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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118557
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】オゾン発生装置
(51)【国際特許分類】
   C01B 13/11 20060101AFI20230818BHJP
【FI】
C01B13/11 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021566
(22)【出願日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹井 怜
(72)【発明者】
【氏名】吉田 和弘
(72)【発明者】
【氏名】米田 次郎
(72)【発明者】
【氏名】上田 泰稔
(72)【発明者】
【氏名】藤里 淳史
(72)【発明者】
【氏名】重田 京助
【テーマコード(参考)】
4G042
【Fターム(参考)】
4G042CA01
4G042CC23
(57)【要約】
【課題】オゾン発生装置において、装置の大型化や複雑化を抑制する。
【解決手段】筐体と、筐体に設けられて入口部と出口部を有する第1空間部と、筐体に設けられる第2空間部と、第1空間部の内部で入口部と出口部の間に配置される電極と、第2空間部に配置されて電極に電圧を印加可能な高周波電源と、筐体に鉛直方向に沿って配置されると共に上端開口が筐体の外部に開放されて下端開口が第2空間部に連通される排気通路と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に設けられて入口部と出口部を有する第1空間部と、
前記筐体に設けられる第2空間部と、
前記第1空間部の内部で前記入口部と前記出口部の間に配置される電極と、
前記第2空間部に配置されて前記電極に電圧を印加可能な高周波電源と、
前記筐体に鉛直方向に沿って配置されると共に上端開口が前記筐体の外部に開放されて下端開口が前記第2空間部に連通される排気通路と、
を備えるオゾン発生装置。
【請求項2】
前記第1空間部は、前記筐体における鉛直方向の上部に配置され、前記第2空間部は、前記筐体における前記第1空間部より鉛直方向の下部に配置され、前記排気通路は、前記第1空間部を鉛直方向に貫通して配置される、
請求項1に記載のオゾン発生装置。
【請求項3】
前記第2空間部に外気を取り込む外気取込口が設けられ、前記高周波電源は、前記第2空間部における前記外気取込口と前記下端開口との間に配置される、
請求項1または請求項2に記載のオゾン発生装置。
【請求項4】
外気を前記外気取込口から前記第2空間部に取り入れるための外気取込案内部が設けられる、
請求項3に記載のオゾン発生装置。
【請求項5】
前記外気取込口から取り込まれた外気を前記高周波電源を通して前記下端開口に導く外気案内部が設けられる、
請求項3または請求項4に記載のオゾン発生装置。
【請求項6】
前記第1空間部と前記第2空間部は、水平方向に沿う仕切板により仕切られ、前記仕切板は、前記外気取込口から前記下端開口に向けて鉛直方向の上方に向けて傾斜して配置される、
請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のオゾン発生装置。
【請求項7】
前記排気通路は、前記上端開口と前記下端開口との間に外気を取り込む補助外気取込口が設けられる、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のオゾン発生装置。
【請求項8】
前記電極は、棒状をなす複数の電極本体を有し、前記電極本体は、長手方向の端部が前記排気通路に延出される、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のオゾン発生装置。
【請求項9】
前記高周波電源は、複数設けられ、複数の前記高周波電源は、前記第2空間部に区画された複数の電源配置部に個別に配置される、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のオゾン発生装置。
【請求項10】
前記排気通路は、前記複数の電源配置部に対応して複数設けられる、
請求項9に記載のオゾン発生装置。
【請求項11】
前記入口部は、前記筐体の前面に設けられ、前記出口部は、前記筐体の後面または対向する側面に設けられ、前記入口部から前記出口部への流体流れを形成する送風機が前記第1空間部に配置される、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のオゾン発生装置。
【請求項12】
前記出口部は、一方の前記側面に設けられる第1出口部と、他方の前記側面に設けられる第2出口部とを有し、前記送風機は、前記第1出口部に設けられる第1送風機と、前記第2出口部に設けられる第2送風機とを有し、前記入口部から前記第1出口部に至る第1流路と、前記入口部から前記第2出口部に至る第2流路とを区画する流路仕切板が設けられる、
請求項11に記載のオゾン発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オゾン発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なオゾン発生装置は、電極と、高周波電源とを備える。電極は、高周波電源から交流電圧が印加されると沿面放電を生じ、放電空間を通過する空気(酸素)にエネルギーが付与され、解離または励起された酸素の一部がオゾンに変化する。高周波電源は、電極に交流電圧を印加することから高温化し、電極高に印加する交流電圧が低下するおそれがある。そのため、オゾン発生装置は、高周波電源を冷却する冷却装置が必要になる。冷却装置を備えたオゾン発生装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-005166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のオゾン発生装置は、電極と高周波電源とをそれぞれ別の空間部に配置し、高周波電源を冷却するためのファンを設けている。そのため、ファンを配置するためのスペースが必要になり、装置の大型化および複雑化を招いてしまうという課題がある。
【0005】
本開示は、上述した課題を解決するものであり、装置の大型化や複雑化を抑制するオゾン発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本開示のオゾン発生装置は、筐体と、前記筐体に設けられて入口部と出口部を有する第1空間部と、前記筐体に設けられる第2空間部と、前記第1空間部の内部で前記入口部と前記出口部の間に配置される電極と、前記第2空間部に配置されて前記電極に電圧を印加可能な高周波電源と、前記筐体に鉛直方向に沿って配置されると共に上端開口が前記筐体の外部に開放されて下端開口が前記第2空間部に連通される排気通路と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示のオゾン発生装置によれば、装置の大型化や複雑化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態のオゾン発生装置を表す概略斜視図である。
図2図2は、オゾン発生装置を表す正面図である。
図3図3は、オゾン発生装置の内部構造を表す側面図である。
図4図4は、オゾン発生装置の内部構造を表す上部平面図である。
図5図5は、オゾン発生装置の内部構造を表す下部平面図である。
図6図6は、第2実施形態のオゾン発生装置を表す概略斜視図である。
図7図7は、第3実施形態のオゾン発生装置を表す正面図である。
図8図8は、第4実施形態のオゾン発生装置の内部構造を表す側面図である。
図9図9は、第5実施形態のオゾン発生装置の内部構造を表す側面図である。
図10図10は、第6実施形態のオゾン発生装置の正面図である。
図11図11は、第7実施形態のオゾン発生装置を表す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
【0010】
[第1実施形態]
<オゾン発生装置の概略構成>
図1は、オゾン発生装置を表す概略斜視図である。
【0011】
図1に示すように、オゾン発生装置10は、筐体11と、第1空間部12と、第2空間部13と、電極14と、高周波電源15と、排気通路16とを備える。
【0012】
筐体11は、中空の箱型形状をなす。第1空間部12は、筐体11における鉛直方向の上部に設けられる。第2空間部13は、筐体11における第1空間部12よりも鉛直方向の下部に設けられる。第1空間部12は、入口部21と出口部22を有する。入口部21と出口部22は、筐体11の水平方向に沿って配置される。入口部21は、筐体11の前面11aに設けられ、出口部22は、筐体11の各側面11c,11dにおける後面11b側に設けられる。本実施形態では、出口部22は、2個有し、それぞれ各側面11c,11dに設けられるが、数や位置は限定されない。出口部22は、後面11bに設けられていてもよいし、数は、1個または3個以上でもよい。
【0013】
電極14は、第1空間部12の内部に配置される。電極14は、入口部21と出口部22の間に配置される。高周波電源15は、第2空間部13に配置される。本実施形態では、2個の高周波電源15が設けられるが、高周波電源15の数は、発生させるオゾンZの量に応じて適宜設定すればよいものであり、1個でもよく、3個以上であってもよい。2個の高周波電源15は、電極14に接続され、電極14に電圧を印加可能である。
【0014】
排気通路16は、筐体11の内部に鉛直方向に沿って配置される。本実施形態では、2個の排気通路16が設けられるが、排気通路16の数は、高周波電源15の数に合わせて設定することが好ましい。但し、排気通路16の数は、高周波電源15の数に拘わらず、適宜設定すればよいものであり、1個でもよく、3個以上であってもよい。2個の排気通路16は、筐体11の各側面11c,11d側にそれぞれ配置される。排気通路16は、上端開口16aが筐体11の上面11eを通して外部に開放され、下端開口16bが第2空間部13に連通される。
【0015】
<オゾン発生装置の具体的構成>
以下、オゾン発生装置の構成を具体的に説明する。図2は、オゾン発生装置を表す正面図、図3は、オゾン発生装置の内部構造を表す側面図、図4は、オゾン発生装置の内部構造を表す上部平面図、図5は、オゾン発生装置の内部構造を表す下部平面図である。
【0016】
図2から図5に示すように、筐体11は、上部に第1空間部12が配置され、下部に第2空間部13が配置される。筐体11は、鉛直方向における中間部より下方側に仕切板31が配置される。仕切板31は、水平方向に沿って配置されることで、筐体11の内部を上下に区画し、第1空間部12と第2空間部13とを形成する。
【0017】
第1空間部12は、電極14と遠心ファン(送風機)32が配置される。電極14と遠心ファン32は、水平方向に沿って直列に配置される。電極14は、ケーシング14aと、複数の電極本体14bとを有する。ケーシング14aは、水平方向に沿った中心軸O1を有する円筒形状をなす。複数の電極本体14bは、棒状をなし、ケーシング14aの内部に配置される。複数の電極本体14bは、中心軸O1に直交する水平方向に沿って配置されると共に、鉛直方向に間隔を空けて配置される。複数の電極本体14bは、長手方向の各端部がケーシング14aに支持される。なお、電極本体14bは、図示しないが、セラミックス製の円筒管の内部にある金属電極と、円筒管の外部表面にある電極とから構成される。そして、電極本体14bに円筒管の外部表面の電極領域がオゾン発生領域Sとなる。但し、電極本体14bは、この構成に限定されるものではない。
【0018】
遠心ファン32は、入口部21から出口部22への流体流れを形成する。遠心ファン32は、図示しないが、円筒形状をなす外筒の内部に翼が回転自在に支持され、モータにより翼を回転可能である。電極14と遠心ファン32は、中心軸O1が共通の中心となるように同心状に配置される。そして、電極14は、ケーシング14aの一方側に入口部21が配置され、他方側にインレットガイドベーン14cが設けられる。遠心ファン32は、電極14のインレットガイドベーン14cに接続するように配置される。一方、各出口部22は、筐体11の各側面11c,11dにおける後面11b側に設けられる。遠心ファン32は、出口側が出口部22に連通するように配置される。
【0019】
第2空間部13は、2個の高周波電源15と、1個のファン用電源33が配置される。各高周波電源15は、それぞれ筐体11の各側面11c,11dに近接して配置され、ファン用電源33は、各高周波電源15の間に配置される。各高周波電源15は、図示しない接続線を介して電極14に接続される。図示しない操作装置が操作されることで、高周波電源15から電極14に電流が流れ、所定の電圧が印加される。また、ファン用電源33は、図示しない接続線を介して遠心ファン32のモータに接続される。操作装置が操作されることで、ファン用電源33から遠心ファン32に電流が流れ、遠心ファン32が駆動する。
【0020】
排気通路16は、筐体11の第1空間部12を鉛直方向に貫通して配置される。排気通路16は、筐体11の各側面11c,11dに沿うと共に、前面11a側に近接して配置される。すなわち、排気通路16は、筐体11の各側面11c,11dの内側で、各側面11c,11dを含む4個の隔壁により構成される通路である。各排気通路16は、それぞれ鉛直方向の上下が貫通するように、上端開口16aと下端開口16bが形成される。各排気通路16は、それぞれ上端開口16aが筐体11の上面11eを通して外部に開放され、下端開口16bが第2空間部13に連通される。排気通路16は、四角筒形状をなすが、この形状に限定されるものではなく、円筒形状や多角筒形状であってもよい。また、排気通路16は、長手方向(鉛直方向)に沿って通路面積が一定であるが、延長方向の上方に向けて通路面積が大きくなったり、小さくなったりしてもよい。さらに、排気通路16は、水平方向に直交する鉛直方向に沿って配置されるが、水平方向に対して90度以下の範囲で傾斜するように配置してもよい。
【0021】
筐体11は、第2空間部13に外気を取り込む外気取込口34が設けられる。外気取込口34は、筐体11の後面11bに、各高周波電源15に対向する位置にそれぞれ開口して設けられる。そのため、各高周波電源15は、第2空間部13における各外気取込口34と排気通路16の下端開口16bとの間に配置されることとなる。なお、筐体11の側面視(図3)にて、外気取込口34と高周波電源15と下端開口16bとが左右方向(水平方向)に沿って並ぶように配置したが、この構成に限定されない。例えば、高周波電源15の上方に下端開口16bを配置してもよい。
【0022】
筐体11は、仕切板31の下部に2個の外気案内部35が設けられる。外気案内部35は、矩形の板形状をなし、仕切板31の下面と筐体11の前面11aおよび後面11bに固定される。外気案内部35は、鉛直方向の長さが第2空間部13の高さより短い。外気案内部35は、各高周波電源15とファン用電源33との間にそれぞれ配置される。外気案内部35は、外気取込口34から取り込まれた外気を、高周波電源15を通して排気通路16の下端開口16bに導く。なお、2個の外気案内部35は、仕切板31の変形を抑制する補強用リブとしても機能する。
【0023】
<オゾン発生装置の作用>
図3および図4に示すように、オゾン発生装置10にて、遠心ファン32は、ファン用電源33から電流が供給されて駆動し、入口部21から外部の空気Aを第1空間部12に吸入する。このとき、電極14は、高周波電源15から交流電圧が印加されると、沿面放電を生じる。すると、オゾン発生領域Sである放電空間に空気Aが通過することで、エネルギーが付与されて解離または励起された酸素の一部がオゾンZに変化する。発生したオゾンZは、遠心ファン32の風力により各出口部22から外部に排出される。
【0024】
高周波電源15は、電極14に電圧を印加することで発熱して高温になる。このとき、高周波電源15により温度上昇した第2空間部13の空気が下端開口16b側に流れ、下端開口16bから排気通路16を上昇する。一方、第2空間部13の空気が排気通路16を上昇することで、第2空間部13を通して外気取込口34から外気が筐体11の内部の第2空間部13に引き込まれる。すなわち、外気(空気)が冷却空気Cとして外気取込口34から第2空間部13に取り込まれ、加熱した高周波電源15を冷却する。すなわち、排気通路16の煙突効果により、外部からの冷却空気Cが外気取込口34から第2空間部13に取り込まれ、高周波電源15を冷却する。高周波電源15を冷却した冷却空気Cは、下端開口16bから排気通路16に入り、排気通路16を通って上昇し、上端開口16aから排出される自然な空気の流れが発生する。外気取込口34から第2空間部13に取り込まれた冷却空気Cは、外気案内部35に案内され、高周波電源15に効率良く導かれ、下端開口16bに流れる。そのため、温度上昇した高周波電源15は、自身の発熱により外部から取り込まれた冷却空気Cにより継続的に冷却されることとなる。
【0025】
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態のオゾン発生装置を表す概略斜視図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0026】
図6に示すように、オゾン発生装置10Aは、筐体11と、第1空間部12と、第2空間部13と、電極14と、高周波電源15と、排気通路16Aとを備える。
【0027】
筐体11、第1空間部12、第2空間部13、電極14、高周波電源15は、第1実施形態と同様であり、排気通路16Aは、第1実施形態と相違する。
【0028】
排気通路16Aは、筐体11の第1空間部12を鉛直方向に貫通して配置される。排気通路16Aは、筐体11の各側面11c,11dに沿うと共に、前面11a側に近接して配置される。各排気通路16Aは、それぞれ上端開口16aが筐体11の上面11eを通して外部に開放され、下端開口16bが第2空間部13に連通される。
【0029】
また、排気通路16Aは、補助外気取込口41を有する。補助外気取込口41は、排気通路16Aにおける上端開口16aと下端開口26bとの間に設けられる。補助外気取込口41は、排気通路16Aにおける上端開口16aと下端開口26bとの間で、筐体11の各側面11c,11dに開口する開口である。そのため、補助外気取込口41は、外部の空気を排気通路16Aに内部に取り込むことができる。なお、補助外気取込口41は、排気通路16Aにおける下端開口26b側に配置されることが好ましいが、上端開口16aと下端開口26bとの中間部や上端開口16a側に配置してもよい。
【0030】
オゾン発生装置10Aにて、遠心ファン32の駆動により入口部21から吸入された空気Aに対して、電極14がオゾン発生領域Sで放電すると、オゾンZが発生する。発生したオゾンZは、遠心ファン32の風力により出口部22から外部に排出される。
【0031】
このとき、高周波電源15により発熱して温度上昇した第2空間部13の空気が下端開口16b側に流れ、下端開口16bから排気通路16Aを上昇する。一方、第2空間部13の空気が排気通路16Aを上昇することで、第2空間部13を通して外気取込口34から外気が筐体11の内部の第2空間部13に引き込まれる。すなわち、外気(空気)が冷却空気Cとして外気取込口34から第2空間部13に取り込まれ、発熱した高周波電源15を冷却する。また、このとき、外気(空気)が補助外気取込口41から排気通路16Aに取り込まれる。すると、補助外気取込口41から取り込まれた空気により排気通路16Aの煙突効果が助長される。すなわち、排気通路16Aの煙突効果により、外部からの冷却空気Cが外気取込口34からより多く第2空間部13に取り込まれ、温度上昇した高周波電源15が冷却空気Cにより効率良く冷却されることとなる。
【0032】
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態のオゾン発生装置を表す正面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0033】
図7に示すように、オゾン発生装置10Bは、筐体11と、第1空間部12と、第2空間部13と、電極14Aと、高周波電源15と、排気通路16とを備える。
【0034】
筐体11、第1空間部12、第2空間部13、高周波電源15、排気通路16は、第1実施形態と同様であり、電極14Bは、第1実施形態と相違する。
【0035】
電極14Bは、ケーシング14aと、複数の電極本体14bとを有する。複数の電極本体14bは、棒状をなし、ケーシング14aの内部に配置される。複数の電極本体14bは、中心軸O1に直交する水平方向に沿って配置されると共に、鉛直方向に間隔を空けて配置される。複数の電極本体14bは、長手方向の各端部がケーシング14aを貫通して支持される。複数の電極本体14bは、各端部が排気通路16に延出される。すなわち、複数の電極本体14bは、長手方向の各端部がケーシング14aを貫通し、排気通路16に配置される。
【0036】
オゾン発生装置10Bにて、遠心ファン32の駆動により入口部21から吸入された空気Aに対して、電極14Bがオゾン発生領域Sで放電すると、オゾンZが発生する。発生したオゾンZは、遠心ファン32の風力により出口部22から外部に排出される。
【0037】
このとき、高周波電源15により発熱して温度上昇した第2空間部13の空気が下端開口16b側に流れ、下端開口16bから排気通路16を上昇する。一方、第2空間部13の空気が排気通路16を上昇することで、第2空間部13を通して外気取込口34から外気が筐体11の内部の第2空間部13に引き込まれる。すなわち、外気(空気)が冷却空気Cとして外気取込口34から第2空間部13に取り込まれ、発熱した高周波電源15を冷却する。すなわち、排気通路16の煙突効果により、外部からの冷却空気Cが外気取込口34から第2空間部13に取り込まれ、高周波電源15を冷却する。高周波電源15を冷却した冷却空気Cは、下端開口16bから排気通路16に入り、排気通路16を通って上昇し、上端開口16aから排出される自然な空気の流れが発生する。そのため、温度上昇した高周波電源15は、自身の発熱により外部から取り込まれた冷却空気Cで継続的に冷却されることとなる。
【0038】
また、電極14Bは、複数の電極本体14bの端部が排気通路16に延出される。そのため、排気通路16を上昇する冷却空気Cは、高温の電極本体14bにより加熱される。すると、排気通路16を上昇する冷却空気Cの加熱により排気通路16の煙突効果が助長される。すなわち、排気通路16の煙突効果により、外部からの冷却空気Cが外気取込口34からより多く第2空間部13に取り込まれ、温度上昇した電極14Bが冷却空気Cにより効率良く冷却されることとなる。また、電極14Bは、高温の電極本体14bが排気通路16を上昇する冷却空気Cにより冷却される。そのため、電極14Bは、オゾン発生領域Sにおける温度が低下し、熱分解反応によるオゾンZの発生量の低下が抑制される。
【0039】
[第4実施形態]
図8は、第4実施形態のオゾン発生装置の内部構造を表す側面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】
図8に示すように、オゾン発生装置10Cは、筐体11と、第1空間部12と、第2空間部13と、電極14と、高周波電源15と、排気通路16とを備える。
【0041】
筐体11、第1空間部12、第2空間部13、電極14、高周波電源15、排気通路16は、第1実施形態と同様である。
【0042】
筐体11は、外気取込口34に外気取込案内部51が設けられる。外気取込口34は、筐体11の第2空間部13に外気を取り込むものである。外気取込口34は、筐体11の後面11bに高周波電源15に対向して設けられる開口である。外気取込案内部51は、外気を外気取込口34から第2空間部43に効率良く取り入れるためのものである。外気取込案内部51は、具体的に、外気取込口34から第2空間部13に取り込む外気の流量を増加させたり、外気の流速を増加させたりすることで、吸込み性能を向上させる機能を有する。外気取込案内部51は、例えば、ルーバーであるが、ルーバーに限らず、スリット、ベルマウス、メッシュ部材、多孔板(パンチングメタル)などであってもよい。
【0043】
オゾン発生装置10Cにて、遠心ファン32の駆動により入口部21から吸入された空気Aに対して、電極14がオゾン発生領域Sで放電すると、オゾンZが発生する。発生したオゾンZは、遠心ファン32の風力により出口部22から外部に排出される。
【0044】
このとき、高周波電源15により発熱して温度上昇した第2空間部13の空気が下端開口16b側に流れ、下端開口16bから排気通路16Aを上昇する。一方、第2空間部13の空気が排気通路16Aを上昇することで、第2空間部13を通して外気取込口34から外気が筐体11の内部の第2空間部13に引き込まれる。すなわち、外気(空気)が冷却空気Cとして外気取込口34から第2空間部13に取り込まれ、温度上昇した高周波電源15を冷却する。外気は、外気取込案内部51により外気取込口34から第2空間部13に効率良く取り込まれる。すなわち、排気通路16の煙突効果により、外部からの冷却空気Cが外気取込口34からより多く第2空間部13に取り込まれ、温度上昇した高周波電源15が冷却空気Cにより効率良く冷却されることとなる。
【0045】
[第5実施形態]
図9は、第5実施形態のオゾン発生装置の内部構造を表す側面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0046】
図9に示すように、オゾン発生装置10Dは、筐体11と、第1空間部12と、第2空間部13と、電極14と、高周波電源15と、排気通路16とを備える。
【0047】
筐体11、第1空間部12、第2空間部13、電極14、高周波電源15、排気通路16は、第1実施形態と同様である。
【0048】
筐体11は、上部に第1空間部12が配置され、下部に第2空間部13が配置される。筐体11は、内部に水平方向に沿って仕切板31Dが配置されることで、筐体11の内部を第1空間部12と第2空間部13に区画される。仕切板31Dは、第1仕切板31aと、第2仕切板31bとを有する。第1仕切板31aは、筐体11の後面11bと、排気通路16の下端開口16bとの間に配置される。第2仕切板31bは、筐体1の前面11aと排気通路16の下端開口16bとの間に配置される。第1仕切板31aは、後面11bに設けられた外気取込口34から下端開口16bに向けて、鉛直方向の上方に向けて傾斜して配置される。第2仕切板31bは、前面11aから下端開口16bに向けて鉛直方向の上方に向けて傾斜して配置される。すなわち、第2空間部13は、仕切板31Dにより構成される天井部が、少なくとも外気取込口34から下端開口16bに向けて漸次高くなるように傾斜している。
【0049】
なお、第1仕切板31aおよび第2仕切板31bを平面形状としたが、例えば、鉛直方向の上方に突出する湾曲形状などとしてもよい。また、仕切板31Dを、2個の第1仕切板31aと第2仕切板31bとから構成したが、3個以上としてもよい。さらに、排気通路16が筐体11の前面11aに接して設けられている場合、1個の第1仕切板31aだけで構成してもよい。
【0050】
オゾン発生装置10Dにて、遠心ファン32の駆動により入口部21から吸入された空気Aに対して、電極14がオゾン発生領域Sで放電すると、オゾンZが発生する。発生したオゾンZは、遠心ファン32の風力により出口部22から外部に排出される。
【0051】
このとき、高周波電源15により発熱して温度上昇した第2空間部13の空気が下端開口16b側に流れ、下端開口16bから排気通路16Aを上昇する。一方、第2空間部13の空気が排気通路16Aを上昇することで、第2空間部13を通して外気取込口34から外気が筐体11の内部の第2空間部13に引き込まれる。すなわち、外気(空気)が冷却空気Cとして外気取込口34から第2空間部13に取り込まれ、温度上昇した高周波電源15を冷却する。外気取込口34から取り込まれた外気は、傾斜する仕切板31Dにより案内されることで、下端開口16bに円滑に流れる。すなわち、排気通路16の煙突効果並びに仕切板31Dの案内効果により、外部からの冷却空気Cが外気取込口34からより多く第2空間部13に取り込まれ、温度上昇した高周波電源15が冷却空気Cにより効率良く冷却されることとなる。
【0052】
[第6実施形態]
図10は、第6実施形態のオゾン発生装置の正面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0053】
図10に示すように、オゾン発生装置10Eは、筐体11と、第1空間部12と、第2空間部13Eと、電極14と、高周波電源15と、排気通路16とを備える。
【0054】
筐体11、第1空間部12、電極14、高周波電源15、排気通路16は、第1実施形態と同様であり、第2空間部13は、第1実施形態と相違する。
【0055】
筐体11は、上部に第1空間部12が配置され、下部に第2空間部13が配置される。筐体11は、内部に水平方向に沿って仕切板31が配置されることで、筐体11の内部を第1空間部12と第2空間部13に区画される。第2空間部13Eは、2個の区画板61により3個の電源配置部13a,13b,13cが区画される。2個の高周波電源15は、それぞれ電源配置部13a,13bに配置される。ファン用電源33は、電源配置部13cに配置される。高周波電源15は、筐体11の各側面11c,11dに近接して設けられた電源配置部13a,13bに配置され、ファン用電源33は、電源配置部13a,13bの間の電源配置部13cに配置される。
【0056】
2個の排気通路16は、筐体11の各側面11c,11dに沿って配置される。各排気通路16は、それぞれ上端開口16aが筐体11の上面11eを通して外部に開放され、下端開口16bが第2空間部13における各電源配置部13a,13bに連通される。また、外気取込口34は、各電源配置部13a,13bに設けられる。
【0057】
なお、2個の高周波電源15と1個のファン用電源33を設け、第2空間部13Eを区画した3個の電源配置部13a,13b,13cにそれぞれ配置したが、電源配置部の数は、高周波電源15やファン用電源33の数に応じて適宜設定すればよい。
【0058】
オゾン発生装置10Eにて、遠心ファン32の駆動により入口部21から吸入された空気Aに対して、電極14がオゾン発生領域Sで放電すると、オゾンZが発生する。発生したオゾンZは、遠心ファン32の風力により出口部22から外部に排出される。
【0059】
このとき、各高周波電源15により発熱して温度上昇した電源配置部13a,13bの空気がそれぞれ下端開口16b側に流れ、下端開口16bから各排気通路16を上昇する。一方、電源配置部13a,13bの空気が排気通路16を上昇することで、第2空間部13を通して各外気取込口34から外気が筐体11の内部の第2空間部13に引き込まれる。すなわち、外気(空気)が冷却空気Cとして外気取込口34から各電源配置部13a,13bに取り込まれ、温度上昇した高周波電源15をそれぞれ冷却する。外気取込口34から取り込まれた外気(冷却空気C)は、区画板61により冷却が不要な電源配置部13cには流れず、冷却が必要な電源配置部13a,13bに流れる冷却空気Cが減ることはない。すなわち、排気通路16の煙突効果並びに区画板61の案内効果により、外部からの冷却空気Cが外気取込口34からより多く電源配置部13a,13bに流れ、温度上昇した各高周波電源15が冷却空気Cにより効率良く冷却されることとなる。
【0060】
[第7実施形態]
図11は、第7実施形態のオゾン発生装置を表す概略斜視図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0061】
図11に示すように、オゾン発生装置10Fは、筐体11と、第1空間部12と、第2空間部13と、電極14と、高周波電源15と、排気通路16とを備える。
【0062】
入口部21は、筐体11の前面11aに設けられ、出口部22は、筐体11の対向する側面11c,11dに設けられる。出口部22は、一方の側面11cに設けられる第1出口部22aと、他方の側面11dに設けられる第2出口部22bとを有する。第1空間部12は、2個の軸流ファン(送風機)81,82が配置される。第1軸流ファン(第1送風機)81は、第1出口部22aに隣接して設けられ、第2軸流ファン(第2送風機)82は、第2出口部22bに隣接して設けられる。
【0063】
筐体11は、第1流路と第2流路を区画する流路仕切板83が設けられる。流路仕切板83は、第1空間部12にて、入口部21から第1出口部22aに至る第1流路と、入口部21から第2出口部22bに至る第2流路とを区画する。そのため、第1軸流ファン81は、入口部21から第1出口部22aに至る第1流路の流体流れを形成する。第2軸流ファン82は、入口部21から第2出口部22bに至る第1流路の流体流れを形成する。
【0064】
オゾン発生装置10Fにて、軸流ファン81,82の駆動により入口部21から吸入された空気Aに対して、電極14がオゾン発生領域Sで放電すると、オゾンZが発生する。発生したオゾンZは、軸流ファン81,82の風力により第1出口部22aおよび第2出口部22bから外部に排出される。
【0065】
このとき、各高周波電源15により発熱して温度上昇した電源配置部13a,13bの空気がそれぞれ下端開口16b側に流れ、下端開口16bから各排気通路16を上昇する。一方、第2空間部13の空気が排気通路16を上昇することで、第2空間部13を通して各外気取込口34から外気が筐体11の内部の第2空間部13に引き込まれ、温度上昇した高周波電源15をそれぞれ冷却する。
【0066】
なお、第1空間部12に1個の電極14を設けたが、第1流路と第2流路のそれぞれに電極14を配置してもよい。
【0067】
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係るオゾン発生装置は、筐体11と、筐体11に設けられて入口部21と出口部22を有する第1空間部12と、筐体11に設けられる第2空間部13,13Eと、第1空間部12の内部で入口部21と出口部22の間に配置される電極14,14Bと、第2空間部13,13Eに配置されて電極14,14Bに電圧を印加可能な高周波電源15と、筐体11に鉛直方向に沿って配置されると共に上端開口16aが筐体11の外部に開放されて下端開口16bが第2空間部13,13Eに連通される排気通路16,16Aとを備える。
【0068】
第1の態様に係るオゾン発生装置によれば、電極14,14Bは、高周波電源15から電圧が印加されて放電し、オゾンZを発生させることから、高周波電源15は、発熱して高温になる。このとき、高周波電源15により温度上昇した第2空間部13,13Eの空気が下端開口16bから排気通路16に入って上昇し、上端開口16aから外部に排出される。一方、第2空間部13,13Eは、空気が排気通路16を上昇することで外気(冷却空気C)が取り込まれ、温度上昇した高周波電源15を冷却する。すなわち、排気通路16,16Aの煙突効果により、外部からの冷却空気Cが第2空間部13,13Eに取り込まれて高周波電源15を冷却し、排気通路16を通って外部に排出される自然な流れが発生する。そのため、温度上昇した高周波電源15は、自身の発熱により外部から取り込まれた冷却空気Cにより継続的に冷却される。その結果、高周波電源15を冷却するためのファンなどの設備が不要となり、装置の大型化や複雑化を抑制することができる。
【0069】
第2の態様に係るオゾン発生装置は、第1空間部12が筐体11における鉛直方向の上部に配置され、第2空間部13,13Eが筐体11における第1空間部12より鉛直方向の下部に配置され、排気通路16,16Aが第1空間部12を鉛直方向に貫通して配置される。これにより、電極14,14Bと高周波電源15を効率良く配置することができると共に、高周波電源15を冷却した冷却空気Cが電極14,14Bに接触することなく、排気通路16により適切に排出することができる。
【0070】
第3の態様に係るオゾン発生装置は、第2空間部13,13Eに外気を取り込む外気取込口34が設けられ、高周波電源15が第2空間部13,13Eにおける外気取込口34と下端開口16bとの間に配置される。これにより、外部からの冷却空気Cが外気取込口34から第2空間部13,13Eに入って高周波電源15を冷却し、排気通路16に流れる自然な流れが発生し、温度上昇した高周波電源15を効率的に冷却することができる。
【0071】
第4の態様に係るオゾン発生装置は、外気を外気取込口34から第2空間部13,13Eに取り入れるための外気取込案内部51が設けられる。これにより、外気取込案内部51は、外気取込口34から第2空間部13,13Eに取り込む外気の流量を増加させたり、外気の流速を増加させたりすることで、吸込み性能を向上させる。そのため、外気取込口34から第2空間部13に取り込まれた冷却空気Cにより、温度上昇した高周波電源15を効率良く冷却することができる。
【0072】
第5の態様に係るオゾン発生装置は、外気取込口34から取り込まれた外気を高周波電源15を通して下端開口16bに導く外気案内部35が設けられる。これにより、外気取込口34から第2空間部13,13Eに取り込まれた冷却空気Cは、外気案内部35により高周波電源15を通して排気通路16の下端開口16bに導かれることとなり、温度上昇した高周波電源15を効率良く冷却することができる。また、外気案内部35は、仕切板31の変形を抑制する補強用リブとしても機能するため、筐体11の剛性を向上することができる。
【0073】
第6の態様に係るオゾン発生装置は、第1空間部12と第2空間部13,13Eが水平方向に沿う仕切板31Dにより仕切られ、仕切板31Dが外気取込口34から下端開口16bに向けて鉛直方向の上方に向けて傾斜して配置される。これにより、外気取込口34から取り込まれた冷却空気Cは、傾斜する仕切板31Dにより案内されることで、下端開口16bに円滑に流れることとなり、温度上昇した高周波電源15を効率良く冷却することができる。
【0074】
第7の態様に係るオゾン発生装置は、排気通路16Aにおける上端開口16aと下端開口16bとの間に外気を取り込む補助外気取込口41が設けられる。これにより、第2空間部13の空気が排気通路16Aを上昇すると、外気が外気取込口34から第2空間部13に取り込まれると共に、外気が補助外気取込口41から排気通路16Aに取り込まれる。すると、補助外気取込口41から取り込まれた空気により排気通路16Aの煙突効果が助長されることとなり、温度上昇した高周波電源15を効率良く冷却することができる。
【0075】
第8の態様に係るオゾン発生装置は、電極14Bが棒状をなす複数の電極本体14bを有し、電極本体14bにおける長手方向の端部が排気通路16に延出される。これにより、排気通路16,16Aを上昇する冷却空気Cは、高温の電極本体14bにより加熱され、排気通路16,16Aの煙突効果を助長することができ、温度上昇した電極14Bを効率良く冷却することができる。また、電極14Bは、高温の電極本体14bが排気通路16,16Aを上昇する冷却空気Cにより冷却されることから、オゾン発生領域Sにおける電極本体14bの温度が低下し、熱分解反応によるオゾンZの発生量の低下を抑制することができる。
【0076】
第9の態様に係るオゾン発生装置は、高周波電源15が複数設けられ、複数の高周波電源15が第2空間部13Eに区画された複数の電源配置部13a,13bに個別に配置される。これにより、外気取込口34から取り込まれた外気は、冷却が不要な電源配置部13cには流れず、冷却が必要な電源配置部13a,13bに流れることとなり、温度上昇した各高周波電源15を効率良く冷却することができる。
【0077】
第10の態様に係るオゾン発生装置は、排気通路16が複数の電源配置部13a,13bに対応して複数設けられる。これにより、高周波電源15を冷却した電源配置部13a,13bの冷却空気Cを各排気通路16により効率良く排出することができる。
【0078】
第11の態様に係るオゾン発生装置は、入口部21が筐体11の前面11aに設けられ、出口部22が筐体11の後面11bまたは対向する側面11c,11dに設けられ、入口部21から出口部22への流体流れを形成する遠心ファン(送風機)32または軸流ファン(送風機)81,82が第1空間部12に配置される。これにより、発生したオゾンZを効率良く排出することができる。
【0079】
第12の態様に係るオゾン発生装置は、出口部22として、一方の側面11cに設けられる第1出口部22aと、他方の側面11dに設けられる第2出口部22bとを設け、第1出口部22aに設けられる第1軸流ファン(第1送風機)81と、第2出口部22bに設けられる第2軸流ファン(第2送風機)82とを設け、入口部21から第1出口部22aに至る第1流路と、入口部21から第2出口部22bに至る第2流路とを区画する流路仕切板83が設けられる。これにより、電極14から第1出口部22aに流れるオゾンZの流量と、電極14から第2出口部22bに流れるオゾンZの流量を均一として発生したオゾンZを効率良く排出することができる。
【0080】
なお、上述した実施形態では、電極14,14Bと遠心ファン32が直列になるように接続して第1空間部12に配置したが、この構成に限定されるものではない。すなわち、電極14,14Bと遠心ファン32とは、接続せずに独立して第1空間部12に配置してもよい。例えば、電極14,14Bを入口部21の近傍に配置し、遠心ファン32または軸流ファンを出口部22の近傍に配置してもよい。
【0081】
また、上述した実施形態では、第1空間部12を筐体11における鉛直方向の上部に配置し、第2空間部13,13Eを筐体11における第1空間部12より鉛直方向の下部に配置したが、この配置に限定されるものではない。例えば、第1空間部12と第2空間部13,13Eを水平方向に並べて配置したり、第1空間部12の上方に第2空間部13,13Eを配置したりしてもよい。
【符号の説明】
【0082】
10,10A,10B,10C,10D,10E オゾン発生装置
11 筐体
12 第1空間部
13,13E 第2空間部
13a,13b,13c 電源配置部
14,14B 電極
14a ケーシング
14b 電極本体
14c インレットガイドベーン
15 高周波電源
16,16A 排気通路
16a 上端開口
16b 下端開口
21 入口部
22 出口部
22a 第1出口部
22b 第2出口部
31,31D 仕切板
32 遠心ファン(送風機)
33 ファン用電源
34 外気取込口
35 外気案内部
41 補助外気取込口
51 外気取込案内部
61 区画板
81 第1軸流ファン(第1送風機)
82 第2軸流ファン(第2送風機)
83 流路仕切板
A 空気
C 冷却空気
S オゾン発生領域
Z オゾン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11