(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118647
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】計量装置及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G01G 19/414 20060101AFI20230818BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
G01G19/414 B
G07G1/00 331C
G01G19/414 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113065
(22)【出願日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】P 2022021173
(32)【優先日】2022-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】原口 秀明
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142BA07
3E142BA11
3E142GA41
3E142JA01
(57)【要約】
【課題】計量販売において想定される種々の場面に好適に対応する。
【解決手段】計量装置は、計量手段と、前記計量手段による計量重量を表示する第1表示領域と、前記計量重量の減少分を購入重量として表示する第2表示領域と、単価を表示する第3表示領域と、単価と前記購入重量に基づく購入金額を表示する第4表示領域とを備える計量装置であって、前記計量重量が減少した場合、前記第4表示領域に前記購入金額を表示し、前記計量重量が増加した場合、前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報を表示、又は、前記第4表示領域の表示を非表示にする表示制御手段と、前記表示制御手段によって前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報が表示されている状態又は前記第4表示領域の表示が非表示となっている状態において、前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する変更手段とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量手段と、前記計量手段による計量重量を表示する第1表示領域と、前記計量重量の減少分を購入重量として表示する第2表示領域と、単価を表示する第3表示領域と、単価と前記購入重量に基づく購入金額を表示する第4表示領域とを備える計量装置であって、
前記計量重量が減少した場合、前記第4表示領域に前記購入金額を表示し、前記計量重量が増加した場合、前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報を表示、又は、前記第4表示領域の表示を非表示にする表示制御手段と、
前記表示制御手段によって前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報が表示されている状態又は前記第4表示領域の表示が非表示となっている状態において、前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する変更手段と
を備えることを特徴とする計量装置。
【請求項2】
前記変更手段によって前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する場合、前記第3表示領域に表示する単価の取得を要求する旨を出力する出力手段
を備えることを特徴とする請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
前記変更手段は、
前記計量重量が増加した状態が所定時間継続した場合、前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の計量装置。
【請求項4】
計量重量を表示する第1表示領域と、前記計量重量の減少分を購入重量として表示する第2表示領域と、単価を表示する第3表示領域と、単価と前記購入重量に基づく購入金額を表示する第4表示領域とを備える表示装置であって、
前記計量重量が減少した場合、前記第4表示領域に前記購入金額を表示し、前記計量重量が増加した場合、前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報を表示、又は、前記第4表示領域の表示を非表示にする表示制御手段と、
前記表示制御手段によって前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報が表示されている状態又は前記第4表示領域の表示が非表示となっている状態において、前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する変更手段と
を備えることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量装置及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、計量して商品を販売するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示したような従来のシステムは、計量販売において想定される種々の場面に十分に対応しておらず、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、計量販売において想定される種々の場面に好適に対応する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、一態様である計量装置は、計量手段と、前記計量手段による計量重量を表示する第1表示領域と、前記計量重量の減少分を購入重量として表示する第2表示領域と、単価を表示する第3表示領域と、単価と前記購入重量に基づく購入金額を表示する第4表示領域とを備える計量装置であって、前記計量重量が減少した場合、前記第4表示領域に前記購入金額を表示し、前記計量重量が増加した場合、前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報を表示、又は、前記第4表示領域の表示を非表示にする表示制御手段と、前記表示制御手段によって前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報が表示されている状態又は前記第4表示領域の表示が非表示となっている状態において、前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する変更手段とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る販売処理システム1のネットワーク構成の一例である。
【
図2】販売処理システム1の導入した販売ユニット2の外観の一例である。
【
図5A】物品供給装置100から容器120に物品を取り出している状態(計量重量が安定していない状態)における計量装置10等の様子を示した図である。
【
図5B】物品供給装置100から容器120に物品を取り出した後の状態(計量重量が安定している状態)における計量装置10等の様子を示した図である。
【
図7A】物品供給装置200から容器220に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)における計量装置20等の様子を示した図である。
【
図7B】物品供給装置200から容器220に物品を放出し終えた状態(計量重量が安定している状態)における計量装置20等の様子を示した説明図である。
【
図9A】物品供給装置300から計量装置30に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)における計量装置30等の様子を示した図である。
【
図9B】物品供給装置300から計量装置30に物品を放出し終えた状態(計量重量が安定している状態)における計量装置30等の様子を示した図である。
【
図9C】計量装置30から容器320に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)における計量装置30等の様子を示した図である。
【
図10A】計量装置30を本体30A側と案内体38側とに分解した際の案内体38側の側面図であって閉状態であるときを示している。
【
図10B】計量装置30を本体30A側と案内体38側とに分解した際の案内体38側の側面図であって開状態であるときを示している。
【
図10C】計量装置30を本体30A側と案内体38側とに分解した際の本体30A側の内部構造を示した側面図である。
【
図10D】計量装置30の内部構造を示した側面図であって閉状態であるときを示している。
【
図10E】計量装置30の内部構造を示した側面図であって開状態であるときを示している。
【
図12】計量装置10における基準重量、計量重量、購入重量の推移等を説明する説明図である。
【
図13A】計量装置10の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図13B】計量装置10の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図13C】計量装置10の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図14A】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図14B】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図14C】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図14D】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図14E】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図14F】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図14G】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図14H】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図15A】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図15B】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図15C】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図15D】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図16A】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図16B】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図16C】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図16D】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図17A】表示印刷装置40の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図17B】表示印刷装置40の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図18】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図19A】計量装置30における計量重量の推移等を説明する説明図である。
【
図19B】計量装置30における計量重量の推移等を説明する説明図である。
【
図20】計量装置30における計量重量の推移等を説明する説明図である。
【
図21A】計量装置30における計量重量の推移等を説明する説明図である。
【
図21B】計量装置30における計量重量の推移等を説明する説明図である。
【
図22】計量装置30における計量重量の推移等を説明する説明図である。
【
図23A】計量装置30の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図23B】計量装置30の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図23C】計量装置30の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図23D】計量装置30の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図23E】計量装置30の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図23F】計量装置30の動作の一例を示したフローチャートである。
【
図24A】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図24B】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図24C】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図24D】表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
【
図25A】計量装置10の他の表示部15等の構成例である。
【
図25B】計量装置10の表示部15の表示例である。
【
図25C】計量装置10の表示部15の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係る販売処理システム1のネットワーク構成の一例である。販売処理システム1は、計量装置10と、計量装置20と、計量装置30と、表示印刷装置40とを含む。例えば、販売処理システム1は、
図1に示すように、6台の計量装置10(計量装置10-1、計量装置10-2、…、計量装置10-6)と、4台の計量装置20(計量装置20-1、計量装置20-2、…、計量装置20-4)と、10台の計量装置30(計量装置30-1、計量装置30-2、…、計量装置30-10)と、1台の表示印刷装置40とを含む。なお、図示した台数は、一例である。つまり、計量装置10の台数は1台以上であればよい。計量装置20、計量装置30、表示印刷装置40の台数についても同様である。
【0009】
販売処理システム1内の各装置は、通信可能に接続されている。本実施形態では、
図1に示したように、例えば、RS-485によるマルチドロップ式(連鎖式)によって、夫々の装置が通信可能に接続されている。なお、接続形態は、マルチドロップ式に限定されない。例えば、表示印刷装置40を中心としたスター方式(型)であってもよいし、表示印刷装置40を含むリング方式(型)であってもよい。また、無線通信(ワイヤレス通信)であってもよい。なお、電力の供給と通信とを共通のケーブル等を利用して行ってもよい。
【0010】
販売処理システム1を構成する各装置(計量装置10、計量装置20、計量装置30、表示印刷装置40)は、重量を計量して販売される物品を購入する客自身によって操作される。つまり、各装置における通常の処理(取引)は、客自身によって行われる。一方、各装置における特定の処理(各種の設定処理、店員呼出後の処理、エラー発生後の処理等)は、店員によって行われる。
【0011】
図2は、販売処理システム1を含む販売ユニット2の外観の一例である。販売処理システム1は、重量を計量して販売される物品(以下、単に物品、又は、商品と称する場合がある)を取り扱う店舗(例えば、スーパーマーケット等)に導入される。例えば、販売処理システム1は、
図2に示したような販売ユニット2として店舗に導入される。
【0012】
(販売ユニット2)
販売ユニット2は、棚3と、第1計量ユニット4Aと、第2計量ユニット4Bと、第3計量ユニット4Cと、表示印刷装置40とから構成される。
【0013】
(第1計量ユニット4A)
第1計量ユニット4Aは、6台の計量装置10と、6台の物品供給装置100とから構成される。計量装置10の夫々には、物品供給装置100が1台ずつセットされている。つまり、第1計量ユニット4Aは、1台の計量装置10と1台の物品供給装置100とからなる組を6組備える。なお、夫々の計量装置10(又は物品供給装置100)の近傍には、物品供給装置100から物品を取り出す際に用いられるスコップ(非図示)が設置されている。
【0014】
物品供給装置100は、収容部101と、投入部102A(
図5A参照)と、取出部102B(
図5A参照)と、蓋部103とを備える。収容部101は、物品(個体)を収容する。投入部102Aは、収容部101に収容する物品を投入する投入口である。取出部102Bは、収容部101に収容されている物品を取り出す取出口である。蓋部103は、収容部101に収容されている物品を取出部102Bから取り出す際に操作(開放)する。
【0015】
物品供給装置100は、当該物品供給装置100の重量と当該物品供給装置100に収容されている物品の重量とが計量装置10によって計量されるように、設置されている。換言すれば、計量装置10は、客待ち状態(非取引状態。待機状態)において、物品供給装置100と物品供給装置100に収容されている物品の重量を計量している。つまり、計量装置10は、客による物品の取り出し前後における計量重量の減少分を当該客による物品の購入重量(販売重量)として把握する。
【0016】
計量装置10は、客による物品の取り出し前後における計量重量の減少分を当該客による物品の購入重量として算出する。計量装置10は、顧客の操作(後述する操作部16の操作)に基づいて、ラベル(物品ラベル、商品ラベル、値付ラベルとも称する)の発行に用いられる情報(例えば、当該計量装置10の装置識別情報、購入重量)を表示印刷装置40に送信する。装置識別情報とは、販売処理システム1の夫々の装置(計量装置10-1、計量装置10-2、…、計量装置20-1、計量装置20-2、…、計量装置30-1、計量装置30-2、…、表示印刷装置40)を識別するための識別情報である。装置識別情報は、少なくとも販売処理システム1内において夫々の装置を識別可能な情報であればよい。装置識別情報は、IPアドレス(Internet Protocol address)であってもよいし、MACアドレス(Media Access Control address)であってもよいし、販売処理システム1内において取り決めた識別情報であってもよい。
【0017】
店員は、販売する物品を物品供給装置100に収容させる。つまり、店員は、投入部102Aから物品を投入する。
【0018】
客は、物品供給装置100に収容されている物品を、所望の分量、持ち帰り用の容器(例えば、
図5A、
図5Bに示した容器120)に入れる。具体的には、客は、蓋部103を開け、収容部101に収容されている物品を、スコップを用いて、所望の分量、持ち帰り用の容器に入れる。計量装置10は、客による物品の取り出し前後における計量重量の減少分を算出する。続いて、客は、蓋部103を閉じ、計量装置10(操作部16)を操作する。なお、上述したように、計量装置10は、操作部16の操作に基づいて、物品の購入(計量)に関する情報(物品購入情報又は物品計量情報とも称する)を表示印刷装置40に送信する。なお、物品購入情報(物品計量情報)は、物品ボタン(後述)の表示に用いられる情報でもあるため物品ボタン表示用情報と称してもよいし、ラベルの印刷、発行に用いられる情報でもあるため、ラベル発行用情報と称してもよい。続いて、客は、表示印刷装置40に移動し、表示印刷装置40を操作して表示印刷装置40にラベルを発行させる。
【0019】
(第2計量ユニット4B)
第2計量ユニット4Bは、4台の計量装置20と、4台の物品供給装置200とから構成される。計量装置20の夫々には、物品供給装置200が1台ずつセットされている。つまり、第2計量ユニット4Bは、1台の計量装置20と1台の物品供給装置200とからなる組を4組備える。
【0020】
物品供給装置200は、収容部201(不図示)と、投入部202A(不図示)と、放出部202Bと、物品放出操作部203とを備える。収容部201は、物品(液体)を収容する。投入部202Aは、収容部201に収容する物品を投入する投入口である。放出部202Bは、収容部201に収容されている物品を放出する放出口である。物品放出操作部203は、収容部201に収容されている物品を放出部202Bから放出する際に操作する。
【0021】
物品供給装置200は、当該物品供給装置200の重量と当該物品供給装置200に収容されている物品の重量とが計量装置20によって計量されるように、設置されている。換言すれば、計量装置20は、客待ち状態において、物品供給装置200と物品供給装置200に収容されている物品の重量を計量している。つまり、計量装置20は、客による物品の放出前後における計量重量の減少分を当該客による物品の購入重量として把握する。物品放出操作部203は、操作を維持している間は物品を放出し続け、操作を止めると放出を停止するように構成されるもの(例えば、押下式のボタン)である。但し、物品放出操作部203は、開始操作に基づいて物品の放出を開始し、停止操作に基づいて放出を停止するように構成されるもの(例えば、レバー、ハンドル)であってもよい。
【0022】
計量装置20は、客による物品の放出前後における計量重量の減少分を当該客による物品の購入重量として算出する。計量装置20は、顧客の操作(後述する操作部26の操作)に基づいて、物品購入情報(例えば、当該計量装置20の装置識別情報、購入重量)を表示印刷装置40に送信する。
【0023】
店員は、販売する物品を物品供給装置200に収容させる。つまり、店員は、投入部202Aから物品を投入する。
【0024】
客は、物品供給装置200に収容されている物品を、所望の分量、持ち帰り用の容器(例えば、
図7A、
図7Bに示した容器220)に入れる。具体的には、客は、物品放出操作部203を操作し、所望の分量、収容部201に収容されている物品を放出部202Bから放出し、持ち帰り用の容器に入れる。計量装置20は、客による物品の取り出し前後における計量重量の減少分を算出する。続いて、客は、計量装置20(操作部26)を操作する。なお、上述したように、計量装置20は、操作部26の操作に基づいて、物品購入情報を表示印刷装置40に送信する。続いて、客は、表示印刷装置40に移動し、表示印刷装置40を操作して表示印刷装置40にラベルを発行させる。
【0025】
(第3計量ユニット4C)
第3計量ユニット4Cは、10台の計量装置30と、10台の物品供給装置300とから構成される。計量装置30の夫々には、物品供給装置300が1台ずつセットされている。つまり、第3計量ユニット4Cは、1台の計量装置30と1台の物品供給装置300とからなる組を10組備える。
【0026】
物品供給装置300は、収容部301と、投入部302Aと、放出部302Bと、物品放出操作部303とを備える。収容部301は、物品(個体)を収容する。投入部302Aは、収容部301に収容する物品を投入する投入口である。放出部302Bは、収容部301に収容されている物品を放出する放出口である。物品放出操作部303は、開始操作に基づいて物品の放出を開始し、停止操作に基づいて放出を停止するように構成されるもの(例えば、ハンドル、レバー)である。但し、物品放出操作部303は、操作を維持している間は物品を放出し続け、操作を止めると放出を停止するように構成されるもの(例えば、押下式のボタン)であってもよい。
【0027】
計量装置30は、物品供給装置300(放出部302B)から放出された物品を収容する。計量装置30は、収容した物品の重量を計量する。計量装置30は、物品放出操作部36の操作に基づいて、重量を計量した物品を放出する。計量装置30は、重量を計量した物品を全て放出した場合、物品購入情報(例えば、当該計量装置30の装置識別情報、購入重量)を表示印刷装置40に送信する。
【0028】
店員は、販売する物品を物品供給装置300に収容させる。つまり、店員は、投入部302Aから物品を投入する。
【0029】
客は、物品供給装置300に収容されている物品を、所望の分量、計量装置30に移動させる。具体的には、客は、物品放出操作部303を操作し、所望の分量、収容部301に収容されている物品を放出部302Bから放出し、計量装置30に収容させる。計量装置30は、収容されている物品(所望の分量の物品)の重量を計量する。続いて、客は、計量装置30に収容されている物品(重量が計量された物品)を持ち帰り用の容器(例えば、
図9Cに示した容器320)に全て移動させる。具体的には、客は、物品放出操作部36を操作し、全ての物品を計量装置30から持ち帰り用の容器に放出する。なお、上述したように、計量装置30は、全ての物品が持ち帰り用の容器に放出されたことに基づいて、物品購入情報を表示印刷装置40に送信する。続いて、客は、表示印刷装置40に移動し、表示印刷装置40を操作して表示印刷装置40にラベルを発行させる。
【0030】
(計量装置10)
図3は、計量装置10の構成の一例である。
図4は、計量装置10の外観等の一例である。
図5Aは、物品供給装置100から容器120に物品を取り出している状態(計量重量が安定していない状態)における計量装置10等の様子を示した図である。
図5Bは、物品供給装置100から容器120に物品を取り出した後の状態(計量重量が安定している状態)における計量装置10等の様子を示した説明図である。
図3、
図4、
図5A、
図5Bにおいて、同一部分には同一符号を付している。以下、
図3、
図4、
図5A、
図5Bを参照して計量装置10について説明する。
【0031】
計量装置10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、計量部14と、表示部15と、操作部16と、通信部17とを備える。これらは、バスを介して互いに接続されている。
【0032】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、計量装置10の動作を制御する。例えば、CPU11は、客による物品(物品供給装置100に収容されている物品)の取り出し前後における計量重量の減少分を当該客による物品の購入重量として算出する。
【0033】
ROM12は、読み出し専用メモリであり、例えば、プログラムをはじめとしてCPU11が利用する種々の情報を記憶する。RAM13は、読み出し書き込みメモリであり、例えば、ROM12から読み出した情報、CPU11によって処理(演算、生成、更新等)された情報、上記処理においてCPU11によって参照される情報、通信部17を介して取得した情報、計量部14によって得られた情報等種々の情報を記憶する。例えば、RAM13は、計量重量の減少分を算出するための基準重量(取引開始前における物品供給装置100と該物品供給装置100に収容されている物品とを合わせた重量)や、物品供給装置100に収容する物品の補充や物品供給装置100に収容する物品の入れ替え等について報知するための警告重量や、通信部17を介して取得した物品(組となる物品供給装置100に収容されている物品)の単価を記憶する。
【0034】
計量部14は、載台14aの上に載せられた物品の重量を計量する。計量部14は、例えば、ロードセルによる重量検出方式で物品の重量を計量する。具体的には、計量部14は、
図5Aや
図5Bに示すように、物品供給装置100と該物品供給装置100に収容されている物品とを合わせた重量を計量する。
【0035】
表示部15は、客に購入重量等を表示する。表示部15は、5つの表示器(表示器15a、表示器15b、表示器15c、表示器15d、表示器15e)から構成される。表示部15(表示器15a~表示器15e)は、例えば、液晶パネルであってもよい。
【0036】
表示器15aは、購入重量を表示する。なお、表示器15aは、物品供給装置100から容器120に物品を取り出している状態(計量重量が安定していない状態)であるときには、表示準備中である旨の情報(例えば、
図5Aに示したような破線による矩形、破線「- - -」等)を表示してもよい。表示器15bは、購入する物品(物品供給装置100に収容されている物品)の単価を表示する。表示器15cは、購入重量分の物品の購入金額(購入価格、販売金額、販売価格)を表示する。なお、表示器15cは、物品供給装置100から容器120に物品を取り出している状態(計量重量が安定していない状態)であるときには、
図5Aに示すように、表示準備中である旨の情報を表示してもよい。表示器15dは、計量重量を表示する。つまり、表示器15dは、物品供給装置100と該物品供給装置100に収容されている物品とを合わせた重量を表示する。
【0037】
表示器15eは、当該計量装置10の状態(ステータス)を表示する。例えば、表示器15eは、物品供給装置100から容器120に物品を取り出している状態(計量重量が安定していない状態)であるときには、
図5Aに示すようなマーク(アイコン)を表示する。また、表示器15eは、物品供給装置100から容器120に物品を取り出した後の状態(計量重量が安定している状態)であるときには、
図5Bに示すようなマークを表示する。
【0038】
なお、
図5Aに示した例では、表示器15aには、表示準備中である旨の情報が表示され、表示器15bには、「500(円/100g)」が表示され、表示器15cには、表示準備中である旨の情報が表示され、表示器15dには、「1100(g)」が表示されている。また、
図5Bに示した例では、表示器15aには、「150(g)」が表示され、表示器15bには、「500(円/100g)」が表示され、表示器15cには、「750(円)」が表示され、表示器15dには、「1050(g)」が表示されている。
【0039】
操作部16は、客の操作を受け付ける。なお、本実施形態では、操作部16は、筐体に配置された1以上のハードボタン(押しボタン)であるが、操作可能に表示される1以上のソフトボタン(タッチボタン)であってもよい。つまり、表示部15は、客に購入重量等を表示したり、客の操作を受け付けたりするタッチパネルであってもよい。計量装置20が備える表示部25(後述)や操作部26(後述)についても同様である。
【0040】
通信部17は、他の装置との間において情報を送受信する。例えば、通信部17は、操作部16の操作に基づいて、物品購入情報を表示印刷装置40に送信する。
【0041】
なお、図示は省略したが、計量装置10は、ハードディスクを備えてもよい。ハードディスクは、RAM13に代えて又は加えて種々の情報を記憶してもよい。計量装置20、計量装置30、表示印刷装置40についても同様である。また、計量装置10は、ハードディスクに代えてSSD(Solid State Drive)を備えてもよい。計量装置20、計量装置30、表示印刷装置40についても同様である。
【0042】
また、計量装置10は、計時部(計時機能)を備えてもよい。例えば、計量装置10は、計時部により、現在時刻や、ある時間までの残時間や、ある状態となってからの経過時間を管理可能してもよい。計量装置20、表示印刷装置40についても同様である。また、計量装置10は、音声出力部を備えてもよい。例えば、計量装置10は、状況に応じた音声(例えば、エラー音声)を出力してもよい。計量装置20、計量装置30、表示印刷装置40についても同様である。また、計量装置10は、人感センサを備えてもよい。例えば、計量装置10は、人感センサにより、周囲(例えば、当該計量装置10の前)に人が存在するか否かを判断してもよい。計量装置20、計量装置30、表示印刷装置40についても同様である。
【0043】
(計量装置20)
図6は、計量装置20の外観等の一例である。
図7Aは、物品供給装置200から容器220に物品を放出している状態(計量重量がしていない状態)における計量装置20等の様子を示した図である。
図7Bは、物品供給装置200から容器220に物品を放出し終えた状態(計量重量が安定している状態)における計量装置20等の様子を示した図である。
図6、
図7A、
図7Bにおいて、同一部分には同一符号を付している。以下、
図6、
図7A、
図7Bを参照して計量装置20について説明する。
【0044】
構成図を省略するが、計量装置20は、計量装置10と同様、CPUと、ROMと、RAMと、計量部と、表示部と、操作部と、通信部とを備える。以下、計量装置20が備えるCPU、ROM、RAM、計量部、表示部、操作部、通信部を、夫々、CPU21、ROM22、RAM23、計量部24、表示部25、操作部26、通信部27と称する。CPU21、ROM22、RAM23、計量部24、表示部25、操作部26、通信部27は、バスを介して互いに接続されている。
【0045】
CPU21は、計量装置10のCPU11と同様、例えば、客による物品(物品供給装置200に収容されている物品)の放出前後における計量重量の減少分を当該客による物品の購入重量として算出する。
【0046】
ROM22は、計量装置10のROM12と同様、例えば、プログラムをはじめとしてCPU21が利用する種々の情報を記憶する。RAM23は、計量装置10のRAM13と同様、例えば、計量重量の減少分を算出するための基準重量(取引開始前における物品供給装置200と該物品供給装置200に収容されている物品とを合わせた重量)や、物品供給装置200に収容する物品の補充や物品供給装置200に収容する物品の入れ替え等について報知するための警告重量や、通信部27を介して取得した物品(組となる物品供給装置200に収容されている物品)の単価を記憶する。
【0047】
計量部24は、計量装置10の計量部14と同様、例えば、ロードセルによる重量検出方式で物品の重量を計量する。具体的には、計量部24は、
図7Aや
図7Bに示すように、物品供給装置200と該物品供給装置200に収容されている物品とを合わせた重量を計量する。
【0048】
表示部25の構成は、計量装置10の表示部15の構成と同様である。例えば、表示部25は、物品供給装置200から容器220に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)であるときには、
図7Aに示すように、夫々の表示器(表示器25a、表示器25b、表示器25c、表示器25d、表示器25e)に夫々の情報を表示する。また、表示部25は、物品供給装置200から容器220に物品を放出し終えた状態(計量重量が安定している状態)であるときには、
図7Bに示すように、夫々の表示器に夫々の情報を表示する。
【0049】
なお、
図7Aに示した例では、表示器25aには、表示準備中である旨の情報が表示され、表示器25bには、「125(円/100g)」が表示され、表示器25cには、表示準備中である旨の情報が表示され、表示器25dには、「3980(g)」が表示されている。また、
図7Bに示した例では、表示器25aには、「120(g)」が表示され、表示器25bには、「125(円/100g)」が表示され、表示器25cには、「150(円)」が表示され、表示器25dには、「3880(g)」が表示されている。
【0050】
操作部26は、計量装置10の操作部16と同様、客の操作を受け付ける。通信部27は、計量装置10の通信部17と同様、他の装置との間において情報を送受信する。例えば、通信部27は、操作部26の操作に基づいて、物品購入情報を表示印刷装置40に送信する。
【0051】
(計量装置30)
図8は、計量装置30の外観等の一例である。
図9Aは、物品供給装置300から計量装置30に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)における計量装置30等の様子を示した図である。
図9Bは、物品供給装置300から計量装置30に物品を放出し終えた状態(計量重量が安定している状態)における計量装置30等の様子を示した図である。
図9Cは、計量装置30から容器320に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)における計量装置30等の様子を示した図である。
図8、
図9A~
図9C(
図10A~
図10Eも同様)において、同一部分には同一符号を付している。以下、
図8、
図9A~
図9Cを参照して計量装置30について説明する。
【0052】
構成図を省略するが、計量装置30は、CPUと、ROMと、RAMと、計量部と、表示部と、通信部とを備える。以下、計量装置30が備えるCPU、ROM、RAM、計量部、表示部、通信部を、夫々、CPU31、ROM32、RAM33、計量部34、表示部25、通信部37と称する。CPU31、ROM32、RAM33、計量部34、表示部35、通信部37は、バスを介して互いに接続されている。また、計量装置30は、計時部(計時機能)を備える。更に、計量装置30は、物品放出操作部36、案内体38(後述)や蓋体39(後述)等を備える。
【0053】
CPU31は、ROM32に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、計量装置30の動作を制御する。例えば、CPU31は、物品供給装置300から供給された物品の計量重量を当該客による物品の購入重量として算出する。
【0054】
ROM32は、読み出し専用メモリであり、例えば、プログラムをはじめとしてCPU31が利用する種々の情報を記憶する。RAM33は、読み出し書き込みメモリであり、例えば、ROM32から読み出した情報、CPU31によって処理(演算、生成、更新等)された情報、上記処理においてCPU31によって参照される情報、通信部37を介して取得した情報、計量部34によって得られた情報等種々の情報を記憶する。例えば、RAM33は、計量重量の増減(つまり、物品供給装置300から計量装置30への物品の放出か、計量装置30から容器320への物品の放出か)を判断するための判断用の重量(判断用重量と称する場合がある)、通信部37を介して取得した物品(組となる物品供給装置300に収容されている物品)の単価を記憶する。
【0055】
計量部34は、案内体38に案内(収容)された物品の重量を計量する。計量部34は、例えば、ロードセルによる重量検出方式で物品の重量を計量する。
【0056】
表示部35は、客に購入重量等を表示する。表示部35は、4つの表示器(表示器35a、表示器35b、表示器35c、表示器35e)から構成される。表示部35(表示器35a~表示器35c、表示器35e)は、例えば、液晶パネルであってもよい。
【0057】
表示器35aは、購入重量(計量重量)を表示する。なお、表示器35aは、計量装置30から容器320に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)であるときには、
図9Cに示すように、表示準備中である旨の情報を表示してもよい。表示器35bは、購入する物品(物品供給装置300に収容されている物品)の単価を表示する。表示器35cは、購入重量分の物品の購入金額を表示する。なお、表示器35cは、物品供給装置300から計量装置30に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)であるときには、
図9Aに示すように、表示準備中である旨の情報を表示してもよい。
【0058】
表示器35eは、当該計量装置10の状態を表示する。例えば、表示器35eは、物品供給装置300から計量装置30に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)であるときには、
図9Aに示すようなマークを表示する。また、表示器35eは、物品供給装置300から計量装置30に物品を放出し終えた状態(計量重量が安定している状態)であるときには、
図9Bに示すようなマークを表示する。また、表示器35eは、計量装置30から容器320に物品を放出している状態(計量重量が安定していない状態)であるときには、
図9Cに示すようなマークを表示する。
【0059】
なお、
図9Aに示した例では、表示器35aには、「50(g)」が表示され、表示器25bには、「400(円/100g)」が表示され、表示器25cには、表示準備中である旨の情報が表示されている。また、
図9Bに示した例では、表示器35aには、「300(g)」が表示され、表示器25bには、「400(円/100g)」が表示され、表示器25cには、「1200(円)」が表示されている。また、
図9Cに示した例では、表示器35aには、表示準備中である旨の情報が表示され、表示器25bには、「400(円/100g)」が表示され、表示器25cには、「1200(円)」が表示されている。
【0060】
通信部37は、他の装置との間において情報を送受信する。例えば、通信部37は、重量を計量した物品が全て放出された場合、物品購入情報を表示印刷装置40に送信する。
【0061】
(物品の収容、計量)
図10Aは、計量装置30を本体30A側と案内体38側とに分解した際の案内体38側の側面図であって閉状態であるときを示している。
図10Bは、計量装置30を本体30A側と案内体38側とに分解した際の案内体38側の側面図であって開状態であるときを示している。
図10Cは、計量装置30を本体30A側と案内体38側とに分解した際の本体30A側の内部構造を示した側面図である。
図10Dは、計量装置30の内部構造を示した側面図であって閉状態であるときを示している。
図10Eは、計量装置30の内部構造を示した側面図であって開状態であるときを示している。
【0062】
図10A及び
図10Bに示すように、計量装置30は、案内体38、操作伝達機構36C、蓋体39を備える。案内体38は、上側に受入側開口部38Aを有し、下側に放出側開口部38Bを有し、側面に係合突起38Cを有する。
図10Aでは、放出側開口部38Bは、蓋体39によって覆われているため、放出側開口部38Bを示していない。
図10A及び
図10Bでは、一方(操作伝達機構36Cが設けられた方)の側面に設けられている2つの係合突起38Cを示したが、案内体38は、他方の側面にも2つの係合突起38Cを有する。案内体38の周辺には、操作伝達機構36Cや蓋体39が設けられている。
【0063】
図10Cに示すように、本体30Aの前面の正面板30Bには、表示部35及び物品放出操作部36が設けられている。本体30Aは、正面板30Bの後方に、上下に開口した中空部30Cを有する。本体30Aの中空部30Cの後方には、計量部34が設けられている。計量部34は、中空部30C側に係合凹部34Aを備える。
図10Cでは、一方の側面に設けられている2つの係合凹部34Aを示したが、計量部34は、他方の側面にも2つの係合凹部34Aを有する。
【0064】
案内体38の受入側開口部38Aは、物品供給装置300から放出された物品を受け入れる開口部である。案内体38の放出側開口部38Bは、受入側開口部38Aによって受け入れた物品を容器320に放出する開口部である。放出側開口部38Bは、受入側開口部38Aよりも開口幅が狭い。つまり、案内体38の内部は、
図10Aや
図10Bに示したように、受入側開口部38Aから放出側開口部38Bにかけて段々と細くなっている。
【0065】
蓋体39は、物品放出操作部36に対する操作に応じて動作する操作伝達機構36Cの動作に応じて動作する。具体的には、蓋体39は、操作伝達機構36Cが
図10Aに示した位置(先端が押し下げられていない位置。初期位置)にあるときには、放出側開口部38Bを覆う位置(放出側開口部38Bからの物品の放出を妨げる位置)に存在し、操作伝達機構36Cが
図10Bに示した位置(先端が押し下げられている位置)にあるときには、放出側開口部38Bを覆わない位置(放出側開口部38Bからの物品の放出を妨げない位置)に存在するように、操作伝達機構36Cの動作(すなわち物品放出操作部36に対する操作)に応じて動作する。つまり、計量装置30は、案内体38(放出側開口部38B)から物品を放出不可能な状態(閉状態、収容状態とも称する)と、案内体38(放出側開口部38B)から物品を放出可能な状態(開状態、放出状態とも称する)とを有し、両状態(閉状態、開状態)は、物品放出操作部36の操作に応じて変化する。
【0066】
図10D及び
図10Eに示すように、計量装置30は、計量部34の係合凹部34Aと、案内体38の係合突起38Cとが係合するように、本体30Aの中空部30Cに案内体38等(案内体38、操作伝達機構36C、蓋体39)が嵌め込まれた状態で使用される。上記状態において、案内体38等は、全重量(案内体38内に物品が収容されている場合には収容している物品の重量を含む)が計量部34によって計量されるように、計量部34(係合凹部34A)によって支持されている。これにより、案内体38内に収容された物品の重量が計量部34によって計量される。計量装置30は、風袋重量として案内体38等の重量を記憶しておくことにより、案内体38に物品が収納されていないときには、表示部35(表示器35a)に購入重量(計量重量)としてゼロを表示してもよい。なお、係合突起38Cと係合凹部34Aの係合は解除可能(案内体38等は本体30Aから着脱可能)である。
【0067】
物品放出操作部36は、
図8、
図9A~
図9Cに示すように一端側(正面板30Bの外側)から操作される。物品放出操作部36の他端側(中空部30C側)は、中空部30C側に突出している。物品放出操作部36は、バネ36Bによって上方向に付勢されている。物品放出操作部36は、押し下げられていない状態(非操作状態。初期状態)では、
図10Dに示したように操作伝達機構36Cに接触しない(操作伝達機構36Cを押し下げない)。物品放出操作部36は、押し下げられている状態(操作状態)では、
図10Eに示したように操作伝達機構36Cに接触して操作伝達機構36Cを押し下げる。
【0068】
操作伝達機構36Cの内部側の一端には、扇型歯車(セクター歯車)36Dが形成されている。蓋体39は、歯車部39Aを軸に該歯車部39Aの回転に従って動作する。扇型歯車36Dと歯車部39Aとは噛み合っている。また、蓋体39は、バネ39Bによって、放出側開口部38Bを覆うように(放出側開口部38Bからの物品の放出を妨げるように)付勢されている。
【0069】
図10Dに示したように、物品放出操作部36が押し下げられていないときには、蓋体39は、操作伝達機構36C(扇型歯車36D)から回転力を得ないため、バネ39Bの付勢力によって、放出側開口部38Bを覆う(放出側開口部38Bからの物品の放出を妨げる)姿勢になる。一方、
図10Eに示したように、物品放出操作部36が押し下げられているときには、蓋体39は、操作伝達機構36C(扇型歯車36D)からの回転力によって、バネ39Bの付勢力に逆らって、放出側開口部38Bを覆わない(放出側開口部38Bからの物品の放出を妨げない)姿勢になる。つまり、受入側開口部38Aから受け入れた物品は、物品放出操作部36の操作がある迄、案内体38に収容され、物品放出操作部36の操作に応じて、放出側開口部38Bから放出される。
【0070】
(表示印刷装置40)
図11は、表示印刷装置40の外観等の一例である。構成図を省略するが、表示印刷装置40は、CPUと、ROMと、RAMと、表示部と、通信部と、印刷部とを備える。以下、表示印刷装置40が備えるCPU、ROM、RAM、表示部、通信部、印刷部を、夫々、CPU41、ROM42、RAM43、表示部45、通信部47、印刷部48と称する。これらは、バスを介して互いに接続されている。
【0071】
CPU41は、ROM42に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、表示印刷装置40の動作を制御する。例えば、CPU41は、表示部45による表示を制御する。また、CPU41は、印刷部48によるラベルの印刷、発行を制御する。
【0072】
ROM42は、読み出し専用メモリであり、例えば、プログラムをはじめとしてCPU41が利用する種々の情報を記憶する。RAM43は、読み出し書き込みメモリであり、例えば、ROM42から読み出した情報、CPU41によって処理(演算、生成、更新等)された情報、上記処理においてCPU41によって参照される情報、通信部47を介して取得した情報、各物品の単価等種々の情報を記憶する。例えば、RAM43は、夫々の計量装置の装置識別情報に対応付けて夫々の計量装置にて計量される物品(夫々の計量装置に対応する物品供給装置に収容されている物品)の物品(物品名)、単価、画像等を記憶する。
【0073】
表示部45は、例えば、液晶タッチパネルである。表示部45は、客に種々の情報を表示するとともに客からの操作を受け付ける。例えば、表示部45は、ラベルを印刷、発行する物品を選択(指定)するための物品ボタン(商品ボタン)を配置した物品選択画面(商品選択画面)や、ラベルを印刷、発行する指示を受け付けるラベル発行指示画面等を表示する。
【0074】
通信部47は、他の装置との間において情報を送受信する。例えば、通信部47は、物品購入情報を夫々の計量装置から受信する。印刷部48は、客の操作(例えば、ラベル発行指示画面における操作)に基づいて、ラベルを印刷、発行する。
図11では、ラベル発行口48aを示している。
【0075】
表示印刷装置40は、印刷部48によって印刷、発行されたラベルがラベル発行口48aから取り去られたこと(客がラベル発行口48aからラベルを受け取ったこと)を検出するセンサを備える。
【0076】
(計量重量の減少分を購入重量とする計量装置の動作)
第1計量ユニット4Aの計量装置10は、計量重量の減少分を物品の購入重量として算出する。第1計量ユニット4Aにおける取引は、客待ち状態において物品供給装置100から容器120に物品が取り出されることにより開始し、計量装置10の操作部16を操作することにより終了する。計量装置10は、取引開始前の計量重量(基準重量)から取引終了時の計量重量(操作部16の操作時における安定した計量重量)を減算した重量を購入重量として算出する。
【0077】
通常、第1計量ユニット4Aにおける取引は、客待ち状態において物品供給装置100から容器120に物品が取り出されることにより開始するため、計量装置10による計量重量は、基準重量(取引開始前の計量重量)から減少する(基準重量よりも少なくなる)。しかしながら、客待ち状態において物品供給装置100に物品が投入された場合(戻された場合)、計量装置10による計量重量は、基準重量から増加する(基準重量よりも多くなる)。
【0078】
計量装置10による計量重量が基準重量から増加した場合、計量装置10が算出する購入重量がマイナスの値となるため、本来の購入金額を算出することができない。例えば、客Aが物品供給装置100に物品を戻して立ち去った後に次客Bが物品供給装置100から物品を取り出したような場面では、客Bによって取り出された物品の重量が客Aによって戻された物品の重量よりも少ない場合には客Bの購入金額はマイナスとなり、客Bによって取り出された物品の重量が客Aによって戻された物品の重量と等しい場合には客Bの購入金額はゼロとなり、客Bによって取り出された物品の重量が客Aによって戻された物品の重量よりも多い場合であっても客Bの購入金額は客Aによって戻された物品の重量分安くなる。
【0079】
従って、第1計量ユニット4Aでは、客待ち状態から計量重量が増加した状態を異常な状態とし、異常な状態を店員に報知し、店員に異常な状態を解消させている。
【0080】
図12は、計量装置10における基準重量、計量重量、購入重量の推移等を説明する説明図である。
図12において、横軸は時間の流れ(時刻)である。同図において、縦軸は重量(重量値)である。同図において、太実線L1は基準重量を示し、細実線L2は計量重量を示し、破線L3は購入重量を示している。各線(太実線L1、細実線L2、破線L3)の上部には、適宜、重量を数字にて示している。なお、各線の斜めの部分(値の増加又は減少部分)は、便宜上、直線としている。また、同図において、表示器15eによって表示される当該計量装置10の状態(ステータス)も図示している。
【0081】
各時間は以下を示している。
時刻Ta0~Ta1:客待ち状態
時刻Ta1~Ta3:取引中(通常時)
時刻Ta3~Ta4:客待ち状態
時刻Ta4~Ta8:取引中(通常時)
時刻Ta8~Ta9:客待ち状態
時刻Ta9~Ta11:取引中(異常時)
時刻Ta11~Ta12:客待ち状態
【0082】
通常時の取引内の各時間の基準重量、計量重量、購入重量等について、Ta4~Ta8の取引を例に説明する。
時刻Ta4~Ta5:物品供給装置100から容器120への物品の取り出しにより、計量重量は減少し、購入重量は増加している。時刻Ta4~Ta5において基準重量は変化しない。従って、時刻Ta4~Ta5において、計量重量は、基準重量よりも小さい。
時刻Ta5~Ta6:物品供給装置100から容器120への物品の取り出し後であり、計量重量及び購入重量は安定している。時刻Ta5~Ta6において基準重量は変化しない。従って、時刻Ta5~Ta6において、計量重量は、基準重量よりも小さい。
時刻Ta6~Ta7:物品供給装置100から容器120への物品の取り出しにより、計量重量は減少し、購入重量は増加している。時刻Ta6~Ta7において基準重量は変化しない。従って、時刻Ta6~Ta7において、計量重量は、基準重量よりも小さい。
時刻Ta7~Ta8:物品供給装置100から容器120への物品の取り出し後であり、計量重量及び購入重量は安定している。時刻Ta7~Ta8において基準重量は変化しない。従って、時刻Ta7~Ta8において、計量重量は、基準重量よりも小さい。
時刻Ta8:操作部16の操作によって、基準重量が更新(基準重量←計量重量)されている。基準重量の更新(基準重量←計量重量)によって、基準重量と計量重量とが等しくなったため、購入重量はゼロになっている。
【0083】
異常時の取引内の各時間の基準重量、計量重量、購入重量等について、Ta9~Ta11の取引を例に説明する。
時刻Ta9~Ta10:物品供給装置100への物品の投入により、計量重量は増加し、購入重量は減少している。時刻Ta9~Ta10において基準重量は変化しない。従って、時刻Ta9~Ta10において、計量重量は、基準重量よりも大きい。
時刻Ta10~Ta11:物品供給装置100への物品の投入後であり、計量重量及び購入重量は安定している。時刻Ta10~Ta11において基準重量は変化しない。従って、時刻Ta10~Ta11において、計量重量は、基準重量よりも大きい。
時刻Ta11:異常な状態を解消させるための店員による操作(後述する購入重量リセットの操作)によって、基準重量が更新(基準重量←計量重量)されている。基準重量の更新(基準重量←計量重量)によって、基準重量と計量重量とが等しくなったため、購入重量はゼロになっている。
【0084】
図13A~
図13Cは、計量装置10の動作の一例を示したフローチャートである。計量装置10は、客待ち状態において、
図13Aのフローチャートの処理を実行する。なお、計量装置10は、客待ち状態では、ステータスの表示(表示器15eの表示)として、
図12(時刻Ta0~Ta1)に示すように何も表示しない。
【0085】
(
図13Aのフローチャート)
ステップS1:計量装置10は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合、ステップS2に進む。
ステップS2:計量装置10は、購入重量として表示準備中である旨の情報を表示し、購入金額として表示準備中である旨の情報を表示する。続いてステップS3に進む。
【0086】
ステップS3:計量装置10は、計量重量が基準重量よりも少ないか否かを判断する。つまり、計量装置10は、物品供給装置100から物品が取り出されたか、物品供給装置100に物品が投入されたかを判断する。計量重量が基準重量よりも少ない場合(物品供給装置100から物品が取り出された場合)、ステップS4に進む。計量重量が基準重量よりも多い場合(物品供給装置100に物品が投入された場合)、ステップS44に進む。
【0087】
なお、客待ち状態から計量重量が変動したと判断した場合(ステップS1(YES))、ステップS2の表示に続いてステップS3の判断を実行するが、ステップS3の判断処理は、ステップS1において計量重量が変動したと判断してから所定の時間の経過後に実行してもよい。所定の時間は、計量重量の変動から計量重量の安定迄の平均的な所要時間をXと想定した場合に、Xの10分の1~2分の1程度の時間であってもよい。
図13BのステップS24において計量重量が変動したと判断し(ステップS24(YES))、再度、ステップS3の判断を実行する場合についても同様である。
【0088】
ステップS4以降の処理は、通常時の処理である。ステップS44以降の処理は、異常時の処理である。
【0089】
(通常時の処理)
ステップS4:計量装置10は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置10は、
図5Aに示すようなマークを表示器15eに表示する。続いてステップS7に進む。
ステップS7:計量装置10は、表示器15dに計量重量を表示する。続いてステップS8に進む。
ステップS8:計量装置10は、基準重量から計量重量を減算して購入重量を算出する。なお、ステップS8において算出される購入重量はプラスの値になる。続いてステップS9に進む。
ステップS9:計量装置10は、計量重量が安定したか否かを判断する。計量重量が安定した場合、ステップS10に進む。計量重量が安定していない場合、ステップS7に戻る。
ステップS10:計量装置10は、表示器15aに購入重量を表示する。つまり、計量装置10は、最後に実行したステップS8において算出した購入重量を表示する。続いてステップS11に進む。
ステップS11:計量装置10は、単価と購入重量とに基づいて購入金額を算出し、表示器15cに表示する。なお、ステップS11において算出される購入金額はプラスの値になる。続いて、
図13BのステップS20に進む。
【0090】
(
図13Bのフローチャート)
ステップS20:計量装置10は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置10は、
図5Bに示すようなマークを表示器15eに表示する。続いてステップS22に進む。
ステップS22:計量装置10は、確定の操作があったか否かを判断する。具体的には、計量装置10は、操作部16の操作(通常の押下)があったか否かを判断する。客は、購入重量や購入金額を確認し、問題がない場合には、確定の操作として、操作部16を操作する。確定の操作があった場合、ステップS26に進む。確定の操作がなかった場合、ステップS23に進む。
ステップS23:計量装置10は、購入重量リセットの操作があったか否かを判断する。購入重量リセットの操作とは、異常時(ステップS3の判断がNOとなった場合)に店員が行う操作である。店員は、異常時に、購入重量リセットの操作として、例えば操作部16に対して特別な操作(例えば、隠しボタンの操作等)を行う。ステップS23の場面は、異常時の場面ではないため、購入重量リセットの有無にかかわらず、ステップS24に進む。つまり、計量装置10は、購入重量リセットの操作を無視する。
ステップS24:計量装置10は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合、
図13AのステップS2に戻る。計量重量が変動していない場合、ステップS22に戻る。
【0091】
ステップS26:計量装置10は、物品購入情報(当該計量装置10の装置識別情報、購入重量)を表示印刷装置40に送信する。続いてステップS27に進む。
ステップS27:計量装置10は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置10は、物品購入情報を表示印刷装置40に送信した旨のマーク(
図12の時刻Ta3やTa8に示したチェックマーク)を表示器15eに表示する。続いてステップS28に進む。
ステップS28:計量装置10は、基準重量を更新する。具体的には、計量装置10は、基準重量として計量重量を記憶する。つまり、計量装置10は、次取引のための新たな基準重量として当該取引後の安定重量を記憶部(RAM13)に記憶する。続いてステップS29に進む。
【0092】
ステップS29:計量装置10は、表示器15aに購入重量としてゼロを表示し、表示器15cに購入金額としてゼロを表示する。続いてステップS30に進む。なお、計量装置10は、
図13AのステップS8と同様、基準重量から計量重量を減算して購入重量を算出し、表示器15aに表示してもよい。但し、ステップS28の処理によって基準重量と計量重量とが等しくなったため、算出を省略している。同様に、計量装置10は、
図13AのステップS11と同様、単価と購入重量とに基づいて購入金額を算出し、表示器15cに表示してもよい。但し、ステップS28の処理によって基準重量と計量重量とが等しくなったため、算出を省略している。
図13CのステップS89においても同様である。
ステップS30:計量装置10は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置10は、表示器15eの表示として、客待ち状態のマークに更新、すなわち、
図12の時刻Ta3~Ta4や時刻Ta8~Ta9に示すように何も表示しないようにする。続いてステップS31に進む。
【0093】
ステップS31:計量装置10は、基準量重(又は計量重量)が所定の警告重量未満であるか否かを判断する。つまり、計量装置10は、物品供給装置100に収容されている物品の重量(残量)が警告に値する程に少なくなったか否かを判断する。警告重量未満である場合には、ステップS32に進む。警告重量未満でない場合には、本フローチャートは終了する(
図13AのステップS1に戻る)。
【0094】
ステップS32:計量装置10は、物品の残量が少ない旨を出力する。例えば、計量装置10は、物品の残量が少ない旨の警告情報(当該計量装置10の装置識別情報、物品の残量が少ない旨を示したコード情報)を店員が使用する端末(例えば、店員が使用するPOS端末、店員が使用するスマートフォン、タブレット端末等。以下、店員端末と称する場合がある)に送信する。計量装置10は、店員端末への送信に代えて又は加えて、上記警告情報を表示印刷装置40に送信してもよい。そして、本フローチャートは終了する(
図13AのステップS1に戻る)。
【0095】
なお、計量装置10は、ステップS32において、店員端末や表示印刷装置40への上記警告情報の送信に代えて又は加えて、物品の残量が少ない旨の警告音声を音声出力部から出力してもよい。計量装置10は、物品供給装置100に物品の補充等され、基準量重が警告重量未満ではなくなった場合に、警告音声の出力を停止する。
【0096】
(異常時の処理)
ステップS44:計量装置10は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置10は、
図12の時刻Ta9~Ta11に示すようなマーク(
図14Gに示すようなマーク)を表示器15eに表示する。続いてステップS47に進む。
ステップS47:計量装置10は、表示器15dに計量重量を表示する。続いてステップS48に進む。
ステップS48:計量装置10は、基準重量から計量重量を減算して購入重量を算出する。なお、ステップS48において算出される購入重量はマイナスの値になる。続いてステップS49に進む。
ステップS49:計量装置10は、計量重量が安定したか否かを判断する。計量重量が安定した場合、ステップS50に進む。計量重量が安定していない場合、ステップS47に戻る。
ステップS50:計量装置10は、表示器15aに購入重量を表示する。つまり、計量装置10は、最後に実行したステップS48において算出した購入重量を表示する。続いてステップS51に進む。
ステップS51:計量装置10は、単価と購入重量とに基づいて購入金額を算出し、表示器15cに表示する。なお、ステップS51において算出される購入金額はマイナスの値になる。続いて、
図13CのステップS62に進む。
【0097】
(
図13Cのフローチャート)
ステップS62:計量装置10は、確定の操作があったか否かを判断する。確定の操作は、正常時に行われる操作である。ステップS62の場面は、正常時の場面ではないため、確定の操作の有無にかかわらず、ステップS63に進む。つまり、計量装置10は、確定の操作を無視する。
ステップS63:計量装置10は、購入重量リセットの操作があったか否かを判断する。購入重量リセットの操作があった場合、ステップS88に進む。購入重量リセットの操作がなかった場合、ステップS64に進む。
ステップS64:計量装置10は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合、ステップS72に進む。計量重量が変動していない場合、ステップS62に戻る。
【0098】
なお、ある客が物品供給装置100へ物品を投入し、購入重量リセットの操作がなされる前に、当該客又は当該客が立ち去った後に現れた他の客が物品供給装置100に物品を投入した場合や、ある客が物品供給装置100へ物品を投入し、購入重量リセットの操作がなされる前に、当該客又は当該客が立ち去った後に現れた他の客が物品供給装置100から物品を取り出した場合には、ステップS72に進む。
【0099】
ステップS72:計量装置10は、購入重量として表示準備中である旨の情報を表示し、購入金額として表示準備中である旨の情報を表示する。続いてステップS77に進む。
ステップS77:計量装置10は、表示器15dに計量重量を表示する。続いてステップS78に進む。
ステップS78:計量装置10は、基準重量から計量重量を減算して購入重量を算出する。続いてステップS79に進む。
ステップS79:計量装置10は、計量重量が安定したか否かを判断する。計量重量が安定した場合、ステップS80に進む。計量重量が安定していない場合、ステップS77に戻る。
ステップS80:計量装置10は、表示器15aに購入重量を表示する。つまり、計量装置10は、最後に実行したステップS78において算出した購入重量を表示する。続いてステップS81に進む。
ステップS81:計量装置10は、単価と購入重量とに基づいて購入金額を算出し、表示器15cに表示する。続いて、ステップS62に戻る。
【0100】
なお、ステップS64(YES)以降のステップS72~ステップS81の処理は、異常時の処理の一部であるため、計量重量が基準重量よりも少ないか否かの判断(
図13AのステップS3と同様の判断)や、ステータスの更新(
図13AのステップS4と同様のステータスの変更)は行わない。物品供給装置100から物品を取り出したことによりステップS72に進む場合には、計量重量が基準重量よりも少なくなる可能性もあるが、計量重量が基準重量よりも少なくなったとしても異常時の処理として継続する(ステップS62に戻る)ため、最早、計量重量が基準重量よりも少ないか否かの判断やステータスの更新は不要である。
【0101】
ステップS88:計量装置10は、基準重量を更新する。具体的には、計量装置10は、基準重量として計量重量を記憶部(RAM13)に記憶する。続いてステップS89に進む。
【0102】
ステップS89:計量装置10は、表示器15aに購入重量としてゼロを表示し、表示器15cに購入金額としてゼロを表示する。続いてステップS90に進む。
ステップS90:計量装置10は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置10は、表示器15eの表示として、客待ち状態のマークに更新、すなわち、
図12の時刻Ta11~Ta12に示すように何も表示しないようにする。続いてステップS91に進む。
【0103】
ステップS91:計量装置10は、物品の単価を要求する単価取得要求情報(例えば、当該計量装置10の装置識別情報、単価の自装置への送信を要求する旨を示したコード情報)を表示印刷装置40に送信する。なお、単価取得要求情報を受信した表示印刷装置40は、記憶部(RAM43)を参照し、当該装置識別情報に対応付けて記憶している単価を特定し、特定した単価を含む応答情報を要求元の計量装置10に送信する。
【0104】
ステップS92:計量装置10は、単価(応答情報)を受信したか否かを判断する。単価を受信した場合、ステップS93に進む。単価を受信していない場合、ステップS92の処理を繰り返し実行する。
ステップS93:計量装置10は、単価を記憶部に記憶する。そして、本フローチャートは終了する(
図13AのステップS1に戻る)。
【0105】
なお、計量装置10は、異常時の処理(計量重量が基準重量を超えたと判断した場合(ステップS3(NO))のステップS44以降の処理)において、異常な状態(計量重量が基準重量を超えた状態)となった旨の警告情報(当該計量装置10の装置識別情報、上記異常な状態となった旨を示したコード情報)を店員端末に送信してもよい。例えば、計量装置10は、計量重量が基準重量を超えたと判断した場合(ステップS3(NO))、上記警告情報を店員端末に送信してもよい。計量装置10は、基準重量を超えた計量重量が安定した場合(ステップS49(YES))、上記警告情報を店員端末に送信してもよい。計量装置10は、計量重量(基準重量を超えた計量重量)の安定時に確定の操作があった場合(ステップS62(YES))、上記警告情報を店員端末に送信してもよい。
【0106】
計量装置10は、通常時の処理(計量重量が基準重量を超えていないと判断した場合(ステップS3(YES))のステップS4以降の処理)において、計量重量(基準重量を超えていない計量重量)の安定時に購入重量リセットの操作があった場合(ステップS23(YES))、不適切な操作(基準重量を超えていない計量重量の安定時における購入重量リセットの操作)があった旨の警告情報(当該計量装置10の装置識別情報、上記旨を示したコード情報)を店員端末に送信してもよい。
【0107】
計量装置10は、客待ち状態(ステップS1(NO))を繰り返し実行している状態)において、購入重量リセットの操作を受け付けるようにしてもよい。計量装置10は、客待ち状態において購入重量リセットの操作があった場合、計量重量(基準重量を超えている計量重量)の安定時に購入重量リセットの操作があった場合(ステップS63(YES))と同様、ステップS88~ステップS93の処理を実行してもよい。但し、ステップS88~ステップS90の処理については処理の前後で状況は変わらないため、ステップS88~ステップS90の処理の実行を省略し、ステップS91~ステップS93の処理を実行してもよい。これにより、計量装置10は、客待ち状態において、店員の操作に基づいて、単価情報を要求し、取得することができる。なお、計量装置10は、店員の操作によらずに(例えば、電源立ち上げ時に)、ステップS91~ステップS93の処理を実行してもよい。
【0108】
なお、
図13A~
図13Cのフローチャートによれば、客が物品供給装置100から物品を取った後に取った物品の一部を物品供給装置100に戻した場合には、通常時の処理を継続して実行するが(
図13BのステップS24(YES)→
図13AのステップS3(YES)→ステップS4、…)、客が物品供給装置100から物品を取った後に取った物品の全部を物品供給装置100に戻した場合には、上記フローチャートでは省略したが、処理を終了(ステップS1に戻る)してもよい。
【0109】
また、計量装置10において、店員は、購入重量リセットの操作とは別の操作であるゼロリセット操作を行ってもよい。ゼロリセット操作は、所定の特殊な操作(例えば、筐体に設けられた小さな穴(3ミリ程度)の奥に存在するボタンを細い棒(針等)で押下する操作)である。ゼロリセット操作は、計量装置10から物品供給装置100を外した後に行われる。計量装置10から物品供給装置100を外した場合、購入重量は物品供給装置100の重量分を含む大きなプラスの値となり、購入金額も大きなプラスの値となる。この状態において、ゼロリセット操作が行われた場合、計量装置10は、購入重量、購入金額及び基準重量をゼロにリセットする。その後、計量装置10に、店員が物品供給装置100(例えば、新たな物品を入れた物品供給装置100、物品を補充した物品供給装置100)を載せた場合、購入重量は物品供給装置100の重量分を含む大きなマイナスの値となり、購入金額も大きなマイナスの値となる。この状態は、上述した異常時の場面と同様である。従って、この状態において、店員が購入重量リセットの操作を行えば、購入重量及び購入金額はゼロにリセットされ、基準重量は本来の重量(新たな物品を入れた物品供給装置100の計量重量、物品を補充した物品供給装置100の計量重量)となる。
【0110】
ゼロリセット操作、購入重量リセットの操作は、物品を変更する際の設定操作として非常に簡便な操作である。また、購入重量リセットの操作では表示印刷装置40から単価を取得するため、物品を変更時において変更後の物品の単価を新たに設定する操作は不要であり、また変更後の物品の単価を設定し忘れるといった問題も生じない。
【0111】
なお、上記フローチャートでは、計量装置10が、ステップS8、S48、S78において購入重量を算出する旨や、ステップS29(ステップS89)の表示の際に購入重量を算出してもよい旨を説明したが、計量装置10は、上記以外の場面においても、適宜、購入重量を算出してもよい。
【0112】
図14A~
図14Hは、計量装置10の表示部15の表示例である。
図14Aは、
図12の時刻Ta0~Ta1における表示部15の表示例である。なお、時刻Ta0~Ta1では、計量装置10は、
図13AのステップS1(NO)を繰り返し実行している。
図14Bは、時刻Ta2~Ta3における表示部15の表示例である。なお、時刻Ta2~Ta3では、計量装置10は、
図13BのステップS22~ステップS24を繰り返し実行している。
図14Cは、時刻Ta3~Ta4における表示部15の表示例である。なお、時刻Ta3~Ta4では、計量装置10は、
図13AのステップS1(NO)を繰り返し実行している。
図14Dは、時刻Ta5~Ta6における表示部15の表示例である。なお、時刻Ta5~Ta6では、計量装置10は、
図13BのステップS22~ステップS24を繰り返し実行している。
図14Eは、時刻Ta7~Ta8における表示部15の表示例である。なお、時刻Ta7~Ta8では、計量装置10は、
図13BのステップS22~ステップS24を繰り返し実行している。
図14Fは、時刻Ta8~Ta9における表示部15の表示例である。なお、時刻Ta8~Ta9では、計量装置10は、
図13AのステップS1(NO)を繰り返し実行している。
図14Gは、時刻Ta10~Ta11における表示部15の表示例である。なお、時刻Ta10~Ta11では、計量装置10は、
図13CのステップS62~ステップS64を繰り返し実行している。
図14Hは、時刻Ta11~Ta12における表示部15の表示例である。なお、時刻Ta11~Ta12では、計量装置10は、
図13AのステップS1(NO)を繰り返し実行している。
【0113】
以上、計量重量の減少分を購入重量とする計量装置の動作として、第1計量ユニット4Aを例にして説明したが、第2計量ユニット4Bについても同様である。なお、第2計量ユニット4Bの場合、物品供給装置200に物品(液体)を戻し難い構成ではあるため(
図1参照)、第2計量ユニット4Bにおいて計量装置20による計量重量が基準重量から増加する場面は、第1計量ユニット4Aにおいて計量装置10による計量重量が基準重量から増加する場面に比べ少ない。
【0114】
(表示印刷装置40の動作)
表示印刷装置40は、計量装置(計量装置10、計量装置20、計量装置30)から送信された物品購入情報(装置識別情報、購入重量)を受信する。表示印刷装置40は、ある計量装置から上記情報を受信した場合、当該計量装置において計量された物品の物品ボタンを表示部45に表示する。表示印刷装置40は、客が、物品ボタンを選択し、ラベルの発行を指示した場合、該物品ボタンに対応するラベルを印刷、発行する。つまり、計量装置において物品の計量を終えた客は、表示印刷装置40に移動し、表示印刷装置40において当該物品の物品ボタンを選択し、表示印刷装置40から印刷、発行される当該物品のラベルを受け取る。
【0115】
客が、同一の計量装置において複数回の取引を行った場合、表示印刷装置40は、同一の物品の物品ボタンを複数個表示する。例えば、客が、ある計量装置10において取引を終了した後(操作部16を操作した後に)、購入量が足りないと感じ、表示印刷装置40に移動せずに、追加購入のために、再度、当該計量装置10において取引を行った場合、表示印刷装置40は、同一の物品の物品ボタンを2個表示する。計量装置20又は計量装置30において追加購入する場合も同様である。また、計量装置30は、案内体38の容量等の問題から一取引において計量可能な物品の量には上限があるため、物品供給装置300に収容されている物品を多量に購入する場合には複数回の取引が必要になる。このような場合にも、表示印刷装置40は、同一の物品の物品ボタンを複数個表示する。上述のように、表示印刷装置40が同一の物品の物品ボタンを複数個表示した場合、客は、表示印刷装置40において同一の物品の夫々の物品ボタンを操作しなければならない。
【0116】
従って、表示印刷装置40は、同一の物品の物品ボタンを、適宜、1つの物品ボタンに纏めるようにしている。
【0117】
図15A~
図16Dは、表示印刷装置40の表示部45の表示例である。なお、
図15A~
図16D(
図18も同様)の説明において、計量装置10-1ではスナックA(単価は500円/100g)の重量を計量し、計量装置10-2ではスナックB(単価は400円/100g)の重量を計量するものとする。
【0118】
表示印刷装置40は、計量装置10-1から物品購入情報として装置識別情報と購入重量(80g)とを受信し、計量装置10-2から物品購入情報として装置識別情報と購入重量(120g)を受信した場合、
図15Aに示したような物品選択画面を表示する。
図15Aに示した物品選択画面には、計量装置10-1から受信した情報に基づく物品ボタンB1と、計量装置10-2から受信した情報に基づく物品ボタンB2とが表示されている。物品ボタンB1には、商品の画像、物品名「スナックA」、単価(500円/100g)、購入重量(80g)及び金額(400円)が表示されている。物品ボタンB2には、商品の画像、物品名「スナックB」、単価(400円/100g)、購入重量(120g)及び金額(480円)が表示されている。なお、物品ボタンでは、購入金額を単に金額としている。
【0119】
上述したように、表示印刷装置40は、装置識別情報に対応付けて物品(物品名)、単価、画像を記憶している。従って、例えば、表示印刷装置40は、計量装置10-1から送信された装置識別情報に基づいて、計量装置10-1において計量された物品の物品名(スナックA)、単価(500円/100g)、画像を特定する。また、表示印刷装置40は、上述の如く特定した単価(500円/100g)と、計量装置10-1から送信された購入重量(80g)とから購入金額(400円)を算出する。そして、表示印刷装置40は、上述の如く特定した物品名(スナックA)、単価(500円/100g)、画像と、計量装置10-1から送信された購入重量(80g)と、上述の如く算出した購入金額を物品ボタンB1に表示している。
【0120】
なお、物品ボタンには、物品購入情報として計量装置から送信された情報(装置識別情報、購入重量)とは異なる情報(画像、購入金額)が表示されている。つまり、表示印刷装置40は、計量装置から送信された物品購入情報(装置識別情報、購入重量)に基づいて物品ボタンを表示するが、計量装置から送信された情報(装置識別情報、購入重量)とは異なるもの(画像等)を物品ボタンに表示している。また、物品ボタンには、物品購入情報として計量装置から送信された装置識別情報が表示されていない。つまり、表示印刷装置40は、計量装置から送信された物品購入情報(装置識別情報、購入重量)に基づいて物品ボタンを表示するが、計量装置から送信された情報(装置識別情報、購入重量)の一部(装置識別情報)を表示していない。
【0121】
また、物品選択画面には、店員を呼び出す際に操作する店員呼出ボタンB9が表示されている。店員呼出ボタンB9が操作された場合、表示印刷装置40は、店員呼出情報(当該表示印刷装置40の装置識別情報、店員呼出である旨を示したコード情報)を店員端末に送信する。
【0122】
表示印刷装置40は、
図15Aに示した物品選択画面において物品ボタンB1が操作(選択)された場合、
図15Bに示したようなラベル発行指示画面を表示する。
図15Bに示したラベル発行指示画面には、印刷、発行されるラベルに関するラベル情報I1と、プリントボタンB8とが表示されている。ラベル情報I1には、物品選択画面において操作された物品ボタン(物品ボタンB1)に表示されていた情報と同様の情報が表示されている。
【0123】
表示印刷装置40は、
図15Bに示したラベル発行指示画面においてプリントボタンB8が操作された場合、購入重量(80g)分のスナックAのラベルを印刷、発行するとともに、
図15Cに示したようなラベル受取待ち画面を表示する。
【0124】
表示印刷装置40は、
図15Cに示した場面からラベルが受け取られた場合、
図15Dに示したような物品選択画面を表示する。
図15Dに示した物品選択画面には、選択前(未選択)のスナックBの物品ボタンB2が表示されている。
【0125】
続いて、同一の物品の物品ボタンを1つの物品ボタンに纏める場合の動きについて説明する。表示印刷装置40は、
図15Aに示した物品選択画面を表示しているときに、計量装置10-2から装置識別情報と購入重量(40g)を新たに受信した場合、
図16Aに示したように、物品ボタンB1及び物品ボタンB2に加えて、計量装置10-2から新たに受信した情報に基づく物品ボタンB3を表示する。物品ボタンB3には、商品の画像、物品名「スナックB」、単価(400円/100g)、購入重量(40g)及び価格(160円)が表示されている。また、表示印刷装置40は、物品選択画面の前面に、同一の物品(スナックB)について、物品ボタン(物品ボタンB2、物品ボタンB3)を纏めるか否かを確認する(合算の要否を確認する)ための合算要否確認画面W1を表示するとともに、同一の物品の物品ボタンを強調(図示した例では太枠にて強調)して表示する。
【0126】
図16Aに示した合算要否確認画面W1は、物品選択画面の前面に表示されるポップアップ画面である。合算要否確認画面W1には、合算の要否を確認するメッセージ、合算する旨を指示する合算指示ボタンB10、合算しない旨を指示する非合算指示ボタンB11が表示されている。合算要否確認画面W1には、合算する旨を指示した場合(合算指示ボタンB10の操作があった場合)における、合算後の情報(購入重量、購入金額)を表示してもよい。
【0127】
また、本例では、物品選択画面の前面にポップアップ画面として合算要否確認画面W1を表示しているが、物品選択画面において同様の情報を表示してもよい。報知画面W2~報知画面W4についても同様である。
【0128】
表示印刷装置40は、
図16Aに示した合算要否確認画面W1において非合算指示ボタンB11が操作(選択)された場合、
図16Bに示したように、合算要否確認画面W1を消去し、物品ボタンB2及び物品ボタンB3における強調表示を解除する。
【0129】
表示印刷装置40は、
図16Aに示した合算要否確認画面W1において合算指示ボタンB10が操作(選択)された場合、
図16Cに示したように、合算要否確認画面W1を消去し、物品ボタンB2及び物品ボタンB3に代えて、物品ボタンB2の内容と物品ボタンB3の内容とを合算した物品ボタン(合算後物品ボタン)B4を表示する。また、表示印刷装置40は、
図16Cに示したように、「スナックB」について合算した旨のメッセージM1を表示する。
【0130】
物品ボタンB4には、物品名「スナックB」、単価(400円/100g)、購入重量(160g)及び価格(640円)が表示されている。物品ボタンB4の購入重量(160g)は、物品ボタンB2の購入重量(120g)と物品ボタンB3の購入重量(40g)とを合算した重量である。物品ボタンB4の購入金額(640円)は、物品ボタンB2の購入金額(480円)と物品ボタンB3の購入金額(160円)とを合算した重量である。つまり、表示印刷装置40は、合算後物品ボタンに、合算前の夫々の物品ボタンの購入重量を合算した購入重量と、合算前の夫々の物品ボタンの購入金額を合算した購入金額を表示する。なお、表示印刷装置40は、合算されている物品ボタン(合算後物品ボタン)と合算されていない物品ボタンとが、視覚的に区別されるように表示してもよい。例えば、表示印刷装置40は、合算後物品ボタンには合算後物品ボタンである旨を表示してもよいし、合算後物品ボタンを合算されていない物品ボタンと異なる表示態様で表示してもよい。
【0131】
表示印刷装置40は、
図16Cに示した物品選択画面において物品ボタンB4が操作(選択)された場合、
図16Dに示したようなラベル発行指示画面を表示する。
図16Dに示したラベル発行指示画面には、印刷、発行されるラベルに関するラベル情報I4と、プリントボタンB8とが表示されている。ラベル情報I4には、物品選択画面において操作された物品ボタン(物品ボタンB4)に表示されていた情報と同様の情報が表示されている。また、表示印刷装置40は、
図16Dに示したように、「スナックB」について合算されている旨のメッセージM2を表示する。
【0132】
なお、上記では、
図16Aにおいて合算指示ボタンB10が操作された場合、
図16Cに示した物品選択画面に遷移(移動)する例を説明したが、
図16Dに示したラベル発行指示画面に遷移してもよい。つまり、表示印刷装置40は、合算指示ボタンB10の操作後に、物品選択画面において合算後物品ボタンを一旦表示してもよいし、物品選択画面において合算後物品ボタンを一旦表示せずに合算後物品ボタンを選択した状態のラベル発行指示画面を表示してもよい。
【0133】
また、上記では、
図15Aに示した物品選択画面を表示しているときに、計量装置10-2から装置識別情報と購入重量とを新たに受信した場合、
図16Aに示した合算要否確認画面W1を表示する例を説明したが、
図16Cに示した物品選択画面を表示してもよい。つまり、表示印刷装置40は、装置識別情報と購入重量とを受信したときに、当該受信に係る物品(当該装置識別情報に基づいて特定される物品)の物品ボタンを表示している場合には、客に物品ボタンを合算するか否かを確認してもよいし、確認せずに物品選択画面において合算後物品ボタンを表示してもよい。
【0134】
また、表示印刷装置40は、時間経過に基づいて物品ボタンの合算を制御してもよい。例えば、表示印刷装置40は、計量装置10-2から装置識別情報と購入重量とを受信して計量装置10-2の物品ボタンを表示しているときに、計量装置10-2から装置識別情報と購入重量とを新たに受信した場合、最初の受信から新たな受信迄の時間が短かった場合(最初の受信から第1時間の経過前に新たな受信があった場合)は合算要否確認画面W1を表示せずに合算後物品ボタンを表示し、最初の受信から新たな受信迄の時間が中程度であった場合(最初の受信から第1時間の経過後であって第1時間よりも長い第2時間の経過前に新たな受信があった場合)は合算要否確認画面W1を表示し、最初の受信から新たな受信迄の時間が長かった場合(最初の受信から第2時間の経過後に新たな受信があった場合)は合算要否確認画面W1を表示せずに別個に物品ボタンを表示してもよい。なお、合算要否確認画面W1を表示せずに合算後物品ボタンを表示する制御を自動合算表示制御と称し、合算要否確認画面W1を表示する制御を合算確認制御と称し、合算要否確認画面W1を表示せずに個別に物品ボタンを表示する制御を自動個別表示制御と称してもよい。
【0135】
図17A及び
図17Bは、表示印刷装置40の動作の一例を示したフローチャートである。なお、第1時間<第2時間であるものとする。
【0136】
(
図17Aのフローチャート)
ステップS400:表示印刷装置40は、計量装置から装置識別情報と購入重量とを受信する。続いてステップS401に進む。
ステップS401:表示印刷装置40は、装置識別情報に基づいて物品(当該受信に係る物品)を特定する。続いてステップS402に進む。
ステップS402:表示印刷装置40は、特定した物品(当該受信に係る物品)と受信時刻とを対応付けて記憶する。続いてステップS403に進む。なお、表示印刷装置40は、当該受信に係る物品についてラベルを印刷、発行した場合、当該受信に係る物品に対応する受信時刻を消去する。
ステップS403:表示印刷装置40は、当該受信に係る物品と同一の物品の物品ボタンを表示しているか否かを判断する。表示している場合にはステップS410に進む。表示していない場合にはステップS404に進む。
ステップS404:表示印刷装置40は、当該受信に係る物品の物品ボタンを表示する。そして、本フローチャートは終了する(
図17AのステップS400に戻る)。
【0137】
ステップS410:表示印刷装置40は、当該受信に係る物品と同一の物品の受信から第1時間が経過しているか否かを判断する。第1時間が経過している場合、
図17BのステップS420に進む。第1時間が経過していない場合、ステップS421に進む。
【0138】
ステップS411:表示印刷装置40は、当該受信に係る物品と同一の物品の物品ボタンに、当該受信に受信内容を合算する。例えば、表示印刷装置40は、
図15Aに示した物品選択画面を表示しているときに、物品ボタンB2に係る受信から第1時間の経過前に計量装置10-2から装置識別情報と購入重量(40g)を新たに受信した場合、
図16Cに示したように、物品ボタンB2に代えて物品ボタンB4を表示する。つまり、表示印刷装置40は、最初の受信から第1時間の経過前に新たな受信があったため、自動合算表示制御によって、表示中の物品ボタンに今回の受信内容を合算する。そして、本フローチャートは終了する(
図17AのステップS400に戻る)。
【0139】
(
図17Bのフローチャート)
ステップS420:表示印刷装置40は、当該受信に係る物品と同一の物品の受信から第2時間が経過しているか否かを判断する。第2時間が経過している場合、ステップS431に進む。第2時間が経過していない場合、ステップS441に進む。
【0140】
ステップS431:表示印刷装置40は、当該受信に係る物品と同一の物品の物品ボタンとは別に、当該受信に係る物品の物品ボタンを表示する。例えば、表示印刷装置40は、
図15Aに示した物品選択画面を表示しているときに、物品ボタンB2に係る受信から第2時間の経過後に計量装置10-2から装置識別情報と購入重量(40g)を新たに受信した場合、
図16Bに示したように、物品ボタンB2に加えて物品ボタンB4を表示する。つまり、表示印刷装置40は、最初の受信から第2時間の経過後に新たな受信があったため、自動個別表示制御によって、表示中の物品ボタンとは別に今回の受信内容による物品ボタンを表示する。そして、本フローチャートは終了する(
図17AのステップS400に戻る)。
【0141】
ステップS441:表示印刷装置40は、当該受信に係る物品と同一の物品の物品ボタンとは別に、当該受信に係る物品の物品ボタンを表示する。また、表示印刷装置40は、両ボタンを強調表示する。続いてステップS442に進む。
ステップS442:表示印刷装置40は、合算要否確認画面W1を表示する。例えば、表示印刷装置40は、
図15Aに示した物品選択画面を表示しているときに、物品ボタンB2に係る受信から第1時間の経過後であって第2時間の経過前に計量装置10-2から装置識別情報と購入重量(40g)を新たに受信した場合、
図16Aに示したように、合算要否確認画面W1を表示する。つまり、表示印刷装置40は、最初の受信から第1時間の経過後であって第2時間の経過前に新たな受信があったため、合算確認制御によって、合算要否確認画面W1を表示する。続いてステップS443に進む。
【0142】
ステップS443:表示印刷装置40は、合算要否確認画面W1において合算しない旨の操作(非合算指示ボタンB11の操作)があったか否かを判断する。合算しない旨の操作があった場合、ステップS455に進む。合算しない旨の操作がなかった場合、ステップS444に進む。
ステップS444:表示印刷装置40は、合算要否確認画面W1において合算する旨の操作(合算指示ボタンB10の操作)があったか否かを判断する。合算する旨の操作があった場合、ステップS445に進む。合算する旨の操作がなかった場合、ステップS443に戻る。
【0143】
ステップS445:表示印刷装置40は、合算要否確認画面W1を消去する。続いてステップS451に進む。
ステップS451:表示印刷装置40は、当該受信に係る物品と同一の物品の物品ボタン、及び、当該受信に係る物品の物品ボタンに代えて、当該受信に係る物品と同一の物品の物品ボタンと、当該受信に係る物品の物品ボタンとを合算した物品ボタン(合算後物品ボタン)を表示する。そして、本フローチャートは終了する(
図17AのステップS400に戻る)。
【0144】
ステップS455:表示印刷装置40は、合算要否確認画面W1を消去する。続いてステップS461に進む。
ステップS461:表示印刷装置40は、両ボタンの強調表示を解除する。そして、本フローチャートは終了する(
図17AのステップS400に戻る)。
【0145】
つまり、表示印刷装置40は、第1時間の経過前であるときには(ステップS410(NO))、同一客の物品ボタンである可能性が高いため、合算要否確認画面W1を表示せずに表示中の物品ボタンに今回の受信内容を合算し(ステップS411)、第2時間の経過後であるときには(ステップS420(NO))、同一客の物品ボタンである可能性が低いため、表示中の物品ボタンとは別個に物品ボタンを表示し(ステップS431)、第1時間の経過後であって第2時間の経過前であるときには(ステップS420(YES))、合算要否確認画面W1を表示し、客の合算する旨の指示に基づいて(ステップS444(YES))、物品ボタンを合算している(ステップS451)。
【0146】
なお、第2時間の経過後であるときには同一客の物品ボタンである可能性が低いと説明したが、前の客(表示中の物品ボタンを操作すべき客)が表示印刷装置40から立ち去っている可能性もある。従って、表示印刷装置40は、第2時間の経過後であるときには(ステップS420(NO))、表示中の物品ボタンとは別個に物品ボタンを表示するとともに(ステップS431)、警告情報(当該表示印刷装置40の端末識別情報、未処理のまま放置されている可能性がある旨のコード情報)を店員端末に送信してもよい。
【0147】
図18は、表示印刷装置40の表示部45の表示例である。上記では、合算確認制御として、表示印刷装置40は、計量装置から送信された情報を受信したことに基づいて合算要否確認画面W1を表示する例を説明したが、表示印刷装置40は、客が操作したことに基づいて合算要否確認画面W1を表示してもよい。例えば、表示印刷装置40は、
図15Aに示した物品選択画面を表示しているときに、計量装置10-2から装置識別情報と購入重量(40g)を新たに受信した場合、
図18に示したように、物品ボタンB1及び物品ボタンB2に加えて、計量装置10-2から新たに受信した情報に基づく物品ボタンB3を表示するとともに、合算ボタンB7を表示してもよい。そして、表示印刷装置40は、
図18に示した物品選択画面において合算ボタンB7が操作された場合、
図16Aに示すように、合算要否確認画面W1を表示してもよい。
【0148】
なお、表示印刷装置40は、
図18に示したように、物品選択画面において、合算対象の物品ボタン(物品ボタンB2、物品ボタンB3)を強調表示してもよい。つまり、表示印刷装置40は、合算ボタンB7を表示するときには、合算対象の物品ボタンを強調表示してもよい。
【0149】
また、表示印刷装置40は、
図18に示した物品選択画面において合算ボタンB7が操作された場合、合算要否確認画面W1を表示せずに、
図16Cに示すように、合算後の物品ボタン(物品ボタンB4)を表示してもよい。
【0150】
合算ボタンB7の表示には、時間的な制限を設けてもよい。例えば、表示印刷装置40は、当該受信に係る物品と同一の物品の受信から第1時間が経過してないと判断した場合(
図17AのステップS410(NO))、合算ボタンB7を表示せずに、ステップS411の処理を実行し、当該受信に係る物品と同一の物品の受信から第1時間が経過しているが第2時間が経過していないと判断した場合(
図17BのステップS420(NO))、合算ボタンB7を表示し、当該受信に係る物品と同一の物品の受信から第2時間が経過していると判断した場合(
図17BのステップS420(YES))、合算ボタンB7を表示せずに、ステップS431の処理を実行してもよい。
【0151】
なお、合算後物品ボタンは、分離可能であってもよい。例えば、表示印刷装置40は、合算後物品ボタンを表示しているときには、分離ボタン(非図示)を表示してもよい。表示印刷装置40は、分離ボタンが操作された場合、合算後物品ボタンを消去し、合算前の物品ボタンを夫々表示する。
【0152】
(計量重量を購入重量とする計量装置の動作)
第3計量ユニット4Cの計量装置30は、計量重量を物品の購入重量として算出する。第3計量ユニット4Cにおける取引は、客待ち状態において物品供給装置300の物品放出操作部303が操作され、物品供給装置300から計量装置30に物品が放出されることにより開始し、計量装置30の物品放出操作部36が操作され、計量装置30から容器320に全ての物品が放出されることにより終了する。
【0153】
物品放出操作部36の操作によって計量装置30内の物品が全て放出された場合、計量装置30は、物品購入情報を表示印刷装置40に送信する。つまり、物品放出操作部36の操作がない場合(計量装置30内の物品が全く放出されていない場合)や、物品放出操作部36の操作があったものの一部の物品が計量装置30内に残留している場合、計量装置30は、物品購入情報を表示印刷装置40に送信しない。また、物品放出操作部36の操作後に計量装置30内に一部の物品が残留している状態で物品供給装置300から計量装置30に物品が放出された場合には、購入重量の計算が複雑になり、客との間において誤解が生じ、無用なトラブルを招く虞がある。
【0154】
従って、第3計量ユニット4Cでは、計量装置30内に物品の一部又は全部が、所定時間に亘って収納されたままになっていないかを監視している。また、第3計量ユニット4Cでは、物品放出操作部36の操作後に計量装置30内に一部の物品が残留している状態で物品供給装置300から計量装置30に物品が放出された場合には、上述のような問題が生じるため、物品放出操作部36の操作後に計量装置30内に一部の物品が残留している状態で物品供給装置300から計量装置30に物品を放出させる操作(つまり、計量重量を減少(ゼロではない任意の値に減少)させた後に増加させる操作)を異常な操作(不正操作)として監視している。
【0155】
図19A~
図22は、計量装置30における計量重量の推移等を説明する説明図である。
図19A~
図22の各図において、横軸は時間の流れ(時刻)である。同各図において、縦軸は重量(重量値)である。同各図において、実線L4は計量重量を示している。実線L4の上部には、適宜、重量を数字にて示している。なお、実線L4の斜めの部分(値の増加又は減少部分)は、便宜上、直線としている。また、同各図において、表示器35eによって表示される当該計量装置30の状態(ステータス)も図示している。
【0156】
(
図19Aの各時間の計量重量等)
時刻Tb0~Tb1:客待ち状態である。
時刻Tb1~Tb2:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出により、計量重量は増加している。
時刻Tb2~Tb3:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出後であり、計量重量は安定している。
時刻Tb3~Tb4:計量装置30から容器320への物品の放出により、計量重量は減少している。
時刻Tb4~:計量装置30から容器320への物品の放出が完了し、計量重量はゼロで安定している。
【0157】
(
図19Bの各時間の計量重量等)
時刻Tc0~Tc1:客待ち状態である。
時刻Tc1~Tc2:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出により、計量重量は増加している。
時刻Tc2~Tc3:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出後であり、計量重量は安定している。
時刻Tc3~Tc4:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出により、計量重量は増加している。
時刻Tc4~Tc5:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出後であり、計量重量は安定している。
時刻Tc5~Tc6:計量装置30から容器320への物品の放出により、計量重量は減少している。
時刻Tc6~:計量装置30から容器320への物品の放出が完了し、計量重量はゼロで安定している。
【0158】
(
図20の各時間の計量重量等)
時刻Td0~Td1:客待ち状態である。
時刻Td1~Td2:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出により、計量重量は増加している。
時刻Td2~Td3:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出後であり、計量重量は安定している。
時刻Td3:物品の放置がある旨を出力している。つまり、計量装置30から容器320への物品の放出がないまま、所定時間(時刻Td2~Td3)が経過したため、計量装置30内に物品(計量した物品の全部)が放置されている旨を出力している。
【0159】
(
図21Aの各時間の計量重量等)
時刻Te0~Te1:客待ち状態である。
時刻Te1~Te2:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出により、計量重量は増加している。
時刻Te2~Te3:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出後であり、計量重量は安定している。
時刻Te3~Te4:計量装置30から容器320への物品の放出により、計量重量は減少している。
時刻Te4~Te5:計量装置30から容器320への物品の放出後であり、計量重量はゼロ以外の値で安定している。
時刻Te5:物品の取り残しがある旨を出力している。つまり、計量装置30から容器320への一部の物品の放出後、所定時間(時刻Te4~Te5)が経過したため、計量装置30内に物品(計量した物品の一部)が取り残されている旨を出力している。
【0160】
(
図21Bの各時間の計量重量等)
時刻Te0~Te5:
図21Aの時刻Te0~Te5と同様である。
時刻Te5~Te6:物品の取り残しがある状態である。
時刻Te6~Te7:計量装置30から容器120への物品の放出により、計量重量は減少している。
時刻Te7~:計量装置30から容器320への物品の放出が完了し、計量重量はゼロで安定している。
【0161】
なお、
図21Aの物品の放置とは、計量装置30内に購入重量分の物品の全てが残留していることである。
図21Bの物品の取り残しとは、計量装置30内に購入重量分の物品の一部が残留していることである。物品の放置も物品の取り残しも、容器320に完全に物品が放出されていない点において共通する。
【0162】
(
図22の各時間の計量重量等)
時刻Tf0~Tf1:客待ち状態である。
時刻Tf1~Tf2:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出により、計量重量は増加している。
時刻Tf2~Tf3:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出後であり、計量重量は安定している。
時刻Tf3~Tf4:計量装置30から容器320への物品の放出により、計量重量は減少している。
時刻Tf4~Tf5:計量装置30から容器320への物品の放出後であり、計量重量はゼロ以外の値で安定している。
時刻Tf5~Tf6:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出により、計量重量は増加している。時刻Tf5では、異常な操作(不正操作)が行われた旨を出力している。つまり、計量装置30から容器320へと物品を放出し、計量装置30内に物品の一部が残留している状態で、物品供給装置300から計量装置30に物品を供給したため、異常な操作がある旨を出力している。また、時刻Tf5~Tf6では、表示器35eに異常を示したステータス(
図14Gに示すようなマーク)が表示される。
時刻Tf6~:物品供給装置300から計量装置30への物品の放出後であり、計量重量は安定している。時刻Tf6以降も、表示器35eに異常を示したステータスが表示される。
【0163】
図23A~
図23Fは、計量装置30の動作の一例を示したフローチャートである。計量装置30は、客待ち状態において、
図23Aのフローチャートの処理を実行する。なお、計量装置30は、客待ち状態では、ステータスの表示(表示器35eの表示)として、
図19A(時刻Tb0~Tb1)に示すように何も表示しない。
【0164】
(
図23Aのフローチャート)
ステップS301:計量装置30は、計量重量が変動したか否かを判断する。つまり、計量装置30は、物品供給装置300から計量装置30へ物品が放出されたか否かを判断する。計量重量が変動した場合、ステップS302に進む。
ステップS302:計量装置30は、購入金額として表示準備中である旨の情報を表示する。続いてステップS303に進む。
ステップS303:計量装置30は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置30は、
図9Aに示すようなマークを表示器35eに表示する。続いてステップS304に進む。
ステップS304:計量装置30は、購入重量として計量重量を表示する。続いてステップS305に進む。
ステップS305:計量装置30は、計量重量が安定したか否かを判断する。計量重量が安定した場合、ステップS306に進む。計量重量が安定していない場合、ステップS304に戻る。
【0165】
ステップS306:計量装置30は、購入重量を記憶する。具体的には、計量装置30は、購入重量として計量重量を記憶する。続いてステップS307に進む。
ステップS307:計量装置30は、単価と購入重量とに基づいて購入金額を算出し、表示器35cに表示する。続いてステップS311に進む。
【0166】
ステップS311:計量装置30は、判断用重量を記憶する。具体的には、計量装置30は、判断用重量として計量重量を記憶する。続いてステップS312に進む。
ステップS312:計量装置30は、重量安定時刻を記憶する。具体的には、計量装置30は、重量安定時刻として現在時刻を記憶する。続いてステップS313に進む。
ステップS313:計量装置30は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置30は、
図9Bに示すようなマークを表示器35eに表示する。続いてステップS314に進む。
【0167】
ステップS314:計量装置30は、重量安定後、所定の時間が経過したか否かを判断する。つまり、計量装置30は、ステップS312において記憶した重量安定時刻と現在時刻とを比較し、所定の時間(例えば30秒)が経過したか否かを判断する。所定の時間が経過した場合、
図23DのステップS350に進む。所定の時間が経過していない場合、ステップS315に進む。
ステップS315:計量装置30は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合、ステップS316に進む。計量重量が変動していない場合、ステップS314に戻る。
【0168】
ステップS316:計量装置30は、計量重量が判断用重量よりも大きいか否かを判断する。つまり、計量装置30は、物品供給装置300から計量装置30へ物品が放出されたか、計量装置30から容器320へ物品が放出されたかを判断する。計量重量が判断用重量よりも大きい場合、ステップS302に戻る。計量重量が判断用重量よりも大きくない場合、
図23BのステップS320に進む。つまり、物品供給装置300から計量装置30へ物品が放出された場合にはステップS302に戻る。一方、計量装置30から容器320へ物品が放出された場合には
図23BのステップS320に進む。
【0169】
(
図23Bのフローチャート)
ステップS320:計量装置30は、購入重量として表示準備中である旨の情報を表示する。続いてステップS321に進む。
ステップS321:計量装置30は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置30は、
図9Cに示すようなマークを表示器35eに表示する。続いてステップS322に進む。
【0170】
ステップS322:計量装置30は、計量重量が安定したか否かを判断する。計量重量が安定した場合、ステップS323に進む。
ステップS323:計量装置30は、計量重量はゼロであるか否かを判断する。つまり、計量装置30は、計量装置30内の物品が全て容器320へ放出されたか否かを判断する。計量重量がゼロである場合(つまり、計量装置30内の全部の物品が容器320へ放出された場合)、ステップS330に進む。計量重量がゼロでない場合(つまり、計量装置30内の一部の物品が容器320へ放出されずに計量装置30内に残留している場合)、
図23CのステップS341に進む。
【0171】
ステップS330:計量装置30は、物品購入情報(当該計量装置30の装置識別情報、購入重量)を表示印刷装置40に送信する。続いてステップS331に進む。
ステップS331:計量装置30は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置13は、物品購入情報を表示印刷装置40に送信した旨のマーク(
図19Aの時刻Tb4に示したチェックマーク)を表示器35eに表示する。続いてステップS332に進む。
ステップS332:計量装置30は、購入重量を初期化する。続いてステップS333に進む。
ステップS333:計量装置30は、購入金額を初期化する。続いてステップS334に進む。
ステップS334:計量装置30は、表示器35aに購入重量としてゼロを表示し、表示器35cに購入金額としてゼロを表示する。続いてステップS335に進む。
【0172】
ステップS335:計量装置30は、判断用重量を初期化する。続いてステップS336に進む。
ステップS336:計量装置30は、重量安定時刻をクリアする。続いてステップS337に進む。
ステップS337:計量装置30は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置30は、表示器35eの表示として、客待ち状態のマークに更新、すなわち、
図19Aの時刻Tb0~Tb1に示すように何も表示しないようにする。そして、本フローチャートは終了する(
図23AのステップS301に戻る)。
【0173】
(
図23Cのフローチャート)
ステップS341:計量装置30は、判断用重量を記憶する。つまり、計量装置30は、残留している一部の物品の重量を記憶する。続いてステップS342に進む。
ステップS342:計量装置30は、重量安定時刻を記憶する。続いてステップS343に進む。
ステップS343:計量装置30は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置30は、
図9Bに示すようなマークを表示器35eに表示する。続いてステップS344に進む。
【0174】
ステップS344:計量装置30は、重量安定後、所定の時間が経過したか否かを判断する。つまり、計量装置30は、ステップS342において記憶した重量安定時刻と現在時刻とを比較し、所定の時間(例えば15秒)が経過したか否かを判断する。所定の時間が経過した場合、
図23EのステップS360に進む。所定の時間が経過していない場合、ステップS345に進む。
ステップS345:計量装置30は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合、ステップS346に進む。計量重量が変動していない場合、ステップS344に戻る。
【0175】
ステップS346:計量装置30は、計量重量が判断用重量よりも小さいか否かを判断する。つまり、計量装置30は、計量装置30から容器320へ物品が放出されたか、物品供給装置300から計量装置30へ物品が放出されたかを判断する。計量重量が判断用重量よりも小さい場合、
図23BのステップS321に戻る。計量重量が判断用重量よりも小さくない場合、
図23FのステップS370に進む。つまり、計量装置30内に一部の物品が残留している状態で、該残留している物品が容器320に放出された場合には
図23BのステップS321に戻る。一方、計量装置30内に一部の物品が残留している状態で、物品供給装置300から計量装置30へ物品が放出された場合には、
図23FのステップS370に進む。
【0176】
(
図23Dのフローチャート)
ステップS350:計量装置30は、物品の放置がある旨を出力する。例えば、計量装置30は、物品の放置があった旨の警告情報(当該計量装置30の装置識別情報、物品の放置がある旨を示したコード情報)を店員端末に送信してもよい。計量装置30は、店員端末に代えて又は加えて、上記警告情報を表示印刷装置40に送信してもよい。続いてステップS351に進む。
ステップS351:計量装置30は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合、
図23AのステップS316に進む。
【0177】
なお、計量装置30は、ステップS350において、店員端末や表示印刷装置40への上記警告情報の送信に代えて又は加えて、物品の放置があった旨の警告音声を音声出力部から出力してもよい。計量装置30は、計量重量が変動した場合(ステップS351からステップS316に進む場合)、警告音声の出力を停止してもよい。
【0178】
(
図23Eのフローチャート)
ステップS360:計量装置30は、物品の取り残しがある旨を出力する。例えば、計量装置30は、物品の取り残しがあった旨の警告情報(当該計量装置30の装置識別情報、物品の取り残しがある旨を示したコード情報)を表示印刷装置40に送信する。続いてステップS361に進む。
ステップS361:計量装置30は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合、
図23CのステップS346に進む。
【0179】
なお、計量装置30は、ステップS360において、表示印刷装置40や店員端末への上記警告情報の送信に代えて又は加えて、物品の取り残しがあった旨の警告音声を音声出力部から出力してもよい。計量装置30は、計量重量が変動した場合(ステップS361からステップS346に進む場合)、警告音声の出力を停止してもよい。
【0180】
(
図23Fのフローチャート)
ステップS370:計量装置30は、異常な操作があった旨を出力する。例えば、計量装置30は、異常な操作があった旨の警告情報(当該計量装置30の装置識別情報、異常な操作があった旨を示したコード情報)を店員端末に送信する。計量装置30は、店員端末に代えて又は加えて、上記警告情報を表示印刷装置40に送信してもよい。続いてステップS371に進む。
【0181】
なお、計量装置30は、ステップS370において、店員端末や表示印刷装置40への上記警告情報の送信に代えて又は加えて、異常な操作があった旨の警告音声を音声出力部から出力してもよい。
【0182】
ステップS371:計量装置30は、購入金額として表示準備中である旨の情報を表示する。続いてステップS372に進む。
ステップS372:計量装置30は、ステータスの表示を変更する。具体的には、計量装置30は、
図21の時刻Tf5~Tf6に示すようなマーク(
図14Gに示すようなマーク)を表示器35eに表示する。続いてステップS373に進む。
ステップS373:計量装置30は、計量重量が安定したか否かを判断する。つまり、計量装置30は、異常な操作の後に計量重量が安定したか否かを判断する。計量重量が安定した場合、ステップS374に進む。
【0183】
ステップS374:計量装置30は、計量重量が変動したか否かを判断する。つまり、計量装置30は、異常な操作による計量重量の安定後に、更に計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合、ステップS375に進む。
【0184】
ステップS375:計量装置30は、計量重量が安定したか否かを判断する。計量重量が安定した場合、ステップS376に進む。
ステップS376:計量装置30は、計量重量はゼロであるか否かを判断する。つまり、計量装置30は、計量装置30内の物品が全て容器320へ放出されたか否かを判断する。計量重量がゼロである場合、ステップS380に進む。計量重量がゼロでない場合、ステップS374に戻る。
【0185】
なお、ステップS374において計量重量が変動したか否かを判断する場面は、取引中の他の場面(例えば、
図23AのステップS315、
図23CのステップS345、
図23DのステップS351、
図23EのステップS361)において計量重量が変動したか否かを判断する場面と同様、計量重量の減少(計量装置30から容器320への物品の放出)を計量重量の変動として判断する場合と、計量重量の増加(物品供給装置300から計量装置30へ物品の放出)を計量重量の変動として判断する場合とがある。ステップS370にて送信した警告情報を確認した店員が、計量装置30から物品を放出(例えば、店員が用意した容器に物品を放出)した場合、若しくは、店員による放出よりも先に客が計量装置30から容器320に物品に放出した場合、計量装置30は、計量重量の減少を計量重量の変動として判断する。一方、店員よる放出よりも先に客が物品供給装置300から物品を計量装置30に放出した場合、計量装置30は、計量重量の増加を計量重量の変動として判断する。なお、ステップS374から計量重量が増加する場面は、異常な操作が再度行われた場面であるが、既に異常な操作として処理(ステップS370、ステップS372の処理等)しているため、ステップS374から計量重量が増加した場合も減少した場合も同様に処理している。
【0186】
ステップS380:計量装置30は、異常な操作に対する対処が完了した旨を出力する。例えば、計量装置30は、異常な操作に対する対処が完了した旨の完了情報(当該計量装置30の装置識別情報、異常な操作に対する対処が完了した旨を示したコード情報)を店員端末に送信する。計量装置30は、店員端末に代えて又は加えて、上記完了情報を表示印刷装置40に送信してもよい。また、計量装置30は、ステップS370において警告音声を出力している場合には、警告音声の出力を停止する。続いて
図23BのステップS332に進む。
【0187】
例えば、
図19Aの時刻Tb1~Tb2や、
図19Bの時刻Tc1~Tc2又は時刻Tc3~Tc4や、
図20の時刻Td1~Td2や、
図21A(
図21B)の時刻Te1~Te2や、
図22の時刻Tf1~Tf2では、計量装置30は、
図23AのステップS305(NO)を繰り返し実行している。
図9Aにおける表示部35は、
図23AのステップS305(NO)を繰り返し実行している場合の表示例である。
【0188】
図19Aの時刻Tb2~Tb3や、
図19Bの時刻Tc2~Tc3又は時刻Tc4~Tc5や、
図20の時刻Td2~Td3や、
図21A(
図21B)の時刻Te2~Te3や、
図22の時刻Tf2~Tf3では、計量装置30は、
図23AのステップS315(NO)を繰り返し実行している。
図9Bにおける表示部35は、
図23AのステップS315(NO)を繰り返し実行している場合の表示例である。
【0189】
図19Aの時刻Tb3~Tb4や、
図19Bの時刻Tc5~Tc6や、
図21A(
図21B)の時刻Te3~Te4や、
図22の時刻Tf3~Tf4では、計量装置30は、
図23BのステップS322(NO)を繰り返し実行している。
図9Cにおける表示部35は、
図23BのステップS322(NO)を繰り返し実行している場合の表示例である。
【0190】
なお、計量装置30は、例えば、電源立ち上げ時に、物品(組となる物品供給装置300に収容されている物品)の単価を要求する単価取得要求情報(例えば、当該計量装置30の装置識別情報、単価の自装置への送信を要求する旨を示したコード情報)を表示印刷装置40に送信し、表示印刷装置40から取得した単価を記憶してもよい。
【0191】
また、計量装置30は、計量重量が増加して安定した後にゼロにならない値迄減少し、減少した値(ゼロ以外の値)から増加した場合(
図22参照)、ステータスの表示を
図14Gに示すようなマークに変更するが(ステップS372)、計量重量が増加して安定したまま所定の時間が経過した場合(
図20参照)や、計量重量が増加して安定した後にゼロにならない値迄減少し、減少した値のまま所定の時間が経過した(
図21A、
図21B参照)にも、ステータスの表示を
図14Gに示すようなマークに変更してもよい。
【0192】
また、計量装置30は、計量重量が減少した後に増加した場合、異常な操作があった旨の警告情報を店員端末に送信し(ステップS370)、ステータスの表示を
図14Gに示すようなマークに変更するが(ステップS372)、計量装置30は、案内体38(受入側開口部38A)から溢れる量の物品が物品供給装置300から放出された場合にも、警告情報を店員端末に送信し、ステータスの表示を同様のマークに変更してもよい。計量重量が減少した後に増加した場合に送信する警告情報と、案内体38から溢れる量の物品が物品供給装置300から放出された場合に送信する警告情報とは、受信側(表示印刷装置40)で区別できるようにしてもよい。例えば、計量装置30は、前者の場合には、計量重量を減少させた後に増加させる異常な操作があった旨を示したコード情報を含む警告情報を送信し、後者の場合には、案内体38から物品を溢れさせる異常な操作があった旨を示したコード情報を含む警告情報を送信してもよい。なお、計量装置30は、計量重量が限界重量(物品が溢れない最大の重量)に達した場合に、案内体38から溢れる量の物品が物品供給装置300から放出されたと判断してもよい。計量装置30は、当該物品の単価と同様、当該物品の限界重量を表示印刷装置40に要求し、表示印刷装置40から取得した限界重量を記憶してもよい。
【0193】
図24A~
図24Dは、表示印刷装置40の表示部45の表示例である。
図24A~
図24Dの説明において、計量装置30-1ではナッツC(単価は400円/100g)の重量を計量するものとする。
【0194】
計量装置30-1が、
図23BのステップS330において、物品購入情報(当該計量装置30-1の装置識別情報、購入重量「300g」)を表示印刷装置40に送信した場合、表示印刷装置40は、
図24Aに示したような物品選択画面を表示する。
図24Aに示した物品選択画面には、ナッツCの物品ボタンB5が表示されている。
【0195】
計量装置30-1が、
図23DのステップS350において、物品の放置があった旨の警告情報(当該計量装置30-1の装置識別情報、物品の放置がある旨を示したコード情報)を表示印刷装置40に送信した場合、表示印刷装置40は、
図24Bに示したように、物品選択画面の前面に、物品の放置について報知するための報知画面W2を表示する。報知画面W2では、計量装置に物品の全部が残っている旨、計量装置に一旦戻って残っている物品を容器に移すべき旨、容器に移した後にラベルの発行となる旨を報知している。
【0196】
なお、表示印刷装置40は、報知画面W2において、対象の計量装置の装置識別情報、計量装置に残っている物品の重量、該重量分の金額を表示してもよい。例えば、計量装置30は、ステップS350において、当該計量装置30の装置識別情報、物品の放置がある旨を示したコード情報に加え、計量重量(ステップS305において安定していると判断された計量重量)、購入金額(単価とステップS305において安定していると判断された計量重量とに基づいて算出される購入金額。つまりステップS307において算出した購入金額)を含む警告情報を表示印刷装置40に送信し、表示印刷装置40は、報知画面W2において、警告情報に含まれている装置識別情報を対象の計量装置の装置識別情報として表示し、警告情報に含まれている計量重量を計量装置に残っている物品の重量として表示し、警告情報に含まれている購入金額を該重量分の金額として表示してもよい。
【0197】
計量装置30-1が、その後、
図23BのステップS330において、物品購入情報(当該計量装置30-1の装置識別情報、購入重量「300g」)を表示印刷装置40に送信した場合、表示印刷装置40は、報知画面W2を消去し、
図24Aに示したような物品選択画面を表示する。
【0198】
計量装置30-1が、
図23EのステップS360において、物品の取り残しがあった旨の警告情報(当該計量装置30-1の装置識別情報、物品の取り残しがある旨を示したコード情報)を表示印刷装置40に送信した場合、表示印刷装置40は、
図24Cに示したように、物品選択画面の前面に、物品の取り残しについて報知するための報知画面W3を表示する。報知画面W3では、計量装置に物品の一部が残っている旨、計量装置に一旦戻って残っている物品を容器に移すべき旨、容器に移した後にラベルの発行となる旨を報知している。
【0199】
なお、表示印刷装置40は、報知画面W3において、対象の計量装置の装置識別情報、計量装置に残っている物品の重量、該重量分の金額を表示してもよい。例えば、計量装置30は、ステップS360において、当該計量装置30の装置識別情報、物品の取り残しがある旨を示したコード情報に加え、計量重量(ステップS322において安定していると判断された計量重量)、購入金額(単価とステップS322において安定していると判断された計量重量とに基づいて算出される購入金額)を含む警告情報を表示印刷装置40に送信し、表示印刷装置40は、報知画面W3において、警告情報に含まれている装置識別情報を対象の計量装置の装置識別情報として表示し、警告情報に含まれている計量重量を計量装置に残っている物品の重量として表示し、警告情報に含まれている購入金額を該重量分の金額として表示してもよい。
【0200】
計量装置30-1が、その後、
図23BのステップS330において、物品購入情報(当該計量装置30-1の装置識別情報、購入重量「300g」)を表示印刷装置40に送信した場合、表示印刷装置40は、報知画面W3を消去し、
図24Aに示したような物品選択画面を表示する。
【0201】
計量装置30-1が、
図23FのステップS370において、異常な操作があった旨の警告情報(当該計量装置30の装置識別情報、異常な操作があった旨を示したコード情報)を表示印刷装置40に送信した場合、表示印刷装置40は、
図24Dに示したように、物品選択画面の前面に、異常な操作について報知するための報知画面W4を表示する。報知画面W4では、物品の計量装置における操作が正しくなかった旨、店員を呼び出している旨を報知している。
【0202】
なお、表示印刷装置40は、報知画面W4において、対象の計量装置の装置識別情報を表示してもよい。
【0203】
以上、実施形態に係る販売処理システム1によれば、計量販売において想定される種々の場面に好適に対応することができる。
【0204】
第1計量ユニット4A(第2計量ユニット4Bも同様)では、客待ち状態の計量装置10(計量装置20も同様)に物品を戻した場合(計量重量が基準重量を超えた場合)、異常な状態であると判断し、物品購入情報を表示印刷装置40に送信しないようにしている。つまり、計量装置10(計量装置20も同様)は、計量重量が基準重量未満である場合には(ステップS3(YES))にはステップS26の処理を実行し、計量重量が基準重量未満でない場合には(ステップS3(NO)にはステップS26の処理を実行しないようにしている。
【0205】
また、第1計量ユニット4A(第2計量ユニット4Bも同様)では、店員の操作(購入重量リセットの操作)によって異常な状態を直ちに解消している。例えば、
図13CのステップS63(YES)以降の処理(特にステップS88~ステップS90の処理)が該当する。上述したように、計量装置10(計量装置20も同様)は、異常な状態となった場合には、店員の操作(購入重量リセットの操作)を促すため、異常な状態となった旨の警告情報を店員端末に送信してもよい。
【0206】
表示印刷装置40では、ある物品の物品ボタンが複数個表示され、該物品のラベル発行操作を複数回行わなければならない場面も生じ得るため、適宜(時間経過に応じた処理を実行し)、同一の物品の物品ボタンを1つの物品ボタンに纏め、操作を簡素化している。
【0207】
第3計量ユニット4Cでは、異常な操作(計量装置30内の物品を全部放出せずに一部の物品が残留している状態で物品供給装置300から計量装置30に物品を放出させる操作)があった場合や、計量装置30内に物品が所定時間に亘って残留している状態(全物品の放置、一部の物品の取り残し)となった場合に、夫々の場面に応じて好適に対処している。例えば、計量装置30は、異常な操作があった場合には、店員に報知し、異常な状態を店員に解消させている。つまり、計量装置30は、異常な操作があったと判断した場合には(
図23CのステップS346(NO))、異常な操作があった旨を出力し(
図23FのステップS370)、店員が計量装置30内の全物品を放出した場合(
図23FのステップS376(YES))、客待ち状態に移行するための後処理(
図23FのステップS380、
図23BのステップS332~ステップS337)を実行している。また、計量装置30は、異常な操作があった場合には、物品購入情報を表示印刷装置40に送信しないようにしている。つまり、計量装置30は、異常な操作があったと判断した場合には(
図23CのステップS346(NO))、
図23BのステップS330の処理を実行しないようにしている。
【0208】
以上、実施形態について説明したが、上記実施形態は、一例であって具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、下記(1)~(21)のようにしてもよい。また、下記(1)~(21)は適宜組み合わせてもよい。
【0209】
(1)上記実施形態では、計量装置(計量装置10、計量装置20、計量装置30)は、物品購入情報として装置識別情報と購入重量とを表示印刷装置40に送信すると説明したが、計量装置は、装置識別情報に代えて又は加えて、物品を識別する物品識別情報を表示印刷装置40に送信してもよい。
【0210】
(2)上記(1)にも関連するが、表示印刷装置40は、装置識別情報に対応付けて物品識別情報、物品(物品名)、単価、画像を記憶してもよい。計量装置(計量装置10、計量装置20、計量装置30)は、表示印刷装置40から、単価と同様、物品識別情報を取得し、記憶してもよい。
【0211】
(3)上記実施形態では、計量装置(計量装置10、計量装置20、計量装置30)は、物品購入情報として装置識別情報と購入重量とを表示印刷装置40に送信すると説明したが、計量装置は、購入重量に代えて又は加えて、購入金額を表示印刷装置40に送信してもよいし、単価を表示印刷装置40に送信してもよいし、購入金額と単価を表示印刷装置40に送信してもよい。
【0212】
(4)上記実施形態では、計量装置10は、計量重量が減少した場合(計量重量が基準重量を超えていない場合)、表示器15aに購入重量をプラスの値で表示し(例えば、
図14Bの表示器15a参照)、計量重量が増加した場合(計量重量が基準重量を超えている場合)、表示器15aに購入重量をマイナスの値で表示(例えば、
図14Gの表示器15a参照)する例を説明した。しかしながら、計量重量が増加した場合の表示器15aの表示はこれに限定されない。例えば、計量装置10は、計量重量が増加した場合、表示器15aに購入重量以外の情報(例えば、「ERROR」)を表示してもよい。計量装置10は、計量重量が増加した場合、表示準備中である旨の情報を表示してもよい。計量装置10は、計量重量が増加した場合、表示器15aの表示を非表示にしてもよい。計量装置20についても同様である。つまり、計量装置20は、計量重量が増加した場合、表示器25aに購入重量以外の情報(例えば、「ERROR」)を表示してもよいし、表示準備中である旨の情報を表示してもよいし、表示器25aの表示を非表示にしてもよい。
【0213】
計量装置10(計量装置20)は、計量重量が増加した状態が所定時間継続した場合、表示器15a(表示器25a)の表示を、ゼロを意味する表示(例えば、「0」)に変更してもよい。つまり、計量装置10(計量装置20)は、購入重量リセットの操作に基づいて上記変更を行ってもよいし、購入重量リセットの操作に代えて又は加えて、時間の経過に基づいて上記変更を行ってもよい。また、計量装置10(計量装置20)は、上記の変更の際に(変更前であっても変更後であってもよい)、単価の取得を要求する旨(単価取得要求情報)を出力してもよい。
【0214】
(5)上記実施形態では、計量装置10は、計量重量が減少した場合(計量重量が基準重量を超えていない場合)、表示器15cに購入金額をプラスの値で表示し(例えば、
図14Bの表示器15c参照)、計量重量が増加した場合(計量重量が基準重量を超えている場合)、表示器15cに購金額量をマイナスの値で表示(例えば、
図14Gの表示器15c参照)する例を説明した。しかしながら、計量重量が増加した場合の表示器15cの表示はこれに限定されない。例えば、計量装置10は、計量重量が増加した場合、表示器15cに購入重量以外の情報(例えば、「ERROR」)を表示してもよい。計量装置10は、計量重量が増加した場合、表示準備中である旨の情報を表示してもよい。計量装置10は、計量重量が増加した場合、表示器15cの表示を非表示にしてもよい。計量装置20についても同様である。つまり、計量装置20は、計量重量が増加した場合、表示器25cに購入金額以外の情報(例えば、「ERROR」)を表示してもよいし、表示準備中である旨の情報を表示してもよいし、表示器25cの表示を非表示にしてもよい。
【0215】
計量装置10(計量装置20)は、計量重量が増加した状態が所定時間継続した場合、表示器15c(表示器25c)の表示を、ゼロを意味する表示(例えば、「0」)に変更してもよい。つまり、計量装置10(計量装置20)は、購入重量リセットの操作に基づいて上記変更を行ってもよいし、購入重量リセットの操作に代えて又は加えて、時間の経過に基づいて上記変更を行ってもよい。また、計量装置10(計量装置20)は、上記の変更の際に(変更前であっても変更後であってもよい)、単価の取得を要求する旨(単価取得要求情報)を出力してもよい。
【0216】
(6)上記(4)(5)にも関連するが、計量装置30は、本体30Aから案内体38等を取り外した場合、表示器35aの表示として、重量以外の情報(例えば、「ERROR」)を表示してもよいし、表示準備中である旨の情報を表示してもよいし、表示器35aの表示を非表示にしてもよい。また、計量装置30は、本体30Aから案内体38等を取り外した場合、表示器35cの表示として、金額以外の情報(例えば、「ERROR」)を表示してもよいし、表示準備中である旨の情報を表示してもよいし、表示器35cの表示を非表示にしてもよい。なお、計量装置30は、案内体38に物品が収容されていないときの計量重量がゼロであるため、本体30Aから案内体38等を取り外した場合、計量重量はマイナスの値になる。
【0217】
(7)上記実施形態では、計量装置10は、物品供給装置100から物品を取った後に取った物品の全部又は一部を物品供給装置100に戻しても、異常な操作して処理しない例を説明したが、異常な操作して処理してもよい。例えば、計量装置10は、計量装置30が記憶する判断用重量と同様の重量を記憶し、物品供給装置100から物品を取った後に取った物品の全部又は一部が物品供給装置100に戻されたか否かを判断してもよい。物品の特性に応じて、取った物品を戻すことを禁止してもよい。計量装置20についても同様である。
【0218】
(8)上記実施形態では、計量装置30は、計量重量の安定後の現在時刻を重量安定時刻として記憶する例を説明したが、計量装置30は、計量重量の安定後の現在時刻を重量安定時刻として記憶することに代えて、計量重量の変動開始時の現在時刻を重量変動時刻として記憶してもよい。つまり、計量装置30は、物品供給装置300の物品放出操作部303が操作され計量重量が変動(増加)した後に安定したときの時刻(重量安定時刻)に代えて、物品放出操作部303が操作され計量重量が変動したときの時刻(重量変動時刻)からの経過時間に基づいて物品の放置を判断してもよい。また、計量装置30は、当該計量装置30の物品放出操作部36が操作され計量重量が変動(減少)した後に安定したときの時刻(重量安定時刻)に代えて、物品放出操作部36が操作され計量重量が変動したときの時刻(重量変動時刻)からの経過時間に基づいて物品の取り残しを判断してもよい。
【0219】
(9)上記実施形態では、表示印刷装置40は、表示中の物品ボタンに係る情報の受信時刻からの経過時間と、2つの基準時間(第1時間、第2時間)とを比較して物品ボタンの合算を制御する例を説明したが、表示印刷装置40は、上記経過時間と、1つの基準時間又は3つ以上の基準時間とを比較して物品ボタンの合算を制御してもよい。例えば、表示印刷装置40は、1つの基準時間の経過前は合算後物品ボタンを表示し、該基準時間の経過後は別個に物品ボタンを表示してもよい(本例では、基準時間の経過前であっても経過後であっても合算要否確認画面W1は表示しない)。
【0220】
(10)上記実施形態では、表示印刷装置40は、表示中の物品ボタンに係る情報の受信時刻からの経過時間と、2つの基準時間(第1時間、第2時間)とを比較して物品ボタンの合算を制御する例を説明したが、表示印刷装置40は、表示中の物品ボタンの表示開始時刻からの経過時間と、1つ以上の基準時間とを比較して物品ボタンの合算を制御してもよい。
【0221】
(11)上記実施形態では、表示印刷装置40は、ラベルを印刷、発行すると説明したが、下記(17)にも関連するが、ラベルに印刷する情報(商品名、購入重量、購入金額等)と同様の情報を電子媒体(ICカード等)や電子機器(スマートフォン、ウェアラブル端末等)に出力してもよい。
【0222】
(12)表示印刷装置40は、決済機能(クレジット決済等)を備えてもよい。決済後には、ラベルに印刷する情報と同様の情報を含むレシートを印刷、発行してもよい。また、当該レシートは電子レシートであってもよい。つまり、表示印刷装置40は、電子レシートの情報の一部としてラベルに印刷する情報と同様の情報を出力してもよい。
【0223】
(13)上記実施形態では、販売処理システム1は、物品ボタンを表示する表示機能(表示部45)と、ラベルを印刷、発行する印刷機能(印刷部48)とを有する表示印刷装置40を備える例を説明したが、販売処理システム1は、表示印刷装置40に代えて又は加えて、表示機能を有するが印刷機能を有しない表示装置(表示装置80と称する。例えば、ディスプレイ装置、パーソナルコンピュータ、タブレット端末)を備えてもよい。表示装置80は、表示印刷装置40と同様に、物品ボタンの合算を制御する。表示装置80は、他の装置(プリンタ等)に情報を送信し、他の装置は表示装置80から受信した情報に基づいてラベルを印刷、発行する。
【0224】
(14)上記実施形態では、計量装置10は、客待ち状態からの計量重量の変動が基準重量を超える変動であったと判断した場合、つまり客待ち状態から計量重量が増加したと判断した場合(
図13AのステップS3(NO))には、異常時の処理(ステップS44以降の処理)を実行すると説明した。しかしながら、第1計量ユニット4Aでは、客が、物品供給装置100から物品を容器120に取り移す際に物品をスコップでかき回したり掘ったりする場合もあるが、上述のような場合、スコップの重量や振動や圧力等によって客待ち状態から計量重量が増加する可能性がある。つまり、客待ち状態から物品供給装置100に物品を戻しことによって計量重量が増加する場面に加え、スコップの扱い方等によって計量重量が増加する場面においても、計量装置10は、計量重量が基準重量を超えたと判断し、異常時の処理を実行する。これに関連し、計量装置10は、下記(a)又は(b)のように動作してもよい。
【0225】
(a)
図13Aに示したフローチャートでは、計量装置10は、計量重量が安定したか否かを判断する前に計量重量と基準重量とを比較しているが、計量装置10は、計量重量が安定したと判断した後に計量重量と基準重量とを比較してもよい。例えば、計量装置10は、計量重量が安定したと判断した直後に計量重量(安定した計量重量)と基準重量とを比較してもよいし、計量重量が安定したと判断してから所定の時間(例えば、3秒)が経過した後に、計量重量(安定した計量重量)と基準重量とを比較してもよい。
【0226】
(b)
図13Aに示したフローチャートでは、計量装置10は、あるタイミングの計量重量が基準重量を超えている場合には異常時の処理を実行しているが、所定の時間(例えば、3秒)に亘って計量重量が基準重量を超えている場合に異常時の処理を実行してもよい。例えば、計量装置10は、計量重量が変動したと判断してから所定の時間に亘って計量重量(安定前の計量重量、安定後の計量重量)が基準重量を超えている状態が続いた場合(計量重量が所定の時間に亘って基準重量を超えている場合)に異常時の処理を実行してもよいし、計量重量が安定したと判断してから所定の時間に亘って計量重量(安定後の計量重量)が基準重量を超えている状態が続いた場合(計量重量が所定の時間に亘って基準重量を超えて安定している場合)に異常時の処理を実行してもよい。
【0227】
なお、上記(a)や上記(b)の場合、所定の時間の経過前は、通常の処理を実行するか異常時の処理を実行するかが未確定である。従って、当然ではあるが、計量装置10は、所定の時間の経過前は、物品購入情報の送信(
図13BのステップS26)や、基準重量の更新(
図13BのステップS28、
図13CのステップS88)を行わない。例えば、計量装置10は、所定の時間の経過前は、確定の操作や購入重量リセット操作を無視してもよい。これにより、例えば物品をスコップで掘った場合に生じ得る一時的な計量重量の増加に起因する、不正確な購入重量の送信や不正確な基準重量の更新を防止することができる。
【0228】
上記では、第1計量ユニット4Aについて説明したが、第2計量ユニット4Bについても同様である。第2計量ユニット4Bの場合、客が、物品供給装置200内の物品(液体)に触れるのは難しいが、物品供給装置200内の物品に触れた場合には、計量装置20による計量重量が増加し、基準重量を超えるといった状況も生じ得る。
【0229】
(15)上記実施形態では、計量装置30は、全部の物品が残ったままの状態で所定の時間が経過したときには(
図23AのステップS314(YES))、物品の放置がある旨を出力する例を説明したが(
図23DのステップS350)、計量装置30は、全部の物品が残ったままの状態であるときにはどんなに時間が経過しても、物品の放置がある旨を出力しなくてもよい。
【0230】
計量装置30は、どんなに時間が経過しても物品の放置がある旨を出力しない場合であっても、一部の物品が残ったままの状態で所定の時間が経過したときには(
図23CのステップS344(YES))、取り残しがある旨を出力してもよい(
図23DのステップS360)。つまり、計量装置30は、客待ち状態から計量重量が増加し(物品放出操作部303の操作に基づいて物品供給装置300から当該計量装置30に物品が放出され)、その後、計量重量の増減がないときには(物品放出操作部303の操作も物品放出操作部36の操作もないときには)、どんなに時間が経過しても表示印刷装置40に何も出力せず、客待ち状態から計量重量が増加し、その後、ゼロ以外の値まで計量重量が減少し(物品放出操作部36の操作に基づいて当該計量装置30から容器320に一部の物品が放出され)、その後、計量重量の増減がないときには、所定の時間が経過したときに、取り残しがある旨を出力してもよい。換言すれば、表示印刷装置40は、物品の取り残し関する情報(例えば、
図24Cの報知画面W3)を表示するが、物品の放置に関する情報(例えば、
図24Bの報知画面W2)を表示しなくてもよい。
【0231】
計量装置30は、全部の物品が残ったままの状態でどんなに時間が経過しても物品の放置がある旨を出力しない場合であっても、全部の物品が残ったままの状態で所定の時間が経過したときには、エラーである旨の情報(例えば、「ERROR」)を、表示部35(表示器35a、表示器35b、表示器35c、表示器35eのうちの1つ以上)に表示してもよい。計量装置30は、一部の物品が残ったままの状態で所定の時間が経過したときには、再度の物品放出操作部36の操作を促す旨の情報(例えば、「PUSH AGAIN 」)を表示部35(表示器35a、表示器35b、表示器35c、表示器35eのうちの1つ以上)に表示してもよい。
【0232】
計量装置30は、全部の物品が残ったままの状態で所定の時間が経過し表示部にエラーである旨の情報(「ERROR」)を表示しているときに、計量重量が減少又は増加した場合、表示部35に表示しているエラーである旨の情報(「ERROR」)を消去してもよい。例えば、計量装置30は、計量重量が減少した場合には、エラーである旨の情報に代えて
図9Cに示したような情報を表示部35に表示し、計量重量が増加した場合には、エラーである旨の情報に代えて
図9Aに示したような情報を表示部35に表示してもよい。上記に代えて、計量装置30は、全部の物品が残ったままの状態で所定の時間が経過し表示部にエラーである旨の情報(「ERROR」)を表示しているときに、計量重量が増加した場合には、エラーである旨の情報を消去せずに表示を維持してもよい。計量重量が減少した場合についても同様に、計量装置30は、エラーである旨の情報を消去せずに表示を維持してもよい。
【0233】
計量装置30は、一部の物品が残ったままの状態で所定の時間が経過し表示部35に再度の物品放出操作部36の操作を促す旨の情報(「PUSH AGAIN 」)を表示しているときに、計量重量が減少又は増加した場合、表示部35に表示している再度の物品放出操作部36の操作を促す旨の情報(「PUSH AGAIN 」)を消去してもよい。例えば、計量装置30は、計量重量が減少した場合には、再度の物品放出操作部36の操作を促す旨の情報に代えて
図9Cに示したような情報を表示してもよい。計量重量が増加した場合には、再度の物品放出操作部36の操作を促す旨の情報に代えてエラーである旨の情報(「ERROR」)を表示してもよい。なお、計量装置30は、一部の物品が残ったままの状態で所定の時間が経過し表示部35に再度の物品放出操作部36の操作を促す旨の情報(「PUSH AGAIN 」)を表示しているときに、計量重量が減少した場合であってもゼロになる迄は、物品放出操作部36の操作を促す旨の情報(「PUSH AGAIN 」)を消去せずに表示を維持してもよい。
【0234】
(16)上記実施形態では、販売処理システム1は、表示機能(表示部15)を有する計量装置10を備える例を説明したが、販売処理システム1は、計量装置10に代えて、表示機能を有しない計量装置(計量装置50と称する)と、表示部15を有する表示装置(表示装置51と称する)とを備えてもよい。表示装置51は、計量装置50から情報(計量重量の値等)を取得し、計量装置10と同様、表示部15の表示を制御する。また、販売処理システム1は、表示器(例えば、計量重量を表示する表示器15d)を備える計量装置(計量装置52と称する)と、表示器(例えば、表示器15a、表示器15b、表示器15c、表示器15e)を備える表示装置(表示装置53と称する)を備えてもよい。表示装置53は、計量装置52から情報(計量重量の値等)を取得し、計量装置10と同様、自身が備える表示器の表示を制御する。つまり、第1計量ユニット4Aの計量装置は、自身が全部の表示器(表示器15a~15e)を備えていなくてもよい。第2計量ユニット4Bの計量装置、第3計量ユニット4Cの計量装置についても同様である。
【0235】
(17)計量装置(計量装置10、計量装置20、計量装置30)は、RFID(radio frequency identifier)タグ(例えば、IC(integrated circuit)タグ)を読み書きする機能(リーダライタ(R/W))を備えてもよい。例えば、計量装置10は、操作部16や表示部15の近傍に上記R/Wを設けてもよい。計量装置10は、例えば、RFIDタグを内蔵した電子媒体(ICカード等)や電子機器(スマートフォン、ウェアラブル端末等)に記憶されている顧客ID(User Identifier)や店員ID等を読み取ってもよい。計量装置10は、操作部16の操作に代えて又は加えて、当該計量装置10が記憶する識別情報(装置識別情報又は物品識別情報)と、算出した購入重量に加え、電子媒体等から読み取った情報を表示印刷装置40に出力してもよい。これにより、表示印刷装置40は、計量装置10の操作者に関する情報(操作者の客/店員の別、個々の操作者を特定する情報)を得ることができる。顧客管理システム(例えばポイントシステム)等と連携させることにより、操作者(客)毎の値引きやポイントを付加することができる。なお、計量装置10では、操作部16の操作がなされるよりも前にR/Wによる読み取りを行い、計量装置10は、操作部16の操作に応じて上述した情報を出力してもよいし、計量装置10では、操作部16の操作を不要とし、計量重量の安定後のR/Wによる情報の読み取りに応じて上述した情報を出力してもよい。この使用の場合、リーダライタではなくリーダ(R/WのR)のみであってもよい。
【0236】
表示印刷装置40やPOS端末もリーダライタ(R/W))を備えてもよい。上記(11)とも関連するが、計量装置10は、当該計量装置10が記憶する識別情報と、算出した購入重量とを、電子媒体や電子機器等に出力してもよい。表示印刷装置40やPOS端末は、電子媒体等を読み取ることによって、ラベルを印刷、発行する前や精算する前に、計量装置10の操作者に関する情報(操作者の客/店員の別、個々の操作者を特定する情報)を得ることができる。
【0237】
(18)上記実施形態では、物品が警告重量に達した場合や異常な操作があった場合や物品の放置があった場合や物品の取り残しがあった場合に、直接、計量装置から店員端末に情報(警告情報)を送信する例を説明したが、表示印刷装置を介して(表示印刷装置から)店員端末に情報を送信してもよい。
【0238】
(19)販売ユニット2にランプ(例えば、LED等)を設け、店員に報知してもよい。例えば、物品が警告重量に達した場合や異常な操作があった場合や物品の放置があった場合や物品の取り残しがあった場合に、ランプを発光させてもよい。夫々の状況に応じてランプの発光態様を異ならせてもよい。ランプの発光の制御は、計量装置が行ってもよいし、表示印刷装置が行ってもよい。ランプは、棚3全体で1つ設けてもよいし、ユニット毎に(第1計量ユニット4A、第2計量ユニット4B、第3計量ユニット4Cの夫々に)1つ設けてもよいし、計量装置(物品供給装置)毎に1つ設けてもよい。
【0239】
(20)各装置(計量装置10、20、30、表示印刷装置40、表示装置80)における各機能(入出力、記憶、処理(判断含む))の一部又は全部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。例えば、計量装置10(計量装置20も同様)は、計量部、操作部、通信部を備え、計量情報や操作情報をクラウドサーバに送信し、クラウドサーバは計量装置10(計量装置20)から送信された情報に基づいて計量装置10(計量装置20)の動作を制御してもよい(つまり、計量装置10(計量装置20)の動作を制御する制御情報を計量装置10(計量装置20)に送信してもよい)。また、計量装置30は、計量部、通信部を備え、計量情報をクラウドサーバに送信し、クラウドサーバは計量装置30から送信された情報に基づいて計量装置30の動作を制御してもよい。クラウドサーバに代えて、表示印刷装置40や表示装置80が、計量装置(計量装置10、20、30)の動作を制御してもよい。また、表示印刷装置40は、表示部、通信部、印刷部、通信部を備え、計量装置からの受信情報や、表示部への操作情報等をクラウドサーバに送信し、クラウドサーバは表示印刷装置40から送信された情報に基づいて表示印刷装置40の動作を制御してもよい。表示印刷装置40は、ブラウジング機能によってクラウドサーバが生成した画面を表示してもよい。表示装置80についても同様である。
【0240】
(21)上記実施形態では、計量装置10の表示部15(表示器15a~表示器15e)や操作部16の構成について
図14A~
図14Hにおいて示したが、計量装置10の表示部15や操作部16の構成は、
図14A~
図14Hにおいて示したものに限定されない。例えば、計量装置10の表示部15や操作部16の構成は、
図25A~
図25Cに示すようなものであってもよい。計量装置20の表示部25や操作部26の構成についても同様である。
【0241】
【0242】
図14A~
図14Hに示した例では、向かって、左側の上段に購入重量を表示する表示器15aを配置し、左側の下段に単価を表示する表示器15bを配置し、中の上段に購入金額(値段)を表示する表示器15cを配置し、中の下段に計量重量(総量)を表示する表示器15dを配置し、右側の上段にステータスを表示する表示器15eを配置し、右側の下段に操作部16を配置しているが、
図25A~
図25Bに示した例では、左側の下段には表示器15dを配置し、中の上段には表示器15bを配置し、中の下段には表示器15cを配置している。
【0243】
図25Aに示すように、左側の表示器(上段の表示器15a、下段の表示器15d)は、5桁迄の数字を表示可能である。単位はグラムである。中の表示器(上段の表示器15b、下段の表示器15c)は、6桁迄の数字を表示可能である。単位は円である。
【0244】
図25A及び
図25Bに示すように、表示器15aの外側には、当該表示器15aを囲むように枠(符号A)を設けている。顧客は購入重量を意識するため(
図5Aに示したようにスコップで取り出す際には購入重量に注目、注視するため)、見やすいように(例えば視線が定まり易いように)表示器15aに枠を設けている。なお、
図25A及び
図25Bに示した例では実線の枠としているが、表示器15aが他の表示器よりも目立つように目立つようになっていればよく、枠の態様(実線枠、破線枠、波線枠、色、太さ等)は問わない。また、例えば
図25Cに示すように、表示器15aの全体を囲わなくてもよい(符号B。
図25Cに示した例では表示器15aの下辺部は囲われていない)。また、表示器15aの縁の色等を他の表示器と異ならせてもよいし、表示器15aによる表示色(つまり購入重量を示した数字の色)を他の表示器の表示色(例えば表示器15dによる計量重量を示した数字の色等)と異ならせてもよいし、表示器15aの輝度を他の表示器よりも高くしてもよい。
【0245】
なお、一般に、顧客は購入重量と同程度か、購入重量以上に購入金額も意識するため、表示器15aに代えて又は加えて、表示器15cを目立つようにしてもよい。例えば
図25Cに示したように、表示器15aに加えて表示器15cを目立つようにしてもよい。なお、
図25Cに示した例では、表示器15aや表示器15cの全体を囲っていないが、表示器15aや表示器15cの全体を囲ってもよい。また、表示器15aも表示器15cも目立つようにする場合には、表示器15aと表示器15cを同様の態様で目立つようにしてもよいし、夫々を異なる態様で目立つようにしてもよい。
【0246】
図25Aに示すように、表示器15dは、計量重量(総量)に加え、ゼロ点マーク(符号C)を表示する。ゼロ点マークは、商品の交換時等において0g(ゼロ点)となっている旨を表示(三角の部分が点灯)によって報知する。なお、
図25Bでは、0gではないため、ゼロ点マークは非表示となっている。また、
図25A及び
図25Bにおいて表示器15dの左側の「→0←」は、ゼロ点マークが表示される旨の印である。
図25Cに示した例のように、ゼロ点マークを表示しなくてもよい(
図25Cに示した例では「→0←」を示していない)。
【0247】
図14A等に示した例では、表示器16eと操作部16の大きさは同一であるが、
図25A等に示した例では、表示器16eよりも操作部16が大きい(同一でもよい)。なお、表示器16eには、
図12に示したような種々のマークが表示されるが、
図25Aでは省略している。
図14A等に示した例では、操作部16に「GO」と付しているが(操作部16は、いわばGOボタンであるが)、
図25A等に示した例では、操作部16に「決定」と付している(いわば決定ボタンである)。
【0248】
つまり、
図25A~
図25Cに示した計量装置10(計量装置20も同様)は、商品の単価を表示する単価表示部(表示器15b)と、商品の購入重量を表示する購入重量表示部(表示器15a)と、商品の購入金額を表示する購入金額表示部(表示器15c)と、現在の計量重量を表示する総重量表示部(表示器15d)とを備え、購入重量表示部(表示器15a)と総重量表示部(表示器15d)とを上下に配置し、単価表示部(表示器15b)と購入金額表示部(表示器15c)とを上下に配置し、購入重量表示部(表示器15a)と総重量表示部(表示器15d)の表示桁数(更に単位も)は同一であり、単価表示部(表示器15b)と購入金額表示部(表示器15c)の表示桁数(更に単位も)は同一である。桁数等が上下に揃っているため、見易い。
【0249】
また、
図25A~
図25Cに示した計量装置10(計量装置20も同様)は、当該計量装置10の状態を表示する状態表示部(表示器15e)と、処理を進行させる際に操作する操作部(操作部16)とを備え、購入重量表示部(表示器15a)や総重量表示部(表示器15d)よりも右側に単価表示部(表示器15b)や購入金額表示部(表示器15c)を配置し、単価表示部(表示器15b)や購入金額表示部(表示器15c)よりも右側に状態表示部(表示器15e)及び操作部(操作部16)を配置している。一方向に(左側から右側に向けて)、購入重量を確認し、次に購入金額を確認し、最後に操作するため、購入量、購入金額を確認する流れが分かり易い(視線が左右に交錯しないため直感的に分かり易い)。また、
図2に示すように、計量装置10(一部を除く)の右側に表示印刷装置40があるため(計量装置10における流れの延長で表示印刷装置40に向かうため)、第1計量ユニット4A(第2計量ユニット4Bも同様)全体としての、流れが分かり易い。なお、
図14A等の配置においても、一方向に(左側から右側に向けて)、購入重量を確認し、次に購入金額を確認し、最後に操作するため、同様である。なお、
図14A等の配置では操作部16の左上が表示器15cであるのに対し、
図25A等の配置では操作部16の真横(左側)が表示器15cであるため、操作部16を操作する際に購入金額を確認する場合の確認の負担がより少ない(より購入金額を確認しつつ操作し易い)。
【0250】
以下、実施形態総括を記載する。
[背景技術]
例えば、計量して商品を販売するシステムが知られている(例えば、実公平6-50740号公報参照)。
【0251】
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1に示したような従来のシステムは、計量販売において想定される種々の場面に十分に対応しておらず、改善の余地があった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、計量販売において想定される種々の場面に好適に対応する技術を提供することにある。
【0252】
[課題を解決するための手段]
(A1)計量手段(例えば、計量部14、計量部24)と、前記計量手段による計量重量を表示する第1表示領域(例えば、表示器15d、表示器25d)と、前記計量重量の減少分を購入重量として表示する第2表示領域(例えば、表示器15a、表示器25a)と、単価を表示する第3表示領域(例えば、表示器15b、表示器25b)と、単価と前記購入重量に基づく購入金額を表示する第4表示領域(例えば、表示器15c、表示器25c)とを備える計量装置(例えば、計量装置10、計量装置20)であって、前記計量重量が減少した場合(前記第1表示領域の値が減少した場合)、前記第4表示領域に前記購入金額を表示し、前記計量重量が増加した場合(前記第1表示領域の値が増加した場合)、前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報(例えば、「ERRER」)を表示、又は、前記第4表示領域の表示を非表示にする表示制御手段と、前記表示制御手段によって前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報(例えば、「ERRER」)が表示されている状態又は前記第4表示領域の表示が非表示となっている状態において、前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する変更手段(例えば、
図13CのステップS89)とを備えることを特徴とする計量装置。
A1の構成によれば、計量重量の減少分を物品の購入重量(販売重量)とする計量装置(計量装置10、計量装置20)において、想定される種々の場面(状態、状況)に好適に対応することができる。例えば、第4表示領域の表示として購入金額以外の情報が表示されている状態又は第4表示領域の表示が非表示となっている状態において、第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更することができる。
【0253】
(A2)前記変更手段によって前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する場合、前記第3表示領域に表示する単価の取得を要求する旨(例えば、単価取得要求情報)を出力(例えば、
図13CのステップS91)する出力手段(例えば、通信部17、通信部27)を備えることを特徴とするA1に記載の計量装置。
A2の構成によれば、前記変更手段によって前記第4表示領域の表示を変更する際には、最新の単価を取得することができる。
【0254】
(A3)前記変更手段は、前記計量重量が増加した状態が所定時間継続した場合、前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更することを特徴とするA1又はA2に記載の計量装置。
A3の構成によれば、時間の経過に応じて好適に、ゼロを意味する表示に変更することができる。
【0255】
(A4)計量重量を表示する第1表示領域と、前記計量重量の減少分を購入重量として表示する第2表示領域と、単価を表示する第3表示領域と、単価と前記購入重量に基づく購入金額を表示する第4表示領域とを備える表示装置であって、前記計量重量が減少した場合、前記第4表示領域に前記購入金額を表示し、前記計量重量が増加した場合、前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報を表示、又は、前記第4表示領域の表示を非表示にする表示制御手段と、前記表示制御手段によって前記第4表示領域の表示として前記購入金額以外の情報が表示されている状態又は前記第4表示領域の表示が非表示となっている状態において、前記第4表示領域の表示を、ゼロを意味する表示に変更する変更手段とを備えることを特徴とする表示装置(例えば、表示装置51、表示装置53)。
A4の構成によれば、A1と同様の効果を得ることができる。
【0256】
(B1)計量装置(例えば、計量装置10、計量装置20、計量装置30)と表示装置(例えば、表示印刷装置40、表示装置80)とを含む販売システム(例えば、販売処理システム1)であって、前記計量装置は、物品の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14、計量部24、計量部34)と、前記計量手段による計量値に基づく購入重量値を含む物品購入情報を出力する出力手段(例えば、通信部17、通信部27、通信部37)とを備え、前記表示装置は、前記物品購入情報を受信する受信手段(例えば、通信部47)と、前記受信手段によって受信された前記物品購入情報に基づいて物品名と購入重量値を含む物品選択領域(例えば、物品ボタン)を表示する表示手段(例えば、表示部45)とを備え、前記表示手段は、前記物品選択領域を表示中の物品と同一の物品の前記物品購入情報が前記受信手段によって受信された場合、当該表示中の前記物品選択領域に含まれる該物品の購入重量値と当該物品購入情報に含まれる該物品の購入重量値と合算した合算購入重量値を含む1つの前記物品選択領域(例えば、
図16Cに示した物品ボタンB4)を表示可能であることを特徴とする販売システム。
B1の構成によれば、計量装置と通信する表示印刷装置(表示印刷装置40、表示装置80)において、想定される種々の場面(状態)に好適に対応することができる。例えば、上記表示印刷装置においては、同一の物品の物品ボタン(物品選択領域)が複数個表示される可能性があり、操作が面倒である。B1の構成によれば、1つの物品ボタンに纏めて表示するため、表示印刷装置を簡素化することができる。
【0257】
(B2)前記表示手段は、前記物品選択領域を表示中の物品と同一の物品の前記物品購入情報が前記受信手段によって受信された場合、合算要否を確認する画像(例えば、
図16Aに示した合算要否確認画面W1)を表示可能であることを特徴とするB1に記載の販売システム。
B2の構成によれば、確認結果に応じて、1つの物品ボタンに纏めて表示することができる。
【0258】
(B3)前記表示手段は、前記物品選択領域を表示中の物品と同一の物品の前記物品購入情報が前記受信手段によって受信された場合、表示中の前記物品選択領域に対応する該物品の過去の前記物品購入情報の受信時又は表示中の前記物品選択領域の表示時から今回の該物品の前記物品購入情報の受信時迄の経過時間が所定時間(1つの基準時間)未満であるときは、前記合算購入重量値を含む1つの前記物品選択領域を表示し、前記所定時間以上であるときには、当該表示中の前記物品選択領域とは別に、当該物品購入情報に基づく前記物品選択領域を表示することを特徴とするB1又はB2に記載の販売システム。
B3の構成によれば、経過時間に基づいて、1つの物品ボタンに纏めて表示することができる。
【0259】
(B4)物品の重量を計量する計量装置と通信可能な情報端末(例えば、表示印刷装置40、表示装置80)であって、前記計量装置から出力された重量値を含む物品購入情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記物品購入情報に基づいて物品名と購入重量値を含む物品選択領域の表示する表示手段とを備え、前記表示手段は、前記物品選択領域を表示中の物品と同一の物品の前記物品購入情報が前記受信手段によって受信された場合、当該表示中の前記物品選択領域に含まれる該物品の購入重量値と当該物品購入情報に含まれる該物品の購入重量値と合算した合算購入重量値を含む1つの前記物品選択領域を表示可能であることを特徴とする情報端末。
B4の構成によれば、B1と同様の効果を得ることができる。
【0260】
(C1)物品の重量を計量する計量手段(例えば、計量部34)と、前記計量手段による計量値に基づく購入重量値を含む物品購入情報を出力する出力手段(例えば、通信部37)とを備え、前記出力手段は、前記計量手段による計量値がゼロから増加して正の値になった後に前記正の値から減少してゼロになった場合、前記購入重量値として前記正の値を含む物品購入情報を出力し(例えば、
図19A、
図19B、
図23BのステップS330)、前記出力手段は、前記計量値がゼロから増加した後に一度も減少せずにゼロ以外の値になった場合であって、所定時間に亘って前記計量値が前記ゼロ以外の値から変化しなかった場合、計量した物品の全部が残っている旨(例えば、物品の放置がある旨)の情報を出力する(例えば、
図20、
図23DのステップS350)ことを特徴とする計量装置(例えば、計量装置30)。
C1の構成によれば、計量装置(計量装置30)において、想定される種々の場面(状態、状況)に好適に対応することができる。例えば、所定時間に亘って計量値がゼロ以外の値から変化しなかった場合に、計量した物品の全部が残っている旨の情報を出力することができる。また、物品供給装置や計量装置に物品の放出操作を検出するセンサ等を設けることなく、計量した物品の全部が残っている旨の情報を出力することができる。
【0261】
(C2)物品の重量を計量する計量手段(例えば、計量部34)と、前記計量手段による計量値に基づく購入重量値を含む物品購入情報を出力する出力手段(例えば、通信部37)とを備え、前記出力手段は、前記計量手段による計量値がゼロから増加して正の値になった後に前記正の値から減少してゼロになった場合、前記購入重量値として前記正の値を含む物品購入情報を出力し(例えば、
図19A、
図19B、
図23BのステップS330)、前記出力手段は、前記計量値がゼロから増加した後に減少してゼロ以外の値になった場合であって、所定時間に亘って前記計量値が前記ゼロ以外の値から変化しなかった場合、計量した物品の一部が残っている旨(例えば、物品の取り残しがある旨)の情報を出力する(例えば、
図21A、
図21B、
図23EのステップS360)ことを特徴とする計量装置(例えば、計量装置30)。
C2の構成によれば、計量装置(計量装置30)において、想定される種々の場面(状態、状況)に好適に対応することができる。例えば、計量値がゼロから増加した後に減少してゼロ以外の値になった場合であって所定時間に亘って計量値がゼロ以外の値から変化しなかった場合、計量した物品の一部が残っている旨の情報を出力することができる。また、物品供給装置や計量装置に物品の放出操作を検出するセンサ等を設けることなく、計量した物品の一部が残っている旨の情報を出力することができる。
【0262】
(C3)物品の重量を計量する計量手段(例えば、計量部34)と、前記計量手段による計量値に基づく購入重量値を含む物品購入情報を出力する出力手段(例えば、通信部37)とを備え、前記出力手段は、前記計量手段による計量値がゼロから増加して正の値になった後に前記正の値から減少してゼロになった場合、前記購入重量値として前記正の値を含む物品購入情報を出力し(例えば、
図19A、
図19B、
図23BのステップS330)、前記出力手段は、前記計量値がゼロから増加した後に減少した場合であって、前記計量値がゼロになる前に増加した場合には、異常な操作があった旨を示した異常情報を出力する(例えば、
図22、
図23FのステップS370)ことを特徴とする計量装置(例えば、計量装置30)。
C3の構成によれば、計量装置(計量装置30)において、想定される種々の場面(状態、状況)に好適に対応することができる。例えば、計量値がゼロから増加した後に減少した場合であって計量値がゼロになる前に増加した場合、異常な操作があった旨を示した異常情報を出力することができる。また、物品供給装置や計量装置に物品の放出操作を検出するセンサ等を設けることなく、異常な操作があった旨を示した異常情報を出力することができる。
【0263】
(C4)物品の重量を計量する計量手段(例えば、計量部34)と、前記計量手段による計量値に基づく購入重量値を含む物品購入情報を出力する出力手段(例えば、通信部37)とを備え、前記出力手段は、前記計量手段による計量値がゼロから増加して正の値になった後に前記正の値から減少してゼロになった場合であって、前記計量値がゼロから前記正の値に至る迄の過程において一度も減少することがなくかつ前記計量値が前記正の値からゼロに至る迄の過程において一度も増加することがなかった場合に、前記計量値がゼロになったことに基づいて、前記購入重量値として前記正の値を含む物品購入情報を出力する(例えば、
図19A、
図19B、
図23BのステップS330)ことを特徴とする計量装置(例えば、計量装置30)。
C4の構成によれば、計量装置(計量装置30)において、想定される種々の場面(状態、状況)に好適に対応することができる。例えば、上記計量装置においては、本来の操作がなされていれば、計量重量はゼロから増加して一旦減少した後はゼロになる迄の間は増加しないが、異常な操作がなされた場合には計量重量が一旦減少した後にゼロになる迄に増加する可能性がある。C4の構成によれば、正常な操作に基づいて物品購入情報を出力することができる。また、物品供給装置や計量装置に物品の放出操作を検出するセンサ等を設けることなく、正常な操作であるか否かを判断し、物品購入情報を出力することができる。
【0264】
(C5)計量装置(例えば、計量装置30)と表示装置(例えば、表示印刷装置40、表示装置80)とを含む販売システム(例えば、販売処理システム1)であって、前記計量装置は、物品の重量を計量する計量手段(例えば、計量部34)と、前記計量手段による計量値に基づく購入重量値を含む物品購入情報を出力する出力手段(例えば、通信部37)とを備え、前記表示装置は、受信手段(例えば、通信部47)と、表示手段(例えば、表示部45)とを備え、前記出力手段は、前記計量値がゼロから増加した後に減少した場合であって、前記計量値がゼロになる前に増加した場合には、前記物品購入情報に代えて、異常な操作があった旨を示した異常情報(異常な操作があった旨の警告情報)を出力し、
前記表示手段は、前記受信手段が前記物品購入情報を受信した場合には前記物品購入情報に基づいて、物品名と購入重量値を含む物品選択領域(例えば、
図24Aに示した物品ボタンB5)の表示し、前記受信手段が前記異常情報を受信した場合には前記異常情報に基づいて、異常な操作があった旨の情報(例えば、
図24Dに示した報知画面W4)を表示することを特徴とする販売システム。
C5の構成によれば、C4と同様の効果を得ることができる。
【0265】
なお、以上に説明した各装置(計量装置10、20、30、50、52、物品供給装置100、200、300、表示印刷装置40、表示装置51、53、80等)を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0266】
1…販売処理システム
2…販売ユニット
3…棚
4A…第1計量ユニット
4B…第2計量ユニット
4C…第3計量ユニット
100、200、300…物品供給装置
10、20、30、50、52…計量装置
40…表示印刷装置
51、53、80…表示装置