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特開2023-118529認証システム、認証装置、認証方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118529
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】認証システム、認証装置、認証方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20230818BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
G06T7/00 510D
G06T1/00 400H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021525
(22)【出願日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】友野 孝夫
【テーマコード(参考)】
5B043
5B047
【Fターム(参考)】
5B043AA05
5B043AA09
5B043AA10
5B043BA04
5B043CA05
5B043DA05
5B043EA05
5B043GA02
5B043HA01
5B047AA23
5B047BA03
5B047BB01
5B047CA01
5B047CA23
5B047CB12
5B047CB21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】虹彩認証のセキュリティの向上が図られる認証システム、認証装置、認証方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】認証装置100は、一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定部151と、眼球運動判定部151により眼球運動が検出されたと判定された場合に、撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理部155と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定部と、
前記眼球運動判定部により眼球運動が検出されたと判定された場合に、前記撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理部と
を備える認証システム。
【請求項2】
前記眼球運動判定部により眼球運動が検出されたか否かに応じた報知を、表示と音との少なくともいずれかにより出力させるユーザインターフェース制御部をさらに備える
請求項1に記載の認証システム。
【請求項3】
前記ユーザインターフェース制御部は、前記眼球運動判定部により眼球運動が検出されないと判定された場合に、眼の撮像のし直しをユーザに案内する内容を含む報知を出力させる
請求項2に記載の認証システム。
【請求項4】
一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定部と、
前記眼球運動判定部により眼球運動が検出されたと判定された場合に、前記撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理部と
を備える認証装置。
【請求項5】
一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定ステップと、
前記眼球運動判定ステップにより眼球運動が検出されたと判定された場合に、前記撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理ステップと
を備える認証方法。
【請求項6】
認証装置としてのコンピュータを、
一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定部、
前記眼球運動判定部により眼球運動が検出されたと判定された場合に、前記撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証システム、認証装置、認証方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
眼を撮影した画像と虹彩の特徴情報とを照合して認証(虹彩認証)を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2020/065851号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
虹彩認証に際して行われる不正に対しては、できるだけ防止されることが求められる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、虹彩認証のセキュリティの向上が図られるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定部と、前記眼球運動判定部により眼球運動が検出されたと判定された場合に、前記撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理部とを備える認証システムである。
【0007】
本発明の一態様は、一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定部と、前記眼球運動判定部により眼球運動が検出されたと判定された場合に、前記撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理部とを備える認証装置である。
【0008】
本発明の一態様は、一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定ステップと、前記眼球運動判定ステップにより眼球運動が検出されたと判定された場合に、前記撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理ステップとを備える認証方法である。
【0009】
本発明の一態様は、認証装置としてのコンピュータを、一定期間における撮像により得られる撮像画像データから眼に該当する眼該当部分を認識し、認識した眼該当部分において眼球運動が検出されたか否かを判定する眼球運動判定部、前記眼球運動判定部により眼球運動が検出されたと判定された場合に、前記撮像画像データから抽出した虹彩に該当する部分に対応する虹彩該当部分データに基づく虹彩データを認証対象として用いて認証処理を実行する認証処理部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、虹彩認証のセキュリティの向上が図られるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る認証装置の構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る認証装置がリファレンス虹彩データの登録に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図3】本実施形態に係るリファレンス虹彩データの登録と認証処理とにおける手順例を模式的に示す図である。
図4】本実施形態に係る認証装置が認証処理に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図5】本実施形態に係る認証装置における表示による報知例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[認証装置の構成例]
図1は、本実施形態の認証装置100の構成例を示している。本実施形態の認証装置100は、ロック状態を解除してログインを行うためのユーザ認証にあたり、虹彩認証を用いてログインすることが可能とされている。
本実施形態の認証装置100は、具体的には、例えばスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等であってよい。また、本実施形態の認証装置100の構成は、各種施設において所定の場所に入場あるいは入室する際のユーザ認証に用いられてもよい。
以下の説明では、本実施形態の認証装置100は、スマートフォン等の端末である場合を例に挙げる。
【0013】
図1の認証装置100は、通信部101、撮像部102、表示部103、音出力部103A、操作部104、制御部105、及び記憶部106を備える。
通信部101は、ネットワーク経由で通信を行う。
撮像部102は、カメラを備えて構成され、撮像を行って撮像画像データを得る。
表示部103は、制御部105の制御に応じて表示を行う。
音出力部103Aは、制御部105の制御に応じて音(電子音、音声)を出力する。
操作部104は、認証装置100に設けられる(あるいは接続される)入力デバイスを含み、入力デバイスに対して行われた操作を受け付け、受け付けた操作の情報を制御部105に出力する。なお、操作部104として、表示部103としての機能を有し、表示面に対する操作を受け付け可能なタッチパネルが備えられてよい。
【0014】
制御部105は、認証装置100における各種制御を実行する。制御部105は、眼球運動判定部151、虹彩該当部分抽出部152、利用可否判定部153、虹彩データ生成部154、認証処理部155、及びユーザインターフェース制御部156を備える。
【0015】
眼球運動判定部151は、撮像部102により撮像して得られた眼の画像を利用して、撮像対象とされている眼が眼球運動を行っているか否かを判定する。眼球運動判定部151は、例えば撮像部102について、一定期間におけるタイムラプス画像または動画を撮像するように制御し、撮像により得られたタイムラプス画像または動画としての撮像画像データを得る。眼球運動判定部151は、撮像により得られた画像間での眼における眼球の動きの変化と眼球運動に特徴的な眼球の変化とを照合することにより眼球運動の有無を判定してよい。
【0016】
また、眼球運動判定部151は、学習済みモデルを用いて眼球運動の有無の判定を行ってよい。このような学習済みモデルは、例えば各種の眼球の動きの画像と正解の眼球運動とをセットとした学習データ(教師データ)を用いて学習器を学習させることで構築されてよい。
【0017】
例えば、生体としての人の眼は、人が何らかの物を見ている状態にあることに応じて眼球運動を生じる。これに対して、例えば生体ではない写真や絵などによる眼は、眼球運動を生じない。従って、眼球運動判定部151による眼球運動の有無の判定は、被写体とされた眼が生体としての人のものであるのか、写真等のように生体としての人のものではないものであるのかを判定することに相当する。
【0018】
眼球運動としては、例えば跳躍性眼球運動(サッケード:saccaidic eye movrment,saccaide)、活動性眼球運動(SPM:smooth persuit eye movement)、輻輳・開散運動などを挙げることができる。
本実施形態の眼球運動判定部151が判定の対象とする眼球運動は、例えば上記のうちのいずれか1以上であってよい。
【0019】
虹彩該当部分抽出部152は、撮像部102により撮像して得られた眼の画像から虹彩に該当する部分(虹彩該当部分)を抽出する。
【0020】
利用可否判定部153は、虹彩該当部分抽出部152により抽出された認証対象の虹彩該当部分データが虹彩認証に利用可能であるか否かを判定する。
具体的に、利用可否判定部153は、認証対象の虹彩該当部分データにおける虹彩該当部分の面積が、リファレンス虹彩データに対応する虹彩該当部分の面積に対して一定比率以上であるか否かにより、利用可能であるか否かを判定してよい。
【0021】
また、利用可否判定部153は、リファレンス虹彩データの登録に対応して虹彩該当部分抽出部152により抽出された虹彩該当部分データが、リファレンス虹彩データとして利用可能であるか否かを判定してもよい。
【0022】
虹彩データ生成部154(認証対象虹彩データ生成部の一例)は、虹彩該当部分抽出部152により抽出された認証対象の虹彩該当部分の画像を利用して認証対象虹彩データを生成する。虹彩データ生成部154は、抽出された虹彩該当部分の画像の特徴量を求め、求めた特徴量を示すデータを認証対象虹彩データとして生成してよい。
また、虹彩データ生成部154は、リファレンス虹彩データの生成にあたり、虹彩該当部分抽出部152により抽出された虹彩該当部分の画像を利用してリファレンス虹彩データを生成する。
【0023】
認証処理部155は、虹彩認証に対応する認証処理を実行する。具体的に、認証処理部155は、認証処理として、虹彩データ生成部154により生成された認証対象虹彩データと、リファレンス虹彩データ記憶部161が記憶するリファレンス虹彩データとを照合(マッチング)させた結果に基づいて認証の正否を判定してよい。
また、認証処理部155は、認証が成立したと判定したことに応じて、認証装置100のロック状態を解除する制御を実行してよい。
【0024】
虹彩データ生成部154は、リファレンス虹彩データを生成する。リファレンス虹彩データは、虹彩認証に際してリファレンスとして用いられるデータである。
ユーザは、事前に自分の眼を撮像部102に撮像させることで、自分の虹彩に対応するリファレンス虹彩データを認証装置100に登録しておくようにされる。
虹彩データ生成部154は、リファレンス虹彩データの登録に対応して虹彩該当部分抽出部152が抽出した虹彩該当部分の画像を用いてリファレンス虹彩データを生成する。虹彩データ生成部154は、生成したリファレンス虹彩データを、記憶部106におけるリファレンス虹彩データ記憶部161に記憶させる。このようにリファレンス虹彩データ記憶部161にリファレンス虹彩データが記憶されることにより、リファレンス虹彩データの登録が行われたことになる。
【0025】
ユーザインターフェース制御部156は、ユーザインターフェースに関する制御として、表示部103の表示制御、音出力部103Aからの音の出力に関する制御、ロック状態の制御等を行う。
ユーザインターフェース制御部156は、リファレンス虹彩データの登録や虹彩認証の操作が行われているときに生じた所定の状況に応じてユーザに向けて報知を行う。ユーザインターフェース制御部156は、報知に関して、表示部103における表示による報知と、音出力部103Aからの音の出力による報知とを行うことができる。
【0026】
記憶部106は、認証装置100が対応する情報を記憶する。記憶部106は、リファレンス虹彩データ記憶部161を備える。リファレンス虹彩データ記憶部161は、虹彩データ生成部154が生成したリファレンス虹彩データを記憶する。
【0027】
[リファレンス虹彩データの登録に応じた処理手順例]
前述のように、本実施形態の認証装置100により虹彩認証を可能とするにあたっては、ユーザが、認証装置100にリファレンス虹彩データを登録する。
そこで、図2のフローチャートを参照して、認証装置100がリファレンス虹彩データの登録に関連して実行する処理手順例について説明する。また、図2の説明と並行して、図3の手順1~手順4により示される画像処理の具体例についても説明を行う。図3は、本実施形態のリファレンス虹彩データの登録と認証処理とにおける手順例を模式的に示したものである。
【0028】
ステップS100:リファレンス虹彩データを登録するにあたり、ユーザは、認証装置100にリファレンス虹彩データ登録モードを設定する操作を行う。リファレンス虹彩データ登録モードが設定されたことに応じて、認証装置100の虹彩該当部分抽出部152は、撮像部102を起動させる。虹彩該当部分抽出部152は、起動された撮像部102により得られる撮像画像データを取得する。
ステップS100によっては、図3における手順1として示すように、撮像画像データにおいて眼の部分の画像(眼部分画像D11)が得られる。眼部分画像D11においては、虹彩irと瞳孔ppとが含まれる。虹彩irは、ユーザの目の開き具合や個人差などにより、必ずしも全体が見えるようになってはおらず、同図のように上下の目蓋により隠蔽される部分が存在する場合がある。
【0029】
ステップS102:虹彩該当部分抽出部152は、ステップS100により取得した撮像画像データから虹彩に該当する画像部分に対応する虹彩該当部分データを抽出する。虹彩該当部分抽出部152は、抽出にあたり、エッジ検出によって虹彩irに対する瞳孔ppと白目部分との境界を検出するようにしてよい。
図3においては、手順2として示すように、眼部分画像D11における虹彩irの部分を虹彩該当部分データDir1として抽出した例を示している。
【0030】
なお、虹彩該当部分データDir1は、例えば虹彩irと当該虹彩irの内側の瞳孔ppも含めた領域の画像部分のデータであってもよい。
【0031】
ステップS104:利用可否判定部153は、眼部分画像D11を利用して虹彩全体面積Stを算出する。虹彩全体面積Stは、図3の眼部分画像D11において上下の目蓋により隠蔽されていない虹彩irの部分に加え、上下の目蓋により隠蔽されている虹彩irの部分も含めた、本来の虹彩ir全体の面積である。
利用可否判定部153は、例えば、眼部分画像D11において上下の目蓋により隠蔽されていない虹彩irの半径を計測し、計測した半径に基づいて虹彩全体面積Stを算出することができる。また、虹彩irが全体として楕円形状である場合にも、虹彩irの外枠の湾曲率に基づいて短半径と長半径とを求めて虹彩全体面積Stを算出することができる。
【0032】
ステップS106:利用可否判定部153は、実虹彩面積Soを算出する。実虹彩面積Soは、図3の眼部分画像D11において上下の目蓋により隠蔽されていない虹彩irの面積である。
【0033】
ステップS108:利用可否判定部153は、実虹彩面積Soを有する虹彩該当部分データがリファレンス虹彩データとして利用可能であるか否かを判定する。このため、利用可否判定部153は、以下の式1が満たされているか否かを判定する。
So>St×k1・・・(式1)
k1は係数である。係数k1は、一例として0.9(90%)程度である。係数k1が0.9であるとした場合、利用可否判定部153は、実虹彩面積Soが虹彩全体面積Stの90%より大きければリファレンス虹彩データとして利用可能であると判定する。一方、利用可否判定部153は、実虹彩面積Soが虹彩全体面積Stの90%以下であればリファレンス虹彩データとして利用不可であると判定する。
虹彩全体の面積に対する虹彩該当部分データの面積の割合が少ないと、リファレンス虹彩データとしての信頼性も低くなり、認証にあたって要求される精度の照合処理結果を得ることが難しくなる。当該ステップS108では、虹彩全体の面積に対するリファレンス用の虹彩該当部分データの面積の割合について、要求される照合処理の精度が得られる程度に確保されているか否かを判定するものである。
【0034】
ステップS110:リファレンス虹彩データとして利用不可であると判定された場合、ユーザインターフェース制御部156は、今回の撮像により得られた撮像画像データでは、リファレンス虹彩データとして利用不可である旨のエラーを報知する。エラーの報知の態様としては、表示部103において、リファレンス虹彩データとして利用不可である旨のメッセージを表示させてよい。また、表示部103における表示として、リファレンス虹彩データとして利用不可である旨の内容に加えて、眼の撮像のリトライをユーザに案内するメッセージも表示されてよい。
また、エラーの報知の態様としては、音声によりメッセージを出力するようにしてもよい。
ステップS110の後は、ステップS100に処理が戻され、ユーザは、眼の撮像をし直すことができる。
【0035】
ステップS112:ステップS108によりリファレンス虹彩データとして利用可能であると判定された場合、虹彩データ生成部154は、虹彩該当部分データの正規化を行う。
図3においては、手順3として示すように、虹彩該当部分データDir1を正規化して正規化データD12が生成された例が示されている。同図の正規化データD12は、円形状の虹彩該当部分データDir1を、例えば座標変換により長方形の画像データに変換したものである。
【0036】
ステップS114:虹彩データ生成部154は、ステップS112により得られた正規化データD12から特徴量を抽出する。
ステップS116:虹彩データ生成部154は、ステップS114により抽出した特徴量による虹彩データ(Iris code)であるリファレンス虹彩データを生成する。
図3においては、手順4として示すように、正規化データD12について抽出した特徴量を示すリファレンス虹彩データD13が生成された例を示している。
【0037】
ステップS118:虹彩データ生成部154は、ステップS116により生成したリファレンス虹彩データD13をリファレンス虹彩データ記憶部161に記憶させる。この際、虹彩データ生成部154は、リファレンス虹彩データD13とともに、最後のステップS106により算出された実虹彩面積Soもリファレンス虹彩データ記憶部161に記憶させてよい。このように記憶される実虹彩面積Soは、リファレンス虹彩データが対応する虹彩irの面積を示す。
【0038】
このようにして、リファレンス虹彩データ記憶部161にリファレンス虹彩データが記憶されることにより、リファレンス虹彩データの登録が行われたこととなり、以降において認証装置100での虹彩認証が可能となる。
【0039】
次に、図4のフローチャートを参照して、認証装置100が虹彩認証に関連して実行する処理手順例について説明する。ここで、本実施形態の認証装置100は、虹彩認証と、パスワードの入力によるパスワード認証とのいずれかの認証方法を選択してログイン認証を行うことが可能とされている。そこで、図4では、認証装置100がロック状態のもとで、ログイン認証の認証方法として虹彩認証とパスワード認証との選択肢が提示されたうえで、虹彩認証を選択した場合の処理手順例を示す。
また、図4の説明と並行して、図3の手順5~手順8により示される画像処理の具体例、及び図5による画面遷移についても説明を行う。
【0040】
ステップS200:認証装置100においては、ロック状態のもとで所定の操作が行われたことに応じて認証方法選択画面を表示部103に表示させる。
認証方法選択画面においては、図示は省略するがログイン認証の認証方法として、虹彩認証とパスワード認証との選択肢が提示されている。虹彩認証とパスワード認証との選択肢は、それぞれ対応認証方法を選択する操作が行われるボタンとして認証方法選択画面において配置されてよい。
【0041】
ステップS202:ユーザは、認証方法選択画面に対して虹彩認証とパスワード認証とのうちのいずれかを選択する操作(認証方法選択操作)を行う。操作部104は、ユーザにより行われた認証方法選択操作を受け付ける。
【0042】
ステップS204:制御部105は、ステップS202により操作部104が受け付けた認証方法選択操作により虹彩認証が選択されたか否かを判定する。
【0043】
ステップS206:ステップS204により虹彩認証が選択されたことが判定された場合、虹彩該当部分抽出部152(眼球運動判定部151でもよい)は、撮像部102を起動させる。
ステップS208:虹彩該当部分抽出部152は、ステップS206により起動させた撮像部102が一定期間により撮像して得られる撮像画像データを取得する。この際、虹彩該当部分抽出部152は、一定期間に対応するタイムラプス画像または動画を撮像部102に撮像させてよい。
【0044】
ステップS210:眼球運動判定部151は、ステップS208により取得された撮像画像データを利用して、撮像画像データにおける眼についての眼球運動を検出する。眼球運動判定部151は、撮像画像データにおける眼について眼球運動を行っていることが検出されたか否かを判定する。
眼球運動は、個人により異なる場合がある。そこで、眼球運動判定部151は、虹彩認証の補助手段として、眼球運動の多様な特徴を学習データとして入力して学習させた学習済みモデルを用いて眼球運動の検出を行うようにしてよい。
【0045】
ステップS212:ステップS210にて眼球運動が行われていないことが判定された場合、ユーザインターフェース制御部156は、眼球運動が検出されなかったことについてのユーザへのエラー報知を行う。
【0046】
図5(A)は、眼球運動が検出されなかったことについてのエラー報知が表示部103における報知画面の表示として行われる場合の一態様例を示している。
同図では、報知画面において、眼球運動が検出されなかったことと、眼球運動が検出されやすいように積極的に視点を変えながら眼の撮像をし直してもらうこととをユーザに向けて報知するメッセージが表示された例を示している。例えば、同図の報知画面は、例えば表示面に対するタップ操作などの所定の操作に応じて消去されてよい。
なお、ステップS212によるエラー報知は、音(電子音または音声)によって行われてもよい。
【0047】
ステップS212の処理の後は、ステップS206に処理が戻される。これにより、再度、撮像部102が起動され、ユーザは、眼の撮像をし直すことができる。
【0048】
ステップS214:ステップS210にて眼球運動を行っていることが検出された場合、ユーザインターフェース制御部156は、眼球運動が検出されたことをユーザに報知する。
【0049】
図5(B)は、眼球運動が検出されたことの報知が表示部103における報知画面の表示として行われる場合の一態様例を示している。
同図では、報知画面において、眼球運動が検出されたことから、以降において虹彩認証の処理を行うことをユーザに向けて報知するメッセージが表示された例を示している。例えば、同図の報知画面は、例えば表示面に対するタップ操作などの所定の操作に応じて消去されてよい。なお、ステップS214によるエラー報知も、音(電子音または音声)によって行われてもよい。
【0050】
ステップS216:ステップS214の処理の後、虹彩該当部分抽出部152は、ステップS208により取得した撮像画像データから虹彩に該当する画像部分に対応する虹彩該当部分データを抽出する。
この際、虹彩該当部分抽出部152は、ステップS208により一定期間にわたって撮像して得られた複数のタイムラプス画像(または動画像のフレーム画像)としての撮像画像データのうちから、虹彩認証に用いるのに必要な品質を満たしている撮像画像データを選別(フィルタリング)する。虹彩該当部分抽出部152は、選別した撮像画像データから虹彩該当部分データを抽出する。
【0051】
図3においては、手順5として示すように、ステップS216にて撮像画像データを選別したことで、選別された撮像画像データにおける眼部分画像D21(眼該当部分の一例)の得られたことが示されている。ここで、眼部分画像D21については、撮像のときにユーザが目蓋を十分に開いていなかったため、虹彩irが目蓋に隠蔽されずに現れている部分の面積が、眼部分画像D11よりも少なくなっている例が示されている。
そして、ステップS216の処理が行われることで、図3の手順6として示すように、目蓋に隠蔽されずに現れている虹彩irの部分が、虹彩該当部分データDir2として抽出された。
【0052】
ステップS218:次に、利用可否判定部153は、認証対象虹彩面積Sを算出する。認証対象虹彩面積Sは、ステップS216により抽出された虹彩該当部分データDir2の面積である。利用可否判定部153は、図2のステップS106と同様の処理によって認証対象虹彩面積Sを算出してよい。
【0053】
ステップS220:利用可否判定部153は、今回のステップS216により抽出した虹彩該当部分データが、虹彩認証における照合処理対象として利用可能であるか否かを判定する。このため、利用可否判定部153は、以下の式2が満たされているか否かを判定する。
S>So×k2・・・(式2)
k2は係数である。係数k2は、一例として0.5(50%)程度であってよい。
実虹彩面積Soは、リファレンス虹彩データが対応する虹彩該当部分の面積である。利用可否判定部153は、式2で用いる実虹彩面積Soについて、リファレンス虹彩データ記憶部161に記憶されているリファレンス虹彩データを利用して算出してよい。あるいは、図2のステップS118にてリファレンス虹彩データとともに実虹彩面積Soもリファレンス虹彩データ記憶部161に記憶されている場合には、利用可否判定部153は、リファレンス虹彩データ記憶部161に記憶される実虹彩面積Soを利用してよい。
具体的に、係数k2が0.5であるとした場合、利用可否判定部153は、認証対象虹彩面積Sが実虹彩面積Soの50%より大きければ虹彩認証での照合処理対象として利用可能であると判定する。一方、利用可否判定部153は、認証対象虹彩面積Sが実虹彩面積Soの50未満であれば虹彩認証での照合処理態様として利用不可であると判定する。
【0054】
リファレンス虹彩データが対応する虹彩の面積(実虹彩面積So)に対して、認証対象の虹彩該当部分データの面積の割合が少ないと、認証にあたって要求される精度の照合処理結果を得ることが難しくなる。当該ステップS202では、リファレンス虹彩データの虹彩の面積に対する照合対象の虹彩該当部分データの面積の割合について、要求される照合処理の精度が得られる程度に確保されているか否かを判定するものである。
【0055】
なお、ステップS220において、利用可否判定部153は、式2の実虹彩面積Soに代えて虹彩全体面積Stを用いた以下の式3が満たされているか否かにより照合処理態様として利用可能か否かを判定してもよい。
S>St×k3・・・(式3)
式3における係数k3は、式2における係数k2と異なる値が定められてよい。
【0056】
ステップS220にて照合処理対象として利用不可であると判定された場合には、ステップS212の処理が実行される。
ステップS220からステップS212に至った場合、ユーザインターフェース制御部156は、今回の撮像により得られた撮像画像データでは、認証に利用不可である旨のエラーを報知する。エラーの報知の態様としては、表示部103において、今回の撮像により得られた撮像画像データが認証に利用不可である旨のメッセージを表示させてよい。また、表示部103における表示として、認証に利用不可である旨の内容に加えて、眼の撮像のリトライをユーザに案内するメッセージも表示されてよい。
具体例として、図5(C)は、ステップS220にて照合処理対象として利用不可であると判定された場合に表示部103にて表示される報知画面の一例を示している。同図においては、例えば「十分な面積の虹彩を取得できませんでした。眼を大きく開いて取り直してみてください。」とのメッセージが表示されている。
また、エラーの報知の態様としては、音声によりメッセージを出力するようにしてもよい。
【0057】
ステップS222:ステップS22により照合対象として利用可能であると判定された場合、虹彩データ生成部154は、ステップS216により抽出された虹彩該当部分データの正規化を行う。
図3においては、手順7として示すように、虹彩該当部分データDir2を正規化して正規化データD22が生成された例が示されている。同図に示されるように、正規化データD22は、リファレンス虹彩データD13の基となった正規化データD12の一部領域に対応するものとなる。
【0058】
ステップS224:虹彩データ生成部154は、ステップS222により得られた正規化データD22から特徴量を抽出する。
ステップS226:虹彩データ生成部154は、ステップS224により抽出した特徴量による照合対象虹彩データを生成する。
図3においては、手順8として示すように、正規化データD22について抽出した特徴量を示す照合対象虹彩データD23が生成された例を示している。照合対象虹彩データD23も、リファレンス虹彩データD13の一部領域に対応するものとなる。
【0059】
ステップS228:認証処理部155は、リファレンス虹彩データ記憶部161からリファレンス虹彩データを取得する。
ステップS230:認証処理部155は、ステップS226により生成した照合対象虹彩データとステップS228により取得したリファレンス虹彩データとを照合させる照合処理を実行する。
ステップS230の処理は、図3において手順9として示される。認証処理部155は、照合対象虹彩データD23とリファレンス虹彩データD13において照合対象虹彩データD23が該当する領域とを照合させるようにしている。
上記の照合処理について、認証処理部155は、ハミング距離を用い、例えばXOR回路により、例えば照合対象虹彩データD23とリファレンス虹彩データD13とで照合された(一致した)コードを「0」、照合されなかった(一致しなかった)コードを「1」として、「1」の個数(ハミング距離)の全体に対する割合で照合の判断を行ってよい。
また、認証処理部155は、ハミング距離を用いた一致、不一致の判定に代えて、照合対象虹彩データD23とリファレンス虹彩データD13とで虹彩データ(Iris code)の特徴量の照合結果を学習させた学習済みモデルを用いて一致、不一致の判定を行うことで照合処理を実行してよい。この場合の学習済みモデルは、例えばサポートベクターマシンなどの分類器、古典機械学習、量子機械学習、もしくは深層学習等によるもののいずれかであってよい。
【0060】
ステップS232:認証処理部155は、ステップS230による照合処理の結果、照合対象虹彩データD23がリファレンス虹彩データD13と同一の虹彩に対応するものであるか否かを判定する。
【0061】
ステップS234:ステップS232にて照合対象虹彩データD23がリファレンス虹彩データD13と同一の虹彩に対応するものであると判定された場合、ユーザインターフェース制御部156は、認証装置100のロック状態を解除する。ロック状態の解除に際して、ユーザインターフェース制御部156は、例えば図5(D)に示すようにして、認証が成立したことをユーザに報知するメッセージの画面を表示部103にて表示させてよい。また、ユーザインターフェース制御部156は、認証が成立したことを、音出力部103Aからの音の出力により報知してもよい。ユーザインターフェース制御部156は、例えば図3(C)の画面を所定時間により表示させた後に、例えばホーム画面やアプリケーション画面を表示させてよい。
【0062】
ステップS236:ステップS232にて照合対象虹彩データD23がリファレンス虹彩データD13と同一の虹彩に対応するものでないと判定された場合、ユーザインターフェース制御部156は、ユーザに向けて、表示や音の出力により認証エラーについての報知が認証装置100にて行われるように制御する。
【0063】
上記構成によれば、本実施形態では、撮像画像データの形式である虹彩該当部分データの段階で、ステップS218、S220の処理によって、今回撮像して得られた撮像画像データにおける虹彩が認証処理に利用可能であるか否かを判定するようにされている。これにより、撮像画像データにおける虹彩が認証処理に利用可能でないと判定された場合には、以降の正規化と特徴量の抽出による照合対象虹彩データの生成過程を経る時間を省いて、撮像画像データの取得のし直しを行うことができる。この結果、虹彩認証に要する時間の短縮が図られる。
【0064】
また、本実施形態では、虹彩認証にあたり、ステップS208、S210の処理により、一定期間にわたって得られた撮像画像データを利用して、撮像された眼が眼球運動を行っているか否かを判定するようにされている。そして、撮像された眼が眼球運動を行っていないと判定された場合には、以降の虹彩認証の処理に遷移しないようにされている。
このような構成により、本実施形態においては、例えば人の眼を含む写真や絵などを撮像させて虹彩認証を行うといった不正を有効に防止できる。この結果、虹彩認証のセキュリティの向上が図られる。
【0065】
また、本実施形態においては、例えば眼球運動が検出されない場合、撮像画像データから抽出された虹彩該当部分データがリファレンス虹彩データあるいは照合対象虹彩データとして利用不可であると判定された場合などのようにエラーが生じた場合には、表示や音声による報知を行うようにされている。これにより、ユーザは、どのようなエラーが生じたのかを的確に把握し、眼の撮像のし直しなど対応を適切に行える。また、このような報知が行われることで、視覚障害者や聴覚障害者にも適切に虹彩認証のサービスを提供できる。
【0066】
なお、ステップS210による眼球運動検出の処理は省略されてよい。この場合、ステップS208においては、一定期間に対応する複数の撮像画像データを得ずに、例えば1つの静止画としての撮像画像データを取得してステップS216により虹彩該当部分データを抽出してもよい。
【0067】
なお、図2のフローチャートに示したリファレンス虹彩データの登録に際しても、眼球運動が行われているか否かの検出(ステップS208、S210)と、検出結果に応じた報知(ステップS212、S214)が実行されてよい。
【0068】
なお、本実施形態の認証装置100の制御部105における各機能部のうちの少なくとも一部は、例えば認証装置100と通信可能に接続される他の装置やサーバなどの外部装置に備えられてよい。また、記憶部106も認証装置100と通信可能に接続される他の装置やサーバなどの外部装置に備えられてよい。
この場合において、例えば本実施形態の認証装置100は例えばシンクライアント端末として機能し、サーバに撮像画像データを送信するようにされてよい。この場合のサーバは、受信した撮像画像データに基づいて、眼球運動判定、虹彩該当部分データ抽出、利用可否判定、照合対象虹彩データの生成、リファレンス虹彩データの生成及び登録、認証処理、報知用の表示用データ、音出力用データの認証装置100への送信等を行ってよい。
【0069】
なお、上述の認証装置100等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の認証装置100等としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0070】
100 認証装置、101 通信部、102 撮像部、103 表示部、103A 音出力部、104 操作部、105 制御部、106 記憶部、151 眼球運動判定部、152 虹彩該当部分抽出部、153 利用可否判定部、154 虹彩データ生成部、155 認証処理部、156 ユーザインターフェース制御部、161 リファレンス虹彩データ記憶部
図1
図2
図3
図4
図5