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<図1>
  • 特開-商品陳列用ハンガー 図1
  • 特開-商品陳列用ハンガー 図2
  • 特開-商品陳列用ハンガー 図3
  • 特開-商品陳列用ハンガー 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118329
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】商品陳列用ハンガー
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/00 20060101AFI20230818BHJP
【FI】
A47F5/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021234
(22)【出願日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】591178849
【氏名又は名称】株式会社太幸
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(72)【発明者】
【氏名】三沢 智彦
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118FA05
(57)【要約】
【課題】袋詰め商品の補充作業をより簡便にすることに資する商品陳列用ハンガーを提供すること。
【解決手段】商品陳列用ハンガー10は、上下に連なる上差し込み口24及び下差し込み口26を有する支持部材16と、上差し込み口に差し込まれた基部と先端部とを有し、基部において支持部材に支持された管部材18であってその長手方向へ伸び下方に開放するスリット28とスリットを規定する一対のエッジ30とを有する管部材と、支持部材の下差し込み口に差し込まれ管部材に対して直交して伸びる一端部20aと他端部とを有し、一端部において支持部材に支持された、袋詰め商品12を吊持する棒状部材20とを備える。棒状部材の一端部は、管部材の先端部からその内部に通された、円形の横断面形状を有する先端部分32と、管部材の両エッジに係合する円周溝34とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに上下に連なる上差し込み口及び下差し込み口を有する支持部材と、
前記支持部材の上差し込み口に差し込まれた基部と該基部に相対する先端部とを有し、前記基部において前記支持部材に支持された管部材であってその長手方向へ伸び下方に開放するスリットと該スリットを規定する一対のエッジとを有する管部材と、
前記支持部材の下差し込み口に差し込まれ前記管部材に対して直交して伸びる一端部と該一端部に相対する他端部とを有し、前記一端部において前記支持部材に支持された、袋詰め商品を吊持する棒状部材とを備え、
前記棒状部材の一端部は、前記管部材の先端部からその内部に通された、円形の横断面形状を有する先端部分と、前記先端部分の直下に設けられ前記管部材の両エッジに係合する円周溝とを有する、商品陳列用ハンガー。
【請求項2】
前記支持部材は、前記棒状部材の一端部をその円周溝下においてスナップフィット可能に保持する保持部を有する、請求項1に記載の商品陳列用ハンガー。
【請求項3】
前記棒状部材の他端部は上方又は斜め上方に向けて伸びている、請求項1又は2に記載の商品陳列用ハンガー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、ホームセンターのような店舗に陳列される袋詰め商品の吊り下げに用いられるハンガー(商品陳列用ハンガー)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品陳列用ハンガーの一つとして、支持部材と、互いに相対する基部及び先端部を有し、前記基部において前記支持部材に支持された管部材と、袋詰め商品(以下、単に商品と称する。)を吊持する吊持部材とを備えるものが提案されている。
【0003】
前記管部材はその長手方向に伸び下方に開放するスリットと該スリットを規定する一対のエッジとを有する。また、前記吊持部材は全体にU字形を呈し、前記管部材に沿って伸びる一片部及び他片部と両片部に連なる弧状の折り返し部とを有し、さらに前記折り返し部に形成され前記管部材の両エッジにそれぞれ係合する、直線的に伸びる2条の溝を有する。
【0004】
前記吊持部材はその一片部とこれに連なる前記折り返し部の一部分とが前記管部材の先端部から該管部材の内部に差し込まれ、また、その2条の溝が前記管部材の両エッジに係合され、さらに前記折り返し部が前記支持部材に取り付けられた係止部材に解除可能に係止される。これにより、前記吊持部材がその一片部において前記管部材に吊持された状態におかれる。商品はその包装袋に設けられた穴を介して前記吊持部材の一片部に掛けられ、折り返し部を通して他片部へと移動され、前記吊持部材に吊持される。
【0005】
前記従来の商品陳列用ハンガーによれば、前記吊持部材に吊持された商品の数が減少したとき、商品補充のため、前記管部材から前記吊持部材を分離した後、前記吊持部材の一片部に同種の新しい商品を掛け、これを前記折り返し部から前記他端部へと移動させる。これにより、前記他片部に残っている商品(古い商品)の後方側(購買客から見て奥の側)に新しい商品が配置される。前記吊持部材は、その後、元の位置に戻される。
【0006】
ところで、従来の商品陳列用ハンガーにあっては、新しい商品が補充された前記吊持部材を元の位置に戻すべく前記吊持部材の一片部を前記管部材の内部に差し入れるとき、その折り返し部を前記管部材の先端部に対向させかつ前記吊持部材を前記管部材の延長線上に配置することを要する。この作業は、前記吊持部材に新しい商品の重みが加わった状態下で行うため、困難を伴う。
【0007】
また、補充される新しい商品は前記吊持部材の折り返し部を境に一方向からその反対の他方向へと方向転換され、これに伴ってその表裏面の向きが変わる。このため、商品の補充作業に当たっては、補充後の新しい商品の表面が購買客から見て手前の側に位置することとなるようにすべく、新しい商品の掛け間違いがないように注意を払う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007-151909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記従来の事情に鑑み、袋詰め商品の補充作業をより簡便にすることに資する商品陳列用ハンガーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る商品陳列用ハンガーは、互いに上下に連なる上差し込み口及び下差し込み口を有する支持部材と、前記支持部材の上差し込み口に差し込まれた基部と該基部に相対する先端部とを有し、前記基部において前記支持部材に支持された管部材であってその長手方向へ伸び下方に開放するスリットと該スリットを規定する一対のエッジとを有する管部材と、前記支持部材の下差し込み口に差し込まれ前記管部材に対して直交して伸びる一端部と該一端部に相対する他端部とを有し、前記一端部において前記支持部材に支持された、袋詰め商品を吊持する棒状部材とを備える。前記棒状部材の一端部は、前記管部材の先端部からその内部に通された、円形の横断面形状を有する先端部分と前記先端部分の直下に設けられ前記管部材の両エッジに係合する円周溝とを有する。
【0011】
前記商品陳列用ハンガーは、その支持部材を介して、店舗に設置される陳列用具に取り付けられ、袋詰め商品(以下、単に商品という。)の陳列に供される。このとき、前記支持部材と、前記管部材の先端部及び前記棒状部材の他端部とは、それぞれ、購買客から見て奥の側と手前の側とに位置する。商品はその包装袋に設けられた穴を介して前記棒状部材に掛けられる。購買客は前記棒状部材に掛けられた商品を前記棒状部材の他端部からこれを手前に引き抜いて取り出すことができる。
【0012】
前記棒状部材に掛けられた商品の数量が減少し、商品の補充を行うときは、前記棒状部材の一端部を前記支持部材の下差し込み口から引き抜き、さらに前記棒状部材の一端部の先端部分を前記管部材の先端部からその外部に引き出す。これにより、前記棒状部材が前記支持部材及び前記管部材から分離される。
【0013】
分離後、前記棒状部材にその一端部から同種の新しい商品を掛ける。その後、商品が補充された前記棒状部材を元の位置に戻す。これにより、前記棒状部材に残る商品(古い商品)の後方側(購買客から見て奥の側)に新しい商品を配置することができる。
【0014】
本発明にあっては、前記棒状部材が前記管部材に対して直交する一端部を有し、また、前記一端部が円形の横断面形状を有する先端部分と、前記管部材の両エッジに係合される円周溝とを有する。このことから、商品補充後の棒状部材を元の位置に戻すために、前記棒状部材の一端部の先端部分及び円周溝を前記管部材の先端部に近づけこれに押し付けると、前記棒状部材が前記管部材の延長線上にある場合及び前記延長線と交差する線上にある場合のいずれにおいても、前記棒状部材の一端部の先端部分が前記管部材の内部に受け入れられ、また、前記円周溝が前記管部材の両エッジに係合する。前記棒状部材が前記管部材の延長線と交差する線上にある場合には、その後、前記棒状部材をその一端部の軸線の周りに回転させて前記管部材の伸長方向に整列させる。次いで、前記棒状部材を前記支持部材に向けて力を加えると、前記棒状部材は前記管部材の案内作用を受けて該管部材に沿って移動し、その一端部が前記支持部材の下差し込み口に差し込まれる。これによれば、新しい商品の重みが加わった前記棒状部材を元に戻す作業を比較的容易に行うことができる。
【0015】
また、新しい商品を補充するとき、前記棒状部材に掛けられた古い商品を見ながら古い商品の向きに合わせて、新しい商品を前記棒状部材の一端部にその先端部分から通し、前記棒状部材に掛けることができる。これにより、従来におけるような新しい商品の掛け間違いと、これに伴う掛け直しとの発生機会の低減を図ることができる。
【0016】
前記支持部材は、前記棒状部材の一端部をその円周溝下においてスナップフィット可能に保持する保持部を有するものとすることができる。
【0017】
前記棒状部材はその他端部が上方又は斜め上方に向けて伸びるものとすることができる。これによれば、前記棒状部材に掛けられた商品が前記棒状部材の他端部の側、すなわち購買者から見て手前の側から不用意に落下することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】店舗に設置される陳列用具の1つであるラックのハンガーバーに支持された商品陳列用ハンガー及び該商品陳列用ハンガーに掛けられ、店舗に陳列される複数の袋入り商品の一例を示す斜視図である。
図2】商品陳列用ハンガーの分解斜視図である。
図3】商品陳列用ハンガーの縦断面図である。
図4】商品陳列用ハンガーの棒状部材の一端部をスナップフィット可能に保持する保持部の平断面図である。(a)、(b)及び(c)は前記棒状部材の一端部が支持部材の下差し込み口に差し込まれたときの保持部の弾性変形を経時的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1及び図2を参照すると、本発明に係る商品陳列用ハンガーが全体に符号10で示されている。
【0020】
商品陳列用ハンガー10は、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、ホームセンターのような店舗に陳列される複数の袋詰め商品(以下、単に商品という。)12の吊り下げに用いられる。商品陳列用ハンガー10は、通常、店舗に設置される陳列用具、例えば多段に配置された複数の角筒からなるハンガーバー14を有するラック(図示せず)の前記ハンガーバーに取り付けられ、これに支持される。商品12の包装袋12aにはこれを吊り下げるための穴12bが設けられており、商品12はその穴12bを介して商品陳列用ハンガー10の後記棒状部材20に通され、これにより棒状部材20に掛けられ、吊り下げられる。
【0021】
商品陳列用ハンガー10は、支持部材16と、共に支持部材16に支持された管部材18及び棒状部材20とを備える。
【0022】
図示の支持部材16はプラスチック材料からなる。支持部材16は全体に凸型を呈し、下部16a及び上部16bを有する。下部16aにはハンガーバー14を受け入れ可能である溝22が設けられている。支持部材16は下部16aの溝22にハンガーバー14を嵌め込むことにより、ハンガーバー14に支持される。また、上部16bには、互いに上下に連なる上差し込み口24と下差し込み口26とが設けられている。上下の両差し込み口24、26は、それぞれ、これらの一端(図3で見て左端)において開放し、また、他端(図3で見て右端)において閉鎖されている。上差し込み口24は管部材18の外形の横断面形状とほぼ同じ横断面形状を有する。また、下差し込み口26は棒状部材20の後記一端部20aを受け入れる上下に細長い空間からなる。
【0023】
図3に示すように、管部材18は互いに相対する基部18a及び先端部18bを有する。また、管部材18はその長手方向へ伸び下方に開放するスリット28と、スリット28を規定する一対のエッジ30とを有する。管部材18の基部18aは支持部材16の上差し込み口24に差し込まれ、このとき摩擦係合状態におかれ、また、その内部空間が、スリット28を介して、支持部材16の下差し込み口26に連通する。管部材18はその基部18aにおいて支持部材16に支持され、商品陳列用ハンガー10がハンガーバー14に支持された図1に示す状態で見て、水平に伸びている。管部材18はプラスチック材料、アルミニウムのような金属材料等からなる。
【0024】
棒状部材20は互いに相対する一端部20a及び他端部20bを有する。棒状部材20の一端部20aは支持部材16の下差し込み口26に差し込まれ、一端部20aにおいてその長手方向軸線の周りに回転しないように支持部材16に支持されている。棒状部材20は、商品陳列用ハンガー10がハンガーバー14に支持された図1に示す状態で見て、全体として管部材18と平行に水平に伸びている。
【0025】
支持部材16の下差し込み口26に差し込まれた棒状部材20の一端部20aは管部材18に対して直交して伸びている。他方、棒状部材20の他端部20bは斜め上方に伸びている。他端部20bは図示の例に代えて上方に向けて一端部20aと平行に伸びるものとすることができる。
【0026】
棒状部材20の一端部20aは、円形の横断面形状を有する先端部分32と、先端部分32の直下に設けられた円周溝34とを有する。先端部分32は管部材18の先端部18bからその内部に通され、また、一端部20aの周面に開放する円周溝34は、管部材18の先端部18bからその両エッジ30に係合されている。棒状部材20は、これをその一端部20aの先端部分32において管部材18に引掛け、円周溝34に係合する両エッジ30に沿って管部材18の長手方向へ移動させることができる。また、管部材18の基部18aにおける先端部分32の引掛かりにより、商品12の下向きの荷重を受ける棒状部材20の下方に向けての回転が阻止される。棒状部材20は金属材料製、例えば鋼製の丸棒の両端部を折り曲げてなるものとすることができる。支持部材20の両端部20a、20bの最先端は、図示の例におけるように、取り扱い上及び購買客に対する安全性を考慮して、球面の一部からなるものとされている。棒状部材20は、図示の例に代えて、その一端部20aのみが円形の横断面形状を有し、残りの他の部分が円形以外の例えば矩形の横断面形状を有するものであってもよい。
【0027】
商品陳列用ハンガー10が店舗に配置されたとき、その支持部材16と、管部材18の基部18aと、棒状部材20の一端部20aとは、それぞれ、購買客から見て奥の側に位置し、他方、管部材18の先端部18b及び棒状部材20の他端部20bとは、それぞれ、購買客から見て手前の側に位置する。購買客は棒状部材20に掛けられた商品12を棒状部材20の他端部20bからこれを手前に引き抜いて取り出すことができる。
【0028】
棒状部材20に掛けられた商品12の数量が減少し、同種の新しい商品12の補充を行うときは、棒状部材20の一端部20aを支持部材16の下差し込み口26から引き抜き、さらに棒状部材20の一端部20aの先端部分32を管部材18の先端部18bからその外部に引き出す。これにより、棒状部材20が支持部材16及び管部材18から分離される。
【0029】
分離後、棒状部材20にその一端部20aから新しい商品を掛ける。これにより、棒状部材20に掛けられて残っている商品(古い商品)の後方側(購買客から見て奥の側)に新しい商品を配置することができる。また、棒状部材20に新しい商品を掛けるとき、棒状部材20に掛けられた古い商品を見ながら古い商品の向きに合わせて、これを行うことができる。このため、従来におけるような新しい商品の掛け間違いと、これに伴う掛け直しとの発生機会の低減を図ることができる。その後、商品が補充された棒状部材20を元の位置に戻す。
【0030】
商品補充後の棒状部材20を元の位置に戻すために、棒状部材20の一端部20aの先端部分32を管部材18の先端部18bに近づけこれに押し付ける。このとき、先端部分32が円形の横断面形状を有し、また、管部材18の両エッジ30に係合する溝が円周溝34からなることから、棒状部材20が管部材18の延長線上にある場合(図3に実線で示す。)及び前記延長線と交差する線上にある場合(図3に想像線で示す。)のいずれにおいても、棒状部材20の一端部20aの先端部分32が管部材18の内部に受け入れられ、また、円周溝34が管部材18の両エッジ30に係合する。棒状部材20が管部材18の延長線と交差する線上にある場合には、その後、棒状部材20をその一端部20aの軸線の周りに回転させて管部材18の伸長方向に整列させることができる。棒状部材20は、これに支持部材16に向けて力を加えると、管部材18の案内作用を受けて該管部材に沿って移動し、その一端部20aが支持部材16の下差し込み口26に差し込まれる。これによれば、新しい商品の重みが加わった棒状部材20を元に戻す作業を比較的容易に行うことができる。
【0031】
支持部材16は、棒状部材20の一端部20aをその円周溝34下においてスナップフィット可能に保持する保持部36を有するものとすることができる。保持部36は、例えば、図4に示すように、支持部材16の下差し込み口26を規定する上部16bの一部分を切り欠いてなる一対の板状部分38からなる。両板状部分38は下差し込み口26を間にして互いに相対し、下差し込み口26の開放端である前記一端(便宜的にこれに符号26aを付す。)の側において支持部材16に連なっている。両板状部分38は、それぞれ、互いに他の一方に向けて突出し上下方向へ伸びる2つの凸条38aを有する。両凸条38aは、下差し込み口26の内部に、棒状部材20の一端部20aの直径より小さい幅寸法の空間を規定する。これによれば、棒状部材20の一端部20aが支持部材16の下差し込み口26に差し込まれ(図4(a))、押し進められると(図4(b))、両凸条38aに当たり、両板状部分38が両凸条38a間の距離が増大するように弾性変形する。棒状部材20の一端部20aがさらに押し進められると一端部20aが両凸条38a間を通過し、下差し込み口26の前記右端である閉鎖端26bに至る(図4(c))。その結果、両板状部分38の弾性復帰により、両凸条38aが元の位置に戻り、棒状部材20の一端部20aが下差し込み口26内に保持される。棒状部材20の一端部20aは、棒状部材20に反対方向への引張力を与えることにより、図4(c)に示す状態から図4(a)示す状態へと反対の経過をたどり、下差し込み口26から引き出すことができる。なお、下差し込み口26は、保持部36を設ける図示の例に代えて、棒状部材20の一端部20aを受け入れかつ一端部20aとの間に摩擦係合が生じる大きさを有するものとすることができる。
【0032】
また、棒状部材20はその他端部20bが斜め上方に向けて伸びるもの、又は、一端部20aと平行に上方に向けて伸びるもの(図示せず)することにより、棒状部材20に掛けられた商品12が棒状部材20の他端部20bの側、すなわち購買者から見て手前の側から不用意に落下することを防止することができる。
【符号の説明】
【0033】
10 商品陳列用ハンガー
12 袋詰め商品
14 ハンガーバー
16 支持部材
18 管部材
18a、18b 管部材の基部及び先端部
20 棒状部材
20a、20b 棒状部材の一端部及び他端部
24、26 上差し込み口及び下差し込み口
28 スリット
30 エッジ
32 棒状部材の一端部の先端部分
34 円周溝
36 保持部
図1
図2
図3
図4