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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117848
(43)【公開日】2023-08-24
(54)【発明の名称】プリンタおよび画像の印刷方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20230817BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20230817BHJP
   B41J 2/21 20060101ALI20230817BHJP
   B41J 25/20 20060101ALI20230817BHJP
   B41J 21/00 20060101ALI20230817BHJP
   B41J 3/44 20060101ALI20230817BHJP
   B41J 3/407 20060101ALI20230817BHJP
   B05B 7/04 20060101ALI20230817BHJP
   B05C 9/14 20060101ALI20230817BHJP
   B05D 1/26 20060101ALI20230817BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20230817BHJP
   B05D 3/00 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
B41J29/38 601
B41J2/01 501
B41J2/21
B41J25/20
B41J21/00 Z
B41J3/44
B41J3/407
B05B7/04
B05C9/14
B05D1/26 Z
B05D7/24 301M
B05D3/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022020633
(22)【出願日】2022-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】山本 真也
(72)【発明者】
【氏名】千田 雄大
(72)【発明者】
【氏名】上田 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】萩森 普
(72)【発明者】
【氏名】藤本 潔
(72)【発明者】
【氏名】四ノ宮 文二
(72)【発明者】
【氏名】塚本 紫門
(72)【発明者】
【氏名】両角 芳彦
(72)【発明者】
【氏名】川嶋 忠
【テーマコード(参考)】
2C055
2C056
2C061
2C187
4D075
4F033
4F042
【Fターム(参考)】
2C055EE00
2C056EA11
2C056EA30
2C056EC35
2C056EE08
2C056FA10
2C056FB02
2C056FB03
2C056FB08
2C061AP01
2C061AQ04
2C061AQ05
2C061AR01
2C061AS11
2C061HJ02
2C061HJ06
2C061HK11
2C061HN15
2C187AC05
2C187AC08
2C187AF03
2C187BF01
2C187BH18
2C187BH23
4D075AA01
4D075AC06
4D075AC93
4D075AE02
4D075BB24Y
4D075CA47
4D075CB11
4D075EA33
4F033QA01
4F033QB02Y
4F033QB03X
4F033QB12Y
4F033QB18
4F033QD02
4F033QD16
4F033QF01X
4F033QF07X
4F033QF07Y
4F042AA02
4F042AB00
4F042BA12
4F042BA19
4F042CB03
4F042CB08
4F042CB10
4F042CC03
4F042CC07
4F042DB01
4F042DB41
4F042ED02
(57)【要約】
【課題】スプレーユニットによって液剤を塗布した場合に生産性の低下を抑制しつつ画像を適切に印刷すること。
【解決手段】プリンタ10は、クロップマークC1~C4の位置を検出するセンサ110と、プリントヘッド20およびスプレーユニット30を制御する制御装置120と、を備え、制御装置120は、被印刷物5にクロップマークC1~C4を印刷するマーク印刷部122と、被印刷物5に液剤層LLを形成するスプレー制御部123と、クロップマークC1~C4および液剤層LLが形成された被印刷物5が支持台12に再度配置されたときに、センサ110によって検出されたクロップマークC1~C4の位置に基づいて、画像IMを被印刷物5に印刷するときの印刷原点PSを決定する原点決定部125と、決定された印刷原点PSを基準にして被印刷物5に画像IMを印刷する画像印刷部127と、を備えている。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被印刷物を支持する支持台と、
前記支持台に支持された前記被印刷物に向けてインクを吐出することによって画像およびクロップマークを印刷可能なプリントヘッドと、
前記支持台に支持された前記被印刷物に向けて液剤を噴霧することによって液剤層を形成可能なスプレー装置と、
前記クロップマークの位置を検出するクロップマーク検出装置と、
前記プリントヘッドおよび前記スプレー装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記プリントヘッドを制御して、前記被印刷物に前記クロップマークを印刷するマーク印刷部と、
前記スプレー装置を制御して、前記被印刷物に前記液剤層を形成するスプレー制御部と、
前記クロップマークおよび前記液剤層が形成された前記被印刷物が前記支持台に再度配置されたときに、前記クロップマーク検出装置によって検出された前記クロップマークの位置に基づいて、前記画像を前記被印刷物に印刷するときの印刷原点を決定する原点決定部と、
前記プリントヘッドを制御して、前記原点決定部によって決定された前記印刷原点を基準にして前記被印刷物に前記画像を印刷する画像印刷部と、を備えている、プリンタ。
【請求項2】
前記液剤を貯留するタンクと、
可撓性を有するチューブを備え、圧縮空気を発生させる圧縮装置に接続されたエア供給路と、を備え、
前記スプレー装置は、前記タンクおよび前記チューブに接続され、前記圧縮装置が発生させた圧縮空気によって微粒化された前記液剤を前記被印刷物に向かって噴霧する、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記液剤は、前記被印刷物の下地処理用の処理液である、請求項1または2に記載のプリンタ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のプリンタと、
前記プリンタに接続された端末装置と、を備えた印刷システムであって、
前記制御装置は、前記支持台に再度配置された前記被印刷物の前記クロップマークの位置に基づいて、前記被印刷物の傾きを算出する傾き算出部を備え、
前記端末装置は、前記傾き算出部によって算出された前記被印刷物の傾きに基づいて、印刷データの画像を補正する補正部を備え、
前記画像印刷部は、前記プリントヘッドを制御して、補正後の前記印刷データを用いて前記被印刷物に前記画像を印刷する、印刷システム。
【請求項5】
プリントヘッドからインクを吐出させて、支持台に支持された被印刷物にクロップマークを印刷すること、
スプレー装置から液剤を噴霧させて、前記支持台に支持された前記被印刷物に液剤層を形成すること、
前記クロップマークおよび前記液剤層が形成された前記被印刷物を前記支持台から取り外し、前記液剤層を乾燥すること、
乾燥した前記液剤層を含む前記被印刷物を前記支持台に再度配置すること、
前記支持台に再度配置された前記被印刷物の前記クロップマークの位置を、クロップマーク検出装置によって検出すること、
前記クロップマークの位置に基づいて、前記被印刷物に画像を印刷するときの印刷原点を決定すること、
決定された前記印刷原点を基準にして、前記プリントヘッドからインクを吐出させて前記被印刷物に前記画像を印刷すること、を含む、画像の印刷方法。
【請求項6】
前記液剤は、前記被印刷物の下地処理用の処理液である、請求項5に記載の印刷方法。
【請求項7】
前記支持台に再度配置された前記被印刷物の前記クロップマークの位置に基づいて、前記被印刷物の傾きを算出すること、
算出された前記被印刷物の傾きに基づいて、印刷データの画像を補正すること、
補正後の前記印刷データを用いて、前記プリントヘッドからインクを吐出させて前記被印刷物に前記画像を印刷すること、をさらに含む、請求項5または6に記載の印刷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタおよび画像の印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被印刷物にインクを吐出して画像を印刷するインクヘッドと、他の用途のための液剤を吐出するディスペンサと、を備えたプリンタが従来から知られている。例えば特許文献1には、インクを吐出するインクヘッドと、粒径の大きな顔料を含む非ニュートン流体の加飾インクを吐出するディスペンサと、を備え、意匠性の高い加飾が可能なプリンタが開示されている。
【0003】
ところで、印刷装置では、例えば、被印刷物に下地層を形成するための液剤やトップコートを形成するための液剤を塗布する場合がある。このような液剤は、被印刷物の広い範囲に亘って塗布されることが多い。しかし、特許文献1に記載されたようなインクヘッドやディスペンサでは、被印刷物の広範囲に迅速に液剤を塗布することが難しい。
【0004】
特許文献2には、下地層を形成するための液剤等をスプレー塗装する技術が開示されている。スプレー塗装することで、被印刷物の広範囲に迅速に液剤を塗布することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-104334号公報
【特許文献2】特開2004-34675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載のように、スプレー装置によって液剤を被印刷物の広範囲に塗布する場合、塗布された液剤も多量になるため、その乾燥に時間を要する。特に、液剤をスプレー装置によって被印刷物に塗布して下地層を形成し、形成された下地層上にインクを吐出して画像を印刷する場合、下地層が乾燥するまで画像の印刷を行うことができず、生産性が低下するという問題がある。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スプレー装置によって液剤を塗布した場合に生産性の低下を抑制しつつ画像を適切に印刷することができるプリンタおよび画像の印刷方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明者らは、スプレー装置によって液剤を被印刷物に塗布した後、支持台から被印刷物を取り外して別の場所で被印刷物に塗布された液剤を乾燥させることで、プリンタにおいて印刷等を行うことができることに着目した。しかし、被印刷物を支持台からいったん取り外すと、再度支持台に被印刷物を配置しても、被印刷物の支持台に対する位置がずれてしまい、画像が適切に印刷されないという問題が生じ得る。そこで、被印刷物に位置調整のためのクロップマークを印刷することで、液剤を乾燥させた後に被印刷物を再度支持台に配置しても適切に画像を印刷することができることを見出した。
【0009】
本発明に係るプリンタは、被印刷物を支持する支持台と、前記支持台に支持された前記被印刷物に向けてインクを吐出することによって画像およびクロップマークを印刷可能なプリントヘッドと、前記支持台に支持された前記被印刷物に向けて液剤を噴霧することによって液剤層を形成可能なスプレー装置と、前記クロップマークの位置を検出するクロップマーク検出装置と、前記プリントヘッドおよび前記スプレー装置を制御する制御装置と、を備えている。前記制御装置は、前記プリントヘッドを制御して、前記被印刷物に前記クロップマークを印刷するマーク印刷部と、前記スプレー装置を制御して、前記被印刷物に前記液剤層を形成するスプレー制御部と、前記クロップマークおよび前記液剤層が形成された前記被印刷物が前記支持台に再度配置されたときに、前記クロップマーク検出装置によって検出された前記クロップマークの位置に基づいて、前記画像を前記被印刷物に印刷するときの印刷原点を決定する原点決定部と、前記プリントヘッドを制御して、前記原点決定部によって決定された前記印刷原点を基準にして前記被印刷物に前記画像を印刷する画像印刷部と、を備えている。
【0010】
本発明に係るプリンタによると、制御装置は被印刷物にクロップマークを印刷するマーク印刷部と、クロップマーク検出装置によって検出されたクロップマークの位置に基づいて、画像を被印刷物に印刷するときの印刷原点を決定する原点決定部と、を備えている。このため、クロップマークおよび液剤層が形成された被印刷物を支持台から取り外して液剤層を乾燥させた後に、被印刷物を支持台に再度配置したとき、クロップマーク検出装置によってクロップマークの位置を検出することで、原点決定部は印刷原点を決定することができる。そして、制御装置の画像印刷部は、プリントヘッドを制御して、原点決定部によって決定された印刷原点を基準にして被印刷物に画像を印刷する。このように、被印刷物を支持台からいったん取り外して液剤層を別の場所で乾燥させても、その後に画像を印刷する際にクロップマークに基づいて印刷原点が決定されるため、支持台から被印刷物を取り外すことなく支持台上で液剤層を乾燥させた場合と同様に、被印刷物の適切な位置に画像を印刷することができる。ここで、液剤層の乾燥のために被印刷物を支持台から取り外しているときには、支持台には別の被印刷物に対して画像の印刷等を行うことができるため、生産性の低下を抑制することができる。
【0011】
また、本発明に係る画像の印刷方法は、プリントヘッドからインクを吐出させて、支持台に支持された被印刷物にクロップマークを印刷すること、スプレー装置から液剤を噴霧させて、前記支持台に支持された前記被印刷物に液剤層を形成すること、前記クロップマークおよび前記液剤層が形成された前記被印刷物を前記支持台から取り外し、前記液剤層を乾燥すること、乾燥した前記液剤層を含む前記被印刷物を前記支持台に再度配置すること、前記支持台に再度配置された前記被印刷物の前記クロップマークの位置を、クロップマーク検出装置によって検出すること、前記クロップマークの位置に基づいて、前記被印刷物に画像を印刷するときの印刷原点を決定すること、決定された前記印刷原点を基準にして、前記プリントヘッドからインクを吐出させて前記被印刷物に前記画像を印刷すること、を含む。
【0012】
本発明に係る画像の印刷方法は、被印刷物にクロップマークを印刷すること、クロップマーク検出装置によって検出されたクロップマークの位置に基づいて、画像を被印刷物に印刷するときの印刷原点を決定すること、を含む。このため、クロップマークおよび液剤層が形成された被印刷物を支持台から取り外して液剤層を乾燥させた後に、被印刷物を支持台に再度配置したとき、クロップマーク検出装置によってクロップマークの位置を検出することで、印刷原点を決定することができる。そして、上記印刷方法は、決定された印刷原点を基準にして、プリントヘッドからインクを吐出させて被印刷物に画像を印刷すること、を含む。このように、被印刷物を支持台からいったん取り外して液剤層を別の場所で乾燥させても、その後に画像を印刷する際にクロップマークに基づいて印刷原点が決定されるため、支持台から被印刷物を取り外すことなく支持台上で液剤層を乾燥させた場合と同様に、被印刷物の適切な位置に画像を印刷することができる。ここで、液剤層の乾燥のために被印刷物を支持台から取り外しているときには、支持台には別の被印刷物に対して画像の印刷等を行うことができるため、生産性の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スプレー装置によって液剤を塗布した場合に生産性の低下を抑制しつつ画像を適切に印刷することができるプリンタおよび画像の印刷方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、一実施形態に係る印刷システムの概念図である。
図2図2は、プリントキャリッジおよびスプレーキャリッジの正面図である。
図3図3は、プリントヘッドおよびスプレーガンの液剤供給系統の模式図である。
図4図4は、スプレーキャリッジの斜視図である。
図5図5は、印刷システムのブロック図である。
図6図6は、画像が印刷された被印刷物の一例である。
図7図7は、印刷データにおける画像、液剤層、クロップマークおよび矩形マークの位置関係を示すイメージ図である。
図8図8は、クロップマークおよび液剤層が形成された被印刷物の一例である。
図9図9は、支持台に傾いて配置された被印刷物を示す模式図である。
図10図10は、補正後の印刷データにおける画像、液剤層、クロップマークおよび矩形マークの位置関係を示すイメージ図である。
図11図11は、補正後の印刷データに基づいて支持台に傾いて配置された被印刷物に画像を印刷した例を示す模式図である。
図12図12は、補正をしない印刷データに基づいて支持台に傾いて配置された被印刷物に画像を印刷した例を示す模式図である。
図13図13は、画像の印刷手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るプリンタの実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
【0016】
以下の説明では、プリンタ10を正面から見たときに、プリンタ10から遠ざかる方を前方、プリンタ10に近づく方を後方とする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表している。左右方向はプリンタ10の主走査方向である。前後方向はプリンタ10の副走査方向である。図面中、主走査方向は、符号Yで表す。副走査方向Xは、符号Xで表す。主走査方向Yと副走査方向Xとは、平面視で互いに直交している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様等を限定するものではない。
【0017】
図1は、一実施形態に係る印刷システム200の概念図である。印刷システム200は、プリンタ10と、端末装置150と、を備えている。プリンタ10は、端末装置150に通信可能に接続されている。プリンタ10は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに移動するプリントヘッド20からインクを吐出することによって、支持台12上の被印刷物5に画像およびクロップマーク等を印刷する。また、プリンタ10は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに移動するスプレーユニット30から印刷の前処理用の液剤を噴霧する。プリンタ10は、これにより、支持台12上の被印刷物5に対して印刷の前処理用を行う。スプレーユニット30から噴霧される液剤は、被印刷物5の下地処理用の処理液、例えば、プライマーやホワイトインクが挙げられる。スプレーユニット30から噴霧される液剤は特に限定されない。
【0018】
本実施形態では、インクは、例えば、光硬化性を有するインク(例えば特定の波長帯の紫外線を受けると硬化するUV硬化性の樹脂を含むインク)や溶剤インク(即ち顔料および溶剤を含むソルベント系顔料インク)が挙げられる。ただし、インクの成分、色などは特に限定されない。インクは、例えばCMYKのようなプロセスカラーインクであってもよく、オレンジインクやメタリックインクのような特色インクであってもよい。
【0019】
被印刷物5は、画像およびクロップマークが印刷されるとともに、画像印刷の前処理が行われる対象物である。被印刷物5は、例えば、記録紙や樹脂シート等であってもよい。ただし、被印刷物5の素材、形状などは特に限定されない。被印刷物5は、立体的な形状を有するものであってもよい。被印刷物5の数量は、2つ以上であってもよい。被印刷物5の素材は、例えば、紙、樹脂、木、布帛が好ましく用いられる。なお、被印刷物5の素材は、金属やガラス等であってもよい。
【0020】
図1に示すように、プリンタ10は、プリンタ本体11と、被印刷物5を支持する支持台12と、プリントヘッド20と、光照射装置21と、プリントヘッド20および光照射装置21を保持するプリントキャリッジ22と、スプレーユニット30と、スプレーユニット30を保持するスプレーキャリッジ40と、プリントキャリッジ22およびスプレーキャリッジ40を主走査方向Yに移動させる主走査方向移動装置50と、プリントキャリッジ22およびスプレーキャリッジ40を副走査方向Xに移動させる副走査方向移動装置60と、制御装置120と、を備えている。
【0021】
プリンタ本体11は、プリンタ10の要部を支持する箱状の部材である。プリンタ本体11は、支持台12、プリントヘッド20、光照射装置21、プリントキャリッジ22、スプレーユニット30、スプレーキャリッジ40、主走査方向移動装置50、副走査方向移動装置60、および制御装置120を直接または間接的に支持している。支持台12は、プリンタ本体11上に露出している。支持台12は、平板状の部材である。支持台12の上面は、被印刷物5が載置される載置面12aを構成している。載置面12aは、水平面に沿って広がっている。主走査方向Yおよび副走査方向Xは、載置面12aに略平行な方向である。
【0022】
主走査方向移動装置50は、プリントキャリッジ22およびスプレーキャリッジ40を主走査方向Yに移動させる。詳しくは後述するが、プリントキャリッジ22とスプレーキャリッジ40とは、連結または切り離し可能に構成されている。主走査方向移動装置50は、プリントキャリッジ22とスプレーキャリッジ40とが連結された状態では、両者を一体で移動させる。また、主走査方向移動装置50は、プリントキャリッジ22とスプレーキャリッジ40とが分離された状態では、スプレーキャリッジ40だけを単独で移動させる。
【0023】
主走査方向移動装置50は、ガイドレール51と、ベルト52と、キャリッジモータ53(図5参照)と、を備えている。ガイドレール51は、支持台12よりも上方に設けられている。ガイドレール51は主走査方向Yに延びている。ガイドレール51には、プリントキャリッジ22およびスプレーキャリッジ40が主走査方向Yに移動可能に係合している。プリントキャリッジ22およびスプレーキャリッジ40は、ガイドレール51に沿って主走査方向Yに移動可能に構成されている。本実施形態では、スプレーキャリッジ40は、プリントキャリッジ22よりも左方に配置されている。主走査方向移動装置50は、ガイドレール51に沿ってスプレーキャリッジ40を主走査方向Yに移動させる。スプレーキャリッジ40の背面上部には、主走査方向Yに延びるベルト52が固定されている。ベルト52は、キャリッジモータ53に接続されている。キャリッジモータ53が回転すると、ベルト52が主走査方向Yに走行する。これにより、スプレーキャリッジ40は、ガイドレール51に沿って主走査方向Yに移動する。
【0024】
プリンタ10は、プリントキャリッジ22とスプレーキャリッジ40とを連結し、または分離する連結機構70(図2参照)を備えている。図2は、プリントキャリッジ22およびスプレーキャリッジ40の正面図である。図2に示すように、連結機構70は、プリントキャリッジ22に設けられた右側連結部材71と、スプレーキャリッジ40に設けられた左側連結部材72とを有している。右側連結部材71は、プリントキャリッジ22の左側部分に設けられている。左側連結部材72は、スプレーキャリッジ40の右側部分に設けられている。本実施形態では、連結機構70は、磁力を利用してプリントキャリッジ22とスプレーキャリッジ40とを連結する。右側連結部材71と左側連結部材72のうちの一方は磁石を備え、他方は磁石に吸着する磁性体を備えている。ただし、連結機構70は磁力を利用するものに限られず、係合部材等の他の構成を備えたものであってもよい。プリントキャリッジ22とスプレーキャリッジ40とは、右側連結部材71と左側連結部材72とが接触することにより連結される。
【0025】
図1に示すように、ガイドレール51は、門型のガントリー80に支持されている。ガントリー80は、プリンタ本体11の上面に設けられた図示しないレールに係合している。図示しないレールは、副走査方向Xに延びている。ガントリー80は、レールに沿って副走査方向Xに移動可能である。ガントリー80は、主走査方向Yの中央部に設けられ主走査方向Yに延びる中央部分81と、中央部分81よりも右方に設けられた右側部分82と、中央部分81よりも右方に設けられた左側部分83と、を含んでいる。中央部分81は、支持台12の上方に位置し、右側部分82および左側部分83に架け渡されている。中央部分81の前面には、ガイドレール51が固定されている。右側部分82は、プリントキャリッジ22を収容可能な箱状に構成されている。左側部分83は、プリントキャリッジ22およびスプレーキャリッジ40を収容可能な箱状に構成されている。
【0026】
ガントリー80の右側部分82の内部には、プリントヘッド20に装着される図示しないキャップが設けられている。印刷待機時、プリントヘッド20にはキャップが装着される。以下、プリントヘッド20にキャップを装着可能なプリントキャリッジ22の位置をホームポジションと呼ぶ。ホームポジションは、ガントリー80の右側部分82の内部に設定されている。また、ガントリー80の右側部分82の内部には、プリントキャリッジ22を移動不能に固定する、図示しないロック装置が設けられている。ロック装置は、プリントキャリッジ22を移動不能に固定した状態と移動可能に解放した状態とを切り替えるロック用アクチュエータ73(図5参照)を備えている。プリントキャリッジ22をスプレーキャリッジ40から切り離す際には、プリントキャリッジ22がホームポジションに位置付けられ、ロック装置によりプリントキャリッジ22が固定される。この状態でスプレーキャリッジ40が左方へ移動すると、右側連結部材71と左側連結部材72とが離反し、スプレーキャリッジ40とプリントキャリッジ22との連結が解除される。その結果、主走査方向移動装置50がプリントキャリッジ22とは独立にスプレーキャリッジ40を移動させることが可能となる。
【0027】
副走査方向移動装置60は、ガントリー80を副走査方向Xに移動させる。これにより、ガイドレール51が副走査方向Xに移動し、ガイドレール51に係合したプリントキャリッジ22およびスプレーキャリッジ40が副走査方向Xに移動する。副走査方向移動装置60は、ガントリー80を移動させるガントリーモータ61(図5参照)を備えている。
【0028】
プリントヘッド20は、支持台12に支持された被印刷物5に向けてインクを吐出する。プリントヘッド20は、被印刷物5に画像およびクロップマークを印刷可能に構成されている。本実施形態では、プリントヘッド20は、インクジェット方式のプリントヘッドである。本実施形態において、「インクジェット方式」とは、二値偏向方式または連続偏向方式などの各種の連続方式、および、サーマル方式または圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む従来公知の各種の手法によるインクジェット式のことをいう。ただし、プリントヘッドの方式はインクジェット方式に限定されない。プリントヘッド20は、支持台12よりも上方に設けられている。プリントヘッド20の下面には、インクが吐出される複数のノズル(図示せず)が形成されている。
【0029】
図3は、プリントヘッド20およびスプレーユニット30の液剤供給系統の模式図である。図3に示すように、プリントヘッド20には、複数のインクカートリッジ23がインク流路24を介して接続されている(ただし、2つの系統以外は図示省略)。インクカートリッジ23には、インクが収容されている。図1に示すように、インクカートリッジ23は、ガントリー80の左側部分83の上部に設けられたインクカートリッジ装着部84に装着される。図3に示すように、各インク流路24には、インクカートリッジ23内のインクをプリントヘッド20に送給するインクポンプ25が設けられている。
【0030】
図2に示すように、プリントキャリッジ22の右側面および左側面には、光照射装置21が設けられている。光照射装置21は、プリントヘッド20から吐出され被印刷物5に着弾したインクを硬化させる光を照射する。
【0031】
スプレーユニット30は、支持台12に支持された被印刷物5に向けて液剤を噴霧するユニットである。スプレーユニット30は、液剤を噴霧することによって被印刷物5上に液剤層を形成可能に構成されている。液剤は、例えば、微粒化した状態で噴霧される。図4は、スプレーキャリッジ40の斜視図である。図4に示すように、スプレーユニット30は、スプレーガン31と、スプレーガン31に接続された液剤タンク32と、ミストキャッチャ33と、を備えている。なお、図4では、プリントキャリッジ22やガイドレール51等の一部の部材の図示を省略している。図4に示すように、スプレーガン31は、液剤が噴霧されるスプレーノズル31aと、スプレーバルブ31bと、液剤供給口31cと、バルブ制御エア供給口31dと、霧化用エア供給口31eと、を備えている。液剤タンク32は、被印刷物5に噴霧される液剤を貯留するタンクであり、スプレーガン31の液剤供給口31cに接続されている。液剤タンク32は、液剤が貯留される筒状の貯留部32aと、液剤タンク32の上部に設けられた液圧制御エア供給口32bと、を備えている。スプレーユニット30は、スプレー装置の一例である。液剤タンク32は、タンクの一例である。
【0032】
図3に示すように、スプレーユニット30の液剤供給系統は、エアコンプレッサ91と、エアコンプレッサ91に接続されたエア供給路92と、を備えている。エアコンプレッサ91は、圧縮空気を発生させる圧縮装置の一例である。本実施形態では、エアコンプレッサ91は、プリンタ10に内蔵されている。ただし、プリンタ10は、エアコンプレッサ91を有さなくてもよく、圧縮空気は、例えば、外部の圧縮装置から供給されてもよい。
【0033】
エアコンプレッサ91は、スプレーキャリッジ40とは別の場所に、スプレーキャリッジ40とは離間して設けられている。これにより、スプレーキャリッジ40が小型化、軽量化されている。図1に示すように、本実施形態では、エアコンプレッサ91は、プリンタ本体11の内部に設けられた収容空間11aに収容されている。収容空間11aは、支持台12の載置面12aよりも下方に設けられている。
【0034】
図3に示すように、エア供給路92は、エアコンプレッサ91に接続された共通流路92aと、そこから分岐した3つの流路92b、92c、および92dと、を含んでいる。液圧制御エア流路92bは、液剤タンク32の液圧制御エア供給口32bに接続され、スプレーガン31に液剤を供給するためのエアを供給する。バルブ制御エア供給路92cは、スプレーガン31のバルブ制御エア供給口31dに接続され、スプレーバルブ31bを駆動するためのエアを供給する。霧化用エア供給路92dは、スプレーガン31の霧化用エア供給口31eに接続され、液剤を霧化するためのエアを供給する。
【0035】
スプレーバルブ31bは、液剤供給口31cとスプレーノズル31aとの間を連通させ、または閉鎖するバルブである。スプレーバルブ31bは、バルブ制御エア供給口31dに圧縮空気が供給されると液剤供給口31cとスプレーノズル31aとを連通させ、圧縮空気の供給が途絶えると液剤供給口31cとスプレーノズル31aとの間を閉鎖するように構成されている。液剤タンク32の液圧制御エア供給口32bに圧縮空気が供給されるとともに、スプレーバルブ31bが開放されると、スプレーノズル31aに液剤が供給される。液剤は、霧化用エア供給口31eに供給された圧縮空気によって微粒化(霧化とも言う)され、スプレーノズル31aから噴霧される。ただし、スプレーユニット30の構成は特に限定されない。スプレーユニット30は、例えば、電気駆動のスプレーバルブ31bを備えていてもよい。液剤タンク32は、スプレーガン31とは離れた場所、例えば、スプレーキャリッジ40以外の場所に設けられていてもよい。
【0036】
図3に示すように、共通流路92aには、エアコンプレッサ91で発生させた圧縮空気の圧力を調整するとともにオイルミスト等を除去するフィルタレギュレータ93が設けられている。液圧制御エア流路92bには、下流側の圧縮空気の圧力を調整するレギュレータ94と、流路を開閉する電磁弁95と、が設けられている。
【0037】
バルブ制御エア供給路92cには、流路を開閉する電磁弁98が設けられている。霧化用エア供給路92dには、下流側の圧縮空気の圧力を調整するレギュレータ99と、流路を開閉する電磁弁100と、が設けられている。ただし、エア供給路92の構成は、上記したものには限定されない。例えば、各電磁弁95、98、または100は、他の方式のバルブ、例えば、エア駆動式のバルブに置き換えられてもよい。
【0038】
エア供給路92のうち、少なくとも、スプレーユニット30に接続される部分は、可撓性を有するチューブによって構成される。かかる部分は、プリンタ本体11とスプレーキャリッジ40との間に渡された部分である。本実施形態では、エア供給路92の全部が可撓性を有するチューブからなっている。ただし、エア供給路92のスプレーユニット30から離れた一部は、可撓性を有するチューブによって構成されず、例えば、定型性を有する素材によって形成されていてもよい。本実施形態の場合には、エア供給路92のうち、液圧制御エア流路92b、バルブ制御エア供給路92c、および霧化用エア供給路92dの各電磁弁95、98、および100よりも下流部分92b1、92c1、および92d1が、可撓性を有するチューブによって構成される。ただし、エア供給路92の電磁弁95、98、または100よりも下流に他の部材が設けられている場合は、当該部材よりも下流部分だけが可撓性を有するチューブによって構成されていてもよい。以下、スプレーユニット30に接続されたチューブにも、92b1、92c1、および92d1の符号を使用する。
【0039】
スプレーガン31には、液剤タンク32およびエア供給路92のチューブ92c1、92d1が接続されている。スプレーガン31は、エアコンプレッサ91が発生させた圧縮空気によって液剤を微粒化して、被印刷物5に向かって噴霧する。液剤が噴霧されるスプレーノズル31aは、スプレーガン31の下端に設けられている。スプレーノズル31aから噴霧される液剤は、下方に向かって広がるように飛翔する。そのため、スプレーノズル31aは、広い範囲に一度に液剤を塗布することができる。ミストキャッチャ33(図2参照)は、液剤の噴霧時に発生する液剤のミストを回収するためのものである。図2に示すように、ミストキャッチャ33は、スプレーノズル31aの周囲を囲むように、スプレーキャリッジ40に取り付けられている。ミストキャッチャ33内のミストは、ミスト回収口33aに吸い込まれて回収される。図示は省略するが、ミスト回収口33aにも可撓性を有するチューブが接続されている。
【0040】
図4に示すように、スプレーキャリッジ40は、スプレーガン31を支持するスプレーガン支持部41と、チューブ類を保持するチューブ保持部42と、を備えている。スプレーガン支持部41は、上下方向および主走査方向Yに広がる平板状の部材である。スプレーガン支持部41の背面には、図示しない直動ブロックが固定されている。直動ブロックは、ガイドレール51(図1参照)に摺動可能に係合している。スプレーガン支持部41の背面には、ベルト52(図1参照)も固定されている。スプレーガン支持部41の前面には、スプレーユニット30が固定されている。
【0041】
チューブ保持部42は、スプレーガン支持部41の上端部から後方(ガイドレール51の側)に向かって延びている。チューブ保持部42は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに広がっている。チューブ保持部42は、複数の保持リング42aを備えている。各保持リング42aは、環状に構成され、チューブ類を挿通可能である。保持リング42aには、液圧制御エア流路92b、バルブ制御エア供給路92c、および霧化用エア供給路92dの各チューブ92b1、92c1、92d1と、ミスト回収用のチューブとが挿通されている。
【0042】
チューブ92b1、92c1、92d1、およびミスト回収用のチューブは、チューブ保持部42の後方でケーブル類保護案内装置101に収容されている。ケーブル類保護案内装置101は、ガントリー80の中央部分81に沿って設けられている。ケーブル類保護案内装置101は、スプレーキャリッジ40の主走査方向Yの位置に応じて屈曲位置が変化する管状の部材である。ケーブル類保護案内装置101は、スプレーキャリッジ40の移動によってチューブ92b1、92c1、92d1、およびミスト回収用のチューブが引っ張られたり、他の部材と摩擦したりすることを防止している。
【0043】
図2に示すように、スプレーキャリッジ40には、後述するクロップマークC1~C4(図6参照)および矩形マークC5(図6参照)の位置を検出するセンサ110が設けられている。センサ110は、クロップマーク検出装置の一例である。センサ110は、スプレーキャリッジ40の下面に設けられ、支持台12に対向している。センサ110の種類は特に限定されない。例えばセンサ110として、光学式センサなど従来から用いられている各種のセンサを好適に利用することができる。センサ110は、例えば、クロップマークC1~C4の反射率および矩形マークC5の反射率と被印刷物5の反射率との差によってクロップマークC1~C4および矩形マークC5の位置を検出する。なお、センサ110は、プリントキャリッジ22に設けられていてもよい。
【0044】
制御装置120は、ガントリー80の右側部分82内に収容されている。図5は、印刷システム200のブロック図である。制御装置120は、プリントヘッド20、光照射装置21、インクポンプ25、スプレーユニット30(即ち、液圧制御エア流路92bの電磁弁95、バルブ制御エア供給路92cの電磁弁98、および霧化用エア供給路92dの電磁弁100)、キャリッジモータ53、ガントリーモータ61およびロック用アクチュエータ73にそれぞれ電気的に接続されており、それらを制御可能に構成されている。また、制御装置120は、センサ110に電気的に接続されている。エアコンプレッサ91は、圧縮空気の圧力を一定に保つように自律的に駆動していてもよく、制御装置120によって制御されていてもよい。制御装置120の構成は特に限定されない。制御装置120は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器から印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリ等の記憶装置と、を備えている。なお、制御装置120は必ずしもプリンタ10の内部に設けられている必要はなく、例えば、プリンタ10の外部に設置され、有線または無線を介してプリンタ10と通信可能に接続されたコンピュータ等であってもよい。
【0045】
制御装置120は、液圧制御エア流路92bの電磁弁95、バルブ制御エア供給路92cの電磁弁98、および霧化用エア供給路92dの電磁弁100を制御してスプレーユニット30から液剤を噴霧するとともに、キャリッジモータ53を制御してスプレーキャリッジ40を主走査方向Yに移動させる。これにより、スプレーキャリッジ40の移動経路下方に液剤が塗布される。制御装置120は、ガントリー80の副走査方向Xの位置を移動させながら上記動作を繰り返すことにより、画像印刷の前処理用の液剤を被印刷物5上の所望の位置に塗布する。
【0046】
図5に示すように、制御装置120は、送受信部121と、マーク印刷部122と、スプレー制御部123と、マーク検出部124と、原点決定部125と、傾き算出部126と、画像印刷部127とを備えている。制御装置120の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置120の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。
【0047】
送受信部121は、端末装置150の後述する送受信部154から送信された印刷データを受信する。印刷データは、例えば外部機器で作成される。印刷データは、コンピュータ等で作成された様々な形式の画像ファイルを、RIP(Raster Image Processor)等のコンピュータプログラムでプリンタ10が読み込み可能な形式に変換(ラスタライズ)したものである。印刷データは、RIP処理されたものである。印刷データは、例えばラスター形式のデータである。印刷データは、印刷原点、被印刷物に印刷する画像のデータ(画像データ)、クロップマークのデータ、矩形マークのデータ、および、液剤の塗布に関するデータ(例えば塗布量および塗布位置が関連付けられたデータ)を含んでいる。これらのデータは相互に関連付けられており、印刷原点、被印刷物において画像が印刷される位置、クロップマークが印刷される位置、矩形マークが印刷される位置および液剤が塗布される位置は、一義的に定まる。図7は、印刷データにおける印刷原点PS、画像IM、液剤が塗布される領域(即ち液剤層LL)、クロップマークC1~C4および矩形マークC5の位置関係を示すイメージ図である。送受信部121は、後述するように傾き算出部126によって算出された被印刷物5の傾きθ(図9参照)に関する情報を端末装置150に送信する。
【0048】
マーク印刷部122は、プリントヘッド20を制御して、被印刷物5にクロップマークC1~C4(図8参照)を印刷する。マーク印刷部122は、プリントヘッド20を制御して、被印刷物5に矩形マークC5(図8参照)を印刷する。マーク印刷部122は、印刷データに基づいて、クロップマークC1~C4および矩形マークC5を印刷する。マーク印刷部122は、キャリッジモータ53およびガントリーモータ61を制御して、プリントヘッド20を保持するプリントキャリッジ22を主走査方向Yおよび副走査方向Xに移動させる。
【0049】
図8に示すように、クロップマークC1~C4は、画像IM(図6参照)が印刷される被印刷物5の矩形状の印刷領域PRの四隅の外側に印刷されるものである。第1クロップマークC1は、印刷領域PRの図8の右斜め下方に位置している。第2クロップマークC2は、印刷領域PRの図8の左斜め下方に位置しており、第1クロップマークC1から主走査方向Yに離間している。第3クロップマークC3は、印刷領域PRの図8の右斜め上方に位置しており、第1クロップマークC1から副走査方向Xに離間している。第4クロップマークC4は、印刷領域PRの図8の左斜め上方に位置しており、第2クロップマークC2から副走査方向Xに離間していると共に、第3クロップマークC3から主走査方向Yに離間している。本実施形態では、第1、3クロップマークC1、C3は、それぞれの右端が印刷領域PRの右端と主走査方向Yにおいて同じ位置となるように配置されている。また、第2、4クロップマークC2、C4は、それぞれの左端が印刷領域PRの左端と主走査方向Yにおいて同じ位置となるように配置されている。本実施形態では、クロップマークC1~C4は、いずれも黒色の丸によって形成されている。ただし、クロップマークC1~C4の形状は丸に限定されず、その色は黒色に限定されない。ここでは、クロップマークC1~C4の寸法は同じである。しかしながら、クロップマークC1~C4の一部は、他の一部と形状または寸法が異なっていてもよい。
【0050】
図8に示すように、矩形マークC5は、長方形状である。矩形マークC5は、第1クロップマークC1と第2クロップマークC2との間に位置する。矩形マークC5の前端は、第1クロップマークC1の前端よりも後方(言い換えると、印刷領域PR側)に位置している。矩形マークC5は、センサ110によってクロップマークC1~C4を検出する際に、クロップマークC1~C4の凡その位置を把握するために読み取られるマークである。矩形マークC5は、黒色によって形成されているが、その色は黒色に限定されない。なお、矩形マークC5は、省略することができる。
【0051】
スプレー制御部123は、スプレーユニット30を制御して、被印刷物5に液剤層LL(図8参照)を形成する。スプレー制御部123は、印刷データに基づいて、液剤層LLを形成する。スプレー制御部123は、キャリッジモータ53、ガントリーモータ61およびロック用アクチュエータ73を制御して、スプレーユニット30を保持するスプレーキャリッジ40を主走査方向Yおよび副走査方向Xに移動させる。図8に示すように、液剤層LLは、印刷領域PRに形成される。なお、本実施形態では、液剤層LLは印刷領域PRの全体に亘って形成されているが、一部においてのみ形成されていてもよい。
【0052】
マーク検出部124は、支持台12に再度配置されたクロップマークC1~C4および液剤層LLが形成された被印刷物5のクロップマークC1~C4の位置をセンサ110によって検出する。マーク検出部124は、少なくともキャリッジモータ53およびガントリーモータ61を制御して、センサ110を保持するスプレーキャリッジ40を主走査方向Yおよび副走査方向Xに移動させる。マーク検出部124は、センサ110を制御する。
【0053】
原点決定部125は、クロップマークC1~C4および液剤層LLが形成された被印刷物5が支持台12に再度配置されたときに、センサ110によって検出されたクロップマークC1~C4の位置に基づいて、画像IM(図6参照)を被印刷物5に印刷するときの印刷原点PS(図7参照)を決定する。原点決定部125は、印刷データに含まれる印刷原点およびクロップマークの位置関係の情報と、センサ110によって実際に検出されたクロップマークC1~C4の位置情報とに基づいて、再度配置された被印刷物5の印刷原点PSを決定する。
【0054】
傾き算出部126は、支持台12に再度配置された被印刷物5のクロップマークC1~C4の位置に基づいて、被印刷物5の傾きθ(図9参照)を算出する。傾きθは、例えば、副走査方向Xに延びる直線SLと、クロップマークC1の右端とクロップマークC3の右端と印刷原点PSとを通る直線BLとがなす角度である。クロップマークC1~C4および液剤層LLが形成された被印刷物5は、液剤層LLを乾燥させるために支持台12から取り外される。そして、液剤層LLが乾燥した後、クロップマークC1~C4および液剤層LLが形成された被印刷物5は再度支持台12に配置されるが、このときに支持台12に対して傾いて配置され得る。そこで、傾き算出部126は、被印刷物5の傾きθを算出する。なお、傾き算出部126は、主走査方向Yに延びる直線を基準にしたときのクロップマークC1およびC2の傾きを被印刷物5の傾きとして算出してもよい。
【0055】
画像印刷部127は、プリントヘッド20を制御して、原点決定部125によって決定された印刷原点PSを基準にして被印刷物5に画像IM(図6参照)を印刷する。画像印刷部127は、乾燥された液剤層LL上に画像IMを印刷する。画像印刷部127は、印刷データに基づいて被印刷物5に画像IMを印刷する。ここで、端末装置150の後述する補正部155によって印刷データが補正された場合には、図11に示すように、画像印刷部127は、補正後の印刷データに基づいて被印刷物5に画像IMを印刷する。なお、被印刷物5が支持台12に対して傾きθだけ傾いた状態で、補正をしない印刷データに基づいて被印刷物5に画像IMを印刷すると、図12に示すように、画像IMが印刷領域PRの適切な位置に印刷されず、画像IMの一部が印刷領域PRからはみ出てしまうことがあり得る。一方、被印刷物5が支持台12に対して傾きθだけ傾いた状態で、補正後の印刷データに基づいて被印刷物5に画像IMを印刷すると、図11に示すように、画像IMが傾きθだけ傾いて印刷領域PRの適切な位置に印刷される。画像印刷部127は、キャリッジモータ53およびガントリーモータ61を制御して、プリントヘッド20を保持するプリントキャリッジ22を主走査方向Yおよび副走査方向Xに移動させる。
【0056】
次に、本実施形態に係る端末装置150について説明する。図1に示すように、端末装置150は、プリンタ10に通信可能に接続されている。図5に示すように、端末装置150は、制御装置152を備えている。制御装置152は、プリンタ10との間で所定の情報を送受信する装置である。制御装置152は、記憶部153と、送受信部154と、補正部155と、を備えている。制御装置152の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置152の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。
【0057】
記憶部153は、印刷データを記憶する。記憶部153は、補正部155によって印刷データが補正された場合には、補正後の印刷データを記憶する。
【0058】
送受信部154は、プリンタ10に印刷データを送信する。送受信部154は、補正部155によって印刷データが補正された場合には、補正後の印刷データをプリンタ10に送信する。送受信部154は、被印刷物5の傾きθ(図9参照)に関する情報を受信する。
【0059】
補正部155は、プリンタ10の傾き算出部126によって算出された被印刷物5の傾きθ(図9参照)に基づいて、印刷データの画像を補正する。具体的には、補正部155は、印刷データの画像IMを図7に示す例から図10に示す例のように被印刷物5の傾きθだけ回転させる。補正部155は、被印刷物5の傾きθを考慮して印刷データを再RIP処理することで、補正後の印刷データを作成する。このように、傾きθだけ回転させた画像をアプリケーションにより再度一から作成し直さなくてもよい。
【0060】
次に、印刷システム200を用いて画像を印刷する手順について説明する。図13は、印刷システム200を用いて被印刷物5に画像を印刷する手順を示したフローチャートの一例である。画像の印刷を開始する前に、ユーザは支持台12に被印刷物5を配置する。ここでは、液剤としてプライマーを用いる場合を例に説明する。
【0061】
まず、ステップS10において、端末装置150の送受信部154は、プリンタ10に印刷データを送信する。プリンタ10の送受信部121は、印刷データを受信する。
【0062】
ステップS20において、印刷データを受信したプリンタ10は、印刷データに基づいて被印刷物5にクロップマークC1~C4および矩形マークC5を印刷すると共に、液剤層LLを形成する。より詳細には、図8に示すように、まずマーク印刷部122は、プリントヘッド20から被印刷物5に向けてインクを吐出させて、第1クロップマークC1、第2クロップマークC2および矩形マークC5を印刷する。その後、スプレー制御部123は、スプレーユニット30から被印刷物5の印刷領域PRに向けて液剤を噴霧させて、液剤層LLを形成する。そして、マーク印刷部122は、プリントヘッド20から被印刷物5に向けてインクを吐出させて、第3クロップマークC3および第4クロップマークC4を印刷する。この時点では、液剤層LLは完全に乾燥していない状態である。
【0063】
ステップS30において、ユーザは支持台12から被印刷物5を取り外す。これにより、プリンタ10では他の印刷作業が実施可能になる。
【0064】
ステップS40において、被印刷物5に形成された液剤層LLを乾燥させる。被印刷物5は、例えば、プリンタ10とは別の場所に配置されて乾燥される。なお、液剤層LLは例えば室内に放置して自然に乾燥させてもよいし、熱や風を液剤層LLに向けて送ることで強制的に乾燥させてもよい。
【0065】
ステップS50において、ユーザは、液剤層LLの乾燥が完了した被印刷物5を支持台12に再度配置する。このとき、ユーザは、被印刷物5を支持台12に対して傾きなく配置するように努めるが、わずかにずれが生じ得る。
【0066】
ステップS60において、端末装置150の送受信部154は、プリンタ10に印刷データを再度送信する。プリンタ10の送受信部121は、印刷データを受信する。
【0067】
ステップS70において、印刷データを受信したプリンタ10において、マーク検出部124は、印刷データに基づいて、支持台12に再度配置された被印刷物5のクロップマークC1~C4の位置をセンサ110によって検出する。
【0068】
ステップS80において、原点決定部125は、検出されたクロップマークC1~C4の位置に基づいて、被印刷物5に画像IMを印刷するときの印刷原点PSを決定する。
【0069】
ステップS90において、傾き算出部126は、検出されたクロップマークC1~C4の位置に基づいて、被印刷物5の支持台12に対する傾きθを算出する。なお、ステップS80とステップS90とは順番が逆であってもよいし、同時に行ってもよい。
【0070】
ステップS100において、傾き算出部126は、被印刷物5が傾いて支持台12に配置されているかを判断する。被印刷物5が傾いて支持台12に配置されていると判断された場合には、ステップS110に進む。一方、被印刷物5が傾くことなく支持台12に配置されていると判断された場合には、ステップS150に進む。
【0071】
ステップS110において、クロップマークC1~C4および液剤層LLが形成された被印刷物5は、支持台12に傾いて配置されているため、プリンタ10の送受信部121は、傾き算出部126によって算出された被印刷物5の傾きθに関する情報を端末装置150に送信する。
【0072】
ステップS120において、端末装置150の補正部155は、傾き算出部126によって算出された被印刷物5の傾きθに基づいて、印刷データの画像を補正する。
【0073】
ステップS130において、端末装置150の送受信部154は、プリンタ10に補正後の印刷データを送信する。プリンタ10の送受信部121は、補正後の印刷データを受信する。
【0074】
ステップS140において、補正後の印刷データを受信したプリンタ10において、プリンタ10の画像印刷部127は、補正後の印刷データに基づいて被印刷物5に画像IMを印刷する(図11参照)。このとき、画像印刷部127は、原点決定部125によって決定された印刷原点PSを基準にして、プリントヘッド20からインクを吐出させて被印刷物5に画像IMを印刷する。
【0075】
ステップS150において、クロップマークC1~C4および液剤層LLが形成された被印刷物5は、支持台12に傾くことなく配置されているため、プリンタ10の画像印刷部127は、印刷データに基づいて被印刷物5に画像IMを印刷する(図6参照)。このとき、画像印刷部127は、原点決定部125によって決定された印刷原点PSを基準にして、プリントヘッド20からインクを吐出させて被印刷物5に画像IMを印刷する。
【0076】
以上のように、本実施形態のプリンタ10によると、制御装置120は被印刷物5にクロップマークC1~C4を印刷するマーク印刷部122と、センサ110によって検出されたクロップマークC1~C4の位置に基づいて、画像IMを被印刷物5に印刷するときの印刷原点PSを決定する原点決定部125と、を備えている。このため、クロップマークC1~C4および液剤層LLが形成された被印刷物5を支持台12から取り外して液剤層LLを乾燥させた後に、被印刷物5を支持台12に再度配置したとき、センサ110によってクロップマークC1~C4の位置を検出することで、原点決定部125は印刷原点PSを決定することができる。そして、制御装置120の画像印刷部127は、プリントヘッド20を制御して、原点決定部125によって決定された印刷原点PSを基準にして被印刷物5に画像IMを印刷する。このように、被印刷物5を支持台12からいったん取り外して液剤層LLを別の場所で乾燥させても、その後に画像IMを印刷する際にクロップマークC1~C4に基づいて印刷原点PSが決定されるため、支持台12から被印刷物5を取り外すことなく支持台12上で液剤層LLを乾燥させた場合と同様に、被印刷物5の適切な位置に画像IMを印刷することができる。ここで、液剤層LLの乾燥のために被印刷物5を支持台12から取り外しているときには、支持台12には別の被印刷物に対して画像の印刷等を行うことができるため、生産性の低下を抑制することができる。
【0077】
本実施形態のプリンタ10は、液剤を貯留する液剤タンク32と、圧縮空気を発生させるエアコンプレッサ91に接続されたエア供給路92と、を備えている。スプレーユニット30は、液剤タンク32および霧化用エア供給路92dに接続され、エアコンプレッサ91が発生させた圧縮空気によって微粒化された液剤を被印刷物5に向かって噴霧する。かかる構成によると、スプレーユニット30によって噴霧される液剤の微粒は、広がりながら被印刷物5に近づく。そのため、被印刷物5の広い領域に対して一度に液剤を塗布することができる。よって、本実施形態に係るプリンタ10によれば、印刷の前処理または後処理のための液剤を被印刷物5により効率的に塗布することができる。
【0078】
本実施形態のプリンタ10では、液剤は、被印刷物5の下地処理用の処理液である。これにより、被印刷物5の下地処理用の液剤層LLの形成を効率よく行うことができる。
【0079】
本実施形態の印刷システム200は、プリンタ10と、プリンタ10に接続された端末装置150と、を備え、制御装置120は、支持台12に再度配置された被印刷物5のクロップマークC1~C4の位置に基づいて、被印刷物5の傾きθを算出する傾き算出部126を備えている。端末装置150は、傾き算出部126によって算出された被印刷物5の傾きθに基づいて、印刷データの画像を補正する補正部155を備えている。画像印刷部127は、プリントヘッド20を制御して、補正後の印刷データを用いて被印刷物5に画像IMを印刷する。かかる構成によると、支持台12に再度配置された被印刷物5が支持台12に対して傾いて配置されている場合であっても、補正部155が印刷データの画像IMを補正するため(例えば画像IMを傾きθだけ回転させるため)、画像印刷部127は傾いて配置された被印刷物5の適切な位置に画像IMを印刷することができる。このように、被印刷物5を支持台12に対して正確に配置しなくても、被印刷物5に画像IMを正確に印刷することができる。
【0080】
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
【0081】
上述した実施形態では、スプレーユニット30は、印刷の前処理用の液剤を噴霧しているが、これに限定されない。スプレーユニット30は、印刷の後処理用の液剤を噴霧してもよい。これにより、支持台12上の被印刷物5に対して印刷の後処理を行うことができる。この場合、スプレーユニット30から噴霧される液剤は、例えば、インクの上にトップコート層を形成するトップコート液、例えば、透明インクである。
【0082】
スプレーユニット30から噴霧される液剤がプリントヘッド20から吐出される光硬化性を有するインクと同様の光硬化性を有する場合には、液剤は、光照射装置21から照射される光によって硬化されてもよい。
【符号の説明】
【0083】
5 被印刷物
10 プリンタ
12 支持台
20 プリントヘッド
22 プリントキャリッジ
30 スプレーユニット(スプレー装置)
31 スプレーガン
32 液剤タンク
40 スプレーキャリッジ
50 主走査方向移動装置
60 副走査方向移動装置
91 エアコンプレッサ
92 エア供給路
110 センサ(クロップマーク検出装置)
120 制御装置
122 マーク印刷部
123 スプレー制御部
124 マーク検出部
125 原点決定部
126 傾き算出部
127 画像印刷部
150 端末装置
155 補正部
200 印刷システム
C1~C4 クロップマーク
C5 矩形マーク
IM 画像
LL 液剤層
PS 印刷原点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
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図13