(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117861
(43)【公開日】2023-08-24
(54)【発明の名称】問題作成支援方法および問題作成支援装置
(51)【国際特許分類】
G09B 7/07 20060101AFI20230817BHJP
G09B 7/02 20060101ALI20230817BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20230817BHJP
H04N 7/15 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
G09B7/07
G09B7/02
G06Q50/20
H04N7/15
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022020647
(22)【出願日】2022-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉原 毅
(72)【発明者】
【氏名】堀内 孝治
(72)【発明者】
【氏名】徳永 弦久
【テーマコード(参考)】
2C028
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
2C028AA12
2C028BB04
2C028BC01
2C028BD01
5C164FA10
5C164UB41S
5C164VA12P
5C164YA07
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】オンライン講義を受講する視聴者により適したテスト問題の作成を支援する。
【解決手段】問題作成支援方法は、オンライン映像を視聴するN(N:2以上の整数)人の視聴者のそれぞれにより使用される複数の視聴者端末との間で通信可能に接続された1つ以上のコンピュータを含んで構成される問題作成支援システムが行う問題作成支援方法であって、オンライン映像を配信する配信者により指定された映像を視聴者端末に送信し、視聴者端末で映像を視聴する視聴者の視聴状況を示す指標を取得し、取得された指標に基づいて、オンライン映像に関するテスト問題を作成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンライン映像を視聴するN(N:2以上の整数)人の視聴者のそれぞれにより使用される複数の視聴者端末との間で通信可能に接続された1つ以上のコンピュータを含んで構成される問題作成支援システムが行う問題作成支援方法であって、
前記オンライン映像を配信する配信者により指定された映像を前記視聴者端末に送信し、
前記視聴者端末で前記映像を視聴する前記視聴者の視聴状況を示す指標を取得し、
取得された前記指標に基づいて、前記オンライン映像に関するテスト問題を作成する、
問題作成支援方法。
【請求項2】
前記オンライン映像を複数のセクションに分割し、
分割された前記複数のセクションのそれぞれに対応する前記指標を取得する、
請求項1に記載の問題作成支援方法。
【請求項3】
K(K:1以上の整数)個の出題範囲と、前記K個の出題範囲のそれぞれに対応するM(M:K<M,2以上の整数)個の問題候補とが紐付けられたテーブルを参照し、
前記複数のセクションのそれぞれの内容に対応する出題範囲をセクションごとに選択し、
選択された出題範囲に紐付けられた前記M個の問題候補に基づいて、前記テスト問題を作成する、
請求項2に記載の問題作成支援方法。
【請求項4】
前記問題候補を選択するための選択条件を取得し、
前記複数のセクションのうち前記選択条件を満たす指標が取得されたセクションを選択し、
前記テーブルを参照して、選択されたセクションに対応する出題範囲を判定し、
判定された出題範囲に紐付けられた前記M個の問題候補に基づいて、前記テスト問題を作成する、
請求項3に記載の問題作成支援方法。
【請求項5】
前記選択条件は、前記問題候補の難易度情報をさらに含み、
前記テーブルは、前記問題候補に、前記問題候補の基準難易度情報を紐付けて記憶し、
前記選択条件の前記難易度情報に対応する基準難易度が紐付けられた問題候補を選択する、
請求項4に記載の問題作成支援方法。
【請求項6】
オンライン映像を視聴するN(N:2以上の整数)人の視聴者のそれぞれにより使用される複数の視聴者端末と配信者端末との間で通信可能に接続され、
前記オンライン映像を前記複数の視聴者端末に配信する通信部と、
前記複数の視聴者端末のそれぞれから前記視聴者の注目度を取得する取得部と、
取得された前記視聴者の注目度に基づいて、前記オンライン映像に関するテスト問題を作成する作成部と、を備える、
問題作成支援装置。
【請求項7】
前記作成部は、前記オンライン映像の話題に基づいて、前記オンライン映像を1以上のセクションに分割し、分割されたセクションごとに前記視聴者の注目度を算出する、
請求項6に記載の問題作成支援装置。
【請求項8】
前記テスト問題の出題範囲と、前記出題範囲に紐付けられた問題候補と、を格納する問題データベース、をさらに備え、
前記作成部は、前記セクションの話題に対応する出題範囲と、前記出題範囲に紐付けられた前記問題候補とを前記セクションごとに抽出し、抽出されたすべての前記セクションの出題範囲および問題候補に基づいて、前記テスト問題を作成する、
請求項7に記載の問題作成支援装置。
【請求項9】
前記問題データベースは、前記問題候補に注目度をさらに紐付けて格納し、
前記作成部は、取得された前記視聴者の注目度と一致する注目度が紐付けられたセクションを選択し、選択されたセクションに紐付けられた問題候補に基づいて、前記テスト問題を作成する、
請求項8に記載の問題作成支援装置。
【請求項10】
前記問題データベースは、前記問題候補に難易度情報をさらに紐付けて格納し、
前記取得部は、前記配信者端末から前記テスト問題の難易度情報を取得し、
前記作成部は、取得された前記難易度情報と一致する難易度情報が紐付けられた問題候補に基づいて、前記テスト問題を作成する、
請求項8に記載の問題作成支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、問題作成支援方法および問題作成支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを介したオンライン配信、講義等で学習することが注目されている。例えば、特許文献1には、受講者の情報端末と通信回路を介して接続され、判定された受講者の理解度に応じて次に抽出する動画像を変更するウェブラーニング装置が開示されている。ウェブラーニング装置は、講義映像および演習問題を含む動画像を動画像記憶手段に記憶し、動画像記憶手段から抽出した動画像を情報端末に配信する。ウェブラーニング装置は、講義映像の配信後に演習問題を情報端末に配信して、情報端末から送信された演習問題に対する回答を受信し、受信した演習問題に対する回答の内容または正誤に基づいて、受講者の動画像に対する理解度を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ウェブラーニング中の受講者の様子、態度、反応等を確認することは困難であり、特に大人数の受講者へのオンライン授業では講師は受講者全体の反応を得ることは難しかった。また、録画映像を使用したオンライン授業では、講師は、配信中にリアルタイムで受講者の様子をモニタリングする場合が多く、各受講者の反応を確認することは困難であった。
【0005】
そのような受講者の反応の確認が困難なオンライン講義において、講義後に理解度テストを実施しようとすると、予め用意した単一のテスト問題しか提供できず、提供されるテスト問題は、受講者に適した難易度、あるいは出題範囲とは限らないという課題がある。
【0006】
本開示は、上述した従来の状況に鑑みて案出され、オンライン講義を受講する視聴者により適したテスト問題の作成を支援する問題作成支援方法および問題作成支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、オンライン映像を視聴するN(N:2以上の整数)人の視聴者のそれぞれにより使用される複数の視聴者端末との間で通信可能に接続された1つ以上のコンピュータを含んで構成される問題作成支援システムが行う問題作成支援方法であって、前記オンライン映像を配信する配信者により指定された映像を前記視聴者端末に送信し、前記視聴者端末で映像を視聴する前記視聴者の視聴状況を示す指標を取得し、取得された前記指標に基づいて、前記オンライン映像に関するテスト問題を作成する、問題作成支援方法を提供する。
【0008】
また、本開示は、オンライン映像を視聴するN(N:2以上の整数)人の視聴者のそれぞれにより使用される複数の視聴者端末と配信者端末との間で通信可能に接続され、前記オンライン映像を前記複数の視聴者端末に配信する通信部と、前記複数の視聴者端末のそれぞれから前記視聴者の注目度を取得する取得部と、取得された前記視聴者の注目度に基づいて、前記オンライン映像に関するテスト問題を作成する作成部と、を備える、問題作成支援装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、オンライン講義を受講する視聴者により適したテスト問題の作成を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る問題作成支援システムにおける配信者端末とサーバの内部構成例を示すブロック図
【
図2】実施の形態1に係る問題作成支援システムにおける視聴者端末の内部構成例を示すブロック図
【
図3】実施の形態1における配信画面の一例を説明する図
【
図4】実施の形態1に係る問題作成支援システムの動作手順例を示すシーケンス図
【
図5】問題作成支援システムが出力するテスト問題の一例を示す図
【
図6A】実施の形態1における出題モード選択画面の一例を説明する図
【
図6B】実施の形態1における出題モード選択画面の一例を説明する図
【
図7】実施の形態1における配信映像の各セクションと出題範囲の割り当て処理例を示すフローチャート
【
図8】実施の形態1におけるセクションと指標値との紐付け処理例を示すフローチャート
【
図9】実施の形態1におけるテスト問題作成処理例を示すフローチャート
【
図10】実施の形態1における問題データベースの一例を説明する図
【
図11】実施の形態1におけるレビュー画面の一例を説明する図
【
図12】実施の形態1における各セクション、注目度、出題範囲の関係を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る問題作成支援方法および問題作成支援装置の構成および作用を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0012】
(実施の形態1)
実施の形態1に示す例では、オンライン講義受講中の視聴者の注目度を利用して、講義に関するテスト問題を作成する。これにより、配信者は、注目度の観点でのテスト問題の選択指針を知ることができる。
【0013】
以下、
図1~
図12を用いて、実施の形態1を説明する。
【0014】
図1は、実施の形態1に係る問題作成支援システム100における配信者端末PT1とサーバS1の内部構成例を示すブロック図である。
図2は、実施の形態1に係る問題作成支援システム100における視聴者端末PS1,…の内部構成例を示すブロック図である。
図3は、実施の形態1における配信画面SC1の一例を説明する図である。実施の形態1に係る問題作成支援システム100は、配信者端末PT1と、サーバS1と、複数の視聴者端末PS1とを含んで構成される。なお、
図1に示す問題作成支援システム100の構成は一例であり、これに限定されなくてもよい。
【0015】
問題作成支援装置の一例としての配信者端末PT1は、オンライン映像配信で映像配信を行う配信者により操作され、例えば、PC(Personal Computer)、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等により実現される。配信者端末PT1は、ネットワークNWを介して、サーバS1およびオンライン映像配信を視聴する1人以上の視聴者のそれぞれにより使用される視聴者端末PS1のそれぞれとの間で接続される。
【0016】
配信者端末PT1は、オンラインで配信する映像をサーバS1に送信する。また、配信者端末PT1は、配信者から入力されたテスト問題作成に関する情報をサーバS1に送信する。
【0017】
配信者端末PT1は、通信部10と、プロセッサ11と、メモリ12と、撮像部13と、入力部14と、音声入力部15Aと、音声出力部15Bと、表示部16と、を含んで構成される。なお、
図1では図示を省略しているが、配信者端末PT1は、2つ以上の表示部を備えてもよい。
【0018】
通信部10は、ネットワークNWを介して、サーバS1および複数の視聴者端末PS1のそれぞれとの間でデータの送受信を実行する。通信部10は、配信者により指定されたオンライン映像をサーバS1に送信したり、プロセッサ11から出力された各種設定情報、各種制御指令等をサーバS1に送信したりする。また、通信部10は、サーバS1から送信された各種画面をプロセッサ11に出力する。
【0019】
ここでのオンライン映像は、例えば、ライブ映像、事前に録画された録画映像、プレゼンテーション用の複数の画像データのそれぞれにより構成されたスライド資料、PDF形式の資料、画像データ等を選択できる。
【0020】
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成されて、メモリ12と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ11はメモリ12に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。
【0021】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)等による半導体メモリと、SSD(Solid State Drive)あるいはHDD(Hard Disk Drive)等によるストレージデバイスのうちいずれかと、を含む記録デバイスを有する。
【0022】
撮像部13は、例えばCCD(Charged-CoupledDevice)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子であり、撮像面に結像した光学像を電気信号に変換する。
【0023】
入力部14は、例えばタッチパネル、キーボード、マウス等を用いて構成されたユーザインタフェースである。入力部14は、受け付けられた配信者の操作を電気信号(制御指令)に変換して、プロセッサ11に出力する。なお、入力部14がタッチパネルを用いて構成される場合、入力部14は、表示部16と一体的に構成されてよい。
【0024】
音声入力部15Aは、例えばマイク等により構成され、収音された配信者の音声(音)を電気信号に変換し、プロセッサ11に出力する。プロセッサ11に出力された電気信号は、通信部10からネットワークNWを介して各視聴者端末PS1に送信され、視聴者端末PS1のそれぞれが備える音声出力部15Bから出力される。
【0025】
音声出力部15Bは、例えばスピーカ、イヤホン、ヘッドフォン等により構成され、複数の視聴者端末PS1のそれぞれから送信された視聴者の音声(音)に基づく電気信号を、音声(音)に変換して出力する。
【0026】
出力部の一例としての表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electroluminescence)等のディスプレイを用いて構成される。表示部16は、プロセッサ11から出力された各種画面を表示する。
【0027】
問題作成支援装置の一例としての視聴者端末PS1は、オンライン映像配信を視聴する視聴者により操作され、例えば、PC、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等により実現される。複数の視聴者端末PS1のそれぞれは、ネットワークNWを介して、サーバS1および配信者端末PT1との間で接続される。
【0028】
視聴者端末PS1,…のそれぞれは、ディスプレイとスピーカとを備え、ネットワークNWを介して受信したオンライン映像を視聴者に視聴させる。また、複数の視聴者端末PS1のそれぞれは、視聴者を撮像可能な撮像部23を備え、撮像された視聴者画像から視聴者の生体情報を抽出したり、視聴者の姿勢、表情、視線位置等を検出したりする。また、複数の視聴者端末PS1のそれぞれは、抽出された視聴者の生体情報と、算出された視聴者の視線位置と、視聴者の識別情報とを対応付けてサーバS1に送信する。
【0029】
視聴者端末PS1は、通信部20と、プロセッサ21と、メモリ22と、撮像部23と、入力部24と、音声入力部25Aと、音声出力部25Bと、表示部26と、を含んで構成される。
【0030】
通信部20は、ネットワークNWを介して、サーバS1および配信者端末PT1との間でデータの送受信を実行する。通信部20は、サーバS1から送信された映像配信画面、各種画面等をプロセッサ21に出力する。また、通信部20は、プロセッサ21から出力された視聴者画像、視聴者の生体情報、視聴者の姿勢、視聴者の表情、視聴者の視線位置、視聴者の識別情報等をサーバS1に送信する。また、通信部20は、入力部24に入力される視聴者の操作をサーバS1に送信してもよい。また、通信部20は、表示部26に表示される配信画面SC1のアクティブ状態に関する情報をサーバS1に送信してもよい。アクティブ状態は、配信画面SC1が表示部26において最前面に表示されている状態を示す。アクティブ状態に関する情報は、例えば、配信画面SC1の画面サイズが表示部26の表示面積に対してどの程度の大きさで表示されているかの情報、アクティブ状態および/または非アクティブ状態の時間、配信時間に対するアクティブ状態および/または非アクティブ状態の割合等の情報を含む。
【0031】
プロセッサ21は、例えばCPUまたはFPGAを用いて構成されて、メモリ22と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ21は、メモリ22に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。例えば、プロセッサ21は、処理部21Aによる視聴者画像から視聴者の生体情報を抽出する機能、視聴者画像から視聴者の姿勢、表情、視線位置等を算出する機能等を実行する。
【0032】
メモリ22は、RAMおよびROM等による半導体メモリと、SSDあるいはHDD等によるストレージデバイスのうちいずれかと、を含む記録デバイスを有する。メモリ22は、CNN解析処理に用いられる学習モデル、視聴者の識別情報等を記憶する。
【0033】
撮像部23は、例えばCCDまたはCMOSの固体撮像素子であり、撮像面に結像した光学像を電気信号に変換する。撮像部23は、視聴者を撮像した視聴者画像をプロセッサ21に出力する。
【0034】
入力部24は、例えばタッチパネル、キーボード、マウス等を用いて構成されたユーザインタフェースである。入力部24は、受け付けられた視聴者操作を電気信号(制御指令)に変換して、プロセッサ21に出力する。なお、入力部24がタッチパネルを用いて構成される場合、入力部24は、表示部26と一体的に構成されてよい。
【0035】
音声入力部25Aは、例えばマイク等により構成され、収音された視聴者の音声(音)を電気信号に変換し、プロセッサ21に出力する。プロセッサ21に出力された電気信号は、通信部20からネットワークNWを介してサーバS1、あるいは配信者端末PT1に送信される。
【0036】
音声出力部25Bは、例えばスピーカ、イヤホン、ヘッドフォン等により構成され、配信者端末PT1から送信された配信者の音声(音)に基づく電気信号を、音声(音)に変換して出力する。
【0037】
表示部26は、例えばLCDまたは有機EL等のディスプレイを用いて構成される。表示部26は、プロセッサ21から出力されたオンライン映像の配信画面SC1(
図3参照)等を表示する。
【0038】
問題作成支援装置の一例としてのサーバS1は、ネットワークNWを介して配信者端末PT1および複数の視聴者端末PS1のそれぞれとの間で接続される。
【0039】
サーバS1は、配信者端末PT1から送信されたオンライン映像を複数の視聴者端末PS1のそれぞれに送信して配信を行い、複数の視聴者端末PS1のそれぞれから受信した視聴者情報を用いて、テスト問題を作成する。
【0040】
サーバS1は、通信部30と、プロセッサ31と、メモリ32と、を含んで構成される。
【0041】
通信部30は、ネットワークNWを介して、配信者端末PT1および複数の視聴者端末PS1のそれぞれとの間でデータの送受信を実行する。通信部30は、配信者端末PT1から送信された各種制御指令、各種設定情報、オンライン映像のデータ、視聴者の生体情報等をプロセッサ31に出力する。また、通信部30は、プロセッサ31から出力された各種画面を対応する端末装置(配信者端末PT1あるいは視聴者端末PS1,…)に送信する。
【0042】
プロセッサ31は、例えばCPUまたはFPGAを用いて構成されて、メモリ32と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ31は、メモリ32に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。なお、ここでいう各部は、後述のセクション分割部31A、指標推定部31B、セクション割当部31C、および、テスト問題作成部31D等である。
【0043】
メモリ32は、RAMおよびROM等による半導体メモリと、SSDあるいはHDD等によるストレージデバイスのうちいずれかと、を含む記録デバイスを有する。メモリ32は、配信者の識別情報、複数の視聴者のそれぞれの識別情報、問題データベース32A等を記憶する。
【0044】
問題データベース32Aは、テスト問題の問題候補に、問題候補の説明、出題範囲、難易度等の項目を紐付けて格納する。ここで、各出題範囲は、1個以上の問題候補が紐付けられる。
【0045】
配信者端末PT1、またはテスト問題の作成権限を有するその他の端末(不図示)は、問題データベース32Aにアクセス可能であって、出題範囲、難易度、問題候補等の追加、削除あるいは更新等の編集を行うことが可能である。なお、問題データベース32Aに格納されている問題候補は、配信者端末PT1により入力された過去のテスト問題で出題された問題候補であってもよいし、配信者端末PT1から新たに入力された問題候補であってもよい。
【0046】
次にプロセッサ31の機能であるセクション分割部31Aについて説明する。セクション分割部31Aは、オンライン映像を時分割し、複数のセクションに分割する。この分割処理は、配信者による入力操作(つまり、手動)に従って行われてもよい。また、セクション分割部31Aは、オンライン映像を解析して、オンライン映像中の話題、観点等を推定する。セクション分割部31Aは、推定された話題、観点等に基づいてセクション分割ポイント(時刻)を判定し、判定されたセクション分割ポイントに基づいて、オンライン映像を分割し、複数のセクションを生成してもよい。
【0047】
次に、プロセッサ31の機能である指標推定部31Bについて説明する。指標推定部31Bは、視聴者端末PS1から受信した受信データをもとに、視聴者の視聴状況を示す指標値を推定する。また、指標推定部31Bは、視聴者ごとに指標値を集計して、視聴者全体、または選択された複数の視聴者のそれぞれの指標値(例えば、注目度、関心度、理解度)の平均値、中央値等を算出する。
【0048】
指標推定部31Bは、指標値として、例えば、視聴者の注目度、関心度、理解度等を推定する。ここでいう注目度、関心度、理解度は、例えば、視聴者端末PS1のそれぞれから受信した視聴者の視線情報、皮膚温度等のバイタル情報、視聴者の顔の向き、体の姿勢、表情、あるいは視聴者端末PS1の表示部16のアクティブ状態に関する情報、マウスの操作情報等を利用して推定される。なお、指標値の更なる具体例は後述する。
【0049】
次に、プロセッサ31の機能であるセクション割当部31Cについて説明する。セクション割当部31Cは、分割された各セクションに、そのセクションのトピック(例えば、話題、講義内容等)に関連するテスト問題の出題範囲を紐付ける。
【0050】
次にプロセッサ31の機能であるテスト問題作成部31Dについて説明する。テスト問題作成部31Dは、配信者端末PT1から送信された問題候補の選定条件と、各セクションの指標値とを用いて、問題データベース32Aに格納された1以上の問題候補を抽出し、抽出された問題候補を使用してテスト問題40(
図5参照)を作成する。ここで、
図5にサーバS1が作成するテスト問題40の一例を示す。
【0051】
次に、
図4、
図5を参照して、実施の形態1に係る問題作成支援システム100の動作について説明する。
図4は、実施の形態1に係る問題作成支援システム100の動作手順例を示すシーケンス図である。
図5は、問題作成支援システム100が出力するテスト問題の一例を示す図である。なお、
図4に示す動作手順、および
図5に示すテスト問題40は一例であり、これに限定されなくてもよい。また、サーバS1が処理する各ステップの一部またはすべての処理は、配信者端末PT1あるいは視聴者端末PS1,…により行われてもよい。
【0052】
また、以降の説明では、説明を分かり易くするためにオンライン映像としてライブ映像を使用する例について説明する。ライブ映像は、例えば、配信者(講師)の講演をリアルタイムで撮影した映像、配信者が資料を使いながら授業をしている様子をリアルタイムで撮影した映像等である。
【0053】
配信者端末PT1は、配信者によるテスト問題の作成に関する出題モード選択操作を受け付ける(ST101)。配信者端末PT1は、選択された出題モードの情報をサーバS1に送信する(ST102)。
【0054】
配信者端末PT1は、配信者のライブ映像の配信を開始する配信者操作を受け付けるとオンライン映像の配信を開始し(ST103)、ライブ映像の配信開始を要求する制御指令を生成して、サーバS1に送信する(ST104a)。
【0055】
サーバS1は、配信者端末PT1から受信したライブ映像を複数の視聴者端末PS1,…のそれぞれに送信し、ライブ映像を配信する(ST104b)。
【0056】
サーバS1は、ライブ映像の配信が開始されると、ライブ映像を解析し、セクションの分割を開始する(ST105)。
【0057】
視聴者端末PS1,…は、サーバS1から受信したライブ映像の再生(表示)を開始し(ST106)、視聴者情報(バイタル情報、操作情報等)のセンシングを開始する(ST107)。視聴者端末PS1は、センシングされた視聴者の視線、体温等のバイタル情報、視聴者端末PS1,…の操作状況等をサーバS1に送信する(ST108)。
【0058】
サーバS1は、視聴者端末PS1,…から受信した視聴者情報に基づいて、視聴者の視聴状況(つまり、指標値)の推定を開始する(ST109)。
【0059】
配信者端末PT1は、配信者による配信終了の操作を受け付けると(ST110)、サーバS1と視聴者端末PS1,…とに配信終了の通知を送信する(ST111a,ST111b)。なお、視聴者端末PS1,…への配信終了の通知は、サーバS1により実行されてもよく、例えば、配信者端末PT1から配信終了の通知を受信したサーバS1が視聴者端末PS1,…へ配信終了の通知を送信してもよい。
【0060】
サーバS1は、推定された視聴状況(指標値)に基づいて、問題候補を選択してテスト問題40を作成し(ST114)、作成されたテスト問題40を視聴者端末PS1,…のそれぞれに送信する(ST115b)。また、サーバS1は、作成されたテスト問題40を配信者端末PT1に送信してもよい(ST115a)。なお、上述した出題モードの選択(ST101)、オンライン映像のセクションの分割(ST105)、視聴状況の推定(ST109)およびテスト問題の作成(ST114)に関する詳細は後述する。
【0061】
次に、
図6Aおよび
図6Bを参照して、ステップST101の出題モードの選択処理について詳細に説明する。
図6Aは、実施の形態1における出題モード選択画面SC2の一例を説明する図である。
図6Bは、実施の形態1における出題モード選択画面SC3の一例を説明する図である。
【0062】
図6Aに示す出題モード選択画面SC2は、視聴者全体の出題モードを一括で選択可能な画面である。
図6Bに示す出題モード選択画面SC3は、視聴者ごとの出題モードを選択可能な画面である。なお、
図6Aおよび
図6Bのそれぞれに示す出題モード選択画面SC2,SC3のそれぞれは一例であり、これに限定されなくてもよい。
【0063】
配信者端末PT1は、表示部16に出題モード選択画面SC2,SC3を表示し、入力部14により配信者の入力操作を受け付ける。
図6A、
図6Bに示す出題モード選択画面SC2,SC3は、選択項目「難易度」、「注目度」、「出題範囲」を含む。なお、注目度は、視聴状況を示す指標値の一例であり、これに限定するものではない。すなわち、指標値として注目度以外の指標が利用されてもよい。
【0064】
選択項目「難易度」は、出題される問題候補の難易度の選択を受け付け可能な項目であって、例えば、3段階(「1」、「2」、「3」)の難易度の選択を受け付ける。また、選択項目「難易度」は、難易度を指定せず、ランダムな選出(「R:Random」)を行う設定も受け付け可能である。
【0065】
選択項目「注目度」は、出題される問題候補の抽出に用いられる選択項目「注目度(P:Personal)」および選択項目「注目度(G:Group)」のそれぞれの指標値のレベルの選択を受け付け可能であって、例えば、指標値のレベルとして3段階(「L:Low」、「M:Middle」、「H:High」)の選択を受け付ける。選択項目「注目度(P)は、視聴者個人の注目度のレベルに関する選択を受け付ける。選択項目「注目度(G)」は、すべての視聴者の注目度に基づいて算出された指標値(例えば、平均値)のレベルに関する選択を受け付ける。また、選択項目「注目度(P)」、「注目度(G)」は、注目度のレベルを指定せず、ランダムな選出(「R:Random」)を行う設定も受け付け可能である。
【0066】
選択項目「出題範囲」は、出題される問題候補の出題範囲(「A」、「B」、「C」)の選択を受け付ける。例えば、
図6A,
図6Bに示す出題モード選択画面SC2,SC3のそれぞれは、選択肢「A」で整数の計算、選択肢「B」で小数点の計算、選択肢「C」で分数の計算に関する出題範囲の選択を受け付ける。サーバS1は、選択された選択肢に対応する出題範囲が紐付けられた問題候補を抽出する。
【0067】
なお、選択項目「難易度」、「注目度(P)」、「注目度(G)」、「出題範囲」のそれぞれの設定において、選択される選択肢の数は、1つでも複数でもよい。但し、選択項目において選択肢「R」が選択される場合、その他の選択肢は、選択されないように設定される方が好ましい。また、選択項目「注目度(P)」および選択項目「注目度(G)」は、いずれか一方の選択肢が選択されるだけでもよい。例えば、選択項目「注目度(P)」および選択項目「注目度(G)」は、出題モード選択画面SC2のように選択項目「注目度(G)」の選択肢のみが選択されてもよい。この場合、サーバS1は、テスト問題を作成する際に、選択項目「注目度(G)」で選択された選択肢のみを考慮し、選択項目「注目度(P)」を考慮しない。一方、出題モード選択画面SC3のように、選択項目「注目度(P)」および選択項目「注目度(G)」の両方の選択肢が選択される場合、サーバS1は、選択された両方の選択肢を考慮したテスト問題を作成する。
【0068】
また、
図6Aに示すように、配信者は、出題モードの選択において、出題モード選択画面SC2を利用して全体一括設定を行ってもよい。全体一括設定が行われる場合、サーバS1は、オンライン映像を視聴するすべての視聴者に同じ出題モードを一括して設定することができる。ここで、出題モード選択画面SC2を利用して全体一括設定を行った場合には、サーバS1は、視聴者全員に同一のテスト問題40を作成する。
【0069】
一方、
図6Bに示すように、配信者は、出題モード選択画面SC3を利用して視聴者ごとに個別設定を行ってもよい。個別設定が行われる場合、サーバS1は、視聴する視聴者に対してそれぞれ個別に出題モードを設定することができる。また、配信者は、全体一括設定を行った後に、特定の視聴者のみに対して個別設定を行うこともできる。出題モード選択画面SC3を利用して特定の視聴者に対して個別設定が行われた場合には、サーバS1は、その特定の視聴者に対して、個別設定された出題モードに従ってテスト問題40を作成し、その他の視聴者に対しては出題モード選択画面SC2で全体一括設定された出題モードに従って他の問題候補を含む他のテスト問題(不図示)を作成する。
【0070】
配信者端末PT1は、表示部16に出題モード選択画面SC2あるいは出題モード選択画面SC3を表示して、配信者の入力操作を受け付ける。配信者端末PT1は、入力された出題モードの情報をサーバS1に送信する。
【0071】
サーバS1は、このような出題モードの選択を受け付けできることで、作成されるテスト問題40の難易度を調整することができる。例えば、サーバS1は、設定された出題モードに基づいて、注目度の高いセクションからより多く出題することで、テスト問題の正答率をあげることができる。また、例えば、サーバS1は、設定された出題モードに基づいて、注目度の低いセクションから多く出題することで、テスト問題の正答率を下げることができる。また、例えば、サーバS1は、設定された出題モードに基づいて、低いセクションからより多く出題し、高いセクションからより少なく抽出することで、回答者の正解率の分散を広げることができる。
【0072】
次に、ステップST105で行うセクションの分割について説明する。セクションの開始、または開始と終了とを区別するための分割ポイントは、配信開始前に予め定められてもよく、配信中または配信後に配信者によって手動で決定されてもよい。サーバS1は、ステップST104で受信したライブ映像を分析し、分割ポイントを推定してもよい。
【0073】
まず、分割ポイントが予め定められる場合の具体例について説明する。例えば、配信者は、配信開始前に入力部14等を用いて、分割ポイントとなる時刻を設定し、この設定された時刻情報をサーバS1に送信する。例えば、分割ポイントとして、10分、30分、60分、90分が設定されている場合、セクション分割部31Aは、配信開始から10分までの時間帯をセクション1、10分から30分までの時間帯をセクション2、30分から60分までの時間帯をセクション3、60分から90分までの時間帯をセクション4、90分から配信終了までの時間帯をセクション5としてライブ映像を分割する。これにより、サーバS1は、配信終了後に即座にセクション分割、およびテスト問題の作成が可能となる。この手法は、例えば、配信されるオンライン映像のコンテンツの時間割が事前に決まっているとき等に特に有効である。なお、上述した分割ポイントとなる時刻の設定は、配信開始前であれば任意のタイミングで行われてもよく、例えば、ステップST101の出題モード選択処理のタイミングで行われてもよい。
【0074】
次に、分割ポイントを手動で決定する場合の具体例について説明する。例えば、配信終了後に、ライブ映像は、サーバS1、配信者端末PT1、または事前に指定された第三者の端末(不図示)に保存される。このとき、配信者は、配信終了後にこの保存されたライブ映像を確認し、手動で複数のセクションに分割する。これにより、配信者の意図をより反映させ、より適切なセクション分割およびテスト問題の作成が可能となる。この手法は、例えば、配信終了からテスト問題の送信までの時間が十分にあり、配信者によるセクション分割が許容される場合に特に有効である。
【0075】
また、例えば、分割ポイントは、配信中の配信者端末PT1が「セクション切替え」の切替ボタン(不図示)を表示部16に表示し、配信者がこのボタンをクリック(選択)することで指定(設定)されてもよい。すなわち、配信者が配信中に切替ボタンを入力すると、入力された時刻情報は配信者端末からサーバS1に通知される。セクション分割部31Aは、通知された時刻情報に基づいて、セクション分割を実行する。これにより、サーバS1は、配信終了後に即座にセクション分割およびテスト問題の作成が可能となる。この手法は、例えば、配信状況に応じて適切にセクション分割が可能であるため、配信者が視聴者と双方向にコミュニケーションを取りながらコンテンツを配信する際に特に有効である。
【0076】
次に、ライブ映像から分割ポイントを推定する場合の具体例について説明する。セクション分割部31Aは、ライブ映像の画像情報を分析し、ライブ映像中に表示される資料スライドの切り替わり、ライブ映像中に映り込む板書に書き込まれた文章を配信者が消去するタイミング等を抽出したり、ライブ映像の音声情報を分析し、配信者の発言内容を解析し、話題が転換するタイミングを抽出したりする。セクション分割部31Aは、このように抽出されたタイミングに基づいて、分割ポイントを推定し、セクションの分割を行う。
【0077】
次に、ステップST109で行う注目度推定について説明する。サーバS1は、配信中に取得された生体情報、操作情報に基づいて、視聴者ごとの指標値を算出(評価)する。
【0078】
サーバS1は、ステップST108で視聴者端末から逐次送信される視聴者情報を解析して、ライブ映像の時系列に対する視聴者ごとの注目度を算出する。注目度の推定に用いる視聴者情報は、視線、皮膚温度等のバイタル、視聴者の顔の向き、体の姿勢、視聴者端末PS1のウィンドウの表示状態、マウスの操作等である。
【0079】
次に、
図7を参照してステップST112で行う、問題データベース32Aに格納された問題候補の出題範囲と各セクションとの紐付け処理について説明する。
図7は、実施の形態1における配信映像の各セクションと出題範囲の割り当て処理例を示すフローチャートである。
【0080】
セクション割当部31Cは、分割された1つのセクションに対応するトピックが決定済みであるか否かを判定する(ST112a)。セクション割当部31Cは、トピックが決定されていないと判定した場合(ST112a,NO)、セクションの内容を分析し、トピックを推定する(ST112b)。セクション割当部31Cは、トピックを推定した場合、または、トピックがすでに決定されていると判定した場合(ST112a,YES)、トピックに基づくセクションを、問題データベース32Aのひとつの出題範囲に割り当てる(ST112c)。例えば、トピックが「整数の計算」である場合、このセクションは、「出題範囲A:整数の計算」に割り当てられる。また、セクション割当部31Cは、セクションのトピックを用いて自然言語検索、あいまい検索等を行い、検索された問題の説明に紐づく出題範囲を、そのセクションに対応する出題範囲として割り当ててもよい。
【0081】
セクション割当部31Cは、すべてのセクションに出題範囲の割り当てが終了したか否かを判定する(ST112d)。セクション割当部31Cは、すべてのセクションに出題範囲の割り当てが終了していないと判定した場合(ST112d,NO)、出題範囲の割り当て対象を次のセクションに設定し(ST112e)、ステップST112aに戻り、次のセクションに出題範囲の割り当てを実行する。セクション割当部31Cは、すべてのセクションに出題範囲の割り当てが終了したと判定した場合(ST112d,YES)、同一の出題範囲が割り当てられたセクションを結合する(ST112f)。
【0082】
これにより、セクション割当部31Cは、セクションの分割処理において、誤って1つのセクションを複数に分割した場合には修正することができる。例えば、同一トピックのセクションを複数のセクションに分割した場合、分割されたそれぞれのセクションは、同一の出題範囲が紐付けられる。このような場合、セクション割当部31Cは、出題範囲が同じセクション同士を結合することで正しいセクションを復元することができる。
【0083】
ここで、配信者によりトピックが決定済みである場合の具体例について説明する。例えば、上述したように配信前に分割ポイントを設定する際、配信者は、配信者端末PT1を操作して、事前に各セクションのトピックを決定しておいてもよいし、あるいは、配信中または配信後に生成された各セクションのトピックを決定してもよい。このような場合、セクション割当部31Cは、トピックが配信者によって決定されているため、トピックの推定処理を省略する。
【0084】
次に、トピックの推定処置の具体例について説明する。セクション割当部31Cは、ライブ映像の画像情報を分析し、ライブ映像に映る資料スライド、板書の文字、文章を認識する。また、セクション割当部31Cは、ライブ映像の音声情報を分析し、配信者の発言を文章として認識する。セクション割当部31Cは、認識された文章をGPT-2、GPT-3などの言語モデルを用いて要約し、この要約結果に基づいて、セクションのトピックを決定する。セクション割当部31Cは、この推定されたトピックに対応する出題範囲を選択する。セクション割当部31Cは、選択された出題範囲を各セクションに対応する出題範囲に割り当てられる。
【0085】
なお、他のトピックの推定処理の方法として、セクション割当部31Cは、オンライン映像配信に使用されるスライド中に配信のトピックの情報を記録した二次元コード等が埋め込まれている場合、ライブ映像に映る二次元コードを認識することでセクションのトピックを取得してもよい。
【0086】
なお、サーバS1は、配信者のためにセクションの分割結果を示すレビュー画面SC4(
図11参照)を作成してもよい。
図11は、実施の形態1におけるレビュー画面SC4の一例を説明する図である。サーバS1は、分割されたセクション毎にそのセクションの代表画像としてのサムネイル画像を生成し、複数のサムネイルのそれぞれを含むセクションの分割結果を示すレビュー画面SC4を作成する。なお、レビュー画面SC4は、サムネイル画像等の静止画だけでなく、短い動画を含んで作成されてもよい。
【0087】
サーバS1は、作成されたレビュー画面SC4を配信者端末PT1に送信する。配信者端末PT1は、サーバS1から送信されたレビュー画面SC4を表示部16に表示し、配信者による確認と修正操作とを受け付ける。配信者端末PT1は、受け付けられた修正操作に基づいて、修正後の修正データを生成し、サーバS1に送信する。サーバS1は、受信した修正データに基づいて、現在のセクションの分割結果を修正する。
【0088】
以上より、サーバS1は、分割された各々のセクションの内容に対応する出題範囲を紐付けることができる。
【0089】
なお、上述の説明において、配信映像がライブ映像である場合の出題範囲と各セクションとの紐付け処理例について説明したが、配信される映像は、録画映像でもよい。配信者端末PT1により録画映像が配信される場合、サーバS1は、上述した方法でセクションを分割し、分割されたセクションに出題範囲を紐付けてもよいが、予めセクションの分割および出題範囲の紐付けが実施されている方が好ましい。
【0090】
次に、
図8を参照して、ステップST113で行われるセクションと指標値との紐付け処理について説明する。
図8は、実施の形態1におけるセクションと指標値との紐付け処理例を示すフローチャートである。
【0091】
指標推定部31Bは、分割ポイントの時刻情報に基づいて、時系列で記録されている各指標値(注目度等)を各セクションに割り当てる(ST113a)。次に、指標推定部31Bは、視聴者のセクションのそれぞれに注目度を紐付けて登録する(ST113b)。例えば、指標推定部31Bは、1つのセクションに異なる時刻に算出された複数の指標値のそれぞれが割り当てられる場合、これらの指標値から算出された値(平均値、中央値、最大値、最頻値等)を、そのセクションにおける指標値(注目度(P))として登録する。さらに、指標推定部31Bは、同一セクションにおける視聴者ごとの指標値(注目度(P))の平均値(または、中央値、最大値、最頻値等)を算出して、この同一セクションにおける視聴者全体の指標値(注目度(G))として登録する(ST113c)。ここで、注目度(P)、および注目度(G)の値は、算出された値を「L:Low」、「M:Middle」、「H:High」の3段階に分類して登録する。
【0092】
上述した処理により、セクションに紐付けされた情報について
図12を用いて説明する。
図12は、実施の形態1における各セクション、注目度、出題範囲の関係を説明する図である。サーバS1は、各々のセクションに、問題の出題範囲と、複数の視聴者の注目度(P1),(P2),(P3)のそれぞれと、視聴者全員の平均の注目度(G)とを紐付ける。
【0093】
次に、
図9,
図10を参照して、ステップST114のテスト問題の作成処理について説明する。
図9は、実施の形態1におけるテスト問題作成のフローチャートを示す図である。
図10は、実施の形態1における問題データベースの一例を説明する図である。問題データベース32Aは、テスト問題の問題候補を保存し、各問題候補とテスト問題として選定される条件(例えば、出題範囲、難易度等)とを紐付けて保存する。
【0094】
テスト問題作成部31Dは、ステップST102で配信者端末PT1から送信された出題モード情報と、各セクションの指標値情報とを取得し(ST114a)、問題データベース32Aから、出題モード情報が示す問題候補の選定条件を満たす問題候補を絞り込む(ST114b)。テスト問題作成部31Dは、さらに、出題モードで設定された指標値と、各セクションの指標値とを比較して(ST114c)、指標値が一致するセクションに対応する問題候補を問題データベース32Aから抽出して、テスト問題40を作成する(ST114d)。
【0095】
例えば、
図6Aの出題モード選択画面SC2のようにモード情報が入力される場合、テスト問題作成部31Dは、問題データベース32Aから出題範囲「A」、「B」、「C」に対応する問題を問題候補として抽出する。具体的には、複数の問題「No.A-1」~「No.C-K」のそれぞれがテスト問題の問題候補として抽出される。次に、テスト問題作成部31Dは、テスト問題の問題候補から、ステップST113において選択項目「注目度(G)」が「H:High」であると判定されたセクションに対応する出題範囲に含まれる問題候補を選択することで、テスト問題40を作成する。
【0096】
テスト問題作成部31Dは、事前に設定された問題数に対応する数の問題候補を選択する。なお、テスト問題作成部31Dは、絞り込まれた問題候補の数が、設定された問題数よりも少ないと判定した場合、出題モード情報の変更を促す旨のメッセージを作成して、配信者端末PT1に送信してもよいし、問題候補の選定条件が部分一致する問題候補を抽出してテスト問題40を作成してもよい。
【0097】
また、
図6Bの出題モード選択画面SC3に示す出題モード情報が入力された場合、テスト問題作成部31Dは、出題範囲「A」、「C」に対応する問題を問題候補として選択し、出題範囲「A」、「C」に対応する問題候補のうち難易度「3」に対応する問題候補をテスト問題の問題候補として抽出する。具体的には、テスト問題作成部31Dは、問題「No.A-N」、「No.B-M」、「No.C-K」をテスト問題の問題候補として抽出し、抽出された問題候補から、ステップST113において選択項目「注目度(P)」が「M:Middle」または、「H:High」であると判定したセクションに対応する出題範囲に含まれる問題候補を選択することで、この中からテスト問題40の作成に使用される最終的な問題候補を選択する。
【0098】
なお、出題モード選択画面SC3で設定された出題モードのように選択項目「注目度(P)」を利用する場合、注目度の値が視聴者ごとに値が異なるため、絞り込まれる問題候補は視聴者ごとに異なる。すわなち、サーバS1は、各視聴者により適したテスト問題を提供することができる。
【0099】
以下、視聴者に関する情報から、視聴者の視聴状況を示す指標値の算出に関する具体例を説明する。視聴者に関する情報は、例えば、視聴者の生体情報、視聴者端末PS1,…への入力情報、操作情報などである。また、視聴者の視聴状況を示す指標は、例えば、配信されたオンライン映像に対する視聴者の関心度、共感度、理解度などである。なお、詳細は後述するが、指標値は、配信者の生体情報、配信者端末への入力情報などを用いて算出されてもよい。
【0100】
ここで、関心度の算出処理例について説明する。関心度は、配信者の生体情報と視聴者の生体情報との相関(つまり、類似度)、各種入力情報、生体情報等に基づいて推定される。
【0101】
例えば、配信者の生体情報と視聴者の生体情報との相関は、配信者の視線位置と、視聴者の視線位置との間の距離に基づいて算出された類似度を用いて算出(評価)される。このような場合、サーバS1における指標推定部31Bは、配信者が各視線位置を見続けた合計凝視時間を算出し、算出された合計凝視時間が最も長い視線位置を抽出する。同様に、指標推定部31Bは、視聴者ごとの視線位置の情報に基づいて、各視聴者が各視線位置を見ていた合計凝視時間を算出し、算出された合計凝視時間が最も長い視線位置を視聴者ごとに抽出する。指標推定部31Bは、抽出された配信者の視線位置と視聴者の視線位置との間の距離を正規化することで関心度を算出する。
【0102】
また、例えば、配信者の生体情報と視聴者の生体情報との相関は、配信者の視線動線データと視聴者の視線動線データとの類似度を用いて算出(評価)される。このような場合、サーバS1における指標推定部31Bは、配信者の視線位置の情報に対応付けられた撮像時刻に基づいて、配信者の視線位置を時系列順に並び変えることで配信者の視線位置の時系列変化を示す視線動線データを生成する。同様に、指標推定部31Bは、視聴者の視線位置の情報に対応付けられた撮像時刻に基づいて、視聴者の視線位置を時系列順に並び変えることで視聴者の視線位置の時系列変化を示す視線動線データを視聴者ごとに生成する。指標推定部31Bは、生成された配信者の視線動線データと視聴者の視線動線データとを用いて、所定時刻ごとの2つの視線動線データ上の視線位置の平均距離(類似度)を算出する。指標推定部31Bは、抽出された配信者の視線位置と視聴者の視線位置との間の平均距離を正規化することで関心度を算出する。
【0103】
また、例えば、配信者の生体情報と視聴者の生体情報との相関は、配信者の視線ヒートマップと視聴者の視線ヒートマップとの類似度を用いて算出(評価)される。このような場合、サーバS1における指標推定部31Bは、蓄積された配信者の各視線位置の情報と、これらの視線位置の情報に対応付けられ、配信者がこの視線位置を見続けた凝視時間とに基づいて、配信者がよく見ていた位置をマッピングした配信者の視線ヒートマップを生成する。同様に、指標推定部31Bは、蓄積された視聴者ごとの各視線位置の情報と、これらの視線位置の情報に対応付けられ、視聴者がこの視線位置を見続けた凝視時間とに基づいて、視聴者がよく見ていた位置をマッピングした視聴者ごとの視線ヒートマップを生成する。指標推定部31Bは、生成された配信者の視線ヒートマップと視聴者の視線ヒートマップとを用いて、画素ごとの色差分を算出し、算出された色差分を正規化して、配信者の視線ヒートマップと、視聴者の視線ヒートマップとの相関(類似度)を算出する。指標推定部31Bは、抽出された配信者の視線ヒートマップと視聴者の視線ヒートマップとの間の相関(類似度)を正規化することで関心度を算出する。
【0104】
なお、指標推定部31Bは、視線位置ごとの凝視時間に重み付けを実行してもよい。例えば、指標推定部31Bは、視線位置を見てから現在時刻までの間に経過した経過時間の増加に伴って視線ヒートマップの生成に用いられる視線位置の凝視時間を減少させる重み関数を用いて、合計凝視時間が最長である視線位置、あるいは視線ヒートマップの生成に用いられる視線位置ごとの凝視時間を算出してもよい。なお、ここで使用される重み関数は、経過時間の増加に伴って凝視時間を減少させる関数であればよく、例えば任意の線形関数、累積分布関数、シグモイド関数等である。
【0105】
また、例えば、サーバS1は、視聴者ごとの各種入力情報および生体情報を用いて、視聴者の感情の変化を推定したり、入力された入力内容(例えば、入力された文字、画像を解析した取得された感情に関する情報等)を解析することで視聴者の感情を推定したり、バイタル情報の変化(例えば、心拍数の変化、呼吸の変化等)に基づいて、視聴者の感情の変化を推定したりする。サーバS1は、推定結果に基づいて、配信内容に対する視聴者ごとの関心度を算出(評価)する。
【0106】
また、関心度を算出する視聴者ごとの入力情報(または操作情報)として、例えば、映像配信画面ウィンドウのアクティブ状態に関する情報を利用してもよい。この場合、サーバS1は、表示部26に表示された映像配信画面ウィンドウのアクティブ状態に関する情報を各視聴者端末PS1から受信し、この状態情報に基づいて、配信内容に対する視聴者ごとの関心度を算出(評価)する。具体例としては、サーバS1は、時間情報と対応付けられた上記状態情報に基づいて、視聴者の視聴状態の時間帯と非視聴状態の時間帯とを推定し、この視聴状態の時間帯および非視聴状態の時間態の割合から関心度を算出する。すなわち、視聴状態の時間帯が長いほど関心度は高い値で算出され、非視聴状態の時間帯が長いほど関心度は低い値で算出される。
【0107】
なお、上記のアクティブ状態に関する情報が、表示部26に映像配信画面ウィンドウが最大化された状態または最前面に開かれている状態を示す場合、サーバS1は、このアクティブ状態に関する情報が取得された時間帯において、視聴者が視聴状態であると推定する。一方、アクティブ状態に関する情報が、表示部26に映像配信画面ウィンドウが最小化された状態または映像配信画面ウィンドウの前面に別のウィンドウが開かれている状態を示す場合、サーバS1は、このアクティブ状態に関する情報が取得された時間帯において視聴者が非視聴状態であると推定する。
【0108】
以上より、サーバS1は、例えば、視聴者の各種入力情報および生体情報の一方または両方を用いて視聴者の関心度を算出可能である。また、サーバS1は、上述したように、視聴者の関心度を算出する際に、配信者の生体情報を利用してもよい。なお、関心度の算出処理は、上述の例に限定されず、他の手法が用いられてもよい。
【0109】
次に、理解度の算出処理例について説明する。理解度は、配信者により配信されたテスト、抜き打ちクイズ等の点数(採点結果)に基づいて、視聴者ごとに算出される。理解度の算出のためのテスト、抜き打ちクイズ等は、オンライン映像配信中に行われてよい。サーバS1は、事前に配信者により設定された解答情報と、視聴者ごとの入力情報(つまり、テスト、抜き打ちクイズへの回答情報)とに基づいて、視聴者ごとの理解度(点数)を算出する。なお、ここでいうテスト、抜き打ちクイズ等は、過去に配信されたオンライン映像配信で実施されたテスト、抜き打ちクイズ等であってよい。このような場合、サーバS1は、視聴者ごとのすべてあるいは一部のテスト、抜き打ちクイズ等の結果(点数)を抽出し、抽出された各テスト、抜き打ちクイズ等の結果(点数)の平均値、合計値、あるいは合計値を各テスト、抜き打ちクイズ等の満点の値で正規化した値等に基づいて、視聴者ごとの理解度を算出する。
【0110】
次に、共感度の算出処理例について説明する。共感度は、例えば、オンライン映像配信中の視聴者の所定の表情の回数(例えば、笑顔の回数等)、所定の動作回数(例えば、頷く動作の回数)、あるいは視聴者の生体情報(例えば、心拍等)に基づくストレス度の高さ等に基づいて、視聴者ごとに算出される。このような場合、サーバS1は、所定の表情回数、所定の動作回数が多いほど共感度を高く算出したり、ストレス度が高いほど共感度を低く算出したりする。また、サーバS1は、算出された視聴者の生体情報(例えば、心拍等)に基づいて、オンライン映像配信中に視聴者がストレスを感じていると判定された時間を計測し、この視聴者のストレス度が所定値以下である合計時間に基づいて、共感度を算出してもよい。このような場合、サーバS1は、ストレス度が所定値以下である合計時間が長いほど高い共感度を算出する。さらに、サーバS1は、配信者の生体情報に基づく配信者のストレス度の時間変化を示す感情時系列データと視聴者のストレス度の時間変化を示す感情時系列データとを生成し、これらの相関(類似度)に基づいて、共感度を算出してもよい。このような場合、サーバS1は、感情時系列データの類似度が高い視聴者の共感度を高く算出する。
【0111】
以上により、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、オンライン映像を視聴するN(N:2以上の整数)人の視聴者のそれぞれにより使用される複数の視聴者端末PS1,…との間で通信可能に接続された1つ以上のコンピュータを含んで構成される問題作成支援システム100が行う問題作成支援方法である。問題作成支援方法は、オンライン映像を配信する配信者により指定された映像を視聴者端末PS1,…に送信し、視聴者端末PS1,…で映像を視聴する視聴者の視聴状況を示す指標を取得し、取得された指標に基づいて、オンライン映像に関するテスト問題を作成する。
【0112】
これにより、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、オンライン映像を視聴する視聴者の指標(注目度、関心度、理解度等)に基づくテスト問題を自動作成することで、視聴者により適したテスト問題の作成を支援できる。
【0113】
また、以上により、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、オンライン映像を複数のセクションに分割し、分割された複数のセクションのそれぞれに対応する指標を取得する。
【0114】
これにより、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、オンライン映像中に複数の話題がある場合、話題ごとにセクションを分割して、視聴者のセクションごとの視聴状況を示す指標を取得できる。したがって、オンラインで講義をライブ配信する配信者の配信内容に対する指標(視聴者の視聴状況)に基づいて、オンライン講義に関するテスト問題を作成することで、視聴者により適したテスト問題の作成を支援できる。
【0115】
また、以上により、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、K(K:1以上の整数)個の出題範囲と、K個の出題範囲のそれぞれに対応するM(M:K<M,2以上の整数)個の問題候補とが紐付けられた問題データベース32A(テーブルの一例)を参照し、複数のセクションのそれぞれの内容(例えば、トピック、話題)に対応する出題範囲をセクションごとに選択し、選択された出題範囲に紐付けられたM個の問題候補に基づいて、テスト問題を作成する。
【0116】
これにより、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、セクションごとの視聴者の指標に基づいて、視聴者により適した問題候補選択することができる。したがって、問題作成支援方法は、オンライン映像(講義)の配信内容に対する視聴者の指標、視聴状況に基づいて、オンライン講義に関するテスト問題の作成を支援できる。
【0117】
また、以上により、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、問題候補を選択するための出題モード情報(選択条件の一例)取得し、複数のセクションのうち選択条件を満たす指標が取得されたセクションを選択し、テーブルを参照して、選択されたセクションに対応する出題範囲を判定し、判定された出題範囲に紐付けられたM個の問題候補に基づいて、テスト問題を作成する。
【0118】
これにより、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、配信者により指定された出題モード情報に含まれる視聴状況を示す指標に関する問題候補の選定条件に基づいて、出題される問題候補を選択できる。したがって、問題作成支援方法は、オンライン映像(講義)の配信内容に対する視聴者の指標、視聴状況に基づいて、オンライン講義に関するテスト問題の作成を支援できる。
【0119】
また、以上により、実施の形態1に係る問題作成支援方法における選択条件は、問題候補の難易度情報をさらに含む。問題データベース32Aは、問題候補に、問題候補の基準難易度情報を紐付けて記憶する。問題作成支援方法は、選択条件の難易度情報に対応する難易度(基準難易度の一例)が紐付けられた問題候補を選択する。
【0120】
これにより、実施の形態1に係る問題作成支援方法は、配信者により指定された難易度に基づいて、出題される問題候補を選択できる。したがって、問題作成支援方法は、オンライン映像(講義)の配信内容に対する視聴者の指標、視聴状況に基づいて、オンライン講義に関するテスト問題の作成を支援できる。
【0121】
以上により、実施の形態1に係るサーバS1(問題作成支援装置の一例)は、オンライン映像を視聴するN人の視聴者のそれぞれにより使用される複数の視聴者端末PS1,…と配信者端末PT1との間で通信可能に接続される。サーバS1は、オンライン映像を複数の視聴者端末PS1,…に配信する通信部30と、複数の視聴者端末PS1,…のそれぞれから視聴者の注目度を取得する通信部30(取得部の一例)と、取得された視聴者の注目度に基づいて、オンライン映像に関するテスト問題40を作成するプロセッサ31(作成部の一例)と、を備える。
【0122】
これにより、実施の形態1に係るサーバS1は、オンライン映像を視聴する視聴者の指標(注目度、関心度、理解度等)に基づくテスト問題を自動作成することで、視聴者により適したテスト問題の作成を支援できる。
【0123】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本開示は、オンライン講義を受講する視聴者により適したテスト問題の作成を支援する問題作成支援方法および問題作成支援装置として有用である。
【符号の説明】
【0125】
10,20,30 通信部
11,21,31 プロセッサ
31A セクション分割部
31B 指標推定部
31C セクション割当部
31D テスト問題作成部
12,22,32 メモリ
32A 問題データベース
13,23 撮像部
14,24 入力部
15A,25A 音声入力部
15B,25B 音声出力部
16,26 表示部
40 テスト問題
100 問題作成支援システム
NW ネットワーク
PS1 視聴者端末
PT1 配信者端末
S1 サーバ
SC1 配信画面
SC2,SC3 出題モード選択画面
SC4 レビュー画面