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▶ ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118075
(43)【公開日】2023-08-24
(54)【発明の名称】洗浄製品
(51)【国際特許分類】
   C11D 17/04 20060101AFI20230817BHJP
   C11D 1/68 20060101ALI20230817BHJP
   C11D 1/75 20060101ALI20230817BHJP
   C11D 1/90 20060101ALI20230817BHJP
   C11D 1/72 20060101ALI20230817BHJP
   C11D 1/62 20060101ALI20230817BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20230817BHJP
   C11D 3/33 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
C11D17/04
C11D1/68
C11D1/75
C11D1/90
C11D1/72
C11D1/62
C11D3/20
C11D3/33
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023012864
(22)【出願日】2023-01-31
(31)【優先権主張番号】22156233.3
(32)【優先日】2022-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】アリス・ミシェル・ブートワイユ
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AC08
4H003AC15
4H003AD04
4H003AE05
4H003BA21
4H003DA05
4H003DA17
4H003EB04
4H003EB06
4H003EB13
4H003EB14
4H003ED02
4H003ED28
4H003ED29
4H003FA23
4H003FA26
4H003FA28
4H003FA30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】洗浄中の良好な初期起泡及び持続性起泡、並びに改善されたすすぎを提供し、それによってすすぎ時間及び水消費を低減する、スプレーディスペンサー及び洗浄組成物を含む洗浄製品を提供する。
【解決手段】本開示は、スプレーディスペンサーと、スプレーディスペンサー内に収容された洗浄組成物とを含む洗浄製品であって、当該洗浄組成物が、アルキルポリグルコシド界面活性剤と、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される界面活性剤と、1種以上の第四級アンモニウム界面活性剤とを含み、当該製品が、洗浄中の良好な初期起泡及び持続性起泡、並びに改善されたすすぎを提供する、洗浄製品に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプレーディスペンサーと、前記スプレーディスペンサー内に収容された洗浄組成物と、を含む洗浄製品であって、前記洗浄組成物は、前記組成物の0.1重量%~15重量%、好ましくは前記組成物の0.5重量%~10重量%、より好ましくは前記組成物の1重量%~8重量%である1つ以上の界面活性剤を含み、以下:
i.アルキルポリグルコシド、好ましくはC8~C18アルキルポリグルコシド、より好ましくはC8~C14アルキルポリグルコシド、更により好ましくはC8~C10アルキルポリグルコシドであって、0.1~3.0、好ましくは1.0~2.0、より好ましくは1.2~1.6の数平均重合度を有するアルキルポリグルコシドと、
ii.両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、界面活性剤と、
iii.第四級アンモニウム界面活性剤と、
を含み、
前記アルキルポリグルコシドと、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される前記界面活性剤とが、10:1~1:10の重量比で存在し、かつ前記洗浄組成物が、前記洗浄組成物の3重量%未満、好ましくは2重量%未満、より好ましくは1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含む、
洗浄製品。
【請求項2】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは0.5重量%~4.0重量%、より好ましくは0.8重量%~3.0重量%のアルキルポリグルコシドを含む、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項3】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは0.25重量%~4.0重量%、より好ましくは0.5重量%~3.0重量%の、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を含む、請求項1又は2に記載の洗浄製品。
【請求項4】
前記洗浄組成物が、両性界面活性剤、好ましくはアミンオキシド、より好ましくはアルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアミンオキシド、更により好ましくはアルキルジメチルアミンオキシドを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項5】
前記洗浄組成物が、双性イオン性界面活性剤、好ましくはベタイン、より好ましくはコカミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるベタイン、更により好ましくはコカミドプロピルベタインを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項6】
前記アルキルポリグルコシドと、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される前記界面活性剤とが、5:1~1:5、好ましくは3:1~1:3、より好ましくは3:1~1:1の重量比で存在する、請求項1~5のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項7】
前記洗浄組成物が、アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤、好ましくは前記組成物の0.5重量%~10重量%、より好ましくは1.0重量%~5.0重量%、更により好ましくは1.5重量%~3.0重量%のアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項8】
前記アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤が、アルキルエトキシレート界面活性剤、好ましくはC10以下の平均アルキル鎖長及び1~10の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤、より好ましくはC5~C8の平均アルキル鎖長及び3~8の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤、更により好ましくはC5~C7の平均アルキル鎖長及び4~6の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤である、請求項7に記載の洗浄製品。
【請求項9】
前記洗浄組成物が、実質的にアニオン性界面活性剤を含まない、請求項1~8のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項10】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.01重量%~5重量%、好ましくは0.05%~3.0%、より好ましくは0.1重量%~1.0重量%の前記第四級アンモニウム界面活性剤を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項11】
前記第四級アンモニウム界面活性剤が、次の式を有し:
【化1】
式中、R、R、R、及びRが、独立して、12個未満の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐ヒドロカルビル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アリール基、又は6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキルアリール基から選択されるが、但し、R、R、R、又はRのうち少なくとも1つが、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アリール基、又は6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキルアリール基であり、好ましくは、R及びRが、独立して、C~Cアルキル基から選択され、より好ましくはR及びRの各々がメチル基であり、好ましくはR及びRが、独立して、C~C18アルキル基から選択され、好ましくは、独立して、C~C12アルキル基、又はベンジル基から選択され、Xが、塩形成アニオン、好ましくはハロゲン化物又はメトサルフェート、より好ましくはハロゲン化物、更により好ましくは塩化物である、請求項1~10のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項12】
前記第四級アンモニウム界面活性剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、好ましくは塩化ジデシルジメチルアンモニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは前記第四級アンモニウム界面活性剤が、塩化ベンザルコニウムと塩化ジデシルジメチルアンモニウムとの5:1~1:5、より好ましくは3:1~1:3、更により好ましくは1.5:1~1:1.5の重量比の混合物である、請求項11に記載の洗浄製品。
【請求項13】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~10重量%、好ましくは1.0重量%~8.0重量%、より好ましくは2.0重量%~7.0重量%の、グリコールエーテル、アルコール、エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される有機溶媒、好ましくはグリコールエーテル、又はグリコールエーテルとアルコールとの混合物を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項14】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5.0重量%、より好ましくは0.25重量%~4.5重量%、更により好ましくは0.5重量%~4.0重量%のグリコールエーテルを含む、請求項13に記載の洗浄製品。
【請求項15】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5.0重量%、好ましくは0.25重量%~4.0重量%、より好ましくは0.5重量%~3.0重量%のアルコール、好ましくはC~Cアルコール、より好ましくはエタノールを含む、請求項13及び14のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項16】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~10重量%、好ましくは0.2重量%~5重量%、より好ましくは0.2重量%~3重量%、更により好ましくは0.5重量%~1.5重量%のキレート剤を含み、前記キレート剤が好ましくはアミノカルボキシレート系キレート剤から選択され、より好ましくは前記キレート剤がGLDAである、請求項1~15のいずれか一項に記載の洗浄製品。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の洗浄製品を使用して食器を洗浄する方法であって、
a)任意に、前記食器を予め濡らす工程と、
b)前記洗浄組成物を前記食器に噴霧する工程と、
c)任意に、前記食器を擦り洗いする工程と、
d)前記食器をすすぐ工程と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スプレーディスペンサーと、スプレーディスペンサー内に収容された洗浄組成物とを含む洗浄製品であって、当該洗浄組成物が、アルキルポリグルコシド界面活性剤と、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される界面活性剤と、1種以上の第四級アンモニウム界面活性剤とを含み、当該製品が、洗浄中の良好な初期起泡及び持続性起泡、並びに改善されたすすぎを提供する、洗浄製品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の食器手洗いは、シンクに水を溜め、食器洗浄洗剤を添加して石鹸溶液を作製し、汚れた物品を溶液に浸漬し、物品を擦り洗いし、すすぎ洗いにより、洗浄された物品から残りの汚れを除去しかつ石鹸溶液から生じた泡を除去することによって実施されていた。従来では、大抵の場合、汚れた食器をまとめて一度に洗浄していた。現在、一部のユーザーは、食器がたまるまで待つのではなく、使い終わったらできるだけ早く物品を洗浄することを好む。したがって、この場合一度に洗う物品は1つ又は少量となる。洗浄は、通常、満杯のシンクではなく流水下で実施される。洗浄は、速やかに行わなければならず、ユーザーの労力を最小限にするものでなければならない。水道蛇口の下でのこのような洗浄では、ユーザーは典型的には、洗剤をスポンジに付ける。これには、特に、洗浄される物品の数が少ない場合に、実際に必要とされるよりも多くの洗剤を分配することが多いという欠点がある。更に、過剰な量の洗剤は、すすぐのにより多くの水とより長い時間を必要とする。
【0003】
スプレーディスペンサー及び洗浄組成物を含む洗浄製品の使用は、このような問題を軽減する。しかしながら、噴霧後の良好な初期起泡及び洗浄中の持続性起泡の両方、並びに発生した泡の容易なすすぎを提供し、それによってすすぎ時間及び水消費を低減する、噴霧製品用の洗浄組成物を配合することは依然として困難である。しばしば「瞬間的(flash)」泡立ちと呼ばれる初期泡立ちは、良好な洗浄効果を有するという暗示的意味をユーザーに伝えるために重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、洗浄中の良好な初期起泡及び持続性起泡、並びに改善されたすすぎを提供し、それによってすすぎ時間及び水消費を低減する、スプレーディスペンサー及び洗浄組成物を含む洗浄製品が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、スプレーディスペンサーと、スプレーディスペンサー内に収容された洗浄組成物とを含む洗浄製品であって、当該洗浄組成物が、i.アルキルポリグルコシドと、ii.両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤と、iii.第四級アンモニウム界面活性剤とを含む、組成物の約0.1重量%~約15重量%の1つ以上の界面活性剤を含み、ここで、アルキルポリグルコシド、並びに両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤が、約10:1~約1:10の重量比で存在し、洗浄組成物が、当該洗浄組成物の約3重量%未満、好ましくは約2重量%未満、より好ましくは約1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含む、洗浄製品に関する。
【0006】
本発明は更に、汚れた食器を、本発明による製品を用いて洗浄する方法に関し、方法は、任意に、汚れた食器を予め濡らす工程と、洗浄組成物を汚れた食器に噴霧する工程と、任意に、食器を擦り洗いする工程と、食器をすすぐ工程と、を含む。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の様々な実施形態の特徴及び利点は、本発明の幅広い表現を与えるように意図される特定の実施形態の例を含む、以下の明細書から明らかになるであろう。様々な修正が本明細書及び本発明の実施から当業者には明白となるであろう。この範囲は開示される特定の形態に限定されるようには意図されず、本発明は、特許請求の範囲によって定義されるような本発明の趣旨及び範囲内に含まれる全ての修正、均等物、及び代替物を網羅する。
【0008】
本明細書で使用するとき、特許請求の範囲において使用される「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求又は記述されるもののうちの1つ以上を意味すると理解される。
【0009】
本明細書で使用するとき、用語「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含んでいる(including)」は、非限定的であることを意味する。
【0010】
本明細書で使用するとき、用語「食器」は、食品を調理し、給仕し、食べるために使用される器具及び物品を包含する。食器は、非限定的な例として、セラミック、陶磁器、金属、ガラス、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)及び木材から製造された調理器具及び食卓用食器類を含む。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「スプレーディスペンサー」は、洗浄組成物を収容するケースと、トリガースプレーなどの洗浄組成物を噴霧する機構とを含む、容器を指す。洗浄組成物は、処理される表面上に噴霧されたときに発泡することが好ましい。「泡/起泡(suds/sudsing)」及び「泡/発泡(foam/foaming)」という用語は、互換的に使用される。
【0012】
本明細書で使用する場合、「起泡プロファイル」という用語は、食器洗いプロセスの間の起泡の性質に関する洗浄組成物の特性を指す。洗浄組成物の「起泡プロファイル」という用語は、洗浄組成物を噴霧する際に生成される初期起泡体積と、食器洗浄プロセス中の起泡の保持とを含む。好ましくは、「良好な起泡プロファイル」を有すると特徴付けられる食器手洗い用洗浄組成物は、特に食器手洗いプロセスのかなりの部分又は全体にわたって、大きな泡体積及び/又は持続性の泡体積を有する傾向がある。これは、十分な洗浄組成物が投入されたことの指標として消費者が泡の多さを使用しているので、重要である。更に、消費者は泡の体積が持続していることを、食器洗浄プロセスの終盤に向かっていても、十分な活性洗浄成分(例えば、界面活性剤)が存在していることの指標としてもまた使用する。消費者は、通常、起泡が収まったときに洗浄組成物を再噴霧する。したがって、低起泡洗浄組成物は、起泡濃度が低いことから、消費者によって必要以上に頻繁に補給され得る。
【0013】
本明細書で使用するとき、「実質的に含まない(substantially free of)」又は「実質的に含まない(substantially free from)」という用語は、単に別の成分の不純物若しくは意図しない副産物としての成分の完全な欠如又はその最小量のいずれかを指す。成分を「実質的に含まない」組成物とは、組成物が、当該組成物の約0.5重量%未満、約0.25重量%未満、約0.1重量%未満、約0.05重量%未満、又は約0.01重量%未満の成分を含むことを意味する。
【0014】
別段の注記がない限り、全ての成分又は組成物の濃度は、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、このような成分又は組成物の市販の供給源に存在する場合のある不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0015】
全ての百分率及び比率は、別途示されない限り、重量基準で計算される。全ての百分率及び比率は、別途示されない限り、全組成に基づいて計算される。本明細書の全体を通して与えられる全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、かかるより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように含むものと理解すべきである。本明細書の全体を通して与えられる全ての最小数値限定は、それよりも大きい全ての数値限定を、かかるより大きい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に含まれる、より狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲があたかも全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0016】
洗浄製品
本開示は、スプレーディスペンサーと、当該スプレーディスペンサー内に収容された洗浄組成物とを含む、洗浄製品、特に食器手洗い用洗浄製品に関する。洗浄中に良好な初期起泡及び持続性起泡、並びに容易なすすぎ(それによって、すすぎ時間及び水の消費を低減する)を提供する、スプレーディスペンサー及び洗浄組成物を含む洗浄製品の必要性は、スプレーディスペンサーと、当該スプレーディスペンサー内に収容された洗浄組成物とを含む洗浄製品によって満たすことができ、当該洗浄組成物は、界面活性剤と、アルキルポリグルコシドを含む界面活性剤と、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤と、第四級アンモニウム界面活性剤とを含む。このような洗浄製品はまた、特に全体的な洗浄時間及び水の消費を低減することによって、改善されたすすぎプロファイルを提供することも見出されている。
【0017】
より具体的には、アルキルポリグルコシドと、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤との組合せを含む洗浄組成物を、スプレーディスペンサー中で使用すると、良好な初期起泡が得られることが分かった。加えて、洗浄組成物中のアニオン性界面活性剤の量を減少させること(当該洗浄組成物は、好ましくはアニオン性界面活性剤を実質的に含まない)は、初期起泡を更に改善し得るものと考えられる。理論に束縛されるものではないが、アニオン性界面活性剤は、強力な界面活性剤ミセルの形成に有利に働き、それによって初期の泡形成を阻害するものと考えられる。驚くべきことに、洗浄組成物への1つ以上の第四級アンモニウム界面活性剤の添加はまた、泡のより容易なすすぎを可能にすることも見出された。理論に束縛されるものではないが、第四級アンモニウム界面活性剤は、気相液相界面での強力な界面活性剤充填を立体的に阻害し、それによって強力な泡安定化を妨げ、すすぎの際により良好な泡崩壊を可能にするものと考えられている。
【0018】
洗浄組成物
本明細書に記載の洗浄組成物は、好ましくは、食器手洗い用洗浄組成物であり、好ましくは液体形態である。洗浄組成物は、スプレーディスペンサーで噴霧するのに好適である。
【0019】
好ましくは、組成物のpHは、20℃にて無希釈で測定した場合、約8超であり、より好ましくは約10~約12であり、最も好ましくは約10.5~約11.5である。好ましくは、組成物は、本明細書に記載のように測定した、約0.1~約1、より好ましくは約0.1~約0.5の予備アルカリ度を有する。これらの選択されたpH範囲及び予備アルカリ度範囲は、更に、頑固な食品汚れの洗浄に寄与する。
【0020】
本明細書に開示される洗浄組成物は、ニュートン又は剪断非依存性レオロジーを有してもよく、かつ本明細書に記載される方法(複数可)を用いて測定した際に20℃で、約1mPa・s~約50mPa・s、好ましくは約1mPa・s~約20mPa・s、より好ましくは約1mPa・s~約10mPa・sの粘度を呈してもよい。
【0021】
あるいは、本明細書に開示される洗浄組成物は、ずり流動化レオロジーを有してもよく、本明細書に記載される方法を用いて、約1mPa・s~約50mPa・s、好ましくは約1mPa・s~約20mPa・s、より好ましくは約5mPa・s~約15mPa・sの高ずり粘度(20℃で1000秒-1の剪断速度で測定)と、約100mPa・s~約1,000mPa・s、好ましくは約200mPa・s~約500mPa・sの低ずり粘度(20℃で0.1秒-1で測定)を呈してもよい。洗浄組成物は、好ましくはニュートンレオロジーを有する。
【0022】
この液体洗浄組成物は典型的には、他の全ての組成成分が溶解又は最終的に分散される水性担体を含む。その際、水は、組成物の約60重量%~約95重量%、好ましくは約80重量%~約95重量%の量で存在し得る。
【0023】
界面活性剤
洗浄組成物は、当該洗浄組成物の約0.1重量%~約15重量%、好ましくは約0.5重量%~約10重量%、より好ましくは約1重量%~約8重量%の、1つ以上の界面活性剤を含み得る。1つ以上の界面活性剤は、アルキルポリグルコシド界面活性剤と、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤と、好ましくは両性界面活性剤と、より好ましくはアミンオキシド界面活性剤と、第四級アンモニウム界面活性剤と、任意でアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤と、を含んでもよい。アルキルポリグルコシド界面活性剤と、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤とは、約10:1~約1:10、好ましくは約5:1~約1:5、より好ましくは約3:1~約1:1の重量比で存在し得る。
【0024】
洗浄組成物は、当該組成物の約3重量%未満、好ましくは約2重量%未満、より好ましくは約1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含み得る。組成物は、アニオン性界面活性剤を実質的に含まなくてもよいか、又は含まなくてもよい。
【0025】
アルキルポリグルコシド界面活性剤
組成物は、当該組成物の約0.1重量%~約5重量%、好ましくは約0.5重量%~約4重量%、より好ましくは約0.8重量%~約3.0重量%のアルキルポリグルコシド(「alkyl polyglucoside:APG」)を含み得る。
【0026】
結晶質グリースの除去の改善を目的として、アルキルポリグルコシド界面活性剤は、約0.1~約3.0、好ましくは約1.0~約2.0、より好ましくは約1.2~約1.6の平均重合度で、8~18、好ましくは10~16、より好ましくは12~14の数平均アルキル炭素鎖長を有し得る。
【0027】
初期起泡の改善を目的として、アルキルポリグルコシド界面活性剤は、約0.1~約3.0、好ましくは約1.0~約2.0、より好ましくは約1.2~約1.6の平均重合度で、8~18、好ましくは8~14、より好ましくは8~10の数平均アルキル炭素鎖長を有し得る。
【0028】
C8~C18アルキルポリグルコシドは、いくつかの供給元から市販されている(例えば、Seppic CorporationからのSimusol(登録商標)界面活性剤;及びBASF CorporationからのGlucopon(登録商標)600CSUP、Glucopon(登録商標)650EC、Glucopon(登録商標)600CSUP/MB、並びにGlucopon(登録商標)650EC/MB)。
【0029】
両性及び双性イオン性界面活性剤
本明細書で開示される洗浄組成物は、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を含み得る。洗浄組成物は、当該組成物の約0.1重量%~約5.0重量%、好ましくは約0.25重量%~約4.0重量%、より好ましくは約0.5重量%~約3.0重量%の、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を含み得る。これらの界面活性剤は、起泡及びグリース洗浄プロファイルを更に改善することが見出されている。
【0030】
好ましくは、両性界面活性剤は、アミンオキシド界面活性剤である。アミンオキシド界面活性剤は、直鎖であっても分岐鎖であってもよいが、好ましくは直鎖であり得る。好適な直鎖アミンオキシドは、典型的には、水溶性であり、式R1-N(R2)(R3)O(式中、R1は、C8~18アルキルであり、R2及びR3部分は、C1~3アルキル基、C1~3ヒドロキシアルキル基、及びこれらの混合物からなる群から選択される)を特徴とする。例えば、R2及びR3は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、及び3-ヒドロキシプロピル、並びにこれらの混合物からなる群から選択してもよいが、R2及びR3の一方又は両方がメチルであることが好ましい。好適な直鎖アミンオキシド界面活性剤としては、直鎖状C10~C18アルキルジメチルアミンオキシド及び直鎖状C8~C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドが挙げられる。
【0031】
好ましくは、アミンオキシド界面活性剤は、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。アルキルジメチルアミンオキシド、例えば、C8~18アルキルジメチルアミンオキシド又はC10~16アルキルジメチルアミンオキシド(ココジメチルアミンオキシドなど)が好ましい。好適なアルキルジメチルアミンオキシドとしては、C10アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、C10~12アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、C12~C14アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。C12~C14アルキルジメチルアミンオキシドが特に好ましい。
【0032】
代替的な好適なアミンオキシド界面活性剤としては、中分岐鎖アミンオキシド界面活性剤が挙げられる。本明細書で使用する場合、「中分岐鎖」とは、アミンオキシドが、n1個の炭素原子を有する1つのアルキル部分を有し、アルキル部分における1つのアルキル分岐は、n2個の炭素原子を有することを意味する。アルキル分岐は、アルキル部分上の窒素からアルファ炭素上に位置する。アミンオキシドのこの種の分岐は、当該技術分野において、内部アミンオキシドとしても既知である。n1とn2との合計は、10~24個、好ましくは12~20個、より好ましくは10~16個の炭素原子であってもよい。1つのアルキル部分の炭素原子数(n1)は、好ましくは、1つのアルキル分岐(n2)と炭素原子数が同じか又は類似しており、それによりその1つのアルキル部分とその1つのアルキル分岐とが対称となるようになっている。本明細書で使用する場合、「対称」とは、本明細書で使用される中分岐鎖状アミンオキシドの少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも75重量%~100重量%において、|n1-n2|が5個以下、好ましくは4個、最も好ましくは0~4個の炭素原子であることを意味する。アミンオキシドは、独立して、C1~3アルキル、C1~3ヒドロキシアルキル基、又は平均約1~約3個のエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基から選択される2つの部分を更に含む。好ましくは、それらの2つの部分は、C1~3アルキルから選択され、より好ましくは、いずれもがC1アルキルとして選択される。
【0033】
あるいは、アミンオキシド界面活性剤は、ローカットアミンオキシド及びミッドカットアミンオキシドの混合物を含む、アミンオキシドの混合物であってもよく、例えば、混合物は、以下を含む:
a)アミンオキシドの重量に基づいて、約10重量%~約45重量%の式R1R2R3AO(式中、R1及びR2は、独立して、水素、C1~C4アルキル、又はこれらの混合物から選択され、R3は、C10アルキル及びこれらの混合物から選択される)のローカットアミンオキシドと、
b)アミンオキシドの55重量%~90重量%の式R4R5R6AO(式中、R4及びR5は、独立して、水素、C1~C4のアルキル、又はこれらの混合物から選択され、R6は、C12~C16のアルキル又はこれらの混合物から選択される)であるミッドカットアミンオキシドと、を含むことができる。
本明細書での使用に好ましいローカットアミンオキシドでは、R3はn-デシルであり、好ましくはR1及びR2の両方がメチルである。式R4R5R6AOのミッドカットアミンオキシドでは、好ましくはR4及びR5の両方がメチルである。
【0034】
好ましくは、アミンオキシドは、アミンオキシドの重量に基づいて、約5重量%未満、より好ましくは3重量%未満の式R7R8R9AO(式中、R7及びR8は水素、C1~C4のアルキル及びこれらの混合物から選択され、R9はC8のアルキル及びこれらの混合物から選択される)のアミンオキシドを含む。式R7R8R9AOのアミンオキシドの量を制限することにより、物理的安定性及び起泡持続性の両方が改善される。
【0035】
双性イオン性界面活性剤
本明細書に開示される組成物において、双性イオン性界面活性剤は、重合又は「焼き付いた(baked-on)」グリースの除去を改善し得る。好適な双性イオン性界面活性剤としては、ベタイン界面活性剤が挙げられる。このようなベタイン界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミドアゾリニウムベタイン、スルホベタイン(INCIスルタイン)、並びにホスホベタインが挙げられ、好ましくは式(II)を満たす:
-[CO-X(CH-N(R)(R)-(CH-[CH(OH)-CH-Y (II)
式中、Rは、飽和又は不飽和のC6~22アルキル残基、好ましくは、C8~18アルキル残基、より好ましくは、飽和C10~16アルキル残基、更により好ましくは、飽和C12~14アルキル残基であり、Xは、NH又はNRであり、Rは、C1~4アルキル残基、O、又はSであり、nは、1~10、好ましくは2~5、より好ましくは3の整数であり、xは、0又は1、好ましくは1であり、R及びRは、独立して、C1~4アルキル残基及びヒドロキシ置換(例えば、ヒドロキシエチル置換)C1~4アルキル残基から選択され、好ましくは、R及びRの両方がメチル基であり、mは、1~4の整数、好ましくは1、2、又は3の整数であり、yは、0又は1であり、Yは、COO、SO、OPO(OR)O又はP(O)(OR)Oであり、Rは、H又はC1~4アルキル残基である。
【0036】
好ましいベタインは、式(IIa)のアルキルベタイン、式(IIb)のアルキルアミドプロピルベタイン、式(IIc)のスルホベタイン、及び式(IId)のアミドスルホベタイン、並びにこれらの混合物である(Rは、式(II)の文脈において上記のように定義される):
-N(CH-CHCOO (IIa)
-CO-NH-(CH-N(CH-CHCOO (IIb)
-N(CH-CHCH(OH)CHSO (IIc)
-CO-NH-(CH-N(CH-CHCH(OH)CHSO (IId)
特に好ましいものは、式(IIa)及び式(IIb)のカルボベタイン[すなわち、式(II)中、Y-=COO-である]であり、より好ましいものは、式(IIb)のアルキルアミドベタインである。
【0037】
好適なベタインは、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、セチルベタイン、セチルアミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ココベタイン、デシルベタイン、デシルアミドプロピルベタイン、水素添加タローベタイン/アミドプロピルベタイン、イソステアルアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、オレアドプロピルベタイン、オレイルベタイン、パームアミドプロピルベタイン、パルミトアミドプロピルベタイン、パーム核アミドプロピルベタイン、ステアルアミドプロピルベタイン、ステアリルベタイン、タローアミドプロピルベタイン、タローベタイン、ウンデシレンアミドプロピルベタイン、ウンデシルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる(又は、INCIに従って命名され得る)。好ましいベタインは、コカミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。コカミドプロピルベタインが特に好ましい。
【0038】
アニオン性界面活性剤
本明細書に開示される洗浄組成物は、アニオン性界面活性剤を含んでもよく、好適なアニオン性界面活性剤としては、その分子構造中に一般に8~22個の炭素原子又は一般に8~18個の炭素原子を含有する有機疎水性基と、水溶性化合物を形成するよう好ましくはスルホネート、サルフェート、及びカルボキシレートから選択される少なくとも1つの水溶性基と、を含有する界面活性化合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的には、疎水性基は、直鎖又は分岐鎖のC8~C22アルキル又はアシル基を含む。このような界面活性剤は、水溶性塩の形態で採用され、塩形成カチオンは、一般的に、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、マグネシウム、及びモノ-、ジ-又はトリ-アルカノールアンモニウムから選択され、ナトリウムカチオンが最も好ましい。
【0039】
好ましくは、本開示の組成物は、当該組成物の約3重量%未満、好ましくは約2重量%未満、より好ましくは約1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含む。より好ましくは、本開示にかかる洗浄組成物は、アニオン性界面活性剤を実質的に含まないか、又は含まない。
【0040】
第四級アンモニウム界面活性剤
本明細書に開示される洗浄組成物は、2つ以上の異なる第四級アンモニウム界面活性剤の混合物を含む、1つ以上の第四級アンモニウム界面活性剤を含んでもよい。第四級アンモニウム界面活性剤は、洗浄組成物の改善されたすすぎを可能にするのに有効な量で存在してもよい。本明細書に開示される組成物は、当該組成物の約0.01重量%~約5重量%、好ましくは約0.05重量%~約3.0重量%、より好ましくは約0.1重量%~約1.0重量%の第四級アンモニウム界面活性剤を含有し得る。
【0041】
第四級アンモニウム界面活性剤は、以下の一般式を有し得る:
【0042】
【化1】
式中、置換基R、R、R、及びRの各々は、直鎖又は分岐鎖、好ましくは直鎖であってもよく、置換基R、R、R、及びRの各々は、独立して、アミド結合、エーテル結合、又はエステル結合を含んでもよい。対イオンXは、任意の塩形成アニオンであってもよいが、但し、第四級アンモニウム界面活性剤は水溶性である。例示的な対イオンとしては、塩化物、臭化物、又はヨウ化物などのハロゲン化物、及びメトサルフェートが挙げられる。置換基R、R、R、及びRのうち1つ以上は、独立して、長鎖(12個以上の炭素原子)アルキル基、長鎖(12個以上の炭素原子)アルコキシアリール基、長鎖(12個以上の炭素原子)アルキルアリール基、ハロゲン置換長鎖(12個以上の炭素原子)アルキルアリール基、長鎖(12個以上の炭素原子)アルキルフェノキシアルキル基、又は長鎖(12個以上の炭素原子)アリールアルキル基から選択され得る。置換基R、R、R、及びRのうち1つ以上は、独立して、12個未満の炭素原子を有するヒドロカルビル基から選択され得る。第四級アンモニウム基(式(III)の括弧内の基)は、少なくとも約165の分子量を有し得る。
【0043】
好適な第四級アンモニウム界面活性剤としては、次の式によって特徴付けられる第四級アンモニウム界面活性剤が挙げられる:
【0044】
【化2】
式中、R、R、R、及びRが、独立して、12個未満の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐ヒドロカルビル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アリール基、又は6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキルアリール基から選択されるが、但し、R、R、R、及びRのうち少なくとも1つが、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アリール基、又は6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキルアリール基である。好ましくはR及びRは、独立して、C1~C3アルキル基から選択され、より好ましくはR及びRの各々は、メチル基である。好ましくは、R及びRは、独立して、C8~C18アルキル基、好ましくはC8~C12アルキル基、又はベンジル基から選択される。Xは、塩形成アニオン、好ましくはハロゲン化物又はメトサルフェート、より好ましくはハロゲン化物、更により好ましくは塩化物である。
【0045】
好ましい第四級アンモニウム界面活性剤としては、次の式によって特徴付けられる第四級アンモニウム界面活性剤が挙げられる:
【0046】
【化3】
式中、R及びRの各々は、独立して、C1~C3アルキル基から選択され、好ましくはR及びRの各々は、メチル基であり、R及びRの各々は、独立して、直鎖若しくは分岐鎖(好ましくは、直鎖)のC8~C18アルキル基、好ましくは直鎖若しくは分岐鎖(好ましくは、直鎖)のC8~C12アルキル基、又はベンジル基から選択され、Xは、ハロゲン化物、好ましくは塩化物である。
【0047】
本明細書に開示される洗浄組成物は、1つ以上の第四級アンモニウム界面活性剤、例えば、2つ以上の異なる第四級アンモニウム界面活性剤の混合物を含んでもよい。有用な第四級アンモニウム界面活性剤の非限定的な例としては、以下が挙げられる:(1)塩化ベンザルコニウム及び/又は置換塩化ベンザルコニウム、例えば、市販のBarquat(登録商標)(Lonzaから入手可能)、Maquat(登録商標)(Masonから入手可能)、Variquat(登録商標)(Witco/Sherexから入手可能)、及びHyamine(登録商標)(Lonzaから入手可能);(2)ジ(C6~C14)アルキルジ短鎖(C1~4アルキル及び/又はヒドロキシアルキル)第四級界面活性剤、例えば、LonzaのBardac(登録商標)製品、(3)N-(3-クロロアリル)ヘキサミニウムクロリド、例えば、Dowから入手可能なDowicide(登録商標)及びDowicil(登録商標);(4)塩化ベンゼトニウム、例えば、Rohm & HaasからのHyamine(登録商標);(5)Rohm & Haasによって供給されるHyamine(登録商標)10Xによって表される塩化メチルベンゼトニウム、(6)Merrell Labsから入手可能な塩化セファコールなどの塩化セチルピリジニウム。好適なジアルキル第四級化合物の例は、塩化ジデシルジメチルアンモニウム(Bardac 22)及び塩化ジオクチルジメチルアンモニウム(Bardac 2050)などの、塩化ジアルキル(C8~C12)ジメチルアンモニウムである。第四級アンモニウム界面活性剤は、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。他の好適な第四級アンモニウム界面活性剤としては、塩化ジイソブチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウム(Hyamine 1622の商品名の下でRohm & Haasから市販)、及び(メチル)ジイソブチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、例えば塩化メチルベンゼトニウムが挙げられる。
【0048】
好ましくは、第四級アンモニウム界面活性剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(好ましくは、塩化ジデシルジメチルアンモニウム)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。より好ましくは、第四級アンモニウム界面活性剤は、塩化ベンザルコニウムと塩化ジデシルジメチルアンモニウムとの混合物を含む。更により好ましくは、第四級アンモニウム界面活性剤は、約5:1~約1:5、好ましくは約3:1~約1:3、より好ましくは約1.5:1~約1:1.5の重量比で、塩化ベンザルコニウムと塩化ジデシルジメチルアンモニウムとの混合物を含む。
【0049】
アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤
本明細書に開示される洗浄組成物は、アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤を任意に含み得る。組成物は、洗浄組成物の約0.5重量%~約10重量%、好ましくは約1.0重量%~約5.0重量%、より好ましくは約1.5重量%~約3.0重量%のアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤を含み得る。好適なアルキルアルコキシル化非イオン性界面活性剤としては、アルキルエトキシル化非イオン性界面活性剤が挙げられる。好適なアルキルエトキシル化非イオン性界面活性剤としては、脂肪族アルコールと1~25モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる。この脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖又は分岐鎖、一級又は二級であり得る。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、好ましくは直鎖である。好ましくは、アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤は、10個以下、より好ましくは5~8個の炭素原子、更により好ましくは5~7個の炭素原子の平均アルキル炭素鎖長を有するローカットアルキルエトキシレート界面活性剤である。好ましくは、アルキルエトキシレート界面活性剤は、1~10、好ましくは3~8、より好ましくは4~6の数平均エトキシル化度を有する。好適な非イオン性アルコールエトキシレート界面活性剤としては、Emulan(登録商標)HE50又はLutensol(登録商標)CS6250(BASFから入手可能)などの市販の材料が挙げられる。
【0050】
好ましくは、この洗浄組成物は、アルキルポリグルコシド界面活性剤、アミンオキシド界面活性剤、第四級アンモニウム界面活性剤、及びアルキルエトキシレート界面活性剤(例えば、以下に記載されたようなローカットアルコールエトキシレート界面活性剤)を含む。より好ましくは、洗浄組成物は、(i)約0.8%~約3.0%のアルキルポリグルコシド界面活性剤、好ましくは8~10の平均アルキル鎖長及び1.2~1.6の平均重合度を有するアルキルポリグルコシドと、(ii)約1.0%~約3.0%のアミンオキシド界面活性剤、好ましくはC12~C14ジメチルアミンオキシド界面活性剤と、(iii)組成物の約0.1重量%~約1.0重量%の第四級アンモニウム界面活性剤、好ましくは塩化ベンザルコニウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムの混合物と、(iv)約1.5%~約3.0%のローカットアルコールエトキシレート非イオン性界面活性剤、好ましくはC5~C7の平均アルキル鎖長及び4~6の数平均エトキシル化度を有するアルコールエトキシレート非イオン性界面活性剤と、を含む。最も好ましくは、この組成物は、アニオン性界面活性剤を実質的に含まないか、又は全く含まない。
【0051】
有機溶媒
結晶質グリースの浸透及び除去を改善するために、この組成物は有機溶媒を含み得る。好適な有機溶媒は、グリコールエーテル溶媒、アルコール溶媒、エステル溶媒、及びこれらの混合物からなる群から選択することができ、グリコールエーテル溶媒は、結晶質グリースを除去するために本開示の選択された界面活性剤と組み合わせて使用される場合、特に効果的であるので好ましい。グリコールエーテル溶媒はまた、起泡を改善し得る。洗浄組成物は、当該組成物の約0.1重量%~約10重量%、好ましくは約1.0重量%~約8.0重量%、より好ましくは約2.0重量%~約7.0重量%の、グリコールエーテル、アルコール、エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される有機溶媒を含み得る。組成物は、当該組成物の約0.1重量%~約5.0重量%、より好ましくは約0.25重量%~約4.5重量%、更により好ましくは約0.5重量%~約4.0重量%のグリコールエーテルを含み得る。組成物は、当該組成物の約0.1重量%~約5.0重量%、好ましくは約0.25重量%~約4.0重量%、より好ましくは約0.5重量%~約3.0重量%のアルコール、好ましくはC~Cアルコール、より好ましくはエタノールを含み得る。
【0052】
特に、約1:2未満の界面活性剤と溶媒との重量比を有する洗浄組成物は、発泡が少ないことが見出されており、及び/又は経時的に相分離する傾向が大きいことが見出されている。また、約5:1を超える界面活性剤と溶媒との重量比を有する組成物は、典型的には、噴霧するのがより困難であり、予め湿潤されていない脂汚れ上に噴霧された場合にゲル化する傾向がより大きい場合がある。このようなゲル形成は、グリース状表面への組成物の拡散を阻害することで、洗浄が不十分になり得る。本明細書に開示される組成物は、好ましくは、約1:2~約5:1、好ましくは約1:2~約4:1、好ましくは約1:1~約3:1の範囲にわたる界面活性剤と溶媒との重量比を有する。界面活性剤と有機溶媒とのこのような選択された重量比は、過剰噴霧(空気中に分散されたまま残存する残留噴霧液滴)を最小限に抑えつつ、改善された食器被覆を提供することが見出されている。したがって、このような噴霧組成物は、無駄を低減し、吸入され得る噴霧液滴の量を最小限にする。
【0053】
好適なグリコールエーテル溶媒は、以下からなる群から選択することができる:
a)式I:R1O(R2O)nR3
R1は直鎖若しくは分岐鎖のC4、C5若しくはC6アルキル、又は置換若しくは非置換フェニルであり、R2はエチル又はイソプロピルであり、R3は水素又はメチルであり、nは1、2又は3である。
b)式II:R4O(R5O)nR6
R4はn-プロピル又はイソプロピルであり、R5はイソプロピルであり、R6は水素又はメチルであり、nは、1、2又は3である。
c)これらの混合物
【0054】
好適なアルコール溶媒は、C4~C6直鎖モノアルコール、1つ以上のC1~C4分岐基を有する分岐鎖C4~C10モノアルコール、アルキルモノグリセロール、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0055】
好適なエステル溶媒は、以下のグリコールエーテルからなる群から選択することができる:
a)式R1C=OOR2を有するモノエステル
式中、R1は直鎖又は分岐鎖のC1~C4アルキルであり、R2は直鎖又は分岐鎖のC2~C8アルキルである。
b)式R1(C=OOR2)nを有するジ-又はトリ-エステル
R1は飽和又は不飽和のC2~C4アルキルであり、R2は、直鎖又は分岐鎖のC2~C8アルキルから独立に選択され、nは2又は3である。
c)安息香酸ベンジル、並びに
d)これらの混合物。
【0056】
当該組成物は、組成物全体の0.1重量%~10重量%、好ましくは1.0重量%~8.0重量%、より好ましくは3.0重量%~7.0重量%の有機溶媒を含む。
【0057】
この界面活性剤系及び有機溶媒は、5:1~1:2、好ましくは4:1~1:2、最も好ましくは3:1~1:1の重量比であり得る。
【0058】
好適なグリコールエーテル溶媒は、式I、式II、及びこれらの混合物のグリコールエーテルから選択することができる。
a)式I=R1O(R2O)nR3
式中、
R1は直鎖又は分岐鎖のC4、C5又はC6アルキル、置換又は非置換フェニルであり、好ましくはn-ブチルである。ベンジルは、本明細書に用いるための置換フェニルのうちの1つである。
R2はエチル又はイソプロピル、好ましくはイソプロピルであり、
R3は水素又はメチル、好ましくは水素であり、
nは1、2又は3、好ましくは1又は2である。
b)式II=R4O(R5O)nR6
式中、
R4はn-プロピル又はイソプロピル、好ましくはn-プロピルであり、
R5はイソプロピルであり、
R6は水素又はメチル、好ましくは水素であり、
nは1、2又は3、好ましくは1又は2である。
【0059】
式Iにかかる好適なグリコールエーテル溶媒としては、エチレングリコールn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル、トリエチレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、エチレングリコールn-ペンチルエーテル、ジエチレングリコールn-ペンチルエーテル、トリエチレングリコールn-ペンチルエーテル、プロピレングリコールn-ペンチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ペンチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ペンチルエーテル、エチレングリコールn-ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールn-ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールn-ヘキシルエーテル、プロピレングリコールn-ヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールn-ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールn-ヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、トリエチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールフェニルエーテル、トリプロピレングリコールフェニルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、ジエチレングリコールベンジルエーテル、トリエチレングリコールベンジルエーテル、プロピレングリコールベンジルエーテル、ジプロピレングリコールベンジルエーテル、トリプロピレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、トリエチレングリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールイソペンチルエーテル、ジエチレングリコールイソペンチルエーテル、トリエチレングリコールイソペンチルエーテル、プロピレングリコールイソペンチルエーテル、ジプロピレングリコールイソペンチルエーテル、トリプロピレングリコールイソペンチルエーテル、エチレングリコールイソヘキシルエーテル、ジエチレングリコールイソヘキシルエーテル、トリエチレングリコールイソヘキシルエーテル、プロピレングリコールイソヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールイソヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールイソヘキシルエーテル、エチレングリコールn-ブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルメチルエーテル トリエチレングリコールn-ブチルメチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルメチルエーテル、エチレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、ジエチレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、トリエチレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、プロピレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、エチレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、ジエチレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、トリエチレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、プロピレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、エチレングリコールフェニルメチルエーテル、ジエチレングリコールフェニルメチルエーテル、トリエチレングリコールフェニルメチルエーテル、プロピレングリコールフェニルメチルエーテル、ジプロピレングリコールフェニルメチルエーテル、トリプロピレングリコールフェニルメチルエーテル、エチレングリコールベンジルメチルエーテル、ジエチレングリコールベンジルメチルエーテル、トリエチレングリコールベンジルメチルエーテル、プロピレングリコールベンジルメチルエーテル、ジプロピレングリコールベンジルメチルエーテル、トリプロピレングリコールベンジルメチルエーテル、エチレングリコールイソブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールイソブチルメチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールイソブチルメチルエーテル、エチレングリコールイソペンチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソペンチルメチルエーテル、トリエチレングリコールイソペンチルメチルエーテル、プロピレングリコールイソペンチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソペンチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールイソペンチルメチルエーテル、エチレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、トリエチレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、プロピレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、トリプロピレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0060】
式Iにかかる好ましいグリコールエーテル溶媒は、エチレングリコールn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル、トリエチレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、及びこれらの混合物である。
【0061】
式Iにかかる最も好ましいグリコールエーテル溶媒は、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、及びこれらの混合物である。
【0062】
式IIにかかる好適なグリコールエーテル溶媒としては、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、トリプロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールn-プロピルメチルエーテル、ジプロピレングリコールn-プロピルメチルエーテル、トリプロピレングリコールn-プロピルメチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリプロピレングリコールイソプロピルメチルエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0063】
式IIにかかる好ましいグリコールエーテル溶媒は、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、及びこれらの混合物である。
【0064】
最も好ましいグリコールエーテル溶媒は、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、及びこれらの混合物、特に、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテルである。
【0065】
好適なグリコールエーテル溶媒は、Dow Chemical Companyより購入することができ、詳細には、Eシリーズ(エチレングリコール系)のグリコールエーテル及びPシリーズ(プロピレングリコール系)のグリコールエーテルのラインナップから購入することができる。好適なグリコールエーテル溶媒としては、ブチルカルビトール、ヘキシルカルビトール、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、ブトキシトリグリコール、Dowanol Eph、Dowanol PnP、Dowanol DPnP、Dowanol PnB、Dowanol DPnB、Dowanol TPnB、Dowanol PPh、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0066】
好適なアルコールは、C4~C6直鎖モノアルコール、1つ以上のC1~C4分岐基を有する分岐鎖C4~C10モノアルコール、アルキルモノグリセロール、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0067】
好ましいC4~C6直鎖モノアルコールは、ペンタノール、ヘキサノール、及びこれらの混合物、好ましくは、1-ペンタノール、1-ヘキサノール、及びこれらの混合物から選択される。
【0068】
本明細書に用いるのに好ましい、1つ以上のC1~C4分岐基を有する分岐鎖C4~C10モノアルコールは、1つ以上のC1~C4分岐基を有するC4~C8一級モノアルコール及びこれらの混合物である。本明細書に用いるのに特に好ましい、1つ以上のC1~C4分岐基を有する分岐鎖C4~C10モノアルコールとしては、メチルブタノール、エチルブタノール、メチルペンタノール、エチルペンタノール、メチルヘキサノール、エチルヘキサノール、プロピルヘキサノール、ジメチルヘキサノールトリメチルヘキサノール、メチルへパノール、エチルヘプタノール、プロピルヘプタノール、ジメチルヘプタノール、トリメチルヘプタノール、メチルオクタノール、エチルオクタノール、プロピルオクタノール、ブチルオクタノール、ジメチルオクタノール、トリメチルオクタノール、メチルノナノール、エチルノナノール、プロピルノナノール、ブチルノナノール、ジメチルノナノール、及びトリメチルノナノール、並びにこれらの混合物が挙げられる。本明細書に用いるのにより好ましいのは、1つ以上のC1~C4分岐基を有する分岐鎖C4~C10モノアルコールの一級1-アルコールメンバーであり、特に好ましいのは、メチルブタノール、エチルブタノール、メチルペンタノール、エチルペンタノール、メチルヘキサノール、エチルヘキサノール、プロピルヘキサノール、ジメチルヘキサノールトリメチルヘキサノール、メチルへパノール、エチルヘプタノール、プロピルヘプタノール、ジメチルヘプタノール、トリメチルヘプタノール、メチルオクタノール、エチルオクタノール、プロピルオクタノール、ブチルオクタノール、ジメチルオクタノール、トリメチルオクタノール、メチルノナノール、エチルノナノール、プロピルノナノール、ブチルノナノール、ジメチルノナノール、トリメチルノナノール、及びこれらの混合物の一級1-アルコールファミリーメンバーである。
【0069】
より好ましいアルコールは、ブチルオクタノール、トリメチルヘキサノール、エチルヘキサノール、プロピルヘプタノール、メチルブタノール、及びこれらの混合物、具体的には、一級1-アルコールファミリーメンバー、より具体的には、エチルヘキサノール、ブチルオクタノール、トリメチルヘキサノール、及びこれらの混合物、特に、2-エチル-1-ヘキサノール、2-ブチル-1-オクタノール、3,5,5トリメチル-1-ヘキサノール、及びこれらの混合物である。
【0070】
好ましいアルキルモノグリセロールは、分岐鎖アルキルモノグリセロール及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、1つ以上のC1~C4アルキル分岐基を有する分岐鎖C4~C8アルキルモノグリセロール、より好ましくは、エチルヘキシルグリセロール、プロピルヘプチルグリセロール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは、2-エチルヘキシルグリセロールである。
【0071】
このようなアルコールはまた、起泡を改善することができる。
【0072】
本明細書に用いるのに特に好ましいのは、モノアルコールの混合物、具体的には、分岐鎖C4~C10モノアルコールを含む混合物、より具体的には、C4~C8、より好ましくは、C6~C7分岐鎖一級アルコールを含む群から選択されるアルコールを含む混合物である。用いるのに好ましいのは、C4~C8分岐鎖一級アルコールを含む群から選択されるアルコールを含むアルコールと、C4~C6直鎖モノアルコール及びアルキルグリセロールの群から選択されるアルコールと、の混合物である。このような混合物は、発泡を強化し、様々な油性汚れの洗浄を改善することができる。
【0073】
好適なエステル溶媒は、式IIIのモノエステル溶媒、式IVのジ-又はトリエステル溶媒、安息香酸ベンジル、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
a)式(III):R1C=OOR2のモノエステル溶媒で、式中、
R1は直鎖又は分岐鎖のC1~C4アルキルであり、好ましくは直鎖又は分岐鎖のC2~C3アルキルである。
R2は、直鎖又は分岐鎖のC2~C8アルキル、好ましくは直鎖又は分岐鎖のC2~C6アルキル、最も好ましくは直鎖又は分岐鎖のC3~C4アルキルである。
b)式IV:R1(C=OOR2)nのジ-又はトリエステル溶媒で、式中、
R1は、飽和又は不飽和のC2~C4アルキルであり、
R2は、独立に、直鎖又は分岐鎖のC2~C8アルキル、好ましくは、直鎖又は分岐鎖のC2~C6アルキル、最も好ましくは、直鎖又は分岐鎖のC3~C4アルキルから選択される。
nは、2又は3であり、好ましくは2である。
【0074】
式IIIの好適なモノエステル溶媒としては、エチルアセテート、プロピルアセテート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、アミルアセテート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、イソヘキシルアセテート、ヘプチルアセテート、イソヘプチルアセテート、オクチルアセテート、イソオクチルアセテート、2-エチルヘキシルアセテート、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、イソプロピルプロピオネート、ブチルプロピオネート、イソブチルプロピオネート、アミルプロピオネート、イソアミルプロピオネート、ヘキシルプロピオネート、イソヘキシルプロピオネート、ヘプチルプロピオネート、イソヘプチルプロピオネート、オクチルプロピオネート、イソオクチルプロピオネート、2-エチルヘキシルプロピオネート、エチルブチレート、プロピルブチレート、イソプロピルブチレート、ブチルブチレート、イソブチルブチレート、アミルブチレート、イソアミルブチレート、ヘキシルブチレート、イソヘキシルブチレート、ヘプチルブチレート、イソヘプチルブチレート、オクチルブチレート、イソオクチルブチレート、2-エチルヘキシルブチレート、エチルイソブチレート、プロピルイソブチレート、イソプロピルイソブチレート、ブチルイソブチレート、イソブチルイソブチレート、アミルイソブチレート、イソアミルイソブチレート、ヘキシルイソブチレート、イソヘキシルイソブチレート、ヘプチルイソブチレート、イソヘプチルイソブチレート、オクチルイソブチレート、イソオクチルイソブチレート、2-エチルヘキシルイソブチレート、エチルペンタノエート、プロピルペンタノエート、イソプロピルペンタノエート、ブチルペンタノエート、イソブチルペンタノエート、アミルペンタノエート、イソアミルペンタノエート、ヘキシルペンタノエート、イソヘキシルペンタノエート、ヘプチルペンタノエート、イソヘプチルペンタノエート、オクチルペンタノエート、イソオクチルペンタノエート、2-エチルヘキシルペンタノエート、エチルイソペンタノエート、プロピルイソペンタノエート、イソプロピルイソペンタノエート、ブチルイソペンタノエート、イソブチルイソペンタノエート、アミルイソペンタノエート、イソアミルイソペンタノエート、ヘキシルイソペンタノエート、イソヘキシルイソペンタノエート、ヘプチルイソペンタノエート、イソヘプチルイソペンタノエート、オクチルイソペンタノエート、イソオクチルイソペンタノエート、2-エチルヘキシルイソペンタノエート、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
式IIIの好ましいモノエステル溶媒は、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、イソプロピルプロピオネート、ブチルプロピオネート、イソブチルプロピオネート、アミルプロピオネート、イソアミルプロピオネート、ヘキシルプロピオネート、イソヘキシルプロピオネート、エチルブチレート、プロピルブチレート、イソプロピルブチレート、ブチルブチレート、イソブチルブチレート、アミルブチレート、イソアミルブチレート、ヘキシルブチレート、イソヘキシルブチレート、エチルイソブチレート、プロピルイソブチレート、イソプロピルイソブチレート、ブチルイソブチレート、イソブチルイソブチレート、アミルイソブチレート、イソアミルイソブチレート、ヘキシルイソブチレート、イソヘキシルイソブチレート、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0076】
最も好ましくは、このモノエステル溶媒は、プロピルプロピオネート、イソプロピルプロピオネート、ブチルプロピオネート、イソブチルプロピオネート、プロピルブチレート、イソプロピルブチレート、ブチルブチレート、イソブチルブチレート、プロピルイソブチレート、イソプロピルイソブチレート、ブチルイソブチレート、イソブチルイソブチレート、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0077】
式IVの好適なジ-又はトリ-エステル溶媒は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸、クエン酸、アコニット酸、プロパン-1,2,3-トリカルボン酸、及びこれらの混合物のエチル-、プロピル-、イソプロピル-、ブチル-、イソブチル-、アミル-、イソアミル-、ヘキシル-、イソヘキシル-、ヘプチル-、イソヘプチル、オクチル-、イソオクチル-、2-エチルヘキシル-ジ-又はトリ-エステルから選択することができる。
【0078】
好ましいジ-又はトリ-エステル溶媒は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸、クエン酸、アコニット酸、プロパン-1,2,3-トリカルボン酸、及びこれらの混合物のエチル-、プロピル-、イソプロピル-、ブチル-、イソブチル-、アミル-、イソアミル-、ヘキシル-、イソヘキシル-ジ-又はトリ-エステルからなる群から選択される。
【0079】
より好ましくは、ジ-又はトリ-エステル溶媒は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸、クエン酸、アコニット酸、プロパン-1,2,3-トリカルボン酸、及びこれらの混合物のエチル-、プロピル-、イソプロピル-、ブチル-、イソブチル-ジ-又はトリ-エステルからなる群から選択される。
【0080】
追加の任意成分
キレート剤:本明細書の組成物は、任意に、組成物の0.1重量%~10重量%、好ましくは0.2重量%~5重量%、より好ましくは0.2重量%~3重量%、最も好ましくは0.5重量%~1.5重量%の濃度でキレート剤を更に含んでもよい。
【0081】
好適なキレート剤は、アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能置換された芳香族キレート剤、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0082】
アミノカルボキシレートとしては、エチレンジアミン四酢酸、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、及びエタノールジグリシン、アルカリ金属、アンモニウム、及びその置換アンモニウム塩、並びにその混合物に加えて、MGDA(メチル-グリシン-二酢酸)、並びにその塩及び誘導体、並びにGLDA(グルタミン酸-N,N-二酢酸)、並びにその塩及び誘導体が挙げられる。GLDA(その塩及び誘導体)は、本発明によれば特に好ましく、その四ナトリウム塩が特に好ましい。
【0083】
ビルダー:本明細書における組成物は、ビルダー、好ましくは、カルボキシレートビルダーを含み得る。本明細書で有用なカルボン酸の塩としては、C1~6の直鎖状の塩、又は少なくとも3個の炭素を含有する環状の酸の塩が挙げられる。カルボン酸又はその塩の直鎖又は環状炭素含有鎖は、ヒドロキシル、エステル、エーテル、1~6個、より好ましくは1~4個の炭素原子を有する脂肪族基、及びこれらの混合物からなる群から選択される置換基で置換されてよい。
【0084】
好ましいカルボン酸の塩は、サリチル酸、マレイン酸、アセチルサリチル酸、3メチルサリチル酸、4ヒドロキシイソフタル酸、ジヒドロキシフマル酸、1,2,4ベンゼントリカルボン酸、ペンタン酸、クエン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される塩から選択されるものであり、好ましくはクエン酸である。
【0085】
本発明の組成物に用いるのに好適な別のカルボキシレートビルダーとしては、パーム核由来の脂肪酸若しくはココヤシ由来の脂肪酸などの脂肪酸の塩、又はポリカルボン酸の塩が挙げられる。
【0086】
塩のカチオンは、好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、又はトリエタノールアミン、及びこれらの混合物から選択され、好ましくは、ナトリウムである。
【0087】
カルボン酸又はその塩は、存在する場合、好ましくは全組成物の0.01重量%~5重量%、より好ましくは0.03重量%~1重量%の濃度で存在する。
【0088】
ヒドロトロープ:本開示にかかる組成物は、ヒドロトロープを更に含んでもよい。好ましくは、ヒドロトロープは、クメンスルホネート、キシレンスルホネート、トルエンスルホネート、最も好ましくはナトリウム中和クメンスルホネートから選択される。存在する場合、このヒドロトロープは、洗浄組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは0.25重量%~3重量%、最も好ましくは0.5重量%~2重量%配合される。
【0089】
ずり流動化レオロジー変性剤:本開示にかかる組成物は、レオロジー変性剤を更に含み、製品に剪断減粘レオロジープロファイルを提供し得る。レオロジー変性ポリマーを配合することにより、得られるスプレーの粒径分布を改善することができ、並びにスプレー液滴の刺痛感も軽減することができる。好ましくは、レオロジー変性剤は、非結晶質ポリマーレオロジー変性剤である。このポリマーレオロジー変性剤は、合成又は天然由来のポリマーであってよい。
【0090】
本発明において使用される天然由来のポリマー構造化剤の例としては、ヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、多糖類誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。多糖類誘導体としては、ペクチン、アルギン酸塩、アラビノガラクタン(アラビアゴム)、カラギーナン、カラヤゴム、トラガカントガム、ジェランガム、キサンタンガム、及びグアーガムが挙げられるが、これらに限定されない。本発明において使用される合成ポリマー構造化剤の例としては、ポリカルボキシレート、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、ポリオール、並びにこれらの誘導体及び混合物を含むポリマー及びコポリマーが挙げられる。あるいは、本発明で使用する組成物は、ポリエチレンオキシド(PEO)ポリマーを含み得る。
【0091】
好ましくは、本発明による組成物は、天然由来のレオロジー変性ポリマー、最も好ましくはキサンタンガム、ポリエチレンオキシド、又はこれらの混合物から選択されるレオロジー変性ポリマーを含む。
【0092】
一般的に、レオロジー変性ポリマーは、組成物の0.001重量%~1重量%、あるいは0.01重量%~0.5重量%、更にあるいは0.05重量%~0.25重量%の濃度で含まれる。
【0093】
他の成分:本明細書の組成物は、無機塩(好ましくは塩化ナトリウム)、C2~C4アルコール、C2~C4ポリオール、ポリアルキレングリコール(及び特に1500~4000の重量平均分子量を有するポリプロピレングリコール)、及びこれらの混合物から選択されるレオロジー調整剤などの、多くの任意成分を含んでもよい。
【0094】
本発明の組成物は、環状洗浄アミンなどの洗浄アミンを含み得る。用語「環状ジアミン」は、本明細書において、単一の洗浄アミン及びその混合物を包含する。当該アミンは、それが使用される洗浄媒体のpHに応じてプロトン化され得る。本明細書に用いるのに特に好ましいのは、1,3-ビス(メチルアミン)-シクロヘキサン、2-メチルシクロヘキサン-1,3-ジアミン、4-メチルシクロヘキサン-1,3-ジアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される環状ジアミンである。1,3-ビス(メチルアミン)-シクロヘキサンが、本明細書に用いるのに特に好ましい。2-メチルシクロヘキサン-1,3-ジアミン、4-メチルシクロヘキサン-1,3-ジアミンの混合物も、本明細書に用いるのに好ましい。
【0095】
また、組成物は、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミンを含むアルカノールアミン、及び炭酸塩/重炭酸塩無機塩などのpH調整剤及び/又は緩衝剤も含み得る。組成物は、防腐剤、UV安定剤、酸化防止剤、香料、着色剤、及びこれらの混合物から選択される微量成分を更に含み得る。
【0096】
スプレーディスペンサー
スプレーディスペンサーは、本発明の組成物を収容するためのリザーバと、噴霧手段と、を含む。好適なスプレーディスペンサーとしては、ハンドポンプ(時に「トリガー」とも称される)装置、加圧缶装置、静電スプレー装置などが挙げられる。好ましくは、スプレーディスペンサーは非加圧であり、噴射手段はトリガー分注型である。リザーバは、典型的にはボトルなどの容器、より典型的にはプラスチックボトルである。
【0097】
本発明の洗浄製品は、洗浄組成物を含む。この洗浄組成物は典型的には、処理される食器表面にスプレーディスペンサーから噴霧(「直接適用」)するのに好適である。この組成物は、好ましくは、任意の追加の物理的(例えば、手で擦る)介入を必要とせずに、適用直後に表面上に泡を形成する。
【0098】
スプレーディスペンサーは、典型的にはトリガーレバーを含み、このトリガーレバーは、押下されると、小さなポンプを作動させる。ポンプの主駆動部品は、典型的にはピストンであり、ピストンがバネに押し付けられた状態でシリンダー内に収容されている。トリガーを押下することによって、ピストンがシリンダー内に押され、バネに押し付けられ、バネを圧縮し、ポンプ内に収容された組成物をノズルから押し出す。トリガーレバーが解放されると、バネはピストンを押し戻し、シリンダー領域を拡張させ、典型的には一方向弁を通してリザーバから組成物を吸い込み、ポンプを再充填する。このポンプは、典型的には、リザーバからポンプに組成物を引き込むチューブに取り付けられる。スプレーディスペンサーは、ポンプとノズルとの間に位置する更なる一方向弁を含み得る。
【0099】
このノズルは、組成物が分配されるオリフィスを含む。このノズルは、組成物の運動エネルギーを利用して、組成物がオリフィスを通過する際にこの組成物を液滴へと分割させる。好適なノズルは、単純なものであっても、又は成形されてもよく、又はオリフィスの直前にスワールチャンバを含んでもよい。そのようなスワールチャンバは、組成物の回転流体運動を引き起こし、スワールチャンバ内の組成物を旋回させる。オリフィスの外周から膜が放出され、典型的には、より微細な液滴として組成物がオリフィスから分配される。
【0100】
このようなトリガー作動式スプレーディスペンサーはポンプを含むので、組成物は好ましくはリザーバ内で加圧されず、好ましくは噴射剤を含まない。
【0101】
このスプレーディスペンサーは、組成物の加圧緩衝液と、緩衝液とスプレーノズルとの間の圧力作動一方向弁と、を含む予圧縮噴霧器であり得る。このような予圧縮噴霧器は、組成物がより均一な圧力で噴霧されるため、より均一なスプレー分布及びより均一なスプレー液滴サイズを提供する。そのような予圧縮噴霧器としては、Afa Dispensing Group(Netherlands)により製造販売されるFlairosol(登録商標)スプレーディスペンサー、及び米国特許出願公開第2013/0112766号及び同第2012/0048959号に記載される予圧縮トリガー噴霧器が挙げられる。
【0102】
使用方法
本明細書に記載される洗浄製品は、食器を洗浄する方法に特に好適であり、この方法は、任意に、食器を予め濡らす工程と、洗浄組成物を食器に噴霧する工程と、任意に、食器を擦り洗いする工程と、食器をすすぐ工程と、を含む。
【0103】
本明細書に記載される洗浄製品は、汚れ、特にグリース状の汚れにおいて特に有効である。したがって、特に軽い汚れに関しては、特に組成物が、噴霧後及びすすぎ前に、少なくとも15秒間、好ましくは少なくとも30秒間食器上に放置される場合、擦り洗い工程は任意である。
【0104】
食器を擦り洗いする工程と食器をすすぐ工程は、例えば、食器を流水下で擦ることによって、又は食器が水に浸されたときに、少なくとも部分的に同時に行うことができる。擦り洗い工程は、1秒間~30秒間であり得る。
【0105】
本方法は、食器が軽く汚れているとき、食器の洗浄をより迅速かつ容易にすることができる。調理汚れ、焼き付き汚れ、及び焦げ付き汚れなどの頑固な食品汚れで食器がひどく汚れている場合、本発明の方法は、未希釈の形態であるか又は水で希釈された本発明の製品に、汚れた食器を好ましくは1秒間~30秒間、又はそれ以上の時間浸漬したとき、洗浄を容易にする。
【0106】
方法
A)予備アルカリ度(reserve alkalinity):
予備アルカリ度は、pH10の試験組成物を試験組成物のpHになるように滴定するのに必要なグラム(NaOH)/100g(組成物)として定義される。溶液の予備アルカリ度は以下のようにして測定される。
【0107】
Ag/AgCl電極(例えば、OrionSure-Flow電極モデル9172BN)付きのpH計(例えば、Orionモデル720A)を、標準化されたpH7及びpH10のpH緩衝剤を用いて較正する。試験する組成物の20℃での10%蒸留水溶液100gを調製する。10%溶液のpHを測定し、0.1NのHClの標準溶液を用いて、100gの溶液をpH10に滴定する。必要な0.1N HClの体積をmLで記録する。予備アルカリ度は以下のように計算される。
予備アルカリ度=mL(0.1N HCl)×0.1(当量/リットル)×当量NaOH(g/当量)×10
【0108】
B)粘度:
レオロジープロファイルは、円錐とプレートの構成(フラットなスチール製ペルチェプレート及び直径60mmで2.026°の円錐)を用いる「TA instruments DHR1」レオメーター(TA instruments、シリアル番号:SN960912)を使用して測定する。粘度測定手順は、20℃でのコンディショニング工程及びスイープ工程を含む。コンディショニング工程は、20℃でゼロ剪断で10秒、続いて20℃で10秒-1で10秒間予剪断し、続いて20℃でゼロ剪断で30秒間、試料を平衡化させることからなる。スイープ工程は、20℃で0.01秒-1から3,000秒-1まで剪断速度を対数的に増大させ、サンプル時間15sで10当たり10点の取得速度、最大平衡化時間200秒で行う(公差3%に基づいて、レオメーターによって決定)。ずり流動化する製品組成物を測定する場合、高剪断粘度は1,000秒-1の剪断速度で定義され、低剪断粘度は0.1s-1の剪断速度で定義される。ニュートン流体の製品組成物は、1000秒-1での剪断速度が記録される。
【0109】
C)すすぎ効果:
噴霧:試験製剤を50mLの目盛り付きファルコン試験管へと1回噴霧し、噴霧方向はファルコン試験管の長さに沿っており、発生した泡の量を秤量する。各試験生成物を別々のファルコン試験管に噴霧する。10mLのすすぎ水(20℃の脱塩水)を、シリンジを通して、50mLの高さの印で垂直に保持されたファルコン試験管の側壁に沿って、穏やかに添加する。次いで、泡構造を破壊しないように、液体画分を穏やかにデカントする。
すすぎ:5mLのすすぎ水(20℃の脱塩水)を、シリンジを通して、50mLの高さの印で垂直に保持されたファルコン試験管の側壁に沿って、各ファルコン試験管に穏やかに添加する。全ての試験管を、毎秒2回の上下サイクルの速度で20cmの距離にわたって垂直に上下に同時に10回手動で振盪し、その後、各ファルコン試験管を、静的直立位置に30秒間維持して平衡化させた後、残りの泡体積を測定する。次いで、泡構造を破壊しないように、液体画分を穏やかにデカントする。管内に泡が残らなくなるまで、このすすぎ工程を繰り返す。
【0110】
試験を5回繰り返し、平均残留泡体積を、完了したすすぎサイクルの数に従って各試験配合物について報告する。
【実施例0111】
C8~C10アルキルポリグルコシド、C12~C14ジメチルアミンオキシド、塩化ベンザルコニウム(Lonzagard BKC c-GMP)、及び塩化ジデシルジメチルアンモニウム(Uniquat 2250)を含む本開示にかかる液体洗浄スプレー製剤(実施例1~実施例3)のすすぎ効果と、第四級アンモニウム界面活性剤である塩化ベンザルコニウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを含まない点で実施例1~実施例3とは異なる比較用液体洗浄スプレー製剤(実施例A)のすすぎ効果と、を評価する。実施例2及び実施例3は、単一の第四級アンモニウム界面活性剤を含むが、一方で実施例1は、2つの異なる第四級アンモニウム界面活性剤を含む。組成物は、バッチ型システムにおいて個々の成分を混合することによって調製される。
【0112】
【表1】
【0113】
AFA社からFlairosol(登録商標)商標名で入手可能な同じスプレーディスペンサーを使用して、全ての組成物を試験する。
【0114】
【表2】
【0115】
表2のデータは、第四級アンモニウム界面活性剤を含む実施例1~実施例3によって生成された泡が、第四級アンモニウム界面活性剤を含まない比較例Aによって生成された泡と比較して、より少ないすすぎサイクルで抑制されることを示す。したがって実施例1~実施例3は、実施例Aと比較して、改善されたすすぎ性能を実証する。データはまた、実施例1の二重第四級アンモニウム界面活性剤系が、単一の第四級アンモニウム界面活性剤を各々含む実施例2及び実施例3と比較して改善されたすすぎ性能を実証することを示す。
【0116】
本開示にかかる更なる例示的な実施例を以下の表3に示す。
【0117】
【表3】
【0118】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0118
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0118】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
本明細書では以下の発明を開示する。
[A]スプレーディスペンサーと、前記スプレーディスペンサー内に収容された洗浄組成物と、を含む洗浄製品であって、前記洗浄組成物は、前記組成物の0.1重量%~15重量%、好ましくは前記組成物の0.5重量%~10重量%、より好ましくは前記組成物の1重量%~8重量%である1つ以上の界面活性剤を含み、以下:
i.アルキルポリグルコシド、好ましくはC8~C18アルキルポリグルコシド、より好ましくはC8~C14アルキルポリグルコシド、更により好ましくはC8~C10アルキルポリグルコシドであって、0.1~3.0、好ましくは1.0~2.0、より好ましくは1.2~1.6の数平均重合度を有するアルキルポリグルコシドと、
ii.両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、界面活性剤と、
iii.第四級アンモニウム界面活性剤と、
を含み、
前記アルキルポリグルコシドと、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される前記界面活性剤とが、10:1~1:10の重量比で存在し、かつ前記洗浄組成物が、前記洗浄組成物の3重量%未満、好ましくは2重量%未満、より好ましくは1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含む、
洗浄製品。
[B]前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは0.5重量%~4.0重量%、より好ましくは0.8重量%~3.0重量%のアルキルポリグルコシドを含む、[A]に記載の洗浄製品。
[C]前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは0.25重量%~4.0重量%、より好ましくは0.5重量%~3.0重量%の、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を含む、[A]又は[B]に記載の洗浄製品。
[D]前記洗浄組成物が、両性界面活性剤、好ましくはアミンオキシド、より好ましくはアルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアミンオキシド、更により好ましくはアルキルジメチルアミンオキシドを含む、[A]~[C]のいずれかに記載の洗浄製品。
[E]前記洗浄組成物が、双性イオン性界面活性剤、好ましくはベタイン、より好ましくはコカミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるベタイン、更により好ましくはコカミドプロピルベタインを含む、[A]~[D]のいずれかに記載の洗浄製品。
[F]前記アルキルポリグルコシドと、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される前記界面活性剤とが、5:1~1:5、好ましくは3:1~1:3、より好ましくは3:1~1:1の重量比で存在する、[A]~[E]のいずれかに記載の洗浄製品。
[G]前記洗浄組成物が、アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤、好ましくは前記組成物の0.5重量%~10重量%、より好ましくは1.0重量%~5.0重量%、更により好ましくは1.5重量%~3.0重量%のアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤を含む、[A]~[F]のいずれかに記載の洗浄製品。
[H]前記アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤が、アルキルエトキシレート界面活性剤、好ましくはC10以下の平均アルキル鎖長及び1~10の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤、より好ましくはC5~C8の平均アルキル鎖長及び3~8の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤、更により好ましくはC5~C7の平均アルキル鎖長及び4~6の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤である、[G]に記載の洗浄製品。
[I]前記洗浄組成物が、実質的にアニオン性界面活性剤を含まない、[A]~[H]のいずれかに記載の洗浄製品。
[J]前記洗浄組成物が、前記組成物の0.01重量%~5重量%、好ましくは0.05%~3.0%、より好ましくは0.1重量%~1.0重量%の前記第四級アンモニウム界面活性剤を含む、[A]~[I]いずれかに記載の洗浄製品。
[K]前記第四級アンモニウム界面活性剤が、次の式を有し:
【化4】
式中、R 、R 、R 、及びR が、独立して、12個未満の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐ヒドロカルビル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アリール基、又は6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキルアリール基から選択されるが、但し、R 、R 、R 、又はR のうち少なくとも1つが、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アリール基、又は6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキルアリール基であり、好ましくは、R 及びR が、独立して、C ~C アルキル基から選択され、より好ましくはR 及びR の各々がメチル基であり、好ましくはR 及びR が、独立して、C ~C 18 アルキル基から選択され、好ましくは、独立して、C ~C 12 アルキル基、又はベンジル基から選択され、Xが、塩形成アニオン、好ましくはハロゲン化物又はメトサルフェート、より好ましくはハロゲン化物、更により好ましくは塩化物である、[A]~[J]のいずれかに記載の洗浄製品。
[L]前記第四級アンモニウム界面活性剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、好ましくは塩化ジデシルジメチルアンモニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは前記第四級アンモニウム界面活性剤が、塩化ベンザルコニウムと塩化ジデシルジメチルアンモニウムとの5:1~1:5、より好ましくは3:1~1:3、更により好ましくは1.5:1~1:1.5の重量比の混合物である、[K]に記載の洗浄製品。
[M]前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~10重量%、好ましくは1.0重量%~8.0重量%、より好ましくは2.0重量%~7.0重量%の、グリコールエーテル、アルコール、エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される有機溶媒、好ましくはグリコールエーテル、又はグリコールエーテルとアルコールとの混合物を含む、[A]~[L]のいずれかに記載の洗浄製品。
[N]前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5.0重量%、より好ましくは0.25重量%~4.5重量%、更により好ましくは0.5重量%~4.0重量%のグリコールエーテルを含む、[M]に記載の洗浄製品。
[O]前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5.0重量%、好ましくは0.25重量%~4.0重量%、より好ましくは0.5重量%~3.0重量%のアルコール、好ましくはC ~C アルコール、より好ましくはエタノールを含む、[M]及び[N]のいずれかに記載の洗浄製品。
[P]前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~10重量%、好ましくは0.2重量%~5重量%、より好ましくは0.2重量%~3重量%、更により好ましくは0.5重量%~1.5重量%のキレート剤を含み、前記キレート剤が好ましくはアミノカルボキシレート系キレート剤から選択され、より好ましくは前記キレート剤がGLDAである、[A]~[O]のいずれかに記載の洗浄製品。
[Q][A]~[P]のいずれかに記載の洗浄製品を使用して食器を洗浄する方法であって、
a)任意に、前記食器を予め濡らす工程と、
b)前記洗浄組成物を前記食器に噴霧する工程と、
c)任意に、前記食器を擦り洗いする工程と、
d)前記食器をすすぐ工程と、を含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプレーディスペンサーと、前記スプレーディスペンサー内に収容された洗浄組成物と、を含む洗浄製品であって、前記洗浄組成物は、前記組成物の0.1重量%~15重量%、好ましくは前記組成物の0.5重量%~10重量%、より好ましくは前記組成物の1重量%~8重量%である1つ以上の界面活性剤を含み、以下:
i.アルキルポリグルコシド、好ましくはC8~C18アルキルポリグルコシド、より好ましくはC8~C14アルキルポリグルコシド、更により好ましくはC8~C10アルキルポリグルコシドであって、0.1~3.0、好ましくは1.0~2.0、より好ましくは1.2~1.6の数平均重合度を有するアルキルポリグルコシドと、
ii.両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、界面活性剤と、
iii.第四級アンモニウム界面活性剤と、
を含み、
前記アルキルポリグルコシドと、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される前記界面活性剤とが、10:1~1:10の重量比で存在し、かつ前記洗浄組成物が、前記洗浄組成物の3重量%未満、好ましくは2重量%未満、より好ましくは1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含む、
洗浄製品。
【請求項2】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは0.5重量%~4.0重量%、より好ましくは0.8重量%~3.0重量%のアルキルポリグルコシドを含む、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項3】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは0.25重量%~4.0重量%、より好ましくは0.5重量%~3.0重量%の、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を含む、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項4】
前記洗浄組成物が、両性界面活性剤、好ましくはアミンオキシド、より好ましくはアルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるアミンオキシド、更により好ましくはアルキルジメチルアミンオキシドを含む、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項5】
前記洗浄組成物が、双性イオン性界面活性剤、好ましくはベタイン、より好ましくはコカミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるベタイン、更により好ましくはコカミドプロピルベタインを含む、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項6】
前記アルキルポリグルコシドと、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される前記界面活性剤とが、5:1~1:5、好ましくは3:1~1:3、より好ましくは3:1~1:1の重量比で存在する、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項7】
前記洗浄組成物が、アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤、好ましくは前記組成物の0.5重量%~10重量%、より好ましくは1.0重量%~5.0重量%、更により好ましくは1.5重量%~3.0重量%のアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項8】
前記アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤が、アルキルエトキシレート界面活性剤、好ましくはC10以下の平均アルキル鎖長及び1~10の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤、より好ましくはC5~C8の平均アルキル鎖長及び3~8の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤、更により好ましくはC5~C7の平均アルキル鎖長及び4~6の数平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシレート界面活性剤である、請求項7に記載の洗浄製品。
【請求項9】
前記洗浄組成物が、実質的にアニオン性界面活性剤を含まない、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項10】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.01重量%~5重量%、好ましくは0.05%~3.0%、より好ましくは0.1重量%~1.0重量%の前記第四級アンモニウム界面活性剤を含む、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項11】
前記第四級アンモニウム界面活性剤が、次の式を有し:
【化1】
式中、R、R、R、及びRが、独立して、12個未満の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐ヒドロカルビル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アリール基、又は6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキルアリール基から選択されるが、但し、R、R、R、又はRのうち少なくとも1つが、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキル基、6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アリール基、又は6~26個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐アルキルアリール基であり、好ましくは、R及びRが、独立して、C~Cアルキル基から選択され、より好ましくはR及びRの各々がメチル基であり、好ましくはR及びRが、独立して、C~C18アルキル基から選択され、好ましくは、独立して、C~C12アルキル基、又はベンジル基から選択され、Xが、塩形成アニオン、好ましくはハロゲン化物又はメトサルフェート、より好ましくはハロゲン化物、更により好ましくは塩化物である、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項12】
前記第四級アンモニウム界面活性剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、好ましくは塩化ジデシルジメチルアンモニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは前記第四級アンモニウム界面活性剤が、塩化ベンザルコニウムと塩化ジデシルジメチルアンモニウムとの5:1~1:5、より好ましくは3:1~1:3、更により好ましくは1.5:1~1:1.5の重量比の混合物である、請求項11に記載の洗浄製品。
【請求項13】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~10重量%、好ましくは1.0重量%~8.0重量%、より好ましくは2.0重量%~7.0重量%の、グリコールエーテル、アルコール、エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される有機溶媒、好ましくはグリコールエーテル、又はグリコールエーテルとアルコールとの混合物を含む、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項14】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5.0重量%、より好ましくは0.25重量%~4.5重量%、更により好ましくは0.5重量%~4.0重量%のグリコールエーテルを含む、請求項13に記載の洗浄製品。
【請求項15】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~5.0重量%、好ましくは0.25重量%~4.0重量%、より好ましくは0.5重量%~3.0重量%のアルコール、好ましくはC~Cアルコール、より好ましくはエタノールを含む、請求項13に記載の洗浄製品。
【請求項16】
前記洗浄組成物が、前記組成物の0.1重量%~10重量%、好ましくは0.2重量%~5重量%、より好ましくは0.2重量%~3重量%、更により好ましくは0.5重量%~1.5重量%のキレート剤を含み、前記キレート剤が好ましくはアミノカルボキシレート系キレート剤から選択され、より好ましくは前記キレート剤がGLDAである、請求項1に記載の洗浄製品。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の洗浄製品を使用して食器を洗浄する方法であって、
a)任意に、前記食器を予め濡らす工程と、
b)前記洗浄組成物を前記食器に噴霧する工程と、
c)任意に、前記食器を擦り洗いする工程と、
d)前記食器をすすぐ工程と、を含む、方法。
【外国語明細書】