(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117070
(43)【公開日】2023-08-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20230816BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022019556
(22)【出願日】2022-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】小暮 一輝
(72)【発明者】
【氏名】生越 大輔
(72)【発明者】
【氏名】福本 誠
(72)【発明者】
【氏名】畑中 正雄
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】手順書の見直しを適切に行えるようにすること。
【解決手段】医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報を表示させる表示制御部と、患者の生体情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記生体情報が閾値を超えた場合、前記生体情報に基づく情報を記録させる記録部と、前記記録部により記録された情報が所定の条件を満たす場合、前記手順の見直しを促すメッセージを出力する出力部と、を有する情報処理装置が提供される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報を表示させる表示制御部と、
患者の生体情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記生体情報が閾値を超えた場合、前記生体情報に基づく情報を記録させる記録部と、
前記記録部により記録された情報が所定の条件を満たす場合、前記手順の見直しを促すメッセージを出力する出力部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記記録部は、前記取得部により取得された前記生体情報が、前記表示制御部により表示されている作業内容に応じた閾値を超えた場合、前記生体情報に基づく情報を記録させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記録部は、前記表示制御部により第1作業内容が表示されている際に、前記取得部により取得された前記生体情報が閾値を超えた場合、前記第1作業内容に対応付けて、前記生体情報に基づく情報を記録させる、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記録部は、前記第1作業内容の、繰り返し再生回数及び再生停止時間長の少なくとも一方が所定の条件を満たす場合、前記第1作業内容に対応付けて、前記所定の条件を満たす前記繰り返し再生回数及び前記再生停止時間長の少なくとも一方に基づく情報と、を記録させる、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報を表示させ、
患者の生体情報を取得し、
取得した前記生体情報が閾値を超えた場合、前記生体情報に基づく情報を記録させ、
記録された情報が所定の条件を満たす場合、前記手順の見直しを促すメッセージを出力する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、診断や治療をする際に、医療スタッフが手順書に従って作業を行うことが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、手順書の見直しを適切に行うことが困難な場合がある。
【0005】
本発明の目的は、手順書の見直しを適切に行えるようにすることができる情報処理装置、及び情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る第1の態様では、医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報を表示させる表示制御部と、患者の生体情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記生体情報が閾値を超えた場合、前記生体情報に基づく情報を記録させる記録部と、前記記録部により記録された情報が所定の条件を満たす場合、前記手順の見直しを促すメッセージを出力する出力部と、を有する情報処理装置が提供される。
【0007】
また、本発明に係る第2の態様では、医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報を表示させ、患者の生体情報を取得し、取得した前記生体情報が閾値を超えた場合、前記生体情報に基づく情報を記録させ、記録された情報が所定の条件を満たす場合、前記手順の見直しを促すメッセージを出力する、情報処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、手順書の見直しを適切に行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る情報処理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】実施形態に係る異常DBの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の原理は、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明される。これらの実施形態は、例示のみを目的として記載されており、本開示の範囲に関する制限を示唆することなく、当業者が本開示を理解および実施するのを助けることを理解されたい。本明細書で説明される開示は、以下で説明されるもの以外の様々な方法で実装される。
以下の説明および特許請求の範囲において、他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0011】
<システム構成>
図1を参照し、実施形態に係る情報処理システム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1の例では、情報処理システム1は、情報処理装置10、測定装置20、及び表示装置30を有する。なお、情報処理装置10、測定装置20、及び表示装置30の数は
図1の例に限定されない。
【0012】
図1の例では、情報処理装置10、測定装置20、及び表示装置30は、ネットワークNにより通信できるように接続されている。ネットワークNの例には、例えば、インターネット、移動通信システム、無線LAN(Local Area Network)、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等の近距離無線通信、LAN、及びバス等が含まれる。移動通信システムの例には、例えば、第5世代移動通信システム(5G)、第4世代移動通信システム(4G)、第3世代移動通信システム(3G)等が含まれる。
【0013】
測定装置20は、例えば、各種の情報を測定するセンサでもよい。この場合、測定装置20には、例えば、血圧計、体温計、及び心拍等のバイタルデータを測定する、病院等で用いられる各種の測定装置が含まれてもよい。また、測定装置20には、例えば、工場での検査等を行うファクトリーオートメーション用の測定装置が含まれてもよい。また、測定装置20には、例えば、化学プラント、発電所、情報システム等で各種の監視(運用監視)を行う各種の測定装置が含まれてもよい。
【0014】
表示装置30は、情報処理装置10から受信した情報に基づく表示画面を表示させる表示装置(ディスプレイ)である。表示装置30は、例えば、タブレット、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の端末装置でもよい。
【0015】
情報処理装置10は、例えば、サーバ、クラウド、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の装置である。情報処理装置10は、手術等の作業の手順を示す情報を表示装置30に表示させる。
【0016】
<ハードウェア構成>
図2は、実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。
図2の例では、情報処理装置10(コンピュータ)は、プロセッサ101、メモリ102、通信インターフェイス103を含む。これら各部は、バス等により接続されてもよい。メモリ102は、プログラム104の少なくとも一部を格納する。通信インターフェイス103は、他のネットワーク要素との通信に必要なインターフェイスを含む。
【0017】
プログラム104が、プロセッサ101及びメモリ102等の協働により実行されると、情報処理装置10により本開示の実施形態の少なくとも一部の処理が行われる。メモリ102は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよい。メモリ102は、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体でもよい。また、メモリ102は、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータストレージ技術を使用して実装されてもよい。情報処理装置10には1つのメモリ102のみが示されているが、情報処理装置10にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ101は、任意のタイプのものであってよい。プロセッサ101は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、および非限定的な例としてマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサの1つ以上を含んでよい。情報処理装置10は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してもよい。
【0018】
本開示の実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、ロジックまたはそれらの任意の組み合わせで実装され得る。いくつかの態様はハードウェアで実装されてもよく、一方、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装されてもよい。
【0019】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に有形に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能命令を含み、対象の実プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスで実行され、本開示のプロセスまたは方法を実行する。プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態で望まれるようにプログラムモジュール間で結合または分割されてもよい。プログラムモジュールのマシン実行可能命令は、ローカルまたは分散デバイス内で実行できる。分散デバイスでは、プログラムモジュールはローカルとリモートの両方のストレージメディアに配置できる。
【0020】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供される。プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/または実装するブロック図内の機能/動作が実行される。プログラムコードは、完全にマシン上で実行され、一部はマシン上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、一部はマシン上で、一部はリモートマシン上で、または完全にリモートマシンまたはサーバ上で実行される。
【0021】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例には、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光ディスク媒体、半導体メモリ等が含まれる。磁気記録媒体には、例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ等が含まれる。光磁気記録媒体には、例えば、光磁気ディスク等が含まれる。光ディスク媒体には、例えば、ブルーレイディスク、CD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)、CD-R(Recordable)、CD-RW(ReWritable)等が含まれる。半導体メモリには、例えば、ソリッドステートドライブ、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory)等が含まれる。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0022】
<構成>
図3を参照し、実施形態に係る情報処理装置10の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置10の構成の一例を示す図である。
図3の例では、情報処理装置10は、表示制御部11、取得部12、記録部13、及び出力部14を有する。これら各部は、情報処理装置10にインストールされた1以上のプログラムと、情報処理装置10のプロセッサ101、及びメモリ102等のハードウェアとの協働により実現されてもよい。
【0023】
表示制御部11は、医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報を表示装置30に表示させる。取得部12は、測定装置20により測定された患者の生体情報(バイタルデータ)を取得する。記録部13は、取得部12により取得された生体情報が閾値を超えた場合、生体情報に基づく情報を、情報処理装置10の内部または外部の記憶装置に記録させる。出力部14は、記録部13により記録された情報が所定の条件を満たす場合、医療の処置の手順の見直しを促すメッセージを表示装置30等に出力する。
【0024】
<処理>
次に、
図4及び
図5を参照し、実施形態に係る検出処理の一例について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置10の処理の一例を示すフローチャートである。
図5は、実施形態に係る異常DB501の一例を示す図である。
【0025】
なお、以下の処理は、医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報の再生が継続している間、繰り返し行われてもよい。また、以下の処理の順番は、矛盾しない限り、適宜入れ替えてもよい。
【0026】
ステップS1において、表示制御部11は、医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報を表示装置30に表示させる。ここで、表示制御部11は、医師等のユーザ(医療スタッフ)により指定された、患者に対する医療の処置を示す情報に応じた手順書のデータを再生して表示させてもよい。この場合、表示制御部11は、過去の手術等の動画に、手順を示すテキストデータが重畳された動画を表示させてもよい。
【0027】
続いて、取得部12は、測定装置20により測定された、患者の生体情報を取得する(ステップS2)。これにより、各作業内容の情報が表示されている際の生体情報が取得される。
【0028】
続いて、記録部13は、取得部12により取得された生体情報が異常判定用の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS3)。ここで、記録部13は、閾値DB501を参照し、取得部12により取得された生体情報が、表示制御部11により表示されている作業内容に応じた異常判定用の閾値を超えた場合、生体情報に基づく情報を記録させてもよい。これにより、例えば、医療の処置の手順の各作業時点における生体情報の異常を適切に判定できる。なお、取得部12により取得された生体情報が、表示制御部11により表示されている作業内容に応じた異常判定用の閾値を超えた場合、表示制御部11は、異常内容に応じた手順を表示させてもよい。
【0029】
図5の例では、異常DB501には、手順ID、作業内容ID、及び生体情報種別の組みに対応付けて、異常判定用の閾値、及び異常内容が記録されている。なお、異常DB501は、情報処理装置10の内部の記憶装置に記憶されていてもよいし、情報処理装置10の外部の記憶装置(例えば、DBサーバ)に記憶されていてもよい。異常DB501の手順ID、作業内容ID、生体情報種別、及び異常判定用の閾値の情報は、管理者等により予め設定(登録、記録)されていてもよい。
【0030】
手順IDは、医療の処置(例えば、治療、診断)の手順の識別情報である。処置には、例えば、すい臓がんの手術等が含まれてもよい。作業内容IDは、手順に含まれる各作業内容の識別情報である。作業内容には、例えば、投薬、切開等の作業の内容が含まれてもよい。生体情報種別には、例えば、血圧、心拍、体温等の種別が含まれてもよい。異常判定用の閾値は、医療の処置の手順の各作業時点における生体情報が異常であるか否かを判定するための閾値である。異常内容は、異常の内容を示す情報である。
【0031】
生体情報が異常判定用の閾値を超えていない場合(ステップS3でNO)、ステップS5の処理に進む。一方、生体情報が異常判定用の閾値を超えた場合(ステップS3でYES)、記録部13は、生体情報に基づく情報を記録させる(ステップS4)。
【0032】
ここで、記録部13は、表示制御部11により特定の作業内容が表示されている際に、取得部12により取得された生体情報が異常判定用の閾値を超えた場合、当該作業内容に対応付けて、生体情報に基づく情報を記録させてもよい。これにより、例えば、生体情報に異常が発生した作業内容と、異常内容とを対応付けて記録できる。
【0033】
この場合、記録部13は、例えば、異常DB501において、表示制御部11により表示されていた作業内容に応じた手順ID及び作業内容IDと、異常が発生した生体情報種別との組に対応付けて、異常内容を記録してもよい。記録部13は、例えば、異常が発生した日時と、異常が発生した際の生体情報の値(異常値)の極値(最大値、または最小値)を、異常内容として記録してもよい。
【0034】
また、記録部13は、例えば、特定の作業内容の繰り返し再生回数が所定の条件を満たす場合、当該作業内容に対応付けて、繰り返し再生回数に基づく情報を記録させてもよい。また、記録部13は、例えば、特定の作業内容の再生停止時間長が所定の条件を満たす場合、当該作業内容に対応付けて、再生停止時間長に基づく情報を記録させてもよい。
【0035】
続いて、出力部14は、記録部13により記録されている情報が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS5)。記録部13により記録されている情報が所定の条件を満たさない場合(ステップS5でNO)、処理を終了する。
【0036】
一方、記録部13により記録されている情報が所定の条件を満たす場合(ステップS5でYES)、出力部14は、手順の見直しを促すメッセージを出力し(ステップS6)、処理を終了する。ここで、出力部14は、例えば、異常DB501を参照し、異常が発生した頻度(当該手順の再生回数に対する異常発生回数)または異常が発生した回数が閾値以上である場合、当該メッセージを出力してもよい。
【0037】
また、出力部14は、例えば、異常DB501を参照し、異常が発生した際の生体情報の値J1と、異常判定用の閾値J2との乖離度Kの合計値が閾値以上である場合、当該メッセージを出力してもよい。この場合、出力部14は、例えば、乖離度Kを、以下の式(1)により算出してもよい。
K=(J1-J2)/J2 ・・・(1)
【0038】
また、出力部14は、例えば、当該メッセージとして、異常が発生した手順、作業内容、及び異常内容を示すメッセージを出力してもよい。
【0039】
<その他>
一般に、熟練された技術等を受け継ぐ場合は、先導者が直接、後継者に指導を行う、もしくは、手術に必要な器材、実際の手順等が記載された手順書を残す場合が多い。医療分野においても、年々進化し、医療機器の改良が進む中、様々な病気に対する治療法も次々と誕生している。診断、手術について、AI(Artificial Intelligence)を活用していくなどの自動化が導入されていることに注目されている。また、医療ロボットが導入されているケースもあるが、人間の手によって診断、手術等の処置を行うケースが多く存在する。
【0040】
また、手術を行っている際に、使用する薬剤の種類を誤ってしまうなどの医療ミスなどが発生するケースも存在する。また、これまでに行ってきた手術の成功事例を多くの後継者に引継ぎを行っていく場合、名医の卓越した動きなど、手順書や直接の指導だけは引き継げない技術を容易に伝承していく方法については、確立されていない。
【0041】
一方、本開示によれば、医療の処置の手順に含まれる各作業内容の情報を表示させ、患者の生体情報に異常が発生した場合、異常内容を記録させ、記録されている情報が所定の条件を満たす場合、手順の見直しを促すメッセージを出力する。これにより、例えば、手順書の見直しを適切に行えるようにすることができる。
【0042】
<変形例>
情報処理装置10は、一つの筐体に含まれる装置でもよいが、本開示の情報処理装置10はこれに限定されない。情報処理装置10の各部は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。この場合、例えば、表示制御部11を有する情報処理装置と、記録部13を有する情報処理装置と、出力部14を有する情報処理装置とを、異なる装置としてもよい。これらのような情報処理装置についても、本開示の「情報処理装置」の一例に含まれる。
【0043】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0044】
本開示は、SDGsの「すべての人に健康と福祉を」の実現に貢献し、ヘルスケア製品・サービスによる価値創出に寄与する事項を含む。
【符号の説明】
【0045】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 表示制御部
12 取得部
13 記録部
14 出力部
20 測定装置
30 表示装置