(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118700
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】基板を収容するための装置およびこの装置を製造する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/673 20060101AFI20230818BHJP
B65D 85/30 20060101ALI20230818BHJP
G03F 1/66 20120101ALI20230818BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65D85/30 500
G03F1/66
G03F7/20 521
G03F7/20 503
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023086229
(22)【出願日】2023-05-25
(62)【分割の表示】P 2020011310の分割
【原出願日】2020-01-28
(31)【優先権主張番号】108127001
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】506017182
【氏名又は名称】家登精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUDENG PRECISION INDUSTRIAL CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】荘 家和
(72)【発明者】
【氏名】薛 新民
(72)【発明者】
【氏名】邱 銘乾
(57)【要約】
【課題】SMIFにおいて粒子の侵入および汚染を阻止するとともに製造容易性を促進し、しかも産業上の利用性を高める基板の収容装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】基板収容装置は周囲と複数の接触要素(321,322)が設けられている上方に向いた水平の頂平面(31)とを備える基部(30)を有し、接触要素は基板(20)に係合して基板を頂平面(31)上に保持し、頂平面は上方に向いたフレーム状の支持面(33)を形成するよう延び、この支持面は基部の周囲の近くの位置で接触要素を包囲し、基板収容装置は下方に向いたフレーム状の支持面(132 )を備えたカバー(10)をさらに有し、支持面(132,33)は基板を基部とカバーとの間に基板を収容する空所を画定するだけでなく基部の頂平面と同一の高さ位置にはないように互いに広い面積にわたる接触状態にある。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を収容するための装置であって、前記基板は、頂面、底面、4つの側面および4つのコーナー部を有し、前記装置は、
周囲と、複数の接触要素が設けられている上方に向いた水平の頂平面とを備える基部を有し、前記接触要素は、前記基板に係合して前記基板を前記上方に向いた水平の頂平面上に保持するために用いられ、前記上方に向いた水平の頂平面は、上方に向いたフレーム状の支持面を形成するよう延び、前記上方に向いたフレーム状の支持面は、前記基部の前記周囲の近くの位置で前記接触要素を包囲し、
下方に向いたフレーム状の支持面を備えたカバーを有し、前記下方に向いたフレーム状の支持面および前記上方に向いたフレーム状の支持面は、前記基板を前記基部と前記カバーとの間に前記基板を収容する空所を画定するだけでなく、前記基部の前記上方に向いた水平の頂平面と同一の高さ位置にはないように互いに広い面積にわたる接触状態にある、基板の収容装置。
【請求項2】
前記上方に向いたフレーム状支持面は、平坦でありまたは湾曲しており、前記上方に向いたフレーム状支持面と前記下方に向いたフレーム状支持面の両方は、表面粗さを有し、前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記上方に向いた水平の頂平面よりも大きな表面粗さを有する、請求項1記載の基板の収容装置。
【請求項3】
前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、合致し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間の隙間の平均値は、前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面の前記表面粗さのゆえに0.005mmから0.03mmまでの範囲にある、請求項2記載の基板の収容装置。
【請求項4】
基板を収容するための装置であって、
頂面および周囲を備えた基部を有し、複数の接触要素が前記基部上に設けられかつ前記基板に係合して前記基板を前記頂面上に保持するようになっており、前記頂面は、上方に向いたフレーム状支持面を形成するよう延び、前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記基部の前記周囲の近くの位置で前記接触要素を包囲し、前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記頂面に平行ではなく、
底面および前記底面を包囲しているフランジを備えたカバーを有し、前記フランジは、下方に向いたフレーム状支持面を有し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記基板が前記基部の前記頂面と前記カバーの前記底面との間に収容されるよう互いに広い面積にわたる接触状態にあり、前記フランジの前記下方に向いたフレーム状支持面と前記底面は、高さが異なっている、基板の収容装置。
【請求項5】
基板を収容するための装置であって、前記基板は、頂面、底面、4つの側面および4つのコーナー部を有し、前記装置は、
周囲と、複数の接触要素が設けられている頂面とを備えた基部を有し、前記接触要素は、前記基板に係合して前記基板を前記頂面上に保持するために用いられ、前記頂面は、上方に向いたフレーム状支持面を形成するよう延び、前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記基部の前記周囲の近くの位置で前記接触要素を包囲し、前記上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、前記頂面と同一高さ位置にはなく、
下方に向いたフレーム状支持面を備えるカバーを有し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記基部と前記カバーとの間に前記基板を収容するための空所を画定するよう互いに係合している、基板の収容装置。
【請求項6】
前記上方に向いたフレーム状支持面および前記下方に向いたフレーム状支持面は、表面粗さを有し、前記上方に向いたフレーム状支持面は、平坦でありまたは湾曲しており、前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記頂面よりも大きな表面粗さを有する、請求項4または5記載の基板の収容装置。
【請求項7】
前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、合致し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間の隙間の平均値は、前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面の前記表面粗さのゆえに0.005mmから0.03mmまでの範囲にある、請求項6記載の基板の収容装置。
【請求項8】
基板を収容するための装置であって、
頂面、上方に向いたフレーム状支持面および前記頂面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間に設けられている溝を備えた基部を有し、前記基部には、前記基板に係合して前記基板を前記頂面上に保持する複数の接触要素が設けられ、前記上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、前記頂面と同一高さ位置にはなく、前記溝のところに構成されかつ前記頂面の近くに位置決めされた側壁が前記溝のところに構成されかつ前記上方に向いたフレーム状支持面の近くに位置決めされた側壁よりも高く、
底面および前記底面を包囲しているフランジを備えたカバーを有し、前記フランジは、下方に向いたフレーム状支持面を有し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、基板が前記基部の前記頂面と前記カバーの前記底面との間に収容されるよう合致し、前記フランジの前記下方に向いたフレーム状支持面の一部分が前記基部の前記溝中に延びている、基板の収容装置。
【請求項9】
前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面は、互いに係合する平坦なまたは湾曲した表面でありかつ表面粗さを有し、前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記頂面よりも大きな表面粗さを有する、請求項8記載の基板の収容装置。
【請求項10】
前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、互いに係合し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間の隙間の平均値は、前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面の前記表面粗さのゆえに0.005mmから0.03mmまでの範囲にある、請求項9記載の基板の収容装置。
【請求項11】
前記下方に向いたフレーム状支持面は、前記溝のところに構成されかつ前記上方に向いたフレーム状支持面の近くに位置決めされた側壁に向かって延びている、請求項8記載の基板の収容装置。
【請求項12】
前記下方に向いたフレーム状支持面の前記側壁は、前記溝の幅の少なくとも半分に等しい距離だけ延びている、請求項11記載の基板の収容装置。
【請求項13】
前記接触要素は、前記溝内に設けられ、前記接触要素の各々の頂面が前記溝のところに構成されかつ前記頂面の近くに位置決めされた側壁よりも高い、請求項8記載の基板の収容装置。
【請求項14】
前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記頂面に平行である、請求項8記載の基板の収容装置。
【請求項15】
基板を収容するための装置であって、
頂面、上方に向いたフレーム状支持面および前記頂面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間に設けられている溝を備えた基部を有し、前記基部には、前記基板を前記頂面上に保持する複数の接触要素が設けられ、前記上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、前記頂面と同一高さ位置にはなく、
底面および前記底面を包囲しているフランジを備えたカバーを有し、前記フランジは、下方に向いたフレーム状支持面および前記底面から前記下方に向いたフレーム状支持面まで下方に延びる内側の側面を有し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記基部の前記頂面と前記カバーの前記底面との間に基板を収容するよう互いに係合し、前記フランジの前記内側の側面の高さは、前記頂面と前記底面との間の距離よりも大きい、基板の収容装置。
【請求項16】
基板を収容するための装置であって、
頂面、上方に向いたフレーム状支持面および前記頂面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間に設けられている溝を備えた基部を有し、前記基部には、前記基板を前記頂面上に保持する複数の接触要素が設けられ、前記上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、前記頂面と同一高さ位置にはなく、
底面および下方に向いたフレーム状支持面を備えたカバーを有し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記基部と前記カバーとの間に基板を収容するよう互いに広い面積にわたる接触状態にあり、高さが前記下方に向いたフレーム状支持面から前記底面まで変化している、基板の収容装置。
【請求項17】
前記上方に向いたフレーム状支持面および前記下方に向いたフレーム状支持面は、表面粗さを有し、前記上方に向いたフレーム状支持面は、平坦でありまたは湾曲しており、前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記頂面よりも大きな表面粗さを有する、請求項15または16記載の基板の収容装置。
【請求項18】
前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面は、互いに係合し、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間の隙間の平均値は、前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面の前記表面粗さのゆえに0.005mmから0.03mmまでの範囲にある、請求項17記載の基板の収容装置。
【請求項19】
前記下方に向いたフレーム状支持面は、前記溝のところに構成されかつ前記上方に向いたフレーム状支持面の近くに位置決めされた側壁に向かって延びている、請求項16記載の基板の収容装置。
【請求項20】
前記下方に向いたフレーム状支持面の前記側壁は、前記溝の幅の少なくとも半分に等しい距離だけ延びている、請求項19記載の基板の収容装置。
【請求項21】
前記接触要素は、前記溝内に設けられ、前記接触要素の各々の頂面が前記溝のところに構成されかつ前記頂面の近くに位置決めされた側壁よりも高い、請求項15または16記載の基板の収容装置。
【請求項22】
前記上方に向いたフレーム状支持面は、前記頂面に平行である、請求項15または16記載の基板の収容装置。
【請求項23】
基板を収容するための装置を製造する方法であって、
基部を加工して前記基部が頂面を有するようにするステップを含み、前記頂面は、上方に向いたフレーム状支持面を形成するよう延び、前記上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、前記頂面と同一高さ位置にはなく、
複数の接触要素を前記基部上に設けるステップを含み、前記接触要素は、前記上方に向いたフレーム状支持面によって包囲されかつ基板と接触関係をなして前記基板を前記頂面上に保持するようになっており、
カバーを加工して前記カバーが前記基部の前記上方に向いたフレーム状支持面と広い面積にわたって接触状態にありかつ該上方に向いたフレーム状支持面と係合している下方に向いたフレーム状支持面を備えるフレーム状フランジを形成することができるようにするステップを含む、方法。
【請求項24】
基板を収容するための装置を製造する方法であって、
基部を加工して前記基部が頂面、上方に向いたフレーム状支持面および前記頂面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間に設けられた溝を有するようにするステップを含み、前記上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、前記頂面と同一高さ位置にはなく、
複数の接触要素を前記基部上に設けるステップを含み、前記接触要素は、前記上方に向いたフレーム状支持面によって包囲されかつ基板と接触関係をなして前記基板を前記頂面上に保持するようになっており、
カバーを加工して前記カバーが前記基部の前記上方に向いたフレーム状支持面と広い面積にわたって接触状態にありかつ該上方に向いたフレーム状支持面と係合している下方に向いたフレーム状支持面を有するようにするステップを含む、方法。
【請求項25】
前記接触要素は、前記頂面上に設けられかつそれぞれ前記頂面の対角線のところに配置されまたは該対角線の近くに位置決めされる、請求項23または24記載の方法。
【請求項26】
前記接触要素は、前記溝内に設けられかつそれぞれ前記基部の対角線のところに配置されまたは該対角線の近くに位置決めされる、請求項24記載の方法。
【請求項27】
前記頂面および前記上方に向いたフレーム状支持面を別々に加工して前記上方に向いたフレーム状支持面が前記頂面よりも大きな表面粗さを有するようにするステップをさらに含む、請求項23または24記載の方法。
【請求項28】
前記上方に向いたフレーム状支持面を加工して前記上方に向いたフレーム状支持面が平坦でありまたは湾曲しておりかつ0.5ミクロインチ~10ミクロインチの表面粗さを有するようにするステップをさらに含む、請求項23または24記載の方法。
【請求項29】
前記上方に向いたフレーム状支持面および前記下方に向いたフレーム状支持面を加工して前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面が互いに係合する平坦なまたは湾曲した表面であるようにするステップをさらに含む、請求項23または24記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容、すなわち本発明は、基板、例えばレチクルおよびウェーハを貯蔵し、搬送し、そして加工するための標準化メカニカルインターフェース(Standardized Mechanical Interface:SMIF)容器、特に基板を収容するための装置およびこの装置を製造する方法に関し、この装置は、粒子制御および無塵度または清浄度にとって好都合である。
【背景技術】
【0002】
リソグラフィは、半導体製造における重要なプロセスのうちの1つである。リソグラフィプロセスで用いられかつパターニングまたはパターン化を達成するようになったレチクル基板は、クリーンに保たれなければならず、と言うのは、プロセス中にレチクル基板の表面にくっついた粒子がレチクル基板の表面を損傷させ、それにより暴露時に画像の品質を損ない、製品歩留まりを低下させる恐れがあるからである。それゆえ、粒子がどこに存在するかとは無関係に、すなわち、製造、加工、装填、搬送、および貯蔵中に、レチクル基板は、汚染に対してだけではなく、衝突または摩擦に対しても常時保護されなければならず、もしそうでなければ、衝突または摩擦は、レチクル基板の清浄度を害するほどに粒子を発生させる恐れがある。
【0003】
粒子は、半導体製造にとって有害なので、レチクル基板は、搬送および貯蔵のための非常に清浄なレチクルポッド内に保たれなければならない。しかしながら、リソグラフィプロセスでは、レチクルポッドは、望ましくない環境、衝撃および振動に弱く、その結果、粒子は、たとえカバーと基部が互いに接触状態にある場合であっても、レチクルポッドの隙間を通って、特に、レチクルポッドのカバーと基部との間の隙間を通ってレチクルポッド中に入り込む。さらに、リソグラフィプロセスでは、レチクルポッドは、機械に移送され、次に開かれてレチクルがレチクルポッドから取り出されるようになる。レチクルポッドを開く前に、給気と排気が動作環境を無塵の状態にするために実施されるが、給気および排気は、レチクルポッドの内外において圧力の変化を生じさせ、それにより粒子が互いに接触状態にあるカバーと基部との間の隙間を通ってレチクルポッドに入り込む。
【0004】
したがって、従来型レチクルポッドを製造するプロセスでは、カバーの接触面と基部の接触面(カバーの接触面は、基部の接触面と接触状態にある)を切断してカバーの接触面を平坦にするとともに基部の接触面を平坦にする。しかしながら、カバーおよび基部の接触面の絶対平坦度を達成することができる従来型切断プロセスは存在せず、その結果、空気の流れにより、幾分かの粒子が隙間を通ってレチクルポッド中に入り込もうとする。したがって、追加の研磨プロセスがカバーの接触面および基部の接触面に対して実施され、それにより接触面の平坦度を高めるが、ただし高い加工費を招く。
【0005】
図1を参照すると、従来型レチクルポッドの分解組立図が示されている。従来型レチクルポッドは、カバー10および基部30を有する。カバー10と基部30が互いに適正に接触状態になると、カバー10と基部30は、共同して、これらの間に空所を画定する。空所は、レチクル20を収容する。レチクル20は、頂面21および底面22を有する。底面22は、パターン化表面である。レチクル20がレチクルポッド内に収容されると、底面22は、下方に向き、それにより基部30に向く。基部30は、上方に向いた水平の頂平面31を有する。複数の接触要素321,322が上方に向いた水平の頂平面31に設けられている。接触要素322は、柱状であり、かつレチクルを収容する領域を備えている。接触要素321は各々、丸形頂面を有し、これら接触要素は、レチクルのための収容領域内に配置される。接触要素321は、レチクル20の底面22を支持する。上方に向いた水平の頂平面31の周囲は、水平に延びて幅を備えている上方に向いたフレーム状支持面33を形成する。上方に向いたフレーム状支持面33は、接触要素321,322を包囲し、カバー10が閉じるのを助ける。
【0006】
図2および
図3を参照すると、
図2には、レチクルが閉められたレチクルポッド内に収容された状態で
図1に示されている従来型レチクルポッドの断面図が示され、
図3には、
図2に示された断面図の右端の拡大図が示されている。カバー10は、頂面11および底面12を有する。底面12の周囲は、位置が基部30の上方に向いたフレーム状支持面33に対応し、かかる周囲は、底面12を包囲したフランジ13を形成するよう下方に延びている。フランジは、下方に向いたフレーム状支持面132を有する。下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面33は、上方に向いた水平の頂平面31と同一高さ位置で互いに接触状態にある。上方に向いたフレーム状支持面33および上方に向いた水平の頂平面31は、同一の表面粗さの度合いを達成するよう研削または研磨プロセスを受ける。下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面33を互いに合わせる締まり度を増大させるため、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33は、同一の表面粗さ度を有することが必要である。
【0007】
下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面33が上方に向いた水平の頂平面31と同一の高さ位置で互いに接触関係をなした状態で、粒子がレチクルポッドに入り込むために取る最短ルートは、下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面33との間の隙間を通るルートであり、次に、空気の流れによって駆動されたときに水平に動く。その結果、下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面33が互いに接触関係をなす仕方は、粒子の前進に対する都合の度合いが望ましくないほどである。一般に、下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面33を互いに合わせる締まり度を0.50ミクロインチ(1ミクロインチ=10-6インチ)、好ましくは0.2~0.4ミクロインチの粗さ平均(Ra)まで増大させるには追加の研削または研磨プロセスが必要である。しかしながら、追加の研削または研磨プロセスは、レチクルポッドに対する加工プロセスを実施するのに要する時間を増大させるだけでなく、製品歩留まりを減少させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
リソグラフィがますます複雑精巧になっている(例えば、極紫外(EUV)リソグラフィ)状態では、レチクルポッド中への粒子の入り込みを阻止する要求が高まっている。それゆえ、本発明は、粒子の侵入および汚染を阻止し、製造の容易さを高め、それによりその産業上の利用性を高める目的で、基板を収容する新規な装置およびこの装置を製造する方法を提供する。
【0009】
本発明の一目的は、粒子の前進の停止を目的として基板を収容するための装置および装置を製造するための方法を提供することにあり、もしそうでなければ、粒子は、レチクルポッドのカバーと基部との間の隙間を通ってレチクルポッド中に入り込む恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
少なくとも、上記目的を達成するため、本発明は、基板、例えばレチクルを収容するための装置であって、基板は、頂面、底面、4つの側面および4つのコーナー部を有し、本装置は、周囲と、複数の接触要素が設けられている上方に向いた水平の頂平面とを備える基部を有し、接触要素は、基板に係合して基板を上方に向いた水平の頂平面上に保持するために用いられ、上方に向いた水平の頂平面は、上方に向いたフレーム状の支持面を形成するよう延び、上方に向いたフレーム状の支持面は、基部の周囲の近くの位置で接触要素を包囲し、本装置は、下方に向いたフレーム状の支持面を備えたカバーをさらに有し、下方に向いたフレーム状の支持面および上方に向いたフレーム状の支持面は、基板を基部とカバーとの間に収容する空所を画定するだけでなく、基部の上方に向いた水平の頂平面と同一の高さ位置にはないように互いに広い面積にわたる接触状態にあることを特徴とする基板の収容装置を提供する。
【0011】
少なくとも、上記目的を達成するため、本発明は、基板を収容するための装置であって、本装置は、頂面および周囲を備えた基部を有し、複数の接触要素が基部上に設けられかつ基板に係合して基板を頂面上に保持するようになっており、頂面は、上方に向いたフレーム状支持面を形成するよう延び、上方に向いたフレーム状支持面は、基部の周囲の近くの位置で接触要素を包囲し、上方に向いたフレーム状支持面は、頂面に平行ではなく、本装置は、底面および底面を包囲しているフランジを備えたカバーをさらに有し、フランジは、下方に向いたフレーム状支持面を有し、下方に向いたフレーム状支持面と上方に向いたフレーム状支持面は、基板が基部の頂面とカバーの底面との間に収容されるよう互いに広い面積にわたる接触状態にあり、フランジの下方に向いたフレーム状支持面と底面は、高さが異なっていることを特徴とする基板の収容装置を提供する。
【0012】
少なくとも、上記目的を達成するため、本発明は、基板を収容するための装置であって、基板は、頂面、底面、4つの側面および4つのコーナー部を有し、本装置は、周囲と、複数の接触要素が設けられている頂面とを備えた基部を有し、接触要素は、基板に係合して基板を頂面上に保持するために用いられ、頂面は、上方に向いたフレーム状支持面を形成するよう延び、上方に向いたフレーム状支持面は、基部の周囲の近くの位置で接触要素を包囲し、上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、頂面と同一高さ位置にはなく、本装置は、下方に向いたフレーム状支持面を備えるカバーを有し、下方に向いたフレーム状支持面と上方に向いたフレーム状支持面は、基部とカバーとの間に基板を収容するための空所を画定するよう互いに係合していることを特徴とする基板の収容装置を提供する。
【0013】
少なくとも、上記目的を達成するため、本発明は、基板を収容するための装置であって、本装置は、頂面、上方に向いたフレーム状支持面および頂面と上方に向いたフレーム状支持面との間に設けられている溝を備えた基部を有し、基部には、基板に係合して基板を頂面上に保持する複数の接触要素が設けられ、上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、頂面と同一高さ位置にはなく、溝のところに構成されかつ頂面の近くに位置決めされた側壁が溝のところに構成されかつ上方に向いたフレーム状支持面の近くに位置決めされた側壁よりも高く、本装置は、底面および底面を包囲しているフランジを備えたカバーをさらに有し、フランジは、下方に向いたフレーム状支持面を有し、下方に向いたフレーム状支持面と上方に向いたフレーム状支持面は、基板が基部の頂面とカバーの底面との間に収容されるよう合致し、フランジの下方に向いたフレーム状支持面の一部分が基部の溝中に延びていることを特徴とする基板の収容装置を提供する。
【0014】
少なくとも、上記目的を達成するため、本発明は、基板を収容するための装置であって、本装置は、頂面、上方に向いたフレーム状支持面および頂面と上方に向いたフレーム状支持面との間に設けられている溝を備えた基部を有し、基部には、基板を頂面上に保持する複数の接触要素が設けられ、上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、頂面と同一高さ位置にはなく、本装置は、底面および底面を包囲しているフランジを備えたカバーをさらに有し、フランジは、下方に向いたフレーム状支持面および底面から下方に向いたフレーム状支持面まで下方に延びる内側の側面を有し、下方に向いたフレーム状支持面と上方に向いたフレーム状支持面は、基部の頂面とカバーの底面との間に基板を収容するよう互いに係合し、フランジの内側の側面の高さは、頂面と底面との間の距離よりも大きいことを特徴とする基板の収容装置を提供する。
【0015】
少なくとも、上記目的を達成するため、本発明は、基板を収容するための装置であって、本装置は、頂面、上方に向いたフレーム状支持面および頂面と上方に向いたフレーム状支持面との間に設けられている溝を備えた基部を有し、基部には、基板を頂面上に保持する複数の接触要素が設けられ、上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、頂面と同一高さ位置にはなく、本装置は、底面および下方に向いたフレーム状支持面を備えたカバーをさらに有し、下方に向いたフレーム状支持面と上方に向いたフレーム状支持面は、基部とカバーとの間に基板を収容するよう互いに広い面積にわたる接触状態にあり、高さが下方に向いたフレーム状支持面から底面まで変化していることを特徴とする基板の収容装置を提供する。
【0016】
少なくとも、上記目的を達成するため、本発明は、基板を収容するための装置を製造する方法であって、本方法は、基部を加工して基部が頂面を有するようにするステップを含み、頂面は、上方に向いたフレーム状支持面を形成するよう延び、上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、頂面と同一高さ位置にはなく、本方法は、複数の接触要素を基部上に設けるステップをさらに含み、接触要素は、上方に向いたフレーム状支持面によって包囲されかつ基板と接触関係をなして基板を頂面上に保持するようになっており、本方法は、カバーを加工してカバーが基部の上方に向いたフレーム状支持面と広い面積にわたって接触状態にありかつこの上方に向いたフレーム状支持面と係合している下方に向いたフレーム状支持面を備えるフレーム状フランジを形成することができるようにするステップをさらに含むことを特徴とする方法を提供する。
【0017】
少なくとも、上記目的を達成するため、本発明は、基板を収容するための装置を製造する方法であって、本方法は、基部を加工して基部が頂面、上方に向いたフレーム状支持面および頂面と上方に向いたフレーム状支持面との間に設けられた溝を有するようにするステップを含み、上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、頂面と同一高さ位置にはなく、本方法は、複数の接触要素を基部上に設けるステップをさらに含み、接触要素は、上方に向いたフレーム状支持面によって包囲されかつ基板と接触関係をなして基板を頂面上に保持するようになっており、本方法は、カバーを加工してカバーが基部の上方に向いたフレーム状支持面と広い面積にわたって接触状態にありかつこの上方に向いたフレーム状支持面と係合している下方に向いたフレーム状支持面を有するようにするステップをさらに含むことを特徴とする方法を提供する。
【0018】
本発明によれば、基板を収容するための装置およびこの装置を製造する方法は、以下の利点を有し、すなわち、カバーと基部が互いに接触状態にありかつ互いに係合状態にあると、カバーと基部との間の接触面構造体により、空所に入った空気の流れは、基部の頂面と同一高さ位置のところにはない場合には前進し、接触面の表面粗さは、0.2~0.4ミクロインチの粗さ平均を達成する必要はなく、依然として粒子の前進を効果的に停止させることができ、したがって、装置を粒子のない状態にかつ汚染のない状態にするとともに製造のしやすさを高めた状態で装置の製造方法を提供するという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】
図1に示されている従来型レチクルポッドの断面図であり、レチクルが閉じられたレチクルポッド内に収容されている状態を示す図である。
【
図3】
図2に示された断面図の右端の拡大図である。
【
図4A】本発明の第1の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触面構造体の互いに異なる観点のうちの一つを示す図である。
【
図4B】本発明の第1の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触面構造体の互いに異なる観点のうちの別の一つを示す図である。
【
図4C】本発明の第1の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触面構造体の互いに異なる観点のうちの別の一つを示す図である。
【
図4D】本発明の第1の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触面構造体の互いに異なる観点のうちの別の一つを示す図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る基板の収容装置の分解組立図である。
【
図6A】本発明の第2の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触表面構造体の互いに異なる観点のうちの一つを示す図である。
【
図6B】本発明の第2の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触表面構造体の互いに異なる観点のうちの別の一つを示す図である。
【
図6C】本発明の第2の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触表面構造体の互いに異なる観点のうちの別の一つを示す図である。
【
図6D】本発明の第2の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触表面構造体の互いに異なる観点のうちの別の一つを示す図である。
【
図6E】本発明の第2の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触表面構造体の互いに異なる観点のうちの別の一つを示す図である。
【
図6F】本発明の第2の実施形態に係る基板の収容装置の断面図であり、その接触表面構造体の互いに異なる観点のうちの別の一つを示す図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係る基板の収容装置中の空気の流れの略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の第1の実施形態では、基板を収容するための装置は、基板20、例えばレチクルを収容するようになっている。基板20は、頂面21、底面22,4つの側面および4つのコーナー部を有する。本発明によれば、基板を収容するための装置は、基部30およびカバー10を有する。本発明に従って基板を収容するための装置は、カバー10の接触面および基部30の接触面だけにより
図1に示されている従来型レチクルポッドとは区別される。従来型レチクルポッドの接触面は、上方に向いた水平の頂平面31と同一高さ位置にある平坦な水平の平面であり、接触面132,33および上方に向いた水平の頂平面31は、表面粗さが同じである。本発明に従って基板を収容するための装置に関し、その接触面構造体は、基部30の上方に向いた水平の頂平面31と同一高さ位置にはない。
【0021】
本発明の第1の実施形態では、基板を収容するための装置の基部30は、周囲および上方に向いた水平の頂平面31を有し、複数の接触要素321,322が基板20の4つのコーナー部を支持するとともに拘束して基板20を上方に向いた水平の頂平面31上に保持するよう上方に向いた水平の頂平面31に設けられている。上方に向いた水平の頂平面31の周囲は、接触要素321,322を包囲するとともに周囲の近くの位置で情報に向いたフレーム状支持面33を形成するよう外方に延びている。基板を収容するための装置のカバー10は頂面11、底面12および底面12を包囲するとともに底面12から下方に延びたフランジ13を有する。フランジ13は、下方に向いたフレーム状支持面132および底面12から下方に向いたフレーム状支持面132まで下方に延びる内側の側面131を有する。下方に向いたフレーム状支持面132が上方に向いたフレーム状支持面33と広い面積にわたって接触状態にあるとき、基部30の上方に向いた水平の頂平面31、カバー10の底面12、およびフランジ13の内側の側面131は、共同して、基板20、例えばレチクルを収容するための空所を画定する。
【0022】
図4A~
図4Dを参照すると、本発明の第1の実施形態に従って基板を収容するための装置の断面図が示されており、これらの図は、その接触面構造体の互いに異なる観点を示している。接触面構造体は、カバー10の下方に向いたフレーム状支持面132および基部30の上方に向いたフレーム状支持面33を有し、これら支持面は、互いに接触状態にありかつ互いに係合している。
図4Aおよび
図4Bを参照すると、上方に向いたフレーム状支持面33は、上方に向いた水平の頂平面31から基部30の周囲に向かって下に(
図4Aに示されているように)または上に(
図4Bに示されているように)傾斜し、それにより、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33は、上方に向いた水平の頂平面31と同一高さ位置にはないようにすることができる。上方に向いたフレーム状支持面33と接触状態にありこれと係合する下方に向いたフレーム状支持面132は、上方に向いた水平の頂平面31と内側の側面131の下縁の接合部から下に(
図4Aに示されているように)または上に(
図4Bに示されているように)傾斜し、その結果、フランジ13は、互いに異なる距離だけ底面12から下方に延びている。したがって、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33が上方に向いた水平の頂平面31から基部30の周囲まで取るルートは、
図3の場合よりも
図4Aおよび
図4Bの場合の方が長く、それにより粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33の外縁(基部30の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止める。
【0023】
図4Cを参照すると、上方に向いたフレーム状支持面33は、交互にかつ次第に下がったり上がったりすることによって上方に向いた水平の頂平面31から基部30の周囲まで延びており、その結果、下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面33の少なくとも一部分は、上方に向いた水平の頂平面31と同一高さ位置にはなくまたはこれに平行ではないようになっている。上方に向いたフレーム状支持面33と接触状態にありかつこれと係合している下方に向いたフレーム状支持面132は、交互にかつ次第に下がったり上がったりすることによって(
図4Cに示されているように)、上方に向いた水平の頂平面31と内側の側面131の下縁の接合部から下方に向いたフレーム状支持面132の外縁まで延び、その結果、フランジ13は、互いに異なる距離だけ底面12から下方に延びている。したがって、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33が上方に向いた水平の頂平面31から基部30の周囲まで取るルートは、
図3ならびに
図4Aおよび
図4Bの場合よりも
図4Cの場合の方が長く、それにより、粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33の外縁(基部30の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止め、また、粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33の外縁(基部30の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止める。
【0024】
図4Dを参照すると、上方に向いたフレーム状支持面33は、交互にかつ急激に、すなわち、ジグザグに下がったり上がったりすることによって上方に向いた水平の頂平面31から基部30の周囲まで延びており、その結果、下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面33の少なくとも一部分は、上方に向いた水平の頂平面31と同一高さ位置にはなくまたはこれに平行ではないようになっている。上方に向いたフレーム状支持面33と接触状態にありかつこれと係合している下方に向いたフレーム状支持面132は、上方に向いた水平の頂平面31と内側の側面131の下縁の接合部から下方に向いたフレーム状支持面132の外縁までジグザグに延びており、その結果、フランジ13は、互いに異なる距離だけ底面12から下方に延びている。したがって、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33が上方に向いた水平の頂平面31から基部30の周囲まで取るルートは、
図3、
図4Aおよび
図4Bの場合よりも
図4Dの場合の方が長く、それにより、粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面33の外縁(基部30の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止める。
【0025】
図5を参照すると、本発明の第2の実施形態に従って基板を収容するための装置の分解組立図が示されている。本発明の第2の実施形態では、基板を収容するための装置は、基板20、例えばレチクルを収容するようになっている。基板20は、頂面21、底面22、4つの側面および4つのコーナー部を有する。本発明に従って基板を収容するための装置は、基部40およびカバー10を有する。基部40は、頂面41、上方に向いたフレーム状支持面43、および頂面40と上方に向いたフレーム状支持面43との間に設けられた溝44を有する。溝44は、フレーム状の経路をたどっている。頂面41と上方に向いたフレーム状支持面43は、高さが異なっている。溝44は、頂面41の近くに位置決めされた側壁442、上方に向いたフレーム状支持面43の近くに位置決めされた側壁441、および側壁441,442相互間に設けられかつ幅を備えた底部を有する。側壁442は、
図6Aに示されているように、側壁441の場合よりも大きな高さのものである。上方に向いたフレーム状支持面43は、広い表面を形成しかつ溝44と基部40の周囲との間に設けられている。
【0026】
本発明の第2の実施形態では、基部40には、基板20に係合して基板20を頂面41上に保持するために用いられる複数の接触要素421,422が設けられている。接触要素422は各々基板20の4つのコーナー部を拘束するよう柱状である。これら接触要素421の各々は、2つの接触要素422相互間に設けられかつ4つのコーナー部の近くで基板20の底面22を支持するための丸形頂面を有する。2つの接触要素422および1つの接触要素421は、一体型コンポーネントとして一体に形成されており、その結果、4つの一体型コンポーネントが溝44内に設けられて位置がそれぞれ
図5に示されているように基板20の4つのコーナー部に一致するようになっている。本発明の変形実施形態では、
図1に示されている接触要素321,322と同様、
図5に示された接触要素421,422は、基部40の頂面41上に設けられかつ位置がそれぞれ基板20の4つのコーナー部に一致している。
【0027】
本発明の第2の実施形態では、カバー10は、頂面11、底面12、および底面12を包囲するとともに底面12から下方に延びたフランジ13を有する。フランジ13は、下方に向いたフレーム状支持面132および底面12から下方に向いたフレーム状支持面132まで下方に延びる内側の側面131を有する。下方に向いたフレーム状支持面132が上方に向いたフレーム状支持面43と広い面積にわたって接触状態にあるとき、基部40の頂面41、カバー10の底面12、およびフランジ13の内側の側面131は、共同して、基板20、例えばレチクルを収容するための空所を画定する。
【0028】
図6A~
図6Fを参照すると、本発明の第2の実施形態に従って基板を収容するための装置の断面図が示されており、これらの図は、その接触面構造体の互いに異なる観点を示している。接触面構造体は、カバー10の下方に向いたフレーム状支持面132および基部40の上方に向いたフレーム状支持面43を有し、下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面43は、互いに接触状態にありかつ互いに係合している。
図6Aを参照すると、上方に向いたフレーム状支持面43は、溝44の側壁441の上縁から基部40の周囲まで頂面41に平行な方向に延びており、その結果、上方に向いたフレーム状支持面43は、頂面41と同一高さ位置にはないようになっている。上方に向いたフレーム状支持面43と接触状態にありかつこれと係合している下方に向いたフレーム状支持面132は、内側の側面131の下縁から下方に向いたフレーム状支持面132の外縁まで頂面41に平行な方向に延びている。フランジ13の下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44中に延びている。好ましくは、下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44の幅の少なくとも半分に等しい距離だけ延びている。したがって、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43が頂面41から基部40の周囲まで取るルートは、
図3の場合よりも
図6A~
図6Fの場合の方が長く、これに対し、フランジ13の内側の側面131の下縁は、頂面41よりも低く、それにより粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43の外縁(基部40の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止める。
【0029】
図6Bおよび
図6Cを参照すると、上方に向いたフレーム状支持面43は、溝44の側壁441の上縁から基部40の周囲まで下に(
図6Bに示されているように)または上に(
図6Cに示されているように)傾斜し、それにより上方に向いたフレーム状支持面43は、基部40の頂面41と同一高さ位置にはないようにすることができる。上方に向いたフレーム状支持面43と接触状態にありかつこれと係合する下方に向いたフレーム状支持面132は、内側の側面131の下縁から下に(
図6Bに示されているように)または上に(
図6Cに示されているように)傾斜し、その結果、フランジ13は、互いに異なる距離だけ底面12から下方に延びている。フランジ13の下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44中に延びている。好ましくは、下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44の幅の少なくとも半分に等しい距離だけ延びている。したがって、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43が頂面41から基部40の周囲まで取るルートは、
図3の場合よりも
図6Bおよび
図6Cの場合の方が長く、これに対し、フランジ13の内側の側面131の下縁は、頂面41よりも低く、それにより、粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43の外縁(基部40の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止める。
【0030】
図6Dを参照すると、上方に向いたフレーム状支持面43は、交互にかつ次第に下がったり上がったりすることによって溝44の側壁441の上縁から基部40の周囲まで延びており、それにより上方に向いたフレーム状支持面43は、基部40の頂面41と同一高さ位置にはなくまたはこれに平行ではないようになっている。上方に向いたフレーム状支持面43と接触状態にありかつこれと係合する下方に向いたフレーム状支持面132は、交互にかつ次第に下がったり上がったりすることによって、フランジ13の内側の側面131の下縁から下方に向いたフレーム状支持面132の外縁まで延び、その結果、フランジ13は、互いに異なる距離だけ底面12から下方に延びている。フランジ13の下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44中に延びている。好ましくは、下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44の幅の少なくとも半分に等しい距離だけ延びている。したがって、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43が頂面41から基部40の周囲まで取るルートは、
図3、
図6A、および
図6Cの場合よりも
図6Dの場合の方が長く、これに対し、フランジ13の内側の側面131の下縁は、頂面41よりも低く、それにより、粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43の外縁(基部40の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止める。
【0031】
図6Eを参照すると、上方に向いたフレーム状支持面43は、交互にかつ急激に、すなわちジグザグに下がったり上がったりすることによって溝44の側壁441の上縁から基部40の周囲まで延びており、それにより上方に向いたフレーム状支持面43は、基部40の頂面41と同一高さ位置にはなくまたはこれに平行ではないようになっている。上方に向いたフレーム状支持面43と接触状態にありかつこれと係合する下方に向いたフレーム状支持面132は、交互に急激に、すなわちジグザグに下がったり上がったりすることによってフランジ13の内側の側面131の下縁から下方に向いたフレーム状支持面132の外縁まで延び、その結果、フランジ13は、互いに異なる距離だけ底面12から下方に延びている。フランジ13の下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44中に延びている。好ましくは、下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44の幅の少なくとも半分に等しい距離だけ延びている。したがって、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43が頂面41から基部40の周囲まで取るルートは、
図3、
図6A、および
図6Cの場合よりも
図6Eの場合の方が長く、これに対し、フランジ13の内側の側面131の下縁は、頂面41よりも低く、それにより、粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43の外縁(基部40の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止める。
【0032】
図6Fを参照すると、上方に向いたフレーム状支持面43は、方形波経路をたどることによって溝44の側壁441の上縁から基部40の周囲まで延びており、それにより、上方に向いたフレーム状支持面43は、基部40の頂面41と同一高さ位置にはないようにすることができる。上方に向いたフレーム状支持面43と接触状態にありかつこれと係合する下方に向いたフレーム状支持面132は、方形波経路をたどることによってフランジ13の内側の側面131の下縁から下方に向いたフレーム状支持面132の外縁まで延びている。フランジ13の下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44中に延びている。好ましくは、下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44の幅の少なくとも半分に等しい距離だけ延びている。したがって、下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43が頂面41から基部40の周囲まで取るルートは、
図3、
図6A、および
図6Eの場合よりも
図6Fの場合の方が長く、これに対し、フランジ13の内側の側面131の下縁は、頂面41よりも低く、それにより、粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43の外縁(基部40の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に止める。
【0033】
本発明の第2の実施形態において基板を収容するための装置の接触面構造体は、粒子が基板20を収容した空所中に入り込むのを止める上で従来型レチクルポッドの場合よりも効果的である。したがって、本発明の第2の実施形態において基板を収容するための装置のカバー10の接触面および基部40の接触面の表面粗さは、0.2~0.4ミクロインチの粗さ平均を有する必要はなく、その結果、本発明によれば、レチクルポッドの製造プロセスでは、余分の加工時間が省かれる。さらに、本発明によれば、基板を収容するための装置は、以下の点で有利であり、すなわち、たとえ下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43の表面粗さが1.57ミクロインチ~9.33ミクロインチの粗さ平均のものであり、かくして頂面41の表面粗さに等しくない場合であっても、この装置は、粒子が下方に向いたフレーム状支持面132および上方に向いたフレーム状支持面43の外縁(基部40の周囲)を経て基板20を収容した空所中に入り込むのを依然として止めることができる。
【0034】
図7を参照すると、本発明の第2の実施形態に従って基板を収容するための装置中の空気の流れの略図が示されている。
図7に示された接触面構造体は、
図6Aに示された接触面構造体と同一である。本発明によれば、基板を収容するための装置が内圧よりも高い外部圧力に直面させられたとき、下方に向いたフレーム状支持面132と上方に向いたフレーム状支持面43との間に生じる空気の流れの計算流体力学(CFD)のシミュレーション結果が
図7に示されている。フランジ13の内側の側面131の下縁は、溝44が上方に向いたフレーム状支持面43と頂面41との間に形成されているという理由だけでなく、頂面41の近くに位置決めされた側壁442が上方に向いたフレーム状支持面43の近くに位置決めされた側壁441よりも高いという理由で頂面41よりも低い。下方に向いたフレーム状支持面132の内縁は、溝44の幅の少なくとも半分に等しい距離だけ延びている。したがって、圧力差の結果として生じる空気の流れは、これが上方に向いたフレーム状支持面43と下方に向いたフレーム支持面132との間の接触面構造体を経て溝44に入るやいなや乱流状態になる。乱流状態の空気の流れは、溝44の底部に達する恐れがなく、その結果、接触面構造体を経て入り込む粒子は、溝44の底部上に落ちてここに留まり、それにより、粒子が基板20を収容した空所中に入り込むのを効果的に阻止する
【符号の説明】
【0035】
10 カバー
12,22 底面
13 フランジ
20 レチクル
21,41 頂面
30,40 基部
31 頂平面
33,43 上方に向いたフレーム状支持面
44 溝
132 下方に向いたフレーム状支持面
321,322 接触要素
441,442 側壁
【手続補正書】
【提出日】2023-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を収容するための装置であって、該装置は、
頂面と、上方に向いたフレーム状の支持面と、前記頂面と上方に向いたフレーム状の支持面との間に配置された溝と、を有する基部を有し、前記基部は、該基部上に、前記頂面上に前記基板を保持するために前記基板に係合するための複数の接触要素を有し、前記上方に向いたフレーム状の支持面の少なくとも一部分は、水平の平坦面ではなく、かつ、前記頂面と同じ高さになく、前記溝のところに構成され、前記頂面に接続する側壁は、前記溝のところに構成され、前記上方に向いたフレーム状の支持面に接続する側壁よりも高く、
底面と、前記底面を包囲するフランジと、を有するカバーを有し、前記フランジは、下方に向いたフレーム状の支持面を有し、前記下方に向いたフレーム状の支持面および前記上方に向いたフレーム状の支持面は、基板が、前記ベースの前記頂面と前記カバーの前記底面との間に収容されるように合致し、前記フランジの前記下方に向いたフレーム状の支持面の一部分が、前記ベースの前記溝中に延びており、
前記下方に向いたフレーム状の支持面および前記上方に向いたフレーム状の支持面は、
互いに係合されたときに、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間の隙間の平均値は、前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面の前記表面粗さのゆえに0.005mmから0.03mmまでの範囲にあり、
前記接触要素は、前記溝に配置され、前記各接触要素の頂面は、前記溝のところに構成され、前記頂面に接続する側壁よりも高い、基板を収容するための収容装置。
【請求項2】
基板を収容するための装置であって、該装置は、
頂面と、上方に向いたフレーム状の支持面と、前記頂面と上方に向いたフレーム状の支持面との間に配置された溝と、を有する基部を有し、前記基部は、該基部上に、前記頂面上に前記基板を保持するために前記基板に係合するための複数の接触要素を有し、前記上方に向いたフレーム状の支持面の少なくとも一部分は、水平の平坦面ではなく、かつ、前記頂面と同じ高さになく、前記溝のところに構成され、前記頂面に接続する側壁は、前記溝のところに構成され、前記上方に向いたフレーム状の支持面に接続する側壁よりも高く、
底面と、前記底面を包囲するフランジと、を有するカバーを有し、前記フランジは、下方に向いたフレーム状の支持面、および、前記底面から前記下方に向いたフレーム状の支持面まで延びる内側の側面を有し、前記下方に向いたフレーム状の支持面および前記上方に向いたフレーム状の支持面は、基板を、前記ベースの前記頂面と前記カバーの前記底面との間に収容するように互いに係合し、前記内側の側面の高さは、前記頂面と前記底面の間の距離よりも大きく、
前記下方に向いたフレーム状の支持面および前記上方に向いたフレーム状の支持面は、
互いに係合されたときに、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間の隙間の平均値は、前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面の前記表面粗さのゆえに0.005mmから0.03mmまでの範囲にある、基板を収容するための装置。
【請求項3】
前記接触要素は、前記溝に配置され、前記各接触要素の頂面は、前記溝のところに構成され、前記頂面に接続する側壁よりも高い、請求項2に記載の基板を収容するための装置。
【請求項4】
基板を収容するための装置であって、該装置は、
頂面と、上方に向いたフレーム状の支持面と、前記頂面と上方に向いたフレーム状の支持面の間に配置された溝と、を有する基部を有し、前記ベースは、該ベース上に、前記頂面上に前記基板を保持するために前記基板に係合するための複数の接触要素を有し、前記上方に向いたフレーム状の支持面の少なくとも一部分は、水平の平坦面ではなく、かつ、前記頂面と同じ高さになく、
底面と、前記底面を包囲するフランジと、を有するカバーを有し、前記フランジは、下方に向いたフレーム状の支持面を有し、前記下方に向いたフレーム状の支持面および前記上方に向いたフレーム状の支持面は、前記基部と前記カバーの間に基板を収容するように互いに接触しており、
前記下方に向いたフレーム状の支持面および前記上方に向いたフレーム状の支持面は、
互いに係合されたときに、前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間の隙間の平均値は、前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面の前記表面粗さのゆえに0.005mmから0.03mmまでの範囲にあり、
前記接触要素は、前記溝に配置され、前記各接触要素の頂面は、前記溝のところに構成され、前記頂面に接続する側壁よりも高い、基板を収容するための装置。
【請求項5】
基板を収容するための装置を製造する方法であって、
基部を加工して前記基部が頂面、第1の表面粗さを有する上方に向いたフレーム状支持面および前記頂面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間に配置された溝を有するようにするステップを含み、前記上方に向いたフレーム状支持面の少なくとも一部分は、水平な平坦面ではなくかつ前記頂面と同一高さ位置にはなく、
複数の接触要素を前記基部上に配置するステップを含み、前記接触要素は、前記上方に向いたフレーム状支持面によって包囲されかつ基板と接触関係をなして前記基板を前記頂面上に保持するようになっており、
カバーを加工して前記カバーが前記基部の前記上方に向いたフレーム状支持面と広い面積にわたって接触状態にありかつ該上方に向いたフレーム状支持面と係合している第2の表面粗さを有する下方に向いたフレーム状支持面を有するようにするステップを含み、
係合された前記下方に向いたフレーム状支持面と前記上方に向いたフレーム状支持面との間の隙間の平均値は、前記下方に向いたフレーム状支持面および前記上方に向いたフレーム状支持面の前記表面粗さのゆえに0.005mmから0.03mmまでの範囲にあり、
前記接触要素は、前記溝に配置され、かつ、前記頂面上に配置されかつそれぞれ前記頂面の対角線のところに配置されまたは該対角線の近くに位置決めされる、方法。
【外国語明細書】