IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フクダ電子株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-医用表示装置 図1
  • 特開-医用表示装置 図2
  • 特開-医用表示装置 図3
  • 特開-医用表示装置 図4
  • 特開-医用表示装置 図5
  • 特開-医用表示装置 図6
  • 特開-医用表示装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118568
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】医用表示装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20230818BHJP
【FI】
A61B5/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021579
(22)【出願日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮 正志
【テーマコード(参考)】
4C117
【Fターム(参考)】
4C117XC26
4C117XE13
4C117XE15
4C117XG03
4C117XG05
(57)【要約】
【課題】シール部材の組付け作業性を上げることが可能な医用表示装置を提供する。
【解決手段】医用表示装置は、上縁部、下縁部および両側縁部を有し、少なくとも上縁部および両側縁部に連続して配置された連続溝を有するパネルと、パネルに装着され、生体情報を表示する表示部と、連続溝に沿うように嵌め込まれ、かつ、連続溝と表示部との間に密接状態で挟まれるように配置されるチューブ状部材と、を備え、前記連続溝には、前記チューブ状部材を前記連続溝の溝幅方向から挟持する挟持部が前記連続溝の溝長さ方向の所定箇所に配置される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上縁部、下縁部および両側縁部を有するとともに、少なくとも前記上縁部および前記両側縁部に連続して配置された連続溝を有するパネルと、
前記パネルに装着され、生体情報を表示する表示部と、
前記連続溝に沿うように嵌め込まれ、かつ、前記連続溝と前記表示部との間に密接状態で挟まれるように配置されるチューブ状部材と、
を備え、
前記連続溝には、前記チューブ状部材を前記連続溝の溝幅方向から挟持する挟持部が前記連続溝の溝長さ方向の所定箇所に配置される、
医用表示装置。
【請求項2】
前記連続溝のうち前記挟持部を除く部分の溝幅は、前記チューブ状部材の径以上である、
請求項1に記載の医用表示装置。
【請求項3】
前記連続溝は、曲線状に延在する曲線状溝部を有し、
前記挟持部は、前記曲線状溝部の前記溝長さ方向の両端部のそれぞれに配置される、
請求項1または2のいずれか一項に記載の医用表示装置。
【請求項4】
前記挟持部の溝深さは、前記チューブ状部材の外径の60%以上である、
請求項2または3のいずれか一項に記載の医用表示装置。
【請求項5】
前記チューブ状部材の一端は、前記両側縁部の一方から前記下縁部側に延在し、前記両側縁部の他方から前記下縁部側に延在する前記チューブ状部材の他端よりも前記両側縁部の一方に位置する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の医用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医用表示装置として、患者の心拍や血圧などの生体情報を監視する生体情報モニタが知られている。
【0003】
生体情報モニタは、手術室や、病室などで使用されることもあり、生理食塩水、血液、体液などの液体は、救命救急の現場では一般的に存在するものである。このため、生体情報モニタなどの医用表示装置には防滴構造が配置されている。
【0004】
例えば、防滴構造として、U字型断面形状の溝を有するケースと、溝の底面に配置された基材と、溝の底面(基材)と同一形状に形成されたスポンジ部材が用いられ、溝の底面(基材)に嵌め込まれるように配置されたシール部材と、溝の開口側からシール部材を押圧する突部とを備えた構造が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009-228862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、シール部材(スポンジ部材)と溝の底面とが互いに同一形状に形成されているため、シール部材を溝の底面に嵌め込む組付け作業においては、シール部材の形状と溝の底面の形状とを互いに対応づけながら行う必要があるため、シール部材の組付け作業性を上げることが困難となる。
【0007】
本発明の目的は、シール部材の組付け作業性を上げることが可能な医用表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明における医用表示装置は、
上縁部、下縁部および両側縁部を有し、少なくとも前記上縁部および前記両側縁部に連続して配置された連続溝を有するパネルと、
前記パネルに装着され、生体情報を表示する表示部と、
前記連続溝に沿うように嵌め込まれ、かつ、前記連続溝と前記表示部との間に密接状態で挟まれるように配置されるチューブ状部材と、
を備え、
前記連続溝には、前記チューブ状部材を前記連続溝の溝幅方向から挟持する挟持部が前記連続溝の溝長さ方向の所定箇所に配置される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シール部材の組付け作業性を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る実施形態の医用表示装置の外観斜視図である。
図2】医用表示装置の正面パネルの正面図である。
図3】連続溝からチューブ状部材が外された状態の正面パネルの正面図である。
図4】曲線状溝部の部分を拡大して示す部分拡大図である。
図5】挟持部を拡大して示す拡大図である。
図6】非挟持部のYZ断面を示す断面図である。
図7】挟持部のYZ断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る実施形態の医用表示装置の外観斜視図である。図1にはX軸、Y軸およびZ軸が描かれている。図1において左下から右上に向かう方向をX方向、左右方向又は両側方向といい、右上方向を「+X方向」又は右側、左下方向を「-X方向」又は左側という。また、図1において上下方向をY方向または上下方向といい、上方向を「+Y方向」又は上側、下方向を「-Y方向」又は下側という。また、図1において右下から左上に向かう方向をZ方向または奥行き方向といい、右下方向を「+Z方向」又は手前側、左上方向を「-Z方向」又は奥側という。
【0012】
図1に示す医用表示装置1は、例えば、病室や手術室で患者の心拍や血圧などの生体情報を測定し表示する生体情報モニタ(ベッドサイドモニタとも称する)である。医用表示装置1は、本体部10を備える。本体部10は、表示部11、外部入力端子群12および操作スイッチ13を有する。本体部10は筐体20を有する。筐体20には、制御モジュールや、測定モジュールなどの回路基板やバッテリが収納される。表示部11は、例えば、タッチパネル式の液晶表示パネルであって、生体情報を表示する。外部入力端子群12は、カフなどの測定部を接続するための各種コネクタを有する。操作スイッチ13は、例えば電源のスタンバイスイッチ(副電源スイッチ)である。
【0013】
筐体20には、例えば、PC樹脂(ポリカーボネート樹脂)とABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)との混合素材などの熱可塑性樹脂が用いられる。筐体20は、本体ケース21と正面パネル22とを備える。本体ケース21には上記の回路基板やバッテリが収納される。正面パネル22は、本体ケース21の手前側(+Z方向)に配置される。正面パネル22の手前側には上記の表示部11が装着される。正面パネル22の下縁部23D(後述する)には操作スイッチ13が装着される。
【0014】
図2は、医用表示装置の正面パネルの正面図である。図2に示すように、正面パネル22は矩形状の周縁部23を有する。周縁部23は、矩形状の中央部に対して右側(+X方向)、左側(-X方向)、上側(+Y方向)および下側(-Y方向)のそれぞれに位置する左側縁部23A、右側縁部23B、上縁部23Cおよび下縁部23Dにより構成される。
【0015】
正面パネル22は、U字型断面形状の連続溝30を有する。なお、本実施の形態では、連続溝30は、溝長さ方向の全部で溝底を有するものであるが、本発明はこれに限らず、例えば、溝長さ方向の全部で溝底を有しないものでもよく、溝長さ方向の一部で溝底を有しないものでもよい。連続溝30は矩形状の周縁部23に沿って配置される。具体的には、連続溝30は、左側縁部23Aに沿って直線状に延在する左側溝部30Aと、右側縁部23Bに沿って直線状に延在する右側溝部30Bと、上縁部23Cに沿って直線状に延在する上側溝部30Cとを有する。
【0016】
連続溝30は、さらに、左側溝部30Aの上側端と上側溝部30Cの左側端とを繋ぐように曲線状に延在する曲線状溝部30Dと、左側溝部30Aの下側端から下縁部23Dに向かって曲線状に延在する曲線状溝部30Eと、右側溝部30Bの上側端と上側溝部30Cの右側端とを繋ぐように曲線状に延在する曲線状溝部30Fと、右側溝部30Bの下側端から下縁部23Dに向かって曲線状に延在する曲線状溝部30Gとを有する。つまり、連続溝30は、曲線状溝部30E、左側溝部30A、曲線状溝部30D、上側溝部30C、曲線状溝部30F、右側溝部30B、および、曲線状溝部30Gのそれぞれを図2において時計回りの方向に連続したものである。連続溝30には、シール部材としてのチューブ状部材40が沿うように嵌め込まれる。
【0017】
チューブ状部材40は一定の断面形状を有する弾性体である。チューブ状部材40には、外径が1.5[mm]であり、内径が0.7[mm]であるシリコンチューブが用いられる。チューブ状部材40の長さは、連続溝30の全長に対応する。
【0018】
図3は、連続溝からチューブ状部材が外された状態の正面パネルの正面図である。図3に示すように、左側溝部30A、右側溝部30Bおよび上側溝部30Cのそれぞれには、溝長さ方向に所定の間隔で挟持部31が配置される。図3に、挟持部31が配置される位置を示す。
【0019】
図4は、曲線状溝部30Dの部分を拡大して示す部分拡大図である。図4に示すように、曲線状溝部30Dの溝長さ方向の両端部には挟持部31が配置される。同様に、図3に示す曲線状溝部30E、30F、30Gのそれぞれの溝長さ方向の両端部には挟持部31が配置される。
【0020】
以上のように、連続溝30は、挟持部31と挟持部31以外の一般部である非挟持部32とを有する。連続溝30の溝深さ方向は奥側(-Z方向)である。
【0021】
図5は、挟持部を拡大して示す拡大図である。図6は、非挟持部のYZ断面を示す断面図である。図5および図6に示すように、非挟持部32の溝深さは、0.9[mm]である。非挟持部32の溝幅は、1.6[mm]である。これにより、非挟持部32の溝壁とチューブ状部材40の外周との間には0.1[mm](=1.6-1.5)の微少な隙間33(遊び)が設けられる。隙間33は、図6に隙間S1および隙間S2で示される。
【0022】
図7は、挟持部のYZ断面を示す断面図である。図5および図7に示すように、挟持部31の溝幅は、1.4[mm]である。これにより、挟持部31の溝幅は、チューブ状部材の外径よりも0.1[mm](=1.5-1.4)狭い。また、挟持部31の溝深さは、0.9[mm]である。これにより、挟持部31の溝深さは、チューブ状部材40の外径の60%(=0.9/1.5)である。換言すれば、挟持部31にチューブ状部材40の径方向の半分以上が嵌め込まれる。以上のように、挟持部31の溝幅がチューブ状部材40の外径よりも狭く、かつ、挟持部31の溝深さがチューブ状部材40の径方向の半分以上であるため、挟持部31がチューブ状部材40を溝幅方向から確実に挟持することが可能となる。
【0023】
図6および図7に示すように、連続溝30にチューブ状部材40が嵌め込まれた正面パネル22には表示部11が装着される。このとき、チューブ状部材40が表示部11により潰れた状態となる。これにより、表示部11と正面パネル22の左側縁部23A、右側縁部23Bおよび上縁部23Cのそれぞれとの間の隙間(上側および左右両側の隙間)がチューブ状部材40によって塞がれる。さらに、表示部11と正面パネル22の左側縁部23Aの下端部から下縁部23Dに向かって曲線状に曲がった部分(曲線状溝部30Eが配置される部分)および正面パネル22の右側縁部23Bの下端部から下縁部23Dに向かって曲線状に曲がった部分(曲線状溝部30Fが配置される部分)のそれぞれとの隙間がチューブ状部材40によって塞がれる。表示部11が装着された正面パネル22は、医用表示装置1の他の部品と組み付けられる。正面パネル22が鉛直方向に対して15度以内で傾斜した状態において、液体が落下して上記の隙間に浸入した場合、その隙間がチューブ状部材40によって上側(+Y方向)、右側(+X方向)および左側(-X方向)のそれぞれの方向から塞がれているため、医用表示装置1は、液体による有害な影響を受けない。
【0024】
次に、チューブ状部材40を連続溝30に嵌め込む組付け作業について説明する。ここでは、チューブ状部材40を時計回りの方向に嵌め込む組付け作業について説明する。
【0025】
チューブ状部材40の組付け作業においては、先ず、チューブ状部材40の一端部を曲線状溝部30Eに沿うように嵌め込む。続いて、チューブ状部材40を左側溝部30A、曲線状溝部30D、上側溝部30C、曲線状溝部30F、および、右側溝部30Bの順にこれらに沿うように嵌め込む。最後に、チューブ状部材40の他端部を曲線状溝部30Gに沿うように嵌め込む。
【0026】
チューブ状部材40の組付け作業においては、チューブ状部材40が一定の断面形状を有する弾性体であり、かつ、連続溝30が一定の断面形状である。また、連続溝30は、挟持部31の溝幅と非挟持部32の溝幅との差異を除けば、一定の断面形状を有する。これにより、チューブ状部材40のいずれの部位であっても連続溝30に合わせることができる。また、非挟持部32の溝壁とチューブ状部材40の外周との間に微少な隙間33(遊び)が設けられることにより、チューブ状部材40が連続溝30の形状に自動的に沿うようになる。これにより、シール部材としてのチューブ状部材40の組付け作業においては、チューブ状部材40を連続溝30に嵌め込む作業を繰り返すだけでよく、従来の防水構造のようにシール部材(スポンジ部材)の形状と連続溝30の形状とを互いに対応付けながら組付け作業を行う必要がなく、高度な技能を必要としない。以上により、チューブ状部材40の組付け作業性を上げることが可能となる。さらに、連続溝30に所定の間隔で配置された挟持部31のそれぞれがチューブ状部材40の長さ方向のそれぞれの部位を溝幅方向から挟持するため、チューブ状部材40が連続溝30から外れることがない。これにより、チューブ状部材40を連続溝30に嵌め込み直す必要がなく、チューブ状部材40の組付け作業性を上げることが可能となる。
【0027】
また、チューブ状部材40の組付け作業においては、特に、曲線状溝部30D、30E、30F、30Gでは、曲線状溝部30D、30E、30F、30Gのそれぞれに沿うように嵌め込まれたチューブ状部材40は、その復元力によって、直線状の左側溝部30A等に嵌め込まれたチューブ状部材40と比較して、曲線状溝部30D、30E、30F、30Gのそれぞれから外れ易くなる。しかし、曲線状溝部30D、30E、30F、30Gのそれぞれの両端部に配置された挟持部31のそれぞれがチューブ状部材40を溝幅方向から挟持するため、チューブ状部材40が曲線状溝部30D、30E、30F、30Gのそれぞれから外れない。これにより、チューブ状部材40を連続溝30に嵌め込み直す必要がない。
【0028】
以上のように、チューブ状部材40の組付け作業においては、チューブ状部材40を連続溝30に自動的に沿わせることができるため、例えば、チューブ状部材40の形状と連続溝30の形状とを対応付けながら組付け作業を行う必要がない。また、連続溝30における所定の位置に挟持部31が配置されているため、チューブ状部材40が連続溝30から外れない。これにより、チューブ状部材40を連続溝30に嵌め込み直す必要がない。この結果、下側に表示部11を置いた状態で、正面パネル22を上側から表示部11に嵌め込むことができるようになる。これにより、正面パネル22の交換も容易になるので、メンテナンス性が向上する。
【0029】
上記実施の形態に係る医用表示装置1は、左側縁部23A、右側縁部23B、上縁部23C、および、下縁部23Dを有し、少なくとも左側縁部23A、右側縁部23Bおよび上縁部23Cに連続して配置され、U字型断面形状の連続溝30を有する正面パネル22と、正面パネル22に装着され、生体情報を表示する表示部11と、連続溝30に沿うように嵌め込まれ、かつ、連続溝30と表示部11との間に密接状態で挟まれるように配置されるチューブ状部材40とを備える。
【0030】
上記構成によれば、シール部材としてのチューブ状部材40を連続溝30に嵌め込む組付け作業において、チューブ状部材40が連続溝30の形状に自動的に沿うようになるため、チューブ状部材40を連続溝30に嵌め込む作業を繰り返せばよく、高度な技能を必要としない。これにより、チューブ状部材40の組付け作業性を上げることが可能となる。従来の防水構造のようにシール部材(スポンジ部材)の形状によっては、材料の歩留まりが低下するため、製造コストが増加する場合があるが、本実施の形態では、シール部材としてチューブ状部材が用いられるため、材料の歩留まりが低下することがなく、製造コストを低減することが可能となる。
【0031】
また、上記実施の形態に係る医用表示装置1では、連続溝30には、チューブ状部材40を溝幅方向から挟持する挟持部31が溝長さ方向の所定箇所に配置される。これにより、チューブ状部材40が連続溝30から外れることがないため、チューブ状部材40を連続溝30に嵌め込み直す必要がなく、チューブ状部材40の組付け作業性を上げることが可能となる。
また、上記実施の形態に係る医用表示装置1では、連続溝30のうち挟持部31を除く部分の溝幅は、チューブ状部材40の径以上である。これにより、連続溝30のうち挟持部31を除く部分にチューブ状部材40を嵌め込み易くなるため、チューブ状部材40の組付け作業性をさらに上げることが可能となる。
【0032】
また、上記実施の形態に係る医用表示装置1では、挟持部31は、曲線状溝部30D、30E、30F、30Gのそれぞれの溝長さ方向の両端部のそれぞれに配置される。これにより、チューブ状部材40の復元力によりチューブ状部材40が特に外れ易い曲線状溝部30Dであっても、チューブ状部材40が曲線状溝部30D、30E、30F、30Gのそれぞれから外れないため、チューブ状部材40を嵌め込み直す必要がなく、チューブ状部材40の組付け作業性を上げることが可能となる。
【0033】
また、上記実施の形態に係る医用表示装置1では、挟持部31の溝深さはチューブ状部材40の外径の60%以上である。これにより、挟持部31がチューブ状部材40を溝幅方向から確実に挟持することが可能となるため、チューブ状部材40が連続溝30から外れ難くなる。
【0034】
なお、上記実施の形態に係る医用表示装置1では、生体情報を表示する表示部を備えた生体情報表示モニタに本発明を適用したものについて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、医療情報を表示する表示部を備えた医用表示装置に広く適用してもよい。
【0035】
その他、上記実施の形態は、何れも本発明の実施をするにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、シール部材の組付け作業性を上げることが要求される表示本体部を備える医用表示装置に好適に利用される。
【符号の説明】
【0037】
1 医用表示装置
10 本体部
11 表示部
12 外部入力端子群
13 操作スイッチ
20 筐体
21 本体ケース
22 正面パネル
23 周縁部
23A 左側縁部
23B 右側縁部
23C 上縁部
23D 下縁部
30 連続溝
30A 左側溝部
30B 右側溝部
30C 上側溝部
30D、30E、30F、30G 曲線状溝部
31 挟持部
32 非挟持部
33 隙間
40 チューブ状部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7