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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118091
(43)【公開日】2023-08-24
(54)【発明の名称】トルクを検知するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   G01L 3/14 20060101AFI20230817BHJP
【FI】
G01L3/14 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023018068
(22)【出願日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】22305160.8
(32)【優先日】2022-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】517220508
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ センサーズ フランス
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】パパ アルデンバ フェイ
(72)【発明者】
【氏名】アルチュール ヴィニョル
(72)【発明者】
【氏名】プレドラーク ドルヤーカ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】物体のトルクを検知するためのシステムを提供する。
【解決手段】システム(200、300、400、500)は、フランジ(210、310、410、510)と、フランジの主面に形成された少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)とを備える。フランジは、アルミニウムもしくはアルミニウム合金などの等方性材料から製造、または含み、物体に接続するように構成され、フランジの主面の主軸に沿って第1の長さを有する。トルクセンサデバイスは、a)検知部(340、350)、およびb)検知膜(340、350)に形成された複数の測定トランスデューサ(360、370)を備え、c)フランジの主面に平行な第2の長さ、およびd)フランジの主面に平行な第3の長さを有する。少なくとも1つのトルクセンサデバイスの第2の長さおよび第3の長さは、フランジの第1の長さの半分よりも短い。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体のトルクを検知するためのシステム(200、300、400、500)であって、
● 前記物体に接続するように構成されたフランジ(210、310、410、510)であって、前記フランジ(210、310、410、510)の主面の主軸に沿って第1の長さを有するフランジ(210、310、410、510)と、
● 前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に形成された少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)であって、
a)検知部(340、350)、および
b)前記検知部(340、350)に形成された複数の測定トランスデューサ(360、370)
を備え、
c)前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に平行な第2の長さ、および
d)前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に平行な第3の長さ
を有する、少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)と
を備え、
前記少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記第2の長さおよび前記第3の長さは、前記フランジ(210、310、410、510)の前記第1の長さの半分よりも短い、
システム(200、300、400、500)。
【請求項2】
前記フランジ(210、310、410、510)は、ステンレス鋼を含まない、
請求項1に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項3】
前記フランジ(210、310、410、510)は、等方性材料、特にアルミニウムもしくはアルミニウム合金を含む、またはそうした等方性材料から構成されている、
請求項1または2に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項4】
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面は、対称形、特に円形であり、前記第1の長さは、前記フランジ(210、310、410、510)の直径を画定する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記複数の測定トランスデューサ(360、370)は、前記フランジ(210、310、410、510)のトランスデューサ部分(415)、特に円形のトランスデューサ部分(415)に配置され、
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直な方向の前記トランスデューサ部分(415)の厚さは、前記トランスデューサ部分(415)の外側における前記フランジ(210、310、410、510)の少なくとも一部の、前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直な方向の厚さよりも小さい、
請求項4に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項6】
前記フランジ(210、310、410、510)の前記トランスデューサ部分(415)に設けられた補剛領域をさらに備え、
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直な方向の前記補剛領域の厚さは、前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直な方向の前記トランスデューサ部分(415)の前記厚さよりも大きい、
請求項5に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項7】
前記補剛領域は、前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面から垂直に、またはいくらかの傾斜角をなして延びる側壁を含む、1つまたは複数のU字形またはV字形の段差部(418、419)である、またはそうした段差部(418、419)を含む、
請求項6に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項8】
前記補剛領域は、
前記トランスデューサ部分(415)で径方向に延びる第1の部分と、
前記トランスデューサ部分(415)で径方向に延びる第2の部分と
を備え、
前記第1の部分および前記第2の部分は、30°~90°の範囲の角度範囲を画定し、
前記少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記複数の測定トランスデューサ(360、370)は、そうして画定された角度範囲に配置されている、
請求項6または7に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記複数の測定トランスデューサ(360、370)は、2対の測定トランスデューサ(360、370)を含む、または2対の測定トランスデューサ(360、370)から構成されている、
請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項10】
前記2対の測定トランスデューサ(360、370)の各対は、互いに80°~100°の範囲の角度をなして配置された2つの測定トランスデューサ(360、370)から構成されている、
請求項9に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項11】
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に、少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)を備えており、
前記少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)は、
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面の中心を通って前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直に延びる軸に対して互いに対向して形成されている、
請求項9または10に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項12】
前記少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記トルクセンサデバイス(220、230、520、530)は、前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面の中心を通って前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直に延びる前記軸に対して軸対称に位置決めされている、
請求項11に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項13】
前記少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の一方のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)は、ブリッジ回路、特にホイートストンブリッジ回路の半分を含み、
前記少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の他方のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)は、前記ブリッジ回路、特に前記ホイートストンブリッジ回路のもう半分を含む、
請求項9から12のいずれか一項に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項14】
前記システム(200、300、400、500)は、ロボットのジョイント、特にロボットのジョイントのギアボックス(580)に取り付けるように構成されている、請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項15】
ロボット、特に協働ロボットであって、ギアボックス(580)を含むジョイントを備え、
請求項14に記載の、特に前記ジョイントに取り付けられた前記システム(200、300、400、500)をさらに備え、
特に前記ジョイントはクロスローラベアリングを含まない、ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トルクを検知するためのシステムに関し、特に、フランジ、例えばステンレス鋼を含まないフランジに取り付けられた少なくとも1つのトルクセンサデバイスを備える、トルクを検知するためのシステムに関する。このシステムは、例えば従動軸またはロボットジョイントなど、何らかの物体のトルクを検知するように構成される。
【背景技術】
【0002】
例えば何らかの従動軸またはジョイントなどの物体のトルクを正確に検知することは、複数の用途に関連する問題である。1つの特定の用途は、ロボットのジョイントが動いている間のトルク測定に関するものである。様々な方向の負荷が作用するロボットのジョイントでは、ジョイントに作用する回転方向のトルクを正確に検知するために、通常は、測定プロセスから回転方向以外の方向の負荷を除外するための何らかのキャンセル機構を設けなければならない。しかしながら、そうした負荷を確実に除外することはきわめて困難である。
【0003】
当技術分野では、ホイートストンブリッジ回路、および径方向弾性トルク伝達部を備えるトルクセンサによって、回転方向以外の方向の負荷を補償することが知られている(例えば、国際公開第2018/041948A1号参照)。
【0004】
最近では、信頼性のある正確なトルク測定を可能にし、特に測定トランスデューサの位置決めに関してある程度の製作公差を許容するコンパクトで軽量の構成に形成することができるトルクセンサデバイスが提供されている(欧州特許出願公開第3896416号)。図1Aおよび図1Bは、そうしたトルクセンサデバイス100の一例を示している。
【0005】
トルクセンサデバイス100は、内側部分10と外側部分20とを備える。内側部分10から外側部分20まで径方向に、中間部分30が連続的に延びる。内側部分10、外側部分20、および中間部分30は、例えば一体構造の円形体など、円形の本体/ダイヤフラムを形成する。
【0006】
中間部分30は、セパレータ30cによって互いに隔てることが可能なサブ部分30aおよび30bを備えることができる。セパレータ30cは、縁部とすること、または図1Bに示すような周方向の溝30cとすることができる。そうした周方向の溝30cは、測定トランスデューサの位置に対して、加えられた応力およびひずみを方向付け/誘導するように働くことができる。
【0007】
図1Aのトルクセンサデバイス100の主面の上面図に示すように、例えばサブ部分30aなどの中間部分30に、またはそうした中間部分30上に、複数の対をなす測定トランスデューサ40が形成される。測定トランスデューサ40は、円形体の中心を通って主面に垂直に延びる軸(軸方向軸)を中心に対称に配置される。測定トランスデューサ40は、原理的に、ひずみに敏感なトランスデューサ、特にひずみゲージとすることができる。
【0008】
さらに、内側部分10には、サイズの異なる内側加力開口(inner force application opening、内側力付与開口)11および12が形成され、外側部分20には、サイズの異なる外側加力開口(outer force application opening、外側力付与開口)21および22が形成される。内側加力開口11、12、および外側加力開口21、22は、軸方向に延びる孔とすることができる。
【0009】
図1Aおよび図1Bに示すトルクセンサデバイス100のようなトルクセンサデバイスによって、正確なトルク測定が可能になる。しかしながら、全体的な構成は比較的複雑であり、また特に円形の本体/ダイヤフラムが材料価格の高いステンレス鋼で製造されるため、比較的高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の観点から、本発明の目的は、比較的低価格で比較的容易に製造される、物体のトルクを検知するためのシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述の要望に対処するために、本発明は、物体のトルクを検知するためのシステムを提供し、システムは、物体に接続するように構成されたフランジを備え、フランジは、フランジの主面の主軸に沿って第1の長さを有する。フランジの主面が回転対称性を示すとき、第1の長さは(各方向において)ただ1つの長さになる。フランジの主面が回転対称性を示さないとき、第1の長さは、主面に平行な方向におけるフランジの最大長さになる。
【0012】
さらに、システムは、フランジの主面にまたは主面上に形成された少なくとも1つのトルクセンサデバイスを備える。フランジは、トルクセンサデバイスによって測定されるトルクを受け取るように構成され、例えば、回転シャフトおよび静止部材に接続することができる。例えば、フランジは、フランジの内側部分に形成された内側加力開口、およびフランジの外側部分に形成された外側加力開口を含むことができる。トルクセンサデバイスによって測定されるトルクは、例えば、考察中の回転シャフトおよび何らかの静止部材によって、内側加力開口および外側加力開口に接続された接続部材を介して伝達することができる。それにより、フランジの内側部分と外側部分との間に加えられたトルクを測定することが可能になる。
特に、フランジは、ギアボックスに接続することが可能であり、ロボットジョイントのギアボックスに接続され、ギアボックスを封止するように構成することができる。
【0013】
少なくとも1つのトルクセンサデバイスは、検知部と、検知部にまたは検知部上に形成された複数の測定トランスデューサとを備える。検知部は、検知膜とすることができる。測定トランスデューサは、シリコンゲージ、箔ひずみゲージ、および薄層ひずみゲージのうちの少なくとも1つを含む、または少なくとも1つから構成されることができる。あるいは、測定トランスデューサは、例えば磁気的または光学的な測定方法など、他の測定方法に基づいてトルクを検知するように構成してもよい。
【0014】
少なくとも1つのトルクセンサデバイスは、フランジの主面に平行な(トルクセンサデバイスの長さ方向の)第2の長さ、および第2の長さとは異なるフランジの主面に平行な(トルクセンサデバイスの幅方向の)第3の長さを有する。少なくとも1つのトルクセンサデバイスの第2の長さおよび第3の長さは、フランジの第1の長さの半分よりも短い。したがって、複数の、特に小型化されたトルクセンサデバイスを、フランジに設けることが可能である。例えば、フランジは、40mm~110mm、特に50mm~100mm、より詳細には60mm~90mmの直径を有することができる。
【0015】
少なくとも1つのトルクセンサデバイスの検知部を製造するために、ステンレス鋼のような高価な材料が用いられることがあるが、(トルクセンサデバイスと比べて相対的に大きい)フランジは、ステンレス鋼を用いずに製造することができる。例えば、フランジは、アルミニウムもしくはアルミニウム合金などの等方性材料を含む、またはそうした等方性材料から製造される。ステンレス鋼と比べると、アルミニウムは比較的安価な材料でありながら、(例えば、通常であればトルク測定の精度に悪影響を及ぼす傾斜モーメントに対して)十分に高い剛性を与える。それによって、全体的なコストを削減することができる。さらに、1つまたは複数のトルクセンサデバイスをフランジとは別に製造することが可能になり、有利には、特にトルクが測定される物体の取り付けおよび封止について、実際の用途に応じてフランジを別個に設計することできる。
【0016】
一実施形態によれば、フランジは主面に平行な円形形状を有し、特に、フランジは円形の主面を含み、第1の軸がフランジの直径を画定する。例えば、そうしたフランジによって、ロボットジョイントの円形のギアボックスを、封止手段を追加する必要なしに封止することが可能になる。あるいは、フランジは、フランジの主面の中心を通って主面に垂直に延びる軸を中心に対称をなす別の幾何形状、例えば、楕円形、正方形、六角形、または八角形などの形状を有する。
【0017】
一実施形態によれば、少なくとも1つのトルクセンサデバイスの複数の測定トランスデューサは、フランジの(例えば、円形、楕円形、正方形などの対称形の)トランスデューサ部分に配置され、フランジの主面に垂直な方向のトランスデューサ部分の厚さは、(例えば、円形、楕円形、正方形などの対称形の)トランスデューサ部分の外側におけるフランジの少なくとも一部の、フランジの主面に垂直な方向の厚さよりも小さい。厚さがより小さいことにより、測定される外部から加えられるトルクを、(1つまたは複数の)測定部、すなわち、(1つまたは複数の)トルクセンサデバイスの(1つまたは複数の)場所へ伝達することが容易になる。
【0018】
他の実施形態によれば、フランジのトランスデューサ部分内に補剛領域が設けられ、フランジの主面に垂直な方向の補剛領域の厚さは、フランジの主面に垂直な方向のトランスデューサ部分の厚さよりも大きい。フランジの補剛領域により、(1つまたは複数の)測定部に、傾斜モーメントに対するより高い剛性(不感受性)が与えられる。特に、補剛領域は、円形のトランスデューサ部分内の円形領域に沿って、連続にまたは不連続に形成することができる。原理的に、補剛領域の厚さは、トランスデューサ部分の厚さに応じて選択することができる(例えば、トランスデューサ部分の厚さの1.25倍~1.5倍)。
【0019】
補剛領域は、円形のトランスデューサ部分で(完全にまたは部分的に)径方向に延びる第1の部分と、トランスデューサ部分で(完全にまたは部分的に)径方向に延びる第2の部分とを備えることができ、第1の部分と第2の部分は、約30°~90°の間、例えば30°~50°の間の角度範囲を画定する。少なくとも1つのトルクセンサデバイスの複数の測定トランスデューサは、そうして画定された角度範囲に配置される。この配置は、傾斜モーメントに対するより高い剛性(不感受性)をもたらす点において特に有利であり、その結果、トルク測定をきわめて正確にすることが可能になる。
【0020】
原理的には、補剛領域の幾何形状は限定されない。補剛領域は、フランジの円形のトランスデューサ部分から垂直に、またはいくらかの傾斜角をなして延びる側壁を含む、1つまたは複数のU字形またはV字形の段差部とすること、あるいはそうした段差部を含むことができる。
【0021】
一実施形態によれば、少なくとも1つのトルクセンサデバイスの複数の測定トランスデューサは、2対の測定トランスデューサを含む、または2対の測定トランスデューサから構成されている。2対の測定トランスデューサの各対は、互いに80°~100°の範囲の角度をなして配置された2つの測定トランスデューサから構成されることができる。この角度は、90°とすることができる。
【0022】
少なくとも1対のトルクセンサデバイスのトルクセンサデバイスは、フランジの主面にまたは主面上に、フランジの主面の中心を通ってフランジの主面に垂直に延びる軸に対して互いに対向して形成することができる。1つよりも多いトルクセンサデバイスを設けることにより、原理的には、正確なトルク測定のための冗長性を与えることができる。特に、互いに対向して配置された複数対のトルクセンサデバイス(および、そのそれぞれの測定トランスデューサ)は、1つまたは複数の共通の測定チャネルを画定することができ、そうした測定チャネルは、ただ1つのトルクセンサデバイスのみによって実施された測定に比べて、より高精度のトルク測定を可能にすることができる。
【0023】
前述の実施形態に従って提供されるシステムの1つまたは複数のトルクセンサデバイスによるトルクの測定は、測定トランスデューサに相当するひずみゲージに基づくものでもよい。ひずみゲージは、ホイートストンブリッジ回路に接続することができ、ホイートストンブリッジ回路は、トルクが加えられると不均衡になり、加えられたトルクに比例する電圧(ひずみゲージの抵抗の変化によって生じる)を出力する。したがって、システムの少なくとも1つのトルクセンサデバイスは、測定トランスデューサに電気的に接続されたブリッジ回路、例えばホイートストンブリッジ回路を備えることができる。システム、またはシステムの少なくとも1つのトルクセンサデバイスは、(例えば、ホイートストン)ブリッジ回路用のDCまたはAC励起源も備えることもできる。
さらに、システム、またはシステムのトルクセンサデバイスは、プリント回路基板を備えることができ、プリント回路基板は、(例えば、ホイートストン)ブリッジ回路の上方に配置され、信号調整用の回路、特に(例えば、ホイートストン)ブリッジ回路によって提供される信号のアナログデジタル変換および/または増幅のための手段を備える。
【0024】
一実施形態によれば、システムには少なくとも1対のトルクセンサデバイスが含まれ、少なくとも1対のトルクセンサデバイスの一方のトルクセンサデバイスは、ホイートストンブリッジ回路の半分を含み、少なくとも1対のトルクセンサデバイスの他方のトルクセンサデバイスは、ホイートストンブリッジ回路のもう半分を含む。ホイートストンブリッジ回路を分散させることにより、少なくとも1対のトルクセンサデバイスのトルクセンサデバイスによって画定される1つまたは複数の測定チャネルを、確実に検知することが可能になる。
【0025】
さらに、ロボット、特に協働ロボット(collaborative robot)が提供され、ロボットは、ギアボックスを含むジョイントを備え、前述の実施形態の1つによるシステムをさらに備える。特に、フランジをジョイントに取り付け、ロボットのジョイントのギアボックスを封止するように位置決めすることができる。前述の補剛領域により、ロボットのジョイントによって加えられる軸方向の負荷および傾斜モーメントに対する十分な剛性が確実に与えられている場合には、ロボットはクロスローラベアリング(cross roller bearing)を含まなくてもよい。したがって、クロスローラベアリングを不要にすることができるため、コストを削減することが可能である。
【0026】
本開示のさらなる特徴および例示的な実施形態、ならびに利点について、図面に関して詳しく説明する。本開示は、以下の実施形態の説明によって限定されると解釈すべきではないことを理解されたい。さらに、以下に説明する特徴のいくつかまたはすべてを別の形で組み合わせることも可能であることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1A】当技術分野のトルクセンサデバイスの一例を示す図である。
図1B】当技術分野のトルクセンサデバイスの一例を示す図である。
図2】フランジと少なくとも1つのトルクセンサデバイスとを備える、本発明の一実施形態による物体のトルクを検知するためのシステムを示す図である。
図3A】トルクセンサデバイス、例えば、図2に示すシステムに含まれるトルクセンサデバイスの詳細を示す図である。
図3B】トルクセンサデバイス、例えば、図2に示すシステムに含まれるトルクセンサデバイスの詳細を示す図である。
図4】本発明の一実施形態による物体のトルクを検知するためのシステムに含まれるフランジを示す図である。
図5】本発明の一実施形態によるロボットアームのトルクを検知するためのシステムの適用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、フランジにまたはフランジ上に形成された少なくとも1つのトルクセンサデバイスを備えるシステムを提供する。システムは、例えば回転シャフトまたはロボットジョイントなどの物体のトルクを確実に測定することを可能にし、その測定は、軸方向もしくは径方向の負荷、または傾斜モーメントの影響をあまり受けないが、システムの製造プロセスを、比較的容易にかつ比較的低コストで実施することができる。システムの少なくとも1つのトルクセンサデバイスによって行われるトルク測定に基づくトルク制御は、有利には、例えば協働ロボットなどのロボットに実装して、ロボットと人間の対話を容易にすることが可能である。
【0029】
図2は、本発明の一実施形態による物体のトルクを検知するためのシステム200を示している。システム200は、円形フランジ210の主面にまたは主面上に形成された1対の比較的小さいトルクセンサデバイス220および230を備える。フランジ210は、比較的高価な材料であるステンレス鋼を含まなくてもよい。システム200のうちの比較的大きいフランジ構成要素210をステンレス鋼で製造する必要がないことは、全体的なコストの点で有利になり得る。例えば、フランジ210は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金から製造または構成することができる。
【0030】
フランジは、例えば、40mm~110mm、特に50mm~100mm、より詳細には60mm~90mmの直径を有することができる。システム200は、20Nm~200Nm、特に30Nm~190Nm、より詳細には40Nm~180Nmの範囲のトルクを検知するように構成することができる。
【0031】
比較的小さいトルクセンサデバイス220および230はそれぞれ、それぞれのトルクセンサデバイスの長さ方向におけるフランジ210の主面に平行な長さ、およびトルクセンサデバイスの幅方向におけるフランジの主面に平行な長さを有する。長さ方向における長さと幅方向における長さのどちらも、フランジ210の直径の半分よりも小さく、例えば、フランジ210の直径の1/3または1/4よりも小さい。
【0032】
フランジ210には、場合によりサイズの異なる外側加力開口211が形成され、やはり場合によりサイズの異なる内側加力開口(図2には示さず)によって補われる。外側加力開口211および内側加力開口は、軸方向に延びる孔とすることができる。この孔は、例えば円形または多角形の断面など、任意の適切な幾何形状を有することができる。トルクセンサデバイス220および230によって測定されるトルクは、例えば考察中の回転シャフトおよび何らかの静止部材によって、内側加力開口および外側加力開口211に接続された接続部材を介して伝達することができる。それにより、フランジの内側部分と外側部分との間に加えられたトルクを測定することができる。
【0033】
トルクセンサデバイス220は、何らかの回路222を含むプリント回路基板221を備え、回路222は、例えば、プリント回路基板221によって覆われた回路デバイスが提供する電圧出力信号のアナログデジタル変換など、信号を調整するように構成される。信号の調整には、プリント回路基板221によって覆われた回路デバイスが提供する電圧出力信号の増幅も含むことができる。プリント回路基板221は、電子的構成要素およびコネクタを搭載するセラミック、ガラス、もしくは任意の他の材料から製造または構成することができる。プリント回路基板221によって覆われた回路デバイスは、トルクセンサデバイス220の測定トランスデューサに接続される。
特に、回路デバイスは、当技術分野では知られているように、加えられたトルクを電圧出力信号に変換するためのホイートストンブリッジ素子(抵抗器)を備えることができる。実際の用途に応じて、トルクセンサデバイス220に、ハーフホイートストンブリッジまたはフルホイートストンブリッジを用いることができる。
【0034】
同様に、トルクセンサデバイス230は、何らかの回路232を含むプリント回路基板231を備え、回路232は、例えば、プリント回路基板231によって覆われた回路デバイスが提供する電圧出力信号のアナログデジタル変換など、信号を調整するように構成される。信号の調整には、プリント回路基板231によって覆われた回路デバイスが提供する電圧出力信号の増幅も含むことができる。プリント回路基板231によって覆われた回路デバイスは、トルクセンサデバイス230の測定トランスデューサに接続される。特に、回路デバイスは、加えられたトルクを電圧出力信号に変換するためのホイートストンブリッジ素子(抵抗器)を備えることができる。実際の用途に応じて、トルクセンサデバイス230に、ハーフホイートストンブリッジまたはフルホイートストンブリッジを用いることができる。
【0035】
2つのトルクセンサデバイス220および230は、円形フランジ200の中心を通って円形フランジ200の主面に垂直な方向に延びる軸方向軸を中心に、互いに対向して配置される。原理的には、図2に示すトルクセンサデバイス220および230のようなトルクセンサデバイスは、円形フランジ200の中心を通って円形フランジの主面に垂直な方向に延びる軸方向軸を中心に、対をなして対称または非対称に配置することができ、トルクセンサデバイスは、1つまたは複数の測定チャネルを画定する。いくつかの実施形態では、フランジ200にトルクセンサデバイス220、230の一方のみを設けるのではなく、フランジ200に2つのトルクセンサデバイス220、230を設けることによって、トルク測定について100%の冗長性を与えることができる。
【0036】
図3Aおよび図3Bは、トルクを検知するためのシステム300のトルクセンサデバイス、例えば図2に示すシステム200に含まれるトルクセンサデバイス220および230の詳細を示している。システム300は、例えば、アルミニウムもしくはアルミニウム合金から製造または構成されたフランジ310を備える。フランジ310は、外側加力開口311および内側加力開口312を含む。第1のトルクセンサデバイスの第1の検知膜340および第2のトルクセンサデバイスの第2の検知膜350が、フランジ310に取り付けられる(図3A参照)。第1の検知膜340および第2の検知膜350は、ステンレス鋼から構成されること、またはステンレス鋼を含むことができる。検知膜のそれぞれに、測定トランスデューサ360、370、例えばひずみゲージが、図3Bに示すように形成される。
例えば、2対の測定トランスデューサ360、370を設け、測定トランスデューサ360、370の各対の個々のトランスデューサが約90°の角度範囲を画定する。各対の測定トランスデューサ360、370は、フランジ上で図3Bに示す検知膜320、330を含むトルクセンサデバイスと対向して配置された別のトルクセンサデバイスに含まれるそれぞれの他の対の測定トランスデューサと共に、測定チャネルを画定することができる(図2参照)。
【0037】
図4は、トルクを検知するためのシステムのフランジ、例えば、図2に示すフランジ210または図3Aに示すフランジ310の詳細を、それぞれ図2および図3Aに示す方向とは反対の方向からの図として示している。フランジ410は、例えば、アルミニウムもしくはアルミニウム合金から製造または構成される。フランジ410は、外側加力開口411および内側加力開口412を含む。いくつかの実施形態において、トルクを検知するためのシステムに含まれるフランジは、均一な厚さを有する。しかしながら、図4に示すフランジ410は、弱化/薄化した円形トランスデューサ部分415を有し、そのトランスデューサ部分415に、測定トランスデューサ、例えばひずみゲージが形成される。さらに、横断方向の負荷(cross load、クロス荷重)に対する剛性を高めるために、測定トランスデューサよりも低い部分に、補剛リップ(段差部)418、419を含む補剛領域が設けられる。
補剛リップ418および419はそれぞれ、測定トランスデューサが形成される20°~40°の角度範囲を画定することができる。補剛領域(補剛リップ418、419)は、円形トランスデューサ部分415の厚さの1.25~1.5倍の範囲の厚さを有することができる。補剛領域(補剛リップ418、419)は、フランジ410と同じ材料で製造することができ、フランジ410と一体に製造することができる。例えば、特にコストを理由にクロスロールベアリング(cross roll bearing)を設けないとき、ロボットのジョイント/アームのトルク測定は、横断方向の負荷による悪影響を受ける可能性がある。補剛領域を設けることによって、横断方向の負荷および軸方向の負荷に対して高い剛性が与えられるが、トルクに関する感度にはあまり影響しない。
補剛リップ418、419は、フランジ410の主面から垂直にまたはいくらかの傾斜角をなし、設けられた測定トランスデューサと反対の方向に延びる側壁を有するU字形またはV字形として形成することができるが、測定トランスデューサは、図4に示す斜視図ではフランジ410によって隠されている。
【0038】
図5には、フランジ510、第1のトルクセンサデバイス520、および第2のトルクセンサデバイス530を備える、トルクを検知するためのシステム500の適用例、例えば、それぞれ図2図3、および図4に示すシステム200、システム300、およびシステム400のうちの1つの適用例が示されている。システム500は、例えば協働ロボットなどのロボットのギアボックス580に結合される。ギアボックス580は、システム500のフランジ510によって封止することができる。システム500によって、ロボットのロボットアーム550のトルク/ロボットアーム550に加えられたトルクを測定することができ、その測定を、トルク制御の点からギアの動作を制御するために用いることが可能である。
【符号の説明】
【0039】
100 当技術分野のトルクセンサデバイス
200、300、400、500 トルクを検知するためのシステム
210、310、410、510 フランジ
211、311、411 外側加力開口
312、412 内側加力開口
220、230、520、530 トルクセンサデバイス
221、231 プリント回路基板
222、232 回路
340、350 検知部/膜
360、370 測定トランスデューサ
415 トランスデューサ部分
418、419 補剛リップ
580 ギアボックス
590 ロボットアーム
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体のトルクを検知するためのシステム(200、300、400、500)であって、
● 前記物体に接続するように構成されたフランジ(210、310、410、510)であって、前記フランジ(210、310、410、510)の主面の主軸に沿って第1の長さを有するフランジ(210、310、410、510)と、
● 前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に形成された少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)であって、
a)検知部(340、350)、および
b)前記検知部(340、350)に形成された複数の測定トランスデューサ(360、370)
を備え、
c)前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に平行な第2の長さ、および
d)前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に平行な第3の長さ
を有する、少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)と
を備え、
前記少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記第2の長さおよび前記第3の長さは、前記フランジ(210、310、410、510)の前記第1の長さの半分よりも短い、
システム(200、300、400、500)。
【請求項2】
前記フランジ(210、310、410、510)は、ステンレス鋼を含まない、
請求項1に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項3】
前記フランジ(210、310、410、510)は、等方性材料、特にアルミニウムもしくはアルミニウム合金を含む、またはそうした等方性材料から構成されている、
請求項1に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項4】
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面は、対称形、特に円形であり、前記第1の長さは、前記フランジ(210、310、410、510)の直径を画定する、
請求項1に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記複数の測定トランスデューサ(360、370)は、前記フランジ(210、310、410、510)のトランスデューサ部分(415)、特に円形のトランスデューサ部分(415)に配置され、
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直な方向の前記トランスデューサ部分(415)の厚さは、前記トランスデューサ部分(415)の外側における前記フランジ(210、310、410、510)の少なくとも一部の、前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直な方向の厚さよりも小さい、
請求項4に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項6】
前記フランジ(210、310、410、510)の前記トランスデューサ部分(415)に設けられた補剛領域をさらに備え、
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直な方向の前記補剛領域の厚さは、前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直な方向の前記トランスデューサ部分(415)の前記厚さよりも大きい、
請求項5に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項7】
前記補剛領域は、前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面から垂直に、またはいくらかの傾斜角をなして延びる側壁を含む、1つまたは複数のU字形またはV字形の段差部(418、419)である、またはそうした段差部(418、419)を含む、
請求項6に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項8】
前記補剛領域は、
前記トランスデューサ部分(415)で径方向に延びる第1の部分と、
前記トランスデューサ部分(415)で径方向に延びる第2の部分と
を備え、
前記第1の部分および前記第2の部分は、30°~90°の範囲の角度範囲を画定し、
前記少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記複数の測定トランスデューサ(360、370)は、そうして画定された角度範囲に配置されている、
請求項6に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記複数の測定トランスデューサ(360、370)は、2対の測定トランスデューサ(360、370)を含む、または2対の測定トランスデューサ(360、370)から構成されている、
請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項10】
前記2対の測定トランスデューサ(360、370)の各対は、互いに80°~100°の範囲の角度をなして配置された2つの測定トランスデューサ(360、370)から構成されている、
請求項9に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項11】
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に、少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)を備えており、
前記少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)は、
前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面の中心を通って前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直に延びる軸に対して互いに対向して形成されている、
請求項9に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項12】
前記少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の前記トルクセンサデバイス(220、230、520、530)は、前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面の中心を通って前記フランジ(210、310、410、510)の前記主面に垂直に延びる前記軸に対して軸対称に位置決めされている、
請求項11に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項13】
前記少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の一方のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)は、ブリッジ回路、特にホイートストンブリッジ回路の半分を含み、
前記少なくとも1対のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)の他方のトルクセンサデバイス(220、230、520、530)は、前記ブリッジ回路、特に前記ホイートストンブリッジ回路のもう半分を含む、
請求項11に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項14】
前記システム(200、300、400、500)は、ロボットのジョイント、特にロボットのジョイントのギアボックス(580)に取り付けるように構成されている、請求項1からのいずれか一項に記載のシステム(200、300、400、500)。
【請求項15】
ロボット、特に協働ロボットであって、ギアボックス(580)を含むジョイントを備え、
請求項14に記載の、特に前記ジョイントに取り付けられた前記システム(200、300、400、500)をさらに備え、
特に前記ジョイントはクロスローラベアリングを含まない、ロボット。
【外国語明細書】