(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011723
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】単回用量の調整済み注射用製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 31/444 20060101AFI20230117BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20230117BHJP
A61K 9/10 20060101ALI20230117BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20230117BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20230117BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20230117BHJP
【FI】
A61K31/444
A61P19/02
A61K9/10
A61K47/02
A61K47/38
A61K47/26
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171095
(22)【出願日】2022-10-26
(62)【分割の表示】P 2019523778の分割
【原出願日】2017-11-07
(31)【優先権主張番号】62/418,688
(32)【優先日】2016-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521464167
【氏名又は名称】バイオスプライス セラピューティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】デラマリー ルイス エイ.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】Wnt阻害剤である化合物、あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含む単回用量の調整済み製剤を調製するためのプロセスを提供する。
【解決手段】(a)Wnt阻害剤であるN-(5-(3-(7-(3-フルオロフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-イル)-1H-インダゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-3-メチルブタンアミド(式(I))の水溶液を提供する段階;(b)式(I)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含むスラリーを提供する段階;(c)懸濁液を形成させるために該水溶液と該スラリーとを混合する段階;ならびに(d)単回用量の調整済み製剤を調製するために容器に該懸濁液を充填する段階を含む、方法とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、参照により全体が本明細書に組み入れられる、2016年11月7日付で出願された米国特許仮出願第62/418,688号の恩典を主張する。
【0002】
技術分野
その薬学的に許容される塩、多形、および非晶質形態を含む式(I)の化合物を含有する、単回用量の調整済み製剤が、本明細書において提供される。それを調製するためのプロセスが本明細書においてさらに提供される。
【背景技術】
【0003】
背景
式(I)
の化合物であるN-(5-(3-(7-(3-フルオロフェニル)-3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-イル)-1H-インダゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-3-メチルブタンアミドは、Wnt阻害剤である。式(I)の化合物は、参照により全体が本明細書に組み入れられる米国特許第8,252,812号(特許文献1)に開示されているように調製することができる。その薬学的に許容される塩ならびに多形および非晶質形態を含む式(I)の化合物は、Wnt経路のおよび/またはWntシグナル伝達成分の1つもしくは複数の変異または調節異常による遺伝的疾患および神経学的状態/障害/疾患だけでなく、Wnt経路シグナル伝達の活性化によって特徴付けられる障害(例えば、がん、異常細胞増殖、血管新生、アルツハイマー病、肺疾患および変形性関節症)の処置、Wnt経路シグナル伝達によって媒介される細胞事象の調節においても用いることができる。その薬学的に許容される塩ならびに多形および非晶質形態を含む式(I)の化合物を含有する製剤、例えば単回用量の調整済み製剤が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
概要
式(I)
の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含む単回用量の調整済み製剤を調製するためのプロセスが本明細書において提供され、該プロセスは、
(a) 水を含む水溶液を提供する段階;
(b) 式(I)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含むスラリーを提供する段階;
(c) 懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとを混合する段階; ならびに
(d) 単回用量の調整済み製剤を調製するために容器に懸濁液を充填する段階
を含む。
【0006】
本明細書において提供されるプロセスは、水を含む水溶液を提供する段階を含む。本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、水溶液は緩衝液を含む。いくつかの態様では、水性緩衝液はリン酸緩衝液である。いくつかの態様では、リン酸緩衝液は、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸カリウム、二塩基性リン酸カリウム、およびそれらの混合物からなる群より選択される。いくつかの態様では、リン酸緩衝液は、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物と一塩基性リン酸ナトリウム一水和物との混合物である。いくつかの態様では、緩衝液はリン酸緩衝生理食塩水である。
【0007】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、水溶液は賦形剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤、増粘剤、またはそれらの混合物を含む。いくつかの態様では、増粘剤は水溶性ポリマーである。いくつかの態様では、増粘剤はセルロース誘導体である。いくつかの態様では、セルロース誘導体はカルボキシメチルセルロースナトリウムである。いくつかの態様では、水溶液は、約0.01 g/kg~約50 g/kg; 約0.5 g/kg~約50 g/kg; 約1.0 g/kg~約50 g/kg; 約1 g/kg~約25 g/kg; 約1 g/kg~約10 g/kg; 約1 g/kg~約7.5 g/kg; 約1 g/kg~約5.5 g/kg; 約1 g/kg~約2.5 g/kg; 約2.5 g/kg~約50 g/kg; 約5 g/kg~約50 g/kg; 約10 g/kg~約50 g/kg; 約25 g/kg~約50 g/kg; 約.0.1~約5 g/kg; 約2.5 g/kg~約7.5 g/kg; 約5 g/kg~約10 g/kg; または約10 g/kg~約20 g/kgの増粘剤を含む。いくつかの態様では、水溶液は約5.5 g/kgのセルロース誘導体を含む。
【0008】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、界面活性剤はポリソルベートである。いくつかの態様では、水溶液は、約0.01 g/kg~約5 g/kg; 約0.01 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約1 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.025 g/kg~約5 g/kg; 約0.05 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約0.1 g/kg~約5 g/kg; 0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.25 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.5 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.5 g/kg~約1 g/kg; または約1 g/kg~約2 g/kgの界面活性剤を含む。いくつかの態様では、水溶液は約0.5 g/kgの界面活性剤を含む。いくつかの態様では、水溶液は、約5.55 g/kgのカルボキシメチルセルロースナトリウムおよび約0.5 g/kgのポリソルベート80を含む。
【0009】
本明細書において提供されるプロセスは、式(I)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含むスラリーを提供する段階を含む。本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、スラリーは約0.001 g/kg~約5 g/kg; 約0.001 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.001 g/kg~約1 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.01 g/kg; 約0.01 g/kg~約5 g/kg; 約0.01 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約1 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.5 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約2.5 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.5 g/kg~約1 g/kg; または約1 g/kg~約2 g/kgの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む。いくつかの態様では、スラリーは、約0.15 g/kg、約0.35 g/kg、または約1.15 g/kgの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む。いくつかの態様では、式(I)の化合物は多形形態を含む。いくつかの態様では、多形は形態1であり、°2θ値6.8±0.2、12.4±0.2、および18.5±0.2にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの態様では、式(I)の化合物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物の混合物を含む。
【0010】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、スラリーは賦形剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤を含む。いくつかの態様では、界面活性剤はポリソルベートである。いくつかの態様では、スラリーは、約0.01 g/kg~約5 g/kg; 0.01 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約1 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.025 g/kg~約5 g/kg; 約0.05 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約0.1 g/kg~約5 g/kg; 0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.25 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.5 g/kg~約5 g/kg; 約0.5 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.5 g/kg~約1 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約2.5 g/kg~約5 g/kg; または約1 g/kg~約2 g/kgの界面活性剤を含む。いくつかの態様では、スラリーは約0.5 g/kgの界面活性剤を含む。
【0011】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、スラリーは、約0.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む。いくつかの態様では、スラリーは、他の形態を5重量%以下含む。例えば、1%以下または0.1%未満の、非晶形を含む別の形態。いくつかの態様では、スラリーは、約0.35 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む。いくつかの態様では、スラリーは、約1.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む。
【0012】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、水溶液は濾過混合物である。いくつかの態様では、濾過混合物は水を含む。いくつかの態様では、濾過混合物は水および賦形剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤、増粘剤、またはそれらの混合物を含む。いくつかの態様では、水溶液は滅菌濾過混合物である。いくつかの態様では、水溶液は加熱滅菌混合物である。
【0013】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、水溶液は滅菌希釈剤を含む。
【0014】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、水溶液は第1の滅菌混合物であり; スラリーは第2の滅菌混合物であり; かつこのプロセスは、第1の滅菌混合物と第2の滅菌混合物とを混合する段階を含む。
【0015】
懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとを混合する段階を含むプロセスが本明細書において提供される。本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約2.0 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.2 mg/mL、または約0.015 mg/mL~約0.115 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとが混合される。
【0016】
単回用量の調整済み製剤を調製するために容器に懸濁液を充填する段階を含むプロセスが本明細書において提供される。本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、容器は、約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.005 mg/mL~約2 mg/mL、約0.001 mg/mL~約2 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1.8 mg/mL、約0.015 mg/mL~約0.115、約0.025 mg/mL~約1.6 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1.5 mg/mL、約0.075 mg/mL~約1.25 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、または約0.25 mg/mL~約0.75 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む懸濁液を含む。いくつかの態様では、容器は、バイアル、瓶、アンプル、およびシリンジからなる群より選択される。いくつかの態様では、バイアルは、ガラスバイアル、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、ポリ(塩化ビニル)、およびそれらの混合物で作られたプラスチックバイアルである。いくつかの態様では、容器は、1 mL、2 mL、3 mL、4 mL、または5 mL、6 mL、7 mL、8 mL、9 mL、または10 mLの容量を有する。いくつかの態様では、容器は3 mLのポリプロピレンバイアルである。
【0017】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、混合する段階は無菌的に行われる。
【0018】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、本明細書で提供される方法のいくつかの態様では、充填する段階は無菌的に行われる。
【0019】
いくつかの態様では、プロセスは、懸濁液を含有する充填容器を最終的に滅菌する段階をさらに含む。いくつかの態様では、懸濁液が約0.05 mg/mL~約10 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む場合、容器は最終的に滅菌される。例えば、懸濁液は、約0.05 mg/mL~約5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1 mg/mL、約0.05 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約0.1 mg/mL、約0.1 mg/mL~約10 mg/mL、約0.1 mg/mL~約5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、約0.1 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約0.25 mg/mL、約0.25 mg/mL~約10 mg/mL、約0.25 mg/mL~約5 mg/mL、約0.25 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.25 mg/mL~約1 mg/mL、約0.25 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約10 mg/mL、約0.5 mg/mL~約5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約1 mg/mL、約1 mg/mL~約10 mg/mL、約1 mg/mL~約5 mg/mL、約1 mg/mL~約2.5 mg/mL、約2.5 mg/mL~約10 mg/mL、約2.5 mg/mL~約5 mg/mL、または約5 mg/mL~約10 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む。
【0020】
(a) 水を含む水溶液を提供する段階;
(b) 式(I)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含むスラリーを提供する段階;
(c) 懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとを混合する段階; ならびに
(d) 単回用量の調整済み製剤を調製するために容器に懸濁液を充填する段階
を含むプロセスによって調製された、式(I)
の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含む単回用量の調整済み製剤も本明細書において提供される。
【0021】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤は、水を含む水溶液の提供を含む。いくつかの態様では、水溶液は緩衝液を含む。いくつかの態様では、水性緩衝液はリン酸緩衝液である。いくつかの態様では、リン酸緩衝液は、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸カリウム、二塩基性リン酸カリウム、およびそれらの混合物からなる群より選択される。いくつかの態様では、リン酸緩衝液は、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物と一塩基性リン酸ナトリウム一水和物との混合物である。いくつかの態様では、緩衝液はリン酸緩衝生理食塩水である。
【0022】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、水溶液は賦形剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤、増粘剤、またはそれらの混合物を含む。いくつかの態様では、増粘剤はセルロース誘導体である。いくつかの態様では、セルロース誘導体は水溶性セルロース誘導体である。いくつかの態様では、セルロース誘導体はカルボキシメチルセルロースナトリウムである。いくつかの態様では、水溶液は、約0.01 g/kg~約50 g/kg; 約0.5 g/kg~約50 g/kg; 約1.0 g/kg~約50 g/kg; 約1 g/kg~約25 g/kg; 約1 g/kg~約10 g/kg; 約1 g/kg~約7.5 g/kg; 約1 g/kg~約5.5 g/kg; 約1 g/kg~約2.5 g/kg; 約2.5 g/kg~約50 g/kg; 約5 g/kg~約50 g/kg; 約10 g/kg~約50 g/kg; 約25 g/kg~約50 g/kg; 約0.1 g/kg~約5 g/kg; 約2.5 g/kg~約7.5 g/kg; 約5 g/kg~約10 g/kg; または約10 g/kg~約20 g/kgの増粘剤を含む。いくつかの態様では、水溶液は約5.5 g/kgのセルロース誘導体を含む。
【0023】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、界面活性剤はポリソルベートである。いくつかの態様では、水溶液は、約0.1 g/kg~約5 g/kg; 0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.5 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約0.1 g/kg~約5 g/kg; 0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.25 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.5 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.5 g/kg~約1 g/kg; または約1 g/kg~約2 g/kgの界面活性剤を含む。いくつかの態様では、水溶液は約0.5 g/kgの界面活性剤を含む。いくつかの態様では、水溶液は、約5.55 g/kgのカルボキシメチルセルロースナトリウムおよび約0.5 g/kgのポリソルベート80を含む。
【0024】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤は、式(I)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含むスラリーを提供する段階を含む。本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、スラリーは約0.001 g/kg~約5 g/kg; 約0.001 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.001 g/kg~約1 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.01 g/kg; 約0.01 g/kg~約5 g/kg; 約0.01 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約1 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.5 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約2.5 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.5 g/kg~約1 g/kg; または約1 g/kg~約2 g/kgの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む。いくつかの態様では、スラリーは、約0.15 g/kg、約0.35 g/kg、または約1.15 g/kgの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む。いくつかの態様では、式(I)の化合物は多形形態を含む。いくつかの態様では、多形は形態1であり、°2θ値6.8±0.2、12.4±0.2、および18.5±0.2にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの態様では、式(I)の化合物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物の混合物を含む。いくつかの態様では、化合物は他の形態を5重量%以下含む。例えば、1%以下または0.1%未満の、非晶形を含む別の形態。
【0025】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、スラリーは賦形剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤を含む。いくつかの態様では、界面活性剤はポリソルベートである。いくつかの態様では、スラリーは、約0.01 g/kg~約5 g/kg; 0.01 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約1 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.025 g/kg~約5 g/kg; 約0.05 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約0.1 g/kg~約5 g/kg; 0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.25 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.5 g/kg~約5 g/kg; 約0.5 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.5 g/kg~約1 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約2.5 g/kg~約5 g/kg; または約1 g/kg~約2 g/kgの界面活性剤を含む。いくつかの態様では、スラリーは約0.5 g/kgの界面活性剤を含む。
【0026】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、スラリーは、約0.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む。いくつかの態様では、スラリーは、約0.35 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む。いくつかの態様では、スラリーは、約1.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む。
【0027】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、水溶液は濾過混合物である。いくつかの態様では、濾過混合物は水を含む。いくつかの態様では、濾過混合物は水および賦形剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤、増粘剤、またはそれらの混合物を含む。
【0028】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、水溶液は滅菌希釈剤を含む。
【0029】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、水溶液は滅菌濾過混合物もしくは第1のバルク滅菌混合物または両方であり; スラリーは第2のバルク滅菌混合物であり; かつこのプロセスは、第1のバルク滅菌混合物と第2のバルク滅菌混合物とを混合する段階を含む。
【0030】
懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとを混合する段階を含むプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.001 mg/mL~約2 mg/mL、約0.01 mg/mL~約2.0 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.2 mg/mL、または約0.015 mg/mL~約0.115 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとが混合される。
【0031】
単回用量の調整済み製剤を調製するために容器に懸濁液を充填する段階を含むプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、容器は、約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.005 mg/mL~約2 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1.8 mg/mL、約0.015 mg/mL~約0.115、約0.025 mg/mL~約1.6 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1.5 mg/mL、約0.075 mg/mL~約1.25 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、または約0.25 mg/mL~約0.75 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む懸濁液を含む。いくつかの態様では、容器は、バイアル、瓶、アンプル、およびシリンジからなる群より選択される。いくつかの態様では、バイアルは、ガラスバイアル、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、ポリ(塩化ビニル)、およびそれらの混合物で作られたプラスチックバイアルである。いくつかの態様では、容器は、1 mL、2 mL、3 mL、4 mL、または5 mLの容量を有する。いくつかの態様では、容器は3 mLのポリプロピレンバイアルである。
【0032】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、混合する段階は無菌的に行われる。
【0033】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、充填する段階は無菌的に行われる。
【0034】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤のいくつかの態様では、懸濁液を含有する容器は最終的に滅菌される。いくつかの態様では、懸濁液が約0.05 mg/mL~約10 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む場合、容器は最終的に滅菌される。例えば、懸濁液は、約0.05 mg/mL~約5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1 mg/mL、約0.05 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約0.1 mg/mL、約0.1 mg/mL~約10 mg/mL、約0.1 mg/mL~約5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、約0.1 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約0.25 mg/mL、約0.25 mg/mL~約10 mg/mL、約0.25 mg/mL~約5 mg/mL、約0.25 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.25 mg/mL~約1 mg/mL、約0.25 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約10 mg/mL、約0.5 mg/mL~約5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約1 mg/mL、約1 mg/mL~約10 mg/mL、約1 mg/mL~約5 mg/mL、約1 mg/mL~約2.5 mg/mL、約2.5 mg/mL~約10 mg/mL、約2.5 mg/mL~約5 mg/mL、または約5 mg/mL~約10 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む。
【0035】
その必要がある対象において変形性関節症を処置するための方法であって、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の治療的有効量を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤の治療的有効量を対象に投与する段階を含む前記方法も本明細書において提供される。いくつかの態様では、製剤の投与は関節内である。いくつかの態様では、製剤は対象に1回投与される。いくつかの態様では、製剤は2回以上投与され、各注射は約3ヶ月~約60ヶ月間隔てられる。いくつかの態様では、製剤は2週間に1回、3週間に1回、4週間に1回、6週間に1回、8週間に1回、または3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、30ヶ月、もしくは60ヶ月に1回投与される。
【0036】
[本発明1001]
式(I)
の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含む単回用量の調整済み製剤を調製するための方法であって、
(a) 水溶液を提供する段階;
(b) 式(I)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含むスラリーを提供する段階;
(c) 懸濁液を形成させるために該水溶液と該スラリーとを混合する段階; ならびに
(d) 単回用量の調整済み製剤を調製するために容器に該懸濁液を充填する段階
を含む、前記方法。
[本発明1002]
前記水溶液が濾過もしくは熱によって、または濾過および熱の組み合わせによって滅菌される、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記スラリーが熱によって滅菌される、本発明1001~1002のいずれかの方法。
[本発明1004]
懸濁液を形成させるための前記水溶液と前記スラリーとの混合が無菌的に行われ、続いて前記容器に無菌的に充填される、本発明1001~1003のいずれかの方法。
[本発明1005]
最終的な単回用量の調整済み製剤が、無菌である、本発明1001~1004のいずれかの方法。
[本発明1006]
前記水溶液が緩衝液を含む、本発明1001~1005のいずれかの方法。
[本発明1007]
前記水溶液が賦形剤を含む、本発明1001~1006のいずれかの方法。
[本発明1008]
緩衝液がリン酸緩衝液である、本発明1006~1007のいずれかの方法。
[本発明1009]
リン酸緩衝液が、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸カリウム、二塩基性リン酸カリウム、およびそれらの混合物からなる群より選択される、本発明1008の方法。
[本発明1010]
リン酸緩衝液が、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物と一塩基性リン酸ナトリウム一水和物との混合物である、本発明1008~1009のいずれかの方法。
[本発明1011]
賦形剤が界面活性剤、増粘剤、またはそれらの混合物を含む、本発明1007~1010のいずれかの方法。
[本発明1012]
増粘剤が水溶性セルロース誘導体である、本発明1011の方法。
[本発明1013]
界面活性剤がポリソルベートである、本発明1011~1012のいずれかの方法。
[本発明1014]
水溶性セルロース誘導体がカルボキシメチルセルロースナトリウムである、本発明1012~1013のいずれかの方法。
[本発明1015]
前記水溶液が、約0.01 g/kg~約50 g/kg、約0.1 g/kg~約50 g/kg、約1 g/kg~約25 g/kg、約1 g/kg~約10 g/kg、約1 g/kg~約7.5 g/kg、約1 g/kg~約5.5 g/kg、約1 g/kg~約2.5 g/kg、約2.5 g/kg~約50 g/kg、約5 g/kg~約50 g/kg、約10 g/kg~約50 g/kg、約25 g/kg~約50 g/kg、約2.5 g/kg~約7.5 g/kg、約5 g/kg~約10 g/kg、または約10 g/kg~約20 g/kgの増粘剤を含む、本発明1011~1014のいずれかの方法。
[本発明1016]
前記水溶液が約5.5 g/kgの増粘剤を含む、本発明1011~1015のいずれかの方法。
[本発明1017]
前記水溶液が、約0.01 g/kg~約5 g/kg、約0.01 g/kg~約2.5 g/kg、約0.01 g/kg~約1 g/kg、約0.01 g/kg~約0.75 g/kg、約0.01 g/kg~約0.5 g/kg、約0.01 g/kg~約0.25 g/kg、約0.025 g/kg~約5 g/kg、約0.05 g/kg~約5 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約0.1 g/kg~約5 g/kg、0.1 g/kg~約2.5 g/kg、約0.1 g/kg~約1 g/kg、約0.1 g/kg~約0.75 g/kg、約0.1 g/kg~約0.5 g/kg、約0.1 g/kg~約0.25 g/kg、約0.25 g/kg~約5 g/kg、約0.5 g/kg~約5 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約2.5 g/kg~約5 g/kg、約0.25 g/kg~約0.75 g/kg、約0.5 g/kg~約1 g/kg、または約1 g/kg~約2 g/kgの界面活性剤を含む、本発明1011~1016のいずれかの方法。
[本発明1018]
前記水溶液が約0.5 g/kgの界面活性剤を含む、本発明1011~1017のいずれかの方法。
[本発明1019]
前記水溶液が、約5.55 g/kgのカルボキシメチルセルロースナトリウムおよび約0.5 g/kgのポリソルベート80を含む、本発明1011~1018のいずれかの方法。
[本発明1020]
緩衝液がリン酸緩衝生理食塩水である、本発明1011~1019のいずれかの方法。
[本発明1021]
前記スラリーが、約0.001 g/kg~約5 g/kg、約0.001 g/kg~約2.5 g/kg、約0.001 g/kg~約1 g/kg、約0.001 g/kg~約0.75 g/kg、約0.001 g/kg~約0.5 g/kg、約0.001 g/kg~約0.25 g/kg、約0.001 g/kg~約0.01 g/kg、約0.01 g/kg~約5 g/kg、約0.01 g/kg~約2.5 g/kg、約0.01 g/kg~約1 g/kg、約0.01 g/kg~約0.75 g/kg、約0.01 g/kg~約0.5 g/kg、約0.01 g/kg~約0.25 g/kg、約0.1 g/kg~約2.5 g/kg、約0.1 g/kg~約1 g/kg、約0.1 g/kg~約0.75 g/kg、約0.1 g/kg~約0.5 g/kg、約0.1 g/kg~約0.25 g/kg、約0.25 g/kg~約5 g/kg、約0.5 g/kg~約5 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約2.5 g/kg~約5 g/kg、約0.25 g/kg~約0.75 g/kg、約0.5 g/kg~約1 g/kg、または約1 g/kg~約2 g/kgの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む、本発明1001~1020のいずれかの方法。
[本発明1022]
前記スラリーが、約0.15 g/kg、約0.35 g/kg、約0.75 g/kgまたは約1.15 g/kgの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1023]
式(I)の化合物が多形形態を含む、本発明1001~1022のいずれかの方法。
[本発明1024]
製造において用いられる多形が、形態1であり、かつ°2θ値6.8±0.2、12.4±0.2、および18.5±0.2にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、本発明1001~1023のいずれかの方法。
[本発明1025]
式(I)の製造において用いられる化合物が、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物と形態1との混合物を含む、本発明1001~1024のいずれかの方法。
[本発明1026]
式(I)の製造において用いられる化合物が、式(I)の化合物の他の形態を約5重量%以下含む、本発明1001~1025のいずれかの方法。
[本発明1027]
式(I)の製造において用いられる化合物が、式(I)の化合物の他の形態を約1重量%以下含む、本発明1001~1026のいずれかの方法。
[本発明1028]
式(I)の製造において用いられる化合物が、式(I)の化合物の他の形態を約0.1重量%未満含む、本発明1001~1027のいずれかの方法。
[本発明1029]
前記スラリーが賦形剤を含む、本発明1001~1028のいずれかの方法。
[本発明1030]
賦形剤が界面活性剤を含む、本発明1029の方法。
[本発明1031]
界面活性剤がポリソルベートである、本発明1030の方法。
[本発明1032]
前記スラリーが、約0.01 g/kg~約5 g/kg、0.01 g/kg~約2.5 g/kg、約0.01 g/kg~約1 g/kg、約0.01 g/kg~約0.75 g/kg、約0.01 g/kg~約0.5 g/kg、約0.01 g/kg~約0.25 g/kg、約0.025 g/kg~約5 g/kg、約0.05 g/kg~約5 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約0.1 g/kg~約5 g/kg、0.1 g/kg~約2.5 g/kg、約0.1 g/kg~約1 g/kg、約0.1 g/kg~約0.75 g/kg、約0.1 g/kg~約0.5 g/kg、約0.1 g/kg~約0.25 g/kg、約0.25 g/kg~約5 g/kg、約0.25 g/kg~約2.5 g/kg、約0.25 g/kg~約0.75 g/kg、約0.5 g/kg~約5 g/kg、約0.5 g/kg~約2.5 g/kg、約0.5 g/kg~約1 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約2.5 g/kg~約5 g/kg、または約1 g/kg~約2 g/kgの界面活性剤を含む、本発明1030~1031のいずれかの方法。
[本発明1033]
前記スラリーが約0.5 g/kgの界面活性剤を含む、本発明1030~1032のいずれかの方法。
[本発明1034]
前記スラリーが、約0.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む、本発明1030~1033のいずれかの方法。
[本発明1035]
前記スラリーが、約0.35 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む、本発明1030~1034のいずれかの方法。
[本発明1036]
前記スラリーが、約0.75 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む、本発明1030~1035のいずれかの方法。
[本発明1037]
前記スラリーが、約1.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む、本発明1030~1036のいずれかの方法。
[本発明1038]
前記水溶液が濾過混合物である、本発明1001~1037のいずれかの方法。
[本発明1039]
前記水溶液が滅菌希釈剤を含む、本発明1001~1038のいずれかの方法。
[本発明1040]
前記水溶液が第1の滅菌混合物であり; 前記スラリーが第2の滅菌混合物であり; 該第1の滅菌混合物と該第2の滅菌混合物とを混合する段階を含む、本発明1001~1039のいずれかの方法。
[本発明1041]
約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約2.0 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.2 mg/mL、または約0.015 mg/mL~約0.115 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む懸濁液を形成させるために前記水溶液と前記スラリーとが混合される、本発明1001~1040のいずれかの方法。
[本発明1042]
前記容器が、約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.005 mg/mL~約2 mg/mL、約0.001 mg/mL~約2 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1.8 mg/mL、約0.015 mg/mL~約0.115、約0.025 mg/mL~約1.6 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1.5 mg/mL、約0.075 mg/mL~約1.25 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、または約0.25 mg/mL~約0.75 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む懸濁液を含む、本発明1001~1041のいずれかの方法。
[本発明1043]
前記容器が、バイアル、瓶、アンプル、およびシリンジからなる群より選択される、本発明1001~1042のいずれかの方法。
[本発明1044]
バイアルが、ガラスバイアル、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、ポリ(塩化ビニル)、およびそれらの混合物で作られたプラスチックバイアルである、本発明1043の方法。
[本発明1045]
前記容器が、1 mL、2 mL、3 mL、4 mL、5 mL、6 mL、7 mL、8 mL、9 mL、または10 mLの容量を有する、本発明1001~1044のいずれかの方法。
[本発明1046]
前記容器が3 mLのポリプロピレンバイアルである、本発明1001~1045のいずれかの方法。
[本発明1047]
混合する段階が無菌的に行われる、本発明1001~1046のいずれかの方法。
[本発明1048]
充填する段階が無菌的に行われる、本発明1001~1047のいずれかの方法。
[本発明1049]
充填された前記容器を最終的に滅菌する段階をさらに含む、本発明1001~1048のいずれかの方法。
[本発明1050]
(a) 水を含む水溶液を提供する段階;
(b) 式(I)の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含むスラリーを提供する段階;
(c) 懸濁液を形成させるために該水溶液と該スラリーとを混合する段階; ならびに
(d) 単回用量の調整済み製剤を調製するために容器に該懸濁液を充填する段階
を含む方法によって調製された、式(I)
の化合物あるいはその薬学的に許容される塩または非晶質もしくは多形形態を含む単回用量の調整済み製剤。
[本発明1051]
前記水溶液が緩衝液を含む、本発明1050の製剤。
[本発明1052]
前記水溶液が賦形剤を含む、本発明1050~1051のいずれかの製剤。
[本発明1053]
緩衝液がリン酸緩衝液である、本発明1051~1052のいずれかの製剤。
[本発明1054]
リン酸緩衝液が、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸カリウム、二塩基性リン酸カリウム、およびそれらの混合物からなる群より選択される、本発明1051~1053のいずれかの製剤。
[本発明1055]
リン酸緩衝液が、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物と一塩基性リン酸ナトリウム一水和物との混合物である、本発明1051~1054のいずれかの製剤。
[本発明1056]
賦形剤が界面活性剤、増粘剤、またはそれらの混合物を含む、本発明1052~1055のいずれかの製剤。
[本発明1057]
増粘剤が水溶性セルロース誘導体である、本発明1056の製剤。
[本発明1058]
界面活性剤がポリソルベートである、本発明1056~1057のいずれかの製剤。
[本発明1059]
セルロース誘導体がカルボキシメチルセルロースナトリウムである、本発明1057~1058のいずれかの製剤。
[本発明1060]
前記水溶液が、約0.0.01 g/kg~約50 g/kg、約1.0 g/kg~約50 g/kg、約1 g/kg~約25 g/kg、約1 g/kg~約10 g/kg、約1 g/kg~約7.5 g/kg、約1 g/kg~約5.5 g/kg、約1 g/kg~約2.5 g/kg、約2.5 g/kg~約50 g/kg、約5 g/kg~約50 g/kg、約10 g/kg~約50 g/kg、約25 g/kg~約50 g/kg、約2.5 g/kg~約7.5 g/kg、約5 g/kg~約10 g/kg、または約10 g/kg~約20 g/kgの増粘剤を含む、本発明1057~1059のいずれかの製剤。
[本発明1061]
前記水溶液が約5.5 g/kgの増粘剤を含む、本発明1057~1060のいずれかの製剤。
[本発明1062]
前記水溶液が、約0.01 g/kg~約5 g/kg、約0.01 g/kg~約2.5 g/kg、約0.01 g/kg~約1 g/kg、約0.01 g/kg~約0.75 g/kg、約0.01 g/kg~約0.5 g/kg、約0.01 g/kg~約0.25 g/kg、約0.025 g/kg~約5 g/kg、約0.05 g/kg~約5 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約0.1 g/kg~約5 g/kg、0.1 g/kg~約2.5 g/kg、約0.1 g/kg~約1 g/kg、約0.1 g/kg~約0.75 g/kg、約0.1 g/kg~約0.5 g/kg、約0.1 g/kg~約0.25 g/kg、約0.25 g/kg~約5 g/kg、約0.5 g/kg~約5 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約2.5 g/kg~約5 g/kg、約0.25 g/kg~約0.75 g/kg、約0.5 g/kg~約1 g/kg、または約1 g/kg~約2 g/kgの界面活性剤を含む、本発明1057~1061のいずれかの製剤。
[本発明1063]
前記水溶液が約0.5 g/kgの界面活性剤を含む、本発明1057~1062のいずれかの製剤。
[本発明1064]
前記水溶液が、約5.55 g/kgのカルボキシメチルセルロースナトリウムおよび約0.5 g/kgのポリソルベート80を含む、本発明1057~1063のいずれかの製剤。
[本発明1065]
緩衝液がリン酸緩衝生理食塩水である、本発明1053~1064のいずれかの製剤。
[本発明1066]
前記スラリーが、約0.001 g/kg~約5 g/kg、約0.001 g/kg~約2.5 g/kg、約0.001 g/kg~約1 g/kg、約0.001 g/kg~約0.75 g/kg、約0.001 g/kg~約0.5 g/kg、約0.001 g/kg~約0.25 g/kg、約0.001 g/kg~約0.01 g/kg、約0.01 g/kg~約5 g/kg、約0.01 g/kg~約2.5 g/kg、約0.01 g/kg~約1 g/kg、約0.01 g/kg~約0.75 g/kg、約0.01 g/kg~約0.5 g/kg、約0.01 g/kg~約0.25 g/kg、約0.1 g/kg~約2.5 g/kg、約0.1 g/kg~約1 g/kg、約0.1 g/kg~約0.75 g/kg、約0.1 g/kg~約0.5 g/kg、約0.1 g/kg~約0.25 g/kg、約0.25 g/kg~約5 g/kg、約0.5 g/kg~約5 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約2.5 g/kg~約5 g/kg、約0.25 g/kg~約0.75 g/kg、約0.5 g/kg~約1 g/kg、または約1 g/kg~約2 g/kgの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む、本発明1050~1065のいずれかの製剤。
[本発明1067]
前記スラリーが、約0.15 g/kg、約0.35 g/kg、または約1.15 g/kgの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む、本発明1050~1066のいずれかの製剤。
[本発明1068]
式(I)の化合物が多形形態を含む、本発明1050~1067のいずれかの製剤。
[本発明1069]
製造において用いられる多形が、形態1であり、かつ°2θ値6.8±0.2、12.4±0.2、および18.5±0.2にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、本発明1050~1068のいずれかの製剤。
[本発明1070]
式(I)の化合物が、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物と形態1との混合物を含む、本発明1050~1069のいずれかの製剤。
[本発明1071]
式(I)の化合物が、式(I)の化合物の他の形態を約5重量%以下含む、本発明1050~1070のいずれかの製剤。
[本発明1072]
式(I)の化合物が、式(I)の化合物の他の形態を約1重量%以下含む、本発明1050~1071のいずれかの製剤。
[本発明1073]
式(I)の化合物が、式(I)の化合物の他の形態を約0.1重量%未満含む、本発明1050~1072のいずれかの製剤。
[本発明1074]
前記スラリーが賦形剤を含む、本発明1050~1073のいずれかの製剤。
[本発明1075]
賦形剤が界面活性剤を含む、本発明1074の製剤。
[本発明1076]
界面活性剤がポリソルベートである、本発明1075の製剤。
[本発明1077]
前記スラリーが、約0.01 g/kg~約5 g/kg、0.01 g/kg~約2.5 g/kg、約0.01 g/kg~約1 g/kg、約0.01 g/kg~約0.75 g/kg、約0.01 g/kg~約0.5 g/kg、約0.01 g/kg~約0.25 g/kg、約0.025 g/kg~約5 g/kg、約0.05 g/kg~約5 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約0.1 g/kg~約5 g/kg、0.1 g/kg~約2.5 g/kg、約0.1 g/kg~約1 g/kg、約0.1 g/kg~約0.75 g/kg、約0.1 g/kg~約0.5 g/kg、約0.1 g/kg~約0.25 g/kg、約0.25 g/kg~約5 g/kg、約0.25 g/kg~約2.5 g/kg、約0.25 g/kg~約0.75 g/kg、約0.5 g/kg~約5 g/kg、約0.5 g/kg~約2.5 g/kg、約0.5 g/kg~約1 g/kg、約1 g/kg~約5 g/kg、約2.5 g/kg~約5 g/kg、または約1 g/kg~約2 g/kgの界面活性剤を含む、本発明1075~1076のいずれかの製剤。
[本発明1078]
前記スラリーが約0.5 g/kgの界面活性剤を含む、本発明1075~1077のいずれかの製剤。
[本発明1079]
前記スラリーが、約0.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む、本発明1075~1078のいずれかの製剤。
[本発明1080]
前記スラリーが、約0.35 g/kgの主に多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む、本発明1075~1079のいずれかの製剤。
[本発明1081]
前記スラリーが、約1.15 g/kgの主に多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む、本発明1075~1080のいずれかの製剤。
[本発明1082]
前記水溶液が濾過混合物である、本発明1050~1081のいずれかの製剤。
[本発明1083]
前記水溶液が滅菌希釈剤を含む、本発明1050~1082のいずれかの製剤。
[本発明1084]
前記水溶液が第1の滅菌混合物であり; 前記スラリーが第2の滅菌混合物であり; 該第1の滅菌混合物と該第2の滅菌混合物とを混合する段階を含む、本発明1050~1083のいずれかの製剤。
[本発明1085]
約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約2.0 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.2 mg/mL、または約0.015 mg/mL~約0.115 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む懸濁液を形成させるために前記水溶液と前記スラリーとが混合される、本発明1050~1084のいずれかの製剤。
[本発明1086]
前記容器が、約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.005 mg/mL~約2 mg/mL、約0.001 mg/mL~約2 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1.8 mg/mL、約0.015 mg/mL~約0.115、約0.025 mg/mL~約1.6 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1.5 mg/mL、約0.075 mg/mL~約1.25 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、または約0.25 mg/mL~約0.75 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む懸濁液を含む、本発明1050~1085のいずれかの製剤。
[本発明1087]
前記容器が、バイアル、瓶、アンプル、およびシリンジからなる群より選択される、本発明1050~1086のいずれかの製剤。
[本発明1088]
バイアルが、ガラスバイアル、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、ポリ(塩化ビニル)、およびそれらの混合物で作られたプラスチックバイアルである、本発明1087の製剤。
[本発明1089]
前記容器が、1 mL、2 mL、3 mL、4 mL、5 mL、6 mL、7 mL、8 mL、9 mL、または10 mLの容量を有する、本発明1050~1088のいずれかの製剤。
[本発明1090]
前記容器が3 mLのポリプロピレンバイアルである、本発明1050~1089のいずれかの製剤。
[本発明1091]
混合する段階が無菌的に行われる、本発明1050~1090のいずれかの製剤。
[本発明1092]
充填する段階が無菌的に行われる、本発明1050~1091のいずれかの製剤。
[本発明1093]
充填された前記容器が最終的に滅菌される、本発明1050~1092のいずれかの製剤。
[本発明1094]
その必要がある対象において変形性関節症を処置する方法であって、治療的有効量の本発明1050~1094のいずれかの単回用量の調整済み製剤を該対象に投与する段階を含む、前記方法。
[本発明1095]
投与が関節内投与である、本発明1094の方法。
[本発明1096]
前記製剤が1回投与される、本発明1094~1095のいずれかの方法。
[本発明1097]
前記製剤が2回以上投与され、各注射が約3ヶ月~約60ヶ月間隔てられる、本発明1094~1095のいずれかの方法。
[本発明1098]
前記製剤が月1回、3ヶ月に1回、6ヶ月に1回、または60ヶ月に1回投与される、本発明1094~1095および1097のいずれかの方法。
本明細書において提供されるプロセス、製剤、および使用の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1A】
図1A~
図1Dは、式(I)の化合物の多形形態1の走査図である。
図1Aは、完全乾燥形態1のX線粉末回折走査図である。
【
図1B】
図1A~
図1Dは、式(I)の化合物の多形形態1の走査図である。
図1Bは、形態1の示差走査熱量測定走査図である。
【
図2A】
図2A~
図2Hは、式(I)の化合物の多形形態2、2
*、および2
**の走査図である。
図2Aは、完全乾燥形態2のX線粉末回折走査図である。
【
図2B】
図2A~
図2Hは、式(I)の化合物の多形形態2、2
*、および2
**の走査図である。
図2Bは、形態2の示差走査熱量測定走査図である。
【
図2C】
図2A~
図2Hは、式(I)の化合物の多形形態2、2
*、および2
**の走査図である。
図2Cは、形態2の熱重量分析走査図である。
【
図2D】
図2A~
図2Hは、式(I)の化合物の多形形態2、2
*、および2
**の走査図である。
図2Dは、完全乾燥形態2
*のX線粉末回折走査図である。
【
図2E】
図2A~
図2Hは、式(I)の化合物の多形形態2、2
*、および2
**の走査図である。
図2Eは、形態2
*の示差走査熱量測定走査図である。
【
図2F】
図2A~
図2Hは、式(I)の化合物の多形形態2、2
*、および2
**の走査図である。
図2Fは、形態2
*の熱重量分析走査図である。
【
図2G】
図2A~
図2Hは、式(I)の化合物の多形形態2、2
*、および2
**の走査図である。
図2Gは、形態2
**のX線粉末回折走査図である。
【
図2H】
図2A~
図2Hは、式(I)の化合物の多形形態2、2
*、および2
**の走査図である。
図2Hは、形態2
**の示差走査熱量測定走査図である。
【
図3A】
図3A~
図3Cは、式(I)の化合物の多形形態3の走査図である。
図3Aは、完全乾燥形態3のX線粉末回折走査図である。
【
図3B】
図3A~
図3Cは、式(I)の化合物の多形形態3の走査図である。
図3Bは、形態3の示差走査熱量測定走査図である。
【
図4A】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Aは、完全乾燥形態4のX線粉末回折走査図である。
【
図4B】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Bは、形態4の示差走査熱量測定走査図である。
【
図4C】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Cは、形態4の熱重量分析走査図である。
【
図4D】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Dは、完全乾燥形態4
*のX線粉末回折走査図である。
【
図4E】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Eは、形態4
*の示差走査熱量測定走査図である。
【
図4F】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Fは、形態4
*の熱重量分析走査図である。
【
図4G】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Gは、形態4
**のX線粉末回折走査図である。
【
図4H】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Hは、形態4
**の示差走査熱量測定走査図である。
【
図4I】
図4A~
図4Iは、式(I)の化合物の多形形態4、4
*、および4
**の走査図である。
図4Iは、形態4
**の熱重量分析走査図である。
【
図5A】
図5A~
図5Dは、式(I)の化合物の多形形態5および5
*の走査図である。
図5Aは、完全乾燥形態5のX線粉末回折走査図である。
【
図5B】
図5A~
図5Dは、式(I)の化合物の多形形態5および5
*の走査図である。
図5Bは、形態5の示差走査熱量測定走査図である。
【
図5C】
図5A~
図5Dは、式(I)の化合物の多形形態5および5
*の走査図である。
図5Cは、形態5の熱重量分析走査図である。
【
図5D】
図5A~
図5Dは、式(I)の化合物の多形形態5および5
*の走査図である。
図5Dは、形態5
*のX線粉末回折走査図である。
【
図6A】
図6Aおよび
図6Bは、式(I)の化合物の多形形態6の走査図である。
図6Aは、形態6のX線粉末回折走査図である。
【
図6B】
図6Aおよび
図6Bは、式(I)の化合物の多形形態6の走査図である。
図6Bは、形態6の示差走査熱量測定走査図である。
【
図7A】
図7A~
図7Cは、式(I)の化合物の多形形態7の走査図である。
図7Aは、完全乾燥形態7のX線粉末回折走査図である。
【
図7B】
図7A~
図7Cは、式(I)の化合物の多形形態7の走査図である。
図7Bは、形態7の示差走査熱量測定走査図である。
【
図8A】
図8A~
図8Cは、式(I)の化合物の多形形態8の走査図である。
図8Aは、完全乾燥形態8のX線粉末回折走査図である。
【
図8B】
図8A~
図8Cは、式(I)の化合物の多形形態8の走査図である。
図8Bは、形態8の示差走査熱量測定走査図である。
【
図9A】
図9A~
図9Dは、式(I)の化合物の多形形態9の走査図である。
図9Aは、完全乾燥形態9のX線粉末回折走査図である。
【
図9B】
図9A~
図9Dは、式(I)の化合物の多形形態9の走査図である。
図9Bは、形態9の示差走査熱量測定走査図である。
【
図12A】
図12A~
図12Cは、式(I)の化合物の多形形態1の非化学量論的水和物の一例である形態12の走査図である。
図12Aは、形態12のX線粉末回折走査図である。
【
図12B】
図12A~
図12Cは、式(I)の化合物の多形形態1の非化学量論的水和物の一例である形態12の走査図である。
図12Bは、形態12の示差走査熱量測定走査図である。
【
図12C】
図12A~
図12Cは、式(I)の化合物の多形形態1の非化学量論的水和物の一例である形態12の走査図である。
図12Cは、形態12の熱重量分析走査図である。
【
図13A】
図13A~
図13Dは、式(I)の化合物の多形形態1の非化学量論的水和物の一例である形態13の走査図である。
図13Aは、形態13のX線粉末回折走査図である。
【
図13B】
図13A~
図13Dは、式(I)の化合物の多形形態1の非化学量論的水和物の一例である形態13の走査図である。
図13Bは、形態13の示差走査熱量測定走査図である。
【
図13C】
図13A~
図13Dは、式(I)の化合物の多形形態1の非化学量論的水和物の一例である形態13の走査図である。
図13Cは、形態13の熱重量分析走査図である。
【
図13D】
図13A~
図13Dは、式(I)の化合物の多形形態1の非化学量論的水和物の一例である形態13の走査図である。
図13Dは、形態13の動的蒸気吸着走査図である。
【
図14】
図14は、本明細書において記述される例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図15】
図15A~
図15Dは、式(I)の化合物の多形形態1の非化学量論的または化学量論的水和物の一例である、増加する相対湿度(RH)の存在下での形態1の走査図である。
図15Aは、無水形態1として RH 10%に曝露された形態1のX線粉末回折走査図である。
図15Bは、形態1の部分水和物としてRH 20%に曝露された形態1のX線粉末回折走査図である。
図15Cは、形態1の水和物(約10~12%の水の取り込み)としてRH 30%に曝露された形態1のX線粉末回折走査図である。
図15Dは、形態1の完全水和物(約17~20%の水の取り込み)としてRH 90%に曝露された形態1のX線粉末回折走査図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
詳細な説明
1. 定義
他に定義されない限り、本明細書において用いられる全ての技術的および科学的用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。方法および材料は、本開示で用いるために本明細書において記述される; 当技術分野において公知の他の適当な方法および材料を用いることもできる。材料、方法、および実施例は例示的なものにすぎず、限定的であることを意図しない。本明細書において言及された全ての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、および他の参考文献は、参照によりその全体が組み入れられる。矛盾がある場合、定義を含めて、本明細書が優先するものとする。
【0039】
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、生物学的にまたはその他の点で望ましくないものではない、任意のおよび全ての溶媒、共溶媒、錯化剤、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質のためのそのような媒体および薬剤の使用は、当技術分野において周知である。任意の従来の媒体または薬剤が活性成分と適合しない場合を除いて、治療用製剤におけるその使用が企図される。補助的な活性成分を製剤に組み入れることもできる。さらに、当技術分野において一般的に使用されているような、さまざまな賦形剤を含めることができる。これらのおよびその他のそのような化合物は文献に、例えば、Merck Index, Merck & Company, Rahway, NJに記述されている。薬学的組成物中にさまざまな成分を含めることについての考察は、例えば、Gilman et al. (Eds.) (2010); Goodman and Gilman’s: The Pharmacological Basis of Therapeutics, 12th Ed., The McGraw-Hill Companiesに記述されている。
【0040】
本明細書において用いられる場合、「単回用量」とは、非経口投与(注射または注入)のために容器中に包装されている無菌製剤をいう。単回用量製剤は、一回の注射/注入として一人の患者で用いるために設計されている。単回用量製剤で用いるための容器の例としては、バイアル、アンプル、瓶、およびシリンジが挙げられる。
【0041】
本明細書において用いられる「調整済み」とは、指定の経路で用いる前に、規定量の希釈剤、例えば注射用水または他の適当な希釈剤による構成または希釈を必要としない製剤をいう。例えば、シリンジに引き上げることしか必要としない、所望の濃度の、バイアル中の製剤。
【0042】
本明細書において使用される「多形」という用語は、結晶格子中の分子秩序の結果として異なる物理特性を有する同じ分子の結晶を意味する。単一化合物の多形は、互いに異なる1つまたは複数の化学特性、物理特性、機械特性、電気特性、熱力学特性、および/または生物特性を有する。多形が示す物理特性の差は、貯蔵安定性、圧縮性、密度(組成物および製剤の製造において重要)、溶解速度(バイオアベイラビリティを決定する上で重要な因子)、溶解度、融点、化学安定性、物理安定性、粉末流動性、水分吸着、圧密性、ならびに粒子の形態といった薬学的パラメータに影響しうる。安定性の差は、化学反応性の変化(例えば酸化の差。これにより、1つの多形で構成される剤形は別の多形で構成される剤形よりも速やかに変色する)もしくは機械的変化(例えば貯蔵時の結晶変化。このとき、動力学的に好ましい多形は熱力学的により安定な多形に変換される)、またはその両方の変化(例えば、1つの多形は別の多形よりも吸湿性が高い)により生じうる。溶解度/溶解の差の結果として、いくつかの転移は効力および/または毒性に影響する。さらに、結晶の物理特性は加工において重要でありうる。例えば、1つの多形は、溶媒和物を比較的形成しやすいことがあり、または、濾過することおよび洗浄して不純物を除去することが困難なことがある(すなわち、粒子形状および粒径分布が1つの多形と別の多形とで異なることがある)。「多形」は、化合物の非晶質形態を含まない。本明細書において使用される「非晶質」とは、化合物の固体形態または化合物の可溶化形態でありうる、化合物の非結晶形を意味する。例えば、「非晶質」とは、分子または外面の規則的に反復される配置を伴わない化合物を意味する。
【0043】
本明細書において使用される「無水」という用語は、1重量%以下の水を有する式(I)の化合物の結晶形を意味する。例えば、0.5重量%以下、0.25重量%以下、または0.1重量%以下の水である。
【0044】
本明細書において使用される「溶媒和物」という用語は、結晶格子が1つまたは複数の結晶化溶媒を含む、式(I)の化合物の結晶形、例えば該化合物の多形形態を意味する。
【0045】
「非化学量論的水和物」という用語は、水を含むが、含水量の変動が結晶構造の有意な変化を生じさせない、式Iの化合物の結晶形を意味する。いくつかの態様では、非化学量論的水和物は、水分子が拡散可能な経路または網目を結晶構造全体にわたって有する式Iの化合物の結晶形を意味しうる。非化学量論的水和物の乾燥中に、結晶網目を著しく妨害することなく相当な比率の水を除去することができ、続いて、結晶を再水和することで最初の非化学量論的水和結晶形を得ることができる。化学量論的水和物とは異なり、非化学量論的水和物の脱水および再水和は相転移を伴わず、したがって、非化学量論的水和物のすべての水和状態は同じ結晶形を表す。いくつかの態様では、非化学量論的水和物は最大約20重量%の水、例えば約20重量%、約19重量%、約18重量%、約17重量%、約16重量%、約15重量%、約14重量%、約13重量%、約12重量%、約11重量%、約10重量%、約9重量%、約8重量%、約7重量%、約6重量%、約5重量%、約4重量%、約3重量%、約2重量%、または1重量%超の水を有しうる。いくつかの態様では、非化学量論的水和物は1重量%~約20重量%の水、例えば1重量%~約5重量%、1重量%~約10重量%、1重量%~約15重量%、約2重量%~約5重量%、約2重量%~約10重量%、約2重量%~約15重量%、約2重量%~約20重量%、約5重量%~約10重量%、約5重量%~約15重量%、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約15重量%、約10重量%~約20重量%、または約15重量%~約20重量%の水を有しうる。
【0046】
いくつかの態様では、非化学量論的または化学量論的水和物などの結晶形中の水の重量%はカール・フィッシャー滴定法により決定される。いくつかの態様では、結晶形はカール・フィッシャー滴定の前に乾燥している。
【0047】
式(I)の化合物の多形を含む組成物に関して使用される場合の「純度」とは、言及される組成物中の式(I)の化合物の別の多形形態または非晶質形態に対する1つの特定の多形形態の割合を意味する。例えば、純度90%を有する多形形態1を含む組成物は、90重量部の形態1、ならびに10重量部の式(I)の化合物の他の多形形態および/または非晶質形態を含む。
【0048】
本明細書で使用されるように、化合物または組成物が著しい量の1つまたは複数の他の成分を含まない場合、化合物または組成物は当該の他の成分を「実質的に含まない」。当該の成分としては、出発原料、残留溶媒、または、本明細書において提供される化合物および組成物の調製および/もしくは単離により生じうる任意の他の不純物を挙げることができる。いくつかの態様では、本明細書において提供される多形形態は他の多形形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、式(I)の化合物の特定の多形が存在する式(I)の化合物の少なくとも約95重量%を構成する場合、特定の多形は他の形態を「実質的に含まない」。いくつかの態様では、式(I)の化合物の特定の多形が存在する式(I)の化合物の少なくとも約97重量%、約98重量%、約99重量%、または約99.5重量%を構成する場合、特定の多形は他の形態を「実質的に含まない」。特定の態様では、水の量が式(I)の化合物の特定の多形の約2重量%以下、約1重量%以下、または約0.5重量%以下を構成する場合、多形は水を「実質的に含まない」。
【0049】
本明細書で使用されるように、化合物の少なくとも約50重量%が所与の多形の形態である場合、化合物は当該の多形として「実質的に存在する」。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約60重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約70重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約80重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約90重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約95重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約96重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約97重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約98重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約99重量%は当該の多形の形態である。いくつかの態様では、化合物の少なくとも約99.5重量%は当該の多形の形態である。
【0050】
「室温」または「RT」とは、典型的な実験室の周囲温度をいい、これは典型的には25℃前後である。
【0051】
「投与」または「投与する」という用語は、哺乳動物、鳥類、魚類、または両生類を含む、脊椎動物または無脊椎動物に化合物または薬学的製剤の投与量を与える方法をいう。好ましい投与方法は、さまざまな要因、例えば、薬学的製剤の成分、疾患の部位、および疾患の重症度に応じて変わりうる。
【0052】
本明細書において用いられる「対象」は、ヒトまたはヒト以外の哺乳動物、例えばイヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ヒト以外の霊長類または鳥類、例えばニワトリ、および任意の他の脊椎動物または無脊椎動物を意味する。いくつかの態様では、対象はヒトである。
【0053】
本明細書において用いられる場合、「治療的有効量」は、所望の効果を達成するのに十分であり、疾患状態の性質および重症度、ならびに化合物の効力によって変化しうる、式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む本明細書において提供される製剤の量である。治療効果は、ある程度まで、疾患の症状の1つまたは複数の軽減であり、疾患を治癒することを含みうる。「治癒する」とは、活動性疾患の症状が解消されることを意味する。しかしながら、治癒が得られた後でさえも、疾患のある種の長期的または恒久的な影響が存在しうる(例えば、広範囲の組織損傷など)。
【0054】
本明細書において用いられる「処置する」、「処置」または「処置すること」とは、治療目的のために本明細書において提供される化合物または薬学的製剤を投与することをいう。「治療的処置」という用語は、疾患に既に罹患している患者に処置を施し、かくして既存の症状の改善、さらなる症状の予防、症状の根底にある代謝原因の改善、障害のさらなる進行の延期もしくは予防および/または発症すると予想されるであろうもしくは予想される症状の重症度の軽減のような、治療上有益な効果を引き起こすことをいう。
【0055】
2. 単回用量の調整済み製剤を調製するためのプロセス
その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)
の化合物を含む単回用量の調整済み製剤を調製するためのプロセスが本明細書において提供される。このプロセスは、
(a) 水を含む水溶液を提供する段階;
(b) その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含むスラリーを提供する段階;
(c) 懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとを混合する段階; ならびに
(d) 単回用量の製剤を調製するために容器に懸濁液を無菌的に充填する段階
を含む。
【0056】
本明細書において提供されるプロセスにおいて、このプロセスは、水を含む水溶液を提供する段階を含む。適当なタイプの水は、脱イオン水、蒸留水、逆浸透濾過水、試薬等級水、注射用水(WFI)、医薬(pharmaceuticals)で用いるのに適したUSP/EP等級水、および水性緩衝溶液を含むが、これらに限定されることはない。水は、寄生虫、病原体、化学汚染物質、および粒子汚染のような、汚染物質を実質的に含まない。いくつかの態様では、水溶液は緩衝液を含む。いくつかの態様では、水溶液は賦形剤を含む。いくつかの態様では、水溶液は緩衝液および賦形剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は増粘剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤、増粘剤、またはそれらの混合物を含む。例えば、水溶液は水性緩衝液中に界面活性剤および増粘剤を含むことができる。いくつかの態様では、増粘剤はセルロース誘導体である。いくつかの態様では、水溶液は、リン酸緩衝生理食塩水中に約5.55 g/kgのカルボキシメチルセルロースナトリウムおよび約0.5 g/kgのポリソルベート80を含む。
【0057】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、水溶液は増粘剤を含む。増粘剤は、例えば、セルロースもしくはセルロース誘導体または合成ポリマーであることができる。増粘剤の例としては、微結晶性セルロース(アビセル(Avicel): Asahi Kasei Corp.など)、微結晶性セルロースカルメロースナトリウム(アビセルRC: Asahi Kasei Corp.など)、メチルセルロース(メトローズ(Metolose)SM: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、エチルセルロース(エトセル(Ethocel): Dow Chemical Co.など)、ヒドロキシプロピルセルロース(Nisso HPC: Nippon Soda Co., Ltd.など)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208(メトローズ90SH: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906(メトローズ65SH: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(メトローズ60SH: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート200731(HPMCP: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート220824(HPMCP: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(Shin-Etsu AQOAT: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、カルメロース(NS-300: Gotoku Chemical Co., Ltd.など)、カルメロースカルシウム(ECG-505: Gotoku Chemical Co., Ltd.など)、カルメロースナトリウム(セロゲン(Cellogen): Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.など)、クロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol: Asahi Kasei Corp.など)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC: Freund Corp.など)、セルロースアセテートフタレート(CAP: Wako Pure Chemical Industries, Ltd.など)、ヒドロキシエチルセルロース(NATROSOL: Aqualon Corp.など)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されることはない。いくつかの態様では、増粘剤はセルロース誘導体である。いくつかの態様では、セルロース誘導体は水溶性セルロースまたは水溶性セルロース誘導体である。いくつかの態様では、セルロース誘導体はカルボキシメチルセルロース、またはその薬学的に許容される塩である。例えば、水溶液はナトリウムカルボキシメチルセルロースを含む。
【0058】
増粘剤は約0.01 g/kg~約50 g/kg水溶液の量で水溶液中に存在することができる。例えば、約0.01 g/kg~約25 g/kg; 約0.01 g/kg~約5 g/kg; 約0.1 g/kg~約50 g/kg; 約0.1 g/kg~約25 g/kg; 約0.1 g/kg~約5 g/kg; 約0.5 g/kg~約50 g/kg; 約0.5 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.5 g/kg~約10 g/kg; 約0.5 g/kg~約7.5 g/kg; 約0.5 g/kg~約5.5 g/kg; 約0.5 g/kg~約2.5 g/kg; 約1 g/kg~約50 g/kg; 約1 g/kg~約25 g/kg; 約1 g/kg~約10 g/kg; 約1 g/kg~約7.5 g/kg; 約1 g/kg~約5.5 g/kg; 約1 g/kg~約2.5 g/kg; 約2.5 g/kg~約50 g/kg; 約5 g/kg~約50 g/kg; 約10 g/kg~約50 g/kg; 約25 g/kg~約50 g/kg; 約0.1 g/kg~約5 g/kg; 約2.5 g/kg~約7.5 g/kg; 約5 g/kg~約10 g/kg; および約10 g/kg~約20 g/kg水溶液。いくつかの態様では、増粘剤は約5 g/kg水溶液で水溶液中に存在することができる。いくつかの態様では、増粘剤は約5.55 g/kg水溶液で水溶液中に存在することができる。例えば、水溶液は約5.55 g/kgのカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む。いくつかの態様では、セルロース誘導体は水溶液の約0.05重量%~約5重量%の量で水溶液中に存在する。例えば、水溶液の約0.05重量%~約2.5重量%; 約0.05重量%~約1重量%; 約0.05重量%~約0.75重量%; 約0.05重量%~約0.55重量%; 約0.05重量%~約0.25重量%; 約0.1重量%~約5重量%; 約0.1重量%~約2.5重量%; 約0.1重量%~約1重量%; 約0.1重量%~約0.75重量%; 約0.1重量%~約0.55重量%; 約0.1重量%~約0.25重量%; 約0.25重量%~約5重量%; 約0.5重量%~約5重量%; 約1重量%~約5重量%; 約2.5重量%~約5重量%; 約0.25重量%~約0.75重量%; 約0.5重量%~約1重量%; および約1重量%~約2重量%。いくつかの態様では、増粘剤は水溶液の約0.55重量%で水溶液中に存在することができる。例えば、水溶液は約0.55重量%のカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む。
【0059】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、水溶液は界面活性剤を含む。界面活性剤の例としては、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、およびポリソルベート85のようなポリソルベート; ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60およびポリオキシル35ヒマシ油のようなポリオキシエチレン硬化ヒマシ油; ソルビタン脂肪酸エステル; ショ糖脂肪酸エステル; ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール; ポリオキシエチレン脂肪酸エーテル; ステアリン酸ポリオキシル; ホスファチジルコリン; 脂肪酸、脂肪族アルコール、またはそれらの組み合わせ、および炭素鎖長4~20個の炭素を含有するホスファチジルグリセロールを含むが、これらに限定されない、ホスファチジルグリセロール; ならびに1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-(ホスホ-s-(1-グリセロール))、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-(ホスホ-rac-(1-グリセロール))、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-(ホスホ-rac-(1-グリセロール))、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、デオキシコール酸、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(dl)、ジステアロイルホスファチジルコリン(dl)、ドクサートナトリウム、卵リン脂質、パルミトステアリン酸グリセリル、三オレイン酸グリセリル、水素化大豆レシチン、加水分解大豆タンパク(酵素的(enzymatic); 2000mw)、ヒドロキシエチルピペラジンエタンスルホン酸、レシチン、ミリピリウムクロリド、n-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-phiv、オレイン酸、パルミチン酸、peg植物油、peg-20ソルビタンステアレート、peg-40ヒマシ油、リン脂質、ポロキサマー188、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール3350、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール600、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、コレステリル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、ナトリウムn-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-glyc、オレイン酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルチミン酸ソルビタン、ステアリン酸、トリカプリリン、またはそれらの混合物を含むが、これらに限定されない、他の界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されることはない。いくつかの態様では、界面活性剤はポリソルベートである。例えば、水溶液はポリソルベート80を含む。
【0060】
界面活性剤は約0.01 g/kg~約5 g/kg水溶液の量で水溶液中に存在することができる。いくつかの態様では、界面活性剤の濃度は、個々の界面活性剤の臨界ミセル濃度に依存する。いくつかの態様では、界面活性剤の量は、界面活性剤の臨界ミセル濃度を上回るのに十分であり、粒子の表面積を被覆するのに十分であり、またはその両方である。例えば、水溶液の約0.01 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約1 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.025 g/kg~約5 g/kg; 約0.05 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約0.1 g/kg~約5 g/kg; 約0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.5 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.25 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.5 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.5 g/kg~約1 g/kg; および約1 g/kg~約2 g/kg。いくつかの態様では、界面活性剤は約0.5 g/kg水溶液で水溶液中に存在することができる。例えば、水溶液は約0.5 g/kgのポリソルベート80を含む。いくつかの態様では、界面活性剤は、水溶液の約0.001重量%~約0.5重量%の量で水溶液中に存在することができる。例えば、水溶液の約0.001重量%~約0.25重量%; 約0.001重量%~約0.1重量%; 約0.001重量%~約0.075重量%; 約0.001重量%~約0.05重量%; 約0.001重量%~約0.025重量%; 約0.0025重量%~約0.5重量%; 約0.005重量%~約0.5重量%; 約0.1重量%~約0.5重量%; 約0.01重量%~約0.5重量%; 約0.01重量%~約0.25重量%; 約0.01重量%~約0.1重量%; 約0.01重量%~約0.075重量%; 約0.01重量%~約0.05重量%; 約0.01重量%~約0.025重量%; 約0.025重量%~約0.5重量%; 約0.05重量%~約0.5重量%; 約0.1重量%~約0.5重量%; 約0.025重量%~約0.5重量%; 約0.025重量%~約2.5重量%; 約0.025重量%~約0.075重量%; 約0.05重量%~約2.5重量%; 約0.05重量%~約0.1重量%; および約0.1重量%~約0.2重量%。いくつかの態様では、界面活性剤は、水溶液の約0.05重量%で水溶液中に存在することができる。例えば、水溶液は約0.05重量%のポリソルベート80を含む。
【0061】
本明細書において提供されるプロセスにおいて、このプロセスは、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含むスラリーを提供する段階を含む。いくつかの態様では、式(I)の化合物は多形形態1である。いくつかの態様では、式(I)の化合物は1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。いくつかの態様では、スラリーは界面活性剤を含む。 いくつかの態様では、スラリーは水を含む。例えば、スラリーは水中に、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物と、界面活性剤とを含むことができる。
【0062】
その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、約0.001 g/kg~約5 g/kgスラリーの量でスラリー中に存在することができる。例えば、約0.001 g/kg~約5 g/kg; 約0.001 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.001 g/kg~約1 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.001 g/kg~約0.01 g/kg; 約0.01 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約1 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.01 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.1 g/kg~約2.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約1 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.5 g/kg; 約0.1 g/kg~約0.25 g/kg; 約0.25 g/kg~約5 g/kg; 約0.5 g/kg~約5 g/kg; 約1 g/kg~約5 g/kg; 約2.5 g/kg~約5 g/kg; 約0.25 g/kg~約0.75 g/kg; 約0.5 g/kg~約1 g/kg; および約1 g/kg~約2 g/kgスラリー。いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、約0.15 g/kgスラリーでスラリー中に存在することができる。いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、約0.35 g/kgスラリーでスラリー中に存在することができる。いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、約1.15 g/kgスラリーでスラリー中に存在することができる。いくつかの態様では、スラリーは、約0.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、スラリーは、約0.35 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、スラリーは、約1.15 g/kgの多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物を含む。
【0063】
いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、スラリーの約0.0001重量%~約0.5重量%の量でスラリー中に存在することができる。例えば、スラリーの約0.0001重量%~約0.5重量%; 約0.0001重量%~約0.25重量%; 約0.0001重量%~約0.1重量%; 約0.0001重量%~約0.075重量%; 約0.0001重量%~約0.05重量%; 約0.0001重量%~約0.025重量%; 約0.0001重量%~約0.001重量%; 約0.001重量%~約0.5重量%; 約0.001重量%~約0.25重量%; 約0.001重量%~約0.1重量%; 約0.001重量%~約0.075重量%; 約0.001重量%~約0.05重量%; 約0.001重量%~約0.025重量%; 約0.01重量%~約0.25重量%; 約0.01重量%~約0.1重量%; 約0.01重量%~約0.075重量%; 約0.01重量%~約0.05重量%; 約0.01重量%~約0.025重量%; 約0.025重量%~約0.5重量%; 約0.05重量%~約0.5重量%; 約0.1重量%~約0.5重量%; 約0.25重量%~約0.5重量%; 約0.025重量%~約0.075重量%; 約0.05重量%~約0.1重量%; および約0.1重量%~約0.2重量%。いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、スラリーの約0.015重量%でスラリー中に存在することができる。例えば、スラリーは、約0.015重量%の多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、スラリーの約0.035重量%でスラリー中に存在することができる。例えば、スラリーは、約0.035重量%の多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、スラリーの約0.115重量%でスラリー中に存在することができる。例えば、スラリーは、約0.115重量%の多形形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物を含む。
【0064】
いくつかの態様では、スラリーは水中に約0.15 g/kgの式(I)の化合物、例えば、形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物と、約0.5 g/kgのポリソルベート80とを含む。いくつかの態様では、化合物は、他の形態を5重量%以下有する。例えば、1%以下または0.1%未満の、非晶形を含む任意のさらなる形態。いくつかの態様では、スラリーは水中に約0.35 g/kgの式(I)の化合物、例えば、形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、および約0.5 g/kgのポリソルベート80を含む。いくつかの態様では、スラリーは水中に約1.15 g/kgの式(I)の化合物、例えば、形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、および約0.5 g/kgのポリソルベート80を含む。
【0065】
いくつかの態様では、スラリーは水を含む。適当なタイプの水は、脱イオン水、蒸留水、逆浸透濾過水、試薬等級水、注射用水(WFI)、医薬(pharmaceuticals)で用いるのに適したUSP等級水、および水性緩衝溶液を含むが、これらに限定されることはない。水は、寄生虫、病原体、化学汚染物質、および粒子汚染のような、汚染物質を実質的に含まない。いくつかの態様では、スラリーは注射用水を含む。
【0066】
本明細書において提供されるプロセスにおいて、このプロセスは、懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとを混合する段階を含む。いくつかの態様では、水溶液がスラリーに添加される。いくつかの態様では、スラリーが水溶液に添加される。いくつかの態様では、水溶液およびスラリーは、実質的に同時に容器に添加される。
【0067】
いくつかの態様では、水溶液は濾過混合物である。いくつかの態様では、濾過混合物は水を含む。いくつかの態様では、濾過混合物は水および賦形剤を含む。いくつかの態様では、賦形剤は界面活性剤、増粘剤、またはそれらの混合物を含む。いくつかの態様では、濾過混合物は、0.2 μmのフィルタを通して水溶液を濾過することによって調製される。いくつかの態様では、フィルタは、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ナイロン、ポリエーテルスルホンもしくはポリテトラフルオロエチレンのようなポリマー、再生セルロース、またはガラスを含む膜を含む。いくつかの態様では、フィルタ膜はポリマー膜である。いくつかの態様では、フィルタ膜はポリエーテルスルホン(PES)膜である。いくつかの態様では、滅菌希釈剤を濾過混合物と混合する。
【0068】
いくつかの態様では、水溶液、スラリー、またはその両方は滅菌される。いくつかの態様では、滅菌は熱によるものである。いくつかの態様では、滅菌はバルク蒸気滅菌によるものである。いくつかの態様では、滅菌は乾熱滅菌によるものである。いくつかの態様では、滅菌は照射によるものである。いくつかの態様では、滅菌は濾過によるものである。いくつかの態様では、滅菌は、バルク蒸気滅菌、乾熱滅菌、照射、またはそれらの組み合わせによるものである。いくつかの態様では、水溶液は濾過もしくは熱によって、または濾過および熱の組み合わせによって滅菌される。いくつかの態様では、スラリーと混合する前に水溶液を滅菌して第1の滅菌混合物を形成させる。いくつかの態様では、濾過混合物はスラリーと混合する前に滅菌される。いくつかの態様では、濾過混合物は滅菌希釈剤と無菌的に混合され、スラリーと混合する前に滅菌される。いくつかの態様では、水溶液と混合する前にスラリーを滅菌して第2の滅菌混合物を形成させる。いくつかの態様では、スラリーは熱によって滅菌される。いくつかの態様では、水溶液を滅菌して第1の滅菌混合物を形成させ、スラリーを滅菌して第2の滅菌混合物を形成させた後に混合する。
【0069】
いくつかの態様では、懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとが無菌的に混合される。混合は、任意の滅菌希釈剤または注射用溶液を用いて行うことができる。例えば、任意の市販の滅菌希釈剤または注射用溶液を用いることができる。いくつかの態様では、注射用滅菌溶液は、塩化カリウムを含むまたは含まない生理食塩水、例えば、0.9%生理食塩水溶液、デキストロース、例えば、5%デキストロース溶液、リン酸緩衝液、乳酸加リンゲル溶液、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されることはない。いくつかの態様では、注射用滅菌溶液は、ヒアルロン酸またはヒアルロン酸誘導体を含有する市販の溶液である。いくつかの態様では、滅菌希釈剤は、0.015 mg/mLの、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、懸濁液をもたらすのに十分な量で無菌的に添加される。いくつかの態様では、滅菌希釈剤は、0.035 mg/mLの、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、懸濁液をもたらすのに十分な量で無菌的に添加される。いくつかの態様では、滅菌希釈剤は、0.115 mg/mLの、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、懸濁液をもたらすのに十分な量で無菌的に添加される。
【0070】
本明細書において提供されるプロセスにおいて、懸濁液を形成させるために水溶液とスラリーとが混合される。例えば、いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、懸濁液の水相に完全には溶解しない。本明細書において提供されるプロセスにおいて、懸濁液は、約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約2.0 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.01 mg/mL~約0.2 mg/mL、または約0.015 mg/mL~約0.115 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む。いくつかの態様では、懸濁液は、0.015 mg/mLの、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、懸濁液は、0.035 mg/mLの、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、懸濁液は、0.115 mg/mLの、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。
【0071】
本明細書において提供されるプロセスのいくつかの態様では、水溶液、スラリー、懸濁液、またはそれらの組み合わせはタンク内で調製される。例えば、タンクは製造のために用いられるタンクであることができる。いくつかの態様では、タンクはステンレス製タンクである。いくつかの態様では、タンクは蒸気衣を備えている。いくつかの態様では、タンクは、タンクに添加された成分を混合するために用いられる1つまたは複数のミキサー、例えば、標準的なミキサーおよび/またはホモジナイザーを備えている。いくつかの態様では、タンクは加熱装置および/または冷却装置を備えている。いくつかの態様では、タンクは、添加用ポート、再循環機器、移送機器、ミキサー、加熱機器および/または冷却機器、ならびにそれらの組み合わせを含む。いくつかの態様では、タンクは約5 L~約5000 Lの容量を有する。いくつかの態様では、タンクは約5 L~約3000 L; 約5 L~約2000 L; 約5 L~約1000 L; 約5 L~約500 L; 約5 L~約300 L; 約5 L~約150 L; 約5 L~約100 L; 約5 L~約50 L; 約5 L~約30 L; 約5 L~約20 L; 約20 L~約5000 L; 約20 L~約3000 L; 約20 L~約2000 L; 約20 L~約1000 L; 約20 L~約500 L; 約20 L~約300 L; 約20 L~約150 L; 約20 L~約100 L; 約20 L~約50 L; 約20 L~約30 L; 約30 L~約5000 L; 約30 L~約3000 L; 約30 L~約2000 L; 約30 L~約1000 L; 約30 L~約500 L; 約30 L~約300 L; 約30 L~約150 L; 約30 L~約100 L; 約30 L~約50 L; 約50 L~約5000 L; 約50 L~約3000 L; 約50 L~約2000 L; 約50 L~約1000 L; 約50 L~約500 L; 約50 L~約300 L; 約50 L~約150 L; 約50 L~約100 L; 約100 L~約5000 L; 約100 L~約3000 L; 約100 L~約2000 L; 約100 L~約1000 L; 約100 L~約500 L; 約100 L~約300 L; 約100 L~約150 L; 約150 L~約5000 L; 約150 L~約3000 L; 約150 L~約2000 L; 約150 L~約1000 L; 約150 L~約500 L; 約150 L~約300 L; 約300 L~約5000 L; 約300 L~約3000 L; 約300 L~約2000 L; 約300 L~約1000 L; 約300 L~約500 L; 約500 L~約5000 L; 約500 L~約3000 L; 約500 L~約2000 L; 約500 L~約1000 L; 約1000 L~約5000 L; 約1000 L~約3000 L; 約1000 L~約2000 L; 約2000 L~約5000 L; 約2000 L~約3000 L; または約3000 L~約5000 Lの容量を有する。いくつかの態様では、タンクは約5000 L、約3000 L、約2000 L、約1000 L、約500 L、約300 L、約150 L、約100 L、約50 L、約30 L、約20 L、または約5 Lの容量を有する。他のサイズのタンクが知られており、提供されるプロセスとともに用いられうる。
【0072】
いくつかの態様では、プロセスはスケールアップされた製造プロセスを用いて実施される。スケールアップされた製造プロセスは、1 Lもしくは約1 Lを超えるまたは1ガロンもしくは約1ガロンを超える、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000もしくはそれ以上のリットルを超える容量に対して用いることができる。
【0073】
本明細書において提供されるプロセスにおいて、このプロセスは、単回用量の調整済み製剤を調製するために容器に懸濁液を無菌的に充填する段階を含む。容器の例としては、バイアル、瓶、アンプル、およびシリンジが挙げられるが、これらに限定されることはない。いくつかの態様では、懸濁液は使い捨てバイアルに無菌的に充填される(すなわち、各バイアルの未使用部分は廃棄され、後の投与のために保存されない)。いくつかの態様では、バイアルは、プラスチックバイアルである。例えば、バイアルは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートG、ポリ(塩化ビニル)、およびそれらの混合物で作られることができる。いくつかの態様では、バイアルはポリプロピレンバイアルである。いくつかの態様では、バイアルはガラスバイアルである。容器は、所望の量の製剤に適合しうる任意のサイズであることができる。例えば、容器は1 mL、2 mL、3 mL、4 mL、5 mL、6 mL、7 mL、8 mL、9 mL、または10 mLの容器であることができる。いくつかの態様では、容器は3 mLバイアルである。いくつかの態様では、容器は5 mLバイアルである。いくつかの態様では、容器は3 mLポリプロピレンバイアルである。例えば、ブローフィルシール技術を用いて作出されるポリプロピレンバイアル。いくつかの態様では、バイアルはシリンジで製剤を容易に引き出すように設計される。いくつかの態様では、バイアルはルアー(Luer)スリップ設計を有する。いくつかの態様では、バイアルはルアーロック設計を有する。
【0074】
本明細書において提供されるプロセスによって産生された、結果として得られる単回用量の調整済み製剤は、容器中に充填され、約0.005 mg/mL~約2.5 mg/mL、例えば、約0.005 mg/mL~約2 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1.8 mg/mL、約0.015 mg/mL~約0.115、約0.025 mg/mL~約1.6 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1.5 mg/mL、約0.075 mg/mL~約1.25 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、または約0.25 mg/mL~約0.75 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、容器は、約0.015 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、製剤を含む。いくつかの態様では、容器は、約0.035 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む製剤を含む。いくつかの態様では、容器は、約0.115 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、製剤を含む。いくつかの態様では、容器は約0.1 mg/mL~4 mg/mLの濃度を含む。いくつかの態様では、濃度は2 mg/mLである。
【0075】
いくつかの態様では、プロセスは、懸濁液を含有する容器を最終的に滅菌する段階をさらに含む。例えば、滅菌はNLT 2のFoを達成するために、121.1℃ (250°F)でまたはより低い温度で、例えば、約70~100℃で行うことができる。いくつかの態様では、NLTは10より大きいまたは30より大きい。いくつかの態様では、懸濁液が約0.05 mg/mL~約10 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む場合、容器は最終的に滅菌される。例えば、懸濁液は約0.05 mg/mL~約5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1 mg/mL、約0.05 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.05 mg/mL~約0.1 mg/mL、約0.1 mg/mL~約10 mg/mL、約0.1 mg/mL~約5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、約0.1 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.1 mg/mL~約0.25 mg/mL、約0.25 mg/mL~約10 mg/mL、約0.25 mg/mL~約5 mg/mL、約0.25 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.25 mg/mL~約1 mg/mL、約0.25 mg/mL~約0.5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約10 mg/mL、約0.5 mg/mL~約5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約2.5 mg/mL、約0.5 mg/mL~約1 mg/mL、約1 mg/mL~約10 mg/mL、約1 mg/mL~約5 mg/mL、約1 mg/mL~約2.5 mg/mL、約2.5 mg/mL~約10 mg/mL、約2.5 mg/mL~約5 mg/mL、または約5 mg/mL~約10 mg/mLの式(I)の化合物あるいはその塩または非晶質もしくは多形形態を含む。
【0076】
いくつかの態様では、プロセスは容器にラベルを付ける段階をさらに含む。いくつかの態様では、このプロセスは、容器を、例えば箱、カートン、または予め形成されたブリスタに包装する段階をさらに含む。いくつかの態様では、プロセスは、箱、カートン、または予め形成されたブリスタにラベルを付ける段階をさらに含む。
【0077】
3. 単回用量の調整済み製剤
本明細書において記述されるプロセスによって調製された、その薬学的に許容される塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む単回用量の調整済み薬学的製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、製剤は単回用量の製剤として調製される。式(I)の化合物の多形形態から調製された薬学的製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、多形形態は形態1である。いくつかの態様では、多形形態は形態1と形態9との混合物である。いくつかの態様では、多形は1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。
【0078】
いくつかの態様では、単回用量の調整済み薬学的製剤は、式(I)の化合物の多形形態を含む。いくつかの態様では、多形形態は形態1である。いくつかの態様では、薬学的製剤は形態の混合物である式(I)の化合物の多形形態を含む。いくつかの態様では、形態の混合物は形態1と9との混合物である。いくつかの態様では、薬学的製剤は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である式(I)の化合物の多形形態を含む。
【0079】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、(水または溶媒を含まない)少なくとも約90%の純度を有する多形形態1を含有する。いくつかの態様では、純度は少なくとも約95%である。いくつかの態様では、純度は少なくとも約98%である。例えば、純度は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%である。いくつかの態様では、形態1を含む製剤は、式(I)の化合物の他の形態、例えば形態9を実質的に含まない。いくつかの態様では、製剤は、14重量%、13重量%、12重量%、11重量%、10重量%、9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、1重量%、0.9重量%、0.8重量%、0.7重量%、0.6重量%、0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、または0.001重量%未満の式(I)の化合物の他の形態のような、15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態を含有する。いくつかの態様では、式(I)の化合物の他の形態は式(I)の化合物の他の無水形態である。いくつかの態様では、製剤は約15重量%未満の1つまたは複数の式(I)の他の化合物を含有する。例えば、製剤は、14重量%、13重量%、12重量%、11重量%、10重量%、9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、1重量%、0.9重量%、0.8重量%、0.7重量%、0.6重量%、0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、または0.001重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含有する。例えば、製剤は、約15重量%未満の形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、非化学量論的もしくは化学量論的な形態1水和物、またはそれらの2つもしくはそれ以上の組み合わせを含有することができる。
【0080】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、少なくとも約90%の純度を有する1重量%~約20重量%の水を有する多形形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含有する。いくつかの態様では、純度は少なくとも約95%である。いくつかの態様では、純度は少なくとも約98%である。例えば、純度は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%である。いくつかの態様では、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む製剤は、式(I)の化合物の他の形態、例えば形態9を実質的に含まない。いくつかの態様では、製剤は、14重量%、13重量%、12重量%、11重量%、10重量%、9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、1重量%、0.9重量%、0.8重量%、0.7重量%、0.6重量%、0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、または0.001重量%未満の式(I)の化合物の他の形態のような、15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態を含有する。いくつかの態様では、式(I)の化合物の他の形態は式(I)の化合物の他の無水形態である。いくつかの態様では、製剤は約15重量%未満の1つまたは複数の式(I)の他の化合物を含有する。例えば、製剤は、14重量%、13重量%、12重量%、11重量%、10重量%、9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、1重量%、0.9重量%、0.8重量%、0.7重量%、0.6重量%、0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、または0.001重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含有する。例えば、製剤は、約15重量%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、またはそれらの2つもしくはそれ以上の組み合わせを含有することができる。
【0081】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み製剤は、1回の注射あたり約0.001 mg~約5.0 mgの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。例えば、いくつかの態様における製剤は、約0.001 mg~約4 mg、約0.001 mg~約3 mg、約0.001 mg~約2 mg、約0.001 mg~約1 mg、約0.001 mg~約0.5 mg、0.001 mg~約0.4 mg、約0.001 mg~約0.3 mg、約0.001 mg~約0.25 mg、約0.001 mg~約0.2 mg、約0.001 mg~約0.15 mg、約0.001 mg~約0.1 mg、約0.001 mg~約0.075 mg、約0.001 mg~約0.055 mg、約0.001 mg~約0.05 mg、約0.001 mg~約0.035 mg、約0.001 mg~約0.025 mg、約0.001 mg~約0.01 mg、約0.001 mg~約0.005 mg、約0.005 mg~約5.0 mg、約0.0075 mg~約5.0 mg、約0.01 mg~約5.0 mg、約0.01 mg~約4.0 mg、約0.01 mg~約3.0 mg、約0.01 mg~約2.0 mg、約0.01 mg~約1.0 mg、約0.01 mg~約0.7 mg、約0.01 mg~約0.5 mg、約0.01 mg~約0.3 mg、約0.01 mg~約0.23 mg、約0.01 mg~約0.1 mg、約0.01 mg~約0.07 mg、約0.01 mg~約0.05 mg、約0.01 mg~約0.03 mg、約0.03 mg~約4.0 mg、約0.03 mg~約3.0 mg、約0.03 mg~約2.0 mg、約0.03 mg~約1.0 mg、約0.03 mg~約0.7 mg、約0.03 mg~約0.5 mg、約0.03 mg~約0.3 mg、約0.03 mg~約0.23 mg、約0.03 mg~約0.1 mg、約0.03 mg~約0.07 mg、約0.03 mg~約0.05 mg、約0.07 mg~約4.0 mg、約0.07 mg~約3.0 mg、約0.07 mg~約2.0 mg、約0.07 mg~約1.0 mg、約0.07 mg~約0.7 mg、約0.07 mg~約0.5 mg、約0.07 mg~約0.3 mg、約0.07 mg~約0.23 mg、約0.07 mg~約0.1 mg、約0.025 mg~約5.0 mg、約0.045 mg~約5.0 mg、約0.05 mg~約5.0 mg、約0.075 mg~約5.0 mg、約0.1 mg~約5.0 mg、約0.25 mg~約5.0 mg、約0.01 mg~約3.0 mg、約0.025 mg~約2.0 mg、約0.01 mg~約0.1 mg、および約0.15 mg~約0.25 mgの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、製剤は、約0.001 mg、0.005 mg、0.01 mg、0.03 mg、0.05 mg、0.07 mg、0.1 mg、0.23 mg、0.25 mg、0.5 mg、0.75 mg、1.0 mg、1.2 mg、1.5 mg、1.7 mg、2.0 mg、2.2 mg、2.5 mg、2.7 mg、3.0 mg、3.2 mg、3.5 mg、3.7 mg、4.0 mg、4.2 mg、4.5 mg、4.7 mg、または5.0 mgの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、単回用量の調整済み製剤は、0.03 mgの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、単回用量の調整済み製剤は、0.07 mgの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、単回用量の調整済み製剤は、0.115 mgの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。
【0082】
その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤は、従来の薬学的担体、賦形剤などを含むことができる。いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物は、懸濁液として製剤化される。例えば、式(I)の化合物は薬学的に許容される担体に完全には溶解していない、すなわち、式(I)の化合物は薬学的に許容される担体に懸濁されている。いくつかの態様では、製剤は薬学的に許容される担体に懸濁された式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、製剤は薬学的に許容される担体に懸濁された式(I)の多形形態を含む。いくつかの態様では、製剤は薬学的に許容される担体に懸濁された形態1を含む。いくつかの態様では、製剤は、薬学的に許容される担体に懸濁された1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、薬学的製剤は溶液であり、すなわち、式(I)の化合物は薬学的に許容される担体に完全に溶解している。
【0083】
いくつかの態様では、多形形態は、薬学的に許容される担体と混合する前に乾燥される。
【0084】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む単回用量の調整済みの薬学的に投与可能な製剤は、懸濁液を形成させるために、担体、例えば水、生理食塩水、緩衝液、水性デキストロース、マンニトール、グリセロール、グリコール、エタノールなどの中に薬学的賦形剤を任意で含んでもよい。所望なら、薬学的製剤は、湿潤剤、乳化剤、共溶媒、可溶化剤、pH緩衝剤などのような少量の無毒の補助物質も含有することができる。
【0085】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、水を含む。適当なタイプの水は、脱イオン水、蒸留水、逆浸透濾過水、試薬等級水、注射用水(WFI)、医薬(pharmaceuticals)で用いるのに適したUSP/EP等級水、および水性緩衝溶液を含むが、これらに限定されることはない。水は、寄生虫、病原体、化学汚染物質、および粒子汚染のような、汚染物質を実質的に含まない。例えば、薬学的製剤は緩衝水溶液を含むことができる。緩衝化剤の例としては、酢酸、無水酢酸、アジピン酸、アラニン、アルブミン、アルコール、アルファデクス、アンモニア、酢酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、無水クエン酸、無水デキストロース、無水ラクトース、無水クエン酸ナトリウム、アルギニン、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、塩化カルシウム、グルセプト酸カルシウム、水酸化カルシウム、カルシウム、カプリル酸、二酸化炭素、クエン酸一水和物、二塩基性リン酸カリウム、ジエタノールアミン、クエン酸二ナトリウムセスキ水和物、クエン酸水素二ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸、エタノールアミン塩酸塩、塩化鉄、グルセプテートナトリウム、塩酸グリシン、グリシン、塩酸グアニジン、ヒスチジン塩酸、イソロイシン、乳酸、ラクトビオン酸、ロイシン、酢酸リジン、リジン、リジン一水和物、塩化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、マレイン酸、メタリン酸、メタンスルホン酸、硝酸、リン酸イオン、リン酸、塩化カリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム(一塩基性)、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、リン酸ナトリウム二水和物、リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムp‐32、二塩基性リン酸ナトリウム二水和物、二塩基性リン酸ナトリウム十二水和物、二塩基性リン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム(無水)、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物、一塩基性リン酸ナトリウム(無水)、一塩基性リン酸ナトリウム二水和物、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物、一塩基性リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム(無水)、硫酸ナトリウム、グリコール酸ナトリウム、チオリンゴ酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、コハク酸、硫酸、酒石酸、酒石酸(dl)トリフルオロ酢酸、トロマンタジン、およびトロメタミンが挙げられるが、これらに限定されることはない。いくつかの態様では、薬学的製剤はリン酸緩衝生理食塩水を含む。
【0086】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、増粘剤を含む。増粘剤は、例えば、セルロースもしくはセルロース誘導体または合成ポリマーであることができる。増粘剤の例としては、微結晶性セルロース(アビセル(Avicel): Asahi Kasei Corp.など)、微結晶性セルロースカルメロースナトリウム(アビセルRC: Asahi Kasei Corp.など)、メチルセルロース(メトローズ(Metolose)SM: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、エチルセルロース(エトセル(Ethocel): Dow Chemical Co.など)、ヒドロキシプロピルセルロース(Nisso HPC: Nippon Soda Co., Ltd.など)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208(メトローズ90SH: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906(メトローズ65SH: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(メトローズ60SH: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート200731(HPMCP: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート220824(HPMCP: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(Shin-Etsu AQOAT: Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.など)、カルメロース(NS-300: Gotoku Chemical Co., Ltd.など)、カルメロースカルシウム(ECG-505: Gotoku Chemical Co., Ltd.など)、カルメロースナトリウム(セロゲン(Cellogen): Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.など)、クロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol: Asahi Kasei Corp.など)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC: Freund Corp.など)、セルロースアセテートフタレート(CAP: Wako Pure Chemical Industries, Ltd.など)、ヒドロキシエチルセルロース(NATROSOL: Aqualon Corp.など)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、またはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されることはない。いくつかの態様では、増粘剤はセルロース誘導体である。いくつかの態様では、セルロース誘導体は水溶性セルロースまたは水溶性セルロース誘導体である。いくつかの態様では、セルロース誘導体はカルボキシメチルセルロース、またはその薬学的に許容される塩である。例えば、セルロース誘導体はナトリウムカルボキシメチルセルロースである。増粘剤は、製剤の約0.1重量%~約5重量%の量で製剤中に存在することができる。例えば、製剤の約0.1重量%~約2.5重量%; 約0.1重量%~約1重量%; 約0.1重量%~約0.75重量%; 約0.1重量%~約0.5重量%; 約0.1重量%~約0.25重量%; 約0.25重量%~約5重量%; 約0.5重量%~約5重量%; 約1重量%~約5重量%; 約2.5重量%~約5重量%; 約0.25重量%~約0.75重量%; 約0.5重量%~約1重量%; および約1重量%~約2重量%。いくつかの態様では、増粘剤は、製剤の約0.5重量%で製剤中に存在することができる。いくつかの態様では、増粘剤は、セルロース誘導体であり、製剤の約0.5重量%で製剤中に存在する。
【0087】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、界面活性剤を含む。界面活性剤の非限定的な例としては、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、およびポリソルベート85のようなポリソルベート; ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60およびポリオキシル35ヒマシ油のようなポリオキシエチレン硬化ヒマシ油; ソルビタン脂肪酸エステル; ショ糖脂肪酸エステル; ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール; ポリオキシエチレン脂肪酸エーテル; ステアリン酸ポリオキシル; ホスファチジルコリン; 脂肪酸、脂肪族アルコール、またはそれらの組み合わせ、および炭素鎖長4~20個の炭素を含有するホスファチジルグリセロールを含むが、これらに限定されない、ホスファチジルグリセロール; ならびに1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-(ホスホ-s-(1-グリセロール))、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-(ホスホ-rac-(1-グリセロール))、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-(ホスホ-rac-(1-グリセロール))、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、デオキシコール酸、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(dl)、ジステアロイルホスファチジルコリン(dl)、ドクサートナトリウム、卵リン脂質、パルミトステアリン酸グリセリル、三オレイン酸グリセリル、水素化大豆レシチン、加水分解大豆タンパク(酵素的(enzymatic); 2000mw)、ヒドロキシエチルピペラジンエタンスルホン酸、レシチン、ミリピリウムクロリド、n-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-phiv、オレイン酸、パルミチン酸、peg植物油、peg-20ソルビタンステアレート、peg-40ヒマシ油、リン脂質、ポロキサマー188、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール3350、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール600、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、コレステリル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、ナトリウムn-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-glyc、オレイン酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルチミン酸ソルビタン、ステアリン酸、トリカプリリン、またはそれらの混合物を含むが、これらに限定されない、他の界面活性剤が挙げられる。いくつかの態様では、界面活性剤はポリソルベートである。例えば、薬学的製剤はポリソルベート80を含む。界面活性剤は製剤の約0.001重量%~約0.5重量%の量で製剤中に存在することができる。いくつかの態様では、界面活性剤の濃度は、個々の界面活性剤の臨界ミセル濃度に依存する。いくつかの態様では、界面活性剤の量は、界面活性剤の臨界ミセル濃度を上回るのに十分であり、粒子の表面積を被覆するのに十分であり、またはその両方である。例えば、製剤の約0.001重量%~約0.25重量%; 約0.001重量%~約0.1重量%; 約0.001重量%~約0.075重量%; 約0.001重量%~約0.05重量%; 約0.001重量%~約0.025重量%; 約0.0025重量%~約0.5重量%; 約0.005重量%~約0.5重量%; 約0.1重量%~約0.5重量%; 約0.01重量%~約0.5重量%; 約0.01重量%~約0.25重量%; 約0.01重量%~約0.1重量%; 約0.01重量%~約0.075重量%; 約0.01重量%~約0.05重量%; 約0.01重量%~約0.025重量%; 約0.025重量%~約0.5重量%; 約0.05重量%~約0.5重量%; 約0.1重量%~約0.5重量%; 約0.025重量%~約0.5重量%; 約0.025重量%~約2.5重量%; 約0.025重量%~約0.075重量%; 約0.05重量%~約2.5重量%; 約0.05重量%~約0.1重量%; および約0.1重量%~約0.2重量%。いくつかの態様では、界面活性剤は製剤の約0.05重量%で製剤中に存在することができる。
【0088】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む。例えば、製剤は式(I)の化合物および生理食塩水、例えば、リン酸緩衝生理食塩水を含む。いくつかの態様では、薬学的製剤は、式(I)の化合物、薬学的に許容される担体、および1つまたは複数の賦形剤を含む。例えば、製剤は式(I)の化合物、薬学的に許容される担体、例えばリン酸緩衝生理食塩水、ならびに1つまたは複数の賦形剤、例えば界面活性剤およびセルロース誘導体を含む。いくつかの態様では、界面活性剤はポリソルベート、例えばポリソルベート80である。いくつかの態様では、セルロース誘導体はカルボキシメチルセルロースナトリウムである。いくつかの態様では、薬学的製剤は、式(I)の化合物、例えば式(I)の多形形態、例えば形態1、薬学的に許容される担体、例えばリン酸緩衝生理食塩水、および1つまたは複数の賦形剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウムおよびポリソルベート、例えばポリソルベート80を含む。
【0089】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、水性緩衝液中に式(I)の化合物、例えば式(I)の多形形態、約0.01重量%~約5重量%のセルロース誘導体、および約
0.01重量%~約0.5重量%の界面活性剤を含む。例えば、本明細書において提供される薬学的製剤は、リン酸緩衝生理食塩水中に式(I)の化合物、例えば形態1または1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、約0.5重量%のカルボキシメチルセルロースナトリウムおよび約0.05重量%のポリソルベート80を含むことができる。
【0090】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、約6.0~約8.0のpHを有する。例えば、薬学的製剤は約7.3または7.4のpHを有することができる。いくつかの態様では、本明細書において提供される薬学的製剤は、約3.0~約5.0のpHを有する。例えば、薬学的製剤は約3.8のpHを有することができる。
【0091】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、賦形剤を含有することができる。「賦形剤」という用語は、本明細書において提供される化合物、例えば、その多形および非晶質形態を含む式(I)の化合物以外の、任意の成分を記述するために、本明細書において用いられる。薬学的に許容される賦形剤としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、コハク酸d-α-トコフェロールポリエチレングリコール1000のような自己乳化薬物送達システム(SEDDS)、Tweensのような薬学的投与量形態において用いられる界面活性剤、ポロキサマーもしくは他の類似のポリマー送達マトリックス、ヒト血清アルブミンのような血清タンパク質、緩衝物質、例えばリン酸塩、トリス、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、植物性飽和脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩もしくは電解質、例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ろう状物質、ポリエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマー、および羊毛脂、可溶化剤、等張化剤、安定剤、保存料、塩形成物質、キレート化剤/キレート剤、増粘剤、造影剤、消泡剤、制御放出剤、滑沢剤、接着剤、鎮痛剤、抗ヘパリン剤、抗ウイルス剤、着色剤、皮膚軟化剤、噴射剤、ならびに活性炭、硫酸バリウム、ビバプシチド、ブロクリナト、カルコブトロール、グルタチオン、亜鉛、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、および酸化亜鉛を含むが、これらに限定されない、他の賦形剤が含まれるが、これらに限定されることはない。αシクロデキストリン、βシクロデキストリン、およびγシクロデキストリンのようなシクロデキストリン、または2-ヒドロキシプロピル-b-シクロデキストリンおよび3-ヒドロキシプロピル-b-シクロデキストリンを含む、ヒドロキシアルキルシクロデキストリンのような化学的に修飾された誘導体、あるいは他の可溶化された誘導体を同様に、本明細書において記述される化合物の送達を増強するために有利に用いることができる。無毒の担体から構成されたバランスにより0.005%~100%の範囲内で本明細書において記述される化合物を含有する投与量形態または製剤が調製されうる。企図される製剤は0.001%~100%、1つの態様では0.1~95%、別の態様では75~85%、さらなる態様では20~80%の活性成分を含有することができる。そのような投与量形態を調製する実際の方法は当業者に知られており、または明らかであろう: 例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Edition (Pharmaceutical Press, London, UK. 2012)を参照されたい。
【0092】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、可溶化剤を含有する。可溶化剤の例としては、アセチルトリプトファン(dl)、アラニン、アルブミン(凝集)、アルコール、アルファデックス腔内粉末(alfadex intracavitary powder)、アンモニア、無水デキストロース、無水ラクトース、無水クエン酸ナトリウム、アルギニン、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、塩化ベンジル、ベタデックススルホブチルエーテルナトリウム、ブタノール(混合異性体)、カプリル酸、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒマシ油、コレステロール、トウモロコシ油、綿実油、クレアチン、クレアチニン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、塩酸システイン、システイン、システイン(dl)、デキストラン40、デキストラン、ジアセチル化モノグリセリド、ジエタノールアミン、ジメチルスルホキシド、エタノールアミン塩酸塩、酢酸エチル、エチレン酢酸ビニル共重合体(15%酢酸ビニル)、ガンマシクロデキストリン、ゼラチン、ゲンチシン酸エタノールアミド、ゲンチシン酸、グルコノラクトン、グルクロン酸、グリセリン、ヘタスターチ、ヒトアルブミンミクロスフェア、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルベタデックス筋肉注射液(hydroxypropyl betadex intramuscular injection)、ヒプロメロース、イソプロピルアルコール、メチルセルロース、メチルピロリドン、微結晶性セルロース、N,N‐ジメチルアセトアミド、ナイアシンアミド、オレイン酸、パルミチン酸、落花生油、peg植物油、peg‐20ソルビタンステアレート、peg‐40ヒマシ油、フェニルエチルアルコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール3350、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール600、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ケシ油、ポビドンk12、ポビドンk17、ポビドン、プロリン、没食子酸プロピル、プロピレングリコール、ごま油、大豆油、でんぷん、ステアリン酸、トリメチルシリル処理ジメチコノール/トリメチルシロキシケイ酸クロスポリマー、および黄ろう、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0093】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、等張化剤を含有する。等張化剤の例としては、デキストロース一水和物、デキストロース溶液、デキストロース、ジメチルスルホキシド、フルクトース、グルコノラクトン、グルクロン酸、グリセリン、塩酸グリシン、グリシン、塩酸グアニジン、ヒスチジン、塩酸、高張塩化ナトリウム溶液、イソロイシン、イソプロピルアルコール、等張塩化ナトリウム溶液、乳酸(dl)、ラクトビオン酸、ラクトース一水和物、ラクトース、ロイシン、酢酸リジン、リジン、リジン一水和物、塩化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、マレイン酸、マンニトール、メグルミン、メチオニン、メチルボロン酸、ポリプロピレングリコール、塩化カリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム(一塩基性)、プロリン、没食子酸プロピル、プロピレングリコール、サッカリンナトリウム、セリン、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、リン酸ナトリウム二水和物、リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムp-32、二塩基性リン酸ナトリウム二水和物、二塩基性リン酸ナトリウム十二水和物、二塩基性リン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム(無水)、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物、一塩基性リン酸ナトリウム(無水)、一塩基性リン酸ナトリウム二水和物、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物、一塩基性リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム(無水)、硫酸ナトリウム、グリコール酸ナトリウム、チオリンゴ酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ソルビトール、コハク酸、スクロース、硫酸、酒石酸、酒石酸(dl)、トレオニン、トレハロース、トリフルオロ酢酸、クエン酸三ナトリウム二水和物、トロメタミン、トリプトファン、チロシン、尿素、ウレタン、およびバリンならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0094】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、安定剤を含有する。安定剤の例としては、アセチルトリプトファン(dl)、アラニン、アルブミン(凝集)、アルコール、アルファデックス腔内粉末、アンモニア、無水デキストロース、無水ラクトース、無水クエン酸ナトリウム、アルギニン、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、塩化ベンジル、ベタデックススルホブチルエーテルナトリウム、ホウ酸、ブタノール(混合異性体)、カプリル酸、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒマシ油、コレステロール、クレアチン、クレアチニン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、塩酸システイン、システイン、システイン(dl)、デキストラン40、デキストラン、エチレン酢酸ビニル共重合体(15%酢酸ビニル)、ゼラチン、ゲンチシン酸エタノールアミド、ゲンチシン酸、ヘタスターチ、ヒトアルブミンミクロスフェア、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒプロメロース、メグルミン、メチオニン、メチルボロン酸、メチルセルロース、メチルピロリドン、微結晶性セルロース、ミリピリウムクロリド、n-(カルボニル-メトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-phiv、N,N-ジメチルアセトアミド、ナイアシンアミド、フェニルアラニン、ポリビニルアルコール、ポビドンK12、ポビドンK17、ポビドン、セリン、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、でんぷん、トレオニン、トレハロース、トリカプリリン、トリメチルシリル処理ジメチコノール/トリメチルシロキシケイ酸クロスポリマー、クエン酸三ナトリウム二水和物、トリプトファン、チロシン、尿素、およびバリンならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0095】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、保存料を含有する。保存料の例としては、アセトン重亜硫酸ナトリウム、アルファ-トコフェロール、塩化ベンザルコニウム、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、塩化ベンジル、ホウ酸、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチルパラベン、クロロブタノール、クロロブタノールヘミ水和物、クレゾール、ピロ炭酸ジエチル、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸、ヘキシルレゾルシノール、メタクレゾール、メチルパラベン、ミリピリウムクロリド、モノチオグリセロール、窒素、フェノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、亜硫酸水素カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、プロピルパラベン、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、塩素酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、二酸化硫黄、亜硫酸、およびチメロサールならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0096】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、塩形成剤を含有する。塩形成剤の例としては、酢酸、無水酢酸、アジピン酸、酢酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、無水クエン酸、安息香酸、塩化カルシウム、グルセプト酸カルシウム、水酸化カルシウム、カルシウム、二酸化炭素、クエン酸一水和物、リン酸水素二カリウム、ジエタノールアミン、クエン酸二ナトリウムセスキ水和物、クエン酸水素二ナトリウム、塩酸、イソロイシン、乳酸(dl)、ラクトビオン酸、塩化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、マレイン酸、メタリン酸、メタンスルホン酸、硝酸、リン酸イオン、リン酸、水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、リン酸ナトリウム二水和物、リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムp-32、二塩基性リン酸ナトリウム二水和物、二塩基性リン酸ナトリウム十二水和物、二塩基性リン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム(無水)、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物、一塩基性リン酸ナトリウム(無水)、一塩基性リン酸ナトリウム二水和物、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物、一塩基性リン酸ナトリウム、およびトリフルオロ酢酸ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0097】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、キレート化剤またはキレート剤を含有する。キレート化剤またはキレート剤の例としては、カルジアミドナトリウム、カロキセト酸三ナトリウム、カルテリドールカルシウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸、塩化鉄、グルセプテートナトリウム、メチルボロン酸、ニオキシム、オキシドロン酸二ナトリウム、peg-60水添ヒマシ油、ペンテト酸五ナトリウム、ペンテト酸カルシウム三ナトリウム、ペンテト酸、亜リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム六水和物、トリメタリン酸ナトリウム、サクシマー、およびベルセタミドならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0098】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、増粘剤を含有する。増粘剤の例としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、エチレン酢酸ビニル共重合体(15%酢酸ビニル)、ゼラチン、ヘタスターチ、ヒトアルブミンミクロスフェア、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒプロメロース、メチルセルロース、メチルピロリドン、微結晶性セルロース、ポリビニルアルコール、ポビドンK12、ポビドンK17、ポビドン、でんぷん、およびトリメチルシリル処理ジメチコノール/トリメチルシロキシケイ酸クロスポリマーならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0099】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、造影剤を含有する。造影剤の例としては、ジアトリゾ酸、ペルフルトレン、塩化第一スズ、フッ化第一スズ、酒石酸第一スズ、テトラキス(2‐メトキシイソブチルイソシアニド) テトラフルオロホウ酸銅(I)、およびテトロホスミンならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0100】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、消泡剤を含有する。消泡剤の例としては、ジメチコン、ポリシロキサン、シリコーン、およびシメチコンならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0101】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、制御放出剤を含有する。制御放出剤の例としては、ポリ(dl-乳酸-co-グリコール酸)、(50:50; 12000 mw)、ポリグラクチン、およびポリラクチドならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0102】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、滑沢剤を含有する。滑沢剤の例としては、シリコーンおよびシメチコンならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0103】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、接着剤を含有する。接着剤の例としては、Duro-Tak 87-2287が挙げられるが、これに限定されることはない。
【0104】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、鎮痛剤を含有する。鎮痛剤の例としては、スルホサリチル酸二ナトリウムが挙げられるが、これに限定されることはない。
【0105】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、抗ヘパリン剤を含有する。抗ヘパリン剤の例としては、硫酸プロタミンが挙げられるが、これに限定されることはない。
【0106】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、抗ウイルス剤を含有する。抗ウイルス剤の例としては、トロマンタジンが挙げられるが、これに限定されることはない。
【0107】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、着色剤を含有する。着色剤の例としては、メチレンブルーが挙げられるが、これに限定されることはない。
【0108】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、皮膚軟化剤を含有する。皮膚軟化剤の例としては、ウレタンが挙げられるが、これに限定されることはない。
【0109】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、噴射剤を含有する。噴射剤の例としては、ジクロロジフルオロメタンが挙げられるが、これに限定されることはない。
【0110】
本明細書において提供されるプロセスによって調製される製剤は、非経口投与(注射または注入)のために容器中に包装された単回用量の調整済み薬学的製剤である。例えば、薬学的製剤は、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の治療的有効量を含有するように調製され、単一の注入(fusion)または注射のために単一の対象において用いられることが意図される。本明細書において提供される製剤は、複数用量投与のためにまたは複数回使用のために設計されていない。本明細書において提供される製剤は「調整済み」、すなわち指定の経路で用いる前に、規定量の希釈剤、例えば注射用水または他の適当な希釈剤による構成または希釈を必要としない製剤である。例えば、シリンジに引き上げることしか必要としない、所望の濃度の、バイアル中の製剤。
【0111】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、容器あたり(すなわち、注射1回あたり)約0.1 mL~約10 mLの容量を含む。例えば、約0.1 mL~約10 mL、約0.1 mL~約5 mL、約0.1 mL~約4 mL、約0.1 mL~約3 mL、約0.1 mL~約2 mL、約0.1 mL~約1 mL、約0.1 mL~約0.5 mL、約0.1 mL~約0.25 mL、約2 mL~約10 mL、約2 mL~約5 mL、約2 mL~約4 mL、約2 mL~約3 mL、約3 mL~約5 mL、約3 mL~約10 mL、約0.5 mL~約1 mL、約0.25 mL~約2 mL。いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、容器あたり(すなわち、注射1回あたり)約1 mL~約10 mLの容量を含む。例えば、約1 mL~約10 mL、約1 mL~約5 mL、約1 mL~約4 mL、約1 mL~約3 mL、約1 mL~約2 mL、約2 mL~約10 mL、約2 mL~約5 mL、約2 mL~約4 mL、約2 mL~約3 mL、約3 mL~約5 mL、約3 mL~約10 mL。いくつかの態様では、製剤は容器あたり(すなわち、注射1回あたり)約2 mLの容量を含む。
【0112】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約0.1 μg/kg体重~約10 μg/kg体重である。
【0113】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約0.1 μg/kg体重~約5 μg/kg体重である。
【0114】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約0.2 μg/kg体重~約9 μg/kg体重である。
【0115】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約0.25 μg/kg体重~約8 μg/kg体重である。
【0116】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約0.3 μg/kg体重~約7 μg/kg体重である。
【0117】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約0.4 μg/kg体重~約6 μg/kg体重である。
【0118】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約0.5 μg/kg体重~約5 μg/kg体重である。
【0119】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約0.6 μg/kg体重~約5 μg/kg体重である。
【0120】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約1.0 μg/kg体重~約4 μg/kg体重である。
【0121】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約2.0 μg/kg体重~約4 μg/kg体重である。
【0122】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約3.0 μg/kg体重~約5 μg/kg体重である。
【0123】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約4.0 μg/kg体重~約6 μg/kg体重である。
【0124】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて約5.0 μg/kg体重~約10 μg/kg体重である。
【0125】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.001 mg~1 mg体重である。
【0126】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.001 mg~0.5 mg体重である。
【0127】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.001 mg~0.3 mgである。
【0128】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.01 mg~1 mg体重である。
【0129】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.01 mg~0.5 mg体重である。
【0130】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.01 mg~0.3 mgである。
【0131】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.03 mg~0.9 mg体重である。
【0132】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.03 mg~0.23 mg体重である。
【0133】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.05 mg~0.8 mg体重である。
【0134】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.07 mg~0.7 mg体重である。
【0135】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.08 mg~0.7 mg体重である。
【0136】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.1 mg~0.6 mg体重である。
【0137】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.12 mg~0.6 mg体重である。
【0138】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.14 mg~0.5 mg体重である。
【0139】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.16 mg~0.5 mg体重である。
【0140】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.18 mg~0.4 mg体重である。
【0141】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の単位投与量は、ヒトにおいて0.2 mg~0.4 mg体重である。
【0142】
いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、少なくとも3ヶ月間安定である。例えば、製剤は製造後の元の製剤と比較して経時的に、例えば少なくとも3ヶ月、多形形態(例えば、ある種の形態の増加もしくは減少)、外観、pH、不純物パーセント、活性(インビトロアッセイ法によって測定された場合の)、または浸透圧の1つまたは複数の変化(例えば、5%を超える)を示さない。いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、少なくとも6ヶ月間安定である。例えば、製剤は製造後の元の製剤と比較して経時的に、例えば少なくとも6ヶ月、多形形態(例えば、ある種の形態の増加もしくは減少)、外観、pH、不純物パーセント、活性(インビトロアッセイ法によって測定された場合の)、または浸透圧の1つまたは複数の有意な変化(例えば、5%を超える)を示さない。いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、少なくとも9ヶ月間安定である。例えば、製剤は製造後の元の製剤と比較して経時的に、例えば少なくとも9ヶ月、多形形態(例えば、ある種の形態の増加もしくは減少)、外観、pH、不純物パーセント、活性(インビトロアッセイ法によって測定された場合の)、または浸透圧の1つまたは複数の有意な変化(例えば、5%を超える)を示さない。いくつかの態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、少なくとも12ヶ月間安定である。例えば、製剤は製造後の元の製剤と比較して経時的に、例えば少なくとも12ヶ月、多形形態(例えば、ある種の形態の増加もしくは減少)、外観、pH、不純物パーセント、活性(インビトロアッセイ法によって測定された場合の)、または浸透圧の1つまたは複数の、International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use (ICH)によって定義される通りの、有意な変化を示さない。
【0143】
いくつかのそのような態様では、本明細書において提供されるプロセスによって調製される単回用量の調整済み薬学的製剤は、約0.005 mg/mL~2.5 mg/mL、例えば、約0.005 mg/mL~約2 mg/mL、約0.01 mg/mL~約1.8 mg/mL、約0.025 mg/mL~約1.6 mg/mL、約0.05 mg/mL~約1.5 mg/mL、約0.075 mg/mL~約1.25 mg/mL、約0.1 mg/mL~約1 mg/mL、または約0.25 mg/mL~約0.75 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかのそのような態様では、薬学的製剤は、約0.015 mg/mL~約0.115 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかのそのような態様では、薬学的製剤は、約0.015 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかのそのような態様では、薬学的製剤は、約0.035 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかのそのような態様では、薬学的製剤は、約0.115 mg/mLの、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む。いくつかの態様では、注入量は約0.1 mg/mL~4 mg/mLを含む。いくつかの態様では、注入量は2 mg/mLである。
【0144】
その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤は、複数の粒子として製剤化することができる。例えば、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の粒子は、粒径中央値20 μm未満(例えば約15 μm未満; 約10 μm未満; 約7.5 μm未満; 約5 μm未満; 約2.5 μm未満; 約1 μm未満; および約0.5 μm未満)を有することができる。例えば、粒径中央値は約0.1 μm~20 μm、例えば約0.5~20、0.5~15、0.5~10、0.5~7.5、0.5~5、0.5~2.5、0.5~1、2.5~15、5~10、7.5~20、または1~5 μmであることができる。いくつかの態様では、粒子はポリマーも含む。適当なポリマーの例としては、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸-co-グリコール酸)、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)、およびそれらの混合物のような生体適合性および生分解性ポリマーが挙げられる。いくつかの態様では、粒子はポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)を含む。
【0145】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物、例えば式(I)の多形形態、例えば形態1は、約1~約6 μm、例えば約1.5~約5 μm、または約2.4~約2.55 μmの粒径分布(D値)、例えばD50を有する。例えば、D50は約1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、4、4.5、または5 μmであることができる。いくつかの態様では、D50値は約2.55 μmである。いくつかの態様では、D50値は約2.45 μmである。いくつかの態様では、D50値は約2.1 μmである。いくつかの態様では、D50値は約2 μmである。いくつかの態様では、D50値は約1.6 μmである。D50は、当業者に周知である従来の粒径測定技法により測定することができる。そのような技法には、例えば、沈降フィールドフロー分別法、光子相関分光法、光散乱法、レーザー回折法およびディスク遠心分離法が含まれる。
【0146】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤は、筋肉内、関節内、関節周囲、脊髄内、椎間板内、滑液嚢内、および硬膜外を含めて、非経口的に投与される。いくつかの態様では、製剤は、椎間板変性を有する患者に投与される。いくつかの態様では、製剤は、変形性関節症を有する患者に投与される。いくつかの態様では、製剤は、嚢注射、仙骨注射(例えば、仙骨硬膜外ステロイド注射(ESI))、椎間関節注射、椎間関節滑膜注射、股関節注射、椎間板内注射、後頭神経注射、坐骨神経/梨状筋注射、仙腸(SI)関節注射、またはそれらの組み合わせであることができる。いくつかの態様では、製剤は、例えば、変形性関節症を有する患者において、変形性関節症の部位(例えば、膝、股関節、肩など)に局所的に注射することができる。注射は、関節を囲む1つまたは複数の位置で行うことができる。いくつかの態様では、注射は超音波のような撮像方法を用いてガイドされる。いくつかの態様では、製剤の投与(例えば、注射)は、局所麻酔薬に先行するかまたは局所麻酔薬と組み合わされる。
【0147】
その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤は、他の公知の薬剤と組み合わせて投与する(一緒にまたは連続的に投与する)こともできる。
【0148】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤は、以下の1つまたは複数と組み合わせて投与することができる: (a) イブプロフェン、ナプロキセン、アスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシン(例えば、INDOCIN(登録商標)およびTIVORBEX(登録商標))、口からのもしくは患部へのジクロフェナク(例えば、VOLTAREN(登録商標)、ZIPSOR(登録商標)、PENNSAID(登録商標)、FLECTOR(登録商標)、およびCATAFLAM(登録商標))、メロキシカム(例えば、MOBIC(登録商標))、セレコキシブ(例えば、CELEBREX(登録商標))、ピロキシカム(例えば、FELDENE(登録商標))、エトドラク(例えば、LODINE(登録商標))、ナブメトン(例えば、RELAFEN(登録商標))、ルミラコキシブ、バルデコキシブ(例えば、BEXTRA(登録商標))、エトリコキシブ、パレコキシブ、フェノプロフェン(例えば、NALFON(登録商標))、オキサプロジン(例えば、DAYPRO(登録商標))、メファナミン酸(例えば、PONSTEL(登録商標))、ジフルニサル(例えば、DOLOBID(登録商標))、フェノプロフェン(例えば、NALFON(登録商標))、フルルビロフェン(例えば、ANSAID(登録商標))、ケトプロフェン(例えば、ORUVAIL(登録商標))、ケトロラク(例えば、TORADOL(登録商標))、スリンダク(例えば、CLINORIL(登録商標))、メクロフェナメート、コリンサリチレート-サリチル酸マグネシウム、サルサレート(例えば、DISALCID(登録商標))、ならびにトルメチン(例えば、TOLECTIN(登録商標))を含むが、これらに限定されない、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs); (b) 理学療法; (c) 例えば、プレドニゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、およびメチルプレニソロンのようなコルチコステロイド薬の注射; (d) ヒアルロン酸誘導体(例えば、HYALGAN(登録商標)、SYNVISC(登録商標)、EUFLEXXA(登録商標)、GEL-ONE(登録商標)、MONOVISC(登録商標)、ORTHOVISC(登録商標)、およびSUPARTZ(登録商標))の注射; (e) カプサイシン(例えば、CAPSAGEL(登録商標))の注射もしくは局所適用; (f) 例えば、コデイン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、モルヒネ、メペリジン、オキシコドン、およびトラマドール(例えば、ULTRAM(登録商標)、CONZIP(登録商標)、およびRYZOLT(登録商標))のような麻薬; (g) デュロキセチン(dulozetine)(例えば、CYMBALTA(登録商標))のような抗うつ薬; (h) ブレースおよび/もしくは靴の中敷きまたは関節の圧力を取り除き続ける助けとなるように関節を固定もしくは支持することができる任意の装置(例えば、添え木、ブレース、靴の中敷きまたは他の医療装置); (i) 骨の矯正(骨切り術); (j) 関節置換術(関節形成術); ならびに(k) 慢性疼痛クラス(chronic pain class)。
【0149】
いくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤は、変形性関節症を処置するために用いることができる。いくつかの態様では、製剤は、以下の薬物または方法の1つまたは複数と組み合わせて変形性関節症を処置するために用いることができる: プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、SYNVISC(登録商標) (hylan G-F 20)、ABT-981 [MAbs (2015) 7(3):605-619]、幹細胞注射、JNJ-42160443 (フルラヌマブ)、多血小板血漿(PRGF)注射、タネズマブ、ベンラファキシン、PH-797804、PG-530742 (二水和ナトリウム塩PG-116800)、スプリフェルミン(AS902330, rhFGF-18)、トランスフェルソーム中の経皮ケトプロフェン(IDEA-033) [Annals of the Rheumatic Diseases (2007) 66(9):1178-1183]、FX005およびFX006 (ともにFlexion Therapeutics, Inc.による)、JNJ-39439335 (Mavatrep) [J. Med. Chem. (2015) 58(9):3859-3874]、ポルマコキシブ(Acelex, CG100649)、バリカチブ(AAE581)、GSK3196165、セブラノパドール(GRT6005)、ファシヌマブ(REGN475)、TPX-100 (OrthoTrophixによる)、PRX167700 (Proximagenによる)、EP 104IAR (持続放出プロピオン酸フルチカゾン組成物)、LY2951742およびLY545694 (ともにEli Lilly & Coによる)、アダリムマブ(Adalimumab) (ヒュミラ(Humira)(登録商標))、GW842166 (GSKによる)、YY1201 (Yooyoung Pharmaceutical Co., Ltd.による)、CF101 (IB-MECA)およびCF602 (ともにCan-Fite BioPharmaによる)、PLA-695 (Pfizerによる)、VX-150 (Vertexによる)、ADL5859およびADL5747 (ともにAdolor Corporation now Cubist Pharmaceuticalsによる)、フナピド(INN) (TV-45070, XEN402)、AGG-523 (Pfizerによる) [Osteoarthritis Cartilage (2011) 19(3):315-323]、CNTX-4975 (Centrexion Corporationによる注射用カプサイシン)、CR845 (Cara Therapeuticsによる)、ASP7962 (Astellas Pharmaによる)、DA-5202 (Dong-A ST Co., Ltd.による)、GZ389988 (Sanofi-Genzymeによる)、ならびにMEDI 7352 (AstraZenecaによる)、LNA043 (Novartisによる)。
【0150】
4. キット
本明細書ではキットも提供される。典型的には、キットは、本明細書において記述される1つまたは複数の製剤、例えば、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤を含む。ある種の態様では、キットは、例えば本明細書において提供される製剤を送達または投与するための、1つまたは複数の送達システム、およびキットの使用説明書(例えば、患者を処置するための取扱説明書)を含むことができる。いくつかの態様では、キットは、本明細書において記述される製剤、および骨もしくは軟骨疾患または変形性関節症を有する患者に内容物が投与されるべきであることを示すラベルを含むことができる。本明細書において提供される式(I)の化合物の実際の用量は、特定の化合物、および処置されるべき状態に依存する; 適切な用量の選択は、十分に当業者の知識の範囲内である。
【0151】
5. 変形性関節症を処置するための方法
対象における変形性関節症の処置のための方法が提供される。本方法は、その塩および非晶質または多形形態を含む式(I)の化合物を含む本明細書において提供される単回用量の調整済み製剤の治療的有効量を対象に投与する段階を含む。いくつかの態様では、製剤は、本明細書において提供されるプロセスによって調製される。いくつかの態様では、本明細書において提供される方法は、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物の治療的有効量を含む単回用量の調整済み薬学的製剤の関節内投与を含む。いくつかの態様では、本明細書において提供される方法は、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み薬学的製剤の関節内投与を含む。いくつかの態様では、多形形態は形態1である。いくつかの態様では、多形形態は1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。
【0152】
いくつかの態様では、治療的有効量の式(I)の化合物を含む単回用量の調整済み薬学的製剤の対象への関節内投与を含む、対象における変形性関節症を処置するための方法が本明細書において提供される。いくつかの態様では、製剤中の式(I)の化合物は形態1を含む。いくつかの態様では、製剤中の式(I)の化合物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、製剤中の式(I)の化合物は、1重量%~20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物として実質的に存在する。
【0153】
本明細書において提供される方法のいくつかの態様では、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む、本明細書において提供されるプロセスによって調製された単回用量の調整済み製剤は、筋肉内、関節内、関節周囲、椎間板内、脊髄内、滑液嚢内、および硬膜外を含めて、非経口的に投与される。いくつかの態様では、製剤は、椎間板変性を有する患者に投与される。いくつかの態様では、製剤は、変形性関節症を有する患者に投与される。いくつかの態様では、製剤は、嚢注射、仙骨注射(例えば、仙骨硬膜外ステロイド注射(ESI))、椎間関節注射、椎間関節滑膜注射、股関節注射、椎間板内注射、後頭神経注射、坐骨神経/梨状筋注射、仙腸(SI)関節注射、またはそれらの組み合わせであることができる。いくつかの態様では、製剤は、例えば、変形性関節症を有する患者において、変形性関節症の部位(例えば、膝、股関節、肩など)に局所的に注射することができる。注射は、関節を囲む1つまたは複数の位置で行うことができる。いくつかの態様では、製剤は関節内に投与される。いくつかの態様では、注射は超音波のような撮像方法を用いてガイドされる。いくつかの態様では、製剤の投与(例えば、注射)は、局所麻酔薬に先行するかまたは局所麻酔薬と組み合わされる。
【0154】
本明細書において提供される方法のいくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む製剤は、1回投与される。いくつかの態様では、その塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む製剤は、2回以上投与される。例えば、製剤は少なくとも7日間隔をあけて注射により投与される。いくつかの態様では、製剤は2週間に1回投与される。いくつかの態様では、製剤は3週間に1回投与される。いくつかの態様では、製剤は4週間に1回投与される。いくつかの態様では、製剤は6週間に1回投与される。いくつかの態様では、製剤は8週間に1回投与される。いくつかの態様では、製剤は12週間(3ヶ月)に1回投与される。
【0155】
6. 多形
その薬学的に許容される塩ならびに非晶質および多形形態を含む式(I)
の化合物を含む製剤が、本明細書において提供される。
【0156】
本明細書において提供される式(I)の化合物は、当業者に公知でかつ当業者に理解されている方法を使用して調製可能である。例えば、PCT/US2013/031055に記載の合成方法などの合成方法を使用することができ、この出願はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0157】
本明細書において提供される製剤は式(I)の化合物の多形形態を含有しうる。例えば、これらの形態としては、多形形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、および13を例えば含む、式(I)の化合物の溶媒和物、水和物、非化学量論的または化学量論的水和物、および非溶媒和形態が挙げられる。
【0158】
1つの当該の多形は、形態1として知られる多形である。形態1は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、形態1は、少なくとも°2θ値6.8±0.2、12.4±0.2、および18.5±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるX線粉末回折(XRPDまたはXRD)パターンを有する。いくつかの態様では、形態1は、少なくとも°2θ値6.8±0.2、12.4±0.2、16.5±0.2、18.5±0.2、および19.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態1は、少なくとも°2θ値6.8±0.2、9.3±0.2、12.4±0.2、13.9±0.2、16.5±0.2、18.5±0.2、19.2±0.2、および24.6±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態1は、少なくとも°2θ値6.8±0.2、9.3±0.2、12.4±0.2、13.9±0.2、14.5±0.2、16.5±0.2、18.5±0.2、19.2±0.2、20.3±0.2、および24.6±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0159】
いくつかの態様では、本明細書において提供される製剤は、多形形態1を含む組成物を含む。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋でありうる。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は約15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態を含む。例えば、本組成物は14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る、式(I)の化合物の他の無水形態を含みうる。いくつかの態様では、本組成物は約15重量%未満の多形形態9を含む。例えば、本組成物は14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る形態9の多形を含みうる。いくつかの態様では、本組成物は約15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15重量%未満の形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、および形態11、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0160】
いくつかの態様では、吸着水に関する示差走査熱量測定(DSC)により測定される約50~100℃での吸熱を示す多形形態1を含む製剤が、本明細書において提供される。いくつかの態様では、多形形態1は、約270~290℃、例えば約280℃で観察される結晶化現象を示す。いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0161】
いくつかの態様では、融点約363℃を有する形態9に再結晶される多形形態1を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、多形形態1は、約100℃の前に、例えば約39℃~約100℃で、熱重量分析(TGA)により測定される総質量損失約0.33%を経る。
【0162】
いくつかの態様では、多形形態1は、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を乾燥させることで多形形態1を生成する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、本組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、多形形態1は、多形形態1を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温(RT)で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0163】
いくつかの態様では、多形形態1は、多形形態1を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。いくつかの態様では、溶媒はメタノールである。いくつかの態様では、溶媒はトルエンである。いくつかの態様では、溶媒はヘプタンである。いくつかの態様では、溶媒はジクロロメタン(DCM)である。いくつかの態様では、溶媒は水である。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とアセトニトリル、メタノール、酢酸エチル(EA)、メチルtert-ブチルエーテル(MtBE)、イソプロピルアルコール(IPAc)、酢酸メチル(MA)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、DCM、酢酸n-ブチル、ヘプタン、トルエン、またはn-ブタノールとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、多形形態1は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む方法によって調製される。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0164】
1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、例えば、相対湿度(RH)30%超で、形態1は水を容易に吸着し、6.8±0.2から6.2±0.2への、および12.6±0.2から11±0.2への、形態1ピークの特徴的なシフトを示す。いくつかの態様では、形態1の非化学量論的または化学量論的水和物は最大約20重量%の水を含む。例えば、最大約20重量%、約19重量%、約18重量%、約17重量%、約16重量%、約15重量%、約14重量%、約13重量%、約12重量%、約11重量%、約10重量%、約9重量%、約8重量%、約7重量%、約6重量%、約5重量%、約4重量%、約3重量%、約2重量%、または1重量%を上回る水である。いくつかの態様では、形態1の非化学量論的または化学量論的水和物は1~約20重量%の水、例えば1重量%~約10重量%、約5重量%~約15重量%、約10重量%~約20重量%、1重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、約10重量%~約15重量%、約15重量%~約20重量%、または約17重量%~約20重量%の水を有する。
【0165】
いくつかの態様では、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態(例えば式(I)の化合物の無水形態)を含む。いくつかの態様では、本組成物は、20重量%未満の°2θ値4.9±0.2、18.6±0.2、および21.1±0.2にピークを含むX線粉末回折パターンを有する多形形態9を含む。例えば、本組成物は15重量%未満の形態9、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る形態9の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0166】
多形形態1の非化学量論的水和物の別の例は形態12と呼ばれる。
【0167】
一態様では、多形形態12を含む製剤が、本明細書において提供される。いくつかの態様では、形態12は、少なくとも°2θ位置6.4±0.2、11.0±0.2、および18.4±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態12は、少なくとも°2θ位置6.4±0.2、9.2±0.2、11.0±0.2、18.4±0.2、および19.7±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態12は、少なくとも°2θ位置6.4±0.2、9.2±0.2、11.0±0.2、15.6±0.2、18.4±0.2、19.7±0.2、24.4±0.2、および25.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態12は、少なくとも°2θ位置6.4±0.2、9.2±0.2、11.0±0.2、15.6±0.2、16.1±0.2、18.4±0.2、19.7±0.2、20.8±0.2、24.4±0.2、および25.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0168】
いくつかの態様では、DSCにより測定される約50~100℃での吸熱を示す多形形態12が、本明細書において提供される。いくつかの態様では、多形形態12は約283℃での発熱を示す。いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0169】
いくつかの態様では、融点約364℃を有する多形形態12が本明細書において提供される。いくつかの態様では、多形形態12は、約100℃の前に、例えば約30℃~約100℃で、TGAにより測定される約1.4%の重量減少を経る。
【0170】
多形形態1の非化学量論的水和物の一例は形態13と呼ばれる。
【0171】
一態様では、多形形態13を含む製剤が、本明細書において提供される。いくつかの態様では、形態13は、少なくとも°2θ値6.8±0.2、12.4±0.2、および18.5±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態13は、少なくとも°2θ値6.8±0.2、12.4±0.2、16.5±0.2、18.5±0.2、および19.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態13は、少なくとも°2θ値6.8±0.2、9.3±0.2、12.4±0.2、13.9±0.2、16.5±0.2、18.5±0.2、19.2±0.2、および24.6±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態13は、少なくとも°2θ値6.8±0.2、9.3±0.2、12.4±0.2、13.9±0.2、14.5±0.2、16.5±0.2、18.5±0.2、19.2±0.2、20.3±0.2、および24.6±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0172】
いくつかの態様では、多形形態13は、DSCにより測定される約50~100℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態13は約265~285℃、例えば約278℃での発熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0173】
いくつかの態様では、多形形態13は、融点約363℃を有する。いくつかの態様では、多形形態13は、約100℃の前に、TGAにより測定される約1.9%の重量減少を経る。
【0174】
多形形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を調製する方法が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本方法は、多形形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、多形形態1の非化学量論的または化学量論的水和物と形態1との混合物である。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0175】
いくつかの態様では、本方法は、多形形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を残留固体として生成するために、多形形態1の非化学量論的または化学量論的水和物と形態1との混合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とアセトニトリル、メタノール、MtBE、MA、MIBK、DCM、IPAc、酢酸n-ブチル、ヘプタン、トルエン、またはn-ブタノールとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0176】
形態2として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態2は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、多形形態2は、少なくとも°2θ値7.0±0.2、21.5±0.2、および22.0±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態2は、少なくとも°2θ値7.0±0.2、18.9±0.2、21.5±0.2、22.0±0.2、および24.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態2は、少なくとも°2θ値7.0±0.2、14.1±0.2、18.9±0.2、19.2±0.2、21.5±0.2、22.0±0.2、24.2±0.2、および26.4±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態2は、少なくとも°2θ値7.0±0.2、10.4±0.2、14.1±0.2、17.6±0.2、18.9±0.2、19.2±0.2、21.5±0.2、22.0±0.2、24.2±0.2、および26.4±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0177】
いくつかの態様では、多形形態2を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0178】
いくつかの態様では、多形形態2は、DSCにより測定される約50~100℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態2は約220~230℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態2は約233~238℃での発熱を示す。いくつかの態様では、多形形態2は約290~295℃での発熱を示す。いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0179】
いくつかの態様では、多形形態2は、融点約363℃を有する。いくつかの態様では、多形形態2は、約116℃の前に、例えば約36℃~約116℃で、TGAにより測定される約2.7%の重量減少を経る。
【0180】
いくつかの態様では、多形形態2は、形態2を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0181】
いくつかの態様では、多形形態2は、多形形態2を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はアセトニトリルである。いくつかの態様では、溶媒はエタノールである。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とエタノールの混合物、または水とn-プロパノールとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0182】
形態3として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態3は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、多形形態3は、少なくとも°2θ値7.2±0.2、22.2±0.2、および24.4±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態3は、少なくとも°2θ値6.3±0.2、7.2±0.2、21.6±0.2、22.2±0.2、および24.4±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態3は、少なくとも°2θ値6.3±0.2、7.2±0.2、11.0±0.2、18.4±0.2、19.0±0.2、21.6±0.2、22.2±0.2、および24.4±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態3は、少なくとも°2θ値6.3±0.2、7.2±0.2、11.0±0.2、14.2±0.2、17.8±0.2、18.4±0.2、19.0±0.2、21.6±0.2、22.2±0.2、および24.4±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0183】
いくつかの態様では、多形形態3を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0184】
いくつかの態様では、多形形態3は、DSCにより測定される約190~220℃での発熱を示す。いくつかの態様では、多形形態3はDSCにより測定される約225~235℃、例えば約230℃での発熱を示す。いくつかの態様では、多形形態3はDSCにより測定される約292~300℃、例えば約297℃での発熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0185】
いくつかの態様では、多形形態3は、融点約365℃を有する。いくつかの態様では、多形形態3は、約81℃の前にTGAにより測定される約1.6%の重量減少を、約81~169℃で約1.7%の重量減少を経る。
【0186】
いくつかの態様では、多形形態3は、形態3を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0187】
いくつかの態様では、多形形態3は、多形形態3を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はIPAcである。いくつかの態様では、溶媒は酢酸n-ブチルである。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0188】
形態4として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態4は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、多形形態4は、少なくとも°2θ値7.0±0.2、21.8±0.2、および25.1±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態4は、少なくとも°2θ値7.0±0.2、19.5±0.2、21.8±0.2、23.2±0.2、および25.1±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態4は、少なくとも°2θ値7.0±0.2、17.6±0.2、18.3±0.2、19.5±0.2、21.8±0.2、23.2±0.2、25.1±0.2、および25.8±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態4は、少なくとも°2θ値7.0±0.2、9.6±0.2、17.6±0.2、18.3±0.2、19.5±0.2、21.8±0.2、23.2±0.2、25.1±0.2、25.8±0.2、および29.3±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0189】
いくつかの態様では、多形形態4を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0190】
いくつかの態様では、多形形態4は、DSCにより測定される約50~100℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態4は約180~215℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態4は約220~230℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態4は約230~240℃、例えば約235℃での発熱を示す。いくつかの態様では、多形形態4は約300~310℃での発熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0191】
いくつかの態様では、多形形態4は、融点約366~369℃、例えば約367℃を有する。いくつかの態様では、多形形態4は、約200℃の前に、例えば約42℃~約200℃で、TGAにより測定される約8.3%の重量減少を経る。
【0192】
いくつかの態様では、多形形態4は、形態4を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0193】
いくつかの態様では、多形形態4は、多形形態4を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はEAである。いくつかの態様では、溶媒はMAである。いくつかの態様では、溶媒はMtBEである。いくつかの態様では、溶媒はn-プロパノールである。いくつかの態様では、溶媒はアセトンである。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とMA、EA、またはアセトンとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0194】
形態5として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態5は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、多形形態5は、少なくとも°2θ値7.3±0.2、22.3±0.2、および24.5±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態5は、少なくとも°2θ値6.3±0.2、7.3±0.2、21.7±0.2、22.3±0.2、および24.5±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態5は、少なくとも°2θ値6.3±0.2、7.3±0.2、11.0±0.2、19.1±0.2、19.5±0.2、21.7±0.2、22.3±0.2、および24.5±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態5は、少なくとも°2θ値6.3±0.2、7.3±0.2、11.0±0.2、14.3±0.2、19.1±0.2、19.5±0.2、21.7±0.2、22.3±0.2、24.5±0.2、および26.5±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0195】
いくつかの態様では、多形形態5を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0196】
いくつかの態様では、多形形態5は、DSCにより測定される約50~100℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態5は約210~235℃、例えば約222℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態5は約227~240℃、例えば約235℃での発熱を示す。いくつかの態様では、多形形態5は約280~300℃、例えば約293℃での発熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0197】
いくつかの態様では、多形形態5は、融点約363℃を有する。いくつかの態様では、多形形態5は、約100℃の前にTGAにより測定される約3.1%の重量減少を、約100~250℃で約1.7%の重量減少を経る。
【0198】
いくつかの態様では、多形形態5は、形態5を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0199】
いくつかの態様では、多形形態5は、多形形態5を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はMtBEである。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0200】
形態6として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態6は、式(I)の化合物の無水多形である。
【0201】
いくつかの態様では、多形形態6を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0202】
いくつかの態様では、多形形態6は、DSCにより測定される約245~260℃での発熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。いくつかの態様では、多形形態6は、融点約364℃を有する。
【0203】
いくつかの態様では、多形形態6は、形態6を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0204】
いくつかの態様では、多形形態6は、多形形態6を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はIPAcである。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とIPAcとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0205】
形態7として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態7は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、多形形態7は、少なくとも°2θ値7.1±0.2、21.6±0.2、および23.2±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態7は、少なくとも°2θ値4.9±0.2、7.1±0.2、18.5±0.2、21.6±0.2、および23.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態7は、少なくとも°2θ値4.9±0.2、7.1±0.2、10.9±0.2、18.5±0.2、19.4±0.2、21.6±0.2、23.2±0.2、および30.3±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態7は、少なくとも°2θ値4.9±0.2、7.1±0.2、8.8±0.2、10.9±0.2、18.5±0.2、19.4±0.2、21.6±0.2、22.1±0.2、23.2±0.2、および30.3±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0206】
いくつかの態様では、多形形態7を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態8、形態9、形態10、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0207】
いくつかの態様では、多形形態7は、DSCにより測定される約227~235℃、例えば約232℃での発熱を示す。いくつかの態様では、多形形態7は約299~305℃、例えば約303℃での発熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0208】
いくつかの態様では、多形形態7は、融点約365℃を有する。いくつかの態様では、多形形態7は、約200℃の前に、例えば約36℃~約200℃で、TGAにより測定される約12%の重量減少を経る。
【0209】
いくつかの態様では、多形形態7は、形態7を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0210】
いくつかの態様では、多形形態7は、多形形態7を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はメチルエチルケトン(MEK)である。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とMEKとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0211】
形態8として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態8は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、多形形態8は、少なくとも°2θ値6.9±0.2、17.7±0.2、および21.5±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態8は、少なくとも°2θ値6.9±0.2、11.5±0.2、17.7±0.2、21.5±0.2、および27.6±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態8は、少なくとも°2θ値6.9±0.2、11.5±0.2、15.3±0.2、16.9±0.2、17.7±0.2、21.5±0.2、27.6±0.2、および28.9±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態8は、少なくとも°2θ値6.9±0.2、11.5±0.2、12.7±0.2、14.2±0.2、15.3±0.2、16.9±0.2、17.7±0.2、21.5±0.2、27.6±0.2、および28.9±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0212】
いくつかの態様では、多形形態8を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態9、形態10、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0213】
いくつかの態様では、多形形態8は、DSCにより測定される約41~60℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態8は約221~235℃、例えば約231℃での発熱を示す。いくつかの態様では、多形形態8は約279~290℃、例えば約285℃での吸熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0214】
いくつかの態様では、多形形態8は、融点約364℃を有する。いくつかの態様では、多形形態8は、約190℃の前にTGAにより測定される約4.2%の重量減少を、約190~261℃で約3.9%の重量減少を経る。
【0215】
いくつかの態様では、多形形態8は、形態8を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0216】
いくつかの態様では、多形形態8は、多形形態8を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はMIBKである。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0217】
形態9として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態9は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、多形形態9は、少なくとも°2θ値4.9±0.2、18.6±0.2、および21.1±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態9は、少なくとも°2θ値4.9±0.2、18.6±0.2、21.1±0.2、24.1±0.2、および25.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態9は、少なくとも°2θ値4.9±0.2、15.3±0.2、16.5±0.2、18.6±0.2、21.1±0.2、22.4±0.2、24.1±0.2、および25.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態9は、少なくとも°2θ値4.9±0.2、10.1±0.2、15.3±0.2、16.5±0.2、18.6±0.2、21.1±0.2、22.4±0.2、24.1±0.2、25.2±0.2、および28.6±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0218】
いくつかの態様では、多形形態9を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態10、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0219】
いくつかの態様では、多形形態9は、DSCにより測定される約364℃での単一の融解吸熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱が観察される。いくつかの態様では、本明細書において提供される他の多形形態、例えば形態1および形態2が、融解の直前(すなわち約364℃)まで加熱された場合、形態9に変換されうる。
【0220】
いくつかの態様では、多形形態9は、融点約364℃を有する。いくつかの態様では、多形形態9は、約100℃の前に、例えば約30.5℃~約100℃で、TGAにより測定される約0.28%の重量減少を経る。
【0221】
いくつかの態様では、多形形態9は、形態9を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0222】
いくつかの態様では、多形形態9は、多形形態9を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はn-ブタノールである。いくつかの態様では、溶媒はIPAcである。いくつかの態様では、溶媒は酢酸n-ブチルである。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とエタノールの混合物、または水とn-プロパノールとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0223】
形態10として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。多形形態10は、DMSOを含む式(I)の化合物の多形である。例えば、DMSOは多形の表面に存在する。一態様では、多形形態10は、少なくとも°2θ値20.7±0.2、21.7±0.2、および24.2±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態10は、少なくとも°2θ値18.2±0.2、19.0±0.2、20.7±0.2、21.7±0.2、および24.2±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態10は、少なくとも°2θ値17.8±0.2、18.2±0.2、19.0±0.2、20.7±0.2、21.7±0.2、23.4±0.2、24.2±0.2、および27.9±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態10は、少なくとも°2θ値6.7±0.2、17.8±0.2、18.2±0.2、19.0±0.2、19.9±0.2、20.7±0.2、21.7±0.2、23.4±0.2、24.2±0.2、および27.9±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0224】
いくつかの態様では、多形形態10を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態11、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0225】
いくつかの態様では、多形形態10は、DSCにより測定される約212~237℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態10は約234~245℃、例えば約237℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態10は約300~325℃、例えば約308℃での発熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0226】
いくつかの態様では、多形形態10は、融点約364~372℃、例えば約369℃を有する。いくつかの態様では、多形形態10は、約100℃の前にTGAにより測定される約0.6%の重量減少を、約100~170℃で約3.8%の重量減少を、約170~260℃で約7.1%の重量減少を経る。
【0227】
いくつかの態様では、多形形態10は、形態10を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0228】
いくつかの態様では、多形形態10は、多形形態10を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はDMSOである。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とDMSOとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【0229】
形態11として知られる多形を含む製剤が本明細書において提供される。形態11は、式(I)の化合物の無水多形である。一態様では、多形形態11は、少なくとも°2θ値6.4±0.2、18.5±0.2、および22.4±0.2にピークを有する、CuKα1線によって得られるXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態11は、少なくとも°2θ値6.4±0.2、17.8±0.2、18.5±0.2、19.9±0.2、および22.4±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの態様では、形態11は、少なくとも°2θ値6.4±0.2、8.4±0.2、17.8±0.2、18.5±0.2、19.9±0.2、22.4±0.2、24.5±0.2、および26.8±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。例えば、いくつかの態様では、形態11は、少なくとも°2θ値6.4±0.2、8.4±0.2、17.8±0.2、18.5±0.2、19.9±0.2、20.3±0.2、22.4±0.2、22.9±0.2、24.5±0.2、および26.8±0.2にピークを有するXRPDパターンを有する。
【0230】
いくつかの態様では、多形形態11を含む組成物を含む製剤が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本組成物は実質的に純粋である。例えば、本組成物は少なくとも約90%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約95%の純度を有する。いくつかの態様では、本組成物は少なくとも約98%の純度を有する。例えば、本組成物は少なくとも98.5%、98.6%、98.7%、98.8%、98.9%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の純度を有しうる。いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の形態を実質的に含まない。例えば、いくつかの態様では、本組成物は式(I)の化合物の他の無水形態を実質的に含まない。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の他の形態を含む。いくつかの態様では、本組成物は15重量%未満の式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態、例えば、14重量%未満、13重量%未満、12重量%未満、11重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、またはそれ以下を下回る式(I)の化合物の1つまたは複数の他の形態を含む。例えば、本組成物は約15%未満の形態1、形態2、形態3、形態4、形態5、形態6、形態7、形態8、形態9、形態10、形態1の非化学量論的もしくは化学量論的水和物、またはそれらのうち2つ以上の組み合わせを含みうる。
【0231】
いくつかの態様では、多形形態11は、DSCにより測定される約215~230℃での吸熱を示す。いくつかの態様では、多形形態11は約230~240℃、例えば約235℃での発熱を示す。いくつかの態様では、多形形態11は約300~315℃、例えば約310℃での発熱を示す。例えば、いくつかの態様では、1分当たり10℃の走査速度を使用する際に吸熱および発熱が観察される。
【0232】
いくつかの態様では、多形形態11は、融点約368℃を有する。いくつかの態様では、多形形態11は、約100℃の前にTGAにより測定される約0.8%の重量減少を、約100~249℃で約7.0%の重量減少を経る。
【0233】
いくつかの態様では、多形形態11は、形態11を残留固体として生成するために、その非晶質および多形形態を含む式(I)の化合物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、式(I)の化合物を含む組成物は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物である。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、スラリー化工程は約50℃で行われる。いくつかの態様では、本方法は、残留固体を例えば減圧下で乾燥させる工程をさらに含む。いくつかの態様では、乾燥工程は約60℃~90℃、例えば約75℃の温度で行われる。
【0234】
いくつかの態様では、多形形態11は、多形形態11を残留固体として生成するために、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物を含む組成物を溶媒または溶媒混合物中で再スラリー化する工程を含む方法によって調製される。いくつかの態様では、溶媒はジメチルホルムアミド(DMF)である。いくつかの態様では、溶媒は水との混合物であり、例えば、溶媒は水とDMFとの混合物でありうる。いくつかの態様では、水は約5重量%の量で存在する。いくつかの態様では、再スラリー化工程は室温で行われる。いくつかの態様では、再スラリー化工程は約50℃で行われる。
【実施例0235】
実施例1: 単回用量の調整済み製剤の調製
0.015 mg/mL、0.025 mg/mLまたは0.115 mg/mLのいずれかの式(I)の化合物の多形形態1を含有する単回用量の調整済み製剤を調製した。式(I)の化合物は、参照により全体が本明細書に組み入れられるUS 2013/0267495に提供されているプロセスにしたがって調製された。形態1の多形は、本明細書において記述されているように調製された。
【0236】
0.015 mg/mLの製剤の場合:
水、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC) (5.55 g/kg)、ポリソルベート80 (0.50 g/kg)、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物(0.268 g/kg)、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物(2.44 g/kg)、および塩化ナトリウム(9.11 g/kg)を300 Lの第1のタンクに加えた。次に、第1のタンク中の水溶液を、0.2 μmのポリエーテルスルホン(PES)フィルタを通して第2のタンク中に濾過し、そこでそれをバルク滅菌した。0.15 g/kgの式(I)の化合物の多形形態1、注射用水、および0.5 g/kgのポリソルベート80を30 Lの第3のタンクに加えて、15 μg/mLの式(I)の化合物を含有するスラリーを形成させた。スラリーを塔頂(overhead)蒸気圧によって滅菌し、次いで水溶液を含有する第2のタンクに加えた。スラリーを30 Hzで均質化し、オーバーキルサイクル(F0≧30)の原理を用いて製造した。混合物を滅菌希釈剤と無菌的に混合して、0.015 mg/mLの式(I)の化合物の濃度で懸濁液を形成させた。底部TCによりモニターされるバルク溶液温度を250°Fに維持し、塔頂圧力をタンクジャケットに導入された蒸気圧より高く維持した(およそ5 psi超)。タンク上方のTCをモニターするミキサー隣のトップバルブのガス抜き中の塔頂圧力を維持するために、蒸気をエアフィルタによりタンク中に導入して圧力および高温を維持した。蒸気圧をモニターし、バルク滅菌を実施した。次いでWeiler 624 BFS機を用い、懸濁液を、目標容量2.5 mLおよび終濃度0.015 mg/mLの式(I)の化合物で、3 mLのポリプロピレンバイアル中に無菌的に充填した。各バイアルは、リン酸緩衝生理食塩水2 mL中に式(I)の化合物の形態1を0.03 mg含有していた。バイアルにラベルを付けて包装した。
【0237】
0.035 mg/mLの製剤の場合:
水、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC) (5.55 g/kg)、ポリソルベート80 (0.50 g/kg)、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物(0.268 g/kg)、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物(2.44 g/kg)、および塩化ナトリウム(9.11 g/kg)を300 Lの第1のタンクに加えた。次に、第1のタンク中の水溶液を、0.2 μmのポリエーテルスルホン(PES)フィルタを通して第2のタンク中に濾過し、そこでそれをバルク滅菌した。0.35 g/kgの式(I)の化合物の多形形態1、注射用水、および0.5 g/kgのポリソルベート80を30 Lの第3のタンクに加えて、35 μg/mLの式(I)の化合物を含有するスラリーを形成させた。スラリーを塔頂蒸気圧によって滅菌し、次いで水溶液を含有する第2のタンクに加えた。スラリーを30 Hzで均質化し、オーバーキルサイクル(F0≧30)の原理を用いて製造した。混合物を滅菌希釈剤と無菌的に混合して、0.035 mg/mLの式(I)の化合物の濃度で懸濁液を形成させた。底部TCによりモニターされるバルク溶液温度を250°Fに維持し、塔頂圧力をタンクジャケットに導入された蒸気圧より高く維持した(およそ5 psi超)。タンク上方のTCをモニターするミキサー隣のトップバルブのガス抜き中の塔頂圧力を維持するために、蒸気をエアフィルタによりタンク中に導入して圧力および高温を維持した。蒸気圧をモニターし、バルク滅菌を実施した。次いでWeiler 624 BFS機を用い、懸濁液を、目標容量2.5 mLおよび終濃度0.035 mg/mLの式(I)の化合物で、3 mLのポリプロピレンバイアル中に無菌的に充填した。各バイアルは、リン酸緩衝生理食塩水2 mL中に式(I)の化合物の形態1を0.07 mg含有していた。バイアルにラベルを付けて包装した。
【0238】
0.075 mg/mLの製剤の場合:
水、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC) (5.55 g/kg)、ポリソルベート80 (0.50 g/kg)、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物(0.268 g/kg)、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物(2.44 g/kg)、および塩化ナトリウム(9.11 g/kg)を300 Lの第1のタンクに加えた。次に、第1のタンク中の水溶液を、0.2 μmのポリエーテルスルホン(PES)フィルタを通して第2のタンク中に濾過し、そこでそれをバルク滅菌した。0.75 g/kgの式(I)の化合物の多形形態1、注射用水、および0.5 g/kgのポリソルベート80を30 Lの第3のタンクに加えて、75 μg/mLの式(I)の化合物を含有するスラリーを形成させた。スラリーを塔頂蒸気圧によって滅菌し、次いで水溶液を含有する第2のタンクに加えた。スラリーを30 Hzで均質化し、オーバーキルサイクル(F0≧30)の原理を用いて製造した。混合物を滅菌希釈剤と無菌的に混合して、0.075 mg/mLの式(I)の化合物の濃度で懸濁液を形成させた。底部TCによりモニターされるバルク溶液温度を250°Fに維持し、塔頂圧力をタンクジャケットに導入された蒸気圧より高く維持した(およそ5 psi超)。タンク上方のTCをモニターするミキサー隣のトップバルブのガス抜き中の塔頂圧力を維持するために、蒸気をエアフィルタによりタンク中に導入して圧力および高温を維持した。蒸気圧をモニターし、バルク滅菌を実施した。次いでWeiler 624 BFS機を用い、懸濁液を、目標容量2.5 mLおよび終濃度0.075 mg/mLの式(I)の化合物で、3 mLのポリプロピレンバイアル中に無菌的に充填した。各バイアルは、リン酸緩衝生理食塩水2 mL中に式(I)の化合物の形態1を0.15 mg含有していた。バイアルにラベルを付けて包装した。
【0239】
0.115 mg/mLの製剤の場合:
水、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC) (5.55 g/kg)、ポリソルベート80 (0.50 g/kg)、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物(0.268 g/kg)、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物(2.44 g/kg)、および塩化ナトリウム(9.11 g/kg)を300 Lの第1のタンクに加えた。次に、第1のタンク中の水溶液を、0.2 μmのポリエーテルスルホン(PES)フィルタを通して第2のタンク中に濾過し、そこでそれをバルク滅菌した。0.15 g/kgの式(I)の化合物の多形形態1、注射用水、および0.5 g/kgのポリソルベート80を30 Lの第3のタンクに加えて、115 μg/mLの式(I)の化合物を含有するスラリーを形成させた。スラリーを塔頂蒸気圧によって滅菌し、次いで水溶液を含有する第2のタンクに加えた。スラリーを30 Hzで均質化し、オーバーキルサイクル(F0≧30)の原理を用いて製造した。混合物を滅菌希釈剤と無菌的に混合して、0.115 mg/mLの式(I)の化合物の濃度で懸濁液を形成させた。底部TCによりモニターされるバルク溶液温度を250°Fに維持し、塔頂圧力をタンクジャケットに導入された蒸気圧より高く維持した(およそ5 psi超)。タンク上方のTCをモニターするミキサー隣のトップバルブのガス抜き中の塔頂圧力を維持するために、蒸気をエアフィルタによりタンク中に導入して圧力および高温を維持した。蒸気圧をモニターし、バルク滅菌を実施した。次いでWeiler 624 BFS機を用い、懸濁液を、目標容量2.5 mLおよび終濃度0.035 mg/mLの式(I)の化合物で、3 mLのポリプロピレンバイアル中に無菌的に充填した。各バイアルは、リン酸緩衝生理食塩水2 mL中に式(I)の化合物の形態1を0.23 mg含有していた。バイアルにラベルを付けて包装した。
【0240】
実施例2: 多形スクリーニング
式(I)の化合物の多形形態は、上記の実施例1において記述されている調整済み製剤において用いられた。多形スクリーニングを式(I)の化合物について行って、溶解性、多形性、および熱力学的安定性を判定した。
【0241】
A. 出発固体の分析
式(I)の出発固体化合物のX線粉末回折(XRD)、示差走査熱量測定(DSC)、および熱重量分析(TGA)走査図は、出発固体が結晶性材料であり、形態1と1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物との混合物であることを示した。DSC走査図(
図12B)によれば、固体は50℃~100℃での広い吸熱を示し、284℃での鋭い発熱も示し、固体は最終的に364℃で融解した。TGA走査図(
図12C)によれば、100℃の前に1.4%の重量減少が観察された。
【0242】
出発固体の溶解度を重量法により測定したところ、DMFおよびDMSOを除くすべての試験溶媒中で該化合物が室温および50℃で低い溶解度を示すことが示された。室温および50℃での溶解度データ試験の結果を表3に示す。
【0243】
(表3)出発固体(形態1の非化学量論的または化学量論的水和物)の溶解度データ
【0244】
様々な溶媒中での再スラリー化実験を行った。約30~80mgの出発固体(1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物)を39種の異なる溶媒(純粋溶媒および二元溶媒; 有機溶媒/水の比(V/V)を95%/5%とした)中、室温および50℃で5日間スラリー化した。3種の溶媒和物、1種の水和物、および11種の非溶媒和形態が同定された。特定の形態の後の「
*」、例えば形態2
*は、形態が、わずかな差を伴う同様のXRD走査図を示し、同じクラスに属すると見なされたことを示す。一般に、同定された形態は示差走査熱量測定(DSC)走査図上で複数の吸熱/発熱を示し、形態9は単一の吸熱を示した。湿潤試料および乾燥試料の両方のXRDを走査した(
図12A(乾燥試料))。データを以下の表4および表5に示す。
【0245】
【0246】
【0247】
スラリー化実験では、湿潤試料からの3種の溶媒和形態(溶媒和物1、2、および3); 形態1の2種の非化学量論的水和物(形態12および13); ならびに11種の非溶媒和形態(形態1~11)が同定された。いくつかの場合では、わずかな差を伴う同様のXRD走査図が得られた。これらは同じクラス(例えば同じ形態)の一部であると見なされた。例えば、形態2および形態2*のXRD走査図は同様であり、同じクラスに属すると見なされた。溶媒和形態が湿潤試料分析から得られ、乾燥後、試料は異なるXRDを示した。
【0248】
溶媒和物1がアセトンから室温で得られ、乾燥後、低結晶化度の固体が生成された。溶媒和物2がアセトンから(室温で)、アセトン/水から(室温で)得られ、乾燥後、形態4**が生成された。溶媒和物3がEtOH/水から室温で得られ、乾燥後、形態2が生成された。
【0249】
B. 形態1
形態1を生成した実験を以下の表6に示す。一般に、形態1は形態13または形態12の乾燥により得られた。形態1は脱水水和物と見なされうる。多くの二元溶媒(5%の水を有する)中での再スラリー化により形態1が生成された。残留固体の純度は98.9%であった。形態1(1つの試料)固体のKFは5.8%、形態1固体の残留MeOHは0.01%であった。完全乾燥形態1固体のTGA走査を行った(
図1C)。100℃の前に0.33%の重量減少が観察された。
【0250】
形態1はXRD走査図(
図1A)上で鋭い結晶性ピークを示した。形態1のXRDピークを以下の表7に示す。DSC走査図(
図1B)によれば、固体は50~100℃での広い吸熱を示し、281℃での鋭い発熱を示し、融点は363℃であった。形態1は、おおよその大きさa [Å] = 29.062、b [Å] = 23.945、c [Å] = 7.245、およびおおよその体積セル[Å
3/セル] = 5,041.7、およびPbca (61)と定義された空間群を有する、単純(primitive)斜方晶系結晶構造を有する。
【0251】
形態1固体を75℃で終夜減圧乾燥させ、XRD、DSC、およびTGA走査を行った。1回目および2回目(75℃で終夜減圧乾燥後)のXRD走査を比較したところ、変化は示されなかった。しかし、DSC走査図は吸熱が存在しなかったことを示した。DSC走査図上での初期ピークの喪失はXRDトレースに対する影響を示さなかった。このことは、DSC走査図上の50~100℃での広い吸熱が遊離溶媒によるものであったことを示している。
【0252】
形態1固体をDSC室内で305℃に(約280℃での吸熱/発熱を超えて)加熱し、次にXRDで走査した。1回目および3回目のXRDおよびDSC走査の比較は、305℃に加熱後に形態1が形態9に変換されたことを示す。約280℃での吸熱/発熱が融解/結晶化現象によるものである可能性があると結論づけることができる。
【0253】
形態1は、相対湿度40~50%超で、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的または化学量論的水和物(形態13)に変換される傾向にあった。水和物は相対湿度30%未満で水分を失った。形態1は、空気に曝露された場合、形態13に変換される。
【0254】
形態1固体の動的蒸気吸着(DVS)走査図は相対湿度90%で吸水率17%を示した(
図1D)。XRDデータは、DVS試験において使用した固体が、DVS試験の開始前に水和形態に変換されたことを示した。しかし、相対湿度0%で水分が失われた。このことは、固体が形態1であったことをおそらく示している。
【0255】
(表6)形態1を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0256】
【0257】
C. 形態2、2
*、および2
***
形態2、2
*、および2
**を生成した実験を以下の表8に示す。形態2、2
*、および2
**のXRD走査を行った(
図2A、
図2D、および
図2Gはそれぞれ形態2、2
*、および2
**のXRD走査図を示す)。形態2および2
*のXRDピークをそれぞれ以下の表9および表10に示す。DSC走査も行った(
図2B、
図2E、および
図2Hはそれぞれ形態2、2
*、および2
**のDSC走査図を示す)。DSC走査図によれば、形態2、2
*、および2
**はそれぞれ、50℃~100℃での広い吸熱、ならびに363℃で融解する前の複数の吸熱および発熱を示した。100℃の前での広い吸熱は、固体に水/溶媒が含まれることが理由でありうる。形態2はアセトニトリルから得られ、形態2
*はエタノールから得られ、形態2
**はn-プロパノール/5%水から得られた。
【0258】
形態2のTGA走査図(
図2C)は116℃の前に2.7%の重量減少を示した。
図2Fは形態2
*のTGA走査図を示す。
【0259】
形態2のPLM写真を撮影した。これは、この固体の粒径が約50umであったことを示す。
【0260】
形態2固体をDSC装置内で90℃に(50~100℃での広い吸熱を超えて); 270℃に(約240℃での吸熱/発熱を超えて); 最後に330℃に(約330℃での発熱を超えて)加熱した。残留固体をXRDで分析した。1回目および2回目のXRDおよびDSC走査によれば、形態は90℃への加熱の前後で変化しなかった。50~100℃での広い吸熱は、遊離溶媒または水和物である可能性がある。1回目および3回目のXRDおよびDSC走査によれば、形態2試料を270℃に加熱した後で、固体は低結晶化度の固体に変換された。1回目および4回目のXRDおよびDSC走査によれば、試料を330℃に加熱した後で、固体は形態9に変換された。したがって、約290℃での発熱は再結晶現象であった。XRDおよびDSCオーバーレイによれば、形態2*の挙動は形態2と同様であった。
【0261】
形態2および2*中の残留アセトニトリルおよびEtOHは検出されなかった。
【0262】
(表8)形態2、2
*、および2
**を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0263】
【0264】
【0265】
D. 形態3
形態3を生成した実験を以下の表11に示す。形態3のXRDおよびDSC走査図を取得した(それぞれ
図3Aおよび
図3B)。以下の表12は形態3のXRDピークを示す。形態3のDSC走査図から複数の発熱および吸熱が観察された。
【0266】
形態3のTGA走査図を取得し(
図3C)、走査図は81℃の前に固体の1.6%の重量減少を、続いて81℃~169℃で1.7%の重量減少を示した。
【0267】
形態3がIPAcから室温で得られた一方、形態3*が酢酸n-ブチル中での再スラリー化により得られた。
【0268】
(表11)形態3および形態3
*を生成した実験の概要
【0269】
【0270】
E. 形態4
形態4、4
*、および4
**を生成した実験を以下の表13に示す。形態4、4
*、および4
**のXRDを取得した(それぞれ
図4A、
図4D、および
図4G)。以下の表14および表15はそれぞれ形態4および形態4
*のXRDピークを示す。形態4、4
*、および4
**のDSC走査も行った(それぞれ
図4B、
図4E、および
図4H)。DSC走査図によれば、形態4は50℃~100℃で広い吸熱を、続いて複数の吸熱/発熱を示し、次に約367℃で融解した。形態4
*および4
**は形態4と同様のDSCパターンを示した。
【0271】
形態4、形態4
*、および形態4
**のTGA走査図を取得した(それぞれ
図4C、
図4F、および
図4I)。形態4は、200℃の前に8.3%の重量減少を呈し、形態4
*では、102℃の前に4.4%の重量減少、続いて102℃~250℃で0.5%の重量減少を呈し、形態4
**では3段階の重量減少を呈し、それぞれ2.8%、1.9%、および1.3%であった。
【0272】
これらの固体形態は酢酸メチル、n-プロパノール、MIBK、MtBE、酢酸エチル、アセトン/水、および酢酸エチル/水から得られた。
【0273】
(表13)形態4、4
*、および4
**を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0274】
【0275】
【0276】
F. 形態5および5
*
形態5および5
*を生成した実験を以下の表16に示す。形態5および5
*のXRD走査図を取得した(それぞれ
図5Aおよび
図5D)。形態5のXRDピークを以下の表17に示す。形態5のDSC走査も行い、走査図は50℃~100℃での広い吸熱、ならびに363℃で融解する前の複数の吸熱および発熱を示した(
図5B)。
【0277】
形態5固体のTGA走査図は100℃の前に3.1%の重量減少を、続いて100℃~250℃で1.7%の重量減少を示した(
図5C)。
【0278】
形態5および5*は、形態12をMtBE中にて室温および50℃でスラリー化することで得られた。湿潤固体は形態5*を示し、一方、乾燥固体は形態5を示した。
【0279】
【0280】
【0281】
G. 形態6
形態6を生成した実験を以下の表18に示す。形態6のXRDおよびDSC走査図を取得した(それぞれ
図6Aおよび
図6B)。DSC走査図によれば、固体は250℃で小さな発熱を、358℃で鋭い融解吸熱を示した。
【0282】
形態6は、出発原料をIPAおよびIPA/5%水中にて室温および50℃でスラリー化することで得られた。
【0283】
(表18)形態6を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0284】
H. 形態7
形態7を生成した実験を以下の表19に示す。形態7のXRDおよびDSC走査図を取得した(それぞれ
図7Aおよび
図7B)。形態7のXRDピークを以下の表20に示す。DSC走査図によれば、固体は227℃および299℃で2つの発熱を、続いて365℃で融解吸熱を示した。形態7はXRD上で低い結晶化度を示した。DSC走査図上での二重発熱は、XRD走査図上で観察された低い結晶化度と関連している可能性がある。
【0285】
形態7固体のTGA走査図は、200℃の前に12%の重量減少を示した(
図7C)。
【0286】
形態7は、MEKおよびMEK/5%水から室温および50℃で得られた。
【0287】
(表19)形態7を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0288】
【0289】
I. 形態8
形態8を生成した実験を以下の表21に示す。形態8のXRDおよびDSC走査図を取得した(それぞれ
図8Aおよび
図8B)。形態8のXRDピークを以下の表22に示す。DSC走査図によれば、固体は205℃および231℃で2つの吸熱を、続いて279℃で発熱を、続いて362℃で融解吸熱を示した。形態8はXRD走査図上で低い結晶化度を示した。DSC走査図上での二重発熱によって、XRD上で見られた低い結晶化度が確認される可能性がある(低結晶化度の材料はより高結晶化度の固体に変換される)。
【0290】
形態8のTGA走査図は190℃の前に4.2%の重量減少を、続いて190℃~261℃で3.9%の重量減少を示した(
図8C)。
【0291】
形態8は、MIBKから室温および50℃で得られた。MIBK/5%水による再スラリー化は同じ形態を生じさせない。
【0292】
【0293】
【0294】
J. 形態9
形態9を生成した実験を以下の表23に示す。形態9のXRDおよびDSC走査図を取得した(それぞれ
図9Aおよび
図9B)。形態9のXRDピークを以下の表24に示す。DSC走査図によれば、固体は364℃で単一の融解吸熱を示した。形態9は、おおよその大きさ a [Å] = 17.135、b [Å] = 14.342、c [Å] = 10.186; α(deg)=90、β(deg)=95.99、γ(deg)=90、およびおおよその体積セル[Å
3/セル] = 2,489.5、およびP2
1/c (14)と定義された空間群を有する、単純単斜晶系結晶構造を有する。
【0295】
形態9のTGA走査図は、100℃の前に0.28%の重量減少を示した(
図9C)。
【0296】
他の形態は、364℃で融解する直前まで加熱された場合、形態9に変換されるように見えた。このことは形態1および2について確認された。
【0297】
形態9のDVS走査図は、相対湿度90%で吸水率0.8%を示した。形態9はDVS走査の前後で形態を変化させなかった(
図9D)。
【0298】
(表23)形態9を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0299】
【0300】
K. 形態10および10
*
形態10および10
*を生成した実験を以下の表25に示す。形態10および10
*のXRD走査図を取得した(それぞれ
図10Aおよび
図10D)。形態10のXRDピークを以下の表26に示す。形態10および10
*のDSC走査図も取得し、走査図は複数の吸熱/発熱を、続いて367℃での融解を示した(それぞれ
図10Bおよび
図10E)。
【0301】
形態10および10*は、非晶質固体(室温および50℃でDMSOおよびDMSO/水により再スラリー化することで得られた)の乾燥により生じた。形態10および10*はいずれもDMSOに関連している。
【0302】
形態10固体のTGA走査図は100℃の前に0.6%の重量減少を、続いて100℃~170℃で3.8%の重量減少を、続いて170℃~260℃で7.1%の重量減少を示した(
図10C)。
【0303】
(表25)形態10および10
*を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0304】
【0305】
L. 形態11および11
*
形態11および11
*を生成した実験を以下の表27に示す。形態11および11
*のXRD走査図を取得した(それぞれ
図11Aおよび
図11D)。形態11および形態11
*のXRDピークをそれぞれ以下の表28および表29に示す。形態11および11
*のDSC走査図も取得した(それぞれ
図11Bおよび
図11E)。DSC走査図によれば、固体は複数の吸熱/発熱を示し、最終的に368℃で融解した。両形態のXRDにおいて非晶質ハローが観察された。また、両形態のDSC上での二重発熱は、XRD走査図上で観察された非晶質ハローと関連している可能性がある。
【0306】
形態11および11
*のTGA走査図を取得した(それぞれ
図11Cおよび
図11F)。形態11固体は100℃の前に0.8%の重量減少を、続いて100℃~249℃で7.0%の重量減少を示した。形態11
*固体は100℃の前に1.0%の重量減少を、続いて250℃の前に7.0%の重量減少を示した。
【0307】
形態11および11*は、DMFおよびDMF/5%水から室温および50℃で得られた。
【0308】
(表27)形態11および11
*を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0309】
【0310】
【0311】
式(I)の化合物の形態1を用いたさらなる実験により、形態1が水分に曝露された場合(
図15A~15D)、形態1は非化学量論的または化学量論的水和物を形成することが示された。形態1の結晶格子は、水が吸収されたときに膨張し、主XRDパターンを維持しながら、約5度、約7度および約11度にXRDピークを生じた。式(I)の化合物の形態1の水和物(形態11)は完全に可逆的であり、20%未満のRH%に曝露された場合、水を失い、形態11を形態1の水和形態におよび無水形態1に変えた。
【0312】
M. 形態13および形態12
形態13および形態12を生成した実験をそれぞれ以下の表30および表32に示す。形態12および13は、1重量%~約20重量%の水を有する形態1の非化学量論的水和物の例である。形態13および形態12のXRD走査図を取得した(それぞれ
図13Aおよび
図12A)。形態13のXRDピークを以下の表31に示す。形態13および形態12のDSC走査図も取得した(それぞれ
図13Bおよび
図12B)。DSC走査図によれば、形態13固体は50℃~100℃で広い吸熱を、続いて278℃で小さな発熱を、363℃で融解吸熱を示した。DSC走査図によれば、形態12固体は50℃~100℃で広い吸熱を、続いて283℃で鋭い発熱を、364℃で融解吸熱を示した。
【0313】
形態13試料の純度は98.8%、未乾燥形態13試料のKFは35.7%であった。形態13固体のDVS走査図は、相対湿度90%で水分吸着率17%を示した(
図13D)。乾燥時に形態13は形態1に変換された。
【0314】
形態13固体のTGA走査図は、100℃の前に1.9%の重量減少を示した(
図13C)。
【0315】
形態13固体をDSC室内で170℃に(50~100℃での吸熱を超えて)加熱し、次にXRDで走査した。1回目および2回目のXRDおよびDSC走査の比較は、170℃に加熱後に形態13が形態1に変換されたことを示した。50~100℃での吸熱が結合水によるものであると結論づけることができる。
【0316】
形態13は、おおよその大きさa [Å]= 33.759、b [Å]=22.590、c [Å]=7.386、およびおおよその体積セル[Å3/セル] = 5,632.5、およびPbca(61)と定義された空間群を有する、単純斜方晶系結晶構造を有する。
【0317】
形態13固体をDSC室内で330℃に(約300℃での吸熱/発熱を超えて)加熱し、次にXRDで走査した。1回目および3回目のXRDおよびDSC走査の比較は、170℃に加熱後に形態13が形態9に変換されたことを示した。吸熱/発熱が融解/結晶化現象によるものであると結論づけることができる。
【0318】
(表30)形態13を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0319】
【0320】
(表32)形態12を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0321】
N. 溶媒和物1~3
溶媒和物1、2、および3を生成した実験を以下の表33に示す。溶媒和物1および2の固体を空気に終夜曝露した後、XRDで分析した。分析後、固体を50℃で減圧乾燥させ、次にXRDで再度分析した。
【0322】
空気に終夜曝露後、溶媒和物1は低結晶化度のものに変換され、50℃で乾燥後、試料はなお低結晶化度の固体であった。空気に終夜曝露後、溶媒和物2のXRDパターンはわずかに変化し、50℃で乾燥後、形態は、固体が空気に終夜曝露されたときと同じままであった。
【0323】
(表33)溶媒和物1~3を生成した実験の概要
*二元溶媒中の水の量は5%である
【0324】
実施例2:多形形態間の競合的スラリー化実験
異なる形態の間での熱力学的安定性を解明するために、いくつかの競合的スラリー化実験を行った。形態1、形態2、形態2*、形態3、形態4、形態4*、形態4**、形態5、形態7、形態8、形態9、形態10、形態11、形態11*、および形態13(各10mg)を溶媒2mL中、室温および50℃の両方で混合およびスラリー化した。固体を3~5日間スラリー化した後、XRDで分析した。分析データによれば、形態2*が、MeOH系、EtOH系、およびアセトン系中、室温および50℃の両方で最も安定な形態であった。形態4または4*が、EA中、室温および50℃で最も安定であった。形態13が、水中、室温および50℃で最も安定であった。表34は、競合的スラリー化実験によるXRD走査結果を示す。
【0325】
【0326】
形態13と形態9との間での熱力学的安定性を解明するために、いくつかの競合的スラリー化実験を行った。形態1、形態9、および形態13の固体15mgをトルエン、IPAc、および酢酸n-ブチル1mL中で混合し、室温および50℃で3日間スラリー化した。
【0327】
残留固体をXRDで分析した。3日間のスラリー化の後、形態13と形態9との間でどちらがより安定であったかを言うことは困難であった。当実験のXRD走査結果を以下の表35に示す。
【0328】
【0329】
他の態様
先の記述は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲を例示するものであって、限定するものではないよう意図されることが理解されるべきである。他の局面、利点、および改変は添付の特許請求の範囲内にある。