(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117318
(43)【公開日】2023-08-23
(54)【発明の名称】データ変換によるシステム相互利用を備えた集中管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20120101AFI20230816BHJP
G08C 15/06 20060101ALI20230816BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
G06Q50/06
G08C15/06 J
H04Q9/00 311J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022019956
(22)【出願日】2022-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】000222657
【氏名又は名称】東洋計器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090170
【弁理士】
【氏名又は名称】横沢 志郎
(72)【発明者】
【氏名】土田 泰秀
(72)【発明者】
【氏名】土田 泰正
(72)【発明者】
【氏名】三木 太一
【テーマコード(参考)】
2F073
5K048
5L049
【Fターム(参考)】
2F073AA07
2F073AA08
2F073AA09
2F073AB01
2F073AB05
2F073BC01
2F073CC03
2F073CC07
2F073CD11
2F073DD07
2F073FG03
2F073GG01
5K048AA04
5K048BA34
5K048DA02
5K048DB01
5K048DC01
5K048EB10
5K048HA01
5K048HA02
5L049CC06
(57)【要約】
【課題】各種の通信プロトコル、データフォーマットに効率良く対応できるようにしたガス、水、電気の集中監視サーバを備えた集中管理システムを提供すること。
【解決手段】ガス集中管理システム1のガス集中監視サーバ10の通信部20は、事業者側装置6のそれぞれに対応して設けた複数の通信モジュール21と、データ変換部24とを備えている。各通信モジュール21は、データコネクタ22と通信制御アダプタ23とを備えており、データコネクタ22は、予め設定した事業者側装置6との間で、事業者側が使用している通信プロトコルに準拠したデータ通信を行う通信機能を備えており、通信制御アダプタ23は、データコネクタ22で受信した受信データを共通フォーマットの受信データに変換して、集中監視部30に引き渡す。通信モジュール21を追加することで、通信プロトコルが異なる事業者側装置6とのデータ通信が可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス、水または電気を供給する事業者の事業者側装置との間で所定の通信プロトコルによるデータ通信を行い、前記事業者のそれぞれが管理するガス、水または電気の需要家に関する需要家情報を取得する機能と、前記需要家情報に基づき、前記需要家それぞれのガス、水または電気の使用状況を含む需要家状況を監視する機能と、各需要家の監視結果を、各事業者の前記事業者側装置のそれぞれに提供する機能とを備えた集中監視サーバであって、
前記事業者側装置のそれぞれに対応して設けた複数の通信モジュールと、
データ変換部と、
を備えており、
各通信モジュールは、データコネクタと通信制御アダプタとを備えており、
前記データコネクタは、予め設定した前記事業者側装置との間で、当該事業者側装置が使用している通信プロトコルによるデータ通信を行う通信機能を備えており、
前記通信制御アダプタは、前記データコネクタで受信した前記通信プロトコルに準拠した受信データを予め定めた共通フォーマットの受信データに変換し、共通フォーマットの送信データを前記通信プロトコルに準拠した送信データに変換する通信プロトコル変換機能を備えており、
前記データ変換部は、前記通信制御アダプタによって前記共通フォーマットに変換された前記受信データを前記集中監視サーバの内部において使用される内部フォーマットに準拠した内部データに変換し、前記内部フォーマットの送信用の内部データを前記共通フォーマットの送信データに変換するデータフォーマット変換機能を備えていることを特徴とする集中監視サーバ。
【請求項2】
請求項1において、
前記通信モジュールとして少なくとも第1、第2通信モジュールを含み、
前記第1通信モジュールにおける予め設定された前記通信プロトコルは、第1通信プロトコルであり、
前記第2通信モジュールにおける予め設定された前記通信プロトコルは、前記第1通信プロトコル、または、当該第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルである集中監視サーバ。
【請求項3】
管理会社により運営される請求項1に記載の前記集中監視サーバと、
ガス、水道または電気を供給する事業者のそれぞれにより運営され、前記集中監視サーバに通信接続される事業者側装置と、
前記事業者のそれぞれが管理するガス、水または電気の需要家のそれぞれにおけるガス、水または電気の使用状況を含む情報を検出し、前記集中監視サーバに通信接続される需要家側装置と、
を有していることを特徴とする集中管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス、水、電気の需要家宅での使用状況を通信ネットワークを介して集中監視し、監視結果をガス、水、電気の供給側の事業者装置に提供する集中監視サーバおよび当該集中監視サーバを備えた集中管理システムに関する。更に詳しくは、複数の事業者側装置との間で異なる通信プロトコルによるデータ通信を行う集中監視サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の集中管理システムとしては各種のものが知られている。例えば、ガスの集中管理システムとして、プリペイド方式によりガス使用料を徴収可能なガス管理システムが提案されている(特許文献1)。又は、ガス使用料をガス利用者のスマートフォンにWEB明細として表示して、検針票や請求書などの紙媒体での請求を不要とするガス管理システムがある。
【0003】
ガスの集中管理システムは、一般に、ガスの需要家宅のそれぞれに設置されるガスメータおよび需要家側通信装置と、ガス事業者の側に設置された事業者側サーバと、ガス事業者から管理を委託された管理会社が運営する集中監視サーバとから構成される。集中監視サーバは、各通信事業者が提供する通信ネットワークを介して、各ガス事業者の事業者側サーバとの間で通信を行い、ガス事業者のそれぞれが管理するガス需要家に関する需要家情報を取得し、需要家情報に基づき、各ガス需要家の需要家側通信装置との間で通信を行い、ガスメータの検針・監視を行い、検針・監視結果、ガス料金等の情報を、通信ネットワークを介して、各事業者側サーバに提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、各ガス事業者の側に設置されている事業者側サーバを含む事業者側ガス管理システムにおいて採用されているデータフォーマットが事業者毎に異なっている。また、通信ネットワークを介して行われるデータ通信の通信プロトコルが異なっている場合もある。集中管理システムの集中監視サーバは、各事業者側のシステムとの間でデータ通信、データ連携ができるように設定しておく必要がある。また、管理を委託するガス事業者が追加される毎に、新たに追加されたガス事業者のシステムに対応できるように集中監視サーバの変更が必要になる。このことは、水あるいは電気の使用状況を、通信ネットワークを介して集中監視する集中監視サーバ、システムにおいても同様である。
【0006】
本発明の目的は、この点に鑑みて、各種の通信プロトコル、データフォーマットに効率良く対応できるようにしたガス、水、電気の集中監視サーバ、および当該集中監視サーバを備えた集中管理システムを提供することにある。また、複数の集中管理システムを当該集中監視サーバに接続することにより、需要家側通信装置、プリペイド方式のガス等の管理システム、若しくは、WEB明細を備えたガス等の管理システムを相互利用可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、
ガス、水または電気を供給する事業者の事業者側装置、若しくは、複数の集中管理システムとの間で、所定の通信プロトコルによるデータ通信を行い、前記事業者のそれぞれが管理するガス、水または電気の需要家に関する需要家情報を取得し、前記需要家情報に基づき、前記需要家それぞれのガス、水または電気の使用状況を含む需要家状況を監視し、各需要家の監視結果を、各事業者の前記事業者側装置のそれぞれに提供する集中監視サーバであって、
前記事業者側装置のそれぞれに対応して設けた複数の通信モジュールと、
データ変換部と、
を備えており、
各通信モジュールは、データコネクタと通信制御アダプタとを備えており、
前記データコネクタは、予め設定した前記事業者側装置との間で、当該事業者側装置が使用している通信プロトコルによるデータ通信を行う通信機能を備えており、
前記通信制御アダプタは、前記データコネクタで受信した前記通信プロトコルに準拠した受信データを予め定めた共通フォーマットの受信データに変換し、共通フォーマットの送信データを前記通信プロトコルに準拠した送信データに変換する通信プロトコル変換機能を備えており、
前記データ変換部は、前記通信制御アダプタによって前記共通フォーマットに変換された前記受信データを前記集中監視サーバの内部において使用される内部フォーマットに準拠した内部データに変換し、前記内部フォーマットの送信用の内部データを前記共通フォーマットの送信データに変換するデータフォーマット変換機能を備えていることを特徴としている。
【0008】
また、本発明のガス、水または電気の集中管理システムは、
管理会社により運営される上記構成の集中監視サーバと、
ガス、水または電気を供給する事業者のそれぞれにより運営され、前記集中監視サーバに通信接続される事業者側装置、若しくは複数の集中管理システムと、
前記事業者のそれぞれが管理するガス、水または電気の需要家のそれぞれにおけるガス、水または電気の使用状況を含む情報を検出し、前記集中監視サーバに通信接続される需要家側装置と、
を有していることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の集中監視サーバおよびシステムによれば、集中監視サーバに、必要とされる通信プロトコルに準拠したデータ通信が可能な通信モジュールを追加することで、データフォーマット、通信プロトコルの異なる事業者側装置、若しくは、複数の集中管理システムの新規加入に簡易に対応でき、需要家側通信装置、プリペイド方式のガス等の管理システム、若しくは、WEB明細を備えたガス等の管理システムを相互利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明を適用したガス集中管理システムの実施の形態を示す概略構成図である。
【
図2】ガス集中管理システムのガス集中監視サーバの通信機能を示す説明図である。
【
図3】ガス集中監視サーバにおける事業者側装置、若しくは、複数の集中管理システムとの間のデータ連携を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したガス集中管理システムの実施の形態を説明する。なお、本発明は、水、電気の集中管理システムに対しても同様に適用可能であり、本発明はガス集中管理システムに限定されるものではない。
【0012】
図1は、本実施の形態に係るガス集中管理システムを示す概略構成図である。ガス集中管理システム1は、ガス消費場所である各ガス需要家宅2(1)、2(2)、2(3)、2(4)・・・に設置されるガスメータ3および需要家側通信装置4と、各ガス事業者5(1)、5(2)・・・の側に設置された事業者側装置6(1)、6(2)・・・と、各通信事業者7(1)、7(2)・・・側に設置された通信事業者側集中管理システム8(1)、8(2)・・・と、各ガス事業者5(1)、5(2)・・・から管理を委託された管理会社9が運営するガス集中監視サーバ10を備えている。なお、以下の説明において、ガス需要家宅2(1)、2(2)・・・を相互に区別する必要が無い場合には、これらをガス需要家宅2と呼び、同様に、ガス事業者5(1)、5(2)・・・をガス事業者5、事業者側装置6(1)、6(2)・・・を事業者側装置6と呼び、同様に、通信事業者7(1)、7(2)・・・を通信事業者7、通信事業者側集中管理システム8(1)、8(2)・・・を通信事業者側集中管理システム8と呼ぶものとする。
【0013】
各ガス需要家宅2には、不図示のLPガスボンベからガスメータ3を介して不図示の各ガス器具(暖房器具、コンロ、給湯器等)にガスを供給可能である。ガスメータ3は所謂、マイコンガスメータである。ガスメータ3は、内部のガス通路(図示せず)を流れるガスを計測し、コンピュータを中心に構成される制御ユニット(図示せず)によってガス流量、流量積算値が算出される。ガスメータ3は、通信用ケーブル(図示せず)を介して、需要家側通信装置4との間で、一般的に行われる電文通信を行い、検針情報(ガス流量、流量積算値など)の送信、メータ発呼、各種の設定等が行われる。
【0014】
ガスメータ3に接続して使用される需要家側通信装置4は、通信ネットワークを介して、ガスメータ3との間で通信を行うメータ側通信部4aと、上位のガス集中監視サーバ10との間で通信を行う上位側通信部4bとを備えている。需要家側通信装置4は、メータ側通信部4aおよび上位側通信部4bを介して、ガスメータ3とガス集中監視サーバ10との間で行われる双方向通信(メータ発呼通報、検針情報を含む監視情報、ガスメータ3の設定指令等)を仲介する。
【0015】
各ガス事業者5に設置されている各事業者側装置6は、通信ネットワークを介して、ガス集中監視サーバ10との間で通信を行う通信部61、各部の動作を制御する制御部62、データベース63等を備えている。データベース63には、ガス供給先の各需要家に関する情報が保持される。
【0016】
各通信事業者7に設置されている各通信事業者側集中管理システム8は、通信ネットワークを介して、需要家側通信装置4との間で通信を行う通信部84(連携用)およびガス集中監視サーバ10との間で通信を行う通信部81、各部の動作を制御する制御部82、データベース83等を備えている。データベース83には、メータ発呼通報、検針情報を含む監視情報、各種の設定、ガス供給先の各需要家に関する情報が保持される。
【0017】
管理会社9が運営するガス集中監視サーバ10は、各需要家側通信装置4との間、各事業者側装置6との間、各通信事業者側集中管理システム8との間で、それぞれ通信を行う通信部20と、各需要家側通信装置4を介して得られるガスメータ3の検針情報の読み込み・監視を行う集中監視部30と、顧客情報、ガスの使用料金などを一括管理する管理部(プリペイド管理部)40とを備えている。集中監視部30は、各ガス需要家宅2におけるガスの使用状況を集中監視する。集中監視部30は、集中監視機能を備えた制御部31と、集中監視用データベース32とを備えている。集中監視用データベース32には、顧客(ガスの使用者)情報、顧客毎のガス使用状況、各ガスメータの稼働状況、その他の情報が登録されている。
【0018】
ガス集中監視サーバ10の管理部(プリペイド管理部)40は、前払い方式、後払い方式によるガス料金の管理機能を備えた制御部41、管理用データベース42等を備えている。管理用データベース42には、各ガス事業者(ガス会社)情報、ガス事業者毎の顧客情報(需要家情報)、各顧客の課金履歴などの情報が保持される。顧客情報には、事前に登録された顧客コード(集中監視コード、または、事業者側管理コード)等の情報も含まれている。これらの情報に基づき、制御部41は、ガス会社毎に、各顧客の識別情報、課金情報、入金情報等を管理する。新規の顧客情報は、ガス事業者5の事業者側装置6の側からガス集中監視サーバ10に登録される。
【0019】
ガス集中監視サーバ10の見える化管理部50は、ガス使用料、請求書をWEB明細として表示する機能を備えた制御部51、管理用データベース52等を備えている。管理用データベース52には、各ガス事業者(ガス会社)情報、ガス事業者毎の顧客情報(需要家情報)、各顧客のガス使用情報、請求情報が保持される。顧客情報には、事前に登録された顧客コード(集中監視コード、または、事業者側管理コード)等の情報も含まれている。これらの情報に基づき、制御部51は、ガス会社毎に、各顧客の識別情報、請求情報を管理する。新規の顧客情報は、ガス事業者5の事業者側装置6、若しくは、通信事業者側集中管理システム8の側からガス集中監視サーバ10に登録される。
【0020】
図2はガス集中監視サーバ10の通信部20における事業者側装置6との間で通信を行う部分を示す説明図である。以下、事業者側装置6との間で通信を行う場合を説明するが、通信事業者側集中管理システム8との間で通信を行う場合も同様であるので、その説明を省略する。ガス集中監視サーバ10の通信部20は、事業者側装置6のそれぞれに対応して設けた複数の通信モジュール21(1)、21(2)、21(3)・・・と、データ変換部24とを備えている。通信モジュール21(1)、21(2)、21(3)・・・は、それぞれ、データコネクタ22と通信制御アダプタ23とを備えている。これらは例えばソフトウエアによって実現される機能である。以下の説明において、通信モジュール21(1)、21(2)、21(3)・・・を区別する必要が無い場合には、これらを通信モジュール21と呼ぶものとする。
【0021】
各通信モジュール21において、データコネクタ22は、予め設定した事業者側装置6の通信部61との間で、事業者側装置6が使用しているデータフォーマット(WSDL、Json、電文など)および通信プロトコルによるデータ通信を行う通信機能を備えている。通信制御アダプタ23は、データコネクタ22で受信した所定の通信プロトコル(SOAP、RestAPI、WebSocket、UDP、TCP(KHK)、TCP(eDRX)など)に準拠した受信データを予め定めた共通フォーマットの受信データに変換し、共通フォーマットの送信データを、事業者側装置6の通信部61が使用している通信プロトコルに準拠した送信データに変換する通信プロトコル変換機能を備えている。
【0022】
データ変換部24は、通信制御アダプタ23によって共通フォーマットに変換された受信データをガス集中監視サーバ10の内部において使用される内部フォーマットに準拠した内部データに変換し、内部フォーマットに準拠した送信用の内部データを、共通フォーマットの送信データに変換するデータフォーマット変換機能を備えている。
【0023】
図3は、事業者側装置6とガス集中監視サーバ10との間のデータ連携を示す説明図である。事業者側装置6の通信部61から、通信ネットワークを介して、予め設定されているデータフォーマットおよび通信プロトコルに準拠したデータがガス集中監視サーバ10に提供される。ガス集中監視サーバ10の通信部20では、事業者側装置6の通信部61に予め対応付けされている通信モジュール21のデータコネクタ22を介してデータを受信し、通信制御アダプタ23において受信データが共通フォーマットのデータに変換され、内部メモリ23aに一時保管される。共通フォーマットのデータは、データ変換部24に引き渡され、ガス集中監視サーバ10において使用している内部フォーマットに準拠したデータに変換される。変換後のデータは、集中監視部30に引き渡され、集中監視用データベース32に登録される。または、集中監視部30から管理部40に転送されて管理用データベース42に登録される。
【0024】
一方、ガス集中監視サーバ10の側から事業者側装置6への送信データは、集中監視部30から通信部20のデータ変換部24に転送され、内部フォーマットから共通フォーマットに準拠したデータに変換され、通信モジュール21の通信制御アダプタ23において、事業者側装置6で使用されている通信プロトコルに準拠した送信データに変換され、データコネクタ22を介して事業者側装置6に送信される。
【0025】
本例のガス集中管理システム1のガス集中監視サーバ10において、新たな事業者側装置6、例えば
図2に想像線で示す事業者側装置6(k)がクライアントとして追加された場合には、当ガス該事業者の事業者側装置6(k)との間でデータ通信、データ連携ができるように、事業者側装置6(k)のデータフォーマット、通信プロトコルに対応できる通信モジュール21(k)を設計して、ガス集中監視サーバ10の通信部20に追加すればよい。
【0026】
追加した通信モジュール21(k)のデータコネクタ22は、新規の事業者側装置6(k)との間で、当該事業者側装置6(k)が使用しているデータフォーマット、通信プロトコルに準拠したデータ通信を行う通信機能を備えたものとされ、通信制御アダプタ23は、データコネクタ22で受信した受信データを予め定めた共通フォーマットの受信データに変換し、共通フォーマットの送信データを、新規の事業者側装置6(k)で使用している通信プロトコルによる送信データに変換する通信プロトコル変換機能を備えたものとされる。データ変換部24は、追加した新たな通信モジュール21(k)との間でデータの受け渡しを行えるように設置値の変更等を行うだけでよい。ガス集中監視サーバ10の通信部20以外の部位の変更、再設計等が実質的に不要である。
【0027】
新規加入の事業者側装置6(k)の通信プロトコルが既存の事業者側装置6が使用している通信プロトコルと同一である場合には、この事業者側装置6に対応付けして設置されている通信モジュール21における通信制御アダプタ23と同一仕様の通信制御アダプタ23を用いて通信モジュール21(k)を設計して追加すればよいので、簡単に対応できる。
【0028】
さらに、ガス事業者の一つが管理委託を止めた場合等においては、その事業者側装置6に対応付けしてガス集中監視サーバ10の通信部20に設置されている通信モジュール21を削除し、データ変換部24において、削除した通信モジュール21との間のデータの送受に必要であった設定を削除すればよい。この場合においても簡単な操作により対応できる。
【符号の説明】
【0029】
1 ガス集中管理システム
2、2(1)、2(2) ガス需要家宅
3 ガスメータ
4 需要家側通信装置
4a メータ側通信部
4b 上位側通信部
5、5(1)、5(2) ガス事業者
6、6(1)、6(2)、6(k) 事業者側装置
7、7(1)、7(2) 通信事業者
8、8(1)、8(2) 通信事業者側集中管理システム
9 管理会社
10 ガス集中監視サーバ
20 通信部
21、21(1)、21(2)、21(3)、21(k) 通信モジュール
22 データコネクタ
23 通信制御アダプタ
23a 内部メモリ
24 データ変換部
30 集中監視部
31 制御部
32 集中監視用データベース
40 管理部(プリペイド管理部)
41 制御部
42 管理用データベース
50 見える化管理部
51 制御部
52 管理用データベース
61 通信部
62 制御部
63 データベース
81 通信部
82 制御部
83 データベース
84 通信部