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特開2023-118291遺骨収容室付仏像、遺骨収容用組物、及びこれらを用いた遺骨収容方法
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  • 特開-遺骨収容室付仏像、遺骨収容用組物、及びこれらを用いた遺骨収容方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118291
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】遺骨収容室付仏像、遺骨収容用組物、及びこれらを用いた遺骨収容方法
(51)【国際特許分類】
   A47G 33/00 20060101AFI20230818BHJP
   A47G 33/02 20060101ALI20230818BHJP
   A61G 17/08 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
A47G33/00 A
A47G33/02 H
A61G17/08 C
A61G17/08 E
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021165
(22)【出願日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】503442983
【氏名又は名称】勝尾寺
(74)【代理人】
【識別番号】100076406
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 勝徳
(74)【代理人】
【識別番号】100171941
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 忠行
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 隆文
(57)【要約】      (修正有)
【課題】仏像の礼拝と遺骨の供養をともに行う仏像において、遺骨練り込み型の仏像の様に多数の遺骨が集まるのを待つことなく、遺骨を祀ることを可能にする。
【解決手段】本発明は、少なくとも一部が中空に設けられ、その内部空間を遺骨収容室4とした遺骨収容室付仏像10である。遺骨収容室付仏像10は、遺骨収容室4へ遺骨Aを投入する遺骨投入孔6と、遺骨投入孔6を塞ぐ蓋部材5とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部が中空に設けられ、その内部空間を遺骨収容室とした遺骨収容室付仏像であって、
前記遺骨収容室へ遺骨を投入する遺骨投入孔と、
前記遺骨投入孔を塞ぐ蓋部材と、
を備えることを特徴とする遺骨収容室付仏像。
【請求項2】
前記遺骨投入孔が、当該遺骨収容室付仏像の上を向けた掌に設けられており、
前記蓋部材が、前記掌に載置される蓋兼用載置物からなる請求項1に記載の遺骨収容室付仏像。
【請求項3】
座像であり、
脚部の上で合わせた両掌に前記遺骨投入孔が設けられている請求項2に記載の遺骨収容室付仏像。
【請求項4】
前記蓋兼用載置物が、五輪塔からなる請求項2、又は請求項3に記載の遺骨収容室付仏像。
【請求項5】
中空の台座を備え、前記遺骨収容室が前記台座の内部空間に跨る請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の遺骨収容室付仏像。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の遺骨収容室付仏像と、
前記遺骨収容室付仏像に収容した遺骨の残部を別途収容する骨塚と
を備え、
前記骨塚は、遺骨を投入する遺骨投入口を備える遺骨収容用組物。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の遺骨収容室付仏像を用いる遺骨収容方法であって、
前記遺骨投入孔から前記遺骨収容室へ遺骨を投入するにあたり、当該遺骨の遺族や知人が参列を行うことを特徴とする遺骨収容方法。
【請求項8】
請求項6に記載の遺骨収容用組物を用いる遺骨収容方法であって、
前記遺骨収容室付仏像に故人の遺骨の一部を収容し、
当該故人の遺骨の残部を前記骨塚に収容する遺骨収容方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、寺院に安置されて祀られる仏像に関し、特に、寺院に納骨された遺骨の供養を兼ねた仏像、遺骨収容用組物、及びこれらを用いた遺骨収容方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、全国多数の寺院で、納骨された多数の遺骨を布糊や土を混ぜて仏像に形成した、いわゆる骨仏が祀られている(例えば、非特許文献1)。
【0003】
非特許文献1のような骨仏は、仏様の礼拝を行うことにより、併せて故人の供養を行うことができるという利点や、十数万体分の遺骨を一体ずつ仏の形に形成するため、例えば、夫婦の遺骨をともに1体の仏に塗りこめて祀ることができるという利点を有している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】一心寺のホームページの「納骨とお骨佛」のページ 令和3年9月28日検索<https://www.isshinji.or.jp/nokotsu.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、かかる骨仏は、例えば10年ごとに一体の骨仏を完成させるため、亡くなられた方の遺骨を、次の骨仏に塗り込んでもらうのに随分と待つ必要があるという問題や、遺骨を骨仏に塗り込む際に参列や読経ができないため、参列者は骨仏に故人の魂が宿ったという実感が得にくいという問題が有る。
また、近年ではお墓を維持できない人が墓仕舞いする例が増加しているが、骨仏に遺骨を塗り込む方式の改装を受け付ける寺院であっても、遺骨の量が多いと改葬を断られる場合が有り、少量の遺骨のみ改葬して残りを廃棄することは法律上できないため、別の方式で改葬をせざるを得ないという問題が有る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、亡くなられた方の遺骨をすぐに仏像に取り込んで供養することを第一の目的とし、遺骨を収容時に参列可能とすることを第2の目的とし、多量の遺骨が持ち込まれても改葬可能とすることを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた発明は、少なくとも一部が中空に設けられ、その内部空間を遺骨収容室とした遺骨収容室付仏像であって、前記遺骨収容室へ遺骨を投入する遺骨投入孔と、前記遺骨投入孔を塞ぐ蓋部材とを備えることを特徴とする。
【0007】
このように、仏像内部に遺骨収容室を設けることで、故人が亡くなられた後すぐに仏像に遺骨を収容することができる。また、仏像に遺骨を収容する際に、遺族や知人を参列させてお経を上げることができるため、参列者は故人の魂が仏像に宿ったと十分に感じることができる。
【0008】
前記遺骨投入孔は、当該遺骨収容室付仏像の上を向けた掌に設けられており、前記蓋部材が、前記掌に載置される蓋兼用載置物からなることが好ましい。
このように、本発明に係る遺骨収容室付仏像では、上を向けた掌に遺骨を投入する遺骨投入孔を設けたので、仏像の正面から容易に遺骨を投入することができ、仏像の正面側に参列した参列者が遺骨が投入される様子を見ることができる。また、遺骨投入孔を、通常仏像の掌に載置される物からなる蓋兼用載置物で塞ぐことで、掌に蓋を設けることによる不自然さを抑制できる。
【0009】
本発明の遺骨収容室付仏像は、座像であり、脚部の上で合わせた両掌に前記遺骨投入孔が設けられていることが好ましい。こうすることで、掌に設けた遺骨投入孔から仏像の膝の中の内部空間に直接遺骨を投入できる。
【0010】
前記蓋兼用載置物が、五輪塔からなることが好ましい。こうすることで、仏像がお墓を兼ねることを表現できる。
【0011】
本発明の遺骨収容室付仏像は、中空の台座を備え、前記遺骨収容室が前記台座の内部空間に跨ることが好ましい。こうすることで、より多くの遺骨を収容することができる。
【0012】
本発明は、前記いずれかの遺骨収容室付仏像と、前記遺骨収容室付仏像に収容した遺骨の残部を別途収容する骨塚とを備え、前記骨塚が、遺骨を投入する遺骨投入口を備える遺骨収容用組物を含む。このように、遺骨収容室付仏像に合わせて骨塚を設けることで、改葬等で多量の遺骨が持ち込まれた場合に、当該遺骨のうち所定の少量を遺骨収容室付仏像に収容し、その残部は骨塚に収容することができる。
【0013】
本発明は、前記いずれかの遺骨収容室付仏像を用い、前記遺骨投入孔から前記遺骨収容室へ遺骨を投入するにあたり、当該遺骨の遺族や知人が参列を行うことを特徴とする遺骨収容方法を含む。このように、遺骨収容室付仏像に遺骨を収容する際に、遺骨の遺族や知人が参列を行うことで、遺骨の遺族や知人が立ち会わずに骨仏に遺骨を塗り込む場合に比べて、当該遺族や知人が仏像に故人の魂が宿ったとより感じることができる。
【0014】
本発明は、前記遺骨収容用組物を用い、前記遺骨収容室付仏像に故人の遺骨の一部を収容し、当該故人の遺骨の残部を前記骨塚に収容する遺骨収容方法を含む。
【発明の効果】
【0015】
以上、説明したように、本発明の遺骨収容室付仏像、遺骨収容用組物、及び遺骨収容方法によれば、何万体もの遺骨が集まるのを待つことなく、亡くなった人の遺骨をすぐに収容して祀ることができ、遺骨の収容に参列することができる。また、本発明に係る遺骨収容用組物によれば多量の遺骨であっても受け入れて収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態に係る遺骨収容室付仏像の一部を透過して示した斜視図である。
図2図1に示した遺骨収容室付仏像の両掌周辺を拡大して示した要部拡大斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る骨塚の(a)斜視図、(b)香炉を移動させて遺骨投入口を開放した状態を示す要部拡大図である。
図4】本発明の第2実施例に係る遺骨収容室付仏像の掌周辺を示した要部模式図である。
図5】本発明の第3実施例に係る遺骨収容室付仏像の掌周辺を示した要部模式図である。
図6】本発明の第4実施例に係る遺骨収容室付仏像の掌周辺を示した要部模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、適宜図面を用いながら本発明の実施形態について詳述する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限られるものではない。
【0018】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る遺骨収容用組物100は、図1に示した遺骨収容室付仏像10と、図3に示した骨塚90とからなる。
【0019】
(遺骨収容室付仏像10)
遺骨収容室付仏像10は、図1に示すように、仏像本体1と、仏像本体1を載置する台座2と、仏像本体1の背中側に設けられる光背3と、内部に設けられる遺骨収容室4と、仏像本体1の掌14に載置される五輪塔(特許請求の範囲における蓋部材、又は蓋兼用載置物)5とを備えている。遺骨収容室付仏像10は、仏像として礼拝ができ、同時に遺骨収容室4に収容した遺骨Aの供養ができるものである。
【0020】
遺骨収容室付仏像10に用いる材料としては、加工がしやすい木材が好ましいが、これに限定されず、金属、陶器、石、樹脂の他公知の材料を適宜に用いることができる。また、遺骨収容室付仏像10の製造方法も特に限定されず、彫刻、陶芸、鋳造、彫金、射出成型等、公知の製造方法を適宜に選択できる。部材により異なる材料や異なる製造方法を用いてもよい。
【0021】
仏像本体1は、図1に示すように、座像からなり、頭部11と、胴部12と、左右一対の腕部13,13と、脚部15とを備えている。
左右一対の腕部13,13の両掌14,14は、図2に示すように、脚部15の上で上向きに重ねられており、両掌14,14を上下方向に貫通する遺骨投入孔6を有している。仏像本体1は、少なくとも遺骨投入孔6よりも下方となる脚部15が中空に設けられ、遺骨収容室4の一部、又は全部を構成する。
ただし、仏像本体1は、座像に限らず立像でもよく、頭部11から脚部15まで全体が中空に設けられていてもよいし、両掌は重ねられていなくてもよい。
【0022】
台座2は、上部台座21と下部台座22とを備えている。上部台座21は、蓮の花を模したいわゆる蓮台からなり、仏像本体1と同じ材料から一体に形成されている。下部台座22は、コンクリート等の上部台座21とは異なる材料にて形成され、上下三段の多角形状をなしている。上部台座21、及び下部台座22は、共に中空に形成され、その内部空間が、仏像本体1の内部空間に連通して、遺骨収容室4の一部を構成している。ただし、遺骨収容室4は、上部台座21にのみ設けてもよいし、仏像本体1のみに設け、上部台座21、下部台座22のいずれにも設けないようにしてもよい。
【0023】
光背3は、円形輪状をなし、仏像本体1と一体に形成されている。
【0024】
五輪塔5は、上下5段の塔状をなし、遺骨投入孔6に蓋をするようにして掌14に載置されている。
【0025】
遺骨収容室4は、仏像本体1と上部台座21の間、上部台座21と下部台座22の間に、それぞれ棚板状の仕切り81,82を備えており、仏像本体1の内部、上部台座21の内部、下部台座22の内部に、それぞれ遺骨を収容する金属製の容器71,72,73が収容されている。各故人の指先ほどの大きさの遺骨Aが、裸のままで遺骨投入孔6から投入され、図1に示すように、仏像本体1の内部に収容された容器71に収容される。
仏像本体1、及び上部台座21は、全体、又は一部を取り外すことができ、容器71や容器72が一杯になったら、これらの容器71,72から遺骨Aを取り出して、下部台座22内部の容器73へ移せるよう構成されている。
【0026】
(骨塚90)
骨塚90は、図3に示すように、芝台91、中台92、上台93からなる3段の台座と、地輪94a、水輪94b、火輪94c、風輪94d、空輪94eを下方から順に積み上げてなる五輪塔94と、上台93の前方において中台92に載置される香炉95と、左右一対の花台96,96と、中台92、芝台91の内部に設けられる遺骨収容室97とを備え、各部が石材により形成されて組み立てられている。
【0027】
中台92は、図3(b)に示すように、上台93の手前側に遺骨Bを投入する遺骨投入口98と、香炉95の位置ずれを防止する矩形の凹部99とを有している。遺骨投入口98は、香炉95により開閉される。
【0028】
<遺骨収容方法>
次に第一実施形態に係る遺骨収容用組物100を用いて遺骨を収容する方法について説明する。ただし、本発明の遺骨収容方法は、これに限られるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜の変更が可能である。
【0029】
(遺骨分別工程S1)
遺骨分別工程S1は、納骨すべく寺院に持ち込まれた遺骨のうち、遺骨収容室付仏像10へ収納する遺骨Aと、骨塚90に収納する遺骨B(不図示)を分別する工程である。遺族の希望により、あるいは住職の選択等により、納骨式の前に予め遺骨収容室付仏像10へ収納する遺骨Aと、骨塚90に収納する残余の遺骨Bを分別しておく。遺骨Aは、好ましくは小指の先ほどの小さな骨である。
【0030】
(遺骨A収容工程S2)
遺骨収容工程S3は、遺骨収容室付仏像10に遺骨Aを収容する工程である。遺骨Aを収容する際には、遺骨Aに係る故人の遺族等が参列する。遺骨Aを納骨する前に、参列者の代表が挨拶を行い、各参列者が順に遺骨Aに触れる等して故人とお別れをする。お寺の職員等が遺骨収容室付仏像10の五輪塔5を移動させて、遺骨投入孔6を開放する。参列者の代表が、遺骨Aを遺骨投入孔6へ投入する。投入後、お寺の職員等が五輪塔5により遺骨投入孔6を閉塞する。続けて、僧侶が読経を行い、参列者は順にお焼香を上げる。
【0031】
(残余の遺骨B収容工程S4)
遺骨収容工程S3が終了したら、僧侶、お寺の職員等、及び参列者は、骨塚90へと移動する。お寺の職員等が、骨塚90の香炉95を移動させ、遺骨投入口98を開放する。参列者の代表が、残余の遺骨Bを遺骨投入口98へ漏斗等により流し込む。お寺の職員等が香炉95を戻して、遺骨投入口98を閉塞する。しかるのち、僧侶が読経を行い、その間参列者はお焼香を上げる。
【0032】
このように、本発明に係る遺骨収容用組物100を用いた遺骨収容方法によれば、遺骨Aを仏像10内部に設けた遺骨収容室4に収容するので、故人が亡くなられた後すぐに、あるいは、四十九日の法要時に同時に行う等、遺族や知人の都合に合わせて納骨を行うことができる。また、仏像に遺骨Aを収容する際に、遺族や知人等を参列させてお経を上げることができるため、当該遺族等や知人等の参列者は故人の魂が仏像内に宿ったと十分に感じることができる。
【0033】
また、骨塚90を設けたので、例えば、墓仕舞いに伴う改葬等で多量の遺骨が持ち込まれた場合であっても、その一部を遺骨収容室付仏像10に収容し、残余の遺骨を骨塚90に収容することができる。
【0034】
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る遺骨収容室付仏像の五輪塔205を示している。ただし、第2実施形態以降の実施形態において、第1実施形態と共通する部材については同一符号を付して説明を省略する。
【0035】
五輪塔205は、第1実施形態の五輪塔5の下端に、差し込み部51と差し込み部51から図4の左右方向に出脱する閂(かんぬき)52と、閂52を開閉操作するキーを差し込む鍵穴53とが設けられている。こうすることで、五輪塔205の転倒による破損や、盗難を防止できる。
【0036】
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係る遺骨収容室付仏像の五輪塔305を示している。五輪塔305は、蝶番5aにより回動して、遺骨投入孔6を開閉する。こうすることで、五輪塔の紛失を抑制できる。
【0037】
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4実施形態に係る遺骨収容室付仏像の五輪塔405を示している。五輪塔405は、掌14に固定される基部54と、基部54に対し分離可能な先端部55とを備え、先端部55を着脱して、遺骨投入孔6を開閉する。こうすることで、開閉する先端部55の大きさを小さくできる。
【0038】
以上、本発明に係る遺骨収容室付仏像は、上述した実施形態に限らず、例えば、遺骨投入孔は、円形に限らず、矩形や多角形等、任意の形状に形成できる。蓋兼用載置物は、五輪塔に限らず、水がめ、宝塔、蓮の他、仏像の掌に通常載せられるものを適宜に用いることができる。骨塚は無くともよく、五輪塔でなくともよい。納骨の際に参列者がいなくてもよいし、読経を行わなくてもよい。骨塚へ納める遺骨を粉骨にして収容してもよい。
【符号の説明】
【0039】
100 遺骨収容用組物
10 遺骨収容室付仏像
14 掌
2 台座
4 遺骨収容室
5,205,305,405 五輪塔(蓋部材、蓋兼用載置物)
6 遺骨投入孔
90 骨塚
98 遺骨投入口
A 遺骨
図1
図2
図3
図4
図5
図6