(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118842
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20230818BHJP
G06Q 20/06 20120101ALI20230818BHJP
【FI】
G06Q20/38 310
G06Q20/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023109867
(22)【出願日】2023-07-04
(62)【分割の表示】P 2021104888の分割
【原出願日】2018-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】518018920
【氏名又は名称】SocialGood株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼岡 壮一郎
(57)【要約】
【課題】仮想通貨を活用して、ユーザの経済活動を支援することができる情報処理装置等を提供する。
【解決手段】本発明は、仮想通貨をユーザに付与可能な情報処理装置1であって、ユーザの所定のサービスに関する情報を取得する情報取得部と、商品又はサービスの購入額に応じた利用料に関する情報を取得する利用料取得部と、前記利用料取得部が取得する利用料に関する情報を用いて、仮想通貨を取得する通貨取得部と、前記通貨取得部が取得した前記仮想通貨のうち前記サービスに応じた数量の仮想通貨を前記ユーザに付与する付与部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想通貨をユーザに付与可能な情報処理装置であって、
ユーザの所定のサービスに関する情報を取得する情報取得部と、
商品又はサービスの購入額に応じた利用料に関する情報を取得する利用料取得部と、
前記利用料取得部が取得する利用料に関する情報を用いて、仮想通貨を取得する通貨取得部と、
前記通貨取得部が取得した前記仮想通貨のうち前記サービスに応じた数量の仮想通貨を前記ユーザに付与する付与部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザの前記仮想通貨の保有情報を取得する保有情報取得部と、
前記保有情報に基づき、前記ユーザが所定数以上の前記仮想通貨を保有しているか否かを判定する判定部と、を有し、
前記付与部は、所定数以上の前記仮想通貨を保有していると判定した場合、前記仮想通貨を前記ユーザに付与する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理装置は、前記ユーザに付与する仮想通貨量と前記ユーザのサービスに応じた情報の少なくとも一部を所定の端末に表示する制御を行う、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記利用料取得部が取得する利用料の一部を原資に前記仮想通貨の発行元又は前記仮想通貨の保有者から前記仮想通貨を購入し、前記付与部により付与する仮想通貨を調達する処理を実行する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記付与部により前記仮想通貨を付与する際に、前記仮想通貨が足らないと判定した場合、前記仮想通貨の発行総量の上限を超えない範囲で新たに仮想通貨を発行し、前記付与部により前記仮想通貨を付与する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通貨取得部は、前記ユーザの前記仮想通貨の保有情報に基づいて、前記取得する仮想通貨の量を算出する、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記仮想通貨の保有情報は、前記ユーザの前記仮想通貨の保有量及び保有期間の少なくとも一方の情報を含み、
前記通貨取得部は、前記ユーザの前記仮想通貨の保有量及び保有期間に基づいて、前記取得する仮想通貨の量を算出する、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記仮想通貨が複数のノードに分散して管理されている場合、トランザクションデータを参照して、前記ユーザが保有する仮想通貨の保有情報を取得する、請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記保有情報取得部は、前記ユーザの前記仮想通貨の保有期間及び保有量を示す保有情報を取得し、
前記通貨取得部は、前記利用料を用いて、前記サービスに関する情報と、前記保有期間及び保有量とに応じた数量の前記仮想通貨を取得する、請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
仮想通貨をユーザに付与可能な情報処理方法であって、
ユーザの所定のサービスに関する情報を取得し、
商品又はサービスの購入額に応じた利用料に関する情報を取得し、
前記利用料取得部が取得する利用料に関する情報を用いて、仮想通貨を取得し、
前記通貨取得部が取得した前記仮想通貨のうち前記サービスに応じた数量の仮想通貨を前記ユーザに付与する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ブロックチェーン技術を背景とした仮想通貨への関心が高まっており、仮想通貨を活用した様々なサービス手法が提案されている。例えば特許文献1では、実店舗で商品を購入する場合に、仮想通貨による決済を受け付け、購入された商品をユーザの自宅まで配送するよう配送者に通知する情報処理装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係る発明は仮想通貨により購入された商品をユーザ宛に配送するのみで、購入された商品等に応じたインセンティブを仮想通貨により与えるに至っていない。
【0005】
一つの側面では、仮想通貨を活用して、ユーザによる商品等の購入を支援することができる情報処理装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の第1の態様は、仮想通貨をユーザに付与可能な情報処理装置であって、ユーザの所定のサービスに関する情報を取得する情報取得部と、商品又はサービスの購入額に応じた利用料に関する情報を取得する利用料取得部と、前記利用料取得部が取得する利用料に関する情報を用いて、仮想通貨を取得する通貨取得部と、前記通貨取得部が取得した前記仮想通貨のうち前記サービスに応じた数量の仮想通貨を前記ユーザに付与する付与部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
(2)上記(1)において、前記ユーザの前記仮想通貨の保有情報を取得する保有情報取得部と、前記保有情報に基づき、前記ユーザが所定数以上の前記仮想通貨を保有しているか否かを判定する判定部と、を有し、前記付与部は、所定数以上の前記仮想通貨を保有していると判定した場合、前記仮想通貨を前記ユーザに付与する。
【0008】
(3)上記(1)又は(2)において、前記情報処理装置は、前記ユーザに付与する仮想通貨量と前記ユーザのサービスに応じた情報の少なくとも一部を所定の端末に表示する制御を行う。
【0009】
(4)上記(1)から(3)のいずれか1において、前記情報処理装置は、前記利用料取得部が取得する利用料の一部を原資に前記仮想通貨の発行元又は前記仮想通貨の保有者から前記仮想通貨を購入し、前記付与部により付与する仮想通貨を調達する処理を実行する。
【0010】
(5)上記(1)から(4)のいずれか1において、前記情報処理装置は、前記付与部により前記仮想通貨を付与する際に、前記仮想通貨が足らないと判定した場合、前記仮想通貨の発行総量の上限を超えない範囲で新たに仮想通貨を発行し、前記付与部により前記仮想通貨を付与する。
【0011】
(6)上記(2)から(5)のいずれか1において、前記通貨取得部は、前記ユーザの前記仮想通貨の保有情報に基づいて、前記取得する仮想通貨の量を算出する。
【0012】
(7)上記(2)から(6)のいずれか1において、前記仮想通貨の保有情報は、前記ユーザの前記仮想通貨の保有量及び保有期間の少なくとも一方の情報を含み、前記通貨取得部は、前記ユーザの前記仮想通貨の保有量及び保有期間に基づいて、前記取得する仮想通貨の量を算出する。
【0013】
(8)上記(2)から(7)のいずれか1において、前記仮想通貨が複数のノードに分散して管理されている場合、トランザクションデータを参照して、前記ユーザが保有する仮想通貨の保有情報を取得する。
【0014】
(9)上記(2)から(8)のいずれか1において、前記保有情報取得部は、前記ユーザの前記仮想通貨の保有期間及び保有量を示す保有情報を取得し、前記通貨取得部は、前記利用料を用いて、前記サービスに関する情報と、前記保有期間及び保有量とに応じた数量の前記仮想通貨を取得する。
【0015】
(10)本発明の第2の態様は、仮想通貨をユーザに付与可能な情報処理方法であって、ユーザの所定のサービスに関する情報を取得し、商品又はサービスの購入額に応じた利用料に関する情報を取得し、前記利用料取得部が取得する利用料に関する情報を用いて、仮想通貨を取得し、前記通貨取得部が取得した前記仮想通貨のうち前記サービスに応じた数量の仮想通貨を前記ユーザに付与する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理方法を提供する。
【0016】
(11)本発明の第3の態様は、仮想通貨を保有するユーザが購入した商品又はサービスに関する購入情報を取得する購入情報取得部と、前記商品又はサービスの提供元から、該商品又はサービスの購入額に応じた手数料を取得する手数料取得部と、前記手数料を用いて、前記購入情報に応じた数量の前記仮想通貨を取得する通貨取得部と、取得した前記仮想通貨を前記ユーザに付与する付与部とを備えることを特徴とする情報処理装置を提供する。
【0017】
(12)上記(11)において、前記通貨取得部は、前記仮想通貨の発行元、又は前記仮想通貨の保有者に対し、前記手数料に基づく前記仮想通貨の購買要求を出力し、前記発行元又は保有者から前記仮想通貨を取得する。
【0018】
(13)上記(11)又は(12)において、前記ユーザの前記仮想通貨の保有状況を示す保有情報を取得する保有情報取得部と、該保有情報に基づき、前記ユーザが所定数以上の前記仮想通貨を保有しているか否かを判定する判定部とを備え、所定数以上の前記仮想通貨を保有していると判定した場合、前記付与部は前記仮想通貨を付与する。
【0019】
(14)上記(13)において、前記付与部は、前記保有情報に応じた数量の前記仮想通貨を付与する。
【0020】
(15)上記(11)から(14)において、前記ユーザに付与する前記仮想通貨のうち、一部の前記仮想通貨を抽出する抽出部と、抽出した前記仮想通貨を、所定の送信先に対して送信する送信部とを備える。
【0021】
(16)上記(15)において、前記送信先は、前記仮想通貨を寄贈する寄贈先であり、前記購入情報を記憶する購入情報記憶部と、該購入情報記憶部を参照して、前記ユーザの購入履歴に基づき、前記仮想通貨を送信する複数の前記寄贈先と、該寄贈先夫々へ送信する前記仮想通貨の配分とを決定する決定部とを備え、前記送信部は、前記決定部が決定した前記配分に従い、前記寄贈先夫々に前記仮想通貨を送信する。
【0022】
(17)上記(16)において、ネットワーク上に投稿する投稿情報を生成するための、前記商品、サービス、又は寄贈先に関連する投稿素材を記憶する素材記憶部と、前記購入情報が示す前記ユーザが購入した前記商品若しくはサービス、又は前記決定部が決定した前記寄贈先に基づき、前記投稿素材の候補を前記ユーザ宛に出力する素材出力部と、前記ユーザから前記投稿素材の選択を受け付ける選択部と、選択された前記投稿素材を用いて前記投稿情報を生成し、ネットワーク上に出力する投稿出力部とを備える。
【0023】
(18)本発明の第4の態様は、仮想通貨を保有するユーザが購入した商品又はサービスに関する購入情報を取得し、前記商品又はサービスの提供元から、該商品又はサービスの購入額に応じた手数料を取得し、前記手数料を用いて、前記購入情報に応じた数量の前記仮想通貨を取得し、取得した前記仮想通貨を前記ユーザに付与する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理方法を提供する。
【0024】
(19)本発明の第5の態様は、ユーザが入金した入金額に応じて、仮想通貨の提供元から該仮想通貨を取得し、前記ユーザが購入した商品又はサービスに関する購入情報を前記提供元に出力し、該購入情報に応じた数量の前記仮想通貨を前記提供元から取得する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムを影響する。
【0025】
(20)上記(19)において、前記購入情報が記述された媒体を撮像した撮像画像を取得し、該撮像画像に関する情報を前記提供元に出力する。
【0026】
(21)上記(19)又は(20)において、前記購入情報に応じて取得した前記仮想通貨の数量と、該仮想通貨の一部を寄贈した寄贈先、及び該寄贈先に寄贈された前記仮想通貨の数量とを表示する。
【0027】
(22)上記(21)において、ネットワーク上に投稿する投稿情報を生成するための、前記商品、サービス、又は寄贈先に関連する投稿素材の候補を前記提供元から取得し、前記投稿素材の候補を表示し、前記投稿素材の選択を受け付け、選択された前記投稿素材を用いて前記投稿情報を生成し、ネットワーク上に出力するよう、前記提供元に要求する。
【0028】
(23)本発明の第6の態様は、ユーザが入金した入金額に応じて、仮想通貨の提供元から該仮想通貨を取得し、前記ユーザが購入した商品又はサービスに関する購入情報に応じた数量の前記仮想通貨を前記提供元から取得する、処理を第1コンピュータに実行させる第1プログラムを前記第1コンピュータにインストールさせるべく送信し、前記ユーザから商品又はサービスの購入要求を受け付け、該購入要求を受け付けた場合、前記購入情報を前記提供元に出力し、該購入情報に応じて前記第1コンピュータに付与される前記仮想通貨の数量を示す通知を取得し、該通知を前記ユーザに対して出力する、処理を第2コンピュータに実行させる第2のプログラムを、前記第2コンピュータにインストールさせるべく送信し、前記第1コンピュータ及び第2コンピュータにより構成される仮想通貨取引システムを製造する製造方法を提供する。
(24)上記(23)において、前記第2のプログラムは、前記購入要求を受け付けた場合、前記ユーザが所定数以上の前記仮想通貨を保有しているか否かを判定し、所定数以上の前記仮想通貨を保有していると判定した場合、前記購入情報を前記提供元に出力して前記通知を取得する。
【発明の効果】
【0029】
一つの側面では、仮想通貨を活用して、ユーザによる商品等の購入を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】仮想通貨取引システムの構成例を示す模式図である。
【
図2】サーバ及び端末の構成例を示すブロック図である。
【
図3】ユーザDB、加盟店DB及び寄贈先DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
【
図5】トークンバック処理及び寄贈処理を説明するための説明図である。
【
図6】トークンバック画面の一例を示す説明図である。
【
図8】トークン付与処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図9】トークン取得処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図11】端末における画面遷移を説明するための説明図である。
【
図12】実施の形態2に係るトークン付与処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、仮想通貨取引システムの構成例を示す模式図である。本実施の形態では、ユーザの実購買状況に応じて当該ユーザに仮想通貨を付与する仮想通貨取引システムについて説明する。仮想通貨取引システムは、情報処理装置1、端末装置2、及び発行サーバ3を含む。各装置は、インターネット等のネットワークNを介して相互に通信接続されている。
【0032】
情報処理装置1は、種々の情報処理、情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバ装置、パーソナルコンピュータ等である。本実施の形態で情報処理装置1はサーバ装置であるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。サーバ1は、ユーザからの入金を受け付けて仮想通貨を販売するオペレータ(販売所)として機能し、入金額に応じた仮想通貨を端末装置2に送信する。本実施の形態でサーバ1は、発行サーバ3が発行する本システム独自の仮想通貨(トークン)をユーザに販売する。同時に、サーバ1は、所定の加盟店においてユーザが商品又はサービスを購入した際の購入情報を収集し、ユーザが加盟店でショッピングを行った特典として、購入額に応じたトークンをキャッシュバックとして新たに付与するトークンバックサービスを提供する。本サービスの具体的な内容について、詳しくは後述する。
【0033】
端末装置2は、ユーザが所有する情報処理端末であり、例えばスマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等である。以下では簡潔のため、端末装置2を端末2と読み替える。端末2には、サーバ1が提供するアプリケーションプログラム、例えば仮想通貨のウォレットとして機能するアプリケーションプログラムがインストールされている。ユーザは当該ウォレットにより仮想通貨を保有する。
【0034】
なお、ユーザの端末2にウォレットとして機能するアプリケーションプログラムをインストールしてローカル端末で仮想通貨(トークン)を保有する形態だけでなく、サーバ1等がWeb上で提供するオンライン口座にてユーザが保有する仮想通貨を管理する形態も、本実施の形態に含まれ得る。すなわち、仮想通貨の格納場所はローカル端末に限定されず、クラウド上のサーバ装置であってもよい。
【0035】
発行サーバ3は、トークンを発行する発行元として機能するサーバ装置であり、サーバ1から送金を受け付けて、送金額に応じたトークンをサーバ1に送信する。サーバ1は、発行サーバ3から購入したトークンをユーザに配布する。
【0036】
図2は、サーバ1及び端末2の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、主記憶部12、通信部13、及び補助記憶部14を備える。
制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を有し、補助記憶部14に記憶されたプログラムP1を読み出して実行することにより、サーバ1に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の一時記憶領域であり、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。通信部13は、通信に関する処理を行うための処理回路等を含み、端末2等と情報の送受信を行う。
【0037】
補助記憶部14は大容量メモリ、ハードディスク等であり、制御部11が処理を実行するために必要なプログラムP1、その他のデータを記憶している。また、補助記憶部14は、ユーザDB141、加盟店DB142、及び寄贈先DB143を記憶している。ユーザDB141は、各ユーザの情報を格納するデータベースである。加盟店DB142は、各加盟店の情報を格納するデータベースである。寄贈先DB143は、ユーザがトークンを寄贈可能な寄贈先に関する情報を格納するデータベースである。トークンの寄贈について、詳しくは後述する。
【0038】
なお、補助記憶部14はサーバ1に接続された外部記憶装置であってもよい。また、サーバ1は複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであってもよく、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。
【0039】
また、本実施の形態においてサーバ1は上記の構成に限られず、例えば可搬型記憶媒体に記憶された情報を読み取る読取部等を含んでもよい。
【0040】
端末2は、制御部21、主記憶部22、通信部23、表示部24、入力部25、撮像部26、補助記憶部27を備える。
制御部21は、一又は複数のCPU、MPU等の演算処理装置を有し、補助記憶部27に記憶されたプログラムP2を読み出して実行することにより、端末2に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。主記憶部22は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の一時記憶領域であり、制御部21が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。通信部23は、通信を行うためのアンテナ、処理回路等を含み、サーバ1等と情報の送受信を行う。表示部24は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置であり、制御部21から与えられた画像を表示する。入力部25は、例えばタッチパネル、メカニカルキー等の操作部品であり、ユーザからの操作入力を受け付ける。撮像部26は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等の撮像機構であり、ユーザによる操作入力に従って画像の撮像を行う。
【0041】
補助記憶部27は、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリであり、制御部21が処理を実行するために必要なプログラムP2、その他のデータを記憶している。また、補助記憶部27は、ユーザが保有するトークンのデータを格納するウォレット271を記憶している。ウォレット271は、仮想通貨ウォレットに係るウォレットアドレス、秘密鍵等の情報を保持している。
【0042】
図3は、ユーザDB141、加盟店DB142及び寄贈先DB143のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
ユーザDB141は、ユーザID列、ユーザ名列、ウォレットアドレス列、購入履歴列、SNS(Social Networking Service)列を含む。ユーザID列は、各ユーザを識別するためのIDを記憶している。ユーザ名列は、ユーザIDと対応付けて、ユーザの氏名を記憶している。ウォレットアドレス列は、ユーザIDと対応付けて、ユーザが所有するウォレット271のウォレットアドレスを記憶している。購入履歴列は、ユーザIDと対応付けて、ユーザが加盟店で商品又はサービスを購入した購入履歴を記憶している。購入履歴は、
図3に示すように、購入額に応じてユーザにキャッシュバックした額(トークンにより返還した額)を示すキャッシュバック履歴を含む。SNS列は、ユーザIDと対応付けて、ユーザが所持するSNSアカウントに関する情報を記憶している。
【0043】
加盟店DB142は、加盟店ID列、名称列、徴収割合列、商品列、SNS画像列、リンク列を含む。加盟店ID列は、各加盟店を識別するためのIDを記憶している。名称列は、加盟店IDと対応付けて、加盟店の名称を記憶している。徴収割合列は、加盟店IDと対応付けて、ユーザが加盟店で商品又はサービスを購入した場合に、購入額に応じて加盟店から徴収する手数料の徴収割合を記憶している。商品列は、加盟店IDと対応付けて、加盟店で提供する商品(又はサービス)に関する情報を記憶している。SNS画像列は、加盟店ID及び商品と対応付けて、各商品に関連するSNS投稿用の画像データを記憶している。リンク列は、加盟店IDと対応付けて、加盟店に関連するWebページへ遷移するためのリンクアドレスを記憶している。当該ハイパーリンクは、例えば加盟店のホームページへ遷移するためのアドレスである。
【0044】
寄贈先DB143は、寄贈先ID列、名称列、ウォレットアドレス列、SNS画像列、リンク列を含む。寄贈先ID列は、各寄贈先を識別するためのIDを記憶している。名称列は、寄贈先IDと対応付けて、寄贈先の名称(例えば施設名、団体名等)を記憶している。ウォレットアドレス列は、寄贈先IDと対応付けて、寄贈先がユーザからのトークンの寄贈を受けるためのウォレットアドレスを記憶している。SNS画像列は、寄贈先ID列と対応付けて、寄贈先に関連するSNS投稿用の画像データを記憶している。リンク列は、寄贈先IDと対応付けて、寄贈先に関連するWebページ(例えばホームページ)へのリンクアドレスを記憶している。
【0045】
なお、寄贈先DB143に記憶されているSNS投稿用画像、リンク等の登録及び更新は、例えば本システムの管理者が行ってもよく、寄贈先である各種施設、団体が行ってもよい。
【0046】
図4は、実施の形態1の概要を示す説明図である。
図5は、トークンバック処理及び寄贈処理を説明するための説明図である。
図4では、ユーザが加盟店で商品を購入した場合にキャッシュバック相当のトークンを付与すると共に、付与するトークンの一部を所定の寄贈先に寄贈する様子を図示している。
図5では、トークンバック処理と、寄贈処理との具体的な処理内容を概念的に図示している。
【0047】
まず
図4に基づき、本実施の形態の概要について説明する。既に述べたように、本システムでは発行サーバ3が発行する独自通貨(トークン)を取り扱う。例えば発行サーバ3は、ICO(Initial Coin Offering)を実施し、自らが生成したトークンの全部又は一部を販売する。例えば発行サーバ3は、当該トークンを一般のユーザ(
図4に示す「Token Holder」)に販売すると共に、トークン販売のオペレータ(提供元)として機能するサーバ1に販売する。
【0048】
なお、ICOを実施する場合、発行サーバ3はトークンの発行総量の上限を定めた上で、当該発行総量の一部に相当するトークンを市場に供給する。例えばトークンの発行総量が1万枚である場合、発行サーバ3は、ICOの段階では発行総量の1割に相当する1000枚のトークンを供給する。後述するようにサーバ1からトークンの新規購買要求を受け付けた場合、発行サーバ3は、発行総量の上限(1万枚)を満たす範囲で新規にトークンを発行し、サーバ1へ送信(販売)する。
【0049】
サーバ1は、ユーザからの入金を受け付けてトークンを販売する。サーバ1は、入金額に応じたトークンを発行サーバ3から取得(購入)し、ユーザが所有するウォレットアドレス宛に送信(送金)する。送信されたトークンは、端末2内のウォレット271に格納される。これにより、ユーザはトークンを保有する保有者となる。
【0050】
なお、本実施の形態ではサーバ1が端末2にトークンを送信(送金)するものとして説明するが、サーバ1はトークンの取引所、両替所等(不図示)と端末2との間の通信を仲介するのみで、端末2はサーバ1ではなく取引所等からトークンを取得するようにしてもよい。つまりサーバ1は、入金額に応じてユーザにトークンが付与されるようオペレーティング可能であればよく、自ら入金を受け付け、トークンを販売(送信)せずともよい。
【0051】
ここで、トークンを保有するユーザは、加盟店でショッピングを行った場合、商品等の購入額に応じたトークンの譲渡、つまりトークンによるキャッシュバック(トークンバック)を受けることができる。加盟店は、本システムに係るトークンバックサービスに加盟する一又は複数の店舗であり、ユーザに商品又はサービスを提供する提供元である。なお、商品等の提供元は実店舗である必要はなく、後述する実施の形態2のように、インターネット上で商品を販売するECサイト等であってもよい。
【0052】
キャッシュバック相当のトークンをユーザに付与する処理について、詳述する。まずユーザは、加盟店で商品等を購入する。商品等の購入は上述のトークンを利用したものであってもよいが、当該トークン以外の決済手段(例えば法定通貨)に依るものとすると好適である。
【0053】
商品等を購入した場合、加盟店でショッピングを行ったことをサーバ1に証明するため、ユーザは端末2を操作し、領収書、レシート等の紙媒体を撮像し、撮像画像をサーバ1に送信する。なお、ショッピングを行ったことを証明する手段は領収書等の撮像に限定されない。例えば端末2は、レシートに印字された所定のQRコード(登録商標)を読み取って商品等の購入情報を取得し、サーバ1に転送するようにしてもよい。
【0054】
端末2から撮像画像を取得した場合、サーバ1は画像認識を行い、ユーザが購入した商品、購入額、購入日時等の情報を抽出(取得)する。なお、サーバ1は、抽出した購入情報をユーザDB141に記憶し、購入履歴を蓄積する。
なお、上記ではサーバ1が画像認識を行うものとしたが、端末2が画像認識を行って認識結果をサーバ1に送信するようにしてもよい。つまりサーバ1は、領収書等を撮像した画像に関する情報を取得可能であればよく、取得する情報は画像そのものでもよく、画像から認識した購入情報の認識結果であってもよい。
【0055】
サーバ1は、撮像画像から抽出した商品等の購入額から、ユーザに付与するキャッシュバック相当のトークン量を算出する。例えばサーバ1は、商品等の購入額以外に、ユーザが保有するトークンの保有情報に基づいてトークン量を算出する。
【0056】
保有情報は、ユーザによるトークンの保有状況を示す情報であり、例えばトークンを売却せずに継続して保有している保有期間、ウォレット271に保有しているトークンの保有量などである。本実施の形態でサーバ1は、トークンの保有期間及び保有量に応じて、ユーザに譲渡するトークン量を定める。
【0057】
図5に基づき、保有情報に基づきトークンバック処理について説明する。
図5では、同一の商品を購入した二名のユーザに対し、トークンの保有状況に応じて異なる数量のトークンが譲渡される様子を図示している。
図5に示す例では、「ユーザA」は、「2.000」の数量のトークンを「5年」の間保有している。また、「ユーザB」は、ユーザAよりも少ない「1.000」の数量のトークンを、ユーザAよりも短い「1年」の間保有している。
【0058】
まずサーバ1は、各ユーザのトークンの保有情報に基づき、ユーザが所定数以上のトークンを保有しているか否かを判定する。当該所定数は、例えば1枚(1.000)である。ユーザが1枚以上のトークンを保有していない場合、サーバ1は購入情報を取得しても当該ユーザをトークンバックの対象とはせず、トークンを付与しない。一方、ユーザが1枚以上のトークンを保有している場合、サーバ1はトークンを付与する。つまりサーバ1は、トークンバックの有資格者をトークンの最低保有量に基づいて定め、最低保有量以上のトークンを有するユーザに対し、トークンを付与する。
図5に示す例では、ユーザA、B共に1枚以上(1.000以上)保有しているため、両者共にトークンバックの対象となる。一方で、サーバ1は、トークンの保有量が1枚未満のユーザに対してはトークンを付与しない。トークンバックを受けるために必要な最低保有量を定めることで、当該トークンを一種の会員権として機能させる。
【0059】
なお、上記のトークンの保有量を判定する判定時点は、例えばユーザが加盟店で商品等を購入した購入時点としてもよく、購入情報(撮像画像)をサーバ1へ送信した送信時点としてもよく、後述するように、サーバ1が加盟店から手数料を取得した取得時点であってもよい。このように、ユーザがトークンバックの有資格者であるか否かを判定する判定時点は特に限定されない。
【0060】
ユーザが1枚以上のトークンを保有している場合、サーバ1は、当該ユーザに譲渡するトークン量を、商品等の購入情報に基づいて算出する。
図5の例の場合、例えばサーバ1は、50万円の商品を購入したユーザAに対し、購入額の1%に相当する「0.050」の数量のトークンを譲渡する。なお、購入額のうちどの程度の割合をキャッシュバック(トークンバック)するかは任意の設計事項であり、例えば加盟店毎、商品毎にキャッシュバック割合を定めてよい。また、例えばサーバ1は、ユーザが購入した商品等の違いに関わらず、一定額のトークンをユーザに付与するようにしてもよい。
【0061】
一方で、サーバ1は、ユーザAと同一の商品を購入したユーザBに対して、購入額の0.1%に相当する「0.005」の数量のトークンを譲渡する。ユーザBのトークンの保有量はユーザAの半分であり、保有期間は5分の1であるため、サーバ1はユーザBへのトークン譲渡量をユーザAの10分の1とする。このように、サーバ1は購入額に対して保有期間及び保有量に応じた係数を乗算し、各ユーザに対して譲渡するトークン量を算出する。
【0062】
なお、上記の算出方法は一例であって、ユーザに付与するトークン量の算出方法はこれに限定されない。例えばトークン量算出の基礎とする保有情報の一つとして、ユーザによる過去のトークン売却の有無を加えてもよい。また、トークン量算出の基礎とする情報は、商品等の購入情報、及びトークンの保有情報に限定されず、例えば後述するトークン寄贈の有無、SNSへの投稿の有無など、他の情報であってもよい。
【0063】
上述の如く、サーバ1は、トークンの保有期間が長く、保有量が多いユーザほど多くのトークンを譲渡する。これにより、ユーザにはトークンを売却せずに保有しておくインセンティブが生まれ、後述するトークンの価値上昇の一助とすることができる。
【0064】
図4に戻って説明を続ける。ユーザにトークンを付与したサーバ1は、ユーザが加盟店で商品等を購入した購入額に応じて、加盟店から手数料を取得する。当該手数料は、トークンを保有するユーザを加盟店に誘導した名目で支払われるマッチング手数料である。上述の如く、サーバ1はユーザにキャッシュバック相当のトークンを付与することで加盟店でのショッピングを促す。サーバ1は、見返りとして加盟店から手数料を徴収する。例えばサーバ1は、ユーザに付与したトークン量を法定通貨に換算した場合の金額を手数料として支払うよう、加盟店に対して通知する。加盟店は、不図示の送金手段(例えば銀行等の金融機関)を介してサーバ1に送金を行う。
【0065】
サーバ1は、ユーザが新たに加盟店でショッピングを行い、当該ユーザにトークンを譲渡する場合、加盟店から支払われた手数料を原資としてトークンを取得(購入)し、ユーザに付与する。例えばサーバ1は、発行サーバ3に対し、トークンの購買要求を送信する。例えばサーバ1は、トークンの購入数量、購入価格等の情報を発行サーバ3に送信する。
【0066】
サーバ1から購買要求を受け付けた場合、発行サーバ3は、トークンの保存(在庫)があるか否かを判定する。トークンの保存があると判定した場合、発行サーバ3は、保存してあるトークンから、サーバ1が要求した数量のトークンをサーバ1へ送信する。サーバ1はトークン取得の対価として、加盟店から徴収した手数料を発行サーバ3へ送信(送金)する。
【0067】
トークンの保存がないと判定した場合、発行サーバ3は、トークンの発行総量の上限を超えない範囲で新規にトークンを発行し、サーバ1へ送信する。例えば発行総量が1万枚で、発行サーバ3にてトークンの保存がない場合、発行サーバ3は発行数量を10%増やし、新たに1000枚のトークンを発行(生成)する。発行サーバ3は、新規に発行したトークンからサーバ1へのトークン送信(販売)を行う。
【0068】
なお、上記でサーバ1は、トークンの発行主体である発行サーバ3からトークンを調達するものとしたが、例えばトークンを保有する保有者(
図4の「Token Holder」)からトークンを調達してもよい。この場合、例えばサーバ1は、トークンの希望購入価格、希望購入数量等の情報、すなわち購買要求を不図示の仮想通貨の取引所等に出力し、トークンの売却価格等がマッチする保有者を検索して、トークンの売買を約定させる。サーバ1は、売買が約定した保有者からトークンの送信を受けるトランザクションを実行し、ユーザに付与するトークンを取得する。つまりサーバ1は、加盟店から徴収した手数料を元手にトークンを調達可能であればよく、トークンを発行元から取得しても、他のトークン保有者から取得してもよい。
【0069】
上記の処理によって、発行サーバ3の在庫から(又はトークン保有者から)新たにトークンを調達することから、トークンの価格を上昇させる作用が働く。なお、上記では過度なトークンの価値高騰を避けるため、発行済みトークンの保存がなくなった場合に新規トークンを発行しているが、発行総量を超えない限度で新規発行が行われるため、全体的に見るとトークンの価格上昇作用が働く。
【0070】
これにより、ユーザが保有するトークンの価値が上昇する。従って、ユーザはショッピングを行うことで単にトークンを得ることができるだけでなく、商品等を購入するほど自らが保有するトークンの価値上昇を期待できる。これによりユーザの購買意欲が刺激され、加盟店は売上向上を期待することができる。サーバ1は、上述の購入サイクルを持続可能に主導するオペレータとして機能し、トークンの付与、及び加盟店からの手数料徴収を行う。
【0071】
さらに本実施の形態では、サーバ1は、キャッシュバックとしてユーザに付与するトークンの一部を、所定の寄贈先に送信(送金)する寄贈処理を行う。
図5の右側に、寄贈処理の内容を概念的に図示する。例えば本システムの管理者は、自然保護団体、動物保護団体、児童支援施設、教育機関等と提携しており、各団体、施設を寄贈先としてトークンの寄贈を行う。なお、これらの団体、施設は例示であって、寄贈先は特に限定されない。各寄贈先はトークンの寄贈を受けるためのウォレットアドレスを所持しており、サーバ1は当該ウォレットアドレス宛にトークンを送信する。
【0072】
サーバ1は、ユーザに譲渡する予定のトークンの一部を抽出し、当該一部のトークンを各寄贈先に送信する。なお、キャッシュバックに相当するトークンのうち、寄贈するトークンの割合は特に限定されない。トークンを寄贈する場合、サーバ1はユーザから寄贈先の指定を受け付けてもよいが、ユーザが寄贈を希望するであろう寄贈先と、各寄贈先に寄贈するトークンの配分とを予測するアロケーション処理を行い、自動的に寄贈を行う。
【0073】
例えばサーバ1は、ユーザによる商品等の購入履歴に基づき、寄贈先及び配分を決定する。購入履歴から寄贈先及び配分を定める方法は特に限定されないが、例えばサーバ1は、購入商品の属性(例えば男性向け商品であるか、女性向け商品であるか等)と各寄贈先の属性(例えば環境保護団体であるか、教育関連団体であるか等)とを紐付けておき、ルールベースで寄贈先及び配分を決定してよい。また、例えばサーバ1は、各ユーザから手動で寄贈先及び配分の設定入力を受け付け、ある程度サンプルを蓄積した後、購入履歴に基づいてユーザ同士のマッチングを行い、購入履歴が類似するユーザと同じ寄贈先及び配分にするよう決定してよい。また、例えばサーバ1は機械学習アルゴリズムを導入し、購入履歴を入力値とし、寄贈先及び配分を出力値とする学習モデルを構築して、当該学習モデルを利用して寄贈先及び配分を決定してもよい。
【0074】
上述の処理により、サーバ1は、
図5の右側に示すように、各ユーザの購入履歴に基づいて異なる寄贈のアロケーションを生成する。例えばユーザAの場合、サーバ1は、環境保護団体及び教育機関への寄贈の比重を大きく設定する。また、ユーザBの場合、サーバ1は、教育機関及び動物保護団体への寄贈の比重を大きく設定する。
【0075】
なお、上記ではユーザの購入履歴に基づいてトークンの寄贈先及び配分を決定したが、例えばユーザの性別、年齢、職業等の属性に基づいてアロケーションを行ってもよい。つまり、サーバ1は寄贈先及び配分を自動的に決定可能であればよく、その判断基準は購入履歴に限定されない。
【0076】
図6は、トークンバック画面の一例を示す説明図である。
図6では、ユーザがキャッシュバックとして受け取ったトークンを確認可能な表示画面の一例を図示している。トークンバック画面は、トークンバックの要因となった商品等の購入情報61、付与されたトークン量を示すトークンバック62、寄贈先及び配分を示すアロケーション63のほか、SNS画像64、64、64…を含む。
【0077】
SNS画像64は、SNSへのアップロード用にサーバ1が予め用意している投稿素材であり、例えばユーザが購入した商品等の画像、又はユーザがトークンを寄贈した寄贈先に関する画像である。
図6に示すように、トークンバック画面には、購入商品をSNSにアップロードするためのSNS画像64、及び寄贈先をアップロードするためのSNS画像64が表示される。トークンバック画面を介してユーザにトークンバック等の通知を行う場合、サーバ1は併せて、商品等又は寄贈先のSNS画像64を各種データベースから検索し、複数の候補をトークンバック画面に出力する。
【0078】
端末2は、表示されているSNS画像64から、ユーザがアップロードを希望するいずれかのSNS画像64を選択する選択入力を受け付ける。SNS画像64への選択入力を受け付けた場合、例えば端末2は不図示のポップアップ画面を表示し、SNSアップロード用のコメント等の入力を受け付ける。端末2は、SNS画像64の選択内容、及びコメント等の入力内容をサーバ1に通知し、SNSに投稿する記事(投稿情報)を生成し、アップロードするよう要求する。
【0079】
図7は、SNS画面の一例を示す説明図である。サーバ1は、
図7に示す投稿記事を生成してSNS上に出力(アップロード)する。
図7AではSNS画像64において購入商品が選択された場合の画面例を、
図7Bでは寄贈先が選択された場合の画面例を示す。
【0080】
SNSに投稿される投稿記事は、例えばユーザのアカウント名、コメント、SNS画像64等のほか、リンク71を含む。リンク71は、加盟店又は寄贈先に関連するWebページへ遷移するためのハイパーリンクであり、例えば加盟店又は寄贈先のホームページへのリンクである。サーバ1は端末2での入力内容に基づき、リンク71を含む投稿記事を生成してユーザのSNSアカウントにアップロードする。これにより、加盟店又は寄贈先に関する情報がSNS上に拡散され、本システムに係るサービスへの他のユーザの参加を促すことができる。また、商品等の購入、及びトークンの寄贈を行ったユーザの社会的満足感を高め、ユーザの購買意欲、寄贈意欲を刺激することができる。
【0081】
図8は、トークン付与処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8に基づき、ユーザにトークンを付与するトークンバック処理の処理内容について説明する。なお、説明の簡潔のため、ユーザはサーバ1に既に入金を行って一定のトークンを保有しているものとして説明を行う。
端末2の制御部21は、購入情報が記述された紙媒体を撮像した撮像画像を取得し、サーバ1へ送信する(ステップS11)。当該紙媒体は、例えば領収書、レシート等である。制御部21は、ユーザによる操作に従って領収書等の撮像を行い、撮像画像をサーバ1に送信する。
【0082】
端末2から撮像画像を取得した場合、サーバ1の制御部11は当該画像に対して画像認識を行い、ユーザが購入した商品等に関する購入情報を取得する(ステップS12)。例えば制御部11は、撮像画像から商品の購入額、購入した商品、購入日時等の情報を抽出する。制御部11は、抽出した購入情報をユーザDB141に記憶する。
【0083】
また、制御部11は、ブロックチェーンに記録されているトランザクションデータを参照して、ユーザが保有するトークンの保有状況を示す保有情報を取得する(ステップS13)。保有情報は、例えばトークンの保有期間、保有量等の情報である。
【0084】
制御部11は、取得した保有情報に基づき、ユーザが所定数以上のトークンを保有しているか否かを判定する(ステップS14)。所定数以上のトークンを保有していないと判定した場合(S14:NO)、制御部11は一連の処理を終了する。
【0085】
所定数以上のトークンを保有していると判定した場合(S14:YES)、制御部11は、ステップS12で取得した購入情報と、ステップS13で取得した保有情報とに基づき、ユーザに付与するキャッシュバック相当のトークン量を算出する(ステップS15)。例えば制御部11は、商品等の購入額と、トークンの保有期間及び保有量とに基づいてキャッシュバック額を計算し、当該キャッシュバック額に相当するトークン量を算出する。なお、制御部11は、算出したキャッシュバック額をユーザDB141に記憶する。
【0086】
制御部11は、算出したトークンの一部を抽出し、当該一部のトークンを寄贈する一又は複数の寄贈先と、各寄贈先に寄贈するトークンの配分とを決定する(ステップS16)。例えば制御部11は、ユーザの過去の購入履歴に基づき、寄贈先及び配分を決定する。制御部11は、ステップS15で算出したトークンのうち、一部をユーザの端末2に、一部をステップS16で決定した各寄贈先に送信する(ステップS17)。
【0087】
サーバ1からキャッシュバック相当のトークンを取得した場合、端末2の制御部21は、サーバ1から付与された当該トークンの数量を表示部24に表示する(ステップS18)。例えば制御部21は、
図6で図示したように、ユーザに返還(付与)されたトークンの数量と、当該トークンの一部を寄贈した寄贈先及び配分と、SNSアップロード用の画像の候補であるSNS画像64、64、64…とを表示する。SNS画像64は、ユーザが購入した商品等に関連する画像、又は寄贈先に関連する画像である。
【0088】
制御部21は、ステップS18で表示したSNS画像64から、いずれかの画像を選択する選択入力を受け付ける(ステップS19)。さらに制御部21は、選択した画像と共に投稿するコメント等の入力を受け付ける(ステップS20)。制御部21は、ステップS19で選択した画像と、ステップS20で入力したコメント等に基づき、SNSに投稿する記事(投稿情報)を生成してアップロードするようサーバ1に要求する(ステップS21)。端末2からアップロード要求を受け付けた場合、サーバ1の制御部11は、ステップS19で選択した画像と、ステップS20で入力したコメント等との投稿素材を用いてSNSアップロード用の記事を生成し、SNS上にアップロードする(ステップS22)。当該記事は、ステップS19で選択された画像、ステップS20で入力されたコメント等のほか、加盟店又は寄贈先に関連するWebページへ遷移するためのリンク71を含む。制御部11は、一連の処理を終了する。
【0089】
図9は、トークン取得処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9に基づき、加盟店から手数料を徴収してトークンを取得するトークン取得処理について説明する。
サーバ1の制御部11は、例えばバッチ処理により以下の処理をスタートする。制御部11は、ユーザに付与したキャッシュバック額分の手数料を加盟店から取得(徴収)する(ステップS31)。例えば制御部11は、ユーザDB141に記憶されているキャッシュバック(トークンバック)の履歴を参照して、キャッシュバック額に応じた手数料を支払うよう加盟店に通知する。制御部11は、例えば金融機関等を経由して手数料の送金を受ける。
【0090】
制御部11は、ユーザに付与したキャッシュバック相当のトークンを、トークンの発行元(発行サーバ3)から購入する購買要求を行う(ステップS32)。そして制御部11は、発行サーバ3から、ステップS31で取得した手数料を用いてトークンを取得する(ステップS33)。すなわち制御部11は、加盟店から支払われた手数料を原資にトークンを購入する。例えば発行サーバ3は、ステップS32で購買要求を受け付けた場合、要求分のトークンの保存(在庫)があるか否かを判定する。要求分のトークンがあると判定した場合、発行サーバ3は、保存してあるトークンから要求分のトークンをサーバ1へ送信する。要求分のトークンがないと判定した場合、発行サーバ3は、発行総量の上限を超えない範囲で新規トークンを発行し、新規に発行したトークンから、サーバ1が要求した数量のトークンを送信する。制御部11は、一連の処理を終了する。
【0091】
なお、上記ではユーザに付与したトークンの一部を所定の寄贈先に寄贈することとしたが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。例えばサーバ1は、企業内での福祉目的で企業従事者にトークンを配布すると共に、業績の高い従事者に対する報奨として、他の従事者へ譲渡するトークンの一部を与えるようにしてもよい。また、例えばサーバ1は、地域振興策として特定地域でのみトークンバックを得られるトークンを販売し、ユーザに譲渡されたトークンの一部を、地域自治体の税収として自治体宛に送信するようにしてもよい。このように、サーバ1はユーザに付与するトークンの一部を所定の送信先に送信可能であればよく、その送信目的は寄贈目的でなくともよい。
【0092】
また、上記ではSNS投稿用の素材としてSNS画像64を一例に挙げたが、投稿素材は画像(静止画及び動画)に限定されず、例えばテキスト、音声データ等であってもよい。
【0093】
また、上記では説明の便宜上、サーバ1はキャッシュバック相当のトークンをユーザに付与後、加盟店から手数料を徴収(取得)して発行元サーバ3からトークンを調達(取得)するようにしているが、トークンの調達完了後、キャッシュバック相当のトークンをユーザに付与するようにしてもよい。この場合、例えばサーバ1は、ユーザによるショッピング直後は予定されているトークンバック量をトークンバック画面に表示させておき、トークンの調達完了後に改めてトークンを送信するようにすればよい。このように、ユーザに対するトークン付与、加盟店からの手数料の取得、及び発行サーバ3からのトークン取得の順番は任意の設計事項であり、各処理は前後することがあり得る。
【0094】
また、上記でサーバ1はユーザの端末2から購入情報を取得するものとしたが、加盟店から購入情報を取得するようにしてもよい。例えばサーバ1は、加盟店のPOS(Point of Sales)システムからユーザの購入履歴を取得するようにしてもよい。
【0095】
この場合、例えばサーバ1は、トークンを受け取るためのウォレットとして機能するアプリケーションプログラム(第1のプログラム、プログラムP2)をユーザ宛に配信すると共に、購入情報をサーバ1へ送信するアプリケーションプログラム(第2のプログラム)を、加盟店(商品又はサービスの提供者)宛に配信する。当該アプリケーションプログラム(第2のプログラム)は、例えば加盟店に設置された所定の端末装置、又は当該端末装置を管理するPOSサーバ等にインストールされる。当該アプリケーションプログラムは、ユーザからの商品等の購入要求を受け付け、購入情報をサーバ1へ送信する処理を、加盟店設置の端末装置、POSサーバ等のコンピュータに実行させる。さらに当該アプリケーションプログラムは、キャッシュバックされるトークン量がユーザに分かるように、ユーザに付与するトークン量を示す通知をサーバ1から取得し、当該通知(キャッシュバック相当のトークン量)を加盟店設置のディスプレイ等に表示(出力)する処理を実行させる。
【0096】
また、上述の如く、トークンを所定数以上保有するユーザに対して付与するようにするため、例えば上記のアプリケーションプログラムは、購入要求を受け付けた場合にユーザのトークン保有量が所定数以上であるか否かを判定し、ユーザが所定数以上のトークンを保有する場合のみ、購入情報をサーバ1に送信してトークンバックに係る通知を取得するようにしてもよい。この場合、上記のアプリケーションプログラムは、例えばサーバ1に対してユーザのトークン保有量を問い合わせるようにしてもよく、自らブロックチェーンを参照してユーザのトークン保有量を検索するようにしてもよい。
【0097】
以上より、本実施の形態1によれば、サーバ1はトークン(仮想通貨)を保有するユーザに対し、加盟店での商品等の購入情報に応じて、キャッシュバック相当のトークンを付与する。これにより、単純な仮想通貨による決済システムとは異なり、仮想通貨を活用して、ユーザによる商品等の購入を支援することができる。また、キャッシュバック相当のトークンは、加盟店から取得した手数料に基づいて賄われることから、持続可能な購入サイクルを支援することができる。
【0098】
また、本実施の形態1によれば、サーバ1は加盟店からの手数料を原資として、キャッシュバック相当のトークンを、発行元から、又は市場から調達する。これにより、トークンの流通量を減少させ、トークンの価値上昇を促すことができる。
【0099】
また、本実施の形態1によれば、トークンを所定数以上保有するユーザにのみ、キャッシュバック相当のトークンを付与する。トークンバックを受けるために必要な最低保有量を定めることで、当該トークンを一種の会員権として機能させ、持続可能な購入サイクルをより適切に構築することができる。
【0100】
また、本実施の形態1によれば、トークンの保有期間、保有量など、ユーザによるトークンの保有状況に応じて付与するトークンの数量を決定する。これにより、ユーザにはトークンを売却せずに保有するインセンティブが生まれ、トークンの価値上昇を期待することができる。
【0101】
また、本実施の形態1によれば、サーバ1はユーザに付与するトークンの一部を抽出し、所定の送信先(例えば寄贈先、企業内の従事者、地域自治体等)に送信する。これにより、例えば寄付(寄贈)活動、企業活動、地域振興等を支援することができ、購買支援だけではなく、持続可能な社会的支援策として仮想通貨を活用することができる。
【0102】
また、本実施の形態1によれば、ユーザの購入履歴に基づいて自動的に寄贈先及び配分を決定し、トークンを送信する。これにより、ユーザが自ら寄贈先を選ばずとも適切なアロケーションで寄贈を行うことができ、利便性を高めることができる。
【0103】
また、本実施の形態1によれば、サーバ1はSNS投稿用の素材をユーザに提示し、ユーザの選択を受けて投稿記事(投稿情報)を生成し、自動的にアップロードする。これにより、ユーザが購入した商品等、又はトークンの寄贈先等を他のユーザに周知して本サービスへの参加を促すことができると共に、ユーザの満足感を高め、さらなる購買活動、寄贈活動を促進することができる。
【0104】
(実施の形態2)
本実施の形態では、ECサイト等のECサービスによる商品購入時にトークンを付与する形態について述べる。なお、実施の形態1と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、実施の形態2の概要を示す説明図である。
図10では、ユーザがECサイトを利用して商品を購入し、購入額に応じたトークンを得る様子を概念的に図示している。ECサイトは、例えばインターネット上の仮想店舗であり、ブラウザ上で商品を提示するWebサイトである。例えばユーザは、ECサイトを介して出品者から、又はECサイトの運営会社から商品を購入し、商品の配送を受けることができる。
【0105】
本実施の形態でサーバ1はECサイトと提携しており、ECサイトを管理するECサーバ4から商品の購入情報を取得し、ECサイトを利用したユーザに対してトークンを付与する。この場合にサーバ1は、ECサイトの運営会社から手数料を取得し、当該手数料を原資としてトークンを購入し、ユーザに付与する。
【0106】
図11は、端末2における画面遷移を説明するための説明図である。
図11に基づき、ECサイトからトークンバック画面(
図6参照)へ遷移する画面遷移の工程について説明する。
端末2はまず、ECサーバ4にアクセスし、ECサイトに係るブラウザ画面を表示する。当該画面は、ECサイトに出品されている商品に関する商品情報を表示する。端末2は、ユーザによる操作入力を受け付け、ユーザが購入を希望する商品の指定入力を受け付ける。端末2は、指定された商品の購入をECサーバ4に要求する。
【0107】
購入要求を受け付けた場合、ECサーバ4は、所定の決済処理を実行し、商品の購入を確定させる。ECサーバ4は、購入が確定した商品の購入情報をサーバ1に送信する。また、ECサーバ4は、決済が終了した旨を示す終了画面(不図示)を端末2に表示させ、ショッピングが完了した旨をユーザに通知する。
【0108】
ここでECサーバ4は、終了画面において、提携するサーバ1提供のアプリケーションプログラム(プログラムP2)を起動するためのリンクを表示する。例えば
図11に示すように、ECサーバ4は、「シェアしますか」というハイパーリンク付きのテキストを終了画面に表示する。当該テキストが操作された場合、端末2はアプリケーションプログラムを起動する。例えば端末2は、
図6で例示したトークンバック画面を表示し、複数のSNS画像64、64、64…をユーザに提示する。ユーザは当該SNS画像64を選択することで、実施の形態1と同じく、SNSへの自動投稿を行うことができる。
【0109】
上述の如く、本システムは、ECサイトを介した所謂ネットショッピングにおいても実現することができる。特に本実施の形態では、ECサイトでの商品の購入完了後、終了画面にアプリケーションプログラムへのリンクを表示しておき、当該リンクへの操作をトリガとしてSNS画像64の表示画面へと遷移する。これにより、ユーザはECサイトでのショッピングからスムーズにSNSへの投稿を行うことができる。
【0110】
図12は、実施の形態2に係るトークン付与処理の一例を示すフローチャートである。
図12に基づき、実施の形態2に係るトークン付与処理の処理内容について説明する。
端末2の制御部21は、ECサーバ4にアクセスし、商品情報の出力をECサーバ4に要求する(ステップS201)。商品情報の出力要求を受け付けた場合、ECサーバ4は、商品情報を端末2に出力する(ステップS202)。
【0111】
端末2の制御部21は、ECサーバ4から出力された商品情報をブラウザ上で表示する(ステップS203)。制御部21は、ユーザから商品の購入要求に係る操作入力を受け付け、ECサーバ4に送信する(ステップS204)。
【0112】
購入要求を受信した場合、ECサーバ4は、要求された商品の購入決済を行う決済処理を実行する(ステップS205)。例えばECサーバ4は、予め登録されているユーザのクレジットカード番号などを元に、クレジット会社等を経由してユーザの銀行口座から引き落としを行う。
【0113】
ECサーバ4は、ユーザが購入した商品に関する購入情報をサーバ1へ送信する(ステップS206)。サーバ1の制御部11は、ECサーバ4から購入情報を取得し(ステップS12)、処理をステップS13に移行する。
【0114】
ECサーバ4は、決済処理が終了した旨を端末2に通知する(ステップS207)。端末2の制御部21は、ECサーバ4からの通知に基づき、決済が終了した旨を示す終了画面を表示する(ステップS208)。終了画面は、購入した商品、購入額等のほか、サーバ1提供のアプリケーションプログラム(P2)を起動し、SNS画像64の表示画面へ遷移するためのリンクを含む。制御部21は、ユーザによる操作入力に基づき、アプリケーションプログラムを起動してSNSへの投稿を行うか否かを判定する(ステップS209)。投稿を行わないと判定した場合(S209:NO)、制御部21は一連の処理を終了する。投稿を行うと判定した場合(S209:YES)、制御部21はアプリケーションプログラムを起動し、SNS画像64を含むトークンバック画面を表示する(ステップS210)。制御部21は、処理をステップS17に移行する。
【0115】
なお、上記ではECサイト(Webサイト)で商品を購入する形態について説明したが、専用のGUIアプリケーションを端末2にインストールし、当該アプリケーションのGUI画面上でECサービスを受ける形態も本実施の形態の範疇に含まれる。つまりサーバ1は、ユーザがECサービスを利用して商品を購入する場合にトークンの付与を行うことができればよく、ECサービスの形態はWebサイトに限定されない。
【0116】
以上より、本実施の形態2によれば、ECサイトを介して商品を購入するケースにも、本システムを応用することができる。
【0117】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0118】
1 サーバ(情報処理装置)
11 制御部
12 主記憶部
13 通信部
14 補助記憶部
P1 プログラム
141 ユーザDB
142 加盟店DB
143 寄贈先DB
2 端末(端末装置)
21 制御部
22 主記憶部
23 通信部
24 表示部
25 入力部
26 撮像部
27 補助記憶部
P2 プログラム
271 ウォレット
【手続補正書】
【提出日】2023-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
ユーザがトークンを付与する資格を有しているか否かを判定する判定部を備える、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザの商品の購入情報又はサービスの利用情報を取得するユーザ行動情報取得部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザのトークン保有情報を取得するトークン保有情報取得部を備える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部の判定結果に基づき、前記資格を有しているユーザに対して、トークンを送信するトークン送信部を備える、
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
制御部を備えるコンピュータにおいて実行される情報処理方法であって、
前記制御部において、ユーザがトークンを付与する資格を有しているか否かを判定する判定ステップを含む、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータが実行可能な情報処理プログラムであって、
ユーザがトークンを付与する資格を有しているか否かを判定する判定ステップを含む、
ことを特徴とする情報処理プログラム。