(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023116993
(43)【公開日】2023-08-23
(54)【発明の名称】モータ駆動装置、モータシステム、及び電気機器
(51)【国際特許分類】
H02P 6/17 20160101AFI20230816BHJP
【FI】
H02P6/17
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022019432
(22)【出願日】2022-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 幸大
(72)【発明者】
【氏名】山田 望人
(72)【発明者】
【氏名】平田 茂
【テーマコード(参考)】
5H560
【Fターム(参考)】
5H560AA02
5H560BB04
5H560DA02
5H560DA19
5H560DB20
5H560DC06
5H560EB01
5H560TT07
5H560TT15
5H560TT18
5H560UA05
(57)【要約】
【課題】端子数を増加させることなく機能設定を行うことができるモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】モータ駆動装置(1)は、ホールセンサ(4W)から出力されるホール信号を受け取るように構成される端子(THWN)と、前記ホール信号に基づく制御信号を生成するように構成されるロジック部(12)と、前記制御信号に基づく駆動信号を生成するように構成される駆動部(13)と、前記端子に印加される電圧のレベル判定を行うように構成される判定部(16)と、を備える。前記ロジック部は、機能設定を前記判定部の判定結果に基づき切り替えるように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホールセンサから出力されるホール信号を受け取るように構成される端子と、
前記ホール信号に基づく制御信号を生成するように構成されるロジック部と、
前記制御信号に基づく駆動信号を生成するように構成される駆動部と、
前記端子に印加される電圧のレベル判定を行うように構成される判定部と、
を備え、
前記ロジック部は、機能設定を前記判定部の判定結果に基づき切り替えるように構成される、モータ駆動装置。
【請求項2】
前記モータ駆動装置に供給される電源電圧を監視して、前記電源電圧が所定のUVLO解除電圧に達すると、UVLOを解除するように構成されるUVLO部を備え、
前記ロジック部は、前記UVLO部によって前記UVLOが解除された後に、前記機能設定を前記判定結果に基づき切り替えるように構成される、請求項1に記載のモータ駆動装置。
【請求項3】
前記ロジック部は、前記判定部の判定結果が所定の複数回数連続で同じである場合に、前記機能設定を前記判定結果に基づき切り替える、請求項1または請求項2に記載のモータ駆動装置。
【請求項4】
前記機能設定は、回転数検出信号の出力パルス数の設定である、請求項1~3のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
【請求項5】
前記機能設定は、回転方向の設定である、請求項1~3のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のモータ駆動装置と、
前記ホールセンサと、
前記モータ駆動装置によって駆動されるように構成されるモータと、を備える、モータシステム。
【請求項7】
前記ホール信号のバイアス電圧は、前記レベル判定の閾値を含む禁止領域外に設定される、請求項6に記載のモータシステム。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載のモータシステムを備える、電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書中に開示されている発明は、モータ駆動装置、当該モータ駆動装置を備えるモータシステム、及び当該モータシステムを備える電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータを駆動するモータ駆動装置である半導体集積回路装置が種々開発されている(例えば特許文献1参照)。半導体集積回路装置は、外部との電気的接続を確立するための端子(ピン)を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体集積回路装置の小型化及び低コスト化を図るためには、端子(ピン)の個数は少ない方が望ましい。したがって、モータ駆動装置を或る機能の設定が可能な構成にする場合、端子数を増加させることなく当該或る機能の設定が可能であることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書中に開示されているモータ駆動装置は、ホールセンサから出力されるホール信号を受け取るように構成される端子と、前記ホール信号に基づく制御信号を生成するように構成されるロジック部と、前記制御信号に基づく駆動信号を生成するように構成される駆動部と、前記端子に印加される電圧のレベル判定を行うように構成される判定部と、を備える。前記ロジック部は、機能設定を前記判定部の判定結果に基づき切り替えるように構成される。
【0006】
本明細書中に開示されているモータシステムは、上記構成のモータ駆動装置と、前記ホールセンサと、前記モータ駆動装置によって駆動されるように構成されるモータと、を備える。
【0007】
本明細書中に開示されている電気機器は、上記構成のモータシステムを備える。
【発明の効果】
【0008】
本明細書中に開示されている発明によれば、端子数を増加させることなく機能設定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係るモータシステムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、位置検出信号及び回転数検出信号のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、定電圧とは、理想的な状態において一定である電圧を意味しており、実際には温度変化等により僅かに変動し得る電圧である。
【0011】
本明細書において、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)とは、ゲートの構造が、「導電体または抵抗値が小さいポリシリコン等の半導体からなる層」、「絶縁層」、及び「P型、N型、又は真性の半導体層」の少なくとも3層からなる電界効果トランジスタをいう。つまり、MOSFETのゲートの構造は、金属、酸化物、及び半導体の3層構造に限定されない。
【0012】
図1は、実施形態に係るモータシステムSYS1の構成を示す図である。実施形態に係るモータシステムSYS1は、モータ駆動装置1と、インバータ2と、三相ブラシレスDCモータ3と、ホールセンサ4U、4V及び4Wと、抵抗R1及びR2と、を備える。
【0013】
モータ駆動装置1は、ホールセンサ4U、4V及び4Wから出力されるホール信号に基づいて、インバータ2を介して三相ブラシレスDCモータ3を駆動する。インバータ2は、Pチャネル型MOSFET21、23、及び25と、Nチャネル型MOSFET22、24、及び26と、を備える。MOSFET21及びMOSFET22の接続ノードが三相ブラシレスDCモータ3のU相に接続される。MOSFET23及びMOSFET24の接続ノードが三相ブラシレスDCモータ3のV相に接続される。MOSFET25及びMOSFET26の接続ノードが三相ブラシレスDCモータ3のW相に接続される。なお、インバータ2は、モータ駆動装置1に内蔵されてもよい。また、Pチャネル型MOSFET21、23、及び25の代わりにNチャネル型MOSFETが用いられてもよい。Pチャネル型MOSFET21、23、及び25の代わりにNチャネル型MOSFETが用いられる場合には、モータ駆動装置1にチャージポンプ回路を設け、駆動部13の電源電圧をチャージポンプ回路の出力電圧にすればよい。
【0014】
モータ駆動装置1は、半導体集積回路装置である。モータ駆動装置1は、コンパレータ11U、11V、及び11Wと、ロジック部12と、駆動部13と、UVLO(Under Voltage Lock Out)部14と、定電圧生成部15と、コンパレータ16と、ノイズフィルタ17と、アンプ18と、を備える。また、モータ駆動装置1は、外部との電気的接続を確立するための外部端子として、端子TVCC、端子TVREG、端子THUP、端子THUN、端子THVP、端子THVN、端子THWP、端子THWN、端子TUH、端子TUL、端子TVH、端子TVL、端子TWH、端子TWL、及び端子TFGを備える。
【0015】
コンパレータ11Uは、ヒステリシス付きのコンパレータであって、U相のホールセンサ4Uから出力される正負極性のホール信号を差動増幅することにより、U相の位置検出信号SHUを生成する。
【0016】
コンパレータ11Vは、ヒステリシス付きのコンパレータであって、V相のホールセンサ4Vから出力される正負極性のホール信号を差動増幅することにより、V相の位置検出信号SHVを生成する。
【0017】
コンパレータ11Wは、ヒステリシス付きのコンパレータであって、W相のホールセンサ4Wから出力される正負極性のホール信号を差動増幅することにより、W相の位置検出信号SHWを生成する。
【0018】
ロジック部12は、各相の位置検出信号SHU、SHV、及びSHWに応じた切替タイミングで転流を行うように各相の制御信号CUH、CUL、CVH、CVL、CWH、及びCWLを生成して三相ブラシレスDCモータ3の通電制御を行う。
【0019】
駆動部13は、ロジック部12から出力される各相の制御信号CUH、CUL、CVH、CVL、CWH、及びCWLに対して、レベルシフト処理、波形整形処理などの所定の信号処理を施すことにより、各相の駆動信号DUH、DUL、DVH、DVL、DWH、及びDWLを生成する。駆動部13は、各相の駆動信号DUH、DUL、DVH、DVL、DWH、及びDWLを、端子TUH、端子TUL、端子TVH、端子TVL、端子TWH、及び端子TWLを介してインバータ2に出力する。
【0020】
UVLO部14は、端子TVCCに供給される電源電圧VCCを監視して、電源電圧VCCが所定のUVLO解除電圧に達すると、UVLOを解除する。UVLOが解除されていない期間、ロジック部12は、インバータ2内の全てのMOSFET21~26がオフになる各相の制御信号CUH、CUL、CVH、CVL、CWH、及びCWLを生成する。
【0021】
定電圧生成部15は、電源電圧VCCから定電圧VREG(例えば5V)を生成してモータ駆動装置1の各部に供給する。また、定電圧VREGは、端子TVREGからモータ駆動装置1の外部に出力される。
【0022】
コンパレータ16は、端子THWNに印加される電圧の二値レベル判定を行う。端子THWNに印加される電圧が閾値VTHより大きい場合、コンパレータ16は、端子THWNに印加される電圧がHIGHレベルであると判定し、HIGHレベルの信号を出力する。一方、端子THWNに印加される電圧が閾値VTHより大きくない場合、コンパレータ16は、端子THWNに印加される電圧がLOWレベルであると判定し、LOWレベルの信号を出力する。閾値VTHは、例えば定電圧VREGをモータ駆動装置1内部で分圧することによって生成される。
【0023】
ノイズフィルタ17は、コンパレータ16の出力信号に対してノイズ除去処理を施し、
ノイズ除去処理後のコンパレータ16の出力信号をロジック部12に供給する。
【0024】
ロジック部12は、上述した通電制御に加えて、各相の位置検出信号SHU、SHV、及びSHWから回転数検出信号(FG(Frequency Generator)信号ともいう)SFGを生成する。回転数検出信号SFGの周波数は、三相ブラシレスDCモータ3の回転数に応じて変動する。回転数検出信号SFGは、アンプ18によって増幅され、端子TFGからモータ駆動装置1の外部に出力される。例えば、不図示のマイクロコンピュータは、回転数検出信号SFGを監視することにより、三相ブラシレスDCモータ3の回転数を把握することができる。
【0025】
ロジック部12は、回転数検出信号SFGの出力パルス数の設定を、コンパレータ16の判定結果に基づき切り替える。コンパレータ16の出力信号がHIGHレベルであるときには、ロジック部12は、回転数検出信号FGの出力パルス数を12パルス(3相合成)に設定する。一方、コンパレータ16の出力信号がLOWレベルであるときには、ロジック部12は、回転数検出信号FGの出力パルス数を4パルス(1相のみ)に設定する。
【0026】
回転数検出信号SFGの出力パルス数が12パルスに設定された場合、ロジック部12は、各相の位置検出信号SHU、SHV、及びSHWの排他的論理和又は否定排他的論理和のどちらで回転数検出信号SFGを生成する(
図2に示すタイミングチャート参照)。一方、回転数検出信号SFGの出力パルス数が4パルスに設定された場合、ロジック部12は、U相の位置検出信号SHUを回転数検出信号SFGとする。
【0027】
ロジック部12における機能設定の切り替えに関する誤動作を抑制するために、ロジック部12は、UVLO部14によってUVLOが解除された後に、回転数検出信号SFGの出力パルス数の設定を、コンパレータ16の判定結果に基づき切り替えることが望ましい。
【0028】
また、ロジック部12における機能設定の切り替えに関する誤動作を抑制するために、ロジック部12は、コンパレータ16の判定結果を所定の周期で確認し、コンパレータ16の判定結果が所定の複数回数(例えば4回)連続で同じである場合に、回転数検出信号SFGの出力パルス数の設定を、コンパレータ16の判定結果に基づき切り替えることが望ましい。
【0029】
次に、ホールセンサ4U、4V、及び4Wについて説明する。ホールセンサ4U、4V、及び4Wは並列接続される。抵抗R1の第1端は、端子VREGに接続される。したがって、抵抗R1の第1端には、定電圧VREGが印加される。抵抗R1の第2端は、ホールセンサ4U、4V、及び4Wの各第1端に接続される。ホールセンサ4U、4V、及び4Wの各第2端は、抵抗R2の第1端に接続される。抵抗R2の第2端はグランド電位に接続される。
【0030】
ホールセンサ4U、4V、及び4Wから出力されるホール信号のバイアス電圧の値は、定電圧VREGの値と、分圧抵抗である抵抗R1及びR2の分圧比とによって決まる。したがって、実施形態に係るモータシステムSYS1において部品点数を増加させることなく、抵抗R1及びR2の抵抗値の調整だけによって回転数検出信号FGの出力パルス数の切り替えが可能となる。
【0031】
例えば、定電圧VREGの値を5V、抵抗R1の抵抗値を150Ω、抵抗R2の抵抗値を150Ωとした場合、ホール信号のバイアス電圧の値は2.5V(=5×150/(150+150))になる。この場合、回転数検出信号FGの出力パルス数は12パルスとなる。
【0032】
また、例えば、定電圧VREGの値を5V、抵抗R1の抵抗値を240Ω、抵抗R2の抵抗値を51Ωとした場合、ホール信号のバイアス電圧の値は0.88V(=5×51/(240+51))になる。この場合、回転数検出信号FGの出力パルス数は4パルスとなる。
【0033】
図3に示すように、ホール信号のバイアス電圧は、閾値VTHを含む禁止領域外に設定される。なお、
図3において、実線の正弦波は正極性のホール信号を示しており、点線の正弦波は負極性のホール信号を示している。禁止領域の上限は、閾値VTHにホール信号の振幅と所定の裕度(例えば100mV)とを加算した値である。禁止領域の下限は、閾値VTHからホール信号の振幅と所定の裕度(例えば100mV)とを減算した値である。上述した設定によると、ホール信号のバイアス電圧の値が閾値VTHより大きい場合はホール信号の最小値が閾値VTHより大きくなり、ホール信号のバイアス電圧の値が閾値VTHより小さい場合はホール信号の最大値が閾値VTHより小さくなる。したがって、三相ブラシレスDCモータ3のロータがどのような位置にあっても、コンパレータ16による二値レベル判定を行うことができる。
【0034】
上述したモータシステムSYS1は、例えば
図4に示す空気調和機X1に搭載することができる。空気調和機X1は、室内機X11と、室外機X12と、を備える。上述したモータシステムSYS1の三相ブラシレスDCモータ3は、例えば室内機X11のファンモータとして用いることができる。また、上述したモータシステムSYS1の三相ブラシレスDCモータ3は、例えば室外機X12のファンモータとして用いることもできる。
【0035】
上述したモータシステムSYS1は、空気調和機以外の電気機器に搭載してもよい。空気調和機以外の電気機器としては、例えば、空気清浄機、給湯ポンプ、食洗器、洗濯機などを挙げることができる。
【0036】
本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【0037】
例えば、上述した実施形態では、ロジック部12によって切り替えられる機能設定は、回転数検出信号FGの出力パルス数であったが、他の機能設定が切り替えられてよい。他の機能設定として、例えば三相ブラシレスDCモータ3の回転方向(正転/逆転)の設定、制御信号各相の制御信号CUH、CUL、CVH、CVL、CWH、及びCWLの位相制御(進角制御)有無の設定などを挙げることができる。
【0038】
例えば、上述した実施形態では、端子THWNに印加される電圧のレベル判定が行われたが、端子THWN以外のホール信号を受け取る端子(端子THUP、端子THUN、端子THVP、端子THVN、及び端子THWPのいずれか)に印加される電圧のレベル判定が行われるようにしてもよい。
【0039】
例えば、上述した実施形態では、ホール信号を受け取る端子に印加される電圧の二値レベル判定が行われたが、ホール信号を受け取る端子に印加される電圧のレベル判定は三値以上のレベル判定であってもよい。三値レベル判定が行われる場合には、例えばレベル判定用のコンパレータを2個設けるとよい。
【0040】
例えば、上述した実施形態では、モータ駆動装置が三相ブラシレスDCモータを駆動したが、モータ駆動装置によって駆動されるモータは三相ブラシレスDCモータ以外のモータであってもよい。
【0041】
以上説明したモータ駆動装置(1)は、ホールセンサ(4W)から出力されるホール信号を受け取るように構成される端子(THWN)と、前記ホール信号に基づく制御信号を生成するように構成されるロジック部(12)と、前記制御信号に基づく駆動信号を生成するように構成される駆動部(13)と、前記端子に印加される電圧のレベル判定を行うように構成される判定部(16)と、を備え、前記ロジック部は、機能設定を前記判定部の判定結果に基づき切り替えるように構成される構成(第1の構成)である。
【0042】
上記第1の構成であるモータ駆動装置は、端子数を増加させることなく機能設定を行うことができる。
【0043】
上記第1の構成であるモータ駆動装置において、前記モータ駆動装置に供給される電源電圧を監視して、前記電源電圧が所定のUVLO解除電圧に達すると、UVLOを解除するように構成されるUVLO部(14)を備え、前記ロジック部は、前記UVLO部によって前記UVLOが解除された後に、前記機能設定を前記判定結果に基づき切り替えるように構成される構成(第2の構成)であってもよい。
【0044】
上記第2の構成であるモータ駆動装置は、ロジック部における機能設定の切り替えに関する誤動作を抑制することができる。
【0045】
上記第2の構成であるモータ駆動装置において、前記ロジック部は、前記判定部の判定結果が所定の複数回数連続で同じである場合に、前記機能設定を前記判定結果に基づき切り替える構成(第3の構成)であってもよい。
【0046】
上記第3の構成であるモータ駆動装置は、ロジック部における機能設定の切り替えに関する誤動作を抑制することができる。
【0047】
上記第1~第3いずれかの構成であるモータ駆動装置において、前記機能設定は、回転数検出信号の出力パルス数の設定である構成(第4の構成)であってもよい。
【0048】
上記第4の構成であるモータ駆動装置は、回転数検出信号の出力パルス数を切り替えることができる。
【0049】
上記第1~第3いずれかの構成であるモータ駆動装置において、前記機能設定は、回転方向の設定である構成(第5の構成)であってもよい。
【0050】
上記第5の構成であるモータ駆動装置は、モータの回転方向を切り替えることができる。
【0051】
以上説明したモータシステム(SYS1)は、上記第1~第5いずれかの構成であるモータ駆動装置と、前記ホールセンサと、前記モータ駆動装置によって駆動されるように構成されるモータ(3)と、を備える構成(第6の構成)である。
【0052】
上記第6の構成であるモータシステムは、モータ駆動装置に設けられる端子数を増加させることなく機能設定を行うことができる。
【0053】
上記第6の構成であるモータシステムにおいて、前記ホール信号のバイアス電圧は、前記レベル判定の閾値を含む禁止領域外に設定される構成(第7の構成)であってもよい。
【0054】
上記第7の構成であるモータシステムは、モータのロータがどのような位置にあっても、判定部によるレベル判定を行うことができる。
【0055】
以上説明した電気機器(X1)は、上記第6又は第7構成のモータシステムを備える構成(第8の構成)である。
【0056】
上記第8の構成である電気機器は、モータ駆動装置に設けられる端子数を増加させることなく機能設定を行うことができる。
【符号の説明】
【0057】
1 モータ駆動装置
2 インバータ
3 三相ブラシレスDCモータ
4U、4V、4W ホールセンサ
11U、11V、11W、16 コンパレータ
12 ロジック部
13 駆動部
14 UVLO部
15 定電圧生成部
17 ノイズフィルタ
18 アンプ
21~26 MOSFET
R1、R2 抵抗
SYS1 実施形態に係るモータシステム
TVCC、TVREG 端子
THUP、THUN、THVP、THVN、THWP、THWN 端子
TUH、TUL、TVH、TVL、TWH、TWL 端子
TFG 端子
X1 空気調和機
X11 室内機
X12 室外機