(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023116761
(43)【公開日】2023-08-22
(54)【発明の名称】放電ランプおよび放電ランプの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01J 61/02 20060101AFI20230815BHJP
H01J 61/86 20060101ALN20230815BHJP
【FI】
H01J61/02 K
H01J61/86
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101071
(22)【出願日】2023-06-20
(62)【分割の表示】P 2022160060の分割
【原出願日】2018-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000128496
【氏名又は名称】株式会社オーク製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100156199
【弁理士】
【氏名又は名称】神崎 真
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】林 武弘
(57)【要約】
【課題】ショートアーク型放電ランプなどにおいて、金属箔にシワなどが生じないようにマウント部品を封止する。
【解決手段】マウント部品の柱状ガラス部材に対し、その軸方向に沿って接触させたときの浮き高さが1.2mm以下となる金属箔であって、電極支持棒と接続する導電性環状部材に溶接されるマウント部品の金属箔を、複数用意し、複数の金属箔を、ガラス部材の周方向に沿うように、金属によって押し付け、柱状ガラス部材と、金属によって押し付けられた複数の金属箔とを備えたマウント部品を、発光管と一体的に形成された封止管内に溶着させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マウント部品の柱状ガラス部材に対し、前記ガラス部材の軸方向に沿って接触させたときの浮き高さが1.2mm以下となる金属箔であって、電極支持棒と接続する導電性環状部材に溶接されるマウント部品の金属箔を、複数用意し、
前記複数の金属箔を、金属によって押し付け、
前記柱状ガラス部材と、前記金属によって押し付けられた前記複数の金属箔とを備えた前記マウント部品を、前記発光管と一体的に形成された封止管内に溶着させることを特徴とする放電ランプの製造方法。
【請求項2】
マウント部品の柱状ガラス部材に対し、前記ガラス部材の軸方向に沿って接触させたときの浮き高さが0.8mm以下となる金属箔であって、電極支持棒と接続する導電性環状部材に溶接されるマウント部品の金属箔を、複数用意し、
前記柱状ガラス部材と、前記ガラス部材の周方向に沿って幅全体に渡り前記ガラス部材と接触するように前記ガラス部材の中心側に向けて力が掛けられた前記複数の金属箔とを備えた前記マウント部品を、前記発光管と一体的に形成された封止管内に溶着させることを特徴とする放電ランプの製造方法。
【請求項3】
発光管と一体的に形成された封止管内に封入されるマウント部品の柱状ガラス部材であって、前記封止管と溶着する柱状ガラス部材と、
前記封止管と前記ガラス部材との間でランプ軸方向に延び、前記ガラス部材の周方向に沿って幅全体に渡り前記ガラス部材と接触するように前記ガラス部材の中心側に向けて力が掛けられる、前記マウント部品の複数の金属箔とを備え、
前記金属箔の周方向に沿った幅が、以下の式を満たすように定められることを特徴とする放電ランプ。
L/2×sin(90L/πD)≦0.8
ただし、D(mm)はガラス部材の直径、L(mm)は金属箔の幅を表す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショートアーク型放電ランプなどの放電ランプに関し、特に、放電ランプの封止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ショートアーク型放電ランプなどでは、電極を封じた発光管の両端にガラス製の封止管が一体的に形成され、マウント部品が封止管内に封入されている。マウント部品では、電極支持棒が筒状ガラス管に挿通され、ガラス管によって保持される。また、柱状のガラス部材(ガラス棒)の表面に沿って金属箔が配置され、金属箔を通じて電極側に電力が供給される。電力の大きい放電ランプでは、金属リングなどの環状部材が電極支持棒に固定され、複数の金属箔を環状部材の外周面に溶接する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金属箔は硬くて幅方向に曲がりにくい性質がある。そのため、金属箔を環状部材に溶接したとき、軸方向に沿った箔の両縁付近がガラス部材外表面に沿わず、表面から浮いてしまう。このような状態でマウント部品を封止する、すなわちガラス製の封止管とガラス部材とを溶着させると、金属箔にシワ、ヨレが生じる。このシワ、ヨレは、封止部にクラックを生じさせる恐れがある。
【0005】
したがって、ショートアーク型放電ランプなどにおいて、金属箔にシワなどが生じないようにマウント部品を封止することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である放電ランプの製造方法は、マウント部品の柱状ガラス部材に対し、ガラス部材の軸方向に沿って接触させたときの浮き高さが1.2mm以下となる金属箔であって、電極支持棒と接続する導電性環状部材に溶接されるマウント部品の金属箔を、複数用意し、複数の金属箔を金属によって押し付け、柱状ガラス部材と、金属によって押し付けられた複数の金属箔とを備えたマウント部品を、発光管と一体的に形成された封止管内に溶着させる。
【0007】
本発明の他の一態様である放電ランプの製造方法は、マウント部品の柱状ガラス部材に対し、ガラス部材の軸方向に沿って接触させたときの浮き高さが0.8mm以下となる金属箔であって、電極支持棒と接続する導電性環状部材に溶接されるマウント部品の金属箔を、複数用意し、柱状ガラス部材と、ガラス部材の周方向に沿って幅全体に渡りガラス部材と接触するようにガラス部材の中心側に向けて力が掛けられた複数の金属箔とを備えたマウント部品を、発光管と一体的に形成された封止管内に溶着させる。
【0008】
本発明の他の一態様である放電ランプは、発光管と一体的に形成された封止管内に封入されるマウント部品の柱状ガラス部材であって、封止管と溶着する柱状ガラス部材と、封止管とガラス部材との間でランプ軸方向に延び、ガラス部材の周方向に沿って幅全体に渡りガラス部材と接触するようにガラス部材の中心側に向けて力が掛けられる、マウント部品の複数の金属箔とを備え、金属箔の周方向に沿った幅が、以下の式を満たすように定められることを特徴とする放電ランプ。
L/2×sin(90L/πD)≦0.8
ただし、D(mm)はガラス部材の直径、L(mm)は金属箔の幅を表す。
【0009】
本発明の他の一態様である放電ランプは、柱状ガラス部材と、ガラス部材の表面に沿って延びる複数の金属箔と、複数の金属箔と外周面で接し、電極支持棒と接続する導電性環状部材とを備えたマウント部品であって、複数の金属箔が環状部材の外周面上において金属によって押し付けられるマウント部品が、発光管と一体的に形成された封止管内に封入されている。
【0010】
環状部材の外周面上において金属箔を押し付ける金属は、例えば、金属箔を締め付ける、縛り付ける、あるいは、金属箔が周方向全体に渡り押し付けられるように強く巻き付ける構成にすることが可能である。
【0011】
本発明の他の一態様である放電ランプは、柱状ガラス部材と、ガラス部材の表面に沿って延びる複数の金属箔と、複数の金属箔と外周面で接し、電極支持棒と接続する導電性環状部材とを備えたマウント部品であって、複数の金属箔が環状部材の外周面上において金属によって付勢されるマウント部品が、発光管と一体的に形成された封止管内に封入されている。
【0012】
本発明の他の一態様である放電ランプは、柱状ガラス部材と、ガラス部材の表面に沿って延びる複数の金属箔と、複数の金属箔と外周面で接し、電極支持棒と接続する導電性環状部材とを備えたマウント部品であって、複数の金属箔が環状部材の外周面上およびガラス部材の外表面上において金属によって押し付けられているマウント部品が、発光管と一体的に形成された封止管内に封入されている。
【0013】
例えば、複数の金属箔のガラス部材の外表面上で押し付けられる領域の軸方向長さは、環状部材の軸方向長さの0.5~2.0倍の範囲である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ショートアーク型放電ランプなどにおいて、金属箔にシワなどが生じないようにマウント部品を封止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態であるショートアーク型放電ランプの概略的断面図である。
【
図2】金属箔および圧接部材の配置を表すマウント部品の平面図である。
【
図3】圧接部材の溶接前の1枚の金属箔を示した図である。
【
図4】
図1の金属箔の端部付近の一部を示した断面図である。
【
図5】金属箔の幅と、浮高さと、ガラス部材の直径との関係を示した図である。
【
図6】圧接部材を金属箔に溶接する前の内側金属リングに沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0017】
図1は、本実施形態であるショートアーク型放電ランプの概略的断面図である。
【0018】
ショートアーク型放電ランプ10は、石英ガラスから成る発光管12内に陽極14、陰極16を対向配置させた放電ランプであり、発光管12の両端には、石英ガラスの封止管20、60が対向するように一体的に形成されている。封止管20、60の両端は、口金80A、80Bで塞がれている。
【0019】
封止管20、60の内部には、陽極14、陰極16を支持するとともに、発光管12内の放電空間11を封止するパーツ(以下、マウント部品という)18A、18Bがそれぞれ封入されている。マウント部品18Aは、円筒状の肉厚ガラス管(以下、ガラス管という)24、柱状のガラス部材34、複数の金属箔36とを備える。マウント部品18Bも同様の構成になっている。放電空間11には、水銀および希ガスが封入されている。
【0020】
封止管20内には、陽極14を支持する導電性の電極支持棒22が、電極軸E(封止管軸)に沿って配置されている。電極支持棒22は、ガラス管24に形成された軸穴24Aに挿通され、ガラス管24によって保持される。
【0021】
一方、封止管端部側では、導電性のリード棒28が、電極支持棒22と対向するように配置されている。電極支持棒22およびリード棒28は、ガラス部材34の両端に設けられた穴(凹み部分)34A、34Bに軸挿され、ガラス部材34は、電極支持棒22およびリード棒28を保持する。リード棒28は、電源部(図示せず)と繋がった外部のリード線(図示せず)に接続されている。
【0022】
ガラス部材34の両端には、金属リング(環状部材)26、32がそれぞれ配置され、電極支持棒22、リード棒28は金属リング26、32の軸穴26A、32Aに溶接されている。発光管12に近い金属リング(以下、内側金属リングという)26は、ディスク状の円板箔42、44に挟まれており、他方の金属リング(以下、外側金属リングという)32も同様に、ディスク状の円板箔(ここでは図示せず)に挟まれている。
【0023】
内側金属リング26と外側金属リング32の間には、複数の帯状金属箔(例えばモリブデン箔)36がガラス部材34の外表面に沿ってランプ軸Eの方向に延び、その両端は、内側金属リング26、外側金属リング32の外周面26S、32Sに溶接されている。外側金属リング32は、リード棒28と金属箔36とを電気的に接続させ、内側金属リング26は、金属箔36と電極支持棒22とを電気的に接続させる。これにより、電源部と接続するリード棒28から陽極14へ電力が供給される。
【0024】
内側金属リング26の外周面26S上には、金属の環状圧接部材50が設けられている。環状圧接部材50は、金属箔36をガラス部材34の外表面に沿わせるように、金属箔36をガラス部材34に向けて押し付けていて、金属箔36の端部をガラス部材34(内側金属リング26)に締め付けている。すなわち、圧接部材50は、ガラス部材34、内側金属リング26の周囲を覆うような部材ではなく、金属箔36をガラス部材34の外表面側に向けて付勢する部材として構成される。
【0025】
図2は、金属箔36および圧接部材50の配置を表すマウント部品18Aの平面図である。ここでは、封止管20を封止する前のマウント部品18Aを軸方向から見た図を示している。ただし、金属箔36および圧接部材50の厚さを誇張して描いている。また、金属箔36の軸方向両縁36K1、36K2は、実際にはナイフエッジ状に先細くなっている。
【0026】
金属箔36は、6枚の同じ幅をもつ金属箔から成り、ガラス部材34の周方向に沿って互いに所定間隔離れて配置されている。ここでは、6枚の金属箔36は軸Eに関して対称的配置であることから、金属箔36は等間隔で周方向に配置されている。
【0027】
圧接部材50は、ガラス部材34(内側金属リング26)の略一周分の周長さを有し、重なり部分50Tを設けたリング状の金属部材によって構成されている。ここでは、圧接部材50は金属箔から成る。圧接部材50は、内側金属リング26の外周面26S上で金属箔36と溶接している。
【0028】
図3は、圧接部材50の溶接前の1枚の金属箔36を示した図である。金属箔36は、フラットな帯状金属であり、硬くて幅方向に曲がりにくい。このような金属箔36をガラス部材34の外表面に置くと、接触部分から離れるほど、ガラス部材34と金属箔36との間に隙間ΔTが生じる(以下では、浮高さという)。また、金属箔36の幅Lが長くなるほど、浮高さΔTも大きくなる。
【0029】
圧接部材50は、内側金属リング26の外周面26Sおよびその付近において、ガラス部材34の周方向に沿うように金属箔36を曲げ、金属箔36がその幅L全体に渡ってガラス部材34と接触させるように力を作用させる。
【0030】
図4は、
図1の金属箔36の端部付近の一部を示した断面図である。
【0031】
圧接部材50は、軸方向幅Tを有し、その周方向に沿った両縁50E1、50E2はそれぞれガラス部材34とガラス管24の表面上に位置する。すなわち、圧接部材50は、ガラス部材34、内側金属リング26、ガラス管24に跨ってランプ軸方向に延びている。なお、
図4では、圧接部材50、円板箔42、44、金属箔36の厚さを誇張して描いており、ガラス部材34と内側金属リング26及びガラス管24の外径を略同じにしてもよい。
【0032】
金属箔36がガラス部材34の外表面で圧接部材50に押さえつけられている領域の軸方向長さ(以下、圧接長さという)Jは、内側金属リング26の厚さ(軸方向長さ)RTの0.5~2.0倍の範囲に定められている。0.5倍より小さいと、ガラス部材34の表面上で金属箔36を十分押し付けることができず、一方、2.0倍を超えると、ガラス部材34と封止管20との溶着面積が減少して封止構造の信頼性に影響する。
【0033】
圧接部材50の裏面には、金属箔36の端部36T、特に両縁36K1、36K2付近との接触箇所に凹凸部が形成されている。ここでは、エンボス加工を施すことによって圧接部材50の裏面(および表面)に凹凸が形成されている。なお、それ以外の裏面(および表面)部分に凹凸を形成してもよく、凹凸はエンボス加工に限らない。
【0034】
金属箔36は、電力(電流値)に従うため、その幅Lを極端に短くすることはできない。その一方で、金属箔36の浮高さΔTを抑えるような幅Lにすることが求められる。金属箔36の幅Lは、この浮高さΔTの許容範囲と、ガラス部材34の直径Dとの関係で定めることが可能である。
【0035】
図5は、金属箔の幅Lと、浮高さΔTと、ガラス部材34の直径Dとの関係を示した図である。θ”≒θ/2、sin(θ/2)≒ΔT÷(L/2)とみなすと、浮高さΔTは、以下の式で表すことができる。ただし、
図5の符号36’は、仮想的な金属箔36の位置を表す。
ΔT=L/2×sin(90L/πD) ・・・・・(1)
【0036】
この浮高さΔTは、1.2以下であることが経験的に導出される。したがって、以下の式を満たすようにガラス部材34の直径Dに対する金属箔36の幅Lが定められる。ただし、ガラス部材34の直径Dは15≦D≦35の範囲(mm)を満たすものとする。
L/2×sin(90L/πD)≦1.2 ・・・・・(2)
【0037】
図6は、圧接部材50を金属箔36に溶接する前の内側金属リング26に沿った断面図である。
図6を用いて、放電ランプの製造方法について説明する。なお、
図6では、圧接部材50と金属箔36との隙間を誇張して描いている。
【0038】
柱状のガラス部材34の表面に沿って複数の金属箔36を軸方向に配置し、金属箔の端部36Tを、電極支持棒22が軸挿される内側金属リング26の外周面26Sに溶接する。そして、圧接部材50を内側金属リング26の外周面26Sに沿って金属箔36に溶接する工程を行う。
【0039】
圧接部材50を金属箔36に溶接するとき、各金属箔36に対して少なくとも1か所スポット溶接を行う(矢印参照)。一方、圧接部材50の重なり部分50Tに対向する金属箔36に対しては、両端で1~2か所以上のスポット溶接を行う。このように溶接して金属箔36を圧接部材50で締め付ける。圧接部材50と内側金属リング26との間で直接溶接してもよいが、製造効率化のために行わなくてもよい。
【0040】
圧接部材50と金属箔36との溶接を終えると、封止工程へ進む。封止管20は、封止工程時にガスバーナーなどで熱せられることによって縮径し、ガラス管24、ガラス部材34と溶着する。このような作業を経て、放電ランプが製造される。
【0041】
このように本実施形態によれば、複数の金属箔36を柱状のガラス部材34の外表面にランプ軸方向に沿って配置し、電極支持棒22と接続する内側金属リング26の外周面26Sに金属箔36を溶接させた放電ランプ10において、環状の圧接部材50が、内側金属リング26の外周面26S上およびその付近において、金属箔36を内側金属リング(ガラス部材)の中心側に向けて押し付け、締め付けている。
【0042】
このような圧接部材50の設置により、金属箔36のガラス部材34の外表面からの浮きを抑えることができる。その結果、封止時に金属箔36の少なくとも端部36Tにシワ、ヨレが生じるのを防ぐことができる。特に、金属箔36の軸方向両縁36K1、36K2(
図2参照)は、実際にはナイフエッジ状に先細くなっている。そのため、圧接部材50によって浮きの発生を抑えることで、ナイフエッジ状部分がガラス部材34の表面に沿った封止ができる。
【0043】
また、金属箔36の両縁36K1、36K2は、圧接部材50に形成された凹凸部と接触する。これによって、金属箔36の両縁36K1、36K2を強く押し付けることができ、金属箔36の浮きを確実に抑えることができる。また、上記(2)式によって、ガラス部材34の直径に対して金属箔36の幅Lが必要以上に長くなることがなく、浮高さを低くすることができる。
【0044】
なお、金属箔36の枚数は6枚に限定されず、それ以上あるいはそれ以下の数にしてもよい。この場合、金属箔36の熱容量と封止の際の溶着面積を考慮して、金属箔36の厚さと枚数とを調整すればよい。また、圧接部材50を、ガラス部材34(内側金属リング26)の略一周分の周長さとしたが、二周分や三周分としてもよく、複数周で押し付けることもできる。
【実施例0045】
本実施形態の放電ランプが有効であることを示すため、ガラス部材の直径および金属箔の幅が異なるショートアーク型放電ランプ(実施例1、実施例2)と、従来のショートアーク型放電ランプ(比較例)とを製造し、金属箔(の端部)のシワ、ヨレ発生の比較実験を行った。シワ、ヨレの発生については、目視による確認実験を行った。表1は、比較例1と、実施例1、実施例2の結果を示している。
【0046】
【0047】
表1に示すように、比較例では金属箔端部にシワ、ヨレが発生したが、実施例1、2では発生しなかった。