IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コーニング インコーポレイテッドの特許一覧

特開2023-118971光学的細胞培養監視及び検体測定システム
<>
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図1
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図2
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図3
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図4
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図5
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図6
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図7
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図8
  • 特開-光学的細胞培養監視及び検体測定システム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023118971
(43)【公開日】2023-08-25
(54)【発明の名称】光学的細胞培養監視及び検体測定システム
(51)【国際特許分類】
   C12N 5/071 20100101AFI20230818BHJP
   C12M 1/34 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
C12N5/071
C12M1/34 D
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112332
(22)【出願日】2023-07-07
(62)【分割の表示】P 2020513871の分割
【原出願日】2018-09-05
(31)【優先権主張番号】62/555,338
(32)【優先日】2017-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【弁理士】
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】スコット ロバートソン ビッカム
(72)【発明者】
【氏名】ミン-ジュン リー
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー ロジャー マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト レイモン ラチュコフスキ
(72)【発明者】
【氏名】ホースト シュライバー
(72)【発明者】
【氏名】トッド マイケル アプトン
(57)【要約】
【課題】 細胞状態の遠隔監視を可能にする細胞培養の非侵害性測定の方法、システム、及び装置を提供すること。
【解決手段】 システムは細胞培養容器、少なくとも1つの監視層(105、205、305、405、505、605、705、805)、少なくとも1つの測定装置、及び通信構成要素を備える。細胞培養容器は細胞成長及び閉じたシステム動作用に構成された少なくとも1つの細胞培養室を備えてもよい。監視層は前記少なくとも1つの細胞培養室の外部にある。幾つかの場合、前記通信構成要素はデータを前記監視層から遠隔場所に送信するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞培養の非侵害性測定の方法であって、
閉じたシステムとして動作するように構成された細胞培養容器の2つ以上の細胞培養室間に外部監視層を配置するステップと、
連続的細胞成長を許しながら、前記監視層上方の少なくとも1つの細胞培養室の群集監視装置による測定と、前記監視層下方の少なくとも1つの細胞培養室の検体監視装置による測定とを同時に行って、前記2つ以上の細胞培養室の細胞状態を測定するステップと、
細胞状態データを前記外部監視層から遠隔場所に送信するステップと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2017年9月7日に出願された米国仮特許出願第62/555338号の優先権の利益を主張するものであり、その内容全体を下記に完全に明記されているかのように本明細書に援用する。
【技術分野】
【0002】
下記は概ね細胞培養監視に関し、より具体的には、付着性の細胞容器内で測定をするよう設計された非侵害性監視システムに関する。
【背景技術】
【0003】
細胞培養は細胞成長のための人工的環境を提供するために広く使用されている。幾つかの場合、単一層皿に比べて、積層細胞培養容器は細胞成長のための増加した領域を提供する場合がある。細胞は浮遊状態で又は細胞培養容器表面に付着して成長してよい。細胞培養の処理は2つの主要な働き、細胞成長及び健全性(群集及び形態)の監視と細胞成長のための適切な環境(例えば、pH、ブドウ糖、及び乳酸塩レベル)の保証とを含む。細胞培養物の産生コストは、低歩留り、高い人件費、集中手作業フロー、及び処理がしばしば行われる高価なクリーンルーム環境のために極めて高い。細胞培養の監視方法は歩留りを上げコストを下げるための重要な要因である。
細胞を見ると共に検体を測定する現在の方法は時間がかかり、容器への直接アクセスを必要とする場合があり、容器環境の無菌状態を壊す恐れがある。科学者はしばしば細胞の群集を見るために裸眼又は顕微鏡を使用する。不幸にも、これらの方法は容器への直接アクセスを必要とし、細胞成長をしばしば遅らせる又は停止させる。また、直接アクセス方法はプロセスを自動化するのを困難又は不可能にする。例えば、積層細胞培養容器を使用する時、外部層又は外部に近い層だけを監視でき、内部層の状態は直接測定無しで推定されなければならない。
現在、細胞培養処理は、プローブセンサー又はパッチなどの部品を使用する侵害性方法及び半侵害性方法により監視される(例えば、ある検体の存在)。システムが閉じたシステムとして動作するのを許すのが望ましいにも拘らず、これらの方法は細胞成長環境内の侵害性又は半侵害性構成要素とのある種の接触を必要とする。監視方法はしばしば不十分であり、産生環境は、細胞に栄養を与え収穫する時間を決めるためのプロセス開発手法に依存し、その手法はまだ手動監視を必要とする。
非侵害性監視付きの閉じたシステムは、細胞培養基組成と細胞成長及び健全性とをより良く制御する自動化の使用を可能にするかもしれない。閉じたシステムは成長の間中無菌状態を維持でき、クリーンルームの必要性及びコストを低減する。また、リアルタイム監視データが遠隔場所にいるユーザーに送信されてよく、これは手作業の必要性を低減できる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
記載された技術は、細胞培養の非侵害性監視を支える改善された方法、システム、デバイス、又は装置に関する。概ね、記載された技術は、細胞成長層の外部にある監視層を有する付着性の細胞培養容器の閉じたシステム動作を可能にする。監視層は群集監視装置及び検体監視装置を含んでもよい。細胞状態は前記監視層から遠隔場所にいるユーザーに送信されてよい。監視層は積層細胞培養容器内の細胞成長層間に配置され、その積層容器の内部層の測定をしてもよい。例えば培養器内に留まることで、閉じたシステムは無菌状態のままであり、リアルタイム細胞状態データを取りながら細胞を連続的に成長させられる。
【0005】
細胞培養の非侵害性測定のための遠隔監視システムが記述される。そのシステムは、細胞成長及び閉じたシステム動作用に構成された少なくとも1つの細胞培養室を備える細胞培養容器であって、前記少なくとも1つの細胞培養室は細胞が付着する少なくとも1つの表面を有する、細胞培養容器と、少なくとも1つの測定装置を備えた少なくとも1つの監視層であって、前記少なくとも1つの細胞培養室の外部にある監視層と、データを前記監視層から遠隔場所に送信するように構成された通信構成要素とを含んでもよい。
細胞培養の非侵害性測定の方法が記述される。その方法は、閉じたシステム動作用に構成された細胞培養容器の2つ以上の細胞培養室間に外部監視層を配置するステップであって、前記2つ以上の細胞培養室はそれぞれ細胞が付着する少なくとも1つの表面を有する、ステップと、連続的細胞成長を許しながら前記2つ以上の細胞培養室の細胞状態を測定するステップと、細胞状態データを前記外部監視層から遠隔場所に送信するステップとを含んでもよい。
【0006】
上記システム及び方法の幾つかの例では、前記監視層は2つ以上の細胞培養室間に配置され、層間監視用に構成されている。幾つかの場合、前記監視層は少なくとも2つの測定装置を備え、前記監視層上方及び下方にある両方の細胞培養室を同時に測定するように構成されていてもよい。
上記システム及び方法の幾つかの例では、前記少なくとも1つの測定装置は群集監視装置又は検体監視装置の一方又は両方を含む。
上記システム及び方法の幾つかの例では、前記群集監視装置は少なくとも1つの細胞培養室の画像を取り込むように構成された光学装置を備える。1つの例では、前記光学装置は少なくとも1つのレンズ、鏡、カメラ、及び前記通信構成要素を備える。別の例では、前記光学装置はファイバープローブ、鏡、カメラ、及び前記通信構成要素を備える。
上記システム及び方法の幾つかの例では、前記検体監視装置は、励起光を放出し、前記細胞培養室内の培地層からの放射光を取り込むように構成された分光構成要素を備える。幾つかの場合、前記分光構成要素は光ゲート、回折格子、レンズ、検出器、及び前記通信構成要素を備える。上記システム及び方法の幾つかの例では、前記分光構成要素はラマン分光法を前記培地層に実行するように構成されている。
上記システム及び方法の幾つかの例では、前記監視層はポリスチレンから成る。上記システム及び方法の幾つかの例では、前記少なくとも1つの測定装置は前記監視層から取り外し可能である。
上記システム及び方法の幾つかの例では、前記通信構成要素は前記データをリアルタイムに又は要求に応じて送信するように構成されている。
上記システム及び方法の幾つかの例は、前記監視層上方の少なくとも1つの細胞培養室と、前記監視層下方の少なくとも1つの細胞培養室とを同時に測定するプロセス、特徴機能、又は手段を更に含んでもよい。
上記システム及び方法の幾つかの例では、前記監視層上方の前記少なくとも1つの細胞培養室を測定することは、細胞の群集測定をすることを含み、前記監視層下方の前記少なくとも1つの細胞培養室を測定することは、培地の検体測定をすることを含む。
上記システム及び方法の幾つかの例では、細胞状態データの送信はリアルタイムである。上記システム及び方法の幾つかの例では、細胞状態データの送信は無線ネットワークを通じてである。
上記システム及び方法の幾つかの例では、前記外部監視層を配置するステップは、前記監視層に1つ以上の測定装置を配置するステップを含む。幾つかの場合、前記外部監視層を配置するステップは、前記監視層上の異なる箇所に前記1つ以上の測定装置を配置するステップを更に含む。
【0007】
記載された方法及びシステムの更なる適用範囲は以下の詳細な説明、請求項、及び図面から明らかとなろう。その説明の要旨及び範囲内の様々な変更及び部分変更は当業者には明らかとなろうから、詳細な説明及び特定の例は、例示としてのみ提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の性質及び利点の更なる理解は以下の図面を参照することで達成される可能性がある。添付図において、類似の構成要素又は特徴には同じ符号を用いる場合がある。また、同じ種類の様々な構成要素は、符号の後ろにダッシュと類似の構成要素間の識別用の第2の符号を付けて区別される場合がある。第1符号だけが本明細書で使用される場合、説明は第2符号に拘らず同じ第1符号を持つ類似の構成要素のいずれにも当てはまる。
図1】本開示の態様に係る遠隔監視を支える細胞培養の非侵害性測定のためのシステムの一例の斜視図を例示する。
図2】本開示の態様に係る遠隔監視を支える細胞培養の非侵害性測定のための積層細胞培養容器システムの一例の斜視図を例示する。
図3】本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える監視層の一例の斜視図を例示する。
図4】本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える群集監視装置の一例の側面図を例示する。
図5】本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える検体監視装置の一例の側面図を例示する。
図6】本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える別の検体監視装置の一例の側面図を例示する。
図7】本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える監視層の一例の上面図を例示する。
図8】本開示の態様に係る遠隔監視を支える細胞培養の非侵害性測定のためのシステムの一例の側面図を例示する。
図9】本開示の態様に係る遠隔監視を支える細胞培養の非侵害性測定の方法を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
英語の単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈からそうでないと明らかに指示されない限り、複数の指示対象を含む。同じ特性を記述する全ての範囲の端点は独立に結合可能で、それら記述された端点を含める。全ての参照文献は本明細書に引用される。
【0010】
本明細書で使用されるように、「have」、「having」、「include」、「including」、「comprise」、「comprising」などは非限定の意味で使用され、概ね「これらに限定されないが~を含む」を意味する。
【0011】
本明細書で使用される全ての科学的及び技術的用語は、そうでないと指示されない限り、その分野で一般に使用される意味を有する。本明細書で提供される定義は、本明細書で頻繁に使用されるある用語の理解を容易にするためであり、本開示の範囲を限定するようには意図されていない。
【0012】
本開示は下記に初めは概略説明され、次に幾つかの代表的な実施形態に基づいて詳細に説明される。個々の代表的な実施形態における互いに組み合わせて示された特徴全てが理解される必要はない。特に、個々の特徴は省略されても、又は同じ代表的な実施形態又は他の代表的な実施形態の示された他の特徴と何か他のやり方で組み合わされてもよい。
【0013】
実際、ある測定が細胞を妨げることなくリアルタイムで完了するのを可能にする細胞培養システム、言い換えれば、閉じたシステムは、無菌細胞成長環境を維持するのを可能にする可能性がある。例えば、細胞培養室の外部にある監視システムは、細胞に直接接触することなくまた成長環境を汚染することなく細胞成長及び健全性などの細胞状態を測定するための非侵害性方法を提供するかもしれない。本書で使用するように、用語「閉じたシステム」はシステムの内容物が周囲の空気に開放されていないシステムを指す。そのシステムは、周囲の空気から汚染物質が導入されるのを制限するか又は防ぐ閉じる器具、例えば蓋を備えてもよい。システムは、その内容物の無菌状態を保証するよう、必ずしもではないが、密閉されてもよい。
【0014】
本書に記載するように、細胞培養容器は、細胞培養容器の壁のいずれかに一体化された光学機器(例えば、マイクロレンズアレイ及び導波路)及びスペクトル分析機器の少なくとも一方を含む監視層を含んでもよい。下記により詳細に記載されるように、本開示の実施形態によれば、光学機器及びスペクトル分析機器の一方を含む監視層は細胞培養容器の壁の1つに一体化されてよく、光学機器及びスペクトル分析機器の他方は細胞培養容器の別の壁に一体化されてよい。本書に記載された細胞培養容器は、培養中細胞が付着する平面を通常有する付着性の細胞培養容器であってよい。
【0015】
或いは、本書に記載した監視層は細胞培養容器の外部に配置されたトレイを含み、そのトレイは光学機器及びスペクトル分析機器の少なくとも一方を含んでもよい。下記により詳細に記載されるように、本開示の実施形態によれば、光学機器及びスペクトル分析機器の一方を含む第1のトレイは細胞培養容器の上方又は下方の一方に配置され、光学機器及びスペクトル分析機器の他方を含む第2のトレイは細胞培養容器の上方又は下方の他方に配置されてもよい。本開示の実施形態によれば、監視層は、光学機器及びスペクトル分析機器を使用する積層容器内の細胞成長層同士の間でそれらの外部に挿入されてもよい。この構成は、特徴波長を照射し、受光し、処理するスペクトル分析による細胞群集の監視及び検体の測定を可能にする。通信構成要素が監視データを監視装置又は監視層から遠隔場所にいるユーザーに送信するために使用されてよい。この構成は、使い捨て又は複数回使用される積層容器に実現されてよい。
【0016】
監視層を細胞培養室の外部に位置させることは、無菌状態を維持しプロセスの遠隔自動制御を可能にする可能性がある。細胞群集を遠隔監視することにより、本開示の実施形態は、作業者が細胞産生における次のステップのタイミングを最適化して取扱いを減らし作業コストを低減することで細胞処理の歩留りを増加させるのを可能にする。この開示は、システム制御を自動化する機構を提供し、作業者がより技能の低い技士であるのを許し人件費を低減する。外部で遠隔の実施により、本開示は主要な構成要素を閉じた細胞産生システムに提供し、そのためシステムはより低コストの環境で動作させられうる。
【0017】
本書に記載した監視層はポリスチレンでできていてもよい。この監視層は細胞成長領域の2つの監視機能、即ち細胞群集及び検体測定を可能にする。群集監視装置は監視層内に形成された鏡を有する双レンズシステムを使用し、取り付けたカメラは光、画像取込み、拡大、及びユーザーへの画像送付を提供してもよい。検体監視装置はスペクトル分析機器システムを含み、監視層内に回折格子及びレンズを有する導波路システムを更に含んでもよく、励起及び放出のためのファイバーが監視層に取り付けられても、またスペクトルセンサーシステムに接続されてもよい。
【0018】
代表的な群集監視装置は、照射及び画像取込みのために細胞成長表面へ直角に光を反射するための鏡を有する双レンズシステムを使用してもよい。カメラは光及び画像取込み機能を提供してもよい。光波又はビームはレンズを通ってその鏡へ進みそれにより細胞成長領域内の領域上に焦点を結ぶ。次に、照射された画像はレンズを通った後、カメラにより受像される。
【0019】
代表的な検体監視装置は、積み重ねられた細胞培養室の上方、下方、又は間に位置してよい導波路アレイを含んでもよい。監視装置は、一方の口は励起光用で他方は放出光用であってよい双光学口を使用してもよい。励起光は導光路(例えば、導波路)に沿って回折格子及びレンズへ進み、そこで回折格子から反射して細胞培養室の培地に入ってよい。放出ファイバーは培地の励起状態からの光を受け取り、励起光をスペクトルセンサー(例えば、検出器)に届けて発光又は吸着スペクトルを生成してよい。スペクトルセンサーは2D検出器アレイシステムを含んでもよい。レンズ及び回折格子システムは、積層付着性細胞容器内の複数の細胞培養室間に挿入された監視層内に作られてよい。
【0020】
幾つかの実施例では、マイクロレンズが検体監視装置と組み合わせて使用されてもよい。例えば、マイクロレンズアレイが監視層の上部上又は底に配置されてもよい。マイクロレンズアレイは標準サイズのレンズと同様に波を屈折するために有用である。例えば、マイクロレンズアレイはファイバー結合及び光学切り換えに使用されてもよい。マイクロレンズは正確なレンズを製作するフォトリソグラフィにより溶融石英又はシリコンから製造されてもよい。
本開示の態様は初めに細胞培養システムの文脈で説明される。本開示の態様は、非侵害性遠隔測定に関する装置図、システム図、及びフローチャートにより更に例示され、それらを参照して説明される。
図1は本開示の様々な態様に係る遠隔監視を支える細胞培養室110の非侵害性測定のためのシステム100の一例の斜視図を示す。非侵害性測定システム100は監視層105、細胞培養室110、群集監視装置115、検体監視装置120、及び細胞125を含む。幾つかの態様では、システム100は広い温度範囲で動作するように構成されてもよい。例えば、システム100は細胞成長用に構成された培養器内で動作してもよい。幾つかの実施例では、非侵害性測定システム100は図2に示すような積層細胞培養容器の一部であってもよい。
1つの実施例では、監視層105は細胞培養室110の1つ以上の側に一体化されてもよい。例示のように、監視層105は、細胞培養室110の細胞が付着する表面を持つ側に一体化されてもよい。監視層105を含む1つ以上の側は監視層を含まない側と厚みが同じであっても異なってもよい。監視層105は群集監視装置115又は検体監視装置120の少なくとも一方を含んでよい。幾つかの態様では、複数の監視装置が存在する場合、それらの監視装置は監視層105の同じ端にあってもよい。別の態様では、それらの監視装置は監視層105の異なる端にあってもよい。複数の監視装置が存在する場合、各監視装置は監視層105の同じか又は異なる端に異なる高さに配置されてもよい。幾つかの実施例では、それらの監視装置は監視層105の端に整列されてよい。本書に記載したように、細胞培養室110の下方の監視層105は細胞培養室110の底部側を指してよく、細胞培養室110の上方の監視層105は細胞培養室110の上部側を指してよい、などである。
別の実施例では、監視層105は細胞培養室110に隣接して配置されてよい。例えば、監視層105は細胞培養室110の下方に配置され、図1に示すように付着性細胞は細胞培養室110の監視層105に隣接した側に存在する。別の実施例では、監視層105は細胞培養室110の上方に配置され、付着性細胞は細胞培養室110の監視層105から最も遠い側に存在する。監視層105は群集監視装置115又は検体監視装置120の少なくとも一方を含んでよい。幾つかの態様では、複数の監視装置が存在する場合、それらの監視装置は監視層105の同じ端にあってよい。別の態様では、それらの監視装置は監視層105の異なる端にあってもよい。複数の監視装置が存在する場合、各監視装置は監視層105の同じか又は異なる端に異なる高さに配置されてよい。幾つかの実施例では、それらの監視装置は監視層105の端に整列されてよい。図1に例示した群集監視装置115及び検体監視装置120の構成は、2つの監視装置が監視層105の同じ端に整列されている場合の例を示す。幾つかの実施例では、監視層105はポリスチレン又は類似の重合体でできていてもよい。
群集監視装置115及び検体監視装置120は細胞培養室110内の細胞125の細胞状態を光学的に取り込んでよい。幾つかの態様では、群集監視装置115及び検体監視装置120は、監視装置から遠隔場所に有線通信ネットワーク又は無線通信ネットワークを介して細胞状態データなどのデータを送信するための通信構成要素を含んでもよい。例えば、各監視装置の通信構成要素はWi-Fi(登録商標)送受信機を含んでもよい。
図2は本開示の態様に係る細胞培養室210の非侵害性測定のために使用でき遠隔監視への支え付き積層細胞培養容器システム200の一例の斜視図を示す。積層細胞培養容器システム200は複数の監視層205、複数の細胞培養室210、複数の群集監視装置215、及び複数の検体監視装置220を含んでよい。
例示のように、積層細胞培養容器システム200は、最上部に細胞培養室210a、細胞培養室210aの下で細胞培養室210bの上に監視層205a、細胞培養室210bの下で細胞培養室210cの上に別の監視層205b、細胞培養室210cの下で監視層205cの上に細胞培養室210d、及び監視層205cの下に細胞培養室210eで構成されてよい。幾つかの実施例では、複数の監視層205が複数の細胞培養室210の間に分散される。積層細胞培養容器はこの配置に限定されない。例えば、1つの細胞培養室210(例えば、210a及び210b)が監視層205(例えば、205a)の上部上及び底部の両方に配置されるか、又は複数の細胞培養室210が監視層205の上部上及び底部の両方に配置されてもよい。監視層205の上方の細胞培養室210の数は監視層205(例えば、205b及び205c)の下方の細胞培養室210の数と異なってもよい。
加えて、積層細胞培養容器システム200は、細胞成長用に意図された温度の培養器内におけるように広い温度範囲に亘って動作するように構成されてもよい。
群集監視装置215及び検体監視装置220は、層間測定及び監視を含めて、全ての細胞培養室210内の細胞225の細胞状態を取り込んでよい。幾つかの場合では、群集監視装置215及び検体監視装置220は複数の積み重ねられた細胞培養室210の細胞状態を単一の監視装置で測定してもよい。群集監視装置215及び検体監視装置220はそれらの監視装置を含む監視層205の上方と下方の細胞培養室の細胞状態の測定を行ってもよい。例えば、群集監視装置215aは細胞培養室210aの細胞成長を測定し、群集監視装置215bは細胞培養室210bの細胞成長を測定し、群集監視装置215cは細胞培養室210c、210d、210eの細胞成長を測定してもよい。1つの例では、検体監視装置220aは細胞培養室210a及び210bの細胞健全性を測定し、検体監視装置220bは細胞培養室210c及び210dの細胞健全性を測定し、検体監視装置220cは細胞培養室210eの細胞健全性を測定してもよい。
幾つかの態様では、各群集監視装置215及び各検体監視装置220は、監視装置から遠隔場所に有線通信ネットワーク又は無線通信ネットワークを介して細胞状態データなどのデータを送信するための通信構成要素を含んでもよい。例えば、各監視装置の通信構成要素はBluetooth(登録商標)送受信機を含んでもよい。他の態様では、各監視層205は監視層から遠隔場所に有線通信ネットワーク又は無線通信ネットワークを介して細胞状態データなどのデータを送信するための通信構成要素を含んでもよい。例えば、各監視層の通信構成要素はBluetooth送受信機を含んでもよい。
図3は本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える監視層305の斜視図の一例を例示する。監視層305は1つ以上の群集監視装置315及び1つ以上の検体監視装置320を含んでもよい。幾つかの場合、監視装置315及び320は取り外し可能で監視層305内で異なる構成で配置可能である。
1つの実施例では、監視層305は細胞培養室の1つ以上の側に一体化されてもよい。別の実施例では、監視層305は、細胞培養室に隣接して配置されてよい。
各群集監視装置315及び各検体監視装置320は、それらの監視装置が監視層305に配置された後、一方向に、例えば、上向き又は下向きに細胞状態の測定を行ってもよい。群集監視装置315及び検体監視装置320は、同じ方向に又は異なる方向に測定を行ってもよい。例えば、群集監視装置315a及び検体監視装置320bは、監視層305の上方の細胞培養室を監視し、群集監視装置315b及び検体監視装置320aは、監視層305の下方の細胞培養室を監視してよい。別の例では、群集監視装置315a、315bは監視層305の上方の細胞培養室を監視し、検体監視装置320a、320bは、監視層305の下方の細胞培養室を監視してよい。
【0021】
群集監視装置315が細胞培養室の1つの側に一体化された場合、細胞成長を監視するための画像拡大が、監視層305の外部で行われてもよい。例えば、細胞表面画像を拡大無しで監視層305の壁に送るために、光管が群集監視装置315内で使用されてもよい。次に、その画像は外部の顕微鏡により拡大されてもよく、その顕微鏡は群集監視装置315を含む細胞培養室の外側端に焦点が合わせられてよい。この例では、細胞培養室の1つの側内に一体化された監視層305の厚みは低減されてよい。
【0022】
検体監視装置320が細胞培養室の1つの側に一体化された場合、光が監視層305の外部の光源から細胞培養室内に伝えられ、細胞培養容器内の培地の組成を測定することで細胞健全性を監視してもよい。その光源は監視層305に対して検体監視装置320の外側端から延びていてよい。この例では、細胞培養室の1つの側内に一体化された監視層305の厚みは低減されてよい。
幾つかの態様では、複数の監視装置が存在する場合、図示のように監視装置は監視層305の同じ端にあってもよい。別の態様では、監視装置は監視層305の異なる端にあってもよい。複数の監視装置が存在する場合、各監視装置は監視層305の同じか又は異なる端に異なる高さに配置されてよい。幾つかの実施例では、それらの監視装置は監視層305の端に整列されてよい。図3に例示した群集監視装置315及び検体監視装置320の構成は、それらの監視装置が監視層305の同じ端に異なる高さに配置されている場合の例を示す。検体監視装置320は群集監視装置315より監視層305の上部の近くに配置されている。幾つかの場合、監視層305はポリスチレン又は類似の重合体でできていてもよい。監視層305の監視装置は群集又は検体監視装置に限定されず、他の外部の細胞監視装置を含んでもよい。監視層305の形状は矩形角柱又は他の幾何学的形状を含んでもよい。
図4は本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える群集監視システム400の一例の側面図を示す。群集監視システム400は監視層405、細胞培養室410、群集監視装置415、細胞425、培地430、レンズ435、440、鏡445、及び光ビーム450を含んでもよい。群集監視システム400は1つ以上の監視層405、細胞425及び培地430を含む1つ以上の細胞培養室410、及び1つの監視層405当たり1つ以上の群集監視装置415を含んでもよい。監視層405は細胞培養室410の壁内に一体化されてもよい。
群集監視装置415は監視層405上方の細胞培養室410内の細胞425を任意の光学的手段で測定してよい。1つの実施例では、群集監視装置415は2D撮像アレイを使用して監視層405上方又は下方の細胞成長を測定する。別の実施例では、群集監視装置415は、少なくとも1つの鏡445とカメラ455を有する多レンズ(例えば、双レンズ435、440)システムを使用してもよい。群集監視装置415は、レンズ及び鏡システムが細胞培養室410の異なる部分を撮像するために監視層405内で移動できるようにする鞘又は内腔を含んでもよい。
光ビーム450、レンズ435、440、及び鏡445を含む群集監視装置415は、複数の照明選択肢(例えば、反射光照明、落射照明、暗視野照明、明視野照明など)を使用して細胞425を観察するよう構成されてもよい。光ビーム450はカメラ455から第1レンズ435を通り、そこで光ビーム450a及び450cは屈折され、鏡445に向かって集束してよい。光ビーム450が鏡445に当たると、光ビームはいずれかの角度、例えば90度で反射され第2レンズ440を通って細胞培養室410内へ向かい細胞425の成長を測定してよい。カメラ455は照射された細胞の画像を取り込み、それらのリアルタイム群集の画像を生成してもよく、この画像は時間経過につれ成長を監視するのに使用されてよい。上述したように、群集監視装置415は監視層405上方又は下方の少なくとも1つの細胞培養室410を撮像するよう設計されてもよい。群集監視装置415は、画像品質に影響するかもしれない培地430がより少ない側の細胞を撮像するために監視層405上方の細胞培養室410を測定してよい。
群集監視装置415は、細胞425の少なくとも一部の取り込み画像などの細胞データをユーザーに送信する通信構成要素も含んでもよい。幾つかの場合、ユーザーは細胞培養物に対して遠隔場所、例えば別の部屋、近くの建物、又は世界中にいても又は絶えず動いていてもよい。細胞成長に関するリアルタイムデータはどんな遠隔場所にいるユーザーにも送信されてよい。データ送信は有線通信ネットワーク(例えば、デジタル加入者回線)又は無線通信ネットワーク(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、又はLTE)を介して行われてもよい。
【0023】
図6に描かれたファイバープローブは群集監視のために使用されて図4に描かれた自由空間光学システムを置き換えてもよい。例えば、多芯ファイバー又はファイバーバンドルが細胞画像をカメラに送信するために使用されてもよい。
【0024】
図5は本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える検体監視システム500の一例の側面図を示す。検体監視システム500は監視層505及び細胞培養室510を含んでよい。細胞培養室510は細胞525及び培地530を含んでもよい。検体監視装置520は、そのシステムが細胞培養室510の異なる部分を監視するために監視層505内で移動できるようにする鞘又は内腔を含んでもよい。監視層505は細胞培養室510の壁内に一体化されてもよい。
幾つかの実施例では、監視層505は検体監視装置520を含んでもよい。検体監視装置520は、監視層505下方の培地530の組成を任意の分光手段(例えば、ラマン分光法)で測定することで細胞525の健全性を測定してもよい。検体監視装置520は導波路535(例えば、光管)、回折格子及びレンズ540、光ビーム545、及び検出器550を含んでもよい。導波路535は励起光を回折格子及びレンズ540に導き、次にそれは光ビーム545を細胞培養室510内の培地530内に向けうる。励起光は複数の方法で作られうる。培地530の組成に基づいて、異なる発光スペクトルが放出され検出器550により取り込まれる。検出器550は取り込んだ発光又は吸着スペクトルをユーザーに送信してもよい。ユーザーはソフトウェアを使用して培地530の組成を発光又は吸着スペクトルに基づいて決定してもよい。検体監視装置520により測定されうる検体の幾つかの例は、ブドウ糖、乳糖、及びグルタミンを含む。
1つの実施例では、発光ダイオード(LED)又はレーザーが検体監視装置520に含まれていてよい。LED又はレーザーは監視層505内のフォトダイオード検出器と対になっていてもよい。この例は、LED又はレーザー及びフォトダイオード検出器が、監視層505に部分的又は完全に含まれる検体監視装置520内に収容されるのを可能にするかもしれない。
【0025】
上述したように、検体監視装置520は 監視層505上方又は下方の少なくとも1つの細胞培養室510を監視するよう設計されてもよい。検体監視装置520は、きれいな発光スペクトルを生成するようにできるだけ少ない他の物質を通過して励起光が培地530内に伝えられるために、監視層505下方の細胞培養室510を測定するのが好ましい。
【0026】
検体監視装置520は、培地530の少なくとも一部の取り込んだ発光スペクトル又は吸着スペクトルなどの細胞データをユーザーに送信する通信構成要素も含んでよい。幾つかの場合、ユーザーは細胞培養物に対して遠隔場所、例えば別の部屋にいても又は絶えず動いていてもよい。細胞健全性に関するリアルタイムデータはどんな遠隔場所にいるユーザーにも送信されてよい。データ送信は有線通信ネットワーク(例えば、デジタル加入者回線)又は無線通信ネットワーク(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、又はLTE)を介して行われてよい。
【0027】
図6は本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える検体監視システム600の別の例の側面図を示す。検体監視システム600は監視層605及び細胞培養室610を含んでよい。細胞培養室610は細胞625及び培地630を含んでもよい。検体監視装置620は、そのシステムが細胞培養室610の異なる部分を監視するために監視層605内で移動できるようにする鞘又は内腔を含んでもよい。監視層605は細胞培養室610の壁内に一体化されてもよい。
【0028】
幾つかの実施例では、監視層605は検体監視装置620を含んでもよい。検体監視装置620は、監視層605下方の細胞培養室610内の培地630の組成を任意の分光手段(例えば、ラマン分光法)で測定することで細胞625の健全性を測定してもよい。検体監視装置620は、ファイバープローブ635(例えば、2重被覆ファイバー、2つの多モードファイバー(MMF)、又は多芯ファイバー)、鏡640、レンズ641、光ビーム645、及び検出器650を含んでもよい。ファイバープローブ635は励起光を鏡640に導き、次に鏡640は光ビーム645を細胞培養室610内の培地630内に向けうる。幾つかの実施例では、レンズ641を通って細胞培養室610内の培地630内へ光ビーム645を向けるように、ファイバープローブ635は90度曲げられてもよく、鏡640は省略されてもよい。幾つかの実施例では、レンズ641はファイバーレンズ作製プロセスを使用してファイバー端に一体化されてもよい。幾つかの場合、ファイバープローブは真っ直ぐで検出器650から鏡640まで延びていてもよい。ファイバープローブ635が2重被覆構造である場合、中心内側コアが光ビーム645を培地630に伝えるために使用され、外側コアが培地630からのラマン散乱光を取り込むために使用されてもよい。中心内側コアは単一モード又は多モードコアであってもよい。ファイバープローブ635が2つのMMFを含む場合、1つのMMFは光ビーム645を培地630に伝えるためであり、もう1つのMMFは培地630からのラマン散乱光を取り込むためであってよい。ファイバープローブ635が多芯ファイバーからなる場合、1つの芯(例えば、中心の芯)は光ビーム645を培地630に伝えるためであり、その他の芯は培地630からのラマン散乱光を取り込むためであってよい。幾つかの場合、鏡640は回折格子を含むかもしれない。他の場合、鏡640は回折格子を含まないかもしれない。
励起光は複数の方法で作られうる。1つの実施例では、発光ダイオード(LED)又はレーザーが上記のように検体監視装置620に含まれていてよい。培地630の組成に基づいて、異なる発光スペクトルが放出され検出器650により取り込まれる。細胞培地630からの発光はファイバープローブ635を通って検出器650に導かれる。検出器650は取り込んだ発光又は吸着スペクトルをユーザーに送信してもよい。ユーザーはソフトウェアを使用して培地630の組成を発光又は吸着スペクトルに基づいて決定してもよい。検体監視装置620により測定されうる検体の幾つかの例は、ブドウ糖、乳糖、及びグルタミンを含む。
ファイバープローブ635は培地630への光入力及びからの光出力のために使用される2つのMMFを含んでもよい。それらのMMFは入出力端近くで90度曲げられてもよい。幾つかの実施例では、1つのMMFは光ビーム645を培地630内へ導くためであり、もう1つのMMFは培地630からのラマン散乱光を取り込むためであってもよい。ファイバープローブ635の入出力端の培地630からの距離は、異なる光ビーム645出力及び培地630照射面積に応じて調整されてもよい。
ファイバープローブ635が真っ直ぐである幾つかの実施例では、鏡640は省略されてもよい。この例では、ファイバープローブ635(例えば、2つのMMF)の入出力端は角度45度に研磨されてもよい。次に、入出力端を金属で被覆してファイバープローブ635の入出力端上に鏡を作製してもよい。
【0029】
ファイバープローブは群集監視のために使用されて図4に描かれた自由空間光学システムを置き換えてもよい。多芯ファイバー又はファイバーバンドルが細胞画像をカメラに送るために使用されてもよい。幾つかの実施例では、群集監視及び検体監視の両方がファイバープローブを通して行われてよい。
【0030】
図7は本開示の態様に係る細胞培養の非侵害性測定及び遠隔監視を支える監視層システム700の一例の上面図を示す。監視層システム700は複数の検体監視装置720a~720eを収容する監視層705を含んでもよい。複数のレンズ715が監視層705の上部上に配列されレンズアレイ710を形成してもよく、このアレイは細胞培養室の細胞及び培地試料への光及びからの光を結合するのを助ける。幾つかの実施例では、レンズはマイクロレンズであってよい。
【0031】
マイクロレンズアレイ710は、監視層705が図示のように構成される場合に使用されないマイクロレンズ715を含んでもよい。マイクロレンズアレイ710は、監視層705が図示のように構成される場合に使用されるマイクロレンズ725も含んでもよい。上述したように、検体監視装置720は、細胞培養室の異なる領域を監視するために移動されて配列されてもよい。従って、アレイシステムは細胞培養室内の異なる箇所を監視しなければならない場合、有用でありうる。マイクロレンズ715又は725は細胞培養室の培地からの放射光を取り込むために有用でありうる。
【0032】
図8は本開示の態様に係る遠隔監視を支える細胞培養の非侵害性測定のためのシステム800の一例の側面図を示す。システム800は2つの監視層805a、805bと細胞培養室810とを含んでもよい。監視層805aは、監視層805a下方に位置する細胞培養室810の培地830の組成を測定することで細胞825の健全性を測定するように構成された検体監視装置820を含んでもよい。監視層805bは、時間経過につれ細胞825の画像を取り込むことで細胞825の成長を測定するように構成された群集監視装置815を含んでもよい。
幾つかの場合、群集監視装置815及び検体監視装置820は同時又は別々の期間に動作してもよい。群集監視装置815及び検体監視装置820はそれぞれ取り込んだデータをリアルタイムでユーザーに送信する通信構成要素も含んでもよい。幾つかの実施例では、ユーザーは遠く離れていてもよい。
システム800は、広い温度範囲で動作するように構成されてもよい。例えば、システム800は細胞成長用に設計された温度の培養器内で動作してもよい。システムは培養器内で動作できるので、リアルタイムで正確な細胞培養監視付の連続的細胞成長が可能である。また、リアルタイム監視は、細胞培養システムの制御の改善、例えば自動給餌計画による最適化された細胞成長を可能にするかもしれない。
【0033】
図9は本開示の態様に係る遠隔監視を支える細胞培養の非侵害性測定の方法を例示するフローチャートを示す。方法900の動作は、上記のシステムのいずれにより実行されてもよい。例えば、方法900の動作は、図1、2、及び8を参照して説明されたシステム100、200、及び800により実行されてもよい。
【0034】
ブロック905で、外部監視層205が閉じたシステム動作用に構成された細胞培養容器の2つ以上の細胞培養室210間に配置されてよい。
ブロック910で、監視装置215及び220を含む監視層205は、細胞225の連続的成長を可能にしながら2つ以上の細胞培養室210の細胞状態を測定してもよい。ある実施例では、ブロック910の動作の態様は、図1~8を参照して説明された群集監視装置215又は検体監視装置220により実行されてよい。
ブロック915で、1つ以上の通信構成要素が細胞状態データを外部監視層から遠隔場所に送信してもよい。ある実施例では、ブロック915の動作の態様は、図1~8を参照して説明された通信構成要素により実行されてよい。
本開示の態様(1)によれば、細胞培養を非侵害で測定するように構成された遠隔監視システムが提供される。前記システムは、閉じたシステムとして動作するように構成された少なくとも1つの細胞培養室を備えた細胞培養容器であって、前記少なくとも1つの細胞培養室は細胞が付着する少なくとも1つの表面を有する、細胞培養容器と、少なくとも1つの測定装置を備えた少なくとも1つの監視層であって、前記少なくとも1つの細胞培養室の外部にある監視層と、データを前記監視層から遠隔場所に送信するように構成された通信構成要素とを含む。
本開示の態様(2)によれば、前記監視層は前記少なくとも1つの細胞培養室の壁に一体化されている、態様(1)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(3)によれば、前記監視層は2つ以上の細胞培養室の間に配置され、層間監視用に構成されている、態様(1)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(4)によれば、前記監視層は少なくとも2つの測定装置を備え、前記監視層上方及び下方にある両方の細胞培養室を同時に測定するように構成されている、態様(3)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(5)によれば、前記少なくとも1つの測定装置は群集監視装置又は検体監視装置の一方又は両方を含む、態様(1)~(4)のいずれかの遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(6)によれば、前記群集監視装置は少なくとも1つの細胞培養室の画像を取り込むように構成された光学装置を備える、態様(5)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(7)によれば、前記光学装置は少なくとも1つのレンズ、鏡、カメラ、及び前記通信構成要素を備える、態様(6)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(8)によれば、前記光学装置はファイバープローブ、鏡、カメラ、及び前記通信構成要素を備える、態様(6)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(9)によれば、前記検体監視装置は、1つ以上の励起波長の光を放出し、前記細胞培養室内の培地層からの放射光を取り込むように構成された分光構成要素を備える、態様(5)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(10)によれば、前記分光構成要素は導波路、回折格子、レンズ、検出器、及び前記通信構成要素を備える、態様(9)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(11)によれば、前記分光構成要素はファイバープローブ、鏡、検出器、及び前記通信構成要素を備える、態様(9)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(12)によれば、前記分光構成要素はラマン分光法を前記培地層に実行するように構成されている、態様(9)の遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(13)によれば、前記監視層はポリスチレンから成る、態様(1)~(12)のいずれかの遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(14)によれば、前記少なくとも1つの測定装置は前記監視層から取り外し可能である、態様(1)~(13)のいずれかの遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(15)によれば、前記通信構成要素は前記データをリアルタイムに又は要求に応じて送信するように構成されている、態様(1)~(14)のいずれかの遠隔監視システムが提供される。
本開示の態様(16)によれば、細胞培養の非侵害性測定の方法が提供される。前記方法は、閉じたシステムとして動作するように構成された細胞培養容器の2つ以上の細胞培養室間に外部監視層を配置するステップと、連続的細胞成長を許しながら前記2つ以上の細胞培養室の細胞状態を測定するステップと、細胞状態データを前記外部監視層から遠隔場所に送信するステップとを含む。
本開示の態様(17)によれば、前記2つ以上の細胞培養室の前記細胞状態を測定するステップは、前記監視層上方の少なくとも1つの細胞培養室と、前記監視層下方の少なくとも1つの細胞培養室とを同時に測定するステップを更に含む、態様(16)の方法が提供される。
本開示の態様(18)によれば、前記監視層上方の前記少なくとも1つの細胞培養室を測定することは、細胞の群集測定をすることを含む、態様(17)の方法が提供される。
本開示の態様(19)によれば、前記監視層下方の前記少なくとも1つの細胞培養室を測定することは、培地の検体測定をすることを含む、態様(17)の方法が提供される。
本開示の態様(20)によれば、前記細胞状態データはリアルタイムに送信される、態様(16)~(19)のいずれかの方法が提供される。
本開示の態様(21)によれば、前記細胞状態データは無線ネットワークを通じて送信される、態様(16)~(20)のいずれかの方法が提供される。
本開示の態様(22)によれば、前記外部監視層を配置するステップは、前記監視層に1つ以上の測定装置を配置するステップを含む、態様(16)~(21)のいずれかの方法が提供される。
本開示の態様(23)によれば、前記外部監視層を配置するステップは、前記監視層上の異なる箇所に前記1つ以上の測定装置を配置するステップを更に含む、態様(22)の方法が提供される。
なお、上記方法は可能な実施形態を記述し、動作及びステップは並べ替え又は別のやり方で部分変更されてもよく、他の実施形態が可能である。また、上記方法の2つ以上の態様が結合されてもよい。
本明細書に開示された記載は、添付の図面と共に、構成例を説明し、実施されうる又は請求項の範囲内の全ての例を表すわけではない。本明細書で使用する用語「代表的な」は「例、インスタンス、又は例示として働く」を意味し、「望ましい」でも「他の例に比べ有利な」でもない。詳細な説明は、記載された手法の理解を提供する目的のために特定の詳細を含む。しかし、これらの手法はこれらの特定の詳細無しに実行されてもよい。幾つかの例では、記載された例の概念を不明瞭にするのを避けるために周知の構造及び装置はブロック図形態で示されている。
また、請求項を含め本明細書で使用されるように、項目のリスト(例えば、「の少なくとも1つ」又は「の1つ以上」などの句が前置された項目のリスト)で使用される「又は」は、包含リストを示し、例えば、A、B、又はCの少なくとも1つというリストは、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(即ち、A及びB及びC)を意味する。また、本明細書で使用されるように、句「に基づいて」は閉じた条件の組を指すとは解釈されてはならない。例えば、「条件Aに基づいて」と記述された代表的なステップは、条件A及び条件Bの両方に基づいていてもよく、本開示の範囲から逸脱しない。言い換えると、本明細書で使用されるように、句「に基づいて」は、句「に少なくとも部分的に基づいて」と同様に解釈されるものとする。
本明細書の説明は当業者が本開示を実施又は使用するのを可能にするために提供されている。本開示への様々な部分変更は当業者には容易に明らかとなろう、また本明細書に規定された共通の原理は他の変形物に適用されてもよく、本開示の範囲から逸脱しない。従って、本開示は、本明細書に記載された実施例及び構成に限定されず、本明細書に記載された原理及び新規の特徴と合致する最も広い範囲を与えられるべきである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
細胞培養を非侵害で測定するように構成された遠隔監視システムであって、
閉じたシステムとして動作するように構成された少なくとも1つの細胞培養室を備えた細胞培養容器であって、前記少なくとも1つの細胞培養室は細胞が付着する少なくとも1つの表面を有する、細胞培養容器と、
少なくとも1つの測定装置を備えた少なくとも1つの監視層であって、前記少なくとも1つの細胞培養室の外部にある監視層と、
データを前記監視層から遠隔場所に送信するように構成された通信構成要素と
を含む遠隔監視システム。
実施形態2
前記監視層は前記少なくとも1つの細胞培養室の壁に一体化されている、実施形態1記載の遠隔監視システム。
実施形態3
前記監視層は2つ以上の細胞培養室の間に配置され、層間監視用に構成されている、実施形態1記載の遠隔監視システム。
実施形態4
前記監視層は少なくとも2つの測定装置を備え、前記監視層上方及び下方にある両方の細胞培養室を同時に測定するように構成されている、実施形態3記載の遠隔監視システム。
実施形態5
前記少なくとも1つの測定装置は群集監視装置又は検体監視装置の一方又は両方を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の遠隔監視システム。
実施形態6
前記群集監視装置は少なくとも1つの細胞培養室の画像を取り込むように構成された光学装置を備える、実施形態5記載の遠隔監視システムが提供される。
実施形態7
前記光学装置は
少なくとも1つのレンズ、
鏡、
カメラ、及び
前記通信構成要素
を備える、実施形態6記載の遠隔監視システム。
実施形態8
前記光学装置は
ファイバープローブ、
鏡、
カメラ、及び
前記通信構成要素
を備える、実施形態6記載の遠隔監視システム。
実施形態9
前記検体監視装置は、1つ以上の励起波長の光を放出し、前記細胞培養室内の培地層からの放射光を取り込むように構成された分光構成要素を備える、実施形態5記載の遠隔監視システム。
実施形態10
前記分光構成要素は
導波路、
回折格子、
レンズ、
検出器、及び
前記通信構成要素
を備える、実施形態9記載の遠隔監視システム。
実施形態11
前記分光構成要素は
ファイバープローブ、
鏡、
検出器、及び
前記通信構成要素
を備える、実施形態9記載の遠隔監視システム。
実施形態12
前記分光構成要素はラマン分光法を前記培地層に実行するように構成されている、実施形態9記載の遠隔監視システム。
実施形態13
前記監視層はポリスチレンから成る、先行する実施形態のいずれかに記載の遠隔監視システム。
実施形態14
前記少なくとも1つの測定装置は前記監視層から取り外し可能である、先行する実施形態のいずれかに記載の遠隔監視システム。
実施形態15
前記通信構成要素は前記データをリアルタイムに又は要求に応じて送信するように構成されている、先行する実施形態のいずれかに記載の遠隔監視システム。
実施形態16
細胞培養の非侵害性測定の方法であって、
閉じたシステムとして動作するように構成された細胞培養容器の2つ以上の細胞培養室間に外部監視層を配置するステップと、
連続的細胞成長を許しながら前記2つ以上の細胞培養室の細胞状態を測定するステップと、
細胞状態データを前記外部監視層から遠隔場所に送信するステップと
を含む方法。
実施形態17
前記2つ以上の細胞培養室の前記細胞状態を測定するステップは、
前記監視層上方の少なくとも1つの細胞培養室と、前記監視層下方の少なくとも1つの細胞培養室とを同時に測定するステップを更に含む、実施形態16記載の方法。
実施形態18
前記監視層上方の前記少なくとも1つの細胞培養室を測定することは、細胞の群集測定をすることを含む、実施形態17記載の方法。
実施形態19
前記監視層下方の前記少なくとも1つの細胞培養室を測定することは、培地の検体測定をすることを含む、実施形態17記載の方法。
実施形態20
前記細胞状態データはリアルタイムに送信される、実施形態16~19のいずれかに記載の方法。
実施形態21
前記細胞状態データは無線ネットワークを通じて送信される、実施形態16~20のいずれかに記載の方法。
実施形態22
前記外部監視層を配置するステップは、前記監視層に1つ以上の測定装置を配置するステップを含む、実施形態16~21のいずれかに記載の方法。
実施形態23
前記外部監視層を配置するステップは、前記監視層上の異なる箇所に前記1つ以上の測定装置を配置するステップを更に含む、実施形態22記載の方法。
【符号の説明】
【0035】
100 非侵害性測定システム
105、205a~205c、305、405、505、605、705、805a、805b 監視層
110、210a~210e、410、510、610、810 細胞培養室
115、215a~215c、315a、315b 群集監視装置
120、220a~220c、320a、320b 検体監視装置
125、425、525、625、825 細胞
200 積層細胞培養容器システム
400 群集監視システム
415 群集監視装置
430、530、630、830 培地
435、440 レンズ
445 鏡
450、450a~450c 光ビーム
455 カメラ
500、600 検体監視システム
520、620、720a~720e、820 検体監視装置
535 導波路
540 回折格子及びレンズ
545、645 光ビーム
550、650 検出器
635 ファイバープローブ
640 鏡
641 レンズ
700 監視層システム
710 レンズアレイ
715 レンズ
800 システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞培養を非侵害で測定するように構成された遠隔監視システムであって、
閉じたシステムとして動作するように構成された少なくとも1つの細胞培養室を備えた細胞培養容器であって、前記細胞培養室の2つ以上は細胞が付着する少なくとも1つの表面を各室上に有する、細胞培養容器と、
少なくとも2つの測定装置を備えた少なくとも1つの監視層であって、前記少なくとも1つの細胞培養室の外部にあり、前記少なくとも1つの監視層上方および下方に配置された細胞培養室を測定するために配置された監視層と、
データを前記監視層から遠隔場所に送信するように構成された通信構成要素と
を含み、
前記2つ以上の測定装置は、群集監視装置および検体監視装置の両方を含み、
前記群集監視装置は、少なくとも1つの細胞培養室の画像を取り込むように構成された光学装置を備えて、細胞成長を測定し、および
前記検体監視装置は、1つ以上の励起波長の光を放出し、前記細胞培養室内の培地層からの放射光を取り込むように構成された分光構成要素を備えて、細胞成長のための環境を測定する遠隔監視システム。
【請求項2】
前記監視層は前記少なくとも1つの細胞培養室の壁に一体化されている、請求項1記載の遠隔監視システム。
【請求項3】
前記監視層は2つ以上の細胞培養室の間に配置され、層間監視用に構成されている、請求項1記載の遠隔監視システム。
【請求項4】
前記監視層は、前記監視層上方及び下方にある両方の細胞培養室を同時に測定するように構成されている、請求項3記載の遠隔監視システム。
【請求項5】
前記光学装置は
少なくとも1つのレンズ、
鏡、
カメラ、及び
前記通信構成要素
を備える、請求項1記載の遠隔監視システム。
【請求項6】
前記光学装置は
ファイバープローブ、
鏡、
カメラ、及び
前記通信構成要素
を備える、請求項1記載の遠隔監視システム。
【請求項7】
前記分光構成要素は
導波路、
回折格子、
レンズ、
検出器、及び
前記通信構成要素
を備える、請求項1記載の遠隔監視システム。
【請求項8】
前記分光構成要素は
ファイバープローブ、
鏡、
検出器、及び
前記通信構成要素
を備える、請求項1記載の遠隔監視システム。
【請求項9】
前記分光構成要素はラマン分光法を前記培地層に実行するように構成されている、請求項1記載の遠隔監視システム。
【請求項10】
前記監視層はポリスチレンから成る、請求項1ないし9のいずれかに記載の遠隔監視システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの測定装置は前記監視層から取り外し可能である、請求項1ないし10のいずれかに記載の遠隔監視システム。
【請求項12】
前記通信構成要素は前記データをリアルタイムに又は要求に応じて送信するように構成されている、請求項1ないし11のいずれかに記載の遠隔監視システム。