(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118458
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】供給棚、生産システム、及び、供給方法
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20230818BHJP
H05K 13/00 20060101ALI20230818BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
H05K13/00 Z
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021417
(22)【出願日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】清水 義之
【テーマコード(参考)】
3C100
5E353
【Fターム(参考)】
3C100AA22
3C100AA27
3C100AA47
3C100BB05
3C100BB13
3C100BB19
3C100BB21
3C100BB31
3C100BB36
3C100CC02
3C100DD07
3C100DD14
3C100DD22
3C100DD32
3C100EE07
5E353AA01
5E353CC04
5E353CC22
5E353CC25
5E353EE23
5E353EE37
5E353HH71
5E353LL04
5E353LL06
5E353NN18
5E353QQ05
(57)【要約】
【課題】製造装置への部品収容器の供給を効率的に行うことができる供給棚等を提供する。
【解決手段】供給棚100は、基板に対して所定の作業を行う部品実装装置20で用いられる部品を複数収容する部品収容器210を部品実装装置20に供給するための供給棚であって、複数の部品収容器210を保管することが可能な第1保管部121と、複数の部品収容器210を保持することが可能であり、保持する部品収容器210を供給棚100の外部に供給するための供給部130と、第1保管部121が保管する複数の部品収容器210から、次に部品実装装置20に供給が必要な1以上の部品収容器210を取り出して供給部130に移し替える移動部104とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に対して所定の作業を行う製造装置で用いられる部品を複数収容する第1部品収容器を前記製造装置に供給するための供給棚であって、
複数の前記第1部品収容器を保管することが可能な第1保管部と、
複数の前記第1部品収容器を保持することが可能であり、保持する前記第1部品収容器を前記供給棚の外部に供給するための供給部と、
前記第1保管部が保管する複数の前記第1部品収容器から、次に前記製造装置に供給が必要な1以上の前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える移動部と、を備える、
供給棚。
【請求項2】
前記供給棚は、1以上の前記第1部品収容器を前記製造装置に移送する供給装置が前記供給棚に接続される前に、1以上の前記第1部品収容器を前記第1保管部から前記供給部に移し替えるように前記移動部を制御する制御部をさらに備える、
請求項1に記載の供給棚。
【請求項3】
前記供給部は、前記供給装置が前記供給棚に接続された状態において2以上の前記第1部品収容器が保持されている場合、2以上の前記第1部品収容器を一括して前記供給装置に供給する、
請求項2に記載の供給棚。
【請求項4】
前記供給装置は、前記第1部品収容器又は部品を収容していない第2部品収容器を保持することが可能な複数の第1保持部を有し、
前記供給部は、前記複数の第1保持部に対応する複数の第2保持部であって、1以上の前記第1部品収容器を保持することが可能な複数の第2保持部を有し、
前記制御部は、
前記複数の第2保持部のうち、前記第1部品収容器又は前記第2部品収容器を保持していない1以上の第1保持部と対応する1以上の第2保持部に、1以上の前記第1部品収容器を移し替えるように前記移動部を制御する、
請求項2又は3に記載の供給棚。
【請求項5】
前記供給棚は、前記供給装置が前記供給棚に接続された状態において、前記複数の第1保持部において保持された1以上の前記第2部品収容器を一括して回収する回収部をさらに備える、
請求項4に記載の供給棚。
【請求項6】
前記供給棚は、前記回収部によって回収された1以上の前記第2部品収容器を一時的に載置する載置部をさらに備え、
前記制御部は、前記回収部が前記複数の第1保持部から1以上の前記第2部品収容器を回収してから前記載置部に移動するまでの回収動作の少なくとも一部と、前記供給部が前記複数の第1保持部に向けて移動開始してから前記複数の第1保持部に1以上の前記第1部品収容器を供給するまでの供給動作の少なくとも一部とが並行して実施されるよう、前記回収部と前記供給部とを制御する、
請求項5に記載の供給棚。
【請求項7】
前記供給棚は、複数の前記第2部品収容器を保管することが可能な第2保管部をさらに備え、
前記制御部は、前記載置部に載置された1以上の前記第2部品収容器を前記第2保管部に並べ替えるように前記回収部を制御する、
請求項6に記載の供給棚。
【請求項8】
前記第2保管部は、前記第1保管部の上方に位置する、
請求項7に記載の供給棚。
【請求項9】
前記供給棚は、複数の前記第2保管部を備える、
請求項7又は8に記載の供給棚。
【請求項10】
前記制御部は、複数の前記第2保管部のうち一の第2保管部において最大数の前記第2部品収容器が保管されるように、他の第2保管部に優先して前記一の第2保管部に前記第2部品収容器を移動するように前記回収部を制御する、
請求項9に記載の供給棚。
【請求項11】
前記供給棚は、前記供給装置が接続される接続部をさらに備え、
前記接続部は、前記供給棚の一端側に位置し、
前記第1保管部は、前記一端側とは反対の他端側に位置する、
請求項2から10のいずれか1項に記載の供給棚。
【請求項12】
複数の前記第1部品収容器のそれぞれは、収容する部品の種類を示す第1部品情報が記憶されたタグを有し、
前記第1保管部に保管されている複数の前記第1部品収容器それぞれの前記タグから前記第1部品情報を取得するための読取部をさらに備える、
請求項1から11のいずれか1項に記載の供給棚。
【請求項13】
前記製造装置を管理する管理装置から前記製造装置に供給が必要な部品の種類を示す第2部品情報を取得する取得部をさらに備え、
前記移動部は、前記第1部品情報と前記第2部品情報とに基づいて、前記第1保管部から1以上の前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える、
請求項12に記載の供給棚。
【請求項14】
前記供給棚が前記第1部品収容器を供給する対象の前記製造装置は複数あり、
前記第2部品情報には、複数の前記製造装置のそれぞれに供給が必要な部品の種類を示す情報が含まれ、
前記移動部は、複数の前記製造装置に対して前記第1部品収容器を供給する順番に1以上の前記第1部品収容器が並ぶように1以上の前記第1部品収容器を前記供給部に移し替える、
請求項13に記載の供給棚。
【請求項15】
前記供給棚は、前記第1保管部が保管する前記第1部品収容器の数が所定個数以下となった場合、前記第1保管部の前記第1部品収容器の数が前記所定個数以下となったことを報知する報知部を、さらに備える、
請求項1から14のいずれか1項に記載の供給棚。
【請求項16】
前記供給棚は、複数の前記第1保管部を備える、
請求項1から15のいずれか1項に記載の供給棚。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか1項に記載の供給棚と、
基板に対して所定の作業を行う製造装置であって、前記供給棚からの1以上の前記第1部品収容器の供給を受ける製造装置と、を備える、
生産システム。
【請求項18】
前記供給部から1以上の前記第1部品収容器が供給され、供給された1以上の前記第1部品収容器を前記製造装置に移送する供給装置をさらに備える、
請求項17に記載の生産システム。
【請求項19】
前記製造装置に供給される前記第1部品収容器を多数保管する部品倉庫をさらに備え、
前記供給棚は、前記部品倉庫から前記製造装置に供給される複数の前記第1部品収容器を一時的に保管する、
請求項17又は18に記載の生産システム。
【請求項20】
基板に対して所定の作業を行う製造装置で用いられる部品を複数収容する第1部品収容器を前記製造装置に供給するための供給棚における供給方法であって、
前記供給棚は、
複数の前記第1部品収容器を保管することが可能な第1保管部と、
複数の前記第1部品収容器を保持することが可能であり、保持する前記第1部品収容器を前記供給棚の外部に供給するための供給部と、
前記第1保管部から前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える移動部と、を備え、
前記供給方法は、
前記移動部により、前記第1保管部が保管する複数の前記第1部品収容器から、次に前記製造装置に供給が必要な1以上の前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える、
供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、供給棚、生産システム、及び、供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子回路基板(実装基板)等の製造工場には、基板においてクリーム半田が印刷された位置に部品(例えば、電子部品)を実装するため複数の部品実装装置等の製造装置が配置される。このような製造装置では、生産中に部品切れが発生しないように、部品の補給が必要になる。特許文献1には、自走式の搬送ロボットにより部品を収容する部品収容器を供給する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、製造装置への部品収容器の供給を効率的に行えない場合がある。
【0005】
そこで、本開示は、製造装置への部品収容器の供給を効率的に行うことができる供給棚、生産システム、及び、供給方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る供給棚は、基板に対して所定の作業を行う製造装置で用いられる部品を複数収容する第1部品収容器を前記製造装置に供給するための供給棚であって、複数の前記第1部品収容器を保管することが可能な第1保管部と、複数の前記第1部品収容器を保持することが可能であり、保持する前記第1部品収容器を前記供給棚の外部に供給するための供給部と、前記第1保管部が保管する複数の前記第1部品収容器から、次に前記製造装置に供給が必要な1以上の前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える移動部と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る生産システムは、上記の供給棚と、基板に対して所定の作業を行う製造装置であって、前記供給棚からの1以上の前記第1部品収容器の供給を受ける製造装置と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る供給方法は、基板に対して所定の作業を行う製造装置で用いられる部品を複数収容する第1部品収容器を前記製造装置に供給するための供給棚における供給方法であって、前記供給棚は、複数の前記第1部品収容器を保管することが可能な第1保管部と、複数の前記第1部品収容器を保持することが可能であり、保持する前記第1部品収容器を前記供給棚の外部に供給するための供給部と、前記第1保管部から前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える移動部と、を備え、前記供給方法は、前記移動部により、前記第1保管部が保管する複数の前記第1部品収容器から、次に前記製造装置に供給が必要な1以上の前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、製造装置への部品収容器の供給を効率的に行うことができる供給棚等を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る生産システムの概略構成を示す図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る生産システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る部品実装装置の構成を示す図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る供給棚の外観を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る供給棚の内部構成を示す平面図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る供給棚の内部構成を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る生産システムの動作を示すシーケンス図である。
【
図8】
図8は、
図7に示すステップS70の詳細を示すフローチャートである。
【
図9A】
図9Aは、実施の形態に係る供給棚の移し替え動作を説明するための第1図である。
【
図9B】
図9Bは、実施の形態に係る供給棚の移し替え動作を説明するための第2図である。
【
図9C】
図9Cは、実施の形態に係る供給棚の移し替え動作を説明するための第3図である。
【
図9D】
図9Dは、実施の形態に係る供給棚の移し替え動作を説明するための第4図である。
【
図10】
図10は、
図7に示すステップS100の詳細を示すフローチャートである。
【
図11A】
図11Aは、実施の形態に係る供給棚の回収動作及び供給動作を説明するための第1図である。
【
図11B】
図11Bは、実施の形態に係る供給棚の回収動作及び供給動作を説明するための第2図である。
【
図11C】
図11Cは、実施の形態に係る供給棚の回収動作及び供給動作を説明するための第3図である。
【
図11D】
図11Dは、実施の形態に係る供給棚の回収動作及び供給動作を説明するための第4図である。
【
図11E】
図11Eは、実施の形態に係る供給棚の回収動作及び供給動作を説明するための第5図である。
【
図11F】
図11Fは、実施の形態に係る供給棚の回収動作及び供給動作を説明するための第6図である。
【
図11G】
図11Gは、実施の形態に係る供給棚の回収動作及び供給動作を説明するための第7図である。
【
図12】
図12は、
図7に示すステップS130の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の一態様に係る供給棚は、基板に対して所定の作業を行う製造装置で用いられる部品を複数収容する第1部品収容器を前記製造装置に供給するための供給棚であって、複数の前記第1部品収容器を保管することが可能な第1保管部と、複数の前記第1部品収容器を保持することが可能であり、保持する前記第1部品収容器を前記供給棚の外部に供給するための供給部と、前記第1保管部が保管する複数の前記第1部品収容器から、次に前記製造装置に供給が必要な1以上の前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える移動部と、を備える。
【0012】
これにより、供給棚は、複数の第1部品収容器の中から供給が必要な1以上の第1部品収容器を自動で準備することができるので、製造装置に第1部品収容器を供給する際、供給部に保持されている第1部品収容器を供給すればよい。つまり、製造装置に第1部品収容器を供給する際、複数の第1部品収容器の中から供給が必要な1以上の第1部品収容器を選ぶ必要がない。よって、供給棚によれば、製造装置への第1部品収容器の供給を効率的に行うことができる。
【0013】
また、例えば、前記供給棚は、1以上の前記第1部品収容器を前記製造装置に移送する供給装置が前記供給棚に接続される前に、1以上の前記第1部品収容器を前記第1保管部から前記供給部に移し替えるように前記移動部を制御する制御部をさらに備えてもよい。
【0014】
これにより、供給が必要な1以上の第1部品収容器を供給装置が接続される前に、つまり事前に準備することができるので、供給棚によれば、製造装置への第1部品収容器の供給をより効率的に行うことができる。
【0015】
また、例えば、前記供給部は、前記供給装置が前記供給棚に接続された状態において2以上の前記第1部品収容器が保持されている場合、2以上の前記第1部品収容器を一括して前記供給装置に供給してもよい。
【0016】
これにより、1以上の第1部品収容器の供給装置への供給を短時間で行うことができるので、供給棚によれば、1以上の第1部品収容器の供給装置への供給を効率的に行うことができる。
【0017】
また、例えば、前記供給装置は、前記第1部品収容器又は部品を収容していない第2部品収容器を保持することが可能な複数の第1保持部を有し、前記供給部は、前記複数の第1保持部に対応する複数の第2保持部であって、1以上の前記第1部品収容器を保持することが可能な複数の第2保持部を有し、前記制御部は、前記複数の第2保持部のうち、前記第1部品収容器又は前記第2部品収容器を保持していない1以上の第1保持部と対応する1以上の第2保持部に、1以上の前記第1部品収容器を移し替えるように前記移動部を制御してもよい。
【0018】
これにより、供給装置に第2部品収容器が保持されている場合であっても、供給棚は、当該第2部品収容器の位置を移動させることなく、1以上の第1部品収容器を供給装置へ供給することができる。
【0019】
また、例えば、前記供給棚は、前記供給装置が前記供給棚に接続された状態において、前記複数の第1保持部において保持された1以上の前記第2部品収容器を一括して回収する回収部をさらに備えてもよい。
【0020】
これにより、1以上の第2部品収容器を一括して回収することができるので、供給棚は、1以上の第2部品収容器を順次回収する場合に比べて、回収動作を効率的に行うことができる。
【0021】
また、例えば、前記供給棚は、前記回収部によって回収された1以上の前記第2部品収容器を一時的に載置する載置部をさらに備え、前記制御部は、前記回収部が前記複数の第1保持部から1以上の前記第2部品収容器を回収してから前記載置部に移動するまでの回収動作の少なくとも一部と、前記供給部が前記複数の第1保持部に向けて移動開始してから前記複数の第1保持部に1以上の前記第1部品収容器を供給するまでの供給動作の少なくとも一部とが並行して実施されるよう、前記回収部と前記供給部とを制御してもよい。
【0022】
これにより、第1部品収容器の供給装置への供給動作と、第2部品収容器の供給棚への回収動作との一部が並行して行われるので、供給棚によれば、供給動作及び回収動作の両方を効率的に行うことができる。
【0023】
また、例えば、前記供給棚は、複数の前記第2部品収容器を保管することが可能な第2保管部をさらに備え、前記制御部は、前記載置部に載置された1以上の前記第2部品収容器を前記第2保管部に並べ替えるように前記回収部を制御してもよい。
【0024】
これにより、第2保管部に隙間なく第2部品収容器が並べ替えられることで、第2部品収容器を効率的に保管することができる。
【0025】
また、例えば、前記第2保管部は、前記第1保管部の上方に位置してもよい。
【0026】
これにより、第1保管部の上方に第2保管部が位置する供給棚を実現することができる。
【0027】
また、例えば、前記供給棚は、複数の前記第2保管部を備えてもよい。
【0028】
これにより、第2保管部が1つの場合に比べて、より多くの第2部品収容器を保管することができるので、供給棚は、例えば、作業者が第2部品収容器を回収する回数を減らすことができる。
【0029】
また、例えば、前記制御部は、複数の前記第2保管部のうち一の第2保管部において最大数の前記第2部品収容器が保管されるように、他の第2保管部に優先して前記一の第2保管部に前記第2部品収容器を移動するように前記回収部を制御してもよい。
【0030】
これにより、第2部品収容器を効率的に保管することができる。
【0031】
また、例えば、前記供給棚は、前記供給装置が接続される接続部をさらに備え、前記接続部は、前記供給棚の一端側に位置し、前記第1保管部は、前記一端側とは反対の他端側に位置してもよい。
【0032】
これにより、供給装置が自律的に第1部品収容器を製造装置に供給可能である場合、自動化のエリアと作業者がいるエリアとを分けることができるので、安全性が向上する。
【0033】
また、例えば、複数の前記第1部品収容器のそれぞれは、収容する部品の種類を示す第1部品情報が記憶されたタグを有し、前記第1保管部に保管されている複数の前記第1部品収容器それぞれの前記タグから前記第1部品情報を取得するための読取部をさらに備えてもよい。
【0034】
これにより、供給棚は、第1部品収容器の第1部品情報をタグから容易に取得することができる。
【0035】
また、例えば、前記製造装置を管理する管理装置から前記製造装置に供給が必要な部品の種類を示す第2部品情報を取得する取得部をさらに備え、前記移動部は、前記第1部品情報と前記第2部品情報とに基づいて、前記第1保管部から1以上の前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替えてもよい。
【0036】
これにより、供給棚は、管理装置からの第2部品情報を用いて1以上の第1部品収容器を準備することができる。
【0037】
また、例えば、前記供給棚が前記第1部品収容器を供給する対象の前記製造装置は複数あり、前記第2部品情報には、複数の前記製造装置のそれぞれに供給が必要な部品の種類を示す情報が含まれ、前記移動部は、複数の前記製造装置に対して前記第1部品収容器を供給する順番に1以上の前記第1部品収容器が並ぶように1以上の前記第1部品収容器を前記供給部に移し替えてもよい。
【0038】
これにより、供給装置において1以上の第1部品収容器の並べ替えを行わなくて済むので、1以上の第1部品収容器をより短時間で部品実装装置に供給することが可能となる。
【0039】
また、例えば、前記供給棚は、前記第1保管部が保管する前記第1部品収容器の数が所定個数以下となった場合、前記第1保管部の前記第1部品収容器の数が前記所定個数以下となったことを報知する報知部を、さらに備えてもよい。
【0040】
これにより、第1保管部において第1部品収容器の部品切れが発生することを抑制することができる。
【0041】
また、例えば、前記供給棚は、複数の前記第1保管部を備えてもよい。
【0042】
これにより、第1保管部が1つの場合に比べて、より多くの第1部品収容器を保管することができるので、供給棚は、作業者が第1部品収容器を第1保管部に供給する回数を減らすことができる。
【0043】
また、本開示の一態様に係る生産システムは、上記の供給棚と、基板に対して所定の作業を行う製造装置であって、前記供給棚からの1以上の前記第1部品収容器の供給を受ける製造装置と、を備える。
【0044】
これにより、上記の供給棚と同様の効果を奏する。
【0045】
また、例えば、前記供給部から1以上の前記第1部品収容器が供給され、供給された1以上の前記第1部品収容器を前記製造装置に移送する供給装置をさらに備えてもよい。
【0046】
これにより、供給装置が自動式の装置である場合、供給が必要な第1部品収容器の移し替えから製造装置への第1部品収容器の供給までを自動化することができる。
【0047】
また、例えば、前記製造装置に供給される前記第1部品収容器を多数保管する部品倉庫をさらに備え、前記供給棚は、前記部品倉庫から前記製造装置に供給される複数の前記第1部品収容器を一時的に保管してもよい。
【0048】
これにより、供給棚が第1部品収容器を一時的に保管するバッファとして機能するので、例えば、部品倉庫が製造装置から遠い位置にあっても、製造装置への第1部品収容器の供給を効率的に行うことができる。
【0049】
また、本開示の一態様に係る供給方法は、基板に対して所定の作業を行う製造装置で用いられる部品を複数収容する第1部品収容器を前記製造装置に供給するための供給棚における供給方法であって、前記供給棚は、複数の前記第1部品収容器を保管することが可能な第1保管部と、複数の前記第1部品収容器を保持することが可能であり、保持する前記第1部品収容器を前記供給棚の外部に供給するための供給部と、前記第1保管部から前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える移動部と、を備え、前記供給方法は、前記移動部により、前記第1保管部が保管する複数の前記第1部品収容器から、次に前記製造装置に供給が必要な1以上の前記第1部品収容器を取り出して前記供給部に移し替える。
【0050】
これにより、上記の供給棚と同様の効果を奏する。
【0051】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0052】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0053】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0054】
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、右手系の三次元直交座標系の三軸を示している。実施の形態では、X軸方向を実装基板製造ラインが延在する方向とし、Y軸方向を複数の実装基板製造ラインが並ぶ方向とし、Z軸方向を実装基板製造ラインが配置される生産現場の床面と直交する方向としている。また、本明細書において、「上方」とは、Z軸プラス側を意味し、「平面視」とは、Z軸方向から見ることを意味する。
【0055】
また、本明細書において、直交、等しい等の要素間の関係性を示す用語、及び、直線状、矩形状等の要素の形状を示す用語、並びに、数値、及び、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度(例えば、10%程度)の差異をも含むことを意味する表現である。
【0056】
(実施の形態)
以下、本実施の形態に係る生産システムについて、
図1~
図12を参照しながら説明する。
【0057】
[1.生産システムの構成]
まず、本実施の形態に係る生産システムの構成について、
図1~
図6を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る生産システム1の概略構成を示す図である。
図1を用いて、生産現場F(製造工場の一例)のレイアウトについて説明する。
【0058】
図1に示すように、製造工場等の生産現場Fは、複数の実装基板製造ラインLを含んで構成されており、四方を所定の壁で区画されている。生産現場Fには、実装基板製造ラインLを構成する複数の部品実装装置20、複数の供給装置40、及び、供給棚100が配置される。
【0059】
部品実装装置20は、基板に対して所定の作業を行う製造装置の一例であり、本実施の形態では、基板に部品(例えば、電子部品)を半田付けする作業を行う。部品実装装置20は、基板に電子部品を半田付けした実装基板を製造するための生産エリアAに配置される。
【0060】
部品実装装置20では、部品が消費されるので、生産現場Fの稼動時には、部品実装装置20に対して部品を複数収容する収容体である部品収容器が供給(補給)される必要がある。本実施の形態では、部品実装装置20は、供給棚100が保管する(後述する
図2、
図5、
図6等に示す供給部130に保持される)1以上の部品収容器の供給を受ける。
【0061】
供給装置40は、作業ロボットの一例であり、部品実装装置20等の製造装置で消費される部品を収容する部品収容器を製造装置に供給する作業(例えば、製造装置の近くまで部品収容器を搬送する作業)を支援し、又は、供給(例えば、作業者Hに代わり製造装置への供給)を行う。本実施の形態では、供給装置40は、無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)(
図5に示すAGV80)に搭載され、AGV80により移動するが、供給装置40自体が自走する機能を有していてもよい。本実施の形態では、供給装置40は、部品実装装置20に部品収容器を供給する。なお、以降において、供給装置40がAGV80に搭載されて移動して部品収容器を供給する場合であっても、単に供給装置40が部品収容器を供給すると記載する。
【0062】
供給棚100は、部品実装装置20で用いられる部品を複数収容する部品収容器を部品実装装置20に供給するための一時保管用(中継用)の棚である。詳細は後述するが、供給棚100は、複数の部品収容器を保管しており、部品実装装置20の部品の在庫等に応じて、複数の部品収容器の中から、次に部品実装装置20に供給する必要がある1以上の部品収容器をまとめて、供給棚100の外部に供給可能に構成される。つまり、供給棚100は、次に部品実装装置20に供給する必要がある1以上の部品収容器を自動で事前に準備する機能を有する。
【0063】
供給棚100は、部品実装装置20を含む製造装置に供給される部品収容器を多数保管する倉庫60から、部品実装装置20に供給され得る複数の部品収容器を一時的に保管するバッファとして機能する。供給棚100は、倉庫60と生産エリアA(例えば、実装基板製造ラインL)との間に配置される。これにより、効率よく部品実装装置20に部品収容器を補給することができる。
【0064】
管理装置50は、生産システム1を管理する情報処理装置であり、部品実装装置20等の製造装置、供給装置40、倉庫60及び供給棚100のそれぞれと通信可能に接続される。
【0065】
このような生産システム1において、生産現場Fでは、供給棚100に一時保管された部品収容器を供給装置40が保持し移動することで、部品収容器が供給装置40によって搬送され、部品実装装置20を含む製造装置に供給される。
【0066】
ここで、部品収容器は、部品を収容する箱体である。部品収容器は、例えば、キャリアテープが収容されたボックスである。部品収容器は、中空部を有し、例えば、渦巻き状に捲回されたキャリアテープ(リールに捲回されていないロール状のキャリアテープ)、又は、リールに捲回されたキャリアテープを当該中空部に収容する。また、部品収容器は、さらに、キャリアテープをピッチ送りするためのテープ送り装置(図示しない)を有していてもよい。テープ送り装置は、部品吸着位置の下方付近に設けられたスプロケットと、当該スプロケットを回転駆動するモータ等から構成される。このように、部品収容器は、フィーダの機能を有するものであってもよい。部品収容器は、フィーダ機能と収容機能とを有する箱体であってもよい。
【0067】
なお、生産現場Fに配置される部品実装装置20、供給装置40、及び、供給棚100の位置、設置向き、占有領域、及び、数は一例であり、
図1の例に限定されず、生産現場Fの仕様に応じて適宜設計されればよい。また、生産現場Fには、供給装置40を走行させるための搬送ルートRが形成されている。供給装置40は、この搬送ルートRを走行して、電子部品が収容された部品収容器等を供給棚100から生産エリアAへ搬送する。搬送ルートRは、生産現場Fに設けた標識、誘導線等の物理的なもの、又は、供給装置40内の記憶部45(
図2を参照)に記憶されたルート情報、マップ情報等によって定義される。
図1では、説明の便宜上、搬送ルートRを単純な直線状又は矩形状で表現しているが、これに限らない。必要に応じて搬送ルートRは様々な形状(例えば、ジグザグ状、斜め方向等)で設けられてもよい。
【0068】
なお、倉庫60は、生産現場Fの外部に設けられるが、生産現場Fの内部に設けられてもよい。
【0069】
なお、
図1の例では、生産エリアAには、3本の実装基板製造ラインLが直線状にそれぞれ設けられる。実装基板製造ラインLのそれぞれは、部品実装装置20を含む複数種の製造装置を含んで構成されており、それらの装置により基板への半田印刷、電子部品の基板への実装(装着)、半田リフロー等の一連の製造工程を自動で実行する。実装基板製造ラインLは、基板供給装置11と、スクリーン印刷装置12と、印刷半田検査装置13と、部品実装装置20と、部品装着状態検査装置14と、リフロー装置15と、実装基板検査装置16と、実装基板回収装置17と、表示装置18とを含んで構成される。
【0070】
基板供給装置11は、搬送された基板をスクリーン印刷装置12に順次供給する。スクリーン印刷装置12は、供給された基板に対し、例えば、クリーム半田等を所定の位置にスクリーン印刷する。印刷半田検査装置13は、基板に印刷された半田の状態を検査する。
【0071】
複数の部品実装装置20のそれぞれは、スクリーン印刷装置12によってクリーム半田が印刷された位置に搭載ヘッド27(
図3を参照)で電子部品を搭載する。また、部品実装装置20は、電子部品を搭載ヘッド27へ供給するための部品供給部23(
図3を参照)を有する。部品供給部23には電子部品が格納された部品収容器がセットされており、部品収容器の部品を部品実装装置20の搭載ヘッド27が保持可能な位置へ供給する。部品供給部23の電子部品が消費されて品切れ又は残数が少なくなると、作業者H又は供給装置40により供給棚100からの新しい部品収容器に交換される。
図1の例では、基板に互いに異なる種類の電子部品をそれぞれ多数実装するため、部品実装装置20は複数(本実施の形態では3つ)使用される。複数の部品実装装置20のそれぞれは、供給装置40が部品収容器を供給する対象の装置である。
【0072】
部品装着状態検査装置14は、基板に実装された電子部品の状態を検査する。リフロー装置15は、電子部品が実装された基板に対し半田付けを行う。すなわち、リフロー装置15は、いわゆる加熱炉であり、基板の半田を熱して溶融した後、冷却固化して基板に対し電子部品を半田付けする。実装基板検査装置16は、リフロー装置15で半田付けが完了した実装基板を検査する。実装基板回収装置17は、電子部品が半田付けされた基板を回収して実装基板製造ラインLの外部に搬送可能な状態にする。
【0073】
表示装置18は、例えば、液晶パネル等の表示パネルを含んで構成されており、生産現場Fの天井から所定の保持部材によって任意の姿勢で調整可能に懸架される。また、表示装置18は、実装基板製造ラインLごとに一対背面合わせでそれぞれ配置される。これにより、作業者Hは、生産現場Fのいずれの場所からも表示装置18を容易かつ迅速に視認できる。
【0074】
また、表示装置18は、供給棚100に保管されている部品収容器の数が所定数以下となったことを画像で作業者Hに報知する報知部として機能してもよい。表示装置18は、管理装置50又は供給棚100と通信可能に接続されていてもよい。
【0075】
次に、生産システム1の各構成要素の構成(主に機能構成)、及び、部品実装装置20の構成について、
図2及び
図3を参照しながら説明する。
図2は、本実施の形態に係る生産システム1の機能構成を示すブロック図である。
図3は、本実施の形態に係る部品実装装置20の構成を示す図である。
図3は、
図1に示す部品実装装置20を上方から見た平面図である。
【0076】
図2における破線の矢印は、部品収容器の供給棚100内での移動経路を示している。なお、以降において、部品を収容している新しい部品収容器を部品収容器210とし、空の部品収容器を部品収容器220として示す。新しい部品収容器とは、新品の部品収容器(未使用の部品収容器)を意味するが、収容する部品数が所定数以上である部品収容器であってもよい。また、空の部品収容器とは、収容する部品がゼロである部品収容器を意味するが、収容する部品の数が所定数未満である部品収容器であってもよい。
【0077】
図2に示すように、部品実装装置20は、供給装置40、管理装置50及び供給棚100と通信可能に構成される。また、
図3に示すように、部品実装装置20は、本体ベース部21の中央部にX軸方向(基板搬送方向)に沿って一対の基板搬送機構22が配設される。基板搬送機構22は、X軸方向に沿って延設される一対のコンベア部22Aと、一対のコンベア部22AをY軸方向(平面視においてX軸方向と直交する方向)で連結して設けられる基板保持部22Bとを有する。基板保持部22Bの端部のそれぞれには、基板を固定保持するための基板クランパ22Cが配設される。基板搬送機構22は、上流側装置(例えば、印刷半田検査装置13等)から供給される基板を搬送して位置決め保持する。
【0078】
また、基板搬送機構22の両側(Y軸プラス側及びY軸マイナス側)には、前後一対の部品供給部23が設けられる。本体ベース部21の両側にはそれぞれ一対の壁部21Aが設けられており、部品供給部23はこの一対の壁部21Aで囲われる空間内にそれぞれ配設される。部品供給部23のそれぞれは、スロット23Bが設けられるフィーダベース23Aを有しており、スロット23Bにはパーツフィーダとして複数のテープフィーダ23Cが並列に装着される。
【0079】
また、部品実装装置20は、フィーダーカート24を有している。フィーダーカート24は、その下側に複数の車輪が配設される台車部24Aと、台車部24Aの上側において互いに段違いに配設される複数のリールストック部24Bとを含んで構成される。リールストック部24Bのそれぞれには部品収容器が収容されており、部品収容器のそれぞれから電子部品を収容したキャリアテープが引き出されてテープフィーダ23Cに電子部品が供給される。これにより、テープフィーダ23Cは、キャリアテープをテープ送り方向にピッチ送りすることにより、部品実装装置20の搭載ヘッド27によって電子部品を供給する。
【0080】
また、本体ベース部21の上面においてX軸方向の両端部には、一対のY軸テーブル機構25がY軸方向に沿って配設される。また、一対のY軸テーブル機構25の間にはこれらY軸テーブル機構25を橋架するようにX軸テーブル機構26がY軸方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられる。また、X軸テーブル機構26の先端部には搭載ヘッド27がX軸方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられる。なお、X軸テーブル機構26及びY軸テーブル機構25はいずれもリニアガイド駆動機構により構成される。
【0081】
搭載ヘッド27は、複数の保持ヘッドを有する多連型ヘッドであり、それぞれの保持ヘッドの下端部には部品保持ノズル(図示しない)が装着される。部品保持ノズルは、空気圧を利用して電子部品を真空吸着して保持し個別に昇降する。また、搭載ヘッド27は、部品保持ノズルを昇降させるZ軸昇降機構(不図示)及び部品保持ノズルをノズル軸(例えば、Z軸)周りに回転させるθ軸回転機構(不図示)をさらに有する。Y軸テーブル機構25及びX軸テーブル機構26が駆動することにより、搭載ヘッド27は水平面(XY平面)において任意の位置に位置決め可能である。これにより、搭載ヘッド27は、部品供給部23のテープフィーダ23Cの取出位置から電子部品を部品保持ノズルによって取り出す。
【0082】
また、部品供給部23と基板搬送機構22との間には部品認識カメラ28がそれぞれ配設される。部品供給部23から電子部品を取り出した搭載ヘッド27が部品認識カメラ28の上方を移動する際、部品認識カメラ28は搭載ヘッド27に保持された電子部品を撮像する。この撮像結果を認識処理することにより、電子部品の識別、位置検出等が実行される。また、搭載ヘッド27には、X軸テーブル機構26の下面側に配設され、搭載ヘッド27と一体に移動する基板認識カメラ29が固設される。搭載ヘッド27が移動することにより、基板認識カメラ29は基板搬送機構22に位置決めされた基板の上方に移動し、基板を撮像する。この撮像結果を同様に認識処理することにより、基板の位置が検出される。
【0083】
このように部品実装装置20において、基板に電子部品等が実装されることにより、電子部品が消費される。その消費に伴って部品供給部23の電子部品が品切れ(欠品)しないように、部品実装装置20ごとの電子部品の残数に基づいて作業者H又は供給装置40により供給棚100から供給された部品収容器が適宜供給(補給)される。
【0084】
図2を再び参照して、供給装置40は、供給部130(
図2、
図5、
図6等を参照)から1以上の部品収容器210が供給され、供給された1以上の部品収容器210を部品実装装置20に搬送する。供給装置40は、通信部41と、制御部42と、部品保持部43と、供給部44と、記憶部45とを備える。
【0085】
通信部41は、通信ネットワークを介して供給棚100及び管理装置50と通信する。通信部41は、通信回路(通信モジュール)を含んで構成される。
【0086】
制御部42は、供給装置40の各構成要素を管理する処理部である。
【0087】
部品保持部43は、供給棚100から供給された部品収容器210、及び、部品収容器220の少なくとも一方を保持する。部品保持部43は、例えば、部品収容器の幅に応じた複数のレーン(溝)又は複数の棚を有し、当該レーン又は棚に部品収容器を保持する。レーン及び棚は、第1保持部の一例である。
【0088】
供給部44は、部品保持部43が保持する部品収容器210を部品実装装置20に供給するための部分であり、部品収容器210を把持し、部品実装装置20の所望の箇所に部品収容器210を移動させる。供給部44は、例えば、先端において部品収容器210を把持するアーム(ロボットアーム)である。
【0089】
記憶部45は、部品保持部43に保持されている部品収容器に関する情報を記憶する。部品収容器に関する情報は、新しい部品収容器210及び空の部品収容器220が部品保持部43の複数のレーンのどこに保持されているかを示す情報、部品収容器210が収容する部品の種類を示す情報、部品収容器210の供給先の部品実装装置20を特定する情報等の少なくとも1つを含む。
【0090】
記憶部45は、例えば、半導体メモリにより実現されるが、これに限定されない。
【0091】
図5に示すように、本実施の形態では、供給装置40とAGV80とにより部品収容器を供給する搬送ロボットが構成される。
【0092】
図2を再び参照して、次に、管理装置50は、通信部51と、制御部52と、入力部53と、表示部54と、記憶部55とを備える。
【0093】
通信部51は、通信ネットワークを介して供給装置40及び供給棚100と通信する。通信部51は、通信回路(通信モジュール)を含んで構成される。
【0094】
制御部52は、管理装置50の各構成要素を管理する処理部である。
【0095】
入力部53は、作業者H、管理者等からの入力を受け付ける。入力部53は、マウス、ボタン、タッチパネル等により実現されるが、音声により入力を受け付けてもよい。
【0096】
表示部54は、液晶パネル等の表示パネルを含んで構成されており、生産における情報を表示する。表示部54は、例えば、
図1に示す表示装置18により実現されてもよい。
【0097】
記憶部55は、生産に関する情報を記憶する記憶装置である。記憶部55は、実装基板製造ラインLにおける生産計画データ、供給装置40への制御指令に関する情報、供給棚100が保管する部品収容器210に関する情報を記憶する。生産計画データは、生産数、生産に使用する部品の種類、数等を含む。制御指令に関する情報は、供給装置40における供給棚100からの部品収容器210の受け取り、部品収容器210の搬送、及び、部品収容器210の部品実装装置20への供給を制御するための情報(例えば、コマンド)を含む。部品収容器210に関する情報は、供給棚100内に保管されている部品収容器210の種類(部品収容器210に収容されている部品の種類)、供給棚100内での位置、部品収容器210の数、部品収容器210の幅の少なくとも1つを含む。
【0098】
記憶部55は、例えば、半導体メモリにより実現されるが、これに限定されない。
【0099】
管理装置50は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等の端末装置により実現される。管理装置50は、製造工場の内部に配置されていてもよいし、製造工場の外部に配置されていてもよい。また、管理装置50は、例えば、1台の端末装置により実現されてもよいし、複数の端末装置が連携することにより実現されてもよい。管理装置50が複数の端末装置により実現される場合、
図2に示す管理装置50が有する機能は複数の端末装置にどのように割り振られてもよい。
【0100】
次に、供給棚100は、通信部101と、制御部102と、読取部103と、移動部104と、報知部105と、記憶部106とを備える。また、供給棚100は、部品収容器210を保管する第1保管部121及び122と、次に部品実装装置20に供給する部品収容器を保持する供給部130と、部品収容器220を回収するための回収部140と、部品収容器220を一時保管するための載置部150と、部品収容器220が保管される第2保管部161及び162と、接続部170とを有する。
【0101】
通信部101は、通信ネットワークを介して供給装置40及び管理装置50と通信する。通信部101は、管理装置50から部品実装装置20に供給が必要な部品の種類を示す第2部品情報を取得する取得部として機能する。第2部品情報には、複数の部品実装装置20のそれぞれに供給が必要な部品の種類を示す情報が含まれる。通信部101は、通信回路(通信モジュール)を含んで構成される。
【0102】
制御部102は、供給棚100の各構成要素を管理する処理部である。制御部102は、供給棚100内部における部品収容器210及び220の移動に関する制御を行う。制御部102は、例えば、移動部104を制御することにより、部品収容器210を供給部130へ移し替えるための制御、及び、回収部140で回収された部品収容器220を載置部150に一時保管した後、第2保管部161及び162に並べ直すための制御を行う。
【0103】
読取部103は、第1保管部121及び122に保管されている複数の部品収容器210に取り付けられているRFID(Radio Frequency Identifier)タグ(
図2に示すタグ211)のそれぞれから、第1部品情報を取得する。複数の部品収容器210のそれぞれには第1部品情報が記憶されたタグ211が取り付けられており、読取部103は、例えば、タグ211から第1部品情報を読み取るためのアンテナを含んで構成される。第1部品情報には、部品収容器210が収容する部品に関する情報が含まれ、例えば、収容する部品の種類、収容する部品の数等が例示される。また、第1部品情報には、当該部品収容器210の幅(
図5及び
図6の例では、X軸方向の長さ)を示す情報が含まれていてもよい。
【0104】
読取部103は、例えば、複数の部品収容器210の並び方向(例えば、
図5及び
図6に示すX軸方向)に移動可能に構成されており、当該並び方向に移動しながら順次タグ211から第1部品情報を読み出す。これにより、読取部103は、第1保管部121及び122のどの位置に、どの種類の部品を収容する部品収容器210が保管されているかの情報を取得することができる。なお、供給棚100には並び方向に沿って固定された複数の読取部103が配置されており、当該複数の読取部103によりタグ211から第1部品情報を読み取ってもよい。この場合、複数の読取部103それぞれが配置された位置を示す位置情報が予め取得されていてもよい。
【0105】
本実施の形態では、読取部103は、第1読取部103a及び第2読取部103b(
図6を参照)を含んで構成される。
【0106】
移動部104は、部品収容器210及び部品収容器220を所定の位置に移動させる。本実施の形態では、移動部104は、第1移動部104a及び第2移動部104b(
図6を参照)を含んで構成される。移動部104の詳細は、後述する。
【0107】
報知部105は、第1保管部121及び122の少なくとも一方に保管されている部品収容器210の数が所定個数(例えば第1個数)以下となった場合に、当該少なくとも一方に保管されている部品収容器210の数が所定個数以下となったことを作業者H又は管理者に報知する。報知部105は、例えば、表示パネルを含んで構成され、画像により報知してもよいし、出音装置を含んで構成され、音により報知してもよいし、発光装置を含んで構成され、光により報知してもよいし、それらの組み合わせにより報知してもよい。
【0108】
なお、報知部105は、第2保管部161及び162の少なくとも一方に保管されている部品収容器220の数が所定個数(例えば、第2個数)以上となった場合に、当該少なくとも一方に保管されている部品収容器220の数が所定個数以上となったことを作業者H又は管理者に報知してもよい。
【0109】
記憶部106は、部品収容器210の供給に関する各種情報を記憶する記憶装置である。記憶部106は、読取部103により読み取られた複数の部品収容器210それぞれの第1部品情報、複数の部品収容器210それぞれの第1保管部121及び122における位置、管理装置50から取得された供給装置40に供給する部品に関する情報(つまり、次に部品実装装置20に供給することが必要な部品に関する情報)等が記憶される。供給する部品に関する情報は、供給が必要な部品の種類、数等を含む。
【0110】
ここで、供給棚100の内部構成について、さらに、
図4~
図6を参照しながら説明する。
図4は、本実施の形態に係る供給棚100の外観を示す斜視図である。
図5は、本実施の形態に係る供給棚100の内部構成を示す平面図である。
図6は、本実施の形態に係る供給棚100の内部構成を示す斜視図である。
図5及び
図6では、筐体110のうち骨組のみを図示している。
図5は、
図4に示す供給棚100を上方から見た平面図であり、
図6は、
図4に示す供給棚100をX軸プラス側及びY軸プラス側の斜め方向から見た図である。また、
図5では、筐体110に収容される各構成要素のうち、第1保管部121及び122と、供給部130と、第1移動部104a(移動部104)と、接続部170とを図示している。
図5では、台車70と、供給棚100に接続された供給装置40とを図示しており、
図6では、供給棚100に接続された供給装置40を図示している。
【0111】
図4に示すように、供給棚100は、外観として、筐体110と、蓋111及び112と、開口113とを備える。また、
図5及び
図6に示すように、供給棚100は、第1保管部121及び122と、供給部130と、回収部140と、載置部150と、第2保管部161及び162とを備える。また、移動部104は、第1移動部104aと、第2移動部104bとを有する。
【0112】
筐体110は、中空の箱体であり、第1保管部121及び122と、供給部130と、回収部140と、載置部150と、第2保管部161及び162と、第1移動部104a及び第2移動部104bとを収容する。また、筐体110は、複数の部品収容器210及び複数の部品収容器220を内部に収容可能である。筐体110は、例えば、金属により構成される。また、筐体110は、キャスタ等を有しており、移動可能であってもよい。
【0113】
筐体110は、第1保管部121における部品収容器210を補給するための開口を閉じる蓋111と、第1保管部122における部品収容器210を補給するための開口を閉じる蓋112とを有する。第1保管部121に部品収容器210を補給する場合、蓋111を開いて、露出した第1保管部121の開口から当該第1保管部121に部品収容器210が供給される。第1保管部121及び122への部品収容器210の供給は、例えば、作業者Hにより行われる。例えば、台車70(
図5を参照)を用いて倉庫60から供給棚100に部品収容器210の供給が行われてもよい。
【0114】
筐体110には開口113が形成されている。開口113は、第2保管部161及び162に保管されている部品収容器220(つまり、空の部品収容器)を露出させるための開口である。開口113が設けられていることで、作業者Hは開口113を見るだけで部品収容器220が溜まっているか否かを知ることができる。また、作業者Hは、開口113を介して、部品収容器220を容易に供給棚100から取り出す(回収する)ことができる。
【0115】
第1保管部121及び122は、複数の部品収容器210を保管することが可能な枠状の部材である。第1保管部121及び122は、櫛歯状に形成された保持部(底面)を有し、複数の部品収容器210を当該保持部においてX軸方向に並べて保持する。第1保管部121及び122への部品収容器210の供給は、Y軸マイナス側の開口から行われる。
【0116】
第1保管部121には上部にX軸方向に沿って延在する開口121aが形成されており、第1保管部122には上部にX軸方向に沿って延在する開口122aが形成されている。開口121a及び122aは、例えば、部品収容器210が有するタグ211の位置に形成される。第1読取部103aは、開口121a及び122a上を移動することで、タグ211から第1部品情報を読み取る。
【0117】
第1保管部121及び122は、上方から見て供給棚100のうちY軸マイナス側に位置している。これは、第1保管部121及び122が供給棚100の他端側に位置することの一例である。
【0118】
第1保管部121及び122は、金属又は樹脂により構成されるが、これに限定されない。
【0119】
なお、供給棚100が備える第1保管部の数は2つ(第1保管部121及び122)であることに限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0120】
供給部130は、複数の部品収容器210を保持することが可能であり、保持する部品収容器210を供給棚100の外部に供給する。供給部130には、複数の部品収容器210のうち、次に部品実装装置20に供給される1以上の部品収容器210が保持される。供給部130は、複数のレーン(溝)を有しており、当該レーンに部品収容器210を保持可能である。レーンは、第2保持部の一例である。
【0121】
なお、供給部130の複数のレーン(スロット)は、部品保持部43の複数のレーン(スロット)に対応する形状を有する。供給部130の複数のレーンと、部品保持部43の複数のレーンとが対応するとは、例えば、それぞれのレーンの間隔が及び数が等しいことを意味する。
【0122】
第1移動部104aは、第1部品情報と第2部品情報とに基づいて、第1保管部121及び122が保管する複数の部品収容器210から、次に部品実装装置20に供給される1以上の部品収容器210を取り出して供給部130に移し替える。第1移動部104aは、第1保管部121及び122から供給が必要な部品収容器210(1以上の部品収容器210)を抜き出す(例えば、持ち上げる)ためのY軸方向に延在する板状の部材(例えば、板金)を2つ以上有し、当該2つ以上の板状の部材を供給が必要な部品収容器210の幅に応じた間隔とし、櫛歯状の保持部(底面)の隙間に板状の部材を上方向に挿通させることで、供給が必要な部品収容器210を持ち上げ、Y軸プラス方向に移動させる。
図6は、第1移動部104aが所望の部品収容器210を持ち上げ、Y軸プラス方向に移動させた状態を示す。また、第1移動部104aは、第1保管部121及び122のうち、蓋(蓋111又は112)が開いていない方の第1保管部から部品収容器210を取り出し、供給部130に移し替える。
【0123】
また、第1移動部104aは、X軸方向に延在する軸に沿ってスライド移動可能に当該軸に取り付けられており、供給が必要な部品収容器210を保持したままX軸プラス側に移動可能である。第1移動部104aは、供給部130のレーンに当該部品収容器210を移動させる。この一連の動作を繰り返すことにより、供給部130には、例えば、次に部品実装装置20に供給される1以上の部品収容器210のみが保持される。また、第1移動部104aは、Y軸方向に延在する軸に沿ってスライド移動可能に当該軸に取り付けられており、1以上の部品収容器210を保持する供給部130をY軸プラス側に移動可能である。
【0124】
回収部140は、供給装置40が供給棚100(具体的には、接続部170)に接続された状態において、供給装置40の部品保持部43に保持された1以上の部品収容器220を回収する。回収部140は、例えば、1以上の部品収容器220を一括して回収する。回収部140は、複数のレーン141を有しており、当該レーン141に部品収容器220を保持可能である。レーン141は、例えば、Y軸方向に延在するレーン(溝)により形成される。なお、一括して回収とは、例えば、供給装置40の部品保持部43に保持されている1以上の部品収容器220を、1つの動作(例えば、後述する
図11Bに示す爪部142の出し入れ動作)で同時に回収することを意味する。
【0125】
なお、供給装置40が供給棚100に接続されるとは、供給装置40の部品保持部43を保持する部品収容器220を回収部140に移動可能である状態、又は、供給部130が保持する部品収容器210を部品保持部43に供給可能である状態を意味する。
【0126】
第2移動部104bは、Y軸方向に延在する軸に沿ってスライド移動可能に当該軸に取り付けられており、回収部140をX軸方向に移動可能である。また、第2移動部104bは、Z軸方向に延在する軸に沿ってスライド移動可能に当該軸に取り付けられており、回収部140をZ軸方向に移動可能である。第2移動部104bは、回収部140に回収された部品収容器220を、載置部150に一時保管してから第2保管部161及び162に保管するまでの動作を行う。
【0127】
載置部150は、複数の部品収容器220を保管することが可能な枠状の部材であり、回収部140によって回収された1以上の部品収容器220を一時的に載置(保持)する。載置部150は、例えば、供給装置40から回収した状態のまま、1以上の部品収容器220が載置される。載置部150に載置された1以上の部品収容器220のそれぞれは、第2読取部103bにより、少なくとも部品収容器220の幅を含む第1部品情報が取り出される。
【0128】
載置部150は、レーン(溝)が形成された保持部(底面)を有し、受け渡された1以上の部品収容器220を当該保持部においてX軸方向に並べて保持する。
【0129】
本実施の形態では、載置部150は、第1保管部121及び122の上方(Z軸プラス側)に位置している。例えば、上方から見ると、載置部150は、第1保管部121及び122と重ならない位置に位置している。また、載置部150は、例えば、筐体110により隠れており外部からは視認されない。
【0130】
第2保管部161及び162は、複数の部品収容器220を保管することが可能な枠状の部材である。第2保管部161及び162は、複数のレーン(溝)が形成された保持部(底面)を有し、載置部150に一時保管されている1以上の部品収容器220が受け渡され、受け渡された1以上の部品収容器220を当該保持部においてX軸方向に並べて保持する。第2保管部161及び162への部品収容器220の受け渡しは、Y軸プラス側の開口から行われる。
【0131】
本実施の形態では、第2保管部161及び162は、第1保管部121及び122の上方(Z軸プラス側)に位置している。例えば、上方から見ると、第2保管部161及び162と第1保管部121及び122とは、少なくとも一部が重なっている。また、第2保管部161及び162は、上方から見て供給棚100のうちY軸マイナス側に位置している。これは、第2保管部161及び162が供給棚100の他端側に位置することの一例である。本実施の形態では、第1保管部121及び122、並びに、第2保管部161及び162のそれぞれが供給棚100の他端側に位置している。
【0132】
なお、供給棚100が備える第2保管部の数は2つ(第2保管部161及び162)であることに限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。供給棚100が備える第2保管部161及び162の数は第1保管部121及び122の数と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0133】
接続部170は、供給装置40が接続される部分であり、供給棚100に接続される際の供給装置40の位置を決める位置決め機能を有する。接続部170に対して供給装置40の部品保持部43が当接することで、供給装置40が供給棚100に接続される。
【0134】
接続部170は、上方から見て供給棚100のうち第1保管部121及び122よりY軸プラス側に位置している。これは、接続部170が供給棚100の一端側に位置することの一例である。本実施の形態では、接続部170と第1保管部121及び122とは、上方から見て供給棚100の反対側に配置されている。なお、本実施の形態において、一端側は、実装基板製造ラインLが配置される側(Y軸プラス側)であるが、これに限定されない。
【0135】
[2.生産システムの動作]
続いて、上記のように構成される生産システム1の動作について、
図7~
図12を参照しながら説明する。
図7は、本実施の形態に係る生産システム1の動作を示すシーケンス図である。
【0136】
図7に示すように、供給棚100は、部品収容器210の供給(補給)を検知する(S10)。供給棚100の制御部102は、例えば、蓋111又は112の開閉、センサの検知結果等に基づいて、部品収容器210の第1保管部121及び122への供給を検知する。
【0137】
次に、第1読取部103aは、部品収容器210の供給が検知されたことをトリガとして、又は、所定の時間間隔ごとに、部品収容器210のタグ211から第1部品情報を読み取る(S20)。第1読取部103aは、第1保管部121及び122に保管されている複数の部品収容器210それぞれのタグ211から第1部品情報を読み取る。そして、第1読取部103aは、読み取った第1部品情報を部品収容器210の位置と対応付けて記憶部106に記憶する(S30)。なお、第1読取部103aによるタグ211の読み取りは、例えば、制御部102の制御により行われる。
【0138】
次に、制御部102は、ステップS20で読み取られた第1部品情報を管理装置50に送信し、管理装置50は、供給棚100からの第1部品情報を受信する(S40)。管理装置50は、受信した第1部品情報を記憶部55に記憶してもよい。
【0139】
次に、管理装置50の制御部52は、部品実装装置20に装着されている部品収容器の部品の在庫、生産状況、生産計画データ等に基づいて、部品実装装置20に補給が必要な部品(部品の種類)を特定する(S50)。制御部52は、部品収容器の部品の在庫が所定個数(第3個数)以下である、又は、所定個数以下であることが見込まれる部品を、補給が必要な部品であると特定する。制御部52は、複数の部品実装装置20のそれぞれに対して、補給が必要な部品を特定する。
【0140】
次に、制御部52は、補給が必要な部品があった場合、供給棚100に部品の準備を指示する情報を送信し、供給棚100は、管理装置50からの部品の準備を指示する情報を受信する(S60)。当該情報には、例えば、部品実装装置20に供給が必要な部品の種類を示す第2部品情報が含まれていてもよいし、第1保管部121及び122におけるどの位置に保管された部品収容器210を供給するか(供給部130に移し替えるか)を示す情報が含まれていてもよい。また、当該情報には、第1保管部121及び122におけるどの位置に保管された部品収容器210を、供給部130のどのレーンに移動させるかを示す情報が含まれていてもよい。
【0141】
次に、制御部102は、部品の準備を指示する情報に基づいて、第1保管部121及び122から必要な部品収容器210を取り出し、供給部130へ移動させる(S70)。
【0142】
次に、制御部52は、供給装置40を供給棚100へ搬送するよう指示する情報をAVG80に送信し、AVG80は、当該指示する情報を受信する(S80)。そして、AVG80は、供給装置40を供給棚100に接続する(S90)。
【0143】
次に、供給棚100は、部品収容器220(空の部品収容器)の回収、及び、部品収容器210の供給を行う(S100)。供給棚100は、供給装置40の部品保持部43に部品収容器220が保持されている場合、当該部品収容器220の全てを回収する。例えば、供給棚100は、部品収容器220の全てを一括して回収する。回収された部品収容器220は、一時的に載置部150に載置される。そして、供給棚100は、供給部130に保持されている部品収容器210を供給装置40に供給する。
【0144】
次に、制御部52は、供給棚100からの部品収容器210の供給が完了すると、供給された部品収容器210を部品実装装置20へと搬送するように指示する情報をAVG80に送信し、AVG80は、当該指示する情報を受信する(S110)。そして、AVG80は、供給装置40を部品実装装置20へ搬送する(S120)。
【0145】
次に、供給棚100は、載置部150に一時保管されている部品収容器220(ステップS100で回収された空の部品収容器)を並び替える(S130)。具体的には、供給棚100の制御部102は、載置部150に一時保管されている部品収容器220を取り出し、第2保管部161及び162のいずれかのレーンに移動させる。
【0146】
なお、
図7に示すステップS80及びステップS110における管理装置50からの指示は、例えば、並行して行われてもよい。
【0147】
続いて、
図7に示すステップS70について、
図8~
図9Dを参照しながら説明する。
図8は、
図7に示すステップS70の詳細を示すフローチャートである。
【0148】
図8に示すように、制御部102は、第1移動部104aを制御して、第1保管部121及び122から部品実装装置20への供給対象である部品収容器210を供給部130へ移動させる(S210)。制御部102は、部品実装装置20への供給が必要な部品収容器210を第1保管部121及び122から供給部130へ移し替えるとも言える。制御部102は、第1移動部104aを制御して、複数の部品実装装置20に対して部品収容器210を供給する順番に1以上の部品収容器210が並ぶように1以上の部品収容器210を供給部130に移し替えてもよい。
【0149】
これにより、供給装置40において1以上の部品収容器210を並べ替える作業を省略することができるので、部品収容器210が供給部130から供給装置40に受け渡されてから、受け渡された部品収容器210が部品実装装置20に供給されるまでの時間を短縮することができる。また、供給装置40は、供給部130から受け渡された1以上の部品収容器210を並べ替える作業を行わず、供給部130から受け渡された並びのまま1以上の部品収容器210を部品実装装置20へ搬送するとも言える。
【0150】
ここで、第1保管部121及び122から供給部130へ部品収容器210を移し替える動作(移し替え動作)について、
図9A~
図9Dを参照しながら説明する。
【0151】
図9Aは、本実施の形態に係る供給棚100の移し替え動作を説明するための第1図である。
図9Aは、供給が必要な部品収容器210が供給部130に保持されていない(準備されていない)状態の供給棚100の内部を模式的に示す図である。
図9Aは、部品の準備を指示する情報を受信する前の供給棚100の内部の様子を示す。
【0152】
図9Bは、本実施の形態に係る供給棚100の移し替え動作を説明するための第2図である。
図9Bは、部品の準備を指示する情報を受信した後の供給棚100の内部の様子を示す。
【0153】
図9Bに示すように、第1移動部104aは、供給が必要な部品収容器210が保管されている第1保管部121及び122のレーンまでスライド移動し、第1保管部121及び122の櫛歯状の保持部(底面)に保持された部品収容器210を板状の部材104a1により下方からすくい上げることで、供給が必要な部品収容器210を第1保管部121及び122から取り出す。
図9Bの例では、板状の部材104a1が第1保管部121の部品収容器210を持ち上げる直前の様子を示す。なお、板状の部材104a1は、
図9BにおけるZ軸方向及びY軸方向への移動が可能である。言い換えると、板状の部材104a1は、部品収容器210をZ軸方向及びY軸方向へ移動可能である。
【0154】
図9Cは、本実施の形態に係る供給棚100の移し替え動作を説明するための第3図である。
図9Cは、第1移動部104aが第1保管部121から部品収容器210を取り出した様子を示す。第1移動部104aは、第1保管部121から部品収容器210を取り出すと、供給部130の位置までX軸マイナス方向にスライド移動する。
【0155】
図9Dは、本実施の形態に係る供給棚100の移し替え動作を説明するための第4図である。
図9Dは、供給が必要な部品収容器210の全てを供給部130に移し替えた後の供給棚100の内部の様子を示す。なお、部品収容器210の供給部130への移し替えも、板状の部材104a1により行われる。
【0156】
図8を再び参照して、制御部102は、供給が必要な部品収容器210を全て供給部130に移動させたか否かを判定する(S220)。制御部102は、管理装置50からの部品の準備を指示する情報に含まれる部品の種類、又は、部品収容器210の全てを供給部130に移し替えたか否かによりステップS220の判定を行う。
【0157】
制御部102は、供給が必要な部品収容器210を全て供給部130に移動させたと判定する場合(S220でYes)、処理を終了し、供給が必要な部品収容器210を全て供給部130に移動させていないと判定する場合(S220でNo)、ステップS210に戻り残りの部品収容器210の供給部130への移し替えを行う。
【0158】
なお、制御部102は、供給が必要な部品収容器210を部品実装装置20に搬送する供給装置40が供給棚100に接続される前に、供給が必要な部品収容器210の全てを第1保管部121及び122から供給部130に移し替えるように第1移動部104aを制御してもよい。
【0159】
続いて、
図7に示すステップS100について、
図10~
図11Gを参照しながら説明する。
図10は、
図7に示すステップS100の詳細を示すフローチャートである。
図10は、供給装置40が供給棚100に接続された後の動作を示す。
【0160】
図10に示すように、制御部102は、供給装置40から部品収容器220(空の部品収容器)を回収する(S310)。
【0161】
図11Aは、本実施の形態に係る供給棚100の回収動作及び供給動作を説明するための第1図である。
図11Aは、接続部170に供給装置40が接続された状態を示し、例えば、接続部170と部品保持部43とが当接している。
【0162】
図11Aでは、供給部130の複数のレーンのうち、部品収容器210及び220を保持していない部品保持部43の1以上のレーンと対応する供給部130の1以上のレーンに、供給が必要な部品収容器210が移し替えられている状態を示す。これにより、部品収容器220の回収動作と、部品収容器210の供給動作とを効率的に(例えば、同時に)行うことができる。このような部品収容器210の移し替えは、制御部102により制御される。制御部102は、供給装置40又は管理装置50から、供給装置40のどのレーンが空レーンであるかを示す情報を事前に取得していてもよい。
【0163】
なお、部品保持部43の1以上のレーンと対応する供給部130の1以上のレーンとは、部品保持部43と供給部130とが接近又は当接した状態(例えば、
図11Cの状態)において、部品保持部43の空のレーンの延長上にある供給部130のレーンであり、部品保持部43と供給部130とが当接した状態において、部品保持部43の空のレーンと接続される(つながる)供給部130のレーンである。
【0164】
なお、
図11A、
図11C~
図11Gでは、載置部150等の図示を省略している。載置部150は図示を省略しているので、符号を破線の引出線で示している。
【0165】
図11Bは、本実施の形態に係る供給棚100の回収動作及び供給動作を説明するための第2図である。
【0166】
図11Bに示すように、回収部140は、回収対象となる部品収容器220に対して爪部142を移動させ、部品収容器220に形成された凹み又は突起に当該爪部142の先端を係合させた後、爪部142をひっこめる(Y軸プラス側へ移動させる)ことで、部品収容器220を回収する。回収部140は、例えば、部品保持部43が有するレーンの数と同数の爪部142を有しており、1以上の部品収容器220を一括して回収してもよいし、1以上の部品収容器220を1つ又は少数の爪部142により順次回収してもよい。
【0167】
図11Cは、本実施の形態に係る供給棚100の回収動作及び供給動作を説明するための第3図である。
図11Cは、回収対象である部品収容器220の全てを回収部140が回収した後の供給棚100の内部の様子を示す。この時点で、部品保持部43に部品収容器220は保持されていない。
【0168】
図10を再び参照して、制御部102は、第2移動部104bを制御して、ステップS310で回収した部品収容器220(空の部品収容器)の載置部150への移動を開始する(S320)。
【0169】
図11Dは、本実施の形態に係る供給棚100の回収動作及び供給動作を説明するための第4図である。
図11Dは、部品収容器220を回収した回収部140を載置部150へ移動させるために、第2移動部104b(
図6を参照)により回収部140をZ軸プラス側に移動させる。なお、回収部140の移動方向はZ軸プラス側であることに限定されず、供給部130と部品保持部43との間以外の場所に回収部140が移動されればよい。回収部140は、例えば、X軸プラス側に移動されてもよい。
【0170】
図10を再び参照して、制御部102は、第1移動部104aを制御して、供給部130の部品収容器210を供給装置40へ移動させる(S330)。
【0171】
図11Eは、本実施の形態に係る供給棚100の回収動作及び供給動作を説明するための第5図である。
図11Eは、第1移動部104aにより供給部130が部品保持部43側(接続部170側)に移動した状態を示す。
図11Eの状態において、供給部130と部品保持部43とは当接していてもよい。
【0172】
図11Fは、本実施の形態に係る供給棚100の回収動作及び供給動作を説明するための第6図である。
図11Fは、第1移動部104aにより供給部130の部品収容器210が部品保持部43に移動した状態を示す。供給装置40が供給棚100に接続された状態において供給部130に2以上の部品収容器210が保持されている場合、2以上の部品収容器210を一括して供給装置40(具体的には、部品保持部43)に供給してもよいし、1つ又は2つ以上のまとまりごとに順次供給してもよい。一括して供給とは、例えば、供給部130に保持されている1以上の部品収容器210を、1つの動作(例えば、第1移動部104aに設けられた爪部(図示しない)の出し入れ動作)で同時に移動させる(受け渡す)ことを意味する。
【0173】
図10を再び参照して、制御部102は、第2移動部104bを制御して、部品収容器220を載置部150へ移し替える(移動させる)ことで、回収部140による部品収容器220の載置部150への移動を終了する(S340)。
【0174】
図11Gは、本実施の形態に係る供給棚100の回収動作及び供給動作を説明するための第7図である。
図11Gは、回収部140が保持する部品収容器220が載置部150に移動した状態を示す。
【0175】
上記のように、制御部102は、回収部140が部品保持部43の複数のレーンから1以上の部品収容器220を回収してから回収した部品収容器220を載置部150に移動するまでの回収動作の少なくとも一部と、供給部130が部品保持部43(部品保持部43の複数のレーン)に向けて移動開始してから部品保持部43に1以上の部品収容器210を移動させる(受け渡す)までの供給動作の少なくとも一部とが並行して実施されるよう、回収部140と供給部130とを制御してもよい。なお、制御部102は、回収動作と供給動作とを互いに異なるタイミングで実施(例えば、回収動作が終了した後に供給動作を開始)してもよい。
【0176】
次に、
図7に示すステップS130について、
図12を参照しながら説明する。
図12は、
図7に示すステップS130の詳細を示すフローチャートである。
図12は、載置部150に一時保管されている部品収容器220を、第2保管部161及び162に並べ直す処理を示す。
【0177】
図12に示すように、制御部102は、第2読取部103bを制御して、載置部150の部品収容器220のタグ221を読み取らせる(S410)。ステップS410では、少なくとも載置部150の部品収容器220それぞれの幅が取得されればよい。
【0178】
これにより、制御部102は、載置部150のどの位置にどの幅の部品収容器220が一時保管されているかを取得することができる。
【0179】
次に、制御部102は、第2保管部161及び162の空きレーンと、第2読取部103bがステップS410で読み取った部品収容器220の幅とに基づいて、第2保管部161及び162への移動先(並べ直し先のレーン)を決定する(S420)。制御部102は、空きレーンが発生しないように、又は、空きレーンの数が最小となるように、移動先のレーンを決定する。制御部102は、第2保管部161及び162において空きレーンが発生しないように隙間なく部品収容器220が保管されるように、移動先のレーンを決定する。
【0180】
また、制御部102は、第2保管部161及び162のうち一方の第2保管部において、最大数の部品収容器220が保管されるように、他の第2保管部に優先して当該一方の第2保管部に部品収容器220を移動するように移動先を決定してもよい。
【0181】
次に、制御部102は、回収部140を制御して、載置部150に載置された1以上の部品収容器220を決定された第2保管部161及び162のレーンに並べ替える(S430)。
【0182】
次に、制御部102は、第2保管部161及び162の保管数が最大数となったか否かを判定する(S440)。制御部102は、第2保管部161及び162のいずれかの部品収容器220の保管数が最大数となった場合(つまり、第2保管部161及び162のいずれかの空きレーンがなくなった場合)、ステップS440においてYesと判定する。
【0183】
次に、制御部102は、第2保管部161及び162の少なくとも一方の保管数が最大数となったと判定した場合(S440でYes)、報知部105に報知を行わせ(S450)、第2保管部161及び162それぞれの保管数が最大数となっていないと判定した場合(S440でNo)、処理を終了する。
【0184】
(その他の実施の形態)
以上、一つ又は複数の態様に係る供給棚等について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示に含まれてもよい。
【0185】
例えば、上記実施の形態では、1つの第1保管部に複数の部品収容器が保管されている例について説明したが、当該複数の部品収容器は、同じ種類の部品を収容する部品収容器であってもよいし、互いに異なる種類の部品を収容する部品収容器であってもよい。また、当該複数の部品収容器の幅のサイズは、同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
【0186】
また、上記実施の形態では、供給装置が空の部品収容器を部品実装装置から回収して、供給棚に受け渡す例について説明したが、供給装置は、少なくとも新品の部品収容器を保持し部品実装装置に供給すればよい。
【0187】
また、上記実施の形態では、第1保管部と接続部とは、供給棚における互いに反対側(一端側と他端側)に配置される例について説明したが、第1保管部と接続部との位置関係はこれに限定されない。第1保管部と接続部とは、例えば、一端側又は他端側にまとめて配置されていてもよいし、隣り合うように配置されていてもよい。隣り合うように配置とは、例えば、第1保管部が供給棚のY軸マイナス側に設けられる場合、接続部は、X軸プラス側又はX軸マイナス側の面に設けられることを意味する。
【0188】
また、上記実施の形態では、供給棚の供給部に保持された部品収容器を供給装置が搬送する例について説明したが、これに限定されない。供給部に保持された部品収容器は、作業者より運ばれ、部品実装装置に供給されてもよい。このような場合であっても、供給部に供給が必要な部品収容器が移し替えられているので、作業者が部品収容器を探す手間を省くことができ、製造装置への部品収容器の供給を効率的に行うことができる。
【0189】
また、上記実施の形態では、供給棚の供給棚は、空の部品収容器の回収動作と、新しい部品収容器の供給動作とを行う例について説明したが、少なくとも新しい部品収容器の供給動作を行えばよい。つまり、供給棚は、空の部品収容器の回収動作を行わなくてもよい。この場合、供給部は、Y軸方向に移動可能であることに限定されず、接続部に固定されていてもよい。
【0190】
また、上記実施の形態では、供給棚の供給部には、次に供給が必要な部品を収容する部品収容器が移し替えられる例について説明したが、これに限定されない。供給部には、現在から所定期間内に供給が必要となる部品(例えば、本日中に供給が必要となる可能性がある部品)を収容する部品収容器が移し替えられてもよいし、「次」に加えて「次の次」のタイミングで供給が必要となる可能性がある部品を収容する部品収容器が移し替えられてもよい。
【0191】
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が他のステップと同時(並列)に実行されてもよいし、上記ステップの一部は実行されなくてもよい。
【0192】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0193】
また、上記実施の形態において、処理部は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0194】
また、本開示の一態様は、
図7、
図8、
図10及び
図12のいずれかに示される供給方法に含まれる特徴的な各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであってもよい。
【0195】
また、例えば、プログラムは、コンピュータに実行させるためのプログラムであってもよい。また、本開示の一態様は、そのようなプログラムが記録された、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体であってもよい。例えば、そのようなプログラムを記録媒体に記録して頒布又は流通させてもよい。例えば、頒布されたプログラムを、他のプロセッサを有する装置にインストールして、そのプログラムをそのプロセッサに実行させることで、その装置に、上記各処理を行わせることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0196】
本開示は、製造装置に部品収容器を供給するための一時保管用の棚等に有用である。
【符号の説明】
【0197】
1 生産システム
11 基板供給装置
12 スクリーン印刷装置
13 印刷半田検査装置
14 部品装着状態検査装置
15 リフロー装置
16 実装基板検査装置
17 実装基板回収装置
18 表示装置
20 部品実装装置
21 本体ベース部
21A 壁部
22 基板搬送機構
22A コンベア部
22B 基板保持部
22C 基板クランパ
23 部品供給部
23A フィーダベース
23B スロット
23C テープフィーダ
24 フィーダーカート
24A 台車部
24B リールストック部
25 Y軸テーブル機構
26 X軸テーブル機構
27 搭載ヘッド
28 部品認識カメラ
29 基板認識カメラ
40 供給装置
41、51、101 通信部
42、52、102 制御部
43 部品保持部
44、130 供給部
45、55、106 記憶部
50 管理装置
53 入力部
54 表示部
60 倉庫
70 台車
80 AVG
100 供給棚
103 読取部
103a 第1読取部
103b 第2読取部
104 移動部
104a 第1移動部
104a1 部材
104b 第2移動部
105 報知部
110 筐体
111、112 蓋
113、121a、122a 開口
121、122 第1保管部
140 回収部
141 レーン
142 爪部
150 載置部
161、162 第2保管部
170 接続部
210 部品収容器(第1部品収容器)
220 部品収容器(第2部品収容器)
211、221 タグ
A 生産エリア
F 生産現場
H 作業者
L 実装基板製造ライン
R 搬送ルート