(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117436
(43)【公開日】2023-08-24
(54)【発明の名称】警備員保護ブース
(51)【国際特許分類】
E04H 1/12 20060101AFI20230817BHJP
E04B 1/343 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
E04H1/12 305
E04B1/343 J
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022020015
(22)【出願日】2022-02-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
(57)【要約】
【課題】警備員や交通誘導員を、雨・雪・風・日射・泥はね・砂塵などの環境から保護する警備員保護ブースを提供する。
【解決手段】板材4、または、板材4とフレーム5、で構成する壁パネル2と天井パネル3で、壁及び天井を構成し、壁となる壁パネル2は2枚以上であり、かつ、ブース出入口とする箇所には壁となる壁パネル2を配置しないで出入り可能な開口面とすることを特徴とする、警備員保護ブース1であって、各パネルは、折り畳みまたは分解またはその両方により重ね合わせることで略平面状にまとめることができる、警備員保護ブース1とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板材、または、板材とフレーム、で構成するパネルで、壁及び天井を構成し、壁となるパネルは2枚以上であり、かつ、ブース出入口とする箇所には壁となるパネルを配置しないで出入り可能な開口面とすることを特徴とする、警備員保護ブースであって、各パネルは、折り畳みまたは分解またはその両方により重ね合わせることで略平面状にまとめることができる、警備員保護ブース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨・雪・風・日射・泥はね・砂塵などから警備員や交通誘導員を保護するのに好適なブースに関する。
【背景技術】
【0002】
警備員や交通誘導員は、雨・雪・風・日射・泥はね・砂塵などの過酷な環境での労働を強いられる。従来技術では、これらの環境から警備員や交通誘導員を保護するため、特許文献1に示されるガードマンボックスや、非特許文献1に示されるテントが考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】ゴトー工業株式会社 PRODUCTS CATALOG Vol.8 P.15 警備くん
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
警備員や交通誘導員は、雨・雪・風・日射・泥はね・砂塵などの過酷な環境での労働を強いられる。従来技術では、これらの環境から警備員や交通誘導員を保護するため、特許文献1に示されるガードマンボックスや、非特許文献1に示されるテントが考案されているが、特許文献1に示されるガードマンボックスでは、段ボール製であるため耐久性に不安があることや、ガードマンボックスへの出入りには扉部の開閉動作が必要であり、また、非特許文献1に示されるテントでは、壁面材質がシート材であるため、耐久性に不安があることや風によるばたつき音発生の懸念があるほか、テントの組み立てにはフレームの組み立てとシート材の取り付けの作業が必要である。
【0006】
本発明は、警備員や交通誘導員を、雨・雪・風・日射・泥はね・砂塵などの環境から保護し、また、扉等の開閉動作をすることなく出入りすることができ、十分な強度をもつ板材やフレーム材を使用することで十分な耐久性を持たせることや風によるばたつき音を抑えることができ、運搬や収納を容易にするために折り畳みや分解でコンパクトにすることができ、少数のパーツの展開や組み付けで容易に組み立てることができる、警備員保護ブースを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
板材4、または、板材4とフレーム5、で構成する壁パネル2と天井パネル3で、壁及び天井を構成し、壁となる壁パネル2は2枚以上であり、かつ、ブース出入口とする箇所には壁となる壁パネル2を配置しないで出入り可能な開口面とすることを特徴とする、警備員保護ブース1であって、各パネルは、折り畳みまたは分解またはその両方により重ね合わせることで略平面状にまとめることができる、警備員保護ブース1とする。
【発明の効果】
【0008】
本警備員保護ブース1を使用することで、警備員や交通誘導員を、雨・雪・風・日射・泥はね・砂塵などの環境から保護することができ、また、本警備員保護ブース1は壁のない開口面があるため、出入りには扉開閉動作が必要なく、スムーズな出入りが可能となる。
【0009】
壁パネル2に使用する板材4を透明な材質とすることで、本警備員保護ブース1の中から周囲状況を確認することが可能であり、かつ、本警備員保護ブース1の外側からも中にいる警備員の存在を認識することができる。また、例えば、壁パネル2について、略上半分の板材4を透明な材質、略下半分の板材4を不透明な材質とすることで、本警備員保護ブース1は、前記の周囲状況確認や警備員存在認識が可能でありながら、携帯用トイレに小用を足すための空間にもなり得る。
【0010】
壁パネル2に使用する板材4を、壁パネル2の中で部分的に可動可能な構造とすることで、開口部分を増やして通気性や視認性を向上することができる。また、警備員を取り囲む形で壁として壁パネル2が存在するため、壁パネル2に暖房器具を取り付けて暖を取ることもできる。
【0011】
本警備員保護ブース1は、折り畳みまたは分解またはその両方により各壁パネル2と天井パネル3を重ね合わせて、略平面状にまとめることができるため、収納や運搬に都合が良い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】実施例1の、折り畳み・分解過程(a)及びまとめた状態(b)の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
板材4、または、板材4とフレーム5、で構成する壁パネル2と天井パネル3で、壁及び天井を構成し、壁となる壁パネル2は2枚以上であり、かつ、ブース出入口とする箇所には壁となる壁パネル2を配置しないで出入り可能な開口面とすることを特徴とする、警備員保護ブース1であって、各パネルは、折り畳みまたは分解またはその両方により重ね合わせることで略平面状にまとめることができる、警備員保護ブース1とする。
【0014】
図1に、本警備員保護ブース1の実施例1として、壁パネル2を3枚としてコの字状に配置した実施例を示すが、壁パネル2の枚数・形状・構成・配置を限定するものではない。実施例1には、2枚の壁パネル2を拘束することができる補強部材6を使用しているが、補強部材の有無や形状を限定するものではない。
【0015】
壁パネル2や天井パネル3を構成する板材4やフレーム5は、金属や樹脂など、十分な強度や対候性を持つ材質を想定するが、これら以外の材質を排除するものではない。
板材4を透明な材質とすることで、本警備員保護ブース1の中から周囲状況を確認することが可能であり、かつ、本警備員保護ブース1の外側からも中にいる警備員の存在を認識することができる。また、例えば、壁パネル2について、略上半分の板材4を透明な材質、略下半分の板材4を不透明な材質とすることで、本警備員保護ブース1は、前記の周囲状況確認や警備員存在認識が可能でありながら、携帯用トイレに小用を足すための空間にもなり得る。
【0016】
図2に、本警備員保護ブース1の実施例1の、折り畳み・分解過程(a)と、まとめた状態(b)を示すが、折り畳みや分解の方法や、折り畳みや分解の箇所を限定するものではない。
図2では、壁パネル2の2枚を蝶番等で折り畳み可能のパネルセットとし、このパネルセットに、壁パネル2の残りの1枚と天井パネル3を組み付ける構造としている。前記パネルセットをL字状に開いて自立させ、そこに壁パネル2の残りの1枚と天井パネル3を組み付けることで、作業者1名でも本警備員保護ブース1を簡単に組み立てることが可能である。
また、壁パネル2を、2分割や3分割などに分割可能な構造とすることで、本警備員保護ブース1は、平面的によりコンパクトにまとめることが可能となる。
【0017】
図3に、本警備員保護ブース1の実施例2として、壁パネル2の板材4の一部を可動可能とした実施例を示すが、可動箇所や可動方法を限定するものではない。
図3では、図面右側と奥側の壁パネル2では、板材4を上下2分割として上部のみを上下にスライド可能な構造としており、図面左側の壁パネル2では、板材4の一部分を分離しで蝶番で開閉可能な構造としている。これらの可動構造により、壁パネル2に部分的な開口部を設けることができるため、本警備員保護ブース1内の通気性の向上や、本警備員保護ブース1内からの監視視認性の向上や、本警備員保護ブース1外からの警備員存在認識性の向上、が期待できる。
【0018】
図4に、本警備員保護ブース1の飛散防止措置の実施例を示すが、飛散防止措置の有無や形状や方法を限定するものではない。
図4では、本警備員保護ブース1に、重りを乗せるための治具7を取り付ける(a)、杭を打つための治具8を取り付ける(b)、ロープを結びつけるための治具9を取り付ける(c)、ことを行っている。
また、前記補強部材6を鉄板等で重たく製作して、前記補強部材6自体を重りとすることや、前記補強部材6と、重りを乗せるための治具7や杭を打つための治具8を組み合わせた治具とすることも考えられる。
【0019】
図5に、本警備員保護ブース1の実施例3として、壁パネル2の枚数を2枚から4枚のパターンで本警備員保護ブース1を構成する際に、各パターン共通で使用できる天井パネル3の実施例を示す。
図5では、壁パネル2の上端に組立用の突起を各壁パネル2共通で設け、天井パネル3に各パターン用の組立穴を設けることで、壁パネル2の枚数を2枚から4枚とした本警備員保護ブース1を組み立てることができるものとなっている。これにより、共通の資材で、現場状況等に応じて本警備員保護ブース1の構成を変更することができる。
【符号の説明】
【0020】
1 警備員保護ブース
2 壁パネル
3 天井パネル
4 板材
5 フレーム
6 補強部材
7 重りを乗せるための治具
8 杭を打つための治具
9 ロープを結びつけるための治具
【手続補正書】
【提出日】2022-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板材、または、板材とフレーム、で構成するパネルで、壁及び天井を構成し、壁となるパネルは2枚以上であり、かつ、ブース出入口とする箇所には壁となるパネルや出入口扉となる部材を配置しないで出入り可能な開口面とすることを特徴とする、警備員保護ブースであって、各パネルは、折り畳みまたは分解またはその両方により重ね合わせることで略平面状にまとめることができ、かつ、壁を構成するパネルのうち少なくとも1枚のパネルは、パネルの略上半分の板材の全部または大部分を可動とすることで開口部とすることができるパネルとする、警備員保護ブース。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板材、または、板材とフレーム、で構成するパネルで、壁及び天井を構成し、壁となるパネルは2枚以上であり、かつ、ブース出入口とする箇所には壁となるパネルや出入口扉となる部材を配置しないで出入り可能な開口面とすることを特徴とする、警備員保護ブースであって、各パネルは、折り畳みまたは分解またはその両方により重ね合わせることで略平面状にまとめることができ、かつ、壁を構成するパネルのうち少なくとも1枚のパネルは、パネルを構成する板材を上下2分割して、パネルの略上半分の板材の全部または大部分を可動とすることで開口部とすることができるパネルとする、警備員保護ブース。