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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117371
(43)【公開日】2023-08-23
(54)【発明の名称】車両の車体
(51)【国際特許分類】
   B62D 65/00 20060101AFI20230816BHJP
   B62D 21/02 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
B62D65/00 Q
B62D21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022177648
(22)【出願日】2022-11-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0017494
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジム,ソク ジュ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン,ジ エ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ウォン オ
(72)【発明者】
【氏名】ホン,モク ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ゾ,ソン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ヒオ,チョル ヒ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ホ ヨン
【テーマコード(参考)】
3D114
3D203
【Fターム(参考)】
3D114AA03
3D114BA01
3D203AA12
3D203BA02
3D203BA08
(57)【要約】
【課題】車両の製造を単純化させるための車両の車体を提供する。
【解決手段】本発明による車両の車体は、複数のフレームが結合されて構成され、車両の駆動部が設けられ、上端に締結部が形成されたドライブ車体モジュールと、複数のフレームが結合されて構成され、下端がドライブ車体モジュールの締結部に締結されて車両の室内使用空間を形成するアッパー車体モジュールと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のフレームが結合されて構成され、車両の駆動部が設けられ、上端に締結部が形成されたドライブ車体モジュールと、
前記複数のフレームが結合されて構成され、下端が前記ドライブ車体モジュールの締結部に締結されて車両の室内使用空間を形成するアッパー車体モジュールと、を含むことを特徴とする車両の車体。
【請求項2】
前記ドライブ車体モジュールには、車両の前後方向に延びて車両の全長を形成するロアメインメンバー、及び少なくとも1つのパイプで形成され、ロアメインメンバー及び駆動部と結合されるロアメンバーが含まれ、
前記アッパー車体モジュールには、車両の前後方向に延びて車両の全長を形成するアッパーメインメンバー、及び少なくとも1つのパイプで形成され、アッパーメインメンバーに連結されて貨物の積載空間を形成するアッパーメンバーが含まれることを特徴とする請求項1に記載の車両の車体。
【請求項3】
前記ドライブ車体モジュールには、複数のロアメンバーが結合され、車両の前後方向に対称であり、駆動部が結合され、側面にロアメインメンバーを介して互いに結合される前方ロアボディ及び後方ロアボディ、並びに複数のロアメンバーが結合されて前方ロアボディ及び後方ロアボディの下部同士を連結するように結合されたロア補助部が含まれ、
ロアメンバーには、ロア補助部とロアメインメンバーとを連結し、アッパー車体モジュールを連結させるロア連結メンバーが含まれたことを特徴とする請求項2に記載の車両の車体。
【請求項4】
前記アッパー車体モジュールには、アッパーメンバーに含まれ、車両の横方向に延びたアッパークロスメンバーがアッパーメインメンバーを連結して形成されたアッパーメインボディが含まれ、
アッパーメンバーには、中央部が上方に折り曲げられて両端がそれぞれアッパーメインボディの両サイドに連結され、複数個が縦方向に離隔して配置されたピラー部と、折り曲げられたピラー部の両側を連結するピラー部メンバーと、複数のピラー部を連結するアッパー連結メンバーと、ピラー部とアッパーメインボディをさらに連結するピラー部補助メンバーと、が含まれたことを特徴とする請求項2に記載の車両の車体。
【請求項5】
前記ロアメインメンバー、ロアメンバー、アッパーメインメンバー及びアッパーメンバーの端部が開放され、端部を閉鎖するように結合されて少なくとも1つのパイプを互いに結合させるエンドパッチをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の車両の車体。
【請求項6】
前記エンドパッチは、ロアメインメンバー、ロアメンバー、アッパーメインメンバー及びアッパーメンバーの端部から内側に離隔して溶接結合され、溶接により発生したビードは、エンドパッチがロアメインメンバー、ロアメンバー、アッパーメインメンバー及びアッパーメンバーの内側に離隔して形成された離隔空間に位置したことを特徴とする請求項5に記載の車両の車体。
【請求項7】
前記ロアメインメンバーと 前記アッパーメインメンバーとは、締結部によって互いに上下方向に締結されることを特徴とする請求項2に記載の車両の車体。
【請求項8】
前記アッパーメンバーは、車両の横方向に延びて一対のアッパーメインメンバーの両端部を連結するアッパークロスメンバーが含まれ、
前記ロアメンバーには、車両の横方向に延びて一対のロアメインメンバーの両端部を連結するロアクロスメンバーが含まれ、
前記アッパーメインメンバーの両端部を連結するアッパークロスメンバーと、ロアメインメンバーの両端部を連結するロアクロスメンバーとは、上下方向に配置されることを特徴とする請求項2に記載の車両の車体。
【請求項9】
前記ロアクロスメンバーは、ドライブ車体モジュールの全幅を構成し、アッパークロスメンバーは、アッパー車体モジュールの全幅を構成することを特徴とする請求項8に記載の車両の車体。
【請求項10】
複数のパネルが互いに組み立てられ、ドライブ車体モジュール又はアッパー車体モジュールの外側に位置して車両の外観を形成するパネル組立体、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の車体。
【請求項11】
前記パネル組立体には、アッパー車体モジュールに外嵌され、複数のパネルが互いに組み立てられたインナーパネル、及び複数のパネルが互いに組み立てられて形成され、インナーパネルに外嵌されることにより車両の外観を形成するアウターパネルが含まれたことを特徴とする請求項10に記載の車両の車体。
【請求項12】
前記インナーパネルには、左右に分割された2つのパートが互いに結合されてアッパーボディの前方及び後方に配置された前方インナーパネル及び後方インナーパネルが含まれ、
前方インナーパネルの第1パート及び第2パートは、後方インナーパネルの第1パート及び第2パートと互いに交差した方向に配置されたことを特徴とする請求項11に記載の車両の車体。
【請求項13】
前記インナーパネルには、車両の縦方向に延びて前方インナーパネル及び後方インナーパネルの下部両側を連結する一対の縦方向インナーパネル、及び前方インナーパネルと後方インナーパネルとの間に配置され、中央部が上方に突出したアーチ型のパネル形状であり、両端部がそれぞれ縦方向インナーパネルに結合された中間インナーパネルが含まれ、
前方インナーパネル及び後方インナーパネルの第1パート及び第2パートの端部、縦方向インナーパネルの端部、及び中間インナーパネルの端部は互いに重畳して連結されたことを特徴とする請求項12に記載の車両の車体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車体に関し、より詳しくは、貨物配送、移動型マーケット等の目的で運行される車両の車体構造に関する。特に、車両の製造を単純化させるための車体フレーム構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な車体構造は、金型を用いたプレス加工によって部品を加工及び溶接して車体を生産することにより、プレス工場、車体溶接工場、塗装工場などの大規模設備投資が必要であること、設計自由度が低いという欠点がある。特に、既存の車体は、多品種少量生産の際に多くの設計変更が要求され、それにより金型の個数も飛躍的に増大して生産コストが高くなるという問題がある。
【0003】
最近、急速に変化する市場環境と顧客のニーズに適期に対応するために、車両の生産を単純化し、開発期間を最小限に抑える必要がある。したがって、様々な設計に対応可能でありながらも、スマートファクトリー環境で車体の組立性を改善した車体構造が求められている。また、最近、自律走行技術が発展するにつれて、車両に運転者が搭乗せずに貨物を運送することができる車両が求められ、前記運転者が搭乗しない自律走行車両の製造時のコスト削減及び製造単純化のために一部の部品をモジュール化し、モジュール化された車両の部品がプレス工程、車体溶接工程、塗装工程なしにボルティングなどの機械的組立のみで車体を組み立てる環境調和型スマートファクトリーで製造可能な車両が求められている。
【0004】
上記の背景技術として説明された事項は、本発明の背景を理解するためのものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者に既に知られている従来技術に該当することを認めるものと受け入れられてはならないだろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2021-0083533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、複数のパイプを介して車体の長さを容易に変更可能なドライブ車体モジュール及びアッパー車体モジュールを製造し、アッパー車体モジュールに貨物を積載することができるラゲッジモジュール、及び車体の外観を形成するパネル組立体がアッパー車体モジュールに嵌合されるか、或いはボルト締結又はリベット結合などの環境調和型結合方式で締結されて製造されることができる、車両の車体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による車両の車体は、複数のフレームが結合されて構成され、車両の駆動部が設けられ、上端に締結部が形成されたドライブ車体モジュールと、前記複数のフレームが結合されて構成され、下端が前記ドライブ車体モジュールの締結部に締結されて車両の室内使用空間を形成し、下端が締結部と結合又は分離され得るアッパー車体モジュールと、を含むことを特徴とする。
【0008】
前記ドライブ車体モジュールには、車両の前後方向に延びて車両の全長を形成するロアメインメンバー、及び少なくとも1つのパイプで形成され、ロアメインメンバー及び駆動部と結合されるロアメンバーが含まれ、前記アッパー車体モジュールには、車両の前後方向に延びて車両の全長を形成するアッパーメインメンバー、及び少なくとも1つのパイプで形成され、アッパーメインメンバーに連結されて貨物の積載空間を形成するアッパーメンバーが含まれることが好ましい。
【0009】
前記ドライブ車体モジュールには、複数のロアメンバーが結合され、車両の前後方向に対称であり、駆動部が結合され、側面にロアメインメンバーを介して互いに結合される前方ロアボディ及び後方ロアボディ、並びに複数のロアメンバーが結合されて前方ロアボディと後方ロアボディの下部同士を連結するように結合されたロア補助部が含まれ、ロアメンバーには、ロア補助部とロアメインメンバーとを連結し、アッパー車体モジュールを連結させるロア連結メンバーが含まれることが好ましい。
【0010】
前記アッパー車体モジュールには、車両の横方向に延びたアッパーメンバーがアッパーメインメンバーを連結して形成されたアッパーメインボディが含まれ、アッパーメンバーには、中央部が上方に折り曲げられて突出したアーチ状の湾曲形状であり、両端がそれぞれアッパーメインボディの両サイドに連結され、複数個が縦方向に離隔して配置されたピラー(Pillar)部、折り曲げられたピラー部の両側を連結するピラー部メンバー、複数のピラー部を連結するアッパー連結メンバー、及びピラー部とアッパーメインボディとをさらに連結するピラー部補助メンバーが含まれることが好ましい。
【0011】
前記ロアメインメンバー、ロアメンバー、アッパーメインメンバー及びアッパーメンバーの端部が開放され、端部を閉鎖するように結合されて少なくとも1つのパイプを互いに結合させるエンドパッチ、をさらに含むことができる。
【0012】
前記エンドパッチは、ロアメインメンバー、ロアメンバー、アッパーメインメンバー及びアッパーメンバーの端部から内側に離隔して溶接結合され、溶接により発生したビードは、エンドパッチがロアメインメンバー、ロアメンバー、アッパーメインメンバー及びアッパーメンバーの内側に離隔して形成されることが好ましい。
【0013】
前記ロアメインメンバーと前記アッパーメインメンバーは、締結部によって互いに上下方向に締結されることが好ましい。
【0014】
前記アッパーメンバーは、車両の横方向に延びて一対のアッパーメインメンバーの両端部を連結するアッパークロスメンバーを構成し、前記ロアメンバーは、車両の横方向に延びて一対のロアメインメンバーの両端部を連結するロアクロスメンバーを構成することにより、前記アッパーメインメンバーの両端部を連結するアッパークロスメンバーとロアメインメンバーの両端部を連結するロアクロスメンバーは、上下方向に配置されることが好ましい。
【0015】
前記ロアクロスメンバーは、ドライブ車体モジュールの全幅を構成し、アッパークロスメンバーは、アッパー車体モジュールの全幅を構成することが好ましい。
【0016】
複数のパネルが互いに組み立てられ、ドライブ車体モジュール又はアッパー車体モジュールの外側に位置して車両の外観を形成するパネル組立体、をさらに含むことが好ましい。
【0017】
前記パネル組立体には、アッパー車体モジュールに外嵌され、複数のパネルが互いに組み立てられたインナーパネル、及び複数のパネルが互いに組み立てられて形成され、インナーパネルに外嵌されることにより車両の外観を形成するアウターパネルを含むことが好ましい。
【0018】
前記インナーパネルには、左右に分割された2つのパートが互いに結合されてアッパーボディの前方及び後方に配置された前方インナーパネル及び後方インナーパネルが含まれ、前方インナーパネルの第1パート及び第2パートは、後方インナーパネルの第1パート及び第2パートと互いに交差した方向に配置されることが好ましい。
【0019】
前記インナーパネルには、車両の縦方向に延びて前方インナーパネル及び後方インナーパネルの下部両側を連結する一対の縦方向インナーパネル、及び前方インナーパネルと後方インナーパネルとの間に配置され、中央部が上方に突出したアーチ型のパネル形状であり、両端部がそれぞれ縦方向インナーパネルに結合された中間インナーパネルが含まれ、前方インナーパネル及び後方インナーパネルの第1パート及び第2パートの端部、縦方向インナーパネルの端部、及び中間インナーパネルの端部は互いに重畳して連結されることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明による車両の車体は、ドライブ車体モジュールとアッパー車体モジュールがそれぞれ少なくとも1つのパイプで製造され、ボルト締結又はリベットなどの機械的結合によって結合されることにより、スマートファクトリー生産システム基盤の生産を可能とし、これは、大規模な設備投資を縮小し、生産効率性を向上させ、製造コストを最小限に抑えることができるという効果がある。
【0021】
また、ドライブ車体モジュールには、車両の前後方向に延び、側面に配置された一対のロアメインメンバーが設けられ、アッパー車体モジュール車両の側面に配置され、車両の前後方向に延びてロアメインメンバーと締結されるアッパーメインメンバーが設けられることにより、ロアメインメンバーとアッパーメインメンバーの長さ調節によって車両の全長を円滑に調節するように製造でき、また、ドライブ車体モジュールとアッパー車体モジュールの締結及び分離が締結部によって簡便になることにより、顧客のニーズに応じて多様なアッパー車体モジュールがドライブ車体モジュールに結合されるか或いは交換されることができるため、車両の汎用性が拡張できるという効果がある。
【0022】
また、車両の全長を形成するロアメインメンバーと車両の全長を形成するアッパーメインメンバーとが上下結合されてデュアルメンバーが構成される。これにより、初期前方衝突時から荷重を分担するデュアルロードパス構成が可能である。
【0023】
また、車両の全長を形成するロアメインメンバーの両端をロアクロスメンバーで連結し、車両の全長を形成するアッパーメインメンバーの両端をアッパークロスメンバーで連結することにより、ロアメインメンバーの両端とアッパーメインメンバーの両端でそれぞれのロアクロスメンバーとアッパークロスメンバーが上下に配置されて車体の剛性を向上させることができる。
【0024】
また、アッパー車体モジュールに結合されるラゲッジモジュールは、ボルト締結又はリベットによる機械的結合によって結合されることにより、顧客のニーズに応じて様々な形状に結合されることができ、このような結合方式によって分離が容易であって整備又は交換が容易になるという利点がある。
【0025】
また、ドライブ車体モジュールとアッパー車体モジュールの外側に結合されるパネル組立体は、複数のパネルで形成され、アッパー車体モジュールにインナーパネルがボルト締結又はリベットなどの機械的結合によって結合され、インナーパネルの外側にアウターパネルがクリップ締結のように嵌められて締結されることにより、結合方式が簡素化されて製造作業の効率性が向上し、複数のパネルで形成されることにより、1つのパネルで形成される場合に比べて製造が便利になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態による車両の車体の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による車両の車体の結合を示す図である。
図3】ドライブ車体モジュールとアッパー車体モジュールとの締結部を示す図である。
図4】ドライブ車体モジュールとアッパー車体モジュールとの締結部を示す図である。
図5】本発明の一実施形態による車両の車体のドライブ車体モジュールの斜視図である。
図6】本発明の一実施形態による車両の車体のアッパー車体モジュールの斜視図である。
図7】本発明の一実施形態による車両の車体のドライブ車体モジュールとアッパー車体モジュールにパネル組立体が結合されたことを示す図である。
図8】本発明の一実施形態による車両の車体の車体パイプにエンドパッチが結合されたことを示す図である。
図9】本発明の一実施形態による車両の車体の車体パイプにエンドパッチが結合されたことを拡大して示す図である。
図10図9のA-A断面に車体パイプが結合されたことを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本明細書又は出願に開示されている本発明の実施形態に対して、特定の構造的又は機能的説明は単に本発明による実施形態を説明するために例示されたものに過ぎず、本発明による実施形態は、様々な形態で実施でき、本明細書又は出願に説明された実施形態に限定されるものではない。本発明による実施形態は、多様な変更を加えることができ、種々の形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示して本明細書又は出願に詳細に説明する。しかし、これは、本発明の概念による実施形態を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物又は代替物を含むと理解されるべきである。
【0028】
「第1」、「第2」等の用語は多様な構成要素の説明に使用できるが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されてはならない。これらの用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使われる。例えば、本発明の概念による権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名でき、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名できる。ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いる或いは「接続されて」いるとしたときには、該他の構成要素に直接連結又は接続されていることもあるが、それらの間に別の構成要素が介在する場合も含む。これに対し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いる或いは「直接接続されて」いるとしたときには、それらの間に別の構成要素が介在しない。構成要素間の関係を説明する他の表現、すなわち「~間に」と「すぐに~間に」又は「~に隣り合う」と「~に直接隣り合う」等も同様に解釈される。
【0029】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたもので、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」などの用語は、実施された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を予め排除しない。
【0030】
また、別に定義されない限り、技術的或いは科学的用語を含み、ここで使用される全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば一般的に理解されるのと同一の意味を有する。一般に使用される辞典に定義される用語は、関連技術の文脈上において有する意味と一致する。本明細書において明白に定義しない限りは、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態による車両の車体1000の斜視図、図2は、本発明の一実施形態による車両の車体1000の結合を示す図、図3及び図4は、ドライブ車体モジュール100とアッパー車体モジュール200との締結部を示す図、図5は、本発明の一実施形態による車両の車体1000のドライブ車体モジュール100の斜視図、図6は、本発明の一実施形態による車両の車体1000のアッパー車体モジュール200の斜視図、図7は、本発明の一実施形態による車両の車体1000のドライブ車体モジュール100とアッパー車体モジュール200にパネル組立体400が結合されたことを示す図、図8は、本発明の一実施形態による車両の車体1000の車体パイプにエンドパッチ20が結合されたことを示す図、図9は、本発明の一実施形態による車両の車体1000の車体パイプにエンドパッチ20が結合されたことを拡大して示す図、図10は、図9のA-A断面に車体パイプが結合されたことを示す断面図である。
【0033】
次に、図1乃至図10を参照して、本発明による車両の車体1000の好適な実施形態について説明する。
【0034】
従来の車両は、乗客が乗車し、乗客のために乗り心地、安全仕様、外観美及び走行性能などを考慮して車両のサスペンション、エクステリア、インテリア、操舵装置及び安全装置などを車両に全て設けるために、比較的長い製造過程及び製造費用がかかった。また、用途ごとにそれぞれ個別的な車両を製作しなければならないので、あらゆる用途に合わせてカスタマイズされた車両を製作することができないという問題があった。
【0035】
本発明による技術が適用された車両は、PBV(PURPOSE BUILT VEHICLE)車両において物流、フードトラック、配送、サービス提供などの多様な商業的目的を有するビジネス車両に関するものであり、図示された実施形態の場合、代表的なケースとして乗客が搭乗せずに貨物だけが内部空間に積み込まれて運送され、自律走行システムを介して運転することができ、これにより貨物や食品などの無人配送/物流/配達システムのための車両を示す。このような本発明による車両は、構造が単純になるにつれて、設計及び製造が単純になることができる。このような車両は、車両の部品がモジュール化されて共用化されることにより、コストが削減され、部品の需給が容易になり、モジュール化された車両の部品がプレス工程、車体溶接工程、塗装工程のない環境調和型スマートファクトリー生産工法によってボルト締結又はリベットなどの機械的結合だけで車両が完成できるという利点がある。
【0036】
本発明は、製造工程を単純化させ、溶接工程を最大限に除外し、車体メンバーの製造コストを低減するために、少なくとも1つのパイプを介して車体を製作する方案に関するものである。ただし、パイプの場合、押出やロールフォーミングなどによって製作が可能であって費用が安いというメリットがあるが、パイプとパイプ又は他のパネルとの結合の際に結合強度の強化が必要である。したがって、本発明の場合は、パイプの端部が他のパイプ又はパネルと強く結合できるように、パイプの開放端部を閉鎖する結合部材を適用することにより一体化作業が単純化できる。このような本発明のパイプと結合部材とが一体化された構造によれば、環境調和型スマートファクトリーでボルト締結又はリベットなどの機械的結合だけで車体を容易に組み立てでき、溶接などが不要であって環境にやさしく、事故又は整備の際に車体の一部メンバーの交換が容易であり、様々な種類の車種を容易に組み立てて生産するという利点がある。
【0037】
本発明による車両の車体1000は、車両のフレーム、及びフレームに結合される外部パネルを全て含む。本発明による車両の車体1000は、具体的に、複数のフレームが結合されて構成され、車両のホイール、シャーシ及び駆動部500が設けられ、上端に締結部130が形成されたドライブ車体モジュール100と、複数のフレームが結合されて構成され、下端がドライブ車体モジュール100の締結部130に締結されて車両の室内使用空間を形成し、下端が締結部130と結合又は分離されるアッパー車体モジュール200と、を含む。
【0038】
図1及び図2に示すように、本発明による車両の車体1000は、車両の下部側に配置されて下部車体を構成し、下側には、車両を駆動させる車両の駆動部500が結合され、ホイール又はシャーシが設けられるドライブ車体モジュール100が形成され、ドライブ車体モジュール100の上部には、貨物を積載するか或いは乗客が搭乗しうる室内使用空間が設けられるアッパー車体モジュール200が配置され、ドライブ車体モジュール100とアッパー車体モジュール200とは、互いに締結部130によって締結される。
【0039】
図3及び図4に示すように、車両のフレームがドライブ車体モジュール100とアッパー車体モジュール200に分離されて製造され、これらの2つのフレームを1つに結合させるために締結部130が含まれることができ、締結部130は、ドライブ車体モジュール100の上部に結合されたパイプナット、及びアッパー車体モジュール200を貫通してパイプナットに結合されたボルト131を含む。このような締結部130の簡単な結合によって、ドライブ車体モジュール100とアッパー車体モジュール200の結合及び分解が簡単に行われることができ、これにより顧客のニーズに合わせたアッパー車体モジュール200又はドライブ車体モジュール100を様々な組み合わせで組み合わせて車両を製造するという効果がある。
【0040】
ドライブ車体モジュール100には、車両の前後方向に延びて車両の全長を形成するロアメインメンバー101、及び少なくとも1つのパイプで形成されてロアメインメンバー101及び駆動部500に結合されるロアメンバー102が含まれ、アッパー車体モジュール200には、車両の前後方向に延びて車両の全長を形成するアッパーメインメンバー201、及び少なくとも1つのパイプで形成され、アッパーメインメンバー201に連結されて貨物の積載空間を形成するアッパーメンバー202が含まれる。
【0041】
図5に示すように、ドライブ車体モジュール100には、パイプで形成され、車両の前後方向に延びて車両の全長を形成し、車両の横方向に離隔して配置された一対のロアメインメンバー101が設けられ、ロアメインメンバー101を連結する少なくとも1つのパイプで形成されたロアメンバー102を介して少なくとも1つのパイプが互いに連結されて形成される。ロアメインメンバー101は、ドライブ車体モジュール100の全長を構成し、アッパーメインメンバー201は、アッパー車体モジュール200の全長を構成する。
【0042】
また、図6に示すように、アッパー車体モジュール200には、パイプで形成され、車両の前後方向に延びて車両の全長を形成し、車両の横方向に離隔してロアメインメンバー101に対応する位置に配置された一対のアッパーメインメンバー201が設けられることができ、アッパーメインメンバー201を互いに連結し、パイプで形成された複数のアッパーメンバー202が含まれる。
ロアメインメンバー101とアッパーメインメンバー201とは、締結部130によって互いに上下方向に締結される。
【0043】
図3に示すように、ドライブ車体モジュール100とアッパー車体モジュール200とは、互いに結合されるためにロアメインメンバー101とアッパーメインメンバー201が互いに締結部130によって結合されることができ、これにより2つの車体モジュールが互いに堅固に締結される。これにより、ドライブ車体モジュール100及びアッパー車体モジュール200は、それぞれ少なくとも1つのパイプが互いにボルト締結又はリベットなどの環境にやさしい製造方法で製造可能であり、スマートファクトリーで製造されることにより製造過程が単純になり、製造コストが減少することができ、また、大規模設備投資を縮小するうえ、生産効率性を向上させることができるという効果がある。
【0044】
また、アッパーメンバー202は、車両の横方向に延びて一対のアッパーメインメンバー201の両端部を連結し、ロアメンバー102は、車両の横方向に延びて一対のロアメインメンバー101の両端部を連結し、アッパーメインメンバー201の両端部を連結するアッパーメンバー202、及びロアメインメンバー101の両端部を連結するロアメンバー102は、締結部130によって上下方向に締結される。
【0045】
アッパーメンバー202は、車両の横方向に延びて一対のアッパーメインメンバー201の両端部を連結するアッパークロスメンバー2021を構成し、ロアメンバー102は、車両の横方向に延びて一対のロアメインメンバー101の両端部を連結するロアクロスメンバー1021を構成することにより、アッパーメインメンバー201の両端部を連結するアッパークロスメンバー2021と、ロアメインメンバー101の両端部を連結するロアクロスメンバー1021は、上下方向に配置される。
【0046】
その後、アッパー車体モジュール200とドライブ車体モジュール100とが互いに締結部130によって締結される時、アッパーメンバー202とロアメンバー102とは、互いに上下方向に締結部130によって締結されることができるため、アッパー車体モジュール200とドライブ車体モジュール100との締結力を向上させることができる。ドライブ車体モジュール100には、複数のロアメンバー102が結合され、車両の前後方向に対称であり、駆動部500が結合され、側面にロアメインメンバー101を介して互いに結合される前方ロアボディ110及び後方ロアボディ110、並びに複数のロアメンバー102が結合されて前方ロアボディ110及び後方ロアボディ110の下部同士を連結するように結合されたロア補助部120が含まれ、ロアメンバー102には、ロア補助部120とロアメインメンバー101とを連結し且つアッパー車体モジュール200を連結させるロア連結メンバー103が含まれる。
【0047】
図5に示すように、ロアメインメンバー101の前方及び後方には、複数のロアメンバー102が互いに結合されて形成された前方ロアボディ110及び後方ロアボディ110が設けられることができ、一対のロアメインメンバー101は、前方ロアボディ110及び後方ロアボディ110の側面に結合されて衝突に対してより効果的に備えることができ、ロアメインメンバー101の長さ調節によって車両の全長を円滑に変更することができるという効果がある。
【0048】
前方ロアボディ110及び後方ロアボディ110は、同じ形状であって、車両の前後方向に対称に配置されて車両の製造時の汎用性が向上し、製造コストを低減することができるという効果がある。また、前方ロアボディ110及び後方ロアボディ110の下部同士を連結するために、複数のロアメンバー102が連結されたロア補助部120が設けられることができ、ロア補助部120は、ロアメインメンバー101の長さに応じて長さが形成されることができる。ロア補助部120の上部には、車両のバッテリーなどの車両を駆動させる駆動系の部品が搭載されることができ、ロア補助部120を介してドライブ車体モジュール100の安定性を向上させ、車両の下部に、駆動部500が設けられたスケートボードプラットフォームを形成する。
【0049】
また、ドライブ車体モジュール100の安全性を向上させるために、ロアメンバー102に含まれ且つロア補助部120とロアメインメンバー101とを連結させるロア連結メンバー103が設けられることができる。図4に示すように、ロア連結メンバー103の上端部は、ロアメインメンバー101とアッパーメインメンバー201を同時にリベット132で締結することにより、ドライブ車体モジュール100とアッパー車体モジュール200との締結の安定性を向上させることができるという効果がある。
【0050】
アッパー車体モジュール200には、車両の横方向に延びたアッパーメンバー202がアッパーメインメンバー201を連結して形成されたアッパーメインボディ210が含まれ、アッパーメンバー202には、中央部が上方に折り曲げられて突出したアーチ状の折曲形状であり、両端がそれぞれアッパーメインボディ210の両サイドに連結され、複数個が縦方向に離隔して配置されたピラー部220、折り曲げられたピラー部220の両側を連結するピラー部メンバー221、複数個のピラー部220を連結するアッパー連結メンバー、及びピラー部220とアッパーメインボディ210とをさらに連結するピラー部補助メンバー223が含まれる。
【0051】
アッパー車体モジュール200には一対のアッパーメインメンバー201を互いに連結させるために、複数のアッパーメンバー202は、車両の横方向に連結され、アッパーメインメンバー201を連結して形成されたアッパーメインボディ210を含む。アッパーメインボディ210は、ドライブ車体モジュール100の上部と締結部130とによって容易に結合される。また、アッパーメインボディ210から上方に折り曲げられて両端部がアッパーメインボディの両サイド側に結合され、車両の前後方向に複数個が設けられたピラー部220が設けられて車両の側面メンバー及びルーフメンバーを形成することができ、ピラー部220の両側を連結するピラー部メンバー221が設けられてピラー部220の剛性を向上させる。
【0052】
また、アッパー車体モジュール200の剛性を向上させるために、複数のピラー部220を互いに連結するピラー部連結メンバー222、及びピラー部220とアッパーメインボディ210とをさらに連結させるピラー部補助メンバー223がさらに含まれることができ、ピラー部連結メンバー222及びピラー部補助メンバー223は、ラゲッジモジュール300の開放部がない側に配置される。
【0053】
ロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201及びアッパーメンバー202の端部が開放され、端部を閉鎖するように結合されて少なくとも1つのパイプを互いに結合させるエンドパッチ20、をさらに含むことができる。少なくとも1つのパイプで形成されたロアメインメンバー101とロアメンバー102とが互いに結合されてドライブ車体モジュール100を形成し、アッパーメインメンバー201とアッパーメンバー202とが互いに結合されてアッパー車体モジュール200を形成する。
【0054】
このとき、車体を形成する車体パイプの端部を他の車体パイプに結合させるために、ロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201及びアッパーメンバー202の端部は開放されるように製造され、端部を閉鎖するようにロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201及びアッパーメンバー202の端部に結合されたエンドパッチ20が設けられることにより、ロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201又はアッパーメンバー202が結合の際にボルト締結又はリベット結合によって便利に結合されることができるという効果がある。
【0055】
また、車体パイプには、エンドパッチ20と結合されるために結合孔が形成されることができ、結合孔には、ボルト締結を容易にするために溶接ナット30が溶接されて結合されることができる。前記車体パイプは、ロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201及びアッパーメンバー202を含むことができる。エンドパッチ20は、ロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201及びアッパーメンバー202の端部から内側に離隔して溶接接合され、溶接により発生したビードは、エンドパッチ20が、ロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201及びアッパーメンバー202の内側に離隔して形成される。
【0056】
ロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201及びアッパーメンバー202にエンドパッチ20が結合されるときに、ロアメインメンバー101、ロアメンバー102、アッパーメインメンバー201及びアッパーメンバー202の端部から内側に離隔した状態で溶接結合によって結合されて離隔空間の内部に溶接ビードが位置することにより、溶接ビードの仕上げ作業が不要になるという効果がある。また、パイプの端部を折り曲げて溶接し、溶接後に溶接ビードを仕上げして製造する従来の製造過程に比べて製造作業が簡素化されることができるという効果がある。
【0057】
また、エンドパッチ20に形成された結合部21がパイプの端部よりもさらに突出して別のパイプと結合されることにより、結合部位から発生する振動又は騒音を最小限に抑えることができるという効果がある。結合部21には貫通孔21aが穿設されることにより、別のパイプとの結合の際にボルト締結又はリベット結合を含む機械的結合が可能となり、これによりスマートファクトリーで簡単に少なくとも1つのパイプを結合して車体を完成させ、これによりコスト削減及び製造過程の簡素化を図ることができるという効果がある。
【0058】
アッパー車体モジュール200に結合され、内側に貨物が積載可能な積載空間が設けられ、車両の側面に開放される開放部が形成されたラゲッジモジュール300、をさらに含むことができる。図1及び図2に示すように、アッパー車体モジュール200には、車両の側面方向に開放部が形成され、開放部を介して貨物を積載する積載空間が設けられるか、或いは乗客が搭乗可能な搭乗空間が設けられるラゲッジモジュール300が結合されることができる。
開放部は、通常の走行道路で歩道側に配置される。
【0059】
本発明では、ラゲッジモジュール300が貨物を積載することが可能な積載空間が設けられた形状と図示したが、ラゲッジモジュール300は、乗客のニーズに応じて様々な形状に形成される。また、ラゲッジモジュール300は、少なくとも1つのパイプで結合されたアッパー車体モジュール200にボルト締結又はリベット結合によって結合されることにより、円滑な結合又は分離が可能であり、これにより整備及び修理が容易になるうえ、顧客のニーズに応じた車両の用途変更の際に改造が有利になるという効果がある。ラゲッジモジュール300は、開放部を開放又は閉鎖するようにラゲッジモジュール300に開放部が開放された方向に回転可能に結合されたカバー部310が含まれる。
【0060】
図1及び図2に示すように、ラゲッジモジュール300には、開放部を覆うように設けられたカバー部310が含まれることができ、カバー部310は、ラゲッジモジュール300に対して側面で上下方向に回転可能に結合されて乗客が歩道側に位置し、貨物を積載するためにカバー部310を開放させるか、或いは貨物の積載完了後にカバー部310を閉鎖するときに便利にカバー部310を作動させることができるという効果がある。複数のパネルが互いに立てられ、ドライブ車体モジュール100又はアッパー車体モジュール200の外側に位置して車両の外観を形成するパネル組立体400、をさらに含む。
【0061】
図1及び図2及び図7に示すように、少なくとも1つのパイプで形成されたアッパー車体モジュール200とドライブ車体モジュール100の外観を形成するために、複数のパネルが互いに組み立てられて車両の外観を形成することができ、パネル組立体400は、嵌合又はボルト締結及びリベット結合などの環境にやさしい製造方法によって結合される。
【0062】
これにより、アッパー車体モジュール200、ドライブ車体モジュール100及びパネル組立体400は、それぞれが製造工場で製造され、環境にやさしいスマートファクトリーのインラインで容易に製造されることにより、生産工程の簡素化及び製造コストの節減を図ることができるという効果がある。パネル組立体400には、アッパー車体モジュール200に外嵌され、複数のパネルが互いに組み立てられたインナーパネル410、及び複数のパネルが互いに組み立てられて形成され、インナーパネル410に外嵌されることにより車両の外観を形成するアウターパネル420が含まれる。
【0063】
図7に示すように、複数のパネルで形成されたインナーパネル410は、少なくとも1つのパイプで形成されたアッパー車体モジュール200にボルト締結又はリベットによって締結されることができ、複数のパネルで形成されたアウターパネル420は、インナーパネル410に外嵌される。
【0064】
図示してはいないが、インナーパネル410とアウターパネル420との嵌合の際に、インナーパネル410の外側面から突出した第1結合部と、アウターパネル420の内側面から突出して結合部に結合される第2結合部とが互いに締結されることにより、互いに結合されることができ、第1結合部と第2結合部は、互いにクリップ結合によって結合される。
【0065】
インナーパネル410には、左右に分割された2つのパートが互いに結合されてアッパーボディの前方及び後方に配置された前方インナーパネル411及び後方インナーパネル411が含まれ、前方インナーパネル411の第1パート411a及び第2パート411bは、後方インナーパネル411の第1パート411a及び第2パート411bと互いに交差した方向に配置される。
【0066】
また、インナーパネル410には、車両の縦方向に延びて前方インナーパネル411及び後方インナーパネル411の下部両側を連結する一対の縦方向インナーパネル412、並びに、前方インナーパネル411と後方インナーパネル411との間に配置され、中央部が上方に突出したアーチ状のパネル形状であり、両端部がそれぞれ縦方向インナーパネル412に結合された中間インナーパネル413が含まれ、前方インナーパネル411及び後方インナーパネル411の第1パート411a及び第2パート411bの端部、縦方向インナーパネル412の端部、及び中間インナーパネル413の端部は、互いに重畳して連結される。
【0067】
インナーパネル410には、車両の前方及び後方に取り付けられる前方インナーパネル411及び後方インナーパネル411が設けられることができ、前方インナーパネル411及び後方インナーパネル411は、互いに同一の部品で形成されることができることにより、製造コストを低減することができるという効果がある。また、前方インナーパネル411及び後方インナーパネル411は、2つの車両の左右方向に分離された第1パート411aと第2パート411bに区分され、第1パート411aと第2パート411bの端部同士が互いに重畳して結合された後、アッパー車体モジュール200に結合されることにより、結合力が向上することができるという効果があり、また、第1パート411aと第2パート411bとが互いに交差した方向に配置されて結合され、一対の縦方向インナーパネル412が前方インナーパネル411及び後方インナーパネル411の端部の両側で重畳して結合されることにより、インナーパネル410の結合力を向上させる。
【0068】
また、中間インナーパネル413が上方に折り曲げられてアッパー車体モジュール200のルーフ部を覆い、両端部が縦方向インナーパネル412と重畳して連結されることにより、それぞれの前方インナーパネル411、後方インナーパネル411、縦方向インナーパネル412及び中間インナーパネル413が互いに分離されるのを防止する有機的環状構造を形成することにより、インナーパネル410の結合力を向上させるという効果がある。
【0069】
また、インナーパネル410には、前方インナーパネル411と後方インナーパネル411をラゲッジモジュール300に結合させる補助インナーパネル414が含まれることにより、インナーパネル410とラゲッジモジュール300との結合力を向上させるという効果がある。また、インナーパネル410が複数のパネルで形成されて互いに結合されることにより、インナーパネル410の製造が容易になり、アッパー車体モジュール200を完全に覆うという効果がある。
【0070】
アウターパネル420には、ルーフ及び側面を覆うように、インナーパネル410の上部から下方にロードされて結合され、インナーパネル410の前方及び後方に配置された一対の第1アウターパネル421、及びインナーパネル410の前方又は後方を覆い、端部が第1アウターパネル421の一側と連結される一対の第2アウターパネル422が含まれる。
【0071】
図7に示すように、インナーパネル410の外側に結合されるアウターパネル420には、車両の前後方向に結合される一対の第1アウターパネル421が結合されることができ、第2アウターパネル422は、端部が第1アウターパネル421と結合され、インナーパネル410のルーフ部及び両側面部の一部を覆うように形成され、上方から下方にロードされ、インナーパネル410に結合される。
【0072】
第2アウターパネル422は、第1アウターパネル421よりも先にインナーパネル410に結合され、第1アウターパネル421がインナーパネル410の前方及び後方に結合されると同時に、第1アウターパネル421の端部が第2アウターパネル422の端部に嵌合されることにより、結合が完了する。これにより、複数のアウターパネル420間の段差を除去することができ、且つ、車両の内部に外部の雨水などの異物が浸透するのを防止する。
【0073】
また、第1アウターパネル421及び第2アウターパネル422は、前後方向に同一の部品が適用されることにより、製造コストの減少及び製造過程の単純化を図ることができるという効果がある。アウターパネル420には、インナーパネル410の側面を覆う側面アウターパネル423、インナーパネル410のルーフ部を覆うルーフアウターパネル424、及びインナーパネル410に結合されてドライブ車体モジュール100を覆うロアアウターパネル425が含まれる。
【0074】
図7に示すように、側面アウターパネル423は、インナーパネル410の側面を覆い、ラゲッジモジュール300の開放部がないアッパー車体モジュール200の側面を覆って車両の外観を形成し、ルーフアウトパネル424は、ラゲッジモジュール300間のルーフ部を覆って複数のラゲッジモジュール300を連結し、ラゲッジモジュール300とルーフアウターパネル424との間に外部の異物が浸透するのを防止する。また、ロアアウターパネル425は、インナーパネル410に結合され、ドライブ車体モジュール100の外部を覆って車両の外観を完成し、車両のバンパー役割を果たす。
【0075】
前記パネル組立体400は、それぞれのパネルが互いに組み立てられ、車体とボルト締結又はリベットによって結合される。このような組立方式は、それぞれのパネルが製造されてスマートファクトリーに運送され、プレス工程、塗装工程などの製造工程がないスマートファクトリーで嵌合、ボルト締結又はリベット結合などの簡易な結合方式で車両を製造して顧客に伝達されることにより製造工程を簡素化し、これにより製造コストを最小限に抑えるという効果がある。
【0076】
本発明を特定の実施形態に関連して図示及び説明したが、特許請求の範囲によって示される本発明の技術的思想から逸脱することなく、本発明に様々な改良及び変更を加え得ることは、当業分野における通常の知識を有する者にとって自明であろう。
【符号の説明】
【0077】
20 エンドパッチ
100 ドライブ車体モジュール
101 ロアメインメンバー
102 ロアメンバー
103 ロア連結メンバー
110 前方ロアボディ、後方ロアボディ
120 ロア補助部
130 締結部
131 ボルト
132 リベット
200 アッパー車体モジュール
201 アッパーメインメンバー
202 アッパーメンバー
210 アッパーメインボディ
220 ピラー部
221 ピラー部メンバー
222 ピラー部連結メンバー
223 ピラー部補助メンバー
300 ラゲッジモジュール
310 カバー部
400 パネル組立体
410 インナーパネル
411 前方インナーパネル、後方インナーパネル
411a 第1パート
411b 第2パート
412 縦方向インナーパネル
413 中間インナーパネル
414 補助インナーパネル
420 アウターパネル
421 第1アウターパネル
422 第2アウターパネル
423 側面アウターパネル
424 ルーフアウターパネル
425 ロアアウターパネル
500 駆動部
1000 車両の車体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10