(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118830
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、ゲームサーバおよびゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230818BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20230818BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20230818BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20230818BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/35
A63F13/65
A63F13/69 500
A63F13/69 510
A63F13/79
A63F13/79 500
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023109697
(22)【出願日】2023-07-04
(62)【分割の表示】P 2020169962の分割
【原出願日】2019-02-04
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】早川 裕崇
(57)【要約】
【課題】ゲームの特典付与によって、プレイヤの満足度を向上させつつ、ゲームの娯楽性を高めるプログラム等を提供すること。
【解決手段】特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行させるプログラムであって、コンピュータを、ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた特典付与条件を受け付ける条件受付部と、プレイヤがゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、特典付与条件およびプレイ情報に基づいて、プレイヤに特典を付与する特典付与部と、として機能させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行させるプログラムであって、コンピュータを、
前記ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた前記特典付与条件を受け付ける条件受付部と、
前記プレイヤが前記ゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、
前記特典付与条件および前記プレイ情報に基づいて、前記プレイヤに特典を付与する特典付与部と、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記プレイ情報による前記特典付与条件の充足率に応じて、前記特典をプレイヤに付与する確率を可変に設定する付与確率設定部をさらに備え、
前記特典付与部は、前記設定された確率に基づいて前記特典を付与する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記特典付与条件に含まれる位置情報は、プレイヤが前記ゲームをプレイする場所に関する情報である、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記特典付与条件は、前記ゲームに参加する複数のプレイヤに関する情報を含む、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記特典付与部は、少なくとも前記特典付与条件に含まれるプレイヤが前記ゲームに参加していると判断した場合は、前記特典を付与する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記特典付与部は、前記特典付与条件に含まれるプレイヤに代わって、当該プレイヤと所定の関係にあるプレイヤが参加していると判断した場合は、前記特典を付与する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項7】
前記ゲームのプレイヤの行動履歴を取得する行動履歴取得部と、
前記行動履歴に基づいて特典付与条件を設定する条件設定部と、
としてさらに機能し、
前記条件受付部は、前記設定された特典付与条件を、前記プレイヤから入力される特典付与条件として受け付ける、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記条件設定部は、前記プレイヤの行動履歴から分類される属性に基づいて前記特典付与条件を設定する、請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行する情報処理装置であって、
前記ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた前記特典付与条件を受け付ける条件受付部と、
前記プレイヤが前記ゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、
前記特典付与条件および前記プレイ情報に基づいて、前記プレイヤに特典を付与する特典付与部と、
を備える情報処理装置。
【請求項10】
特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行するゲームサーバであって、
前記ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた前記特典付与条件を受け付ける条件受付部と、
前記プレイヤが前記ゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、
前記特典付与条件および前記プレイ情報に基づいて、前記プレイヤに特典を付与する特典付与部と、
を備えるゲームサーバ。
【請求項11】
特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行するゲームシステムであって、
前記ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた前記特典付与条件を受け付ける条件受付部と、
前記プレイヤが前記ゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、
前記特典付与条件および前記プレイ情報に基づいて、前記プレイヤに特典を付与する特典付与部と、
を備えるゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、ゲームサーバおよびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームの娯楽性を高めるために、ゲームプレイの際にプレイヤに特典を付与するシステムがある。例えば、特許文献1には、プレイヤが選択した時期に基づいて時期情報を作成し、その時期情報とプレイヤがゲームをプレイする時期とが一致しているときに、プレイヤに特典を付与するゲーム特典付与システムが記載されている。このようなシステムによれば、プレイヤの都合に合わせてゲームの特典をプレイヤに付与させることができるため、ゲームに対するプレイヤの満足度を向上させつつ、ゲームの娯楽性を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、電子ゲームは、スマートフォンなどの携帯情報端末で、どこにいても手軽に楽しめるようになった。特許文献1に記載されるように、プレイヤの都合に合わせてプレイする時期のみを特典付与の条件として指定すると、プレイヤは容易に特典を得ることができるため、特典付与によってゲームの娯楽性を高めるという効果が低減されてしまう。
【0005】
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、ゲームの特典付与によって、プレイヤの満足度を向上させつつ、ゲームの娯楽性を高めるプログラム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係るプログラムは、特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行させるプログラムであって、コンピュータを、ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた特典付与条件を受け付ける条件受付部と、プレイヤがゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、特典付与条件およびプレイ情報に基づいて、プレイヤに特典を付与する特典付与部と、として機能させる。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示に係る情報処理装置は、特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行させる装置であって、ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた特典付与条件を受け付ける条件受付部と、プレイヤがゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、特典付与条件およびプレイ情報に基づいて、プレイヤに特典を付与する特典付与部と、を備える。
【0008】
また、上記目的を達成するため、本開示に係るゲームサーバは、特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行させるサーバであって、ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた特典付与条件を受け付ける条件受付部と、プレイヤがゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、特典付与条件およびプレイ情報に基づいて、プレイヤに特典を付与する特典付与部と、を備える。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本開示に係るゲームシステムは、特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームを実行させるシステムであって、コンピュータを、ゲームのプレイヤから、位置情報を含めた特典付与条件を受け付ける条件受付部と、プレイヤがゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得するプレイ情報取得部と、特典付与条件およびプレイ情報に基づいて、プレイヤに特典を付与する特典付与部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ゲームの特典付与によって、プレイヤの満足度を向上させつつ、ゲームの娯楽性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】ゲームサーバ100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図3】端末200の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図5】各プレイヤのプレイ情報の一例を示す図である。
【
図6】端末200における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】端末300の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
【0013】
<実施形態1>
(実施形態1の概要)
本実施形態では、特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームにおいて、ゲームのプレイヤから特典付与条件を受け付ける。従来、ゲーム開発者は、開発者側の都合によって設定された条件(例えば、連続ログイン日数や、キャンペーン期間のログインについての条件)が満たされた場合に特典を付与して、ゲームの娯楽性を高めていた。しかしながら、生活スタイルが多様化する現代において、プレイヤがゲームを楽しむ環境はさまざまであり、ゲーム開発者が一義的に設定した条件では、プレイヤによってその条件を達成できる難易度は異なり、ゲームを続けるモチベーションの低下を招く要因ともなりうる。そこで、本実施形態では、プレイヤから受け付けた、位置情報を含む特典付与条件に基づいて、プレイヤに特典を付与する。これにより、プレイヤの満足度を向上させつつ、ゲームの娯楽性を高めることができる。
【0014】
(ゲームシステム1の構成)
図1は、ゲームシステム1の構成図である。
図1を参照して、実施形態1に係るゲームシステム1の構成について説明する。
【0015】
ゲームシステム1は、ゲームサーバ100と、端末200-1,200-2,…,200-N(Nは自然数)と、を備え、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等から構成される。なお、以下の説明では、端末200-1,200-2,…,200-Nは、特に区別する必要のない限り、端末200と記載する。
【0016】
ゲームサーバ100は、本実施形態に係るゲームを管理するゲームサーバであって、例えば、ネットワークNWを介してアクセスしてきた端末200に対してゲームプログラムを配信する。なお、本実施形態に係るゲームは、プレイヤによって設定された特典付与条件に基づいて、ゲームの進行が有利になる特典が付与されるゲームである。特典として、例えば、ゲーム内の仮想通貨やアイテム、キャラクタの強さやスタミナ、経験値等に関するパラメータをゲーム進行上有利に決定される。
【0017】
また、ゲームサーバ100は、端末200からアップロードされた情報を記憶する。本実施形態においては、ゲームサーバ100は、複数の端末200から、ゲームに関する情報(例えば、各プレイヤのアカウント情報(ID)やゲームの進行情報等)、プレイヤがゲームをプレイする状況に関するプレイ情報を取得して記憶する。
【0018】
端末200は、上述したようにゲームサーバ100から配信されたゲームプログラム(アプリケーション)を実行することによって、ゲーム処理を実行する情報処理端末である。また、端末200は、ゲームに関する情報やプレイ情報をゲームサーバ100へアップロードする。なお、端末200は、予めゲームプログラムを記憶しておく構成であってもよい。
【0019】
(ゲームサーバ100の機能構成)
図2は、ゲームサーバ100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態のゲームサーバ100は、
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0020】
ゲームサーバ100は、情報処理装置であって、通信部110と、記憶部120と、処理部130と、を備える。
【0021】
通信部110は、端末200と、ネットワークNWを介した通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0022】
記憶部120は、コンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するための記憶装置であって、ゲーム情報121およびプレイ情報122を含む。
【0023】
ゲーム情報121は、本実施形態に係るゲームに関する情報が格納されている。ゲーム情報121は、例えば、通信部110を介して端末200に配信するゲームのプログラムや、端末200からアップロードされた、プレイヤのアカウント情報やゲームの進行情報である。なお、記憶部120は、一時的な記憶領域や、ストレージを含んでもよい。
【0024】
プレイ情報122は、通信部110を介して端末200からアップロードされた、プレイヤがゲームをプレイする状況に関する情報である。プレイ情報は、例えば、プレイヤがゲームをプレイしている場所や、プレイ開始日時等であり、プレイヤのアカウント情報と関連付けて記憶される。
【0025】
処理部130は、ゲームサーバ100において実行される各種の情報処理を実行する。処理部130は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有し、CPUがメモリを用いて、記憶部120に記憶された情報処理プログラムを実行することによって各種の情報処理が実行される。本実施形態においては、処理部130は、上記情報処理として、本実施形態に係るゲームのプログラムを端末200に提供する。
【0026】
なお、本実施形態では、「サーバ」とは、1つの情報処理装置(すなわち、サーバ装置)を指す他、サーバが複数のサーバ装置によって構成される場合にはサーバ装置群(すなわち、サーバシステム)全体を指す意味である。また、本実施形態においては、ゲームサーバ100を一体的な構成として説明するが、ゲームサーバ100は、機能および/または役割に応じて分けられた複数のサーバ装置を含む構成であってもよい。
【0027】
(端末200の機能構成)
図3は、端末200の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態の端末200は、
図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0028】
端末200は、ゲーム端末に相当する情報処理装置であり、本実施形態においては、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、携帯ゲーム機、据置ゲーム機、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル端末、又は、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(スマートテレビ)等の多機能デバイスである。
【0029】
すなわち、端末200は、一般的な多機能デバイスが有する各種の機能(例えば、入力機能、出力(表示)機能、情報処理機能、ネットワーク通信機能、センサ機能、通話機能、カメラ機能等)を有している。なお、ネットワーク通信機能は、インターネット等を介した通信機能、および/または、モバイル通信網を介した通信機能である。
【0030】
端末200は、通信部210と、入力部220と、出力部230と、位置情報取得部235と、記憶部240と、処理部250と、を備える。
【0031】
通信部210は、ゲームサーバ100と、ネットワークNWを介した通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0032】
入力部220は、プレイヤからの入力を受け付けるためのインターフェイスであり、プレイヤの入力を処理部250に送る。入力部220は、例えば、タッチパネルやボタン、コントローラ等である。
【0033】
また、入力部220は、端末200の種々の状態を検知する計測機器であってもよい。例えば、端末200の周囲の音を収音する音センサや、端末自体の姿勢や傾きを検知する姿勢センサ(加速度センサやジャイロセンサ)、プレイヤの視線方向を検知する注視センサや、周囲の明るさを検知する光センサ、太陽光等に含まれる紫外線(Ultraviolet)量を検知するUVセンサ、プレイヤの動作を検知する赤外線センサであってもよい。また、入力部220は、カメラ(不図示)で捉えた映像から、対象物の画像的な特徴を抽出する画像センサ、端末200の周囲の湿度を検知する湿度センサ、端末200の所在位置における磁場を検知する地磁気センサ、端末200の近傍にある対象物を検知する近接センサ、端末200の周囲の明るさを検知する照度センサ等であってもよい。入力部220は、検知されたセンシングデータをプレイヤの入力として処理部250に送る。
【0034】
出力部230は、例えば、ディスプレイ等の表示装置やスピーカなどのオーディオ出力装置であり、入力部220に対する入力に応じて端末200において生成される各種の画像や音声を表示、出力したり、ゲームサーバ100から受信されたデータに基づく各種の画像や音声を表示、出力したりする。出力部230は、人工知能搭載型スピーカ(スマートスピーカ)を含む。
【0035】
位置情報取得部235は、端末200の位置情報を取得する。位置情報取得部235は、例えば、GPS(Global Positioning System)センサ(例えば、GPSモジュール)であり、GNSS(Global Navigation Satellite System)を用いて位置を検出する。なお、位置情報取得部235における位置情報取得方法は任意であり、位置情報取得部235は、例えば、ビーコンを用いて位置情報を取得してもよい。また、位置情報取得部235は、例えば、端末200が特定のアクセスポイントと通信を行う際に、アクセスポイントから取得可能な位置情報を検出してもよい。また、位置情報取得部235は、端末200がインターネットに接続された際の識別情報(IPアドレス等)に基づいて、端末200が所在すると推定される位置を検出してもよい。
【0036】
また、位置情報取得部235は、気圧センサの検出結果に基づいて高度の変化を算出することで、プレイヤの高度を示す情報(例えばビルの何階にいるかを示す情報)を算出してもよい。
【0037】
記憶部240は、コンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するための記憶装置である。記憶部240は、一時的な記憶領域や、ストレージを含んでもよい。記憶部240は、ゲーム情報241と、特典付与条件242と、プレイ情報243と、を含む。
【0038】
ゲーム情報241は、ゲームの進行に関する情報や、ゲームサーバ100から配信されたゲームのプログラム等を記憶する。
【0039】
特典付与条件242は、プレイヤから入力部220を介して条件受付部252(後述)が受け付けた特典付与条件を記憶する。プレイヤは、例えば、プレイする日時や位置(場所)の情報、ゲームに参加する複数のプレイヤの情報などを特典付与条件として入力する。
【0040】
特典付与条件として入力される、プレイする日時の情報は、例えば、土曜日などの曜日や、20時などの時刻、1月12日などの特定の日付、1月10日午前9時から1月11日午後1時などの所定の期間等である。プレイする日時の情報は、プレイを開始する時点を示す日時であってもよいし、プレイを開始する時点を含む期間であってもよい。
【0041】
また、プレイする位置の情報は、自宅や職場、よく行くカフェなど予め登録された場所であってもよいし、プレイヤが訪問したい場所など地図情報から選択させるようにして入力されてもよい。
【0042】
また、ゲームに参加する複数のプレイヤの情報は、例えば、プレイヤのアカウント情報など、プレイヤを識別できる情報である。なお、ゲームに参加する複数のプレイヤとは、プレイヤがゲームに参加(ログインなど)する時間が同じプレイヤであったり、参加した時間が異なっていても、参加している時間(期間)が重なっているプレイヤであったりしてもよい。また、特典付与条件として設定される、ゲームに参加するプレイヤは、プレイヤ同士で協力してゲームを進めたり、対戦したり、ゲームプレイを応援したり、など、プレイする仮想のゲーム空間をリアルタイムに共有できるプレイヤであってもよいし、現実の空間においてプレイヤと一緒にいるプレイヤであってもよい。特典付与条件は、プレイヤが任意に設定することができる。
【0043】
プレイ情報243は、後述するプレイ情報取得部253が取得した、プレイヤがゲームをプレイする状況に関する情報を記憶する。プレイ情報は、例えば、プレイヤがゲームに参加した(ログインした)日時、場所等である。また、プレイ情報として、ゲーム空間においてプレイヤとフレンド等の仲間関係(所定の関係)にあるプレイヤの情報および当該プレイヤのプレイ情報を記憶してもよい。例えば、ゲームを進める際に仲間になったプレイヤの情報をゲーム情報241から取得して、プレイ情報として記憶する。
【0044】
処理部250は、端末200において実行される各種の情報処理を実行する。処理部250は、CPUおよびメモリを有する。端末200においては、CPUがメモリを用いて、記憶部240に記憶された情報処理プログラムを実行することによって上記各種の情報処理が実行される。本実施形態においては、処理部250は、上記情報処理として、特典付与条件およびプレイ情報に基づいて特典を付与する処理、ゲームに関する処理等を実行する。また、端末200が多機能デバイスとして動作する場合、処理部250は、各機能を実現するための情報処理を実行する。
【0045】
処理部250は、ゲーム実行部251と、条件受付部252と、プレイ情報取得部253と、特典付与部254と、付与確率設定部255と、を含む。
【0046】
ゲーム実行部251は、ゲームに関する処理を実行する。例えば、入力部220を介したプレイヤからの入力に基づいて処理を実行する。
【0047】
条件受付部252は、プレイヤから入力部220を介して特典付与条件を受け付け、特典付与条件242に格納する。なお、条件受付部252は、例えば、出力部230に対して、プレイヤに特典を付与する条件(日時、場所、プレイヤ等)について選択肢を出力させて、プレイヤに選択させてもよい。プレイヤは、自身の予定や、友人など他のプレイヤとの約束等に基づいて特典付与条件を設定することで、自分が設定した条件を満たしたときの満足感を感じたり、友人とのプレイができる楽しみなどを享受することができる。
【0048】
プレイ情報取得部253は、プレイヤがゲームをプレイする状況に関する情報を取得し、プレイ情報243に格納する。また、取得したプレイ情報をゲームサーバ100にアップロードする。ゲームサーバ100は、アップロードされたプレイ情報をプレイヤのアカウント情報と関連付けて記憶する。
【0049】
プレイ情報取得部253は、例えば、プレイヤが入力部220を操作し、ゲーム実行部251がゲームに関する処理の実行を開始した日時を、ゲームの参加日時として取得してもよい。また、プレイ情報取得部253は、ゲーム実行部251がゲームに関する処理を実行するのに伴い、位置情報取得部235から位置情報を取得するようにしてもよい。また、プレイ情報取得部253は、例えば、特典付与条件として設定された他のプレイヤについてのプレイ情報をゲームサーバ100から取得してもよい。プレイ情報取得部253が、プレイ情報を取得するタイミングは、プレイヤのゲーム開始時点にしてもよいし、ゲーム開始から終了までの期間の所定のタイミングにしてもよいし、任意のタイミングで設定することができる。
【0050】
特典付与部254は、特典付与条件およびプレイ情報に基づいて、プレイヤに特典を付与する。特典付与部254は、例えば、特典付与条件242に記憶された特典付与条件と、プレイ情報取得部253が取得したプレイ情報とが一致するかを判断し、一致していれば、プレイヤに特典を付与する。
【0051】
また、特典付与部254は、特典付与条件やプレイ情報に基づいて、付与する特典の内容を変化させてもよい。例えば、特典付与条件として設定されている条件を達成する難易度によって、特典の内容を変えてもよい。例えば、特典付与条件として設定された、ゲームに参加するプレイヤの人数が多いほど、難易度が高いとして、付与する特典を多くする、よりゲームの進行が有利になるパラメータ設定とするなどしてもよい。難易度の判断は、予めゲーム開発者が設定しておいてもよいし、プレイヤが設定してもよい。
【0052】
しかしながら、特典の内容は、特典付与条件が変更されても、変わらずに維持されることが望ましい。様々な特典を取得するためにプレイヤが特典付与条件を変更し、その達成のために無理な生活スタイルになってしまうことを防止するためである。
【0053】
また、特典付与部254は、少なくとも特典付与条件に含まれるプレイヤがゲームに参加していると判断した場合は、特典を付与するようにしてもよい。すなわち、特典付与条件として設定された複数のプレイヤが全員参加している場合は、特典付与部254は、後述する付与確率設定部255が設定する確率によらずに特典を付与する。
【0054】
また、特典付与部254は、特典付与条件に含まれるプレイヤに代わって、当該プレイヤと所定の関係にあるプレイヤが参加していると判断した場合は、特典を付与するようにしてもよい。
【0055】
例えば、特典付与条件として設定された、ゲームに参加するプレイヤAに代わって、プレイヤAとゲームにおいてフレンド(所定の関係)であるプレイヤBがゲームに参加していれば、特典付与条件を満たすと判断するようにしてもよい。すなわち、ゲームに参加できないプレイヤが、代わりの紹介プレイヤを参加させることで、特典付与条件を満たすと判断する。紹介プレイヤによっても特典付与条件を満たすようにすることで、ゲームに参加できないプレイヤが、他のプレイヤの特典が付与される機会を失わせてしまう、という罪悪感を感じさせないようにすることができる。また、特典は、紹介されたプレイヤにも、紹介したプレイヤにもどちらにも付与されてもよいし、ゲームに参加した、紹介されたプレイヤにだけ付与されるようにしてもよい。
【0056】
付与確率設定部255は、プレイ情報による特典付与条件の充足率に応じて、特典をプレイヤに付与する確率を可変に設定する。ここで、充足率とは、プレイ情報によって特典付与条件が満たされている割合を示しており、例えば、特典付与条件としてプレイ時間が20時から21時に設定されていた場合に、プレイ情報として取得したプレイ時間が20時15分から21時であったとき、特典付与条件の充足率は75%となる。また、特典付与条件としてプレイに参加する複数のプレイヤが4人設定されていた場合に、プレイ情報として取得した、プレイの参加者が2人であったときは、充足率は50%となる。また、特典付与条件として、位置および日時が設定されている場合に、プレイする日時のみ一致するときは、充足率を50%としてもよい。
【0057】
また、例えば、特典付与条件としてプレイ時間および参加プレイヤの2項目が設定されていた場合、各項目の充足率の積を、プレイ情報による特典付与条件の充足率として算出するようにしてもよい。また、例えば、複数のプレイヤのうち、同じ場所に集まったプレイヤ数を、位置の条件についての充足率として算出するようにしてもよい。
【0058】
付与確率設定部255は、所定の終了条件を満たしたときの充足率に応じて、特典を付与する確率を設定する。例えば、充足率が100%(すなわち、特典付与条件とプレイ情報とが一致する)であれば、特典付与確率を100%とする。また、充足率が50%であれば、特典付与確率を50%とする。充足率と特典付与率とを対応させてもよいし、所定の範囲の充足率に対しては、特典付与確率を一定にする(例えば、充足率が80~90%については、特典付与確率を80%にする)ように設定してもよい。
【0059】
なお、従来は、特典付与条件を満たしたか満たしていないかによって、特典を付与するか否かを決定していたため、その途中までプレイしたプレイヤには未達成の条件が残り、プレイヤモチベーションの低下に繋がるという課題があった。また、上記課題を解決するため、段階的に複数の特典付与条件を設定することもできるが、このような場合でも途中までプレイしたプレイヤには達成できなかった一部の条件が残るため、プレイヤのゲームに対するモチベーションの低下に繋がるという課題があった。
【0060】
そこで、充足率に応じて特典を付与する確率を変化させることで、特典付与条件を満たすことができなかった場合であっても特典獲得の機会が与えられ、また、未達成の条件として特典付与条件が残ることがないため、プレイヤのゲームに対するモチベーション低下を和らげることができる。
【0061】
なお、特典付与部254は、紹介プレイヤによって特典付与条件が満たされると判断した場合は、プレイ情報による特典付与条件の充足率が100%ではないとして、付与確率設定部255が設定した確率に基づいて、特典を付与するようにしてもよい。
【0062】
図4は、特典付与条件の一例を示す図である。
図4では、特典付与条件として、位置、日時、プレイヤが設定されている。位置「P11」には、例えば、予め位置情報として登録されている「自宅」、「友人宅」、「〇〇カフェ」などの具体的な場所が示される。また、日時「D11」には、例えば、「1月10日20時」のような、プレイ開始時間を示す特定の日時や、「1月10日20時から21時」のようなプレイ開始時間の幅を示す期間であったりしてもよい。また、プレイする時間の長さとして設定されていてもよい。
【0063】
また、プレイヤ「A」,「B」,「C」,「D」は、ゲームに参加するプレイヤを示している。特典付与条件を設定したプレイヤ自身を含めた設定にすることが好ましいが、他のプレイヤのみの設定としてもよい。例えば、特典付与条件を設定するプレイヤ自身はゲームに参加できないことが予め明らかに分かっている場合があったとしても、友人プレイヤのために、特典付与条件を設定しておくことが可能である。
【0064】
図5は、各プレイヤのプレイ情報の一例を示す図である。プレイ情報取得部253は、例えば、特典付与条件242に格納された特典付与条件から、特典付与条件として設定されたゲームに参加する複数のプレイヤのプレイ情報をサーバ100から取得し、プレイ情報243に格納する。
図5の例では、
図4で示した特典付与条件で、参加プレイヤとして設定されているプレイヤA,B,C,Dについてのプレイ情報をリスト形式で示している。なお、プレイヤDと所定の関係として登録されているEについても、プレイ情報を取得するようにしてもよい。
【0065】
付与確率設定部255は、
図4や
図5で示した特典付与条件およびプレイ情報に基づいて特典を付与する確率を設定する。プレイヤは、プレイ情報が特典付与条件に一致していない場合であっても、特典が付与されるかもしれないという期待感を持つことができ、ゲームの娯楽性を高めることができる。
【0066】
図6は、端末200における処理の一例を示すフローチャートである。
図6を参照して、プレイヤAが保有する端末200における処理の一例について説明する。なお、端末200は、ゲームの進行に応じて設定されたタイミング、またはプレイヤから設定されたタイミングを、当該処理を開始するトリガとしてもよい。
【0067】
ステップS101において、条件受付部252は、プレイヤから特典付与条件を受け付ける。特典付与条件は、ゲームを最初にプレイする場合に、入力を促す通知をプレイヤに提示してもよいし、任意のタイミングで入力を受け付けるようにしてよい。
【0068】
ステップS102において、条件受付部252は、ステップS101で受け付けた特典付与条件を、特典付与条件242に格納する。
【0069】
ステップS103において、ゲーム実行部251は、プレイヤからのゲーム開始の入力を受け付けたか判断する。入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS103において、N)は、入力を受け付けたか否かの判断を繰り返す。
【0070】
入力を受け付けたと判断した場合(ステップS103において、Y)は、処理はステップS104に進む。
【0071】
ステップS104において、プレイ情報取得部253は、プレイ情報を取得する。例えば、位置情報取得部235から端末200の位置情報を取得する。また、ゲーム開始の入力を受け付けた日時を取得し、プレイヤAのプレイ情報として、位置情報と日時とをサーバ100に送信する。また、プレイ情報取得部253は、特典付与条件242に格納された特典付与条件から、ゲームに参加するプレイヤとして設定されているプレイヤのプレイ情報をサーバ100から取得する。
【0072】
ステップS105において、付与確率設定部255は、ステップS104において取得したプレイ情報による特典付与条件の充足率を算出し、付与確率を設定する。特典付与条件のどのような項目に基づいて充足率を算出するかは、ゲーム開発者やプレイヤが任意に設定することができる。
【0073】
ステップS106において、特典付与部254は、ステップS105において付与確率設定部255が設定した確率に従って、プレイヤに特典を付与する。プレイヤに付与された特典は、例えば、ゲーム情報241に記憶される。また、プレイヤAとともにゲームに参加している他のプレイヤに対しても特典を付与した場合は、通信部210を介してその旨をサーバ100に通知する。
【0074】
ステップS107において、ゲーム実行部251は、プレイヤの入力にしたがってゲーム処理を実行する。
【0075】
以上のようにして、端末200における処理が実行される。なお、プレイの度に毎回プレイヤから特典付与条件を受け付けるのではなく、いったん受け付けると、所定の期間は、当該特典付与条件が維持されて、ゲームが実行されるようにしてもよい。または、ゲームプレイが所定の回数行われるまでは、当該特典付与条件が維持されるようにしてもよい。これにより、いつも同じ条件で特典付与されたいプレイヤが特典付与条件を入力する煩わしさを感じさせないようにすることができる。
【0076】
また、特典付与条件に対し、当該条件を受け付けてから所定の期間経過(または所定回数のプレイ)をしないと、新たに受け付けることができないように時間制限を設けてもよい。これにより、例えば、所定の期間一定の生活リズムで行動したいプレイヤに対し、特典付与条件の変更に時間制限を設け、当該条件を所定の期間継続して達成するように促すことで、その生活リズムを維持するモチベーションを与えることができる。
【0077】
なお、プレイヤから受け付けた特典付与条件は、端末200にインストールされた他のゲームにおいても使用してもよい。例えば、プレイヤから特典付与条件受け付けた端末200は、当該特典付与条件をゲームサーバ100にアップロードする。ゲームサーバ100は、プレイヤごとに特典付与条件を管理し、他のゲームを実行する端末200からの要求に応じて、特典付与条件を送信する。これにより、プレイヤは、他のゲームにおいても特典付与の楽しみを享受することができる。
【0078】
(効果の説明)
上述したように、本実施形態では、特典付与条件に基づいてプレイヤに特典が付与されるゲームにおいて、ゲームのプレイヤから特典付与条件を受け付け、特典付与条件およびプレイ情報に基づいて、プレイヤに特典を付与する。プレイヤ自身が設定した特典付与条件を達成させることでプレイヤに満足感を与えるとともに、ゲームの娯楽性を高めることができる。
【0079】
また、本実施形態では、プレイ情報による特典付与条件の充足率に応じて、特典をプレイヤに付与する確率を可変に設定し、設定された確率に基づいて特典を付与する。プレイヤは、特典付与条件が満たされなかったとしても、特典が付与される期待感を持つことができ、ゲームの娯楽性を高めることができる。
【0080】
また、本実施形態では、特典付与条件にプレイヤがゲームをプレイする場所に関する情報を含める。これにより、プレイヤに対して、様々な場所でプレイする楽しみを与えることができる。
【0081】
また、本実施形態では、ゲームに参加する複数のプレイヤに関する情報を特典付与条件に含ませ、プレイヤがそろえば特典を付与する。これにより、仲間でプレイする楽しみを与えることができる。
【0082】
また、本実施形態では、特典付与条件に含まれる、ゲームに参加するプレイヤに代わって、当該プレイヤと所定の関係(フレンドなどの友人関係等)にあるプレイヤをゲームに参加させることでも、特典付与条件を満たすと判断し、特典を付与する。これにより、ゲームに参加できないプレイヤについて、友人間での助け合いで特典付与条件を満たすことができるという満足感を与えることができる。
【0083】
<実施形態1の変形例1>
実施形態1の変形例1において、端末200は、予め記憶部240に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、ゲームをプレイさせる構成である。端末200が記憶するゲームプログラムは、記録媒体等を介して、更新することができる構成であってもよい。これにより、プレイヤは、ネットワークを介してゲームサーバと接続されない環境下であっても、育成ゲームを楽しむことができる。
【0084】
<実施形態1の変形例2>
実施形態1の変形例2において、ゲームサーバ100は、ゲームの進行処理を実行するサーバ装置であって、端末200から特典付与条件やプレイ情報を取得し、プレイヤに特典を付与する構成である。すなわち、端末200が行うゲーム処理や、特典付与に関する処理は、ゲームサーバ100が行い、端末200は、プレイ情報をゲームサーバ100に送信する構成である。
【0085】
端末200は、ゲームサーバ100からゲーム進行の処理結果を受信し、プレイヤに提示する。なお、確率付与に関する処理は、端末200における処理と同様であるため、説明は省略する。これにより、プレイヤは、ゲームサーバ100にアクセスすることで、ゲームを楽しむことができる。
【0086】
<実施形態2>
実施形態1は、プレイヤから特典付与条件を受け付けるものであった。一方、実施形態2では、条件設定部がプレイヤの行動履歴に基づいて特典付与条件を設定する。これにより、プレイヤのライフスタイル(よくいく場所やよくゲームをプレイする時間帯等)に合わせた特典付与条件を設定するため、プレイヤ自身が特典付与条件を入力する手間を低減することができる。
【0087】
図7は、本実施形態に係る端末300の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。実施形態1に係る端末200と共通の構成要素については同一の符号が付されており、以下では、端末200と異なる構成要素についてのみ説明する。
【0088】
端末300は、端末200の記憶部240および処理部250に代えて、記憶部340および処理部350を備える。
【0089】
記憶部340は、ゲーム情報241と、特典付与条件242と、プレイ情報243とに加え、行動履歴344を含む。
【0090】
また、処理部350は、ゲーム実行部251と、条件受付部252と、プレイ情報取得部253と、特典付与部254と、付与確率設定部255とに加え、行動履歴取得部356と、条件設定部357とを含む。
【0091】
行動履歴取得部356は、定期的に、端末300の位置情報や、端末300におけるアプリケーションの利用履歴、Web閲覧履歴に関する情報を行動履歴として取得し、記憶部340の行動履歴344に格納する。例えば、行動履歴取得部356は、位置情報取得部235から所定の時間間隔で位置情報を取得し、滞在している時間帯や時間長から、プレイヤの自宅や職場、学校等を推測してもよい。また、行動履歴取得部356は、プレイヤが閲覧しているWebサイトの履歴から、プレイヤの趣味や興味を推測してもよい。
【0092】
条件設定部357は、行動履歴に基づいて特典付与条件を設定する。例えば、プレイヤがよくゲームをする場所や時間帯を行動履歴に基づいてプレイヤにとって都合のよい条件を算出し、特典付与条件として設定する。また、予め記憶部340に格納された条件のうち、行動履歴に基づいてプレイヤにとって都合のよい条件を特典付与条件として設定する。例えば、プレイヤがよくゲームをプレイする場所、時間等は、プレイヤにとってゲームをプレイするには都合がよい条件であることが推測できる。そこで、プレイヤがゲームプレイを飽きないように、プレイヤがよくゲームプレイする場所や時間等の行動履歴に基づいて特典付与条件を設定し、普段のゲームプレイに特典付与の楽しみを与えることで、継続的にプレイするモチベーションの向上につなげることができる。条件受付部252は、条件設定部357が設定した特典付与条件を、プレイヤが入力した特典付与条件として受け付け、特典付与条件242に格納する。
【0093】
また、条件設定部357は、行動履歴取得部356が取得した行動履歴から分類される属性に基づいて、特典付与条件を設定するようにしてもよい。すなわち、行動履歴からプレイヤの特徴を分析し、属性に分類する。条件設定部357は、例えば、プレイヤの行動履歴から、プレイヤをヘビープレイヤまたはライトプレイヤに分類し、属性に応じた特典付与条件を設定する。この場合、ヘビープレイヤには、プレイ時間の長い特典付与条件を設定し、ライトプレイヤには、プレイ時間の短い特典付与条件を設定するようにしてもよい。各属性に適した特典付与条件を設定することにより、プレイヤに条件達成の適度な満足感を与え、継続的にプレイするモチベーションの向上につなげることができる。
【0094】
<実施形態3>
実施形態2では、プレイヤの行動履歴に基づいて特典付与条件を設定した。実施形態3では、プレイヤの位置情報やプレイする時間などの行動履歴に代えて、ゲーム以外の、プレイヤの端末にインストールされた他のアプリケーションと連動し、当該他のアプリケーションにおいてプレイヤが入力した情報に基づいて特典付与条件を設定するようにしてもよい。例えば、他のアプリケーションにおいてプレイヤが入力する情報から、プレイヤがよく行く場所や余暇時間などを推測し、特典付与条件として設定する。より具体的には、カレンダーアプリケーションからユーザが入力したスケジュールや、乗り換え案内アプリケーションからユーザが入力した乗り換え情報(駅名や出発/到着時刻等)などを取得し、プレイヤがよく行く場所などを推定して、特典付与条件を設定する。他のアプリケーションからプレイヤが入力した情報を取得するため、プレイヤの都合のよい条件を精度よく推測し、特典付与条件として設定することができる。
【0095】
上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0096】
また、上記実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。
【0097】
本サーバを実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【符号の説明】
【0098】
1 ゲームシステム、100 ゲームサーバ、200,300 端末、110,210 通信部、120,240,340 記憶部、130,250,350 処理部、220 入力部、230 出力部、235 位置情報取得部
【手続補正書】
【提出日】2023-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
プレイヤから、前記ゲームにおける特典付与の条件として前記ゲームの参加予定プレイヤに関する情報の指定を受け付けるステップと、
前記参加予定プレイヤから、前記ゲームへの他のプレイヤの紹介を受け付け、当該他のプレイヤを前記ゲームの参加予定プレイヤに加えるステップと、
前記ゲームをプレイする状況に関するプレイ情報として、前記ゲームに参加した参加プレイヤに関する情報を取得するステップと、
前記参加プレイヤに関する情報として、指定された前記参加予定プレイヤに関する情報を含まなくても、前記他のプレイヤに関する情報を含んでいる場合、前記ゲームに参加したプレイヤに特典を付与するステップと、
を実行させるゲームプログラム。
【請求項2】
前記プレイ情報による前記特典付与の条件の充足率に応じて、前記特典をプレイヤに付与する確率を可変に設定するステップを前記プロセッサに実行させ、
前記特典を付与するステップにおいて、前記設定された確率に基づいて前記ゲームに参加したプレイヤに特典を付与する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記受け付けるステップにおいて、複数の参加予定プレイヤに関する情報の指定を受け付け、
前記特典を付与するステップにおいて、前記参加プレイヤに関する情報として、指定された複数の前記参加予定プレイヤのうちいずれかの参加予定プレイヤに関する情報を含まなくても、当該参加予定プレイヤから紹介された他のプレイヤに関する情報を含んでいる場合、前記ゲームに参加したプレイヤに特典を付与する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記特典を付与するステップにおいて、前記ゲームに参加しなかった、指定された前記参加予定プレイヤにも前記特典を付与する、請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項5】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明において実行されるすべてのステップを実行する方法。
【請求項6】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明において実行されるすべてのステップを実行する情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項4のいずれかに係る発明において実行されるすべてのステップを実行する手段を備えるゲームシステム。