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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118426
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】架台
(51)【国際特許分類】
   H02S 20/30 20140101AFI20230818BHJP
   H02S 20/10 20140101ALI20230818BHJP
【FI】
H02S20/30 E
H02S20/10 D
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021375
(22)【出願日】2022-02-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000233044
【氏名又は名称】株式会社日立パワーソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 俊和
(72)【発明者】
【氏名】浅野 稔
(72)【発明者】
【氏名】中川 峰登
(72)【発明者】
【氏名】三浦 正人
(57)【要約】
【課題】地面傾斜により部材の芯がずれても、地盤傾斜にあった架台の設計・部材手配をすることなく太陽光パネルを設置する架台を提供する。
【解決手段】太陽光パネル(モジュール2М)を設置するための架台であって、設置場所の地盤の基礎に固定される基礎杭3と、基礎杭3の側面に配置される一つ以上の斜め支柱4と、斜め支柱4の片側端部を基礎杭3に固定する連結部材5(斜め支柱固定金具)と、地盤に対し略平行に設けられる第1のレール10(横レール)と、それぞれの斜め支柱に対応し、第1のレール10に配置される斜め支柱用固定部材6(H連接金具)と、を備え、斜め支柱用固定部材6が第1のレール10の長手方向にスライド可能に取り付けられ、それぞれの斜め支柱4の他方端部の可動範囲内で、対応する斜め支柱用固定部材6に連結する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光パネルを設置するための架台であって、
設置場所の地盤の基礎に固定される基礎杭と、
前記基礎杭の側面に配置される一つ以上の斜め支柱と、
前記斜め支柱の片側端部を前記基礎杭に固定する連結部材と、
前記地盤に対し略平行に設けられる第1のレールと、
それぞれの前記斜め支柱に対応し、前記第1のレールに配置される斜め支柱用固定部材と、を備え、
前記斜め支柱用固定部材が前記第1のレールの長手方向にスライド可能に取り付けられ、それぞれの前記斜め支柱の他方端部の可動範囲内で、対応する前記斜め支柱用固定部材に連結する
ことを特徴とする架台。
【請求項2】
請求項1に記載の架台は、さらに、
前記基礎杭の上部に配置され前記第1のレールと連結する足固定金具と、
前記第1のレールと直交する向きに配置され前記太陽光パネルと連結する第2のレールと、
前記第1のレールと前記第2のレールを連結する連結用固定部材と、を備える
ことを特徴とする架台。
【請求項3】
請求項2に記載の架台であって、
前記第1のレールは、断面の上部が半円形状であり、側面のそれぞれ異なる位置に第1の溝、第2の溝、第3の溝、第4の溝、第5の溝および第6の溝である6つの溝が前記第1のレールの長手方向全域に形成されており、
前記第1の溝および前記第2の溝は、前記斜め支柱用固定部材の爪部と嵌合するための溝であり、
前記第3の溝および前記第4の溝は、前記連結用固定部材と連結するための溝であり、
前記第5の溝および前記第6の溝は、前記斜め支柱用固定部材および前記足固定金具と連結するための溝である
ことを特徴とする架台。
【請求項4】
請求項3に記載の架台であって、
前記連結用固定部材は、斜面用台座および転動固定金具で構成され、
前記斜面用台座は、前記第2のレールとの連結用の部材であり、前記第2のレールとの連結部である第2のレール連結部と前記転動固定金具と連結する貫通穴を有し、
前記転動固定金具は、前記第1のレールおよび前記斜面用台座との連結用の部材であり、全体形状が前記第1のレールの半円形状に合わせて形成されており、先端部は前記第4の溝の形状と噛合うように形成され、頭部には前記斜面用台座を前記太陽光パネルの傾斜角度に合わせて保持した状態で連結する台座連結部が形成され、前記第3の溝との連結用の固定具を配置する第1のレール連結部が形成されており、前記第1のレールの任意位置に取付可能である
ことを特徴とする架台。
【請求項5】
請求項4に記載の架台であって、
前記足固定金具と前記第1のレールの前記第5の溝または前記第6の溝を連結する際に締結用ナットとして長方形ナットを使用し、
前記転動固定金具を前記第1のレールの前記第3の溝に連結する際に締結用ボルトとして長方形ボルトを使用し、
前記斜め支柱用固定部材と前記第1のレールの前記第5の溝または前記第6の溝を連結する際に締結用ボルトとして六角ボルトを使用する
ことを特徴とする架台。
【請求項6】
請求項5に記載の架台であって、
前記第3の溝は、前記長方形ボルトの頭部が収まる溝深さと前記長方形ボルトの周方向への回転が規制される溝幅で形成され、
前記第5の溝および前記第6の溝は、前記長方形ナットおよび前記六角ボルトの頭部が収まる溝深さと前記長方形ナットおよび前記六角ボルトの周方向への回転が規制される溝幅で形成される
ことを特徴とする架台。
【請求項7】
請求項1に記載の架台であって、
前記架台の構成部材は、アルミニウム合金製の押出形材からなる
ことを特徴とする架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光パネルを設置するための架台に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球規模での異常気象が問題となり、この異常気象の原因は温暖化現象であると考えられている。そのため、温暖化現象の主原因である環境負荷の多い石油に代わり、環境負荷が少なく地球に優しい新エネルギが注目されている。その中で特に現実的に利用されているもののひとつが、太陽光発電である。
【0003】
一般に、大規模な太陽光発電は、太陽光パネルを架台に設置する方式をとっている。太陽光パネルを設置する需要は依然として多くあり、平坦な平地のみならず、勾配がある傾斜地にも設置したいという需要も存在する。例えば、ゴルフ場として開発された土地の傾斜地への設置の需要が考えられる。ゴルフ場における主にコース上にある起伏のことを「アンジュレーション」と呼び、場所によって様々な起伏となっている。このように起伏がある設置場所に対応可能な太陽光パネルの設置技術が求められている。
【0004】
特許文献1は、太陽光パネルの傾斜角度を調整する際に、太陽光パネル用架台を構成する部材の交換等をする必要がなく、太陽光パネルの傾斜角度を容易に調整することができる太陽光パネル用架台を示されている。特許文献1の図4図5にはレール側面の長手方向全域に固定用ボルトを配置する溝が形成されている。レールの溝内部に配置する六角ボルトの回転を規制する回転止めとして機能する内容が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015-143416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の架台は、固定用ボルトを横レールの両側面でスライドさせる方式であり、横レール長が長い場合、取付位置まで移動させるのに時間がかかる。また、横レールの長手方向に傾斜がある際に、傾斜角度の設定に時間を要する課題があった。
【0007】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、地面傾斜により部材の芯がずれても、地盤傾斜にあった架台の設計・部材手配をすることなく太陽光パネルを設置する架台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明の架台は、太陽光パネルを設置するための架台であって、設置場所の地盤の基礎に固定される基礎杭と、前記基礎杭の側面に配置される一つ以上の斜め支柱と、前記斜め支柱の片側端部を前記基礎杭に固定する連結部材(斜め支柱固定金具)と、前記地盤に対し略平行に設けられる第1のレール(横レール)と、それぞれの前記斜め支柱に対応し、前記第1のレールに配置される斜め支柱用固定部材(H連接金具)と、を備え、前記斜め支柱用固定部材が前記第1のレールの長手方向にスライド可能に取り付けられ、それぞれの前記斜め支柱の他方端部の可動範囲内で、対応する前記斜め支柱用固定部材に連結することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、地面傾斜により部材の芯がずれても、地盤傾斜にあった架台の設計・部材手配をすることなく、太陽光パネルを設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】太陽光パネルが設置された架台の全体構成を示す図である。
図2】地盤傾斜の有無による比較例の架台の場合の例を示す図である。
図3】実施形態に係る架台の第1のレールおよび第2のレールの構成を示す図である。
図4A】第1のレールの正面図である。
図4B】第1のレールの側面図である。
図4C】斜め支柱用固定部材(H連接金具)の正面図と断面図である。
図4D】第1のレールと斜め支柱用固定部材との組立図である。
図5】架台の組立手順を示す図である。
図6A】基礎杭の設置の処理(ステップS11)を示す図である。
図6B】各基礎杭に足固定金具を設置の処理(ステップS12)を示す図である。
図6C】足固定金具と第1のレールを連結処理(ステップS13)を示す図である。
図6D】足固定金具の正面図および側面図である。
図6E】足固定金具および基礎杭の側面図である。
図6F図6CのD矢視方向からみた側面図である。
図6G】長方形ナットを示す図である。
図6H】第1のレールと足固定金具との組立図である。
図7A】各基礎杭に連結部材および斜め支柱の取付処理(ステップS14)を示す図である。
図7B】各斜め支柱と第1のレールの連結処理(ステップS15)を示す図である。
図7C】斜め支柱の正面図および側面図である。
図7D】連結部材の正面図および断面図である。
図7E】基礎杭に配置した際の連結部材の位置を示す図である。
図7F】基礎杭と連結部材と斜め支柱との断面図である。
図7G】斜め支柱と斜め支柱用固定部材(H連接金具)との組立図である。
図8A】第1のレールと第2のレールの連結処理(ステップS16)を示す図である。
図8B】連結固定部材(斜面用台座、転動固定金具)を示す図である。
図8C】長方形ボルトを示す図である。
図8D】連結固定部材の取付方法を示す図である。
図8E】第1のレールと第2のレールの連結状態を示す図である。
図9】第2のレールと太陽光パネルとの接続関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
大規模な太陽光発電所は、前記したように、太陽光パネルを架台に設置する方式をとっている。太陽光発電所の架台の種類には、コンクリート基礎上に鋼材を用いた架台を設置する方法と、直接地面に杭を打ち込む杭基礎工法がある。前者は、コンクリート基礎を用いるため、場所によっては大量のコンクリートを使用するため費用と時間を要する。後者は地盤により、問題ない地耐力を得られれば施工が可能であり、コストも少なくてすむ利点がある。本願発明は後者を対象とした架台である。
【0012】
図1は、太陽光パネル2が設置された架台1の全体構成を示す図である。複数の基礎杭3の上側に第1のレール10(横レール、図ではX軸方向レール)を配置し、第1のレール10の上側に第1のレール10と直交する方向に第2のレール20(縦レール、図ではY軸方向レール)を配置し、第2のレール20の上側に太陽光パネル2を配置する構成となっている。太陽光パネル2は最小単位であるセルを複数集めたモジュールという単位で用いられており、以降、太陽光パネル2と表記する。太陽光パネル2の設置は、一般的にはX軸方向が東西方向であり、Y軸方向が南北方向であるが、これに限定されるわけではない。
【0013】
本実施形態の架台1は、第1のレール10、第2のレール20、第1のレール10と基礎杭3を連結する足固定金具8、斜め支柱4と基礎杭3を連結する連結部材5(斜め支柱固定金具)、第1のレール10と斜め支柱4とを連結する斜め支柱用固定部材6(H連接金具)、第1のレール10と第2のレール20を連結する連結用固定部材7(斜面用台座7A、転動固定金具7B)等から構成されている。各構成品の詳細については後述する。
【0014】
図2は、地盤傾斜の有無による比較例の架台の場合の例を示す図である。図2は、図1をA矢視方向からみたときの各レールの構成図を示す。比較例の架台は、複数の基礎杭3のそれぞれに、斜め支柱4と基礎杭3を連結する連結部材5(斜め支柱固定金具)が配置され、斜め支柱4および基礎杭3の他端部は第1のレール10(横レール)に直接連結されている。
【0015】
比較例の架台1は、設置場所の傾斜に基づいて、第1のレール10の側面に直接固定穴を開けて、各基礎杭3および各斜め支柱4と第1のレール10との接続が行われていた。斜め支柱4および基礎杭3の上側に第1のレール10が配置され、第1のレール10の上側に第2のレール20(縦レール)が、第1のレール10に対して直交する方向に配置されている。第2のレール20は太陽光パネル1枚に対して2本で支持するように配置され、5枚の太陽光パネル2に対してそれぞれ2本ずつ、合計10本の第2のレール20により支持されている。第2のレール20の上側において太陽光パネル2との接続がなされる構成となっている。
【0016】
比較例の構成のように、第1のレール10(横レール)の側面に直接固定穴を開ける方式では、決められた寸法で架台1を組み立てることはできるが、一方で、設置場所の地盤傾斜により部材の芯ずれが発生すると組立ができなくなるため、設置場所の傾斜に合わせた架台1の設計・部材の手配が必要となり、使用部材仕分けの煩雑化、部材間違いの増加による施工ミスが起こりやすいことが課題となっていた。
【0017】
図3は、実施形態に係る架台1の第1のレール10および第2のレール20の構成を示す図である。実施形態に係る架台1の構成は、比較例のように第1のレール10(横レール)に直接固定穴を開けるのではなく、第1のレール10(横レール)と連結用の構成部品として、基礎杭3に対応する足固定金具8と、斜め支柱4に対応する斜め支柱用固定部材6(H連接金具)を具備しており、第1のレール10(横レール)の長手方向に配置可能としている。
【0018】
実施形態に係る架台1は、足固定金具8を介して基礎杭3と第1のレール10(横レール)を、斜め支柱用固定部材6(H連接金具)を介して各斜め支柱4と第1のレール10(横レール)をそれぞれ連結する構成とした。この構成により、地面傾斜により部材の芯がずれても柔軟に対応可能となり、地盤傾斜にあった架台1の設計・部材手配をすることなく、太陽光パネル2(モジュール2М)を設置できる架台1を提供できる。
【0019】
第1のレール10と第2のレール20との連結用の構成部品として、連結用固定部材7(斜面用台座7A、転動固定金具7B)を具備しており、連結用固定部材7は第1のレール10(横レール)の長手方向に配置可能としている。
【0020】
以下、各構成部品の詳細について説明する。
<第1のレール10と斜め支柱用固定部材6の構成>
図4Aは、第1のレール10の正面図である。図4Bは、図4AのB矢視方向からみた第1のレール10の側面図である。図4Cは、斜め支柱用固定部材6(H連接金具)の正面図とK-K断面図である。図4Dは、第1のレール10と斜め支柱用固定部材6との組立図である。
【0021】
第1のレール10(横レール)は、図4Bに示すように、上部が半円形状となっており、側面のそれぞれ異なる位置に6つの溝(第1の溝11から第6の溝16)が長手方向全域(長手方向の所定域)に形成されている。第1の溝11および第2の溝12は、斜め支柱用固定部材6の爪部6Cと嵌合するための溝であり、第3の溝13および第4の溝14は、転動固定金具7Bと連結するための溝であり、第5の溝15および第6の溝16は、斜め支柱用固定部材6および足固定金具8と連結するための溝である。
【0022】
一部の溝には締結部材(ボルト、ナット)として特殊なものが用いられる。足固定金具8と第1のレール10の第5の溝15または第6の溝16を連結する際にナットとして長方形ナット81N(図6G参照)を使用している。転動固定金具7Bを第1のレール10の第3の溝13に連結する際にボルトとして長方形ボルト19B(図8C参照)を使用している。第1のレール10の第5の溝15または第6の溝16と斜め支柱用固定部材6を連結する際に締結部材のボルトとして六角ボルトを使用している。
【0023】
また、溝深さおよび溝幅については、次の条件で形成される必要がある。第3の溝13は、長方形ボルトの頭部が収まる溝深さと長方形ボルト19Bの周方向への回転が規制される溝幅で形成し、第5の溝15および第6の溝16は、長方形ナット81Nおよび六角ボルトの頭部が収まる溝深さと長方形ナット81Nおよび六角ボルトの周方向への回転が規制される溝幅で形成する。それぞれの溝の詳細な役割については後述する。
【0024】
図4Cに斜め支柱用固定部材6(H連接金具)を示す。斜め支柱用固定部材6(H連接金具)には、第1のレール10との連結用の貫通穴6Aと斜め支柱4との連結用の貫通穴6Bがそれぞれ加工されており、第1のレール10(横レール)の長手方向にスライドできる構成となっている。正面図の右側にK-K断面図を示す。斜め支柱用固定部材6の上部には第1のレール10の第1の溝11および第2の溝12の形状に合わせて、内向きに爪部6Cが形成されている。
【0025】
図4Dに第1のレール10と斜め支柱用固定部材6との組立図を示す。ボルトとナットの配置をわかりやすくするために、斜め支柱用固定部材6は図4CのK-K断面図を使用した。締結部材61は、締結用ボルトとして六角ボルト61B、締結用ナットとして六角ナット61Nを使用する。斜め支柱用固定部材6は2箇所の貫通穴6Aに六角ボルト61Bのネジ部先端が外側を向くように配置した上で、爪部6Cが第1のレール10の第1の溝11、第2の溝12に合わせ、かつ、六角ボルト61Bの頭部が第5の溝15、第6の溝16に合わせた上で、第1のレール10の端部から接続した後、所定の位置で外側から固定用ナットで仮止めする。第5の溝15および第6の溝16の幅は締結用ボルト(六角ボルト61B)の二面幅よりも広く、対角距離よりも狭くなるように形成されており、それぞれの溝内部において締結用ボルトの回転を規制する回転止めとして機能する。このように、現地での作業を効率的に行うため、出荷前に必要な数の斜め支柱用固定部材6を予め第1のレール10に取り付けた上で現地に第1のレール10が出荷される。
【0026】
<架台1の組立手順>
図5は、架台1の組立手順を示す図である。組立手順は、基礎杭3の設置(ステップS11)、各基礎杭3に足固定金具8の設置(ステップS12)、足固定金具8と第1のレール10を連結(ステップS13)、各基礎杭3に連結部材5(斜め支柱固定金具)および斜め支柱4を取り付け(ステップS14)、各斜め支柱4と第1のレール10を連結(ステップS15)、第1のレール10と第2のレールを連結(ステップS16)である。
【0027】
以降、各ステップに沿って組立手順の詳細を説明する。
<第1のレール10と基礎杭3との連結工程>
図6Aは、基礎杭3の設置の処理(ステップS11)を示す図である。図6Bは、各基礎杭3に足固定金具8を設置の処理(ステップS12)を示す図である。図6Cは、足固定金具8と第1のレール10を連結処理(ステップS13)を示す図である。図6Dは、足固定金具8の正面図および側面図である。図6Eは、足固定金具8および基礎杭3の側面図である。図6Fは、図6CのD矢視方向からみた側面図である。図6Gは、長方形ナットを示す図(正面図とN-N断面図)である。
【0028】
図6Aから図6Cに、第1のレール10(横レール)と基礎杭3との連結工程を示す。図6Aから図6C図5のステップS11からステップS13までの簡略図である。
【0029】
(ステップS11)
図6AのステップS11(基礎杭3の設置)において、基礎杭3を設置する箇所の地盤には基礎(コンクリート)が施工されており、各基礎杭3は地盤傾斜に合わせて上下方向の挿入量を調整しながら基礎に設置される。
【0030】
(ステップS12)
図6BのステップS12において、各基礎杭3の頭部には足固定金具8が設置される。
図6Dに足固定金具8の正面図および側面図を示す。足固定金具8には、第1のレール10(横レール)との接続用の貫通穴8Aと基礎杭3との接続用の貫通穴8Bが形成されている。
【0031】
図6E図6BのC矢視方向からみた足固定金具8および基礎杭3の側面図を示す。足固定金具8は4箇所の貫通穴8Bで締結部材82(ボルト、ナット)により基礎杭3と連結されている。また、図6Eの足固定金具8(正面)の外表面、B部は足固定金具8(背面)の外表面には、凹凸が形成されている。
【0032】
(ステップS13)
図6CのステップS13において、足固定金具8と第1のレール10を連結される。
図6F図6CのD矢視方向からみた側面図を示す。出荷時に斜め支柱用固定部材6(H連接金具)が取り付けられた第1のレール10と各足固定金具8とは、図6Fに示すように、上から第1のレール10を下ろしてきて第1のレール10の第5の溝15、第6の溝16と足固定金具8の貫通穴8Aの位置が合うように穴位置調整が行われる。この際、第1のレール10の第5の溝15、第6の溝16には、締結用ボルトを配置しておくことはできない。締結用ボルトが配置されていると足固定金具8との接続の際、物理的に干渉するためである。
【0033】
図6Gに長方形ナットを示す。図6Fの穴位置調整を行った後、第1のレール10と足固定金具8を固定するには、第1のレール10の第5の溝15および第6の溝16には締結用ナットが必要となる。したがって、穴位置調整後に第5の溝15、第6の溝16に対して図6Gの長方形ナット81Nを図6Gに示す向き(高さが最も低くなる向き)にした上で外側から挿入し締結用ナットとする。長方形ナット81N(締結用ナット)は、外側から締結用ボルトをいれて固定する際に、第5の溝15および第6の溝16内部において締結用ナットの回転を規制する回転止めとして機能する。なお、長方形ナット81Nは、図6Hに示す六角ボルト81B、座金81Wを仮組みしておくと、第1のレール10と足固定金具8との締結作業を短時間で行える。
【0034】
図6Hに第1のレール10と足固定金具8との組立図を示す。図6Hには、締結用ボルト、締結用ナットの配置がわかるように示しており、締結部材81は、長方形ナット81N(締結用ナット)、六角ボルト81B(締結用ボルト)である。また、締結する際に使用される座金81Wには、足固定金具8の正面および背面の外表面に対向する面に凹凸が形成されており、互いの凹凸部が係合するようになっている。
【0035】
<第1のレール10と斜め支柱4との連結工程>
図7Aは、各基礎杭3に連結部材および斜め支柱4の取付処理(ステップS14)を示す図である。図7Bは、各斜め支柱と第1のレール10の連結処理(ステップS15)を示す図である。図7Cは、斜め支柱の正面図および側面図である。図7Dは、連結部材の正面図およびL-L断面図である。図7Eは、基礎杭3に配置した際の連結部材の位置を示す図である。図7Fは、基礎杭3と連結部材と斜め支柱との図7EのM-M断面図である。図7Gは、斜め支柱と斜め支柱用固定部材6(H連接金具)との組立図である。
【0036】
図7Aおよび図7Bに第1のレール10(横レール)と斜め支柱4との連結工程を示す。図7Aおよび図7B図5のステップS14、ステップS15の簡略図である。
【0037】
(ステップS14)
図7Aに示すステップS14において、斜め支柱4は基礎杭3の側面に配置される部材である。図7Cに示すように、斜め支柱4の両端部には、斜め支柱用固定部材6(H連接金具)との連結用の貫通穴4Aと連結部材5との連結用の貫通穴4Bが加工されている。貫通穴4Bを連結部材5に連結した場合、斜め支柱4の可動範囲は図6Cに示すように貫通穴4Aと貫通穴4Bの中心間距離を半径とした円弧状になる。
【0038】
図7Dに、連結部材5(斜め支柱固定金具)の正面図およびL-L断面図を示す。図7Eに基礎杭3に配置した際の連結部材5の位置を示す。連結部材5は、斜め支柱4との連結用の貫通穴5A、基礎杭3および反対側に配置される斜め支柱4との連結用の貫通穴5Bが加工されている。連結部材5は、基礎杭3の固定穴との接続となるため、図7Eに示すように、基礎杭3に配置した際の連結部材5の位置で連結部材5が固定される。
【0039】
図7Fに基礎杭3と連結部材と斜め支柱との図7EのM-M断面図を示す。基礎杭3は、実施形態ではC鋼等を杭材として使用している。
【0040】
(ステップS15)
図7Gに斜め支柱4と斜め支柱用固定部材6(H連接金具)との組立図を示す。図7Cで示した斜め支柱4の円弧状の可動範囲と、斜め支柱用固定部材6(H連接金具)の第1のレール10(横レール)に沿った横方向へのスライドにより、取り合いを微調整した上で、図7Cに示す斜め支柱4の貫通穴4Aに締結部材61(ボルト、ナット)により、斜め支柱4と斜め支柱用固定部材6(H連接金具)が連結される。
【0041】
以上の方法により、地盤傾斜により部材の芯ずれが起きても柔軟に対応でき、地盤傾斜にあった架台1の設計・部材手配をすることなく、第1のレール10(横レール)と基礎杭3および斜め支柱4とが連結可能となる。
【0042】
<第1のレール10と第2のレール20の連結工程>
図8Aは、第1のレール10と第2のレール20の連結処理(ステップS16)を示す図である。図8Bは、連結固定部材(斜面用台座7A、転動固定金具7B)を示す図である。図8Cは、長方形ボルトを示す図である。図8Dは、連結固定部材の取付方法を示す図である。図8Eは、第1のレール10と第2のレール20の連結状態を示す図である。
【0043】
(ステップS16)
図8Aに第1のレール10(横レール)と第2のレール20(縦レール)の連結工程を示す。図8Aは、図5のステップS16の説明図である。
図8Bに示す連結用固定部材7とは、第1のレール10と第2のレール20を連結するための部材であり、斜面用台座7Aと転動固定金具7Bの2つで構成される。斜面用台座7Aは、第2のレール20と連結するための部材である。斜面用台座7Aには、第2のレール20と締結部材21(ボルト、ナット)、レール金具22により連結するための第2のレール連結部25があり、転動固定金具7Bと連結用の貫通穴26が加工されている。
【0044】
転動固定金具7Bは、第1のレール10と斜面用台座7Aに連結される部材である。先端部29は、第1のレール10の第4の溝14の形状に合わせて形成されており、第1のレール10と連結する際に引っ掛かりやすいようになっている。頭部には斜面用台座7Aと連結する台座連結部27があり、所定の太陽光パネルの傾斜角度に合わせて締結部材71(ボルト、ナット)により斜面用台座7Aを固定保持する。また、第1のレール10の第3の溝13と締結部材19(ボルト、ナット)により連結する第1のレール連結部28を備える。全体の形状については、第1のレール10に取付後にガタが生じないように、かつ、斜面用台座7Aの傾斜角度を設定する際に物理的に干渉しないようにするため、取り付けた際に隙間が生じない寸法公差で第1のレール10の上部に合わせた半円形状に形成されている。
【0045】
図8Cに長方形ボルト19Bを示す。長方形ボルト19Bは、転動固定金具7Bの第1のレール接続部28に配置され、第1のレール10の第3の溝13に挿入される固定用ボルトである。図8Cの上図は、頭部高さが最も高くなる状態(1)、下図は頭部高さが最も低くなる状態(2)を示す。
【0046】
図8Dに連結固定部材の取付方法を示す。斜面用台座7Aと転動固定金具7Bは連結されている状態とする。(1)状態Aは、転動固定金具7Bの先端部29を第1のレール10の第4の溝14に引っ掛けた状態を示す。長方形ボルト19Bおよび六角ナット19Nは第1のレール連結部28に配置しておく。ここから長方形ボルト19Bを第1のレール10の第3の溝13側に回していく。(2)状態Bは、転動固定金具7Bを第1のレール10にはめ込んだ状態を示す。この位置で長方形ボルト19Bを図8Cに示す頭部の高さが最も低くなる状態にして頭部を第3の溝13に挿入する。(3)状態Cは、長方形ボルト19Bの頭部を第3の溝13に挿入後、長方形ボルト19Bのネジ部を周方向に回していく。第3の溝13は長方形ボルト19Bの回転を規制する溝幅となっているため、溝内部で回転が止まった位置で六角ナット19Nを締め込み、転動固定金具7Bを第1のレール10に固定できる。この後、斜面用台座7Aに第2のレール20(縦レール)を連結する。
【0047】
図8E図8AをF矢視方向からみた第1のレール10と第2のレール20の連結状態を示す。このように太陽光パネルの傾斜角度に合わせて保持された状態で、第1のレール10と第2のレール20が連結固定部材を介して連結される。
【0048】
また、図示していないが、架台1の構成部材には、従来、鋼材(スチール)が使用されており、重量が重いため運搬・架台1施工に大人数または重機が必要であり、架台1設置に係るトータルコスト増の原因となっていたが、本実施形態で使用される各構成部品の材質はアルミニウム合金製の押出形材を採用している。部材コストが鋼材に比べて増えることになるが、軽量のため、運搬性・施工性が向上しており、架台設置に係るトータルコストは低下傾向となっている。
【0049】
<第2のレール20と太陽光パネル2(モジュール2М)との接続関係>
図9は、第2のレール20(縦レール)と太陽光パネル2(モジュール2М)との接続関係を示す図である。太陽光パネル2の表面は強化ガラスなので比較的衝撃に強いが裏側からの衝撃には非常に弱いという側面がある。破損する主な原因は以下の3つの要因による(https://earthcom-eco.jp/column/investment/cause-damage-solarpanel参照)。
屋外で使用する以上、太陽光パネル2が破損することを完全に防止することはできないため、パネルが故障したときは交換する必要がある。
【0050】
(1)外的要因
・飛来物によるパネルの割れ・ヒビ
・局所的な圧力集中…積雪、台風による強風
・ねじれやたわみによる歪み…地震等
・裏側からの傷つき…雑草や竹、笹の生長により、パネル裏側から突き破られる
・表面の長期間の汚れ…鳥のフン、落ち葉等により、その部分に太陽光が当たらず発電が行えず、ホットスポットとなり、パネル内の電気の流れが滞り局所的に異常な高温状態となり、最悪は火災の原因となる。
(2)内的要因
・湿気が入り込み、太陽光パネル2内に水分が溜り変色や濁りを生じさせるケース(発電量減少に繋がる)
(3)輸送時、施工時のトラブル
・工具が当たった、運搬時にぶつけたこと等によるマイクロクラックの発生(発電量減少に繋がる)
【0051】
一方、太陽光パネル2の製造メーカの実情は、毎年のように発電効率が高い新たな太陽光パネル2を開発しており、旧製品の在庫を確保せず数年で廃番となっている。したがって、いざ太陽光パネル2の破損時に交換しようとすると、製造メーカに在庫がなく、他社の代替製品を使わざるを得ない状況となる。しかし、その際問題となるのは、第2のレール20(縦レール)と接続するための接続金具の位置や、太陽光パネル2のサイズ自体が異なることである。架台1には、これらの課題に対応することも求められる。
【0052】
図9の上半分は、A社製の太陽光パネル2(モジュール2МA)を用いて設置した事例、下半分は上記の理由により、A社に在庫がなく、他社であるB社製の太陽光パネル2(モジュール2МB)を用いて設置した事例である。
【0053】
本実施形態の構成によれば、太陽光パネル2(モジュール2М)と接続される第2のレール20(縦レール)は、連結固定部材(斜面用台座7A、転動固定金具7B)と連動して、第1のレール10(横レール)を長手方向にスライド可能なため、太陽光パネル2(モジュール2М)の接続金具の位置が変わっても、太陽光パネル2(モジュール2М)のサイズが異なっていても、図9に示すように柔軟に対応可能である。
【0054】
本実施形態の架台1は、次の特徴を有する。
(1)太陽光パネル2を設置するための架台であって、設置場所の地盤の基礎に固定される基礎杭3と、基礎杭3の側面に配置される一つ以上の斜め支柱4と、斜め支柱4の片側端部を基礎杭3に固定する連結部材5(斜め支柱固定金具)と、地盤に対し略平行に設けられる第1のレール10(横レール)と、それぞれの斜め支柱4に対応し、第1のレール10に配置される斜め支柱用固定部材6(H連接金具)と、を備え、斜め支柱用固定部材6が第1のレール10の長手方向にスライド可能に取り付けられ、それぞれの斜め支柱4の他方端部の可動範囲内で、対応する斜め支柱用固定部材6に連結することを特徴とする。本発明によれば、地面傾斜により部材の芯がずれても、地盤傾斜にあった架台1の設計・部材手配をすることなく、太陽光パネル2を設置できる。
【0055】
(2)架台は、さらに、基礎杭3の上部に配置され第1のレール10と連結する足固定金具8と、第1のレール10と直交する向きに配置され太陽光パネル2と連結する第2のレール20(縦レール)と、第1のレール10と第2のレール20を連結する連結用固定部材7と、を備える(例えば、図3参照)。これにより、太陽光パネル2と接続される第2のレール20(縦レール)は、連結用固定部材7と連動して、第1のレール10(横レール)を長手方向にスライド可能なため、太陽光パネル2の接続金具の位置が変わっても、太陽光パネル2のサイズが異なっていても、図9に示すように柔軟に対応可能である。
【0056】
(3)第1のレール10は、断面の上部が半円形状であり、側面のそれぞれ異なる位置に第1の溝11、第2の溝12、第3の溝13、第4の溝14、第5の溝15および第6の溝16である6つの溝が第1のレール10の長手方向全域に形成されている(例えば、図4B参照)。第1の溝11および第2の溝12は、斜め支柱用固定部材6の爪部6Cと嵌合するための溝であり、第3の溝13および第4の溝14は、連結用固定部材7と連結するための溝であり、第5の溝15および第6の溝16は、斜め支柱用固定部材6および足固定金具8と連結するための溝である。
【0057】
(4)連結用固定部材7は、斜面用台座7Aおよび転動固定金具7Bで構成され、斜面用台座7Aは、第2のレール20との連結用の部材であり、第2のレール20との連結部である第2のレール連結部25と転動固定金具7Bと連結する貫通穴26を有する。転動固定金具7Bは、第1のレール10および斜面用台座7Aとの連結用の部材であり、全体形状が第1のレール10の半円形状に合わせて形成されている。先端部29は第4の溝14の形状と噛合うように形成され、頭部には斜面用台座7Aを太陽光パネル2の傾斜角度に合わせて保持した状態で連結する台座連結部27が形成され、第3の溝13との連結用の固定具を配置する第1のレール連結部28が形成されており、第1のレール10の任意位置に取付可能である(例えば、図8E参照)。
【0058】
(5)足固定金具8と第1のレール10の第5の溝15または第6の溝16を連結する際に締結用ナットとして長方形ナット81Nを使用し、転動固定金具7Bを第1のレール10の第3の溝13に連結する際に締結用ボルトとして長方形ボルト19Bを使用し、斜め支柱用固定部材6と第1のレール10の第5の溝15または第6の溝16を連結する際に締結用ボルトとして六角ボルト61Bを使用する(図6H図7F図8D参照)。
【0059】
(6)第3の溝13は、長方形ボルト19Bの頭部が収まる溝深さと長方形ボルトの周方向への回転が規制される溝幅で形成され、第5の溝および第6の溝は、長方形ナット81Nおよび六角ボルト61Bの頭部が収まる溝深さと長方形ナット81Nおよび六角ボルト61Bの周方向への回転が規制される溝幅で形成される。
【0060】
(7)架台1の構成部材は、アルミニウム合金製の押出形材からなる。これにより、軽量のため、運搬性・施工性が向上しており、架台1設置に係るトータルコストは低下できる。
【0061】
本実施形態では、上記の(5)で、長方形ナット81Nを使用する構成としているが、必ずしも、これに限定する必要がない。例えば、図6Fで貫通穴8Aが、長方形ボルトの頭を通る穴があれば、貫通穴8A、第5の溝15または第6の溝16に、長方形ボルトの頭を通し、座金81W、六角ナットを通して締結してもよい。これによれば、長方形ボルト19Bを使用できるので、部品の種類を低減することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 架台
2 太陽光パネル
2М モジュール
2МA A社製モジュール
2МB B社製モジュール
2C 接続金具
3 基礎杭
4 斜め支柱
4A 貫通穴
4B 貫通穴
5 連結部材(斜め支柱固定金具)
5A 貫通穴
5B 貫通穴
6 斜め支柱用固定部材(H連接金具)
6A 貫通穴
6B 貫通穴
6C 爪部
7 連結用固定部材
7A 斜面用台座
7B 転動固定金具
8 足固定金具
8A 貫通穴
8B 貫通穴
10 第1のレール(横レール)
11 第1の溝
12 第2の溝
13 第3の溝
14 第4の溝
15 第5の溝
16 第6の溝
19 締結部材(ボルト、ナット)
19B 長方形ボルト
19N 六角ナット
20 第2のレール(縦レール)
21 締結部材(ボルト、ナット)
22 レール金具
23 締結部材(ボルト)
24 取付金具(ブラケット)
25 第2のレール連結部
26 貫通穴
27 台座連結部
28 第1のレール連結部
29 先端部
41 締結部材(ボルト、ナット)
42 締結部材(ボルト、ナット)
61 締結部材(ボルト、ナット)
61B 六角ボルト
61N 六角ナット
62 締結部材(ボルト、ナット)
71 締結部材(ボルト、ナット)
81 締結部材(ボルト)
81B 六角ボルト
81N 長方形ナット
81W 座金
82 締結部材(ボルト、ナット)
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光パネルを設置するための架台であって、
設置場所の地盤の基礎に固定される基礎杭と、
前記基礎杭の側面に配置される一つ以上の斜め支柱と、
前記斜め支柱の片側端部を前記基礎杭に固定する連結部材と、
前記地盤に対し略平行に設けられる第1のレールと、
それぞれの前記斜め支柱に対応し、前記第1のレールに配置される斜め支柱用固定部材と、
前記基礎杭の上部に配置され前記第1のレールと連結する足固定金具と、
前記第1のレールと直交する向きに配置され前記太陽光パネルと連結する第2のレールと、
前記第1のレールと前記第2のレールを連結する連結用固定部材と、を備え、
前記斜め支柱用固定部材が前記第1のレールの長手方向にスライド可能に取り付けられ、それぞれの前記斜め支柱の片側端部を中心として前記斜め支柱の他方端部の円弧状の可動範囲内で、前記斜め支柱の他方端部が対応する前記斜め支柱用固定部材に連結されており、
前記第1のレールは、断面の上部が半円形状であり、側面のそれぞれ異なる位置に第1の溝、第2の溝、第3の溝、第4の溝、第5の溝および第6の溝である6つの溝が前記第1のレールの長手方向全域に形成されており、
前記第1の溝および前記第2の溝は、前記斜め支柱用固定部材の爪部と嵌合するための溝であり、
前記第3の溝および前記第4の溝は、前記連結用固定部材と連結するための溝であり、
前記第5の溝および前記第6の溝は、前記斜め支柱用固定部材および前記足固定金具と連結するための溝であり、
前記連結用固定部材は、斜面用台座および転動固定金具で構成され、
前記斜面用台座は、前記第2のレールとの連結用の部材であり、前記第2のレールとの連結部である第2のレール連結部と前記転動固定金具と連結する貫通穴を有し、
前記転動固定金具は、前記第1のレールおよび前記斜面用台座との連結用の部材であり、全体形状が前記第1のレールの半円形状に合わせて形成されており、先端部は前記第4の溝の形状と噛合うように形成され、頭部には前記斜面用台座を前記太陽光パネルの傾斜角度に合わせて保持した状態で連結する台座連結部が形成され、前記第3の溝との連結用の固定具を配置する第1のレール連結部が形成されており、前記第1のレールの任意位置に取付可能である
ことを特徴とする架台。
【請求項2】
請求項に記載の架台であって、
前記足固定金具と前記第1のレールの前記第5の溝または前記第6の溝を連結する際に締結用ナットとして長方形ナットを使用し、
前記転動固定金具を前記第1のレールの前記第3の溝に連結する際に締結用ボルトとして長方形ボルトを使用し、
前記斜め支柱用固定部材と前記第1のレールの前記第5の溝または前記第6の溝を連結する際に締結用ボルトとして六角ボルトを使用する
ことを特徴とする架台。
【請求項3】
請求項に記載の架台であって、
前記第3の溝は、前記長方形ボルトの頭部が収まる溝深さと前記長方形ボルトの周方向への回転が規制される溝幅で形成され、
前記第5の溝および前記第6の溝は、前記長方形ナットおよび前記六角ボルトの頭部が収まる溝深さと前記長方形ナットおよび前記六角ボルトの周方向への回転が規制される溝幅で形成される
ことを特徴とする架台。
【請求項4】
請求項1に記載の架台であって、
前記架台の構成部材は、アルミニウム合金製の押出形材からなる
ことを特徴とする架台。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明の架台は、太陽光パネルを設置するための架台であって、設置場所の地盤の基礎に固定される基礎杭と、前記基礎杭の側面に配置される一つ以上の斜め支柱と、前記斜め支柱の片側端部を前記基礎杭に固定する連結部材(斜め支柱固定金具)と、前記地盤に対し略平行に設けられる第1のレール(横レール)と、それぞれの前記斜め支柱に対応し、前記第1のレールに配置される斜め支柱用固定部材(H連接金具)と、前記基礎杭の上部に配置され前記第1のレールと連結する足固定金具と、前記第1のレールと直交する向きに配置され前記太陽光パネルと連結する第2のレール(縦レール)と、前記第1のレールと前記第2のレールを連結する連結用固定部材と、を備え、前記斜め支柱用固定部材が前記第1のレールの長手方向にスライド可能に取り付けられ、それぞれの前記斜め支柱の片側端部を中心として前記斜め支柱の他方端部の円弧状の可動範囲内で、前記斜め支柱の他方端部が対応する前記斜め支柱用固定部材に連結されており、
前記第1のレールは、断面の上部が半円形状であり、側面のそれぞれ異なる位置に第1の溝、第2の溝、第3の溝、第4の溝、第5の溝および第6の溝である6つの溝が前記第1のレールの長手方向全域に形成されており、前記第1の溝および前記第2の溝は、前記斜め支柱用固定部材の爪部と嵌合するための溝であり、前記第3の溝および前記第4の溝は、前記連結用固定部材と連結するための溝であり、前記第5の溝および前記第6の溝は、前記斜め支柱用固定部材および前記足固定金具と連結するための溝であり、
前記連結用固定部材は、斜面用台座および転動固定金具で構成され、前記斜面用台座は、前記第2のレールとの連結用の部材であり、前記第2のレールとの連結部である第2のレール連結部と前記転動固定金具と連結する貫通穴を有し、前記転動固定金具は、前記第1のレールおよび前記斜面用台座との連結用の部材であり、全体形状が前記第1のレールの半円形状に合わせて形成されており、先端部は前記第4の溝の形状と噛合うように形成され、頭部には前記斜面用台座を前記太陽光パネルの傾斜角度に合わせて保持した状態で連結する台座連結部が形成され、前記第3の溝との連結用の固定具を配置する第1のレール連結部が形成されており、前記第1のレールの任意位置に取付可能であることを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。