(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118637
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】左右独立可動型自転車用サドル
(51)【国際特許分類】
B62J 1/00 20060101AFI20230818BHJP
【FI】
B62J1/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022034808
(22)【出願日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】520071445
【氏名又は名称】谷口 利信
(72)【発明者】
【氏名】谷口 利信
(57)【要約】
【課題】本発明は、自転車を長時間こぐ時に尻に生じる痛みを軽減できる自転車用サドルを提供する。
【解決手段】サドルポストの上部に左右別々に動く座面を設け、サドルにまたがるのではなく、椅子に座るように座った状態で自転車をこげるように工夫したところを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ) サドルポスト(1)の上端部から左右に伸びる部材(2)にこの部材(2)の両端で前後に伸びる部材(6)を設け部材(6)の両端にボールベアリング(5)等の転がり軸受けを1ヶづつ備え、結果的に全体で左右4ヶの部材(3)に合計8ヶのボールベアリング(5)を備えた構造全体を座面(4)を支える受け金具とする。
(ロ) 上部にクッション(7)を、下部に円弧状の部材(3)を備えた構造の物を座面(4)とする。
(ハ) (イ)と(ロ)の組み合わせで構成された自転車用サドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来の自転車用サドルを改良し、長時間の乗車による尻の痛みを軽減するために左右別々に可動する座面を備え、こぐ人がサドルにまたがるのではなく、サドルに座ってペダルをこいでいる様な感覚で自転車をこぐことを実現するために考案された自転車用サドルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の自転車用サドルにまたがって長時間乗車すると、こぐ人の体重のほとんどがサドルの狭い面積に集中してかかるため尻や座骨や会陰部に様々な痛みを伴うことが多かった。
【先行技術文献】
【0003】
特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のサドルでは、自転車をこぐ人の体重の大部分がサドルのごく狭い部分に集中するため長時間の乗車では、こぐ人の尻に様々な痛みが生じた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するために、以下の構造、構成による自転車用のサドルを考案した。
(イ) 自転車のフレームに差し込むサドルポスト(1)の上端部から左右に伸びる部材(2)を設ける。更に部材(2)の両端に(2)に直角に部材(6)を設ける。更に部材(6)の両端にボールベアリングを1ヶづつ2ヶ設ける。
(ロ) (イ)で設けた全体で合計8ヶのボールベアリング(5)によって、支えられる座面(4)には、その上部にクッション(人が直接座る部分)を、下部には円弧状の板状部材(3)を設ける。(3)の円弧状の部分が前後2ヶのボールベアリングの上を転がることによって結果的に座面(4)が前後に円を描きながら往復運動をする。座面(4)の円を描きながらの往復運動こそが、こぎ手の骨盤は大きく動かすことなく尻から膝にかけての大腿部の自然な動きを保障する。なおこの往復円運動の回転の中心は、こぎ手の大腿骨が骨盤とつながる関節のあたりに近づけるため回転半径はおおむね10cm前後とする。
【発明の効果】
【0006】
従来の自転車用サドルを長時間使用した時の尻の痛みが、こぎ手の尻とサドルの接触面積を大幅に増大したことによって大きく軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1.本発明の全体像を見やすくするためクッション(7)を上方に分離して残りの部分を斜め上方から見た斜視図である。
【
図2】
図2.本発明の全体図からクッション(7)と座面(4)を除いた残り部分を斜め上方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を構成する部品をおおまかに次の2つに分けて説明します。
(イ) 自転車の車体と直接つながるサドルポスト(1)とその上端部から左右に分かれて伸びる部材(2)と更に(2)の両端から(2)と直角の方向に伸びる部材(6)。(6)の両端には、ボールベアリング(5)が1ヶづつ備わる。
(ロ) 座面(4)は、その下部に円弧状の板材(3)と上部にはクッション(7)を備える。
本発明は、(イ)と(ロ)の組み合わせで構成される。
本発明を使用するときは、先部サドルポスト(1)を自転車のフレームに差し込んで固定する。座面(4)の上に取り付けたクッション(7)の上に座り自転車をこぎ出す。こぐ人の大腿部の動きに伴って座面(4)の下部の板状部材(3)の円弧部分がボールベアリング(5)の上で円運動を伴う往復運動を繰り返す。この円運動の中心となる中心点は、こぐ人の大腿骨が骨盤とつながる部分、つまり関節とほぼ同じ位置になる様に円弧部分の曲率を決める。こぐ人の体格にもよるが、だいたい半径10cm程度が適当と思われる。
【符号の説明】
【0009】
1.サドルポスト
2.サドルポスト上端から左右に伸びる部材
3.座面(4)の下部に設けた円弧状の部材
4.座面
5.ボールベアリング
6.ボールベアリングを支えるため(2)と直角に設けた部材
7.クッション