特開 2023-117930 プラスチックボトルおよび飲料製品

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2023117930

(43)【公開日】2023-08-24

(54)【発明の名称】プラスチックボトルおよび飲料製品

(51)【国際特許分類】

   B65D 1/02 20060101AFI20230817BHJP

【ＦＩ】

B65D1/02 221

【審査請求】未請求

【請求項の数】15

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022020755

(22)【出願日】2022-02-14

(71)【出願人】

【識別番号】596126465

【氏名又は名称】アサヒ飲料株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110003281

【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】渡邉 きみか

(72)【発明者】

【氏名】石川 将人

【テーマコード（参考）】

3E033

【Ｆターム（参考）】

3E033AA01

3E033BA13

3E033CA05

3E033EA08

3E033FA03

3E033GA02

(57)【要約】

【課題】安定して把持するために適した形状を有するプラスチックボトルを提供する。
【解決手段】プラスチックボトル１は、口部１０、肩部２０、胴部３０、底部４０を有する。胴部３０は、胴部３０の中心軸ＡＸに平行な方向に延びる４つの稜部３２と、それらを結合する４つの側面パネル３４とを含む。４つの側面パネル３４の各々は、第１凹５１部と、第１凹部５１と底部４０との間に配置された第２凹部５２とを含む。第１凹部５１は、胴部４０の内側方向に向かって窪んでいて、中心軸ＡＸに直交する第１断面において円弧形状を有し、第２凹部５２は、胴部４０の内側方向に向かって窪んでいて、中心軸ＡＸに直交する第２断面において円弧形状を有する。第１断面における第１凹部５１の曲率半径は、第２断面における第２凹部５２の曲率半径より小さい。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

口部と、前記口部から延びた肩部と、底面を有する底部と、前記肩部と前記底部との間の胴部とを有するプラスチックボトルであって、
前記胴部は、前記胴部の中心軸に平行な方向に延びる４つの稜部と、前記４つの稜部のうち互いに隣り合う稜部をそれぞれ結合する４つの側面パネルとを含み、
前記４つの側面パネルの各々は、第１凹部と、前記第１凹部と前記底部との間に配置された第２凹部とを含み、
前記第１凹部は、前記胴部の内側方向に向かって窪んでいて、前記中心軸に直交する第１断面において円弧形状を有し、
前記第２凹部は、前記胴部の内側方向に向かって窪んでいて、前記中心軸に直交する第２断面において円弧形状を有し、
前記第１断面における前記第１凹部の曲率半径は、前記第２断面における前記第２凹部の曲率半径より小さい、
ことを特徴とするプラスチックボトル。

【請求項2】

前記第１凹部は、曲率半径が３０ｍｍ以上かつ５０ｍｍ以下の曲率半径を有する部分を含む、
ことを特徴とする請求項１に記載のプラスチックボトル。

【請求項3】

前記第２凹部は、曲率半径が８０ｍｍ以上かつ１５０ｍｍ以下の曲率半径を有する部分を含む、
ことを特徴とする請求項１又は２に記載のプラスチックボトル。

【請求項4】

前記中心軸に平行な方向における前記第１凹部の最大寸法は、前記中心軸に平行な方向における前記胴部の寸法の３０％以上かつ６０％以下である、
ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項5】

前記第１凹部の少なくとも一部は、前記口部の上端からの距離が７０ｍｍから１２０ｍｍの範囲内に位置する、
ことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項6】

前記第１凹部は、前記第２凹部よりも深い最大深さを有する、
ことを特徴とする請求項１乃至５のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項7】

前記第１凹部の深さは、２ｍｍ以上かつ５ｍｍ以下である、
ことを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項8】

前記第２凹部の深さは、０．５ｍｍ以上かつ２ｍｍ未満である、
ことを特徴とする請求項１乃至７のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項9】

前記中心軸に直交する方向における前記第１凹部の幅は、前記第１凹部を有する前記側面パネルを正面として前記胴部を見た時の前記中心軸に直交する方向における前記胴部の最大幅の４０％以上かつ７０％以下である、
ことを特徴とする請求項１乃至８のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項10】

前記胴部は、前記胴部の全周にわたって一定幅かつ一定深さで延びた複数の周溝を含み、前記複数の周溝は、前記第１凹部の中を横断する複数の補強溝を含み、
前記中心軸を通り、かつ、前記４つの稜部のうち対向する２つの稜部を切断する断面において、前記胴部は、前記複数の周溝が存在する部分を除いて、一定幅を有する、
ことを特徴とする請求項１乃至９のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項11】

前記胴部は、仮想的な正四角柱に内接する、
ことを特徴とする請求項１乃至１０のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項12】

前記胴部は、前記中心軸に平行な方向の全体にわたって、仮想的な正四角柱に内接する、
ことを特徴とする請求項１乃至１０のいずれか１項に記載のプラスチックボトル。

【請求項13】

前記正四角柱は、一辺が５５ｍｍ以上かつ６５ｍｍ以下の正方形の断面を有する、
ことを特徴とする請求項１１又は１２に記載のプラスチックボトル。

【請求項14】

請求項１乃至１３のいずれか１項に記載のプラスチックボトルと、
前記プラスチックボトルに充填された飲料と、
前記プラスチックボトルの前記口部に付されたキャップと、
を含むことを特徴とする飲料製品。

【請求項15】

前記プラスチックボトルの少なくとも前記胴部の少なくとも一部を覆うロールラベルを更に含む、
ことを特徴とする請求項１４に記載の飲料製品。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、プラスチックボトルおよび飲料製品に関する。

【背景技術】

【0002】

特許文献１には、四角形状の断面を有するプラスチック製容器が記載されている。このプラスチック製容器は、４つの壁面部と、互いに隣り合う壁面部の間に設けられた面取りとを有する。各壁面部には、溝部によって連結された２つの凹部が設けられている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０００－２３８７３６号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

プラスチックボトルの各側面に何らの凹部も存在しない場合、プラスチックボトルを把持する際に、親指や他の指の腹の位置が安定せず、そのため、特に飲料の残量が多い状態のプラスチックボトルを所望の姿勢で安定して保持することは難しいかもしれない。特許文献１に記載されたような凹部は、容器の把持のし易さをある程度は改善する可能性があるが、単に凹部が存在するだけでは、十分とは言えないであろう。

【0005】

本発明は、安定して把持するために適した形状を有するプラスチックボトルおよびそれを使った飲料製品を提供する。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明の１つの側面は、口部と、前記口部から延びた肩部と、底面を有する底部と、前記肩部と前記底部との間の胴部とを有するプラスチックボトルに係り、前記胴部は、前記胴部の中心軸に平行な方向に延びる４つの稜部と、前記４つの稜部のうち互いに隣り合う稜部をそれぞれ結合する４つの側面パネルとを含み、前記４つの側面パネルの各々は、第１凹部と、前記第１凹部と前記底部との間に配置された第２凹部とを含み、前記第１凹部は、前記胴部の内側方向に向かって窪んでいて、前記中心軸に直交する第１断面において円弧形状を有し、前記第２凹部は、前記胴部の内側方向に向かって窪んでいて、前記中心軸に直交する第２断面において円弧形状を有し、前記第１断面における前記第１凹部の曲率半径は、前記第２断面における前記第２凹部の曲率半径より小さい。

【0007】

本発明の他の側面は、飲料製品に係り、前記飲料製品は、前記プラスチックボトルと、前記プラスチックボトルに充填された飲料と、前記プラスチックボトルの前記口部に付されたキャップと、を含む。

【発明の効果】

【0008】

本発明によれば、安定して把持するために適した形状を有するプラスチックボトルおよびそれを使った飲料製品が提供される。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】実施形態のプラスチックボトルの構成を示す正面図。

【図2】図１のプラスチックボトルをＡ－Ａ’線、Ｂ－Ｂ’線、Ｃ－Ｃ’線で切断した断面図。

【図3】実施形態のプラスチックボトルの構成を説明するための図。

【図4】実施形態のプラスチックボトルの構成を説明するための図。

【図5】実施形態のプラスチックボトルの構成を説明するための図。

【図6】実施形態の飲料製品の構成を示す正面図。

【図7】実施形態のプラスチックボトルの形状を示す正面図。

【図8】実施形態のプラスチックボトルの形状を示す斜視図。

【発明を実施するための形態】

【0010】

以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。

【0011】

図１には、実施形態のプラスチックボトル１の構成が示されている。図２（ａ）、（ｂ）、（ｃ）には、それぞれ図１のプラスチックボトル１をＡ－Ａ’線、Ｂ－Ｂ’線、Ｃ－Ｃ’線で切断した断面図が示されている。図７には、図１のプラスチックボトルの正面図が示され、図８には、図１のプラスチックボトルの斜視図が示されている。図７および図８において、濃淡は、プラスチックボトル１の形状を表現するために付されている。

【0012】

プラスチックボトル１は、例えば、４００ｃｃ以上かつ６００ｃｃ以下の容量、好ましくは、４５０ｃｃ以上かつ５５０ｃｃ以下の容量を有しうる。プラスチックボトル１は、口部１０と、口部１０から延びた肩部２０と、底面を有する底部４０と、肩部２０と底部４０との間の胴部３０とを有しうる。肩部２０は、口部１０と胴部３０との間に位置し、プラスチックボトル１の中心軸ＡＸに直交する方向における幅が変化する部分である。

【0013】

胴部３０は、胴部３０の中心軸ＡＸに平行な方向に延びる４つの稜部３２と、４つの稜部３２のうち互いに隣り合う稜部３２をそれぞれ結合する４つの側面パネル３４とを含みうる。４つの側面パネル３４の各々は、胴部３０の内側方向に向かって窪んだ第１凹部５１を有しうる。第１凹部５１は、図２（ｂ）に例示されるように、中心軸ＡＸに直交する第１断面（ＸＹ平面）において円弧形状を有しうる。第１凹部５１は、胴部３０の強度を高めるために有利である。４つの側面パネル３４の各々は、第１凹部５１と胴部３０の下端（底部４０の側の端部）との間に、胴部３０の内側方向に向かって窪んだ第２凹部５２を有しうる。第２凹部５２は、図２（ｃ）に例示されるように、中心軸ＡＸに直交する第２断面（ＸＹ平面）において円弧形状を有しうる。第２凹部５１もまた、胴部３０の強度を高めるために有利である。

【0014】

図２（ｂ）、図２（ｃ）の比較によって例示されるように、中心軸ＡＸに直交する第１断面（ＸＹ平面）における第１凹部５１の曲率半径は、中心軸ＡＸに直交する第２断面（ＸＹ平面）における第２凹部５２の曲率半径より小さいことが好ましい。換言すると、中心軸ＡＸに直交する第１断面（ＸＹ平面）における第１凹部５１の曲率は、中心軸ＡＸに直交する第２断面（ＸＹ平面）における第２凹部５２の曲率より大きいことが好ましい。

【0015】

ここで、通常、４つの側面パネル３４を有するプラスチックボトル１を人が手で把持する場合、親指の腹は、胴部３０における口部１０に近い部分、かつ、いずれか１つの側面パネル３４に押し当てられる。第１凹部５１は、側面パネル３４における口部１０に近い部分に配置され、第２凹部５２は、側面パネル３４における底部４０に近い部分に配置されている。よって、第１凹部５１は、プラスチックボトル１を人が手で把持する場合に親指の腹が押し当てられる可能性が高い部分である一方で、第２凹部５２は、プラスチックボトル１を人が手で把持する場合に親指が押し当てられる可能性が低い部分である。よって、中心軸ＡＸに直交する第１断面（ＸＹ平面）における第１凹部５１の曲率半径を中心軸ＡＸに直交する第２断面（ＸＹ平面）における第２凹部５２の曲率半径より小さくした構成は、第１凹部５１に対する親指の収まりをよくし、人が安定してプラスチックボトル１を把持することを容易にする。一方で、第２凹部５２を第１凹部５１と同様の曲率半径とすること、あるいは、第２凹部５２の曲率半径を第１凹部５１の曲率半径より小さくすることは、プラスチックボトル１の容量を小さくする方向に作用するので好ましくない。

【0016】

図３に例示されるように、中心軸ＡＸに直交する方向における第１凹部５１の幅ＷＲ１は、第１凹部５１を有する側面パネル３４を正面として胴部３０を見た時（即ち、図３のように胴部３０を見た時）の中心軸ＡＸに直交する方向における胴部３０の最大幅ＷＢの４０％以上かつ７０％以下でありうる。例えば、最大幅ＷＢは、５５ｍｍ以上かつ６５ｍｍ以下でありうる。一例において、最大幅ＷＢは６０ｍｍであり、第１凹部５１の幅ＷＲ１は３０ｍｍでありうる。第１凹部５１の幅ＷＲ１が最大幅ＷＢの４０％以上かつ７０％以下である構造は、プラスチックボトル１を把持する人の親指の腹を１つの側面パネル３４に設けられた第１凹部５１にフィットさせために有利である。

【0017】

胴部３０は、胴部３０の全周にわたって一定幅かつ一定深さで延びた複数の周溝６０を含みうる。複数の周溝６０は、例えば、１ｍｍ以上かつ２ｍｍ以下の深さを有しうる。一例において、複数の周溝６０は、１．５ｍｍの深さを有しうる。複数の周溝６０は、第１凹部５１の中を横断する複数の補強溝６０ａを含みうる。複数の周溝６０は、胴部３０の強度を高めるために有利である。特に、複数の補強溝６０ａは、第１凹部５１によって高められた胴部３０の強度を更に高めるために効果的である。ここで、第１凹部５１の中を横断する補強溝として、一定幅かつ一定深さで延びた複数の補強溝６０ａが設けられることが好ましく、これは、第１凹部５１が外力によって変形することを防止するために効果的である。複数の補強溝６０ａは、一定のピッチで配置され同一形状を有することが好ましい。これは、第１凹部５１の特定箇所に対して局所的に応力が集中することを緩和しうる。ピッチは、例えば、１０ｍｍ以上かつ１５ｍｍ以下でありうる。複数の補強溝６０ａは、例えば、少なくとも３つの補強溝６０ａであることが好ましい。

【0018】

第１凹部５１および複数の補強溝６０ａは、例えば、自動販売機等において、中心軸を水平にして複数のプラスチックボトル１が積み重ねられた際において、プラスチックボトル１が変形することを防止するように機能しうる。このような構成により、プラスチックボトル１は、樽型ではなく、寸胴型の形状を有することができる。より具体的に表現するなら、中心軸ＡＸを通り、かつ、４つの稜部３２のうち対向する２つの稜部３２を切断する断面において、胴部３０は、複数の周溝６０が存在する部分を除いて、一定幅ＷＷを有することができる（図４参照）。

【0019】

図４に例示されるように、胴部３０は、仮想的な正四角柱ＶＳＰに内接する形状を有しうる。好ましくは、胴部３０は、中心軸ＡＸに平行な方向の全体にわたって、仮想的な正四角柱ＶＳＰに内接する。正四角柱ＶＳＰは、例えば、一辺が５５ｍｍ以上かつ６５ｍｍ以下の正方形の断面を有しうる。一例において、正四角柱ＶＳＰは、一辺が６０ｍｍの正方形の断面を有しうる。胴部３０の前述の最大幅ＷＢは、正四角柱ＶＳＰの一辺の長さである。

【0020】

正四角柱ＶＳＰに対する第１凹部５１の最大深さは、例えば、２ｍｍ以上かつ５ｍｍ以下であり、一例において、３ｍｍでありうる。第１凹部５１は、例えば、曲率半径が３０ｍｍ以上かつ５０ｍｍ以下の曲率半径を有する部分、好ましくは、曲率半径が３４ｍｍ以上かつ４４ｍｍ以下の曲率半径を有する部分を含みうる。一例において、第１凹部５１は、例えば、曲率半径が３９ｍｍの曲率半径を有する部分を含みうる。

【0021】

中心軸ＡＸに直交する方向における第２凹部５２の幅ＷＲ２は、第２凹部５２を有する側面パネル３４を正面として胴部３０を見た時（即ち、図３のように胴部３０を見た時）の中心軸ＡＸに直交する方向における胴部３０の最大幅ＷＢの４０％以上かつ７０％以下でありうる。例えば、最大幅ＷＢは、５５ｍｍ以上かつ６５ｍｍ以下でありうる。一例において、最大幅ＷＢは６０ｍｍであり、第２凹部５２の幅ＷＲ２は３０ｍｍでありうる。第１凹部５１の幅ＷＲ１と第２凹部５２の幅ＷＲ２とは、同じであってもよいが、互いに異なってもよい。つまり、第１凹部５１の幅ＷＲ１は、第２凹部５２の幅ＷＲ２よりも狭くてもよいし、逆に広くてもよい。

【0022】

第１凹部５１は、第２凹部５２よりも深い最大深さを有しうる。これは、人が第１凹部５１を把持したときの胴部３０あるいはプラスチックボトル１の変形を抑えるために有利である。また、他の観点において、第１凹部５１にロールラベルが巻かれる場合、第１凹部５１の深さはロールラベルが巻かれた最終製品の外観に影響を与えないので、容量調整のために第１凹部５１の深さを調整することが便利である。したがって、第１凹部５１の深さが第１凹部５２の深さよりも十分に深いように初期設計を行い、その後に第１凹部５１の深さを調整してもよい。

【0023】

複数の周溝６０は、第２凹部５２の中を横断する複数の第２補強溝６０ｂを含みうる。ここで、第２凹部５２の中を横断する第２補強溝として、一定幅かつ一定深さで延びた複数の第２補強溝６０ｂが設けられることが好ましく、これは、第２凹部５２が外力によって変形することを防止するために効果的である。複数の第２補強溝６０ｂは、一定のピッチで配置され同一形状を有することが好ましい。これは、第２凹部５２の特定箇所に対して局所的に応力が集中することを緩和しうる。ピッチは、例えば、１０ｍｍ以上かつ１５ｍｍ以下でありうる。複数の第２補強溝６０ｂは、例えば、少なくとも３つの第２補強溝６０ｂであることが好ましい。

【0024】

正四角柱ＶＳＰに対する第２凹部５２の最大深さは、例えば、０．５ｍｍ以上かつ２ｍｍ未満であり、一例において、１ｍｍでありうる。第２凹部５２は、例えば、曲率半径が８０ｍｍ以上かつ１３０ｍｍ以下の曲率半径を有する部分、好ましくは、曲率半径が１００ｍｍ以上かつ１２０ｍｍ以下の曲率半径を有する部分を含みうる。一例において、第２凹部５２は、例えば、曲率半径が１１３ｍｍの曲率半径を有する部分を含みうる。

【0025】

図５に例示されるように、中心軸ＡＸに平行な方向（Ｚ軸方向）における第１凹部５１の最大寸法ＨＲは、例えば、中心軸ＡＸに平行な方向における胴部３０の寸法ＨＦの３０％以上かつ６０％以下でありうる。第１凹部５１の少なくとも一部は、例えば、口部１０の上端からの距離が７０ｍｍから１２０ｍｍの範囲内に位置しうる。これは、飲料を飲む人、あるいは、プラスチックボトル１を開栓する人がしっかりとプラスチックボトル１を把持することを容易にする。

【0026】

図６には、飲料製品ＰＲＤが模式的に示されている。飲料製品ＰＲＤは、上記のプラスチックボトル１と、プラスチックボトル１に充填された飲料ＤＲと、プラスチックボトル１の口部１０に付されたキャップＣＰとを含みうる。飲料製品ＰＲＤは、プラスチックボトル１の少なくとも胴部３０の少なくとも一部を覆うロールラベルＲＬを更に含みうる。プラスチックボトル１は、樽型ではなく、寸胴型の形状を有し、より具体的には、中心軸ＡＸを通り、かつ、４つの稜部３２のうち対向する２つの稜部３２を切断する断面において、胴部３０は、複数の周溝６０が存在する部分を除いて、一定の幅ＷＷを有しうる。このようなプラスチックボトル１は、ロールラベルＲＬの使用に好適である。

【0027】

発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。

【符号の説明】

【0028】

１：プラスチックボトル、１０：口部、２０：肩部、３０：胴部、３２：稜部、３４：側面パネル、４０：底部、５１：第１凹部、５２：第２凹部、６０：周溝、６０ａ：補強溝、６０ｂ：第２補強溝、ＶＳＰ：正四角柱、ＡＸ：中心軸、ＣＰ：キャップ、ＤＲ：飲料、ＲＬ：ロールラベル、ＰＲＤ：飲料製品

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】