(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118602
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20230818BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20230818BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20230818BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20230818BHJP
G06Q 30/0217 20230101ALI20230818BHJP
G16Y 10/45 20200101ALI20230818BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07G1/01 301D
G07G1/00 311D
G07G1/00 301D
G07G1/12 361E
G06Q30/02 338
G16Y10/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021625
(22)【出願日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
(72)【発明者】
【氏名】平松 直剛
(72)【発明者】
【氏名】平松 顕也
(72)【発明者】
【氏名】工藤 大吾
(72)【発明者】
【氏名】坪井 杏奈
(72)【発明者】
【氏名】日高 詩織
(72)【発明者】
【氏名】西 孝太郎
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142CA12
3E142CA17
3E142DA07
3E142EA02
3E142EA04
3E142FA31
3E142FA42
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA04
3E142GA05
3E142GA06
3E142GA16
3E142GA50
3E142JA03
5L049BB07
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】柔軟な商品の割引等のインセンティブの提供を実現する技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、表示制御部とを備える。第1の取得部は、撮影部により撮影される商品に関連する画像に基づいて前記商品の製造日時を取得する。第2の取得部は、前記製造日時に基づいて前記商品のインセンティブ情報を取得する。表示制御部は、前記インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示部に表示する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影部により撮影される商品に関連する画像に基づいて前記商品の製造日時を取得する第1の取得部と、
前記製造日時に基づいて前記商品のインセンティブ情報を取得する第2の取得部と、
前記インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示部に表示する表示制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記商品に関連する画像に基づいて仮オブジェクトを前記表示部に表示し、前記第2の取得部により取得される前記インセンティブ情報に基づいて前記本オブジェクトを前記表示部に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記インセンティブ情報に応じて、前記本オブジェクトの表示態様を変える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ユーザによる前記本オブジェクトの選択操作に基づいて、前記商品に、前記インセンティブ情報に対応するインセンティブを関連付けて登録する登録部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
撮影部により撮影される商品に関連する画像に基づいて前記商品の製造日時を取得することと、
前記製造日時に基づいて前記商品のインセンティブ情報を取得することと、
前記インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示部に表示することと、
を備える情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
撮影部により撮影される商品に関連する画像に基づいて前記商品の製造日時を取得する第1の取得機能と、
前記製造日時に基づいて前記商品のインセンティブ情報を取得する第2の取得機能と、
前記インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示部に表示する表示制御機能と、
を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパー等の商業施設において消費者がスマートフォン等を使用して消費者自身で商品登録を行うPOSシステムの導入が進んでいる。そのようなシステムは省人化や非接触の買物を行うために有効なシステムであり今後も導入が加速する可能性がある。
【0003】
一方、商業施設における省人化に伴い、値引きシールの貼り付けやプライスカードの差し替えといった売場で行う作業の効率化が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、スマートフォン等の携帯端末の機能を活用して柔軟な商品または役務等の割引等のインセンティブの提供を実現する技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、情報処理装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、表示制御部とを備える。第1の取得部は、撮影部により撮影される商品に関連する画像に基づいて前記商品の製造日時を取得する。第2の取得部は、前記製造日時に基づいて前記商品のインセンティブ情報を取得する。表示制御部は、前記インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示部に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムを例示するブロック図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る商品データのデータ構造を例示する図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係るAR用画像の一例を概略的に示す図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係るユーザ端末の画面表示の一例を概略的に示す図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係るユーザ端末の画面表示の別の例を概略的に示す図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係るユーザ端末の画面表示のさらに別の例を概略的に示す図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係るユーザ端末による情報処理の手順を例示するフローチャートである。
【
図8】
図8は、第2の実施形態に係る情報処理システムを例示するブロック図である。
【
図9】
図9は、第2の実施形態に係るサーバによる情報処理の手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1の実施形態]
以下、図面を用いて実施形態について説明する。各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
(構成例)
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システム100を例示するブロック図である。
情報処理システム100は、サーバ1、及びユーザ端末2を含む。サーバ1、及びユーザ端末2は、ネットワークを介して互いに通信自在に接続する。例えば、ネットワークは、インターネット、携帯通信網及びLAN(Local Area Network)等の種々のネットワークのうちの1以上のネットワークで構成される。1以上のネットワークは、無線ネットワークを含んでもよいし、有線ネットワークを含んでもよい。
【0010】
サーバ1は、データを収集し、収集したデータを処理する電子機器である。電子機器は、コンピュータを含む。サーバ1は、ネットワークを介して、ユーザ端末2と通信自在に接続する。サーバ1は、ユーザ端末2から種々のデータを受け取り、ユーザ端末2に種々のデータを出力する。サーバ1は、例えば、スーパー等の店舗における商品の情報を管理する。サーバ1の構成例については後述する。
【0011】
ユーザ端末2は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。ユーザ端末2は、例えば、店舗の客が使用する機器である。例えば、ユーザ端末2は、スマートフォン、又はタブレット端末等である。客は、ユーザ又は人と読み替えてもよい。ユーザ端末2は、情報処理装置の一例である。ユーザ端末2の構成例については後述する。
【0012】
サーバ1の構成例について説明する。
サーバ1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14を含む電子機器である。サーバ1を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
図1では、インタフェースは、「I/F」と記載されている。
【0013】
プロセッサ11は、サーバ1の中枢部分に相当する。プロセッサ11は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。例えば、プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ11は、種々の回路で構成されていてもよい。プロセッサ11は、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に予め記憶されているプログラムをメインメモリ12に展開する。プログラムは、サーバ1のプロセッサ11に後述する各部を実現させ、各部の機能を実行させるプログラムである。プロセッサ11は、メインメモリ12に展開されるプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0014】
メインメモリ12は、サーバ1の主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。
【0015】
補助記憶デバイス13は、サーバ1の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス13は、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等である。補助記憶デバイス13は、上述のプログラム、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ及びプロセッサ11での処理によって生成されるデータを記憶する。
【0016】
補助記憶デバイス13は、商品データ記憶領域131を含む。商品データ記憶領域131は、少なくとも1つの商品に関する商品データを記憶する。商品データは、商品コード、経過時間、及びインセンティブ情報等が関連付けられたデータを示す。商品コードは、商品を個々に識別するために商品毎に割り当てられた固有の識別情報である。経過時間は、商品の製造日時からの経過時間を示す。商品コードの各々は、1以上の経過時間と関連付けられている。例えば、商品コード「XXXXX」の商品には、経過時間「9時間未満」、「9時間以上」、「10時間以上」等の情報が関連付けられている。インセンティブ情報は、経過時間に応じた商品の割引情報を含む。インセンティブ情報の各々は、経過時間と関連付けられている。インセンティブ情報は、経過時間毎に異なる情報が設定され得る。例えば、経過時間「9時間以上」に対して、インセンティブ情報「10%オフ」が関連付けられてもよい。経過時間「10時間以上」に対して、インセンティブ情報「30%オフ」が関連付けられてもよい。ある経過時間に対するインセンティブ情報は、商品毎に異なるものであってもよい。例えば、商品コード「XXXXX」の商品については、経過時間「9時間以上」に対して、インセンティブ情報「10%オフ」が関連付けられてもよい。一方、商品コード「YYYYY」の商品については、経過時間「9時間以上」に対して、インセンティブ情報「半額」が関連付けられてもよい。経過時間に対するインセンティブ情報は、予め設定されてもよく、店舗管理者等により適宜設定又は更新されてもよい。商品データは、インセンティブ情報が設定又は更新される毎に更新され得る。
【0017】
補助記憶デバイス13は、登録商品データ記憶領域132を含む。登録商品データ記憶領域132は、登録商品データを記憶する。登録商品データは、客により登録された買上商品に関する情報を含む。買上商品は、登録商品ともいう。登録商品データは、登録商品コード、インセンティブ情報、金額等が関連付けられたデータを示す。登録商品コードは、客により登録された登録商品を個々に識別するために登録商品毎に割り当てられた固有の識別情報である。インセンティブ情報は、登録商品各々について、客により商品が登録された時刻に応じたインセンティブ情報を示す。例えば、客により商品コード「XXXXX」の商品が、製造日時から「9時間以上」の時点で登録された場合、登録商品コード「XXXXX」の商品についてのインセンティブ情報は、「10%オフ」を示す。金額は、登録商品毎に設定されたインセンティブ適用前の価格を示す。金額は、不図示の商品マスタにより商品毎に登録商品コードをキーとして管理される金額を示す。登録商品データは、客により商品が登録される毎に更新され得る。
【0018】
通信インタフェース14は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、サーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0019】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0020】
ユーザ端末2の構成例について説明する。
ユーザ端末2は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、通信インタフェース24、表示デバイス25、スピーカ26、入力デバイス27、及びカメラ28を含む電子機器である。ユーザ端末2を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
【0021】
プロセッサ21は、ユーザ端末2の中枢部分に相当する。プロセッサ21は、ユーザ端末2のコンピュータを構成する要素である。プロセッサ21は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェア構成である。プロセッサ21は、メインメモリ22または補助記憶デバイス23に予め記憶されているプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。プログラムは、ユーザ端末2のプロセッサ21に後述する各部を実現させ、各部の機能を実行させるプログラムである。
【0022】
メインメモリ22は、ユーザ端末2の主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、ユーザ端末2のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ22は、上述のメインメモリ12と同様のハードウェア構成である。メインメモリ22は、プログラムを記憶する。
【0023】
補助記憶デバイス23は、ユーザ端末2の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス23は、ユーザ端末2のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス23は、上述の補助記憶デバイス13と同様のハードウェア構成である。補助記憶デバイス23は、上述のプログラムを記憶する。
【0024】
補助記憶デバイス23は、ユーザ端末2のユーザの情報を記憶する。ユーザの情報は、ユーザ識別情報、ユーザ端末2の識別情報等を含む。ユーザ識別情報は、ユーザを個々に識別するためにユーザ毎に割り当てられた固有の識別情報である。ユーザ端末2の識別情報は、ユーザ端末2を個々に識別するためにユーザ端末2毎に割り当てられた固有の識別情報である。ユーザ端末2の識別情報は、ユーザ端末2のIPアドレス又はシリアルナンバー等の端末固有識別子等を含む。
【0025】
補助記憶デバイス23は、オブジェクトデータ記憶領域230を含む。オブジェクトデータ記憶領域230は、少なくとも1つの仮オブジェクトのデータを記憶する。仮オブジェクトのデータは、AR(Augmented Reality:拡張現実)マーカ画像情報に関連付けられた仮オブジェクトのデータを示す。ARマーカ画像情報は、予めARマーカとして登録された画像を示す情報である。ARマーカ画像情報は、例えば、商品にインセンティブが適用され得ることを示す仮オブジェクト及び後述する本オブジェクトのうちの少なくとも何れか一方を表示するための情報である。仮オブジェクトは、例えば、仮値引きシール等のオブジェクトを示す。仮値引きシールは、例えば、割引シールの外枠のみを表示するシールである。仮オブジェクトは、商品毎のインセンティブ情報を含まない。ARマーカ画像情報は、予め設定されてもよく、管理者等により適宜設定又は更新されてもよい。
【0026】
通信インタフェース24は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、ユーザ端末2を他の機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0027】
表示デバイス25は、プロセッサ21の制御により種々の画面を表示可能なデバイスである。例えば、表示デバイス25は、液晶ディスプレイまたはEL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。表示デバイス25は、表示部の一例である。
【0028】
スピーカ26は、ユーザ端末2の制御により音声を出力可能なデバイスである。
【0029】
入力デバイス27は、ユーザ端末2へデータ又は指示を入力可能なデバイスである。例えば、入力デバイス27は、キーボード、又はタッチパネル等を含む。
【0030】
カメラ28は、撮影範囲の撮影データを取得可能なデバイスである。カメラ28は、種々のデータを読取可能なデバイスである。例えば、カメラ28は、撮影されたコードシンボルからデータを読取可能なデバイスである。コードシンボルは、バーコードシンボル及びQRコード(登録商標)等の二次元コードシンボル等である。例えば、カメラ28は、商品に付されたコードシンボルを読み取り、商品の登録を行う。カメラ28は、ARマーカからデータを読み取り可能なデバイスである。例えば、カメラ28は、商品に付されたARマーカを読み取り、ARコンテンツを表示させる。カメラ28は、撮影部の一例である。
【0031】
なお、ユーザ端末2のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。ユーザ端末2は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0032】
上述のプロセッサ21に実現される各部について説明する。
【0033】
プロセッサ21は、第1の取得部210、第2の取得部211、表示制御部212、及び登録部213を実現する。プロセッサ21に実現される各部は、各機能ということもできる。プロセッサ21に実現される各部は、プロセッサ21及びメインメモリ22を含む制御部に実装されるということもできる。
【0034】
第1の取得部210は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、商品コードを取得する。商品に関連する画像は、ARマーカ画像、製造日時画像、及び商品コード画像等を含む。ARマーカ画像は、予めARマーカとして登録された画像である。ARマーカ画像は、仮オブジェクト及び本オブジェクトのうちの少なくとも何れか一方を表示するための画像の一例である。製造日時画像は、商品が製造された日時を示す画像である。商品コード画像は、商品コードを示す画像である。商品に関連する画像は、AR用画像ともいう。例えば、第1の取得部210は、カメラ28を介して商品に関連する画像が撮影されたことに応答して、商品に関連する画像から商品コードを取得する。例えば、第1の取得部210は、撮影された商品に関連する画像に含まれる商品コード画像の画像処理を行い、商品の商品コードを取得する。商品コード画像は、テキスト情報を含んでもよい。以下の説明において、「応答して」は、「基づいて」と読み替えてもよい。
【0035】
第1の取得部210は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、製造日時を取得する。例えば、第1の取得部210は、カメラ28を介して商品に関連する画像が撮影されたことに応答して、商品に関連する画像から製造日時を取得する。例えば、第1の取得部210は、撮影された商品に関連する画像に含まれる製造日時画像の画像処理を行い、商品の製造日時を取得する。製造日時画像は、テキスト情報を含んでもよい。
【0036】
第1の取得部210は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、ARマーカ画像情報を取得する。例えば、第1の取得部210は、カメラ28を介して商品に関連する画像が撮影されたことに応答して、商品に関連する画像からARマーカ画像情報を取得する。例えば、第1の取得部210は、撮影された商品に関連する画像に含まれるARマーカ画像の画像処理によりARマーカ画像情報を取得する。第1の取得部210は、補助記憶デバイス23に記憶されている取得されたARマーカ画像情報に関連付けられた仮オブジェクトの情報を取得する。
【0037】
第2の取得部211は、製造日時に基づいて商品のインセンティブ情報を取得する。例えば、第2の取得部211は、商品コード、及び製造日時に基づいて商品のインセンティブ情報を取得する。第2の取得部211は、ネットワークを介して、商品コードをサーバ1に出力する。第2の取得部211は、ネットワークを介して、製造日時をサーバ1に出力する。第2の取得部211は、商品コード、及び製造日時をサーバ1に同時に出力してもよく、異なるタイミングで出力してもよい。第2の取得部211は、サーバ1への商品コード及び製造日時の出力に対する応答として、サーバ1から商品のインセンティブ情報を取得する。以下の説明において、「取得」は、「受信」と読み替えてもよい。また、「出力」は、「送信」と読み替えてもよい。
【0038】
サーバ1は、ネットワークを介して、ユーザ端末2から取得した製造日時に基づいて、製造日時から現在日時までの経過時間を算出する。現在日時は、ユーザ端末2によりカメラ28を介して商品に関連する画像が撮影された撮影日時を示す。現在日時は、サーバ1により商品コード、及び製造日時の少なくとも一方を取得された日時であってもよい。サーバ1は、商品データ記憶領域131に記憶されている商品データから、ネットワークを介してユーザ端末2から取得した商品コードについて、算出した経過時間に関連付けられたインセンティブ情報を取得する。サーバ1は、ネットワークを介して、商品のインセンティブ情報をユーザ端末2に出力する。
【0039】
表示制御部212は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する。表示制御部212は、第1の取得部210による商品に関連する画像の撮影に基づく仮オブジェクトの取得に応答して、仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する。
【0040】
表示制御部212は、第2の取得部211により取得されるインセンティブ情報に基づいて本オブジェクトを表示デバイス25に表示する。本オブジェクトは、商品のインセンティブ情報を含むオブジェクトである。本オブジェクトは、仮オブジェクトにインセンティブ情報を適用したオブジェクトである。本オブジェクトは、インセンティブ情報に基づいて生成されるオブジェクトを仮オブジェクトに合成、又は重畳したオブジェクトであってもよい。本オブジェクトは、例えば、割引シールを示すオブジェクトである。表示制御部212は、第2の取得部211によりインセンティブ情報が取得されたことに応答して、本オブジェクトを表示デバイス25に表示する。表示制御部212は、インセンティブ情報が取得されたことに応答して、仮オブジェクトの表示を本オブジェクトの表示に変える。表示制御部212は、仮オブジェクトを本オブジェクトに置き換えてもよく、仮オブジェクトから本オブジェクトに徐々に遷移させてもよい。
【0041】
表示制御部212は、インセンティブ情報に応じて、本オブジェクトの表示態様を変える。例えば、表示制御部212は、インセンティブ情報が示すインセンティブの内容に基づいて、本オブジェクトの表示態様を変える。表示制御部212は、インセンティブ情報がインセンティブの付与を示す場合、本オブジェクトを表示する。表示制御部212は、インセンティブ情報がインセンティブの付与がないことを示す場合、インセンティブがないことを示す本オブジェクトを表示してもよいし、本オブジェクトを表示しなくてもよい。例えば、表示制御部212は、インセンティブ情報がインセンティブ「20%オフ」を示す場合、「20%オフ」を示す割引シールを示す本オブジェクトを表示する。表示制御部212は、インセンティブ情報がインセンティブ「半額」を示す場合、「半額」を示す割引シールを示す本オブジェクトを表示する。表示制御部212は、インセンティブ情報がインセンティブ「なし」を示す場合、インセンティブがないことを示す本オブジェクトを表示してもよい。インセンティブがないことを示す本オブジェクトは、白抜きのオブジェクト及びインセンティブがないことを示すインセンティブ情報を含むオブジェクト等である。表示制御部212は、インセンティブ情報がインセンティブ「なし」を示す場合、本オブジェクトを表示することなく、仮オブジェクトを非表示にしてもよい。表示制御部212は、インセンティブ情報が「販売禁止」を示す場合、「販売禁止」を示す本オブジェクトを表示する。表示制御部212は、インセンティブ情報が取得できない場合、インセンティブ情報を取得するまで仮オブジェクトの表示を維持する。
【0042】
登録部213は、ユーザによる本オブジェクトの選択操作に基づいて、商品に、インセンティブ情報に対応するインセンティブを関連付けて登録する。選択操作は、例えば、表示デバイス25に表示された本オブジェクトをユーザのタッチ操作等により選択される操作を示す。例えば、ユーザは、表示デバイス25に表示された少なくとも1つの本オブジェクトのうち1つの本オブジェクトを選択し得る。登録部213は、ユーザによる選択操作が行われたことに応答して、ネットワークを介して、選択された本オブジェクトに関連付けられた商品コード、及びインセンティブ情報を、商品登録指示に関連付けてサーバ1に出力する。登録部213は、商品コード、及びインセンティブ情報を商品登録指示に関連付けてサーバ1に同時に出力してもよいし、異なるタイミングで出力してもよい。
商品登録指示は、商品の登録を行うための指示を示す。
【0043】
サーバ1は、商品登録指示に基づいて、登録商品データを更新する。サーバ1は、登録商品データに商品コード、インセンティブ情報、金額を含むレコードを追加する。サーバ1は、商品マスタから商品コードに関連付けられた商品の金額を取得する。
【0044】
商品データの構成例について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る商品データのデータ構造を例示する図である。
【0045】
商品データは、商品コード、経過時間、及びインセンティブ情報等が関連付けられたデータを示す。例えば、商品コード「XXXXX」の商品には、経過時間「9時間未満」、「9時間以上」、「10時間以上」、「11時間以上」、「12時間以上」の情報が関連付けられている。経過時間「9時間未満」、「9時間以上」、「10時間以上」、「11時間以上」、「12時間以上」のそれぞれには、インセンティブ情報「なし」、「10%オフ」、「20%オフ」、「30%オフ」、「50%オフ」、「販売禁止」が関連付けられている。同様に、商品コード「YYYYY」商品には、複数の経過時間と、経過時間の各々に応じたインセンティブ情報が関連付けられている。サーバ1は、商品データを適宜更新する。
【0046】
AR用画像の構成例について説明する。
図3は、第1の実施形態に係るAR用画像の一例を概略的に示す図である。
【0047】
AR用画像Aは、ARマーカ画像AA、製造日時画像AB、及び商品コード画像ACを含む。
ARマーカ画像AAは、予めARマーカとして登録された画像である。この場合、ARマーカ画像AAは、四角の枠線を示す。製造日時画像ABは、製造日時を示す画像である。製造日時画像ABは、時計を模した図形であってもよい。製造日時画像ABは、テキスト情報を含む画像であってもよい。商品コード画像ABは、商品コードを示す画像である。商品コード画像ABは、商品コードを簡略化したコードであってもよい。商品コード画像ABは、テキスト情報を含む画像であってもよい。製造日時画像AB、及び商品コード画像ACは、任意の表示態様であってよい。製造日時画像AB、及び商品コード画像ACは、静止画像、動画、三次元画像等の情報を示す画像であってもよい。なお、製造日時画像ABは、時計の長針と短針との間の領域を塗ること表現可能である。そのため、AR用画像Aに含まれる画像はいずれも既存のラベルプリンタで印字可能である。また、製造日時画像ABは、時計の長針と短針との間の領域を塗ることで客が製造日時を認識可能な態様である。これにより、AR用画像Aは、客に製造日時を認識可能にする画像を兼ねるので、AR用画像Aとは別に客に製造日時を認識可能にするラベルを発行する必要はない。
【0048】
ユーザ端末2の表示デバイス25に表示されるAR用画像Aについて説明する。
図4は、第1の実施形態に係るユーザ端末2の画面表示の一例を概略的に示す図である。
ユーザ端末2のユーザは、店舗内を買い回り中に、所望の商品に付されたAR用画像Aをカメラ28に翳す。
図4は、カメラ28により撮影されるAR用画像Aを示す。カメラ28は、画面Sc内の撮影可能領域に含まれる少なくとも1つのAR用画像Aを撮影し得る。
【0049】
ユーザは、商品Paと商品Pbに付されたAR用画像Aa及びAR用画像Abをカメラ28に翳す。表示デバイス25には、AR用画像Aa及びAR用画像Abが認識可能に表示される。
【0050】
ユーザ端末2の表示デバイス25に表示される仮オブジェクトについて説明する。
図5は、第1の実施形態に係るユーザ端末2の画面表示の別の例を概略的に示す図である。
図5は、カメラ28により撮影されたAR用画像Aa及びAR用画像Abに基づいて生成された仮オブジェクトBa及び仮オブジェクトBbを示す。仮オブジェクトBa及び仮オブジェクトBbは、カメラ28により撮影されたAR用画像Aa及びAR用画像Abが付された商品にインセンティブが付与されている可能性があることを示す仮値引きシールを示す。仮値引きシールは、具体的なインセンティブの情報を含まず、すべて同じ表示態様で表示される。
【0051】
ユーザ端末2の表示デバイス25に表示される本オブジェクトについて説明する。
図6は、第1の実施形態に係るユーザ端末2の画面表示のさらに別の例を概略的に示す図である。
図6は、カメラ28により撮影されたAR用画像Aa及びAR用画像Abに基づいて生成された本オブジェクトCa及び本オブジェクトCbを示す。本オブジェクトCa及び本オブジェクトCbは、インセンティブ情報を示すオブジェクトである。本オブジェクトCaは、商品Paのインセンティブ情報が「10%オフ」であることを示す割引シールである。本オブジェクトCbは、商品Paのインセンティブ情報が「なし」であることを示す。
図6では、本オブジェクトCbは、白抜きのシールを示しているが、表示制御部212は、オブジェクトを非表示としてもよい。
【0052】
(動作例)
ユーザ端末2による処理の手順について説明する。
なお、以下のサーバ1を主体とする説明では、サーバ1をプロセッサ11と読み替えてもよい。同様に、ユーザ端末2を主体とする説明では、ユーザ端末2をプロセッサ21と読み替えてもよい。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0053】
ここでは、ユーザ端末2のユーザが、スーパー等の食品を取り扱う店舗Tで、お惣菜、お弁当等の製造日時からの経過時間に応じて値引きがされ得る商品を購入する場合を想定する。ユーザは、専用のアプリケーションプログラムにおいて会員登録を完了しているものとする。ユーザが会員登録を行うことによって、ユーザに対して一意の会員IDが発行される。会員IDは、例えばユーザが所有するユーザ端末2に設定される。なお、ユーザ端末2は、ユーザが所有する端末でもよく、店舗Tでユーザに貸し出される端末でもよい。なお、ユーザは会員登録を行うことなくユーザ端末2を介した商品購入を行ってもよい。
【0054】
ユーザは、店舗Tの入口に設置されたチェックイン機器を介して、チェックインを行う。例えば、ユーザがユーザ端末2において専用のアプリケーションプログラムを起動すると、会員IDを表すバーコード又は二次元コード等が表示デバイス25に表示される。ユーザは、チェックイン機器を介して、会員IDの読取を行い、チェックインを行う。会員IDは、RFID(Radio Frequency Identification)、ICカード又は磁気カード等に記録されたものでもよい。会員IDによるチェックインは、公知の処理により行われてもよい。
【0055】
ユーザは、カメラ28を介して、店舗T内に陳列された商品に付されたARマーカを読み取り、ARマーカに基づくARコンテンツを表示デバイス25に表示させる。
【0056】
ユーザ端末2は、ユーザによりARマーカが読み取られたことに応答して、以下の情報処理を行う。以下の説明において、「応答して」は、「基づいて」と読み替えてもよい。
【0057】
図7は、第1の実施形態に係るユーザ端末2による情報処理の手順を例示するフローチャートである。
【0058】
第1の取得部210は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、商品に関する情報を取得する(ACT1)。ACT1では、例えば、第1の取得部210は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、商品コードを取得する。第1の取得部210は、撮影された商品に関連する画像に含まれる商品コード画像の画像処理を行い、商品の商品コードを取得する。第1の取得部210は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、商品に関連する画像から製造日時を取得する。例えば、第1の取得部210は、撮影された商品に関連する画像に含まれる製造日時画像の画像処理を行い、商品の製造日時を取得する。第1の取得部210は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、商品に関連する画像からARマーカ画像情報を取得する。例えば、第1の取得部210は、撮影された商品に関連する画像に含まれるARマーカ画像の画像処理によりARマーカ画像情報を取得する。第1の取得部210は、補助記憶デバイス23に記憶されている取得されたARマーカ画像情報に関連付けられた仮オブジェクトの情報を取得する。
【0059】
表示制御部212は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する(ACT2)。ACT2では、例えば、表示制御部212は、第1の取得部210によって取得された仮オブジェクトの情報に基づいて、仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する。
【0060】
第2の取得部211は、製造日時に基づいて商品のインセンティブ情報を取得する(ACT3)。ACT3では、例えば、第2の取得部211は、商品コード、及び製造日時に基づいて、サーバ1から商品のインセンティブ情報を取得する。
【0061】
表示制御部212は、第2の取得部211により取得されるインセンティブ情報に基づいて、インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示デバイス25に表示する(ACT4)。ACT4では、例えば、表示制御部212は、インセンティブ情報に応じて、本オブジェクトの表示態様を変える。例えば、表示制御部212は、インセンティブ情報が示すインセンティブの内容に基づいて、本オブジェクトの表示態様を変える。表示制御部212は、インセンティブ情報がインセンティブの付与を示す場合、本オブジェクトを表示する。表示制御部212は、インセンティブ情報がインセンティブの付与がないことを示す場合、インセンティブがないことを示す本オブジェクトを表示してもよいし、本オブジェクトを表示しなくてもよい。表示制御部212は、インセンティブ情報を取得できない場合、インセンティブ情報を取得するまで仮オブジェクトの表示を維持する。
【0062】
なお、プロセッサ21は、本オブジェクトの表示に加えて、又は本オブジェクトの表示に代えてインセンティブ情報を示す音声をスピーカ26を介して出力してもよい。
【0063】
登録部213は、ユーザによる本オブジェクトの選択操作に基づいて、商品に、インセンティブ情報に対応するインセンティブを関連付けて登録する(ACT5)。ACT5では、例えば、登録部213は、ユーザにより選択された本オブジェクトに関連付けられた商品コード、インセンティブ情報、及び金額を登録商品データとして登録する。
【0064】
その後、プロセッサ21は、登録商品データに基づいて、登録商品の金額にインセンティブ情報を適用した割引後の金額を算出する。プロセッサ21は、ユーザによる会計指示に基づいて、割引後の価格に基づいて公知の会計処理を行う。
【0065】
なお、表示制御部212は、仮オブジェクトを表示デバイス25に表示することなく、本オブジェクトを表示デバイス25に表示してもよい。この例では、ACT2の処理は、省略される。
【0066】
なお、ユーザ端末2の補助記憶デバイス23は、少なくとも1つの商品に関する商品データを記憶していてもよい。この例では、ACT3では、例えば、第2の取得部211は、第1の取得部210により取得された製造日時に基づいて、製造日時から現在日時までの経過時間を算出する。第2の取得部211は、補助記憶デバイス23に記憶されている商品データから、第1の取得部210により取得された商品コードについて、算出した経過時間に関連付けられたインセンティブ情報を取得する。
【0067】
なお、ユーザ端末2の補助記憶デバイス23は、登録商品データを記憶していてもよい。この例では、ACT5では、例えば、登録部213は、ユーザによる選択操作が行われたことに応答して、商品コード、及びインセンティブ情報に基づいて、登録商品データを更新する。登録部213は、登録商品データに商品コード、インセンティブ情報、金額を含むレコードを追加する。登録部213は、商品マスタから商品コードに関連付けられた商品の金額を取得する。
【0068】
(効果)
実施形態に係る情報処理装置は、撮影部により撮影される商品に関連する画像に基づいて商品の製造日時を取得し、製造日時に基づいて商品のインセンティブ情報を取得し、インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示部に表示することができる。これにより、情報処理装置は、商品の製造日時に応じたインセンティブ情報を本オブジェクトとして表示することで、時間経過に伴い変化するインセンティブ情報を客に提供することができる。そのため、情報処理装置は、商品に関連する画像の撮影に基づいて柔軟な商品の割引等のインセンティブの提供を実現することができる。また、情報処理装置は、店員による割引シールの添付を必要とすることなく、インセンティブ情報を客に提供することができる。そのため、情報処理装置は、店員の作業効率を上げることができる。
【0069】
実施形態に係る情報処理装置は、商品に関連する画像に基づいて仮オブジェクトを表示部に表示し、インセンティブ情報に基づいて本オブジェクトを表示部に表示することができる。情報処理装置は、インセンティブ情報を取得するまで仮オブジェクトを表示し、インセンティブ情報を取得したことに応答して本オブジェクトを表示する。これにより、情報処理装置は、仮オブジェクトを表示することで、客にインセンティブ情報が取得できていないことを気づかせることができる。そのため、情報処理装置は、客に商品に関連する画像にフォーカスが合っていないことを気づかせ、フォーカスを合わせるよう操作することを促すことができる。
【0070】
実施形態に係る情報処理装置は、インセンティブ情報に応じて、本オブジェクトの表示態様を変えることができる。これにより、情報処理装置は、インセンティブ情報に応じて異なる本オブジェクトを表示することができる。このため、客は、インセンティブ情報の違いを視覚的に認識することができる。例えば、情報処理装置は、インセンティブ情報がない場合に本オブジェクトを非表示とする。このため、客は、本オブジェクトに基づいて所望の商品がインセンティブの適用がない商品、例えば、製造日時からの経過時間が短い出来立ての商品であることを認識することができる。
【0071】
実施形態に係る情報処理装置は、ユーザによる本オブジェクトの選択操作に基づいて、商品に、インセンティブ情報に対応するインセンティブを関連付けて登録することができる。これにより、情報処理装置は、ユーザによるさらなる商品登録作業を必要とせず、本オブジェクトの選択操作によって商品登録を行うことができる。そのため、情報処理装置は、追加の商品コード認識等の商品登録処理を省略することができる。
【0072】
[第2の実施形態]
以下、図面を参照しながら第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。第2の実施形態では、主として、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0073】
(構成例)
図8は、第2の実施形態に係る情報処理システム100を例示するブロック図である。
情報処理システム100は、第1の実施形態と同様に、サーバ1、及びユーザ端末2を含む。
【0074】
サーバ1は、データを収集し、収集したデータを処理する電子機器である。電子機器は、コンピュータを含む。サーバ1は、ネットワークを介して、ユーザ端末2と通信自在に接続する。サーバ1は、ユーザ端末2から種々のデータを受け取り、ユーザ端末2に種々のデータを出力する。サーバ1は、例えば、スーパー等の店舗における商品の情報を管理する。サーバ1の構成例については後述する。サーバ1は、情報処理装置の一例である。
【0075】
ユーザ端末2は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。ユーザ端末2は、例えば、店舗の客が使用する機器である。例えば、ユーザ端末2は、スマートフォン、又タブレット端末等である。客は、ユーザ又は人と読み替えてもよい。ユーザ端末2の構成例については後述する。
【0076】
サーバ1の構成例について説明する。
サーバ1のハードウェア構成は、第1の実施形態と同様である。
【0077】
補助記憶デバイス13は、オブジェクトデータ記憶領域130を含む。オブジェクトデータ記憶領域130は、少なくとも1つの仮オブジェクトのデータを記憶する。仮オブジェクトのデータは、第1の実施形態で説明したように、ARマーカ画像情報に関連付けられた仮オブジェクトのデータを示す。
【0078】
補助記憶デバイス13は、商品データ記憶領域131を含む。商品データ記憶領域131は、第1の実施形態で説明したように、少なくとも1つの商品に関する商品データを記憶する。
【0079】
補助記憶デバイス13は、登録商品データ記憶領域132を含む。登録商品データ記憶領域132は、第1の実施形態で説明したように、登録商品データを記憶する。
【0080】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0081】
プロセッサ11に実現される各部について説明する。
【0082】
プロセッサ11は、第1の取得部110、第2の取得部111、表示制御部112、及び登録部113を実現する。プロセッサ11に実現される各部は、各機能ということもできる。プロセッサ11に実現される各部は、プロセッサ11及びメインメモリ12を含む制御部に実装されるということもできる。
【0083】
第1の取得部110は、ユーザ端末2のカメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、商品コードを取得する。商品に関連する画像は、第1の実施形態で説明したように、ARマーカ画像、製造日時画像、及び商品コード画像等を含む。例えば、第1の取得部110は、ネットワークを介して、ユーザ端末2のカメラ28を介して商品に関連する画像が撮影されたことに応答して、商品コードをユーザ端末2から取得する。ユーザ端末2は、撮影された商品に関連する画像に含まれる商品コード画像の画像処理を行い、商品の商品コードを取得する。ユーザ端末2は、ネットワークを介して、商品コードをサーバ1に出力する。商品コード画像は、テキスト情報を含んでもよい。以下の説明において、「応答して」は、「基づいて」と読み替えてもよい。なお、ユーザ端末2は、撮影された商品に関連する画像に含まれる商品コード画像をサーバに送信し、サーバ1において、受信した商品コード画像の画像処理を行うことで商品の商品コードを取得するようにしてもよい。
【0084】
第1の取得部110は、ユーザ端末2のカメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、製造日時を取得する。例えば、第1の取得部110は、ネットワークを介して、ユーザ端末2のカメラ28を介して商品に関連する画像が撮影されたことに応答して、製造日時をユーザ端末2から取得する。ユーザ端末2は、撮影された商品に関連する画像に含まれる製造日時画像の画像処理を行い、商品の製造日時を取得する。ユーザ端末2は、ネットワークを介して、製造日時をサーバ1に出力する。
【0085】
第1の取得部110は、ユーザ端末2のカメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、ARマーカ画像情報を取得する。例えば、第1の取得部110は、ネットワークを介して、ユーザ端末2のカメラ28を介して商品に関連する画像が撮影されたことに応答して、ARマーカ画像情報をユーザ端末2から取得する。ユーザ端末2は、撮影された商品に関連する画像に含まれるARマーカ画像の画像処理によりARマーカ画像情報を取得する。ユーザ端末2は、ネットワークを介して、ARマーカ画像情報をサーバ1に出力する。第1の取得部110は、ユーザ端末2からARマーカ画像情報を取得し、補助記憶デバイス13に記憶されている取得されたARマーカ画像情報に関連付けられた仮オブジェクトの情報を取得する。以下の説明において、「取得」は、「受信」と読み替えてもよい。また、「出力」は、「送信」と読み替えてもよい。
【0086】
第2の取得部111は、製造日時に基づいて商品のインセンティブ情報を取得する。例えば、第2の取得部111は、第1の取得部110により取得された商品コード、及び製造日時に基づいて商品のインセンティブ情報を取得する。第2の取得部111は、ユーザ端末2から商品コード及び製造日時を取得したことに応答して、商品のインセンティブ情報を取得する。例えば、第2の取得部111は、第1の取得部110により取得された製造日時に基づいて、製造日時から現在日時までの経過時間を算出する。現在日時は、ユーザ端末2によりカメラ28を介して商品に関連する画像が撮影された撮影日時を示す。現在日時は、第1の取得部110により商品コード、及び製造日時の少なくとも一方を取得された日時であってもよい。第2の取得部111は、商品データ記憶領域131に記憶されている商品データから、第1の取得部110により取得された商品コードについて、算出した経過時間に関連付けられたインセンティブ情報を取得する。
【0087】
表示制御部112は、ユーザ端末2のカメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する。表示制御部112は、第1の取得部110による商品に関連する画像の撮影に基づく仮オブジェクトの取得に応答して、ネットワークを介して、仮オブジェクトをユーザ端末2に出力する。表示制御部112は、仮オブジェクトをユーザ端末2に出力することより、仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する。ユーザ端末2は、ネットワークを介したサーバ1からの仮オブジェクトの取得に基づいて、仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する。
【0088】
表示制御部112は、第2の取得部111により取得されるインセンティブ情報に基づいて本オブジェクトをユーザ端末の表示デバイス25に表示する。表示制御部112は、第2の取得部111によりインセンティブ情報が取得されたことに応答して、本オブジェクトを表示デバイス25に表示する。表示制御部112は、本オブジェクトをユーザ端末2に出力することより、本オブジェクトを表示デバイス25に表示する。表示制御部112は、インセンティブ情報が取得されたことに応答して、仮オブジェクトの表示を本オブジェクトの表示に変える。表示制御部112は、仮オブジェクトを本オブジェクトに置き換えてもよく、仮オブジェクトから本オブジェクトに徐々に遷移させてもよい。ユーザ端末2は、ネットワークを介したサーバ1からの本オブジェクトの取得に基づいて本オブジェクトを表示デバイス25に表示する。
【0089】
表示制御部112は、インセンティブ情報に応じて、本オブジェクトの表示態様を変える。例えば、表示制御部112は、第1の実施形態で説明したように、インセンティブ情報が示すインセンティブの内容に基づいて、本オブジェクトの表示態様を変える。
【0090】
登録部113は、ユーザによる本オブジェクトの選択操作に基づいて、商品に、インセンティブ情報に対応するインセンティブを関連付けて登録する。例えば、ユーザは、表示デバイス25に表示された少なくとも1つの本オブジェクトのうち1つの本オブジェクトを選択し得る。登録部113は、ユーザによる選択操作が行われたことに応答して、ネットワークを介して、選択された本オブジェクトに関連付けられた商品コード、及びインセンティブ情報を、商品登録指示に関連付けてユーザ端末2から取得する。登録部113は、商品コード、及びインセンティブ情報を商品登録指示に関連付けてユーザ端末2から同時に取得してもいし、異なるタイミングで取得してもよい。登録部113は、商品登録指示に基づいて、登録商品データを更新する。登録部113は、登録商品データに商品コード、インセンティブ情報、金額を含むレコードを追加する。登録部113は、商品マスタから商品コードに関連付けられた商品の金額を取得する。
【0091】
ユーザ端末2の構成例について説明する。
ユーザ端末2のハードウェア構成は、第1の実施形態と同様である。
【0092】
なお、ユーザ端末2のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。ユーザ端末2は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0093】
(動作例)
サーバ1による処理の手順について説明する。
なお、以下のサーバ1を主体とする説明では、サーバ1をプロセッサ11と読み替えてもよい。同様に、ユーザ端末2を主体とする説明では、ユーザ端末2をプロセッサ21と読み替えてもよい。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0094】
ここでは、第1の実施形態と同様に、ユーザ端末2のユーザが、スーパー等の食品を取り扱う店舗Tで、お惣菜、お弁当等の製造日時からの経過時間に応じて値引きされる商品を購入する場合を想定する。ユーザは、専用のアプリケーションプログラムにおいて会員登録を完了しているものとする。ユーザが会員登録を行うことによって、ユーザに対して一意の会員IDが発行される。会員IDは、例えばユーザが所有するユーザ端末2に設定される。なお、ユーザ端末2は、ユーザが所有する端末でもよく、店舗Tでユーザに貸し出される端末でもよい。なお、ユーザは会員登録を行うことなくユーザ端末2を介した商品購入を行ってもよい。
【0095】
ユーザは、店舗Tの入口に設置されたチェックイン機器を介して、チェックインを行う。例えば、ユーザがユーザ端末2において専用のアプリケーションプログラムを起動すると、会員IDを表すバーコード又は二次元コード等が表示デバイス25に表示される。ユーザは、チェックイン機器を介して、会員IDの読取を行い、チェックインを行う。会員IDは、RFID、ICカード又は磁気カード等に記録されたものでもよい。会員IDによるチェックインは、公知の処理により行われてもよい。
【0096】
ユーザは、カメラ28を介して、店舗T内に陳列された商品に付されたARマーカを読み取り、ARマーカに基づくARコンテンツを表示デバイス25に表示させる。
【0097】
サーバ1は、ユーザによりARマーカが読み取られたことに応答して、以下の情報処理を行う。以下の説明において、「応答して」は、「基づいて」と読み替えてもよい。
【0098】
図9は、第2の実施形態に係るサーバ1による情報処理の手順を例示するフローチャートである。
【0099】
第1の取得部110は、ユーザ端末2のカメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、商品に関する情報を取得する(ACT11)。ACT11では、例えば、第1の取得部110は、カメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、商品コードを取得する。第1の取得部110は、ネットワークを介して、ユーザ端末2から出力された商品の商品コードを取得する。第1の取得部110は、ユーザ端末2のカメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、製造日時を取得する。例えば、第1の取得部110は、ネットワークを介して、ユーザ端末2から出力された商品の製造日時を取得する。第1の取得部110は、ユーザ端末2のカメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて、ARマーカ画像情報を取得する。例えば、第1の取得部110は、ネットワークを介して、ユーザ端末2から出力されたARマーカ画像情報を取得する。第1の取得部110は、補助記憶デバイス13に記憶されている取得されたARマーカ画像情報に関連付けられた仮オブジェクトの情報を取得する。
【0100】
表示制御部112は、ユーザ端末2のカメラ28を介して撮影される商品に関連する画像に基づいて仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する(ACT12)。ACT12では、例えば、表示制御部112は、第1の取得部110によって取得された仮オブジェクトの情報に基づいて、ネットワークを介して、仮オブジェクトをユーザ端末2に出力する。表示制御部112は、仮オブジェクトをユーザ端末2に出力することより、仮オブジェクトを表示デバイス25に表示する。
【0101】
第2の取得部111は、製造日時に基づいて商品のインセンティブ情報を取得する(ACT13)。ACT13では、例えば、第2の取得部111は、商品コード、及び製造日時に基づいて、商品データ記憶領域131から商品のインセンティブ情報を取得する。
【0102】
表示制御部112は、第2の取得部111により取得されるインセンティブ情報に基づいて、インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示デバイス25に表示する(ACT14)。ACT14では、例えば、表示制御部112は、ネットワークを介して、本オブジェクトをユーザ端末2に出力する。表示制御部112は、本オブジェクトをユーザ端末2に出力することにより、本オブジェクトを表示デバイス25に表示する。表示制御部112は、インセンティブ情報に応じて、本オブジェクトの表示態様を変える。例えば、表示制御部112は、インセンティブ情報が示すインセンティブの内容に基づいて、本オブジェクトの表示態様を変える。表示制御部112は、インセンティブ情報がインセンティブの付与を示す場合、本オブジェクトを表示する。表示制御部112は、インセンティブ情報がインセンティブの付与がないことを示す場合、インセンティブがないことを示す本オブジェクトを表示してもよいし、本オブジェクトを表示しなくてもよい。表示制御部112は、インセンティブ情報を取得できない場合、インセンティブ情報を取得するまで仮オブジェクトの表示を維持する。
【0103】
なお、プロセッサ11は、本オブジェクトの表示に加えて、又は本オブジェクトの表示に代えてインセンティブ情報を示す音声をユーザ端末2に出力してもよい。この場合、ユーザ端末2は、インセンティブ情報を示す音声をスピーカ26を介して出力してもよい。
【0104】
登録部113は、ユーザによる本オブジェクトの選択操作に基づいて、商品に、インセンティブ情報に対応するインセンティブを関連付けて登録する(ACT15)。ACT15では、例えば、登録部113は、ユーザにより選択された本オブジェクトに関連付けられた商品コード、インセンティブ情報、及び金額を登録商品データとして登録する。
【0105】
その後、プロセッサ11は、登録商品データに基づいて、登録商品の金額にインセンティブ情報を適用した割引後の金額を算出する。プロセッサ11は、ユーザによる会計指示に基づいて、割引後の価格に基づいて公知の会計処理を行う。
【0106】
なお、ACT11では、第1の取得部110は、ネットワークを介して、商品に関する情報をユーザ端末2から取得しているがこれに限定されない。第1の取得部110は、ユーザ端末2のカメラ28を介して商品に関連する画像が撮影されたことに応答して、ネットワークを介して、商品に関連する画像をユーザ端末2から取得してもよい。この例では、第1の取得部110は、ユーザ端末2から取得した商品に関連する画像に含まれる商品コード画像の画像処理により、商品コードを取得する。第1の取得部110は、ユーザ端末2から取得した商品に関連する画像に含まれる製造日時画像の画像処理により、製造日時を取得する。第1の取得部110は、ユーザ端末2から取得した商品に関連する画像に含まれるARマーカ画像の画像処理により、ARマーカ画像情報を取得する。
【0107】
(効果)
実施形態に係る情報処理装置は、撮影部により撮影される商品に関連する画像に基づいて商品の製造日時を取得し、製造日時に基づいて商品のインセンティブ情報を取得し、インセンティブ情報を含む本オブジェクトを表示部に表示することができる。これにより、情報処理装置は、商品の製造日時に応じたインセンティブ情報を本オブジェクトとして表示することで、時間経過に伴い変化するインセンティブ情報を客に提供することができる。そのため、情報処理装置は、商品に関連する画像の撮影に基づいて柔軟な商品の割引等のインセンティブの提供を実現することができる。また、情報処理装置は、店員による割引シールの添付を必要とすることなく、インセンティブ情報を客に提供することができる。そのため、情報処理装置は、店員の作業効率を上げることができる。さらに、ユーザ端末がバッテリー切れ等により使用できなくなった場合であっても、サーバを一例とする情報処理装置の補助記憶デバイスに商品登録された情報が記憶されているので、ユーザ端末の使用再開時においても、バッテリー切れとなる前に商品登録を行った状態から再開することが可能となる。また、ユーザ端末は、読み取った情報をサーバに出力し、サーバから送信された情報を受信して表示するだけでよいことから、ユーザ端末において実行する処理またはメモリ容量の負荷を軽減できる。
【0108】
実施形態に係る情報処理装置は、商品に関連する画像に基づいて仮オブジェクトを表示部に表示し、インセンティブ情報に基づいて本オブジェクトを表示部に表示することができる。情報処理装置は、インセンティブ情報を取得するまで仮オブジェクトを表示し、インセンティブ情報を取得したことに応答して本オブジェクトを表示する。これにより、情報処理装置は、仮オブジェクトを表示することで、客にインセンティブ情報が取得できていないことを気づかせることができる。そのため、情報処理装置は、客に商品に関連する画像にフォーカスが合っていないことを気づかせ、フォーカスを合わせるよう操作することを促すことができる。
【0109】
実施形態に係る情報処理装置は、インセンティブ情報に応じて、本オブジェクトの表示態様を変えることができる。これにより、情報処理装置は、インセンティブ情報に応じて異なる本オブジェクトを表示することができる。このため、客は、インセンティブ情報の違いを視覚的に認識することができる。例えば、情報処理装置は、インセンティブ情報がない場合に本オブジェクトを非表示とする。このため、客は、本オブジェクトに基づいて所望の商品がインセンティブの適用がない商品、例えば、製造日時からの経過時間が短い出来立ての商品であることを認識することができる。
【0110】
実施形態に係る情報処理装置は、ユーザによる本オブジェクトの選択操作に基づいて、商品に、インセンティブ情報に対応するインセンティブを関連付けて登録することができる。これにより、情報処理装置は、ユーザによるさらなる商品登録作業を必要とせず、本オブジェクトの選択操作によってのみ商品登録を行うことができる。そのため、情報処理装置は、追加の商品コード認識等の商品登録処理を省略することができる。
【0111】
[他の実施形態]
なお、第1の実施形態及び第2の実施形態では、仮オブジェクト、及び本オブジェクトの表示を行うためにARマーカを使用したが、これに限られない。ARマーカに代えて、仮オブジェクト、及び本オブジェクトの表示を実現できるコード、例えば、QRコード、バーコード、カメレオンコード等を使用してもよい。
【0112】
なお、インセンティブ情報は、割引率の情報に限定されない。インセンティブ情報は、値引額の情報でもよいし、値段の情報でもよいし、付与されるポイントの情報でもよいし、電子マネーのチャージバックの情報でもよい。
【0113】
なお、インセンティブ情報を含まないオブジェクトを仮オブジェクトと称し、インセンティブ情報を含むオブジェクトを本オブジェクトと称したが、これに限定されない。インセンティブ情報を含まないオブジェクト及びインセンティブ情報を含むオブジェクトの何れかを一方を第1のオブジェクトと称し、他方を第2のオブジェクトと称してもよい。
【0114】
情報処理装置は、サーバ1、又はユーザ端末2のような1つの装置で実現されてもよいし、機能を分散させた複数の装置で実現されてもよい。
【0115】
プログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0116】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0117】
1…サーバ、2…ユーザ端末、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶デバイス、14…通信インタフェース、21…プロセッサ、22…メインメモリ、23…補助記憶デバイス、24…通信インタフェース、25…表示デバイス、26…スピーカ、27…入力デバイス、28…カメラ、100…情報処理システム、110…第1の取得部、111…第2の取得部、112…表示制御部、113…登録部、130…オブジェクトデータ記憶領域、131…商品データ記憶領域、132…登録商品データ記憶領域、210…第1の取得部、211…第2の取得部、212…表示制御部、213…登録部、230…オブジェクトデータ記憶領域、A…AR用画像、Aa~Ab…AR用画像、AA…ARマーカ画像、AB…製造日時画像、AC…商品コード画像、Ba~Bb…仮オブジェクト、Ca~Cb…本オブジェクト、Pa~Pb…商品、Sc…画面。