デバイス410が交差点が近付くか、それを横切る際に、溶着される金属材料の量及び/又は金属材料を溶融されるために印加されるエネルギーの量を(コントローラ420の制御下で)ダイナミックに調節するように構成される(例えば、溶着速度を下げる)。本発明の各種の実施形態によれば、交差点における輪郭の溶着パターンへの融合は、特に熱(エネルギー)源とは独立している金属ワイヤを使用するプロセス(例えば、レーザ、プラズマ、TIG)において容易に処理できる。再び、付加的製造プロセスが継続され、部品の続きの層が構築される際、金属材料は、例えば同様にして輪郭と充填パターンの前の層の上に溶着される。
【0036】
図7は、レーザを利用する、
図4のコントローラ420により制御されるワイヤフィーダ710を含む
図4の金属溶着デバイス410の1つの実施形態700のシステムブロック図を示す。金属溶着デバイス700は、特定の実施形態によれば、例えば
図1~3のものと同様の要素及び/又は要素の組合せを有していてもよい。ワイヤフィーダ710は、金属材料のフィラワイヤ720を母材730に向かって送給するように構成される。
図7の金属溶着デバイス700実施形態はまた、電源740と、電源740に動作的に接続されたレーザデバイス750と、を含む。電源740とレーザデバイス750は、付加的製造プロセス中にフィラワイヤ720(及びおそらく、母材730の一部)を溶融するためのエネルギー(レーザビーム755の形態)を供給するように構成される。コントローラ420は、ワイヤフィーダ710に動作的に接続されて、付加的製造プロセスの充填パターン溶着中に、交差点においてフィラワイヤ720の送給速度を下げるか、交差点においてフィラワイヤ720の送給を完全に停止するように構成される。さらに、1つの実施形態において、電源740は、交差点においてレーザデバイス750により出力されるエネルギーの量を調節するように制御される。例えば、レーザデバイス750により出力されるエネルギーの量を交差点において減少させてもよく、それによって交差点において輪郭は充填パターンに融合されるが、大量の新たな金属材料が溶着されず、及び交差点において輪郭が歪められない、又は損傷を受けない。再び、付加的製造プロセスが継続され、部品の続きの層が構築される際、金属材料は、例えば同様にして輪郭と充填パターンの前の層の上に溶着される。
【0037】
図8は、非消耗電極を利用する、
図4のコントローラ420により制御されるワイヤフィーダ810を含む
図4の金属溶着デバイス410の1つの実施形態800のシステムブロック図を示す。金属溶着デバイス800は、特定の実施形態によれば、例えば
図1~3のものと同様の要素及び/又は要素の組合せを有していてもよい。ワイヤフィーダ810は、金属材料のフィラワイヤ820を母材830に向かって送給するように構成される。
図8の金属溶着デバイス800実施形態はまた、電源840と、電源840に動作的に接続された非消耗電極850(例えば、タングステン電極)と、を含む。電源840と非消耗電極850は、付加的製造プロセス中にフィラワイヤ820(及びおそらく、母材830の一部)を溶融するためのエネルギー(プラズマビーム又はアーク855の形態)を供給するように構成される。コントローラ420は、ワイヤフィーダ810に動作的に接続されて、付加的製造プロセスの充填パターン溶着中に、交差点においてフィラワイヤ820の送給速度を下げるか、交差点においてフィラワイヤ820の送給を完全に停止するように構成される。さらに、1つの実施形態において、電源840は、交差点において電極850を介して供給されるエネルギーの量を調節するように制御される。例えば、電極850により供給されるエネルギーの量を交差点において減少させてもよく、それによって交差点において輪郭は充填パターンに融合されるが、大量の新たな金属材料が溶着されず、及び交差点において輪郭が歪められない、又は損傷を受けない。再び、付加的製造プロセスが継続され、部品の続きの層が構築される際、金属材料は、例えば同様にして輪郭と充填パターンの前の層の上に溶着される。
【0038】
図9は、消耗電極を利用する、
図4のコントローラ420により制御されるワイヤフィーダ910を含む
図4の金属溶着デバイス410の1つの実施形態900のシステムブロック図を示す。金属溶着デバイス900は、特定の実施形態によれば、例えば
図1~3のものと同様の要素及び/又は要素の組合せを有していてもよい。ワイヤフィーダ910は、金属材料のフィラワイヤ920を母材930に向かって送給するように構成される。
図9の金属溶着デバイス900の実施形態はまた、電源940と、電源940に動作的に接続された第二のワイヤフィーダ950と、を含む。第二のワイヤフィーダは、消耗ワイヤ電極960を母材930に向かって送給するように構成される。電源940と第二のワイヤフィーダ950は、付加的製造プロセス中にフィラワイヤ920(及びおそらく、母材930の一部)を溶融するためのエネルギーを、消耗ワイヤ電極960を介して供給する(電極960と母材930との間に電気アーク965を形成する)ように構成される。コントローラ420は、第一のワイヤフィーダ910に動作的に接続されて、付加的製造プロセスの充填パターン溶着中に、交差点においてフィラワイヤ920の送給速度を下げるか、交差点においてフィラワイヤ920の送給を完全に停止するように構成される。さらに、1つの実施形態において、電源940は、交差点において電極960に供給されるエネルギーの量を調節するように制御される。例えば、電極960に供給されるエネルギーの量を交差点において減少させてもよく、それによって交差点において輪郭は充填パターンに融合され、限定的な量の新たな金属材料が溶着され、及び交差点において輪郭が歪められない、又は損傷を受けない。再び、付加的製造プロセスが継続され、部品の続きの層が構築される際、金属材料は、例えば同様にして輪郭と充填パターンの前の層の上に溶着される。
【0039】
図10は、消耗電極を利用する、
図4のコントローラ420により制御される電源1010とワイヤフィーダ1020を含む
図4の金属溶着デバイス410の1つの実施形態1000のシステムブロック図を示す。金属溶着デバイス1000は、特定の実施形態によれば、例えば
図1~3のものと同様の要素及び/又は要素の組合せを有していてもよい。ワイヤフィーダ1020は、金属材料の消耗ワイヤ電極1030を母材1040に向かって送給するように構成される。電源1010は、ワイヤフィーダ1020に動作的に接続される。電源1010とワイヤフィーダ1020は、付加的製造プロセス中に消耗ワイヤ電極1030(及びおそらく、母材1040の一部)を溶融するためのエネルギーを、消耗ワイヤ電極1030を介して供給する(電極1030と母材1040との間に電気アーク1035を形成する)ように構成される。コントローラ420は、付加的製造プロセスの充填パターン溶着中に、交差点において消耗ワイヤ電極1030の送給速度を下げるか、交差点において消耗ワイヤ電極の送給を完全に停止するように構成される。このようにして、交差点において輪郭は充填パターンに融合され、限定的な量の新たな金属材料が溶着され、それによって交差点において輪郭は歪まず、又は損傷を受けない。再び、付加的製造プロセスが継続され、部品の続きの層が構築される際、金属材料は、例えば同様にして輪郭と充填パターンの前の層の上に溶着される。
【0040】
図11は、金属溶着デバイス1110と支持ワイヤ位置決めデバイス1120を有する付加的製造システム1100の1つの実施形態のシステムブロック図を示す。システム1100はまた、コントローラ1130と、ロボットアーム1145及び1146を有するロボット1140と、を含む。金属溶着デバイス1110は、部品を形成するために、付加的製造プロセス中に溶融金属材料を溶着するように構成される。支持ワイヤ位置決めデバイス1120は、部品の一部を支持するために、付加的製造プロセス中に少なくとも1つの金属支持ワイヤを位置決めするように構成される。コントローラ1130は、金属溶着デバイス1110、支持ワイヤ位置決めデバイス1120、及びロボット1140に動作的に連結される。すなわち、
図11の実施形態において、コントローラ1130は、金属溶着デバイス1110の様々な面(例えば、ワイヤ送給、出力パワー、又はエネルギー)、ワイヤ位置決めデバイス1120を制御し、ロボット1140のための動きコントローラとして機能するように構成される。他の実施形態によれば、コントローラ1130は2つ又はそれ以上のコントローラ(例えば、金属溶着デバイス1110を制御するための第一のコントローラ、支持ワイヤ位置決めデバイス1120を制御するための第二のコントローラ、及びロボット1140を制御するための第三のコントローラ)を含んでいてもよい。
【0041】
1つの実施形態において、ロボットアーム1145は金属溶着デバイス1110に(又は、溶着ヘッド等、金属溶着デバイス1110の少なくとも一部に)連結され、それによってロボット1140は、コントローラ1130の制御下で、アーム1145を介して金属溶着デバイス1110を母材又は基板に関して空間内で移動させることができる。1つの実施形態において、ロボットアーム1146は支持ワイヤ位置決めデバイス1120に(又は、支持ワイヤ位置決めデバイス1120の少なくとも一部に)連結され、それによってロボット1140は、コントローラ1130の制御下で、アーム1146を介して支持ワイヤ位置決めデバイス1120を母材又は基板に関して空間内で移動させることができる。他の実施形態において、ロボットアーム1145は母材又は基板に連結され、それによってロボット1140は、アーム1145を介して母材又は基板を金属溶着デバイス1110及び/又は支持ワイヤ位置決めデバイス1120に関して空間内で移動させることができる。金属溶着デバイス1110とロボット1140は、特定の実施形態によれば、例えば
図1~2又は
図3に示されるタイプであってもよい。他の各種の実施形態によれば、他のタイプのロボット及び金属溶着デバイスも可能である。
【0042】
図12は、母材1230上の第一の位置1220と空間内の指定された支持点(位置)1240との間に、
図11の付加的製造システム1100の支持ワイヤ位置決めデバイス1120により位置決めされた金属支持ワイヤ又はロッド1210の1つ実施形態を図式的に示す。金属支持ワイヤ1210は、例えばサブアークワイヤであってもよい。すると、金属材料の層は、金属支持ワイヤ1210により支持される部品1250の一部を形成するために、付加的製造プロセス中に金属溶着デバイス1110によって指定された支持位置1240において金属支持ワイヤ1210の第二の端の上に溶着されてもよい。コントローラ1130は、付加的製造プロセスを制御する。例えば、コントローラ1130は、支持ワイヤ位置決めデバイス1120に対し、金属支持ワイヤ1210の第一の端を、その上に部品が付加的製造される予定の母材1230上の第一の位置1220に溶接する(例えば、タック溶接又はスポット溶接)ことを命令するように構成される。コントローラ1130はまた、支持ワイヤ位置決めデバイス1120に対し、金属支持ワイヤ1210の第二の端を自由空間内の指定された支持位置1240に位置決めすることを命令するように構成される(その詳細は本明細書中で後述する)。自由空間内の点の代わりに、コントローラ1130は支持ワイヤ位置決めデバイス1120に対し、金属支持ワイヤ1210の第二の端を構築中の部品の他の部分又は他の支持構造に対応する点又は位置に位置決めすることを命令してもよい。コントローラ1130はさらに、金属溶着デバイス1110に対して、金属支持ワイヤ1210により支持される部品1250の一部を形成するために、付加的製造プロセス中に、金属支持ワイヤ1210の第二の端の上に溶融金属材料を溶着することを命令するように構成される。コントローラ1130は、ロボット1140(ロボットアーム1145及び1146を有する)に対し、金属支持ワイヤ1210の位置決めと固定(支持ワイヤ位置決めデバイス1120を介する)と、部品1250の一部を形成するための金属材料の溶着(金属溶着デバイス1110を介する)とを支援することを命令する。
【0043】
図13は、金属支持ワイヤを使用することによって部品の一部の付加的製造を行う方法1300の1つの実施形態のフローチャートを示す。ブロック1310で、金属支持ワイヤの第一の端は、その上に部品が付加的製造される予定の母材上の第一の位置に溶接される。支持ワイヤ位置決めデバイスは、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセス(例えば、ジュール加熱)の少なくとも1つを使って金属支持ワイヤの第一の端を母材上の第一の位置に溶接する。ブロック1320で、金属支持ワイヤの第二の端は、ワイヤ伸長プロセス又はワイヤ逆送給及び切断プロセス(本明細書中で詳しく後述する)の少なくとも一方によって、空間内の指定された支持点(位置)に位置決めされる。ブロック1330で、金属材料は、金属支持ワイヤにより支持される部品の少なくとも一部を形成するために、付加的製造プロセス中に金属支持ワイヤの第二の端の上に溶着される。金属溶着デバイスはレーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスの少なくとも1つを使って、金属材料を溶着する。
【0044】
図14は、
図11のコントローラ1130により制御され、電源1410、ワイヤ伸長デバイス1420、及び溶接デバイス1430を有する、
図11の支持ワイヤ位置決めデバイス1120の1つの実施形態1400のシステムブロック図を示す。溶接デバイス1430は、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスの少なくとも1つを使って、金属支持ワイヤの第一の端を母材上の第一の位置に溶接するように構成される。したがって、1つの実施形態において、溶接デバイス1430は、金属支持ワイヤを保持しながら、母材上の第一の位置に向かって(例えば、支持ワイヤ位置決めデバイス1400を移動する一環としてロボット1140を介して)移動され、金属支持ワイヤの第一の端を母材上に位置決めし、金属支持ワイヤの第一の端を母材に溶接するように構成される。母材から出る金属支持ワイヤの向きも、溶接デバイス1430によって位置付けられてもよく、それによって、長さのわかっている金属支持ワイヤの第二の端の空間内の現在の位置を特定できる。1つの実施形態において、金属支持ワイヤは、金属支持ワイヤの第二の端を空間中の指定された支持点に向けることができるように適正な長さである。他の実施形態において、金属支持ワイヤは短く、太いワイヤであり、これは実際には、指定された支持点まで「引き延ばす」(例えば、押し出し又は延伸する)必要がある。
【0045】
1つの実施形態において、電源1410はワイヤ伸長デバイス1420に動作的に接続され、金属支持ワイヤに(例えば、及び導電性を有する母材に)電気を通すことにより、金属支持ワイヤを(例えば、ジュール加熱を介して)押出温度又は延伸温度まで加熱するように構成される。ワイヤ伸長デバイス1420は、金属支持ワイヤを、加熱されたところで、指定された支持点(位置)に向かう方向に押し出す、又は延伸するように構成され、その間に金属支持ワイヤの第一の端は母材上の第一の位置に取り付けらけれたままである。このようにして、金属支持ワイヤは、第二の端が指定された支持点に到達するまで事実上「引き延ばされる」。そのため、1つの実施形態において、ワイヤ伸長デバイス1420は、金属支持ワイヤの第二の端を空間内の所定の現在位置に把持するように構成される。電源1410は、金属支持ワイヤを加熱するための電流を(例えば、ワイヤ伸長デバイスを通じて)供給する。次にワイヤ伸長デバイスは(例えば、支持ワイヤ位置決めデバイス1400を移動させる一環として、ロボット1140を介して)指定された支持点に向かって移動される。これらはすべて、コントローラ1130の制御下で行われる。再び、代替的な実施形態において、金属溶着デバイス又は支持ワイヤ位置決めデバイス(又はその一部)を移動させる代わりに、コントローラ1130の制御下で母材をロボット1140により移動させて、金属支持ワイヤの位置決め及び金属支持ワイヤ上の金属材料の溶着の同じ結果を実現することもできる。1つの実施形態によれば、支持ワイヤ位置決めデバイスは、ビジョンシステム(例えば、カメラを含む)を含み、これは、金属支持ワイヤの第二の端の位置を感知して、ワイヤ伸長デバイスが金属支持ワイヤの第二の端を把持するように制御され、方向付けられることが可能となるように構成される。
【0046】
図15は、
図11のコントローラ1130により制御され、ワイヤフィーダ1510、ワイヤカッタ1520、及び溶接デバイス1530を有する、
図11の支持ワイヤ位置決めデバイス1120の1つの実施形態1500のシステムブロック図を示す。溶接デバイス1530は、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスの少なくとも1つを使って、金属支持ワイヤの第一の端を母材上の第一の位置に溶接するように構成される。そのため、1つの実施形態において、溶接デバイス1530とワイヤフィーダ1510は、母材上の第一の位置に向かって(例えば、支持ワイヤ位置決めデバイス1500を移動する一環としてロボット1140を介して)移動され、金属支持ワイヤの第一の端を母材上に位置決めし、金属支持ワイヤの第一の端を母材に溶接するように構成され、これらはすべてコントローラ1130の制御下で行われる。金属支持ワイヤは、ワイヤフィーダ1510と動作的に係合するワイヤのコイルの形態であってもよい。1つの実施形態において、ワイヤフィーダ1510は金属支持ワイヤを前方送給し、金属支持ワイヤの第一の端が第一の位置において母材と接触する。すると、溶接デバイス1530は、金属支持ワイヤの第一の端を第一の位置で母材に溶接する。
【0047】
ワイヤフィーダ1510はまた、金属支持ワイヤを母材上の第一の位置から空間中の少なくとも指定された支持点へと後方送給するように構成される。そのため、1つの実施形態において、ワイヤフィーダ1510は、(例えば、支持ワイヤ位置決めデバイス1500の一部としてロボット1140を介して)後方に、指定された支持点に向かって移動され、その間に金属支持ワイヤのコイルが巻き出されるように構成され、これらはすべてコントローラ1130の制御下で行われる。ワイヤカッタ1520は、指定された支持点で金属支持ワイヤを切断して、金属支持ワイヤの第二の端を形成するように構成される。例えば、1つの実施形態において、ワイヤカッタ1520は、(例えば、支持ワイヤ位置決めデバイス1500を移動する一環としてロボット1140を介して)指定された支持点へと向けられ、金属ワイヤを切断するように命令され、これらはすべてコントローラ1130の制御下で行われる。再び、代替的な実施形態において、金属溶着デバイス又は支持ワイヤ位置決めデバイス(又はその一部)を移動させる代わりに、コントローラ1130の制御下で母材をロボット1140により移動させて、金属支持ワイヤの位置決め及び金属支持ワイヤ上の金属材料の溶着の同じ結果を実現することもできる。1つの実施形態によれば、支持ワイヤ位置決めデバイスは、ビジョンシステム(例えば、カメラを含む)を含み、これは、金属支持ワイヤを感知して、ワイヤカッタが指定された支持点で金属支持ワイヤを切断し、金属支持ワイヤの第二の端を形成するように制御され、方向付けられることが可能となるように構成される。
【0048】
1つの実施形態によれば、複数の金属支持ワイヤ又はロッド(例えば、金属支持ワイヤ又はロッドの列の形態)を、本明細書で説明するように支持ワイヤ位置決めデバイスにより母材に位置決めし、溶接してもよい。各金属支持ワイヤは、(例えば、コントローラの制御下で)特定の順序で位置決め、溶接されてもよく、それによって、それ以前に位置決めされ、溶接された金属支持ワイヤはその後の金属支持ワイヤの位置決めと溶接を妨害しない。他の実施形態によれば、金属支持ワイヤ又はロッドは、付加的製造される予定の部品の構成をセットアップする一環として人が手作業で母材に位置決めし、溶接することもできる。このような実施形態では、支持ワイヤ位置決めデバイスは使用されなくてもよい。一般に、複数の金属支持ワイヤは、各種の実施形態によれば、同じ長さでも異なる長さでもよい。
図16は、母材1620に位置決めされ、溶接された複数の金属支持ワイヤ1610の列の1つの実施形態を示しており、部品の一部を母材1620の上に付加的製造することができる。金属支持ワイヤはまた、例えば手作業か、又は
図11のシステム1100を使って、それ以前に位置決めされた2つの金属支持ワイヤ間に位置決めし、そこに溶接されてもよい。金属支持ワイヤは、様々な実施形態によれば、付加的製造されている部品の永久的部品のままであってもよく、又は最終的な部品から取り除かれてもよい。このようにして、支持構造を1層ずつ付加的製造しなければならないのではなく、ワイヤ/ロッドを支持構造として使用できるため、部品の構築は比較的高速とすることができる。さらに、幾つかの実施形態において、金属ワイヤ/ロッドは、別の母材/基板を使用する代わりに、構築のための母材として使用できる。
【0049】
図17は、母材1730の上に部品の一部(例えば、部品の輪郭部分)を付加的製造するために、母材1730の上に複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720を保持する輪郭形成支持フレーム1710の1つの実施形態を示す。輪郭形成支持フレーム1710は、部品を生成するために付加的製造プロセスを実行する前に形成/製造される。輪郭形成支持フレーム1710は、複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720を輪郭形成支持フレーム1710の穴又はビアの中に、複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720の上に部品の一部を付加的製造するのに正しい高さと角度で設置できるように設計される。幾つかの実施形態において、輪郭形成支持フレーム1710は導電性を有し(例えば、金属材料で製作される)、他の実施形態では、輪郭形成支持フレーム1710は非導電性(例えば、非導電セラミック材料で製作される)であってもよい。
【0050】
1つの実施形態において、複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720の下端は母材1730(これは導電性を有する)と電気的に接触し、それによって複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720の上端に金属材料が溶着されたときに、完全な電流路を形成できる。例えば、導電性ペーストが母材1730上の、輪郭形成支持フレーム1710の下に塗布されてもよく、それによってワイヤ/ロッド1720と母材1730との間に良好な電気接触がなされる。このような実施形態において、輪郭形成支持フレーム1710は非導電性であってもよい。他の実施形態では、輪郭形成支持フレーム1710は導電性を有し、母材1730(これは導電性を有する)に一時的に溶接(例えば、タック溶接)される。複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720は、穴/ビアで輪郭形成支持フレーム1710と電気的に接触し、それによって複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720の上端に金属材料が溶着されたときに、完全な電気経路を形成できる。例えば、1つの実施形態によれば、輪郭形成支持フレーム1710の穴又はビアは、複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720を把持して、良好な電気接触がなされるように構成される。
【0051】
その結果、輪郭形成支持フレーム1710により保持される複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720は、例えば、母材1730の上の部品の湾曲した、又は不規則な部分の付加的製造を可能にするネガティブフォームとして機能する。このようにして、また輪郭形成支持フレームの形状と金属輪郭形成支持フレームから突き出ている金属支持ワイヤ/ロッドの長さと角度とに応じて、付加的製造プロセス中に部品の複雑な部分を母材上に支持することができる。このようにすることで、複数の曲面を含む複雑で不規則な形状の付加的製造が可能となる。輪郭形成支持フレーム1710と複数の金属支持ワイヤ/ロッド1720とは、部品の付加的製造が完了したところで取り除くことができる。1つの実施形態によれば、付加的製造される予定の複数の部品は、単純に複数の金属支持ワイヤ/ロッドの長さと角度、及び/又は数(間隔)を変える(すなわち、複数の金属支持ワイヤ/ロッドと、それらが輪郭形成支持フレームにより保持される場所を再構成する)ことによって、同じ輪郭形成支持フレームにより支持できる。一般に、輪郭形成支持フレームの穴/ビアの間隔が近く、穴/ビアにより支持される角度が多いほど、同じ輪郭形成支持フレームで実現できる輪郭形状が多くなる。
【0052】
図18は、金属溶着デバイス1810とセラミック溶着デバイス1820を有する付加的製造システム1800の1つの実施形態のシステムブロック図を示す。システム1800はまた、コントローラ1830と、ロボットアーム1845及び1846を有するロボット1840も含む。セラミック溶着デバイス1820は、付加的製造プロセス中にセラミック材料を溶着するように構成される。「セラミック材料」という用語は、本明細書で使用されるかぎり、純粋なセラミック材料を指してもよく、又は複数のタイプのセラミック材料を有する、及び/又はセラミック材料とセラミック材料以外を有するセラミック複合材料を指してもよい。金属溶着デバイス1810は、付加的製造プロセス中に溶融金属材料を溶着するように構成される。コントローラ1830は、セラミック溶着デバイス1820、金属溶着デバイス1810、及びロボット1840に動作的に連結される。すなわち、
図18の実施形態において、コントローラ1830は、金属溶着デバイス1810の様々な面(例えば、ワイヤ送給、出力パワー、又はエネルギー)、セラミック溶着デバイス1820(例えば、セラミック材料の吐出、出力パワー、又はエネルギー)を制御し、ロボット1840のための動きコントローラとして機能するように構成される。他の実施形態によれば、コントローラ1830は、2つ又はそれ以上のコントローラ(例えば、金属溶着デバイス1810を制御するための第一のコントローラ、セラミック溶着デバイス1820を制御するための第二のコントローラ、及びロボット1840を制御するための第三のコントローラ)を含んでいてもよい。
【0053】
1つの実施形態において、ロボットアーム1845は金属溶着デバイス1810に(又は溶着ヘッド等、金属溶着デバイス1810の少なくとも一部に)連結され、それによってロボット1840は、コントローラ1830の制御下で、アーム1845を介して金属溶着デバイス1810を母材又は基板に関して空間中で移動させることができる。1つの実施形態において、ロボットアーム1846はセラミック溶着デバイス1820に(又は溶着ヘッド等、セラミック溶着デバイス1820の少なくとも一部に)連結され、それによってロボット1840は、コントローラ1830の制御下で、アーム1846を介してセラミック溶着デバイス1820を母材又は基板に関して空間中で移動させることができる。他の実施形態において、ロボットアーム1845は母材又は基板に連結され、それによってロボット1840はアーム1845を介して、母材又は基板を金属溶着デバイス1810及び/又はセラミック溶着デバイス1820に関して空間中で移動させることができる。金属溶着デバイス1810とロボット1840は、特定の実施形態によれば、例えば
図1~2又は
図3に示されるタイプのものであってもよい。他の各種の実施形態によれば、他のタイプのロボット及び金属溶着デバイスも可能である。
【0054】
1つの実施形態において、コントローラ1830は、セラミック溶着デバイス1820に対し、部品のセラミック充填部分を形成するために、付加的製造プロセスの充填溶着段階中に、母材の上にセラミック材料を溶着することを命令するように構成される。コントローラ1830はまた、金属溶着デバイス1810に対し、部品の金属シェル部分を形成するために、付加的製造プロセスの金属シェル溶着段階中に、部品のセラミック充填部分の少なくとも1つの表面に金属材料を溶着することを命令するように構成される。1つの実施形態において、部品の充填部分は、部品の充填部分が金属シェル溶着段階中に生成される熱に耐えて、部品のセラミック充填部分を損傷し、又は歪めないようにすることのできる熱特性を有する。1つの実施形態において、部品の充填部分は導電性を有する(例えば、セラミック材料は本来的に導電性を有していても、導電性粒子でドープされていてもよい)。部品の導電性の充填部分により、例えばアークワイヤ溶着プロセスを通じた金属溶着が容易となり、それによって金属材料が溶着されたときに完全な電流経路を形成できる。他の実施形態において、部品の充填部分は非導電性である。
【0055】
図19A~19Bは、
図18のシステム1800を使用して付加的製造プロセスにより製作される部品のセラミック充填部分1910と部品の金属シェル部分1920とを図式的に示す。
図19Aは、実質的に立方体の形状で薄い色の、部品のセラミック充填部分1910を示す。
図19Bは、部品のセラミック充填部分1910の少なくとも3面に溶着され、暗い色の、部品の金属シェル部分1920を示す。1つの実施形態において、部品のセラミック充填部分1910は、母材又は基板上に1層ずつ付加的に構築されて、部品の中実部分を形成する。その後、母材又は基板は様々な向きに(例えば、ロボット1840及びロボットアーム1845を介して)回転され、金属材料を部品のセラミック充填部分1910の表面上に金属溶着デバイス1810により(例えば、ワイヤ溶着プロセスを介して)溶着できるようにされる。金属材料は、何れか特定の面に関して、部品の金属シェル部分1920の所望の厚さに応じて1つ又は複数の層として溶着できる。
【0056】
1つの実施形態によれば、部品のセラミック充填部分と部品の金属シェル部分とは、部品の永久的部分である。セラミック材料を部品の充填部分として使用することにより、溶着時間を改善し、及び/又は最終部品の強度及び/又は熱特性を改善しうる。他の実施形態によれば、部品の金属シェル部分は部品の永久的部分であり、部品のセラミック充填部分は部品の一時的部分であって、付加的製造プロセス中に部品の金属シェル部分の支持構造として機能する。部品のセラミック充填部分は部品から取り除かれて、部品の最終版を形成するように構成される。部品のセラミック充填部分は、金属シェル溶着段階中に生成される熱に耐えることができ、その後、例えば最終部品からセラミックを破壊して出すことにより、部品から取り除くことができる。このようにして、部品のセラミック充填部分は、最終部品のネガティブフォームとして機能する。
【0057】
図20は、
図18のシステム1800を使って、セラミック充填部分と金属シェル部分を有する部品を付加的製造する方法2000の1つの実施形態のフローチャートを示す。ブロック2010で、セラミック材料は、部品のセラミック充填部分を形成するために、付加的製造プロセスの充填溶着段階中に母材の上に溶着される。部品のセラミック充填部分は導電性を有していてもよい。例えば、溶着前のセラミック材料に、導電性粒子が注入されてもよい。代替的に、セラミック材料は本来的に導電性を有していてもよい。他の実施形態において、部品の充填部分は実質的に導電性を持たない(例えば、絶縁体)。
【0058】
ブロック2020で、金属材料は、部品の金属シェル部分を形成するために、付加的製造プロセスの金属シェル溶着段階中に部品のセラミック充填部分の少なくとも1つの表面上に溶着される。金属溶着デバイスは、レーザホットワイヤ(LHW)プロセス、ガスメタルアーク溶接(GMAW)プロセス、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセス、フラックスコアアーク溶接(FCAW)プロセス、電子ビーム溶接(EBW)プロセス、又は電気抵抗溶接(ERW)プロセスの少なくとも1つを使って、付加的製造プロセスの金属シェル溶着段階中に金属材料を溶着する。部品のセラミック充填部分が導電性を有する場合、電流は部品のセラミック充填部分を通り、導電性の母材又は基板へと流れることができ、特定プロセスの金属溶着を容易にする。
【0059】
ブロック2030で、金属シェル溶着段階中の金属材料の溶着に関連する温度は、部品のセラミック充填部分を損傷し、又は歪めないように、部品のセラミック充填部分の熱特性以内に保持される。1つの実施形態において、温度センサが金属シェル溶着段階中に部品のセラミック充填部分の温度を感知し、関連するフードバック信号をコントローラに供給する。コントローラは、フィードバック信号に基づき、金属溶着デバイスのパラメータを調節して、温度を容認可能な限度内に保持するように構成される。例えば、金属溶着デバイスの出力パワーが低減されてもよく、及び/又は金属溶着デバイスの金属溶着速度が低下されてもよい。選択肢として、ブロック2040で、部品のセラミック充填部分は、金属溶着後に部品から取り除かれて、部品の最終版が形成される。
【0060】
再び、セラミック溶着デバイス1820は、1つの実施形態によれば、動き制御(例えば、ロボット制御)を使って、コントローラ1830の制御下で、付加的製造される予定の3D部品の基板又は層の上にセラミック材料を溶着してもよい。例えば、各種の実施形態によれば、ロボット制御を使って、セラミック溶着デバイス1820の溶着ヘッド及び/又は、その上に3D部品が付加的製造されている母材/基板を移動させてもよい。溶着量と溶着速度は、コントローラ1830を介して、溶着されたセラミック材料の寸法と共に精密に制御されてもよい。溶着量、溶着速度、及び溶着寸法の制御は、様々なタイプの制御されたデバイスを使用してもよく、これには例えば、セラミック材料送達ノズル、セラミック材料フィーダ、及び振動誘発デバイスが含まれる。他の実施形態によれば、本明細書で説明するセラミック材料溶着機能を実行するために、その他の構成のセラミック溶着デバイスも可能である。
【0061】
セラミック材料は、部品の付加的製造に使用でき、異なる送給形態及び状態をとることができ、様々なプロセスを使って溶着できる。セラミック材料は、粉末、液体、又は固体材料の形態をとることが多い。セラミック材料の幾つかの例には、Al2O3、Al2O3-B2O3、Al2O3-ガラス-B2O3、Al2O3-ZrO2-TiC、アパタイト-ムライト、グラファイト、K2O-Al2O3-SiO2、SiO2、SiC、ZrO2、ZrB2、及びガラス粉末が含まれる。セラミック材料は、セラミック材料が極端な条件に耐えられる(例えば、付加的製造されている部品のセラミック表面上の溶融金属材料の溶着に耐えられる)高い温度機械特性を有することができる。
【0062】
セラミック材料を使用する付加的製造は、例えばCADモデルスライス、プリント、脱バインダ、及び焼結のプロセスを含んでいてもよい。CADモデルは、付加的製造されるべき部品のデジタルモデルである。セラミック構造は、例えば、セラミック材料の直接レーザ溶融による、又はバインダとフリュダイザを援用した付加的製造が可能である。さらなる高密度化及びバインダ焼失のために、高温での後処理が行われるかもしれない。一般に、セラミック材料は熱伝導率が低い。いくつかのセラミック材料に関して、低パワーレーザを使用し、溶着プロセスの一環としてセラミック材料を溶融させてもよい。レーザの出力パワーは、例えば0.1ワット~10キロワットの間の何れかであってもよい。レーザの波長は、セラミック材料、プロセス、付加的製造される予定の製品のタイプに基づいて、例えば紫外域(UV)から中赤外域(IR)の間の何れかであってもよい。1つの実施形態によれば、セラミック材料は、マイクロ波エネルギーを使って加熱されてもよい。他の実施形態によれば、セラミック材料は電子ビームエネルギーを使って加熱されてもよい。
【0063】
幾つかの人気のあるセラミック材料付加的製造プロセスには例えば、結合剤噴射(BJ:binder jetting)、材料噴射(MJ:material jetting)、粉末床溶融結合(PBF:powder bed fusion)、シート積層(SL:sheet lamination)、及び液槽光重合(VP:vat photopolymerization)が含まれる。結合剤噴射(BJ)では、液体結合剤が粉末の層の上にジェットプリントされ、粒子を相互に結合することによって部品が1層ずつ構成される。材料噴射(MJ)では、セラミック材料の液滴が溶着される。粉末床溶融結合(PBF)では、熱エネルギーを使って、セラミック材料の粉末中の領域を融合させる。シート積層(SL)では、セラミック材料のシート又はフォイルが相互に結合される。液槽光重合(VP)では、液槽内の液体セラミック材料が光硬化される。セラミック系材料で使用されてもよい他の可能な付加的製造プロセスは、指向性エネルギー堆積(DED:directed energy deposition)であり、この場合、積層中に熱エネルギーが集束されて、材料を溶融させる。セラミック系材料で使用されてもよいまた別の可能な付加的製造プロセスは、材料押出であり、この場合、溶着中、材料がノズルか又はオリフィスから選択的に押し出される。
【0064】
1つの実施形態において、シングルステッププロセスを使ってセラミック部品を形成してもよい。シングルステッププロセスには、例えば指向性エネルギー堆積(DED)の使用が含まれていてもよい。代替的に、シングルステッププロセスには、例えば選択的レーザ溶融(SLM:selective laser melting)粉末床溶融結合プロセス又は選択的レーザ焼結(SLS:selective laser sintering)粉末床溶融結合プロセスが含まれていてもよい。セラミック材料粒子の結合は、例えば化学結合、ソリッドステート焼結、又は粒子の部分的及び完全融解を使って行うことができる。1つの実施形態において、マルチステッププロセスを使ってセラミック部品を製作してもよい。マルチステッププロセスには、結合剤材料を使って部品の形状を設定し、その後1つ又は複数の脱バインダステップを介して結合剤を除去することを含んでいてもよい。結合剤噴射(BJ)、材料噴射(MJ)、材料押出(ME:material extrusion)、シート積層(SL)、及び液槽光重合(VP)はマルチステッププロセスと考えられる。また、幾つかの粉末床溶融結合(PBF)プロセスもマルチステッププロセスと考えられる。
【0065】
図21は、
図1、3、4、7~11、14~15、及び
図18の付加的製造システムの例示的なコントローラのある実施形態を示す。コントローラ2100は、少なくとも1つのプロセッサ2114を含み、これはバスサブシステム2112を介して他の多数の周辺デバイスと通信する。これらの周辺デバイスには、例えばメモリサブシステム2128及びファイルストレージサブシステム2126を含むストレージサブシステム2124、ユーザインタフェース入力デバイス2122、ユーザインタフェース出力デバイス2120、及びネットワークインタフェースサブシステム2116が含まれていてもよい。入力及び出力デバイスにより、コントローラ2100とのユーザインタラクションが可能となる。ネットワークインタフェースサブシステム2116は、外部ネットワークとのインタフェースを提供し、他のコンピュータシステム内の、それに対応するインタフェースデバイスに連結される。例えば、装置100の動きコントローラ180は、コントローラ2100と1つ又は複数の特性を共有していてもよく、例えば、従来のコンピュータ、デジタル信号プロセッサ、及び/又はその他のコンピューティングデバイスであってもよい。
【0066】
ユーザインタフェース入力デバイス2122には、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、又はグラフィクスタブレット等のポインティングデバイス、スキャナ、ディスプレイに組み込まれたタッチスクリーン、音声認識システム等の音声入力デバイス、マイクロフォン、及び/又はその他のタイプの入力デバイスが含まれていてもよい。一般に、「入力デバイス」という用語の使用は、コントローラ2100への、又は通信ネットワーク上への情報を入力するための、あらゆる可能なタイプのデバイス及び方法を含むものとする。
【0067】
ユーザインタフェース出力デバイス2120には、表示サブシステム、プリンタ、ファックスマシン、又は音声出力デバイス等の非視覚的ディスプレイが含まれていてもよい。表示サブシステムには、陰極管(CRT)、液晶ディスプレイ(LC)等のフラットパネルデバイス、プロジェクトデバイス、又は他の幾つかの視覚的画像創出機構が含まれていてもよい。表示サブシステムはまた、音声出力デバイス等を介して非視覚的表示を提供してもよい。一般に、「出力デバイス」という用語の使用は、コントローラ2100からユーザへ、又は他のマシンもしくはコンピュータシステムに情報を出力するためのすべての可能なタイプのデバイス及び方法を含むものとする。
【0068】
ストレージサブシステム2124は、本明細書に記載されている機能の幾つか又は全部を提供又は支援するブログミング及びデータ構成を(例えば、ソフトウェアモジュールとして)記憶する。例えば、ストレージサブシステム2124には、付加的製造される予定の部品のCADモデル及び、堆積位置の変化を特定し、金属溶着デバイスを調節して特定された変化に対応するためのロジックが含まれていてもよい。
【0069】
ソフトウェアモジュールは一般に、プロセッサ2114単独で、又は他のプロセッサとの組合せにより実行される。ストレージサブシステムで使用されるメモリ2128は、プログラム実行中に命令とデータを記憶するための主要なランダムアクセスメモリ(RAM)2130及び、固定された命令が記憶されるリートオンリメモリ(ROM)2132を含む多数のメモリを含むことができる。ファイルストレージサブシステム2126は、プログラム及びデータの固定記憶域を提供でき、これにはハードディスクドライブ、関連するリムーバブルメディアとフロッピディスクドライブ、CD-ROMドライブ、光ドライブ、又はリムーバブルメディアカートリッジが含まれていてもよい。特定の実施形態の機能を実行するモジュールは、ストレージサブシステム2124内のストレージサブシステム2126によって、又はプロセッサ2114がアクセス可能なその他のマシンの中に記憶されてもよい。
【0070】
バスサブシステム2112は、コントローラ2100の各種のコンポーネント及びサブシステムが意図されるように相互に通信できるような機構を提供する。バスサブシステム2112は1本のバスとして図式的に示されているが、バスサブシステムの代替的な実施形態は複数のバスを使用してもよい。
【0071】
コントローラ2100は、ワークステーション、サーバ、コンピューティングクラスタ、ブレードサーバ、サーバファーム、又は他のあらゆるデータ処理システムもしくはコンピューティングデバイスを含む様々なタイプとすることができる。コンピューティングデバイスとネットワークの性質が常に移り変わることから、
図21に示されるコントローラ2100の説明は、幾つかの実施形態を例示することを目的とした具体的な例とされているにすぎない。
図21に示されるコントローラより多くの、又はそれより少ないコンポーネントを有する、コントローラ2100の他の多数の構成が可能である。
【0072】
開示された実施形態はかなり詳しく図示され、説明されているが、付属の特許請求の範囲を制約し、このような詳細に如何様かに限定することは意図されていない。もちろん、主旨の様々な態様を説明するために、構成要素や方法論の考えうるあらゆる組合せを述べることは不可能である。したがって、本開示は図示され、説明された具体的な詳細又は説明的な例には限定されない。それゆえ、本開示は、米国特許法第101条の主旨に関する法定要件を満たす、付属の特許請求の範囲内に含まれる変更、改良、及び改変を包含するものとする。具体的な実施形態の上記の説明は、例として提示された。その開示から、当業者であれば、全体的な発明的コンセプトと付随する利益を理解するだけでなく、開示された構造と方法に対する様々な明らかな変更と改良を着想するであろう。したがって、付属の特許請求の範囲により定義される全体的な発明的コンセプトの主旨と範囲に含まれるすべての変更及び改良ならびにその均等物が包含されることが求められる。
【符号の説明】
【0073】
20 電極ヘッド
30 電極の列
32 電極
40 溶接電源
50 駆動ロール
51 母材/基板又は部品
60 センサ
80 コントローラ
90 ロボット
100 金属溶着デバイス
110 レーザビーム
115 母材/基板又は部品
130 レーザ電源
140 抵抗フィラワイヤ
150 フィラワイヤフィーダ
170 電源
180 動きコントローラ
190 ロボット
195 感知及び電流制御サブシステム
400 付加的製造システム
410 金属溶着デバイス
420 コントローラ
430 ロボット
435 ロボットアーム
535、536 輪郭壁
700 金属溶着デバイス
710 ワイヤフィーダ
720 フィラワイヤ
730 母材
740 電源
750 レーザデバイス
800 金属溶着デバイス
810 ワイヤフィーダ
820 フィラワイヤ
830 母材
850 非消耗電極
900 金属溶着デバイス
910 ワイヤフィーダ
920 フィラワイヤ
930 母材
940 電源
950 第二のワイヤフィーダ
960 消耗ワイヤ電極
1000 金属溶着デバイス
1010 電源
1020 ワイヤフィーダ
1030 消耗ワイヤ電極
1040 母材
1110 金属溶着デバイス
1120 支持ワイヤ位置決めデバイス
1130 コントローラ
1140 ロボット
1145、1146 ロボットアーム
1210 金属支持ワイヤ又はロッド
1220 母材上の第一の位置
1230 母材
1240 支持点
1400 支持ワイヤ位置決めデバイス
1410 電源
1420 ワイヤ伸長デバイス
1430 溶接デバイス
1500 支持ワイヤ位置決めデバイス
1510 ワイヤフィーダ
1520 ワイヤカッタ
1530 溶接デバイス
1710 輪郭形成支持フレーム
1720 金属支持ワイヤ/ロッド
1730 母材
1800 付加的製造システム
1810 金属溶着デバイス
1820 セラミック溶着デバイス
1830 コントローラ
1840 ロボット
1845、1846 ロボットアーム
1910 セラミック充填部分
1920 金属シェル部分
2100 コントローラ
2112 バスサブシステム
2114 プロセッサ
2116 ネットワークインタフェースサブシステム
2120 ユーザインタフェース出力デバイス
2122 ユーザインタフェース入力デバイス
2126 ファイルストレージサブシステム
2128 メモリサブシステム
【外国語明細書】