(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117444
(43)【公開日】2023-08-24
(54)【発明の名称】内服・飲食用具
(51)【国際特許分類】
A61J 7/00 20060101AFI20230817BHJP
A47G 21/04 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
A61J7/00 B
A47G21/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022020029
(22)【出願日】2022-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】522057618
【氏名又は名称】古内 あやな
(74)【代理人】
【識別番号】100110685
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 方宜
(72)【発明者】
【氏名】古内 あやな
【テーマコード(参考)】
3B115
4C047
【Fターム(参考)】
3B115AA17
3B115AA22
3B115AA28
3B115BA02
3B115DA04
3B115DA09
4C047NN07
(57)【要約】
【課題】頸部の後屈や、腕の挙上を抑えて、容易に内服または飲食することができる内服・飲食用具を提供する。
【解決手段】薬剤および/または飲食物が入れられる凹状の収容部2と、この収容部2の内底面を押し上げる操作部3とを備える。より具体的には、収容部2は、凹状部4を有する外材5と、この外材5に設けられる内材6とを備える。凹状部4には、内材6が下方へ凹むよう配置可能とされる。操作部3は、弾性変形可能な中空部3aを備える。中空部3aが押し潰されることで、中空部3a内から押し出される空気により、内材6が押し上げられる。凹状の内材6に薬剤X等を入れて、口の中に含んだ状態で、操作部3を操作して、内材6から薬剤X等を口内に放出することができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤および/または飲食物が入れられる凹状の収容部と、
前記収容部の内底面を押し上げる操作部と
を備えることを特徴とする内服・飲食用具。
【請求項2】
前記操作部は、弾性変形可能な中空部を備え、
前記中空部が押し潰されることで、前記中空部内から押し出される空気により、前記収容部の内底面が押し上げられる
ことを特徴とする請求項1に記載の内服・飲食用具。
【請求項3】
前記収容部は、凹状部を有する外材と、この外材に設けられる内材とを備え、
前記凹状部には、前記内材が下方へ凹むよう配置可能とされ、
前記操作部は、弾性変形可能な中空部を備え、
前記中空部が押し潰されることで、前記中空部内から押し出される空気により、前記内材が押し上げられる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内服・飲食用具。
【請求項4】
前記内材は、前記中空部が押し潰されていない状態では、前記凹状部の内面に沿うよう配置され、
前記中空部が押し潰されることで、前記中空部内の空気が前記外材と前記内材との間に送り込まれて、前記内材が前記凹状部の上部開口から上方へ膨出するよう変形される
ことを特徴とする請求項3に記載の内服・飲食用具。
【請求項5】
前記収容部は、スプーンのすくい部状に形成されており、
前記操作部は、スプーンの柄部として設けられるか、その柄部を介して設けられる
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の内服・飲食用具。
【請求項6】
前記柄部には、一端部に前記収容部が設けられる一方、他端部に前記操作部が設けられる
ことを特徴とする請求項5に記載の内服・飲食用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内服や飲食する際に用いられる内服・飲食用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人は加齢により身体・精神・社会的役割に様々な変化が起こる。高齢者の可能な日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)は個人差が大きいものの、一般的に機能が低下していく傾向にある。たとえば、手指の巧緻性や把持力の低下などが原因となり、細かな薬の内服が難しくなることがある。持病などがあると1日に何度も内服する機会があるが、小さな内服薬を本人が気付かないうちに落としてしまい、正しく内服できないおそれがある。その場合、処方された内服薬の本来の効果が得られなかったり、重大な事故につながったりする。このようなことを防止するため、個包装された内服薬の袋から、内服薬を薬杯に移して服用することもある。
【0003】
薬杯とは、プラスチックなどで形成された目盛付きの容器であり、本来は水薬を計量し内服するために用いられるが、上述した理由から、水薬以外の内服薬の服用にも用いられている。つまり、病棟などでは、落薬防止のために、薬袋から薬杯に内服薬を移し、患者に内服してもらう用途で使用することがある。
【0004】
また、下記特許文献1に開示されるような薬剤服用具も提案されている。この薬剤服用具では、水薬については利用できないが、錠剤の服用には薬杯と同様に利用することができる。
【0005】
さらに、下記特許文献2に開示されるような薬剤服用補助容器も提案されている。この薬剤服用補助容器では、薬剤を水と共に服用しやすくなっている。そして、寝たきりの人でも寝ながら内服できるとするが、臥床状態で内服をすると誤嚥のリスクが非常に高く、誤嚥性肺炎のおそれが出るため、実際問題、医療現場では、ほとんどの場合、起きた状態で内服が行われている。
【0006】
いずれにしても、従来技術では、頸部の後屈や、腕の挙上が必要となるので、これらの動作が難しい患者の場合、薬杯等から口に最後まで全量流し込むことが難しい。すなわち、特許文献1の
図4に示されるように、薬杯等から内服する際には、首を後ろに反らす必要があるし、その分、腕も余分に上げる必要があるが、その動作が難しい患者には、全量を確実に服用するのが難しい。
【0007】
このことは、内服薬の服用時だけでなく、通常の飲食時についても同様である。つまり、頸部の後屈や、腕の挙上を抑えて、薬の服用だけでなく、飲食できることも望まれる。その際、特許文献1に記載の発明では、飲料に対応できないし、特許文献2に記載の発明では、食事に対応することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】登録実用新案第3196321号公報
【特許文献2】特開2009-146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、頸部の後屈や、腕の挙上を抑えて、容易に内服または飲食することができる内服・飲食用具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、薬剤および/または飲食物が入れられる凹状の収容部と、前記収容部の内底面を押し上げる操作部とを備えることを特徴とする内服・飲食用具である。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、凹状の収容部に、薬剤や飲食物を入れて口に運ぶことで、内服または飲食することができる。その際、操作部の操作により、収容部の内底面を押し上げて、収容部内の薬剤や飲食物を容易に放出することができる。そのため、頸部の後屈や、腕の挙上を抑えて、容易に内服または飲食することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記操作部は、弾性変形可能な中空部を備え、前記中空部が押し潰されることで、前記中空部内から押し出される空気により、前記収容部の内底面が押し上げられることを特徴とする請求項1に記載の内服・飲食用具である。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、操作部の中空部を押し潰すことで、中空部内から空気を押し出して、その空気により収容部の内底面を押し上げることができる。中空部の弾性変形を利用して、簡易な構成で、収容部の内底面を押し上げることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記収容部は、凹状部を有する外材と、この外材に設けられる内材とを備え、前記凹状部には、前記内材が下方へ凹むよう配置可能とされ、前記操作部は、弾性変形可能な中空部を備え、前記中空部が押し潰されることで、前記中空部内から押し出される空気により、前記内材が押し上げられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内服・飲食用具である。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、外材の凹状部には、内材が下方へ凹むよう配置可能とされる。そのため、内材の窪みに、薬剤や飲食物を入れて、容易に口内へ運ぶことができる。そして、中空部を押し潰すことで、内材を押し上げて、薬剤等を口内へ放出することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、前記内材は、前記中空部が押し潰されていない状態では、前記凹状部の内面に沿うよう配置され、前記中空部が押し潰されることで、前記中空部内の空気が前記外材と前記内材との間に送り込まれて、前記内材が前記凹状部の上部開口から上方へ膨出するよう変形されることを特徴とする請求項3に記載の内服・飲食用具である。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、中空部が押し潰されていない状態では、外材の凹状部の内面に沿うように内材が配置されるので、コンパクトな構成で、凹状部の容量を確保できる。そして、中空部内の空気を、外材と内材との間に送り込むことで、内材を動かすことができる。凹状部の上部開口から上方へ膨出するまで内材を変形できるので、薬剤や飲食物を収容部から全量放出することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、前記収容部は、スプーンのすくい部状に形成されており、前記操作部は、スプーンの柄部として設けられるか、その柄部を介して設けられることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の内服・飲食用具である。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、スプーン状に形成することで、使用しやすく、内服または飲食が容易となる。なお、操作部は、スプーンの柄自体に設けてもよいし、柄を介して設けてもよく、患者に合わせて設計することができる。
【0020】
さらに、請求項6に記載の発明は、前記柄部には、一端部に前記収容部が設けられる一方、他端部に前記操作部が設けられることを特徴とする請求項5に記載の内服・飲食用具である。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、基端部(すくい部とは逆側)に操作部を備えたスプーン状に形成して、コンパクトで取扱いも容易とできる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、頸部の後屈や、腕の挙上を抑えて、容易に内服または飲食することができる内服・飲食用具を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施例の内服・飲食用具を示す概略正面図である。
【
図4】
図3におけるIV-IV断面図であり、使用状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
図1から
図3は、本発明の一実施例の内服・飲食用具1を示す概略図であり、
図1は正面図、
図2は左側面図、
図3は平面図である。また、
図4は、
図3におけるIV-IV断面図であり、使用状態を示している。さらに、
図5は、
図4の使用状態の続きを示す図である。なお、
図1において、左側を先端側、右側を基端側ということがある。
【0026】
本実施例の内服・飲食用具1は、薬剤および/または飲食物が入れられる収容部2と、この収容部2の内底面を上下させる操作部3とを備える。収容部2は、凹状部4を有する外材5と、この外材5に設けられる内材6とを備える。詳細は後述するが、内材6は、操作部3を操作していない通常状態では、外材5の凹状部4内で下方へ凹んでいるが(
図4)、操作部3の操作により(操作部3を操作している間だけ)、上方へ押し上げられる(
図5)。
【0027】
図示例の内服・飲食用具1は、すくい部がやや深めの略スプーン状に形成されている。内服・飲食用具1は、先端側にスプーンのすくい部状の収容部2が形成され、その収容部2にスプーンの柄部状の中間材7が設けられ、その中間材7を介して基端側に操作部3が設けられる。
【0028】
収容部2は、前述したとおり、凹状部4が形成された外材5と、この外材5の凹状部4の内側に設けられる内材6とを備える。なお、内材6とは、外材5の凹状部4の開口部に張られる部材であり、
図5において、点Aと点Bとの間の山形の部材をいう。言い換えれば、内材6は、
図3の平面視で略円形状(図示例では楕円形状)に形成され、その外周部が外材5の凹状部4の上部開口部に沿って全域を気密に固定されている。
【0029】
外材5は、典型的には、弾性変形不能な素材から形成される。外材5は、その材質を特に問わないが、たとえば硬質のプラスチックまたは金属から形成される。外材5の凹状部4は、図示例では、上方へのみ開口した略半球面状(中空な球の略下半分形状)に形成されている。但し、外材5の凹状部4は、完全な半球状ではなく多少変形されてもよく、たとえば、
図1の正面視や
図3の平面視において、先端部(各図の左側)がさらに先細りに形成されてもよい。
【0030】
内材6は、通常状態(操作部3で変形させる前の状態、言い換えれば操作部3が完全に膨らんだ状態)において、凹状部4内で、下方へ凹んで配置される(
図4)。典型的には、内材6は、凹状部4内で、凹状部4の内面に沿うように配置される。この際、内材6は、凹状部4の内面との間に、隙間があってもよいし、隙間がなくてもよい。内材6は、弾性変形可能な素材から形成される。内材6は、その材質を特に問わないが、たとえばシリコーンやエラストマーなど、合成樹脂から形成される。
【0031】
内材6は、外材5よりも薄肉に形成されており、典型的には、シート状または膜状に形成される。本実施例では、内材6は、外材5の凹状部4の上部開口のすべてを閉じるように配置され、通常状態において、凹状部4の内面に沿って配置される。そのため、通常状態において、外材5と内材6とで、上方へ開口した窪みが形成され、この窪みに薬剤Xや飲食物を入れることができる。
図4の状態において、内材6の内側で形成される窪みは、その容量を適宜に設定されるが、図示例の場合、たとえば9~10cc程度とされる。
【0032】
外材5の基端部(
図4において右側)には、中間材7が連接される。外材5と中間材7とは、たとえば、硬質プラスチックにより一体形成される。中間材7の基端部は、略丸棒状とされており、その略丸棒状部7aを介して、操作部3が設けられる。外材5と中間材7の外面には、所望により、適宜の被膜8を設けてもよい。たとえば、図示例では、内材6と同様のシリコーンにて被覆しているが、この被膜8は、内材6と異なり、外材5や中間材7に常に固定されている。
【0033】
操作部3は、中空部3aを備える。図示例では、操作部3は、中空の略球状に形成されるが、中空部3aを備えれば、その形状を特に問わない。操作部3は、内材6と同様に、弾性変形可能な素材から形成される。操作部3は、たとえば、シリコーンその他の合成樹脂から形成される。
【0034】
中間材7には、その長手方向に貫通穴9が形成されている。貫通穴9の先端部は、収容部2において、外材5の凹状部4の内面に開口している。凹状部4の内面と内材6の下面との間に隙間がある場合には、その隙間に中間材7の貫通穴9が連通することになる。一方、貫通穴9の基端部は、操作部3の中空部3a内に開口する。これにより、操作部3の中空部3aは、貫通穴9を介して、外材5と内材6との隙間(凹状部4の内面と内材6の下面との間)と連通することになる。
【0035】
このような構成であるから、操作部3を押し潰すと、中空部3a内の空気が貫通穴9を介して収容部2の前記隙間に送られて、前記隙間を押し広げることになる。これにより、凹状部4の内底面から内材6を押し上げることができる。本実施例では、
図5に示すように、操作部3を十分に押し潰すことで、内材6を上方へ凸の略半球状に膨出させることができる。なお、内材6が上方へ凸の状態において、操作部3は、
図5のように完全に押し潰される必要はなく、その手前の段階で内材6が上方へ凸の状態となるようにしてもよい。
【0036】
一方、操作部3の押し潰しを解除すると、操作部3は元の状態に復元する。つまり、収容部2側の空気は、操作部3へ自然に戻り、
図5の状態から
図4の状態へ自然に戻ることになる。このようにして、操作部3の変形の有無により、収容部2の内材6の変形の有無を切り替えることができる。
【0037】
本実施例の内服・飲食用具1は、各種の薬剤Xを服薬する際に使用できる。薬剤Xには、錠剤、カプセル、顆粒剤、散剤、水薬など各種の形態があるが、いずれの形態の内服薬にも使用できる。また、たとえば錠剤の場合でも、一粒ごとの服用に使用できる他、複数粒をまとめて服用するのにも使用できる。また、錠剤とカプセルなど、複数形態の薬剤Xをまとめて服用するのにも使用できる。
【0038】
薬剤Xの服用に際しては、まず、
図4に示すように、収容部2の凹状部4に、服用しようとする薬剤Xを入れる。操作部3を変形させない通常状態では、内材6は、外材5の凹状部4に沿うように、下方へ凸の略半球状に形成されているので、それによる凹状の内材6の上に、所望の薬剤Xを入れればよい。そのようにして薬剤Xが入れられた収容部2を口に含んだ状態で、
図5に示すように、操作部3を握る(または摘まむ)などして変形させ、内材6を上方へ凸の略半球状に変形させればよい。これにより、口の中に薬剤Xが放出され、それを服用すればよい。
【0039】
本実施例の内服・飲食用具1によれば、凹状部4に入れた薬剤Xを操作部3の操作で凹状部4から出すことができるので、従来技術と比較して、首を後方へ傾けなくても、薬を服用することができる。また、従来技術と比較して、腕をあまり上げなくても、薬を服用することができる。しかも、
図5に示すように、凹状部4の開口部から内材6を上方へ膨出させて、薬を放出できるので、凹状部4に薬が残るおそれもない。
【0040】
なお、仮に単なるスプーンを用いた場合には、一般的なスプーンでは、すくい部が浅く、薬剤をこぼしやすい。すくい部の深いスプーンを用いることで、薬剤を保持することができても、それを口の中で放出するには、頸部の後屈や、腕の挙上が必要となる。これに対し、本実施例の内服・飲食用具1は、操作部3の操作で、凹状部4の内底面を押し上げて、凹状部4から薬剤を全量、容易に放出することができる。そのため、頸部の後屈や、腕の挙上を、単なるスプーンを用いた場合よりも抑えて、内服することができる。
【0041】
また、凹状部4を備えることで、錠剤や散剤や水薬などの種類を問わずに、使用することができる。しかも、薬剤のみでなく、たとえば、薬剤と水(またはゼリーなど)とを同時に服用することも可能となる。さらに、薬剤の服用時だけでなく、食品や飲料をとる際にも利用することができる。つまり、内服用具として利用できる以外に、これに代えてまたは加えて、飲食用具としても利用することもできる。
【0042】
ところで、本実施例の内服・飲食用具1は、自助具として、患者自身が自分で内服または飲食する際に利用できる他、たとえば介護の現場において、患者以外の人が患者に内服等してもらうのに利用することもできる。
【0043】
本発明の内服・飲食用具1は、前記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。特に、薬剤および/または飲食物が入れられる凹状の収容部2と、その収容部2の内底面を押し上げる操作部3とを備えるのであれば、その他の構成は適宜に変更可能である。
【0044】
たとえば、前記実施例では、スプーンの柄部としての中間材7の基端部に操作部3を設けたが、スプーンの柄部としての中間材7自体を操作部3としてもよい。つまり、中間材7を弾性変形可能な中空材から構成し、その中空部を凹状部4と連通させてもよい。
【0045】
さらに、内服・飲食用具1について、
図4の状態でテーブル等に置いた際、凹状部4が略水平に配置されて自立できる形状としてもよい。その場合、テーブル等に内服・飲食用具1を置いた状態で、凹状部4に薬剤等を入れやすい。収容部2をテーブル面から浮かせて保持できる構成とすれば、衛生的に使用することもできる。
【符号の説明】
【0046】
1 内服・飲食用具
2 収容部
3 操作部(3a:中空部)
4 凹状部
5 外材
6 内材
7 中間材(7a:略丸棒状部)
8 被膜
9 貫通穴