(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118964
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】光電子機能多層構造体及び光電子機能多層構造体を製造するための方法
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20230818BHJP
H05K 3/00 20060101ALI20230818BHJP
H05K 1/18 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
H05K1/02 A
H05K3/00 W
H05K1/18 Q
H05K1/18 S
【審査請求】有
【請求項の数】29
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112177
(22)【出願日】2023-07-07
(62)【分割の表示】P 2022080752の分割
【原出願日】2022-05-17
(31)【優先権主張番号】17/321,692
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519361106
【氏名又は名称】タクトテック オーイー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヒンティッカ ユハ-マッティ
(72)【発明者】
【氏名】カルナ ミーッカ
(72)【発明者】
【氏名】トゥオヴィネン ヘイッキ
(72)【発明者】
【氏名】ニエミネン トゥオマス
(72)【発明者】
【氏名】ストゥコルヴァ ヨハンネス
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレニウス ヴィッレ
(72)【発明者】
【氏名】ライアニエミ テロ
(72)【発明者】
【氏名】シムラ トミ
(72)【発明者】
【氏名】リハヴァイネン ヤリ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイッキネン ミッコ
(72)【発明者】
【氏名】サースキ ヤルモ
(72)【発明者】
【氏名】シニヴァーラ ハッセ
(72)【発明者】
【氏名】ハンニネン イルポ
(72)【発明者】
【氏名】ケラネン アンッティ
(57)【要約】
【課題】光電子機能多層構造体及び光電子機能多層構造体を製造するための方法を提供する。
【解決手段】
基板フィルム(108)の第1の側上に光学透過性層(103)を生成する第4のステップ(1310)を含み、その結果、i)いくつかの光学的に機能する要素(106)を含む光画定セグメント(112)が、構造体チャネル(110)の内部を少なくとも部分的に確立する光学透過性層(103)に少なくとも部分的に埋め込まれ、かつ光学的に結合され、ii)光遮断層(104)が、光学透過性層(103)と共に、いくつかの光学的に機能する要素(106)を、光遮断層(104)へのそれぞれの光画定セグメント(112)において位置決めするように固定され、光遮断層(104)が、光画定セグメント(112)を互いに少なくとも部分的に光学的に絶縁する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電子機能多層構造体を製造するための方法であって、
第1の側および反対側の第2の側を含む、任意選択的に熱可塑性の形成可能な基板フィルム(108)を提供する第1のステップ(1304)と、
前記基板フィルム(108)をエレクトロニクスと共に配置する第2のステップ(1306)であって、前記エレクトロニクスが、前記基板フィルムの前記第1の側のそれぞれの光画定セグメント(112)上に配設された、いくつかの光学的に機能する、好ましくは発光性および/または感光性の要素(106)と、前記いくつかの光学的に機能する要素(106)に接続する、いくつかの回路トレース(114)を含む回路デザインと、を含む、第2のステップ(1306)と、
光学的に実質的に不透明な光遮断層(104)を設け、かつ前記基板フィルム(108)の前記第1の側上に前記光遮断層(104)をさらに配設する第3のステップ(1308)であって、前記光遮断層(104)は、その近位端部が、前記光電子機能多層構造体の厚さ方向と一致する第1の方向(D1)に、前記それぞれの光画定セグメント(112)の接触部から延在するいくつかの構造体チャネル(110)を画定する、第3のステップ(1308)と、
好ましくは、成形することによって、前記基板フィルム(108)の前記第1の側上に光学透過性層(103)を生成する第4のステップ(1310)であって、その結果、i)前記いくつかの光学的に機能する要素(106)を含む前記光画定セグメント(112)が、前記構造体チャネル(110)の内部を少なくとも部分的に確立する前記光学透過性層(103)に少なくとも部分的に埋め込まれ、かつ光学的に結合され、ii)前記光遮断層(104)が、前記光学透過性層(103)と共に、前記いくつかの光学的に機能する要素(106)を、前記光遮断層(104)へのそれぞれの光画定セグメント(112)において位置決めするように固定され、前記光遮断層(104)が、前記光画定セグメント(112)を互いに少なくとも部分的に光学的に絶縁する、第4のステップ(1310)と、を含む、方法。
【請求項2】
前記第3のステップ(1308)が、前記いくつかの構造体チャネル(110)からの少なくとも1つの構造体チャネル(110)を、前記第1の方向(D1)に前記光遮断層(104)を通って延在するように形成することであって、好ましくは、その結果、前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の前記近位端部が、前記それぞれの光画定セグメント(112)の縁部を少なくとも部分的に画定し、前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の遠位端部が、前記光遮断層(104)の別の側上の出口を画定する、形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3のステップ(1308)が、前記いくつかの構造体チャネル(110)からの少なくとも1つの構造体チャネル(110)を、前記光遮断層(104)への空きを画定するように形成することであって、その結果、前記光遮断層(104)の一方の側上の前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の近位端部が、前記それぞれの光画定セグメント(112)の縁部を少なくとも部分的に画定し、前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の遠位端部が、前記光遮断層(104)の別の側の近傍にある前記空きの頂部を形成し、前記それぞれの構造体チャネル(110)内の前記光遮断層(104)の前記厚さが、局所的に低減される、形成することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第3のステップ(1308)が、前記第1の方向(D1)に垂直な第2の方向(D2)に延在する凸部または凹部(101)を含むように、前記いくつかの構造体チャネル(110)から少なくとも1つの構造体チャネル(110)の一部を配置して、光遮断層(104)と透過性層(103)との間の前記固定および/または前記透過性層(103)の前記位置決めを改善することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第4のステップ(1310)が、前記光遮断層(104)の材料の少なくとも1つの部分を、好ましくは、前記光学透過性層(103)が前記光遮断層(104)と前記基板フィルム(108)の前記第1の側との間に少なくとも部分的に成形されるように、成形型におけるインサートとして使用することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第3のステップ(1308)が、前記光遮断層(104)の材料の少なくとも1つの部分を、前記基板フィルム(108)と積層することを含み、任意選択的に、前記光遮断層(104)と前記基板フィルム(108)との間に接着層を設けることによって先行する、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のステップ(1306)が、発光要素、感光要素、光検出器、太陽電池、および感圧コンポーネントからなる群から選択される前記エレクトロニクスの少なくとも1つの電気要素を前記光画定セグメント(112)のうちの少なくとも1つに配置することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のステップ(1306)が、前記基板フィルム(108)上の印刷エレクトロニクス技術によって、前記エレクトロニクスの少なくとも一部、好ましくは、少なくとも前記回路デザインを生成することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第3のステップ(1308)が、前記光遮断層(104)を、プラスチックなどの少なくとも1つの原材料から少なくとも部分的に成形することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のステップ(1306)が、前記基板フィルム(108)の前記第1および/または第2の側に、前記回路トレース(114)および任意選択的に前記光学的に機能する要素(106)のうちの少なくとも1つを収容するベース層、任意選択的にフィルムまたはテープの上に、好ましくは、不透明または半透明の、任意選択的に、実質的に黒色などの濃い色のマスキング層を設けて、前記回路トレース(114)の外観を遮断するか、または少なくとも妨げることを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のステップ(1306)が、前記第1の側の基板フィルム(108)上に第1の追加のフィルムを設けることを含み、前記第1の追加のフィルムが、任意選択的に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される少なくとも1つの要素を、少なくとも1つの光画定セグメント(112)上またはその中に含有する、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記方法が、前記いくつかの構造体チャネル(110)の少なくとも1つの構造体チャネル(110)の遠位端部上に、1つ以上の第2の追加の、光学的に機能する、任意選択的な拡散性のフィルムまたは層(118)を設けるさらなるステップ(1312)を含み、前記第2の追加のフィルムまたは層(118)のうちの少なくとも1つが、任意選択的に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される少なくとも1つの要素を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記第3のステップ(1308)が、前記第1の方向(D1)に垂直な第2の方向(D2)に延在する前記光遮断層(104)の第2のいくつかの構造体チャネル(110)を介して少なくとも2つの光画定セグメント(112)を接続し、その結果、前記第2のいくつかの構造体チャネル(110)からの前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の近位端部が、1つの光画定セグメント(112)に接続され、前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の遠位端部が、別の光画定セグメント(112)に接続される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が、前記第2のステップ(1306)の後または前にあるさらなるステップを含み、好ましくは、熱成形することによって、前記基板フィルム(108)を選択された3D標的形状に3D整形すること、任意選択的に、前記光画定セグメント(112)が、前記基板フィルム(108)の凹部および/または凸部の形態によって画定される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記方法が、好ましくは、第3のステップ(1308)と第4のステップ(1310)との間にステップをさらに含み、光学クラッド層(128)が、任意選択的に、選択的に前記光遮断層(104)と前記光学透過性層(103)との間に設けられる、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項16】
前記方法が、前記光遮断層(104)を予め準備することを含む、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、前記光学透過性層(103)の成形におけるインサートとして、前記光遮断層(104)の少なくとも1つの部分を使用することを含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
光電子機能多層構造体であって、
第1の側および反対側の第2の側を含む、任意選択的に熱可塑性の形成可能な基板フィルム(108)と、
前記基板フィルム(108)の前記第1の側のそれぞれの光画定セグメント(112)内に配設されている、いくつかの光学的に機能する、好ましくは発光性および/または感光性の要素(106)と、前記いくつかの光学的に機能する要素(106)に接続する、いくつかの回路トレース(114)を含む回路デザインと、を含むエレクトロニクスと、
前記基板フィルム(108)の前記第1の側上に成形されている光学透過性層(103)であって、その結果、前記いくつかの光学的に機能する要素(106)を含む各光画定セグメント(112)の少なくとも一部が、前記光学透過性層(103)に少なくとも部分的に埋め込まれ、かつ光学的に結合される、光学透過性層(103)と、
前記基板フィルム(108)の前記第1の側上に配設された、光学的に実質的に不透明な光遮断層(104)であって、前記光学透過性層(103)の材料から少なくとも部分的に構成されたいくつかの構造体チャネル(110)を画定する、光遮断層(104)と、を備え、
前記いくつかの構造体チャネル(110)が、前記光電子機能多層構造体の厚さ方向と一致して、少なくとも第1の方向(D1)に延在するように形成されて、i)前記光電子機能多層構造体上で環境に向かって少なくとも1つの光学的に機能する要素(106)によって発せられた光を搬送し、かつ/または前記環境からの少なくとも1つの光学的に機能する要素(106)上に光を搬送し、その結果、前記光遮断層(104)が、前記光画定セグメント(112)を互いに少なくとも部分的に光学的に絶縁し、ii)それぞれの光画定セグメント(112)における前記いくつかの光学的に機能する要素(106)を、前記光遮断層(104)に位置決めする、光電子機能多層構造体。
【請求項19】
前記いくつかの構造体チャネル(110)からの少なくとも1つの構造体チャネル(110)が、前記第1の方向(D1)に前記光遮断層(104)を通って延在するように配置され、好ましくは、その結果、前記光遮断層の一方の側上の前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の近位端部が、前記それぞれの光画定セグメント(112)の縁部を少なくとも部分的に画定し、前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の遠位端部が、前記光遮断層(104)の別の側上の出口を画定する、請求項18に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項20】
前記いくつかの構造体チャネル(110)からの少なくとも1つの構造体チャネル(110)が、前記光遮断層への空きを画定するように形成され、その結果、前記光遮断層(104)の一方の側上の前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の近位端部が、前記それぞれの光画定セグメント(112)の縁部を少なくとも部分的に画定し、前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の遠位端部が、前記光遮断層(104)の別の側の近傍にある前記空きの頂部を形成し、前記それぞれの構造体チャネル(110)内の前記光遮断層(104)の前記厚さが、局所的に低減される、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項21】
前記いくつかの構造体チャネル(110)からの少なくとも1つの構造体チャネル(110)の少なくとも一部が、前記第1の方向(D1)に垂直な第2の方向(D2)に延在するように形成されている少なくとも1つの凸部または凹部(101)を含む、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項22】
前記光遮断層(104)および前記基板フィルム(108)が、それらの間に挟まれた接着層、任意選択的に熱活性化フィルムを含む、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項23】
前記エレクトロニクスが、前記光画定セグメント(112)のうちの少なくとも1つ上に配設された、発光要素、感光要素、光検出器、太陽電池、および感圧コンポーネントからなる群から選択される少なくとも1つの電気要素を含む、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項24】
前記エレクトロニクス、任意選択的に、少なくとも前記回路デザインの少なくとも一部が、好ましくは、前記基板フィルム(108)上の印刷エレクトロニクス技術によって生成される、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項25】
前記基板フィルム(108)の前記第1および/または第2の側が、前記回路トレース(114)および任意選択的に少なくとも1つの光学的に機能する要素(106)を収容するベース層、任意選択的にフィルムまたはテープの上の、前記回路トレース(114)の外観を遮断するか、または少なくとも妨げるための、好ましくは不透明または半透明の、任意選択的に、実質的に黒色などの濃い色のマスキング層を含む、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項26】
前記基板フィルム(108)の前記第1の側が、任意選択的に、少なくとも1つの光画定セグメント(112)上またはその中に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される少なくとも1つの要素を含有する、第1の追加のフィルムを含む、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項27】
前記光電子機能多層構造体が、前記光遮断層(104)上に1つ以上の第2の追加の、光学的に機能する、任意選択的な拡散性のフィルムまたは層(118)を備え、前記第2の追加のフィルムまたは層(118)のうちの少なくとも1つが、任意選択的に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される、前記光遮断層の前記いくつかの構造体チャネル(110)のうちの少なくとも1つの構造体チャネル(110)の遠位端部上に少なくとも1つの要素を含有する、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項28】
少なくとも2つの光画定セグメント(112)が、前記第1の方向(D1)に垂直な第2の方向(D2)に延在するように形成された前記光遮断層(104)の第2のいくつかの構造体チャネル(110)を介して接続され、その結果、前記第2のいくつかの構造体チャネル(110)からの少なくとも1つの構造体チャネル(110)の近位端部が、1つの光画定セグメント(112)に接続され、前記少なくとも1つの構造体チャネル(110)の遠位端部が、別の光画定セグメント(112)に接続される、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【請求項29】
前記光遮断層(104)と前記光学透過性層(103)との間に、潜在的に選択的に設けられる光学クラッド層(128)を備える、請求項18または請求項19に記載の光電子機能多層構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
概して、本発明は、エレクトロニクス、関連デバイス、構造体、および製造方法に関する。具体的には、ただし排他的ではなく、本発明は、環境中で認識可能な照明部分を有する多層アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
概して、エレクトロニクスおよび電子製品に関連して、様々な異なる積み重ね多層アセンブリおよび構造体および関連する製造技術が存在する。
【0003】
インモールド構造エレクトロニクス(IMSE)機能デバイスおよびそのための部品の製造概念では、構造体の電子および光学機能を可能な限りシームレスに封入する多層構造体の形態に積み重ねられる。IMSEに特徴的なのは、エレクトロニクス、および光学系などの任意選択的なさらなる埋め込み特徴部が、一般に、標的の製品、部品、または概してデザインの全体の3Dモデルに従って、真の3D(非平面)形態に製造されることである。3D基板上および関連最終製品内のエレクトロニクスの所望の3Dレイアウトを達成するために、エレクトロニクスは、依然として、エレクトロニクスアセンブリの二次元(2D)方法を使用して、フィルムなどの最初は平面状の基板上に設けられ得、そうして、既にエレクトロニクスを収容する基板が、例えば、下層要素を覆いかつ埋め込む好適なプラスチック材料によって、所望の3Dの形状に形成され、オーバーモールディングされ、したがって、それらを環境から保護し、かつ潜在的には隠し得る。
【0004】
特許文献1は、その表面上の選択された場所に、所定の場所に接触ピンが取り付けられた電気導体トラックを有し、それによって、センサ、マイクロスイッチまたは表面実装デバイスなどの電子コンポーネントが、その後、同時にカプセル化され、熱可塑性材料の第2の層によって密封される電気導体トラックに適用され得る、熱可塑性材料の成形体を含む電気または電子デバイスまたはコンポーネントのためのハウジングを提示する。
【0005】
しかしながら、例えば、IMSEの文脈における光搬送または照明を利用する既知の解決策に関連する様々な課題がある。例えば、いわゆる光漏れまたはクロストーク現象は、検討される他の潜在的要因のうち、同じ構造体内に配設されたより多くの光学的に機能するコンポーネントまたは要素を伴う解決策に関する一般的な問題である。加えて、製造において、例えば、いくつかの光学的に機能する要素を含む基板層の他の層との整列において、後続の層は、時間がかかり、技術的に困難になり得る。概して、光などのIMSE構造体に埋め込まれた、または搬送された特徴部の制御可能性は、依然としていくつかの使用例において課題であり得ると言えるが、一方で、統合レベル、製品重量およびサイズ、耐久性、製造プロセスの複雑性および歩留まり、製品およびプロセスコスト、ならびに追加の機能を含む能力、例えば、センシング、通信、データ処理、およびデータストレージに関して、取得された統合構造体は、IMSE概念に該当する、またはIMSE概念を想起させる解決策のデザインおよび製造において考慮される必要がある多くのさらなる態様の例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、特にIMSE構造体などの一体型多層構造体およびその中に埋め込まれたエレクトロニクスまたは他の機能の文脈において、既存の解決策に関連する上記の欠点または課題のうちの1つ以上を少なくとも軽減することである。
【0008】
本発明の目的は、独立請求項に提示されるものによって特徴付けられる多層構造体および関連する製造方法によって得られる。本発明のいくつかの有利な実施形態は、従属請求項に提示される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの態様による、光電子的および/またはそれ以外の機能的多層構造体を製造するための方法は、
任意選択的に、第1および反対側の第2の側を含む熱可塑性基板フィルムなどの、任意選択的に熱可塑性の(3D)形成可能なフィルムを設ける第1のステップであって、任意選択的に、第1の側が、選択された頂部に向かい、第2の側が、構造体の選択された底部に向かう、第1のステップと、
基板フィルムをエレクトロニクスと共に配置する第2のステップであって、エレクトロニクスが、基板フィルムの第1の側のそれぞれの光画定セグメント上に配設された、いくつかの光学的に機能する、好ましくは発光性および/または感光性の要素と、いくつかの光学的に機能する要素に接続する、いくつかの回路トレースを含む回路デザインと、を含む、第2のステップと、
光学的に実質的に不透明な光遮断層を設け、かつ基板フィルムの第1の側上に光遮断層をさらに配設する第3のステップであって、光遮断層は、その近位端部が、構造体の厚さ方向と本質的に一致し、任意選択的に、構造体の選択された頂部に向かっている第1の方向に、それぞれの光画定セグメントの接触部から延在する(第1の)いくつかの構造体チャネルを画定する、第3のステップと、
好ましくは、成形することによって、基板フィルムの第1の側上に光学透過性層を生成する第4のステップであって、その結果、i)いくつかの光学的に機能する要素を含む光画定セグメントが、構造体チャネルの内部を少なくとも部分的に確立する透過性層に少なくとも部分的に埋め込まれ、かつ光学的に結合され、ii)光遮断層が、透過性層と共に、いくつかの光学的に機能する要素を、光遮断層へのそれぞれの光画定セグメントにおいて位置決めするように固定され、光遮断層が、光画定セグメントを互いに少なくとも部分的に光学的に絶縁する、第4のステップと、を含む。
【0010】
上記において、開示されるステップの相互順序は、示されるものであることが好ましい。
【0011】
方法において、第3のステップが、いくつかの構造体チャネルからの少なくとも1つの構造体チャネルを、第1の方向に光遮断層を通る程度に形成し、いくつかの貫通穴を画定することを含み得、好ましくは、その結果、それぞれの光画定セグメントに向かう少なくとも1つの構造体チャネル(穴)の近位端部が、それぞれの光画定セグメントの縁部を少なくとも部分的に画定し、少なくとも1つの構造体チャネルの遠位端部が、光遮断層の別の側上の出口を画定する。光遮断層の該別の側面は、この文脈において、好ましくは、例えば、構造体によって潜在的に作成され、発せされる光を知覚する多層構造体のユーザが位置し得る環境に向かう。
【0012】
方法において、第3のステップが、いくつかの構造体チャネルからの少なくとも1つの構造体チャネルを、光遮断層への空き、すなわち、ブラインドホールを画定するように構成することを含み得、その結果、光遮断層の一方の側上の少なくとも1つの構造体チャネルの近位端部が、それぞれの光画定セグメントの縁部を少なくとも部分的に画定し、少なくとも1つの構造体チャネルの遠位端部が、光遮断層の別の側の近傍にある空きの頂部を形成し、それぞれの構造体チャネル内の光遮断層の厚さが、局所的に低減される。
【0013】
方法において、第3のステップが、第1の方向に垂直な第2の方向に延在する凸部または凹部を含むように、いくつかの構造体チャネルから少なくとも1つの構造体チャネルの一部を配置して、光遮断層と透過性層との間の固定および/または透過性層の位置決めを改善することを含み得る。
【0014】
方法において、第4のステップが、光遮断層の材料の少なくとも1つの部分を、好ましくは、光学透過性層が光遮断層と基板フィルムの第1の側との間に少なくとも部分的に成形されるように、成形型におけるインサートとして使用することを含み得る。
【0015】
方法において、第3のステップが、光遮断層の材料の少なくとも1つの部分を、基板フィルムと積層することを含み得、任意選択的に、光遮断層と基板フィルムとの間に接着層を設けることによって先行する。
【0016】
方法において、第2のステップが、LEDなどの発光要素、感光要素、光検出器、太陽電池、および感圧コンポーネントからなる群から選択されるエレクトロニクスの少なくとも1つの電気要素を光画定セグメントのうちの少なくとも1つに配置することを含み得る。
【0017】
方法において、第2のステップが、基板フィルム上の印刷エレクトロニクス技術によって、エレクトロニクス、好ましくは、少なくとも回路デザインの少なくとも一部を生成することを含み得る。
【0018】
方法では、第3のステップが、光遮断層を、プラスチックなどの少なくとも1つの原材料から少なくとも部分的に成形することを含み得る。
【0019】
方法において、第2のステップが、基板フィルムの第1および/または第2の側に、トレースおよび任意選択的に光学的に機能する要素のうちの少なくとも1つを収容するベース層、任意選択的にフィルムまたはテープの上に、好ましくは、不透明または半透明の、任意選択的に、実質的に黒色などの濃い色のマスキング層を設けて、トレースの外観を遮断するか、または少なくとも妨げることを含み得る。
【0020】
方法において、第2のステップが、第1の側の基板フィルム上に第1の追加のフィルムを設けることを含み得、第1の追加のフィルムが、任意選択的に、その少なくとも1つの光画定セグメント上またはその中に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される少なくとも1つの要素を含有する。
【0021】
方法が、いくつかの構造体チャネルの少なくとも1つの構造体チャネルの遠位端部上に、1つ以上の第2の追加の、光学的に機能する、任意選択的な拡散性のフィルムまたは層を設けるさらなるステップを含み、第2の追加のフィルムまたは層のうちの少なくとも1つが、任意選択的に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される少なくとも1つの要素を含有する。
【0022】
方法において、第3のステップが、任意選択的に本質的に第1の方向に垂直な第2の方向に延在する光遮断層の第2のいくつかの構造体チャネルを介して少なくとも2つの光画
定セグメントを接続することを含み、第2の方向が、したがって、例えば、基板フィルムの平面に実質的に平行な方向を指し得、その結果、第2のいくつかの構造体チャネルからの少なくとも1つの構造体チャネルの近位端部が、1つの光画定セグメントに接続され、少なくとも1つの構造体チャネルの遠位端部が、別の光画定セグメントに接続される。
【0023】
方法は、第2のステップの後または前にあるさらなるステップを含み得、好ましくは、熱成形することによって、基板フィルムを選択された3D標的形状(曲線、蛇行、ドーム、またはいくつかの他の好ましい、かつ潜在的により複雑な3D形状)に3D整形(3D形成)すること、任意選択的に、光画定セグメントが、基板フィルムの凹部、溝、ポケット、隆起および/または凸部の形状によって画定される。
【0024】
本発明の1つの態様による、光電子機能多層構造体は、
任意選択的に、第1の側および反対側の第2の側を含む、任意選択的に熱可塑性の形成可能な基板フィルムであって、任意選択的に、第1の側が、選択された頂部に向かい、第2の側が、構造体の選択された底部に向かう、熱可塑性の形成可能な基板フィルムと、
基板フィルムの第1の側のそれぞれの光画定セグメント内に配設されている、いくつかの光学的に機能する、好ましくは発光性および/または感光性の要素と、いくつかの光学的に機能する要素に接続する、いくつかの導電性回路トレースを含む回路デザインと、を含むエレクトロニクスと、
基板フィルムの第1の側上に成形されている光学透過性層であって、その結果、いくつかの光学的に機能する要素を含む各光画定セグメントの少なくとも一部が、透過性層に少なくとも部分的に埋め込まれ、かつ光学的に結合される、光学透過性層と、
基板フィルムの第1の側上に配設された、光学的に実質的に不透明な光遮断層であって、透過性層の材料から少なくとも部分的に構成されたいくつかの構造体チャネルを画定する、光遮断層と、を備え、
いくつかの構造体チャネルが、任意選択的に、構造体の選択された頂部に向かう、構造体の厚さ方向と一致して、少なくとも第1の方向に延在するように形成されて、i)任意選択的に、構造体の選択された頂部上にある環境に向かって少なくとも1つの光学的に機能する要素によって発せられた光を搬送し、かつ/または環境からの少なくとも1つの光学的に機能する要素上に光を搬送し、その結果、光遮断層が、光画定セグメントを互いに少なくとも部分的に光学的に絶縁し、ii)それぞれの光画定セグメントにおけるいくつかの光学的に機能する要素を、光遮断層に位置決めする。
【0025】
多層構造体において、いくつかの構造体チャネルからの少なくとも1つの構造体チャネルが、第1の方向に光遮断層を通って延在するように形成され、いくつかの貫通穴を画定し得、その結果、光遮断層の一方の側上の少なくとも1つの構造体チャネルの近位端部が、それぞれの光画定セグメントの縁部を少なくとも部分的に画定し、少なくとも1つの構造体チャネルの遠位端部が、光遮断層の別の側上の出口を画定する。
【0026】
多層構造体において、いくつかの構造体チャネルからの少なくとも1つの構造体チャネルが、光遮断層への空きを画定するように形成され得、その結果、光遮断層の一方の側上の少なくとも1つの構造体チャネルの近位端部が、それぞれの光画定セグメントの縁部を少なくとも部分的に画定し、少なくとも1つの構造体チャネルの遠位端部が、光遮断層の別の側の近傍にある空きの頂部を形成し、それぞれの構造体チャネル内の光遮断層の厚さが、局所的に低減される。
【0027】
多層構造体において、基板フィルムの第1の側に対するいくつかの構造体チャネルからの少なくとも1つの構造体チャネルの少なくとも一部は、第1の方向に垂直な第2の方向に延在するように形成されている凸部または凹部を含み得る。
【0028】
多層構造体において、光遮断層および基板フィルムが、それらの間に挟まれた接着層、任意選択的に熱活性化フィルムを含み得る。
【0029】
多層構造体において、エレクトロニクスが、光画定セグメントのうちの少なくとも1つ上に配設された、LEDなどの発光要素、感光要素、光検出器、太陽電池、および感圧コンポーネントからなる群から選択される少なくとも1つの電気要素を含み得る。
【0030】
多層構造体において、エレクトロニクス、任意選択的に、少なくとも回路デザインの少なくとも一部が、基板フィルム上の印刷エレクトロニクス技術によって生成され得る。
【0031】
多層構造体において、基板フィルムの第1および/または第2の側が、トレースおよび任意選択的に少なくとも1つの光学的に機能する要素を収容するベース層、任意選択的にフィルムまたはテープの上の、トレースの外観を遮断するか、または少なくとも妨げるための、好ましくは不透明または半透明の、任意選択的に、実質的に黒色などの濃い色のマスキング層を含む。
【0032】
多層構造体において、基板フィルムの第1の側が、任意選択的に、少なくとも1つの光画定セグメント上またはその中に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される少なくとも1つの要素を含有する、第1の追加のフィルムを含む。
【0033】
多層構造体において、構造体が、光遮断層上に1つ以上の第2の追加の、光学的に機能する、任意選択的な拡散性のフィルムまたは層を備えてもよく、第2の追加のフィルムまたは層のうちの少なくとも1つが、任意選択的に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される、光遮断層のいくつかの構造体チャネルのうちの少なくとも1つの構造体チャネルの遠位端部上に少なくとも1つの要素を含有する。
【0034】
多層構造体において、少なくとも2つの光画定セグメントが、第1の方向に垂直な第2の方向に延在するように形成された光遮断層の第2の数の構造体チャネルを介して接続され得、その結果、第2のいくつかの構造体チャネルからの少なくとも1つの構造体チャネルの近位端部が、1つの光画定セグメントに接続され、少なくとも1つの構造体チャネルの遠位端部が、別の光画定セグメントに接続される。
【0035】
多層構造体において、光学的に機能する要素、光学透過性層、および場合によっては光遮断層などの成形層、ならびに/または基板フィルム層などの様々な層および要素は、少なくとも所々に、光学的に実質的に不透明、半透明または透明な材料を含み得、例えば、可視光および/または他の好ましい光の波長が、微小な損失を伴ってそれを通過することを可能にする。所望の波長での十分な光透過率(透過)は、後者の場合、例えば、少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、またはそれ以上であり得る。これらのより高い透過率要素は、例えば、本明細書で企図される多層構造体の光学透過性層を含む。入射光を透過させることを目的としない光遮断層および任意選択的にさらなる要素は、次いで、約50%、40%、30%、20%、10%、5%、2%、またはそれ未満の透過率を有し得る。考慮される波長は、実際に、具体的には、いくつかの実施形態/要素に関して、実質的に全ての可視光の波長の透過率が関連し得るが、一方、透過または捕捉に関して他の波長の電磁放射線を含むいくつかの他の実施形態では、例えば、関心
は、より具体的な、異なる、またはより広い帯域幅に存在し得る。
【0036】
概して、実現可能な成形方法は、例えば、射出成形を含む。構造体に含まれるいくつかのプラスチック材料の場合、ツーショットまたは概してマルチショット成形法を使用して成形され得る。複数の成形ユニットを有する成形機が利用され得る。代替的に、複数の機械または単一の再構成可能な機械を使用して、いくつかの材料を順次提供することができる。
【0037】
本発明の有用性は、当該の各々の特定の実施形態に応じて、様々要因から生じる。
【0038】
例えば、基板フィルム、光学的に機能する要素などの電気コンポーネント、および構造体のさらなる層またはフィルムのグラフィックまたは他の情報要素などの任意選択的な特徴部の整列は、既知の方法と同様に容易であり得る。射出または成形された透過性層のいくつかの別個の部分を互いに隔離し、光遮断層によって基板フィルムに固定することができるため、射出または成形プロセス中の基板フィルムおよびその上の要素への伸長応力が低減され得る。
【0039】
構造体は、実質的に平面ではない、例えば湾曲した形状に配置され得るため、それは、例えば、ホストデバイス/スロット/環境寸法の観点から、審美的または機能的な理由のいずれかのために、平面形状の使用が可能ではないか、または少なくとも所望されない用途で、より便利に使用され得る。
【0040】
しかしながら、得られた構造体は、標的表面に容易に実装され得る。構造体は、高い統合度で比較的軽く、平坦なままであり得る。それは、位置決めおよび固定目的のためのボスなどの要素を一体的に支持し、かつ/または取り付けることすら含み得る。製造プロセスは迅速で、手頃な価格であり、良好な収量を提供する。
【0041】
それでもなお、本発明によれば、構造体がより多くの光学的に機能するコンポーネントおよび光電機能を含む場合に、漏れまたはクロストーク現象を防止することができる光電子機能多層構造体、およびそのような光電子機能多層構造体を製造するための方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】部分断面側面図を介して、本開示による多層構造体の一実施形態を示す。
【
図3a】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図3b】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図3c】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図3d】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図4】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図5】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図6】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図7a】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図7b】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図7c】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図8a】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図8b】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図8c】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図9】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図10】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図12】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【
図13】本開示による方法mの一実施形態を開示する流れ図である。
【
図14】多層構造体を生成するための代替方法を開示する流れ図である。
【
図15】本開示による多層構造体のさらなる変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
「いくつかの」という表現は、本明細書では、1つ(1)から始まる任意の正の整数を指し得る。
【0044】
「複数の」という表現は、それぞれ、2つ(2)から始まる任意の正の整数を指し得る。
【0045】
「第1の」および「第2の」という用語は、本明細書では、1つの要素を他の要素から区別するために使用され、別途明示的に記載されていない場合、それらを特別に優先付けまたは順序付けしない。
【0046】
本方法の様々な態様および実施形態に関する以前に提示された考慮事項は、当業者によって理解されるように、しかるべき変更を加えた上で、多層構造体の態様および実施形態に柔軟に適用され得るし、逆も同様である。
【0047】
次に、本発明を、添付の図面による例示的な実施形態を参照してより詳細に説明する。
【0048】
それぞれの図において、同じまたは対応する部分は同じ参照番号によって示され、ほとんどの場合、重複するテキスト説明も省略される。
【0049】
図1は、断面側面図によって、多層構造体の1つの、単なる例示的な実現を介して、本発明の様々な実施形態の多くの一般的概念を100で示す。
【0050】
描写される、依然として単なる例示的な構造体100は、明確化に有利なかなり平坦な一般的な形状を呈することが示される。しかしながら、当業者は、最適な形状が、例えば、光学的、構造体的、寸法的、または審美的なデザイン標的に具体的に基づいて決定され得るという事実を理解しなければならない。したがって、結果として生じる全体的な形状および/または構造体の含まれる要素または部分の構成形状は、より根本的に三次元的であり、実質的に平坦な表面に加えて、またはその代わりに、例えば、少なくとも局所的に湾曲したまたは角張った部分を組み込み得る。しかしながら、構造体100のより細かいスケール表面テクスチャは、一定であるか、または空間的に変化する可能性がある。テクスチャは、例えば、使用される材料または、表面層に設けられる光学微細構造体などの表面タイプの微細構造体に起因する、例えば、平坦な部分および/または粒状部分を含有し得る。
【0051】
完成した多層構造体100は、それ自体として、またはさらなる処理の後に、自らの最終製品、例えば、電子デバイスを効果的に確立するか、または、ビルディングブロックもしくはそのコンポーネントモジュールとして、ホストデバイスまたは要素内に配設され得る。それ100は、図には示されていないいくつかのさらなる要素または層を当然ながら含み得る。
【0052】
構造体100は、前述のように基板フィルム108を含有する。
【0053】
基板フィルム108および/または構造体内の任意の追加の層またはフィルム(例えば
、第1または第2の追加の層118)は、例えば、木材、皮革、もしくは布地、またはこれらの材料のうちのいずれかの、互いの、または金属との組み合わせを参照して、プラスチックおよび/または有機もしくはバイオ材料などの材料を含むか、またはそれらからなり得る。フィルムは、概して熱可塑性材料を含むか、または熱可塑性材料からなり得る。フィルムは、本質的に可撓性または屈曲性であり得る。いくつかの実施形態では、フィルム108は、代替的に、実質的に剛性であり得る。フィルムの厚さは、実施形態に応じて変化し得、1ミリメートルの十分のいくつかもしくは百分のいくつかに過ぎなくてもよく、または、例えば、1ミリメートルまたは数ミリメートルの大きさで、かなり厚くてもよい。
【0054】
フィルム108は、例えば、ポリマー、熱可塑性材料、熱可塑性ポリマー、電気絶縁性材料、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート(PC)、コポリエステル、コポリエステル樹脂、ポリイミド、メチルメタクリレートおよびスチレンのコポリマー(MS樹脂)、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、炭素繊維、有機材料、バイオ材料、皮革、木材、織物、布地、金属、有機天然材料、固体木材、ベニヤ、合板、樹皮、樹木樹皮、樺樹皮、コルク、天然皮革、天然織物または布地材料、天然成長材料、綿、ウール、リネン、シルク、および上記の任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の材料を含み得る。
【0055】
基板フィルム108は、例えば、
図1に示されるように、基板フィルム108の第1の側のそれぞれの光画定セグメント112内に配設されている3つの別個の光学的に機能する要素106を含むエレクトロニクスをホストするように構成され得る。エレクトロニクスは、光学的に機能する要素106に電気的に接続する回路トレース114をさらに含み得る。しかしながら、基板フィルム108は、同じまたは反対(「第2の」)側のいずれか上に、いくつかのさらなる電気的または具体的には電子的要素、および/または異なる性質の要素をホストするように構成され得る。
【0056】
実際、本発明のこのおよび他の実施形態では、多層構造体100または具体的には、設けられた基板108は、例えば、電子コンポーネント、電気機械コンポーネント、電気光学コンポーネント、放射線を発するコンポーネント、発光コンポーネント、LED(発光ダイオード)、OLED(有機LED)、サイドシューティングLEDまたは他の光源、トップシューティングLEDまたは他の光源、ボトムシューティングLEDまたは他の光源、赤色(発光)LED、緑色LED、青色LED、RGB LED、放射線検出コンポーネント、光検出または感光コンポーネント、フォトダイオード、光トランジスタ、太陽電池デバイス、センサ、マイクロメカニカルコンポーネント、スイッチ、タッチスイッチ、タッチパネル、近接スイッチ、タッチセンサ、大気センサ、温度センサ、圧力センサ、水分センサ、ガスセンサ、近接センサ、静電容量スイッチ、静電容量センサ、投影静電容量センサまたはスイッチ、単一電極静電容量スイッチまたはセンサ、静電容量ボタン、多電極静電容量スイッチまたはセンサ、自己静電容量センサ、相互静電容量センサ、誘導センサ、センサ電極、マイクロメカニカル(MEMS)コンポーネント、UI要素、ユーザ入力要素、振動要素、音響生成要素、通信要素、送信機、受信機、トランシーバ、アンテナ、共振器、赤外線(IR)受信機または送信機、無線通信要素、無線タグ、ラジオタグ、タグリーダ、データ処理要素、データストレージまたはメモリ要素、電子サブアセンブリ、光指向要素、ライトガイド、レンズおよび反射器からなるリストから選択される少なくとも1つの機能する要素を含む、いくつかの機能する要素を含み得る。
【0057】
多層構造体100は、
図1に示されるように、光学的に実質的に不透明な光遮断層104と、基板フィルム108の第1の側に配設された光学透過性層103と、をさらに含む。2つの103、104は、交互に配置され、かつ/または様々な他の構成を確立し得る。光遮断層104は、方向(第1の方向)D1の貫通またはブラインドホールのいずれか
である構造体チャネル110を含むか、または画定する。構造体チャネル110は、透過性層103の材料から完全に、または部分的に構成されるか、または基本的に、透過性層103の材料で充填され得る。光学的に機能する要素106は、透過性層103に少なくとも部分的に埋め込まれ、かつ透過性層103に光学的に結合される。
図1に示されるように、好ましくは、基板フィルム108の第1の側上の光画定セグメント112の縁部は、それぞれの構造体チャネル110の近位端部によって少なくとも部分的に画定され、したがって、光画定セグメント112は、互いに少なくとも部分的に光学的に絶縁される。
【0058】
光遮断層104および/または透過性層103の材料は、例えば、熱可塑性および/または熱硬化性材料を含み得る。成形または他の方法で生成された層の厚さは、実施形態に応じて変化し得る。それは、例えば、1ミリメートル未満、1ミリメートル、数ミリメートルまたは数十ミリメートルの大きさであり得る。例えば、成形材料は電気絶縁性であり得る。より詳細には、光遮断層104または透過性103層などの含まれた層は、エラストマー樹脂、熱硬化性材料、熱可塑性材料、PC、PMMA、ABS、PET、コポリエステル、コポリエステル樹脂、ナイロン(PA、ポリアミド)、PP(ポリプロピレン)、TPU(熱可塑性ポリウレタン)、ポリスチレン(GPPS)、TPSiV(熱可塑性シリコーン亜硫酸塩)、およびMS樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の材料を含み得る。
【0059】
いくつかの回路トレース114、または「配線」は、当業者によって理解されるように、光学的に機能する要素106などのエレクトロニクスに、内部または外部電源からの電力を供給するために提供され得る。しかしながら、オンボードエレクトロニクス、すなわち、構造体100に含まれたエレクトロニクスの異なる要素間、かつ/または構造体100に含まれたエレクトロニクスと外部デバイスまたは構造体との間で信号(例えば、制御信号および/または(他の)データ)を搬送するためのトレース114が存在し得る。同じトレース114は、電力およびデータ通信のために共同で使用され得る。
【0060】
光学的に機能する要素106は、LED、感光要素、光検出器、または太陽電池などの発光要素からなる群から選択される電気要素であり得る。
【0061】
トレース114、光学的に機能する要素106の導電性部分および/または構造体100に含まれた他の導電性特徴部は、導電性インク、導電性ナノ粒子インク、銅、スチール、鉄、スズ、アルミニウム、銀、金、白金、導電性接着剤、炭素繊維、合金、銀合金、亜鉛、真鍮、チタン、はんだ、およびその任意のコンポーネントからなる群から選択される少なくとも1つの材料を含み得る。使用される導電性材料は、可視光などの所望の波長で光学的に不透明、半透明、および/または透明であり得、したがって、例えば、可視光などの放射線を、マスキングする、またはそこから反射、その中に吸収、もしくは通過させる。
【0062】
しかしながら、構造体チャネル110のうちのいずれかは、1つのみの代わりに複数の光学的に機能する要素106に関連付けることができ、しかしながら、後者の選択肢は、明確化に有利な図に示される状況である。要素106は、所望に応じて相互に整列することができる。要素106のうちの2つ以上は、特定のチャネル110を考慮して、または概して、行、行列、円形、または他の選択された形成のいずれかに位置決めすることができる。
【0063】
透過性層103の材料は、少なくとも1つの光学的に機能する要素106によって発せられた光を搬送するか、または光を環境から少なくとも光学的に機能する要素106上に搬送するように構成されており、したがって、そのような目的のために、任意選択的に、光学的に機能する要素106によって発せられた可視光および/または他の選択された波
長および/または環境から搬送された光の波長を含むか、またはこれらに限定される、関心の波長/周波数における十分な透過率などの好適な透過特性を有する。
【0064】
概して、関心の波長での所望の総透過率は、実施される特定の実施形態に応じて当然ながら変化し得るが、概して、例えば、透過性層103を確立するために使用されるプラスチック材料は、選択された周波数または波長を考慮して光学的に実質的に透明または半透明の材料を含み、したがって、周波数/波長が十分に低い損失でそれを通過することを可能にする。したがって、関連する波長での層103の十分な総透過率は、実施形態に応じて変化し得るが、例えば、前述で簡単に説明したように、約50%、60%、70%、75%、85%、90%または95%以上であり得る。
【0065】
概して、様々な実施形態において、多層構造体によってホストされた光学的に機能する要素または制御/処理デバイスなどの任意の要素への電源供給は、含まれた電池または他の局所的に設けられた電源によって少なくとも部分的に配置され得る。しかしながら、ソースから多層構造体に含まれたいくつかの電気的または具体的には電子的要素に好適な電力を配置するために、例えば、いくつかのコンバータを含む特定の電力回路が利用され得る。いくつかの導電体または回路トレース114、コネクタおよび/またはケーブル配線は、異なる要素間かつ/または構造体100と外部要素との間の通信目的と同様に電力搬送に利用され得る。
【0066】
光遮断層104は、層104上または層104内に、選択された金属および/または熱伝導性特徴部などの熱伝導材料を含有し得る。この材料は、ヒートシンクとして動作するように構成され得る。
【0067】
光遮断層104は、外部構造体またはデバイスとインターフェースするように構成され得る。目的のために、層104は、いくつかの固定特徴部を含有し得る。これらの固定特徴部は、例えば、外部構造体またはデバイスを構造体に固定するためにデザインされた化学的ベース(接着)または好適な形状の機械的ベース手段であり得る。
【0068】
構造体は、透過性層103の別の側上の追加のフィルム118、および/または基板フィルム108に対向する光遮断層104を含み得る。追加のフィルム118は、光学的に、または他の方法で機能し得、例えば、少なくとも選択的に光透過性、不透明、拡散性および/またはコリメートであり得る。追加のフィルム118は、基板フィルム108のものと同様または異なる要素、例えば、光源112、および(構造体を通して基板フィルム108に延在するか、または延在しない)透過性層103をホストし得る。
【0069】
基板フィルム108および/または構造体内または構造体上に埋め込むことができる構造体の他の層は、反射的、散乱的および/またはそうでなければ光学的な機能を有することができる。
【0070】
例えば、含まれた要素、それらの機能、材料、他の特性ならびにそれらの構造体内の相互構成に関して、
図1に関して、または本明細書に添付される任意の図面への明示的な参照なしに、既に本明細書に記載されている様々な一般的原理は、選択的に採用可能であり、基本的に、当業者によって容易に理解されるように、本開示の任意の実施形態において適用可能であり、そのために、それらは、残りの図面の説明に関連して、以下で不必要に繰り返されない。同様に、任意の残りの図面の説明に関連して以下で初めて開示される追加の特徴部は、明示的に反対の記載がない限り、他の例示されたまたは単なるテキストで説明された実施形態で柔軟に採用することができる。
【0071】
図2は、第1の方向D1に垂直な第2の方向D2(幅)において内側または外側に延在
する構造体チャネル内のいくつかの凸部または凹部101を含む点で、
図1の実施形態とは異なる構造体の変形例を200で示す。
図2に示されるように、凸部または凹部101は、基板フィルム108の第1の側面上に直接位置し、接続され、または構造体チャネル110の近位端部と遠位端部との間の側面上にさらに接続され得る。凸部または凹部101は、例えば、長方形、くさび、または二重くさび形状を有し得る。光学的に機能する要素106は、
図2に示されるように、凸部101に位置し得る。凸部は、光遮断層104と透過性層103との間の固定および/または透過性層103の位置決めを改善する。
【0072】
概して、2つ以上の構造体チャネル110はまた、任意選択的に、さらなる構造体チャネル110(図には示されない)を介して、互いに接続することができる。
【0073】
図3a~3dは、明確化のための4つの異なる完成度における多層構造体300を示す。
図3aでは、いくつかの光学的に機能する要素108が、4つの絶縁され、分離された光画定セグメント112上に配設されている。このデザインでは、光画定セグメント112は、基板フィルム108の凹部に形成されている。
図3bにおいて、光画定セグメント108の凹部は、透過性層103の材料によって充填/成形され、それによって、光学的に機能する要素108は、透過性層103に少なくとも部分的に埋め込まれ、かつ透過性層103に光学的に結合される。
図3cにおいて、光学的に実質的に不透明な光遮断層104は、異なる光画定セグメント112間で搬送される光が、配設された光遮断層104によって少なくとも部分的に遮断されるが、個々の光画定セグメント112上の光学的に機能する要素108と構造体上の環境との間で搬送される光は、構造体チャネル110の内側の透過性層103内で許可されるように、
図3bの構造体300上に配設されている。これは、光遮断層104の透過率が変化するように設けられ得、これは、光画定セグメント112の位置(すなわち、上)で、すなわち、構造体チャネルでより高いものであり、セグメント112上にない、すなわち、構造体チャネル110の外側にある部分で、実質的により少ないものであり得、任意選択的に、104は不透明であり得る。層104の様々な透過率は、例えば透過特性を低減する色粒子が、セグメント112上にない層104の部分に配置されるように製造され得る。当業者によって理解されるように、他の方法もまた、光遮断層104のために様々な透過率を提供するために使用され得る。
図3dにおいて、少なくとも1つの第2の追加のフィルムまたは層118内の3つの光画定セグメント112上に任意選択的な情報要素116が存在するように、少なくとも1つの第2の追加のフィルムまたは層118は、
図3cの構造体の300上部上に設けられている。
図3a~3cは、ホストデバイス、構造体または要素(図には示されない)に300を接続するために使用され得るコネクタ114aを示す。
【0074】
概して、所望の全光遮断、すなわち、関心の波長での光の透過の遮断は、実施される特定の実施形態に応じて当然ながら変化し得るが、概して、不透明の、または部分的に不透明の、例えば、光遮断層104を確立するために使用されるプラスチックまたは他の材料は、選択された周波数または波長を考慮して光学的に実質的に不透明の材料を含み、したがって、周波数/波長がそれを通過することを防止する。したがって、関連する波長での層104の十分な総透過率は、実施形態に応じて変化し得るが、例えば、約50%、40%、30%、20%、10%、5%、2%、1%または0%であり得、したがって、層104の光学透過率は、光学透過性層103の光学透過率よりも実質的に小さいように構成され得る。
【0075】
少なくとも1つの第2の追加のフィルムもしくは層118または第1の追加のフィルムなどの少なくとも1つのさらなるフィルムまたは概して層が、例えば、拡散光学系および/または印刷を組み込んで設けられている場合がある。この文脈において、第1の追加のフィルムは、基板フィルム108の第1の表面上に直接配設されているか、または、その結果、フィルム108の第1の表面と第1の追加のフィルムとの間に接着層などが存在す
るフィルムまたは層を意味する。この文脈において、第2の追加のフィルムまたは層118は、構造体内の層103および104に続く、構造体の頂部カバーの少なくとも一部分を構成する可能性のあるフィルムまたは層を意味する。
【0076】
いくつかの実施形態では、成形層などのいくつかのさらなる層またはフィルムも、基板フィルム108の第2の側に設けられ得る(図には示されない)。これらのさらなる層は、例えば、絶縁、保護、装飾、光学および/または取り付け機能を有し得る。
【0077】
IML(インモールドラベル付け)/IMD(インモールド装飾)技術は、構造体内に埋め込まれたグラフィック、色などを、任意選択的に、基板フィルム108、および/またはその他のフィルム/層に設けるために適用されている可能性がある。
【0078】
前述のように、例えば、真空または圧力形成などの熱形成プロセスを介した3D形成は、特に基板フィルム層108を参照して、実質的に三次元形状、例えば、実施形態300に示されるようないくつかの凹部を、多層構造体の標的要素または部分に導入するために適用されている可能性がある。通常好適な熱形成温度(摂氏)の下限の実用的な例としては、以下:PC150、PET70、およびABS88-120が含まれる。機械的に空気を成形型に押し込むか、または真空を成形型に吸引することによって得られる標的フィルムに印加される圧力は、単層フィルム構造では約100psiを超えることができるが、積層構造体では約200psiを超えることができる。使用されるフィルムおよびプロセスパラメータは、所望されない限り、該フィルムが溶融しないように、好ましくは選択されなければならない。
【0079】
成形パラメータに関しては、さらなる単なる例示的なガイドラインをわずかにしか与えることができない。基板フィルム108などの標的フィルムが、例えば、PETであり、例えば、その上に射出成形されるプラスチックが、PCである場合、溶融されたPCの温度は、一般的な場合、約280~320℃であり得、成形温度は、約20~95℃、例えば、約80℃であり得る。使用されるフィルムおよびプロセスパラメータは、別段に所望されない限り、好ましくは、該フィルムが溶融せず、プロセス中に実質的に固体のままであるように選択されなければならない。フィルムは、適切に固定されたままになるように成形型において位置決めされなければならない。当業者は、最良の形成および成形パラメータが、例えば、使用される材料および確立される構造体の標的特性に依存しており、そのため、最適な場合には、それらは、例えば、圧力/真空によって引き起こされる延伸などの熱応力および物理的応力にさらされたときの材料の既知の特性および挙動に依存することによって、具体的に選択されるべきであることを理解するであろう。しかしながら、成形パラメータおよび形成パラメータを適切に選択することによって、成形前に基板フィルム層108上に既に設けられているエレクトロニクスおよび可能性のある他の要素を保存するように特に注意を払わなければならない。
【0080】
様々な実施形態において、多層構造体は、外部表面および例えばホストデバイスに対して構造体を取り付け、離間させ、かつ/または位置決めするために、任意選択的に、孔/挿入部が設けたボス(例えば、リベットまたはネジ)および関連付けられた基部などの、好ましくは一体型、例えば成形された特徴部を備えて配置され得る。しかしながら、リブなどのいくつかの一体型、好ましくは成形された特徴部が、構造体を補強するために組み込まれている場合がある。
【0081】
図4は、400で、構造体のさらなる変形例を示す。400は、光遮断層104および光学透過性層103の頂部に第2の追加の層118を有し、すなわち、層118は、層103および104の後にある。図において、第2の追加層118は、400の内部構造体を呈するために別個に示される。400は、光遮断層104において画定され、かつ透過
性層103の材料で充填された3つの別個の構造体チャネル110を有する。図において、構造体チャネル110の各々は、長方形の光画定セグメント112の反対側に2つの光学的に機能する要素106を含む、基板フィルム118の第1の側の光画定セグメント112を画定する。光学的に機能する要素106は、光遮断層104および/または透過性層103によってカプセル化され、例えば、可撓性コネクタ114bを介してホストデバイスまたは要素に外部接続され得る回路トレース114に適用される。図では、第2の追加層118は、400の2つの構造体チャネル110の遠位端部にある任意選択的な情報要素116を含む。
【0082】
実際、1つ以上の第2の追加のフィルムまたは層118は、光学的に不透明、半透明、または実質的に透明であり得る。層118の不透明な部分は、少なくとも所々で、近傍の光学チャネル110間のクロストーク/漏れをさらに低減するために適用され得る。
【0083】
概して、少なくとも1つの第2の追加の、光学的に機能する、任意選択的に拡散性のフィルムまたは層118は、構造体チャネル110のうちのいくつかの少なくとも1つの構造体チャネル110の遠位端部に位置し得る。第2の追加のフィルムまたは層118は、任意選択的に、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される少なくとも1つの情報要素を含有し得る。
【0084】
図5は、500で、本技術による多層構造体のさらなる実施形態を示す。図では、基板層108、透過性層103および光遮断層104が別個に示されている。500において、透過性層103は、基板フィルム108の第1の側上に薄い連続透過性層103を含む。このデザインにおいて、層103は、選択された頂部に向かって第1の方向(D1)に構造体チャネル110の内部に延在し、かつそれを形成する場所103bにおいて、より高い/厚い。したがって、光遮断層104は、光画定セグメント112(図には示されていない)を互いに延長部103bの下方に少なくとも部分的に光学的に絶縁する。
【0085】
図6は、600で、本技術による多層構造体のさらなる実施形態を示す。600は、7つのセグメントディスプレイを表し得る。600は、基板フィルム108の第1の側上の光遮断層108を開示する。600において、光遮断層108は、透過性層103の材料によって充填されている7つの構造体チャネル110を含み、したがって、構造体チャネルは、光学的に、少なくとも部分的に、互いに絶縁される。層104の頂部には、光画定セグメント112上に光透過性部分、ならびにそれぞれのセグメント112上にいくつかの光学的に機能する要素106(図には示されない)および構造体チャネル110を有する少なくとも1つの第2の追加のフィルムまたは層118が存在する。当業者によって理解されるように、9、14または16個のセグメントディスプレイなどの7つのセグメントディスプレイ以外のタイプも、本技術によって同様の方法で実現され得る。
【0086】
図7a~7cは、700で、3つの異なる完成度の多層構造体のさらなる実施形態を示す。
図7aにおいては、2つの光学的に機能する要素106と、基板フィルム108の第1の側上の第1の追加のフィルムとの両方を有する、2つの光画定セグメント112を有する基板フィルム108が示されている。第1の追加のフィルムは、それらの2つの光画定セグメント112上に、またはその2つの光画定セグメント112において、任意選択的な情報提供要素116を含有する。少なくとも1つの情報要素116は、光学表面レリーフフォーム、光学表面レリーフフォーム構造体、光学格子構造体、印刷、印刷された文字、印刷された数字、印刷された形状、印刷された画像、印刷されたグラフィック、および刻印された文字、数字、形状、画像またはグラフィックからなる群から選択される。
図7bにおいては、基板フィルム108の第1の側に少なくとも部分的に透過性層103を構成する構造体チャネル110を有する光遮断層104が示されている。構造体チャネル110の近位端部は、光画定セグメント112の接触部から、構造体の厚さ方向と一致する第1の方向(D1)に、構造体の選択された頂部に向かって延在する。
図7cに示されるように、光遮断層104および透過性層103上に、おそらく700の頂部カバーを構成する少なくとも1つの追加の層が存在し得る。
【0087】
図8a~8cは、800で、基板フィルム108の第1の側上の第1の追加のフィルムにおいての代わりに、2つの光画定セグメント112およびそれぞれの構造体チャネル110上にある少なくとも1つの追加のフィルムまたは層118において任意選択的な情報要素116を含むという点で、700とは異なる構造体の変形例を示す。
図8aは、基板フィルム108が、例えば、この実施例に示されるように、ブラインドホールなどの貫通成形穴124または脆弱部分、または成形されたプラスチックが、例えば、第2の側から第1の側などの成形中にある側から別の側へと溶融状態で流れるようにデザインされている切断部を含み得ることをさらに示す。
【0088】
図9は、900で、多層構造体のさらなる実施形態を示す。基板フィルム108のいくつかの部分は、少なくとも1つのレセプタクル、凹部またはポケットまたは同様の形状108dに3D形成される。このデザインにおいて、光遮断層104および透過性層103は、第1の方向で環境に向かって延在するポケット108dの内部の少なくとも部分的に構成される。
【0089】
基板フィルム108のポケット108dは、光遮断層104の構造体チャネル110の内側の透過性層103の材料に少なくとも部分的に埋め込まれた少なくとも1つの光学的に機能する要素106(図には示されない)を収容する。ポケット108の内壁は、したがって、ポケット108dの内側部分と少なくとも部分的にインターフェースを形成する光遮断層104の材料と少なくとも部分的に接触している。
図9に示されるように、1つのポケット108dにおける透過性層103の材料のうちの少なくとも部分的に構成された1つ以上の構造体チャネル110が存在し得る。
【0090】
図10は、1000で、多層構造体のさらなる実施形態を示す。光遮断層104の少なくとも一部分は、透過性層103の少なくとも部分的に構成された構造体チャネル110の多数の細胞形態または細胞形状を形成する。
【0091】
図示される1000のデザインは、光遮断層104の構造体チャネル110のセル配置を組み込む。このようなデザインにより、非常にコンパクトな多層構造体を製造することが可能になる。
【0092】
図11は、1100で、本開示による光遮断層104の一実施形態を示す。多層構造体の製造において、光遮断層104は、既製の層または要素であり得、またはそれ104は、好ましくは、本明細書において本明細書で説明されるように、成形によって、構造体の製造プロセスにおいて調製されてもよい。
【0093】
図12は、1200において、多層構造体のさらなる実施形態、特に、構造体の異なる材料または層が互いに重なり合う方法の一例を示す。光遮断層104および/または透過性層103の少なくとも一部分は、構造体の外縁部に位置し得る。構造体は、構造体の層またはフィルムの間にいくつかの中空部分130を含み得る。
【0094】
図示される1200のデザインは、構造体の外縁部に延在する、基板フィルム108の第1の側上の中空部分130を含む。部分130は、基板層108と透過性層103との間で第1の方向に挟まれる。この130は、構造体の内側のセンサなどの電気コンポーネントまたは要素を外部デバイスまたは構造体とインターフェースすることを可能にし得る。
【0095】
あるいは、部分130は、基板層108と光遮断層104との間で第1の方向に挟まれ得る。
【0096】
中空部分130は、例えば、所望の部分130の体積が最初に充填されるように、例えば、後処理段階において構造体から除去される犠牲材料を射出または成形することによって製造することができる。例えば、犠牲材料を照射または好適な化学物質に暴露することによって、中空部分130を設けるために、犠牲材料を構造体から除去し得る。
【0097】
当業者によって理解されるように、中空部分130はまた、1200における以外の様式で位置し得る。
図130は、例えば、機能要素106または検出器もしくはセンサなどの他の電気コンポーネントの頂部に位置し得る。
【0098】
【0099】
多層構造体を製造する方法の開始時に、始動ステップ1302が実行され得る。始動1302中、材料、コンポーネントおよびツールの選択、取得、較正などの必要なタスクと、他の構成活動とが行われ得る。個々の要素および材料の選択が、一緒に機能し、選択された製造および設置プロセスを乗り切るように特別な注意が必要であり、プロセスは、当然ながら、製造プロセス仕様およびコンポーネントデータシートに基づいて、または例えば、作製されたプロトタイプを調査および試験することによって、事前にチェックされるのが好ましい。したがって、潜在的ななかでも、成形、鋳造、積層、(熱)形成、切断、ドリル孔あけおよび/または印刷装置などの使用される装置は、この段階で動作状態まで整えられ得る。成形型は、必要な表面形態等で調製され得る。
【0100】
1304では、エレクトロニクスを収容するための少なくとも1つの、任意選択的には熱可塑性の、形成可能な基板フィルム108が設けられる。既製要素の基板材料、例えばロール状またはシート状プラスチックフィルムが取得され得る。いくつかの実施形態では、基板フィルム108自体は、まず、所望の原材料から成形、押出または他の方法によって社内で製造されてもよい。いくつかの実施形態では、基板フィルム108は、選択された原材料または原料から製造され得る。任意選択的に、基板フィルム108は、処理される。それは、例えば、コーティングされ、切断され、かつ/または所望される開口部、ノッチ、凹部、切断部などで設けられ得る。初期および/または結果として生じる処理フィルム108は、例えば、長方形、正方形または円形の形状を有し得る。基板フィルムは、概して、または少なくとも選択的に、その上に設けられる光学的に機能する要素106などの光電子要素の発光周波数/波長などの選択された周波数/波長を考慮して、不透明、半透明、または実質的に透明な場所にあり得る。基板フィルム108は、熱可塑性材料を含み得るが、本明細書で説明するように、多種多様な相互にかなり異なる材料が、基板および本明細書で考慮される他のフィルムでの使用に適用可能である。
【0101】
1306において、基板フィルム108は、基板フィルムの第1の側のそれぞれの光画定セグメント112上に配設されているいくつかの光学的に機能する要素106と、いくつかの光学的に機能する要素106に接続するいくつかの回路トレース114とを含む回路デザインと、を含むエレクトロニクスと共に、潜在的には、電力回路、検知回路、および/または制御回路(例えば、マイクロコントローラ、プロセッサ、信号プロセッサ、プログラマブル/プログラムされた論理チップなど)などの1つ以上の他の電子コンポーネントと共に配置される。各セグメント112は、1つ以上の光学的に機能する要素106を含み得る。実際には、例えば、様々なSMD(表面実装デバイス)などのいくつかの既製コンポーネントが、例えば、はんだおよび/または接着剤によって、フィルム108の選択された接触エリアに取り付けられ得る。
【0102】
任意選択的な1306Bでは、エレクトロニクス、好ましくは、少なくとも回路デザインは、基板フィルム108上の印刷エレクトロニクス技術によって生成される。806Bでは、例えば、所望の回路デザインまたは回路パターンのいくつかの導体線、および/または光学的に機能する要素106などの電子および光電子コンポーネントを電気的に結合するための接触パッド(または他の接触エリア)、ならびに任意選択的に電力(供給)回路および/または制御回路を画定するいくつかの導電性回路トレース114は、好ましくは、関連する付加技術を参照して、印刷エレクトロニクスの1つ以上の技術によって、基板フィルム108上に設けられる。例えば、スクリーン、インクジェット、フレキソ、グラビア、またはオフセットリソグラフ印刷を利用し得る。しかしながら、例えば、基板フィルム108の使用される材料がそれと互換性があることを条件に、より伝統的なこのようなエッチングベースの方法も同様に考慮され得る。また、例えば、カラー層、グラフィック、視覚的インジケータ、コーティングなどの印刷または他の提供を含む、基板フィルムを洗練させるさらなるアクションが、ここで行われ得る。
【0103】
代替的または追加的に、印刷エレクトロニクス技術を適用して、OLEDなどのコンポーネントの少なくとも一部を基板フィルム108上に直接、実際に製造し得る。各含まれる光学的に機能する要素は、例えば、白色光または選択された波長/周波数(色)のみを発し、潜在的な非可視波長を忘れないように、任意選択的に個別に選択され、製造され、またはそうでなければ構成され得る。
【0104】
光学的に機能する要素106などのエレクトロニクスが、相互に、または構築中の多層構造体の他の特徴部に対してどのように寸法決定され、整列され、または位置決めされ得るかについて、ここでより一層検討されてきた。要するに、様々な要素の相互位置決めは、例えば、選択された表面および/または光学効率を介してアウトカップリングまたはインカップリングされた光の均一性の観点での所望の全体的な性能目標が達成されるように選択されなければならない。しかしながら、例えば、エレクトロニクスが完成した多層構造体の外側から見えないように、エレクトロニクスの位置決めおよび/またはマスキングもしくはブロック要素に影響を与える審美的目標が存在し得る。
【0105】
いくつかの実施形態では、多層構造体に含まれる基板フィルム108および/または他のフィルムは、好ましくは、真空または圧力形成などの熱形成のステップを通じて、所望の3D形状(少なくとも局所的には実質的に非平面形状)を呈するように形成され得る。また、冷間形成が適用され得る。例えば、形成技術を考慮して、前述の圧力形成を適用して、基板に正確で鋭い詳細を提供することができ、基板が所望されない流れを可能にし得、それらを介して結果として圧力低下をもたらす可能性のある(貫通)成形穴を欠いている場合、圧力形成も概して好ましい場合がある。熱形成ステップは、関連する3Dアセンブリを回避するために、エレクトロニクス1306の配置に続いて実行され得る。しかしながら、ステップ1306の前に既に3D形成を実行することが代替的または追加的に可能である。
【0106】
1308では、光学的に実質的に不透明な光遮断層104が設けられ、基板フィルムの第1の側上にさらに配設される。光遮断層104は、その近位端部が、光画定セグメント112の接触部から、構造体の厚さ方向と一致する第1の方向D1に、構造体の選択された頂部に向かって延在する、いくつかの構造体チャネル110を画定するように構成される。光遮断層108は、前述のように、例えば、層104または層104全体のいずれかの部分を成形することによって実行され得るか、または、層104の予め準備されたサブアセンブリが使用され得る。
【0107】
実際には、基板フィルム108が、例えば、射出成形プロセスにおけるインサートとして使用され得る。縁部などのフィルムの選択領域は、所望に応じて成形プラスチックを含まないままであり得る。いくつかの実施形態では、フィルムの両側にさえ、成形層を設けることができる。基板フィルムは、貫通成形穴、または例えば、ブラインド成形穴などの脆弱部分、または成形プラスチックが、例えば、成形中にある側から別の側に溶融状態で流れるようにデザインされた切断部を含むことができる。
【0108】
光遮断層104の材料の少なくとも1つの部分は、光遮断層104と基板フィルム108との間に接着層を設けることによって、任意選択的に先行する基板フィルム108と積層され得る。
【0109】
1310では、材料が、光遮断層104の構造体チャネル110の透過性内部を搬送される光を確立するように、基板フィルム108の第1の側上に、光学透過性層103が生成され、好ましくは、例えば、基板フィルム108およびその上のエレクトロニクスの少なくとも一部、例えば、いくつかの光学的に機能する要素106などの上に、成形または東行きを通じて、関係する材料から直接生成される。
【0110】
好ましくは、光学的に機能する要素106および/または基板に提供される他の要素などのエレクトロニクスの少なくとも一部は、それによって、提供される材料内に少なくとも部分的に埋め込まれる。したがって、光学的に機能する要素106と光遮断層104の構造体チャネル110の内側の透過性層103との間の光学結合は、効率的にされ、関連する結合損失を低減され得る。
【0111】
1310では、光遮断層104の材料の少なくとも1つの部分は、好ましくは、光学透過性層103が光遮断層104と基板フィルム108の第1の側との間に少なくとも部分的に成形されるように、透過性層103の成形におけるインサートとして使用され得る。
【0112】
アイテム1312は、いつくかの構造体チャネル110のうちの少なくとも1つの構造体チャネル110の遠位端部上に、1つ以上の第2の追加の、光学的に機能する、任意選択的に拡散性のフィルムまたは層を設ける潜在的なタスクを指す。
【0113】
一実施形態では、方法は、例えば、第3のステップ1308と第4のステップ1310との間に、少なくとも1つのさらなるステップを含み、遮断層104と透過性層103との間にクラッド層128を潜在的に選択的に設けられる。
【0114】
1314において、方法実行は終了する。
【0115】
【0116】
1400の方法は、他の方法では1300の方法と類似するが、光学透過性層103がステップ1408で、ステップ1410での光遮断層104を設ける前に生成されるという点で異なる。
【0117】
ステップ1408は、ステップ1310について上述した主題を含む。ステップ1408では、好ましくは、成形によって、基板フィルム108の第1の側上に、光学透過性層103が生成され、その結果、いくつかの光学的に機能する要素106を含む少なくとも光画定セグメント112が、透過性層103に少なくとも部分的に埋め込まれ、かつ光学的に結合される。
【0118】
ステップ1410は、ステップ1308について上述した主題を含む。1410では、光遮断層104が基板フィルム108上に設けられ、したがって、上述のように、透過性層103を光遮断層104と基板フィルム108との間にさらに固定する。光遮断層104は、その近位端部がそれぞれの光画定セグメント112上に設けられているいくつかの構造体チャネル110を画定するように構成され、透過性層103は、構造体の厚さ方向と一致する第1の方向D1に延在する構造体チャネル110の内部を、構造体の選択された頂部に向かって少なくとも部分的に確立する。
【0119】
本明細書で説明するように、光遮断層104は、プラスチックなどの少なくとも1つの原材料から少なくとも部分的にそれを成形することによって設けられ得る。
【0120】
図15は、1500で、多層構造体のさらなる実施形態を示す。それ1500は、少なくとも1つの光学的に機能する要素106が、基板フィルム108を通じて透過性層103を介して基板フィルム108の第2の側上に位置する環境に光学的に結合されるという点で、前述の多層構造体の変形例とは異なる。
【0121】
1500のデザインでは、光は、基板フィルム108の出口部分132を介して基板フィルム108を選択的に通過するように配置され得る。したがって、出口部分132は、少なくとも部分的に光透過性である。出口部分132は、任意選択的に、例えば、光拡散器、レンズ、または回折要素などの光学的に機能する要素を含み得る。
【0122】
光遮断層104によって作製された構造体チャネルは、厚さまたは第1の方向(D1)よりも潜在的にさらに支配的に、幅または第2の方向(D2)に延在し得る。
【0123】
デザイン1500は、任意選択的に、遮断層104と透過性層103との間、かつ/または基板フィルム108の第1の側上に、潜在的に選択的に設けられるクラッド層128を含む。
【0124】
得られた積み重ね構造体の結果として得られる全体的な厚さに関しては、使用される材料と、製造およびその後の使用を鑑みて必要な強度を提供する関連最小材料厚とに大きく依存する。これらの局面は、個別的に考慮される必要がある。例えば、構造体の全体的な厚さは、約1mmであり得るが、かなり厚いまたは薄い実施形態も実現可能である。
【0125】
本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲とその等価物とによって決定される。当業者は、開示された実施形態は例示的な目的のみのために構築されたこと、および上記の原理の多くを適用する他の構成が、各潜在的な使用シナリオに最良に適合するように容易に準備され得ることを理解するであろう。