(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023117995
(43)【公開日】2023-08-24
(54)【発明の名称】帽子
(51)【国際特許分類】
A42B 1/08 20060101AFI20230817BHJP
A42B 1/019 20210101ALI20230817BHJP
【FI】
A42B1/08 Z
A42B1/08 B
A42B1/019 M
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022020847
(22)【出願日】2022-02-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】399029662
【氏名又は名称】株式会社シゲマツ
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】重松 良克
(57)【要約】
【課題】衝撃を吸収することができ、かつ、より簡便な製造方法で製造することができる帽子を提供する。
【解決手段】帽子1は、クラウン部10とブリム部20とを備える帽子1であって、クラウン部10の下端の内側面の全周に取り付けられた帯状の部分である緩衝部30を備え、緩衝部30は、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウン部とブリム部とを備える帽子であって、
前記クラウン部の下端の内側面の全周に取り付けられた帯状の部分である緩衝部を備え、
前記緩衝部は、前記クラウン部および前記ブリム部のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、前記クラウン部および前記ブリム部のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有する、
帽子。
【請求項2】
前記緩衝部は、袋状の形状であり、前記所定の厚みと前記所定の固さとを有し、かつ、弾力性を有する衝撃吸収部材を、内部の袋に具備する、
請求項1に記載の帽子。
【請求項3】
前記緩衝部は、表面に、前記所定の厚みを有する、凸部を具備する、
請求項1または2に記載の帽子。
【請求項4】
前記緩衝部は、複数の前記凸部の並びを有し、複数の前記凸部それぞれの間に、前記並びに直交する方向に延びる溝を具備する、
請求項3に記載の帽子。
【請求項5】
前記複数の凸部のそれぞれは、前記所定の厚みを有し、かつ、前記並びの方向に延びる溝で区切られた複数の列をなす小凸部で構成される、
請求項4に記載の帽子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帽子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クラウン部に衝撃を吸収する緩衝材を備える帽子が提案されている。特許文献1には、クラウンの最外層を為すクラウン表地と、クラウン表地の内面側に重ねた状態で配され、クラウンの外面に加えられた衝撃を吸収するためのクッション性面材と、で構成されるとともに、クッション性面材が、合成繊維を編製した立体メッシュシートからなる帽子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される帽子は、通気性が低下することによる不快感が生じる惧れがあるという課題がある。
【0005】
そこで、本発明は、衝撃を吸収することができ、かつ、通気性の低下による不快感を軽減することができる帽子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る帽子は、クラウン部とブリム部とを備える帽子であって、前記クラウン部の下端の内側面の全周に取り付けられた帯状の部分である緩衝部を備え、前記緩衝部は、前記クラウン部および前記ブリム部のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、前記クラウン部および前記ブリム部のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係る帽子は、衝撃を吸収することができ、かつ、より簡便な製造方法で製造することができる帽子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態における帽子の緩衝部を表す図である。
【
図2A】
図2Aは、実施の形態における帽子の緩衝部と衝撃吸収部材とを示す図である。
【
図2B】
図2Bは、実施の形態における帽子の衝撃吸収部材を示す図である。
【
図3】
図3は、実施の形態における帽子の緩衝部の詳細を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、実施の形態における帽子の緩衝部の編地の構造を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、実施の形態における帽子の緩衝部における袋の断面の例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施の形態における帽子の全体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に従って、一実施例を説明する。
【0010】
[構造]
図1は、実施の形態における帽子1の緩衝部30を表す図である。帽子1は、クラウン部10と、ブリム部20とを備える。ここで、クラウン部10とは、ユーザの頭部を覆う帽子1の側面と上面とを構成する部分である。そして、ブリム部20とは、クラウン部10から外方に突出した部分である。
【0011】
帽子1を構成する生地は、木綿、ウール、麻、植物性の材料、または、ポリエステル等の化学繊維で実現される、帽子1の外面を構成する布地である。生地は、例えば、フェルト生地またはニット生地であってもよい。生地は、1枚の布であってもよいし、複数の布パーツ11から構成されていてもよい。
【0012】
緩衝部30は、クラウン部10の下部の内側の全周または一部にわたって設けられる帯状の布からなる。緩衝部30は、クラウン部10の下部の内側に取り付けられる。緩衝部30は、帯状の形状のうちの長辺のうちの一辺がクラウン部10の下端と縫い合わされ、他の一辺が帽子1と縫い合わされていなくてもよい。つまり、緩衝部30の帯状の形状のうちの長辺の1つは、自由端であってもよい。
【0013】
なお、
図1の緩衝部30は、緩衝部30を表面から見た様子である。
【0014】
また、緩衝部30は、クラウン部10の下部に縫い付けられていなくてもよい。緩衝部30は、クラウン部10の下部に、面ファスナーまたはボタン等で固定されていてもよい。
【0015】
なお、緩衝部30は、帽子が通常備えるすべりと同様の取り付けられ方で、帽子1に取り付けられていてもよい。すなわち、緩衝部30は、帽子が通常備えるすべりが、厚みを備えたものであってもよい。
【0016】
緩衝部30は、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有する。
【0017】
図2Aは、実施の形態における帽子1の緩衝部30と衝撃吸収部材40とを示す図である。
図2Aは、緩衝部30を裏面から見た図である。緩衝部30は、袋状の形状であり、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも固い所定の固さとを有し、かつ、弾力性を有する衝撃吸収部材40を、内部の袋に具備する。緩衝部30の幅は、例えば、約3cm~4cm程度でもよい。
【0018】
例えば、
図2Aに示されるように、緩衝部30は、裏面において、袋状の形状の一部に円形の穴50を有してもよい。穴50の直径は、例えば、約1.5cm~2cm程度でもよい。例えば、衝撃吸収部材40は、長尺状の形状であって、緩衝部30の袋状の形状の中に含まれており、
図2Aに示されるように、穴50から一部を表面に露出していてもよい。また、衝撃吸収部材40は、緩衝部30の袋状の形状と略同一の幅であってもよく、クラウン部10の下部の全周に渡る長さでもよい。
【0019】
図2Bは、実施の形態における帽子1の衝撃吸収部材40を示す図である。衝撃吸収部材40は、樹脂等で形成される。衝撃吸収部材40は、例えば、ポリウレタン等で形成されてもよい。
図2Bに示されるように、衝撃吸収部材40は、長尺状であり、緩衝部30の袋状の形状と略同一、または、緩衝部30の袋状の形状より小さい幅を有していてもよい。衝撃吸収部材40の長さは、クラウン部10の下部の全周と略同一であってもよいし、クラウン部10の下部の全周より短い長さでもよい。
【0020】
また、緩衝部30は、内部の袋に、衝撃吸収部材40を複数備えていてもよい。このとき、例えば、緩衝部30は、内部の袋に、クラウン部10の下部の全周の長さより短い長さの衝撃吸収部材40を複数備えてもよい。加えて、このとき、複数の衝撃吸収部材40のそれぞれは、緩衝部30の袋状の形状に設けられた仕切りで、位置を固定されていてもよいし、緩衝部30の袋状の形状をなす布地に縫い付けられて位置を固定されていてもよい。
【0021】
図3は、実施の形態における帽子1の緩衝部30の詳細を示す図である。緩衝部30は、表面に、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みを有する、凸部31を具備する。凸部31は、緩衝部30の布地を構成する糸を、凸部31が他の箇所より盛り上がるように編むことによって実現されてもよい。例えば、凸部31は、緩衝部30の他の部分よりも約5mm程度盛り上がっていてもよい。つまり、緩衝部30は、円形の穴50が存在する裏面と反対側の面である表面に、凸部31を有する。
【0022】
なお、凸部31を構成する糸と糸との間に空気の層が含まれるように、当該糸同士が編まれてもよい。
【0023】
また、緩衝部30は、複数の凸部31の並びを有し、複数の凸部31それぞれの間に、凸部31の並びに直交する方向に延びる溝32を具備する。つまり、緩衝部30は、一列に並んだ複数の凸部31を有し、複数の凸部31のそれぞれは、溝32で区切られている。溝32は、幅が約5mm~8mm程度でもよい。溝32の延びる方向は、複数の凸部31の並ぶ方向と垂直な方向である。溝32は、帽子1の内部と外部との空気の流通を確保する。
【0024】
そして、複数の凸部31のそれぞれは、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みを有し、かつ、凸部31の並びの方向に延びる溝34で区切られた複数の列をなす小凸部33で構成される。つまり、凸部31は、表面上に複数の溝34を有し、複数の溝34のそれぞれで区切られた複数の小凸部33を有する。複数の小凸部33は、複数の凸部31が並ぶ方向と垂直な方向に並んでいてもよいし、複数の凸部31が並ぶ方向と平行な方向に並んでいてもよい。溝34の幅は、例えば、約3mm~5mm程度でもよい。
【0025】
小凸部33は、小凸部33に衝撃が加わった時、溝34の方向に広がることで、衝撃を吸収する。
【0026】
凸部31が複数でなく1つであるときは、複数の小凸部33は、クラウン部10の周方向に垂直な方向に並んでいてもよいし、クラウン部10の周方向と平行な方向に並んでいてもよい。ここで、クラウン部10の周方向とは、クラウン部10が、ユーザが直立した状態で、ユーザの頭部をユーザが直立した方向と垂直な方向に覆う方向である。
【0027】
次に、緩衝部30の凸部31を形成する編地の構造について説明する。
図4Aは、実施の形態における帽子1の緩衝部30の編地の構造を示す図である。凸部31は、袋60と充填糸61とから構成される。袋60は、糸で編まれた編地が袋状に形成されたものである。
【0028】
図4Bは、実施の形態における帽子1の緩衝部30における袋60の断面の例を示す図である。例えば、袋60は、緩衝部30の他の部分と接続した、断面が半円状の袋状の形状であってもよい。この場合、半円状に膨らんだ部分が袋60として機能する。または、袋60は、緩衝部30の他の部分と独立した袋状の形状であり、袋状の形状の外面が、緩衝部30の他の部分と接着されていてもよい。
【0029】
図4Aおよび
図4Bに示されるように、充填糸61は、袋60の中に充填される。充填糸61は、複数本が束ねられて袋60に充填されてもよい。または、所定の長さの1本の充填糸61が、折りたたまれて、袋60の中に充填されてもよい。充填糸61同士の間には、空間ができ、帽子1に衝撃が加わった際には、当該空間を埋めるように、充填糸61が動くことにより、衝撃が吸収される。充填糸61は、袋60が所定の厚みと所定の弾力性とを有するのに足りる量だけ、袋60に充填される。これにより、緩衝部30の凸部31は、クッション性を有することができる。
【0030】
図5は、実施の形態における帽子1の全体を示す図である。帽子1は、
図5に示されるように、クラウン部10の全周に渡ってブリム部20が備えられた帽子である。なお、帽子1の形状は、上記の形状に限られない。
【0031】
帽子1は、中折れ帽、キャップ、キャスケット、または、ハンチングの形態をとる。なお、帽子1は、麦わら帽子、ニット帽または山高帽等であってもよく、上記以外の帽子の形態をとってもよい。
【0032】
中折れ帽とは、クラウン部10に「クリース」と呼ばれる窪みを有し、クラウン部10の前方に、「つまみ」と呼ばれる尖部を有する帽子である。また、中折れ帽において、ブリム部20は前部が下がり、後部が高い。なお、中折れ帽は、上記の特徴を厳密に有さなくてもよい。
【0033】
また、キャップとは、縁がない帽子であり、ブリム部20を有するものを含む。例えば、キャップは、縁が無く、クラウン部10の前部にブリム部20を有する。なお、キャップは、上記の特徴を厳密に有さなくてもよい。
【0034】
また、キャスケットとは、複数枚の布地で構成された丸みを帯びたクラウン部10を有し、前部にブリム部20を有する帽子である。なお、キャスケットは、上記の特徴を厳密に有さなくてもよい。
【0035】
また、ハンチングとは、1枚または複数枚の布地で構成された縦長の形状のクラウン部10を有し、クラウン部10の前部にブリム部20を有する帽子である。なお、ハンチングは、上記の特徴を厳密に有さなくてもよい。
【0036】
[効果]
本発明の帽子1は、クラウン部10とブリム部20とを備える帽子1であって、クラウン部10の下端の内側面の全周に取り付けられた帯状の部分である緩衝部30を備え、緩衝部30は、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、クラウン部10およびブリム部20のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有する。
【0037】
これにより、本発明の帽子1は、クラウン部10の下端に、衝撃を吸収するのに十分な特性を持った緩衝部30を備えることができる。よって、本発明の帽子1は、ユーザが転倒した時にユーザの頭部に加わる衝撃を吸収し、衝撃を和らげることができる。
【0038】
また、例えば、本発明の帽子1において、緩衝部30は、袋状の形状であり、所定の厚みと所定の固さとを有し、かつ、弾力性を有する衝撃吸収部材40を、内部の袋に具備する。
【0039】
これにより、本発明の帽子1は、緩衝部30においてより効果的に衝撃を吸収することができる。よって、本発明の帽子1は、ユーザが転倒した時にユーザの頭部に加わる衝撃を吸収し、衝撃を和らげることができる。
【0040】
また、例えば、緩衝部30は、表面に、所定の厚みを有する、凸部31を具備する。
【0041】
これにより、本発明の帽子1は、緩衝部30においてより効果的に衝撃を吸収することができる。よって、本発明の帽子1は、ユーザが転倒した時にユーザの頭部に加わる衝撃を吸収し、衝撃を和らげることができる。
【0042】
また、例えば、本発明の帽子1において、緩衝部30は、複数の凸部31の並びを有し、複数の凸部31それぞれの間に、並びに直交する方向に延びる溝32を具備する。
【0043】
これにより、本発明の帽子1は、緩衝部30に所定の厚みを有する場合でも、クラウン部10の内部と外部との空気の流通を確保することができる。
【0044】
また、例えば、本発明の帽子1において、複数の凸部31のそれぞれは、所定の厚みを有し、かつ、並びの方向に延びる溝34で区切られた複数の列をなす小凸部33で構成される。
【0045】
これにより、本発明の帽子1は、緩衝部30においてより効果的に衝撃を吸収することができる。よって、本発明の帽子1は、ユーザが転倒した時にユーザの頭部に加わる衝撃を吸収し、衝撃を和らげることができる。
【0046】
以上、本開示の帽子について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
1 帽子
10 クラウン部
20 ブリム部
30 緩衝部
31 凸部
32、34 溝
33 小凸部
40 衝撃吸収部材
【手続補正書】
【提出日】2022-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウン部を備える帽子であって、
前記クラウン部の下端の内側面の全周に閉じた円環状に一周分取り付けられた帯状の部分であり、断面が半円状の緩衝部を備え、
前記緩衝部は、
前記クラウン部のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、前記クラウン部のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有し、
糸で編まれた編地で一体物として構成され、
表面に、前記所定の厚みを有し、前記帽子の周方向と直交する複数の第1の溝で区切られた複数の凸部を具備し、
前記凸部は、前記溝が形成される編み方と異なり、前記溝よりも所定の厚みだけ盛り上がるような編み方で編まれており、さらに、前記帽子の周方向と平行な複数の第2の溝で区切られた複数の列をなす小凸部で構成され、
前記小凸部は、前記小凸部に圧力がかかったとき、前記第2の溝に向かって押し広がる、
帽子。
【請求項2】
前記緩衝部は、袋状の形状であり、前記所定の厚みと前記所定の固さとを有し、かつ、弾力性を有する衝撃吸収部材を、内部の袋に具備する、
請求項1に記載の帽子。
【請求項3】
前記緩衝部は、複数の前記凸部の並びを有し、複数の前記凸部それぞれの間に、前記並びに直交する方向に延びる溝を具備する、
請求項1に記載の帽子。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る帽子は、クラウン部を備える帽子であって、前記クラウン部の下端の内側面の全周に閉じた円環状に一周分取り付けられた帯状の部分であり、断面が半円状の緩衝部を備え、前記緩衝部は、前記クラウン部および前記ブリム部のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、前記クラウン部および前記ブリム部のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有し、糸で編まれた編地で一体物として構成され、表面に、前記所定の厚みを有し、前記帽子の周方向と直交する複数の第1の溝で区切られた複数の凸部を具備し、前記凸部は、前記溝が形成される編み方と異なり、前記溝よりも所定の厚みだけ盛り上がるような編み方で編まれており、さらに、前記帽子の周方向と平行な複数の第2の溝で区切られた複数の列をなす小凸部で構成され、前記小凸部は、前記小凸部に圧力がかかったとき、前記第2の溝に向かって押し広がる。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウン部を備える帽子であって、
前記クラウン部の下端の内側面の全周に閉じた円環状に一周分取り付けられた帯状の部分である緩衝部を備え、
前記緩衝部は、
前記クラウン部のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、前記クラウン部のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有し、
糸で編まれた編地で断面が半円状に構成され、
前記断面を構成する前記編地の表面に、前記所定の厚みを有し、前記帽子の周方向と直交する複数の第1の溝で区切られた複数の凸部を具備し、
前記凸部は、前記溝よりも所定の厚みだけ盛り上がるような編み方で編まれており、さらに、前記帽子の周方向と平行な複数の第2の溝で区切られた複数の列をなす小凸部で構成され、
前記小凸部は、前記小凸部に圧力がかかったとき、前記第2の溝に向かって押し広がる、
帽子。
【請求項2】
前記緩衝部は、袋状の形状であり、前記所定の厚みと前記所定の固さとを有し、かつ、弾力性を有する衝撃吸収部材を、内部の袋に具備する、
請求項1に記載の帽子。
【請求項3】
前記緩衝部は、複数の前記凸部の並びを有し、複数の前記凸部それぞれの間に、前記並びに直交する方向に延びる溝を具備する、
請求項1に記載の帽子。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る帽子は、クラウン部を備える帽子であって、前記クラウン部の下端の内側面の全周に閉じた円環状に一周分取り付けられた帯状の部分である緩衝部を備え、前記緩衝部は、前記クラウン部および前記ブリム部のいずれの箇所よりも厚い所定の厚みと、前記クラウン部および前記ブリム部のいずれの箇所よりも固い所定の固さとのうちのいずれかを有し、糸で編まれた編地で断面が半円状に構成され、前記断面を構成する前記編地の表面に、前記所定の厚みを有し、前記帽子の周方向と直交する複数の第1の溝で区切られた複数の凸部を具備し、前記凸部は、前記溝よりも所定の厚みだけ盛り上がるような編み方で編まれており、さらに、前記帽子の周方向と平行な複数の第2の溝で区切られた複数の列をなす小凸部で構成され、前記小凸部は、前記小凸部に圧力がかかったとき、前記第2の溝に向かって押し広がる。