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特開2023-117357端末、通信方法、及び、通信システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117357
(43)【公開日】2023-08-23
(54)【発明の名称】端末、通信方法、及び、通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20230816BHJP
   H04W 4/029 20180101ALI20230816BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20230816BHJP
   G05D 1/02 20200101ALI20230816BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
H04Q9/00 311H
H04W4/029
H04Q9/00 301B
H04M11/00 301
G05D1/02 T
G05D1/02 H
H04N7/18 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125632
(22)【出願日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】P 2022019603
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須藤 浩章
【テーマコード(参考)】
5C054
5H301
5K048
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5C054CF08
5C054DA07
5C054DA08
5C054DA09
5C054FC11
5C054HA19
5H301AA02
5H301AA03
5H301AA10
5H301BB14
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301DD01
5H301DD07
5H301FF11
5H301GG08
5H301QQ02
5K048BA34
5K048BA48
5K048DB01
5K048DC01
5K048EB12
5K048EB15
5K048HA01
5K048HA02
5K067EE02
5K067EE10
5K201BA02
5K201CC04
5K201CC08
5K201ED09
(57)【要約】
【課題】移動体から通知される情報の制御を適切に行う。
【解決手段】端末は、移動体の位置及び移動体が利用する搬送機構の状態に基づいて、移動体の状態を表す複数の候補の中から、移動体の状態を決定し、移動体の状態に応じて、通知情報の送信制御を行う制御部と、送信制御に従って、移動体を監視する外部装置へ通知情報を送信する送信部と、を備える。
【選択図】図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の位置及び前記移動体が利用する搬送機構の状態に基づいて、前記移動体の状態を表す複数の候補の中から、前記移動体の状態を決定し、前記移動体の状態に応じて、通知情報の送信制御を行う制御部と、
前記送信制御に従って、前記移動体を監視する外部装置へ前記通知情報を送信する送信部と、
を備える端末。
【請求項2】
前記送信制御は、前記通知情報の送信の有無の決定、及び、前記通知情報に含まれる情報の決定の少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記複数の候補は、前記移動体が前記搬送機構の外部に存在する第1の状態と、前記移動体が前記搬送機構の内部に存在する第2の状態とを含み、
前記制御部は、前記移動体の状態が前記第2の状態である場合、前記通知情報を送信させない送信制御を行う、
請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記複数の候補は、前記移動体が前記搬送機構の外部に存在する第3の状態と、前記移動体が前記搬送機構の内部に存在し、かつ、前記搬送機構の扉が閉状態である第4の状態と、前記移動体が前記搬送機構の内部に存在し、かつ、前記搬送機構の扉が開状態である第5の状態と、を含み、
前記制御部は、前記移動体の状態が前記第4の状態である場合、前記通知情報を送信させない送信制御を行う、
請求項1に記載の端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記移動体の状態が前記第5の状態、または、前記第3の状態である場合、前記移動体が撮影した画像を示す画像情報、及び、前記移動体の位置を示す位置情報の少なくとも一方を含む通知情報を生成する、
請求項4に記載の端末。
【請求項6】
前記制御部は、
前記移動体の状態が前記第3の状態である場合、前記移動体が撮影した画像を示す画像情報、及び、前記移動体の位置を示す位置情報を含む通知情報を生成し、
前記移動体の状態が前記第5の状態である場合、前記画像情報、及び、前記位置情報を含まない通知情報を生成する、
請求項4に記載の端末。
【請求項7】
前記複数の候補は、前記移動体が前記搬送機構の外部に存在する第6の状態と、前記移動体が前記搬送機構の内部に存在し、かつ、前記搬送機構の扉が閉状態である第7の状態と、前記移動体が前記搬送機構の内部に存在し、前記搬送機構の扉が開状態であり、前記移動体が乗車した第1のフロアに前記搬送機構が停止している第8の状態と、前記移動体が前記搬送機構の内部に存在し、前記搬送機構の扉が開状態であり、前記移動体が下車する第2のフロアに前記搬送機構が停止している第9の状態と、前記移動体が前記搬送機構の内部に存在し、前記搬送機構の扉が開状態であり、前記移動体が前記第1のフロア及び前記第2のフロアと異なる第3のフロアに前記搬送機構が停止している第10の状態と、を含む、
請求項1に記載の端末。
【請求項8】
前記制御部は、前記移動体の状態が前記第10の状態である場合、前記通知情報を送信しない送信制御を行う、
請求項7に記載の端末。
【請求項9】
前記制御部は、前記移動体の状態が前記第10の状態である場合、前記移動体が撮影した画像を示す画像情報、及び、前記移動体の位置を示す位置情報を含まない通知情報を生成する、
請求項7に記載の端末。
【請求項10】
前記制御部は、前記移動体の状態が前記第9の状態である場合、前記移動体が撮影した画像を示す画像情報、及び、前記移動体の位置を示す位置情報を含む通知情報を生成する、
請求項7に記載の端末。
【請求項11】
前記制御部は、前記移動体の状態が前記第10の状態である場合、前記搬送機構の混雑状況に基づいて、前記移動体が撮影した画像を示す画像情報、及び、前記移動体の位置を示す位置情報を含まない第1の通知情報、又は、前記画像情報、及び、前記位置情報を含む第2の通知情報のいずれかを生成する、
請求項7に記載の端末。
【請求項12】
移動体の位置及び前記移動体が利用する搬送機構の状態に基づいて、前記移動体の状態を表す複数の候補の中から、前記移動体の状態を決定し、
前記移動体の状態に応じて、通知情報の送信制御を行い、
前記送信制御に従って、前記移動体を監視する外部装置へ前記通知情報を送信する、
通信方法。
【請求項13】
端末と基地局とを備え、
前記端末は、
移動体の位置及び前記移動体が利用する搬送機構の状態に基づいて、前記移動体の状態を表す複数の候補の中から、前記移動体の状態を決定し、前記移動体の状態に応じて、通知情報の送信制御を行う第1制御部と、
前記送信制御に従って、前記基地局へ前記通知情報を送信する第1送信部と、
を備え、
前記基地局は、
前記通知情報を受信する第2受信部と、
前記通知情報に基づいて、前記移動体を監視する表示装置に表示される表示用情報を生成する第2制御部と、
前記表示用情報を前記表示装置に送信する第2送信部と、
を備える、
通信システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末、通信方法、及び、通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自律走行、または、ユーザの操作によって走行し、屋内及び/又は屋外を移動しながら作業を行う移動体(例えば、ロボット)が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、ビルに設けられた搬送機構(例えば、エレベータ)が移動体を搬送する際に、搬送機構によって搬送された先のエリアの地図情報を移動体に対して送信するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-113917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、移動体において取得され、移動体から通知される情報の制御については検討の余地がある。
【0006】
本開示の非限定的な実施例は、移動体から通知される情報の制御を適切に行うことができる端末、通信方法、及び、通信システムの提供に資する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施例に係る端末は、移動体の位置及び前記移動体が利用する搬送機構の状態に基づいて、前記移動体の状態を表す複数の候補の中から、前記移動体の状態を決定し、前記移動体の状態に応じて、通知情報の送信制御を行う制御部と、前記送信制御に従って、前記移動体を監視する外部装置へ前記通知情報を送信する送信部と、を備える。
【0008】
本開示の一実施例に係る通信方法は、移動体の位置及び前記移動体が利用する搬送機構の状態に基づいて、前記移動体の状態を表す複数の候補の中から、前記移動体の状態を決定し、前記移動体の状態に応じて、通知情報の送信制御を行い、前記送信制御に従って、前記移動体を監視する外部装置へ前記通知情報を送信する。
【0009】
本開示の一実施例に係る通信システムは、端末と基地局とを備え、前記端末は、移動体の位置及び前記移動体が利用する搬送機構の状態に基づいて、前記移動体の状態を表す複数の候補の中から、前記移動体の状態を決定し、前記移動体の状態に応じて、通知情報の送信制御を行う第1制御部と、前記送信制御に従って、前記基地局へ前記通知情報を送信する第1送信部と、を備え、前記基地局は、前記通知情報を受信する第2受信部と、前記通知情報に基づいて、前記移動体を監視する表示装置に表示される表示用情報を生成する第2制御部と、前記表示用情報を前記表示装置に送信する第2送信部と、を備える。
【0010】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示の一実施例によれば、移動体から通知される情報の制御を適切に行うことができる。
【0012】
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施の形態における監視システムの一例を示す図
図2】第1の例における通知情報の一例を示す図
図3】第1の例における監視サーバの表示例を示す図
図4】第2の例における通知情報の一例を示す図
図5】第2の例のバリエーション1における通知情報の一例を示す図
図6】第2の例のバリエーション2における通知情報の一例を示す図
図7】第2の例における監視サーバの表示例を示す図
図8】第3の例における通知情報の一例を示す図
図9】第4の例における通知情報の一例を示す図
図10】第4の例のバリエーション1における通知情報の一例を示す図
図11】第4の例のバリエーション2における通知情報の一例を示す図
図12】第4の例における監視サーバの第1の表示例を示す図
図13】第4の例における監視サーバの第2の表示例を示す図
図14】ロボットの状態と通知情報と表示内容との対応の一例を示す図
図15】一実施の形態における端末の処理の流れを示すフローチャート
図16】一実施の形態における基地局の処理の流れを示すフローチャート
図17】一実施の形態における監視サーバの処理の流れを示すフローチャート
図18】第5の例における通知情報の一例を示す図
図19】第6の例における通知情報の一例を示す図
図20】エレベータの位置の一例を示す図
図21】第7の例における通知情報の一例を示す図
図22】第8の例における通知情報の一例を示す図
図23】ロボットの状態と通知情報と表示内容との対応の別の一例を示す図
図24】一実施の形態における端末の処理の流れのバリエーションを示すフローチャート
図25図24のS402の処理の流れを示すフローチャート
図26図24のS401の処理の流れを示すフローチャート
図27】一実施の形態に係る基地局の構成例を示すブロック図
図28】一実施の形態に係る端末の構成例を示すブロック図
図29】一実施の形態に係る監視サーバの構成例を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
(一実施の形態)
屋内及び/又は屋外において、シームレスに、かつ、高精度に測位する技術が検討されている。また、屋内においては、複数のフロアのうち、どのフロアに存在するかを短時間で検出可能な技術が検討されている。なお、以下では、測位と、位置検出とは、相互に読み替えられてもよい。
【0016】
例えば、Global Positioning System(GPS)等の衛星を用いて測位(以下、衛星測位)が行われる場合、屋外において高精度な測位が可能であるが、屋内においては測位精度が劣化してしまう可能性がある。また、加速度センサ及びジャイロセンサといったセンサを用いて測位を行う場合、屋内での測位は可能ではあるが、十分な測位精度が得られない可能性がある。
【0017】
また、カメラ(例えば、Time-of-flight(TOF)カメラ)によって撮影された画像を用いて測位を行うことが検討される。例えば、TOFカメラを用いる場合、被写体に対して照射したパルス光の反射時間を画素毎に計測することによって三次元的な情報の計測が可能である。
【0018】
衛星測位、TOFカメラによる測位、屋内での通信による測位を組み合わせることによって、屋内及び/又は屋外において、シームレスに、かつ、高精度に測位する技術の検討が進められている。
【0019】
上述した複数の測位方式を組み合わせて、屋内及び/又は屋外において、シームレスに、かつ、高精度に測位する技術は、ロボット(移動体の一例)が、屋内及び/又は屋外を移動しながら、ロボットの位置情報及びロボットが撮影したカメラ画像等に基づいて周囲の監視を行うシステムに利用される。
【0020】
以下、本実施の形態のユースケースの一例として、監視システムのロボットが、複数のフロアを有する建物を移動し、ロボットが取得したロボットの位置情報及びカメラ画像を、建物の監視に用いるサーバ(以下、監視サーバ)へ送信する。そして、監視を行う者(以下、ユーザ)が、監視サーバに表示された情報を確認するものとして、例を説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態における監視システム1の一例を示す図である。図1には、基地局10と、ロボット20xと、監視サーバ30と、屋内測位用アクセスポイント(AP)40とが示される。ロボット20xには、端末20が搭載される。
【0022】
なお、以下では、ロボット20xと端末20とは、相互に置き換えられてよい。例えば、ロボット20xの位置情報は、端末20の位置情報と置き換えられてよい。
【0023】
監視システム1では、ロボット20xが、建物Bの内部を移動しながら位置情報及びカメラ画像を取得し、端末20が、ロボット20xの位置情報及びカメラ画像を、監視サーバ30へ送信する。
【0024】
基地局10は、端末20と無線接続し、端末20と無線通信を行う。なお、基地局10と端末20とは、5th generation mobile communication system(5G)の規格に準拠してもよいし、5Gと異なる無線通信規格に準拠してもよい。例えば、Wi-Fi(登録商標)通信及び/又は、WiGig(登録商標)通信などが使用されてもよい。
【0025】
また、基地局10は、監視サーバ30と通信を行う。監視サーバ30と基地局10との間の通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。あるいは、監視サーバ30と基地局10との間の通信は、インターネット等のネットワークを介した通信であってもよい。
【0026】
監視サーバ30は、基地局10から情報を取得し、取得した情報を表示部313に表示する。ユーザは、表示部313に表示された情報を確認することによって、監視を行う。なお、ロボット20xがユーザの操作によって走行する場合、監視サーバ30は、ロボット20xを制御してもよい。例えば、監視サーバ30は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に基づく操作情報を、基地局10を介して、ロボット20x(又は端末20)へ送信してもよい。
【0027】
監視サーバ30は、表示部313を有する表示装置と称されてもよい。また、表示部313は、監視サーバ30に含まれる代わりに、監視サーバ30と有線または無線で接続する構成であってもよい。この場合、監視サーバ30は、表示部313への表示を制御する表示制御装置と称されてもよい。
【0028】
なお、本実施の形態では、基地局10と監視サーバ30とは、別々の装置である例を示すが、基地局10と監視サーバ30とは、1つの装置に含まれてよい。例えば、基地局10が、監視サーバ30の機能を有してもよいし、監視サーバ30が、基地局10の機能を有してもよい。
【0029】
ロボット20xは、自律走行、または、ユーザの操作によって走行する。ロボット20xは、少なくとも、カメラを有する。ロボット20xは、建物Bの内部を移動しながらカメラ画像を取得する。取得したカメラ画像は、端末20及び基地局10を介して、監視サーバ30へ送信される。ロボット20xが有するカメラは、例えば、TOFカメラであってよい。なお、以下では、ロボット20xに搭載されたカメラによって撮影された画像は、ロボットによって撮影された画像と称される場合がある。
【0030】
端末20は、1つ以上の測位機器を有する。端末20は、建物Bの内部を移動しながら位置情報を取得する。取得した位置情報は、基地局10を介して、監視サーバ30へ送信される。端末20が有する測位機器には、カメラ画像に基づいて測位する機器が含まれてよい。端末20が有する測位機器には、GPSを用いて測位する機器が含まれてよい。端末20が有する測位機器には、屋内測位用AP40から送信された信号に基づいて測位する機器が含まれてよい。なお、屋内測位用AP40は、Wi-FiのAPであってもよいし、WiGigのAPであってもよい。
【0031】
屋内測位用AP40は、各フロアに設けられ、屋内測位用信号を端末20へ送信する。また、屋内測位用AP40は、フロアを識別する情報(フロア情報)を端末20へ送信する。
【0032】
端末20に含まれる測位機器は、上述した例に限定されない。例えば、加速度センサ及びジャイロセンサといったセンサを用いて測位機器が、端末20に含まれてもよい。
【0033】
また、端末20が測位機器を有する例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、測位機器は、端末20に含まれる代わりに、ロボット20xに搭載されてもよい。この場合、端末20は、測位機器から、測位結果(例えば、位置情報)を取得してもよい。
【0034】
なお、ロボット20xがカメラを有する例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、カメラは、端末20に含まれる構成であってもよい。
【0035】
図1の例では、ロボット20xが建物Bの2階からエレベータ(搬送機構の一例)に乗車し、3階にて下車する。なお、エレベータの制御方法については、特に限定されない。例えば、ロボット20xに設けられたアームが、エレベータの操作盤(操作ボタン)を操作してもよい。あるいは、ロボット20xが、エレベータと通信を行い、乗降に関する指示を示す情報をエレベータへ送信してもよい。あるいは、監視を行うユーザが、遠隔でエレベータを操作してもよい。
【0036】
図1の例では、ロボット20xがエレベータを利用して2階から3階へ移動しながら、端末20が基地局10へ情報を送信(通知)する。なお、以下では、端末20が通知する情報は、「通知情報」と記載される。
【0037】
以下では、端末20が、基地局10へ通知情報を通知する例を示すが、本開示はこれに限定されない。例えば、端末20は、屋内測位用AP40を介して、通知情報を基地局10へ通知してもよい。また、端末20は、基地局10へ通知情報を通知する例に限定されず、監視サーバ30へ通知情報を通知してもよい。基地局10、及び、監視サーバ30は、ロボット20xを監視する外部装置の一例に相当する。
【0038】
ロボット20xが、エレベータを用いて複数のフロアの間を移動しながら、各フロアを巡回する場合に、ロボット20xの状態に応じて、通知情報の通知の適切な制御が異なる。本実施の形態では、ロボット20xの端末20が、ロボット20xの状態に応じて、通知情報の通知を制御する。以下、通知情報の通知の制御についての例を説明する。
【0039】
<第1の例>
端末20は、ロボット20xの状態に応じて、通知情報の通知を制御する。ここで、ロボット20xの状態は、ロボット20xの位置(例えば、端末20の位置)に基づいて決定されてよい。あるいは、ロボット20xの状態は、ロボット20xの位置と、ロボット20xが利用するエレベータの位置及び状態に基づいて決定される。エレベータの状態とは、例えば、エレベータの扉の開閉の状態、及び/又は、エレベータの混雑状況に応じて規定される。
【0040】
ここで、通知情報の通知の制御とは、通知情報を通知するか否かの決定、及び、通知情報を通知する場合の通知情報の内容(例えば、通知情報のフォーマット)の決定の少なくとも一方を含む。
【0041】
ロボット20xの状態は、特に限定されない。第1の例では、以下の2つの状態が規定される。
【0042】
ロボット20xがエレベータ空間の外に存在する状態は、「エレベータ外状態」と称されてよい。エレベータ空間とは、エレベータの扉によって区切られるエレベータ内部の空間に相当する。例えば、ロボット20xの少なくとも一部がエレベータ空間の外へ出ている状態が、エレベータ外状態であってよい。
【0043】
ロボット20xがエレベータ空間の中に存在する状態は、「エレベータ内状態」と称されてよい。例えば、ロボット20xがエレベータ空間の中へ収まっている状態が、エレベータ内状態であってよい。
【0044】
ロボット20xがエレベータ空間の中に存在するか、エレベータ空間の外に存在するかは、例えば、ロボット20xの位置が、予め記憶されたエレベータの位置に存在するか否かによって、判定されてよい。
【0045】
なお、第1の例において、エレベータ内状態は、エレベータの扉が開いている状態、及び、扉が閉じている状態の両方を含む。
【0046】
図2は、第1の例における通知情報の一例を示す図である。図2には、エレベータ内状態、及び、エレベータ外状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図2において、横軸は時間軸を示す。
【0047】
図2に示すように、第1の例では、エレベータ外状態において、ロボット20xは、通知情報を通知する一方、エレベータ内状態において、ロボット20xは、通知情報を通知しない。
【0048】
エレベータ内状態において通知される通知情報のフォーマットには、ロボット20xを識別する情報を含む「端末ID」フィールドと、ロボット20xが存在するフロアを示す情報を含む「フロア情報」フィールドと、ロボット20xの位置を示す情報を含む「位置情報」フィールドと、ロボット20xに搭載されたカメラによって撮影された画像の情報を含む「カメラ画像情報」フィールドとが含まれる。
【0049】
例えば、フロア情報は、ロボット20xが存在するフロアにおいて、ロボット20xが無線接続した屋内測位用AP40のIDであってもよい。つまり、各フロアに設置された屋内測位用AP40のIDによって、ロボットが存在するフロアが識別されてよい。
【0050】
なお、以下では、「端末ID」フィールドに含まれる情報、すなわち、ロボット20xを識別する情報は、端末IDと記載される場合がある。他のフィールドに含まれる情報についても、同様に、フィールドの名称を用いて記載される場合がある。また、以下では、「通知情報が互いに同じフォーマットを有する」ことは、「通知情報が互いに同じである」と記載される場合がある。
【0051】
<第1の例の表示例>
上述した第1の例のように通知情報が通知された場合の監視サーバ30の表示部313における表示例について、以下、説明する。
【0052】
図3は、第1の例における監視サーバ30の表示例を示す図である。図3には、ロボット20xの状態がエレベータ内状態である場合に通知された通知情報に基づく表示例と、ロボット20xの状態がエレベータ外状態である場合に通知された通知情報に基づく表示例とが示される。図3に示すように、エレベータ内状態とエレベータ外状態とにおいて、表示させる情報が、個別に設定される。
【0053】
エレベータ外状態である場合、表示部313には、ロボット20xの位置と、ロボット20xによって撮影されたカメラ画像が表示される。なお、ロボット20xが移動中である場合、表示部313には、ロボット20xの進行方向が表示されてもよい。
【0054】
一方で、エレベータ内状態である場合、表示部313には、ロボット20xの位置と、ロボット20xがエレベータ内に存在することを示す情報とが表示される。ロボット20xがエレベータ内に存在することを示す情報は、例えば、メッセージによって表されてよい。
【0055】
なお、エレベータ内状態である場合、表示部313には、ロボット20xの位置が表示される代わりに、ロボット20xがどのエレベータ内に存在するかを示す情報が表示されてもよい。
【0056】
上述した第1の例では、エレベータ内状態においては、ロボット20xの位置情報(すなわち、エレベータの位置)が既知であるため、図2に示すように、ロボット20xが位置情報を含む通知情報を通知しない。この動作により、不要な情報の通知を削減できるため、周波数利用効率が向上でき、ロボット20xから通知される情報の制御を適切に行うことができる。また、エレベータ外状態においては、ロボット20xの位置情報を含む通知情報が通知されるため、ロボット20xを使用した建物の監視の品質の劣化を抑制でき、監視を効率良く行うことができる。監視の品質の劣化とは、監視を行う場合に求められる情報が欠落してしまうことに相当してよい。また、監視の効率は、監視の容易性と共に向上する。
【0057】
また、上述した第1の例では、図3に示すように、エレベータ内状態とエレベータ外状態とにおいて、表示させる情報が、個別に設定される。この表示により、ユーザに見やすい表示が実現でき、ユーザの視認にかかる負荷を低減できる。
【0058】
<第2の例>
上述した第1の例では、エレベータ内状態が、エレベータの扉が開いている状態、及び、扉が閉じている状態の両方を含む例を示したが、本開示はこれに限定されない。第2の例では、エレベータ内状態が、エレベータの扉の状態及びエレベータが停止したフロアに応じて、更に、複数の状態に分けられる。
【0059】
図1に示したように、例えば、ロボット20xが2階から3階へ移動する場合、ロボット20xが乗車したフロアは2階であり、ロボット20xが下車したフロアは3階である。
【0060】
例えば、エレベータ内状態であって、ロボット20xが乗車したフロアにエレベータが存在し、エレベータの扉が開いている状態は、「エレベータ乗車状態」と称されてよい。
【0061】
また、例えば、エレベータ内状態であって、ロボット20xが下車するフロアにエレベータが停止し、エレベータの扉が開いている状態は、「エレベータ下車状態」と称されてよい。
【0062】
なお、第2の例において、エレベータ内状態であって、「エレベータ乗車状態」、及び、「エレベータ下車状態」でもない状態(例えば、エレベータの扉が閉じている状態)は、「エレベータ扉閉状態」と称されてよい。
【0063】
エレベータが存在するフロアが、ロボット20xが乗車したフロアであるか、ロボット20xが下車するフロアであるかの判定方法は、特に限定されない。例えば、ロボット20xは、屋内測位用AP40から受信するフロア情報が、ロボット20xが乗車したフロアを示す場合に、現在のフロアが、ロボット20xが乗車したフロアである、と判定する。また、ロボット20xは、屋内測位用AP40から受信するフロア情報が、ロボット20xが下車するフロアを示す場合に、現在のフロアが、ロボット20xが下車するフロアである、と判定する。
【0064】
ロボット20xがエレベータの位置に存在する場合に、エレベータの扉が開いているか、閉じているかの判定方法は、特に限定されない。例えば、ロボット20xが、屋内測位用AP40と無線通信が可能である場合、ロボット20xは、エレベータの扉が開いていると判断してよい。ロボット20xが、屋内測位用AP40と無線通信が可能ではない場合(信号の送信または受信ができない場合)、ロボット20xは、エレベータの扉が閉じていると判断してよい。あるいは、ロボット20xが、屋内測位用AP40から受信した信号の信号強度が所定値より大きい場合、ロボット20xは、エレベータの扉が開いていると判断し、信号強度が所定値以下である場合、ロボット20xは、エレベータの扉が閉じていると判断してよい。あるいは、ロボット20xが撮影し、エレベータの扉の箇所が含まれるカメラ画像の画像処理によって、ロボット20xは、エレベータの扉の開閉を判断してもよい。
【0065】
図4は、第2の例における通知情報の一例を示す図である。図4には、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図4において、横軸は時間軸を示す。
【0066】
図4に示すように、第2の例では、エレベータ外状態において、ロボット20xは、通知情報を通知する。そして、エレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態においても、ロボット20xは、通知情報を通知する。一方で、エレベータ扉閉状態において、ロボット20xは、通知情報を通知しない。
【0067】
なお、第2の例において、通知される通知情報は、図2に示した第1の例の通知情報と同様であってよい。
【0068】
上述した第2の例では、エレベータ扉閉状態においては、ロボット20xの位置情報が既知であるため、ロボットが位置情報を含む通知情報を通知しない。この動作により、不要な情報の通知を削減できるため、周波数利用効率が向上でき、ロボット20xから通知される情報の制御を適切に行うことができる。また、エレベータ外状態においては、ロボット20xの位置情報を含む通知情報が通知されるため、ロボット20xを使用した建物の監視の品質の劣化を抑制でき、監視を効率良く行うことができる。
【0069】
また、エレベータ乗車状態とエレベータ下車状態においては、エレベータ外状態と同様に、ロボット20xの位置情報とを含む通知情報が通知されるため、監視サーバ30において、ロボット20xがエレベータを乗車中か、あるいは、下車中かを区別できることによって、監視の品質の劣化を抑制できる。例えば、想定した時間よりも超過した時間、ロボット20xがエレベータ内に存在した場合に、時間超過が、エレベータの乗降に時間を要したことに起因するのか、あるいは、エレベータの故障に起因するのか、といった原因の確認を容易に行うことができる。
【0070】
なお、上述した第2の例では、エレベータ乗車状態とエレベータ下車状態において通知される通知情報は、エレベータ外状態と同じである例を示したが、本開示はこれに限定されない。以下では、エレベータ乗車状態とエレベータ下車状態とエレベータ外状態において通知される通知情報のバリエーションを説明する。
【0071】
<第2の例のバリエーション1>
図5は、第2の例のバリエーション1における通知情報の一例を示す図である。図5には、図4と同様に、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図5において、横軸は時間軸を示す。
【0072】
図5のエレベータ外状態において通知される通知情報のフォーマットAには、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとが含まれる。また、図5のエレベータ乗車状態及びエレベータ下車状態において通知される通知情報のフォーマットBには、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドとが含まれる。なお、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとは、図2に示した例と同様であってよい。
【0073】
ここで、「識別情報」フィールドは、通知情報において、「位置情報」フィールドと「カメラ画像情報」フィールドとが、「識別情報」フィールドの後に続くか否かを示す情報が含まれる。例えば、「識別情報」は、1ビットのビット情報である。エレベータ外状態において通知される通知情報では、「位置情報」フィールドと「カメラ画像情報」フィールドとが「識別情報」フィールドの後に続くので、「識別情報」の1ビットは、「1」であってよい。また、エレベータ乗車状態及びエレベータ下車状態において通知される通知情報では、「位置情報」フィールドと「カメラ画像情報」フィールドとが「識別情報」フィールドの後に続かないので、「識別情報」の1ビットは、「0」であってよい。
【0074】
上述した第2の例のバリエーション1では、エレベータ乗車状態とエレベータ下車状態においては、ロボット20xの位置情報及びカメラ画像情報が通知されない。エレベータ乗車状態とエレベータ下車状態においては、監視サーバ30は、ロボットがエレベータに乗車中か、下車中かを、フロア情報によって区別できるため、不要な情報の通知を削減できるため、周波数利用効率が向上でき、ロボット20xから通知される情報の制御を適切に行うことができる。また、ロボットがエレベータを乗車中か、あるいは、下車中かを区別できることによって、監視の品質の劣化を抑制でき、監視を効率良く行うことができる。
【0075】
<第2の例のバリエーション2>
図6は、第2の例のバリエーション2における通知情報の一例を示す図である。図6には、図4図5と同様に、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図6において、横軸は時間軸を示す。
【0076】
バリエーション2とバリエーション1との相違点は、バリエーション1では、図5に示したように、エレベータ下車状態において、エレベータ乗車状態と同じ通知情報が通知されるのに対して、バリエーション2では、エレベータ下車状態において、エレベータ乗車状態と異なる通知情報が通知される。
【0077】
図6では、エレベータ下車状態において、エレベータ外状態と同じ通知情報が通知される。例えば、エレベータ下車状態において通知される通知情報のフォーマットAには、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとが含まれる。
【0078】
上述した第2の例のバリエーション2では、エレベータ下車状態においてロボット20xの位置情報及びカメラ画像情報が通知される。この通知により、例えば、カメラ画像を屋内測位に用いる場合に、ロボット20xが下車したフロアにおけるロボット20xの位置の測位に要する時間を短縮できる。
【0079】
<第2の例の表示例>
上述した第2の例、及び、第2の例の各バリエーションのように通知情報が通知された場合の監視サーバ30における表示例について、以下、説明する。
【0080】
図7は、第2の例における監視サーバの表示例を示す図である。図7には、ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態である場合に通知された通知情報に基づく表示例と、ロボットの状態がエレベータ下車状態である場合に通知された通知情報に基づく表示例とが示される。
【0081】
エレベータ乗車状態である場合、表示部313には、ロボット20xの位置と、ロボット20xがエレベータに乗車中であることを示す情報が表示される。この場合、通知情報にカメラ画像情報が含まれないため、ロボット20xによって撮影された画像は、表示されなくてよい。ロボット20xがエレベータに乗車中であることを示す情報は、例えば、メッセージによって表されてよい。
【0082】
エレベータ下車状態である場合、表示部313には、ロボット20xの位置と、ロボット20xがエレベータから下車中であることを示す情報が表示される。この場合、通知情報にカメラ画像情報が含まれないため、ロボット20xによって撮影された画像は、表示されなくてよい。ロボット20xがエレベータから下車中であることを示す情報は、例えば、メッセージによって表されてよい。
【0083】
なお、第2の例においてエレベータ外状態である場合、表示部313には、第1の例(例えば、図3)のエレベータ外状態である場合の表示例と同様の表示が行われてよい。また、第2の例において、エレベータ扉閉状態である場合、表示部313には、第1の例(例えば、図3)のエレベータ内状態である場合の表示例と同様の表示が行われてよい。
【0084】
上述したように、第2の例の表示例では、図3図7に示すように、各状態において、表示させる情報が、個別に設定される。この表示により、ユーザに見やすい表示が実現でき、ユーザの視認にかかる負荷を低減できる。
【0085】
<第3の例>
第2の例では、エレベータが、ロボット20xが乗車したフロアと下車するフロアとに存在する例を挙げたが、本開示はこれに限定されない。第3の例では、ロボット20xの状態がエレベータ内状態であり、エレベータが、ロボット20xが乗車したフロアと異なり、かつ、ロボット20xが下車するフロアと異なるフロアに存在する例を挙げる。以下では、ロボット20xが乗車したフロアと異なり、かつ、ロボット20xが下車するフロアと異なるフロアは、途中フロアと称される。
【0086】
例えば、エレベータ内状態であって、ロボット20xが乗車したフロアでも下車するフロアでもないフロアにエレベータが停止し、エレベータの扉が開いている状態は、「途中フロア状態」と称されてよい。
【0087】
なお、第3の例において、エレベータ内状態であって、「エレベータ乗車状態」、「エレベータ下車状態」、及び、「途中フロア状態」の何れの状態でもない状態(例えば、エレベータの扉が閉じている状態)は、「エレベータ扉閉状態」と称されてよい。
【0088】
エレベータが存在するフロアが、ロボット20xが乗車したフロアであるか、ロボット20xが下車するフロアであるか、途中フロアであるかの判定方法は、特に限定されない。例えば、ロボット20xは、屋内測位用AP40から受信するフロア情報が、ロボット20xが乗車したフロアを示す場合に、現在のフロアが、ロボット20xが乗車したフロアである、と判定する。また、ロボット20xは、屋内測位用AP40から受信するフロア情報が、ロボット20xが下車するフロアを示す場合に、現在のフロアが、ロボット20xが下車するフロアである、と判定する。また、ロボット20xは、屋内測位用AP40から受信するフロア情報が、ロボット20xが乗車したフロアでもなく、下車するフロアでもないフロアを示す場合に、現在のフロアが、途中フロアである、と判定する。
【0089】
図8は、第3の例における通知情報の一例を示す図である。図8には、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、途中フロア状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図8において、横軸は時間軸を示す。
【0090】
例えば、図8の例では、ロボット20xが1階から4階へ移動する場合に、エレベータ乗車状態においてエレベータが停止しているフロアは1階であり、エレベータ下車状態においてエレベータが停止しているフロアは4階である。そして、この場合、2つの途中フロア状態においてエレベータが停止しているフロアは2階、及び、3階である。
【0091】
図8に示すように、第3の例では、エレベータ外状態において、ロボット20xは、通知情報を通知する。そして、エレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態においても、ロボット20xは、通知情報を通知する。一方で、エレベータ扉閉状態、及び、途中フロア状態において、ロボット20xは、通知情報を通知しない。
【0092】
なお、第3の例では、エレベータ外状態において通知される通知情報のフォーマットAは、図5に示した第2の例のバリエーション1のエレベータ外状態において通知される通知情報のフォーマットAと同様であってよい。また、第3の例では、エレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態において通知される通知情報のフォーマットBは、図5に示した第2の例のバリエーション1のエレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態において通知される通知情報のフォーマットBと同様であってよい。
【0093】
上述した第3の例では、エレベータの扉が開いていても、途中フロア状態においては、ロボットが通知情報を通知しない。この動作により、不要な情報の通知を削減できるため、周波数利用効率が向上でき、ロボット20xから通知される情報の制御を適切に行うことができる。
【0094】
なお、第3の例の表示例は、第2の例の表示例(例えば、図7及び図3)と同様であってよい。
【0095】
<第4の例>
第3の例では、途中フロア状態においては、ロボット20xが通知情報を通知しない例を示したが、本開示はこれに限定されない。第4の例では、途中フロア状態において、ロボット20xが通知情報を通知する例を挙げる。
【0096】
図9は、第4の例における通知情報の一例を示す図である。図9には、図8と同様に、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、途中フロア状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図9において、横軸は時間軸を示す。
【0097】
第3の例と第4の例との相違点は、第4の例では、図9に示すように、途中フロア状態において、ロボット20xが、通知情報を通知する点である。
【0098】
なお、第4の例では、エレベータ外状態において通知される通知情報は、図5に示した第2の例のバリエーション1のエレベータ外状態において通知される通知情報と同様であってよい。また、第4の例では、エレベータ乗車状態、エレベータ下車状態、及び、途中フロア状態において通知される通知情報は、図5に示した第2の例のバリエーション1のエレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態においてにおいて通知される通知情報と同様であってよい。
【0099】
上述した第4の例では、途中フロア状態において、ロボット20xが通知情報を通知する。この動作により、監視サーバ30において、エレベータが途中フロアで停止中か否かを監視できる。例えば、エレベータが、途中フロアにおいて、所定時間以上の時間停止している場合であっても、監視を適切に行うことができる。
【0100】
なお、上述した第4の例では、途中フロア状態において通知される通知情報が、エレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態と同じである例を示したが、本開示はこれに限定されない。以下では、途中フロア状態において通知される通知情報のバリエーションを説明する。
【0101】
<第4の例のバリエーション1>
図10は、第4の例のバリエーション1における通知情報の一例を示す図である。図10には、図8と同様に、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、途中フロア状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図10において、横軸は時間軸を示す。
【0102】
図10の途中フロア状態において通知される通知情報のフォーマットAには、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとが含まれる。別言すると、図10の途中フロア状態において通知される通知情報のフォーマットは、図10のエレベータ外状態において通知される通知情報のフォーマットと同様である。
【0103】
上述した第4の例のバリエーション1では、途中フロア状態において、ロボットが位置情報及びカメラ画像情報を含む通知情報を通知する。この通知により、監視サーバにおいて、エレベータが途中フロアで停止中か否かを監視できる。
【0104】
また、途中フロアにおいて、エレベータから下車する人及び/又はエレベータに乗車する人の数(以下、「乗降人数」)が所定数よりも多い場合に、ロボットが、一旦、エレベータから下車するケースがある。このようなケースにおいて、上述した第4の例のバリエーション1では、ロボット20xが位置情報及びカメラ画像情報を含む通知情報を通知するので、ロボット20xをエレベータから一旦下車させるための制御を遠隔で行う場合に、適切に制御することができる。
【0105】
<第4の例のバリエーション2>
図11は、第4の例のバリエーション2における通知情報の一例を示す図である。図11には、図8と同様に、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、途中フロア状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図11において、横軸は時間軸を示す。
【0106】
図11の途中フロア状態には、第1の途中フロア状態と第2の途中フロア状態とが含まれる。第1の途中フロア状態においてエレベータが停止しているフロアは、第2の途中フロア状態においてエレベータが停止しているフロアと異なる。
【0107】
例えば、図11の例では、ロボット20xが1階から4階へ移動する場合に、エレベータ乗車状態においてエレベータが停止しているフロアは1階であり、エレベータ下車状態においてエレベータが停止しているフロアは4階である。そして、この場合、第1の途中フロア状態においてエレベータが停止しているフロアは2階であり、第2の途中フロア状態においてエレベータが停止しているフロアは3階である。
【0108】
図11の例では、2階に停止したエレベータから下車する人数及び/又はエレベータに乗車する人数(乗降人数)が所定数以下であり、3階に停止したエレベータから下車する人数及び/又はエレベータに乗車する人数が所定数よりも多い例が示される。別言すると、第1の途中フロア状態においてエレベータから下車する人及び/又はエレベータに乗車する人数が所定数以下であり、第2の途中フロア状態においてエレベータから下車する人及び/又はエレベータに乗車する人数が所定数よりも多い。この場合、第1の途中フロア状態においてロボットが通知する通知情報は、第2の途中フロア状態においてロボットが通知する通知情報と異なる。
【0109】
なお、エレベータから下車する人数及び/又はエレベータに乗車する人数(乗降人数)の推定方法は、限定されない。カメラ画像の画像処理(例えば、顔認証処理)を用いて、乗降人数が推定されてもよいし、赤外線センサ、重量センサ等のセンサによるセンシング技術を用いて、乗降人数が推定されてもよい。
【0110】
例えば、ロボット20xがエレベータ内の人物、及び、エレベータを待つ人物等を撮影し、撮影したカメラ画像の画像処理(例えば、顔認証処理)によって、エレベータから下車しようとする人の数、及び、エレベータに乗車しようとする人の数を推定してもよい。
【0111】
あるいは、エレベータ内(例えば、エレベータの天井または扉の近傍)に設けられたカメラが、エレベータ内の人物等を撮影し、撮影したカメラ画像の画像処理によって、エレベータから下車しようとする人の数を推定してもよい。また、各フロアに設けられたカメラが、エレベータを待つ人を撮影し、撮影したカメラ画像の画像処理(例えば、顔認証処理)によって、エレベータに乗車しようとする人の数を推定してもよい。推定された人数は、ロボット20x(端末20)へ通知されてもよいし、監視サーバ30に通知されてもよい。ロボット20xが通知を受けた場合、ロボット20xは、推定された人数に基づいて、通知する通知情報を決定してもよい。あるいは、監視サーバ30が、通知をうけた場合、監視サーバ30は、推定された人数に基づいて、通知する通知情報の内容(例えば、フォーマット)を判定し、端末20へ判定結果を通知してもよい。
【0112】
あるいは、エレベータ内の人が持つ端末とエレベータ内に設置された通信機器(例えば、アクセスポイント(AP))との間で、下車フロア情報などの情報が送信及び/又は受信されている場合、ロボット20x(端末20)は、エレベータ内に設置された通信機器から、エレベータから下車する人数の情報を取得してもよい。例えば、エレベータから下車する人数が所定人数より多い場合に、エレベータから下車する人数の情報が、エレベータ内に設置された通信機器から通知されてもよい。この場合、エレベータから下車する人数が所定人数以下である場合に、エレベータから下車する人数の情報が、エレベータ内に設置された通信機器から通知されなくてもよい。
【0113】
図11の例では、第1の途中フロア状態において通知される通知情報のフォーマットBには、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドとが含まれるが、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとは含まれない。一方で、図11の例では、第2の途中フロア状態において通知される通知情報のフォーマットAには、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとが含まれる。
【0114】
上述した第4の例のバリエーション2では、途中フロア状態において、エレベータの混雑状況に応じて、ロボットが通知する通知情報を決定する。例えば、上述した例では、途中フロア状態において、乗降人数が所定数より多い場合、位置情報及びカメラ画像情報を含む通知情報を通知するので、ロボット20xをエレベータから一旦下車させるための制御を遠隔で行う場合に、適切に制御することができる。一方で、途中フロア状態において、乗降人数が所定数以下の場合、位置情報及びカメラ画像情報を含まない通知情報を通知するので、周波数利用効率が向上でき、ロボット20xから通知される情報の制御を適切に行うことができる。
【0115】
<第4の例の表示例>
上述した第4の例、及び、第4の例の各バリエーションのように通知情報が通知された場合の監視サーバにおける表示例について、以下、説明する。
【0116】
図12は、第4の例における監視サーバ30の第1の表示例を示す図である。図12は、第4の例のバリエーション2に対応する表示例である。図12には、ロボットの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数より多い場合に通知された通知情報に基づく表示例と、ロボットの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数以下である場合に通知された通知情報に基づく表示例とが示される。
【0117】
ロボットの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数より多い場合、表示部313には、ロボットの位置と、ロボットによって撮影された画像が表示される。また、この場合、表示部313には、エレベータが停車しているフロアを示す情報が表示される。エレベータが停車しているフロアを示す情報は、例えば、メッセージによって表されてよい。
【0118】
ロボットの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数以下である場合、表示部313には、ロボットの位置と、エレベータが停車しているフロアを示す情報が表示される。エレベータが停車しているフロアを示す情報は、例えば、メッセージによって表されてよい。
【0119】
なお、ロボットの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数より多い場合には、ロボットがエレベータ外に移動しているか否かに応じて、表示内容が変更されてもよい。以下、この変更例について説明する。
【0120】
図13は、第4の例における監視サーバの第2の表示例を示す図である。図13は、第4の例のバリエーション2に対応する表示例である。図13には、ロボットの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数より多い場合に通知された通知情報に基づく表示例と、ロボットの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数以下である場合に通知された通知情報に基づく表示例とが示される。
【0121】
ロボットがエレベータ外に移動する場合、表示部313には、ロボットの位置と、ロボットによって撮影された画像が表示される。また、この場合、表示部313には、エレベータが停車しているフロアを示す情報と、ロボットがエレベータ外へ移動していることを示す情報とが表示される。エレベータが停車しているフロアを示す情報と、ロボットがエレベータ外へ移動していることを示す情報とは、例えば、メッセージによって表されてよい。
【0122】
ロボットがエレベータ外に移動しない場合、表示部313には、ロボットの位置と、ロボットによって撮影された画像が表示される。また、この場合、表示部313には、エレベータが停車しているフロアを示す情報と、ロボットがエレベータ内に存在していることを示す情報とが表示される。エレベータが停車しているフロアを示す情報と、ロボットがエレベータ内に存在していることを示す情報とは、例えば、メッセージによって表されてよい。
【0123】
上述した各例に示すように、ロボットの状態と通知される通知情報の内容と監視サーバに表示される内容とには対応関係が規定される。以下では、これらの対応関係について説明する。
【0124】
図14は、ロボットの状態と通知情報と表示内容との対応の一例を示す図である。図14には、「エレベータ外状態」、「エレベータ扉閉状態」、「エレベータ乗車状態」、「エレベータ下車状態」、「途中フロア状態(乗降少ない)」、及び、「途中フロア状態(乗降多い)」の各状態に対応する、通知情報の内容と、表示内容とが示される。
【0125】
「エレベータ外状態」では、フロア情報、位置情報、及び、カメラ画像情報が通知される。そして、「エレベータ外状態」では、監視サーバにおいて、位置情報とカメラ画像とが表示され、追加メッセージは表示されない。
【0126】
「エレベータ扉閉状態」では、フロア情報、位置情報、及び、カメラ画像情報が通知されない。そして、「エレベータ扉閉状態」では、監視サーバにおいて、ロボットがエレベータ内にいることを示す位置情報が表示され、「エレベータ内にいる」旨の追加メッセージが表示される。
【0127】
「エレベータ乗車状態」では、フロア情報が通知され、位置情報、及び、カメラ画像情報が通知されない。そして、「エレベータ乗車状態」では、監視サーバにおいて、ロボットがエレベータ内にいることを示す位置情報が表示され、「エレベータに乗車中である」旨の追加メッセージが表示される。
【0128】
「エレベータ下車状態」では、フロア情報が通知され、位置情報、及び、カメラ画像情報が通知されない。そして、「エレベータ下車状態」では、監視サーバにおいて、ロボットがエレベータ内にいることを示す位置情報が表示され、「エレベータから下車中である」旨の追加メッセージが表示される。
【0129】
「途中フロア状態(乗降少ない)」は、ロボット20xの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数以下である状態に相当する。「途中フロア状態(乗降少ない)」では、フロア情報が通知され、位置情報、及び、カメラ画像情報が通知されない。そして、「途中フロア状態(乗降少ない)」では、監視サーバにおいて、ロボットがエレベータ内にいることを示す位置情報が表示され、「Xフロア(停車中のフロア)に停車中である」旨の追加メッセージが表示される。
【0130】
「途中フロア状態(乗降多い)」は、ロボット20xの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数より多い状態に相当する。「途中フロア状態(乗降多い)」では、フロア情報、位置情報、及び、カメラ画像情報が通知される。そして、「途中フロア状態(乗降多い)」では、監視サーバにおいて、ロボットがエレベータ内にいることを示す位置情報、及び、カメラ画像が表示され、「Xフロア(停車中のフロア)に停車中である」旨の追加メッセージが表示される。なお、この状態の場合、ロボットがエレベータ外へ移動中か否かを示すメッセージが追加で表示されてもよい。また、乗降人数が所定数より多い場合、乗降人数が所定数より多いことを示すメッセージが追加で表示されてもよい。この場合、乗車人数と降車人数を区別して表示されてもよい。例えば、「乗車人数多」、「降車人数多」、「乗降人数多」などといったメッセージが追加で表示されてもよい。
【0131】
以上説明した各例及び各例のバリエーションは、一例であり、本開示はこれらに限定されない。例えば、途中フロア状態においてロボットがエレベータ内に存在する場合と、途中フロア状態においてロボットがエレベータから下車し、再度乗車する場合とにおいて、ロボットの動作(端末の動作)が同一であってもよい。
【0132】
<本実施の形態における処理の流れ>
次に、本実施の形態における端末20と基地局10と監視サーバ30とのそれぞれの処理の流れの一例について説明する。
【0133】
図15は、本実施の形態における端末20の処理の流れを示すフローチャートである。例えば、図15に示すフローチャートは、端末20が起動した場合に開始されてもよいし、端末20が搭載されたロボット20xが動作を開始した場合に開始されてもよい。また、図15に示すフローチャートは、端末20の動作が停止した場合に終了されてよいし、端末20が搭載されたロボット20xの動作が停止した場合に終了されてもよい。あるいは、ユーザの操作によって、フローチャートの開始及び/又は終了が、制御されてもよい。
【0134】
端末20は、状態を判定する(S201)。例えば、端末20は、端末20の位置情報等に基づいて、端末20が搭載されるロボット20xの状態を判定する。
【0135】
端末20は、判定した状態がエレベータ外状態であるか否かを判定する(S202)。
【0136】
判定した状態がエレベータ外状態である場合(S202にてYES)、端末20は、通知タイミングが到来したか否かを判定する(S203)。なお、通知タイミングは予め設定されてもよいし、基地局10から指示されてもよい。
【0137】
通知タイミングが到来していない場合(S203にてNO)、フローは、S201へ戻る。
【0138】
通知タイミングが到来した場合(S203にてYES)、端末20は、通知情報を生成し、生成した通知情報を基地局10へ送信する(S204)。S204において生成される通知情報には、フロア情報、位置情報、及び、カメラ画像情報が含まれてよい。
そして、フローは、S201へ戻る。
【0139】
判定した状態がエレベータ外状態ではない場合(S202にてNO)、端末20は、判定した状態が途中フロア状態であるか否かを判定する(S205)。
【0140】
判定した状態が途中フロア状態である場合(S205にてYES)、端末20は、エレベータの乗降人数が所定数よりも多いか否かを判定する(S206)。
【0141】
エレベータの乗降人数が所定数よりも多い場合(S206にてYES)、S203の処理が実行される。
【0142】
エレベータの乗降人数が所定数よりも多くない場合(S206にてNO)、端末20は、通知タイミングが到来したか否かを判定する(S207)。
【0143】
通知タイミングが到来していない場合(S207にてNO)、フローは、S201へ戻る。
【0144】
通知タイミングが到来した場合(S207にてYES)、端末20は、通知情報を生成し、生成した通知情報を基地局10へ送信する(S208)。S208において生成される通知情報には、フロア情報が含まれ、位置情報、及び、カメラ画像情報が含まれなくてよい。そして、フローは、S201へ戻る。
【0145】
判定した状態が途中フロア状態ではない場合(S205にてNO)、端末20は、判定した状態がエレベータ乗車状態であるか否かを判定する(S209)。
【0146】
判定した状態がエレベータ乗車状態である場合(S209にてYES)、端末20は、通知タイミングが到来したか否かを判定する(S210)。
【0147】
通知タイミングが到来していない場合(S210にてNO)、フローは、S201へ戻る。
【0148】
通知タイミングが到来した場合(S210にてYES)、端末20は、通知情報を生成し、生成した通知情報を基地局10へ送信する(S211)。S211において生成される通知情報には、フロア情報が含まれ、位置情報、及び、カメラ画像情報が含まれなくてよい。そして、フローは、S201へ戻る。
【0149】
判定した状態がエレベータ乗車状態ではない場合(S209にてNO)、端末20は、判定した状態がエレベータ下車状態であるか否かを判定する(S212)。
【0150】
判定した状態がエレベータ下車状態である場合(S212にてYES)、端末20は、通知タイミングが到来したか否かを判定する(S213)。
【0151】
通知タイミングが到来していない場合(S213にてNO)、フローは、S201へ戻る。
【0152】
通知タイミングが到来した場合(S213にてYES)、端末20は、通知情報を生成し、生成した通知情報を基地局10へ送信する(S214)。S214において生成される通知情報には、フロア情報が含まれ、位置情報、及び、カメラ画像情報が含まれなくてよい。そして、フローは、S201へ戻る。
【0153】
判定した状態がエレベータ下車状態ではない場合(S212にてNO)、別言すると、判定した状態がエレベータ扉閉状態である場合、端末20は、通知情報を通知せずに、フローは、S201へ戻る。
【0154】
次に、基地局10の処理の流れの一例について説明する。図16は、本実施の形態における基地局10の処理の流れを示すフローチャートである。例えば、図16に示すフローチャートは、基地局10が、端末20と無線接続した場合に開始されてもよいし、基地局10と無線接続する端末20を搭載したロボット20xが動作を開始した場合に開始されてもよい。また、図16に示すフローチャートは、基地局10が、端末20との無線接続が途切れた場合に終了されてよいし、基地局10と無線接続する端末20が搭載されたロボット20xが動作を停止した場合に終了されてもよい。あるいは、ユーザの操作によって、フローチャートの開始及び/又は終了が、制御されてもよい。
【0155】
基地局10は、端末20から、通知情報を受信したか否かを判定する(S101)。
【0156】
通知情報を受信した場合(S101にてYES)、基地局10は、ロボット20xの状態を更新する(S102)。例えば、基地局10は、通知情報に含まれる情報とロボット20xの状態との対応関係(例えば、図14)に基づいて、ロボット20xの状態を判定し、更新する。
【0157】
通知情報を受信しない場合(S101にてNO)、基地局10は、ロボット20xの状態を更新せずに、S103の処理を行う。
【0158】
基地局10は、ロボット20xの状態がエレベータ外状態であるか否かを判定する(S103)。
【0159】
ロボット20xの状態がエレベータ外状態である場合(S103にてYES)、基地局10は、エレベータ外状態において監視サーバ30に表示させる表示用情報を生成し、生成した表示用情報を監視サーバ30へ送信する(S104)。S104において生成される表示用情報には、ロボット20xの状態がエレベータ外状態であることを示す状態情報が含まれてよい。そして、フローは、S101へ戻る。
【0160】
ロボット20xの状態がエレベータ外状態ではない場合(S103にてNO)、基地局10は、ロボット20xの状態が途中フロア状態であるか否かを判定する(S105)。
【0161】
ロボット20xの状態が途中フロア状態である場合(S105にてYES)、基地局10は、エレベータの乗降人数が所定数よりも多いか否かを判定する(S106)。
【0162】
エレベータの乗降人数が所定数よりも多くない場合(S106にてNO)、基地局10は、途中フロア状態で乗降人数が少ない場合において監視サーバ30に表示させる表示用情報を生成し、生成した表示用情報を監視サーバ30へ送信する(S107)。S107において生成される表示用情報には、ロボット20xの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が少ない状態であることを示す状態情報が含まれてよい。そして、フローは、S101へ戻る。
【0163】
エレベータの乗降人数が所定数よりも多い場合(S106にてYES)、基地局10は、途中フロア状態で乗降人数が多い場合において監視サーバ30に表示させる表示用情報を生成し、生成した表示用情報を監視サーバ30へ送信する(S108)。S108において生成される表示用情報には、ロボット20xの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が多い状態であることを示す状態情報が含まれてよい。そして、フローは、S101へ戻る。
【0164】
ロボット20xの状態が途中フロア状態ではない場合(S105にてNO)、基地局10は、ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態であるか否かを判定する(S109)。
【0165】
ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態である場合(S109にてYES)、基地局10は、エレベータ乗車状態において監視サーバ30に表示させる表示用情報を生成し、生成した表示用情報を監視サーバ30へ送信する(S110)。S110において生成される表示用情報には、ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態であることを示す状態情報が含まれてよい。そして、フローは、S101へ戻る。
【0166】
ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態ではない場合(S109にてNO)、基地局10は、ロボット20xの状態がエレベータ下車状態であるか否かを判定する(S111)。
【0167】
ロボット20xの状態がエレベータ下車状態である場合(S111にてYES)、基地局10は、エレベータ下車状態において監視サーバ30に表示させる表示用情報を生成し、生成した表示用情報を監視サーバ30へ送信する(S112)。S112において生成される表示用情報には、ロボット20xの状態がエレベータ下車状態であることを示す状態情報が含まれてよい。そして、フローは、S101へ戻る。
【0168】
ロボット20xの状態がエレベータ下車状態ではない場合(S111にてNO)、別言すると、ロボット20xの状態がエレベータ扉閉状態である場合、基地局10は、表示用情報を送信せずに、フローは、S101へ戻る。
【0169】
次に、監視サーバ30の処理の流れの一例について説明する。図17は、本実施の形態における監視サーバ30の処理の流れを示すフローチャートである。例えば、図17に示すフローチャートは、監視サーバ30が起動した場合に開始されてもよいし、基地局10から表示用情報を取得した場合に開始されてもよいし、基地局10と無線接続する端末20を搭載したロボット20xが動作を開始した場合に開始されてもよい。また、図17に示すフローチャートは、監視サーバ30が停止した場合に終了されてもよいし、一定時間、基地局10から表示用情報を取得しない場合に終了されてよいし、基地局10と無線接続する端末20が搭載されたロボット20xが動作を停止した場合に終了されてもよい。あるいは、ユーザの操作によって、フローチャートの開始及び/又は終了が、制御されてもよい。
【0170】
監視サーバ30は、基地局10から、ロボット20xの状態情報を受信したか否かを判定する(S301)。
【0171】
状態情報を受信した場合(S301にてYES)、監視サーバ30は、ロボット20xの状態を、状態情報が示す状態に更新する(S302)。なお、監視サーバ30は、状態情報の代わりに、基地局10から受信する表示用情報に含まれる情報に基づいて、状態を判定してもよい。例えば、監視サーバ30は、表示用情報に含まれる情報とロボット20xの状態との対応関係(例えば、図14)に基づいて、ロボット20xの状態を判定し、更新してもよい。
【0172】
状態情報を受信しない場合(S301にてNO)、監視サーバ30は、ロボット20xの状態を更新せずに、S303の処理を行う。
【0173】
監視サーバ30は、ロボット20xの状態がエレベータ外状態であるか否かを判定する(S303)。
【0174】
ロボット20xの状態がエレベータ外状態である場合(S303にてYES)、監視サーバ30は、基地局10から表示用情報を受信したか否かを判定する(S304)。
【0175】
表示用情報を受信していない場合(S304にてNO)、フローは、S301へ戻る。
【0176】
表示用情報を受信した場合(S304にてYES)、監視サーバ30は、表示用情報に基づいて、表示部313の表示を更新する(S305)。S305において表示される表示用情報には、フロア情報、位置情報、及び、カメラ画像情報が含まれてよい。そして、フローは、S301へ戻る。
【0177】
ロボット20xの状態がエレベータ外状態ではない場合(S303にてNO)、監視サーバ30は、ロボット20xの状態が途中フロア状態であるか否かを判定する(S306)。
【0178】
ロボット20xの状態が途中フロア状態である場合(S306にてYES)、監視サーバ30は、エレベータの乗降人数が所定数よりも多いか否かを判定する(S307)。
【0179】
エレベータの乗降人数が所定数よりも多くない場合(S307にてNO)、監視サーバ30は、基地局10から表示用情報を受信したか否かを判定する(S308)。
【0180】
表示用情報を受信していない場合(S308にてNO)、フローは、S301へ戻る。
【0181】
表示用情報を受信した場合(S308にてYES)、監視サーバ30は、表示用情報に基づいて、表示部313の表示を更新する(S309)。S309において表示される表示用情報には、位置情報が含まれ、カメラ画像情報が含まれなくてよい。そして、フローは、S301へ戻る。
【0182】
エレベータの乗降人数が所定数よりも多い場合(S307にてYES)、監視サーバ30は、基地局10から表示用情報を受信したか否かを判定する(S310)。
【0183】
表示用情報を受信していない場合(S310にてNO)、フローは、S301へ戻る。
【0184】
表示用情報を受信した場合(S310にてYES)、監視サーバ30は、表示用情報に基づいて、表示部313の表示を更新する(S311)。S311において表示される表示用情報には、位置情報、及び、カメラ画像情報が含まれてよい。そして、フローは、S301へ戻る。
【0185】
ロボット20xの状態が途中フロア状態ではない場合(S306にてNO)、監視サーバ30は、ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態であるか否かを判定する(S312)。
【0186】
ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態である場合(S312にてYES)、監視サーバ30は、基地局10から表示用情報を受信したか否かを判定する(S313)。
【0187】
表示用情報を受信していない場合(S313にてNO)、フローは、S301へ戻る。
【0188】
表示用情報を受信した場合(S313にてYES)、監視サーバ30は、表示用情報に基づいて、表示部313の表示を更新する(S314)。S314において表示される表示用情報には、位置情報が含まれ、カメラ画像情報が含まれなくてよい。そして、フローは、S301へ戻る。
【0189】
ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態ではない場合(S312にてNO)、監視サーバ30は、ロボット20xの状態がエレベータ下車状態であるか否かを判定する(S315)。
【0190】
ロボット20xの状態がエレベータ下車状態である場合(S315にてYES)、監視サーバ30は、基地局10から表示用情報を受信したか否かを判定する(S316)。
【0191】
表示用情報を受信していない場合(S316にてNO)、フローは、S301へ戻る。
【0192】
表示用情報を受信した場合(S316にてYES)、監視サーバ30は、表示用情報に基づいて、表示部313の表示を更新する(S317)。S317において表示される表示用情報には、位置情報が含まれ、カメラ画像情報が含まれなくてよい。そして、フローは、S301へ戻る。
【0193】
ロボット20xの状態がエレベータ下車状態ではない場合(S315にてNO)、別言すると、ロボット20xの状態がエレベータ扉閉状態である場合、監視サーバ30は、表示部313の表示を更新せずに、フローは、S301へ戻る。
【0194】
<第5の例>
上述した実施の形態の各例では、衛星測位、TOFカメラ等のカメラを用いた測位、屋内での通信による測位技術に基づいて、ロボットが周囲の監視を行うシステムの例を説明した。これらの測位技術においては、測位方式、測位対象の周辺の環境等によって、測位精度の劣化が生じる可能性がある。
【0195】
例えば、衛星測位では、衛星からの電波が届きにくい屋内において測位精度が劣化してしまう可能性がある。
【0196】
また、例えば、屋内での通信による測位では、測位対象の周辺の電波環境の大きな変化に伴って測位精度が劣化してしまう可能性がある。
【0197】
また、例えば、TOFカメラ等のカメラを用いた測位では、測位対象(例えば、ロボット20x)に搭載されたカメラが或る位置で撮影したカメラ画像と、当該位置で予め撮影され、登録されている参考画像(例えば、地図と称されてもよい)とを比較することによって、測位対象の位置が検出される。そのため、カメラ画像が大きく変化する状況が生じた場合、測位精度が劣化してしまう可能性がある。
【0198】
例えば、ロボット20xに搭載されたカメラが、エレベータの扉を含む撮影範囲を撮影するケースでは、扉の開閉が生じた場合に、カメラ画像が大きく変化してしまい、測位精度が劣化してしまう可能性がある。ロボット20xに搭載されたカメラが、エレベータの扉を含む撮影範囲を撮影するケースとは、例えば、ロボット20xの測位が、エレベータの付近で行われるケースである。
【0199】
そこで、以下では、例示的に、ロボット20xに搭載されたカメラが、エレベータの扉を含む撮影範囲を撮影可能な状態において、ロボット20xが通知する位置情報について説明する。
【0200】
図18は、第5の例における通知情報の一例を示す図である。図18には、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図18において、横軸は時間軸を示す。
【0201】
なお、第5の例において、「エレベータ乗車状態」は、ロボット20xが乗車するエレベータが開扉を開始してから、ロボット20xが乗車し、エレベータが閉扉を終了するまでの状態であってよい。また、「エレベータ下車状態」は、ロボット20xが下車するフロアに到着したエレベータが開扉を開始してから、ロボット20xがエレベータから下車するまでの状態であってよい。第5の例において、「エレベータ乗車状態」及び「エレベータ下車状態」は、エレベータの扉が開いた状態に相当してもよいし、ロボット20xのカメラの撮影範囲において、エレベータの扉が開いた状態であることが認識される状態に相当してもよい。
【0202】
図18に示すように、第5の例では、エレベータ外状態において、ロボット20xは、通知情報を通知する。そして、エレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態においても、ロボット20xは、通知情報を通知する。一方で、エレベータ扉閉状態において、ロボット20xは、通知情報を通知しない。
【0203】
そして、第5の例では、エレベータ外状態における通知情報が、エレベータ乗車状態とエレベータ下車状態とにおいて通知される通知情報と異なる。
【0204】
図18のエレベータ外状態において通知される通知情報のフォーマットAは、図5等に示した例と同様に、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとを含む。フォーマットAの「位置情報」フィールドに含まれる位置情報は、ロボット20xが検出した位置を示す。
【0205】
図18のエレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態において通知される通知情報のフォーマットCは、フォーマットAと同様に、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとを含む。フォーマットCに含まれる「エレベータ位置情報」フィールドは、ロボット20xが乗車するエレベータの位置を示すエレベータ位置情報を含む。つまり、フォーマットAにおける位置情報が、フォーマットCでは、エレベータ位置情報に置き換わっている。
【0206】
なお、エレベータ位置情報は、ロボット20xが移動するフロアの情報に含まれてよい。つまり、エレベータ位置情報は、予め、既知であり、ロボット20xに記憶されてよい。また、エレベータ位置情報は、エレベータの領域を代表する1つの点(以下、代表点)の位置を示してよい。エレベータ位置情報は、エレベータの代表点の位置を示す座標の情報であってもよい。例えば、エレベータの代表点の位置とは、エレベータの床面の領域の中央の位置であってもよいし、他の位置であってもよい。また、エレベータの位置は監視サーバ30においても既知であるため、エレベータ位置情報は、ロボット20xが検出した位置を、エレベータの位置に置き換えることを示す情報(例えば、1ビットのフラグの情報)であってもよい。
【0207】
なお、図18のフォーマットCでは、「カメラ画像情報」フィールドが含まれる例を示したが、フォーマットCにおいて、「カメラ画像情報」フィールドが含まれなくてもよい。
【0208】
上述した第5の例では、エレベータ乗車状態、及び、エレベータ下車状態においては、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知することによって、測位精度の劣化が生じる状況において、劣化した測位の結果を通知しなくてもよいので、通知される位置情報の劣化を回避できる。そのため、監視の品質の劣化を抑制でき、監視を効率良く行うことができる。
【0209】
なお、上述した第5の例では、エレベータ乗車状態とエレベータ下車状態とにおいて通知される通知情報は、エレベータ外状態と同じである例を示したが、本開示はこれに限定されない。以下では、エレベータ乗車状態とエレベータ下車状態とにおいて通知される通知情報の別の例を説明する。
【0210】
<第6の例>
図19は、第6の例における通知情報の一例を示す図である。図19には、図18と同様に、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図19において、横軸は時間軸を示す。
【0211】
第5の例と第6の例との相違点は、第5の例では、図18に示したように、エレベータ下車状態において、エレベータ乗車状態と同じ通知情報が通知されるのに対して、第6の例では、エレベータ下車状態において、エレベータ乗車状態と異なる通知情報が通知される。
【0212】
図19では、エレベータ下車状態において、エレベータ外状態と同じ通知情報が通知される。例えば、エレベータ下車状態において通知される通知情報のフォーマットAには、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとが含まれる。フォーマットAの「位置情報」フィールドに含まれる位置情報は、ロボット20xが検出した位置を示す。
【0213】
上述した第6の例では、エレベータ乗車状態においては、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知する。この通知によって、測位精度の劣化が生じる状況において、劣化した測位結果を通知しなくてもよいので、通知される位置情報の劣化を回避できる。そのため、監視の品質の劣化を抑制でき、監視を効率良く行うことができる。
【0214】
また、エレベータ下車状態では、エレベータが開扉した場合の測位精度が劣化しにくいため、上述した第6の例では、エレベータ下車状態においては、ロボット20xが検出した位置が通知される。これにより、エレベータ下車状態から速やかに測位が開始されるので、測位の遅延を低減できる。
【0215】
<第7の例>
上述した第5の例、及び、第6の例では、エレベータ位置情報が、エレベータの代表点の位置を示す例を説明した。第7の例では、通知するエレベータ位置情報のバリエーションを説明する。
【0216】
図20は、エレベータの位置の一例を示す図である。図20には、(a)~(c)の3通りのエレベータの位置の例が示される。
【0217】
図20の(a)は、人及び/又は他の移動体が、エレベータに乗車していないケースを示す。このケースでは、ロボット20xは、エレベータに乗車し、エレベータの外から見てエレベータの奥まで移動してよい。そのため、このケースでは、エレベータの床面において、エレベータの外から見てエレベータの奥の位置が、エレベータ位置情報によって示される。
【0218】
図20の(b)は、人及び/又は他の移動体がエレベータに乗車しているが、エレベータ内部が相対的に空いているケースを示す。このケースでは、ロボット20xは、エレベータに乗車し、エレベータの外から見てエレベータの中央付近まで移動してよい。そのため、このケースでは、エレベータの床面において、エレベータの中央の位置が、エレベータ位置情報によって示される。
【0219】
図20の(c)は、人及び/又は他の移動体がエレベータに乗車し、エレベータ内部が相対的に混んでいるケースを示す。このケースでは、ロボット20xは、エレベータに乗車し、エレベータの外から見てエレベータの手前まで移動してよい。そのため、このケースでは、エレベータの床面において、エレベータの外から見てエレベータの手前の位置が、エレベータ位置情報によって示される。
【0220】
上述したような複数通りのエレベータの位置は、混雑状況と対応付けられて、ロボット20xに記憶されてよい。あるいは、複数通りのエレベータの位置のそれぞれにはインデックスが対応づけられ、混雑状況とエレベータの位置とインデックスとの対応関係が、ロボット20xと監視サーバ30とに記憶されてよい。
【0221】
そして、ロボット20xは、エレベータが開扉した場合、または、ロボット20xがエレベータに乗車している場合等に、エレベータの内部の混雑状況を検出し、検出した混雑状況と記憶された対応関係とに基づいて、エレベータ位置情報を選択してよい。図20の例では、ロボット20が、人及び/又は他の移動体がエレベータに乗車していないという状況を検出した場合、図20の(a)に例示したように、エレベータの外から見てエレベータの奥の位置を示すエレベータ位置情報を選択する。同様に、ロボット20が、人及び/又は他の移動体がエレベータに乗車し、相対的に混んでいるという状況を検出した場合、図20の(c)に例示したように、エレベータの外から見てエレベータの手前の位置を示すエレベータ位置情報を選択してよい。
【0222】
なお、エレベータの内部の混雑状況の検出方法は、特に限定されない。例えば、ロボット20xは、ロボット20xが撮影した画像の画像解析を行い、人の数及び/又は移動体の数を検出してもよい。また、例えば、ロボット20xは、エレベータに搭載されたセンサからエレベータに乗車している人及び/又は移動体に関するセンシング情報を取得し、センシング情報に基づいて混雑状況を検出してもよい。例えば、センシング情報は、エレベータ内のカメラ及び/又は人感センサから得られるエレベータ内の人の有無、温度センサから得られるエレベータ内の温度、重量センサから得られるエレベータ内の物体の重量の少なくとも1つを含んでよい。
【0223】
また、図20では、3通りのエレベータの位置の選択肢が示されるが、本開示はこれに限定されない。選択可能なエレベータの位置は、2通りでもよいし、4通り以上であってもよい。エレベータのサイズ及び形と、ロボット20xのサイズ及び形と、下車する階数に応じて選択可能なエレベータの位置が設定されてもよい。
【0224】
図21は、第7の例における通知情報の一例を示す図である。図21には、図19と同様に、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図21において、横軸は時間軸を示す。
【0225】
第7の例と第6の例との相違点は、第6の例では、図19に示したように、エレベータ乗車状態において、エレベータの代表点の位置を示すエレベータ位置情報が通知されるのに対して、第7の例では、エレベータ乗車状態において、ロボット20xが選択したエレベータの位置を示すエレベータ位置情報が通知される。
【0226】
図21のエレベータ乗車状態において通知される通知情報のフォーマットDは、フォーマットCと同様に、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「エレベータ位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとを含む。ただし、フォーマットDに含まれる「エレベータ位置情報」フィールドは、ロボット20xが選択したエレベータの位置を示すエレベータ位置情報を含む。つまり、フォーマットCにおけるエレベータ位置情報が、エレベータの代表点の位置を示すのに対して、フォーマットDにおけるエレベータ位置情報は、ロボット20xが選択したエレベータの位置を示す。
【0227】
上述した第7の例では、エレベータ乗車状態においては、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知する。この通知によって、測位精度の劣化が生じる状況において、劣化した測位結果を通知しなくてもよいので、通知される位置情報の劣化を回避できる。そのため、監視の品質の劣化を抑制でき、監視を効率良く行うことができる。
【0228】
上述した第7の例では、エレベータの位置が、複数のパターンの中から混雑状況に基づいて選択されるので、ロボット20xの位置の代わりにエレベータの位置を通知する場合に、ロボット20xの位置として、より好ましい位置を通知できる。混雑状況に基づいて選択されたエレベータの位置が通知されることによって、通知を受ける基地局及び/又は監視サーバは、ロボットの20xの位置に加えてエレベータの混雑状況も同時に把握することができる。例えば、エレベータの混雑状況が把握できることによって、駅などにおいて比較的混在していない経路の案内をロボット20xに対して行うことも可能となる。また、人が密集して混雑している場所で感染が広がってしまう特定の感染症(例えば、新型コロナウイルス)などが流行している場合(例えば、特定の感染症の感染者数が多い場合)、エレベータの混雑状況を把握することにより、エレベータ内の人が感染する可能性の高さ(例えば、感染の危険性)を把握することも可能となる。
【0229】
なお、上述した第7の例では、エレベータ乗車状態において、ロボット20xが検出した位置の代わりに、選択されたエレベータの位置を通知する例を示したが、エレベータ下車状態において、エレベータ乗車状態と同様に、選択されたエレベータの位置を通知してもよい。
【0230】
また、上述した第7の例では、エレベータ乗車状態において、ロボット20xが検出した位置の代わりに、選択されたエレベータの位置を通知する例を示したが、エレベータの扉が開く前の段階では、エレベータの代表点の位置が通知されてもよい。
【0231】
また、上述した第7の例において、エレベータの代表点の位置と、選択されたエレベータの位置とを切り替えて通知してもよい。例えば、エレベータの内部の混雑状況(例えば、人/移動体の有無、及び、その数等)が検出される前の段階では、エレベータの代表点の位置が通知され、混雑状況が検出された後に、混雑状況に応じて選択されたエレベータの位置が通知されてもよい。あるいは、エレベータの内部の混雑状況が検出される前の段階では、位置情報(例えば、エレベータ位置情報)の通知を行わず、エレベータの代表点の位置が通知され、混雑状況が検出された後に、混雑状況に応じて選択されたエレベータの位置が通知されてもよい。なお、エレベータの内部の混雑状況が検出される前の段階とは、例えば、エレベータの扉が開扉する前の段階を含んでもよいし、エレベータの扉が開扉した後、検出結果が得られる前(例えば、画像解析が完了する前)の段階を含んでもよい。
【0232】
<第8の例>
第8の例では、上述した第4の例と同様に、「途中フロア状態」において、ロボット20xが通知情報を通知する場合に、エレベータ位置情報を含む通知情報を通知する例を説明する。
【0233】
図22は、第8の例における通知情報の一例を示す図である。図22には、図8図9と同様に、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ扉閉状態、途中フロア状態、及び、エレベータ下車状態のそれぞれにおける通知情報の例が示される。なお、図22において、横軸は時間軸を示す。
【0234】
図22に示すように、第8の例では、エレベータ外状態、エレベータ乗車状態、エレベータ下車状態、及び、途中フロア状態において、ロボット20xは、通知情報を通知する。一方で、エレベータ扉閉状態において、ロボット20xは、通知情報を通知しない。
【0235】
図22のエレベータ外状態、及び、エレベータ下車状態において通知される通知情報のフォーマットAは、図5等に示した例と同様に、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとを含む。フォーマットAの「位置情報」フィールドに含まれる位置情報は、ロボット20xが検出した位置を示す。
【0236】
図22のエレベータ乗車状態、及び、途中フロア状態において通知される通知情報のフォーマットDは、図21に示した例と同様に、「端末ID」フィールドと、「フロア情報」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「エレベータ位置情報」フィールドと、「カメラ画像情報」フィールドとを含む。ただし、フォーマットDに含まれる「エレベータ位置情報」フィールドは、ロボット20xが選択した、ロボット20xが乗車するエレベータの位置を示すエレベータ位置情報を含む。
【0237】
上述した第8の例では、途中フロア状態において、ロボット20xが選択した、ロボット20xが乗車するエレベータの位置を示すエレベータ位置情報が通知される。この通知により、ロボット20xが途中フロアにおいて一時的にエレベータから下車する場合でも、劣化した測位の結果を通知しなくてもよいので、通知される位置情報の劣化を回避できる。そのため、監視の品質の劣化を抑制でき、監視を効率良く行うことができる。
【0238】
なお、第8の例では、途中フロア状態において、エレベータ位置情報が通知される例を示したが、途中フロア状態であっても、状況に応じて、エレベータ位置情報が通知されなくてもよい。例えば、途中フロア状態であっても、乗降人数が相対的に少ない場合には、ロボット20xは、一時的にエレベータから下車しなくてもよい。そのため、途中フロア状態であっても、乗降人数が相対的に多い場合に、エレベータ位置情報が通知され、乗降人数が相対的に少ない場合に、エレベータ位置情報が通知されなくてもよい。
【0239】
上述した第5の例から第8の例では、通知情報に含まれる位置情報が、状態に応じて、エレベータ位置情報に置き換えられる例を示した。以下では、これらの例に基づいて、ロボットの状態と、通知される通知情報の内容と、監視サーバに表示される内容との対応関係について説明する。
【0240】
図23は、ロボットの状態と通知情報と表示内容との対応の別の一例を示す図である。図23には、「エレベータ外状態」、「エレベータ扉閉状態」、「エレベータ乗車状態」、「エレベータ下車状態」、「途中フロア状態(乗降少ない)」、及び、「途中フロア状態(乗降多い)」の各状態に対応する、通知情報の内容と、表示内容とが示される。なお、図23において、図14と同様の記載については、説明を省略する。
【0241】
図23の「エレベータ乗車状態」、及び、「途中フロア状態(乗降多い)」は、図14の「エレベータ乗車状態」、及び、「途中フロア状態(乗降多い)」と異なる。以下、この2つの状態について説明する。
【0242】
「エレベータ乗車状態」では、フロア情報、位置情報、及び、カメラ画像情報が通知される。ただし、「エレベータ乗車状態」において通知される位置情報は、ロボット20xが検出した位置ではなく、ロボット20xが乗車するエレベータの位置(図23の「Elv位置」)を示す。そして、「エレベータ乗車状態」では、監視サーバにおいて、ロボットがエレベータ内にいることを示す位置情報が表示され、「エレベータに乗車中である」旨の追加メッセージが表示される。
【0243】
「途中フロア状態(乗降多い)」は、ロボット20xの状態が途中フロア状態であり、乗降人数が所定数より多い状態に相当する。「途中フロア状態(乗降多い)」では、フロア情報、位置情報、及び、カメラ画像情報が通知される。ただし、「エレベータ乗車状態」において通知される位置情報は、ロボット20xが検出した位置ではなく、ロボット20xが乗車するエレベータの位置(図23の「Elv位置」)を示す。そして、「途中フロア状態(乗降多い)」では、監視サーバにおいて、ロボットがエレベータ内にいることを示す位置情報、及び、カメラ画像が表示され、「Xフロア(停車中のフロア)に停車中である」旨の追加メッセージが表示される。なお、この状態の場合、ロボットがエレベータ外へ移動中か否かを示すメッセージが追加で表示されてもよい。また、乗降人数が所定数より多い場合、乗降人数が所定数より多いことを示すメッセージが追加で表示されてもよい。この場合、乗車人数と降車人数を区別して表示されてもよい。例えば、「乗車人数多」、「降車人数多」、「乗降人数多」などといったメッセージが追加で表示されてもよい。
【0244】
なお、上述した第5の例~第8の例では、主に、エレベータの扉が閉じている状態において、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知する例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、ロボット20xが、エレベータの乗車を待っている間に、エレベータの扉が閉じている状態であっても、状況に応じて、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知してもよい。例えば、エレベータの乗車を待っている人及び/又は移動体の数が多い場合には、衛星測位であっても、カメラを用いた測位であっても、通信を用いた測位であっても、測位精度が劣化してしまう可能性がある。例えば、カメラを用いた測位の場合、参考画像に含まれていない人及び/又は移動体が、カメラ画像に多く含まれてしまうため、測位精度が劣化してしまう可能性がある。そのため、エレベータの乗車を待っている人及び/又は移動体の数が多い場合には、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知してもよい。この場合、ロボット20xは、エレベータの位置と共にカメラ画像も同時に通知してもよい。
【0245】
また、上述した第6の例~第8の例では、主に、ロボット20xが下車する場合に、エレベータの扉が開いた状態において、ロボット20xが検出した位置を通知する例を示したが、本開示はこれに限定されない。ロボット20xは、エレベータから下車する場合に、エレベータの扉が開いている状態であっても、状況に応じて、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知してもよい。例えば、エレベータの乗車を待っている人及び/又は移動体の数が多い場合には、衛星測位であっても、カメラを用いた測位であっても、通信を用いた測位であっても、測位精度が劣化してしまう可能性がある。例えば、カメラを用いた測位の場合、参考画像に含まれていない人及び/又は移動体が、カメラ画像に多く含まれてしまうため、測位精度が劣化してしまう可能性がある。そのため、エレベータの乗車を待っている人及び/又は移動体の数が多い場合には、ロボット20xが下車する場合に、エレベータの扉が開いた状態であっても、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知してもよい。また、この場合、ロボット20xは、ロボット20xが下車した後、エレベータの乗車を待っている人及び/又は移動体がカメラの撮影範囲から外れた場合に、カメラを用いた測位を開始してもよい。なお、エレベータの乗車を待っている人及び/又は移動体がカメラの撮影範囲から外れたか否かの判定方法は、特に限定されないが、例えば、撮影されたカメラ画像の画像解析の結果に基づいて判定する方法であってよい。
【0246】
また、例えば、ロボット20xは、カメラの撮影範囲に応じて、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知してもよい。例えば、ロボット20xが下車する場合に、エレベータの扉が開いた状態において、ロボット20xのカメラの撮影範囲に、ロボット20xが乗車していたエレベータとは別のエレベータの扉が含まれ、かつ、その別のエレベータの扉が開いた状態である場合、ロボット20xは、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知してもよい。また、この場合、ロボット20xは、ロボット20xのカメラの撮影範囲に、ロボット20xが乗車していたエレベータとは別のエレベータの扉が含まれ、かつ、その別のエレベータの扉が閉じた場合、カメラを用いた測位を開始してもよい。あるいは、ロボット20xは、ロボット20xのカメラの撮影範囲から、ロボット20xが乗車していたエレベータとは別のエレベータの扉が含まれなくなった場合、カメラを用いた測位を開始してもよい。ロボット20xのカメラの撮影範囲から、ロボット20xが乗車していたエレベータとは別のエレベータの扉が含まれなくなった場合とは、例えば、ロボット20xがエレベータから所定の距離以上離れた場合、または、ロボット20xのカメラの向きが変わった場合であってよい。
【0247】
なお、上記のロボット20xがエレベータから下車時において、ロボット20xが検出した位置の代わりに、エレベータの位置を通知する場合、エレベータの位置と共にカメラ画像も同時に通知してもよい。
【0248】
<本実施の形態における処理の流れのバリエーション>
次に、上述した第5の例~第8の例に基づく処理の流れのバリエーションを説明する。なお、以下では、例示的に、第8の例に示したように、「エレベータ乗車状態」及び乗降人数が多い場合の「途中フロア状態」において、ロボット20xがエレベータ位置情報を含む通知情報を通知する例を説明する。なお、上述の説明と同様に、以下の説明においても、ロボット20xは、端末20に置き換えられてよい。
【0249】
なお、第8の例に示すバリエーションでは、端末20から通知される通知情報に含まれる位置情報が、変更されている。この位置情報の変更に係る処理を除いた処理は、図15図17を用いて説明した処理の流れと同様であってよい。例えば、基地局10と監視サーバ30の処理は、それぞれ、図16図17と同様であってよい。以下では、第8の例に基づく端末20の処理について、図15に対する相違点を説明する。
【0250】
図24は、本実施の形態における端末20の処理の流れのバリエーションを示すフローチャートである。例えば、図24に示すフローチャートは、端末20が起動した場合に開始されてもよいし、端末20が搭載されたロボット20xが動作を開始した場合に開始されてもよい。また、図24に示すフローチャートは、端末20の動作が停止した場合に終了されてよいし、端末20が搭載されたロボット20xの動作が停止した場合に終了されてもよい。あるいは、ユーザの操作によって、フローチャートの開始及び/又は終了が、制御されてもよい。なお、図24において、図15と同様の処理については同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
【0251】
図24に示すように、判定した状態が途中フロア状態である場合(S205にてYES)、端末20は、通知タイミングが到来したか否かを判定する(S207)。
【0252】
通知タイミングが到来していない場合(S207にてNO)、フローは、S201へ戻る。
【0253】
通知タイミングが到来した場合(S207にてYES)、端末20は、通知情報を生成し、生成した通知情報を基地局10へ送信する(S401)。なお、S401の処理については、後述する。S401の処理の後、フローは、S201へ戻る。
【0254】
判定した状態がエレベータ乗車状態である場合(S209にてYES)、端末20は、通知タイミングが到来したか否かを判定する(S210)。
【0255】
通知タイミングが到来していない場合(S210にてNO)、フローは、S201へ戻る。
【0256】
通知タイミングが到来した場合(S210にてYES)、端末20は、通知情報を生成し、生成した通知情報を基地局10へ送信する(S402)。なお、S402の処理については、後述する。S402の処理の後、フローは、S201へ戻る。
【0257】
次に、S402、S401の処理について説明する。
【0258】
図25は、図24のS402の処理の流れを示すフローチャートである。図25に示すフローチャートは、図24のS210にてYESであった場合に開始されてよい。図24にて示したように、S402の処理は、エレベータ乗車状態と判定された場合の処理に対応する。
【0259】
端末20は、エレベータの内部に、端末20(ロボット20x)の他に乗車している人及び/又は移動体が存在するか否かを判定する(S501)。
【0260】
エレベータの内部に、端末20(ロボット20x)の他に乗車している人及び/又は移動体が存在しない場合(S501にてNO)、例えば、エレベータの内部が空の状態である場合、端末20は、端末20(ロボット20x)の位置として、エレベータの奥の位置を選択する(S502)。別言すると、この場合、端末20は、端末20の位置を示す位置情報の代わりに、エレベータの奥の位置を示すエレベータ位置情報を選択する。そして、フローはS506へ移行する。
【0261】
エレベータの内部に、端末20(ロボット20x)の他に乗車している人及び/又は移動体が存在する場合(S501にてYES)、端末20は、エレベータの内部が混雑環境か否かを判定する(S503)。例えば、端末20は、端末20(ロボット20x)の他に乗車している人及び/又は移動体が所定数以上存在する場合、エレベータの内部が混雑環境であると判定し、端末20(ロボット20x)の他に乗車している人及び/又は移動体が所定数以上存在しない場合、エレベータの内部が混雑環境ではない、と判定してよい。
【0262】
エレベータの内部が混雑環境ではない場合(S503にてNO)、端末20は、端末20(ロボット20x)の位置として、エレベータの中央の位置を選択する(S504)。別言すると、この場合、端末20は、端末20の位置を示す位置情報の代わりに、エレベータの中央の位置を示すエレベータ位置情報を選択する。そして、フローはS506へ移行する。
【0263】
エレベータの内部が混雑環境である場合(S503にてYES)、端末20は、端末20(ロボット20x)の位置として、エレベータの手前の位置を選択する(S505)。別言すると、この場合、端末20は、端末20の位置を示す位置情報の代わりに、エレベータの手前の位置を示すエレベータ位置情報を選択する。そして、フローはS506へ移行する。
【0264】
端末20は、位置情報以外の情報を生成し、生成した情報と、S502、S504、または、S505の処理にて選択されたエレベータ位置情報とを含む通知情報を送信する(S506)。そして、図25に示すフローは終了し、図24のS201の処理が実行されてよい。
【0265】
図26は、図24のS401の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図26において、図25と同様の処理については、同一の符番を付し,説明を省略する場合がある。図26に示すフローチャートは、図24のS207にてYESであった場合に開始されてよい。図24にて示したように、S401の処理は、途中フロア状態と判定された場合の処理に対応する。
【0266】
端末20は、途中フロアにおけるエレベータの乗降人数が所定数よりも少ないか否かを判定する(S601)。乗降人数の推定方法は、特に限定されないが、カメラ画像の画像処理(例えば、顔認証処理)を用いて、乗降人数が推定されてもよいし、赤外線センサ、重量センサ等のセンサによるセンシング技術を用いて、乗降人数が推定されてもよい。
【0267】
乗降人数が所定数よりも少なくない場合(S601にてNO)、例えば、乗降人数が所定数以上である場合、フローはS501へ移行する。乗降人数が所定数よりも少なくない場合とは、ロボット20xが一時的に下車する場合である。この場合には、位置情報として、エレベータ位置情報が通知されてよい。
【0268】
乗降人数が所定数よりも少ない場合(S601にてYES)、端末20は、位置情報を含まない通知情報を生成し、送信する(S602)。なお、この場合、端末20は、画像情報と位置情報とを含まない通知情報を生成してもよい。そして、図26に示すフローは終了し、図24のS201の処理が実行される。
【0269】
以上、説明した処理の流れによって、第8の例に示すバリエーションの通知情報が端末20から通知される。
【0270】
<各構成の例>
上述した本実施の形態に係る通信システムの各構成の例を説明する。本実施の形態に係る通信システムは、図27に示す基地局10と、図28に示す端末20と、図29に示す監視サーバ30とを含む。本実施の形態に係る無線通信方式(無線通信システム)は、特に限定されない。例えば、本実施の形態に係る無線通信方式は、5th generation mobile communication system(5G)の規格に準拠してもよいし、他の無線通信規格に準拠してもよい。
【0271】
なお、以下に示す構成は一例であり、本開示はこれに限定されない。図27図29に示される構成の一部が省略されてもよいし、各図に示されない構成が追加されてもよい。
【0272】
<基地局10の構成>
図27は、本実施の形態に係る基地局10の構成例を示すブロック図である。基地局10は、受信部101と、受信制御部102と、状態判定部103と、表示用情報生成部104と、サーバ通信部105と、送信制御部106と、送信部107と、を備える。受信制御部102と、状態判定部103と、表示用情報生成部104と、送信制御部106とは、基地局10の制御部108に含まれてもよい。
【0273】
受信部101は、受信制御部102におけるタイミング制御に基づいて、基地局1010宛の上りリンク(UL)信号を受信する。受信部101は、UL信号を受信制御部102へ出力する。UL信号には、例えば、端末20からの通知情報が含まれる。
【0274】
受信制御部102は、受信部101における受信タイミングを制御する。また、受信制御部102は、UL信号に所定の受信処理を行う。例えば、所定の受信処理は、周波数変換処理(ダウンコンバート)を含む。また、所定の受信処理は、復調処理、復号処理等のベースバンド信号処理を含んでよい。
【0275】
受信制御部102は、所定の受信処理を施したUL信号から、受信データ及び/又は通知情報を抽出する。受信制御部102は、受信データを上位レイヤの信号処理を行うデータ処理部(図14では省略)へ出力する。受信制御部102は、端末20の通知情報を抽出した場合、抽出した通知情報を状態判定部103へ出力する。
【0276】
状態判定部103は、端末20の通知情報に含まれる位置情報等に基づいて、端末20が搭載されたロボット20xの状態を判定する。なお、ここで判定するロボット20xの状態は、ロボット20xの位置、及び、ロボット20xが利用するエレベータの挙動(例えば、扉の開閉)に基づいて判定される。
【0277】
表示用情報生成部104は、状態判定部103によって判定されたロボット20x状態に基づいて、表示される内容を決定し、決定した内容を含む表示用情報を生成する。
【0278】
サーバ通信部105は、監視サーバ30との通信インタフェースである。サーバ通信部105は、監視サーバ30との間の信号の送受信を行う。例えば、サーバ通信部105は、表示用情報生成部104によって生成された表示用情報を監視サーバ30へ送信する。
【0279】
なお、基地局10は、監視サーバ30と、直接、有線又は無線で接続してもよい。あるいは、基地局10は、ネットワークを介して、監視サーバ30と接続してもよい。
【0280】
送信制御部106は、データ処理部(図27では省略)から取得する送信データ及び/又は端末20へ送信する制御情報の送信タイミングを制御する。また、送信制御部106は、送信データ、及び、制御情報の少なくとも1つに対して、所定の送信処理を行い、DL信号を生成する。なお、所定の送信処理は、符号化処理、変調処理等のベースバンド信号処理を含んでよい。
【0281】
送信部107は、送信制御部106における送信タイミング制御に基づいて、端末20に対してDL信号を送信する。
【0282】
<端末20の構成>
図28は、本実施の形態に係る端末20の構成例を示すブロック図である。端末20は、無線受信部201と、受信制御部202と、衛星信号受信部203と、屋内測位信号受信部204と、位置検出部205と、状態判定部206と、通知情報生成部207と、送信制御部208と、無線送信部209と、を備える。受信制御部202と、位置検出部205と、状態判定部206と、通知情報生成部207と、送信制御部208とは、端末20の制御部210に含まれてもよい。
【0283】
無線受信部201は、受信制御部202におけるタイミング制御に基づいて、端末20宛のDL信号を受信する。無線受信部201は、端末20宛のDL信号を受信制御部202へ出力する。
【0284】
受信制御部202は、無線受信部201における受信タイミングを制御する。また、受信制御部202は、端末20宛のDL信号に所定の受信処理を行う。例えば、所定の受信処理は、周波数変換処理(ダウンコンバート)を含む。また、所定の受信処理は、復調処理、復号処理等のベースバンド信号処理を含んでよい。
【0285】
受信制御部202は、所定の受信処理を施した信号から、基地局10が送信した注意喚起情報、受信データ及び/又は制御情報を抽出する。受信制御部202は、受信データを上位レイヤの信号処理を行うデータ処理部(図28では省略)へ出力する。
【0286】
衛星信号受信部203は、GPS衛星等の衛星から測位用の信号を受信する。
【0287】
屋内測位信号受信部204は、屋内測位用AP40から屋内測位用の信号を受信する。
【0288】
位置検出部205は、衛星信号受信部203が受信した信号、屋内測位信号受信部204が受信した信号、及び、ロボット20xに搭載されたカメラ(図28では省略)から取得したカメラ画像の少なくとも1つに基づいて、端末20の位置を検出する。また、位置検出部205は、状態判定部206によって判定された状態に基づいて、端末20の位置として、検出した端末20の位置の代わりに乗車する(または下車する)エレベータの位置を通知するか否かを判定してもよい。また、位置検出部205は、検出した端末20の位置の代わりに乗車する(または下車する)エレベータの位置を通知すると判定した場合、検出した端末20の位置の代わりにエレベータの1つの代表点の位置を出力してもよいし、検出した端末20の位置の代わりに複数の候補の中から選択したエレベータの位置を出力してもよい。
【0289】
状態判定部206は、端末20の位置を示す情報に基づいて、ロボット20xの状態を判定する。
【0290】
通知情報生成部207は、状態判定部206によって判定された状態に基づいて、通知情報の通知の有無を決定し、通知を行う場合には通知情報の内容(例えば、フォーマット)を決定する。通知情報生成部207は、通知情報の通知を行う場合には、決定した内容を有する通知情報を生成する。
【0291】
送信制御部208は、無線送信部209における信号送信タイミングを制御する。また、送信制御部208は、データ処理部(図28では省略)から取得する送信データ、及び/又は、基地局10へ送信する制御情報又は通知情報の送信タイミングを制御する。また、送信制御部208は、通知情報、送信データ、及び、制御情報の少なくとも1つに対して、所定の送信処理を行い、UL信号を生成する。なお、所定の送信処理は、符号化処理、変調処理等のベースバンド信号処理を含んでよい。
【0292】
無線送信部209は、送信制御部208における送信タイミング制御に基づいて、基地局10に対してUL信号を送信する。
【0293】
上述した端末20において、制御部210は、ロボット20x(移動体の一例)の位置及びロボット20xが利用するエレベータ(搬送機構の一例)の状態に基づいて、ロボット20xの状態を表す複数の候補の中から、ロボット20xの状態を決定し、ロボット20xの状態に応じて、通知情報の送信制御を行う。また、無線送信部209(送信部の一例)は、送信制御に従って、ロボット20xを監視する監視サーバ30(外部装置の一例)へ通知情報を送信する。
【0294】
この構成により、ロボット20xの状態に応じて適切な通知情報が送信されるため、ロボット20xから通知される情報の制御を適切に行うことができる。
【0295】
なお、上述した基地局10の構成の少なくとも一部が、端末20に含まれてもよい。あるいは、上述した端末20の構成の少なくとも一部が、基地局10に含まれてもよい。
【0296】
<監視サーバ30の構成>
図29は、本実施の形態に係る監視サーバ30の構成例を示すブロック図である。監視サーバ30は、受信部301と、受信制御部302と、情報分類部303と、エレベータ外状態表示制御部304と、エレベータ扉閉状態表示制御部305と、エレベータ乗車状態表示制御部306と、エレベータ下車状態表示制御部307と、途中フロア状態第1表示制御部308と、途中フロア状態第2表示制御部309と、送信制御部310と、送信部311と、表示部313と、を備える。受信制御部302と、情報分類部303と、エレベータ外状態表示制御部304と、エレベータ扉閉状態表示制御部305と、エレベータ乗車状態表示制御部306と、エレベータ下車状態表示制御部307と、途中フロア状態第1表示制御部308と、途中フロア状態第2表示制御部309と、送信制御部310とは、監視サーバ30の制御部312に含まれてもよい。
【0297】
受信部301は、受信制御部302におけるタイミング制御に基づいて、基地局10から信号を受信する。受信部301は、受信した信号を受信制御部302へ出力する。受信した信号には、例えば、表示用情報が含まれる。
【0298】
受信制御部302は、受信部301における受信タイミングを制御する。また、受信制御部302は、受信した信号に所定の受信処理を行う。例えば、所定の受信処理は、周波数変換処理(ダウンコンバート)を含む。また、所定の受信処理は、復調処理、復号処理等のベースバンド信号処理を含んでよい。
【0299】
受信制御部302は、所定の受信処理を施した信号から、受信データ及び/又は表示用情報を抽出する。受信制御部302は、受信データを上位レイヤの信号処理を行うデータ処理部(図29では省略)へ出力する。受信制御部302は、表示用情報を抽出した場合、抽出した表示用情報を情報分類部303へ出力する。
【0300】
情報分類部303は、ロボット20xの状態毎に表示用情報を分類する。情報分類部303は、分類した情報を、ロボット20xの状態毎の表示制御部へ出力する。
【0301】
エレベータ外状態表示制御部304は、ロボット20xの状態がエレベータ外状態である場合の表示用情報を取得し、表示部313において、エレベータ外状態に応じた表示の制御を行う。
【0302】
エレベータ扉閉状態表示制御部305は、ロボット20xの状態がエレベータ扉閉状態である場合の表示用情報を取得し、表示部313において、エレベータ扉閉状態に応じた表示の制御を行う。
【0303】
エレベータ乗車状態表示制御部306は、ロボット20xの状態がエレベータ乗車状態である場合の表示用情報を取得し、表示部313において、エレベータ乗車状態に応じた表示の制御を行う。
【0304】
エレベータ下車状態表示制御部307は、ロボット20xの状態がエレベータ下車状態である場合の表示用情報を取得し、表示部313において、エレベータ下車状態に応じた表示の制御を行う。
【0305】
途中フロア状態第1表示制御部308は、ロボット20xの状態が途中フロア状態であり、エレベータの乗降人数が所定数より多い場合の表示用情報を取得し、表示部313において、この場合に応じた表示の制御を行う。
【0306】
途中フロア状態第2表示制御部309は、ロボット20xの状態が途中フロア状態であり、エレベータの乗降人数が所定数以下である場合の表示用情報を取得し、表示部313において、この場合に応じた表示の制御を行う。
【0307】
送信制御部310は、データ処理部(図29では省略)から取得する送信データ及び/又は基地局10へ送信する制御情報の送信タイミングを制御する。また、送信制御部310は、送信データ、及び、制御情報の少なくとも1つに対して、所定の送信処理を行い、信号を生成する。なお、所定の送信処理は、符号化処理、変調処理等のベースバンド信号処理を含んでよい。
【0308】
送信部311は、送信制御部310における送信タイミング制御に基づいて、基地局10に対して信号を送信する。
【0309】
以上、実施の形態について説明した。
【0310】
上述した実施の形態は、例示的に、ロボット20xが、屋内及び/又は屋外を移動しながら取得した情報を、監視サーバ30において監視するシステムを示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、本開示は、ロボットが、屋内及び/又は屋外を移動しながら物を輸送するシステム、あるいは、ロボットが屋内及び/又は屋外を移動して来訪者の送迎を行うシステムに適用されてもよい。この場合、ロボットを操作するサーバにおいて、ロボットの位置情報及びカメラ画像を確認することによって、ロボットの制御を適切に行うことができる。
【0311】
なお、上述した実施の形態は、ロボットをユーザが操作する場合、ロボットが自律的に動作する場合の両方に適用可能である。また、一部の動作及び/又は一部の状態においてロボットをユーザが操作し、それ以外はロボットが自律的に動作する場合においても適用可能である。ここで、一部の動作及び/又は一部の状態には、例えば、エレベータの途中階に停止した場合の動作が選定されてもよい。また、エレベータの途中階に停止し、かつ、途中階における乗降人数が所定数よりも多い場合の動作が選定されてもよい。この場合、例えば、乗降人数が所定数よりも多い場合に、ロボットが一旦エレベータから降車し、再度エレベータに乗車する動作が、ユーザの指示(又は操作)によって、実行されてもよい。
【0312】
なお、上記実施の形態における「・・・部」は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」であってもよい。
【0313】
また、上記実施の形態における「チャネル」という表記は、「周波数」、「周波数チャネル」、「帯域」、「バンド」、「キャリア」、「サブキャリア」、又は、「(周波数)リソース」といった他の表記に置換されてもよい。
【0314】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
【0315】
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0316】
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
【0317】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0318】
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
【0319】
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
【0320】
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
【0321】
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサ等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサが含まれる。
【0322】
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
【0323】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0324】
以上、本開示の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0325】
本開示は、無線通信システムに好適である。
【符号の説明】
【0326】
10 基地局
20 端末
30 監視サーバ
101、301 受信部
102、202、302 受信制御部
103、206 状態判定部
104 表示用情報生成部
105 サーバ通信部
106、208、310 送信制御部
107、311 送信部
108、210、312 制御部
201 無線受信部
203 衛星信号受信部
204 屋内測位信号受信部
205 位置検出部
207 通知情報生成部
209 無線送信部
303 情報分類部
304 エレベータ外状態表示制御部
305 エレベータ扉閉状態表示制御部
306 エレベータ乗車状態表示制御部
307 エレベータ下車状態表示制御部
308 途中フロア状態第1表示制御部
309 途中フロア状態第2表示制御部
313 表示部
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