(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118085
(43)【公開日】2023-08-24
(54)【発明の名称】自動車を運転する方法、制御装置、自動車
(51)【国際特許分類】
B60T 8/17 20060101AFI20230817BHJP
B60L 7/24 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
B60T8/17 C
B60L7/24 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023016220
(22)【出願日】2023-02-06
(31)【優先権主張番号】10 2022 201 455.3
(32)【優先日】2022-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】グッビ,マンジュナス
【テーマコード(参考)】
3D246
5H125
【Fターム(参考)】
3D246BA02
3D246DA01
3D246EA05
3D246GA04
3D246GA10
3D246GB39
3D246GC14
3D246HA03A
3D246HA04A
3D246HA28A
3D246JA12
3D246JB02
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3D246JB32
3D246JB41
3D246LA02Z
3D246LA08Z
3D246LA12Z
3D246LA15Z
3D246LA73Z
5H125AA01
5H125BA00
5H125CB02
5H125CB07
5H125EE08
5H125EE42
5H125EE44
(57)【要約】 (修正有)
【課題】望ましくない音響学的な事象と、ブレーキペダルに作用する反力の欠落とを回避する。
【解決手段】動作制御可能な圧力発生器と液圧式のブレーキ装置とジェネレータとして運転可能な電気機械とを有するブレーキシステムとを備え、ブレーキペダルの操作とアクセルペダルの緩解とによりブレーキシステムの減速トルクが要求可能であり、アクセルペダルにより要求される第1の減速トルクとブレーキペダルにより要求される第2の減速トルクとに応じて、電気機械のプリセット可能な限界回転数より上の回転数時要求される総減速トルクが電気機械のみにより実現され、限界回転数の下回り時要求される総減速トルクが電気機械からブレーキ装置に圧力発生器の動作制御により遷移されるように動作制御される。限界回転数より上では、ブレーキペダルにより要求される第2の減速トルクに応じてアクセルペダルにより要求される第1の減速トルクを減じる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車(1)を運転する方法であって、前記自動車(1)は、
ブレーキシステム(2)であって、
動作制御可能な圧力発生器(13)と、前記圧力発生器(13)に液圧的に接続可能な少なくとも1つの摩擦ブレーキ(7)とを有する液圧式のブレーキ装置と、
電気機械(3)であって、前記自動車(1)を減速させるべく、ジェネレータとして運転可能な電気機械(3)と、
を有するブレーキシステム(2)と、
アクセルペダル(14)と、
ブレーキペダル(4)と、
を備え、前記ブレーキペダル(4)の操作と、前記アクセルペダル(14)の緩解とにより、前記ブレーキシステム(2)の減速トルクが要求可能であり、前記ブレーキシステム(1)は、前記アクセルペダル(14)により要求される第1の減速トルクと、前記ブレーキペダル(4)により要求される第2の減速トルクとに応じて、前記電気機械(3)のプリセット可能な限界回転数より上の回転数時、要求される総減速トルクが前記電気機械(3)のみにより実現され、かつ前記限界回転数の下回り時、前記要求される総減速トルクが前記電気機械(3)から前記ブレーキ装置に前記圧力発生器(13)の動作制御により遷移されるように、動作制御される、
方法において、
前記限界回転数より上では、前記ブレーキペダル(4)により要求される前記第2の減速トルクに応じて、前記アクセルペダル(14)により要求される前記第1の減速トルクを減じる、
ことを特徴とする、自動車を運転する方法。
【請求項2】
前記第1の減速トルクを、プリセット可能なオフセット値により減じることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1の減速トルクを連続的に減じることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記第1の減速トルクを前記第2の減速トルクの増加に対応させて減じることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記ブレーキペダル操作により前記ブレーキシステム(2)の真空式制動力倍力装置(9)が作動されて初めて、前記第1の減速トルクを減じることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記第1の減速トルクをゼロまで減じることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記ブレーキペダル(4)が、前記限界回転数を下回る前に緩解され、前記アクセルペダル(14)が、緩解されたアクセルペダル位置で維持される場合、前記第1の減速トルクを、特に前記オフセット値の減少により高めることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記第1の減速トルクを、前記減少が開始した初期値まで、特に、前記第1の減速トルクに関するプリセットされた最大値まで、高めることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記第1の減速トルクを、前記ブレーキペダル(4)の前記緩解に応じて、まずは、最大で前記第2の減速トルクに相当するようにのみ高めることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記第2の減速トルクが限界値を下回って初めて、前記第1の減速トルクを、前記第2の減速トルクを超えて高めることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記第1の減速トルクを、前記電気機械(3)の、最大で可能な前記減速トルク上昇に応じて、高めることを特徴とする、請求項10記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数のコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータに請求項1から11までのいずれか1項記載の方法を実施させる、機械可読な命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項13】
請求項12記載のコンピュータプログラムを備える機械可読な記録媒体。
【請求項14】
請求項12記載のコンピュータプログラムおよび/または請求項13記載の機械可読な記録媒体を具備するコンピュータ、特に制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車を運転する方法であって、自動車は、ブレーキシステムであって、一方では、動作制御可能な圧力発生器と、圧力発生器に液圧的に接続可能な少なくとも1つの摩擦ブレーキとを有する液圧式のブレーキ装置を有し、他方では、電気機械であって、自動車を減速させるべく、ジェネレータとして運転可能な電気機械を有するブレーキシステムと、アクセルペダルと、ブレーキペダルと、を備え、ブレーキペダルの操作と、少なくともアクセルペダルの緩解、つまり、アクセルペダルの非操作、あるいはアクセルペダルの、操作されていない初期位置への移行とにより、それぞれ、ブレーキシステムの減速トルクが要求可能であり、ブレーキ装置は、アクセルペダルにより要求される第1の減速トルクと、ブレーキペダルにより要求される第2の減速トルクとに応じて、電気機械のプリセット可能な限界回転数より上の走行速度時、要求される総減速トルク、特に第1および第2の減速トルクからなる合計に相当する総減速トルクが電気機械のみにより実現され、かつ限界回転数の下回り時、つまり、減速プロセスにより回転数が限界回転数の下に落ちたとき、要求される総減速トルクが電気機械からブレーキ装置に圧力発生器の動作制御により遷移されるように、動作制御される、方法に関する。
【0002】
さらに本発明は、コンピュータプログラム、機械可読な記録媒体および制御装置に関する。
【背景技術】
【0003】
冒頭で述べた形態の方法は、従来技術において既に公知である。自動車を減速させるために、一般に、液圧式に操作可能な摩擦ブレーキを有するブレーキ装置が使用され、摩擦ブレーキは、自動車のそれぞれ1つの車輪に、自動車を減速させる制動トルクまたは制動力を発生させる。最近の自動車には、ブレーキペダルの操作からも独立して、制動力を圧力発生器の動作制御により液圧回路内に発生させることが可能なブレーキ装置の使用が増えてきている。圧力発生器は例えば、電気モータにより駆動される液圧ポンプであり、液圧ポンプは、特に自動車の安全システム、例えばESPシステム(ESP=エレクトロニックスタビリティプログラム)と協働して、個別のブレーキ介入を、ブレーキペダル操作によらず行うことが可能である。自動車の電化の進化、および電気機械を有する駆動装置の発展に伴い、回生ブレーキの可能性、つまり、自動車をパワートレーン内に設けられた1つまたは複数の電気機械のジェネレータ運転により減速させることも、認知され、かつ特に、自動車のエネルギ収支を改善し、機械式の摩擦ブレーキの摩耗を低減させるために、最適化される。電気自動車の開発に伴い、いわゆるワンペダルソリューションも開発されている。ワンペダルソリューションの場合、使用者は、単一のアクセルペダルの操作により、加速トルクも、減速トルクも要求することができる。このために、運転者が、アクセルペダルの完全な緩解により、自動車のための予め決定された減速トルクを設定することが可能なシステムが公知であり、これにより、このシステムに対して並列に存在する液圧式のブレーキシステムを使用することなく、あるいはブレーキペダルを操作する必要なく、車両を車両停止状態まで減速させることが可能である。
【0004】
電気機械は、回転数の低い領域では、しかし、効率を失い、特にジェネレータ運転中、設定可能な減速トルクは、回転数の減少とともに、同じく減少してしまうので、停止状態の到達前に、これまで電気機械により提供されていた減速トルクを、液圧式のブレーキ装置に遷移させるあるいは引き渡すことが公知である。運転者が、このためにブレーキペダルを操作する必要がないように、ブレーキ装置は、圧力発生器により作動され、その結果、自動化されて液圧が発生され、液圧は、自動車の1つまたは複数の摩擦ブレーキに作用する。摩擦ブレーキによりその後発生される減速トルクは、電気機械により減少する減速トルクに置き換わる。特に電気機械およびブレーキ装置は、電気機械とブレーキ装置とが相互に補償し合うように、つまり、摩擦制動トルクが高まり、電気機械制動トルクが特に摩擦制動トルクの上昇に対応して減じられるように、動作制御される。
【0005】
運転者が、減速プロセス中、アクセルペダルしか使用しないときは、この方法でも、何ら問題なく実施可能であり、快適である。運転者が、ブレーキペダルの操作により、しかし、より高い第2の減速トルク、つまり、第1の減速トルクより高い減速を引き起こすべき第2の減速トルクを要求する時点で、ブレーキシステムの液圧部分内あるいはブレーキ装置内に、ブレーキペダルの変位により、既に液圧が発生され、液圧は、この場合、圧力発生器の動作制御により減速トルクを電気機械からブレーキ装置に遷移させる際、さらに高められる。運転者は、このとき、足で既にブレーキペダルを操作しているので、触覚的な反応を液圧式のブレーキ回路から受け取る。このような反応は、不快であり、さらに音響学的な擾乱事象にも至る。走行ノイズおよび周囲ノイズが減じられている回転数の低い領域ではまさに、ブレーキ装置あるいはブレーキシステム内の音響学的な事象は、より明確に知覚され得る。加えて、圧力発生器が引き渡しのために液圧媒体を、摩擦ブレーキに供給すべく、ブレーキシステムの主ブレーキシリンダから取り出すこともあり得る。これにより、ブレーキペダルに作用する反力は、減じられ、ひいてはブレーキペダルは、運転者により意図せずさらに踏み抜かれてしまう。このさらなる踏み抜きは、場合によってはブレーキシステムにより、高められた減速希望として検出されてしまい、これにより、要求される減速トルクの自己倍力が実施され、自己倍力は、本来、運転者が希望する減速トルクよりも高い減速トルクへと至らしめる。
【発明の概要】
【発明の効果】
【0006】
請求項1の特徴を備える本発明に係る方法は、上述の欠点が克服されるという利点を有している。簡単な手段で、本発明に係る方法は、運転者が、ワンペダル機能を利用し、かつ減速トルクをプリセットすべくブレーキペダルも操作する際の、望ましくない音響学的な事象と、ブレーキペダルに作用する反力の欠落とを回避することを可能にする。
【0007】
本発明に係る方法は、限界回転数より上では、ブレーキペダルにより要求される第2の減速トルクに応じて、アクセルペダルにより要求される第1の減速トルクを減じることを特徴とする。本発明は、つまり、ブレーキペダルによっても、アクセルペダルによっても、ブレーキシステムの減速トルクが要求される場合、特に完全に緩解されたアクセルペダルによりプリセットされた第1の減速トルクが、アクティブに減じられるようになっている。これにより、ブレーキ装置および電気機械における減速トルクの重畳が減じられ、特に完全に回避されることが達成される。限界回転数が下回られ、電気機械からブレーキ装置への総減速トルクの遷移が導入されるとすぐに、この瞬間には、ブレーキペダルの操作により要求される減速トルクだけが、または少なくとも、ブレーキペダルの操作により要求される減速トルクが主に、作用している。これにより、遷移の時点では既に、液圧媒体がブレーキペダルの変位により液圧式の回路内に、特に液圧アキュムレータ内に蓄えられていることが達成され、かつ減速トルクは、引き続き電気機械のみにより実現されることが達成される。今、引き渡しが起こると、液圧媒体は、主ブレーキシリンダからではなく、液圧アキュムレータから、圧力発生器により摩擦ブレーキの少なくとも1つに供給される。これにより、液圧式の回路内での液圧の発生は、ブレーキペダルのポジションに影響せず、ブレーキペダルに作用する反力は、減じられず、その結果、ブレーキペダルは、不都合にさらに運転者により踏み込まれないまたは踏み抜かれない。これにより、一方では、要求される減速トルクの自己倍力は、防止され、他方では、アクセルペダルにより要求される減速を実現するために、付加的な液圧体積を変位させる必要はない。これにより、液圧が既にあるとき、圧力発生器の駆動からの音響学的な事象および触覚的な事象は、回避される。つまり、ブレーキペダルの操作により、ブレーキ回路内に既に持ち込まれた液圧体積が、電気機械の減速トルクの、ブレーキ装置への引き渡しのために使用され、ひいては、車両停止状態への減速のための快適な移行が保証される。特に限界回転数は、電気機械の機械特質に応じて、限界回転数より上では、電気機械が、要求される減速トルクを実現することができるようにプリセットされる。好ましくは、総減速トルクの決定に際し、アクセルペダルの緩解と、ブレーキペダルの操作とによるブレーキ要求の結果、要求される両減速トルクは、両減速トルクが加算されて総減速トルクとなるように考慮される。
【0008】
好ましくは、第1の減速トルクを、プリセット可能なオフセット値により減じる。これにより、アクセルペダルによる減速トルク要求は、それ自体が変更されるのではなく、オフセット値により、しかし、アクセルペダルによる総減速要求が、完全にではなく、すなわち、プリセット可能なオフセット値の分だけ減じられて、電気機械および/またはブレーキ装置に与えられるように補償される。これにより、有利な減少が、本来のアクセルペダル制御への介入なしに保証されている。
【0009】
さらに好ましくは、第1の減速トルクを連続的に、特にランプの形態で減じ、その結果、運転者に第1の減速トルクの減少を認知させず、緩やかな移行が保証されているようにしている。
【0010】
さらに好ましくは、第1の減速トルクを第2の減速トルクの増加に対応させて減じるようにしている。これにより、運転者がブレーキペダルを操作したとき、要求される第2の減速トルクが第1の減速トルクの減少を、少なくとも、運転者がこの補償あるいは第1の減速トルクの減少から何も感じないか、またはほとんど何も感じないように補償することが、保証されている。
【0011】
特に好ましくは、ブレーキペダル操作によりシステムの真空式制動力倍力装置が作動されて初めて、第1の減速トルクを減じる。第1の減速トルクの減少は、これにより、ブレーキペダルの操作とともに即座に実施されるのではなく、ブレーキ装置の真空式制動力倍力装置が作業し始める程度にブレーキペダルが操作されて初めて実施される。この関連において言えるのは、真空式制動力倍力装置のジャンプインレベルである。ジャンプインレベルは、ブレーキペダル操作が、主ブレーキシリンダ内の液圧ピストンを変位させるだけでなく、さらに、ブレーキペダルの短い運動ストローク後に初めて開始することが多い真空式制動力倍力装置の機能が開始したときに、到達されている。機能がアクティブとなると直ちに、液圧回路内の液圧体積が、より強く高められ、あるいはより多く液圧体積が、主ブレーキシリンダから移動され、その結果、特にその後、第1の減速トルクの減少は、所望の結果を伴う。真空式制動力倍力装置の作動により、総減速トルクをブレーキシステムあるいは液圧式のブレーキ装置に引き渡すための圧力発生器の動作制御は、運転者にそれほど強く認知されず、許容可能と捉えられる。
【0012】
さらに好ましくは、第1の減速トルクをゼロまで減じ、その結果、ワンペダル機能が最終的に停止されるようにしている。これにより、総減速トルクは、ブレーキペダルにより求められる第2の減速トルクに相当する。第1の減速トルクをゼロまで減じることで、本発明に係る方法の前述の利点は、大いに達成される。
【0013】
ブレーキペダルが、限界回転数を下回る前に運転者により再び緩解され、ひいては、第2の減速トルクが、減じられ、あるいはゼロにセットされ、かつアクセルペダルが、引き続き緩解された位置にとどまる場合、好ましくは、第1の減速トルクを再び、特に前述のオフセット値の減少により高めるようにしている。運転者が、前述の限界回転数の到達前に足をブレーキペダルから外し、その結果、ブレーキペダルが、その初期位置に復帰され、ひいては緩解され、第2の減速トルクが、これによりゼロにセットされているとき、第1の減速トルクの先の減少により、総減速トルクは、さらなる手段を講じなければ、ゼロにセットされる。運転者は、しかし、前述のワンペダル機能により、自動車の引き続いての減速を期待するので、それゆえ、この好ましい発展形によれば、ブレーキペダルが緩解されたとき、自動車をさらに減速させるために、かつワンペダル機能を実現するために、第1の減速トルクの減少をキャンセルする。本発展形において、第1の減速トルクの上昇に際し、第1の減速トルクと第2の減速トルクとを特に、加算するのではなく、好ましくは、互いにパラレルに考慮し、その結果、その都度高い方の減速トルクのみが、総減速トルクを決定し、あるいは、総減速トルクが、要求される両減速トルクの高い方の減速トルクに相当する。
【0014】
好ましくは、その際、第1の減速トルクを、減少が開始した開始値まで、特に、第1の減速トルクに関するプリセットされた最大値まで、高める。これにより、ワンペダル機能が再度形成され、自動車は、アクセルペダルの操作にしたがって減速する。運転者にワンペダル機能により快適かつ確実な減速を電気機械のみにより可能にするために、最大値は、特に、ジェネレータ運転における電気機械の性能と、車両メーカのアプリケーション希望とに応じて設定される。この場合、最大値は、例えば走行モード、例えばスポーツ走行モードまたは効率モードに応じて設定され、かつ変更され得る。
【0015】
好ましくは、第1の減速トルクを、ブレーキペダルの緩解に応じて、まずは、最大で第2の減速トルクに相当するようにのみ高める。
【0016】
好ましくは、第2の減速トルクが、第1の減速トルクに関する最大値を下回って初めて、第1の減速トルクを、第2の減速トルクを超えて高める。このことは、その後初めて減速トルクがアクセルペダルにより実現され得るという点で有利である。
【0017】
好ましくは、第1の減速トルクを、電気機械の、最大で可能な減速トルク上昇に応じて、高め、その結果、減速トルクが部分的にあるいは一部液圧式のブレーキ装置により実現されることは、回避される。これにより、上述の音響学的な事象および触覚的な事象は、引き続き回避される。第1の減速トルクが、第2の減速トルクを上回ると直ちに、総減速トルクは、第1の減速トルクと対応し、総減速トルクは、ブレーキペダルが完全に緩解されると直ちに、第1の減速トルクに相当する。その後、総減速トルクは、第1の減速トルクの最大値まで高められ、運転者は、ワンペダル機能を取り戻す。
【0018】
請求項12の特徴を備える本発明に係るコンピュータプログラムは、1つまたは複数のコンピュータ上で実行されると、コンピュータに本発明に係る方法を実施させる機械可読な命令を特徴とする。これにより、既に上述の利点が生じる。
【0019】
請求項13の特徴を備える本発明に係る機械可読な記録媒体は、本発明に係るコンピュータプログラムを特徴とする。
【0020】
請求項14の特徴を備える本発明に係る制御装置は、本発明に係るコンピュータプログラムおよび/または本発明に係る機械可読な記録媒体を具備していることを特徴とする。
【0021】
さらなる利点ならびに好ましい特徴および特徴の組み合わせは、特に先の説明および特許請求の範囲から明らかである。以下に本発明について図面を参照しながら詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2】自動車の有利な運転方法を説明するグラフである。
【
図3】運転方法の有利な一発展形を説明する別のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、簡略化した平面図で、有利なブレーキシステム2を備える自動車1を示している。自動車1は、駆動システムとして、本実施形態によれば、少なくとも1つの電気機械3を備え、電気機械3は、自動車1の駆動輪に連結可能である。電気機械3は、モータとしても、ジェネレータとしても運転可能であり、ジェネレータ運転中、制動トルクまたは減速トルクを駆動輪に及ぼし、その結果、電気機械3は、ジェネレータ運転中、ブレーキシステム2に属し、これにより、例えば自動車1の運転者のブレーキ要求または減速要求を実現、またはともに実現することが可能である。任意選択的には、自動車1は、電気機械3に対して付加的に、内燃機関を駆動装置として備えている(図示せず)。
【0024】
ブレーキシステム2は、さらに制動力要求要素または減速トルク要求要素としてのブレーキペダル4を有し、ブレーキペダル4は、運転者により操作可能である。操作に際し、ブレーキペダル4は、操作されていないあるいは緩解された初期位置と、最大で操作されたあるいは踏み抜かれた終端位置との間で変位可能である。ブレーキペダル4は、主ブレーキシリンダ5に、あるいは主ブレーキシリンダ5の液圧ピストンに、機械的に連結されている。主ブレーキシリンダ5は、ブレーキペダル操作に応じて、液圧式のブレーキ圧を発生させ、ブレーキ圧は、本実施形態によれば、動作制御可能な複数の弁を有する圧力分配器6、例えばESPシステムの圧力分配器6により、自動車の車輪にそれぞれ結合されている摩擦ブレーキ7に分配される。この場合、ブレーキペダル4と主ブレーキシリンダ5との間には、真空式制動力倍力装置9が接続されており、真空式制動力倍力装置9は、ブレーキペダル位置に応じて、液圧ピストンに作用する力を高め、これにより、運転者を、ブレーキシステムの操作時、補助することができる。さらに、ブレーキペダル4には、ペダルストロークセンサ11を有するセンサ装置10が割り当てられており、ペダルストロークセンサ11により、ブレーキペダル4の目下の操作位置、あるいはブレーキペダル4の、初期位置に対する目下の間隔が監視される。センサ装置10は、このために制御装置12に接続されており、制御装置12は、ブレーキシステム2を動作させる。
【0025】
ブレーキシステム2は、さらに、動作制御可能な圧力発生器13を有し、圧力発生器13は、特に、電気モータにより駆動されるあるいは駆動可能な液圧ポンプを有している。圧力発生器13の動作制御により、圧力分配器6と摩擦ブレーキ7とを有するブレーキ装置内の液圧は、高められ、その結果、運転者が関与しなくても、特にブレーキペダル4を操作しなくても、自動車1の減速が引き起こされ得る。このために圧力発生器13も、制御装置12に接続されている。
【0026】
さらに自動車1は、アクセルペダル14を備え、アクセルペダル14には、アクセルペダル位置を監視するアクセルペダルセンサ15が割り当てられており、アクセルペダルセンサ15は、同じく制御装置12に接続されている。アクセルペダル14は、緩解された初期位置から、完全に踏み抜かれた終端位置まで、運転者により変位可能である。
【0027】
制御装置12は、アクセルペダル位置に応じて、電気機械3を、加速トルクを発生させるべく、動作制御するように形成されている。さらに制御装置12は、アクセルペダル位置14に応じて、ブレーキシステム2の減速トルクを要求するように形成されている。このためにアクセルペダル14は、いわゆるワンペダル機能で運転される。この場合、少なくともアクセルペダル14が緩解された初期位置にあるとき、プリセットされた第1の減速トルクが要求されるようになっている。好ましくは、アクセルペダル14の、終端位置と、緩解された位置との間の、プリセットされた中間位置から、加速トルクの代わりに、減速トルクが要求され、減速トルクは、アクセルペダル14が緩解位置に接近するにつれ、最大で認められた減速トルクに到達するまで増加する。
【0028】
これにより、自動車1の運転者には、運転者が、液圧式のブレーキプロセスを摩擦ブレーキ7により実施すべく、ブレーキペダル4を操作することによっても、そして、アクセルペダル14を緩解することによっても同じく、自動車1を減速させることが可能となる。その際、制御装置12は、少なくとも、アクセルペダル14により要求される第1の減速トルクを、電気機械3のジェネレータ運転のみにより実現するように形成されている。目下の走行速度、および/または電気機械3により実現可能な減速トルクが可能とする限り、制御装置12は、さらに、ブレーキペダル4により要求される第2の減速トルクを電気機械3のみにより発生させるようにも形成されている。このために、センサ11により検出されるブレーキペダル位置に応じて、電気機械3は、自動車1を減速させるべく、動作制御される。しかし、運転者が、ブレーキペダル4を操作すると、いずれにしても液圧媒体をブレーキ回路内に送り込むので、液圧媒体は、この場合、好ましくは、摩擦ブレーキ7を操作することなく、液圧式のブレーキ装置の液圧アキュムレータ16内に吸収される。
【0029】
図2を参照しながら、次に、自動車1を運転する有利な方法について詳しく説明する。本方法は、特に、制御装置12内に格納されるコンピュータプログラムにより実施される。
【0030】
図2は、アクセルペダルおよびブレーキペダルの操作により達成可能な、自動車1の減速トルクを引き起こす制動力F
Bを、時間tにわたってプロットして示している。
図2は、自動車がゼロより大きい速度を有する走行状態を出発点としている。このグラフには、第1の特性線K1を記入してあり、第1の特性線K1は、アクセルペダル14により要求される第1の減速トルクを示している。さらに特性線K2を記入してあり、特性線K2は、ブレーキペダル4により要求される第2の減速トルクを示している。第3の特性線K3は、自動車1の、電気機械3によりペダル操作に応じて発生される総減速トルクを示している。
【0031】
運転者が、まず、アクセルペダル14の緩解によりアクセルペダル14のワンペダル機能をトリガまたは利用し、続いて、ブレーキペダル4を操作する運転事例では、
図2に示す次のようなシナリオが生じる:
まず運転者が、時点t
1でアクセルペダル14を緩解する(特性線K1)。その結果、第1の減速トルクが要求される。この減速トルクは、電気機械3のみにより実現される(特性線K3)。ワンペダル機能により設定可能な減速トルクは、特に、電気機械3により最大で提供可能な減速トルクより小さい最大値K1
maxに制限されている。運転者が、アクセルペダル14を緩解するだけであれば、これにより自動車1は、最大で達成可能な減速トルクK1
maxにより停止状態まで減速される。
【0032】
さて運転者が、例えば自動車をより迅速に停止状態にもたらしたいがために、より後の時点t2で付加的にブレーキペダル4を操作する(特性線K2)と、総減速トルクは、ブレーキペダル操作により要求される第2の減速トルクに応じて、特に最大値を超えて高められ、これにおいて総減速トルクを決定するために、第2の減速トルクが、第1の減速トルクに特に加算される。
【0033】
ブレーキペダル4が、真空式制動力倍力装置9が制動力発生を補助し始める(ジャンプインレベル)程度に操作されると直ちに、アクセルペダル14により求められる第1の減速トルクは、オフセット値の付加により連続的に、時点t3で完全に補償されているようになるまで減じられる。これにより、総減速トルク(特性線K3)は、ブレーキペダル操作により要求される第2の減速トルクによってのみ決定される(特性線K2)。
【0034】
要求される総減速に起因して、自動車1の走行速度が減少するにつれ、電気機械3の回転数も減少する。時点t
4では
、電気機械3によってジェネレータトルクを維持することは、もはやできないか、または、もはや効率的に維持することができない。この時点を決定する限界回転数は、電気機械3自体の機械特性から生じ、それゆえ、使用される電気機械3に依存している。限界回転数に到達すると直ちに、ここでは時点t
4で、制御装置12は、ブレーキシステム2を、これまで電気機械3により提供されていた総減速トルクが、今や完全に液圧式の常用ブレーキあるいはブレーキ装置に遷移されるように動作制御する。このために、電気機械3の減速トルクは、プリセットされた速度で減じられ、摩擦ブレーキ7により発生可能な減速トルクは、特に同じ速度で高められる。このために、
図2には、第4の特性線K4を記入してあり、第4の特性線K4は、液圧式のブレーキ装置により発生される減速トルクを示し、液圧式のブレーキ装置により発生される減速トルクは、時点t
4から、要求される総減速トルクに到達するまで、増加する。同時に、ジェネレータによる減速トルク(特性線K3)は、減少し、その結果、総減速トルクは、自動車1が停止状態に達するまで、一定にとどまる。
【0035】
予め第1の減速トルクが、オフセット値を用いた減少によりゼロに戻されている(時点t3)ため、時点t4で総減速トルクは、ブレーキペダル4により要求される第2の減速トルクに相当する。この状態で、ブレーキペダル4は、既に操作されており、液圧媒体は、使用者の操作により液圧回路内へ変位あるいは移動されているため、今や、減速トルクをブレーキ装置に引き渡すために、摩擦制動力(特性線K4)を発生させるべく、圧力発生器13は、液圧回路内に既に存在する液圧体積を特に液圧アキュムレータ16から吸引し、摩擦ブレーキ7にこの液圧体積を圧力分配器6により適当に印加し、これにより、要求される減速トルクを摩擦制動により実現することができるように、動作制御される。これにより、付加的な液圧体積が、主ブレーキシリンダから取り出される必要がないので、ブレーキペダルは、運転者によりプリセットされたペダル位置にとどまり、ブレーキペダルにおける触覚的なフィードバックは、回避され、かつ液圧ポンプの運転による意図しない障りあるノイズは、回避される。このような構成となっていなければ、液圧ポンプは、さもなければ減じられない第1の減速トルクを同じく補償することができるように、付加的な液圧体積を主ブレーキシリンダおよび/または液圧作動液容器から取り出す必要があるであろう。
【0036】
図3は、系列の運転事例に関する上述の方法の有利な発展形を示しており、この運転事例では、運転者が、停止状態の到達前に、かつ特に電気機械3の限界回転数の到達前に、時点t
5で足をブレーキペダル4から外しているあるいはブレーキペダル4を緩解している。次に続く時点t
6で、その後、第2の減速トルクは、ゼロまで減じられている。その結果、上述の方法により、今や減速トルクは、もはや求められず、自動車1は停止することになるであろう。
【0037】
しかし、運転者が走行運転中に期待するであろうワンペダル機能を運転者に提供するために、それゆえ、ブレーキペダル4の緩解により、第1の減速トルクの減少が、好ましくは、キャンセルされる。その際、特にブレーキペダル4の緩解により、総減速トルクの決定は、要求される両減速トルクが、互いに比較され、第1および第2の減速トルクのうちの、その都度高い方の減速トルクが、総減速トルクとして使用あるいは決定されるように変更される。時点t5から、まず、第1の減速トルクの減少は、特性線Iにより示すように、ブレーキペダルのキャンセルされた減速トルクを、さらなる液圧媒体を液圧式の回路内に圧送する必要なしに補償するように、迅速にキャンセルされる。このとき、電気機械3により提供可能な減速トルクをどの程度の速さで高め得るかが考慮される。これが超過されない限り、ブレーキ回路内における付加的な液圧媒体の圧送は、不要である。相応に第1の減速トルクは、特性線IIにしたがって最大値K1maxまでさらに導かれ、その結果、総減速トルクは、引き続き電気機械3によってのみ、ワンペダル機能のブレーキ要求にしたがって提供される。自動車1は、これにより、続いて運転者のために、期待されるワンペダル機能にしたがって、場合によっては停止状態に至るまで減速する。
【符号の説明】
【0038】
1 自動車
2 ブレーキシステム
3 電気機械
4 ブレーキペダル
5 主ブレーキシリンダ
6 圧力分配器
7 摩擦ブレーキ
9 真空式制動力倍力装置
10 センサ装置
11 ペダルストロークセンサ
12 制御装置
13 圧力発生器
14 アクセルペダル
15 アクセルペダルセンサ
16 液圧アキュムレータ
FB 制動力
I 特性線
II 特性線
K1 第1の特性線
K1max 第1の減速トルクの最大値
K2 特性線
K3 第3の特性線
K4 第4の特性線
t 時間
t1 時点
t2 時点
t3 時点
t4 時点
t5 時点
t6 時点
【手続補正書】
【提出日】2023-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車(1)を運転する方法であって、前記自動車(1)は、
ブレーキシステム(2)であって、
動作制御可能な圧力発生器(13)と、前記圧力発生器(13)に液圧的に接続可能な少なくとも1つの摩擦ブレーキ(7)とを有する液圧式のブレーキ装置と、
電気機械(3)であって、前記自動車(1)を減速させるべく、ジェネレータとして運転可能な電気機械(3)と、
を有するブレーキシステム(2)と、
アクセルペダル(14)と、
ブレーキペダル(4)と、
を備え、前記ブレーキペダル(4)の操作と、前記アクセルペダル(14)の緩解とにより、前記ブレーキシステム(2)の減速トルクが要求可能であり、前記ブレーキシステム(1)は、前記アクセルペダル(14)により要求される第1の減速トルクと、前記ブレーキペダル(4)により要求される第2の減速トルクとに応じて、前記電気機械(3)のプリセット可能な限界回転数より上の回転数時、要求される総減速トルクが前記電気機械(3)のみにより実現され、かつ前記限界回転数の下回り時、前記要求される総減速トルクが前記電気機械(3)から前記ブレーキ装置に前記圧力発生器(13)の動作制御により遷移されるように、動作制御される、
方法において、
前記限界回転数より上では、前記ブレーキペダル(4)により要求される前記第2の減速トルクに応じて、前記アクセルペダル(14)により要求される前記第1の減速トルクを減じる、
ことを特徴とする、自動車を運転する方法。
【請求項2】
前記第1の減速トルクを、プリセット可能なオフセット値により減じることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1の減速トルクを連続的に減じることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記第1の減速トルクを前記第2の減速トルクの増加に対応させて減じることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記ブレーキペダル操作により前記ブレーキシステム(2)の真空式制動力倍力装置(9)が作動されて初めて、前記第1の減速トルクを減じることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記第1の減速トルクをゼロまで減じることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記ブレーキペダル(4)が、前記限界回転数を下回る前に緩解され、前記アクセルペダル(14)が、緩解されたアクセルペダル位置で維持される場合、前記第1の減速トルクを、特に前記オフセット値の減少により高めることを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項8】
前記第1の減速トルクを、前記減少が開始した初期値まで、特に、前記第1の減速トルクに関するプリセットされた最大値まで、高めることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記第1の減速トルクを、前記ブレーキペダル(4)の前記緩解に応じて、まずは、最大で前記第2の減速トルクに相当するようにのみ高めることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記第2の減速トルクが限界値を下回って初めて、前記第1の減速トルクを、前記第2の減速トルクを超えて高めることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記第1の減速トルクを、前記電気機械(3)の、最大で可能な減速トルク上昇に応じて、高めることを特徴とする、請求項10記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数のコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータに請求項1記載の方法を実施させる、機械可読な命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項13】
請求項12記載のコンピュータプログラムを備える機械可読な記録媒体。
【請求項14】
請求項12記載のコンピュータプログラムおよび/または請求項13記載の機械可読な記録媒体を具備する制御装置。
【外国語明細書】